JP2004221437A - 光起電力装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この光起電力装置は、表面、側面および裏面を有し、表面側から光が入射されるn型単結晶シリコン基板1と、n型単結晶シリコン基板1の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように形成され、実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜2と、n型単結晶シリコン膜1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2上に形成されたp型非晶質シリコン膜3と、p型非晶質シリコン膜3上に形成された表面電極4と、n型単結晶シリコン基板1の裏面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2上に、p型非晶質シリコン膜3と接触しないように形成されたn型非晶質シリコン膜13とを備えている。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光起電力装置およびその製造方法に関し、特に、結晶系半導体基板上に、非晶質半導体膜が形成された光起電力装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、第1導電型の結晶系シリコン基板の表面上に、実質的に真性な非晶質シリコン膜、第2導電型の非晶質シリコン膜および表面電極が順次形成された光起電力装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。また、上記した光起電力装置の構造において、第1導電型の結晶系シリコン基板の裏面上に、結晶系シリコン基板に近い方から順に、実質的に真性な非晶質半導体膜、第1導電型の非晶質シリコン膜および裏面電極がさらに形成されたBSF(Back Surface Field)構造を有する光起電力装置も知られている。
【0003】
図13は、従来のBSF構造を有する光起電力装置の一例を示した断面図である。まず、図13を参照して、従来の一例によるBSF構造を有する光起電力装置の構造について説明する。
【0004】
従来の一例によるBSF構造を有する光起電力装置では、図13に示すように、n型単結晶シリコン基板101の表面上に、実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜102、p型非晶質シリコン膜103、ITO(酸化インジウム錫)からなる表面電極104、および、銀からなる集電極105が順次形成されている。ノンドープ非晶質シリコン膜102は、n型単結晶シリコン基板101の表面近傍の結晶欠陥であるダングリングボンドを終端して不活性化する機能を有する。また、ノンドープ非晶質シリコン膜102およびp型非晶質シリコン膜103の形成領域は、n型単結晶シリコン基板101の表面(上面)よりも小さいとともに、表面電極104の形成領域は、ノンドープ非晶質シリコン膜102およびp型非晶質シリコン膜103の形成領域よりも小さい。
【0005】
また、n型単結晶シリコン基板101の裏面上には、n型単結晶シリコン基板101に近い方から順に、実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜112、n型非晶質シリコン膜113、ITOからなる裏面電極114、および、銀からなる集電極115が形成されている。ノンドープ非晶質シリコン膜112は、n型単結晶シリコン基板101の裏面近傍の結晶欠陥であるダングリングボンドを終端して不活性化する機能を有する。また、ノンドープ非晶質シリコン膜112およびn型非晶質シリコン膜113の形成領域は、n型単結晶シリコン基板101の裏面よりも小さいとともに、裏面電極114の形成領域は、ノンドープ非晶質シリコン膜112およびn型非晶質シリコン膜113の形成領域よりも小さい。そして、ノンドープ非晶質シリコン膜112、n型非晶質シリコン膜113および裏面電極114によって、BSF構造が構成される。
【0006】
図13に示した従来の一例によるBSF構造を有する光起電力装置の製造プロセスとしては、まず、n型単結晶シリコン基板101の表面上に、非晶質シリコン膜用のメタルマスク(図示せず)を設置する。この後、プラズマCVD法を用いて、n型単結晶シリコン基板101の表面上に、実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜102およびp型非晶質シリコン膜103を順次形成する。次に、p型非晶質シリコン膜103上に、電極膜用のメタルマスク(図示せず)を設置する。この後、スパッタリング法を用いて、p型非晶質シリコン膜103上に、ITO(酸化インジウム錫)からなる表面電極104を形成する。
【0007】
次に、n型単結晶シリコン基板101の裏面上に、非晶質シリコン膜用のメタルマスク(図示せず)を設置する。この後、プラズマCVD法を用いて、n型単結晶シリコン基板101の裏面上に、n型単結晶シリコン基板101に近い方から順に、実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜112およびn型非晶質シリコン膜113を形成する。次に、n型非晶質シリコン膜113上に、電極膜用のメタルマスク(図示せず)を設置する。この後、スパッタリング法を用いて、n型非晶質シリコン膜113上に、ITOからなる裏面電極114を形成する。この後、スクリーン印刷法を用いて、表面電極104および裏面電極114上の所定領域に、それぞれ、銀からなる集電極105および115を形成する。
【0008】
ここで、従来の光起電力装置では、表面側に形成されるp型非晶質シリコン膜103および表面電極104と、裏面側に形成されるn型非晶質シリコン膜113および裏面電極114とが、n型単結晶シリコン基板101の側面に付着することにより、p型非晶質シリコン膜103とn型非晶質シリコン膜113とが重なる部分で本来意図しない接合が形成されたり、表面電極104と裏面電極114とが短絡する場合がある。このため、図13に示した従来の光起電力装置の製造プロセスでは、上記したように、p型非晶質シリコン膜103、表面電極104、n型非晶質シリコン膜113および裏面電極114の形成時にメタルマスクを用いることによって、p型非晶質シリコン膜103、表面電極104、n型非晶質シリコン膜113および裏面電極114がn型単結晶シリコン基板101の側面に付着するのを防止していた。
【0009】
【特許文献1】
特許第2740284号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図13に示した従来の光起電力装置の製造プロセスにおいて、n型単結晶シリコン基板101の側面にp型非晶質シリコン膜103およびn型非晶質シリコン膜113が付着しないようにするためには、n型単結晶シリコン基板101の加工精度やマスク合わせの精度に起因する誤差を考慮して、n型単結晶シリコン基板101の表面および裏面よりも小さい開口部を有する非晶質シリコン膜用のメタルマスクを用いる必要があった。さらに、表面電極104を形成する際にも、n型単結晶シリコン基板101の側面に表面電極104が付着しないようにするためには、マスク合わせの精度に起因する誤差を考慮する必要があるので、ノンドープ非晶質シリコン膜102およびp型非晶質シリコン膜103の形成領域よりも小さい開口部を有する電極膜用のメタルマスクを用いる必要があった。これにより、表面電極104の形成領域が、n型単結晶シリコン基板101の表面領域、および、ノンドープ非晶質シリコン膜102およびp型非晶質シリコン膜103の形成領域よりも小さくなるので、約3%〜約4%の発電に寄与しない無効領域が生じるという不都合があった。その結果、発電に寄与する有効領域を大きくするのが困難となるので、光起電力装置の出力特性を向上させるのが困難であるという問題点があった。
【0010】
また、図13に示した従来の光起電力装置では、ノンドープ非晶質シリコン膜102およびp型非晶質シリコン膜103と、ノンドープ非晶質シリコン膜112およびn型非晶質シリコン膜113とを、それぞれ、同じメタルマスクを用いて形成しているため、ノンドープ非晶質シリコン膜102の形成領域とp型非晶質シリコン膜103の形成領域とが同じになるとともに、ノンドープ非晶質シリコン膜112の形成領域とn型非晶質シリコン膜113の形成領域とが同じになる。このため、ノンドープ非晶質シリコン膜102および112は、n型単結晶シリコン基板101の側面には形成されないので、n型単結晶シリコン基板101の側面近傍の結晶欠陥に起因するキャリアの再結合によって、光起電力装置の出力特性が低下するという問題点があった。
【0011】
また、図13に示した従来の光起電力装置では、ノンドープ非晶質シリコン膜102およびp型非晶質シリコン膜103と、表面電極104と、ノンドープ非晶質シリコン膜112およびn型非晶質シリコン膜113と、裏面電極114とを形成する際に、それぞれ、マスク合わせを行う必要があるので、マスク合わせの回数が多く(合計4回)なるという不都合があった。このため、製造プロセスが複雑化するという問題点もあった。
【0012】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、出力特性を向上させることが可能な光起電力装置を提供することである。
【0013】
この発明のもう1つの目的は、出力特性を向上させることが可能な光起電力装置を容易に形成し得る光起電力装置の製造方法を提供することである。
【0014】
この発明のさらにもう1つの目的は、上記の光起電力装置または光起電力装置の製造方法において、製造プロセスを簡略化することである。
【0015】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による光起電力装置は、表面、側面および裏面を有し、表面側から光が入射される結晶系半導体基板と、結晶系半導体基板の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように形成され、実質的に真性な第1非晶質半導体膜と、結晶系半導体基板の表面上に位置する第1非晶質半導体膜上に形成された第1導電型の第2非晶質半導体膜と、第2非晶質半導体膜上に形成された第1電極膜と、結晶系半導体基板の裏面上に位置する第1非晶質半導体膜上に、第2非晶質半導体膜と接触しないように形成された第2導電型の第3非晶質半導体膜とを備えている。なお、本発明における非晶質半導体膜は、微結晶半導体膜も含む広い概念である。
【0016】
この第1の局面による光起電力装置では、上記のように、結晶系半導体基板の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように、実質的に真性な第1非晶質半導体膜を形成することによって、結晶系半導体基板の表面、側面および裏面の実質的に全面において、結晶系半導体基板の表面近傍における結晶欠陥に起因するキャリアの再結合を抑制することができる。その結果、光起電力装置の出力特性を向上させることができる。また、結晶系半導体基板の表面上に位置する第1非晶質半導体膜上に第2非晶質半導体膜を形成するとともに、結晶系半導体基板の裏面上に位置する第1非晶質半導体膜上に、第2非晶質半導体膜と接触しないように、第3非晶質半導体膜を形成することによって、第2非晶質半導体膜と第3非晶質半導体膜とが重なるのを防止することができるので、第2非晶質半導体膜と第3非晶質半導体膜とによる意図しない接合が形成されるのを防止することができる。
【0017】
上記第1の局面による光起電力装置において、好ましくは、第2非晶質半導体膜の形成領域は、結晶系半導体基板の表面上に位置する第1非晶質半導体膜の形成領域よりも小さい。このように構成すれば、容易に、第2非晶質半導体膜が結晶系半導体基板の側面側に形成されるのを防止することができるので、第2非晶質半導体膜が第3非晶質半導体膜と重なるのを防止することができる。
【0018】
上記第1の局面による光起電力装置において、好ましくは、第1電極膜の形成領域は、第2非晶質半導体膜の形成領域と実質的に同じである。このように構成すれば、第1電極膜の形成領域が第2非晶質半導体膜の形成領域よりも小さい場合に比べて、発電に寄与する有効領域を大きくすることができるので、光起電力装置の出力特性をより向上させることができる。また、第2非晶質シリコン膜と第1電極膜とを同一のマスクを用いて形成することができるので、第2非晶質シリコン膜および第1電極膜を形成する際のマスク合わせ工程が1回でよい。その結果、製造プロセスを簡略化することができる。
【0019】
この発明の第2の局面による光起電力装置の製造方法は、結晶系半導体基板の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように、実質的に真性な第1非晶質半導体膜を形成する工程と、第1マスクを用いて、結晶系半導体基板の表面上に位置する第1非晶質半導体膜上に、第1導電型の第2非晶質半導体膜を形成する工程と、第2非晶質半導体膜上に、第1電極膜を形成する工程と、第2マスクを用いて、結晶系半導体基板の裏面上に位置する第1非晶質半導体膜上に、第2非晶質半導体膜と接触しないように、第2導電型の第3非晶質半導体膜を形成する工程とを備えている。
【0020】
この第2の局面による光起電力装置では、上記のように、結晶系半導体基板の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように、実質的に真性な第1非晶質半導体膜を形成することによって、結晶系半導体基板の表面、側面および裏面の実質的に全面において、結晶系半導体基板の表面近傍における結晶欠陥に起因するキャリアの再結合を抑制することができる。その結果、光起電力装置の出力特性を向上することができる。また、第1マスクを用いて、結晶系半導体基板の表面上に位置する第1非晶質半導体膜上に、第2非晶質半導体膜を形成するとともに、第2マスクを用いて、結晶系半導体基板の裏面上に位置する第1非晶質半導体膜上に、第2非晶質半導体膜と接触しないように、第3非晶質半導体膜を形成することによって、第2非晶質半導体膜と第3非晶質半導体膜とが重なるのを防止することができるので、第2非晶質半導体膜と第3非晶質半導体膜とによる意図しない接合が形成されるのを防止することができる。
【0021】
また、結晶系半導体基板の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように、第1非晶質半導体膜を形成することによって、たとえば、第2非晶質半導体膜と、酸化物系透明導電膜からなる第1電極膜とを同じ第1マスクで形成する場合に、第1電極膜の形成時に第1マスクに付着した酸素が次の第2非晶質シリコン膜の形成時に結晶系半導体基板の表面に導入されるのを防止することができる。このため、非晶質半導体膜よりも酸素の活性化率が高い結晶系半導体基板で酸素が活性化するのを防止することができるので、酸素が活性化することにより発生するキャリアの再結合中心が増加するのを防止することができる。その結果、第2非晶質半導体膜と、酸化物系透明導電膜からなる第1電極膜とを同じ第1マスクで形成する場合にも、酸素の活性化によるキャリアの再結合中心の増加に起因して光起電力装置の出力特性が劣化するのを防止することができる。
【0022】
上記第2の局面による光起電力装置の製造方法において、好ましくは、第1電極膜を形成する工程は、第2非晶質半導体膜の形成時に用いた第1マスクを用いて、第2非晶質半導体膜上に、第1電極膜を形成する工程を含む。このように構成すれば、第2非晶質半導体膜および第1電極膜を形成する際のマスク合わせの回数を1回にすることができるので、製造プロセスを簡略化することができる。また、第2非晶質シリコン膜の形成時および第1電極膜の形成時に同一の第1マスクを用いることによって、容易に、第1電極膜の形成領域を、第2非晶質半導体膜の形成領域と実質的に同じにすることができる。この場合、第1電極膜の形成領域が第2非晶質半導体膜の形成領域よりも小さい場合に比べて、発電に寄与する有効領域が大きくなるので、光起電力装置の出力特性をより向上させることができる。
【0023】
上記第2の局面による光起電力装置の製造方法において、好ましくは、第3非晶質半導体膜の形成時に用いた第2マスクを用いて、第3非晶質半導体膜上に、第2電極膜を形成する工程をさらに備える。このように構成すれば、第3非晶質半導体膜および第2電極膜を形成する際のマスク合わせの回数を1回にすることができるので、製造プロセスをより簡略化することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による光起電力装置の構造を示した断面図である。まず、図1を参照して、第1実施形態による光起電力装置の構造について説明する。
【0026】
この第1実施形態による光起電力装置では、図1に示すように、n型単結晶シリコン基板1の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように、約5nm〜約20nmの厚みを有する実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜2が形成されている。このノンドープ非晶質シリコン膜2は、n型単結晶シリコン基板1の表面、側面および裏面の近傍に位置する結晶欠陥であるダングリングボンドを終端して不活性化する機能を有する。なお、n型単結晶シリコン基板1は、本発明の「結晶系半導体基板」の一例であり、ノンドープ非晶質シリコン膜2は、本発明の「第1非晶質半導体膜」の一例である。
【0027】
n型単結晶シリコン基板1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2上には、約3nm〜約10nmの厚みを有するB(ボロン)がドープされたp型非晶質シリコン膜3、約70nm〜約100nmの厚みを有するITO(酸化インジウム錫)からなる表面電極4、および、数十μmの厚みを有する銀からなる集電極5が順次形成されている。なお、p型非晶質シリコン膜3は、本発明の「第2非晶質半導体膜」の一例であり、表面電極4は、本発明の「第1電極膜」の一例である。
【0028】
また、n型単結晶シリコン基板1の裏面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2上には、ノンドープ非晶質シリコン膜2に近い方から順に、約5nm〜約40nmの厚みを有するP(リン)がドープされたn型非晶質シリコン膜13、約70nm〜約100nmの厚みを有するITOからなる裏面電極14、および、数十μmの厚みを有する銀からなる集電極15が形成されている。なお、n型非晶質シリコン膜13は、本発明の「第3非晶質半導体膜」の一例であり、裏面電極14は、本発明の「第2電極膜」の一例である。
【0029】
ここで、第1実施形態では、n型単結晶シリコン基板1の全面を覆うように形成されたノンドープ非晶質シリコン膜2の表面上および裏面上にそれぞれ形成されたp型非晶質シリコン膜3およびn型非晶質シリコン膜13は、互いに接触しないように形成されている。すなわち、p型非晶質シリコン膜3の形成領域は、n型単結晶シリコン基板1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2の形成領域よりも小さく、かつ、n型非晶質シリコン膜13の形成領域は、n型単結晶シリコン基板1の裏面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2の形成領域よりも小さい。
【0030】
また、第1実施形態では、発電に寄与する有効領域を大きくするために、表面電極4の形成領域は、p型非晶質シリコン膜3の形成領域と実質的に同じになるように形成されている。
【0031】
第1実施形態では、上記のように、n型単結晶シリコン基板1の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように、実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜2を形成することによって、n型単結晶シリコン基板1の表面、側面および裏面の実質的に全面において、n型単結晶シリコン基板1の表面近傍における結晶欠陥に起因するキャリアの再結合を抑制することができる。その結果、光起電力装置の出力特性を向上させることができる。また、p型非晶質シリコン膜3の形成領域を、n型単結晶シリコン基板1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2の形成領域よりも小さくするとともに、n型非晶質シリコン膜13の形成領域を、n型単結晶シリコン基板1の裏面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2の形成領域よりも小さくすることによって、p型非晶質シリコン膜3とn型非晶質シリコン膜13とが重なるのを防止することができるので、p型非晶質シリコン膜3とn型非晶質シリコン膜13とによる意図しない接合が形成されるのを防止することができる。
【0032】
また、表面電極4の形成領域を、p型非晶質シリコン膜3の形成領域と実質的に同じにすることによって、表面電極の形成領域がp型非晶質シリコン膜の形成領域よりも小さい従来の構造(図13参照)に比べて、発電に寄与する有効領域を大きくすることができるので、光起電力装置の出力特性をより向上させることができる。
【0033】
次に、上記した第1実施形態による効果を確認するために、図1に示した第1実施形態による光起電力装置と図13に示した従来(比較例)の光起電力装置との出力特性(開放電圧VOC、短絡電流ISC、曲線因子F.Fおよびセル出力Pmax)を測定した結果について説明する。なお、開放電圧VOCは、光起電力装置に光を当てた際に発生する電圧を、表面電極と裏面電極との間に電圧計を接続して測定した電圧であり、電流を流さない状態での出力電圧値である。また、短絡電流ISCは、光起電力装置に光を当てた際に流れる電流を、光起電力装置の表面電極と裏面電極との間に電流計を接続して測定した電流であり、負荷がない場合の出力電流値である。また、セル出力Pmaxは、光起電力装置に負荷抵抗を接続したときに、負荷抵抗を変化させて最大の電力が得られる場合の電圧Vmおよび電流Imの積である。また、曲線因子F.Fは、セル出力Pmaxを開放電圧VOCと短絡電流ISCとの積で除した値であり、この曲線因子F.Fの値が1に近づくほど、光起電力装置の電流電圧特性が優れている。これらの出力特性の測定結果を以下の表1に示す。
【0034】
【表1】
上記表1を参照して、図1に示した第1実施形態による光起電力装置の開放電圧VOCおよび短絡電流ISCは、それぞれ、約0.707Vおよび約3.84Aであり、図13に示した従来(比較例)の光起電力装置の開放電圧VOC(約0.695V)および短絡電流ISC(約3.80A)よりも向上することが判明した。また、図1に示した第1実施形態による光起電力装置の曲線因子F.Fは、約0.761となり、図13に示した従来(比較例)の光起電力装置の曲線因子F.F(約0.744)よりもより1に近づくことが判明した。また、図1に示した第1実施形態による光起電力装置のセル出力Pmaxは、約2.07Wとなり、図13に示した従来(比較例)の光起電力装置のセル出力Pmax(1.97W)よりも約5%向上することが判明した。これは、図1に示した第1実施形態による光起電力装置の方が、図13に示した従来(比較例)の光起電力装置よりも、発電に寄与する有効領域がより大きく、かつ、より多くの結晶欠陥が不活性化されたためであると考えられる。
【0035】
上記表1の結果より、n型単結晶シリコン基板1の表面、側面および裏面のほぼ全面において結晶欠陥を不活性化するとともに、発電に寄与する有効領域をより大きくすることにより、光起電力装置の出力特性を向上させることができることが確認された。
【0036】
図2〜図11は、図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための平面図および断面図である。次に、図1〜図11を参照して、第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスについて説明する。
【0037】
まず、図2〜図4に示すように、n型単結晶シリコン基板1の表面(上面)が上になるように、n型単結晶シリコン基板1をトレイ31の基板受け部31aに設置する。この後、メタルマスク32の位置決め穴32aとトレイ31の位置決めピン31bとが嵌合するように、かつ、メタルマスク32の固定用マグネット32bがトレイ31に接触するように、メタルマスク32をn型単結晶シリコン基板1の表面上に設置する。この際、図2に示すように、n型単結晶シリコン基板1の側面がマスクされないように、n型単結晶シリコン基板1の4つの隅部1aのみをマスクする。
【0038】
この後、基板温度を約170℃に保持した状態で、H2(水素)ガスを約100sccmの流量で、かつ、約70Paの圧力で導入するとともに、約8.33mW/cm2の電力を供給することによって、n型単結晶シリコン基板1の表面を水素処理する。
【0039】
そして、プラズマCVD法を用いて、n型単結晶シリコン基板1の表面および側面上に、実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜2a(図5参照)を形成する。このノンドープ非晶質シリコン膜2aの形成条件は、基板温度:約170℃、SiH4(シラン)ガス流量:約40sccm、圧力:約40Pa、および、電力密度:約8.33mW/cm2である。この場合、n型単結晶シリコン基板1の側面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2aは、n型単結晶シリコン基板1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2aの厚みよりも小さい厚みで形成される。
【0040】
次に、表面にノンドープ非晶質シリコン膜2aが形成されたn型単結晶シリコン基板1の裏面が上になるように、n型単結晶シリコン基板1をトレイ31の基板受け部31aに設置するとともに、メタルマスク32をn型単結晶シリコン基板1の裏面上に設置した後、上記したノンドープ非晶質シリコン膜2aの形成プロセスと同様のプロセスを用いて、n型単結晶シリコン基板1の裏面の水素処理を行うとともに、n型単結晶シリコン基板1の裏面および側面上に、実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜を形成する。これにより、図6に示すように、n型単結晶シリコン基板1の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように、約5nm〜約20nmの厚みを有する実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜2が形成される。
【0041】
次に、図7〜図9に示すように、n型単結晶シリコン基板1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2が上になるように、n型単結晶シリコン基板1をトレイ41の基板受け部41aに設置する。この後、メタルマスク42の位置決め穴42aとトレイ41の位置決めピン41bとが嵌合するように、かつ、メタルマスク42の固定用マグネット42bがトレイ41に接触するように、メタルマスク42をn型単結晶シリコン基板1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2上に設置する。このメタルマスク42は、後述するp型非晶質シリコン膜3(図10参照)が、n型単結晶シリコン基板1の側面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2上に回り込むのを防止するために、n型単結晶シリコン基板1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2の形成領域よりも小さい開口部42cを有する。なお、メタルマスク42は、本発明の「第1マスク」の一例である。
【0042】
この後、図10に示すように、プラズマCVD法を用いて、n型単結晶シリコン基板1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2上に、約3nm〜約10nmの厚みを有するB(ボロン)がドープされたp型非晶質シリコン膜3を形成する。このp型非晶質シリコン膜3の形成条件は、基板温度:約170℃、H2ガス流量:0〜約100sccm、SiH4ガス流量:約40sccm、B2H6(ジボラン)/H2(H2に対するB2H6ガスの濃度:約2%)ガス流量:約40sccm、圧力:約40Pa、および、電力密度:約8.3mW/cm2である。
【0043】
次に、第1実施形態では、メタルマスク42(図9参照)を交換せずにそのまま用いて、スパッタリング法を用いて、p型非晶質シリコン膜3上に、約70nm〜約100nmの厚みを有するITO(酸化インジウム錫)からなる表面電極4を形成する。これにより、表面電極4の形成領域は、p型非晶質シリコン膜3の形成領域と実質的に同じになるので、容易に、発電に寄与する有効領域を大きくすることができる。
【0044】
次に、表面にp型非晶質シリコン膜3および表面電極4が形成されたn型単結晶シリコン基板1の裏面が上になるように、n型単結晶シリコン基板1をトレイ41の基板受け部41a(図9参照)に設置するとともに、メタルマスク42とは異なるメタルマスク(図示せず)をn型単結晶シリコン基板1の裏面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2上に設置した後、図11に示すように、プラズマCVD法を用いて、n型単結晶シリコン基板1の裏面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2上に、約5nm〜約40nmの厚みを有するP(リン)がドープされたn型非晶質シリコン膜13を形成する。なお、このn型非晶質シリコン膜13を形成する際に用いるメタルマスクは、本発明の「第2マスク」の一例である。このn型非晶質シリコン膜13の形成条件は、基板温度:約170℃、H2ガス流量:0〜約100sccm、SiH4ガス流量:約40sccm、PH3(ホスフィン)/H2(H2に対するPH3ガスの濃度:約1%)ガス流量:約40sccm、圧力:約40Pa、および、電力密度:約8.3mW/cm2である。
【0045】
次に、第1実施形態では、n型非晶質シリコン膜13の形成に用いたメタルマスクを交換せずにそのまま用いて、スパッタリング法を用いて、n型非晶質シリコン膜13上に、約70nm〜約100nmの厚みを有するITOからなる裏面電極14を形成する。これにより、裏面電極14の形成領域は、n型非晶質シリコン膜13の形成領域と実質的に同じになる。
【0046】
最後に、図1に示したように、スクリーン印刷法を用いて、表面電極4および裏面電極14上の所定領域に、それぞれ、数十μmの厚みを有する銀からなる集電極5および15を形成する。これにより、第1実施形態による光起電力装置が形成される。
【0047】
第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスでは、上記のように、n型単結晶シリコン基板1の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように、実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜2を形成することによって、p型非晶質シリコン膜3と表面電極4とを同じメタルマスク42で形成する場合に、メタルマスク42に付着した酸素が次のp型非晶質シリコン膜3の形成時にn型単結晶シリコン基板1の表面に導入されるのを防止することができる。このため、ノンドープ非晶質シリコン膜2やp型非晶質シリコン膜3よりも酸素の活性化率が高いn型単結晶シリコン基板1で酸素が活性化するのを防止することができるので、酸素が活性化することにより発生するキャリアの再結合中心が増加するのを防止することができる。その結果、p型非晶質シリコン膜3と表面電極4とを同じメタルマスク42で形成する場合にも、酸素の活性化によるキャリアの再結合中心の増加に起因して光起電力装置の出力特性が劣化するのを防止することができる。
【0048】
また、第1実施形態の製造プロセスでは、p型非晶質シリコン膜3および表面電極4を同じメタルマスク42を用いて形成することによって、p型非晶質シリコン膜3および表面電極4を形成する際のマスク合わせの回数を1回に低減することができる。その結果、製造プロセスを簡略化することができる。また、n型非晶質シリコン膜13の形成に用いたメタルマスクを交換せずにそのまま用いて、裏面電極14を形成することによって、n型非晶質シリコン膜13および裏面電極14を形成する際のマスク合わせの回数を1回に低減することができるので、製造プロセスをより簡略化することができる。
【0049】
(第2実施形態)
図12は、本発明の第2実施形態による光起電力装置の構造を示した断面図である。図12を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、n型単結晶シリコン基板1の全面を覆うように形成されたノンドープ非晶質シリコン膜22の表面および裏面上に、それぞれ、ノンドープ非晶質シリコン膜22aおよび22bがさらに形成されている。なお、ノンドープ非晶質シリコン膜22、22aおよび22bは、本発明の「第1非晶質半導体膜」の一例である。
【0050】
具体的には、n型単結晶シリコン基板1の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように、約4nmの厚みを有する実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜22が形成されている。このノンドープ非晶質シリコン膜22は、n型単結晶シリコン基板1の表面、側面および裏面の近傍に位置する結晶欠陥であるダングリングボンドを終端して不活性化する機能を有する。n型単結晶シリコン基板1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜22上には、約1nm〜約16nmの厚みを有する実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜22aが形成されている。ノンドープ非晶質シリコン膜22a上には、p型非晶質シリコン膜3、表面電極4、および、集電極5が順次形成されている。
【0051】
また、n型単結晶シリコン基板1の裏面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜22上には、約1nm〜約36nmの厚みを有する実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜22bが形成されている。ノンドープ非晶質シリコン膜22b上には、ノンドープ非晶質シリコン膜22bに近い方から順に、n型非晶質シリコン膜13、裏面電極14、および、集電極15が形成されている。
【0052】
第2実施形態では、上記のように、n型単結晶シリコン基板1の全面を覆うように形成されたノンドープ非晶質シリコン膜22の表面および裏面上に、それぞれ、ノンドープ非晶質シリコン膜22aおよび22bをさらに形成することによって、光起電力装置を構成する各膜の形成時間のばらつきを低減するために、ノンドープ非晶質シリコン膜22の形成時間を短縮してノンドープ非晶質シリコン膜22の厚みを小さくしたとしても、ノンドープ非晶質シリコン膜22aおよび22bの厚みを調節することにより、ノンドープ非晶質シリコン膜の見かけ上の厚みを所定の厚みに保持することができる。
【0053】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0054】
次に、第2実施形態による光起電力装置の製造プロセスとしては、図2〜図5に示した第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、n型単結晶シリコン基板1の全面上にノンドープ非晶質シリコン膜22を形成した後、ノンドープ非晶質シリコン膜22上にメタルマスク(図示せず)を設置する。そして、同一のメタルマスクを用いて、n型単結晶シリコン基板1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜22上に、実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜22a、p型非晶質シリコン膜3、および、表面電極4を順次形成する。この後、n型単結晶シリコン基板1の裏面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜22上に、表面側の各膜の形成に用いたメタルマスクとは異なるメタルマスク(図示せず)を設置した後、同一のメタルマスクを用いて、n型単結晶シリコン基板1の裏面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜22上に、ノンドープ非晶質シリコン膜22に近い方から順に、実質的に真性なノンドープ非晶質シリコン膜22b、n型非晶質シリコン膜13、および、裏面電極14を形成する。最後に、表面電極4および裏面電極14上の所定領域に、それぞれ、集電極5および15を形成する。このようにして、図12に示した第2実施形態による光起電力装置が形成される。
【0055】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0056】
たとえば、上記第1および第2実施形態では、p型非晶質シリコン膜3の形成領域を、n型単結晶シリコン基板1の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜2および22の形成領域よりも小さくするようにしたが、本発明はこれに限らず、p型非晶質シリコン膜の形成領域を、n型単結晶シリコン基板の表面上に位置するノンドープ非晶質シリコン膜の形成領域と実質的に同じにしてもよい。この場合、p型非晶質シリコン膜上に、p型非晶質シリコン膜と実質的に同じ形成領域を有する表面電極を形成すれば、発電に寄与する有効領域をより大きくすることができる。
【0057】
また、上記第1および第2実施形態では、p側およびn側の各膜を形成する際に、p側とn側とで異なるメタルマスクを用いるようにしたが、本発明はこれに限らず、p側およびn側の非晶質シリコン膜および電極膜の形成領域が同じ場合には、p側とn側とで同じメタルマスクを用いるようにしてもよい。
【0058】
また、上記第1および第2実施形態では、n型単結晶シリコン基板1を用いるようにしたが、本発明はこれに限らず、p型単結晶シリコン基板を用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による光起電力装置の構造を示した断面図である。
【図2】図1に示した第1実施形態による光起電力装置のノンドープ非晶質シリコン膜を形成する際の状態を示した拡大平面図である。
【図3】図2中の60−60線に沿った断面図(メタルマスクを取り付ける際の状態)である。
【図4】図2中の60−60線に沿った断面図(メタルマスクを取り付けた後の状態)である。
【図5】図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図6】図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図7】図1に示した第1実施形態による光起電力装置のp型非晶質シリコン膜を形成する際の状態を示した平面図である。
【図8】図7中の70−70線に沿った断面図(メタルマスクを取り付ける際の状態)である。
【図9】図7中の70−70線に沿った断面図(メタルマスクを取り付けた後の状態)である。
【図10】図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図11】図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態による光起電力装置の構造を示した断面図である。
【図13】従来のBSF構造を有する光起電力装置の一例を示した断面図である。
【符号の説明】
1 n型単結晶シリコン基板(結晶系半導体基板)
2、22、22a、22b ノンドープ非晶質シリコン膜(第1非晶質半導体膜)
3 p型非晶質シリコン膜(第2非晶質半導体膜)
4 表面電極(第1電極膜)
13 n型非晶質シリコン膜(第3非晶質半導体膜)
14 裏面電極(第2電極膜)
42 メタルマスク(第1マスク)
Claims (6)
- 表面、側面および裏面を有し、前記表面側から光が入射される結晶系半導体基板と、
前記結晶系半導体基板の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように形成され、実質的に真性な第1非晶質半導体膜と、
前記結晶系半導体基板の表面上に位置する前記第1非晶質半導体膜上に形成された第1導電型の第2非晶質半導体膜と、
前記第2非晶質半導体膜上に形成された第1電極膜と、
前記結晶系半導体基板の裏面上に位置する前記第1非晶質半導体膜上に、前記第2非晶質半導体膜と接触しないように形成された第2導電型の第3非晶質半導体膜とを備えた、光起電力装置。 - 前記第2非晶質半導体膜の形成領域は、前記結晶系半導体基板の表面上に位置する前記第1非晶質半導体膜の形成領域よりも小さい、請求項1に記載の光起電力装置。
- 前記第1電極膜の形成領域は、前記第2非晶質半導体膜の形成領域と実質的に同じである、請求項1または2に記載の光起電力装置。
- 結晶系半導体基板の表面、側面および裏面の実質的に全面を覆うように、実質的に真性な第1非晶質半導体膜を形成する工程と、
第1マスクを用いて、前記結晶系半導体基板の表面上に位置する前記第1非晶質半導体膜上に、第1導電型の第2非晶質半導体膜を形成する工程と、
前記第2非晶質半導体膜上に、第1電極膜を形成する工程と、
第2マスクを用いて、前記結晶系半導体基板の裏面上に位置する前記第1非晶質半導体膜上に、前記第2非晶質半導体膜と接触しないように、第2導電型の第3非晶質半導体膜を形成する工程とを備えた、光起電力装置の製造方法。 - 前記第1電極膜を形成する工程は、
前記第2非晶質半導体膜の形成時に用いた前記第1マスクを用いて、前記第2非晶質半導体膜上に、前記第1電極膜を形成する工程を含む、請求項4に記載の光起電力装置の製造方法。 - 前記第3非晶質半導体膜の形成時に用いた前記第2マスクを用いて、前記第3非晶質半導体膜上に、第2電極膜を形成する工程をさらに備える、請求項4または5に記載の光起電力装置の製造方法。
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