JP2004219108A - 着色膜の膜厚ムラ検査方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】透明体上に被着された着色膜の膜厚のムラを、製造工程においても確実に検査できるようにする。
【解決手段】透明体に着色膜が被着されたワークWを、白色蛍光灯12による透過照明下でラインセンサカメラ10により撮像し、得られた画像に基づいて該着色膜の膜厚のムラを検査する着色膜の膜厚ムラ検査装置であって、前記ワークWを透過した、前記着色膜の吸収率の高い波長域の光を、補色フィルタ22を通して前記撮像手段により撮像する。
【選択図】 図1
【解決手段】透明体に着色膜が被着されたワークWを、白色蛍光灯12による透過照明下でラインセンサカメラ10により撮像し、得られた画像に基づいて該着色膜の膜厚のムラを検査する着色膜の膜厚ムラ検査装置であって、前記ワークWを透過した、前記着色膜の吸収率の高い波長域の光を、補色フィルタ22を通して前記撮像手段により撮像する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、着色膜の膜厚ムラ検査方法及び装置、特に液晶ディスプレイ用等のカラーフィルタ又はその製造途中の未完成品等の、透明体上に塗布された着色膜の膜厚のムラを検査する際に適用して好適な着色膜の膜厚ムラ検査方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶用カラーフィルタやプラズマディスプレイパネル、それに有機EL等のディスプレイは、ガラス等の透明な基材上に何層か膜をコーティング(被着)して形成された部材が使用されている。例えば、液晶用カラーフィルタは、ガラス板上にブラックマトリックスの層が形成され、その上に、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各着色層がコーティングされた構造となっている。このRGB層は、スピンコートもしくはダイコートによりガラス板の全体にカラーレジストを塗布して各層に対応する膜を個別に形成した後、フォトリソグラフィによるパターニングという工程を経て順次所定の形状に形成される。
【0003】
このようなスピンコートやダイコートによる成膜時に厚さのムラが発生すると、その膜厚ムラはパターニング後のRGB層にそのまま残るため、製品の不良の原因となる。そのためには、膜厚のムラを検査することが重要であるが、従来、この種の膜厚のムラ検査に適用できる方法としては、目視によるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、成膜工程を経て液晶用カラーフィルタ等を製造する際、時間及び材料のロスを可能な限り少なくするためには、塗布直後の早い段階で膜厚ムラを発見し、対処することが望ましい。そのためには、塗布直後に膜厚ムラを発見できるように、膜厚ムラを検査(監視)する装置をコーターの直後にインラインで設置することが有効である。
【0005】
このような膜厚ムラの監視を含む検査には、光干渉式の膜厚計を利用できる。図11には、矢印方向にコンベア等により搬送される検査対象のワーク(基板)Wについて、膜厚計による3つの測定ヘッドで測定しているイメージを示す。
【0006】
又、これ以外にも、ラインセンサもしくはエリアセンサにより各種照明の下で撮像し、得られた画像をデータ処理する画像処理装置により検査することが考えられる。このような画像処理装置による場合は、光干渉式の膜厚計のように膜厚の絶対値を測定することはできないが、図12にイメージを示すように、ラインセンサ等の撮像部(撮像手段)10の視野内に、蛍光灯等の透過照明12による照明下でワークWの画像を収めることにより、ワーク全体を漏れなく監視することができる。又、膜厚ムラは入力画像の輝度値の差として表われることから、これをデータ処理部(パソコン等)14のモニタ上で監視するか、入力データを画像処理することにより検出するできる。なお、このような画像処理により検査する場合には、画像入力する際に使用する照明方法を選択する必要があり、その方法としてはこの図に示したような透過照明や、後述する反射照明がある。
【0007】
【特許文献1】
特許第2970380号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記光干渉式の膜厚計は、基板(ワーク)上のある点の膜厚を測定するには適しているが、基板全体の中のある一部分に発生している膜厚ムラは、それが膜厚計の測定点から外れると見逃すことになるという問題がある。
【0009】
又、前記画像処理装置による検査において、反射照明を選択する場合には、更に指向性の強い光を膜に照射する方法とスペクトル幅の狭い光源を照明に使用する方法があるが、いずれの方法にも問題点がある。
【0010】
即ち、前者の指向性の強い光を膜に照射する方法は、膜厚ムラに起因する表面の凹凸による光の反射角度の差を利用するものであり、図13にイメージを示すように、ワークWに対して光軸を斜めにしたラインセンサカメラ10により、該カメラ10の視野に対向する斜め方向からラインライトガイドの先端に集光レンズを付けた照明12Aにより照射し、画像入力を行なっている。この方法は、図14(A)に示すように、凹凸が急峻な膜厚ムラが対象の場合には、入力画像において膜厚ムラの部分とその周辺部で輝度値の差が大きくなるため検出可能であるが、同図(B)のように、厚さの変化がなだらかな膜厚ムラが対象の場合は、光の反射角度の差が小さいために輝度値の差が小さく、十分なコントラストが得られないため、モニタ上で監視あるいは画像処理による検出は困難である。
【0011】
又、後者のスペクトル幅の狭い光源を照明に使用する方法は、膜の表面の反射光と、膜と基材の界面の反射光との干渉により生じる、図15にイメージを示すような干渉縞を画像入力するものである。この干渉縞は、膜厚分布に沿って等高線状に発生するため、指向性の強い光を膜に照射する方法では画像入力できない膜厚の変化がなだらかな、前記図14(B)に示したような膜厚ムラも画像入力することができる。但し、この方法では、膜厚ムラが周囲との段差であり、且つその段差が波長の整数倍付近である場合は、段差の上下(前後)で充分な輝度値の差が得られないという問題がある。又、段差の上下で輝度値に差があったとしても、その段差の程度(寸法)は入力画像に現われないため、正常な部分と区別がつかない恐れがある。
【0012】
一方、膜厚ムラを画像入力するために透過照明を選択する場合には、前記図12に示したように、光源としては蛍光灯やハロゲンランプ、LED等からなる透過照明12が利用できるが、通常、透過照明として使用されるのは、液晶ディスプレイのバックライトとして用いられる白色光である。膜厚ムラがある部分は、周囲と比較して透過光量が変化するため、膜厚ムラは入力画像における周囲との輝度値の差として現われる。しかし、白色光にはカラーレジストの吸収率の小さい波長の光が必ず含まれているため、白色光の透過照明を使用して入力した画像においては、ムラ部とその周囲との輝度値の差が小さいことから、モニタ上での監視あるいは画像処理による検出は困難であるという問題があった。
【0013】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、透明体上に被着された着色膜の膜厚のムラを、製造工程においても確実に検査することができる着色膜の膜厚ムラ検査方法及び装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、透明体に着色膜が被着された対象物を透過照明下で撮像手段により撮像し、得られた画像に基づいて該着色膜の膜厚のムラを検査する際、前記対象物を透過した、前記着色膜の吸収率の高い波長域の光を、前記撮像手段により撮像することにより、前記課題を解決したものである。
【0015】
本発明は、又、透明体に着色膜が被着された対象物を透過照明下で撮像手段により撮像し、得られた画像に基づいて該着色膜の膜厚のムラを検査する着色膜の膜厚ムラ検査装置であって、前記対象物を透過した、前記着色膜の吸収率の高い波長域の光を、前記撮像手段により撮像することにより、同様に前記課題を解決したものである。
【0016】
即ち、本発明においては、着色膜の膜厚ムラを検査する際、該膜の吸収率の高い光を画像入力できるようにしたので、入力画像に基づいてわずかな膜厚の差をも識別できるようになることから、膜厚ムラを確実に検査することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る第1実施形態の膜厚ムラ検査装置の要部構成を示す概略斜視図、図2は、その制御系全体の概要を示すブロック図である。
【0018】
本実施形態の膜厚ムラ検査装置は、コンベア20により矢印方向に搬送される液晶用カラーフィルタ等のワーク(透明体に着色膜が被着された対象物)Wを、その斜め上方から撮像するラインセンサカメラ(撮像手段)10と、該ワークWを下方から照明する白色蛍光灯(透過照明)12と、ラインセンサカメラ10から入力される画像データを処理して膜厚ムラ検査等を行ない、その結果をモニタ上に表示すると共に、装置全体の制御を行なうパソコン(制御装置、画像処理装置)14とを備えている。
【0019】
又、上記ラインセンサカメラ10の受光側には、ワークWに被着されている着色膜の吸収率の高い波長域の光を透過するバンドパスフィルタ22が配置されている。このバンドパスフィルタ22としては、RGBのカラーフィルタの場合であれば、各色に対する補色フィルタをそれぞれ使用することができる。但し、検査対象の着色膜の吸収率が高い波長域の光を透過するものであれば、他のフィルタを使用してもよい。
【0020】
更に、透過照明12の照射側には、カラーレジストを対象とする時に、照射光による感光を防止するために、短波長カットフィルタ24が付設されている。
【0021】
本実施形態では、ラインセンサカメラ10を、その光軸がワークWの表面に対して斜めになるように配置している。光軸の傾斜角度としては、垂直方向に対して、例えば20°とすることができる。
【0022】
図3(A)に示すように、ラインセンサカメラ10を、光軸がワークWに表面に垂直になるように配置した場合には、該カメラ10のレンズ等に当たった照明光がワークWに反射し、この反射光が入力画像に撮像されることになる。これを防止するために、同図(B)に示すように、ラインセンサカメラ10を斜めにし、そのレンズ等に当たった照明光がワークW側に反射したとしても、その反射光がレンズに入射することを防止できるようにしている。
【0023】
又、前記のようにバンドパスフィルタ22をカメラ10側に配置する場合には、図4に示すように、同様に該フィルタ22からの反射光がカメラ10のレンズ等に映り込んで視野に入ることを防ぐために、該カメラ10の光軸に対してフィルタ面を傾けている。
【0024】
次に、ワークWがRカラーレジストの場合にバンドパスフィルタ22として使用するシアンフィルタ(Rの補色フィルタ)について説明する。
【0025】
Rカラーレジストに対する可視光域における透過率を図5に実線で示すように、ピークは600nm以上の波長域にある。そこで、この600nm以上の光を選択的に透過する照明として、同図に破線で相対強度を併せて示したように、白色蛍光灯12にシアンフィルタを組合わせて使用する。なお、図示は省略するが、GとBの各カラーレジストの場合も同様で、照明として(白色蛍光灯+マゼンタフィルタ)、(白色蛍光灯+イエローフィルタ)の各組合せを使用できる。
【0026】
このようにフィルタを組合わせて使用する場合は、便宜上シアンフィルタ22Aについて図6(B)に示すように、前記図1の場合と同様にラインセンサカメラ10側に配置する方法と、同図(A)に示すように光源側に配置する方法がある。他のフィルタの場合も同様である。
【0027】
シアンフィルタ22Aをカメラ10側に配置する場合には、フィルタの面積は小さくて済む。但し、前述したように、フィルタの反射光が測定対象物(ワーク)Wに映り込む問題が発生するため、前記図4に示したようにフィルタを光軸に対し傾けることにより対応する必要がある。逆に、光源側に設置する場合は、光源全体を被う必要があるため、カメラ10側に設置する場合に比較してフィルタの面積を大きくする必要がある。
【0028】
次に、本実施形態の作用を、図7のフローチャートに従って説明する。
【0029】
前記図1に示したように、前記コンベア20によりワーク(対象物)Wを搬送し、撮像位置に到達した時点で前記ラインセンサカメラ10により搬送されつつあるワークWを撮像し、画像入力する(ステップ1、2)。
【0030】
次いで、入力画像にシェーディング補正やノイズ除去等の前処理を行い(ステップ3)、前処理が終了した検査画像に対して強調処理を行なう(ステップ4)。
【0031】
この強調処理は、図8(A)に入力された画像のヒストグラムの例を、同図(B)に入力画像の例を、それぞれ強調処理を行なう前(左)と行なった後(右)についてイメージを示すように、処理前のヒストグラムにおける矢印範囲にある領域の階調部分(輝度値範囲)を拡大することにより、ムラが強調された右側の入力画像にすることに当たる。
【0032】
このようにムラを強調処理した後、その画像を前記パソコン14のモニタに表示し、モニタ上で目視検査(監視)を行なう。
【0033】
又、目視検査以外にも、前記ステップ3で前処理した画像を2値化し、その2値化領域をラベリングし、そのラベリング領域についてサイズやフィレ径を算出する粒子解析等の画像処理による検査を行なってもよい。
【0034】
以上詳述した本実施形態によれば、光干渉式膜厚計を使用する場合とは異なり、ワークWの基板全体の膜厚ムラを検査(監視)することが可能となる。又、反射照明を使用した場合と異なり、周囲と段差を有する膜厚ムラも検査することが可能である。
【0035】
白色光単独の透過照明を使用した場合と比較して、より膜厚ムラが強調された画像が得られるため、検査が容易となる。
【0036】
図9に、白色光を使用した(透過率が大きい)場合とカラーレジストの補色(吸収率の高い波長)の光を使用した(透過率が小さい)場合とで、撮像後に得られる膜厚ムラ画像についてコントラストが異なる理由を示す。例えば、入射光強度I0に対する透過光強度Iの比率である透過率が0.1の膜で厚さが2倍になった場合、透過率は2乗で減衰するので0.01となり、透過光量は0.1倍となるが、透過率0.9の膜で厚さが2倍になった場合には、透過率は0.81となり、透過光量は0.81/0.9=0.9倍となる。この透過光量の比が、入力画像におけるコントラストとなるため、吸収率の高い波長を光源に使用するとコントラストが高くなる。一般に、膜厚と透過率の関係は次式に示すランベルトの法則に従う。
【0037】
Log10(I0/I)=αd
(ここで、α:吸光係数、d:膜厚)
【0038】
膜厚がndになった時の透過率は(I/I0)−nとなり、膜厚dの場合との光量の比は1/(I/I0)n−1となり、吸収率の高い波長の光を使用する方がコントラストが高い。
【0039】
又、本実施形態の膜厚ムラ検査装置を、塗布ラインにおけるコーターのライン直後に設置することにより、膜厚ムラを塗布直後にインラインで監視もしくは検査することが可能となり、塗布の異常を迅速に知ることができる。
【0040】
又、測定対象のワークWがカラーレジストの場合、光源12の光に波長400nm付近又はそれ以下の波長の光が含まれるとカラーレジストが感光する恐れがあるが、光源12を短波長カットフィルタ24で覆うようにしたことにより、カラーレジストの感光(硬化)を防止することができる。
【0041】
次に、本発明に係る第2実施形態の膜厚ムラ検査装置について説明する。
【0042】
本実施形態は、図10(A)に示すように、フィルタを併用せずに光源(照明)として低圧ナトリウムランプ12Bを単独で使用するようにした以外は、前記第1実施形態と実質的に同一である。
【0043】
なお、光源としては、カラーレジストの透過率の低いスペクトルを有するものであればよいので、Bカラーレジストが測定対象の際には、同図(B)にBカラーレジストの透過率と相対強度の関係を示したように、低圧ナトリウムランプ12Bを使用可能である。又、同様に、必ずしも対象の色に対する補色に限定されないため、例えばGカラーレジストが測定対象の場合の光源としては、マゼンタだけではなく、Rのフィルタも使用可能である。
【0044】
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0045】
例えば、検査対象物は、前記実施形態に示したように液晶用カラーフィルタ等のRGBの着色膜を有するものであれば、RGBの補色であるC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の光源もしくはフィルタを使用する必要がある。
このCMYをそれぞれ発光する光源には、RGBのうち各2つの蛍光体を使用した蛍光灯が考えられる。又、白色の光源とCMYのフィルタを併用する場合は、光源には白色の蛍光灯、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、LED等が使用できる。シアンフィルタ等の各種フィルタは、市販されているもの、例えば色ガラスや蒸着干渉フィルタが使用可能である。
【0046】
又、測定対象に対し、撮像手段(カメラ)10の光軸を傾ける角度については、前記実施形態では20°とする場合を示したが、これに限定されない。即ち、傾斜角度は、撮像手段と測定対象間の距離や撮像手段の大きさに左右されるために一義的に定義できない。そのため、実際には光軸の傾きを変えて画像入力を行い、撮像手段が入力画像に撮像されていないかを確認するテストにより決定する。
【0047】
又、フィルタを光軸に対して傾ける角度についても、フィルタと測定対象間の距離やフィルタの大きさに左右されるため、同様に一義的に定義できないが、撮像手段の直前にフィルタを配置する一般的な方法では45°とすると、フィルタの反射光が入射画像に映ることは防止できる。又、45°とすると市販のダイクロイックミラーが使用可能になるという利点もある。
【0048】
又、撮像手段はラインセンサに限定されず、エリアセンサであってもよく、このような撮像手段にはCCDエリアセンサ及びラインセンサ、CMOSエリアセンサ及びラインセンサ等が使用可能である。
【0049】
更に、短波長カットフィルタには、市販の紫外線カットフィルタやイエローフィルタが使用可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、透明体上に被着された着色層の膜厚のムラを、製造工程においても確実に検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の膜厚ムラ検査装置の要部を示す概略斜視図
【図2】上記検査装置の制御系の概要を示すブロック図
【図3】カメラを対象物に対して傾ける効果を示す説明図
【図4】フィルタを対象物に対して傾ける効果を示す説明図
【図5】Rカラーレジストの透過率と透過照明光の関係を示す線図
【図6】フィルタの配置例を示す要部側面図
【図7】実施例の作用を示すフローチャート
【図8】入力画像の強調処理を説明する線図
【図9】吸収率の違いによる膜厚ムラの輝度値の差を示す説明図
【図10】第2実施形態のカメラと光源の関係を示す要部側面図及びBカラーレジストの透過率と透過照明光の関係を示す線図
【図11】従来の光干渉式膜厚計による検査方法を示す概略斜視図
【図12】従来の画像処理装置による検査方法を示す概略斜視図
【図13】反射照明下で撮像する検査方法を示す概略斜視図
【図14】反射照明下で撮像する場合の問題点を示す説明図
【図15】膜厚ムラにより生じる干渉縞のイメージを示す説明図
【符号の説明】
10…ラインセンサカメラ(撮像部)
12…透過照明(光源)
14…パソコン(画像処理部)
20…コンベア
22…バンドパスフィルタ
24…短波長カットフィルタ
【発明が属する技術分野】
本発明は、着色膜の膜厚ムラ検査方法及び装置、特に液晶ディスプレイ用等のカラーフィルタ又はその製造途中の未完成品等の、透明体上に塗布された着色膜の膜厚のムラを検査する際に適用して好適な着色膜の膜厚ムラ検査方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶用カラーフィルタやプラズマディスプレイパネル、それに有機EL等のディスプレイは、ガラス等の透明な基材上に何層か膜をコーティング(被着)して形成された部材が使用されている。例えば、液晶用カラーフィルタは、ガラス板上にブラックマトリックスの層が形成され、その上に、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各着色層がコーティングされた構造となっている。このRGB層は、スピンコートもしくはダイコートによりガラス板の全体にカラーレジストを塗布して各層に対応する膜を個別に形成した後、フォトリソグラフィによるパターニングという工程を経て順次所定の形状に形成される。
【0003】
このようなスピンコートやダイコートによる成膜時に厚さのムラが発生すると、その膜厚ムラはパターニング後のRGB層にそのまま残るため、製品の不良の原因となる。そのためには、膜厚のムラを検査することが重要であるが、従来、この種の膜厚のムラ検査に適用できる方法としては、目視によるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、成膜工程を経て液晶用カラーフィルタ等を製造する際、時間及び材料のロスを可能な限り少なくするためには、塗布直後の早い段階で膜厚ムラを発見し、対処することが望ましい。そのためには、塗布直後に膜厚ムラを発見できるように、膜厚ムラを検査(監視)する装置をコーターの直後にインラインで設置することが有効である。
【0005】
このような膜厚ムラの監視を含む検査には、光干渉式の膜厚計を利用できる。図11には、矢印方向にコンベア等により搬送される検査対象のワーク(基板)Wについて、膜厚計による3つの測定ヘッドで測定しているイメージを示す。
【0006】
又、これ以外にも、ラインセンサもしくはエリアセンサにより各種照明の下で撮像し、得られた画像をデータ処理する画像処理装置により検査することが考えられる。このような画像処理装置による場合は、光干渉式の膜厚計のように膜厚の絶対値を測定することはできないが、図12にイメージを示すように、ラインセンサ等の撮像部(撮像手段)10の視野内に、蛍光灯等の透過照明12による照明下でワークWの画像を収めることにより、ワーク全体を漏れなく監視することができる。又、膜厚ムラは入力画像の輝度値の差として表われることから、これをデータ処理部(パソコン等)14のモニタ上で監視するか、入力データを画像処理することにより検出するできる。なお、このような画像処理により検査する場合には、画像入力する際に使用する照明方法を選択する必要があり、その方法としてはこの図に示したような透過照明や、後述する反射照明がある。
【0007】
【特許文献1】
特許第2970380号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記光干渉式の膜厚計は、基板(ワーク)上のある点の膜厚を測定するには適しているが、基板全体の中のある一部分に発生している膜厚ムラは、それが膜厚計の測定点から外れると見逃すことになるという問題がある。
【0009】
又、前記画像処理装置による検査において、反射照明を選択する場合には、更に指向性の強い光を膜に照射する方法とスペクトル幅の狭い光源を照明に使用する方法があるが、いずれの方法にも問題点がある。
【0010】
即ち、前者の指向性の強い光を膜に照射する方法は、膜厚ムラに起因する表面の凹凸による光の反射角度の差を利用するものであり、図13にイメージを示すように、ワークWに対して光軸を斜めにしたラインセンサカメラ10により、該カメラ10の視野に対向する斜め方向からラインライトガイドの先端に集光レンズを付けた照明12Aにより照射し、画像入力を行なっている。この方法は、図14(A)に示すように、凹凸が急峻な膜厚ムラが対象の場合には、入力画像において膜厚ムラの部分とその周辺部で輝度値の差が大きくなるため検出可能であるが、同図(B)のように、厚さの変化がなだらかな膜厚ムラが対象の場合は、光の反射角度の差が小さいために輝度値の差が小さく、十分なコントラストが得られないため、モニタ上で監視あるいは画像処理による検出は困難である。
【0011】
又、後者のスペクトル幅の狭い光源を照明に使用する方法は、膜の表面の反射光と、膜と基材の界面の反射光との干渉により生じる、図15にイメージを示すような干渉縞を画像入力するものである。この干渉縞は、膜厚分布に沿って等高線状に発生するため、指向性の強い光を膜に照射する方法では画像入力できない膜厚の変化がなだらかな、前記図14(B)に示したような膜厚ムラも画像入力することができる。但し、この方法では、膜厚ムラが周囲との段差であり、且つその段差が波長の整数倍付近である場合は、段差の上下(前後)で充分な輝度値の差が得られないという問題がある。又、段差の上下で輝度値に差があったとしても、その段差の程度(寸法)は入力画像に現われないため、正常な部分と区別がつかない恐れがある。
【0012】
一方、膜厚ムラを画像入力するために透過照明を選択する場合には、前記図12に示したように、光源としては蛍光灯やハロゲンランプ、LED等からなる透過照明12が利用できるが、通常、透過照明として使用されるのは、液晶ディスプレイのバックライトとして用いられる白色光である。膜厚ムラがある部分は、周囲と比較して透過光量が変化するため、膜厚ムラは入力画像における周囲との輝度値の差として現われる。しかし、白色光にはカラーレジストの吸収率の小さい波長の光が必ず含まれているため、白色光の透過照明を使用して入力した画像においては、ムラ部とその周囲との輝度値の差が小さいことから、モニタ上での監視あるいは画像処理による検出は困難であるという問題があった。
【0013】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、透明体上に被着された着色膜の膜厚のムラを、製造工程においても確実に検査することができる着色膜の膜厚ムラ検査方法及び装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、透明体に着色膜が被着された対象物を透過照明下で撮像手段により撮像し、得られた画像に基づいて該着色膜の膜厚のムラを検査する際、前記対象物を透過した、前記着色膜の吸収率の高い波長域の光を、前記撮像手段により撮像することにより、前記課題を解決したものである。
【0015】
本発明は、又、透明体に着色膜が被着された対象物を透過照明下で撮像手段により撮像し、得られた画像に基づいて該着色膜の膜厚のムラを検査する着色膜の膜厚ムラ検査装置であって、前記対象物を透過した、前記着色膜の吸収率の高い波長域の光を、前記撮像手段により撮像することにより、同様に前記課題を解決したものである。
【0016】
即ち、本発明においては、着色膜の膜厚ムラを検査する際、該膜の吸収率の高い光を画像入力できるようにしたので、入力画像に基づいてわずかな膜厚の差をも識別できるようになることから、膜厚ムラを確実に検査することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る第1実施形態の膜厚ムラ検査装置の要部構成を示す概略斜視図、図2は、その制御系全体の概要を示すブロック図である。
【0018】
本実施形態の膜厚ムラ検査装置は、コンベア20により矢印方向に搬送される液晶用カラーフィルタ等のワーク(透明体に着色膜が被着された対象物)Wを、その斜め上方から撮像するラインセンサカメラ(撮像手段)10と、該ワークWを下方から照明する白色蛍光灯(透過照明)12と、ラインセンサカメラ10から入力される画像データを処理して膜厚ムラ検査等を行ない、その結果をモニタ上に表示すると共に、装置全体の制御を行なうパソコン(制御装置、画像処理装置)14とを備えている。
【0019】
又、上記ラインセンサカメラ10の受光側には、ワークWに被着されている着色膜の吸収率の高い波長域の光を透過するバンドパスフィルタ22が配置されている。このバンドパスフィルタ22としては、RGBのカラーフィルタの場合であれば、各色に対する補色フィルタをそれぞれ使用することができる。但し、検査対象の着色膜の吸収率が高い波長域の光を透過するものであれば、他のフィルタを使用してもよい。
【0020】
更に、透過照明12の照射側には、カラーレジストを対象とする時に、照射光による感光を防止するために、短波長カットフィルタ24が付設されている。
【0021】
本実施形態では、ラインセンサカメラ10を、その光軸がワークWの表面に対して斜めになるように配置している。光軸の傾斜角度としては、垂直方向に対して、例えば20°とすることができる。
【0022】
図3(A)に示すように、ラインセンサカメラ10を、光軸がワークWに表面に垂直になるように配置した場合には、該カメラ10のレンズ等に当たった照明光がワークWに反射し、この反射光が入力画像に撮像されることになる。これを防止するために、同図(B)に示すように、ラインセンサカメラ10を斜めにし、そのレンズ等に当たった照明光がワークW側に反射したとしても、その反射光がレンズに入射することを防止できるようにしている。
【0023】
又、前記のようにバンドパスフィルタ22をカメラ10側に配置する場合には、図4に示すように、同様に該フィルタ22からの反射光がカメラ10のレンズ等に映り込んで視野に入ることを防ぐために、該カメラ10の光軸に対してフィルタ面を傾けている。
【0024】
次に、ワークWがRカラーレジストの場合にバンドパスフィルタ22として使用するシアンフィルタ(Rの補色フィルタ)について説明する。
【0025】
Rカラーレジストに対する可視光域における透過率を図5に実線で示すように、ピークは600nm以上の波長域にある。そこで、この600nm以上の光を選択的に透過する照明として、同図に破線で相対強度を併せて示したように、白色蛍光灯12にシアンフィルタを組合わせて使用する。なお、図示は省略するが、GとBの各カラーレジストの場合も同様で、照明として(白色蛍光灯+マゼンタフィルタ)、(白色蛍光灯+イエローフィルタ)の各組合せを使用できる。
【0026】
このようにフィルタを組合わせて使用する場合は、便宜上シアンフィルタ22Aについて図6(B)に示すように、前記図1の場合と同様にラインセンサカメラ10側に配置する方法と、同図(A)に示すように光源側に配置する方法がある。他のフィルタの場合も同様である。
【0027】
シアンフィルタ22Aをカメラ10側に配置する場合には、フィルタの面積は小さくて済む。但し、前述したように、フィルタの反射光が測定対象物(ワーク)Wに映り込む問題が発生するため、前記図4に示したようにフィルタを光軸に対し傾けることにより対応する必要がある。逆に、光源側に設置する場合は、光源全体を被う必要があるため、カメラ10側に設置する場合に比較してフィルタの面積を大きくする必要がある。
【0028】
次に、本実施形態の作用を、図7のフローチャートに従って説明する。
【0029】
前記図1に示したように、前記コンベア20によりワーク(対象物)Wを搬送し、撮像位置に到達した時点で前記ラインセンサカメラ10により搬送されつつあるワークWを撮像し、画像入力する(ステップ1、2)。
【0030】
次いで、入力画像にシェーディング補正やノイズ除去等の前処理を行い(ステップ3)、前処理が終了した検査画像に対して強調処理を行なう(ステップ4)。
【0031】
この強調処理は、図8(A)に入力された画像のヒストグラムの例を、同図(B)に入力画像の例を、それぞれ強調処理を行なう前(左)と行なった後(右)についてイメージを示すように、処理前のヒストグラムにおける矢印範囲にある領域の階調部分(輝度値範囲)を拡大することにより、ムラが強調された右側の入力画像にすることに当たる。
【0032】
このようにムラを強調処理した後、その画像を前記パソコン14のモニタに表示し、モニタ上で目視検査(監視)を行なう。
【0033】
又、目視検査以外にも、前記ステップ3で前処理した画像を2値化し、その2値化領域をラベリングし、そのラベリング領域についてサイズやフィレ径を算出する粒子解析等の画像処理による検査を行なってもよい。
【0034】
以上詳述した本実施形態によれば、光干渉式膜厚計を使用する場合とは異なり、ワークWの基板全体の膜厚ムラを検査(監視)することが可能となる。又、反射照明を使用した場合と異なり、周囲と段差を有する膜厚ムラも検査することが可能である。
【0035】
白色光単独の透過照明を使用した場合と比較して、より膜厚ムラが強調された画像が得られるため、検査が容易となる。
【0036】
図9に、白色光を使用した(透過率が大きい)場合とカラーレジストの補色(吸収率の高い波長)の光を使用した(透過率が小さい)場合とで、撮像後に得られる膜厚ムラ画像についてコントラストが異なる理由を示す。例えば、入射光強度I0に対する透過光強度Iの比率である透過率が0.1の膜で厚さが2倍になった場合、透過率は2乗で減衰するので0.01となり、透過光量は0.1倍となるが、透過率0.9の膜で厚さが2倍になった場合には、透過率は0.81となり、透過光量は0.81/0.9=0.9倍となる。この透過光量の比が、入力画像におけるコントラストとなるため、吸収率の高い波長を光源に使用するとコントラストが高くなる。一般に、膜厚と透過率の関係は次式に示すランベルトの法則に従う。
【0037】
Log10(I0/I)=αd
(ここで、α:吸光係数、d:膜厚)
【0038】
膜厚がndになった時の透過率は(I/I0)−nとなり、膜厚dの場合との光量の比は1/(I/I0)n−1となり、吸収率の高い波長の光を使用する方がコントラストが高い。
【0039】
又、本実施形態の膜厚ムラ検査装置を、塗布ラインにおけるコーターのライン直後に設置することにより、膜厚ムラを塗布直後にインラインで監視もしくは検査することが可能となり、塗布の異常を迅速に知ることができる。
【0040】
又、測定対象のワークWがカラーレジストの場合、光源12の光に波長400nm付近又はそれ以下の波長の光が含まれるとカラーレジストが感光する恐れがあるが、光源12を短波長カットフィルタ24で覆うようにしたことにより、カラーレジストの感光(硬化)を防止することができる。
【0041】
次に、本発明に係る第2実施形態の膜厚ムラ検査装置について説明する。
【0042】
本実施形態は、図10(A)に示すように、フィルタを併用せずに光源(照明)として低圧ナトリウムランプ12Bを単独で使用するようにした以外は、前記第1実施形態と実質的に同一である。
【0043】
なお、光源としては、カラーレジストの透過率の低いスペクトルを有するものであればよいので、Bカラーレジストが測定対象の際には、同図(B)にBカラーレジストの透過率と相対強度の関係を示したように、低圧ナトリウムランプ12Bを使用可能である。又、同様に、必ずしも対象の色に対する補色に限定されないため、例えばGカラーレジストが測定対象の場合の光源としては、マゼンタだけではなく、Rのフィルタも使用可能である。
【0044】
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0045】
例えば、検査対象物は、前記実施形態に示したように液晶用カラーフィルタ等のRGBの着色膜を有するものであれば、RGBの補色であるC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の光源もしくはフィルタを使用する必要がある。
このCMYをそれぞれ発光する光源には、RGBのうち各2つの蛍光体を使用した蛍光灯が考えられる。又、白色の光源とCMYのフィルタを併用する場合は、光源には白色の蛍光灯、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、LED等が使用できる。シアンフィルタ等の各種フィルタは、市販されているもの、例えば色ガラスや蒸着干渉フィルタが使用可能である。
【0046】
又、測定対象に対し、撮像手段(カメラ)10の光軸を傾ける角度については、前記実施形態では20°とする場合を示したが、これに限定されない。即ち、傾斜角度は、撮像手段と測定対象間の距離や撮像手段の大きさに左右されるために一義的に定義できない。そのため、実際には光軸の傾きを変えて画像入力を行い、撮像手段が入力画像に撮像されていないかを確認するテストにより決定する。
【0047】
又、フィルタを光軸に対して傾ける角度についても、フィルタと測定対象間の距離やフィルタの大きさに左右されるため、同様に一義的に定義できないが、撮像手段の直前にフィルタを配置する一般的な方法では45°とすると、フィルタの反射光が入射画像に映ることは防止できる。又、45°とすると市販のダイクロイックミラーが使用可能になるという利点もある。
【0048】
又、撮像手段はラインセンサに限定されず、エリアセンサであってもよく、このような撮像手段にはCCDエリアセンサ及びラインセンサ、CMOSエリアセンサ及びラインセンサ等が使用可能である。
【0049】
更に、短波長カットフィルタには、市販の紫外線カットフィルタやイエローフィルタが使用可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、透明体上に被着された着色層の膜厚のムラを、製造工程においても確実に検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の膜厚ムラ検査装置の要部を示す概略斜視図
【図2】上記検査装置の制御系の概要を示すブロック図
【図3】カメラを対象物に対して傾ける効果を示す説明図
【図4】フィルタを対象物に対して傾ける効果を示す説明図
【図5】Rカラーレジストの透過率と透過照明光の関係を示す線図
【図6】フィルタの配置例を示す要部側面図
【図7】実施例の作用を示すフローチャート
【図8】入力画像の強調処理を説明する線図
【図9】吸収率の違いによる膜厚ムラの輝度値の差を示す説明図
【図10】第2実施形態のカメラと光源の関係を示す要部側面図及びBカラーレジストの透過率と透過照明光の関係を示す線図
【図11】従来の光干渉式膜厚計による検査方法を示す概略斜視図
【図12】従来の画像処理装置による検査方法を示す概略斜視図
【図13】反射照明下で撮像する検査方法を示す概略斜視図
【図14】反射照明下で撮像する場合の問題点を示す説明図
【図15】膜厚ムラにより生じる干渉縞のイメージを示す説明図
【符号の説明】
10…ラインセンサカメラ(撮像部)
12…透過照明(光源)
14…パソコン(画像処理部)
20…コンベア
22…バンドパスフィルタ
24…短波長カットフィルタ
Claims (16)
- 透明体に着色膜が被着された対象物を透過照明下で撮像手段により撮像し、得られた画像に基づいて該着色膜の膜厚のムラを検査する際、
前記対象物を透過した、前記着色膜の吸収率の高い波長域の光を、前記撮像手段により撮像することを特徴とする着色膜の膜厚ムラ検査方法。 - 前記着色膜の吸収率の高い波長域の光が、該着色膜の色の補色であることを特徴とする請求項1に記載の着色膜の膜厚ムラ検査方法。
- 前記着色膜の吸収率の高い波長域の光が、光源自体から前記対象物に照射されることを特徴とする請求項1又は2に記載の着色膜の膜厚ムラ検査方法。
- 前記着色膜の吸収率の高い波長域の光が、白色光源と吸収率の高い波長域の光を透過するバンドパスフィルタとを組合わせて前記対象物に照射されることを特徴とする請求項1又は2に記載の着色膜の膜厚ムラ検査方法。
- 前記着色膜の吸収率の高い波長域の光が、前記対象物と前記撮像手段との間に配設された該当する光を透過するバンドパスフィルタを通して撮像されることを特徴とする請求項4に記載の着色膜の膜厚ムラ検査方法。
- 前記バンドパスフィルタを対象物と撮像手段の間に配設する場合、該フィルタの表面を撮像手段の光軸と斜交させることを特徴とする請求項5に記載の着色膜の膜厚ムラ検査方法。
- 前記撮像手段の光軸を、前記対象物に対して、垂直方向から傾斜させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の着色膜の膜厚ムラ検査方法。
- 前記着色膜が露光前のカラーレジストである場合、前記透過照明が、該レジストが感光する波長域の光を吸収するカットフィルタを通して、前記対象物に照射されることを特徴とする請求項1乃至7に記載の着色膜の膜厚ムラ検査方法。
- 透明体に着色膜が被着された対象物を透過照明下で撮像手段により撮像し、得られた画像に基づいて該着色膜の膜厚のムラを検査する着色膜の膜厚ムラ検査装置であって、
前記対象物を透過した、前記着色膜の吸収率の高い波長域の光を、前記撮像手段により撮像することを特徴とする着色膜の膜厚ムラ検査装置。 - 前記着色膜の吸収率の高い波長域の光が、該着色膜の色の補色であることを特徴とする請求項9に記載の着色膜の膜厚ムラ検査装置。
- 前記着色膜の吸収率の高い波長域の光が、光源自体から前記対象物に照射されることを特徴とする請求項9又は10に記載の着色膜の膜厚ムラ検査装置。
- 前記着色膜の吸収率の高い波長域の光が、白色光源と吸収率の高い波長域の光を透過するバンドパスフィルタとを組合わせて前記対象物に照射されることを特徴とする請求項9又は10に記載の着色膜の膜厚ムラ検査装置。
- 前記着色膜の吸収率の高い波長域の光が、前記対象物と前記撮像手段との間に配設された該当する光を透過するバンドパスフィルタを通して撮像されることを特徴とする請求項12に記載の着色膜の膜厚ムラ検査装置。
- 前記バンドパスフィルタを対象物と撮像手段の間に配設する場合、該フィルタの表面を撮像手段の光軸と斜交させることを特徴とする請求項13に記載の着色膜の膜厚ムラ検査装置。
- 前記撮像手段の光軸を、前記対象物に対して、垂直方向から傾斜させることを特徴とする請求項9乃至14のいずれかに記載の着色膜の膜厚ムラ検査装置。
- 前記着色膜が露光前のカラーレジストである場合、前記透過照明が、該レジスとが感光する波長域の光を吸収するカットフィルタを通して、前記対象物に照射されることを特徴とする請求項9乃至15に記載の着色膜の膜厚ムラ検査装置。
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