以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。尚、以下では、パチンコ遊技機1を、単に、遊技機1という場合がある。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。尚、図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、図1に示したII−IIラインに沿う断面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成されている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2のほぼ中央には、開口部60(図1の例では8角形の開口部)が設けられており、この開口部60の周囲の領域により、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。図1及び図2に示すように、開口部60の周囲には、遊技盤2の前面側に突出する枠部61が設けられており、枠部61によって遊技盤2とガラス板との隙間が塞がれるか、隙間の寸法が遊技球の直径未満に制限されることによって、遊技領域20から開口部60内への遊技球の侵入が阻止されている。また、遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。
また、図2に示すように、遊技盤2に設けられた開口部60の奥側(遊技盤2の背面側)には、遊技盤2側から順に、導光部材62と、サブ画像表示部63a及び63bと、パネル64と、第1可動役物65a及び65bと、第2可動役物66と、各種演出のための画像を表示する画像表示部6とが配置されている。
導光部材62は、1枚または複数枚の導光板と、導光板のそれぞれの側面に沿って配置された光源(図示せず)とから構成される。導光板は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明な樹脂からなる平板状の部材であり、背面側の主面のうちの所定の領域に、溝や傷、ドットからなる微細な凹凸構造が形成されている。この凹凸構造は極めて微細であるので、導光板に光源からの光を入射させていない状態では、通常の透明な平板として視認される。一方、光源から導光板の側面へと光を入射させると、入射した光は、導光板内において対向する主面(前面及び背面)の間で全反射を繰り返しながら導光板内を伝搬する。導光板内を伝搬する過程において、背面側の主面に形成された微細な凹凸構造に光が入射して入射角が臨界角より小さくなると、全反射条件から外れるため、反射光が導光板の前面側の主面から出射される。この結果、微細な凹凸構造が形成されていない領域は透明なままであるが、微細な凹凸構造が形成された領域のみが発光して像を形成する。導光部材62として、複数枚の導光板の積層体を用いる場合には、導光板のそれぞれに異なるパターン(微細な凹凸構造が形成された領域)を設け、導光板のそれぞれに対応して光源を設けることにより、複数の像を切り替えて表示したり、重ねて表示したりすることが可能となる。尚、導光板の発光態様の詳細は後述する。
サブ画像表示部63a及び63bは、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等で構成され、任意の画像を表示することにより種々の演出を実行する。また、本実施形態では、サブ画像表示部63a及び63bは、図示しない可動部材によって支持されており、モータ等の駆動手段による駆動力によって、遊技盤2の開口部60内の領域において遊技盤2の面方向に移動可能である。したがって、サブ画像表示部63a及び63bは、演出表示手段として機能すると同時に、可動役物としても機能する。以降の説明では、サブ画像表示部63a及び63bを可動役物として見る場合に、「第3可動役物」と呼ぶ場合がある。図1に示すように、サブ画像表示部63a及び63bのそれぞれには、役物ランプ8a及び8bが設けられている。役物ランプ8a及び8bは、サブ画像表示部63a及び63bの表示及び動作とは独立して発光させることが可能である。
パネル64は、画像表示部6と同形状の開口部を有する平板状の部材であり、画像表示部6の表示領域を区画すると共に、表示領域外に配置される可動役物等を隠蔽するために設けられている。ただし、パネル64は、必ずしも必要なものではなく、省略しても良い。
第1可動役物65a及び65bは、遊技機1の左右方向にスライド移動して開閉可能な一対のシャッター部材であり、画像表示部6と重ならずに画像表示部6の側方に配置される第1の位置(図1の破線で示した位置)と、遊技機1の左右方向に隣接するように閉鎖し、画像表示部6を完全に覆う第2の位置との間で移動可能である。第1可動役物65a及び65bが第1の位置にあるときには、遊技盤2の背面側に収容されており、非動作時には視認できない状態となっている。尚、第1可動役物の前面側には図示しない役物ランプ(後述する役物ランプ204)が設けられている。
第2可動役物66は、遊技機1の上下方向にスライド移動可能な部材を備え、パネル64の背面側の位置と、画像表示部6の前面側に重なった位置との間で移動自在である。第2可動役物66は、非動作時にはパネル64の背面側に収容されており、視認できない状態となっている。
画像表示部6は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当り抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現等による予告演出を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。尚、画像表示部6は、液晶表示装置やEL表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。
さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる盤ランプ7が設けられている。また、盤ランプ7は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向を変化させる遊技くぎ及び風車(共に図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。尚、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、第1大入賞口23、第2大入賞口51、V領域53、及び普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
第1始動口21及び第2始動口22に遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(第1大入賞口23、第2大入賞口51)及び/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22は、上記特別電動役物及び/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25を遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。尚、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選は始動しない。
第2始動口22は、第1始動口21の右側に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると(図1参照)、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22へ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと(図示せず)、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22へ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.10秒間)開き、規定回数(例えば、1回)だけ開閉する。
第1大入賞口23は、第2始動口22の下方に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。第1大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、第1大入賞口23は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、16回)だけ繰り返す。
第2大入賞口51は、遊技領域20の右側領域の第2始動口22の上方に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。第2大入賞口51は、通常はハネ形状の開閉部材(以下、右ハネという)50が実線で示すように閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて右ハネ50が点線で示すように開放して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、第2大入賞口51は、所定条件(例えば、0.1秒経過または遊技球10個の入賞の条件)を満たすまで開状態となるラウンドを所定回数(例えば、1回)行う。
第2大入賞口51の内部には、図1に示すように、第2大入賞口51に入った遊技球が流下する内部空間が遊技者に視認可能に設けられており、この空間には左側の流下経路と右側の流下経路とが設けられる。この右側の流下経路には、V領域(図1の「V」を記載した領域)53が設けられ、左側の流下経路と右側の流下経路との分岐部分にはV領域開閉部材(以下、Vハネという)52が設けられる。Vハネ52は、通常は実線で示すように右側の流下経路を閉塞する閉状態であり、遊技球が左側の流下経路のみを流下する状態となっている。そして、Vハネ52は、第2大入賞口51が開放してから所定時間経過後に点線で示すように右側の流下経路を開放して左側の流下経路を閉塞する開状態となり、その後所定時間経過後に上記した閉状態に戻る。つまり、Vハネ52が閉状態のときには、第2大入賞口51に入った遊技球は左側の流下経路を流下してV領域53を通過せず、Vハネ52が開状態のときには、第2大入賞口51に入った遊技球は右側の流下経路を流下してV領域53を通過することとなる。そして、第2大入賞口51に入った遊技球は、左側の流下経路又は右側の流下経路をした後に、領域54に入ることによって遊技領域20の外に排出される。また、第2大入賞口51の内部には、図1に示すように、V領域53の位置に、Vランプ56が遊技者に視認可能に設けられている。Vランプ56は、例えば点滅することにより、遊技者に対してV領域53に向けて遊技球を打ち出すべきことを示唆する。また、Vランプ56には、V領域53であることを示す文字「V」が標記されている。尚、第2大入賞口51の入口部分(つまり、右ハネ50によって開閉される入口部分:図1参照)に第2大入賞口スイッチ(図4に示す第2大入賞口スイッチ117)が配置されて、第2大入賞口51に遊技球が入った時点で第2大入賞口51に入賞したことが検出される。
また、遊技盤2の右下には、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、第1大入賞口23、第2大入賞口51、及び普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21及び第2始動口22に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、第1大入賞口23または第2大入賞口51に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。尚、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、及び皿39等が設けられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。皿39(図4参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、皿39には、上述した賞球が払い出される。そして、皿39に溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿39に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ35及び枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図3は、遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図である。図3に示す表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、及び遊技状態表示器4gを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第1特別図柄表示器4aは、7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第2特別図柄表示器4bも同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動口22に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器4eは、LED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、及び普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(時短状態等)を表示する。
次に、図4を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図4は、遊技機1の部分平面図である。図4に示す遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37及び演出キー38が設けられている。
演出ボタン37及び演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面脇部に設けられる。演出キー38は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面脇部に設けられる。演出ボタン37及び演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出を楽しむことができる。また、遊技者は、演出キー38の4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。また、遊技者は、演出キー38の中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。演出ボタン37の代わりに、あるいは、演出ボタン37に加えて、引き下げ操作や押し込み操作が可能なレバーや回転操作可能なハンドル等の操作手段を設けても良い。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板及びサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選及び当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像及び音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、及び各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ7、役物ランプ8a、8b、204)や可動役物(第1可動役物65a及65b、第2可動役物66、第3可動役物63a及び63b)による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
次に、図5を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。尚、図5は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図5において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、及びランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、及びRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選及び当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101により実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当り抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、遊技球が第2始動口22へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、及び遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の実行保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、第1大入賞口23や第2大入賞口51の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで、第1大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。また、例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、0.1秒経過または遊技球10個の入賞の条件)を満たすまで、第2大入賞口51が開状態となるラウンドを所定回数(例えば1回)行うように制御する。また、メイン制御部100は、第1大入賞口23及び第2大入賞口51が開閉する開閉時間間隔(インターバル時間)を制御する。
メイン制御部100は、第2大入賞口51内部の設けられたVハネ52の姿勢を制御してV領域53の開状態及び閉状態を制御する(図1参照)。また、メイン制御部100は、V領域53を遊技球が通過したことを検出する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔(特別図柄が表示器4に変動表示されて停止表示される時間と言ってもよい)、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、第1大入賞口23、第2大入賞口51及び普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。尚、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、第1大入賞口スイッチ114、第1大入賞口開閉部115、第2大入賞口スイッチ117、第2大入賞口開閉部118、V領域スイッチ119、V領域開閉部120、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、及び遊技状態表示器4g)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第1大入賞口スイッチ114は、第1大入賞口23へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第1大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、第1大入賞口23を開閉する。第2大入賞口スイッチ117は、第2大入賞口51へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第2大入賞口開閉部118は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、右ハネ50の姿勢を変化させて第2大入賞口51を開閉する。V領域スイッチ119は、V領域53を遊技球が通過したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。V領域開閉部120は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、Vハネ52の姿勢を変化させてV領域53への流下経路を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。
また、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、及びRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、及びRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、及びRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400には、遊技者によって操作される演出キー38が接続され、演出制御部400は、遊技者による演出キー38の操作に応じて演出キー38から出力される操作データを取得する。また、演出制御部400は、ランプ制御部600を介して演出ボタン37から出力される操作データを取得する。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、当該操作入力や検出結果に応じて演出内容を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、及びRAM503を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像及び音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6並びにサブ画像表示部63a及び63bに表示する画像及びスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、予告演出や先読み予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、及び各種背景画像等を、画像表示部6並びにサブ画像表示部63a及び63bに表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6並びにサブ画像表示部63a及び63bに表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、及びキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データに基づき、画像表示部6並びにサブ画像表示部63a及び63bに表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データに基づき、音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、及びRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ7、役物ランプ8a、8b及び204、枠ランプ36、導光板ランプ55、Vランプ56等のランプの発光制御、第1可動役物65a及び65bの動作制御、第2可動役物66の動作制御、第3可動役物(サブ画像表示部)63a及び63bの移動制御等を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
例えば、ランプ制御部600のROM602には、制御対象の各ランプの発光制御方法を予め定義した発光制御データが記憶されている。この発光制御データは、例えば、ランプの点灯・消灯の順序、点灯継続時間、消灯継続時間等の発光パターンと、ランプの発光色等の組み合わせにより、各ランプの発光方法を定義したものである。CPU601は、演出制御部400を通じて画像音響制御部500からコマンドを受信すると、発光制御データの中から、受信したコマンドで指定された発光制御データを選択し、選択した発光制御データを用いてコマンドにより指定されたランプの発光を制御する。また、ROM602には、第1可動役物65a及び65b、第2可動役物66、第3可動役物(サブ画像表示部)63a及び63bの動作方法を予め複数定義した動作パターンデータが記憶されている。この動作パターンデータは、各可動役物の駆動方法や駆動速度、駆動時間等の組み合わせにより、可動役物をどのように動作させるかを定義したものである。CPU601は、演出制御部400を通じて画像音響制御部500からコマンドを受信すると、動作パターンデータの中から、受信したコマンドで指定された動作パターンを選択し、選択した動作パターンでコマンドにより指定された可動役物の動作を制御する。
また、ランプ制御部600には、遊技者によって操作される演出ボタン37が接続され、ランプ制御部600は、遊技者による演出ボタン37の操作に応じて演出ボタン37から出力される操作データを取得して、当該操作データを演出制御部400に伝達する。
尚、演出制御部400は、ランプ制御部600から伝達される演出ボタン37の操作データ、及び演出キー38から出力された操作データに基づいて、画像音響制御部500に対して、演出ボタン37及び演出キー38の操作状態を通知する。ここで、演出ボタン37及び演出キー38の操作状態とは、操作が行われているか否かや、どのような操作が行われているか(例えば、演出ボタン37の長押しや、演出キー38左方向キーの押下)等を含む情報である。したがって、例えば演出ボタン37が遊技者によって操作された場合、ランプ制御部600によって検出された演出ボタン37の操作状態が、演出制御部400を介して画像音響制御部500に伝達される。このため、画像音響制御部500は、演出制御部400から伝達される演出ボタン37の操作状態に基づいて、演出内容を変化させることもできる。
[本実施形態における遊技状態の概要]
次に、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態としては、高確状態、低確状態、電サポ状態、非電サポ状態、時短状態、非時短状態、大当り遊技状態が少なくとも存在する。低確状態は、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/300)に設定されている遊技状態であり、高確状態は、特別図柄抽選の当選確率が、低確状態よりも高確率(例えば1/100)に設定されている遊技状態である。非電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合であっても電動チューリップ27が短時間(例えば0.10秒間を1回)しか開放制御されない遊技状態である。このため、非電サポ状態は、第2始動口22に遊技球が入球し難い遊技状態である。電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が非電サポ状態よりも高確率(例えば10/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間(例えば2.00秒間を3回)開放されるように制御される遊技状態である。このため、電サポ状態は、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22に遊技球が頻繁に入球(入賞)し易くなる遊技状態である。非時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が通常の所定時間である遊技状態であり、時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が、非時短状態よりも短縮される遊技状態である。大当り遊技状態とは、特別図柄抽選に当選して(大当りして)第1大入賞口23等が開放される大当り遊技が実行されている遊技状態である。尚、本実施形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとするが、この遊技状態においては、第2始動口22へ遊技球が入賞し易くなることにより遊技球が殆ど減ることなく、かつ短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。また、以下では、低確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を通常遊技状態といい、高確状態かつ電サポ状態かつ時短状態に制御される遊技状態を確変遊技状態といい、低確状態かつ電サポ状態かつ時短状態を時短遊技状態という。尚、本実施形態では、高確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態である潜伏遊技状態は設けていないが、後述する導光板を用いた演出及び制御は、潜伏遊技状態が設けられた遊技機はもちろん、あらゆる遊技機に適用することができ、取り得る遊技状態や遊技方法等によって制限されない。
[本実施形態における大当り遊技の概要]
次に、本実施形態における特別図柄抽選の大当り遊技の概要について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係る特別図柄抽選の大当り内訳の一例を説明するための図である。図6(1)は、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示し、図6(2)は、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示す。図6(1)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りAの当選確率が40%であり、大当りBの当選確率が15%であり、大当りCの当選確率が40%であり、大当りDの当選確率が5%である。また、図6(2)に示すように、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りEの当選確率が70%であり、大当りFの当選確率が30%である。以下、図6(3)及び図7A〜図7Cを参照して、各大当りA〜Fに当選した場合の大当り遊技について説明する。
図7Aは、本実施形態に係る大当りA及び大当りCに当選した場合の大当り遊技の一例を説明するための図であり、大当り遊技中の第1大入賞口23と第2大入賞口51とV領域53(Vハネ52)の開閉動作パターンを示す。
まず、図7A(1)を用いて、大当りAに当選した場合の大当り遊技について説明する。大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間(15秒間)の経過後、第1大入賞口23が閉状態から開状態にされて1ラウンド(以下、単に「R」と記載する場合がある)目のラウンド遊技が開始される。1R目のラウンド遊技において、第1大入賞口23に遊技球が10個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、第1大入賞口23が開状態から閉状態にされて1R目のラウンド遊技が終了される。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間(通常の2秒間)が設けられた後に、1R目と同様に第1大入賞口23が開放されてから2R目のラウンド遊技が開始され、第1大入賞口23が閉鎖されて2R目のラウンド遊技が終了する。同様に、インターバル期間(2秒間)を挟んで第1大入賞口23の開閉によって3R目のラウンド遊技が実行される。そして、3R目のラウンド遊技の終了後、インターバル期間(通常の2秒間よりも長い30秒間)が設けられた後に、第2大入賞口51が閉状態から開状態にされて4R目のラウンド遊技が開始される。4R目のラウンド遊技において、第2大入賞口51が0.1秒間開状態にされてから5.9秒間閉状態にされた後に再び開状態にされ(図6A(1)参照)開状態の合計時間が29.5秒になるか、第2大入賞口51に遊技球が10個入賞すると、第2大入賞口51が開状態から閉状態にされて4R目のラウンド遊技が終了される。ここで、V領域53は、第2大入賞口51が開状態にされた時点から(4R目のラウンド遊技が開始されてから)3秒後に1秒間開状態にされて、その後2秒間閉状態にされた後に再び開状態にされる。その後、V領域53は、第2大入賞口51が閉状態になってから(つまり、4R目のラウンド遊技が終了してから)1秒後に閉状態にされる(図6(1)参照)。このことから、大当り遊技の4R目のラウンド遊技において、第2大入賞口51に入った遊技球が1つ以上V領域53を通過することが可能となる。そして、V領域53を遊技球が通過することを条件に、大当り遊技後の遊技状態が高確状態に制御され、より具体的には、大当り遊技が終了してから115回転終了するまで(つまり、特別図柄抽選が115回実行されて表示器4に特別図柄が115回変動されてから停止表示されるまで)の間確変遊技状態に制御され、その後通常遊技状態に制御されることとなる。尚、4R目のラウンド遊技において遊技球の打ち出しを行わなかった等の理由により、V領域53に1つも遊技球が通過しなかった場合には、大当り遊技後の遊技状態は低確状態に制御される。ただし、このような場合には、大当り遊技が終了してから100回転終了するまでの間時短遊技状態に制御され、その後通常遊技状態に制御されることとなる。4R目のラウンド遊技が終了されると、インターバル期間(通常の2秒間)を挟んで第1大入賞口23の開閉によって5R目のラウンド遊技が実行され、以後同様に、6R目〜9R目のラウンド遊技が実行される。その後、第1大入賞口23が0.1秒間(瞬間的に)開状態にされる10R目から13R目のラウンド遊技がインターバル期間(2秒間)を挟んで実行される。そして、所定のエンディング時間(15秒間)が経過すると大当り遊技が終了し、その後、前述したように、4R目においてV領域53を遊技球が通過したことにより確変遊技状態に制御される。
次に、図7A(2)を用いて、大当りCに当選した場合の大当り遊技について説明する。大当り遊技が開始すると、大当りAに当選した場合の大当り遊技と同様に、所定のオープニング時間の経過後、1R目〜3R目のラウンド遊技が開始される。そして、3R目のラウンド遊技の終了後、インターバル期間(通常の2秒間よりも長い20秒間)が設けられた後に、第2大入賞口51が閉状態から開状態にされて4R目のラウンド遊技が開始される。ただし、この大当りBに当選した場合の大当り遊技における4R目のラウンド遊技では、大当りAの大当り遊技における4R目のラウンド遊技と同じ開閉パターンを用いるが、第2大入賞口及びV領域の動作を途中で終了する制御が行われるので、結果として、大当りAの大当り遊技における4R目のラウンド遊技とは異なる開閉動作となる。具体的には、大当りCに当選した場合の大当り遊技における4R目のラウンド遊技においては、図7A(2)に示すように、V領域53が1秒間開状態にされてから閉状態にされたタイミングで、第2大入賞口51及びV領域53の開閉制御を終了する。この結果として、大当りBに当選した場合の大当り遊技の4R目のラウンド遊技において、第2大入賞口51は0.1秒間瞬間的に開放されるだけで、その後の長時間の開放は行われないので、遊技球が第2大入賞口51に入ることは殆どない。また、大当りCに当選した場合の大当り遊技において、V領域53は、1秒間開放されるだけで、その後の長時間の開放は行われない。そして、第2大入賞口51の構造から、0.1秒間の開放期間内に第2大入賞口51に遊技球が入ったとしても当該遊技球が第2大入賞口51の内部で2.9秒も滞留することは通常あり得ず、そのため、当該遊技球がV領域53を通過することは通常あり得ない仕組みとなっている。この結果として、V領域53を遊技球が通過しないので、大当り遊技後の遊技状態は低確状態に制御され、より具体的には、大当り遊技が終了してから100回転終了するまでの間時短遊技状態に制御され、その後通常遊技状態に制御されることとなる。4R目のラウンド遊技が終了されると、通常のインターバル期間(2秒間)の経過後に、5R目以降のラウンド遊技が開始される。具体的には、大当りAに当選した場合の大当り遊技と同じようにして、第1大入賞口23の開閉によって5R目〜10R目のラウンド遊技が実行される。その後、第1大入賞口23が0.1秒間(瞬間的に)開状態にされる11R目から13R目のラウンド遊技が通常のインターバル期間(2秒間)を挟んで実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると大当り遊技が終了し、その後、前述したように、4R目においてV領域53を遊技球が通過しなかったことにより時短遊技状態に制御される。
図7Bは、本実施形態に係る大当りB及び大当りDに当選した場合の大当り遊技の一例を説明するための図であり、大当り遊技中の第1大入賞口23と第2大入賞口51とV領域53(Vハネ52)の開閉動作パターンを示す。
図7B(1)は、大当りBに当選した場合の大当り遊技を示す図である。図7B(1)に示すように、大当りBに当選した場合の大当り遊技は、1R目〜4R目までの開閉パターンが大当りAと同じであるが、合計ラウンド数が9Rである点と、5R目〜9R目の第1大入賞口23の開放が0.1秒である点とが大当りAの場合と異なる。大当りBに当選した場合は、4R目のラウンド遊技において、V領域53を遊技球が通過しやすい状態に第2大入賞口51及びV領域53が開閉制御され、大当りAの場合と同様に、4R目のラウンド遊技においてV領域53を遊技球が通過すると、大当り遊技が終了してから115回転終了するまでの間確変遊技状態に制御され、その後通常遊技状態に制御される。ただし、大当りBに当選した場合、大入賞口に遊技球を入賞させることができるのは、実質的に4ラウンドであるため、大当りAと比べて得られる賞球数が少ない。
図7B(2)は、大当りDに当選した場合の大当り遊技を示す図である。図7B(2)に示すように、大当りDに当選した場合の大当り遊技は、1R目〜5R目までの開閉パターンが大当りCと同じであるが、合計ラウンド数が9Rである点と、6R目〜9R目の第1大入賞口23の開放が0.1秒である点とが大当りCの場合と異なる。大当りDに当選した場合は、4R目のラウンド遊技において、V領域53を遊技球が通過困難な状態に第2大入賞口51及びV領域53が開閉制御されるため、大当りCと同様に、V領域53を遊技球が通過しないことにより、大当り遊技後は100回転まで時短遊技状態で制御される。ただし、大当りDに当選した場合、大入賞口に遊技球を入賞させることができるのは、実質的に4ラウンドであるため、大当りCと比べて得られる賞球数が少ない。
図7Cは、本実施形態に係る大当りE及び大当りFに当選した場合の大当り遊技の一例を説明するための図であり、第1大入賞口23と第2大入賞口51とV領域53(Vハネ52)の開閉動作パターンを示している。まず、図7C(1)を用いて、大当りEに当選した場合の大当り遊技について説明する。図7C(1)に示すように、大当りEに当選した場合の大当り遊技は、1R目〜9R目までは、3R目直後のインターバル期間が通常の2秒間であることを除いて、大当りAに当選した場合のラウンド遊技と同様であり、その後、インターバル期間(通常の2秒間)を挟んで第1大入賞口23の開閉によって10R目〜15R目のラウンド遊技が継続され、所定のエンディング時間(15秒間)が経過すると大当り遊技が終了する。また、図7C(2)に示すように、大当りDに当選した場合の大当り遊技は、1R目〜4R目までは、3R目直後のインターバル期間が通常の2秒間であることを除いて、大当りAに当選した場合のラウンド遊技と同様であり、4R目のラウンド遊技が終了した後、所定のエンディング時間(15秒間)が経過すると大当り遊技が終了する。したがって、大当りCまたは大当りEに当選した場合の大当り遊技においても、大当りAに当選した場合の大当り遊技と同様に、4R目のラウンド遊技においてV領域53を遊技球が通過することを条件に大当り遊技が終了してから115回転終了するまでの間確変遊技状態に制御され、その後通常遊技状態に制御されることになる。
また、図6からわかるように、第2始動口22への遊技球入賞による大当りでは、大当り遊技後に制御されるより有利な確変遊技状態となる割合(本実施例の場合、100%)が、第1始動口21への遊技球入賞による大当りの場合(55%)と比べて高くなっている。したがって、本実施形態では、第2特別図柄抽選に当選した場合に、第1特別図柄抽選に当選した場合よりも遊技者にとっての利益が高くなっている。
次に、パチンコ遊技機1が実行する処理フローについて説明する。
[メイン制御部100によるメイン処理]
まず、図8を参照しつつ、メイン制御部100によって実行されるメイン処理について説明する。尚、このメイン処理は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると開始され、メイン制御部100が起動している間、継続的に実行される。
図8のステップS901において、まず、CPU101は、例えば2000ms待機して、処理はステップS902に移る。尚、図示はしていないが、演出制御部400のCPU401は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、待機処理を行うことなく、メイン制御部100からの信号を受信可能な状態となる。すなわち、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100のCPU101よりも先に、処理を開始できる状態となる。
ステップS902において、CPU101は、RAM103へのアクセスが可能となり、処理はステップS903に移る。
ステップS903において、CPU101は、不図示のRAMクリアスイッチが「ON」であるか否かを判定する。ステップS903での判定がYESの場合、処理はステップS904に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS907に移る。
ステップS904において、CPU101は、RAMクリアを行う。ここで、RAMクリアは、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、RAM103に格納されている各種情報(例えば遊技状態を示す情報)を所定の初期状態とすることである。その後、処理はステップS905に移る。
ステップS905において、CPU101は、RAMクリア時の作業領域を設定し、処理はステップS906に移る。
ステップS906において、CPU101は、周辺部の初期設定を行う。ここで、周辺部とは、演出制御部400や払出制御部300等である。周辺部の初期設定は、それぞれの制御部に対して、初期設定の実行を指示する初期設定コマンドを送信することによって行われる。その後、処理はステップS910に移る。
ステップS907において、CPU101は、バックアップフラグが「ON」であるか否かを判定する。尚、バックアップフラグとは、電源遮断時にバックアップデータの生成が正常に完了した場合、オンになるフラグであり、生成したバックアップデータに関連付けて、当該バックアップデータが有効であることを示すフラグである。ステップS907での判定がYESの場合、処理はステップS908に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS908において、CPU101は、チェックサムが正常であるか否かを判定する。ステップS908での判定がYESの場合、処理はステップS909に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS909において、CPU101は、後述する復旧処理(図10参照)を実行し、処理はステップS910に移る。
ステップS910において、CPU101は、内蔵されているCTC(タイマカウンタ)の周期(例えば4ms)を設定する。尚、CPU101は、ここで設定された周期を用いて後述するタイマ割込処理(図11参照)を実行する。その後、処理はステップS911に移る。
ステップS911において、CPU101は、後述する電源遮断監視処理(図9参照)を実行し、処理はステップS912に移る。
ステップS912において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを禁止する設定を行い、処理はステップS913に移る。
ステップS913において、CPU101は、各種の初期値乱数を更新し(カウントアップし)、処理はステップS914に移る。ここで、初期値乱数とは、後述するタイマ割り込み処理(図11参照)においてカウントアップ更新される各種の乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)の開始値を決定するための乱数であり、各種の乱数に対応して複数の初期値乱数が用意されている。尚、初期値乱数は、所定のCTCの周期(4ms)ごとに発生するタイマ割込み処理(図11参照)と、その残余時間(すなわち、この所定のCTCの周期からタイマ割込み処理に要する処理時間を減じた時間)に処理されるメイン処理の両方でカウントアップ更新され、設定されている乱数の最大値(例えば299)に達した後は再び最小値(例えば0)に戻る。また、この残余時間は、CPU101の処理状況に応じて異なるので、ランダムな時間となっており、残余時間で更新される初期値乱数の更新回数もランダムとなる。一方、詳細は後述するが、他の各種乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)は、タイマ割込み処理(図11参照)でしか更新されないため、初期値乱数とは乱数更新処理の処理周期が相違する。このように、処理周期が相違することにより、例えば、初期値乱数と大当り乱数の乱数範囲が同じ(例えば0〜299)であったとしても、大当り乱数の開始値として取得される初期値乱数の値は毎回ランダムとなる。そのため、大当りを発生させる大当り乱数値が取得されるタイミングを予測することを困難にすることができる。
ステップS914において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを許可する設定を行い、処理がステップS911に戻される。すなわち、CPU101は、ステップS911〜ステップS914の処理を繰り返し実行する。
[メイン制御部100による電源遮断監視処理]
図9は、図8のステップS911における電源遮断監視処理のフローチャートである。図9のステップS9111において、CPU101は、割込処理を禁止し、処理はステップS9112に移る。
ステップS9112において、CPU101は、不図示の電源部から電源遮断信号が入力されたか否かに基づいて、パチンコ遊技機1に対する電源供給が遮断されたか否かを判定する。ステップS9112での判定がYESの場合、処理はステップS9114に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9113に移る。
ステップS9113において、CPU101は、割込処理を許可し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図8のステップS912に移る)。
一方、ステップS9114において、CPU101は、CPU101に対して各種情報が入出力される出力ポートをクリアし、処理はステップS9115に移る。
ステップS9115において、CPU101は、現在の遊技機1の遊技状態等に基づいて、バックアップデータをRAM103に作成後、RAM103の内容からチェックサムを作成してRAM103に格納する。尚、この処理は、メイン制御部100に供給される電源の電源遮断により電源電圧が低下し始めたことを検出してから(ステップS9112で「YES」と判定されてから)電源電圧が「0」になるまでの期間に行われる。この処理によって、電源が遮断される直前の遊技状態情報等がRAM103に記憶される。その後、処理はステップS9116に移る。
ステップS9116において、CPU101は、バックアップフラグを「ON」に設定し、処理はステップS9117に移る。
ステップS9117において、CPU101は、RAM103へのアクセスを禁止し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図8のステップS912に移る)。
[メイン制御部100による復旧処理]
図10は、図8のステップS909における復旧処理のフローチャートである。まず、図10のステップS9091において、CPU101は、復旧時におけるRAM103の作業領域を設定し、処理はステップS9092に移る。
ステップS9092において、CPU101は、RAM103の情報を参照して、電源遮断時における遊技状態や特別図柄抽選の保留数に関する情報を確認し、当該情報を含めた復旧通知コマンドを演出制御部400に対して送信する。このように、CPU101は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が復旧したことを通知するために、電源遮断時の状態を示す復旧通知コマンドを演出制御部400へ送信する。このステップS9092の処理により、演出制御部400は、電源遮断前の遊技状態等を確認することができる。
ステップS9093において、CPU101は、周辺部の設定を行い、処理はステップS9094に移る。
ステップS9094において、CPU101は、バックアップフラグを「OFF」に設定し、復旧処理を終了する(処理は図8のステップS910に移る)。
[メイン制御部のタイマ割り込み処理]
次に、メイン制御部100において実行されるタイマ割込処理について説明する。図11は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図11を参照して、メイン制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図11に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。尚、図11以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS1において、メイン制御部100のCPU101は、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新、及び各乱数がカウントアップ更新される際の開始値となるそれぞれの初期値乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を判定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選に当選した場合に大当りの種類を決定するための乱数である。大当り乱数及び図柄乱数は、後に説明する図13のステップS407の処理で使用される乱数である。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定するための乱数である。ここで、特別図柄の変動時間は、この特別図柄の変動に同期して実行される報知演出(変動演出)の実行時間と等しい。リーチ乱数及び変動パターン乱数は、後に説明する図13のステップS408の処理で使用される。ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、ステップS2の始動口スイッチ(SW)処理やステップS3のゲートスイッチ(SW)処理において各乱数が取得されて、後述するステップS4の特別図柄処理やステップS5の普通図柄処理で使用される。尚、このステップS1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば変動パターン乱数では299)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各カウンタは、それぞれ、ループカウンタのカウントが一巡すると、その時点での各乱数に対応する初期値乱数を取得して、当該初期値乱数の値を開始値として、新たにループカウンタのカウントを開始する。尚、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の乱数範囲は、任意に設定すればよいが、それぞれを異なる範囲に設定することで、これらの乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期しないように設定することが好ましい。
次に、ステップS2において、CPU101は、第1始動口スイッチ111a及び第2始動口スイッチ111bの状態を監視し、いずれかのスイッチがONとなった時点(第1始動口スイッチ111a又は第2始動口スイッチ111bから遊技球の検出信号が出力された時点)で、第1特別図柄抽選の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図12を参照して後に詳述する。
次に、ステップS3において、CPU101は、ゲートスイッチ113の状態を監視し、ゲートスイッチ113からの出力信号に基づいて、ゲート25を遊技球が通過したと判定された時点で普通図柄抽選の保留数が上限値(例えば4)未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するステップS5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、ステップS4において、CPU101は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bに特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄の表示処理や、演出制御部400へ各種コマンドを送信等するための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図13を参照して後に詳述する。
次に、ステップS5において、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、CPU101は、普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。具体的には、CPU101は、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる普通図柄変動時間を、非時短状態では10秒に設定し、時短状態では0.5秒に短縮する。また、CPU101は、普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄となる確率(つまり、普通図柄抽選の当選確率)を、非時短状態では低確率(1/10)に設定し、時短状態では高確率(10/10)に上昇させる。
次に、ステップS6において、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理で特別図柄抽選に当選したと判定された場合(大当りした場合)等に、第1大入賞口開閉部115を制御して第1大入賞口23に所定の開閉動作を行わせ、第2大入賞口開閉部118を制御して第2大入賞口51に所定の開閉動作を行わせ、また、いわゆる大当り遊技演出等に関する各種コマンドを演出制御部400に対して送信等するための大入賞口処理を実行する。この処理によって、大当り遊技(特別遊技)が進行され、遊技者は多量の賞球を獲得可能となる。この大入賞口処理については、図19〜図21を参照して後に詳述する。
次に、ステップS7において、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合(つまり、普通図柄抽選に当選した場合)に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。その際、CPU101は、非電サポ状態では電動チューリップ27を極短期間(0.10秒間を1回)開放制御し、電サポ状態では電動チューリップ27を長期間(2.00秒間を3回)開放制御する。尚、電動チューリップ27が開放状態に制御されることによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、ステップS8において、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、ステップS9において、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理、ステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理、ステップS8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。尚、CPU101は、第1始動口21、第2始動口22、第1大入賞口23、第2大入賞口51、普通入賞口24に遊技球が入賞する毎に、それぞれの入賞口に遊技球が入賞したことを通知するための入賞コマンドをRAM103にセットして、当該入賞コマンドを演出制御部400又は払出制御部300へ出力する。尚、入賞コマンドには、何れの入賞口への入賞かを識別できる情報が含められている。
[始動口スイッチ処理]
図12は、図11のステップS2における始動口スイッチ処理のフローチャートの一例である。以下に、図11のステップS2における始動口スイッチ処理について、図12を参照して説明する。
まず、ステップS201において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの出力信号に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ111aがONになったか否かを判定する。ステップS201での判定がYESの場合、処理はステップS202に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS202において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。ステップS202での判定がYESの場合、処理はステップS203に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS203において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図11のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS204に移る。
ステップS204において、CPU101は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得する。その後、処理はステップS205に移る。
ステップS205において、CPU101は、事前判定及び乱数格納を行う。具体的には、CPU101は、ステップS204の処理で取得された大当り乱数等の乱数セット(第1特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を用いて、これらの乱数がROM102に記憶されている所定値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるか否か、大当りの場合何れの種類の大当りか、リーチ演出を実行するか否か、及び変動パターンを事前判定する。つまり、先読み予告演出(先読み連続予告演出)や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図13のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、CPU101は、事前判定に用いた上記乱数セットを、時系列順でRAM103に格納する。尚、後述する図13のステップS409の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS204の処理によって取得された直近3回の上記乱数セット(第1特別図柄抽選用の乱数セット)が、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS206に移る。
ステップS206において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、ステップS205の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。尚、この事前判定情報を含む第1保留数増加コマンドが、図11のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第1特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第1特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理はステップS207に移る。
ステップS207において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの出力信号に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ111bがONになったか否かを判定する。ステップS207での判定がYESの場合、処理はステップS208に移り、この判定がNOの場合、処理は図11のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS208において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。ステップS208での判定がYESの場合、処理はステップS209に移り、この判定がNOの場合、処理は図11のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS209において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図11のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS210に移る。
ステップS210において、CPU101は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得する。その後、処理はステップS211に移る。
ステップS211において、CPU101は、事前判定及び乱数格納を行う。具体的には、CPU101は、ステップS210の処理で取得された大当り乱数等の乱数セット(第2特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を用いて、これらの乱数がROM102に記憶されている所定値と一致するか否か等に基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるか否か、大当りの場合何れの大当りか、リーチ演出を実行するか否か、及び変動パターンを事前判定する。つまり、先読み予告演出(先読み連続予告演出)や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図13のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、CPU101は、事前判定に用いた上記乱数セットを、時系列順でRAM103に格納する。尚、後述する図13のステップS409の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U2の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U2の値が「3」の場合、直近3回のステップS210の処理によって取得された直近3回の上記乱数セット(第2特別図柄抽選用の乱数セット)が、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS212に移る。
ステップS212において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、ステップS211の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。尚、この事前判定情報を含む第2保留数増加コマンドが、図11のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第2特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第2特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理は図11のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
[特別図柄処理]
図13は、図11のステップS4における特別図柄処理のフローチャートの一例である。以下に、図13を参照して、図11のステップS4における特別図柄処理について説明する。
まず、ステップS401において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(後述する大当り遊技中フラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の状態が大当り遊技中(大当り遊技状態)であるか否かを判定する。つまり、特別図柄抽選に当選した場合に実行される大当り遊技(特別遊技)の実行中であるか否かを判定する。ステップS401での判定がYESの場合、処理は図11のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS402に移る。
ステップS402において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中とは、特別図柄が所定の変動時間(後述するステップS408の変動パターン選択処理によって選択される変動パターンにより決定される変動時間)変動表示した後に停止図柄(特別図柄抽選の判定結果を示す判定図柄)が所定の確定時間(例えば既定の0.5秒間)停止表示される全体の期間内であることを示す。したがって、言い換えると、CPU101は、特別図柄が変動されている変動時間中または判定図柄が停止されている確定時間中であるか否かを判定する。ステップS402での判定がYESの場合、処理はステップS411に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS403に移る。
ステップS403において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(つまり第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS403での判定がYESの場合、処理はステップS404に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS405に移る。
ステップS404において、CPU101は、RAM103に格納されている図12のステップS211によって取得されて格納された第2特別図柄抽選の乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出す。その後、処理はステップS407に移る。
一方、ステップS405において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(つまり第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS405での判定がYESの場合、処理はステップS406に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選は無いとみなして、処理はステップS415に移る。
ステップS406において、CPU101は、RAM103に格納されている図12のステップS205によって取得されて格納された第1特別図柄抽選の乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出す。その後、処理はステップS407に移る。
以上のステップS403〜S406の処理によって、第2特別図柄抽選が、第1特別図柄抽選よりも優先して実行されることとなる。
ステップS407において、CPU101は、特別図柄抽選が大当りであるかハズレであるかを判定する大当り判定処理を実行する。具体的には、ステップS404の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS404の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。一方、ステップS406の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS406の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。そして、CPU101は、特別図柄抽選の結果がハズレと判定した場合、特別図柄抽選にハズレたことを表すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。一方、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、この判定に使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された図柄乱数がROM102に記憶されている所定値の何れと一致するかに基づいて、今回の大当りの種類を判定する。そして、CPU101は、大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。その後、処理はステップS408に移る。
[変動パターン選択処理]
ステップS408において、CPU101は、変動パターン選択処理を実行する。具体的には、ステップS408において、CPU101は、非時短状態(通常遊技状態)のときには、図14及び図15に示す変動パターン決定テーブルHT1−1及びHT1−2を使用し、時短状態(確変遊技状態または時短遊技状態)のときには、図16及び図17に示す変動パターン決定テーブルHT2−1及びHT2−2を使用して、特別図柄抽選毎に変動パターンを決定(選択)する。ここで、この変動パターンは、表示器4に特別図柄が変動表示されてから停止表示されるまでの時間である特別図柄変動時間であり、この特別図柄変動時間は、報知演出の実行時間と同期しており報知演出の実行時間と同じ時間である。尚、以下では、変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1及びHT2−2を、単に、HT1−1、HT1−2、HT2−1及びHT2−2いう場合がある。
まず、非時短状態(通常遊技状態)のときに、図14及び図15に示すHT1−1及びHT1−2を使用して変動パターンを選択する場合について、説明する。図14は、非時短状態(通常遊技状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。図15は、非時短状態(通常遊技状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。
[非時短状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図14を用いて、非時短状態(通常遊技状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。
ステップS408において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において、第1特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「大当り」の部分の各変動パターンに割り振られた乱数値の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「78」である場合、HT1−1の「大当り」の部分の変動パターン「90.03秒」に割り振られた乱数値「75〜124」に一致するので、変動パターンとして「90.03秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、「大当り」の部分の変動パターン「15.01秒」、「15.02秒」、「40.01秒」、「40.02秒」、「90.01秒」、「90.02秒」、「90.03秒」、「90.04秒」及び「90.05秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「リーチ当り」、「擬似1当り」、「擬似2当り」、「SP当り」、「擬似3当り」、「第4SPSP当り」、「第3SPSP当り」、「第2SPSP当り」及び「第1SPSP当り」に対応する。また、「リーチ当り」はリーチが成立した後に大当りするタイプであり、「SP当り」は最終的にSPリーチに発展した後に大当りするタイプであり、「第1SPSP当り」〜「第4SPSP当り」は最終的に各種SPSPリーチに発展した後に大当りするタイプである。また、「擬似1当り」、「擬似2当り」、「擬似3当り」は、装飾図柄が仮停止表示された後に、一度仮停止表示された装飾図柄が再び変動表示される擬似連演出を経て大当りするタイプである。また、装飾図柄の仮停止表示とは、装飾図柄の変動が停止したと遊技者が認識できる態様で停止されることをいい、完全に停止しているわけではなく、例えば、上下に僅かに変動した状態で表示される。これにより、特別図柄が未だ変動中であることが示される。より具体的には、「擬似1当り」は、1回再変動表示される擬似連演出を経てから大当りするタイプであり、「擬似2当り」は、2回再変動表示される擬似連演出を経てから大当りするタイプであり、「擬似3当り」は、3回再変動表示される擬似連演出を経てから大当りするタイプである。また、この擬似連演出においては、再変動表示の回数(以下、擬似連回数ということがある)が多いほど大当りの信頼度が高いことが示唆される。疑似連演出において仮停止させる装飾図柄(疑似停止させる装飾図柄)の組み合わせは特に限定されず、任意の装飾図柄の組み合わせでも良いし、例えば、「7」「7」「6」のような特定の装飾図柄の組み合わせでも良い。また、最後に仮停止させる装飾図柄として特定の装飾図柄(例えば「7」図柄)を用いたり、特別図柄抽選の結果を報知せず、仮停止したことによって装飾図柄の再変動が行われることを報知する特別な装飾図柄(疑似連図柄)を用いたりして再変動が行われることを示唆しても良い。
尚、リーチ(リーチ演出)とは、報知演出において例えば複数の装飾図柄のうち最後に停止される装飾図柄が、特定の図柄で停止表示されると、すでに停止中の他の図柄と合わせて特定の図柄パターンに一致することで大当りとなることを期待させる演出であり、典型的には、右側と左側の装飾図柄が同じ図柄(例えば7)で停止しており、最後に停止される中央の装飾図柄が、同じ図柄(例えば7)で停止する(つまり、ゾロ目777となる)ことを期待させて変動表示される演出である。また、SPリーチとは、一般にスーパーリーチやスペシャルリーチと呼ばれ、リーチよりも大当りすることを更に期待させる演出であり、例えば主人公キャラクタがミニゲームを行う動画像の演出である。また、SPSPリーチとは、一般にスーパースーパーリーチやスペシャルスペシャルリーチと呼ばれ、SPリーチ演出よりも大当りすることを更に期待させる演出であり、例えば主人公キャラクタが敵キャラクタと戦う動画像の演出である。
また、ステップS408において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において、第1特別図柄抽選の結果がハズレであると判定した場合、第1特別図柄抽選の保留数(U1)、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。
具体的には、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」である場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数(0〜99のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「ハズレ」の保留数「1、2」の部分のリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれるのかリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれるのかを判定する。
そして、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれるのか変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれるのかを判定する。そして、CPU101は、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれる場合には変動パターンとして「8.00秒」を決定し、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれる場合には変動パターンとして「13.50秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、変動パターン「8.00秒」及び「13.50秒」は、何れも、報知演出の演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応する。尚、「即ハズレ」は、リーチの成立もなく即ハズレる演出パターンのタイプである。
一方、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の各変動パターンに割り振られた変動パターン乱数値範囲の何れに含まれるかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「260」である場合、変動パターン「40.03秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「256〜271」に含まれるので、変動パターンとして「40.03秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の変動パターン「15.03秒」、「15.04秒」、「40.03秒」、「40.04秒」、「90.06秒」、「90.07秒」、「90.08秒」、「90.09秒」及び「90.10秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「リーチハズレ」、「擬似1ハズレ」、「擬似2ハズレ」、「SPハズレ」、「擬似3ハズレ」、「第4SPSPハズレ」、「第3SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」及び「第1SPSPハズレ」に対応する。また、「リーチハズレ」はリーチが成立した後にハズレるタイプであり、「SPハズレ」は最終的にSPリーチに発展した後にハズレるタイプであり、「第1SPSPハズレ」〜「第4SPSPハズレ」は最終的に各種SPSPリーチに発展した後にハズレるタイプであり、「擬似1ハズレ」、「擬似2ハズレ」、「擬似3ハズレ」は、再変動表示の回数(擬似連回数)がそれぞれ1回、2回、3回の擬似連演出を経てからハズレるタイプである。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜79」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「80〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「0〜209」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「210〜299」に置き換えた乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜84」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「85〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「210〜269」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「270〜299」に置き換え、更に、演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応し変動パターン乱数値範囲「0〜209」が割り振られた変動パターン「3.00秒」が加えられた内容の乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
以上に図14に示す変動パターン決定テーブルHT1−1を用いて説明したように、非時短状態(通常遊技状態)において第1特別図柄抽選でハズレた場合には、第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど、リーチありの変動パターンが選択され易く、又、リーチなしの変動パターンが選択された場合には第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど長い変動パターンが選択され易い。
[大当り信頼度]
ここで、大当り信頼度(大当り期待度)について説明する。大当り信頼度が高い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される可能性が高い演出であり、大当り信頼度が低い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される可能性が低い演出である。以下、図14に示すHT1−1を用いて具体的に説明する。HT1−1の「大当り」の部分から分かるように、大当りの場合には、「リーチ当り」、「擬似1当り」、「擬似2当り」、「SP当り」、「擬似3当り」、「第4SPSP当り」、「第3SPSP当り」、「第2SPSP当り」、「第1SPSP当り」の順で、変動パターン乱数値範囲が大きくなっている(一部同一あり)。一方で、HT1−1の「ハズレ」の部分から分かるように、ハズレの場合には、「リーチハズレ」、「擬似1ハズレ」、「擬似2ハズレ」、「SPハズレ」、「擬似3ハズレ」、「第4SPSPハズレ」、「第3SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」、「第1SPSPハズレ」の順で、変動パターン乱数値範囲が小さくなっている(一部同一あり)。以上から分かるように、大当りの場合に実行され易くハズレの場合に実行され難い演出は大当り信頼度が高い一方で、大当りの場合に実行され難くハズレの場合に実行され易い演出は大当り信頼度が低い。つまり、「リーチ演出」、「擬似連回数1回の擬似連演出(擬似1演出)」、「擬似連回数2回の擬似連演出(擬似2演出)」、「SPリーチ演出」、「「擬似連回数3回の擬似連演出(擬似3演出)」、「第4SPSPリーチ演出」、「第3SPSPリーチ演出」、「第2SPSPリーチ演出」、「第1SPSPリーチ演出」の順で大当り信頼度が高くなる。また、変動時間の長さの観点で見れば、変動時間が長いほど大当りの信頼度が高い演出が実行されることがわかる。
[非時短状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図15を用いて、非時短状態(通常遊技状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図15に示すHT1−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図15に示すHT1−2は、図14に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わった点で異なるのみである。つまり、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。尚、非時短状態では、第2始動口22には遊技球が入賞し難い状態であるため、第2特別図柄抽選が実行されることは稀(レア)である。このため、非時短状態において第2特別図柄抽選が実行される際には、このレア感を示唆するために、非時短状態において第1特別図柄抽選が実行される場合よりも長時間の変動パターンが選択され易いものとしてもよい。具体的には、例えば、HT1−2においては、「ハズレ」の保留数「1、2」、「3」、「4」の各部分において、リーチありと判定されるリーチ乱数値範囲が、HT1−1の該当部分よりも大きいものとすることにより、HT1−1よりもリーチが実行され易いものとして、結果的に長時間の変動パターンが選択され易いものとしてもよい。
[時短状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図16を用いて、時短状態(確変遊技状態または時短遊技状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図16に示すHT2−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図16に示すHT2−1は、図14に示したHT1−1に対して、「ハズレ」においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合において、第1特別図柄抽選の保留数に関わらず一律に変動パターン「13.50秒」(即ハズレに対応)が選択される点で異なる。
[時短状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図17を用いて、時短状態(確変遊技状態または時短遊技状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図17を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図17を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図17に示すHT2−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図17に示すように、HT2−2は、図14に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わっている。つまり、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。また、図17に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「1」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、一律に変動パターン「13.50秒」が決定される。また、図17に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「2〜4」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、変動パターン乱数値範囲「0〜239」において変動パターン「2.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「240〜269」において変動パターン「4.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「270〜299」において変動パターン「10.00秒」が決定される。
ここで、ステップS403〜S406での処理で説明したように、本実施形態では、第2特別図柄抽選の保留が、第1特別図柄抽選の保留よりも優先して消化される。また、時短状態(確変遊技状態または時短遊技状態)では、図11のステップS5及びS7での処理で説明したように、電動チューリップ27が頻繁に長期間開放して第2始動口22に遊技球が頻繁に入賞するので、第2特別図柄抽選が頻繁に連続して実行される。また、図6を参照して前述したように、第2始動口22への遊技球入賞による第2特別図柄抽選の方が、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選よりも、抽選に当選(大当り)した場合の利益度合が大きい。このことから、逆に言えば、時短状態において、第1特別図柄抽選が実行されると、遊技者の利益度合が小さい大当りに当選してしまう可能性が多くなってしまうと言える。本実施形態では、以上に図17のHT2−2を用いて説明したように、時短状態においては、第2特別図柄抽選の保留数が2〜4でリーチなしの場合には短時間の変動パターン(2.00秒、4.00秒)を選択し易くして第2特別図柄抽選の保留が高速で消化されるようにしてスピード感のある遊技を実行する一方で、第2特別図柄抽選の保留数が1でリーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.50秒)を必ず選択して遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行され難く制御している。更に、本実施形態では、以上に図16のHT2−1を用いて説明したように、時短状態においては、遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行されたとしても、第1特別図柄抽選の保留数が1〜4の全てにおいて、リーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.50秒)を必ず選択して、第2始動口22に遊技球が入賞して遊技者に比較的有利な第2特別図柄抽選が実行されるための時間を稼ぐように制御している。
以上のようにしてステップS408において決定された変動パターンの情報(つまり、報知演出の実行時間:報知演出の演出パターンのタイプの情報とも言える)は、設定情報としてRAM103にセットされる。その後、処理はステップS409に移る。
ステップS409において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理によってセットされた設定情報、及びステップS408の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む報知演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、報知演出開始コマンドは、演出制御部400に対して、画像表示部6及びスピーカ35等による報知演出の開始を指示するコマンドである。また、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報には、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報や大当りの種類を表す大当り図柄の情報も含まれる。また、CPU101は、現在の遊技状態(例えば、確変遊技状態)を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。上記した報知演出開始コマンド及び遊技状態通知コマンドは、図11のステップS9における出力処理によって、演出制御部400へ送信される。また、CPU101は、ステップS404の処理に続いてステップS409の処理を実行する場合、ステップS404の処理で読み出された第2特別図柄抽選の乱数セットをRAM103から削除し、RAM103に記憶されている保留数U2を1減算した値に更新する。また、CPU101は、ステップS406の処理に続いてステップS409の処理を実行する場合、ステップS406の処理で読み出された第1特別図柄抽選の乱数セットをRAM103から削除し、RAM103に記憶されている保留数U1を1減算した値に更新する。その後、処理はステップS410に移る。
ステップS410において、CPU101は、ステップS409の処理でセットされた報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はステップS411に移る。
ステップS411において、CPU101は、ステップS410における特別図柄の変動表示の開始時点から、ステップS408の変動パターン選択処理で設定された変動パターンが示す特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。ステップS411での判定がYESの場合、処理はステップS412に移り、この判定がNOの場合、処理は図11のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS412において、CPU101は、画像表示部6等による報知演出の終了を指示する報知演出停止コマンド(図柄確定コマンド)をRAM103にセットする。その後、処理はステップS413に移る。尚、ステップS412でセットされた報知演出停止コマンドは、図11のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
ステップS413において、CPU101は、ステップS410の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了する。尚、このステップS413の処理によって特別図柄の変動表示が終了されると、その後、特別図柄抽選の判定結果を表す判定図柄が規定の確定時間(例えば、0.5秒)だけ停止表示される。その後、処理はステップS414に移る。
ステップS414において、CPU101は、停止中処理を実行する。ここで、図18を参照して、この停止中処理について説明する。図18は、図13のステップS414の停止中処理の一例を示すフローチャートである。
まず、図18のステップS4141において、CPU101は、図13のステップS407の大当り判定処理で大当りしたか(つまり、RAM103に大当りの種類を表す大当り図柄の情報が記憶されているか)否かを判定する。ステップS4141での判定がYESの場合、処理はステップS4142に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS4144に移る。
ステップS4142において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技演出の開始を指示する情報及び開始する大当り遊技の種類(大当りA〜Fのいずれに基づく大当り遊技演出であるか)を示す情報等を含むオープニングコマンドをRAM103にセットする。尚、このオープニングコマンドは、ステップS414の停止中処理が開始されてから(ステップS413の処理が終了してから)、規定の確定時間(0.5秒)が経過すると、図11のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、これにより大当り遊技演出が開始される。その後、処理はステップS4143に移る。
ステップS4143において、CPU101は、遊技状態を設定する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納された高確フラグ及び時短フラグを「OFF」に設定し、大当り遊技中フラグを「ON」に設定する。ここで、時短フラグは、「OFF」に設定されることにより遊技状態が非時短状態かつ非電サポ状態で制御され、「ON」に設定されることにより遊技状態が時短状態かつ電サポ状態で制御されるフラグであり、初期設定としては「OFF」に設定され、後述する図21のステップS6253、ステップS6254の処理により「ON」に設定される。高確フラグは、「OFF」に設定されることにより遊技状態が低確状態で制御され、「ON」に設定されることにより遊技状態が高確状態で制御されるフラグであり、初期設定としては「OFF」に設定され、後述する図21のステップS6252の処理により「ON」に設定される。大当り遊技中フラグは、「ON」に設定されることにより大当り遊技中であることが示され、後述する図20のステップS624の処理により「OFF」に設定されることにより大当り遊技の終了が示される。尚、このステップS4143の処理において、上記した各種フラグは、ステップS414の停止中処理が開始されてから(ステップS413の処理が終了してから)、規定の確定時間(0.5秒)が経過すると設定される。これにより、大当り遊技が開始されるときに遊技状態が大当り遊技状態で制御される。その後、処理はステップS4144に移る。
ステップS4144において、CPU101は、RAM103に格納されている高確フラグが「ON」であるか否かを判定する。ステップS4144での判定がYESの場合、処理はステップS4145に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS4148に移る。
ステップS4145において、CPU101は、RAM103に格納されているSの値を、1減算した値に書き換える。ここで、Sは、高確状態で遊技が制御される特別図柄抽選の残りの実行回数(残回数)であり、Sの値が「0」であることは、もはや高確状態では遊技が制御されない(すなわち、低確状態で遊技が制御される)ことを示す。尚、このSの値は、後述する図22のステップS6252の処理によって、高確フラグが「ON」に設定されるときに規定回数(本実施形態では「115」)が設定される。このステップS4145の処理により、特別図柄抽選が1回実行されて高確状態で遊技が制御される特別図柄抽選の残回数が1回減少したことが示される。その後、処理はステップS4146に移る。
ステップS4146において、CPU101は、RAM103に格納されている(ステップS4145の処理によって減算された)Sの値が「0」であるか否か、すなわち、今回の特別図柄抽選が高確状態で制御される最後の特別図柄抽選であったか否かを判定する。ステップS4146での判定がYESの場合、処理はステップS4147に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS4148に移る。
ステップS4147において、CPU101は、遊技状態を設定する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納された高確フラグを「OFF」に設定する。尚、このステップS4147の処理において、上記した高確フラグは、ステップS414の停止中処理が開始されてから(ステップS413の処理が終了してから)、規定の確定時間(0.5秒)が経過すると「OFF」に設定される。これにより、次の特別図柄抽選が開始されるときに遊技状態が低確状態で制御される。その後、処理はステップS4148に移る。
ステップS4148において、CPU101は、RAM103に格納されている時短フラグが「ON」であるか否かを判定する。ステップS4148での判定がYESの場合、処理はステップS4149に移り、この判定がNOの場合、停止中処理は終了して、処理は図11のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS4149において、CPU101は、RAM103に格納されているJの値を、1減算した値に書き換える。ここで、Jは、時短状態(電サポ状態)で遊技が制御される特別図柄抽選の残りの実行回数(残回数)であり、Jの値が「0」であることは、もはや時短状態(電サポ状態)では遊技が制御されない(すなわち、非時短状態(非電サポ状態)で遊技が制御される)ことを示す。尚、このJの値は、後述する図21のステップS6253、ステップS6254の処理によって、時短フラグが「ON」に設定されるときに規定回数(本実施形態では「115」または「100」)が設定される。このステップS4149の処理により、特別図柄抽選が1回実行されて時短状態(電サポ状態)で遊技が制御される特別図柄抽選の残回数が1回減少したことが示される。その後、処理はステップS4150に移る。
ステップS4150において、CPU101は、RAM103に格納されている(ステップS4149の処理によって減算された)Jの値が「0」であるか否か、すなわち、今回の特別図柄抽選が時短状態(電サポ状態)で制御される最後の特別図柄抽選であったか否かを判定する。ステップS4150での判定がYESの場合、処理はステップS4151に移り、この判定がNOの場合、停止中処理は終了して、処理は図11のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS4151において、CPU101は、遊技状態を設定する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納された時短フラグを「OFF」に設定する。尚、このステップS4151の処理において、上記した時短フラグは、ステップS414の停止中処理が開始されてから(ステップS413の処理が終了してから)、規定の確定時間(0.5秒)が経過すると「OFF」に設定される。これにより、次の特別図柄抽選が開始されるときに遊技状態が非時短状態(非電サポ状態)で制御され、設定される変動パターンテーブルが現在のテーブル(HT2−1またはHT2−2)からHT1−1またはHT1−2に切り替わる。そして、停止中処理は終了して、処理は図11のステップS5(普通図柄処理)に移る。
説明は図13に戻り、ステップS415おいて、CPU101は、客待ちコマンド及び現在の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドを、ステップ416の処理(後述)で既に送信済みであるか否かを判定する。ここで、客待ちコマンドとは、ステップS414の処理が開始されてから規定の確定時間(0.5秒)を経過した時点(言い換えると、ステップS413の処理において特別図柄の変動表示が終了してから0.5秒経過した時点)において、特別図柄抽選の保留が存在しない場合に送信されるコマンドであり、特別図柄抽選の抽選結果を報知する報知演出が実行されていない状態(以下、客待ち状態ということがある)になったことを通知するコマンドである。ステップS415での判定がYESの場合、処理は図11のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS416に移る。
ステップS416おいて、CPU101は、客待ちコマンド及び遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この客待ちコマンド及び遊技状態通知コマンドは図11のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、当該客待ちコマンドに基づいて、所定の停止演出(例えば装飾図柄停止表示の演出)が開始される。尚、上記した停止演出が開始されてから所定時間(例えば90秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。ここで、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。その後、処理は図11のステップS5(普通図柄処理)に移る。
[大入賞口処理]
図19〜図21は、図11のステップS6における大入賞口処理のフローチャートの一例である。以下に、図11のステップS6における大入賞口処理について、図19〜図21を参照して説明する。
まず、ステップS601において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されている情報(大当り遊技中フラグ)に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技中であるか否かを判定する。ステップS601での判定がYESの場合、処理はステップS602に移り、この判定がNOの場合、処理は図11のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS602において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のオープニング演出中であるか否かを判定する。ステップS602での判定がYESの場合、処理はステップS603に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS609に移る。
ステップS603において、CPU101は、オープニング演出の実行時間を規定する設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS603での判定がYESの場合、処理はステップS604に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出は終了していないので、処理は図11のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS604において、CPU101は、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、第1大入賞口23、第2大入賞口51、及びVハネ52の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、図6、図7A〜図7Cを用いて説明した大当りA〜Fに基づく大当り遊技のうち今回実行する大当り遊技における、第1大入賞口23、第2大入賞口51、及びVハネ52の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。例えば、大当りAの大当り遊技を実行する場合には、図7A(1)を用いて説明した大当りAの大当り遊技における第1大入賞口23、第2大入賞口51、及びVハネ52の動作パターンを設定する。このステップS604の処理によって、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、大当り遊技中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当り遊技の最後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はステップS605に移る。
ステップS605において、CPU101は、RAM103に格納されている第1大入賞口23または第2大入賞口51への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はステップS606に移る。
ステップS606において、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS607に移る。
ステップS607において、CPU101は、ステップS604で設定した第1大入賞口23、第2大入賞口51及びVハネ52の動作パターンに基づいて、第1大入賞口23の開放制御、または、第2大入賞口51の開放制御及びVハネ52の開閉制御を開始する。具体的には、RAM103に格納されているRの値が「4」でない場合、第1大入賞口開閉部115を制御して第1大入賞口23の開放制御を開始する。一方、Rの値が「4」の場合(図7A等参照)、第2大入賞口開閉部118を制御して第2大入賞口51の開放制御を開始すると共に、V領域開閉部120を制御してVハネ52の開閉制御を開始する。この処理によって、大当り遊技のラウンド(ラウンド遊技)が開始されて第1大入賞口23の開放制御、または、第2大入賞口51の開放動作及びVハネ52の開閉制御が開始される。その後、処理はステップS608に移る。
ステップS608において、CPU101は、ラウンド開始(ラウンド遊技開始)を通知するラウンド開始通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図11のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が開始されることとなる。尚、このラウンド開始通知コマンドには、ステップS604で設定された全ラウンド数Rmaxを示す情報及びステップS606の処理により更新された現在のラウンド数Rを示す情報が含まれている。その後、処理はステップS613に移る。
ステップS609において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。ステップS609での判定がYESの場合、処理はステップS610に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS611に移る。
ステップS610において、CPU101は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に第1大入賞口23(または第2大入賞口51)が閉塞された時点から、ステップS604の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。ステップS610での判定がYESの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はステップS605に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS613に移る。
ステップS611において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS611での判定がYESの場合、処理は図20のステップS623に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS613に移る。
ステップS613において、CPU101は、第1大入賞口スイッチ114または第2大入賞口スイッチ117からの出力信号に基づいて、第1大入賞口23または第2大入賞口51に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS613での判定がYESの場合、処理はステップS614に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS614−1に移る。
ステップS614において、CPU101は、第1大入賞口23または第2大入賞口51への遊技球の入賞を検出したと判断して、RAM103に格納されている遊技球の入賞数Cを、1加算した値に更新する。ステップS614の処理が、第1大入賞口23または第2大入賞口51に遊技球が入賞する毎に実行されることで、1つのラウンド中に第1大入賞口23または第2大入賞口51に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がRAM103に累積記憶されていく。また、CPU101は、第1大入賞口23または第2大入賞口51に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。尚、この入賞コマンドには、第1大入賞口23及び第2大入賞口51の何れかに入賞したことを識別できる情報が含まれている。この入賞コマンドが図11のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信されることにより、演出制御部400によって図24のステップS119の入賞処理が実行されることとなる。また、この入賞コマンドが図11のステップS9の出力処理によって払出制御部300へ送信されることにより、払出制御部300によって第1大入賞口23または第2大入賞口51への入賞に応じた数量の賞球の払出が実行されることとなる。ここで、第1大入賞口23または第2大入賞口51への遊技球の入賞は、既に説明したように大入賞口入賞有効期間において有効(すなわち、正常な入賞である)とみなされ、上記した入賞コマンドは、この有効とみなされる期間において遊技球の入賞が検出された場合にRAM103にセットされて演出制御部400等に送信される。その後、処理はステップS614−1に移る。
ステップS614−1において、CPU101は、V領域スイッチ119からの検出信号に応じて、V領域53を遊技球が通過したか否かを判定する。ステップS614−1での判定がYESの場合、処理はステップS614−2に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS615に移る。
ステップS614−2において、CPU101は、V領域53を遊技球が通過したと判断して、V領域53を遊技球が通過したことを演出制御部400に通知するためのV領域通過コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS615に移る。尚、ステップS615でセットされたV領域通過コマンドは、図11のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
ステップS615において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のラウンド遊技の実行中であるか否かを判定する。ステップS615での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理は図11のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS616において、CPU101は、ステップS607の処理で第1大入賞口23または第2大入賞口51の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間が経過したか否かを判定する。ステップS616での判定がYESの場合、処理はステップS618に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS617に移る。
ステップS617において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、第1大入賞口23または第2大入賞口51が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「10」)となったか否かを判定する。ステップS617での判定がYESの場合、処理はステップS618に移り、この判定がNOの場合、処理は図11のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS618において、CPU101は、第1大入賞口23が開放制御されている場合には、第1大入賞口開閉部115を制御して、ステップS607で開始した第1大入賞口23の開放制御を終了し、一方、第2大入賞口51が開放制御されている場合には、第2大入賞口開閉部118及びV領域開閉部120を制御して、ステップS607で開始した第2大入賞口51の開放制御及びVハネ52の開閉制御を終了する。その後、処理はステップS619に移る。
ステップS619において、CPU101は、ラウンド終了(ラウンド遊技終了)を通知するラウンド終了通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド終了通知コマンドは図11のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、今回のラウンドが終了したことが通知される。その後、処理はステップS620に移る。
ステップS620において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。ステップS620での判定がYESの場合、処理は図20のステップS621に移り、この判定がNOの場合、処理は図11のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
図20のステップS621において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はステップS622に移る。
ステップS622において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたエンディングコマンドは、図11のステップS9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS623に移る。
ステップS623において、CPU101は、ステップS622でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図19のステップS604の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。ステップS623での判定がYESの場合、処理はステップS624に移り、この判定がNOの場合、処理は図19のステップS613に移る。
ステップS624において、CPU101は、実行していた大当り遊技を終了する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技中フラグをOFFに設定して、大当り遊技を終了する。その後、処理はステップS625に移る。
ステップS625において、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する。ここで、図21を参照して、この遊技状態設定処理について説明する。図21は、図20のステップS625の遊技状態設定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、図21のステップS6251において、CPU101は、今回の大当り遊技において図19のステップS614−2でV領域通過コマンドが既にセットされて演出制御部400に送信されたか否かを判定する。ステップS6251での判定がYESの場合、処理はステップS6252に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS6254に移る。
ステップS6252において、CPU101は、RAM103に格納されている高確フラグを「ON」に設定し、RAM103に記憶されたSの値を「115」に設定する。尚、前述したように、Sは高確状態で遊技が制御される特別図柄抽選の残回数を示す。その後、処理はステップS6253に移る。
ステップS6253において、CPU101は、RAM103に格納されている時短フラグを「ON」に設定し、RAM103に記憶されたJの値を「115」に設定する。尚、前述したように、Jは時短状態(電サポ状態)で遊技が制御される特別図柄抽選の残回数を示す。そして、遊技状態設定処理は終了して、処理は図11のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS6254において、CPU101は、RAM103に格納されている時短フラグを「ON」に設定し、RAM103に記憶されたJの値を「100」に設定する。そして、遊技状態設定処理は終了して、処理は図11のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
以上のように、遊技球がV領域53を通過すると(ステップS6251でYES)、大当り遊技後の遊技状態が115回転目まで(特別図柄抽選が115回実行されるまで)確変遊技状態に設定される(ステップS6252、S6253)。一方、遊技球がV領域53を通過しなかった場合(ステップS6251でNO)には、大当り遊技後の遊技状態が100回転目まで時短遊技状態で制御される(ステップS6254)。尚、本実施形態では、大当りA、C及びDの場合に遊技球がV領域53を通過(V入賞)しなかった場合には、大当りBと同じ時短回数(100回)だけ時短遊技状態で制御されるものとしているが、大当りA、C及びDの場合にV入賞しなかった場合には、大当りBの場合よりも時短遊技状態に制御される回数を多く(例えば150回)してもよい。
[演出制御部によるタイマ割り込み処理]
図22は、演出制御部400によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図22に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。尚、演出制御部400で行われる処理はROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、図22のステップS11において、CPU401は、メイン制御部100から図11のステップS9の出力処理により出力された各種コマンドを受信して、受信したコマンドに応じて演出内容を設定し、設定した演出内容の演出を画像音響制御部500及びランプ制御部600に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットするコマンド受信処理を実行する。尚、このコマンド受信処理については、図23及び図24を参照して後に詳述する。
次に、ステップS12において、CPU401は、ステップS11の処理でRAM403にセットされた各種コマンドを画像音響制御部500に出力する出力処理を実行する。この処理によって、ステップS11の処理で実行決定された各種演出が、画像音響制御部500等の実行制御により、画像表示部6等を用いて実行されることとなる。
尚、上記したタイマ割り込み処理の実行毎に、CPU401は、演出に使用する各種演出乱数を更新する乱数更新処理を行う。この乱数更新処理においても、図11のステップS1の乱数更新処理と同様に、典型的にはループカウンタが用いられ、そのカウント値(更新された乱数値)は、最大値(例えば、99)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、この乱数更新処理において、各演出乱数のカウンタは、それぞれ、1回循環するとランダムに初期値(循環の起点となる値)を更新する。このことによって、これらの演出乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期することを回避できる。
[コマンド受信処理]
図23及び図24は、図22のステップS11のコマンド受信処理のフローチャートの一例である。以下に、図23及び図24を参照して、図22のステップS11のコマンド受信処理について説明する。
まず、図23のステップS111において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンドまたは第2保留数増加コマンド;図12のステップS206及びS212参照)を受信したか否かを判定する。ステップS111での判定がYESの場合、処理はステップS112に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS114に移る。
ステップS112において、CPU401は、先読み予告演出設定処理を行う。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶されている特別図柄抽選の保留数(保留データの数)が、ステップS111で追加された保留を含めて2以上である場合、直近にRAM403に記憶された(つまり、直近の保留データに含まれる)事前判定情報に基づいて、先読み予告演出の実行有無や実行する先読み予告演出の内容等を抽選等によって決定する処理を行う。ステップS112の詳細は後述する。その後、処理はステップS113に移る。
ステップS113において、CPU401は、ステップS111の処理で受信した保留増加コマンドに応じて、画像音響制御部500に指示して、画像表示部6に特別図柄抽選の保留を示す保留画像の追加表示処理を行う。尚、表示された保留画像は、後述するステップS115の処理に基づいて報知演出が開始される際に順番に消去される。また、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。また、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第1特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させ、一方、第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第2特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させる。また、その際に、CPU401は、保留増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出して上記した各保留データに含めて、RAM403に記憶する。その後、処理はステップS114に移る。
ステップS114において、CPU401は、図13のステップS409でセットされた報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS114での判定がYESの場合、処理はステップS115に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS116に移る。
ステップS115において、CPU401は、ステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに応じて、画像表示部6等による報知演出の演出内容を設定し、設定した内容の報知演出の実行を画像音響制御部500に指示して開始させる報知演出実行処理を行う。ここで、報知演出(変動演出)は、特別図柄の変動表示に応じて画像表示部6等において実行されて特別図柄抽選の結果を示唆する演出であり、例えば、装飾図柄が変動表示され、当該変動表示された装飾図柄が停止表示されることにより特別図柄抽選の結果が報知される演出である。尚、画像音響制御部500への指示は、演出開始コマンドをRAM403にセットすることで行われる。この報知演出実行処理の詳細は後述する。その後、処理はステップS116に移る。
ステップS116において、CPU401は、図13のステップS412の処理でセットされた報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS116での判定がYESの場合、処理はステップS117に移り、この判定がNOの場合、処理は図24のステップS118に移る。
ステップS117において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して、ステップS115の処理で実行開始した報知演出を終了して、変動表示させていた装飾図柄を最終的に全て停止させて(確定停止表示させて)特別図柄抽選の結果を演出的に報知する。尚、この画像音響制御部500への指示は、演出終了コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理は図24のステップS118に移る。
図24のステップS118において、CPU401は、図13のステップS414の停止中処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS118での判定がYESの場合、処理はステップS119に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS120に移る。
ステップS119において、CPU401は、オープニング演出処理を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、大当り遊技演出のオープニング演出の開始を指示する。ここで、オープニング演出は、大当り遊技の開始を報知する演出であり、典型的には、大入賞口23に向けて遊技球を発射するように遊技者に促す画像演出である。この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS120に移る。
ステップS120において、CPU401は、図19のステップS608の処理でセットされたラウンド開始通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS120での判定がYESの場合、処理はステップS121に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS122に移る。
ステップS121において、CPU401は、ラウンド演出処理を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、大当り遊技演出のラウンド演出処理の開始を指示する。ここで、ラウンド演出は、大当り遊技のラウンド遊技中に実行される演出であり、例えば、主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦っている画像等による演出である。尚、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS122に移る。
ステップS122において、CPU401は、図19のステップS613等の処理でセットされ、図11のステップS9の出力処理によって出力された入賞コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS122での判定がYESの場合、処理はステップS123に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS124に移る。
ステップS123において、CPU401は、入賞処理を行う。具体的にはCPU401は、画像音響制御部500に対して、入賞処理の開始を指示する。ここで、演出制御部400からの入賞処理の開始の指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400を介して受信した入賞コマンドに基づいて、各入賞口(第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24)への遊技球の入賞数をカウントして、RAM503に記憶する。また、CPU501は、大入賞口23への遊技球入賞に基づく入賞コマンドを受信すると(すなわち、大入賞口23へ遊技球が1つ入賞すると)、大入賞口23に対応する賞球数「13」を、RAM503に記憶された賞球総数に加算して更新し、更新された賞球総数を画像表示部6に表示する。尚、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS124に移る。
ステップS124において、CPU401は、図19のステップS614−2の処理でセットされたV領域通過コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS124での判定がYESの場合、処理はステップS125に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS126に移る。
ステップS125において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して、V領域通過演出処理を実行する。具体的には、CPU401は、遊技球がV領域を通過したことを示すメッセージや画像を画像音響制御部500に表示させる。V領域通過演出処理の詳細は後述する。その後処理は、ステップS126に移る。
ステップS126において、CPU401は、図19のステップS617の処理でセットされたラウンド終了通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS126での判定がYESの場合、処理はステップS127に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS128に移る。
ステップS127において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を終了する。尚、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS128に移る。
ステップS128において、CPU401は、図20のステップS622の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS128での判定がYESの場合、処理はステップS129に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS130に移る。
ステップS129において、CPU401は、エンディング演出指示を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、大当り遊技演出のエンディング演出の開始を指示する。ここで、エンディング演出は、大当り遊技の終了を報知する演出であり、典型的には、遊技機1のメーカーのマークを表示させる演出である。尚、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はS130に移る。
ステップS130において、CPU401は、図13のステップS416の処理でセットされた客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS130での判定がYESの場合、処理はステップS131に移り、この判定がNOの場合、コマンド受信処理を終了し、処理は図22のステップS12に移る。
ステップS131において、CPU401は、ステップS130で受信した客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、画像音響制御部500に指示して、停止状態処理を開始させる。そして、コマンド受信処理を終了し、処理は図22のステップS12に移る。ここで、停止状態処理は、いわゆる客待ち状態になることを契機に開始される処理であり、停止状態処理の開始を指示された画像音響制御部500のCPU501は、遊技状態に応じた所定の停止演出(例えば、装飾図柄の全てが停止表示された演出)を画像表示部6に表示する。尚、CPU501は、上記した停止演出を開始してから、所定時間(例えば90秒)が経過したときに、CPU401から、他の演出の指示を受けない場合、客待ち演出を開始する。尚、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、遊技中において実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。ただし、CPU501は、ゲート25を遊技球が通過したことを示す情報や、普通入賞口に遊技球が入賞したことを示す情報を通知された場合には、停止状態処理を終了せずに継続する。
[先読み予告演出設定処理]
図25は、図23のステップS112の先読み予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、図25のステップS1121において、演出制御部400のCPU4013、保留データの数が2以上であるか否かを判定する。ここでの保留数は、図23のステップS111で受信した保留増加コマンドにより増加した保留データと、当該増加した保留データより前に記憶されている保留データとの合計数である。ステップS1121の判定がYESの場合(保留数が2以上の場合)、処理はステップS1122に移り、この判定がNOの場合(保留数が2未満の場合)、処理は図23のステップS113に移る。
保留データの数が2以上である場合、ステップS1122において、CPU401は、先読み予告演出フラグがOFFであるか否かを判定する。先読み予告演出フラグは、図23のステップS111で受信した保留増加コマンドにより追加された保留データより前に追加され、かつ、この時点で記憶されている保留データについて先読み予告演出を実行すると判定されたか否かを判別するために用いるフラグである。先読み予告演出フラグのON状態は、先読み予告演出を実行すると判定されて、既に先読み予告演出が実行されているか、先読み予告演出が既に設定されて実行待ちの状態であることを表し、先読み予告演出フラグのOFF状態は、先読み予告演出を実行すると判定されていないことを表す。本実施形態においては、先読み予告演出を実行すると判定された保留データに係る特別図柄変動が終了するまでの間は、既に実行中の先読み予告演出の内容が後から変更されないようにするため、後発的に追加された保留データに基づく先読み予告演出の実行を制限する。そこで、先読み予告演出を実行すると判定された保留データに係る特別図柄変動が終了し、新たに先読み予告演出を実行可能であるか否かを判定するために、先読み予告演出フラグを用いている。ステップS1122の判定がYESの場合(先読み予告演出フラグがOFFである場合)、処理はステップS1123に移り、この判定がNOの場合(先読み予告演出フラグがOFFでない場合)、処理は図23のステップS113に移る。
先読み予告演出フラグがOFFである場合、ステップS1123において、CPU401は、先読み予告演出を実行するか否かと、実行する先読み予告演出とを抽選等により決定する。先読み予告演出の例としては、例えば、保留画像変化予告演出や、先読み連続予告演出、ゾーン演出等がある。保留画像変化予告演出は、保留データの事前判定結果に基づいて、保留画像の表示態様(色や種類等)を、大当り期待度が高いことや、発展後の演出内容を示唆する特定態様に変化させる演出である。先読み連続予告演出とは、先読み予告演出を実行すると判定された保留データに係る特別図柄変動が行われる前の複数回の特別図柄変動に跨がって複数回の予告を行うことにより、先読み予告演出を実行すると判定された保留データに係る特別図柄抽選の結果が大当りとなる可能性があることや、特定の演出に発展することを示唆する演出である。また、ゾーン演出とは、通常の報知演出とは異なる特別な背景画像や特別な装飾図柄等を用いて、特別図柄抽選となる可能性が高いことを示唆する演出であって、先読み予告演出を実行すると事前判定された保留データが追加されたときに実行されている特別図柄抽選の次から、先読み予告演出を実行すると判定された保留データに係る特別図柄変動までの複数回の特別図柄変動に跨がって実行可能な演出である。例えば、CPU401は、一定範囲(例えば、0〜299)内の演出乱数を生成し、生成した演出乱数がどの乱数範囲に含まれているかに基づいて、先読み予告演出の実行有無と、実行する先読み予告演出の種類とを決定することができる。また、ゾーン演出のように大当りとなる期待度が相対的に高いことを示唆する演出については、特定の変動パターンが選ばれた場合に選択可能とすることが好ましい。ステップS1123での決定後、処理はステップS1124に移る。
ステップS1124において、CPU401は、S1123において先読み予告演出を実行すると決定したか否かを判定する。ステップS1124の判定がYESの場合(先読み予告演出を実行すると判定した場合)、処理はステップS1125に移り、この判定がNOの場合(先読み予告演出を実行しないと判定した場合)、処理は図23のステップS113に移る。
先読み予告演出を実行すると判定した場合、ステップS1125において、CPU401は、実行する先読み予告演出が導光板の発光演出を伴うものであるか否かを判定する。この判定は、実行可能な先読み予告演出と発光演出の実行可否を対応付けたテーブル等を参照することにより行うことができる。ステップS1125の判定がYESの場合(導光板の発光を伴う場合)、処理はステップS1126に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1127に移る。尚、ここでは、先読み予告演出の種類毎に導光板の発光演出を伴うか否かが予め定められている場合を想定しているが、発光演出の実行有無を予め定めずに、先読み予告演出を行うと判定された場合には、抽選等により導光板の発光演出を行うか否かを決定しても良い。
実行する先読み予告演出が導光板の発光演出を伴うものである場合、ステップS1126において、CPU401は、発光演出設定処理を行う。この発光演出設定処理は、先読み予告演出の実行時における導光板の発光期間や発光パターン、画像表示部6の輝度等を設定するためのものである。ステップS1126の発光演出設定処理の詳細については後述する。その後、処理はステップS1127に移る。
ステップS1127において、CPU401は、先読み予告演出フラグをONにする。その後、処理はステップS1128に移る。
ステップS1128において、CPU401は、回数カウンタcntに初期値として0をセットする。この回数カウンタcntは、先読み予告演出を実行すると判定された後に開始した報知演出の回数をカウントするために用いる変数であり、報知演出が開始されるたびに1ずつカウントアップされる。具体的には、回数カウンタcntは、報知演出の開始時に参照され、先読み予告演出を実行すべき報知演出であるか否か、つまり、先読み予告演出を実行すると判定された保留データに係る報知演出よりも前の報知演出であるか否かを判定するために用いるものである。その後、処理はステップS1129に移る。
ステップS1129において、CPU401は、継続回数Nに(保留数−1)をセットする。継続回数Nは、保留データの事前判定結果に基づいて実行する先読み予告演出の継続回数(先読み予告演出を実行する報知演出の回数)を表す変数であり、後述する図26の制御処理で先読み予告フラグをOFFにするタイミングを計るために用いられる。尚、ステップS1129で用いる保留数は、ステップS1121と同様に、保留増加コマンドにより増加した保留データと、当該増加した保留データより前に記憶されている保留データとの合計数である。その後、処理は図23のステップS113に移る。
[報知演出実行処理]
図26は、図23のステップS115における報知演出実行処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS1151において、演出制御部400のCPU401は、保留画像更新処理を実行する。具体的には、CPU401は、図23のステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドの設定情報に含まれている第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報が、第1特別図柄抽選が実行されたことを示す場合、RAM403に最も早く格納されている第1特別図柄抽選の保留データを削除する。一方、報知演出開始コマンドの設定情報が、第2特別図柄抽選が実行されたことを示す場合、CPU401は、RAM403に最も早く格納されている第2特別図柄抽選の保留データを削除する。そして、CPU401は、第1特別図柄抽選の保留データをRAM403から削除した場合、画像音響制御部500に指示して、削除した保留データに対応する保留画像を1つ消去し、他の保留画像が表示されている場合には、残りの保留画像の表示位置を順次繰り上げて表示させる。このとき、消去した保留画像に対応する画像を報知演出が実行中であることをされていることを示す変動権利画像として、所定の表示位置に繰り上げて表示し表示させても良い。この変動権利画像の表示態様を変化させることにより、実行中の報知演出の大当り期待度を示唆したり、実行中の報知演出がより大当り期待度の高い演出へと発展する可能性を示唆したりすることができる。尚、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS1152に移る。
ステップS1152において、CPU401は、ステップS114で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づいて、実行する演出内容を抽選等により決定する。より詳細には、CPU401は、変動パターンと演出パターンを対応付けて格納した演出パターンテーブル(図示せず)を参照して、1つの演出パターンを選択すると共に、選択した演出パターンに組み合わせて実行する1以上のその他の演出を抽選等により決定する。演出パターンは、演出の組み合わせや実行順序を定義したものであり、例えば、疑似連続変動演出の実行有無や実行回数、実行するリーチ演出の種類等を含む。1つの変動パターンには、同じタイプに属する複数の演出パターンが対応付けられていても良い。演出パターンに組み合わされるその他の演出としては、例えば、ステップアップ予告演出やカットイン予告演出等が挙げられる。CPU401は、選択した演出パターン及びその他の演出に基づき、演出の実行順序及び実行スケジュールを決定する。その後、処理はステップS1153に移る。尚、本実施形態では、演出パターンによって定義される演出及び演出パターンに組み合わされる演出のそれぞれを実行する際に、導光板の発光演出を伴うか否かが予め規定されており、発光演出を行うか否かを示す情報が演出パターンテーブルや演出パターンに組み合わせる演出の定義テーブルに規定されている。ただし、演出パターンによって定義される演出及び演出パターンに組み合わされる演出毎に発光演出の実行有無を予め決めず、抽選等によって発光演出の実行有無を決定しても良い。
ステップS1153において、CPU401は、ステップS1152で実行すると決定した演出が導光板の発光演出を伴うものであるか否かを判定する。ステップS1153の判定がYESの場合、処理はステップS1154に移り、この判定がNOの場合、処理は図26のステップS1155に移る。
実行すると決定した演出が導光板の発光演出を伴うものである場合、ステップS1154において、CPU401は、発光演出設定処理を行う。この発光演出設定処理は、図25のステップS1126で説明したものと同じであり、報知演出の実行時における導光板の発光期間や発光パターン、画像表示部6の輝度等を設定するためのものである。尚、ステップS1154の発光演出設定処理の詳細については後述する。その後、処理はステップS1155に移る。
ステップS1155において、CPU401は、ステップS1152で実行すると決定した演出パターンで定義される演出が可動役物の動作を伴うものであるか否かを判定する。本実施形態では、演出パターン毎に可動役物を動作させるか否かが予め定められるが、可動役物を動作させるか否かを抽選等により決定しても良い。ステップS1155の判定がYESの場合、処理はステップS1156に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1157に移る。
実行すると決定した演出が可動役物の動作を伴うものである場合、ステップS1156において、CPU401は、可動役物の動作設定処理を行う。可動役物の動作設定処理は、報知演出の実行時に動作させる可動役物の種類、動作期間、動作パターンを設定する。可動役物の動作パターンは、可動役物を移動させたり回転させたりするための駆動機構の駆動方法を予め定義したデータである。その後、処理はステップS1157に移る。
ステップS1157において、CPU401は、先読み予告演出実行フラグがONであるか否かを判定する。ステップS1157の判定がYESの場合、処理はステップS1158に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1162に移る。
先読み予告演出実行フラグがONであると判定された場合、ステップS1158において、CPU401は、継続回数N及び回数カウンタcntに基づいて、実行する先読み予告演出を決定する。例えば、継続回数Nが3の場合、先読み予告演出を実行すると判定された保留データに係る特別図柄変動の1変動前、2変動間及び3変動前に実行される先読み予告演出が予め定められており、回数カウンタcntが0の場合は、3変動前に実行される先読み予告演出を選択し、回数カウンタcntが1の場合は、2変動前に実行される先読み予告演出を選択し、回数カウンタcntが2の場合は、1変動前に実行される先読み予告演出を選択する。その後、処理はステップS1159に移る。
ステップS1159において、CPU401は、回数カウンタcntの値を1だけインクリメントする。その後、処理はステップS1160に移る。
ステップS1160において、CPU401は、回数カウンタcntの値が継続回数Nと等しいか否かを判定する。この処理は、先読み予告演出の実行回数の上限に達したか否かを判定するためのものである。ステップS1160の判定がYESの場合、処理はステップS1161に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1162に移る。
回数カウンタcntの値が継続回数Nと等しいと判定された場合、ステップS1161において、CPU401は、先読み予告演出実行フラグにOFFをセットする。その後、処理はステップS1162に移る。
ステップS1162において、CPU401は、演出開始コマンドを作成する。この演出開始コマンドは、ステップS1152で決定した演出パターン及びこれに組み合わせて実行する演出を特定する情報、ステップS1155で設定した発光演出設定を特定する情報、ステップS1157で設定した可動役物の動作設定を特定する情報、ステップS1158で設定した先読み予告演出を特定する情報を含む。その後、処理はステップS1163に移る。
ステップS1163において、CPU401は、報知演出の実行を開始する。より詳細には、CPU401は、ステップS1162で作成した演出開始コマンドをRAM401にセットすることにより、画像音響制御部500に報知演出を開始させる。その後、処理は図23のステップS116に移る。
[オープニング演出処理]
図27は、図24のステップS119におけるオープニング演出処理の一例を示すフローチャートである。尚、図27は、特別図柄抽選の結果が大当りA〜Dのいずれかに当選した場合にラウンド数昇格演出を実行可能である場合の制御処理を例示したものであるが、他の大当り種別(例えば、大当りEまたはF)の場合にも、図27に示したものと同様の制御処理によってラウンド数昇格演出を実行しても良い。
まず、ステップS1191において、演出制御部400のCPU401は、大当り種別が大当りA〜Dのいずれかであるか否か、すなわち、図柄乱数が大当りA〜Dのいずれかを示すものであるか否かを判定する。ステップS1191の判定がYESの場合の場合、処理はステップS1192に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1193に移る。
大当り種別が大当りA〜Dのいずれかである場合、ステップS1192において、CPU401は、ラウンド数昇格演出を実行するか否かを抽選等により決定する。ラウンド数昇格演出とは、大当り演出の開始時点では、実際に当選した大当り種別のラウンド数(例えば9R)ではなく、相対的に少ないラウンド数(例えば4R)を提示し、ラウンド演出の進行に伴って実際に当選した大当りのラウンド数を報知する演出である。このように、大当り演出の開始時点では相対的に少ないラウンド数を提示しておき、大当り演出の進行に伴って実際のラウンド数を報知することにより、ラウンド数が増えるかもしれないという期待感を遊技者に与えることができ、大当り演出に対する遊技者の興味を惹きつけることができる。また、特定の大当り種別の場合に抽選等でラウンド数昇格演出の実行有無を決定することにより、大当り演出の開始時に実際のラウンド数が報知される演出と、ラウンド数昇格演出を伴って大当り演出の進行に伴って実際のラウンド数が報知される演出とを実行できるので、多様な大当り演出を行うことができる。その後、処理はステップS1193に移る。
ステップS1193において、CPU401は、発光演出設定処理を行う。本実施形態に係る遊技機1は、大当り遊技中において、後述するV領域通過演出の実行時とラウンド数昇格演出の実行時とに導光板の発光演出を実行可能である。そこで、ステップS1193では、V領域通過演出の実行時に行う発光演出の発光演出設定と、ラウンド数昇格演出の実行時(ただし、ステップS1192においてラウンド数昇格演出を実行すると決定された場合)に行う発光演出の発光設定とを行う。この発光演出設定処理では、図25のステップS1126と同様に、導光板の発光期間や発光態様、画像表示部6の輝度等を設定する。尚、ステップS1193の発光演出設定処理の詳細については後述する。その後、処理はステップS1194に移る。
ステップS1194において、CPU401は、ラウンド数昇格演出を実行すると決定されたか否かを判定する。ステップS1194の判定がYESの場合、処理はステップS1195に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1196に移る。
ラウンド数昇格演出を実行すると決定された場合、ステップ1195において、CPU401は、オープニング演出とラウンド数昇格演出の実行を画像音響制御部500に指示する。ここで実行を指示するオープニング演出は、ラウンド数昇格演出実行用のオープニング演出、すなわち、オープニング時に実際のラウンド数を報知しない態様の演出である。その後、処理は、図24のステップS120に移る。
ラウンド数昇格演出を実行しないと決定された場合、ステップ1196において、CPU401は、大当り種別に応じて実際のラウンド数を報知する態様のオープニング演出の実行を画像音響制御部500に指示する。その後、処理は、図24のステップS120に移る。
図28は、図25のステップS1126、図26のステップS1154、図27のステップS1193における発光演出設定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS2801において、演出制御部400のCPU401は、導光板の発光演出において発光させる導光板のパターンを設定する。導光板のパターンが1種類の場合は、このステップは省略しても良い。導光板のパターンが複数用意されている場合には、導光板の発光演出を伴う演出に予め定められた1以上のパターンを設定する。その後、処理はステップS2802に移る。
ステップS2802において、CPU401は、導光板の発光色を設定する。導光板を発光させる光源の発光色が単色の場合は、このステップは省略可能である。導光板の発光色の設定方法は特に限定されず、導光板発光演出を伴う演出毎に予め導光板を発光させる光源の色がテーブル等に定められている場合は、予め定められた色を発光色に設定すれば良い。また、導光板発光演出を伴う演出毎に予め導光板を発光させる光源の色が定められていない場合は、複数の色の中から抽選等により発光色を選択しても良い。また、導光板の発光色によって大当り期待度を示唆しても良い。この場合、大当りとなる場合に高い信頼度を示唆する発光色が相対的に選ばれやすくなるように選択確率が設定された発光色決定用テーブルを参照し、特別図柄抽選の事前判定結果や特別図柄抽選の判定結果に基づいて抽選等により発光色を選択しても良い。その後、処理はステップS2803に移る。
ステップS2803において、CPU401は、導光板の発光期間を設定する。導光板の発光期間は、導光板の発光開始タイミングと、導光板の発光終了タイミングとにより定義することができる。具体的には、導光板の発光開始タイミング及び発光停止タイミングは、報知演出の開始時(報知演出開始コマンドの受信時)からの経過時間により規定することができる。導光板の発光期間は、導光板の発光演出を伴う演出毎に予め定めておくことが好ましいが、抽選等によりランダムに発光期間を設定しても構わない。その後、処理はステップS2804に移る。
ステップS2804において、CPU401は、導光板の発光パターンを設定する。導光板の発光パターンとは、光源の点灯及び消灯の組み合わせにより定義される導光板の発光期間内の発光状態及びその変化である。導光板の発光パターンは、導光板の発光演出を伴う演出毎に予め定められていても良いし、予め定められた複数のパターンの中から抽選により選択しても良い。導光板の発光パターンは、導光板の発光演出を伴う各演出で共通であっても良いし、演出毎にあるいは演出の種類やカテゴリ毎に異なっていても良い。導光板の発光パターンにより大当り期待度を示唆する場合、例えば、大当りとなる場合に高い信頼度を示唆する発光パターンが相対的に選ばれやすくなるように選択確率が設定された発光パターン決定用テーブルを参照して、特別図柄抽選の事前判定結果や特別図柄抽選の判定結果に基づいて抽選等により発光パターンを選択しても良い。図28の処理で決定された導光板のパターン、発光色、発光期間、発光パターンの組み合わせによって、導光板の発光態様が定まる。その後、処理はステップS2805に移る。
ステップS2805において、CPU401は、画像表示部6の輝度設定を行う。本実施形態に係る遊技機1では、導光板を用いた発光演出の効果を際立たせるために、導光板の発光期間中における画像表示部6の輝度を、導光板の発光期間外の輝度より暗くまたは明るくする制御を実行可能である。そこで、このステップにおいて、CPU401は、導光板の発光期間に関連して、画像表示部6の輝度を変化させるタイミングと、変化後の輝度とを設定する。画像表示部6の輝度を変化させるタイミングは、演出制御部400が画像音響制御部500に演出の開始を指示した時点からの経過時間により定義できる。変化後の輝度は、輝度を低下させることあるいは輝度を増加させることを示す情報や輝度値を示す情報により特定することができる。尚、発光演出に伴って画像表示部6の輝度をどのように変化させるかは、発光演出を伴う演出毎に予め定められていても良いし、発光演出を伴う演出の実行が決定されたときに、画像表示部6の輝度変化方法を都度決定しても良い。
ここで、画像表示部6の輝度制御方法としては、主に、導光板の発光期間中に相対的に輝度を暗くする方法、導光板の発光期間中に相対的に輝度を明るくする方法、導光板の発光期間中に輝度を変化させる方法がある。例えば、導光板の発光期間外において第1輝度以上の輝度で画像表示部6に画像を表示する場合、導光板の発光期間中における画像表示部6の輝度を第1輝度よりも暗い第2輝度とすることによって、つまり、導光板の背後に相対的に暗い画像を表示することによって、導光板の発光パターンを視認しやすくし、導光板の発光演出を目立たせることができる。逆に、導光板の発光期間中における画像表示部6の輝度を上記第1輝度より明るい第3輝度とすることによって、つまり、導光板の背後に相対的に明るい画像を表示することによって、導光板の発光パターンと画像表示部6の表示画像との両方により見た目の明るさを向上させることができるので、遊技機1で行われている演出を遊技者に強く印象付けることができる。あるいは、導光板の発光期間中に画像表示部6の輝度を第1輝度、第2輝度及び第3輝度の間で変化させても良い。導光板の発光期間中に画像表示部6の輝度を変化させると、導光板の背後に相対的に暗い画像が表示されている期間には、導光板の発光パターンを視認しやすくすることができ、かつ、導光板の背後に相対的に明るい画像が表示されている期間には、全体として明るさを向上させることで演出の印象を強くすることができる。これに加え、画像表示部6の輝度が変化することによって、遊技者に意外感を与えることができる。また、相対的に明るい画像が表示されている状態と、相対的に暗い画像が表示されている状態との間で切り替えを行った場合、2つの状態の切り替え時に見た目の印象が大きく変化することによって切り替え前後の各状態を強く印象付けることができる。尚、画像表示部の輝度制御の更なる詳細については後述する。その後、発光演出設定処理を終了し、図25のステップS1127、図26のステップS1156、図27のステップS1194のいずれかに戻る。
図29は、画像音響制御部500が実行する報知演出実行処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す処理は、画像音響制御部500が演出制御部400から演出開始コマンドを受信(図26のステップS1162)することによって開始する処理であって、演出制御部400から演出終了コマンドを受信するまで、所定のインターバルで繰り返し実行される処理である。
まず、ステップS2901において、画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400から受信した演出開始コマンドを解析し、実行する演出をスケジューリングする。より詳細には、CPU501は、演出開始コマンドを参照して、演出パターン及びこれに組み合わせて実行される1以上の演出を特定する情報、導光板の発光開始タイミング及び発光停止タイミングを特定する情報、画像表示部6の輝度変化及びそのタイミングを特定する情報、可動役物の駆動開始タイミング及び駆動停止タイミングを特定する情報等を取得し、指定された演出の実行を時系列に並べることにより演出の実行スケジュールを作成する。その後、処理はステップS2902に移る。
ステップS2902において、CPU501は、ステップS2901でスケジューリングした演出を実行する。このステップの処理により、画像表示部6において演出画像が表示されると共に、スピーカ35から音声が出力される。また、盤ランプ7等のランプの発光制御が行われる。その後、処理は、ステップS2903に移る。
ステップS2903において、CPU501は、導光板の発光開始タイミングが到来したか否かを判定する。ステップS2903の判定がYESの場合、処理はステップS2904に移り、この判定がNOの場合処理はステップS2905に移る。
ステップS2904において、CPU501は、制御部400を介してランプ制御部600に対して導光板ランプの駆動を指示する。この指示には、発光演出設定処理によって設定された導光板のパターンを特定する情報と、導光板の発光色を特定する情報と、導光板の発光パターン(導光板ランプの駆動方法)を特定する情報とが少なくとも含まれる。その後、処理はステップS2905に移る。
ステップS2905において、CPU501は、導光板の発光停止タイミングが到来したか否かを判定する。ステップS2905の判定がYESの場合、処理はステップS2906に移り、この判定がNOの場合処理はステップS2907に移る。
ステップS2906において、CPU501は、制御部400を介してランプ制御部600に対して導光板ランプの駆動停止を指示する。その後、処理はステップS2907に移る。
ステップS2907において、CPU501は、可動役物の動作開始タイミングが到来したか否かを判定する。ステップS2907の判定がYESの場合、処理はステップS2908に移り、この判定がNOの場合処理はステップS2909に移る。
ステップS2908において、CPU501は、制御部400を介してランプ制御部600に対して可動役物の駆動を指示する。この指示には、可動役物の動作設定処理において設定された、動作させる可動役物を特定する情報と、可動役物の動作パターンを特定する情報とが少なくとも含まれる。その後、処理はステップS2909に移る。
ステップS2909において、CPU501は、可動役物の動作停止タイミングが到来したか否かを判定する。ステップS2909の判定がYESの場合、処理はステップS2910に移り、この判定がNOの場合処理はステップS2911に移る。
ステップS2910において、CPU501は、制御部400を介してランプ制御部600に対して可動役物の駆動停止を指示する。その後、処理はステップS2911に移る。
ステップS2911において、CPU501は、操作契機演出の開始タイミングが到来したか否かを判定する。操作契機演出とは、画像表示部6に操作入力手段の操作を促す画像やメッセージの表示を行った後、操作入力手段の操作の有効期間内に操作入力手段の所定の操作入力が行われたことを契機として実行される演出でる。この操作契機演出には、例えば、画像表示部6に演出ボタンの押下を促すメッセージを表示し、演出ボタン操作の有効期間内に演出ボタンの押下が検出されたことを契機として、画像表示部6に特定の画像を表示したり、導光板の特定のパターンを発光させたり、可動役物を動作させたりする演出などが該当する。尚、ここでは演出ボタンを用いた演出を例示したが、演出ボタンの代わりに、あるいは、演出ボタンに加えて、レバーやハンドル等の操作入力手段を備える遊技機においては、演出ボタンの代わりにレバーやハンドル等の操作入力手段に対する特定の操作が行われたことを契機として操作契機演出を行っても良い。ステップS2911の判定がYESの場合、処理はステップS2912に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS2913に移る。
ステップS2911において、CPU501は、操作契機演出の実行を開始する。例えば、CPU501は、画像表示部6に演出ボタンの操作を促す画像を表示し、有効期間計時用のタイマをスタートさせて操作有効期間を開始する。このとき、操作手段の入力操作が有効である残り時間を示すゲージ等の有効期間表示を画像表示部6に表示しても良い。その後、処理はステップS2913に移る。
ステップS2913において、CPU501は、操作入力手段の所定操作が検出されたか、あるいは、タイマによる所定時間の計時が完了して操作入力手段の操作有効期間が経過したか否かを判定する。尚、このステップでは、操作入力手段の所定の入力操作が検出されずに操作有効期間が経過した場合にもYESと判定し、次のステップにおいて所定の演出が実行されるようにしているが、操作入力手段の所定操作が実際に検出された場合にのみ、この判定でYESと判定するようにしても良い。ステップS2913の判定がYESの場合、処理はステップS2914に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS2915に移る。
ステップS2914において、CPU501は、操作入力手段の所定操作に対応して所定の演出を実行する。その後、処理はステップS2915に移る。
ステップS2915において、CPU501は、演出制御部400から演出終了コマンドを受信したか否かを判定する。この演出終了コマンドは、図23のステップS117において演出制御部400のCPU401によってセットされるコマンドである。ステップS2915の判定がYESの場合、処理を終了し、この判定がNOの場合、処理はステップS2916に移る。
ステップS2916において、CPU501は、一体時間待機する。その後処理は、ステップS2902に移る。
以後、ステップS2902〜S2916の制御処理を繰り返し実行することによって、演出制御部400によって設定された複数の演出を順次実行することができる。
図30は、画像音響制御部500が実行するラウンド演出行処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す処理は、画像音響制御部500が演出制御部400からラウンド演出の実行開始指示(図24のステップS121)を受けることによって開始する処理であって、演出制御部400からラウンド演出の終了指示(図24のステップS127)を受信するまで実行される処理である。また、本実施形態では、特定のラウンドにおいてラウンド数昇格演出の開始後に操作契機演出を実行し、操作入力手段の所定操作が行われたことを契機としてラウンド数昇格の有無(当選した大当り種別のラウンド数)を報知する演出を実行する例を説明する。
まず、ステップS3001において、画像音響制御部500のCPU501は、ラウンド演出を開始する。その後、処理はステップS3002に移る。
ステップS3002において、CPU501は、現在のラウンドがラウンド数昇格演出を開始可能な特定のラウンドであるか否かを判定する。ステップS3002の判定がYESの場合の場合、処理はステップS3003に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS3010に移る。
ステップS3003において、CPU501は、図27のステップS1192においてラウンド数昇格演出を実行すると決定されたか否かを判定する。ステップS3003の判定がYESの場合、処理はステップS3004に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS3013に移る。
ステップS3004において、CPU501は、ラウンド数昇格演出実行を開始する。ラウンド数昇格演出の内容は特に限定されないが、例えば、画像表示部6においてキャラクタがゲームやバトル等を行う画像を表示し、ゲームやバトル等に勝利した場合にラウンド数昇格を報知する演出を実行できる。その後、処理はステップS3005に移る。
ステップS3005において、CPU501は、操作契機演出の開始タイミングが到来したか否かを判定する。ステップS3005の判定がYESの場合、処理はステップS3006に移り、この判定がNOの場合、所定のインターバル時間の経過後に再度ステップS3005の判定を行う。
ステップS3006において、CPU501は、操作契機演出の実行を開始する。例えば、CPU501は、画像表示部6に演出ボタンの操作を促す画像を表示し、有効期間計時用のタイマをスタートさせて有効期間を開始する。このとき、操作手段の入力操作が有効である残り時間を示すゲージ等の有効期間表示を画像表示部6に表示しても良い。その後、処理はステップS3007に移る。
ステップS3007において、CPU501は、操作入力手段の所定操作が検出されたか、あるいは、操作入力手段の有効期間が経過したか否かを判定する。ステップS3007の判定がYESの場合、処理はステップS3008に移り、この判定がNOの場合、所定のインターバル時間の経過後に再度ステップS3007の判定を行う。
ステップS3008において、CPU501は、大当り種別が大当りAまたはCであるか否かを判定する。ステップS3008の判定がYESの場合、処理はステップS3009に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS3012に移る。
ステップS3009において、CPU501は、実際の大当りのラウンド数(例えば、実質9R)を報知する演出を実行すると共に、演出制御部400を介してランプ制御部600に導光板ランプの駆動を指示する。このとき、ラウンド数昇格に成功したことを示す成功演出として、キャラクタがゲームやバトル等に勝利したことを示す画像を用いた演出を実行しても良い。その後、処理はステップS3011に移る。
ステップS3010において、CPU501は、導光板の発光停止タイミングが到来したか否かを判定する。ステップS3010の判定がYESの場合、処理はステップS3011に移り、この判定がNOの場合、所定のインターバル時間の経過後に再度ステップS3011の処理を実行する。
ステップS3011において、CPU501は、演出制御部400を介してランプ制御部600に導光板の駆動停止を指示する。その後、処理はステップS3013に移る。
ステップS3012において、CPU501は、実際に当選した大当りのラウンド数(例えば、実質4R)を報知する演出を実行する。このとき、ラウンド数昇格に失敗したことを示す失敗演出として、キャラクタがゲームやバトル等に敗北したことを示す画像を用いた演出を実行しても良い。その後、処理はステップS3013に移る。
ステップS3013において、CPU501は、演出制御部400からラウンド演出の終了指示を受信したか否かを判定する。ラウンド演出の終了指示は、図24のステップS127でセットされるコマンドにより行われる指示である。ステップS3013の判定がYESの場合、処理を終了し、所定のインターバル時間の経過後に再度ステップS3013の判定を行う。
図31は、画像音響制御部500が実行するV領域通過演出処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す処理は、画像音響制御部500が演出制御部400からV領域通過演出の実行開始指示(図24のステップS125)を受けることによって開始する処理であって、特定のラウンド演出中(例えば、第4ラウンド)に実行される処理である。
まず、ステップS3101において、画像音響制御部500のCPU501は、V領域通過演出を開始する。V領域通過演出は、例えば、画像表示部6にV領域を通過したことを示す画像を表示したり、可動役物を作動させたり、枠ランプ36や盤ランプ7を特定の態様で発光させたりする演出である。その後、処理はステップS3102に移る。
ステップS3102において、CPU501は、演出制御部400を介してランプ制御部600に導光板ランプの駆動開始を指示する。その後、処理はステップS3103に移る。
ステップS3103において、CPU501は、導光板の発光停止タイミングが到来したか否かを判定する。ステップS3103の判定がYESの場合、処理はステップS3104に移り、この判定がNOの場合、所定のインターバル時間の経過後に再度ステップS3103の処理を実行する。
ステップS3104において、CPU501は、演出制御部400を介してランプ制御部600に導光板ランプの駆動停止を指示する。その後、処理を終了する。
図32は、画像音響制御部500が実行する輝度変更処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す処理は、画像音響制御部500が、図29〜図31で説明した演出実行処理と並行して実行する処理であって、演出制御部から受信するコマンドに基づいて画像表示部6の輝度を制御する処理である。
まず、ステップS3201において、画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400から受信したコマンドで指定された輝度変更タイミングが到来したかどうかを判定する。輝度変更タイミングは、例えば、演出制御部400からコマンドを受信した時点からの経過時間によって定義することができ、CPU501は、演出制御部400からコマンドを受信した時点に開始したタイマでの計時に基づいて、輝度変更タイミングになったか否かを判定する。ステップS3201の判定がYESの場合、処理はステップS3202に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS3204に移る。
ステップS3202において、CPU501は、演出制御部400から受信したコマンドに含まれる変更後の輝度を特定する情報が、輝度の増加を指示するものであるか否かを判定する。ステップS3203の判定がYESの場合、処理はステップS3203に移り、この判定がNOの場合処理はステップS3204に移る。
ステップS3203において、CPU501は、画像表示部6の輝度を増加させる。画像表示部6の輝度を増加させる方法としては、例えば、画像表示部6自体を制御して出力輝度を高くする方法や、高輝度の画像を演出画像に重畳することによって画像表示部6の表示画像の輝度を高くする方法がある。その後、処理はステップS3205に移る。
ステップS3204において、CPU501は、画像表示部6の輝度を低下させる。画像表示部6の輝度を低下させる方法としては、例えば、画像表示部6自体を制御して出力輝度を低くする方法や、低輝度の画像を演出画像に重畳することによって画像表示部6の表示画像の輝度を低くする方法がある。その後、処理はステップS3205に移る。
ステップS3205において、CPU501は、輝度変更処理の終了指示を受信したか否かを判定する。この終了指示は、遊技機の電源オフや省電力モードへの移行等を契機として行われるものである。ステップS3205の処理がYESの場合、輝度変更処理を終了し、この判定がNOの場合、処理はステップS3206に移る。
ステップS3206において、CPU501は、一定時間待機した後、ステップS3201に移る。
以後、一定のインターバル時間毎に、ステップS3201〜S3205の処理を繰り返すことにより、演出制御部400から指定された複数のタイミングのそれぞれで画像表示部6の輝度を変更することができる。
以下、導光板を用いた演出の具体例を説明する
[導光板の発光パターン及び発光態様の具体例]
まず、図33〜図36を参照しながら、本実施形態に係る遊技機1が備える導光板の発光態様を説明する。尚、図33〜図36に示す導光板のパターンは一例であって、パターンの領域形状や寸法(画像表示部6に対する大きさ)、種類等は特に限定されない。
図33は、導光板の発光態様の一例を示す図であって、同一の発光パターンを異なる色で発光させる例を示す図である。
図33(a)〜(d)は、同じ導光板に設けられた同じパターン200を発光させた例を示している。図33(a)〜(d)では、一例として、爆風を模したパターン200を示しているが、導光板に設けられるパターンは特に限定されず、絵や文字等の任意の組み合わせで良い。
図33(a)、(b)、(c)は、パターン200をそれぞれ、青、緑、赤で発光させた例を示す。パターン200の発光色は、導光板の側面に設けられた光源の発光色によって変化させることができる。また、図33(d)は、パターン200を左から赤、黄、紫の3色で発光させた例を示す。図33(d)の発光色は、導光板の側面(図33(d)の例では上端面または下端面)に設けた光源を長さ方向に複数に分割し、分割した部分毎に発光色を異ならせることによって実現できる。より具体的には、図33(d)の例では、導光板の上端面または下端面に沿って設けられる光源の中央部を黄色に発色させ、中央部より左側部分を赤色に発色させ、中央部より右側部分を紫色に発色させれば良い。光源の分割数を変更することにより、2以上の任意の色で導光板のパターン200を発光させることも可能である。
このように、導光板のパターンを複数色で発光させる場合、発光色によって様々な示唆を行うことができる。例えば、導光板の発光色の違いにより、特別図柄抽選の結果が大当りとなる可能性の高さを示唆しても良い。より詳細には、図33(a)〜(d)に示すように、導光板のパターン200を青、緑、赤、3色混合(赤・黄・紫)で発光させる場合、青、緑、赤、3色混合の順に大当りとなる可能性(大当り期待度)が高くなることを示唆しても良い。この場合、特別図柄抽選の結果に基づいて発光色を決定し、特別図柄抽選の結果が大当りである場合に、大当り期待度が相対的に高い発光色が選ばれやすくなるように、各発光色の選択確率を設定すれば良い。パターン200の発光色により特別図柄抽選が大当りとなる可能性を示唆する場合、当該特別図柄抽選の結果を報知する報知演出中にパターン200を発光させて示唆を行っても良いし、当該特別図柄抽選の結果を報知する前の報知演出中に、つまり、保留データの事前判定に基づく先読み予告演出として、パターン200を発光させて示唆を行っても良い。また、特別図柄抽選の結果が大当りの場合にのみ特定の発光色(例えば、3色混合)が選択されるようにし、導光板のパターン200を特定の発光色で発光させることによって、特別図柄抽選の結果が大当りであることを確定報知しても良い。
また、導光板の発光色の違いにより、大当り種別を示唆しても良い。具体的には、特別図柄抽選の結果が大当りである場合において、パターン200を第1発光色(例えば、青)で発光させることによって、遊技者が得られる利益が相対的に少ない大当り(例えば、ラウンド遊技の回数が相対的に少ない大当り、あるいは、大当り後に確変状態とならない大当り)に当選したことを示唆し、パターン200を第2発光色(例えば、3色混合)で発光させることによって、遊技者が得られる利益が相対的に多い大当り(例えば、ラウンド遊技の回数が相対的に多い大当り、あるいは、大当り後に確変状態となる大当り)に当選したことを示唆しても良い。
また、導光板の発光色の違いにより、報知演出の内容が発展する可能性の高さを示唆しても良い。具体的には、パターン200を第1発光色(例えば、緑)で発光させた場合には、所定の演出(例えば、リーチ演出)が行われることを示唆し、第2発光色(例えば、赤)で発光させた場合には、当該所定の演出が行われる場合より大当りとなる可能性が高いことを示唆する演出(例えば、SPリーチ演出)が行われることを示唆しても良い。
また、導光板の発光色の違いにより、実行される演出を示唆しても良い。具体的には、パターン200を第1発光色(例えば、緑色)で発光させた場合には、所定の演出(例えば、第1SPSP演出)が行われることを示唆し、第2発光色(例えば、赤色)で発光させた場合には、当該所定の演出とは異なる演出(例えば、第2SPSP演出)が行われることを示唆しても良い。
1枚の導光板のパターン200を発光させる場合の発光態様としては、光源を連続点灯させる第1発光態様と、光源の点灯及び消灯の組み合わせからなる第2発光態様とがある。第1発光態様では、導光板の発光期間中に消灯期間を設けることなく連続してパターン200を点灯させる。第1発光態様において、導光板の発光期間中に発光色を変化させても良い。一方、第2発光態様では、導光板の発光期間中に視認できる消灯期間を1回以上設け、消灯期間を挟んだ期間にパターン200を連続点灯させる。第2発光態様において、導光板の発光期間中に設ける点灯期間及び消灯期間のそれぞれの長さ、回数、順序は任意であり、点灯と消灯とを組み合わせた様々な発光態様が可能である。例えば、導光板ランプの点灯と消灯とを交互に繰り返し行うことによって、パターン200を点滅させることができる。また、導光板の発光期間内の一部の期間(例えば、発光期間の前半)においてパターン200を連続点灯させ、当該一部の期間以外(例えば、発光期間の後半)では点灯と消灯とを交互に繰り返し行うことによりパターン200を点滅させても良い。尚、第1及び第2発光態様のいずれにおいても、パターン200を単色で発光させても良いし、色を経時的に変化させながら発光させても良い。第2発光態様において色を経時的に変化させた場合、点滅しながら色が順に変化する発光態様となる。
図34は、導光板の発光態様の一例を示す図であって、異なる導光板に設けられた発光パターンをそれぞれ発光させる例を示す図である。
図34(a)は、導光板に設けられたパターン201を発光させた例を示し、図34(b)は、パターン201が設けられた導光板とは異なる導光板に設けられたパターン202を発光させた例を示す。図34(a)及び(b)では、一例として、爆風を模したパターン201と、同様に爆風を模したパターンであって、パターン201の周囲を取り囲む形状のパターン202とを示しているが、導光板に設けられるパターンは特に限定されず、絵や文字等の任意の組み合わせで良い。
図34(a)及び(b)に示すパターン201及び202の発光態様としては、図33で説明した第1発光態様(連続点灯)及び第2発光態様(点灯及び消灯の組み合わせ)のいずれかを適用することができる。具体的に、パターン201のみを発光させる場合、第1発光態様により発光期間の全体に亘ってパターン201を連続点灯させても良いし、第2発光態様により1回以上の消灯期間を挟んで複数回の点灯期間を設けても良い。同様に、パターン202のみを発光させる場合、第1発光態様により発光期間の全体に亘ってパターン202を連続点灯させても良いし、第2発光態様により1回以上の消灯期間を挟んで複数回の点灯期間を設けても良い。
また、1回の発光期間中に2つのパターン201及び202の両方を発光させる場合、パターン201及び202の発光態様の組み合わせに応じて様々な表示が可能となる。1回の発光期間内において、パターン201の点灯期間とパターン202の点灯期間とが重なるようにパターン201及び202を点灯させても良いし、パターン201の点灯期間とパターン202の点灯期間とが重ならないようにパターン201及び202を点灯させても良い。
例えば、パターン201及び202を同時に点灯させると、図34(c)に示すように、2つのパターン201及び202を重畳して表示することができる。この場合、パターン201及び202を順に点灯させても良い。例えば、パターン201を点灯させた状態でパターン202を点灯させると、時間の経過に伴って、爆風が中心から広がっていくようにパターン201及び202を発光させることができる。逆に、パターン202を点灯させた状態でパターン201を点灯させると、時間の経過に伴って爆風の中心にフォーカスさせるエフェクトを実現できる。
あるいは、パターン201及び202の一方を連続点灯させ、他方を点滅させても良い。複数のパターンの一部を連続点灯させながら、他のパターンを点滅させることにより、動き感のあるエフェクトを実現できる。
パターン201及び202の発光期間が重ならないようにパターン201及び202を点灯させる場合、パターン201及び202が交互に発光するように、パターン201及び202をそれぞれ点滅させても良い。パターン201及び202を交互に点灯させることにより、煌めきや動き感のあるエフェクトを実現できる。
尚、ここでは、2枚の導光板を用いた例を説明したが、3枚以上の導光板を用いても良い。3枚以上の導光板を用いる場合、各導光板に設けられたパターンを上述した第1または第2発光態様により発光させれば良い。3つ以上のパターンを発光させる場合、2以上のパターンの点灯期間が重なるように各パターンを点灯させても良いし、いずれのパターンの点灯期間も重ならないように各パターンを点灯させても良い。
また、2つのパターンを発光させる場合、各パターンを同じ発光色で発光させても良いし、各パターンを互いに異なる発光色で発光させても良い。また、2つのパターンの一方または両方を、複数色で発光させても良いし、経時的に色が変化するように発光させても良い。
更に、図33及び図34で説明した各発光態様を任意に組み合わせた態様で、導光板のパターンを発光させても良い。言い換えれば、1回の発光期間中に、発光態様を1回以上切り換えても良い。例えば、連続点灯から点滅に切り換えたり、発光色を切り換えたり、点灯・点滅と同時に発光色を切り換えたりしても良い。
図35は、導光板の発光態様の一例を示す図であって、導光板のパターンを、これと類似の画像に重畳した例を示す図である。
図35(a)は、導光板に設けられたパターン203を発光させた状態を示す。パターン203は、例えば、「CHANCE」という文字列と、この文字列の周囲に配置された複数の菱形の図形との組み合わせからなる。図35(b)は、画像表示部6に表示可能な画像の一例である。図35(b)に示す画像206は、導光板に設けられたパターン203に似た画像であり、「CHANCE」という文字列と、この文字列の周囲に配置された複数の菱形の図形との組み合わせからなる。図35(b)に示す画像206は、図35(a)に示すパターン203と比べて、少なくとも「CHANCE」の文字列の書体と菱形の位置とが異なっており、パターン203と同一ではないが、類似した画像となっている。導光板のパターン203と類似した画像には、図35(b)に例示したようにパターン203に含まれるものと同じ文字列であるが字体が異なる文字列の画像、パターン203と同じ絵柄の画像であるがパターン203の位置からずれた位置に表示される画像、パターン203に含まれる絵柄と同じモチーフの絵柄の画像、パターン203に含まれるものと同じ文字列または絵柄を含むが文字列または絵柄の大きさ、色等が異なる画像等が含まれる。図35(b)に示す画像206を画像表示部6に表示した状態で、図35(a)に示すパターン203を発光させると、画像表示部6の画像206にパターン203が重畳して表示されることによって、図35(c)に示すように、導光板のパターン203が浮き上がったように立体的に視認させることができる。図35(b)では、パターン203と類似の画像を表示する例を説明したが、パターン203と同一の画像(形状や輪郭が同一の画像)を表示しても良い。
図35(a)で説明したパターン203及び画像表示部6の画像206を用いると、導光板のパターン203を発光させるが、画像表示部6に画像206を表示しない演出(図35(a))と、画像表示部6に画像206を表示するが、導光板のパターン203を発光させない演出(図35(b))と、導光板のパターン203を発光させ、かつ、画像表示部6に画像206を表示する演出(図35(c))とを実行することができる。これらの3パターンの演出のそれぞれにより異なる示唆内容を示唆するようにすれば、導光板のパターン203及びこれに似た画像206を用いて意外性のある報知演出を実行することが可能となる。例えば、導光板のパターン203及びこれに似た画像206の両方を重畳表示する演出(図35(c))が実行された場合に、導光板のパターン203及びこれに似た画像206の何れか一方のみを表示する演出(図35(a)または(b))が実行された場合よりも大当り期待度が高いことを示唆しても良い。この場合、更に、導光板のパターン203が表示される演出(図35(a))と比べて、画像206が表示される演出(図35(b))がより大当り期待度が高いことを示唆しても良い。また、導光板のパターン203及びこれに似た画像206の両方を重畳表示する演出(図35(c))は、特別図柄抽選の結果が大当りの場合にのみ実行可能としても良い。この場合、更に、導光板のパターン203及びこれに似た画像206の両方を重畳表示する演出(図35(c))は、遊技者の利益が相対的に多い大当り(例えば、実質的なラウンド数が相対的に多い大当りや、大当り後に確変遊技状態に制御される大当り)の場合にのみ実行可能としても良い。
大当り期待度の他に、図35(a)〜(c)に示す演出により、報知演出の発展先(発展後の演出内容)を示唆しても良い。例えば、導光板のパターン203が表示される演出(図35(a))、または、画像206が表示される演出(図35(b))が実行されることにより、第1発展演出(例えば、SPリーチ演出)以上の大当り期待度を示唆する演出が実行されることを示唆し、導光板のパターン203及びこれに似た画像206の両方を重畳表示する演出(図35(c))が実行されることにより、第2発展演出(例えば、SPSPSPリーチ演出)以上の大当り期待度を示唆する演出が実行されることを示唆しても良い。
図36は、導光板の発光態様の一例を示す図であって、可動役物の前面に、可動役物の意匠と類似の導光板のパターンを重畳した例を示す図である。
図36(a)は、開閉可能なシャッターを構成する第1可動役物65a及び65bが画像表示部6の前面側で閉状態となった状態を示している。第1可動役物65a及び65bには、ランプ制御部600によって発光制御される複数の役物ランプ204が設けられている。第1可動役物65a及び65bは、画像音響制御部500からの指示に基づいてランプ制御部600によって制御されており、開状態と閉状態との間の開閉と、ランプ204の発光とによって演出を実行する。図36の例では、第1可動役物65a及び65bの前面には、サメの絵柄が描かれており、第1可動役物65a及び65bが閉状態となったときにサメの絵柄が現れる。
図36(b)は、導光板に設けられたパターン205を発光させた状態を示す。パターン205は、第1可動役物65a及び65bに設けられた意匠と類似したサメの絵柄と、その周囲に設けられた複数の星形の絵柄との組み合わせからなる。尚、可動役物に設けられた意匠と類似する絵柄とは、可動役物に設けられた意匠と完全に同一ではなくても、可動役物に設けられた意匠と部分的に共通する絵柄、大きさや色が異なる絵柄、モチーフが共通する絵柄等が含まれる。
図36(c)は、第1可動役物65a及び65bを閉状態とし、かつ、導光板のパターン205を発光させた状態を示す。導光板のパターン205は第1可動役物65a及び65bより前面側にあるので、第1可動役物65a及び65bの意匠の上に導光板のパターン205を重畳すると、第1可動役物65a及び65bのみを閉状態にした場合(図36(a))や導光板のパターン205のみを発光させた場合(図36(b))と比べて、サメの絵柄を目立たせることができると共にサメの絵柄に立体感を付与することができる。また、導光板には第1可動役物65a及び65bに描かれた絵柄と類似のパターン205が設けられているため、両者を重畳してもそれぞれの意匠性を崩すことなく、一体感のある演出を実現できる。
図36(a)で説明した第1可動役物65a及び65bと導光板のパターン205とを用いると、第1可動役物65a及び65bを動作させるが、導光板のパターン205を発光させない演出(図36(a))と、導光板のパターン205を発光させるが、第1可動役物65a及び65bを動作させない演出(図36(b))と、第1可動役物65a及び65bを動作させ、かつ、導光板のパターン205を発光させる演出(図36(c))とを実行することができる。
これらの3パターンの演出のそれぞれにより異なる示唆内容を示唆するようにすれば、第1可動役物65a及び65bと、第1可動役物65a及び65bに設けられた意匠に類似のパターン205とを用いて意外性のある報知演出を実行することが可能となる。例えば、第1可動役物65a及び65bの動作と導光板のパターン205の発光とを行う演出(図36(c))が実行された場合に、第1可動役物65a及び65bの動作と導光板のパターン205の発光との何れか一方を行う演出(図36(a)または(b))が実行された場合よりも大当り期待度が高いことを示唆しても良い。この場合、更に、第1可動役物65a及び65bを動作させる演出(図36(a))が実行されることにより、導光板のパターン205の発光演出(図36(b))が実行された場合よりも大当り期待度が高いことを示唆しても良い。また、第1可動役物65a及び65bの動作と導光板のパターン205の発光とを行う演出(図36(c))は、特別図柄抽選の結果が大当りの場合にのみ実行可能としても良い。この場合、第1可動役物65a及び65bの動作と導光板のパターン205の発光とを行う演出(図36(c))は、遊技者の利益が相対的に多い大当り(例えば、実質的なラウンド数が相対的に多い大当りや、大当り後に確変遊技状態に制御される大当り)の場合にのみ実行可能としても良い。
大当り期待度の他に、図36(a)〜(c)に示す演出により、報知演出の発展先(発展後の演出内容)を示唆しても良い。例えば、第1可動役物65a及び65bを動作させる演出(図36(a))、または、導光板のパターン205を発光させる演出(図36(b))が実行された場合に、第1発展演出(例えば、SPリーチ演出)以上の大当り期待度を示唆する演出が実行されることを示唆し、第1可動役物65a及び65bの動作と導光板のパターン205の発光とを行う演出(図36(c))が実行された場合に、第2発展演出(例えば、SPSPSPリーチ演出)以上の大当り期待度を示唆する演出が実行されることを示唆しても良い。
[導光板発光期間における画像表示部6の輝度制御]
次に、図37〜図49を参照しながら、導光板発光期間に実行可能な画像表示部6の輝度制御について説明する。
図37は、画像表示部6の輝度制御の例を示す図である。図37〜図49においては、画像表示部6の輝度の差を図面上で明確にするため、画像表示部6に付したハッチングの有無及びハッチングの種類によって画像表示部の輝度を表現している。図37〜図49において、ハッチングの有無や種類は、輝度の違いのみを表し、背景や装飾図柄、保留画像等の色の違いを表さない。
図37(a)は、導光板の発光期間外に画像表示部6に画像が通常の輝度(以下、「第1輝度」という)で表示されている状態を示している。
図37(b)は、画像表示部6が第1輝度より暗い第2輝度で表示されている状態を示している。図37(b)のように、画像表示部6の輝度を通常の第1輝度より暗くする方法は特に限定されないが、上述したように、画像音響制御部500の制御により画像表示部6の輝度自体を低くする方法や、意図的に輝度を低下させていない通常の演出画像(映像)に画像音響制御部500が暗い画像(輝度が低い画像)を重畳して画像表示部6に表示させる方法を利用できる。これらの方法であれば、予め導光板の発光期間に合わせて輝度を低下させた演出画像(映像)を用意しておく必要がないため、画像音響制御部500のROM502の容量を節約することができる。また、第2輝度での表示は、単に第1輝度より暗い画像を表示することによって実現しても良い。
図37(c)は、画像表示部6が第1輝度より明るい第3輝度で表示されている状態を示している。図37(c)のように、画像表示部6の輝度を通常の第1輝度より明るくする方法は特に限定されないが、上述したように、画像音響制御部500の制御により画像表示部6の輝度自体を高くする方法や、意図的に輝度を高くしていない通常の演出画像(映像)に画像音響制御部500が明るい画像(輝度が高い画像)を重畳して画像表示部6に表示させる方法を利用できる。これらの方法であれば、予め導光板の発光期間に合わせて輝度を高くした演出画像(映像)を用意しておく必要がないため、画像音響制御部500のROM502の容量を節約することができる。また、第3輝度での表示は、単に第1輝度より明るい画像を表示することによって実現しても良い。
画像音響制御部500は、画像表示部6の輝度を第1輝度から第2輝度に暗くしたり、第2輝度から第1輝度に明るくしたりすることができる。また、画像音響制御部500は、画像表示部6の輝度を第1輝度から第3輝度に明るくしたり、第3輝度から第1輝度に暗くしたりすることができる。更に、画像音響制御部500は、第2輝度から第3輝度へと明るくしたり、第3輝度から第2輝度へと暗くしたりすることも可能である。通常より暗い第2輝度と通常より明るい第3輝度との間で輝度変化をさせると、変化前後の輝度差が大きくなるので、演出内容の変化を遊技者にわかりやすく提示することができる。
図38は、導光板の発光期間と、画像表示部の輝度変化パターンとを対応付けて示すタイムチャートである。
図38(a)〜(d)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1及び発光終了時刻t2において、画像表示部6の輝度が通常の第1輝度より暗い第2輝度となっている。
より詳細には、図38(a)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1に導光板の輝度が第1輝度から第2輝度へと輝度が低くなり、導光板の発光終了時刻t2に第2輝度から第1輝度へと輝度が高くなる。ただし、画像表示部6の輝度が変化するタイミングは、導光板の発光開始タイミングまたは発光停止タイミングと同時でなくても良く、図38(b)〜(d)に示す輝度変化パターンで画像表示部6の輝度が変化しても良い。図38(b)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1より前に画像表示部6の輝度が第1輝度から第2輝度へと低くなり、導光板の発光終了時刻t2に第2輝度から第1輝度へと輝度が高くなる。図38(c)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1より前に画像表示部6の輝度が第1輝度から第2輝度へと低くなり、導光板の発光終了時刻t2より後に第2輝度から第1輝度へと輝度が高くなる。図38(d)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1に画像表示部6の輝度が第1輝度から第2輝度へと低くなり、導光板の発光終了時刻t2より後に第2輝度から第1輝度へと輝度が高くなる。つまり、図38に示す画像表示部6の表示例では、相対的に明るい態様の画像(第1輝度での表示画像)と、相対的に暗い態様の画像(第2輝度での表示画像)とを表示可能であって、少なくとも発光期間の開始時(時刻t1)及び発光期間の終了時(時刻t2)において、相対的に暗い態様の画像が表示されることとなる。
図39は、導光板の発光期間開始時における画像表示部の表示例を示す図である。
図39(a)は、発光開始時刻t1に画像表示部6の輝度が第2輝度に低下する画像表示部6の表示例であって、図38(a)及び(d)に示した輝度変化パターンにおける発光期間開始時の表示例を示す。一方、図39(b)は、発光開始時刻t1より前に画像表示部6の輝度が第2輝度に低下する画像表示部6の表示例であって、図38(b)及び(c)に示した輝度変化パターンにおける発光期間開始時の表示例を示す。図39(a)及び(b)のいずれの表示例においても、導光板のパターン200は、画像表示部6に相対的に暗い画像が表示されているときに発光するため、発光したパターン200を視認しやすい状態となっている。
図40は、導光板の発光期間終了時における画像表示部の表示例を示す図である。
図40(a)は、発光終了時刻t2に画像表示部6の輝度が第1輝度に復帰する画像表示部6の表示例であって、図38(a)及び(b)に示した輝度変化パターンにおける発光期間終了時の表示例を示す。一方、図40(b)は、発光終了時刻t2より後に画像表示部6の輝度が第1輝度に復帰する画像表示部6の表示例であって、図38(c)及び(d)に示した輝度変化パターンにおける発光期間終了時の表示例を示す。図40(a)及び(b)のいずれの表示例においても、導光板の発光期間中には相対的に暗い画像の表示が維持されており、導光板のパターン200が消灯した後に、画像表示部6に相対的に明るい画像が表示されるため、発光中のパターン200を視認しやすい状態となっている。
このように、図38に示した輝度変化パターンで画像表示部6の輝度を変化させて、導光板の発光期間(時刻t1〜t2)の輝度を第1輝度から第2輝度まで低下させると、導光板の背面側にある画像表示部6に、導光板を発光させない場合と比べて暗い画像が表示されていることにより、発光した導光板のパターン200の視認性を向上させることができる。したがって、画像表示部6の輝度を変化させない場合と比べて、導光板の発光演出に対して遊技者を注目させることができ、発光演出の演出効果が向上する。
図41は、導光板の発光期間と、画像表示部の輝度変化パターンとを対応付けて示すタイムチャートである。
図41(a)〜(d)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1及び発光終了時刻t2において、画像表示部6の輝度が通常の第1輝度より明るい第3輝度となっている。
より詳細には、図41(a)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1に導光板の輝度が第1輝度から第3輝度へと輝度が高くなり、導光板の発光終了時刻t2に第3輝度から第1輝度へと輝度が低くなる。ただし、画像表示部6の輝度が変化するタイミングは、導光板の発光開始タイミングまたは発光停止タイミングと同時でなくても良く、図41(b)〜(d)に示す輝度変化パターンで画像表示部6の輝度が変化しても良い。図41(b)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1より前に画像表示部6の輝度が第1輝度から第3輝度へと高くなり、導光板の発光終了時刻t2に第3輝度から第1輝度へと輝度が低くなる。図41(c)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1より前に画像表示部6の輝度が第1輝度から第3輝度へと高くなり、導光板の発光終了時刻t2より後に第3輝度から第1輝度へと輝度が低くなる。図41(d)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1に画像表示部6の輝度が第1輝度から第3輝度へと高くなり、導光板の発光終了時刻t2より後に第3輝度から第1輝度へと輝度が低くなる。つまり、図41に示す画像表示部6の表示例では、相対的に暗い態様の画像(第1輝度での表示画像)と、相対的に明るい態様の画像(第3輝度での表示画像)とを表示可能であって、少なくとも発光期間の開始時(時刻t1)及び発光期間の終了時(時刻t2)において、相対的に明るい態様の画像が表示されることとなる。
図42は、導光板の発光期間開始時における画像表示部の表示例を示す図である。
図42(a)は、発光開始時刻t1に画像表示部6の輝度が第3輝度に増加する画像表示部6の表示例であって、図41(a)及び(d)に示した輝度変化パターンにおける発光期間開始時の表示例を示す。一方、図42(b)は、発光開始時刻t1より前に画像表示部6の輝度が第3輝度に増加する画像表示部6の表示例であって、図41(b)及び(c)に示した輝度変化パターンにおける発光期間開始時の表示例を示す。図42(a)及び(b)のいずれの表示例においても、導光板のパターン200は、画像表示部6に相対的に明るい画像が表示されているときに発光するため、画像表示部6の表示画像と発光したパターン200との組み合わせにより演出全体が明るく目立った状態となっている。
図43は、導光板の発光期間終了時における画像表示部の表示例を示す図である。
図43(a)は、発光終了時刻t2に画像表示部6の輝度が第1輝度に復帰する画像表示部6の表示例であって、図41(a)及び(b)に示した輝度変化パターンにおける発光期間終了時の表示例を示す。一方、図43(b)は、発光終了時刻t2より後に画像表示部6の輝度が第1輝度に復帰する画像表示部6の表示例であって、図41(c)及び(d)に示した輝度変化パターンにおける発光期間終了時の表示例を示す。図43(a)及び(b)のいずれの表示例においても、導光板の発光期間中には相対的に明るい画像の表示が維持されており、導光板のパターン200が消灯した後に、画像表示部6に通常の明るさに戻るため、画像表示部6の表示画像と発光したパターン200との組み合わせにより演出全体が明るく目立った状態となっている。
このように、図41に示した輝度変化パターンで画像表示部6の輝度を変化させて、導光板の発光期間(時刻t1〜t2)の輝度を第1輝度から第3輝度まで増加させると、導光板の背面側にある画像表示部6に、導光板を発光させない場合と比べて明るい画像が表示されていることにより、演出全体を目立たせることができる。したがって、画像表示部6の輝度を変化させない場合と比べて、導光板の発光期間中の演出全体を極めて目立つ態様で実行して、遊技者を注目させたり、通常よりも明るい演出が実行されることで何らかの発展演出が行われるのではないかという期待感や意外感を与えたりすることができる。
図44は、導光板の発光期間と、画像表示部の輝度変化パターンとを対応付けて示すタイムチャートである。
図44(a)〜(g)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1及び発光終了時刻t2の間の時刻t3において、画像表示部6の輝度が低下している。
より詳細には、図44(a)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1に導光板の輝度が通常の第1輝度から第3輝度へと輝度が高くなり、時刻t3に第3輝度から第1輝度へと輝度が低くなる。ただし、画像表示部6の輝度が第1輝度から第3輝度へと変化するタイミングは、導光板の発光開始タイミングと同時でなくても良く、図44(b)に示す輝度変化パターンのように、導光板の発光開始時刻t1より前に画像表示部6の輝度が第1輝度から第3輝度へと高くなっても良いし、図44(c)に示す輝度変化パターンのように、導光板の発光開始時刻t1より後に画像表示部6の輝度が第1輝度から第3輝度へと高くなっても良い。
図44(d)に示す輝度変化パターンでは、画像表示部6の輝度が通常の輝度のまま導光板の発光期間が開始し、時刻t3に画像表示部6の輝度が通常の第1輝度から第2輝度へと輝度が低くなり、導光板の発光終了時刻t2に画像表示部6の輝度が第2輝度から第1輝度に復帰する。ただし、画像表示部6の輝度が第2輝度から第1輝度へと復帰するタイミングは、導光板の発光終了タイミングと同時でなくても良く、図44(e)に示す輝度変化パターンのように、導光板の発光終了時刻t2より前に画像表示部6の輝度が第2輝度から第1輝度へと高くなっても良いし、図44(f)に示す輝度変化パターンのように、導光板の発光終了時刻t2より後に画像表示部6の輝度が第2輝度から第1輝度へと高くなっても良い。
また、図44(g)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1に画像表示部6の輝度が通常の第1輝度から第3輝度へと高くなり、時刻t3に画像表示部6の輝度が第3輝度から第2輝度へと輝度が低くなり、導光板の発光終了時刻t2に画像表示部6の輝度が第2輝度から第1輝度に復帰する。繰り返しの説明を省略するが、画像表示部6の輝度が第1輝度から第3輝度へと高くなるタイミングは、導光板の発光開始タイミングと同時でなくても良く、発光開始時刻t1の前でも後でも良い。同様に、画像表示部6の輝度が第2輝度から第1輝度へと復帰するタイミングは、導光板の発光終了タイミングと同時でなくても良く、発光終了時刻t2の前でも後でも良い。
つまり、図44に示す画像表示部6の表示例では、相対的に明るい態様の画像と、相対的に暗い態様の画像とを表示可能であって、発光期間において(時刻t3)、相対的に明るい態様の画像の表示から相対的に暗い態様の画像の表示に変更されることとなる(第3輝度の画像表示から第1輝度または第2輝度の画像表示への変更)。
図45及び図46は、導光板の発光期間中における画像表示部の表示例を示す図である。
図45(a)は、時刻t3に画像表示部6の輝度が第3輝度から第1輝度に低下する画像表示部6の表示例であって、図44(a)〜(c)に示した輝度変化パターンにおける発光期間中の表示例を示す。一方、図45(b)は、時刻t3に画像表示部6の輝度が第1輝度から第2輝度に低下する画像表示部6の表示例であって、図44(d)〜(f)に示した輝度変化パターンにおける発光期間中の表示例を示す。図45(a)の表示例においては、図41で示した輝度変化パターンの場合と同様に、導光板のパターン200が発光しているときに、相対的に明るい第3輝度で画像表示部6に画像が表示されている期間が存在するので、演出全体を明るく目立たせることができる。図45(b)の表示例においては、図38で示した輝度変化パターンの場合と同様に、導光板のパターン200が発光しているときに、相対的に暗い第2輝度で画像表示部6に画像が表示されている期間が存在するので、発光した導光板のパターン200の視認性を向上させることができる。また、図45(a)及び(b)のいずれの表示例においても、導光板の発光期間中に画像表示部6の輝度が低下することによって、見た目が変化するため、遊技者に意外感や何らかの発展演出等が行われるかもしれないという期待感を抱かせることができる。
図46は、時刻t3に画像表示部6の輝度が第3輝度から第2輝度に低下する画像表示部6の表示例であって、図44(g)に示した輝度変化パターンにおける発光期間中の表示例を示す。図46の表示例においては、導光板のパターン200が発光しているときに、相対的に明るい第3輝度で画像表示部6に画像が表示されている期間と、相対的に暗い第2輝度で画像表示部6に画像が表示されている期間とが存在する。したがって、演出全体を明るく目立たせることと、発光した導光板のパターン200の視認性の向上させることとの両方の効果を得ることができる。更に、図46の表示例のように、通常の第1輝度より明るい第3輝度から、通常の第1輝度より暗い第2輝度まで輝度を低下させると、演出全体が明るく目立った状態から、導光板の背後が暗く発光したパターン200が視認しやすい状態へと見た目が大きく変化するため、遊技者に意外感を与えることができ、何らかの発展演出等が行われるかもしれないという期待感を強く抱かせることができる。
図47は、導光板の発光期間と、画像表示部の輝度変化パターンとを対応付けて示すタイムチャートである。
図47(a)〜(g)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1及び発光終了時刻t2の間の時刻t3において、画像表示部6の輝度が増加している。
より詳細には、図47(a)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1に導光板の輝度が通常の第1輝度から第2輝度へと輝度が低くなり、時刻t3に第2輝度から第1輝度へと輝度が高くなる。ただし、画像表示部6の輝度が第1輝度から第2輝度へと変化するタイミングは、導光板の発光開始タイミングと同時でなくても良く、図47(b)に示す輝度変化パターンのように、導光板の発光開始時刻t1より前に画像表示部6の輝度が第1輝度から第2輝度へと低くなっても良いし、図47(c)に示す輝度変化パターンのように、導光板の発光開始時刻t1より後に画像表示部6の輝度が第1輝度から第2輝度へと低くなっても良い。
図47(d)に示す輝度変化パターンでは、画像表示部6の輝度が通常の輝度のまま導光板の発光期間が開始し、時刻t3に画像表示部6の輝度が通常の第1輝度から第3輝度へと輝度が高くなり、導光板の発光終了時刻t2に画像表示部6の輝度が第3輝度から第1輝度に復帰する。ただし、画像表示部6の輝度が第3輝度から第1輝度へと復帰するタイミングは、導光板の発光終了タイミングと同時でなくても良く、図47(e)に示す輝度変化パターンのように、導光板の発光終了時刻t2より前に画像表示部6の輝度が第3輝度から第1輝度へと低くなっても良いし、図47(f)に示す輝度変化パターンのように、導光板の発光終了時刻t2より後に画像表示部6の輝度が第3輝度から第1輝度へと低くなっても良い。
また、図47(g)に示す輝度変化パターンでは、導光板の発光開始時刻t1に画像表示部6の輝度が通常の第1輝度から第2輝度へと低くなり、時刻t3に画像表示部6の輝度が第2輝度から第3輝度へと輝度が高くなり、導光板の発光終了時刻t2に画像表示部6の輝度が第3輝度から第1輝度に復帰する。繰り返しの説明を省略するが、画像表示部6の輝度が第1輝度から第2輝度へと低下するタイミングは、導光板の発光開始タイミングと同時でなくても良く、発光開始時刻t1の前でも後でも良い。同様に、画像表示部6の輝度が第3輝度から第1輝度へと復帰するタイミングは、導光板の発光終了タイミングと同時でなくても良く、発光終了時刻t2の前でも後でも良い。
つまり、図47に示す画像表示部6の表示例では、相対的に暗い態様の画像と、相対的に明るい態様の画像とを表示可能であって、発光期間において(時刻t3)、相対的に暗い態様の画像の表示から相対的に明るい態様の画像の表示に変更されることとなる(第1輝度または第2輝度の画像表示から第3輝度の画像表示への変更)。
図48及び図49は、導光板の発光期間中における画像表示部の表示例を示す図である。
図48(a)は、時刻t3に画像表示部6の輝度が第2輝度から第1輝度に増加する画像表示部6の表示例であって、図47(a)〜(c)に示した輝度変化パターンにおける発光期間中の表示例を示す。一方、図48(b)は、時刻t3に画像表示部6の輝度が第1輝度から第3輝度に増加する画像表示部6の表示例であって、図47(d)〜(f)に示した輝度変化パターンにおける発光期間中の表示例を示す。図48(a)の表示例においては、図38で示した輝度変化パターンの場合と同様に、導光板のパターン200が発光しているときに、相対的に暗い第2輝度で画像表示部6に画像が表示されている期間が存在するので、発光した導光板のパターン200の視認性を向上させることができる。図48(b)の表示例においては、図41で示した輝度変化パターンの場合と同様に、導光板のパターン200が発光しているときに、相対的に明るい第3輝度で画像表示部6に画像が表示されている期間が存在するので、演出全体を明るく目立たせることができる。また、図48(a)及び(b)のいずれの表示例においても、導光板の発光期間中に画像表示部6の輝度が増加することによって、見た目が変化するため、遊技者に意外感や何らかの発展演出等が行われるかもしれないという期待感を抱かせることができる。
図49は、時刻t3に画像表示部6の輝度が第2輝度から第3輝度に増加する画像表示部6の表示例であって、図47(g)に示した輝度変化パターンにおける発光期間中の表示例を示す。図49の表示例においては、導光板のパターン200が発光しているときに、相対的に暗い第2輝度で画像表示部6に画像が表示されている期間と、相対的に明るい第3輝度で画像表示部6に画像が表示されている期間とが存在する。したがって、発光した導光板のパターン200の視認性の向上させることと、演出全体を明るく目立たせることとの両方の効果を得ることができる。更に、図49の表示例のように、通常の第1輝度より暗い第2輝度から、通常の第1輝度より明るい第3輝度まで輝度を増加させると、導光板の背後が暗く発光したパターン200が視認しやすい状態から、演出全体が明るく目立った状態へと見た目が大きく変化するため、遊技者に意外感を与えることができ、何らかの発展演出等が行われるかもしれないという期待感を強く抱かせることができる。
尚、上記の説明では、意図的に輝度を変化させていない演出画像(映像)を用い、画像音響制御部500が画像表示部6自体の輝度を変化させたり、低輝度または高輝度の画像を重畳することによって輝度を変化させたりする例を説明したが、図38、図41、図44、図47に示した画像表示部の輝度変化パターンの通りに明るさ(輝度)を予め変化させた演出画像(映像)を用意し、導光板の発光演出を伴う場合には、この明るさを予め変化させた演出画像を用いることによって、発光期間に合わせて画像表示部6に表示する画像の輝度を変化させても良い。あるいは、図38、図41、図44、図47に示した画像表示部の輝度変化パターンに合わせて、明るさ(輝度)の異なる画像を切り替えて表示することによって、発光期間に合わせて画像表示部6に表示する画像の輝度を変化させても良い。
また、図38、図41、図44、図47に示した輝度変化パターンを任意に組み合わせたパターンに基づいて画像表示部6の輝度制御を行っても良い。例えば、図44及び図47に示した画像表示部を1回の発光期間内にそれぞれ1回以上行い、1回の発光期間内に、相対的に明るい輝度から相対的に暗い輝度へと輝度を変化させた後、相対的に暗い輝度から相対的に明るい輝度へと輝度を変化させても良い。あるいは、1回の発光期間内に、相対的に暗い輝度から相対的に明るい輝度へと輝度を変化させた後、相対的に明るい輝度から相対的に暗い輝度へと輝度を変化させても良い。
また、1回の報知演出中、あるいは、1回の大当り遊技演出中に複数回の発光演出を実行可能な場合、各回の発光演出において、図38、図41、図44、図47で示したいずれかの輝度変化パターンに基づいて画像表示部6の輝度を変化させても良いし、各回の発光演出において、図38、図41、図44、図47に示した輝度変化パターンを任意に組み合わせたパターンに基づいて画像表示部6の輝度を変化させても良い。
また、図37〜図49では、発光演出の実行時にメインの画像表示部6の輝度を変化させる例を説明したが、メインの画像表示部6と共に、あるいは、単独で、サブ画像表示部63a及び63bの輝度を変化させても良い。サブ画像表示部63a及び63bの輝度を変化させる場合、図38、図41、図44、図47に示したいずれかの輝度変化パターン、あるいは、図38、図41、図44、図47に示したいずれかの輝度変化パターンを任意に組み合わせたパターンに基づいて画像表示部6の輝度を変化させれば良い。発光演出の実行時にサブ画像表示部63a及び63bの輝度を変化させることにより、メインの画像表示部6の輝度を変化させる場合と同様の効果を得ることができる。
[導光板の発光期間と可動役物の動作期間]
以下、図50〜図57を参照しながら、導光板の発光期間に対して設定可能な可動役物の動作期間を説明する。
図50は、導光板の発光期間と、可動役物の動作期間とを対応付けて示すタイムチャートである。
図50(a)の例では、導光板の発光開始時刻t1に可動役物が動作を開始し、導光板の発光終了時刻t2に可動役物が動作を停止しており、導光板の発光期間と可動役物の動作期間とが略一致している。導光板の発光期間と可動役物動作期間とが略一致していることによって、図36に例示したように導光板の発光演出と可動役物を用いた演出とを同時に行う場合には、演出全体を目立たせて遊技者の注目を惹きつけることができる。ただし、導光板の発光期間と可動役物の動作期間とは一致していなくても良い。例えば、図50(b)または(c)に示すように、導光板の発光開始時刻t1の前または後に可動役物の動作が開始し、導光板の発光終了時刻t2に可動役物が動作を停止しても良い。図50(b)及び(c)に示すように、導光板の発光期間の開始と可動役物の動作開始とのタイミングをずらした場合、導光板の発光と可動役物の動作の何れか一方が実行された後に、導光板の発光と可動役物の動作の両方が実行される。つまり、導光板の発光及び可動役物の動作の何れか一方が実行される演出から、導光板の発光及び可動役物の動作の両方が実行される演出へと演出内容が発展するため、遊技者に意外感を与えることができる。あるいは、図50(d)または(e)に示すように、導光板の発光開始時刻t1に可動役物の動作が開始し、導光板の発光終了時刻t2の前または後に可動役物が動作を停止しても良い。図50(d)及び(e)に示すように、導光板の発光期間の終了と可動役物の動作終了とのタイミングをずらした場合、導光板の発光と可動役物の動作の両方が実行された後に、導光板の発光と可動役物の動作の何れか一方が継続して実行されるため、継続して実行される演出(導光板の発光または可動役物を用いた演出)を遊技者に印象付けることができる。
また、図50(f)〜(i)に示すように、可動役物の動作開始及び終了の両方を導光板の発光開始時刻t1及び発光終了時刻t2からずらしても良い。上述した図50(b)及び(c)の場合と同様に、導光板の発光期間の開始と可動役物の動作開始とのタイミングをずらした場合、導光板の発光と可動役物の動作の何れか一方が実行された後に、導光板の発光と可動役物の動作の両方が実行され、この演出内容の発展により遊技者に意外感を与えることができる。また、図50(d)及び(e)の場合と同様に、導光板の発光期間の終了と可動役物の動作終了とのタイミングをずらした場合、導光板の発光と可動役物の動作の両方が実行された後に、導光板の発光と可動役物の動作の何れか一方が継続して実行されるため、導光板の発光演出及び可動役物を用いた演出のいずれかを遊技者に印象付けることができる。特に、図50(g)のように、可動役物の動作期間に導光板の発光期間が包含される場合には、導光板の発光期間とその前後に亘って可動役物が動作するため、導光板の発光期間と可動役物の動作期間との差によって、可動役物の動作を遊技者に強く印象付けることができる。逆に、図50(i)のように、導光板の発光期間内に可動役物の動作期間が包含される場合には、可動役物の動作期間とその前後に亘って導光板が発光するため、導光板の発光期間と可動役物の動作期間との差によって、導光板の発光演出を遊技者に強く印象付けることができる。
また、可動役物の動作態様によっては、可動役物の動作を開始させてから可動役物が所定の移動や動作を完了するまでにある程度の時間を要する場合がある。例えば、上述した第1可動役物65a及び65bの場合、第1可動役物6a及び65bを動作開始させてから、画像表示部6を覆う位置までスライドさせるために一定の時間を要する。可動役物が動作を開始してから動作を完了するまでの時間は、可動役物の動作が複雑になるにつれて長くなる。そこで、図50(b)、(f)及び(g)のように、可動役物の動作開始を、導光板の発光開始時刻t1よりも可動役物の動作開始から動作完了までに要する時間だけ前に行うことによって、可動役物の動作完了タイミング(言い換えれば、可動役物が完成形となるタイミング)と導光板の発光タイミングとを一致させて、リズム感良く、見た目にすっきりした演出を実行することができる。同様に、図50(d)、(f)及び(h)のように、可動役物の動作終了を、導光板の発光終了時刻t2よりも可動役物の動作開始から動作完了までに要する時間だけ前に行うことによって、可動役物の動作完了タイミング(言い換えれば、可動役物が非稼働状態となるタイミング)と導光板の発光終了タイミングとを一致させて、リズム感良く、見た目にすっきりした演出を実行することができる。
尚、図50に示した導光板の発光期間と可動役物の動作期間との組み合わせパターンは、実行する報知演出の演出パターン毎に予め定められていても良いし、抽選等で都度決定しても良い。導光板の発光期間に対する可動役物の動作期間を抽選等で選択した場合、同じ演出パターンの報知演出が行われる場合でも可動役物の動作期間が変化することによって、報知演出のバリエーションが多くなり、遊技者を飽きさせることなく、意外感を与えることができる。
ここで、第2可動役物66を用いた演出を例として、図50で説明した、導光板の発光期間と第2可動役物66の動作期間との関係を説明するが、この説明に先立って、第2可動役物66の動作を説明する。
図51は、第2可動役物66を用いた演出例を説明する図である。図51では、SPリーチ演出中に第2可動役物66を動作させる演出例を説明するが、第2可動役物66は、SPリーチ演出中に限らず、他の演出中にも動作させても良い。
まず、図51(1)は、SPリーチ演出が開始した状態であって、第2可動役物66が動作する前の状態を示す。第2可動役物66の動作期間が開始すると、図51(2)に示すように、第2可動役物66が画像表示部6の上方の初期位置から下方へと移動を開始する。第2可動役物66は、画像表示部6のほぼ中央の前面側まで移動し、図51(3)に示す状態で所定時間停止する。第2可動役物66の動作期間が終了すると、図51(4)に移動するように、第2可動役物66は、停止位置(二点鎖線で示した位置)から上方へと移動を開始し、図51(5)示す初期位置まで復帰する。このように、第2可動役物66を画像表示部6の前面側に下降させる演出により、SPSPリーチ等の特定の演出に発展する可能性があることや、大当りとなる可能性が高いことを示唆することができる。
この第2可動役物66を下降させる演出は、導光板の発光演出を伴って実行することができる。導光板の発光演出を伴うことによって、報知演出を目立たせて遊技者に注目させるだけでなく、第2可動役物66を単独で下降させる演出と比べて、特定の演出に発展する可能性がより高いことや、大当りとなる可能性がより高いことを示唆することができる。導光板の発光演出を伴って第2可動役物を動作させる場合、導光板の発光期間に対して第2可動役物の動作開始タイミングまたは動作終了タイミングを以下の図52〜図57のように変化させることにより、演出のバリエーションを増やして興趣性を向上させることができる。
まず、図52〜図54を参照しながら、導光板の発光開始タイミングに対する第2可動役物66の動作開始タイミングのバリエーションについて説明する。
図52は、導光板の発光開始と同時に第2可動役物66の動作を開始させた場合の演出例を示す図であって、図50(a)、(d)及び(e)における導光板の発光開始時刻t1前後の演出例を示す。
図52(1)は、SPリーチ演出が開始した状態であって、導光板の発光開始前かつ第2可動役物66の動作開始前の状態を示す。時刻t1において導光板の発光期間及び第2可動役物の動作期間が開始すると、図52(2)に示すように、導光板のパターン200が発光すると共に、第2可動役物66が初期位置から下方へと移動を開始する。その後、図52(3)に示すように、第2可動役物66の下降動作が完了すると、画像表示部6の前面側に第2可動役物66が停止し、更にその前面側において導光板のパターン200が重なって発光した状態となる。
図53は、導光板の発光開始より後に第2可動役物66の動作を開始させた場合の演出例を示す図であって、図50(c)、(h)及び(i)における導光板の発光開始時刻t1前後の演出例を示す。
図53(1)は、SPリーチ演出が開始した状態であって、導光板の発光開始前かつ第2可動役物66の動作開始前の状態を示す。時刻t1において導光板の発光開始期間が開始すると、図53(2)に示すように、導光板のパターン200が発光する。続いて、第2可動役物66の動作開始期間が開始すると、図53(3)に示すように、第2可動役物66が初期位置から下方へと移動を開始する。その後、図53(4)に示すように、第2可動役物66の下降動作が完了すると、画像表示部6の前面側に第2可動役物66が停止し、更にその前面側において導光板のパターン200が重なって発光した状態となる。
図53の演出例では、第2可動役物66の動作を伴うことなく導光板の発光演出が行われた後、導光板の発光に所定時間だけ遅れて第2可動役物66が動作を開始する。このように第2可動役物の動作を制御すると、導光板の発光演出から、導光板の発光と第2可動役物66の動作とを行う演出へと演出内容が発展したような印象を遊技者に与え、遊技者の期待感を高めることができる。また、図53の演出例では、導光板の発光演出によって予め遊技者の注意を惹きつけることができるため、第2可動役物66を用いた演出自体に遊技者を注目させることができ、第2可動役物66を用いた演出の効果を向上させることが可能となる。
尚、図53の演出例において、導光板の発光開始から第2可動役物66の動作開始までの時間をある程度長く(例えば、数秒程度)取って、導光板の発光演出の実行により第2可動役物66を用いた演出が行われることを示唆しても良い。あるいは、導光板の発光色や発光パターンによって、導光板の発光演出の実行後に第2可動役物66を用いた演出が行われる可能性を示唆しても良い。
図54は、導光板の発光開始より前に第2可動役物66の動作を開始させた場合の演出例を示す図であって、図50(b)、(f)及び(g)における導光板の発光開始時刻t1前後の演出例を示す。
図54(1)は、SPリーチ演出が開始した状態であって、導光板の発光開始前かつ第2可動役物66の動作開始前の状態を示す。第2可動役物66の動作開始期間が開始すると、図54(2)に示すように、第2可動役物66が初期位置から下方へと移動を開始する。第2可動役物66の下降動作が完了すると、図54(3)に示すように、第2可動役物66が画像表示部6のほぼ中央の前面側に停止する。その後、時刻t1において導光板の発光開始期間が開始すると、図54(4)に示すように、導光板のパターン200が発光する。その後、図54(4)に示すように、画像表示部6の前面側に停止した第2可動役物66の更に前面側において導光板のパターン200が重なって発光した状態となる。
図54の演出例では、導光板の発光演出を伴うことなく第2可動役物66の下降動作が完了した後に、導光板のパターン200が発光する。このように第2可動役物の動作を制御すると、第2可動役物66を用いた演出が導光板の発光演出を伴うことにより演出内容が発展したような印象を遊技者に与えるため、遊技者の期待感を高めることができる。図54の演出例では、第2可動役物の下降動作が完了した後の導光板のパターン200を発光させているが、第2可動役物66の下降動作の完了前に導光板のパターン200が発光するように、第2可動役物66の動作開始タイミングを設定しても良い。
また、図54の演出例において、第2可動役物66の動作完了後に実行される導光板の発光演出の有無により、報知演出の信頼度を示唆しても良い。すなわち、第2可動役物66の動作完了後に導光板の発光演出を実行することにより、第2可動役物66の動作完了後に導光板の発光演出を実行しない場合と比べて、演出内容が発展する可能性、あるいは、特別図柄抽選の結果が大当りとなる可能性が高いことを示唆しても良い。
尚、第2可動役物66が下降し始めてから下降動作を完了するまでには一定の動作時間を要する。そこで、図54の演出例において、第2可動役物66の動作開始時刻を、導光板の発光開始時刻よりも第2可動役物66の動作時間分だけ前に設定すれば、第2可動役物6の下降動作完了と導光板の発光開始とを一致させることができ、第2可動役物66を用いた演出と導光板の発光演出とをタイミング良く行うことができる。
次に、図55〜図57を参照しながら、導光板の発光終了タイミングに対する第2可動役物66の動作終了タイミングのバリエーションについて説明する。
図55は、導光板の発光終了と同時に第2可動役物66の復帰動作を開始させた場合の演出例を示す図であって、図50(a)、(b)及び(c)における導光板の発光終了時刻t2前後の演出例を示す。
図55(1)は、SPリーチ演出の実行中において、第2可動役物66が下降位置で停止し、導光板のパターン200の発光が行われている状態を示す。時刻t2において導光板の発光期間及び第2可動役物の動作期間が終了すると、図55(2)に示すように、導光板のパターン200が消灯すると共に、第2可動役物66が下降位置(二点鎖線で示した位置)から上方へと移動を開始する。その後、図55(3)に示すように、第2可動役物66の復帰動作が完了する。
図56は、導光板の発光終了より後に第2可動役物66の復帰動作を開始させた場合の演出例を示す図であって、図50(e)、(g)及び(i)における導光板の発光終了時刻t2前後の演出例を示す。
図56(1)は、SPリーチ演出の実行中において、第2可動役物66が下降位置で停止し、導光板のパターン200の発光が行われている状態を示す。時刻t2において導光板の発光期間が終了すると、図56(2)に示すように、導光板のパターン200が消灯する。続いて、第2可動役物66の動作期間が終了すると、図56(3)に示すように、第2可動役物66が下降位置(二点鎖線で示した位置)から上方へと移動を開始し、その後、図56(4)に示すように、第2可動役物66の復帰動作が完了する。
図56の演出例では、導光板の発光演出が終了した時点では、第2可動役物66が画像表示部6の前面側の下降位置に停止しているため、導光板が消灯した状態で第2可動役物66が下降位置から初期位置へと復帰動作を開始する。したがって、導光板の発光期間の終了後に、遊技者を第2可動役物66に注視させ、第2可動役物66を用いた演出を遊技者に強く印象付けることができる。
図57は、導光板の発光終了より前に第2可動役物66の復帰動作を開始させた場合の演出例を示す図であって、図50(d)、(f)及び(h)における導光板の発光終了時刻t2前後の演出例を示す。
図57(1)は、SPリーチ演出の実行中において、第2可動役物66が下降位置で停止し、導光板のパターン200の発光が行われている状態を示す。第2可動役物66の動作期間が終了すると、図57(2)に示すように、第2可動役物66が下降位置(二点鎖線で示した位置)から上方へと移動を開始し、その後、図57(3)に示すように、第2可動役物66の復帰動作が完了する。続いて、時刻t2において導光板の発光期間が終了すると、図57(4)に示すように、導光板のパターン200が消灯する。
図57の演出例では、第2可動役物66が初期位置に復帰した時点では、導光板のパターン200が発光しているため、第2可動役物66が復帰した後に画像表示部6において行われている演出に遊技者を注目させることができる。また、第2可動役物66の動作終了時点で、導光板の発光演出が行われているため、導光板の発光演出を遊技者に強く印象付けることができる。
第2可動役物66が上昇し始めてから復帰動作を完了するまでには一定の動作時間を要する。そこで、図57の演出例において、第2可動役物66の動作終了時刻を、導光板の発光終了時刻よりも第2可動役物66の動作時間分だけ前に設定すれば、第2可動役物6の復帰動作完了と導光板の発光終了とを一致させることができ、第2可動役物66を用いた演出と導光板の発光演出とをタイミング良く行うことができる。
尚、図52〜図57の演出例では、導光板に設けられたパターン200を単色で連続点灯させる例を説明したが、発光させるパターンの種類や、発光色、発光態様は特に限定されず、導光板に設けられた1以上の任意のパターンを、図33〜図36で説明したいずれかの発光態様により発光させることができる。この場合、導光板の発光期間内に、発光色を変化させたり、発光パターンを変化させたりしても良い。
また、図50に示したタイムチャートでは、導光板の発光期間に対する可動役物の動作期間を説明したが、図示した可動役物の動作期間を、盤ランプ7、枠ランプ36、役物ランプ8a及び8b等の他のランプの発光期間に適用しても良い。つまり、導光板の発光期間と他のランプの発光期間とを略一致させても良いし、他のランプの発光開始及び発光終了の何れか一方が、導光板の発光期間の前後いずれかにずれていても良い。導光板の発光期間に対して他のランプの発光期間を適宜制御することによって、導光板のパターンを視認しやすくしたり、導光板の発光と他のランプの発光との両方により演出全体を目立たせたり、導光板の発光と他のランプの発光との組み合わせにより一体感のある視覚効果を得たりすることが可能となる。
また、図50に示したタイムチャートでは、導光板の発光期間に対する可動役物の動作期間を説明したが、図示した可動役物の動作期間を、スピーカ35から出力する音の出力期間に適用しても良い。つまり、導光板の発光期間に所定の音(音楽、効果音、キャラクタの声等)を出力する場合に、導光板の発光期間と所定の音の出力期間が略一致させても良いし、所定の音の出力開始及び出力終了の何れか一方が、導光板の発光期間の前後いずれかにずれていても良い。導光板の発光期間中に出力される所定の音有無や出力期間の長さによって特定の演出が実行される可能性の高さを示唆したり、大当りとなる可能性の高さを示唆したりする場合には、導光板の発光期間に対する所定の音の出力期間を図50の例と同様に制御すると、所定の音の出力を伴わずに導光板が発光する期間、導光板の発光を伴わずに所定の音が出力される期間、導光板の発光と所定の音の出力が行われる期間を組み合わせることができるので、意外感のある演出を実現できる。
図52〜図57においては、第2可動役物66と導光板の発光演出とを組み合わせた演出を、SPリーチ演出中に実行することにより、大当り期待度が高いことや、大当り期待度がより高いSPSPリーチ演出等の演出に発展する可能性が高いことを示唆する例を説明した。ただし、図52〜図57に示した、第2可動役物66と導光板の発光演出とを組み合わせた演出は、他の演出と組み合わせて行っても良い。例えば、第2可動役物66と導光板の発光演出とを組み合わせた演出は、疑似連続変動演出における装飾図柄の仮停止及びまたは再変動に伴って実行しても良いし、複数回の報知演出に跨がって複数回の予告を行う先読み連続予告演出として実行しても良いし、リーチ成立やSPリーチ開始、SPSPリーチ開始に伴って実行しても良いし、遊技者による操作手段の操作入力を契機として実行する操作契機演出として実行しても良いし、特別図柄抽選の結果の報知を行う前の決め演出として実行しても良いし、特別図柄抽選に当選したことを報知する態様で装飾図柄を仮停止させた後に、装飾図柄を再変動させて、当選した大当り種別(図柄)を報知する態様で装飾図柄を停止させる演出(いわゆる、再抽選演出)として実行しても良い。また、第2可動役物66と導光板の発光演出とを組み合わせた演出は、大当り遊技(特別遊技)の開始時に大当り種別(ラウンド遊技の回数(ラウンド数)や、大当り後に制御される遊技状態等)を報知せず、ラウンド遊技の進行に伴って大当り種別を演出的に報知する演出(いわゆる、昇格演出)や、遊技球がV領域を通過したことを契機として実行されるV領域通過演出として実行しても良い。
[特徴的な演出例]
以下、図58〜図73を参照しながら、本実施形態に係る遊技機1が実行可能な演出の具体例を説明する。また、以降の図面において、画像表示部6に示す下向きの矢印は装飾図柄が変動中であることを表している。また、画像表示部6の左下に示す丸印は保留データが存在していることを示す保留画像であり、ハッチングを付した保留画像は、通常とは異なる態様で表示されており、通常の保留画像で表される保留データと比べて大当りとなる可能性が高いことを示唆している。更に、以降の図面においては、図示の簡略化のため、導光板の発光期間における画像表示部の輝度変化の記載を省略している。
<演出例A:先読み連続予告演出>
図58及び図59は、導光板を用いた演出例を示す図であって、保留データの事前判定結果に基づいて実行される先読み連続予告演出の一例を示す図である。図58及び図59の説明では、N変動目の特別図柄変動中に追加された保留データに基づいて先読み連続予告演出を実行すると判定され、(N+1)変動及び(N+2)変動で先読み連続予告演出として導光板のパターン200を発光させる演出が実行され、(N+3)変動において、先読み連続予告演出を実行すると判定された保留データが消化されて報知演出が実行される例を説明する。図58及び図59においては、説明の便宜上、N変動中に保留データが追加された後に更なる保留データが追加されない例を示すが、実際には、遊技球が始動口を通過するたびに所定の上限数まで保留データが追加される。
まず、図58(1)は、N変動目の特別図柄の変動表示が実行中であることを示している。この状態で、始動口を遊技球が通過して保留データが追加されると、本例では、保留データの事前判定(先読み)に基づいて、先読み連続予告演出を実行すると判定される。また、図58(2)に示すように、追加された保留データに対応する保留画像が画像表示部6に追加表示される。図58(2)の例では、追加された保留データに対応する保留画像が通常とは異なる表示態様(例えば、赤色)で表示され、特別図柄抽選結果が大当りとなる可能性が相対的に高いことを示唆している。尚、先読み連続予告演出を実行すると判定された場合に、必ずしも保留画像の表示態様を変更する保留画像変化予告演出を実行する必要はなく、導光板を用いた先読み連続予告演出とは独立して保留画像変化予告演出の実行有無を抽選等で決定しても良いし、導光板を用いた先読み連続予告演出を実行する場合には保留画像変化予告演出を実行しないようにしても良い。
次に、図58(3)に示すように、N変動目の特別図柄の変動表示が終了して装飾図柄が本停止すると、最も古い保留データが1つ読み出され、図58(4)に示すように、読み出された保留データに基づき特別図柄の変動表示が開始する。尚、図58(4)に示すように、読み出された保留データに対応する保留画像が1つ画像表示部6から消去され、残りの保留画像が画像表示部6の左側に繰り上げて表示される。
次に、図58(5)に示すように、導光板のパターン200を所定時間発光させる発光演出が実行される。より詳細には、(N+1)変動目の特別図柄の変動表示の開始から所定時間経過後(例えば、1秒経過後)から、所定の導光板の発光期間(例えば、1秒間)の間、画像音響制御部500の指示に基づいてランプ制御部600が導光板ランプ55を点灯させることにより、導光板のパターン200が発光して像を形成する。導光板のパターン200の発光色や発光パターンは、図33及び図34で説明したいずれかのものを適用できる。
次に、図58(6)に示すように、N変動目の特別図柄の変動表示が終了して装飾図柄が本停止すると、最も古い保留データが1つ読み出され、図58(7)に示すように、読み出された保留データに基づき(N+2)変動目の特別図柄の変動表示が開始する。尚、図58(7)に示すように、読み出された保留データに対応する保留画像が1つ画像表示部6から消去され、残りの保留画像が画像表示部6の左側に繰り上げて表示される。
次に、図58(8)に示すように、導光板のパターン200を所定時間発光させる発光演出が実行される。より詳細には、(N+2)変動目の特別図柄の変動表示の開始から所定時間経過後(例えば、1秒経過後)から、所定の導光板の発光期間(例えば、1秒間)の間、画像音響制御部500の指示に基づいてランプ制御部600が導光板ランプ55を点灯させることにより、導光板のパターン200が発光して像を形成する。図58(8)の例では、(N+1)変動目と(N+2)変動目とで導光板のパターン200を同じ発光態様で発光させているが、先読み連続予告演出の実行回数ごとに発光態様を変えても良い。例えば、複数回の報知演出に跨がって先読み連続予告演出を実行するたびに、導光板のパターン200の発光色を、例えば、青、緑、赤の順に変化させたり、導光板のパターン200の発光パターンを、例えば、1回目は連続点灯、2回目は短周期の点滅、3回目は長周期の点滅のように変化させたりしても良い。このように、先読み連続予告演出の実行回数毎に導光板の発光態様を変化させることにより、特別図柄抽選の結果が大当りとなる可能性が高いことや、相対的に大当り期待度が高い特定演出(例えば、SPSP演出)に発展する可能性が高いことを示唆することができる。
次に、図59(1)に示すように、N変動目の特別図柄の変動表示が終了して装飾図柄が本停止すると、最も古い保留データ(この例では、先読み連続予告演出を実行すると判定された保留データ)が1つ読み出され、図59(2)に示すように、読み出された保留データに基づき(N+3)変動目の特別図柄の変動表示が開始する。尚、特別図柄の変動表示の開始時に、読み出された保留データに対応する保留画像が1つ画像表示部6から消去され、残りの保留画像が繰り上げて表示されるが、図59(2)に示すように、読み出された保留データ以外に保留データがない場合は、画像表示部6の保留画像表示領域から保留画像が消去される。
次に、図59(3)に示すように、(N+3)変動目の特別図柄の変動表示中にリーチが成立してリーチ演出が開始する。その後、選択された変動パターンに応じて、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出等の後続演出が実行される。
尚、本実施形態では、N変動中に追加された3個目の保留データの事前判定(先読み)に基づき先読み連続予告演出を実行すると決定し、(N+1)変動目及び(N+2)変動目の報知演出において先読み連続予告演出を実行し、先読み連続予告演出を実行すると判定された保留データに係る(N+3)変動目の報知演出を実行する例を説明したが、(N+3)変動目の報知演出においても、先読み連続予告演出に連続して導光板の発光演出を実行しても良い。この場合、先読み連続予告演出を実行すると判定された保留データに対応する保留画像の表示態様は変化させないことが好ましい。図58及び図59で示した例のように、先読み連続予告演出を実行すると判定された保留データに係る報知演出において発光演出を実行しない場合、発光演出を伴う報知演出が1回以上実行された後に、発光演出のない報知演出が実行されるため、実行中の報知演出が、先読み連続予告演出を実行すると判定された保留データに係る報知演出であるか否かを判別しやすくなってしまう。これに対して、先読み連続予告演出を実行すると判定された保留データに係る報知演出においても先読み連続予告演出と同様の発光演出を行うと、発光演出の有無では、先読み連続予告演出を実行すると判定された保留データに係る報知演出であるか否かが判別できないので、発光演出の実行によって、報知演出が発展するかもしれないという遊技者の期待感を維持することができる。(N+3)変動目の報知演出において、先読み連続予告演出に連続して導光板の発光演出を実行する場合、(N+1)変動目、(N+2)変動目及び(N+3)変動目のそれぞれで、導光板のパターン200を同じ発光態様で発光させても良いし、発光態様を変化させても良い。例えば、導光板のパターン200の発光色を、例えば、青、緑、赤の順に変化させたり、導光板のパターン200の発光パターンを、例えば、1回目は連続点灯、2回目は短周期の点滅、3回目は長周期の点滅のように変化させたりしても良い。
<演出例B:疑似連続変動演出>
図60及び図61は、導光板を用いた演出例を示す図であって、1回の特別図柄の変動表示中に、装飾図柄の仮停止及び再変動を複数回繰り返し実行する疑似連続変動演出の一例を示す図である。図60及び図61の説明では、3回の疑似連続変動を実行する演出パターンが選択された場合の例を説明する。
まず、図60(1)は、報知演出が開始して、装飾図柄が変動表示をしている状態を示す。
次に、図60(2)に示すように、左右の装飾図柄表示領域に装飾図柄の「5」が揃って仮停止してリーチが成立した後、図60(3)に示すように中央の装飾図柄表示領域に「NEXT」という文字が付された疑似連図柄が仮停止する。この疑似連図柄とは、仮停止することによって特別図柄抽選の結果を報知しないが、装飾図柄の再変動が行われることを報知する特別図柄である。
次に、中央の装飾図柄表示領域に疑似連図柄が仮停止してから所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、図60(4)に示すように、導光板のパターン200が青色で発光して、疑似連が成立したこと、すなわち、装飾図柄が仮停止してから再変動が行われることを報知する。その後、導光板のパターン200が消灯され、図60(5)に示すように、装飾図柄の再変動が行われる。
次に、図60(6)に示すように、左右の装飾図柄表示領域に装飾図柄の「4」が揃って仮停止してリーチが成立した後、図60(7)に示すように中央の装飾図柄表示領域に疑似連図柄が仮停止する。中央の装飾図柄表示領域に疑似連図柄が仮停止してから所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、図60(8)に示すように、導光板のパターン200が緑色で発光して、疑似連が成立したことを報知する。その後、導光板のパターン200が消灯され、図61(1)に示すように、装飾図柄の再変動が行われる。
次に、図61(2)に示すように、左右の装飾図柄表示領域に装飾図柄の「6」が揃って仮停止してリーチが成立した後、図61(3)に示すように中央の装飾図柄表示領域に疑似連図柄が仮停止する。中央の装飾図柄表示領域に疑似連図柄が仮停止してから所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、図61(4)に示すように、導光板のパターン200が赤色で発光して、疑似連が成立したことを報知する。その後、導光板のパターン200が消灯され、図61(5)に示すように、装飾図柄の再変動が行われる。
次に、図60(6)に示すように、左右の装飾図柄表示領域に装飾図柄の「4」が揃って仮停止してリーチが成立した後、選択された変動パターンに応じて、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出等の後続演出が実行される。
図60及び図61の例では、装飾図柄が仮停止するたびに導光板のパターン200の発光色を青、緑、赤の順に変化させ、この発光色により、特別図柄抽選の結果が大当りとなる可能性が高いことを示唆している。このように、導光板のパターン200の発光色を変化させることによって、疑似連続変動演出によって示唆される大当り期待度を遊技者にとってわかりやすくすることができ、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、図60及び図61の例では、装飾図柄が仮停止するたびに導光板のパターン200の発光色を変化させる代わりに、導光板のパターン200の発光パターンを変化させ、導光板のパターン200の発光パターンにより特別図柄抽選の結果が大当りとなる可能性が高いことを示唆しても良い。例えば、1回目の装飾図柄の仮停止時(疑似仮停止時)には、パターン200を連続点灯させ、2回目の装飾図柄の仮停止時には、パターン200を短周期で点滅させ、3回目の装飾図柄の仮停止時には、パターン200を長周期で点滅させ、4回目の装飾図柄の仮停止時には、パターン200を連続点灯と点滅とを交互に繰り返すように発光させても良い。
また、図60及び図61の例のように、導光板のパターン200の発光色を変化させる代わりに、発光させる導光板のパターンそのものを切り替えても良い。例えば、1回目の装飾図柄の仮停止時(疑似仮停止時)には、図34(a)に示すパターン201を発光させ、2回目の装飾図柄の仮停止時には、図34(b)に示すパターン202を発光させ、3回目の装飾図柄の仮停止時には、図34(c)に示すパターン201及び202を同時に発光させ、4回目の装飾図柄の仮停止時には、図34(c)に示すパターン201及び202を交互に発光させても良い。
また、疑似連続変動演出において装飾図柄が仮停止するたびに発光させるパターン200の発光色や発光パターン、発光させるパターンそのものを同じとしても良い。疑似連続変動演出においては、疑似連続変動の回数が増えるにつれて大当り期待度が高くなるように、特別図柄抽選の結果に応じて疑似連続変動の回数が決定されるため、装飾図柄のパターン200の発光色や発光パターン、発光させるパターンを変化させなくても、疑似連続変動の回数によって大当り期待度を示唆することができる。
図62は、導光板を用いた演出例を示す図であって、疑似連続変動演出の変形例を示す図である。
図60及び図61の例では、疑似連図柄の仮停止から所定時間経過後に導光板のパターンを発光させているが、疑似連図柄の仮停止タイミングに対して、導光板のパターンの発光タイミングが前後していても良い。
例えば、図62(a)に示すように、装飾図柄が変動を開始し、左右の装飾図柄表示領域に装飾図柄の「3」が揃って仮停止してリーチが成立した後、導光板のパターン200を青色に発光させてから、中央の装飾図柄表示領域に疑似連図柄を仮停止させても良い。図62(a)の例では、導光板のパターン200の発光により、疑似連図柄が仮停止して疑似連続変動演出が実行されることを示唆することができる。
また、疑似連続変動演出においては、疑似連図柄(あるいは特定の装飾図柄)が停止位置近くでスローダウンして、仮停止するかのように見せる演出(いわゆる、疑似連煽り演出)が組み合わされて実行される場合がある。この場合、疑似連煽り演出を行わずに疑似連続変動演出(仮停止〜疑似再変動)を実行する演出のパターン、疑似連煽り演出及び疑似連続変動演出のいずれも行わない演出のパターン、疑似連煽り演出を行ってから疑似連続変動演出を実行する演出のパターン、疑似連煽り演出を行ってから疑似連続変動演出を実行しない演出のパターンを実行可能である。図62に示した演出例のように、疑似連図柄(あるいは特定装飾図柄)の仮停止前に導光板のパターン200を発光させる発光演出を実行する場合、発光演出を疑似連煽り演出と組み合わせて実行しても良い。この場合、単に疑似連煽り演出と発光演出とを同時に行っても良いし、発光演出を伴わない疑似連煽り演出よりも、発光演出を伴う疑似連煽り演出が実行された場合に疑似連続変動演出が実行される可能性が高いことを示唆しても良いし、疑似連煽り演出を行う場合に、発光演出の実行により疑似連続変動演出が実行されることを確定報知しても良い。あるいは、発光演出そのものを疑似連煽り演出として実行しても良い。
また、図62のように、疑似連図柄(あるいは特定装飾図柄)の仮停止前に導光板のパターン200を発光させる発光演出を実行する場合、導光板のパターン200の発光色や発光パターンによって、疑似連続変動演出が行われる可能性の高さを示唆しても良い。また、導光板の発光演出が実行された場合に、必ずしも疑似連続変動演出を実行しなくても良い。より詳細には、導光板の発光演出を実行した後に疑似連続変動演出を実行する演出と、導光板の発光演出を実行した後に疑似連続変動演出を実行しない演出とを実行可能であっても良い。
また、図62(b)に示すように、装飾図柄が変動を開始し、左右の装飾図柄表示領域に装飾図柄の「3」が揃って仮停止してリーチが成立した後、導光板のパターン200を青色に発光させるのと同時に、中央の装飾図柄表示領域に疑似連図柄を仮停止させても良い。図62(b)の演出例では、導光板のパターン200の発光により疑似連続変動の成立を遊技者に強く印象付けることができ、疑似再変動後に行われる報知演出に対する遊技者の期待感を高めることができる。尚、図62(b)のように、疑似連図柄の仮停止と導光板のパターン200の発光とを同時に行う場合には、導光板のパターン200の発光色及び発光パターンにより、特別図柄抽選の結果が大当りとなる可能性の高さを示唆したり、SPリーチやSPSPリーチ等の大当りとなる可能性が相対的に高い演出に発展することを示唆したりすることができる。
尚、図60〜図62では、リーチの成立中に中央の装飾図柄表示領域に疑似連図柄を仮停止させることにより疑似連演出の実行を報知しているが、これ以外の装飾図柄の仮停止態様によって疑似連続変動演出を実行しても良い。例えば、疑似連図柄の代わりに特定の装飾図柄が仮停止することによって疑似連演出の実行を報知しても良いし、リーチが成立していない状態において疑似連図柄が仮停止することによって疑似連演出の実行を報知しても良いし、特定の装飾図柄の組み合わせ(例えば、「7」「5」「3」や「7」「7」「6」等)が仮停止することによって疑似連演出の実行を報知しても良い。
また、疑似連続変動演出の実行中に、疑似変動回数を示す表示を表示しても良い。例えば、装飾図柄の変動表示が開始し、1回目の装飾図柄の仮停止を行った後、装飾図柄が再変動する際に、2回目の変動開始(疑似変動開始)であることを示す「×2」のような表示を画像表示部6に表示しても良い。同様に、3回目の疑似変動開始時及び4回目の疑似変動開始時に、それぞれ「×3」、「×4」のような表示を画像表示部6に表示しても良い。このような疑似変動回数の表示は、導光板の発光期間中に行っても良いし、導光板の発光期間の前または後に行っても良い。疑似変動回数の表示を導光板の発光期間と重ならないように行った場合、疑似変動回数の表示を視認しやすくすることができる。
また、図60〜図62で例示した疑似連続変動演出に、更に、疑似連続変動演出を示唆する演出を組み合わせて実行しても良い。例えば、装飾図柄の変動開始時または再変動開始時に導光板の発光演出を行い、導光板の発光色や発光パターンにより、疑似連煽り演出及び疑似連続変動演出が実行される可能性を示唆しても良い。例えば、導光板を第1発光色(例えば、白)で発光させた場合には、疑似連煽り演出が実行される可能性があることを示唆し、導光板を第2発光色(例えば、青)で発光させた場合には、少なくとも疑似連煽り演出が実行されること(疑似連煽り演出または疑似連続変動演出の少なくとも一方が実行されること)を示唆し、導光板を第3発光色で発光させた場合には、疑似連続変動演出が実行されることを示唆しても良い。尚、発光色の代わりに、導光板の発光パターン(点灯、短周期の点滅、長周期の点滅灯)により、疑似連煽り演出及び疑似連続変動演出が実行される可能性を示唆しても良い。
<演出例C:導光板及び/または画像表示部の表示画像を用いる演出>
図63〜図65は、導光板を用いた演出例を示す図であって、図35で説明した演出の詳細を示す図である。
図63は、報知演出中に導光板の発光演出を実行する演出例を示す図である。
まず、図63(1)は、左右の装飾図柄表示領域に装飾図柄の「6」が仮停止してリーチが成立した状態を示す。次に、報知演出の演出内容が発展して、図63(2)に示すように、SPリーチ演出が開始する。次に、図63(3)に示すように、SPリーチ演出中に導光板のパターン203が発光することにより、実行中のSPリーチ演出よりも大当りとなる可能性が高いことを示唆する演出に発展する可能性があることが示唆される。尚、図63の演出中において、導光板のパターン203の発光期間の間、画像表示部6にはパターン203と類似の画像(図35(b)参照)は表示されない。その後、図63(4)に示すように、SPリーチ演出からSPSPリーチ演出1へと発展する。
図64は、導光板の発光演出を伴わずに、導光板のパターン203と類似の画像206を画像表示部に表示する演出例を示す図である。
まず、図64(1)は、左右の装飾図柄表示領域に装飾図柄の「6」が仮停止してリーチが成立した状態を示す。次に、報知演出の演出内容が発展して、図64(2)に示すように、SPリーチ演出が開始する。次に、図64(3)に示すように、画像表示部6に画像206が表示され、実行中のSPリーチ演出よりも大当りとなる可能性が高いことを示唆する演出(ここでは、SPSPリーチ演出2)に発展する可能性があることが示唆される。この画像206は、図35で説明したように、導光板のパターン203と同じ「CHANCE」の文字列とその周囲に設けられた複数の菱形の画像とを含んだ、導光板のパターン203と似た画像である。また、図64の演出中においては、画像206の表示期間中に導光板のパターン203は発光しない。その後、図64(4)に示すように、SPリーチ演出からSPSPリーチ演出2へと発展する。このSPSPリーチ演出2は、図63に示したSPSPリーチ演出1とは異なる大当り期待度を示唆する演出である。
図65は、報知演出中に導光板の発光演出と、導光板のパターン203と類似の画像を画像表示部に表示する演出とを組み合わせて行う例を示す図である。
まず、図65(1)は、左右の装飾図柄表示領域に装飾図柄の「6」が仮停止してリーチが成立した状態を示す。次に、報知演出の演出内容が発展して、図65(2)に示すように、SPリーチ演出が開始する。次に、図65(3)に示すように、導光板のパターン203が発光すると共に、導光板の背後の画像表示部6にパターン203と似た画像206が表示される。画像206に導光板のパターン203を重畳して表示することにより、実行中のSPリーチ演出よりも大当りとなる可能性が高いことを示唆する演出(ここでは、SPSPリーチ演出3)に発展する可能性があることが示唆される。その後、図65(4)に示すように、SPリーチ演出からSPSPリーチ演出3へと発展する。このSPSPリーチ演出3は、図63に示したSPSPリーチ演出1及び図64に示したSPSPリーチ演出3のいずれとも異なる大当り期待度を示唆する演出である。
図63〜図65の演出例では、導光板の発光を伴わず、パターン203と類似の画像206を画像表示部6に表示させる演出(図63)と、導光板のパターン203を発光させるが画像表示部6にパターン203と類似の画像206を表示しない演出(図64)と、導光板のパターン203を発光させている背後でパターン203に類似の画像206を画像表示部6に表示させる演出(図65)との3パターンの演出を実行可能であり、これらの3パターンの演出のそれぞれで異なる内容を示唆することができる。したがって、導光板の発光演出と画像206の表示とを組み合わせることにより、報知演出のバリエーションを増やし、遊技者を飽きさせることなく意外性のある演出を実行できる。特に、図65のように、導光板のパターン203とこれに似た画像206とを重ねて表示した場合、表示内容(「CHANCE」の文字及び菱形の図形)が強調されるため、演出全体を目立たせて遊技者の興味を惹きつけることができる。
以上の演出例では、図63〜図65の演出が実行されることにより、それぞれ異なる発展演出(SPSPリーチ演出1〜3)が実行されることを示唆している。この場合、導光板の発光演出を伴ってパターン203に類似の画像206を画像表示部6に表示させる演出(図65)によって示唆される発展演出の大当り期待度を、導光板の発光演出または画像206を画像表示部6に表示させる演出(図63または図64)によって示唆される発展演出の大当り期待度より高くすることが好ましい。このように、導光板の発光演出とパターン203に似た画像206を表示する演出とが同時に行われると、それぞれを単独で行った場合よりも目立つ態様で報知演出が実行されるため、相対的に大当り期待度が高い報知演出が実行されていることが遊技者にとってわかりやすく、遊技者に抱かせる期待感も大きくなる。
尚、導光板の発光を伴わず、パターン203と類似の画像206を画像表示部6に表示させる演出(図64)によって示唆される発展演出の大当り期待度は、導光板のパターン203を発光させる演出(図63)によって示唆される発展演出の大当り期待度より高くても良いし、同じでも良いし、低くても良い。ただし、発光演出(図63)によって示唆される発展演出の大当り期待度と、画像206を表示する演出(図64)によって示唆される発展演出の大当り期待度とが異なっている方が、発展演出の大当り期待度を段階的に示唆できるので好ましい。
尚、図65で説明した演出を実行する場合、画像表示部6に画像206を表示するタイミングを導光板の発光開始時刻と同時ではなく、導光板の発光開始時刻の前後にずらしても良い。画像表示部6に画像206を表示してから所定時間経過後に導光板を発光させた場合、導光板の発光を伴わずにチャンス画像が表示される演出(図64)が実行され、その後、導光板のパターン203がチャンス画像に重ねて表示される演出(図65)が実行されるので、当初はSPSPリーチ演出2への発展を示唆する演出であるかのように見せた後、SPSPリーチ演出3への発展を示唆する演出に発展するため、遊技者に意外感を与えることができる。同様に、導光板のパターン203を発光させてから所定時間経過後に画像206を表示した場合、画像206の表示を伴わずに導光板のパターン203が発光する演出(図63)が実行され、その後、導光板のパターン203の背後に画像206が重ねて表示される演出(図65)が実行されるので、当初はSPSPリーチ演出1への発展を示唆する演出であるかのように見せた後、SPSPリーチ演出3への発展を示唆する演出に発展するため、遊技者に意外感を与えることができる。
また、図63〜図65の演出例では、導光板のパターン203の発光演出と、パターン203に似た画像206を表示する演出との組み合わせに応じて、大当り期待度の異なる発展演出が実行されることを示唆したが、異なる発展演出を示唆する代わりに、図63〜図65のいずれの演出が行われるかによって大当り期待度を直接示唆しても良いし、何らかの発展演出が行われる可能性の高さを示唆しても良い。
図63〜図65においては、導光板のパターン203の発光演出と画像206の表示とを組み合わせた演出を、SPリーチ演出中に実行することにより、発展演出として実行されるSPSPリーチ演出の種類を示唆する例を説明した。ただし、図63〜図65に示した、導光板の発光と画像表示部6の表示画像とを組み合わせた演出は、他の演出と組み合わせて行っても良い。例えば、図63〜図65に示したような導光板の発光と画像表示部6の表示画像とを組み合わせた演出は、疑似連続変動演出における装飾図柄の仮停止及びまたは再変動に伴って実行しても良いし、複数回の報知演出に跨がって複数回の予告を行う先読み連続予告演出として実行しても良いし、リーチ成立やSPリーチ開始、SPSPリーチ開始に伴って実行しても良いし、遊技者による操作手段の操作入力を契機として実行する操作契機演出として実行しても良いし、特別図柄抽選の結果の報知を行う前の決め演出として実行しても良いし、特別図柄抽選に当選したことを報知する態様で装飾図柄を仮停止させた後に、装飾図柄を再変動させて、当選した大当り種別(図柄)を報知する態様で装飾図柄を停止させる演出(いわゆる、再抽選演出)として実行しても良い。また、図63〜図65に示したような導光板の発光と画像表示部6の表示画像とを組み合わせた演出は、大当り遊技(特別遊技)の開始時に大当り種別(ラウンド遊技の回数(ラウンド数)や、大当り後に制御される遊技状態等)を報知せず、ラウンド遊技の進行に伴って大当り種別を演出的に報知する演出(いわゆる、昇格演出)や、遊技球がV領域を通過したことを契機として実行されるV領域通過演出として実行しても良い。これらの演出と組み合わせる場合、導光板のパターン203の発光演出及び画像206を表示する演出の両方が実行される場合に、導光板のパターン203の発光演出及び画像206を表示する演出のいずれかが単独で行われる場合と比べて、遊技者にとってより有利な結果を示唆するようにすることが好ましい。
<演出例D:導光板及び/または可動役物を用いる演出>
図66〜図68は、導光板を用いた演出例を示す図であって、図36で説明した演出の詳細を示す図である。特に、図66〜図68では、演出ボタンの押下操作を契機として、第1可動役物65a及び65bを動作させる演出及び導光板のパターン205を発光させる演出の一方または両方を実行した後、特別図柄抽選の結果を報知する演出(いわゆる、「決め演出」)の例を説明する。
図66は、演出ボタンの押下操作を契機として第1可動役物65a及び65bを動作させた後に特別図柄抽選の結果を報知する決め演出の例を示す図である。
まず、図66(1)は、SPSPリーチ演出中において演出ボタンの操作有効期間中である状態を示す。画像表示部6には、演出ボタンの操作を促す表示と、演出ボタンの操作有効期間を示すゲージとが表示されている。この状態で演出ボタンが押下されるか、操作有効期間が満了すると、図66(2)に示すように、第1可動役物65a及び65bが画像表示部6の両サイドから中央側へとスライド移動し、図66(3)に示すように、第1可動役物65a及び65bが画像表示部6の略全面を覆う位置まで移動して閉状態となり第1可動役物65a及び65bの閉動作が完了する。この状態で役物ランプ204を発光させることにより第1可動役物65a及び65bを用いた演出が行われる。尚、ここでは、演出ボタンの所定操作(押下操作)を検出しない場合でも、操作有効期間が満了したことを契機として第1可動役物65a及び65bを閉状態まで動作させる例を説明したが、演出ボタンの操作が検出されなかった場合には、演出ボタンの操作有効期間の満了後に第1可動役物65a及び65bを動作させずに、特別図柄抽選の結果を報知しても良い。ただし、図66の例のように、特別図柄抽選の結果を報知する決め演出として操作契機演出を行う場合には、決め演出が必ず実行されるように、操作有効期間の満了時に第1可動役物65a及び65bを動作させることが好ましい。
第1可動役物65a及び65bの動作期間が終了すると、図66(4)に示すように、第1可動役物65a及び65bが閉状態から開状態へと復帰し始める。このとき、画像表示部6には特別図柄抽選の結果を報知する態様で装飾図柄が仮停止した状態の画像が表示される。その後、第1可動役物65a及び65bが開状態まで復帰すると、図66(5)に示すように、画像表示部6には装飾図柄が3つ揃いで仮停止した状態で表示され、特別図柄抽選に当選したことが報知される。その後、図66(6)に示すように、装飾図柄が完全に停止し、装飾図柄の「2」での大当りが確定する。
図67は、演出ボタンの押下操作を契機として導光板の発光演出を実行した後に特別図柄抽選の結果を報知する決め演出の例を示す図である。
まず、図67(1)は、SPSPリーチ演出中において演出ボタンの操作有効期間中である状態を示す。画像表示部6には、演出ボタンの操作を促す表示と、演出ボタンの操作有効期間を示すゲージとが表示されている。この状態で演出ボタンが押下されるか操作有効期間が満了すると、図67(2)に示すように、導光板のパターン205を発光させる発光演出が実行される。尚、ここでは、演出ボタンの所定操作(押下操作)を検出しない場合でも、操作有効期間が満了したことを契機として導光板の発光演出を行う例を説明したが、演出ボタンの操作が検出されなかった場合には、演出ボタンの操作有効期間の満了後に導光板の発光演出を行わずに、特別図柄抽選の結果を報知しても良い。ただし、図67の例のように、特別図柄抽選の結果を報知する決め演出として操作契機演出を行う場合には、決め演出が必ず実行されるように、操作有効期間の満了時に導光板の発光演出を行うことが好ましい。
導光板の発光期間が終了すると、導光板が消灯し、図67(3)に示すように、画像表示部6には装飾図柄が不揃いで仮停止した状態で表示された後、完全に停止し、例えば、特別図柄抽選の結果がハズレであることが確定報知される。
図68は、演出ボタンの押下操作を契機として、第1可動役物65a及び65bを動作と導光板の発光演出とを実行した後に特別図柄抽選の結果を報知する決め演出の例を示す図である。
まず、図68(1)は、SPSPリーチ演出中において演出ボタンの操作有効期間中である状態を示す。画像表示部6には、演出ボタンの操作を促す表示と、演出ボタンの操作有効期間を示すゲージとが表示されている。この状態で演出ボタンが押下されるか操作有効期間が満了すると、図68(2)に示すように、第1可動役物65a及び65bが画像表示部6の両サイドから中央側へとスライド移動を開始する。その後、図68(3)に示すように、第1可動役物65a及び65bが画像表示部6の略全面を覆う位置まで移動して閉状態となり第1可動役物65a及び65bの閉動作が完了する。この状態で役物ランプ204を発光させることにより第1可動役物65a及び65bを用いた演出が行われる。また、閉状態となった第1可動役物65a及び65bの前面側において、導光板のパターン205を発光させる発光演出が行われる。このように、第1可動役物65a及び65bの動作と共に導光板のパターン205を発光させることにより、導光板の発光演出を伴わずに第1可動役物65a及び65bを動作させる演出が行われる場合(図66)や、第1可動役物65a及び65bの動作を伴わずに導光板の発光演出を行う場合(図67)と比べて、特別図柄抽選の結果が大当りとなる可能性が高いことを示唆することができる。また、図68の例では、導光板のパターン205として、第1可動役物65a及び65bに設けられた意匠と似た絵柄のパターン205が用いられているため、第1可動役物65a及び65bの前面側に導光板のパターン205を重ねて発光させても、統一感があるため違和感がなく、第1可動役物65a及び65bの意匠及び導光板のパターン205の両方を目立たせることができる。
第1可動役物65a及び65bの動作期間及び導光板の発光期間が終了すると、図68(4)に示すように、第1可動役物65a及び65bが閉状態から開状態へと復帰し始める。このとき、画像表示部6には特別図柄抽選の結果を報知する態様で装飾図柄が仮停止した状態の画像が表示される。その後、第1可動役物65a及び65bが開状態まで復帰すると、図68(5)に示すように、画像表示部6には装飾図柄が3つ揃いで仮停止した状態で表示された後、図68(6)に示すように、装飾図柄が本停止して特別図柄抽選に当選したことが確定報知される。
図66〜図68の演出例では、導光板の発光演出を伴わずに第1可動役物65a及び65bを動作させる演出と、第1可動役物65a及び65bの動作を伴わずに導光板のパターン205を発光させる演出と、第1可動役物65a及び65bが閉状態となっている前面側で導光板のパターン205を発光させる演出との3パターンの演出を実行可能であり、3パターンの演出のそれぞれで異なる内容を示唆することができる。したがって、第1可動役物65a及び65bの動作と導光板の発光演出との組み合わせにより、報知演出のバリエーションが増え、遊技者を飽きさせることなく意外性のある演出を実行できる。
尚、ここでは、演出ボタンの所定操作(押下操作)を検出したことを契機として第1可動役物65a及び65bを閉状態まで動作させると共に、導光板の発光演出を行う例を説明したが、演出ボタンの操作が検出されなかった場合には、演出ボタンの操作有効期間の満了後に第1可動役物65a及び65bの動作と、導光板の発光演出との両方を実行せずに、特別図柄抽選の結果を報知しても良い。
また、変形例として、第1可動役物65a及び65bの動作と、導光板の発光演出との両方を実行すると判定された場合において、演出ボタンの操作有効期間内に演出ボタンの所定操作が検出されなかった場合には、演出ボタンの操作有効期間の満了時に、導光板の発光演出を伴わずに第1可動役物65a及び65bを動作させる演出(図66)、あるいは、第1可動役物65a及び65bの動作を伴わずに導光板のパターン205を発光させる演出(図67)を行っても良い。このように、実際には第1可動役物65a及び65bの動作と導光板の発光演出の両方を行うと判定された場合でも、操作有効期間内に演出ボタンの所定操作が検出されなかった場合には、いずれか一方の演出のみを実行することにより、演出ボタンの操作を行った場合と比べて少ない情報量で(つまり、結果を確定報知しない態様で)示唆を行うことができる。この場合、相対的に大当り期待度が低い演出が行われたにもかかわらず、大当りが確定報知されることがあるので、演出ボタン操作を行わない遊技者にとっては意外感のある報知演出となる。一方、実際には第1可動役物65a及び65bの動作と導光板の発光演出の両方を行うと判定された場合に、演出ボタン操作が行われると、両方の演出が実行され、実際の大当り期待度が示唆されるので、演出ボタン操作を行う遊技者にとっては、実際の抽選結果を早く知ることができる点でメリットがある。この変形例において、特別図柄抽選の結果が大当りの場合にのみ、第1可動役物65a及び65bの動作と導光板の発光演出の両方を実行可能となるように構成しても良い。この場合、演出ボタンの操作をした遊技者だけが確定報知前に大当り確定であることを先に把握することができるので、遊技者が演出ボタンの操作を行うモチベーションを向上させることができる。その一方、操作契機演出によって特別図柄抽選の結果を知らずに最終的な確定報知演出で特別図柄抽選の結果を知りたい遊技者にとっては、操作契機演出を見ることなく大当りまたはハズレの結果を把握できるので、このような指向の遊技者にとっては煩わしさが軽減される。
また、図68の演出を実行する場合、導光板の発光期間に対する第1可動役物65a及び65bの動作期間を図50で説明したいずれかのタイミングで行うことができる。特に、第1可動役物65a及び65bの動作開始を導光板の発光開始時刻の前後にずらすと更に意外性のある演出を実現できる。具体的には、第1可動役物65a及び65bを動作開始させて所定時間経過後に導光板を発光させた場合、導光板の発光演出を伴わずに第1可動役物65a及び65bが動作する演出が開始した後に、第1可動役物65a及び65bの動作と導光板の発光演出との両方が行われる演出に発展したように見えるため、遊技者に対して意外感を与えることができる。同様に、導光板を発光させてから所定時間経過後に第1可動役物65a及び65bを動作開始させた場合、第1可動役物65a及び65bの動作を伴わずに導光板が発光する演出が行われた後に、導光板の発光演出と第1可動役物65a及び65bの動作との両方が行われる演出に発展したように見えるため、遊技者に対して意外感を与えることができる。同様に、役物ランプ204の発光期間を図50で説明したいずれかのタイミングで行っても良い。
尚、図66では、導光板の発光演出を伴わずに第1可動役物65a及び65bを動作させる演出を、大当りに当選したことが報知される場合に実行する例を説明したが、特別図柄抽選の結果がハズレであることを報知する場合に実行しても良い。この場合、導光板の発光演出を伴わずに第1可動役物65a及び65bを動作させる演出が、特別図柄抽選の結果がハズレであることを報知する場合と比べて、大当りに当選したことが報知される場合に実行されやすいようにしても良い。
また、図67の例では、第1可動役物65a及び65bの動作を伴わずに導光板のパターン205を発光させる演出を、ハズレが報知される場合に実行する例を説明したが、大当りに当選したことが報知される場合に実行しても良い。この場合、第1可動役物65a及び65bの動作を伴わずに導光板のパターン205を発光させる演出が、大当りが報知される場合よりもハズレが報知される場合に実行されやすいようにしても良い。
また、図68の例では、第1可動役物65a及び65bが閉状態となっている前面側で導光板のパターン205を発光させる演出を、最終的に確変大当りが報知される場合に実行する例を説明したが、確変でない通常の大当りに当選したことが報知される場合及び/またはハズレが報知される場合に実行しても良い。
また、図66〜図68で説明したように、導光板の発光演出を伴わずに第1可動役物65a及び65bを動作させる演出と、第1可動役物65a及び65bの動作を伴わずに導光板のパターン205を発光させる演出と、第1可動役物65a及び65bが閉状態となっている前面側で導光板のパターン205を発光させる演出とを実行可能な場合、第1可動役物65a及び65bと導光板との両方を用いる演出を大当りが報知される場合にのみ実行可能としても良い。このように構成した場合、第1可動役物65a及び65bの動作と導光板の発光演出とが併せて行われることにより、大当りが確定したことを報知できるため、どの大当り種別に大当りしたかについて遊技者の興味を惹きつけることができるため、その後に行われる大当り種別を報知する演出に遊技者を注視させることができる。
図66〜図68においては、導光板のパターン205の発光と第1可動役物65a及び65bの動作とを組み合わせた演出を、SPSPリーチ演出中に決め演出(特別図柄抽選の結果を報知する直前の演出)として実行することにより、大当り期待度を示唆する例を説明した。ただし、図66〜図68に示した、導光板のパターン205の発光と第1可動役物65a及び65bの動作とを組み合わせた演出は、他の演出と組み合わせて行っても良い。例えば、図66〜図68に示したような導光板のパターン205の発光と第1可動役物65a及び65bの動作とを組み合わせた演出は、疑似連続変動演出における装飾図柄の仮停止及びまたは再変動に伴って実行しても良いし、複数回の報知演出に跨がって複数回の予告を行う先読み連続予告演出として実行しても良いし、リーチ成立やSPリーチ開始、SPSPリーチ開始に伴って実行しても良いし、遊技者による操作手段の操作入力を契機として実行する操作契機演出として実行しても良いし、特別図柄抽選の結果の報知を行う前の決め演出として実行しても良いし、特別図柄抽選に当選したことを報知する態様で装飾図柄を仮停止させた後に、装飾図柄を再変動させて、当選した大当り種別(図柄)を報知する態様で装飾図柄を停止させる演出(いわゆる、再抽選演出)として実行しても良い。また、図66〜図68示したような導光板のパターン205の発光と第1可動役物65a及び65bの動作とを組み合わせた演出は、大当り遊技(特別遊技)の開始時に大当り種別(ラウンド遊技の回数(ラウンド数)や、大当り後に制御される遊技状態等)を報知せず、ラウンド遊技の進行に伴って大当り種別を演出的に報知する演出(いわゆる、昇格演出)や、遊技球がV領域を通過したことを契機として実行されるV領域通過演出として実行しても良い。これらの演出と組み合わせる場合、導光板のパターン205の発光と第1可動役物65a及び65bの動作との両方が実行される場合に、導光板のパターン205の発光演出と第1可動役物65a及び65bの動作とのいずれかが単独で行われる場合と比べて、遊技者にとってより有利な結果を示唆するようにすることが好ましい。
<演出例E:導光板の発光及びランプの発光を組み合わせた演出>
図69及び図70は、導光板とランプとを用いて実行可能な演出例を示す図である。より詳細には、図69及び図70では、演出ボタンの押下操作を契機として、第3可動役物(サブ画像表示部)63a及び63bを動作させる演出を実行した後、役物ランプ8a及び8b及び導光板を発光させることによって、特別図柄抽選の結果が大当りであることを報知する演出(いわゆる、「決め演出」)を説明する。
まず、図69(1)は、SPSPリーチ演出中に演出ボタンの操作を促す表示と、演出ボタンの操作有効期間を示すゲージとが表示されている状態を示す。この状態で演出ボタンが押下されると、図69(2)に示すように、サブ画像表示部63a及び63bが画像表示部6の上側及び下側の位置から中央側へと上下方向にスライド移動を開始する。その後、図69(3)に示すように、サブ画像表示部63a及び63bが画像表示部6の中央部を覆う位置まで移動して閉状態となりサブ画像表示部63a及び63bの閉動作が完了する。サブ画像表示部63a及び63bが閉状態になると、図69(3)に示すように、役物ランプ8a及び8bが隣接する位置に配置され、爆心を模した1つのパターンを構成する。尚、サブ画像表示部63a及び63bは、画像を表示した状態で移動させても良いし、画像を非表示の状態で移動させても良い。画像を表示した状態でサブ画像表示部63a及び63bを移動させた場合、動きのある演出を実行することができ、画像を非表示の状態でサブ画像表示部63a及び63bを移動させた場合、サブ画像表示部63a及び63bの移動中の状態を視認しにくくすることができる。サブ画像表示部63a及び63bの移動中の状態を更に視認しにくくするために、サブ画像表示部63a及び63bの移動中に、画像表示部6にも画像を表示しない非表示の状態としても良い。
次に、図69(4)に示すように、役物ランプ8a及び8bと導光板のパターン201及び202の発光を開始する。このとき、役物ランプ8a及び8bと導光板のパターン201及び202とを同時に連続点灯させても良いし、役物ランプ8a及び8bを連続点灯させながら、導光板のパターン201及び202を同時または交互に点滅させても良い。あるいは、役物ランプ8a及び8b、導光板のパターン201、導光板のパターン202の順あるいはこの逆順に点灯させても良い。役物ランプ8a及び8bを組み合わせたパターンと、導光板のパターン201及び202とはいずれも爆風を模したパターンであり、これらを組み合わせた場合、役物ランプ8a及び8bを組み合わせたパターンが爆心となり、その外側をパターン201及び202で表される爆風の大きさが変化するように見える一体感のあるパターン(絵柄)が形成される。
次に、役物ランプ8a及び8bと導光板のパターン201及び202の発光期間が終了すると、図69(5)に示すように、役物ランプ8a及び8bと導光板のパターン201及び202とが消灯する。
その後、図70(1)に示すように、サブ画像表示部63a及び63bが画像表示部6の前面側の位置から、それぞれ画像表示部6の上方向及び下方向に移動を開始する。サブ画像表示部63a及び63bが画像表示部6の上側及び下側にそれぞれ移動すると、画像表示部6に装飾図柄の「3」が三つ揃いで大当りとなったことを示す画像を表示すると共に、サブ画像表示部63a及び63bにも大当りに当選したことを示す画像を表示することによって、特別図柄抽選の結果が大当りであることが報知される。
図69及び図70に示した演出例では、役物ランプ8a及び8bと、導光板のパターン201及び202との組み合わせにより、1つの絵柄(図69の例では、爆心から爆風が広がっていくような絵柄)を構成し、この組み合わせた絵柄によって特別図柄抽選の結果が大当りであることを示唆している。また、この役物ランプ8a及び8bは、通常は離れた位置に配置されているが(図98(1))遊技者による演出ボタンの押下操作を契機として行われるサブ画像表示部63a及び63bの移動に伴って1つの一体感のあるパターンを構成する。このように役物ランプ8a及び8bと導光板のパターン201及び202とを組み合わせて発光させることにより、遊技者に意外感を与えることができる斬新な演出を実行することができる。
図69及び図70においては、導光板のパターン201及び202の発光と役物ランプ8a及び8bの発光とを組み合わせた演出を、SPSPリーチ演出中に実行することにより、特別図柄抽選の結果が大当りであることを示唆する例を説明した。ただし、図69及び図70に示したような、導光板のパターン201及び202の発光と役物ランプ8a及び8bの発光とを組み合わせた演出は、他の演出と組み合わせて行っても良い。例えば、図69及び図70に示したような導光板のパターン201及び202の発光と役物ランプ8a及び8bの発光とを組み合わせた演出は、疑似連続変動演出における装飾図柄の仮停止及びまたは再変動に伴って実行しても良いし、複数回の報知演出に跨がって複数回の予告を行う先読み連続予告演出として実行しても良いし、リーチ成立やSPリーチ開始、SPSPリーチ開始に伴って実行しても良いし、遊技者による操作手段の操作入力を契機として実行する操作契機演出として実行しても良いし、特別図柄抽選の結果の報知を行う前の決め演出として実行しても良いし、特別図柄抽選に当選したことを報知する態様で装飾図柄を仮停止させた後に、装飾図柄を再変動させて、当選した大当り種別(図柄)を報知する態様で装飾図柄を停止させる演出(いわゆる、再抽選演出)として実行しても良い。また、図69及び図70に示したような導光板のパターン201及び202の発光と役物ランプ8a及び8bの発光とを組み合わせた演出は、大当り遊技(特別遊技)の開始時に大当り種別(ラウンド遊技の回数(ラウンド数)や、大当り後に制御される遊技状態等)を報知せず、ラウンド遊技の進行に伴って大当り種別を演出的に報知する演出(いわゆる、昇格演出)や、遊技球がV領域を通過したことを契機として実行されるV領域通過演出として実行しても良い。これらの演出と組み合わせる場合、導光板のパターン201及び202の発光と役物ランプ8a及び8bの発光とを組み合わせた演出の両方が実行される場合に、導光板のパターン201及び202の発光と役物ランプ8a及び8bの発光とのいずれかが単独で行われる場合と比べて、遊技者にとってより有利な結果を示唆するようにすることが好ましい。
<演出例F:大当り遊技中のV領域通過演出及びラウンド数昇格演出>
以下、図71〜図73を参照しながら、導光板を用いて大当り遊技中に実行可能な演出について説明する。
図71及び図72は、大当り遊技中にV領域通過演出及びラウンド数昇格演出の両方が実行される演出例を示す図である。図71及び図72に示す演出例は、図6に示した大当りAに当選した場合であって、かつ、ラウンド数昇格演出を実行すると判定された場合に実行可能な演出の一例である。また、図71及び図72の例では、ラウンド数昇格演出は、1R目及び2R目のラウンド演出において実行され、V領域通過演出はV領域が開放される4R目のラウンド演出において実行可能である。
まず、図71(1)は、オープニング演出が開始した直後の状態を示す。大当りA(図6参照)に当選し、かつ、ラウンド数昇格演出を実行すると決定された場合(図27のステップS1191〜S1195参照)には、オープニング演出において実際のラウンド数が報知されないまま、ラウンド演出が開始する。
ラウンド演出が開始すると、図71(2)及び(3)に示すように、1R目のラウンド演出から2R目のラウンド演出の途中にかけてラウンド数昇格演出が実行される。尚、本実施形態では、ラウンド数昇格演出として、1R目のラウンド演出から2R目のラウンド演出の途中にかけて所定のストーリーが進行し、2R目のラウンド演出の後半において遊技者による演出ボタンの押下操作を契機として、ラウンド数昇格の有無を報知する演出を実行する。ただし、ラウンド数昇格演出の内容は特に限定されず、例えば、主人公のキャラクタが敵キャラクタと戦って勝利するか否かによってラウンド数昇格の有無を報知する演出や、演出ボタンの所定操作(例えば、連打)に応じて画像表示部6に表示したメータのレベルがアップし、メータのレベルが所定の閾値を超えるか否かによってラウンド数昇格の有無を報知する演出等を行っても良い。
次に、2R目のラウンド演出の後半になると、図71(4)に示すように、画像表示部6に演出ボタンの押下を促す表示が行われる。遊技者によって演出ボタンが押下されたことが検出されると、図71(5)に示すように、導光板のパターン202を発光させる演出を実行すると共に、画像表示部6に実質的に9Rのラウンド演出が実行されることを示す表示を行うことによって、ラウンド数が昇格したこと(実質的に賞球を得られるラウンド数が、最少の4Rではなく9Rであること)が報知される。図71(5)の演出例では、9Rのラウンド演出を獲得したことを示す「BIG BONUS 9R GET」という文字が画像表示部6のほぼ中央に表示され、この表示を取り囲むように、爆風を模したパターン202が発光している。このように、導光板に設けたパターン202で囲まれた中にメッセージやキャラクタ等の表示内容を表示することにより、表示内容を目立たせることができ、パターン202に囲まれた表示内容に遊技者を注視させることができる。
次に、3R目のラウンド演出が開始すると、4R目に行われるV領域の開放に備えて、「Vを獲得しろ!」のようなメッセージ等を表示することにより、遊技球のV領域通過をさせるように遊技者に促す。
次に、4R目のラウンド演出中に遊技球がV領域を通過したことが検出されると、図71(7)に示すように、導光板のパターン202を発光させると共に、画像表示部6に「V」という文字を表示することによって、遊技球がV領域を通過したことが報知される。図71(7)の演出例では、「V」という文字が画像表示部6のほぼ中央に表示され、この表示を取り囲むように、爆風を模したパターン202を発光させることによって、パターン202で囲まれた「V」の文字を目立たせることができ、パターン202に囲まれた表示内容に遊技者を注視させることができる。
4R目のラウンド演出が終了すると、図71(8)に示すように、5〜9R目のラウンド演出が順次実行され、続いて、図72(1)に示すように、10〜13R目のラウンド演出が順次実行される。ただし、図7A(1)で説明したように、10〜13R目のラウンドでは、大入賞口が0.1秒しか開放しないので、これらのラウンドは、実質的に賞球が得られないラウンドである。13R目のラウンド演出が修了すると、図72(2)に示すように、エンディング演出が実行される。エンディング演出の終了により、大当り遊技演出が修了する。
図73は、大当り遊技中にラウンド数昇格演出が実行される演出例を示す図である。図73に示す演出例は、図6に示した大当りDに当選した場合であって、かつ、ラウンド数昇格演出を実行すると判定された場合に実行可能な演出の一例である。また、図73の例では、ラウンド数昇格演出は、1R目及び2R目のラウンド演出において実行される。
まず、図73(1)は、オープニング演出が開始した直後の状態を示す。大当りD(図6参照)に当選し、かつ、ラウンド数昇格演出を実行すると決定された場合(図27のステップS1191〜S1195参照)には、オープニング演出において実際のラウンド数が報知されないまま、ラウンド演出が開始する。
ラウンド演出が開始すると、図73(2)及び(3)に示すように、1R目のラウンド演出から2R目のラウンド演出の途中にかけてラウンド数昇格演出が実行される。
次に、2R目のラウンド演出の後半になると、図73(4)に示すように、画像表示部6に演出ボタンの押下を促す表示が行われる。ただし、図73の演出例は、大当りD(実質4R)に当選した場合に実行されるものであるため、遊技者によって演出ボタンが押下されたことが検出されると、図73(5)に示すように、画像表示部6に9Rのラウンド演出が実行されることを示す表示を行うことによって、ラウンド数が昇格しなかったことが報知される。このとき、導光板の発光演出は実行されない。
次に、図73(6)に示すように、3〜5R目のラウンド演出が行われる。図7B(2)で説明した通り、大当りDの場合は、4R目のラウンド遊技では遊技球がV領域を実質的に通過できないように大入賞口及びV羽根の開放制御が行われるので、4Rは実質的にV領域通過演出が実行されず、かつ、賞球が得られないラウンドであり、賞球が得られるのは、実質的に1〜3及び5Rの4ラウンドとなる。続いて、図73(7)に示すように、6〜9R目のラウンド演出が順次実行される。ただし、図7B(2)で説明したように、6〜9R目のラウンドでは、大入賞口が0.1秒しか開放しないので、これらのラウンドは、実質的に賞球が得られないラウンドである。9R目のラウンド演出が修了すると、図73(8)に示すように、エンディング演出が実行される。エンディング演出の終了により、大当り遊技演出が修了する。
図71で説明した演出例では、ラウンド数昇格演出においてラウンド数が昇格したことを報知する場合(図71(5))と、遊技球がV領域を通過したことを報知する場合(図71(7))に、導光板のパターン202を発光させる発光演出を行っている。導光板の発光演出を伴うことによって、ラウンド数が昇格したことや遊技球がV領域を通過したことを、遊技者に対して把握しやすい態様で報知することができる。
尚、図71に示した演出例では、導光板のパターン202の発光と画像表示部6に表示する表示内容との組み合わせにより、ラウンド数が昇格したこと、または、遊技球がV領域を通過したことを報知しているが、導光板の1以上のパターンを用いた発光演出のみでこれらの報知を行っても良い。
上述した演出例A〜Fにおいて、導光板のパターンの発光態様は、任意であり、図33及び図34で説明した導光板のパターンの発光態様のいずれかであれば良く、各演出で発光態様が同一であっても良いし、演出毎に発光態様が異なっていても良い。演出に応じて発光態様を異ならせる場合、演出のカテゴリ毎に発光態様を異ならせても良い。例えば、先読み連続予告演出や、疑似連続変動演出、リーチ予告演出、SPリーチやSPSPリーチへの発展演出、チャンスアップ予告演出のように特別図柄抽選の結果を直接報知しない演出において導光板の発光演出を行う場合には、発光態様1(例えば、単色の連続点灯)で発光させ、報知演出の最終段階で特別図柄抽選の結果を報知する決め演出や、ラウンド数昇格演出、V領域通過演出、後述する再抽選演出のように、特別図柄抽選の結果や、ラウンド数や大当り遊技後の遊技状態のような遊技者が得る利益を直接報知する演出において導光板の発光演出を行う場合には、発光態様2(例えば、複数色の点滅)で発光させても良い。また、演出の実行契機に応じて、当該演出で導光板を発光させる場合の発光態様を異ならせても良い。例えば、保留データの事前判定に基づいて先読み演出中に導光板の発光演出を行う場合には、発光態様1(例えば、短周期の点滅)で発光させ、特別図柄抽選の結果に基づいて導光板の発光演出を行う場合には、発光態様2(例えば、連続点灯)で発光させても良い。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技機1は、導光板のパターンの発光演出を、画像表示部6で実行される演出や可動役物を用いた演出と組み合わせて実行可能に構成されている。したがって、本発明によれば、演出のバリエーションが豊富で、遊技者に意外感を与えたり、遊技者の注意や興味を惹きつけたりできる報知演出を実行可能な遊技機を実現することができる。
また、本実施形態に係る遊技機1では、図33〜図36で説明した通り、1または複数の導光板のパターンを適宜選択または組み合わせて使用し、パターン毎に発光色や発光パターンを設定することにより、導光板の発光演出のバリエーションを増やすことができる。導光板のパターンの発光色や発光パターンによって、実行中の報知演出の大当り期待度や、演出内容が発展する可能性の高さ、特定の演出が実行される可能性等の様々な内容を示唆することができる。図33〜図36で説明した導光板の発光方法は、図52以降に示した、発光演出を伴う全ての報知演出に適用可能である。
また、本実施形態に係る遊技機1では、図37〜図49で説明した通り、導光板の発光に伴って、導光板の背後に配置される画像表示部6の輝度を変化させることが可能である。したがって、本発明によれば、導光板の発光演出自体を際立たせたり、導光板の発光演出及び画像表示部6で実行中の演出を含めた報知演出全体を際立たせたりすることができるので、発光演出の効果を更に向上させて、遊技者の興味を一層惹きつけることが可能となる。尚、図32で説明したように、本発明に係る遊技機1において、画像表示部6の輝度制御は、画像音響制御部500が報知演出実行処理(図29〜図31)と並行して実行可能に構成されている。したがって、図52以降に示した、発光演出を伴う全ての報知演出において、図38、図41、図44及び図47に示したいずれかの制御パターンに基づいて画像表示部6の輝度変化を実行することができる。
また、本実施形態に係る遊技機1では、図50〜図57で説明した通り、導光板の発光期間に対して可動役物の動作期間を様々に変化させることができるので、導光板の発光演出と可動役物の動作とを時間差で行うことにより遊技者に意外感を与えたり、導光板の発光期間と可動役物の動作期間との差により導光板の発光演出または可動役物の動作のいずれかを遊技者に強く印象付けたりすることができる。上述したように、図50〜図57で説明した可動役物の動作期間(導光板の発光期間に対する動作期間)は、枠ランプ、盤ランプ、役物ランプ等の他のランプの発光期間や、スピーカから出力される音声の出力期間にも適用することができる。
<その他の変形例>
尚、上記の図52以降に示した演出例は、任意に組み合わせて実行することができ、1回の報知演出中または1回の大当り遊技演出中に導光板の発光演出が複数回実行されても良い。また、客待ち状態において、導光板の発光演出を行っても良い。客待ち状態において、画像表示部6にデモ画像を表示する場合は、発光演出の実行時に図38、図41、図44及び図47に示した輝度変化パターンに基づいて画像表示部6の輝度を変化させてもよい。
また、疑似連続変動演出における装飾図柄の仮停止または再変動に伴って導光板の発光演出を行う場合、導光板の発光演出と共に効果音等の音声を出力しても良い。この場合、一続きの音声データを時系列に複数に分割し、疑似連続変動が行われるのに伴って、発光演出の実行と共に当該分割した音声データを順に再生しても良い。具体的には、「タン、タタン、タッタター」という一続きの音声データ(効果音や音楽等)を「タン」、「タタン」、「タッタター」の3つに分割し、1回目の疑似連続変動時に「タン」の音声データを再生し、2回目の疑似連続変動時に「タタン」の音声データを再生し、3回目の疑似連続変動時に「タッタター」の音声データを再生しても良い。分割した音声データを疑似連続変動のたびに先頭から順に再生すると、3回の疑似連続変動が成立した際に、一続きの音声データの全体が再生されることになる。このように構成すると、遊技者は、報知演出の進行に伴って、発光演出により疑似連続変動の実行を視覚的に把握できるだけでなく、音声データの再生によって疑似連続変動の実行を頂角でも把握することができる。したがって、遊技者は音声データの再生が行われるたびに、継続して再生が行われるかもしれないという期待感を抱くので、報知演出の内容に遊技者を注目させることができる。
また、上記の実施形態で説明した先読み予告演出や疑似連続変動演出のように、複数回の発光演出をセットで実行する演出において、各回の発光演出の発光色や発光パターンにより大当り期待度や演出内容が発展する可能性の高さを示唆する場合には、発光演出により示唆される大当り期待度や演出内容が発展する可能性が複数回の発光演出の回数が進行する毎に低下しないように、各回の発光演出における発光色や発光パターンを設定することが好ましい。具体的には、導光板の発光色によって示唆される大当り期待度が、青、緑、赤の順に高いことを示唆する場合、導光板の発光色を「青、緑、赤」や、「緑、緑、緑」の順に変化させることが好ましく、導光板の発光色を「青、緑、青」や、「赤、赤、青」の順のように降格させることは、遊技者を落胆させ、大当りへの期待感を削いでしまう可能性があるため好ましくない。
また、上記の実施形態では、遊技球がV領域を通過することを条件として、大当り遊技後の遊技状態が高確率に制御される遊技機を例に説明したが、上述した発光演出を伴う演出例は、特別図柄抽選で取得した図柄乱数によって大当り遊技後の遊技状態(低確率または高確率)が確定するタイプの遊技機にも同様に適用できる。特別図柄抽選で取得した図柄乱数によって大当り遊技後の遊技状態が決定される遊技機においては、特別図柄抽選に当選したことを示す態様で装飾図柄を仮停止させた後、装飾図柄を再変動させ、当選した大当り種別を報知する態様で装飾図柄を停止させることによって、大当り抽選が再度行われたかのように見せる演出(いわゆる、再抽選演出)が実行される場合がある。本発明に係る導光板の発光演出は、この再抽選演出に伴って実行しても良い。ここで、図74を参照しながら、再抽選演出に発光演出を組み合わせた演出例を説明する。
図74は、演出ボタンの押下操作を契機として、第1可動役物65a及び65bを動作と導光板の発光演出とを決め演出として実行した後に、再抽選演出を行ってから特別図柄抽選の結果を報知する演出の例を示す図である。図74では、図68で説明したものと同じ決め演出を実行する例を説明するが、決め演出の実行有無及び決め演出の演出内容は任意である。また、図74の例に示す遊技機では、特別図柄抽選の図柄乱数によって大当り遊技後の遊技状態が決定され、装飾図柄「2」の3つ揃いの大当りは、大当り遊技後に低確率に制御される通常大当りであり、装飾図柄「7」の3つ揃いの大当りは、大当り遊技後に高確率に制御される確変大当りである。
まず、図74(1)は、SPSPリーチ演出中において演出ボタンの操作有効期間中である状態を示す。画像表示部6には、演出ボタンの操作を促す表示と、演出ボタンの操作有効期間を示すゲージとが表示されている。この状態で演出ボタンが押下されるか操作有効期間が満了すると、図74(2)に示すように、第1可動役物65a及び65bが画像表示部6の両サイドから中央側へとスライド移動を開始する。その後、図74(3)に示すように、第1可動役物65a及び65bが画像表示部6の略全面を覆う位置まで移動して閉状態となり第1可動役物65a及び65bの閉動作が完了する。この状態で役物ランプ204を発光させることにより第1可動役物65a及び65bを用いた演出が行われる。また、閉状態となった第1可動役物65a及び65bの前面側において、導光板のパターン205を発光させる発光演出が行われる。このように、第1可動役物65a及び65bの動作と共に導光板のパターン205を発光させることにより、特別図柄抽選の結果が大当りとなる可能性が高いことが示唆される。
第1可動役物65a及び65bの動作期間及び導光板の発光期間が終了すると、図74(4)に示すように、第1可動役物65a及び65bが閉状態から開状態へと復帰し始める。このとき、画像表示部6には特別図柄抽選の結果を報知する態様で装飾図柄が仮停止した状態の画像が表示される。その後、第1可動役物65a及び65bが開状態まで復帰すると、図74(5)に示すように、画像表示部6には装飾図柄が3つ揃いで仮停止した状態で表示されて、特別図柄抽選に当選したことが報知される。
その後、図74(6)に示すように、装飾図柄が再変動を開始し、演出ボタンの押下操作を促す表示と、演出ボタンの操作有効期間を示すゲージとが表示される。この状態で演出ボタンが押下されると、図74(7)に示すように、導光板のパターン203が発光すると共に、パターン203と類似の画像206が画像表示部6に表示される。図74の例では、導光板のパターン203の発光演出と共に画像表示部6に画像206が表示されることによって、特別図柄抽選の結果が確変大当りであることが示唆されている。その後、導光板の発光期間及び画像206の表示期間が終了すると、図74(8)に示すように、装飾図柄の「7」が3つ揃いで停止し、確変大当りに当選したことが確定報知される。
尚、図74の例は、装飾図柄の再変動中に、演出ボタンの所定操作(押下操作)を検出したことを契機として導光板の発光演出と画像206の表示とを行う例を説明したが、演出ボタンの操作が検出されなかった場合には、導光板の発光演出と画像206の表示との両方を実行せずに、特別図柄抽選の結果を確定報知しても良い。また、遊技者に対して演出ボタン等の操作手段の操作を要求することなく、装飾図柄の再変動開始から所定時間経過後に、導光板の発光演出と画像206の表示とを行って、確変大当りに当選したことを報知しても良い。
また、図74の例では、装飾図柄の再変動中に、導光板の発光演出と画像206の表示とを行う演出例を説明したが、画像206を表示せずに、導光板の発光演出の有無によって、確変大当りに当選したか否かを報知しても良い。
また、図74の例では、確変でない通常の大当りに当選したことを一旦報知した後に、再抽選演出を行うことにより確変大当りに当選したことを確定報知しているが、確変大当りを報知する図柄(例えば、装飾図柄の「7」)でリーチを成立させてから、再抽選演出を経ることなく、確変大当りに当選したことを確定報知しても良い。また、再抽選演出は、確変大当りに当選した場合に加えて、通常大当りに当選した場合に行っても良い。通常大当りに当選した場合には、再抽選演出の実行後、通常大当りに当選したことが確定報知される。
また、上記の実施形態では、Vラウンド以外のラウンドでは第1大入賞口23が開閉制御され、VラウンドではV領域53を備える第2大入賞口51が開閉制御されるものとし、いわゆるダブルアタッカーの構成を例に説明したが、これに限られるものではなく、例えば第2大入賞口51のみを有するシングルアタッカーの構成でもよい。この場合には、Vラウンド以外のラウンドにおいても第2大入賞口51が開閉制御されるが、V領域53は開状態にされることはなく、V領域53は、Vラウンドにおいてのみ開状態にされ得るものとすればよい。
また、演出制御部400と画像音響制御部500等の処理分担は、上記した実施形態で例示した処理分担に限られるものではなく、処理の特性や処理能力等に応じて適切に分担されればよい。
また、上記の実施形態では、パチンコ遊技機を一例に挙げて本発明の説明を行った。しかし、本発明は、パチンコ遊技機に限られず、例えば、適用可能な範囲において、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ)に適用されてもよい。この場合、スロットマシンにメダルが投入された状態でレバーがオン操作されることによって、当たりを判定するための遊技情報(乱数;判定情報)が取得されることとなる(つまり、遊技情報が取得されるための条件が成立することとなる)。また、この場合、上記した各実施形態での「報知演出」は、スロットマシンにおけるレバーのオン操作によってリールが変動してから停止するまでの演出に対応することとなる。
また、以上に本実施形態の特徴やその変形例の特徴等について説明したが、これらの特徴を適切に組み合わせてもよいことは言うまでもない。
また、上述したパチンコ遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、及び設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、及び設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、実施形態を用いて本発明を詳細に説明したが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語及び技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。