(第1実施形態)
以下、第1実施形態のパチンコ遊技機について、図1〜図6にしたがって説明する。なお、本明細書における上、下、左、右、前(表)、後(裏)は、遊技機において遊技を行う遊技者からみたときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、遊技盤YBを有する。パチンコ遊技機10の前面側には、遊技盤YBへ遊技球を発射させるときに遊技者によって操作される発射ハンドルHDが配設されている。また、パチンコ遊技機10の前面側には、楽曲や効果音を出力することにより、遊技演出としての音声演出を実行可能なスピーカSPが配設されている。また、パチンコ遊技機10の前面側には、図示しないLEDなどの発光体を点滅や点灯させることにより、遊技演出としての発光演出を実行可能な装飾ランプLAが配設されている。
遊技盤YBには、複数の発光部によって構成された特別図柄表示装置11が配設されている。特別図柄表示装置11は、特別図柄を用いて行う変動ゲーム(以下、特別図柄変動ゲームと示す)を実行可能である。特別図柄は、大当りか否かの内部判定(以下、大当り判定と示す)の結果を示す報知用の図柄である。本実施形態における特別図柄変動ゲームでは、大当り判定の判定結果に応じた表示結果として、複数種類の特別図柄の中から決定された特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)と、はずれを認識し得るはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。
遊技盤YBの略中央(センター)には、各種の装飾を施したセンター役物CYが装着されている。また、センター役物CYに開口されたセット口CYaには、画像を表示可能な画像表示部GH1を有する演出表示装置12が配設されている。演出表示装置12の画像表示部GH1は、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。演出表示装置12は、画像表示部GH1にて画像を表示可能であり、該画像表示部GH1にて画像を表示することにより、遊技演出としての表示演出を実行可能である。本実施形態において、演出表示装置12は、第1表示手段に相当し、画像表示部GH1は、第1表示部に相当する。
また、演出表示装置12は、表示演出の1つとして、複数種類の飾り図柄を複数の図柄列(本実施形態では3列)で変動させて図柄組み合わせ(表示結果)を表示する飾り図柄変動ゲームを実行可能である。飾り図柄変動ゲームは、特別図柄変動ゲームに伴って実行される。
飾り図柄変動ゲームでは、特別図柄変動ゲームの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、特別図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置12にも大当り図柄(大当りの図柄組み合わせ)が確定停止表示される。また、特別図柄変動ゲームではずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置12にもはずれ図柄(はずれの図柄組み合わせ)が確定停止表示される。
遊技盤YBにおいて演出表示装置12の下方には、遊技球が入球可能な第1始動口13を有する第1始動口ユニット14が配設されている。第1始動口ユニット14において第1始動口13の奥方には、入球した遊技球を検出する第1始動口センサSE1(図5に示す)が設けられている。
また、遊技盤YBにおいて演出表示装置12の右方には、遊技球が入球可能な第2始動口15を有する第2始動口ユニット16が配設されている。第2始動口ユニット16は、普通電動役物アクチュエータA1(図5に示す)の作動により開閉動作を行う開閉羽根17を有している。開閉羽根17は、遊技球が第2始動口15に入球容易な開状態、及び遊技球が第2始動口15に入球困難な閉状態に動作可能である。また、第2始動口ユニット16において第2始動口15の奥方には、入球した遊技球を検出する第2始動口センサSE2(図5に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球が第1始動口センサSE1又は第2始動口センサSE2で検出されることにより、特別図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る。また、遊技球が第1始動口センサSE1又は第2始動口センサSE2で検出されることにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
遊技盤YBにおいて第2始動口ユニット16の下方には、遊技球が入球可能な大入賞口18を有する大入賞口ユニット19が配設されている。大入賞口ユニット19は、大入賞口アクチュエータA2(図5に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉20を有している。大入賞口ユニット19では、大入賞口扉20が開放動作を行うと、大入賞口ユニット19に設けられた大入賞口18が開放され、大入賞口ユニット19内への遊技球の入球が可能となる。また、大入賞口ユニット19において大入賞口18の奥方には、入球した遊技球を検出するカウントセンサSE3(図5に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球がカウントセンサSE3で検出されることにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
本実施形態では、大当り判定において大当りと判定された場合、大当り図柄が確定停止表示される特別図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。大当り遊技では、大入賞口18が開放され、大入賞口ユニット19内への遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球の払出条件を成立させるチャンスを得ることができる。
遊技盤YBには、複数の発光部によって構成された保留表示装置21が配設されている。保留表示装置21では、始動条件が成立したが未だ実行されていない保留中の特別図柄変動ゲームの回数が表示される。以下の説明では、保留中の特別図柄変動ゲームの回数を特別図柄保留数と示す。
遊技盤YBには、複数の発光部によって構成された普通図柄表示装置22が配設されている。普通図柄表示装置22は、普通図柄を変動させて行う普通図柄変動ゲームを実行可能である。普通図柄は、普通当りか否かの内部判定(普通当り判定)の結果を示す報知用の図柄である。普通図柄変動ゲームでは、普通当り判定の判定結果に応じた表示結果として普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、普通当りを認識し得る普通当り図柄と、普通はずれを認識し得る普通はずれ図柄とに分類される。
本実施形態では、普通当り判定において普通当りと判定された場合、普通図柄が確定停止表示される普通図柄変動ゲームの終了後に普通当り遊技が付与される。普通当り遊技では、開閉羽根17が開状態となり、第2始動口ユニット16内へ遊技球を入球させ易くなる。このため、普通当り遊技中、遊技者は、特別図柄変動ゲームの始動条件と賞球の払出条件とを成立させ易くなる。
遊技盤YBにおいて演出表示装置12の右方には、作動ゲート23が配設されている。作動ゲート23には、入球(通過)した遊技球を検出するゲートセンサSE4(図5に示す)が設けられている。本実施形態では、作動ゲート23へ入球した遊技球がゲートセンサSE4で検出されることにより、普通図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る。
センター役物CYのセット口CYaには、透明性を有する板状の部材(例えば、アクリル板)と、該板状の部材の外周の少なくとも一部(例えば、上端部)に設けられ、該板状の部材内に光を導入する発光部としての導光板ランプDL(図5に示す)と、を有する導光板としての第1導光板24及び第2導光板25が配設されている。即ち、本実施形態のパチンコ遊技機10において、導光板は複数(本実施形態では、2つ)備えられている。また、導光板ランプDLは、図示しない発光体(例えば、LED)を有しており、該発光体の発光により、板状の部材内に光を導入する。
図2に示すように、本実施形態において、第1導光板24は、第2導光板25及び演出表示装置12よりも前方に配設されている。また、第2導光板25は、第1導光板24よりも後方に配設されているとともに、演出表示装置12よりも前方に配設されている。即ち、本実施形態において、演出表示装置12及び各導光板24,25は、前から第1導光板24、第2導光板25、演出表示装置12の順で並ぶようにセンター役物CYのセット口CYaに配設されている。このため、本実施形態において、遊技者は、各導光板24,25が有する透明な板状の部材を通して演出表示装置12の画像表示部GH1に表示される画像を視認可能である。また、第2導光板25と演出表示装置12との間隔は、第1導光板24と第2導光板25との間隔と比較して広くなっており、演出表示装置12は、各導光板24,25よりも遊技者から遠い位置に配設されている。
各導光板24,25は、所謂エッジライト方式により、板状の部材の表示部(表示面)にて画像を表示可能に構成されている。具体的に、各導光板24,25は、導光板ランプDLから板状の部材内に導入された光を遊技者側に向けて放射させることにより板状の部材の表示部にて画像を表示可能である。以下の説明では、第1導光板24が有する板状の部材の表示部を第1透明表示部THa、第2導光板25が有する板状の部材の表示部を第2透明表示部THbと示す。また、以下の説明では、第1透明表示部THa、第2透明表示部THbを合わせて、透明表示部THと示す場合がある。本実施形態において、各導光板24,25は、第2表示手段及び透過型表示手段に相当し、透明表示部THは、透過領域を有する透過型の表示部、即ち第2表示部及び透過型表示部に相当する。
ここで、本実施形態の演出表示装置12の画像表示部GH1及び各導光板24,25の透明表示部THにて表示される画像について説明する。
図3(a)に示すように、第1導光板24の第1透明表示部THaにて表示される画像は、顔を模した画像と「!」の記号(感嘆符)を模した画像とを含んで構成されている。以下、第1透明表示部THaにて表示される、顔を模した画像と「!」の記号(感嘆符)を模した画像とを含んで構成された画像を第1導光板画像DG1と示す。
また、図3(b)に示すように、第2導光板25の第2透明表示部THbにて表示される画像は、顔を模した画像である。以下、第2透明表示部THbにて表示される顔を模した画像を第2導光板画像DG2と示す。第2導光板画像DG2は、第1導光板画像DG1と互いに異なる画像である。具体的に、第2導光板画像DG2は、第1導光板画像DG1のうち顔を模した画像と同一の画像であって、「!」の記号(感嘆符)を模した画像を含まない画像である。このため、本実施形態において第1導光板画像DG1と第2導光板画像DG2とが同時に表示された場合、遊技者は、第1導光板画像DG1のうち顔を模した画像と、第2導光板画像DG2とが一致した状態で視認可能である。なお、本実施形態における「同時」には、完全な同時のほか、遊技者が認識不能又は認識困難な程度のわずかな時間差がある状態(略同時の状態)を含むことを意図している。
また、図3(c)及び(d)に示すように、演出表示装置12の画像表示部GH1にて表示可能な画像には、第1導光板画像DG1と第2導光板画像DG2とを重ね合わせた画像と略同一の画像を含む。なお、本実施形態における略同一の画像には、同一のキャラクタや文字を模した画像であって大きさが異なる画像や、一部が同一である画像、形状が同一で色が異なる画像などを含む。具体的に、演出表示装置12にて表示可能な画像には、各導光板画像DG1,DG2を重ね合わせた画像を1.2倍に大きくした画像である第1演出画像EG1と、各導光板画像DG1,DG2を重ね合わせた画像を1.3倍に大きくした画像である第2演出画像EG2とを含む。つまり、各演出画像EG1,EG2は、各導光板画像DG1,DG2を重ね合わせた画像と略同一の画像であって、それぞれ大きさの異なる画像である。
このように、本実施形態において、画像表示部GH1及び透明表示部THには、略同一の画像を表示可能である。また、画像表示部GH1には、各導光板画像DG1,DG2を重ね合わせた画像と略同一の画像として、各導光板画像DG1,DG2を重ね合わせた画像よりも大きい画像を表示可能である。
そして、図4に示すように、本実施形態において画像表示部GH1及び透明表示部THにて同時に画像が表示された場合、遊技者は、画像表示部GH1及び透明表示部THに表示された画像が重なった状態で視認可能である。なお、図4では、説明の便宜上、画像表示部GH1にて表示される画像(第1演出画像EG1、第2演出画像EG2)を破線で示している。本実施形態における重なった状態とは、表示される画像の少なくとも一部が重なっている状態を指す。つまり、本実施形態における重なった状態には、表示されている画像の一部分が重なっていない状態を含む。
例えば、図4(a)に示すように、画像表示部GH1にて第1演出画像EG1が表示され、第1透明表示部THaにて第1導光板画像DG1が表示された場合、遊技者は、第1演出画像EG1と第1導光板画像DG1とが重なった状態で視認可能である。同様に、図4(b)に示すように、画像表示部GH1にて第2演出画像EG2が表示され、第1透明表示部THaにて第1導光板画像DG1が表示された場合、遊技者は、第2演出画像EG2と第1導光板画像DG1とが重なった状態で視認可能である。また、図示しないが、画像表示部GH1にて第1演出画像EG1又は第2演出画像EG2が表示され、第2透明表示部THbにて第2導光板画像DG2が表示された場合、遊技者は、第1演出画像EG1又は第2演出画像EG2と第2導光板画像DG2とが重なった状態で視認可能である。
以上のように、本実施形態では、画像表示部GH1及び透明表示部THにて略同一の画像がそれぞれ表示されることにより、該略同一の画像が重なった状態で視認可能となる。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10における遊技などに関する処理を実行するとともに、該処理の結果に応じて各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、パチンコ遊技機10の機裏側には、副制御基板31が装着されている。副制御基板31は、主制御基板30から一方向で制御信号が入力されるように接続されており、主制御基板30から入力した制御信号に基づき遊技演出の実行などに関する処理を実行する。即ち、副制御基板31は、演出表示装置12の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)、装飾ランプLAの発光態様、スピーカSPの音声出力態様、及び各導光板24,25の表示態様を制御する。
まず、主制御基板30について詳しく説明する。
図5に示すように、主制御基板30は、主制御用CPU30a、主制御用ROM30b、及び主制御用RAM30cを有する。主制御用CPU30aには、主制御用ROM30b、及び主制御用RAM30cが接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置11、保留表示装置21、普通図柄表示装置22、及び各アクチュエータA1,A2が接続されている。また、主制御用CPU30aには、各センサSE1〜SE4が接続されている。各センサSE1〜SE4は、遊技球を検出すると、遊技球が検出されたことを特定可能な入球信号を主制御用CPU30aに対して出力する。
主制御用ROM30bには、主制御用CPU30aが遊技に関する処理を実行するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の演出のベースとなるパターンを示すものである。本実施形態の変動パターンは、特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄が確定停止表示されるまでの変動時間(演出時間)を特定可能である。
本実施形態の変動パターンは、大当り変動用の変動パターンと、はずれ変動用の変動パターンと、に分類可能である。大当り変動は、大当り判定において大当りと判定された場合に行われる変動であって、特別図柄変動ゲームにおいて変動パターンに定める変動時間の経過時に特別図柄の大当り図柄を確定停止表示させる変動である。はずれ変動は、大当り判定においてはずれと判定された場合に行われる変動であって、特別図柄変動ゲームにおいて変動パターンに定める変動時間の経過時に特別図柄のはずれ図柄を確定停止表示させる変動である。
また、主制御用ROM30bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り判定に用いられる大当り判定値や、普通当り判定に用いられる普通当り判定値などが記憶されている。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。
また、主制御基板30では、各種の抽選処理に用いられる乱数が生成される。この乱数は、例えば、クロック信号を入力する毎に値を更新する乱数生成回路を備えることにより、ハードウェア乱数として生成したり、主制御用CPU30aが所定の制御周期毎に値を更新する乱数更新処理を実行することにより、ソフトウェア乱数として生成したりできる。主制御基板30で生成される乱数には、例えば、大当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数、変動パターン振分用乱数、及び普通当り判定用乱数などがある。大当り判定用乱数は、大当り判定に用いる乱数である。特別図柄振分用乱数は、特別図柄を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンの振分けに用いる乱数である。普通当り判定用乱数は、普通当り判定に用いる乱数である。また、主制御基板30で生成される乱数のうち、一部をハードウェア乱数として生成し、その他をソフトウェア乱数として生成するなど、ハードウェア乱数とソフトウェア乱数を併用してもよい。なお、ハードウェア乱数としては、例えば、大当り判定用乱数や普通当り判定用乱数などを生成してもよい。
次に、副制御基板31について詳しく説明する。
副制御基板31は、副制御用CPU31a、副制御用ROM31b、及び副制御用RAM31cを有する。副制御用CPU31aには、副制御用ROM31b及び副制御用RAM31cが接続されている。また、副制御用CPU31aには、演出表示装置12が接続されている。そして、副制御用CPU31aは、信号を出力することにより、演出表示装置12にて画像を表示させるように制御する。また、副制御用CPU31aには、装飾ランプLA、及びスピーカSPが接続されている。
また、副制御用CPU31aには、導光板ランプDLが接続されている。そして、副制御用CPU31aは、信号を出力することにより、導光板ランプDLに設けられた発光体を発光させる。これにより、副制御用CPU31aは、各導光板24,25の透明表示部THにて画像を表示させる。
副制御用ROM31bには、副制御用CPU31aが演出の実行などに関する処理を実行するための演出制御プログラムが記憶されている。また、副制御用ROM31bには、各種の表示パターンや表示データ(飾り図柄、背景、文字、キャラクタなどを模した各種の画像データ)、各種の音声パターンや音声データ(楽曲、効果音などの音声データ)、及び各種の発光パターンや発光データが記憶されている。また、副制御用RAM31cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。
以下、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
まず、特別図柄入力処理について説明する。主制御用CPU30aは、所定の制御周期毎に特別図柄入力処理を実行する。
主制御用CPU30aは、第1始動口13及び第2始動口15のうち何れかに遊技球が入球したか否かを判定する。即ち、主制御用CPU30aは、各始動口センサSE1,SE2から入球信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている特別図柄保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。特別図柄保留数が上限数未満でない場合、即ち上限数に達している場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、特別図柄保留数が上限数未満である場合、主制御用CPU30aは、特別図柄保留数に1加算し、特別図柄保留数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、1加算後の特別図柄保留数を表示するように保留表示装置21を制御する。
続いて、主制御用CPU30aは、主制御基板30で生成している各種乱数の値を取得するとともに、該取得した各種乱数の値を特定可能である乱数情報を主制御用RAM30cに記憶させる。乱数情報は、取得した乱数の値によって構成されていてもよいし、乱数の値を、当該値を特定可能な他の情報に変換して構成されていてもよい。また、主制御用CPU30aは、乱数情報を記憶させる場合、乱数の値の取得契機となった遊技球の入球順序(情報の記憶順序)と、先に入球した遊技球の入球順序(情報の記憶順序)とが特定可能なように主制御用RAM30cに記憶させる。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。主制御用CPU30aは、所定の制御周期毎に特別図柄開始処理を実行する。
主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。具体的に、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの実行中ではなく、且つ大当り遊技中ではない場合に特別図柄変動ゲームの実行条件が成立していると判定する一方で、特別図柄変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中である場合に特別図柄変動ゲームの実行条件が成立していないと判定する。特別図柄変動ゲームの実行条件が成立していないと判定した場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、特別図柄変動ゲームの実行条件が成立していると判定した場合、主制御用CPU30aは、特別図柄保留数を読み出し、該特別図柄保留数が0(零)よりも大きいか否かを判定する。特別図柄保留数が0(零)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、特別図柄保留数が1以上の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄保留数を1減算し、特別図柄保留数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、1減算後の特別図柄保留数を表示するように保留表示装置21を制御する。
次に、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を取得する。このとき、主制御用CPU30aは、最先に記憶された乱数情報をクリアする。次に、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較し、大当り判定を行う。本実施形態では、主制御用CPU30aが上述した大当り判定を行うことにより、所定の抽選手段として機能する。
大当り判定において大当りと判定された場合、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される特別図柄振分用乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から特別図柄表示装置11にて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する。次に、主制御用CPU30aは、決定した最終停止図柄と、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分用乱数の値とに基づき、大当り変動用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
一方、大当り判定において大当りと判定されなかった(はずれと判定された)場合、主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置11にて確定停止表示させる最終停止図柄としてはずれ図柄を決定する。次に、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれ変動用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
そして、変動パターンを決定すると、主制御用CPU30aは、副制御基板31に対し、所定の制御コマンドを生成し、所定のタイミングで出力する等、特別図柄変動ゲームにかかわる各種処理を実行する。主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに飾り図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄の変動表示を開始させるように特別図柄表示装置11の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、特別図柄の最終停止図柄を指定する特別図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理とは別の処理で、決定した変動パターンに定められている変動時間が経過したことを契機として、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように特別図柄表示装置11の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、決定した変動パターンに定められている変動時間が経過したことを契機として、飾り図柄の変動停止を指示し、飾り図柄の図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。以上のような制御により、本実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り判定の判定結果に基づいて特別図柄変動ゲームを実行する。
次に、副制御基板31の副制御用CPU31aが、演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。副制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、その制御コマンドに応じて各種処理を実行する。
例えば、副制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドを入力すると、該特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、飾り図柄変動ゲームにおいて確定停止表示させる図柄組み合わせを決定する。即ち、副制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が大当り図柄である場合、大当りの図柄組み合わせを決定する。また、副制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄がはずれ図柄である場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。
そして、副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各列の飾り図柄の変動表示を開始させることにより、飾り図柄変動ゲームを開始するように演出表示装置12を制御する。また、副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、飾り図柄変動ゲームに伴わせる遊技演出(表示演出、音声演出、発光演出、及び可動体演出)の具体的な演出内容(演出パターン)を決定する。
その後、副制御用CPU31aは、決定した演出内容による遊技演出を実行するように演出表示装置12、スピーカSP、装飾ランプLA、及び各導光板24,25(導光板ランプDL)を制御する。遊技演出を実行させる制御について、詳しくは後述する。その後、副制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄変動ゲームを終了させるとともに、決定した図柄組み合わせを表示させる。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10で実行可能な遊技演出について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出表示装置12の画像表示部GH1における画像の表示と、各導光板24,25の透明表示部THにおける画像の表示とを組み合わせた遊技演出を実行可能である。以下、画像表示部GH1における画像の表示と、透明表示部THにおける画像の表示とを組み合わせた遊技演出を「第1導光板演出」と示す。
以下、図6を用いて、第1導光板演出を実行させる制御について、画像表示部GH1及び透明表示部THにおける画像の表示態様の具体的な一例とともに説明する。なお、図6では、説明の便宜上、画像表示部GH1にて表示される画像(第1演出画像EG1、第2演出画像EG2)を破線で示している。
まず、副制御用CPU31aは、画像表示部GH1にて第1演出画像EG1を表示させるとともに、第1透明表示部THaにて第1導光板画像DG1を表示させる(時点t0)。これにより、本実施形態では、第1演出画像EG1と第1導光板画像DG1とが重なった状態で視認可能となる。また、上述のように、第1演出画像EG1は第1導光板画像DG1よりも大きい画像である。したがって、このとき、第1導光板24よりも遊技者から離れた位置に配置される演出表示装置12の画像表示部GH1では、第1導光板24の第1透明表示部THaに表示される画像よりも大きい画像が表示されることとなる。
次に、副制御用CPU31aは、所定の時間(本実施形態では、0.066秒)が経過すると、画像表示部GH1にて第1演出画像EG1の表示を終了させるとともに、第2透明表示部THbにて第2導光板画像DG2を表示させる(時点t1)。
続いて、副制御用CPU31aは、所定の時間(0.066秒)が経過すると、画像表示部GH1にて第2演出画像EG2を表示させるとともに、第1透明表示部THaにて第1導光板画像DG1を表示させる(時点t2)。これにより、本実施形態では、第2演出画像EG2と第1導光板画像DG1とが重なった状態で視認可能となる。また、上述のように、第2演出画像EG2は第1導光板画像DG1よりも大きい画像である。したがって、このとき、第1導光板24よりも遊技者から離れた位置に配置される演出表示装置12の画像表示部GH1では、第1導光板24の第1透明表示部THaに表示される画像よりも大きい画像が表示されることとなる。
そして、副制御用CPU31aは、所定の時間(0.066秒)が経過すると、画像表示部GH1にて第2演出画像EG2の表示を終了させるとともに、第2透明表示部THbにて第2導光板画像DG2を表示させる(時点t3)。
その後、副制御用CPU31aは、所定の時間(0.066秒)が経過すると、再び、画像表示部GH1にて第1演出画像EG1を表示させるとともに、第1透明表示部THaにて第1導光板画像DG1を表示させる(時点t4)。そして、副制御用CPU31aは、上述したような、時点t0〜時点t4にかけて行った制御を、第1導光板演出の演出時間として予め定めた時間が経過するまでの間繰り返す。また、副制御用CPU31aは、第1導光板演出の演出時間が経過すると、画像表示部GH1及び透明表示部THにて画像の表示を終了させる。
以上のような制御によれば、副制御用CPU31aは、第1導光板演出の演出時間に亘って、第1透明表示部THa及び第2透明表示部THbにて交互に画像を表示させることができる。つまり、副制御用CPU31aは、第1導光板演出において、第1透明表示部THa及び第2透明表示部THbにて所定の順序で繰り返し画像を表示させる。また、以上のような制御によれば、副制御用CPU31aは、第1導光板演出の演出時間に亘って、画像表示部GH1にて第1演出画像EG1と第2演出画像EG2とを交互に表示させることができる。つまり、副制御用CPU31aは、第1導光板演出において、画像表示部GH1にて第1演出画像EG1と第2演出画像EG2とを所定の順序で繰り返し表示させる。なお、上述のように、第1演出画像EG1及び第2演出画像EG2は、略同一の画像であって、且つ大きさの異なる画像である。即ち、第1導光板演出では、画像表示部GH1にて、略同一の画像であって、且つ大きさの異なる画像が所定の順序で繰り返し表示される。
以下、第1導光板演出の用途例について説明する。本実施形態において、第1導光板演出は、特別図柄変動ゲームの実行中に行われる演出に適用できる。特別図柄変動ゲームの実行中に行われる演出には、例えば、大当りとなるか否かを報知する大当り予告や、リーチが形成されるか否かを報知するリーチ予告、リーチ演出が大当りとなる期待度の高い内容(所謂、スーパーリーチ)に発展するか否かを報知する発展予告、大当りか否かを確定的に報知する大当り確定予告(プレミアム予告)がある。
また、特別図柄変動ゲームの実行中に行われる演出には、例えば、擬似連続演出(所謂、擬似連)、先読み演出(所謂、連続演出)、再抽選演出がある。擬似連続演出は、1回の特別図柄変動ゲーム中に複数回の飾り図柄の変動を伴わせる演出であり、変動の回数が多くなるほど大当り期待度を増加させている。この擬似連演出において、次の変動へ移行するタイミングで導光板演出又は可動導光板演出が実行されるか否かで、次の変動へ移行するかを報知してもよい。また、先読み演出は、始動口へ遊技球が入球した際に取得した大当り乱数の値を、大当り抽選よりも前に判定し、その判定結果をもとに当該判定対象とした特別図柄変動ゲームの開始以前に予告を開始させる演出である。先読み演出は、複数回の特別図柄変動ゲームを跨いで実行される。この先読み演出において、次の変動へ移行するタイミングで導光板演出又は可動導光板演出が実行されるか否かで、次の変動へ移行するかを報知してもよい。再抽選演出は、確率変動機能を備えたパチンコ遊技機において、特別図柄変動ゲームにおいて、大当りを認識し得る図柄組み合わせを一旦停止表示させた後、確変当りか否かを報知する演出である。この再抽選演出において、導光板演出又は可動導光板演出が実行されるか否かで、確変当りかを報知してもよい。
また、第1導光板演出は、特別図柄変動ゲームの実行中に行われる演出に代えて、又は加えて、大当り遊技中に行われる演出や、デモンストレーション演出に適用してもよい。なお、デモンストレーション演出には、例えば、飾り図柄変動ゲームの終了時に確定停止表示させた飾り図柄をそのまま表示させ続けるデモンストレーション演出(所謂、待機デモ)や、社名や機種名などを表示させるデモンストレーション演出(所謂、タイトルデモ)を含む。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)第1導光板演出において、画像表示部GH1と、透過型の表示部である透明表示部THとで略同一の画像が重なった状態で視認可能となるため、画像を恰も立体的に見せることができ、遊技者に臨場感を与えることができる。したがって、透過型の表示部を用いて遊技者の興趣を向上できる。
(2)演出表示装置12は、各導光板24,25よりも遊技者から遠い位置に配設されている。そして、第1導光板演出において、演出表示装置12の画像表示部GH1では、各導光板24,25の透明表示部THに表示される画像よりも大きい画像が表示される。このため、画像表示部GH1及び透明表示部THには、遊技者からの距離に応じて適切な大きさで画像を表示させることができ、より臨場感を与えることができる。
(3)第1導光板演出では、遊技者からの距離に応じて適切な大きさで画像を表示させる。このため、遊技を行う位置(パチンコ遊技機10の正面側)から画像表示部GH1及び透明表示部THを見た場合、遊技者が遊技を行う位置以外から画像表示部GH1及び透明表示部THを見たとき(例えば、横から覗き込んだとき)と比較して、より臨場感を与えることができる。したがって、遊技を行う位置から第1導光板演出を見たいと思わせることができ、遊技を行う動機付けができる。
(4)第1導光板演出において、画像表示部GH1では、略同一の画像であって、且つ大きさの異なる画像が所定の順序で表示されるため、画像表示部GH1に表示された画像と透明表示部THに表示された画像との関係において、遠近感を強調することができ、恰も画像が前後方向に移動しているかのように見せることができる。
(5)副制御用CPU31aは、導光板ランプDLの発光態様を制御するだけで各導光板24,25の透明表示部THに画像を表示することができる。このため、例えば透過型の液晶表示装置を設けた場合と比較して、副制御用CPU31aにかかる負担を軽減することができる。
(6)複数の導光板が備えられており、且つ各導光板24,25の透明表示部TH(第1導光板24の第1透明表示部THa及び第2導光板25の第2透明表示部THb)にて互いに異なる画像を表示可能である。このため、画像表示部GH1と透明表示部THとで画像を恰も立体的に表示させつつも、画像表示部GH1に表示される画像と透明表示部THに表示される画像との組み合わせを多様化することができる。
(7)画像表示部GH1に表示される画像と透明表示部THに表示される画像との組み合わせを多様化するためには、例えば透過型の液晶表示装置を設け、該透過型の液晶表示装置の画像表示部にて複数種類の画像を表示可能とすることも考えられる。これに対し、本実施形態では、複数の導光板を設け、且つ各導光板24,25の透明表示部THにて互いに異なる画像を表示可能としているため、副制御用CPU31aにかかる負担を軽減させつつも、画像表示部GH1に表示される画像と透明表示部THに表示される画像との組み合わせを多様化することができる。
(8)第1導光板演出において、副制御用CPU31aは、各導光板24,25の透明表示部THにて所定の順序で画像を表示するように制御するため、画像表示部GH1と透明表示部THとで画像を恰も立体的に表示させつつも、画像の表示態様を多様化することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機10について、図7〜図10にしたがって説明する。なお、以下の説明では、すでに説明した実施形態と同一の構成、及び同一の制御内容については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
図7に示すように、本実施形態において、遊技盤YBには、所定の動作が可能であって、演出に用いられる演出体としての可動体KAが配設されている。可動体KAは、前面に漢字の「大」の文字を模した装飾が施された略四角板状の部材である。可動体KAは、画像の表示部を有しない装飾部材である。本実施形態において可動体KAは、各導光板24,25よりも後方に配設されているとともに、演出表示装置12よりも前方に配設されている。
また、可動体KAは、可動体アクチュエータA3(図9に示す)の作動により、初期位置KP1と、該初期位置KP1とは異なる演出位置KP2との間で変位可能に構成されている。初期位置KP1は、可動体を用いた演出が実行されていない場合に可動体KAが収容される位置であり、演出位置KP2は、可動体を用いた演出において可動体KAが変位される変位先の位置である。
そして、図8(a)に示すように、演出位置KP2は、遊技者側から見て各導光板24,25と重なる位置に設定されている。換言すれば、可動体KAは、各導光板24,25が可動体KAの前面に配置されるように変位可能に構成されている。このため、可動体KAは、演出位置KP2に位置している状態において、遊技者側から見て各導光板24,25の透明表示部THを通して視認可能となる。
次に、本実施形態の各導光板24,25の透明表示部THにて表示される画像について説明する。
図8(b)に示すように、第1導光板24の第1透明表示部THaにて表示される画像は、漢字の「大」の文字を模した画像である。即ち、本実施形態では、第1透明表示部THaにて、可動体KAに施された装飾と略同一の画像を表示可能である。以下、第1透明表示部THaに表示される漢字の「大」の文字を模した画像を第3導光板画像DG3と示す。また、第1透明表示部THaにて第3導光板画像DG3が表示される位置は、可動体KAが演出位置KP2に位置している状態において、遊技者側から見て可動体KAに施された装飾と重なる位置に設定されている。
また、図8(c)に示すように、第2導光板25の第2透明表示部THbにて表示される画像は、雷をモチーフとした画像である。以下、第2透明表示部THbにて表示される雷をモチーフとした画像を第4導光板画像DG4と示す。第3導光板画像DG3と第4導光板画像DG4は、互いに異なる画像である。また、第2透明表示部THbにて第4導光板画像DG4が表示される位置は、可動体KAが演出位置KP2に位置している状態において、遊技者側から見て可動体KAと重ならない位置に設定されている。具体的に、第4導光板画像DG4が表示される位置は、可動体KAが演出位置KP2に位置している状態において、可動体KAの左上方と右上方とに雷をモチーフとした画像がそれぞれ表示される位置である。
そして、図8(d)に示すように、本実施形態において、可動体KAが演出位置KP2に位置している状態で、透明表示部THにて画像が表示された場合、遊技者は、可動体KAに施された装飾と透明表示部THに表示された画像とを一度に視認可能である。特に、可動体KAが演出位置KP2に位置している状態で、第1透明表示部THaにて第3導光板画像DG3が表示された場合、遊技者は、可動体KAに施された装飾と第3導光板画像DG3とが重なった状態で視認可能である。なお、図8(d)では、説明の便宜上、可動体KA及び可動体KAに施された装飾を破線で示している。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御構成について説明する。
図9に示すように、副制御用CPU31aには、可動体KAを動作させる可動体アクチュエータA3が接続されている。そして、副制御用CPU31aは、可動体アクチュエータA3に対して駆動信号を出力することにより、可動体アクチュエータA3を作動させる。これにより、副制御用CPU31aは、可動体KAの動作を制御する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10で実行可能な遊技演出について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、可動体KAの動作(変位)と、各導光板24,25の透明表示部THにおける画像の表示とを組み合わせた遊技演出を実行可能である。以下、可動体KAの動作と、透明表示部THにおける画像の表示とを組み合わせた遊技演出を「第2導光板演出」と示す。
以下、図10を用いて、第2導光板演出を実行させる制御について、可動体KAの動作態様及び各導光板24,25の透明表示部THにおける画像の表示態様の具体的な一例とともに説明する。なお、図10では、説明の便宜上、可動体KA及び可動体KAに施された装飾を破線で示している。
まず、副制御用CPU31aは、第2導光板演出の開始に伴って、可動体KAを初期位置KP1から演出位置KP2に変位させる(時点t10)。これにより、本実施形態では、遊技者側から見て、透明表示部THを通して可動体KAを視認可能となる。
次に、副制御用CPU31aは、第1透明表示部THaにて第3導光板画像DG3を、第2透明表示部THbにて第4導光板画像DG4をそれぞれ表示させる(時点t11)。これにより、本実施形態では、可動体KAに施された装飾と第3導光板画像DG3とが重なった状態で視認可能となる。またこれにより、本実施形態では、遊技者に対して、可動体KAに施された装飾と透明表示部THに表示された画像とを一度に視認させることができ、これらを1つの像として把握させることができる。
続いて、副制御用CPU31aは、所定の時間が経過すると、透明表示部THにて画像の表示を終了させる(時点t12)。その後、副制御用CPU31aは、所定の時間が経過すると、再び、第1透明表示部THaにて第3導光板画像DG3を、第2透明表示部THbにて第4導光板画像DG4をそれぞれ表示させる(時点t13)。そして、副制御用CPU31aは、上述したような、時点t11〜時点t13にかけて行った制御を、第2導光板演出の演出時間として予め定めた時間が経過するまでの間繰り返す。また、副制御用CPU31aは、第2導光板演出の演出時間が経過すると、可動体KAを演出位置KP2から初期位置KP1に変位させるとともに、透明表示部THにて画像の表示を終了させる。
このような制御により、本実施形態の第2導光板演出では、透明表示部THを通して可動体KAが視認可能な状態において、各導光板24,25の透明表示部THにて画像を表示可能である。また、第2導光板演出では、透明表示部THを通して可動体KAが視認可能な状態において、可動体KAに施された装飾と略同一の画像が表示されるため、可動体KAと、可動体KAに施された装飾と略同一の画像と、が重なった状態で視認可能となる。
そして、上述した第2導光板演出は、第1実施形態の第1導光板演出と同様に、特別図柄変動ゲームの実行中に行われる演出や、大当り遊技中に行われる演出、デモンストレーション演出などとして用いることができる。
以上詳述したように、本実施形態は、上述した効果(5)に加えて、以下の効果を有する。
(9)可動体KAは、透過型の表示部である透明表示部THを通して視認可能な位置(演出位置KP2)に変位可能である。そして、第2導光板演出では、透明表示部THを通して可動体KAが視認可能な状態において、各導光板24,25の透明表示部THにて画像を表示可能である。このため、単に導光板の背面に配設されている部材を視認可能な状態で透明表示部THにて画像を表示するときと比較して、可動体KAの変位と、透明表示部THによる画像の表示とを組み合わせて多様な遊技演出を実行できる。したがって、透過型の表示部を用いて遊技者の興趣を向上できる。
(10)複数の導光板が備えられており、且つ各導光板24,25の透明表示部TH(第1導光板24の第1透明表示部THa及び第2導光板25の第2透明表示部THb)にて互いに異なる画像を表示可能である。このため、可動体KAに施された装飾と透明表示部THに表示される画像との組み合わせを多様化することができる。
(11)特に、本実施形態では、透過型の表示部を有する表示手段として導光板を採用しているため、副制御用CPU31aにかかる負担を軽減させつつも、透明表示部THに表示される画像を異ならせ、可動体KAに施された装飾と透明表示部THに表示される画像との組み合わせを多様化することができる。
(12)第2導光板演出において、可動体KAと、可動体KAに施された装飾と略同一の画像と、が重なった状態で視認可能となるため、可動体KAの装飾を恰も立体的に見せることができ、遊技者に臨場感を与えることができる。したがって、透明表示部THを用いて遊技者の興趣を向上できる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態のパチンコ遊技機10について、図11〜図13にしたがって説明する。
図11に示すように、本実施形態において、センター役物CYに開口されたセット口CYaには、各導光板24,25に代えて、所定の動作が可能な可動導光板26が配設されている。可動導光板26は、演出表示装置12よりも前方に配設されている。また、可動導光板26は、各導光板24,25と同様に、透明性を有する板状の部材と、該板状の部材の外周の少なくとも一部に設けられた導光板ランプDLと、を有しており、導光板ランプDLから板状の部材内に導入された光を遊技者側に向けて放射させることにより板状の部材の表示部にて画像を表示可能である。以下の説明では、可動導光板26が有する板状の部材の表示部を第3透明表示部THcと示す。本実施形態において、可動導光板26は、第2表示手段及び透過型表示手段に相当し、第3透明表示部THcは、透過領域を有する透過型の表示部、即ち第2表示部及び透過型表示部に相当する。
また、遊技盤YBには、画像の表示部を有しない装飾部材としての装飾部材SB1〜SB3が固定されている。本実施形態において装飾部材SB1〜SB3は、可動導光板26よりも後方に配設されているとともに、演出表示装置12よりも前方に配設されている。装飾部材SB1〜SB3は、演出に用いられる演出体に相当する。
装飾部材SB1は、表面に装飾が施された略四角板状の装飾部材であって、遊技盤YBにおいて第1始動口ユニット14の上方に固定されている。装飾部材SB2は、人の身体を模した装飾が施された装飾部材であって、遊技盤YBにおいて装飾部材SB1の左方に固定されている。装飾部材SB3は、人の身体を模した装飾が施された装飾部材であって、遊技盤YBにおいて装飾部材SB1の右方に固定されている。
ここで、可動導光板26の動作について説明する。本実施形態において、可動導光板26は、導光板アクチュエータA4(図13に示す)の作動により、初期位置DP1と、第1演出位置DP2と、第2演出位置DP3との間で変位可能に設定されている。初期位置DP1は、可動導光板26の動作を伴う演出が実行されていない場合に可動導光板26が配置される位置である。また、第1演出位置DP2及び第2演出位置DP3は、可動導光板26の動作を伴う演出が実行される場合に可動導光板26が変位されうる変位先の位置である。具体的に、初期位置DP1は、遊技者側から見て、第3透明表示部THcを通して装飾部材SB1を視認可能となる位置である。また、第1演出位置DP2は、遊技者側から見て、第3透明表示部THcを通して装飾部材SB2を視認可能となる位置である。そして、第2演出位置DP3は、遊技者側から見て、第3透明表示部THcを通して装飾部材SB3を視認可能となる位置である。つまり、可動導光板26は、該可動導光板26が装飾部材SB1〜SB3のうち何れかの前面に配置されるように変位可能に構成されている。
次に、本実施形態の可動導光板26の第3透明表示部THcにて表示される画像について説明する。
図12に示すように、可動導光板26の第3透明表示部THcにて表示される画像は、雷をモチーフとした画像である。以下、第3透明表示部THcにて表示される雷をモチーフとした画像を第5導光板画像DG5と示す。また、本実施形態において、可動導光板26が初期位置DP1、第1演出位置DP2、又は第2演出位置DP3に位置している状態で、第3透明表示部THcにて第5導光板画像DG5が表示された場合、遊技者は、第5導光板画像DG5と、装飾部材SB1〜SB3のうち何れかと、を一度に視認可能である。例えば、可動導光板26が初期位置DP1に位置している状態で第3透明表示部THcにて第5導光板画像DG5が表示された場合、遊技者は、第5導光板画像DG5と装飾部材SB1とを一度に視認可能である。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御構成について説明する。
図13に示すように、副制御用CPU31aには、可動導光板26を動作させる導光板アクチュエータA4が接続されている。そして、副制御用CPU31aは、導光板アクチュエータA4に対して駆動信号を出力することにより、導光板アクチュエータA4を作動させる。これにより、副制御用CPU31aは、可動導光板26の動作を制御する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10で実行可能な遊技演出について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、可動導光板26の動作(変位)と、可動導光板26の第3透明表示部THcにおける画像の表示とを組み合わせた遊技演出を実行可能である。以下、可動導光板26の動作と、第3透明表示部THcにおける画像の表示とを組み合わせた遊技演出を「可動導光板演出」と示す。また、可動導光板演出には、初期位置DP1において第3透明表示部THcに画像が表示される第1可動導光板演出と、第1演出位置DP2において第3透明表示部THcに画像が表示される第2可動導光板演出と、第2演出位置DP3において第3透明表示部THcに画像が表示される第3可動導光板演出と、がある。第1可動導光板演出は、可動導光板26の動作(変位)を伴わない演出であり、第2可動導光板演出及び第3可動導光板演出は、可動導光板26の動作(変位)を伴う演出である。
以下、可動導光板演出を実行させるときの副制御用CPU31aの制御について、可動導光板26の動作態様及び第3透明表示部THcにおける画像の表示態様の具体的な一例とともに説明する。
図12(a)に示すように、第1可動導光板演出において、副制御用CPU31aは、可動導光板26が初期位置DP1に位置している状態において第3透明表示部THcに第5導光板画像DG5を表示させる。つまり、第1可動導光板演出では、第3透明表示部THcを通して装飾部材SB1を視認させつつ、第5導光板画像DG5を視認させることができる。これにより、第1可動導光板演出では、装飾部材SB1に施された装飾と、第5導光板画像DG5とを1つの像として把握させることができる。その後、副制御用CPU31aは、第1可動導光板演出の演出時間が経過すると、第3透明表示部THcにて第5導光板画像DG5の表示を終了させる。
図12(b)に示すように、第2可動導光板演出において、副制御用CPU31aは、可動導光板26を初期位置DP1から第1演出位置DP2に変位させる。そして、副制御用CPU31aは、可動導光板26が第1演出位置DP2に位置している状態において第3透明表示部THcに第5導光板画像DG5を表示させる。つまり、第2可動導光板演出では、第3透明表示部THcを通して装飾部材SB2を視認させつつ、第5導光板画像DG5を視認させることができる。これにより、第2可動導光板演出では、装飾部材SB2に施された装飾と、第5導光板画像DG5とを1つの像として把握させることができる。その後、副制御用CPU31aは、第2可動導光板演出の演出時間が経過すると、可動導光板26を第1演出位置DP2から初期位置DP1に変位させるとともに、第3透明表示部THcにて第5導光板画像DG5の表示を終了させる。
図12(c)に示すように、第3可動導光板演出において、副制御用CPU31aは、可動導光板26を初期位置DP1から第2演出位置DP3に変位させる。そして、副制御用CPU31aは、可動導光板26が第2演出位置DP3に位置している状態において第3透明表示部THcに第5導光板画像DG5を表示させる。つまり、第3可動導光板演出では、第3透明表示部THcを通して装飾部材SB3を視認させつつ、第5導光板画像DG5を視認させることができる。これにより、第3可動導光板演出では、装飾部材SB3に施された装飾と、第5導光板画像DG5とを1つの像として把握させることができる。その後、副制御用CPU31aは、第3可動導光板演出の演出時間が経過すると、可動導光板26を第2演出位置DP3から初期位置DP1に変位させるとともに、第3透明表示部THcにて第5導光板画像DG5の表示を終了させる。
このような制御により、本実施形態の可動導光板演出では、第3透明表示部THcを通して各装飾部材SB1〜SB3のうちの何れかが視認可能な状態において、第3透明表示部THcにて画像を表示可能である。
そして、上述した可動導光板演出は、第1実施形態の第1導光板演出及び第2実施形態の第2導光板演出と同様に、特別図柄変動ゲームの実行中に行われる演出や、大当り遊技中に行われる演出、デモンストレーション演出などとして用いることができる。
以上詳述したように、本実施形態は、上述した効果(5)に加えて、以下の効果を有する。
(13)可動導光板26は、透過型の表示部である第3透明表示部THcを通して装飾部材(各装飾部材SB1〜SB3のうちの何れか)を視認可能な位置に変位可能である。そして、可動導光板演出では、第3透明表示部THcを通して装飾部材が視認可能な状態において、第3透明表示部THcにて画像を表示可能である。このため、単に導光板の背面に配設されている部材を視認可能な状態で透過型の表示部に画像を表示するときと比較して、可動導光板26の変位と、第3透明表示部THcによる画像の表示とを組み合わせて多様な遊技演出を実行できる。したがって、透過型の表示部を用いて遊技者の興趣を向上できる。
(14)演出に用いられる演出体として複数の装飾部材が備えられているとともに、可動導光板26は、第3透明表示部THcを通して複数の演出体のうちの何れかをそれぞれ視認可能な位置に変位可能である。このため、装飾部材に施された装飾と第3透明表示部THcに表示される画像との組み合わせを多様化することができる。
(15)可動導光板演出では、第3透明表示部THcを通して装飾部材を視認させつつ、第3透明表示部THcに表示された画像を視認させることができる。このため、装飾部材に施された装飾と、第3透明表示部THcに表示された画像とを一度に視認させ、1つの像として把握させることができる。これによれば、単に画像を表示する演出を実行する場合と比較して、第3透明表示部THcにおける画像の表示と装飾部材に施された装飾とを組み合わせて多様な演出を実行できるため、遊技者の興趣を向上できる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・図14に示すように、演出表示装置12及び各導光板24,25とは別体で、画像を表示可能な画像表示部を有するサブ演出表示装置を配設してもよい。例えば、第1実施形態において、サブ演出表示装置として、画像表示部GH2を有する第1サブ演出表示装置40と、画像表示部GH3を有する第2サブ演出表示装置50とを配設してもよい。この場合、各サブ演出表示装置40,50は、各導光板24,25よりも後方であって、演出表示装置12よりも前方に配設するとよい。またこのとき、副制御用CPU31aは、第1導光板演出において、演出表示装置12及び各サブ演出表示装置40,50に跨って演出画像EG1,EG2を表示させてもよい。これによれば、演出表示装置12及び各サブ演出表示装置40,50は、各導光板24,25の透明表示部THに表示される画像を重ね合わせた画像と略同一の画像を表示可能である。換言すれば、各導光板24,25の透明表示部THは、演出表示装置12の画像表示部GH1にて表示可能な画像と略同一の画像に加えて、各サブ演出表示装置40,50の画像表示部GH2,GH3にて表示可能な画像と略同一の画像を表示可能である。このような構成によれば、各サブ演出表示装置40,50の画像表示部GH2,GH3と各導光板24,25の透明表示部THとにおいても、画像を恰も立体的に見せることができ、より遊技者に臨場感を感じさせることができる。本別例では、各サブ演出表示装置40,50が、第3表示手段に相当し、各サブ演出表示装置40,50の画像表示部GH2,GH3が、第3表示部に相当する。なお、サブ演出表示装置の数は1つでもよいし、3つ以上であってもよい。また、サブ演出表示装置は、変位可能に構成されていてもよい。
・各実施形態において、各導光板24,25及び可動導光板26の透明表示部THに表示される画像の色は、導光板ランプDLが有する発光体の色を異ならせることにより変更可能である。これにより、例えば、第1実施形態において、各導光板24,25の透明表示部THにそれぞれ表示される画像、及び演出表示装置12の画像表示部GH1に表示される画像の色を一色で統一してもよいし、各画像のうち一部又は全部の画像の色を異ならせてもよい。
・第1導光板演出において、画像表示部GH1における画像の表示態様を変化させるタイミングは適宜変更してもよい。例えば、第1導光板演出において、所定の時間が経過する毎ではなく、予め定めた変化タイミングで表示態様を変化させてもよいし、無作為に決定したタイミングで表示態様を変化させてもよい。
・第1導光板演出において、画像表示部GH1における画像の表示態様は適宜変更してもよい。例えば、画像表示部GH1にて第1演出画像EG1及び第2演出画像EG2のうち何れか一方のみを表示させてもよいし、第1演出画像EG1及び第2演出画像EG2とは異なる画像を表示させてもよい。
・各導光板演出及び可動導光板演出において、透明表示部THにおける画像の表示態様は適宜変更してもよい。例えば、第1導光板演出において、各透明表示部THa,THbのうち何れか一方のみで画像を表示させてもよいし、各透明表示部THa,THbの両方で同時に画像を表示させてもよい。
・各導光板演出及び可動導光板演出において、透明表示部THにおける画像の表示態様を変化させるタイミングは適宜変更してもよい。例えば、第1導光板演出において、所定の時間が経過する毎ではなく、予め定めた変化タイミングで表示態様を変化させてもよいし、無作為に決定したタイミングで表示態様を変化させてもよい。
・第1導光板演出において、画像表示部GH1、第1透明表示部THa、及び第2透明表示部THbのうちの一部又は全部で、各導光板演出の演出時間に亘って画像を表示させ続けるようにしてもよい。同様に、第2導光板演出において、第1透明表示部THa及び第2透明表示部THbのうち一方又は両方で、各導光板演出の演出時間に亘って画像を表示させ続けるようにしてもよい。
・第1実施形態において、画像表示部GH1に表示される画像、及び各透明表示部THに表示される画像の大きさは、適宜変更してもよい。例えば、画像表示部GH1に表示される画像を、各透明表示部THに表示される画像と同じ大きさとしてもよいし、各透明表示部THに表示される画像よりも小さい画像としてもよい。
・第2実施形態において、各透明表示部THに表示される画像、及び可動体KAに施された装飾の大きさは、適宜変更してもよい。例えば、第1透明表示部THaに表示される画像を、可動体KAに施された装飾と同じ大きさの画像としてもよいし、可動体KAに施された装飾よりも大きい又は小さい画像としてもよい。
・第2導光板演出において、可動体KAの動作態様(変位するタイミング及び変位する位置)は適宜変更してもよい。例えば、第2導光板演出の演出時間中に、可動体KAを演出位置KP2から一時的に初期位置KP1に変位させた後、再び演出位置KP2に変位させるなどしてもよい。即ち、第2導光板演出の演出時間のうち少なくとも一部の期間において、透明表示部THを通して可動体KAを視認可能な状態で透明表示部THに画像が表示されればよい。
・第2実施形態において、可動体KAが変位可能な位置は適宜変更してもよい。即ち、透明表示部THを通して可動体KAを視認可能な位置に変位可能であればよい。
・第2実施形態において、可動体KAに代えて、表面に装飾が施された演出体としての装飾部材を配設してもよい。この場合、各導光板24,25の背面、即ち透明表示部THを通して視認可能な位置に装飾部材を固定するとよい。またこの場合、第2導光板演出において、副制御用CPU31aは、透明表示部THを通して装飾部材を視認可能な状態において、透明表示部THにて画像を表示するとよい。これによれば、装飾部材に施された装飾と、透明表示部THに表示された画像とを一度に視認させ、1つの像として把握させることができる。したがって、単に画像を表示する演出を実行する場合と比較して、透明表示部THにおける画像の表示と装飾部材に施された装飾とを組み合わせて多様な演出を実行できるため、遊技者の興趣を向上できる。
・第2実施形態において各導光板24,25の透明表示部THに表示させる画像は適宜変更してもよい。例えば、第2導光板25の第2透明表示部THbにおいて、可動体の装飾と重ならない位置に「期待度」の文字を模した画像を表示させてもよい。この場合、第2透明表示部THbに表示された画像(「期待度」の画像)と、可動体の装飾(「大」を模した画像)とで1つの像(「期待度大」の文字列)を形成することができる。
・第2実施形態の第2導光板演出において、演出表示装置12の画像表示部GH1に画像を表示させてもよい。例えば、遊技者側から見て第4導光板画像DG4と重なる位置に、第4導光板画像DG4と同一又は略同一の画像(雷をモチーフとした画像)を表示させてもよい。また例えば、遊技者側から見て各導光板画像DG3,DG4及び可動体KAと重ならない位置に所定の画像を表示させてもよい。また、第3実施形態の可動導光板演出においても同様に、演出表示装置12の画像表示部GH1に画像を表示させてもよい。
・第3実施形態において、装飾部材SB1〜SB3に代えて、又は加えて、所定の動作が可能な可動体を備えてもよい。この場合、可動導光板演出では、第3透明表示部THcを通して可動体を視認させつつ、第3透明表示部THcに表示された画像を視認させるようにするとよい。
・各導光板24,25及び可動導光板26の構成は適宜変更してもよい。例えば、導光板の数を1つとしてもよいし、3つ以上としてもよい。また、セット口CYaの全体を覆う形状としてもよいし、セット口CYaの一部を覆う形状としてもよい。また、第1実施形態及び第2実施形態において、導光板24,25に代えて、又は加えて、可動導光板を備えてもよい。また、第3実施形態において、可動導光板26の数を2枚以上としてもよいし、可動導光板26に加えて変位しない導光板を備えてもよい。
・第1実施形態において、第1導光板24の第1透明表示部THaに表示される画像と第2導光板25の第2透明表示部THbに表示される画像とは一部が同一である画像としたが、これに限らない。例えば、完全に同一である画像としてもよいし、同一でも略同一でもない異なる画像としてもよい。
・透明表示部THにて表示される画像は、演出表示装置12に表示される画像と完全に同一の画像や、可動体KAに施された装飾、又は装飾部材SB1〜SB3に施された装飾と完全に同一の画像としてもよい。また、演出表示装置12に表示される画像や、可動体KAに施された装飾、及び装飾部材SB1〜SB3に施された装飾と同一でも略同一でもない異なる画像としてもよい。
・各導光板24,25及び可動導光板26に代えて、例えば透過型の液晶表示装置などを採用してもよい。即ち、透過型の表示装置が設けられていればよい。
・副制御基板31をサブ統括制御基板とし、該基板とは別に、演出表示装置12を専門に制御する表示制御基板や、各導光板24,25や可動導光板26を専門に制御する導光板制御基板を設けてもよい。また、第1導光板24を専門に制御する第1導光板制御基板と、第2導光板25を専門に制御する第2導光板制御基板とを別体としてもよい。
・第1始動口ユニット14への遊技球の入球検知を契機に第1特別図柄変動ゲームを行う一方で、第2始動口ユニット16への遊技球の入球検知を契機に第2特別図柄変動ゲームを行ってもよい。この場合、第2特別図柄変動ゲームを優先的に実行してもよく、各始動口への入球順に各特別図柄変動ゲームを実行してもよい。
・第2始動口ユニット16を省略してもよい。この場合、第1始動口ユニット14に、普通当り遊技において開状態に制御される開閉羽根を設けてもよい。
・演出表示装置12の画像表示部GH1は、液晶ディスプレイ型としたが、例えば有機EL型、プラズマディスプレイ型、7セグメント型、ドットマトリクス型などとしてもよく、これらを組み合わせて用いてもよい。
・特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・遊技球が特定領域を通過することを契機に当り遊技を付与する遊技機(所謂1種2種混合機)に具体化してもよい。
・確率変動機能を搭載したパチンコ遊技機に具体化してもよい。確率変動機能は、当り判定において肯定判定されたことを契機に所定の確率で、当り遊技終了後の当り判定において肯定判定される確率を高確率に変動させる確率変動状態を付与する機能である。確率変動機能を有するパチンコ遊技機には、次に当り判定において肯定判定されるまで確率変動状態を付与する仕様や、転落抽選に当選するまで確率変動状態を付与する仕様、あるいは予め定めた回数分の特別図柄変動ゲームが終了するまで確率変動状態を付与する仕様がある。また、確率変動機能を有するパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確率変動状態を付与する仕様がある。
・変動時間短縮機能を搭載したパチンコ遊技機に具体化してもよい。変動時間短縮機能は、開閉羽根17が開動作する確率を上昇させ、第2始動口ユニット16への単位時間あたりの入球率を向上させる入球率向上状態(変動時間短縮状態)を付与する。
・回胴式遊技機に具体化してもよい。回胴式遊技機には、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシンや、遊技媒体として遊技球を用いるスロットマシンを含む。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記演出体は、所定の装飾が施されているとともに、画像の表示部を有しない装飾部材であり、前記透過型表示部を通して前記演出体が視認可能な状態において、前記演出体に施された装飾と同一又は略同一の画像が前記透過型表示部に表示されることにより、前記演出体に施された装飾と、前記装飾と同一又は略同一の画像と、が重なった状態で視認可能となる。
(ロ)所定の抽選手段を備え、該抽選手段の抽選結果に基づいて変動ゲームを実行する遊技機において、演出に用いられる演出体と、透過領域を有する透過型の表示部である透過型表示部にて画像を表示可能な透過型表示手段と、を備え、前記透過型表示部には、該透過型表示部を通して前記演出体が視認可能な状態において画像を表示可能であることを特徴とする遊技機。