まず、本発明の遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。尚、以下の説明において、図1の手前側(遊技者側)をパチンコ遊技機1の前面側(前方側)、奥側(内方側)を背面側(後方側)として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠100と、外枠100に開閉可能に取り付けられた前面枠101と、で主に構成されている。前面枠101の前面には、ガラス扉枠102及び下扉枠103がそれぞれ一側を中心に開閉可能に設けられている。
図1に示すように、ガラス扉枠102の下方に取り付けられた下扉枠103の前面上部には、遊技媒体(遊技球)としてのパチンコ球(打球)を貯留可能な遊技球貯留部としての打球供給皿(上皿とも言う)3が上面に形成された上皿部3aが、パチンコ遊技機1の前方(パチンコ遊技機1の前面方向)に向けて突設されている。また、この上皿部3aの下方には、後述する操作レバー600が揺動自在に軸支されるとともに、上面に余剰球貯留皿(下皿とも言う)4が形成された下皿4a(突出部)が、パチンコ遊技機1の前方に向けて突設されている。その右側方には、パチンコ球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。
操作レバー600は、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガースイッチが内設されたトリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者が操作レバー600の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作レバー600の下部における下皿4aの本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知するために四方向に配置されたレバースイッチ510a〜510dが設けられていればよい。
また、上皿3を形成する部材には、例えば上皿3本体の上面における手前側の所定位置(例えば操作レバー600の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能な操作ボタン516が設けられている。操作ボタン516は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。操作ボタン516の設置位置における上皿の本体内部などには、操作ボタン516に対してなされた遊技者の操作行為を検知するボタンスイッチ516a(図2を参照)が設けられていればよい。
下扉枠103の前面左右側には、後述する左右一対のスピーカ27a、27bが配設されている。
ガラス扉枠102の背面には、前面枠101に対して着脱可能に取り付けられた透明な遊技盤6が配置されている。尚、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の演出図柄(演出図柄ともいう)を変動(可変)表示する複数の変動表示領域を含む演出表示装置(演出図柄表示装置)9が、遊技盤6に設けられた開口を介して目視できるように、該遊技盤6の背面に設けられている。
また、演出表示装置9(後方表示手段)は、図3に示すように、遊技盤6から所定距離奥側(後方側)に配置されており、この演出表示装置9の前面側(前方側)には、演出表示装置9の表示と連携されるエフェクト画像が表示される導光板ユニット11(前方表示手段)が配置されている。なお、導光板ユニット11は、演出表示装置9と同様に遊技盤6よりも背面側に配置されているが、演出表示装置9と導光板ユニット11とは、所定距離K1の間隔を空けて配置されている。更に、遊技者の視点位置は、導光板ユニット11の前方側に所定距離K2の間隔を空けた位置と想定している。
遊技盤6の所定箇所には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示(可変表示ともいう)する特別図柄表示器(特別図柄表示装置、可変表示手段)8(図2参照)が設けられている。演出表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示領域(図柄表示エリア)がある。演出表示装置9特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄であって、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄の変動(可変)表示を行う。演出表示装置9、導光板ユニット11は、後述する演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ81(図2参照)等の各デバイスによって制御される。
特別図柄表示器8は、例えば0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8には、第1識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aと、第2識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。
第1特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件が成立(例えば、遊技球が後述する第1始動口15aに入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。また、第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、遊技球が後述する第2始動口15bに入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
これら第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bにおける変動表示と演出表示装置9における演出図柄の変動(可変)表示とは、後述するように、該第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bにおける変動表示が開始されること連動して開始され、該第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bにおける変動表示が停止されること連動して停止されるように同期しており、これら演出表示装置9における識別情報である演出図柄の変動(可変)表示も、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が後述する第1始動口15aまたは第2始動口15bに入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(演出図柄の組合せによる停止図柄)を導出表示する。
また、演出表示装置9は、本実施例では、液晶パネルとバックライトとを有する液晶表示モジュールにて形成されており、該液晶表示モジュールの液晶パネルにより表示部9aが形成されている。このように、本実施例では液晶表示モジュールを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら演出表示装置9は、演出図柄等を所定の解像度で表示することのできるものであれば、液晶以外の画像表示形態の表示装置、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクスLED、有機或いは無機のエレクトロルミネッセンス(EL)パネル等の表示装置により構成されてもよい。特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、演出図柄の変動表示(可変表示)を行う。
演出表示装置9の下方には、パチンコ球を受け入れ可能な入賞領域としての第1始動口15aおよび第2始動口15bを有する始動入賞装置15が設けられている。始動入賞装置15では、上部に第1始動口15aが設けられ、その下部に第2始動口15bが設けられている。第2始動口15bの左右には、開閉動作をすることが可能な態様で一対の可動片13、13が設けられている。第1始動口15aは、上方を向いて開口しており、常にパチンコ球の進入(受け入れ)が可能な状態となっている。一方、第2始動口15bは、上方に第1始動口15aの周囲の構造物が設けられ、左右に可動片13、13が設けられているため、可動片13、13が閉状態であるときにパチンコ球の進入(受け入れ)が不可能な状態となり、可動片13、13が開状態であるときにパチンコ球の進入(受け入れ)が可能な状態となる。このように、第1始動口15aは入賞のしやすさが変化せず、第2始動口15bは可動片13、13の開閉動作によって入賞のしやすさが変化する。
尚、始動入賞装置15は、可動片13、13が閉状態になっている状態において、第2始動口15bに入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、パチンコ球が入賞しにくい)ように構成されていても良い。また、始動入賞装置15は、始動口として、入賞のしやすさが変化しない第1始動口15aのみが設けられたものであっても良く、可動片13、13の開閉動作によって入賞のしやすさが変化する第2始動口15bのみが設けられたものであっても良い。
始動入賞装置15の可動片13、13は、後述する開放条件が成立したときに、ソレノイド16によって駆動されることにより、閉状態から所定期間開状態とされた後、閉状態とされる。始動入賞装置15の可動片13、13が開状態となることにより、パチンコ球が第2始動口15bに入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態(第1の状態)となる。一方、始動入賞装置15の可動片13、13が閉状態となることにより、パチンコ球が第2始動口15bに入賞しなくなり(始動入賞しにくくなり)、遊技者にとって不利な状態(第2の状態)となる。第1始動口15aに入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ14aによって検出される。また、第2始動口15bに入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14bによって検出される。
遊技盤6の所定箇所には、第1始動口スイッチ14aまたは第2始動口スイッチ14bに入った有効入賞球の記憶数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう)数を表示する4つの特別図柄保留記憶表示器18(図2参照)が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、保留記憶数を入賞順に4個まで表示する。特別図柄保留記憶表示器18は、第1始動口15aまたは第2始動口15bに始動入賞があるごとに、保留記憶の記憶データが1増えて、点灯状態のLEDの数を1増やす。そして、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、保留記憶の記憶データが1減って、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。具体的には、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、点灯状態をシフトする。尚、この例では、第1始動口15aまたは第2始動口15bへの入賞による保留記憶数に上限数(4個まで)が設けられている。しかし、これに限らず、保留記憶数の上限数は、4個以上の値にしても良く、4個よりも少ない値にしても良い。
始動入賞装置15の下部には、ソレノイド21によって開閉される開閉板を用いた特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板によって開閉される大入賞口が設けられており、大当り遊技状態において開閉板が遊技者にとって有利な開状態(第1の状態)に制御され、大当り遊技状態以外の状態において開閉板が遊技者にとって不利な閉状態(第2の状態)に制御される。このように、特別可変入賞球装置20は、大当り遊技状態となるときに開放条件が成立する。特別可変入賞球装置20に入賞し遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球及び他方の領域に入ったパチンコ球は、そのままカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り替えるためのソレノイド21a(図2参照)も設けられている。
パチンコ球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、複数種類の識別情報としての普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10における変動表示が開始される。この実施例では、図示しない左右のLED(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、例えば、変動表示の終了時に左側のLEDが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となったときに、始動入賞装置15の可動片13、13の開放条件が成立し、始動入賞装置15における可動片13、13が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した有効通過球の記憶数、すなわち、始動通過記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41(図2参照)が設けられている。ゲート32へのパチンコ球の通過があるごとに、始動通過記憶の記憶データが1増えて、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10における変動表示が開始されるごとに、始動通過記憶の記憶データが1減って、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、パチンコ球を受け入れて入賞を許容する入賞装置の入賞領域として、第1通常入賞口29、第2通常入賞口30よりなる複数の通常入賞口が設けられる。第1通常入賞口29へのパチンコ球の入賞は、第1入賞口スイッチ29aによって検出される。第2通常入賞口30へのパチンコ球の入賞は、第2入賞口スイッチ30aによって検出される。尚、第1始動口15a、第2始動口15b、および、大入賞口も、パチンコ球を受け入れて入賞を許容する入賞装置の入賞領域を構成する。また、遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25aが内蔵される装飾発光部25L、25Rが設けられ、下部には、入賞しなかったパチンコ球を回収するアウト口26がある。
遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27L、27Rが設けられ、左右下部には、効果音を発する2つのスピーカ27a、27bが設けられている。尚、以下の説明では、スピーカ27L、27R、27a、27bと総称してスピーカ27と表記する場合がある。遊技領域7の外周には、回転体用LED等の各種LEDが内蔵される天ランプモジュール530と、左枠LED28b(図2参照)が内蔵される左発光部28Lおよび右枠LED28c(図2参照)が内蔵される右発光部28Rが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。これら回転体用LED、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LEDは、パチンコ遊技機1に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左発光部28Lの所定箇所に、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの所定箇所に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。
賞球LED51、球切れLED52、装飾LED25a、左枠LED28b、右枠LED28c、天ランプモジュール530内の各LED等の各種発光手段は、主基板31から出力される演出制御コマンドに基づき演出制御用マイクロコンピュータ81から出力されるシリアル信号に基づいて点灯制御(LED制御)される。また、スピーカ27L、27R、27a、27bからの音発生制御(音制御)も、演出制御用マイクロコンピュータ81により実施される。
遊技者の打球操作ハンドル5の操作により図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球は、打球誘導レール(図示略)を通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を流下してくる。パチンコ球が、第1始動口15aに入り第1始動口スイッチ14aで検出されるか、または、第2始動口15bに入り第2始動口スイッチ14bで検出されると、特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が変動表示を始める。特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8並びに演出表示装置9における図柄の変動表示は、変動表示が行なわれるごとに設定された変動表示時間が経過したときに停止する。停止時の図柄(停止図柄)が特定表示結果としての大当り図柄(大当り表示結果ともいう)であると、大当りとなり、大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)のパチンコ球が入賞するまで開放する。そして、特別可変入賞球装置20の開放中にパチンコ球がV入賞領域に入賞しカウントスイッチ23で検出されると、継続権が発生し特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、例えば15ラウンドのような所定回数を上限値として許容される。このような制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態がラウンドと呼ばれる。
停止時の特別図柄表示器8並びに演出表示装置9における図柄が大当り図柄のうちの予め定められた特別な大当り図柄(確変大当り図柄)である場合には、大当り遊技状態後に大当りとすると判定される確率(大当り確率)が、大当り遊技状態と異なる通常状態である通常遊技状態よりも高くなる確率変動状態(以下、確変状態と呼ぶ)という遊技者にとってさらに有利な状態になる。以下、確変状態は、高確率状態(高確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。また、非確変状態は、低確率状態(低確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。
また、特別図柄表示器8並びに演出表示装置9での変動表示の停止時における図柄の表示結果が、確変大当り図柄である場合には、大当り遊技状態後に変動時間短縮状態である時短状態に所定期間に亘り制御される。時短状態とは、通常遊技状態に比べて、特別図柄表示器8、演出表示装置9、および、普通図柄表示器10のそれぞれの変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。さらに、時短状態中には、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、始動入賞装置15の可動片13、13の開放時間が長くされ、開放回数が増加させられる。時短状態中では、図柄の変動表示時間が短縮されるので、後述する保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(例えば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に大当り表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。このように、確変大当りAの場合は、大当り遊技状態の終了後の所定期間において、高確率状態かつ時短状態に制御されることとなる。大当り遊技状態の終了後の所定期間に亘る時短状態は、次の大当り遊技状態が発生するか、または、特別図柄および演出図柄の変動表示が所定回数(100回)行なわれるまでの、いずれか早い方の条件が成立するまで継続される。
また、入賞に応じたパチンコ球の払出しの面から考えると、時短状態は、非時短状態と比べて、普通図柄の変動表示時間が短縮され、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における始動入賞装置15の可動片13、13の開放時間が長くされ、当り時における始動入賞装置15の可動片13、13の1度の開放回数が多くされることに基づいて、通常遊技状態と比べて始動入賞装置15の可動片13、13が開放状態となりやすい。したがって、時短状態では、第2始動口15bへの入賞(始動入賞が有効である場合と無効である場合との両方を含む)が生じやすくなるため、遊技領域7へ打込んだパチンコ球数(打込球数)に対して、入賞に応じた賞球として払出されるパチンコ球数(払出球数)の割合が、通常遊技状態と比べて多くなる。一般的に、発射球数に対する入賞による賞球の払出球数の割合は、「ベース」と呼ばれる。例えば、100球の打込球数に対して40球の払出球数があったときには、ベースは40(%)となる。この実施例の場合では、例えば通常遊技状態のような非時短状態よりもベースが高い時短状態を高ベース状態と呼び、逆に、そのような高ベース状態と比べてベースが低い通常遊技状態のような非時短状態を低ベース状態と呼ぶ。
このように、発射球数に対する入賞による賞球の払出球数の割合が一般的に「ベース」と呼ばれるが、例えば1分間等の単位時間におけるパチンコ球の最大発射数は、一定数に制限されている。このため、「ベース」は、単位時間において、遊技領域に設けられた複数の入賞口への入賞による賞球の払出球数の合計値によっても示すことができる。例えば、単位時間におけるパチンコ球の最大発射数を100球とすると、単位時間における入賞による賞球の払出球数の合計値は、一般的な「ベース」の値と一致することとなる。このような関連性に基づいて、本実施形態では、第1始動口15a、第2始動口15b、第1通常入賞口29、第2通常入賞口30のそれぞれを異常監視対象入賞口としており、該異常監視対象入賞口の入賞による賞球の払出球数の合計値は、ベースと呼ばれ、入賞に関する異常監視の対象として用いられる。
確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とのどちらの状態であるかは、確変状態においてセットされるフラグである確変フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。また、時短状態(高ベース状態)と非時短状態(低ベース状態)とのどちらの状態であるかは、時短状態においてセットされるフラグである時短フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。
また、前述の時短状態に制御されていない状態においては、特別図柄の保留記憶数が所定個数以上となるごとに、特別図柄および演出図柄の変動表示時間を短縮する記憶変動短縮状態に制御する記憶変動短縮制御が行なわれる。記憶変動短縮制御は、特別図柄の保留記憶数が所定個数未満となった段階で終了する。したがって、時短状態に制御されていない状態においても、特別図柄および演出図柄の変動表示時間が短縮される場合がある。
演出表示装置9において変動表示される演出図柄は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために、特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄である。このような図柄についての所定の関係には、例えば、特別図柄の変動表示が開始されたときに演出図柄の変動表示が開始する関係、および、特別図柄の変動表示の終了時に特別図柄の表示結果が導出表示されるときに演出図柄の表示結果が導出表示されて演出図柄の変動表示が終了する関係等が含まれる。特別図柄表示器8により予め定められた大当り図柄が表示結果として導出表示されるときには、演出表示装置9により、左、中、右図柄がゾロ目となる大当り図柄の組合せが表示結果として導出表示される。このような特別図柄による大当り図柄の表示結果および演出図柄による大当り図柄の組合せの表示結果は、大当り表示結果という。
特別図柄表示器8と演出表示装置9とは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて変動表示部と呼ぶ場合がある。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および、すべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、演出表示装置9において、図柄が停止することで大当りとなる有効ライン(本実施例の場合は横1本の有効ライン)が予め定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(例えば、演出表示装置9における左、中、右の変動表示領域のうち左、右の表示領域に同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および、有効ライン上の表示領域のすべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、演出表示装置9における左、中、右の表示領域のすべてに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がLEDや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、演出表示装置9については、大当りを発生させる契機となる変動表示において、大当りとなる可能性がある旨を報知する擬似連等の大当り予告演出が行なわれる場合がある。
この実施例の場合は、大当りとして、後述するように通常大当りCおよび確変大当りAというような複数種類の大当りが設けられている。以下の説明においては、大当りの種類を特定せずに単に「大当り」と示すときは、これら複数種類の大当りを代表して示す場合である。
通常大当りCは、大当り遊技状態の終了後に前述した確変状態にならず、かつ、時短状態にならないことにより、低確率状態、かつ、低ベース状態となる大当り(非確変大当り)である。このような、低確率状態かつ低ベース状態となった状態は、低確低ベース状態と呼ばれる。確変大当りAは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、所定期間に亘り時短状態になる高確率状態、かつ、高ベース状態となる大当りである。このような、高確率状態かつ高ベース状態となった状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。確変大当りとなった後においては、所定期間が経過すると時短状態が終了し、高確率状態、かつ、低ベース状態になる。このような、高確率状態かつ低ベース状態となった状態は、高確低ベース状態と呼ばれる。
図2は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、図2には、パチンコ遊技機1に搭載されている払出制御基板37、及び、演出制御基板80も示されている。主基板(遊技制御基板)31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)となる遊技制御用マイクロコンピュータ156と、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ14b、カウントスイッチ23、第1入賞口スイッチ29a、第2入賞口スイッチ30aからの信号の他、電源断信号およびクリア信号等の各種信号を遊技制御用マイクロコンピュータ156に与える入力回路58と、始動入賞装置15の可動片13、13を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、および、大入賞口内の経路を切り替えるためのソレノイド21aを遊技制御用マイクロコンピュータ156からの指令にしたがって駆動する出力回路59と、が搭載されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ156は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムにしたがって制御動作を行うプロセッサであるCPU56、および、I/Oポート57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ156は、1チップマイクロコンピュータである。
遊技制御用マイクロコンピュータ156においては、CPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行する。したがって、以下に説明するような遊技制御用マイクロコンピュータ156が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的にはCPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、CPU56を含む遊技制御用マイクロコンピュータ156で実現されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ156は、クロック信号を発生させるクロック回路、システムリセット手段として機能するリセットコントローラ、乱数回路、および、CPU56に割込要求信号を送出するCTCを内蔵する。
乱数回路は、特別図柄および演出図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否かを判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。この乱数回路は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新させていき、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
遊技制御用マイクロコンピュータ156は、第1始動口スイッチ14aまたは第2始動口スイッチ14bへの始動入賞が生じたときに乱数回路から数値データを乱数値R1として読出し、その数値データに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。尚、大当りとするか否かの判定は、実際には特別図柄および演出図柄の変動表示の開始時に、始動入賞時に抽出した乱数値に基づいて実行される。また、乱数回路が発生させた乱数は、確変とするか否かを決定するための確変判定用乱数や、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定用乱数など、大当りとするか否かの判定以外の判定用乱数として用いても良い。
クロック回路は、システムクロック信号をCPU56に出力し、このシステムクロック信号を分周して生成した所定の周期の基準クロック信号CLKを、各乱数回路に出力する。リセットコントローラは、ローレベルの信号が一定期間入力されたとき、CPU56および各乱数回路に所定の初期化信号を出力して、遊技制御用マイクロコンピュータ156をシステムリセットする。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板960において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電源電力の供給が停止したときである電源断時でも、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップデータとして、RAM55に保存される。制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。
さらに、電源基板960からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力回路58に入力される。電源断信号は、入力回路58を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ156の入力ポートに入力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ156の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力回路58に入力される。クリア信号は、入力回路58を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ156の入力ポートに入力される。
また、複数のスイッチのそれぞれは、入力回路58を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ156の入力ポートに接続されている。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ156は、複数のスイッチのそれぞれから各スイッチの入力状態を示す入力検出信号を受ける。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ156が搭載する出力回路78は、CPU56が出力する演出制御コマンドを演出制御基板80に送信(出力)する。また、出力回路78は、CPU56が出力する制御信号を、特別図柄表示器8や特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄表示器10、普通図柄保留記憶表示器41に送信(出力)する。
遊技制御用マイクロコンピュータ156は、演出制御基板80に表示制御、音制御、および、LED制御を含む演出制御を指令するための制御信号としての演出制御コマンド(演出制御信号)を、出力回路78を介して送信する。
遊技制御用マイクロコンピュータ156が演出制御基板80に対して送信する演出制御コマンドには、客待ちデモ指定コマンドや変動表示コマンドが含まれる。
客待ちデモ指定コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ156が客待ちデモンストレーション時の表示を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)であり、特別図柄の変動が終了してから所定時間が経過したことに応じて送出され、該客待ちデモ指定コマンドが演出制御基板80に対して送出されたときには、演出表示装置9に所定の客待ちデモ画面が表示される。つまり、通常においては、遊技者が交替するときには、遊技者が不在となる期間が存在するので、これら客待ちデモ指定コマンドは、遊技者が交替することで遊技者が不在となったと想定されるときに出力される。
また、変動表示コマンドは、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定するために、変動開始時に送信される演出制御コマンドであり、変動開始を指定するためのコマンドである。
演出制御基板80には、遊技制御用マイクロコンピュータ156からの演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9並びに導光板ユニット11での演出表示の表示制御や効果音(演出音)の出力制御を行う演出制御用マイクロコンピュータ81等の電気部品制御手段が搭載されている。
この実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ81が、遊技制御用マイクロコンピュータ156からの演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置9の表示制御や導光板ユニット11の表示制御、並びにスピーカ27L、27R、27a、27bからの音出力制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ81が、レバースイッチ510a〜510dやボタンスイッチ516aからの検出信号を検知することで、操作レバー600の操作や操作ボタン516の遊技者による操作を検知する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ81は、遊技盤6に設けられているステージLED25bの表示制御を行うとともに、枠側に設けられている賞球LED51、球切れLED52、左枠LED28b、右枠LED28c、並びに天ランプモジュール530内の各LEDの点灯制御を行う。
次に、導光板ユニット11の構造について図4から図6を参照して詳述する。図4に示すように、導光板ユニット11は、前述した演出表示装置9の表示画面と略同一寸法をなし、該演出表示装置9の表示画面を覆うことができる四角形状をなすユニットである。図4に示すように、導光板ユニット11は、光を透過可能な透光性を有する第1導光板11a(前方表示部)及び第2導光板11b(前方表示部)を有している。この各導光板11a、11bは、前後に重畳して配置されており、該導光板11a、11bを介して演出表示装置9の表示画面を前面側から視認することができる。
なお、本実施例では、第1導光板11aが前面側に配置され、第2導光板11bが背面側に配置されているが、両導光板11a、11bの離間距離は数ミリ程度となっており、各導光板11a、11bから演出表示装置9の表示画面までの所定距離K1は略同一であるとして以下に説明する。
また、図5及び6に示すように、導光板ユニット11は、各導光板11a、11bの端面に光を入射可能に設けられる発光体としての表示用LED62a、62bと、各導光板11a、11bの背面に所定の画像(静止画像)を表す態様にて設けられ、各導光板11a、11bの端面から内部に入射された表示用LED62a、62bからの入射光を誘導して前面から出射させることで画像を表示する反射部510、511と、各導光板11a、11bと表示用LED62a、62bとの間に配置され、該表示用LED62a、62bからの入射光を各導光板11a、11b側に誘導しながら板厚方向に集光して各導光板11a、11bの端面に向けて出射する前レンズ507a及び後レンズ507bと、非透光性を有する合成樹脂材により四角枠状に形成されたフレーム枠体504と、から主に構成されている。
なお、表示用LED62a、62bは、第1導光板11aに対応する前側の表示用LED62aと、第2導光板11bに対応する後側の表示用LED62bとで構成されている。また、各表示用LED62a、62bは、各導光板11a、11bの上端面に沿って左右方向に複数個並んで配置されている。更に、前列側の表示用LED62aと後列側の表示用LED62aとを同時に点灯させたり、前列側または後列側の表示用LED62a、62bのいずれか一方を点灯させたりすることができる。
フレーム枠体504は、左フレーム504a及び右フレーム504bと、これら左フレーム504a及び右フレーム504bの下端間を連結する下フレーム504c及び上端間を連結する上フレーム504dと、により四角枠状に形成されている。左フレーム504a、右フレーム504b及び下フレーム504cは一体化され上向きコ字形に形成されているとともに、上フレーム504dは、左フレーム504a及び右フレーム504bの上端にネジN1により着脱可能に取り付けられ、上辺を開放可能に設けられている。
左フレーム504a、右フレーム504b及び下フレーム504cの内側面には、第1導光板11aが差し込まれる差込溝508aと、第2導光板11bが差し込まれる差込溝508bと、が長手方向にわたり連続して、かつ平行に形成されており、図5に示すように上フレーム504dを取り外すことで、各導光板11a、11bを上方から差込溝508a、508b内に差し込み及び上方に抜き取り可能とされている。
このように各導光板11a、11bを左フレーム504a、右フレーム504b及び下フレーム504cから取り外し可能に設けることで、各導光板11a、11bを容易に交換することができるため、例えば表面が汚れたり傷付いたり、あるいは表示画像が異なる他の導光板11a、11bへ交換する場合において、各導光板11a、11bのみを容易に交換することができる。
図6に示すように、第1導光板11a及び第2導光板11bは、所定の前後幅寸法(板厚(例えば、5mm))を有するアクリルやポリカーボネートなどの透明な合成樹脂板により正面視で横長の長方形状に形成されている。尚、導光板11a、11bは、透光性を有していれば必ずしも透明でなくても良く、例えば、着色されていても良いし、半透明とされていても良い。
なお、第1導光板11aの背面には、表示用LED62aからの光を反射して前面から出射させるための反射部510が形成されている。この第1導光板11aには、反射部510によって所定の画像(図27(b)参照)が施されている。
また、第2導光板11bの背面には、表示用LED62bからの光を反射して前面から出射させるための反射部511が形成されている。この第2導光板11bには、反射部511によって所定の画像(図28(b)参照)が施されている。
これら反射部510、511は、第1導光板11aと第2導光板11bとがフレーム枠体504に差し込まれた状態で前後に重畳する位置に配置される。
これら反射部510、511は、導光板11a、11b内を導光される光の進行方向の断面視が一定ピッチの略三角波形状をなす凹凸状態(粗面)に形成されている。具体的には、スタンパーやインジェクションにより導光板11a、11bの背面に凹凸部をつける成型方式にて構成されているが、例えばアクリル板に白色インクで反射ドットを印刷したシルク印刷方式や、アクリル板と反射板とをドット状の粘着材で貼り付けた貼着ドット方式や、溝加工方式等により反射部を構成しても良い。
尚、本実施例では、導光板11a、11bの背面における反射部510、511を光の進行方向の断面視が略三角波形状の凹凸部としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら反射部510、511の断面形状を略半円形状等、光を前面に向けて反射可能な反射面を構成するものであれば種々に変形可能である。尚、これら反射部510、511は枠線で囲まれた絵柄の画像として表されているが、実際には枠線はなく、上記ドット等の集まりにより絵柄の画像が形成されている。
また、本実施例では、導光板11a、11bにより表示可能とする表示情報として、絵柄が例示されているが、これら以外にも、文字、記号、図柄、あるいは模様等の装飾も含む他の表示情報を表示可能としても良い。
また、上フレーム504dの上面開口には、表示用LED62a、62bが下面に設けられたLED基板514が嵌合されている。このLED基板514を配置することで、上フレーム504dに形成された前後のレンズ溝512a、512bの上面開口に表示用LED62a、62bが対向して配置される。なお、レンズ溝512a、512bには、前レンズ507a及び後レンズ507bが配置される。
各表示用LED62a、62bから出射された出射光は、レンズ507a、507bの上端面に入射される。ここで、レンズ507a、507bの上端面の前後幅寸法L2と発光面の前後幅寸法L4とはほぼ同寸であるため(L2≒L4)、各表示用LED62a、62bからの出射光は、前後方向に拡散せずにほぼ上端面に入射される(図6の部分拡大図参照)。
レンズ507a、507bの上端面からレンズ507a、507bの内に入射された入射光は、下方の導光板11a、11bに向けて誘導される。LEDの光は指向性が高いが、レンズ507a、507bの上端面を通して入射されることで、入射光は左右方向に放射状に拡散される。そして、レンズ面として形成された下端面を通過する際に、鉛直下方に向けて屈折して出射されるようになっている(図6の部分拡大図参照)。
これにより、指向性が高い表示用LED62a、62bからの出射光を、レンズ507a、507bによりある程度左右方向に放射状に拡散させて発光領域を広げることが可能となるとともに、下端面から出射される光は鉛直下方に導光されて放射状に拡がることはないので、各表示用LED62a、62bに対応する鉛直下方領域のみを部分的に発光させることが可能となる。
また、入射光は、下方の導光板11a、11bに向けて誘導されながら、前後(板厚)方向に全反射を繰り返し、該前後方向の略中央位置に向けて集光される。このように、表示用LED62a、62bからの光を前後幅(板厚)方向に拡散させることなく集光して導光板11a、11bの上端面に導くことができる。
そして、入射光が反射部510、511に到達したときに、この反射部510、511により入射光が前面側に向けて反射されることで、遊技者からは、それぞれの反射部510、511に対応する箇所が反射光により発光されることで、所定の絵柄等の画像が表示されるようになる。
なお、前列側の表示用LED62aを点灯させた場合は、第1導光板11aの画像(図27(b))が表示され、後列側の表示用LED62bを点灯させた場合は、第2導光板11bの画像(図28(b))が表示される。更に、前列側の表示用LED62aと後列側の表示用LED62aとを同時に点灯させることで、各導光板11a、11bの画像を同時に表示させることもできる。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1における変動パターンについて、図7を用いて説明する。図7は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施例では、変動表示結果が「ハズレ」であり演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−0〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、変動表示結果が「ハズレ」であり演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1(ノーマルリーチA)〜ノーマルPA2−2(ノーマルリーチB)、ノーマルPB2−1とノーマルPB2−3(ノーマルリーチA)、ノーマルPB2−2とノーマルPB2−4(ノーマルリーチB)、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図7に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。
また、図7に示すように、この実施例では、特別図柄の変動表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3(ノーマルリーチA)〜ノーマルPA2−4(ノーマルリーチB)、ノーマルPB2−5とノーマルPB2−7(ノーマルリーチA)、ノーマルPB2−6とノーマルPB2−8(ノーマルリーチB)、スーパーPB3−4〜スーパーPB3−5、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1(ノーマルリーチA)〜特殊PG2−2(ノーマルリーチB)の変動パターンが用意されている。なお、図7において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、確変大当りBまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンであり、確変大当りBまたは小当りとなる場合には、ノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1や、ノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンが決定される場合がある。また、図7に示すように、確変大当りBまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、確変大当りBまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3、特殊PG2−2の変動パターンについては、再変動が2回行われる。
なお、この実施例では、図7に示すように、変動パターンの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、非リーチ短縮なしの場合は6.75秒で固定であり、擬似連ありのノーマルリーチAの場合には変動時間が19.75秒で固定であり、スーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3、4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する確変大当りA、確変大当りB、通常大当りC)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施例では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施例では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、各種ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施例では、確変大当りAまたは通常大当りCである場合には、各種ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、各種ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、ノーマルリーチとスーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、確変大当りBである場合には、擬似連を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合にも、確変大当りBである場合と同じく、擬似連を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、「ハズレ」である場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、各種ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、各種ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、各種ノーマルリーチおよび再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7と、に種別分けされている。
図9(a)は、大当り判定テーブル130aを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(a)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(a)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(a)に記載されている数値が大当り判定値である。
図9(b)、(c)は、小当り判定テーブル130b、130cを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bと、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cとがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bには、図9(b)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cには、図9(c)に記載されている各数値が設定されている。また、図9(b)、(c)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する確変大当りA、確変大当りB)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図9(b)、(c)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図9(a)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図9(b)、(c)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施例では、図9(b)、(c)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bを用いる場合には70分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)130cを用いる場合には120分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施例では、第1始動口15aに始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動口15bに始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
また、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bを用いる場合に小当りと決定される割合(1/70)は、確変大当りBに決定する割合(1/1596(低確時)、1/160(高確時))に比較して高く、小当りが確変大当りBよりも高頻度にて発生するようになっている。
図9(d)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131aを示す説明図である。大当り種別判定テーブル131aは、遊技球が第1始動口15aに入賞したことにもとづく保留記憶(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)および遊技球が第2始動口15bに入賞したことにもとづく保留記憶(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)を用いて大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブルである。つまり、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示においても、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示においても、同一の大当り種別判定テーブル131aが使用されて、大当り種別が決定される。
大当り種別判定テーブル131aは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「通常大当りC」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、「確変大当りA」に対して15個の判定値が割り当てられ(40分の15の割合で確変大当りAと決定される)、「確変大当りB」に対して5個の判定値が割り当てられている(40分の5の割合で確変大当りBと決定される)、「通常大当りC」に対して20個の判定値が割り当てられている(40分の20の割合で通常大当りCと決定される)。従って、この実施例では、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、「確変大当りA」となる確率は「確変大当りB」となる確率よりも高いが、第1始動口15aに始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と、第2始動口15bに始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合とで、「確変大当りA」または「確変大当りB」または「通常大当りC」と決定される割合は同じである。なお、第1始動口15aに始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と、第2始動口15bに始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合とで、「確変大当りB」と決定される割合を異ならせてもよい。尚、図面中並びに以下の説明においては、「確変大当りA」を「大当りA」と略記し、「確変大当りB」を「大当りB」や「突確大当り」と略記し、「通常大当りC」を「大当りC」と略記する場合がある。
また、この実施例では、図9(d)に示すように、第2特定遊技状態としての2ラウンドの確変大当りBと、この確変大当りBと比較して、ラウンド数を多くした第1特定遊技状態としての確変大当りAと、を決定する場合を説明するが、付与される遊技価値は、この実施例で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第2特定遊技状態と比較して、大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第1特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第2特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第1特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とでラウンド数が同じ5ラウンドであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第2特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第1特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第1特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を5回開放したときに(この場合、第2特定遊技状態の場合には5ラウンド全てを終了し、第1特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を実行するようにしてもよい。そして、第2特定遊技状態の場合には内部的に5ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第1特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も5回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
「確変大当りA」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態および時短状態(確変・時短状態、高確高ベース状態)に移行させる大当りである。大当り終了後、次の大当りが発生するまで確変状態並びに時短状態が継続する。
「確変大当りB」とは、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が「確変大当りA」に比べて短くかつラウンド数も少ない2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態にのみ移行させる大当りである。大当り終了後、次の大当りの発生まで確変状態が継続する。ただし、大当り終了後に時短状態には移行せずに低ベース状態に移行される。従って、この実施例では、確変大当りBの終了後、次の大当りが発生するまでは高確率状態のみとされ、高ベース状態には移行されない(高確低ベース状態)。
つまり、「確変大当りA」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長くラウンド数も15ラウンドと多いのに対して、「確変大当りB」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.5秒と短いとともに、ラウンド数も2ラウンドと少なく、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施例では、その確変大当りBの大当り遊技状態の終了後には確変状態に移行されるが高ベース状態には移行しない。
なお、この実施例では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.5秒間ずつ2回行われ、「確変大当りB」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の高速開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、例え遊技者が大入賞口の開放を確認できたとしても、「確変大当りB」または「小当り」のいずれにもとづく開放なのかを特定しにくく、しかもその後の遊技状態が確変状態または通常状態のいずれに移行したかを特定することもできなくなるため、遊技者にわからないように、確変大当りBを発生させ、かつ、該大当りの終了後に遊技状態を確変状態に移行させる、つまり確変状態を潜伏させることができる。また、逆に、低確状態において確変大当りBと同様の演出制御が実施される小当りを発生させることで、該小当りの終了後は遊技状態が確変状態に移行しないので、低確状態を潜伏させることができる。
「通常大当りC」とは、確変大当りAと同じく15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態とはならずに、変動表示を100回終了するまで(始動回数が100回となるまで)、時短状態のみの低確高ベース状態に移行させる大当りである。つまり、大当り終了後、変動表示が100回となるまで時短状態が継続する。
図10(a)は、大当りA/大当りC用変動パターン種別判定テーブル132aを示す説明図である。大当りA/大当りC用変動パターン種別判定テーブル132aは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
大当りA/大当りC用変動パターン種別判定テーブル132aには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が、大当りの種別毎に設定されている。
これら判定値の数としては、図10(a)に示すように、大当りの種別が「確変大当りA」である場合には、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2に比較してスーパーCA3−3の判定値の数が多くなるように設定されており、「確変大当りA」となる場合には、変動パターンとしてスーパーリーチが多く決定されるように設定されている。
一方、大当りの種別が「通常大当りC」である場合には、スーパーCA3−3に比較してノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2の判定値の数が多くなるように設定されており、「通常大当りC」となる場合には、変動パターンとしてノーマルリーチが多く決定されるように設定されている。
また、図10(b)は、大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132bを示す説明図である。大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132bは、ランダムR並びにランダム1に基づく当り種別の判定において、確変大当りB及び小当りが決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、図10(b)に示すように、確変大当りBまたは小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1と、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2のうちいずれかが決定される場合が示されている。
また、確変大当りBでは、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜51の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して52〜251の判定値が割り当てられており、確変大当りBとすることに決定されている場合には、変動パターンとして、リーチ演出としてノーマルリーチBを含む特殊PG2−2等の擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
尚、これらノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンにおいては、リーチ演出が実施され、該リーチがハズレとなる演出が実施された後、再変動が2回実施されて、停止図柄として後述する確変大当りBや小当りに対応した演出図柄の組合せ(チャンス目図柄)が表示される。
また、小当りについては、該小当りとすることに決定された時点の遊技状態が、高確状態であるか、低確状態であるか、つまり、確変フラグがセットされているか否かに応じて、判定値の割り当てが異なっている。
具体的には、高確時の小当りでは、確変大当りBと同様に、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜51の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して52〜251の判定値が割り当てられており、高確時において小当りとすることに決定されている場合には、変動パターンとして擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
一方、低確時の小当りでは、確変大当りBとは逆に、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜201の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して202〜251の判定値が割り当てられており、低確時において小当りとすることに決定されている場合には、変動パターンとして、リーチ演出としてノーマルリーチAを含む特殊PG2−1等の滑りの演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
尚、これらノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1の変動パターンにおいては、リーチ演出が実施され、該リーチがハズレとなる演出が実施された後、滑り変動が実施されて、停止図柄として後述する確変大当りBや小当りに対応した演出図柄の組合せ(チャンス目図柄)が表示される。
このように、この実施例では、高確状態に移行する確変大当りBの場合には、ノーマルリーチBのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定され、高確状態に移行しない小当りの場合には、ノーマルリーチAのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴わない滑りの変動パターンが多く決定されることで、ノーマルリーチBや擬似連の演出を伴う変動パターンの実施後に確変大当りBの遊技状態(小当りの遊技状態と同一)が実施されたときには、遊技者に対して、発生したのが高確状態に移行する確変大当りBである可能性が高いのではとの期待感を与えることができるようになっている。
つまり、潜伏条件が成立する確変大当りBや小当りが発生するときにおいては、変動パターンとしてノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1の変動パターンが、遊技状態が高確(確変)状態に移行する確変大当りBのときよりも高確(確変)状態に移行しない小当りのときにおいて多く決定され、変動パターンとしてノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンが、遊技状態が高確(確変)状態に移行しない小当りのときよりも高確(確変)状態に移行する確変大当りBのときにおいて多く決定される。
尚、この実施例では、高確状態に移行する確変大当りBのときと、高確状態に移行しない小当りのときとで、決定される変動パターンの種別が異なるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら高確状態に移行する確変大当りBであるか高確状態に移行しない小当りであるかにかかわらずに、変動パターンを選択して決定するようにしても良い。
また、この実施例では、高確状態における小当りの場合には、確変大当りBの場合と同様に、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるので、擬似連の演出を伴う変動パターンの実施後に小当りの遊技状態(確変大当りBの遊技状態と同一)が実施されたときには、遊技者に対して、確変大当りBと同じく、その後の遊技状態が高確状態となっている可能性が高いのではとの期待感を与えることができる。
尚、この実施例では、高確状態における小当りの場合には、確変大当りBの場合と同様に、ノーマルリーチBのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら高確状態における小当りの場合にも、低確状態における小当りと同様に、擬似連の演出を伴わない滑り変動パターン種別である特殊CA4−1が多く決定されるようにしても良い。
なお、図11(a)〜(b)に示すように、この実施例では、ハズレである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、遊技状態や合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチBのいずれか)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図11(a)示す通常用のハズレ用変動パターン種別判定テーブルA135aにおいては、超短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−0(変動時間1.25秒)や、短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−2(変動時間2.5秒)を含む非リーチCA2−3や、擬似連3回よりも変動時間が短い擬似連2回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−6に対して判定値の割り当てがないのに対し、短縮用のハズレ用変動パターン種別判定テーブルB135bでは、該非リーチCA2−3に対して100〜199の判定値が割り当てられているとともに、擬似連3回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−5に代えて擬似連2回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−6に判定値が割り当てられていることにより、変動時間が短い非リーチPA1−0(変動時間1.25秒)や非リーチPA1−2(変動時間2.5秒)が決定されるようになるため、変動時間の平均時間が通常よりも短縮されることで、単位時間当たりに実施される変動回数が多くなる。
図12(a)、(b)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137a〜137bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の変動表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図12(a)に示す例では、変動パターン種別として、各種のノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、各種のノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図12(b)に示す例では、変動パターン種別として、擬似連の演出を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図12(b)において、擬似連の演出の有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、リーチ演出の有無や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出となる擬似連の演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1、特殊PG1−2、特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出となる擬似連の演出を伴う特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成すれば良い。
図13は、ROM54に記憶されているハズレ変動パターン判定テーブル138aを示す説明図である。ハズレ変動パターン判定テーブル138aは、変動表示結果を「ハズレ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン判定テーブル138aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ156(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降の図示しないメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施例では、CPU56は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
なお、この実施例では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ156が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ81は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ156に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ156が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施例では、リーチ演出は、演出表示装置9において変動表示される演出図柄(演出図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ156は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ81である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図14に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ14bおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32、S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理、表示用乱数更新処理:ステップS24、S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ81に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ14bおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ14bおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施例では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施例では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にハズレ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がハズレ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にハズレ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様という。
この実施例では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである所定の図柄(小当りの種別に対応する所定記号)が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示態様が後述する「確変大当りB」である場合と同様に演出図柄の変動表示が行われた後、所定の小当り図柄(確変大当りB図柄と同じ図柄。例えば「355」等)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である所定の図柄(記号)が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の変動表示態様という。
図15は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ156(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。
特別図柄プロセス処理では、まず、第1始動口15aへの始動入賞、または第2始動口15bへの始動入賞が発生しているか否かを判定する始動入賞判定処理が実行される(ステップS299)。この始動入賞判定処理において、CPU56は、第1始動口15aに遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動口15aへの始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する。また、CPU56は、第2始動口15bに遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14bがオンしていたら、すなわち第2始動口15bへの始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。なお、第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14bがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ156は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ81に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ81に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ81は、遊技制御用マイクロコンピュータ156が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ81に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ81に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ81に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
次に、演出制御手段である演出制御基板80の動作を説明する。図16は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ81(具体的には、演出制御用CPU86)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU86は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS700)。その後、演出制御用CPU86は、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS701)。
その後、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU86は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU86は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。また、タイマ割込が発生していない場合には、ステップS701の乱数更新処理を実施して再度ステップS702に戻る。
演出制御処理において、演出制御用CPU86は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU86(表示制御手段)は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。その後、ステップS701に移行する。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ156から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンドであるのか解析する。
図17は、演出制御用マイクロコンピュータ81が用いる乱数を示す説明図である。図17に示すように、この実施例では、予告演出決定用乱数SR1を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。予告演出決定用乱数SR1は、予告演出を実施するか否かを決定するために使用される乱数であり、1〜100の数値範囲の値をとる。
尚、このSR1の乱数を生成するためのカウンタがRAMに形成されている。そして、各カウンタの数値は、図16に示す乱数更新処理(ステップS701)で更新される。すなわち、値が+1される。そして、カウンタのカウント値が乱数の上限値(図17に示された範囲における最大値)を越えると下限値(図17に示された範囲における最小値)に戻される。乱数を生成するためのカウンタのカウント値を読み出すことを、乱数を抽出するという。
演出制御用マイクロコンピュータ81におけるROMには、図柄変動制御パターンテーブル(図示略)を初めとする、予告演出の演出制御パターンを含む予告演出制御パターンテーブル(図示略)、擬似連やノーマルリーチやスーパーリーチ等の各種の変動パターンにおける演出制御パターンや、大当り状態や小当り状態における演出制御パターンを含む各種演出制御パターンテーブル(図示略)等が記憶されている。図柄変動制御パターンテーブル(図示略)には、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示動作等の演出動作の制御内容を示すデータが、変動パターンに応じて格納されている。各図柄変動制御パターンには、例えば、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、導光板表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、並びに音制御実行データ、操作ボタン516や操作レバー600の操作受付け開始タイミングや操作受付け終了タイミング等の操作制御実行データ、といった演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための複数の制御データ(プロセスデータ)が時系列的に設定されている。
また、各種演出制御パターンテーブルには、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、ラウンド等に応じて格納されている。各演出制御パターンには、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、導光板表示制御実行データ、ランプ制御実行データといった各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
尚、図柄変動制御パターン、予告演出制御パターン、各種演出制御パターン各々の制御データの集まりを、プロセステーブルという。
これら演出制御パターンは、例えばプロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、導光板表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作制御実行データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
プロセスタイマ設定値は、演出制御用CPU86における演出制御用のプロセスタイマの格納値であるプロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、プロセスタイマ設定値に代えて、例えば主基板31から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU86において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御実行データには、例えば演出図柄の変動表示中における各演出図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御実行データは、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示動作を指定するデータである。導光板表示制御実行データには、導光板ユニット11の各導光板11a、11bのいずれの画像を表示させるための表示用LED62a、62bの点灯制御のデータが含まれており、該導光板表示制御実行データに基づいて表示用LED62a、62bの点灯タイミングが制御されるようになっている。尚、本実施例では、導光板表示制御実行データを表示制御実行データとは個別に設けた形態を例示しているが、これら導光板表示制御実行データを表示制御実行データに含めるようにしても良い。音制御実行データには、例えば演出図柄の変動表示中における演出図柄の変動表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、各スピーカ27からの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音制御実行データは、各スピーカ27からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御実行データには、例えば装飾LED25aや天ランプモジュール530、左枠LED28b、右枠LED28cといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御実行データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御実行データ、ランプ制御実行データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用役物が備える可動部材における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
演出制御用CPU86は、これら演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、プロセスタイマ値がプロセスタイマ設定値のいずれかと合致したときには、そのプロセスタイマ設定値と対応付けられた演出制御実行データに含まれる表示制御実行データにより指定される態様で演出図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置9の表示部9aに表示させる制御や、各種のエフェクト画像を導光板ユニット11に表示させる制御を行う。また、音声制御実行データにより指定される態様で各スピーカ27から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御実行データにより指定される態様で装飾LED25aや天ランプモジュール530、左枠LED28b、右枠LED28c等の発光体を点滅させる制御を行う。なお、プロセスタイマ設定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ156におけるRAM55には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリアが設けられている。この遊技制御用データ保持エリアは、保留記憶手段としての第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部を備えている。
第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU56により乱数回路等から抽出された大当り種別判定用の乱数値MR1、変動パターン種別判定用の乱数値MR2を示す数値データなどを保留データ(保留記憶の記憶データ)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU56により乱数回路等から抽出された大当り種別判定用の乱数値MR1、変動パターン種別判定用の乱数値MR2を示す数値データなどを保留データ(保留記憶の記憶データ)として、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ81におけるROMには、図18(a)に示す表示結果が大当り図柄となる時において予告演出を実施するか否かを決定するために使用される予告演出決定テーブルや、図18(b)に示す、はずれ時において予告演出を実施するか否かを決定するために使用される予告演出決定テーブルが記憶されている。
本実施例の予告演出決定テーブル(大当り時)には、図18(a)に示すように、大当りの種別として、確変大当りAと通常大当りCとのそれぞれについて、予告演出を実施しない「予告なし」と、第1導光板11aを用いた予告演出を行う「第1導光板予告演出」と、第2導光板11bを用いた予告演出を行う「第2導光板予告演出」と、第1導光板11aと第2導光板11bとの両方を用いた予告演出を行う「特別導光板予告演出」とに、図17に示す判定値数となるように、SR1の判定値が割り当てられている。
具体的には、確変大当りAの大当り種別については、「予告なし」に0個の判定値、「第1導光板予告演出」に25個の判定値、「第2導光板予告演出」に65個の判定値、「特別導光板予告演出」に10個の判定値がそれぞれ割り当てられており、大当り種別が大当りAの場合、つまり図7に示す変動パターンの変動表示結果が大当りAの場合には、該「大当りA」に対応して「予告なし」、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」、「特別導光板予告演出」の各項目に格納されている判定値のうち、抽出したSR1の判定値が格納されている項目により、予告演出の態様として「予告なし」、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」、「特別導光板予告演出」のいずれかが決定される。
また、通常大当りCの大当り種別については、「予告なし」に0個の判定値、「第1導光板予告演出」に70個の判定値、「第2導光板予告演出」に30個の判定値、「特別導光板予告演出」に0個の判定値がそれぞれ割り当てられており、大当り種別が大当りCの場合、つまり図7に示す変動パターンの変動表示結果が大当りCの場合には、該「大当りC」に対応して「予告なし」、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」、「特別導光板予告演出」の各項目に格納されている判定値のうち、抽出したSR1の判定値が格納されている項目により、予告演出の態様として「予告なし」、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」、「特別導光板予告演出」のいずれかが決定される。
本実施例の予告演出決定テーブル(はずれ時)には、図18(b)に示すように、変動パターン種別として、ノーマルリーチとスーパーリーチとこれらのリーチ以外(非リーチ)の変動パターン種別とのそれぞれについて、予告演出を実施しない「予告なし」と、第1導光板11aを用いた予告演出を行う「第1導光板予告演出」と、第2導光板11bを用いた予告演出を行う「第2導光板予告演出」と、第1導光板11aと第2導光板11bとの両方を用いた予告演出を行う「特別導光板予告演出」とに、図17に示す判定値数となるように、SR1の判定値が割り当てられている。
具体的には、ノーマルリーチの変動パターン種別については、「予告なし」に50個の判定値、「第1導光板予告演出」に40個の判定値、「第2導光板予告演出」に10個の判定値、「特別導光板予告演出」に0個の判定値がそれぞれ割り当てられており、ノーマルリーチの変動パターン種別の場合には、該「ノーマルリーチ」に対応して「予告なし」、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」、「特別導光板予告演出」の各項目に格納されている判定値のうち、抽出したSR1の判定値が格納されている項目により、予告演出の態様として「予告なし」、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」、「特別導光板予告演出」のいずれかが決定される。
また、スーパーリーチの変動パターン種別については、「予告なし」に30個の判定値、「第1導光板予告演出」に50個の判定値、「第2導光板予告演出」に20個の判定値、「特別導光板予告演出」に0個の判定値がそれぞれ割り当てられており、スーパーリーチの変動パターン種別の場合には、該「スーパーリーチ」に対応して「予告なし」、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」、「特別導光板予告演出」の各項目に格納されている判定値のうち、抽出したSR1の判定値が格納されている項目により、予告演出の態様として「予告なし」、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」、「特別導光板予告演出」のいずれかが決定される。
更に、上記リーチ以外の変動パターン種別については、「予告なし」に90個の判定値、「第1導光板予告演出」に5個の判定値、「第2導光板予告演出」に5個の判定値、「特別導光板予告演出」に0個の判定値がそれぞれ割り当てられており、上記リーチ以外の変動パターン種別の場合には、該「上記以外」に対応して「予告なし」、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」、「特別導光板予告演出」の各項目に格納されている判定値のうち、抽出したSR1の判定値が格納されている項目により、予告演出の態様として「予告なし」、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」、「特別導光板予告演出」のいずれかが決定される。
なお、本実施例では、図18(a)に示す大当り時の予告演出決定テーブルを用いることで、大当り種別が大当りAまたは大当りCである場合には、「予告なし」が実行されず、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」、「特別導光板予告演出」のうち、いずれかの予告演出がなされる。そして、確変大当りAの場合は、「第2導光板予告演出」が最も実行され易くなっており、通常大当りCの場合は、「第1導光板予告演出」が最も実行され易くなっている。
また、本実施例では、図18(b)に示すはずれ時の予告演出決定テーブルを用いることで、はずれ時の変動パターン種別の場合には、「特別導光板予告演出」が実行されず、「予告なし」、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」のうち、いずれかの予告演出がなされる。そして、ノーマルリーチの場合は、「予告なし」である可能性が最も高くなっている。また、スーパーリーチの場合は、「第1導光板予告演出」が最も実行され易くなっている。更に、ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」が実行される確率が若干高くなっている。なお、リーチ以外の変動パターン種別の場合は、「予告なし」である場合が最も高く、「第1導光板予告演出」、「第2導光板予告演出」が実行される可能性が殆ど無いように設定されている。
更に、図18(a)に示す大当り時の予告演出決定テーブル、及び図18(b)に示すはずれ時の予告演出決定テーブルを用いることで、確変大当りAの場合であるときのみ、「特別導光板予告演出」が実行されるので、「特別導光板予告演出」が実行された場合は、遊技者が確変大当りAであることを確定的に把握できる。
また、「第2導光板予告演出」は、「第1導光板予告演出」よりも信頼度が高いので、第2導光板予告演出が実行された場合は、大当りとなるのではないかという期待感を遊技者に与えることができるとともに、「第1導光板予告演出」が実行されたときには大当りCになり易く、「第2導光板予告演出」が実行された場合には大当りAになり易いので、「第2導光板予告演出」が実行されたときには、遊技者にとって有利な度合いが大きい確変大当りAとなるのではとの期待感を遊技者に与えることができる。
図19は、図16に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU86は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄(演出図柄)の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄(演出図柄)の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄(演出図柄)の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ156から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄(演出図柄)の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(演出図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当り或いは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中或いは小当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を当り終了演出処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
当り終了演出処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態或いは小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
なお、本実施例では、小当りが発生した場合においては、ステップS804〜806において、確変大当りBが発生した場合と同様の演出処理を実施することで、発生したのが、確変状態に移行する確変大当りBであるのか、確変状態に移行しない小当りが発生したのかを遊技者が判別できないようになっている。
図20は、図19に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU86は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS821)。尚、変動パターンコマンド格納領域には、主基板31から受信した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドが格納されている。次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄(演出図柄)の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS822)。この場合、演出制御用CPU86は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施例では、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する表示結果2指定コマンドである場合において、演出制御用CPU86は、例えば、停止図柄として3図柄が奇数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。受信した表示結果指定コマンドが通常大当りCに該当する表示結果4指定コマンドである場合においては、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りB或いは小当りに該当する表示結果3〜8指定コマンドである場合においては、停止図柄として、予めチャンス目として設定されている図柄の複数の組合せ(例えば「135」、「334」、「787」…などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが、ハズレに該当する表示結果1指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(ハズレ図柄)を決定する。尚、演出図柄の組合の中には、ハズレ図柄並びにチャンス目の双方に含まれるものが存在し、小当りの場合とハズレの場合とで同一の停止図柄となる場合が存在する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU86は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。よって、確変大当りBと小当りにおいては、同一の停止図柄が決定される場合があり得る。
そして、ステップS823に進み、予告演出を実施するか否かとともに、実施を決定した予告演出に関する設定を行う、図21に示す予告演出設定処理を実施する。
そして、ステップS824に進んで、予告演出の実施が決定されているか否か、具体的には、後述するステップS834にてセットされる予告実行決定フラグがセットされているか否かを判定する。
予告実行決定フラグがセットされている場合には、ステップS825+に進んで、予告演出開始待ち時間を特定し、該特定した待ち時間を予告演出開始待ちタイマにセットした後、ステップS825に進む。
一方、予告実行決定フラグがセットされていない場合には、ステップS825+を経由することなくステップS825に進み、変動パターンコマンドに応じた図柄変動制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS826)。
そして演出制御用CPU86は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27、操作ボタン516や操作レバー600)の制御を実行する(ステップS827)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP262に指令を出力する。また、左枠LED28b、右枠LED28c、並びに天ランプモジュール530内の各LEDに対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施例では、演出制御用CPU86は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU86は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS828)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS829)。なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU86は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDPがVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9に出力し、演出表示装置9が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS830)。
図21は、演出図柄変動開始処理における予告演出設定処理(ステップS823)の処理内容を示すフローチャートである。
本実施例の予告演出設定処理においては、まず、予告演出決定用乱数SR1を抽出する(ステップS831)。
次いで、該抽出した予告演出決定用乱数SR1と予告演出決定テーブルと当該変動表示(可変表示)における大当り種別または変動パターンの種別に基づいて予告演出の実施/非実施と、実施する場合における予告演出の種別(第1導光板予告演出、第2導光板予告演出、特別導光板予告演出)とを決定する。
具体的には、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドから該変動表示(可変表示)における大当り種別または変動パターンの種別を特定して、予告演出決定テーブルにおけるどの大当り種別または変動パターンの種別に対応する判定値を使用するかを決定する。つまり、変動パターンコマンドから特定される大当り種別または変動パターンの種別が、確変大当りAである場合には「大当りA」に対応する判定値を判定に使用する判定値として決定し、通常大当りCである場合には「大当りC」に対応する判定値を判定に使用する判定値として決定し、ノーマルリーチの演出パターンである場合には「ノーマルリーチ」に対応する判定値を判定に使用する判定値として決定し、スーパーリーチの演出パターンである場合には「スーパーリーチ」に対応する判定値を判定に使用する判定値として決定し、これら以外の演出パターンある場合には「上記以外」に対応する判定値を判定に使用する判定値として決定する。
そして、これら使用対象に決定した該変動表示(可変表示)における大当り種別または変動パターンの種別についての判定値において、ステップS831にて抽出したSR1の判定値が「予告なし」の項目に格納されている判定値に該当する場合には予告演出を実施しないことに決定し、抽出したSR1の判定値が「第1導光板予告演出」の項目に格納されている判定値に該当する場合には第1導光板11aを用いた予告演出を実施することを決定し、抽出したSR1の判定値が「第2導光板予告演出」の項目に格納されている判定値に該当する場合には第2導光板11bを用いた予告演出を実施することを決定し、抽出したSR1の判定値が「特別導光板予告演出」の項目に格納されている判定値に該当する場合には第1導光板11aと第2導光板11bとの両方を用いた予告演出を実施することを決定する。
そして、ステップS833に進み、ステップS832において予告演出を実施することを決定したか否かを判定し、予告演出を実施することを決定した場合にはステップS834に進んで予告実行決定フラグをセットして予告演出設定処理を終了する。一方、予告演出を実施しないことを決定した場合にはステップS834を経由することなく予告演出設定処理を終了する。
図22は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU86は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS840A、S840B、S840C)。また、演出制御用CPU86は、予告演出を行うことに決定されているか、またはこれら予告演出の実行中である場合には(ステップS841でYes)、予告演出処理を実行する(ステップS842)。予告演出を行うことに決定されているか否かは、予告実行決定フラグがセットされているか否かによって判定される。予告演出の実行中であるか否かは、予告演出を開始するときにセットされる予告実行中フラグによって判定される。予告実行決定フラグも予告実行中フラグもセットされていない場合にはステップS842の予告演出処理を実施することなく、ステップS843に進む。
また、演出制御用CPU86は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS843)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(ステップS844)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS845)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データにもとづいて演出表示装置9等(演出用部品等)に対する制御状態を変更する(ステップS846)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS847)、演出制御用CPU86は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS848)。そのようにして、演出表示装置9において、演出図柄の変動制御が実現される。VDP262は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出表示装置9において、演出図柄の変動における背景画像、保留表示、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(ステップS849)。
また、演出制御用CPU86は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS850)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS851)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。なお、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、ステップS843の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データおよびランプ制御実行データ)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。
ここで、図23、図24に基づいて、ステップS842において実施される予告演出処理について説明すると、予告演出処理において、演出制御用CPU86は、予告実行中フラグがセットされているか否かにより、予告演出が開始されているか否かを判定する。
予告演出が開始されている場合には(ステップS501でYes)、ステップS521(図24)に移行し、予告演出が開始されていない場合には、(ステップS501でNo)、ステップS502に進む。
ステップS502においては、予告演出開始待ちタイマの値を−1する。なお、予告演出開始待ちタイマは、演出図柄変動開始処理において、予告演出を行うことに決定されたときにセットされる(ステップS825+参照)。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS503)、処理を終了する。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしている場合には、予告実行決定フラグをリセットして(ステップS504)、ステップS511に移行する。
ステップS511では、演出制御用CPU86は、予告演出の実行中であることを示す予告実行中フラグをセットする。また、予告演出設定処理にて決定された予告演出における予告演出種別(第1導光板予告演出、第2導光板予告演出、特別導光板予告演出)に対応した予告演出パターンを特定し(ステップS512)、特定した予告演出パターンが該当する予告演出期間に相当する値を予告期間タイマにセットする(ステップS513)。
次いで、演出制御用CPU86は、実行する予告演出パターンに対応する予告プロセステーブル(予告演出制御パターン)を、予告演出制御パターンテーブル(図示略)から読み出して選択してセットした後(ステップS515)、選択した予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)のプロセスデータ1における予告プロセスタイマをスタートさせる(ステップS517)。
そして演出制御用CPU86は、選択した予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)の最初のプロセスデータ1の内容(変動表示制御実行データ1、導光板表示制御実行データ1、役物動作制御データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、導光板ユニット11、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27、操作ボタン516、操作レバー600)の制御を開始する(ステップS518)。
これら予告プロセスデータに基づいて予告演出が開始された後においてステップS530、ステップS531に進む。このステップS530において演出制御用CPU86は、予告プロセスタイマの値を−1し、ステップS531において予告演出期間の終了を計時するための予告期間タイマの値を−1する。
そして、予告期間タイマがタイムアウト(値が0になる)した場合には(ステップS532でYes)、演出表示装置9並びに導光板ユニット11に表示されている予告演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS533)、予告実行中フラグをリセットする(ステップS534)。
一方、予告期間タイマがタイムアウトしていない場合には、演出制御用CPU86は、予告プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS535)。予告プロセスタイマがタイムアウトしていたら、予告プロセスデータの切り替えを行う(ステップS536)。すなわち、予告プロセステーブルにおける次に設定されている予告プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS537)。また、その次に設定されている予告プロセスデータに含まれる変動表示制御実行データ、導光板表示制御実行データ、役物動作制御データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更して実施する(ステップS538)。
予告プロセスタイマがタイムアウトしていない場合は、ステップS535〜ステップS538を経由することなく処理を終了する。
このように、ステップS533においては、当該変動表示における予告演出の終了に応じて該予告演出に伴う予告演出画像の表示が終了されるが、当該予告演出の実行中において表示される各種の予告演出画像の表示終了(消去)は、ステップS515にて選択してセットされる予告演出制御パターン(予告プロセスデータ)に記述された表示制御の制御データがステップS538において実行されることで実施される。つまり、予告期間タイマがタイマアップするまでにおいてステップS535〜ステップS538の処理が実施されることにより、予告演出の実行中において表示される各種の予告演出画像の表示並びに表示終了(消去)の制御が実施される。
次に、演出表示装置9及び導光板ユニット11を用いた演出画像及び予告演出について図25から図33を参照して詳述する。
先ず、第1導光板11aを用いる第1導光板演出について図25、図27、図30から図33を用いて説明する。図25(a)は、演出表示装置9と導光板ユニット11(第1導光板11a)と遊技者の視線との関係を概念的に示しており、図25(b)は、演出表示装置9及び導光板ユニット11(第1導光板11a)を遊技者から見た状態、特に遊技者の視点から演出表示装置9及び導光板ユニット11に表示される各画像を視認したときの各画像の見た目の大きさの違いについて概念的に図示している。
図25(a)に示すように、導光板ユニット11は、演出表示装置9の前方側に離間して配置されており、導光板ユニット11のさらに前方側に遊技者の視点位置がある。本実施例では、第1導光板11aを用いた予告演出を行う第1導光板予告演出において、導光板ユニット11に表示する画像G1、G2と同じ画像G1’、G2’を演出表示装置9にも表示するようになっている。なお、導光板ユニット11に表示する画像G1、G2と演出表示装置9に表示する画像G1’、G2’とは同じ大きさの画像となっている(G1=G1’、G2=G2’)。
なお、遊技者の視点位置から導光板ユニット11(第1導光板11a)の画像G1、G2を見たときの画像の大きさ(立体角)は、演出表示装置9の画像G1’、G2’を見たときの画像の大きさ(立体角)よりも大きくなる。そのため、導光板ユニット11及び演出表示装置9に同じ大きさの画像を表示した場合に、遊技者には、導光板ユニット11の画像G1、G2が演出表示装置9の画像G1’、G2’よりも若干大きく見える(図25(b)参照)。
また、本実施例では、遊技者の視点位置は、演出表示装置9及び導光板ユニット11の中央位置と同じ位置、つまり演出表示装置9及び導光板ユニット11の表示画面の中央位置の垂線上に配置されることを想定している。この視点位置から演出表示装置9及び導光板ユニット11を視認した場合に、導光板ユニット11の中央位置に表示される画像G1と演出表示装置9の中央位置に表示される画像G1’との大きさの差異よりも、導光板ユニット11及び演出表示装置9において中央位置から離れた位置、例えば、導光板ユニット11の四隅に表示される画像G2と演出表示装置9の四隅に表示される画像G2’との大きさの差異の方がより大きくなる。
なお、本実施例では、演出表示装置9に画像G1’、G2’を表示するときに、遊技者の視点位置から見たときに、演出表示装置9の画像G1’、G2’が導光板ユニット11の画像G1、G2と重複する位置に表示される。例えば、遊技者が導光板ユニット11の中央位置の画像G1を視認したときの視点位置の立体角の範囲内に、演出表示装置9の中央位置の画像G1’が納まるように表示され、遊技者が導光板ユニット11の四隅の各画像G2を視認したときの視点位置の立体角の範囲内に、演出表示装置9の四隅の各画像G2’が納まるように表示される。つまり、遊技者には、導光板ユニット11の画像G1、G2に演出表示装置9の画像G1’、G2’が重なって見える(図25(b)参照)。
なお、遊技者の視点位置から見たときに、中央位置の画像G1、G1’と四隅の画像G2、G2’とでは、大きさの差異以外にも形状の歪みも生じるようになっている。また、中央位置の画像G1、G1’については、形状の歪みは殆ど生じないが、四隅の画像G2、G2’では、導光板ユニット11の画像G2と演出表示装置9の画像G2’との間に形状の歪み(差異)が生じやすくなる。特に表示画面のサイズが大きくなるほど、導光板ユニット11の画像G2と演出表示装置9の画像G2’との間に形状の歪み(差異)が生じやすくなる。そこで、遊技者の視点位置から見たときに、導光板ユニット11(第2導光板11b)の画像G2とほぼ同じ形状になるように、演出表示装置9に表示される画像G2’ の形状を若干補正して表示する。
なお、導光板ユニット11の画像G2と演出表示装置9の画像G2’との間に生じる歪み(差異)の補正の一例として、例えば、導光板ユニット11の画像G2に円形の画像を表示する場合には、演出表示装置9に表示される画像G2’に楕円形に若干変化させた画像を表示し、遊技者の見た目では円形の画像が重複して見えるようにする。
また、本実施例では、図27(a)に示すように、第1導光板11aを用いた予告演出を行う第1導光板予告演出を実行するときに、演出表示装置9の表示画面には、多数の星が配置された背景画像を表示するとともに、演出表示装置9の表示画面の中央位置にキャラクタの画像を表示し、表示画面の隅の位置(左上及び右下の位置)に惑星の画像を表示させる。また、演出表示装置9に表示される惑星の画像は、惑星の画像を介して背景画像が見えるようにした半透明の画像となっている。なお、演出表示装置9に表示される惑星の画像は、背景画像に優先して表示される非透明の画像であってもよい。
また、図27(b)に示すように、導光板ユニット11の第1導光板11aには、予め反射部510(図6参照)を形成しておくことにより、演出表示装置9に表示されるキャラクタの一部(例えば、握り拳)と惑星の部分と同一画像(以下、エフェクト画像と称する)が施されており、当該エフェクト画像は、表示用LED62a(図6参照)の点灯により表示される。そして、図27(c)に示すように、第1導光板予告演出を実行するときに、演出表示装置9のエフェクト画像(後方演出画像)と第1導光板11aのエフェクト画像(前方演出画像)とが重複して表示される。
なお、演出表示装置9のエフェクト画像と第1導光板11aのエフェクト画像とは、同じ大きさに表示されており、遊技者の視点位置から見た場合には、第1導光板11aのエフェクト画像が演出表示装置9のエフェクト画像よりも若干大きく見える。
また、図30に示すように、第1導光板11aのエフェクト画像では、表示と非表示とを周期的に繰り返す点滅表示(間歇表示)がなされる。なお、演出表示装置9の画像は、点滅表示がなされずに、エフェクト画像の表示開始から連続的に表示され続けるようになっている。
例えば、遊技者には、第1導光板11aの握り拳のエフェクト画像が消灯されると、対応する演出表示装置9の握り拳のエフェクト画像が見えるようになり、第1導光板11aの握り拳のエフェクト画像が表示されると、演出表示装置9の握り拳のエフェクト画像よりも、第1導光板11aの握り拳のエフェクト画像が明瞭に見えるようになる。このように点滅表示がなされることで、あたかも握り拳が演出表示装置9から第1導光板11aまで飛び出してくるような効果的な画像となって見えるようになり、演出表示装置9及び第1導光板11aのエフェクト画像が立体物であるかのような表現が可能となる。
なお、本実施例では、演出表示装置9のエフェクト画像と第1導光板11aのエフェクト画像とが同じ大きさに表示されているが、演出表示装置9のエフェクト画像を第1導光板11aのエフェクト画像よりも若干小さく表示してもよい。このように演出表示装置9のエフェクト画像を小さくすることで、第1導光板11aのエフェクト画像を点滅表示した際に、さらに奥行きのある表示態様とすることができる。
なお、本実施例では、第1導光板11aのエフェクト画像が点滅表示されても、演出表示装置9のエフェクト画像は、点滅表示がなされずに、画像の表示開始から連続的に表示され続けるようになっているが、演出表示装置9のエフェクト画像を点滅表示させるようにしてもよい。例えば、図31の変形例に示すように、第1導光板11aのエフェクト画像の表示時に、演出表示装置9のエフェクト画像を非表示にし、第1導光板11aのエフェクト画像の非表示時に、演出表示装置9のエフェクト画像を表示する。なお、本変形例では、演出表示装置9のエフェクト画像を点滅表示させる場合であっても、このエフェクト画像(握り拳や惑星の画像)以外の背景画像やキャラクタ本体の画像は、点滅表示がされずに、連続的に表示され続けるようになっている。
また、本実施例では、第1導光板11aに表示される画像の色は、表示用LED62a(図6参照)の点灯色により設定される。本実施例では、第1導光板11aのエフェクト画像と演出表示装置9のエフェクト画像とが互いに同一色(例えば、白色)の画像として表示される。そのため、エフェクト画像(握り拳や惑星の画像)は、背景画像より手前側にあるように見える立体的な発色のよい画像となる。このように本発明では、演出表示装置9及び導光板ユニット11のいずれも2次元画像を表示しているが、演出表示装置9及び導光板ユニット11の各画像を重複して表示することで、あたかも3次元画像を表示しているような表現が可能となる。
なお、本実施例では、握り拳の画像の色彩と惑星の画像の色彩とがいずれも同一色(例えば、白色)で表示されているが、握り拳の画像の色彩と惑星の画像の色彩とで互いに異なる色を用いてもよい。
また、図32に示すように、第1導光板11aのエフェクト画像が点滅表示され、かつ演出表示装置9のエフェクト画像が連続表示されている状態において、第1導光板11aのエフェクト画像が表示されているときは、演出表示装置9のエフェクト画像を暗く(輝度を低く)して表示する。また、第1導光板11aのエフェクト画像が非表示のときには、演出表示装置9のエフェクト画像を明るく(輝度を高く)して表示する。このようにすることで、第1導光板11aのエフェクト画像が点滅表示されても、第1導光板11aのエフェクト画像の表示時と非表示時との間で、エフェクト画像の明るさの差が小さくなるので、遊技者の目の疲労度を抑えることができる。なお、本実施例において、明るさの変化がある画像は、エフェクト画像のみで背景画像等は、明るさを変化させない態様とする。
また、図33に示す変形例では、第1導光板11aのエフェクト画像が点滅表示され、かつ演出表示装置9のエフェクト画像が連続表示されている状態において、第1導光板11aのエフェクト画像が表示されているときは、演出表示装置9のエフェクト画像を明るく(輝度を高く)して表示する。また、第1導光板11aのエフェクト画像が非表示のときには、演出表示装置9のエフェクト画像を暗く(輝度を低く)して表示する。このようにすることで、第1導光板11aのエフェクト画像が点滅表示されるときに、第1導光板11aのエフェクト画像の表示時と非表示時との間で、コントラストの変化をより一層大きくできるので、第1導光板11aのエフェクト画像をより一層目立たせることができるようになる。
次に、第2導光板11bを用いる第2導光板演出について図26及び図28を用いて説明する。図26(a)は、演出表示装置9と導光板ユニット11(第2導光板11b)と遊技者の視線との関係を概念的に示しており、図26(b)は、演出表示装置9及び導光板ユニット11(第2導光板11b)を遊技者から見た状態、特に遊技者の視点から演出表示装置9及び導光板ユニット11に表示される各画像を視認したときの各画像の見た目の大きさの違いについて概念的に図示している。
図26(a)に示すように、第2導光板11bを用いた予告演出を行う第2導光板予告演出において、導光板ユニット11に表示する画像G1、G2と同じ画像G1’、G2’を演出表示装置9にも表示するようになっている。なお、導光板ユニット11に表示する画像G1、G2よりも、演出表示装置9に表示する画像G1’、G2’が若干拡大した画像となっている(G1>G1’、G2>G2’)。
なお、遊技者の視点位置から導光板ユニット11(第2導光板11b)の画像G1、G2を見たときの画像の大きさ(立体角)は、演出表示装置9の画像G1’、G2’を見たときの画像の大きさ(立体角)よりも大きくなる。そのため、第2導光板演出では、演出表示装置9の画像G1’、G2’は、導光板ユニット11の画像G1、G2と演出表示装置9の画像G1’、G2’とを遊技者の視点位置から見た場合に、同じ大きさの画像に見えるように、演出表示装置9の画像G1’、G2’を導光板ユニット11の画像G1、G2よりも若干拡大して表示している。つまり、遊技者の視点位置と、導光板ユニット11の画像G1、G2上の所定部位(1の位置)と、該導光板ユニット11の画像G1、G2上の所定部位(1の位置)に対応する演出表示装置9上の画像の対応位置と、が略1直線上に存在するように拡大(補正)して演出表示装置9の画像G1’、G2’を表示している。そのため、遊技者には、導光板ユニット11の画像G1、G2と演出表示装置9の画像G1’、G2’とがほぼ同じ大きさに見える(図26(b)参照)。
なお、この演出表示装置9の画像G1’、G2の拡大の比率は、演出表示装置9と導光板ユニット11と間の所定距離K1に対応して設定される。当該所定距離K1(図3参照)が大きくなれば、演出表示装置9の画像G1’、G2の拡大の比率も大きくなる。
また、第2導光板予告演出においても、前述の第1導光板予告演出と同様に、遊技者の視点位置は、演出表示装置9及び導光板ユニット11の中央位置と同じ位置に配置されることを想定している。この視点位置から演出表示装置9及び導光板ユニット11を視認した場合に、導光板ユニット11の中央位置に表示される画像G1と演出表示装置9の中央位置に表示される画像G1’との大きさの差異よりも、導光板ユニット11の四隅に表示される画像G2と演出表示装置9の四隅に表示される画像G2’との大きさの差異の方がより大きくなる。
なお、第2導光板予告演出においても、演出表示装置9に画像G1’、G2’を表示するときに、遊技者の視点位置から見たときに、演出表示装置9の画像G1’、G2’が導光板ユニット11の画像G1、G2と重複する位置に表示される。例えば、遊技者が導光板ユニット11の中央位置の画像G1を視認したときの視点位置の立体角の範囲内に、演出表示装置9の中央位置の画像G1’が納まるように表示され、遊技者が導光板ユニット11の四隅の各画像G2を視認したときの視点位置の立体角の範囲内に、演出表示装置9の四隅の各画像G2’が納まるように表示される。つまり、遊技者には、導光板ユニット11の画像G1、G2に演出表示装置9の画像G1’、G2’が重なって見える(図26(b)参照)。
なお、第2導光板予告演出においても、遊技者の視点位置から見たときに、中央位置の画像G1、G1’と四隅の画像G2、G2’とでは、大きさの差異以外にも形状の歪みも生じるようになっている。また、中央位置の画像G1、G1’については、形状の歪みは殆ど生じないが、四隅の画像G2、G2’では、特に表示画面のサイズが大きくなるほど、導光板ユニット11の画像G2と演出表示装置9の画像G2’との間に形状の歪み(差異)が生じやすくなる。そこで、遊技者の視点位置から見たときに、導光板ユニット11(第2導光板11b)の画像G2とほぼ同じ形状になるように、演出表示装置9に表示される画像G2’の形状を若干補正して表示する。
また、本実施例では、図28(a)に示すように、第2導光板11bを用いた予告演出を行う第2導光板予告演出を実行するときに、演出表示装置9の表示画面には、多数の星が配置された背景画像を表示するとともに、演出表示装置9の表示画面の中央位置にキャラクタの画像を表示し、このキャラクタの画像の周りには、雷のエフェクト画像を表示させる。また、演出表示装置9に表示される雷のエフェクト画像は、雷のエフェクト画像を介して背景画像が見えるようにした半透明の画像となっている。なお、演出表示装置9に表示される雷のエフェクト画像は、背景画像に優先して表示される非透明の画像であってもよい。
また、図28(b)に示すように、導光板ユニット11の第2導光板11bには、予め反射部511(図6参照)を形成しておくことにより、演出表示装置9に表示される雷の画像と同一のエフェクト画像が施されており、当該エフェクト画像は、表示用LED62b(図6参照)の点灯により表示される。そして、図28(c)に示すように、第2導光板予告演出を実行するときに、演出表示装置9のエフェクト画像(後方演出画像)と第2導光板11bのエフェクト画像(前方演出画像)とが重複して表示される。
なお、第2導光板11bのエフェクト画像よりも演出表示装置9のエフェクト画像が若干拡大されて表示されており、遊技者の視点位置から見た場合には、第2導光板11bのエフェクト画像が演出表示装置9のエフェクト画像と同じ大きさに見える。
また、第2導光板予告演出における第2導光板11bのエフェクト画像は、前述の第1導光板予告演出と異なり点滅表示がなされずに、演出表示装置9の画像とともに、エフェクト画像の表示開始から連続的に表示され続けるようになっている。本実施例では、第2導光板11bのエフェクト画像と演出表示装置9のエフェクト画像とが重複して表示されるため、遊技者の視点位置から見た場合に、エフェクト画像である雷の画像が明瞭に見えるようになる。
また、本実施例では、第2導光板11bに表示される画像の色は、表示用LED62b(図6参照)の点灯色により設定される。本実施例では、第2導光板11bのエフェクト画像と演出表示装置9のエフェクト画像とが互いに同一色(例えば、黄色)の画像として表示される。そのため、雷のエフェクト画像は、背景画像より手前側にあるように見える立体的な発色のよい画像となる。このように本発明では、演出表示装置9及び導光板ユニット11のいずれも2次元画像を表示しているが、演出表示装置9及び導光板ユニット11の各画像を重複して表示することで、あたかも3次元画像を表示しているような表現が可能となる。
なお、第2導光板11bのエフェクト画像と演出表示装置9のエフェクト画像とが互いに異なる色としてもよく、例えば、第2導光板11bのエフェクト画像を青色とし、演出表示装置9のエフェクト画像を赤色とすることで、遊技者から見た場合に、紫色の雷のエフェクト画像に見えるようにしてもよい。
また、本実施例では、導光板ユニット11において第2導光板11bよりも第1導光板11aが前面側に配置され、第1導光板11aの方が第2導光板11bよりも演出表示装置9から若干(数ミリ程度)遠い位置に配置される。そのため、第1導光板11aにて点滅表示(間歇表示)がなされる第1導光板予告演出を行った際に、第2導光板11bにて点滅表示を行うことと比較して、エフェクト画像がより大きく飛び出してくるような効果を与えることができる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ81(演出制御用CPU86)が実施する演出図柄の変動表示に伴う予告演出の流れの一例を、図29にもとづいて説明する。
まず、演出制御用マイクロコンピュータ81(演出制御用CPU86)は、予告演出を実行することを決定している場合、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を開始させた後(図29(a)参照)、予告演出の演出画像としてキャラクタが登場する画像を演出表示装置9に表示する。
本実施例では、予告演出の種別として第1導光板予告演出が決定されている場合は、演出表示装置9(後方表示手段)の表示部9a(後方表示部)上に、変動表示する演出図柄とキャラクタ及び惑星が飛んでくる画像を表示させるとともに、このキャラクタの一部(例えば、握り拳)と惑星の部分と同一のエフェクト画像を導光板ユニット11(第1導光板11a)に表示させる。なお、導光板ユニット11では、第1導光板11aを点灯表示することで、第1導光板予告演出のエフェクト画像が表示される(図29(b)参照)。
また、予告演出の種別として第2導光板予告演出が決定されている場合は、演出表示装置9の表示部9a上に、変動表示する演出図柄とキャラクタと雷の画像を表示させるとともに、雷のエフェクト画像と同一のエフェクト画像を導光板ユニット11(第2導光板11b)に表示させる。なお、導光板ユニット11では、第2導光板11bを点灯表示することで、第2導光板予告演出のエフェクト画像が表示される(図29(c)参照)。
また、予告演出の種別として特別導光板予告演出が決定されている場合は、演出表示装置9及び導光板ユニット11を用いて、前述した第1導光板予告演出を実施するとともに、第1導光板予告演出の実施後に連続して第2導光板予告演出が実施される(図29(d)参照)。
なお、第1導光板予告演出が実施される場合は、通常大当りCである可能性が高く、第2導光板予告演出が実施される場合は、確変大当りAである可能性が高いことになり、どちらの演出が実施されるかで、確変状態であるのか否かを推定できるようになる。更に、特別導光板予告演出が実施される場合は、確変大当りAであることが確定的に分かるので、これら予告演出に遊技者を注目させることができる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ81は、上記のような予告演出としての表示画像を表示した後、演出図柄の停止図柄として決定したリーチ目図柄を停止表示し(図29(E)参照)、図示しないリーチ演出に移行する。
図34は、変形例としての演出表示装置9及び導光板ユニット11の表示態様を示している。図34(a)に示すように、変形例における演出表示装置9の表示領域の下部の左右2箇所には、第1始動口スイッチ14aまたは第2始動口スイッチ14bに入った有効入賞球の記憶数、すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう)数を表示する保留記憶表示(特定表示)を行う保留表示エリアが設けられている。
この保留表示エリアに表示される保留記憶表示の表示数は、保留記憶手段としての第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部に記憶された保留記憶の記憶データに基づいて決定される。
左右の各保留表示エリアには、保留記憶数を入賞順に4個まで表示する。保留表示エリアは、第1始動口15aまたは第2始動口15bに始動入賞があるごとに、保留記憶の記憶データが1増えて、保留記憶表示の数を1増やす。そして、保留表示エリアは、演出表示装置9で変動表示が開始されるごとに、保留記憶の記憶データが1減って、保留記憶表示の数を1減らす。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、第1始動口15aや、第2始動口15bを、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本変形例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
尚、保留記憶数は、保留表示エリアに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。本変形例では、1個の保留記憶表示が1の保留記憶数に対応し、この保留記憶表示の数が保留記憶数に相当している。
保留表示エリアにおける保留表示は、第1始動口15aを遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動口15bを遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。
また、図34(a)に示すように、演出表示装置9の表示領域の右下方部には、演出図柄と特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄(可変表示対応表示)を表示する第4図柄表示エリアが設けられている。本変形例では、第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄(特定表示)の変動表示が行われるとともに、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第4図柄表示エリアが設けられている。尚、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがある。
更に、本変形例では、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示に同期する第4図柄が演出表示装置9の第4図柄表示エリアに設けられているが、この第4図柄表示エリアに、普通図柄の変動表示に同期する第4図柄を追加的に設けるようにしてもよい。
本変形例では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われたりするなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示領域を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示領域の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。なお、本変形例では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるが、演出図柄の変動表示は、特別図柄の変動表示に同期するのみならず、例えば、普通図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるようになっていてもよい。
第4図柄の変動表示(可変表示)は、第4図柄表示エリアを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄の変動表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示エリアにおける第1特別図柄用の第4図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄の変動表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示エリアにおける第2特別図柄用の第4図柄の変動表示とは同期している。尚、同期とは、変動表示の開始時点および終了時点が同じであって、変動表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄において大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄において大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色、例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。尚、第4図柄の消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
また、図34(a)に示すように、演出表示装置9の表示画面には、変動表示とともに保留表示及び第4図柄が表示され、さらに雷のエフェクト画像が表示される。なお、保留表示及び第4図柄は、雷のエフェクト画像よりも優先的に表示されており、演出表示装置9の表示画面では、保留表示及び第4図柄が明瞭に見えるようになっている。
図34(b)及び図34(c)に示すように、第1導光板11a及び第2導光板11bには、雷のエフェクト画像が施されている。なお、第1導光板11a及び第2導光板11bを点灯させると、演出表示装置9のエフェクト画像に第1導光板11a及び第2導光板11bのエフェクト画像が重複して表示される。
ここで、演出表示装置9のエフェクト画像に第1導光板11a及び第2導光板11bのエフェクト画像が重複して表示された場合に、第1導光板11a及び第2導光板11bのエフェクト画像によって、演出表示装置9の保留表示及び第4図柄が見え難くなってしまい、遊技の実行に支障が生じてしまう虞がある。
本変形例では、第1導光板11aには、演出表示装置9における保留表示エリア及び第4図柄表示エリアと重畳しない部分に、雷のエフェクト画像が施され(図34(b)参照)、第2導光板11bには、演出表示装置9における保留表示エリア及び第4図柄表示エリアと重畳する部分に、雷のエフェクト画像が施されている(図34(c)参照)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ81(演出制御用CPU86)は、演出表示装置9に保留表示または第4図柄が表示される場合には、第1導光板11aのみを点灯して、第2導光板11bを点灯しないように制御する。
このようにすることで、演出表示装置9の保留表示及び第4図柄が、第2導光板11bのエフェクト画像により見え難くなってしまうことを防ぐことができる。なお、演出制御用マイクロコンピュータ81(演出制御用CPU86)は、演出表示装置9に保留表示または第4図柄が表示されていない場合には、第1導光板11a及び第2導光板11bの双方を点灯する制御を行うようになっている。
なお、本変形例では、遊技の実行に関係する情報を遊技者に認識させるための特定表示としての表示であって、演出表示装置9に表示される保留表示及び第4図柄が、導光板のエフェクト画像により見え難くなってしまうことを防ぐようになっているが、特定表示は、保留表示及び第4図柄以外に限らず、演出図柄や、特別遊技状態であることを明確に遊技者に案内するための遊技状態案内表示(例えば、「確変中」、「時短中」の表示等)や、遊技者に遊技打法の案内をするための打法案内表示(例えば、「右打ち」の表示等)であってもよく、これら特定表示が導光板のエフェクト画像により見え難くなってしまうことを防ぐために、本変形例のように、第1導光板11a及び第2導光板11bのエフェクト画像を形成して、各第1導光板11a及び第2導光板11bの点灯を制御するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、導光板ユニット11の第2導光板11b(前方表示部)に雷のエフェクト画像(前方演出画像)を表示するときに、遊技者から見て雷のエフェクト画像と重なる演出表示装置9の表示画面(後方表示部)の重畳領域に雷のエフェクト画像の画像を表示することで、導光板ユニット11(前方表示手段)に表示されるエフェクト画像(前方演出画像)を、演出表示装置9(後方表示手段)の表示を暗くすることなく目立たせることができる。
また、本実施例によれば、演出表示装置9のエフェクト画像(後方演出画像)として、演出表示装置9の表示部9a(後方表示部)と第2導光板11b(前方表示部)との間隔に対応した比率にもとづいて演出表示装置9のエフェクト画像を拡大して演出表示装置9に表示することで、遊技者から見て遠方に位置する演出表示装置9(後方表示手段)には、演出表示装置9と導光板ユニット11との距離K1に対応した比率にもとづいて第2導光板11bのエフェクト画像(前方演出画像)を拡大した画像が表示されるので、全く同一のエフェクト画像を演出表示装置9の表示部9aに表示したときに比較して、遊技者から見た演出表示装置9の表示と第2導光板11bの表示とをより合致させることができる。
また、本実施例によれば、演出表示装置9のエフェクト画像(後方演出画像)として、第2導光板11b(前方表示部)の前方領域における遊技者の視点位置と第2導光板11bのエフェクト画像(前方演出画像)上の所定部位(1の位置)と該エフェクト画像上の所定部位(1の位置)に対応する演出表示装置9のエフェクト画像上の対応位置とが略1直線上に存在するように補正した画像であって、演出表示装置9(後方表示部)において表示される表示位置に応じて第2導光板11bのエフェクト画像との差異の度合いが異なる補正画像、つまり演出表示装置9に表示される画像G2’の形状を若干補正して表示することで、演出表示装置9(後方表示手段)の表示部9a(後方表示部)には、遊技者の視点位置と第2導光板11bのエフェクト画像(前方演出画像)上の所定部位と演出表示装置9のエフェクト画像(後方演出画像)上の対応位置とが略1直線上に存在するように補正された補正画像が表示されるので、補正がされていない演出表示装置9のエフェクト画像を表示したときに比較して、遊技者から見た演出表示装置9の表示と第2導光板11bの表示とをより一層合致させることができる。
また、本実施例によれば、演出表示装置9のエフェクト画像(後方演出画像)として、第2導光板11bのエフェクト画像(前方演出画像)の各部分の色と該各部分のぞれぞれと重なる各対応部分の色とが同一である画像を演出表示装置9に表示することで、第2導光板11bのエフェクト画像と演出表示装置9のエフェクト画像とが重なる部分の色が同一色となるので、第2導光板11bのエフェクト画像をより目立たせることができる。
また、本実施例によれば、少なくとも保留表示が表示されているときにおいて、導光板ユニット11(前方表示部)の保留表示に重なる部分にエフェクト画像(前方演出画像)を表示することを制限することで、保留表示の視認が、導光板ユニット11のエフェクト画像によって妨げられてしまうことを防ぐことができる。
また、本実施例によれば、少なくとも第4図柄(可変表示対応表示)が表示されているときにおいて、導光板ユニット11(前方表示部)の第4図柄に重なる部分に導光板ユニット11のエフェクト画像を表示することを制限することで、第4図柄の視認が、導光板ユニット11のエフェクト画像によって妨げられてしまうことを防ぐことができる。
更に、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、第1導光板11aのエフェクト画像では、表示と非表示とを周期的に繰り返す点滅表示がなされ、演出表示装置9の画像は、点滅表示がなされずに、エフェクト画像の表示開始から連続的に表示され続けることで、第1導光板11aのエフェクト画像(前方演出画像)が間歇表示されて視認される間において、遊技者からの距離が第1導光板11aのエフェクト画像は異なる演出表示装置9のエフェクト画像(後方演出画像)が視認されるようになるため、遊技者から遠い演出表示装置9のエフェクト画像に焦点を合わせているときに該演出表示装置9のエフェクト画像の前方に第1導光板11aのエフェクト画像が表示されるようになるので、演出表示装置9のエフェクト画像を表示しない場合に比較して導光板ユニット11に表示されるエフェクト画像を目立たせることができる。
また、本実施例によれば、第1導光板11aのエフェクト画像では、表示と非表示とを周期的に繰り返す点滅表示がなされ、演出表示装置9の画像は、点滅表示がなされずに、エフェクト画像の表示開始から連続的に表示され続けることで、演出表示装置9の画像(後方演出画像)を間歇表示する必要がないので、演出表示装置9の画像の表示制御を簡素化できる。
また、本実施例によれば、第1導光板11a(前方表示部)に第1導光板11aのエフェクト画像(前方演出画像)を表示している期間において演出表示装置9の表示部9a(後方表示部)に表示している演出表示装置9のエフェクト画像(後方演出画像)を、第1導光板11aのエフェクト画像を表示していない期間の明るさとは異なる明るさにて表示することで、例えば、明るさを高めた場合には、第1導光板11aのエフェクト画像のコントラストの変化をより一層大きくできるので、第1導光板11aのエフェクト画像をより一層目立たせることができるようになり、逆に明るさを低くした場合には、第1導光板11aのエフェクト画像の表示期間と演出表示装置9のエフェクト画像の表示期間における画像の明るさの差が小さくできるので、遊技者の目の疲労度が大きくなることを抑えることができる。
また、本実施例によれば、演出表示装置9のエフェクト画像(後方演出画像)として、第1導光板11aのエフェクト画像(前方演出画像)と同じ大きさの画像または第1導光板11aのエフェクト画像よりも小さな画像を演出表示装置9(後方表示手段)に表示することで、第1導光板11aのエフェクト画像が、演出表示装置9のエフェクト画像に比較して大きく見えるようになるため、第1導光板11aのエフェクト画像が飛び出してくるような効果を与えることができるので、第1導光板11aのエフェクト画像をより目立たせることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、本発明の遊技機としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明の遊技機はこれに限定されるものではなく、遊技媒体としてメダルを使用して遊技を行うスロットマシンであっても良い。
また、前記実施例では、導光板ユニット11が有する第1導光板11a及び第2導光板11bが光を透過可能な透光性を有する部材となっているが、これら第1導光板11a及び第2導光板11bは半透明な部材であってもよし、第1導光板11a及び第2導光板11bが着色された透明または半透明の部材であってもよい。
また、前記実施例では、演出表示装置9の画像と重複する画像を表示する前方表示手段として導光板ユニット11を用いているが、本発明の前方表示手段は、導光板ユニット11に限定されるものではなく、例えば、光を透過する透過型の液晶表示モジュールであってもよい。更に、鏡画像結像板を用いて演出表示装置9の前方の所定の空中画像表示位置に画像を結像して表示することができる空中画像用表示装置等を前方表示手段として用いてもよい。また、視差バリア方式やインテグラルイメージ方式等の裸眼視にて立体表示が可能な裸眼視立体表示装置を前方表示手段として用いても良い。
また、前記実施例では、演出表示装置9が液晶パネルとバックライトとを有する液晶表示モジュールにて構成されているが、演出表示装置9を、光を透過する透過型の液晶表示モジュールで構成してもよい。更に、演出表示装置9を、光を透過する透過型の液晶表示モジュールで構成し、演出表示装置9の表示画面に表示される画像を半透明にしてもよい。また、演出表示装置9を導光板を有して、該導光板を点灯させることで、所定の画像を表示するようにし、演出表示装置9を導光板の画像と、導光板ユニット11の導光板の画像とが重複する構成であってもよい。
また、前記実施例では、遊技者の視点位置は、演出表示装置9及び導光板ユニット11の中央位置と同じ位置に配置されることを想定しているが、遊技者の視点位置は、演出表示装置9及び導光板ユニット11の中央位置のみならず、該中央位置よりも上方または下方に移動した位置であってもよい。更に、遊技者の視点位置(導光板ユニット11から遊技者の眼までの距離を含む位置情報)及び視線方向を検出する視点検出装置を設け、この視点検出装置により検出した遊技者の視点位置に応じて、該視点位置から導光板ユニット11の画像を見たときに、該導光板ユニット11の画像と重複する位置に演出表示装置9の画像が表示されるようにしてもよい。例えば、視点検出装置として、遊技盤6に近赤外線LED及び近赤外線カメラを設け、この近赤外線LEDから照射される近赤外線光により遊技者の顔面が照らされるとともに、近赤外線カメラが撮像した遊技者の眼の画像を含む撮像信号を信号処理回路が解析することにより、遊技者の視点位置を検出するとともに、遊技者がいずれの方向に視線を向けているかを検出する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ81(演出制御用CPU86)は、遊技者の視点位置及び視線方向に応じて、演出表示装置9の表示画面に表示される画像の位置を補正して、導光板ユニット11の画像と重複する位置に演出表示装置9の画像が表示されるように制御を行う。
また、前記実施例では、前方表示手段としての導光板ユニット11の各導光板11a、11bに表示されるエフェクト画像が静止画像となっているが、前方表示手段として透過型の液晶表示モジュール等を用いた場合には、エフェクト画像を動画像にしてもよく、この動画像に連携して演出表示装置9のエフェクト画像も動画像とし、かつ該各動画像を重複して表示させることで、エフェクト画像が明瞭に視認できるようになる。
また、前記実施例では、前方表示手段としての導光板ユニット11の各導光板11a、11bが固定的に設けられているが、導光板ユニット11の導光板を可動させるようにしてもよい。例えば、エフェクト画像が形成された導光板を面方向に回転可能に設け、この導光板のエフェクト画像の回転に合わせて演出表示装置9のエフェクト画像を回転させることで、該各エフェクト画像が重複して明瞭に視認できるようにしてもよい。
また、前記実施例では、演出表示装置9と導光板ユニット11との距離K1が固定されているが、演出表示装置9または導光板ユニット11の少なくともいずれか一方を前後に移動可能に設けることで、演出表示装置9と導光板ユニット11との距離K1を変化させるようにしてもよい。例えば、演出表示装置9のエフェクト画像と導光板ユニット11のエフェクト画像とを同じ大きさに表示した場合に、遊技者の視点位置から見たときに導光板ユニット11のエフェクト画像をさらに大きく見せたいときに、導光板ユニット11を遊技者に近づくように移動させるようにし、導光板ユニット11のエフェクト画像がより飛び出してくるような効果を与えるようにしてもよい。更に、前記実施例では、導光板ユニット11のエフェクト画像がより飛び出してくるような効果を与える第1導光板予告演出時に、第2導光板11bよりも演出表示装置9から若干遠い位置に配置された第1導光板11aを用いているが、これら導光板11a,11bを1枚の導光板で構成し、導光板ユニット11のエフェクト画像が、より飛び出してくるような効果を与える演出を実行するときは、導光板ユニット11を遊技者に近づくように移動させるようにし、飛び出してくるような効果を高める制御を行ってもよい。