JP2004218566A - 燃料供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料ポンプ6には、ポンプ部11からエンジン本体24側に向け燃料を直接的に吐出するエンジン側吐出口12と、ポンプ部11からモータ部10内を通じて吸引ポンプ20に向け燃料を吐出する吸引ポンプ側吐出口14とを設け、吸引ポンプ側吐出口14と吸引ポンプ20との間に吸引ポンプ側フィルタ18を設ける。従って、モータ部10内で発生する異物は吸引ポンプ側フィルタ18により除去でき、エンジン側吐出口12からは異物が含まれていない燃料を直接的に吐出できる。これにより、燃料フィルタを小さくできるから、チャンバ3を小型化しても燃料溜り5に所定量の燃料を確保でき、全体を小型化することができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車用エンジン等にタンク内の燃料を供給するのに好適に用いられる燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用エンジン等に燃料を供給する燃料供給装置は、例えば、燃料を貯留する燃料タンクと、該燃料タンク内に配置された有底筒状のチャンバと、モータ部と該モータ部によって駆動され、該チャンバ内に収容された燃料を吸込んでエンジンに向け吐出するポンプ部とからなる燃料ポンプと、前記チャンバ内に設けられ、該燃料ポンプのポンプ部から吐出される燃料の一部を利用して前記チャンバ内に燃料を流入させる吸引ポンプとによって大略構成されている。
【0003】
ここで、チャンバは、燃料タンク内の燃料が残り少なくなり液面が低くなった場合、車両が旋回走行したり、傾斜面を走行して燃料の液面が傾いた場合でも、燃料ポンプの吸込側の周囲に燃料を確保するものである。
【0004】
また、燃料供給装置には、燃料ポンプの周囲に位置して、該燃料ポンプから吐出された燃料が通過することにより、該燃料中の異物を除去し清浄にする燃料フィルタが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特表2002−506501号公報
【0006】
そして、従来技術による燃料供給装置は、燃料ポンプのモータ部によってポンプ部を駆動すると、該ポンプ部はチャンバ内の燃料を吸込んで吐出し、この燃料は燃料フィルタによって清浄化された状態でエンジン側に設けられた噴射弁に供給される。また、燃料ポンプから吐出された一部の燃料は吸引ポンプに供給され、該吸引ポンプは燃料ポンプから供給された燃料の流れを利用し、燃料タンク内の燃料をチャンバ内に流入させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による燃料供給装置は、燃料ポンプの周囲に位置して噴射弁に供給する燃料を清浄化する燃料フィルタを設けているから、チャンバ内に所定量の燃料を確保しようとした場合には、燃料フィルタの体積分だけチャンバを大きくする必要があり、燃料供給装置全体が大型化してしまうという問題がある。
【0008】
また、燃料フィルタを小型化してチャンバを小さく抑えることも考えられるが、燃料フィルタを小型化した場合には、該燃料フィルタの濾過能力が低下するから、例えば噴射弁側に異物が供給される虞が生じてしまうという問題がある。
【0009】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、チャンバを大きくすることなく所定量の燃料の確保と燃料の清浄化を可能とし、全体を小型化することができるようにした燃料供給装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために請求項1の発明は、燃料ポンプには、ポンプ部からエンジンに向け燃料を吐出するエンジン側吐出口と、ポンプ部からモータ部内を通して吸引ポンプに向け燃料を吐出する吸引ポンプ側吐出口とを設け、前記吸引ポンプ側吐出口と前記吸引ポンプとの間には流通する燃料中の異物を除去し清浄にする吸引ポンプ側フィルタを設ける構成としている。
【0011】
このように構成したことにより、燃料ポンプのモータ部によってポンプ部を駆動すると、該ポンプ部はエンジン側吐出口からエンジンに向け燃料を吐出する。また、ポンプ部は一部の燃料をモータ部内に吐出し、該モータ部内を通して吸引ポンプ側吐出口から吸引ポンプに供給する。ここで、燃料ポンプ内で発生する異物の大部分はモータ部、詳しくはモータ部のコンミテータにブラシが摩擦接触したときの摩耗粉となっている。
【0012】
このようにモータ部で発生した異物は、燃料と一緒に吸引ポンプに向けて流れるが、その途中には吸引ポンプ側フィルタを設けているから、該吸引ポンプ側フィルタによって異物を除去することができる。
【0013】
従って、燃料ポンプのエンジン側吐出口は、モータ部を経由せずエンジン側に直接的に燃料を吐出するから、エンジン側には殆ど異物が含まれていない燃料を供給することができる。これにより、燃料を清浄にするフィルタには濾過能力の低い小型のものを用いることができ、チャンバを小型化することができる。
【0014】
また、請求項2の発明は、燃料ポンプには、ポンプ部からエンジンに向け燃料を吐出するエンジン側吐出口と、ポンプ部からモータ部内を通して燃料を吐出するモータ側吐出口とを設け、前記モータ側吐出口には流通する燃料中の異物を除去し清浄にするモータ側フィルタを設ける構成としている。
【0015】
このように構成したことにより、燃料ポンプのモータ部によってポンプ部を駆動すると、該ポンプ部はエンジン側吐出口からエンジンに向け燃料を吐出する。また、ポンプ部は一部の燃料をモータ部内に吐出し、該モータ部内を通してモータ側吐出口に供給する。ここで、燃料ポンプ内で発生する異物の大部分はモータ部、詳しくはモータ部のコンミテータにブラシが摩擦接触したときの摩耗粉となっている。
【0016】
このようにモータ部で発生した異物は、燃料と一緒にモータ側吐出口から流れ出るが、その途中にはモータ側フィルタを設けているから、該モータ側フィルタによって異物を除去することができる。
【0017】
従って、燃料ポンプのエンジン側吐出口は、モータ部を経由せずエンジン側に直接的に燃料を吐出するから、エンジン側には殆ど異物が含まれていない燃料を供給することができる。これにより、燃料を清浄にするフィルタには濾過能力の低い小型のものを用いることができ、チャンバを小型化することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による燃料供給装置を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
まず、図1ないし図6は本発明の第1の実施の形態を示し、本実施の形態では、燃料供給装置を自動車用エンジンに適用した場合を例に挙げて説明する。
【0020】
図1において、1は自動車等の車両に搭載された略箱形状の燃料タンクで、該燃料タンク1は、内部に燃料を貯留するもので、底板1Aと上板1Bとを有している。また、上板1Bには、後述の蓋体2が取付けられる取付開口1Cが形成されている。
【0021】
2は燃料タンク1の取付開口1Cに取付けられた蓋体で、該蓋体2は、図2、図3に示す如く、取付開口1Cを施蓋して燃料タンク1の周壁の一部を構成する平板部2Aと、該平板部2Aから取付開口1Cを介して燃料タンク1内に突出した筒状のチャンバ取付部2Bとにより構成されている。
【0022】
3は燃料タンク1内に配置されたチャンバで、該チャンバ3は、図2に示す如く、例えば樹脂材料、金属材料等により有底筒状の容器として形成されている。そして、チャンバ3の下部側には閉塞された底部3Aが形成され、チャンバ3の上部側には開口部3Bが形成され、該開口部3B側が蓋体2のチャンバ取付部2Bに取付けられている。また、チャンバ3は、燃料タンク1内の燃料収容部4内に配置され、その内部は燃料収容部4に貯留された燃料の一部が流入する燃料溜り5となっている。
【0023】
そして、チャンバ3は、タンク1内の燃料の一部を常時収容し、後述する燃料ポンプ6の吸込口11Fの周囲に一定量の燃料を溜めるものである。これにより、例えばタンク1内の燃料が残り少なくなり燃料の液面が低くなった場合、または車両の旋回走行等によって液面が傾いた場合でも、チャンバ3により燃料ポンプ6の吸込口11Fの周囲に十分な量の燃料を確保でき、この吸込口11Fを燃料中に浸した状態に保持することができる。
【0024】
次に、6は燃料供給装置の動力源となる燃料ポンプで、該燃料ポンプ6は、燃料タンク1(チャンバ3)内の燃料を吸込み、後述するエンジン本体24側に供給するもので、チャンバ3内に横倒し状態で収容されている。また、燃料ポンプ6は、図4に示す如く、後述のケーシング7、カバー8、回転軸9、モータ部10、ポンプ部11、エンジン側吐出口12、内部吐出口13、吸引ポンプ側吐出口14によって大略構成されている。
【0025】
7は燃料ポンプの外殻を構成する筒状のケーシングで、該ケーシング7は、軸方向の一側が後述のカバー8により閉塞され、軸方向の他側がポンプ部11により閉塞されている。
【0026】
8はケーシング7の一側に設けられたカバ−で、該カバー8は、その軸中心の位置に後述の回転軸9を回転可能に支持し、その周囲にモータ部10のブラシ10Dを軸方向に移動可能に支持している。また、カバー8の外周側には、後述の吸引ポンプ側吐出口14が軸方向に突出して設けられている。
【0027】
9はカバー8と後述するポンプ部11との間に回転可能に軸支された回転軸で、該回転軸9は、後述するモータ部10のロータ10Bとポンプ部11のインペラ11Eを回転可能に支持するものである。
【0028】
10はケーシング7内に収容されたモータ部で、該モータ部10は、カバー8とポンプ部11との間に位置してケーシング7内に取付けられた永久磁石からなるステータ10Aと、該ステータ10Aの内側に隙間をもって配置され、回転軸9に一体的に取付けられたロータ10Bおよびコンミテ−タ10Cと、先端面が該コンミテータ10Cに摺接するようにカバー8に取付けられた一対のブラシ10Dとにより大略構成されている。
【0029】
そして、モータ部10は、コネクタ(図示せず)からブラシ10D、コンミテータ10Cを介してロータ10Bに給電されることにより、該ロータ10Bが回転軸9と一体に回転し、これによって後述するポンプ部11のインペラ11Eを回転駆動するものである。
【0030】
11はケーシング7の他側に設けられたポンプ部で、該ポンプ部11は、チャンバ3内の燃料を吸込んで燃料タンク1の外部に設けられたエンジン本体24の噴射弁27等に向け吐出するものである。
【0031】
ここで、ポンプ部11は、ケーシング7の他端に取付けられた外側ハウジング11Aと、該外側ハウジング11Aに衝合して設けられた内側ハウジング11Bと、該各ハウジング11A,11B間に形成されたインペラ収容部11Cおよび環状の燃料通路11Dと、該インペラ収容部11Cに回転可能に収容され、中心部が回転軸9に一体回転するように取付けられたインペラ11Eと、前記外側ハウジング11Aの外周側に位置して燃料通路11Dの吸込側に連通した吸込口11Fとによって大略構成されている。また、内側ハウジング11Bには、燃料通路11Dの吐出側に連通して後述のエンジン側吐出口12と内部吐出口13とが設けられている。
【0032】
また、12はポンプ部11の内側ハウジング11B(または外側ハウジング11A)の外周側に設けられたエンジン側吐出口で、該エンジン側吐出口12は、燃料通路11Dの吐出側に連通して径方向外向きに形成されている。そして、エンジン側吐出口12は、吸込口11Fからポンプ部11に吸込まれた燃料を、モータ部10を経由せず後述の供給パイプ16に直接的に吐出し、エンジン本体24に向け供給するものである。
【0033】
一方、13はポンプ部11の内側ハウジング11Bの外周側に設けられた内部吐出口で、該内部吐出口13は、燃料通路11Dの吐出側に連通し、モータ部10に向け軸方向に形成されている。そして、内部吐出口13は、吸込口11Fからポンプ部11に吸込まれた燃料を燃料ポンプ6内のモータ部10側に吐出することにより、この燃料をモータ部10内の隙間を経由して後述の吸引ポンプ側吐出口14に向け供給するものである。
【0034】
14はカバー8の外周側に設けられた吸引ポンプ側吐出口で、該吸引ポンプ側吐出口14は、カバー8から軸方向に突出して設けられている。そして、吸引ポンプ側吐出口14は、ポンプ部11からモータ部10内の隙間を通じて供給される燃料を吐出し、後述の吸引ポンプ側フィルタ18等を介して吸引ポンプ20に供給するものである。
【0035】
次に、15はポンプ部11の吸込口11Fに取付けられた内側吸込フィルタで、該内側吸込フィルタ15は、チャンバ3の底部3Aに沿って設けられ、該チャンバ3から吸込む燃料中に含まれる異物を除去し、清浄にした燃料をポンプ部11側に供給するものである。
【0036】
16は燃料タンク1内の燃料を外部に供給する供給パイプで、該供給パイプ16の基端側はチャンバ3内でポンプ部11のエンジン側吐出口12に接続されている。また、供給パイプ16の先端側は、蓋体2の平板部2Aから燃料タンク1の外部に突出し、後述の配管25,26等を介して噴射弁27に接続されている。
【0037】
17は燃料ポンプ6の吸引ポンプ側吐出口14に接続された連結パイプで、該連結パイプ17は、吸引ポンプ側吐出口14と後述する吸引ポンプ側フィルタ18の流入口18Bとを連結している。
【0038】
18は連結パイプ17の下流側に設けられた吸引ポンプ側フィルタで、該吸引ポンプ側フィルタ18は、図5に示す如く、略箱型状に形成されたフィルタケース18Aと、該フィルタケース18Aに設けられ、連結パイプ17に接続された流入口18Bと、該流入口18Bの反対側に設けられた流出口18Cと、前記フィルタケース18A内に設けられ、メッシュ状の繊維材料、スポンジ状の多孔質材料等からなるフィルタエレメント18Dとによって大略構成されている。
【0039】
そして、吸引ポンプ側フィルタ18は、燃料ポンプ6内で発生する大部分の異物、詳しくはブラシ10Dとコンミテータ10Cとの摩擦接触による摩耗粉等を除去し、清浄にした燃料を吸引ポンプ20側に供給するものである。
【0040】
19は吸引ポンプ側フィルタ18の流出口18Cに接続された絞りパイプで、該絞りパイプ19には絞り部19Aが形成されている。ここで、絞り部19Aは、燃料ポンプ6のポンプ部11からエンジン側吐出口12を介して噴射弁27(エンジン本体24)に向け吐出される燃料と吸引ポンプ側吐出口14を介して吸引ポンプ20に向け吐出される燃料とを分配するものである。
【0041】
20はチャンバ3の底部3A側に設けられた吸引ポンプで、該吸引ポンプ20は、例えばジェットポンプ等により構成され、燃料ポンプ6の吸引ポンプ側吐出口14から吐出された一部の燃料を利用して燃料収容部4内の燃料をチャンバ3内の燃料溜り5に流入させるものである。
【0042】
ここで、吸引ポンプ20は、絞りパイプ19の下流側に取付けられたノズル部20Aと、該ノズル部20Aの先端側を縮径して形成されたノズル口20Bと、前記ノズル部20Aを取囲む筒体として形成されたポンプケース20Cと、該ポンプケース20Cと前記ノズル部20Aとの間で燃料を流通させる流通空間20Dとにより構成されている。また、ポンプケース20C(流通空間20D)は、その基端側(吸込側)が後述の吸込パイプ21に接続され、先端側(吐出側)が後述の吐出パイプ23に接続されている。
【0043】
そして、吸引ポンプ20は、燃料ポンプ6による吐出燃料の一部が連結パイプ17を介してノズル部20Aに流入すると、この燃料をノズル口20Bから高い流速で流出させることによりポンプケース20C内の流通空間20Dに負圧を発生させる。これにより、吸引ポンプ20は、チャンバ3の外側の燃料収容部4から吸込パイプ21を介して流通空間20D内に燃料を吸引し、この燃料をノズル口20Bから流出する燃料と一緒に吐出パイプ23に吐出するものである。
【0044】
21は吸引ポンプ20によりチャンバ3の外側から燃料を吸込むための吸込パイプで、該吸込パイプ21は、その基端側が吸引ポンプ20のポンプケース20Cに接続されている。また、吸込パイプ21の先端側はチャンバ3の底部3A側で外部に突出し、この突出端側には、吸引ポンプ20内への異物侵入を防止する外側吸込フィルタ22が取付けられている。
【0045】
23は吸引ポンプ20により吸込んだ燃料をチャンバ3内の燃料溜り5に吐出する吐出パイプで(図3参照)、該吐出パイプ23は、吸引ポンプ20のポンプケース20Cに接続されている。
【0046】
一方、図1において、24は車両に搭載されたエンジン本体、25は該エンジン本体24に向けて燃料を供給する燃料配管で、該燃料配管25は、その一端側が燃料供給装置の供給パイプ16に接続されている。また、燃料配管25の他端側は、エンジン本体24に取付けられた他の燃料配管26に接続され、この燃料配管26には、エンジン本体24の各気筒に対応して複数の噴射弁27が取付けられている。
【0047】
本実施の形態による燃料供給装置は上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
【0048】
まず、燃料ポンプ6のモータ部10に給電してロータ10Bを回転駆動すると、この駆動力は回転軸9を介してポンプ部11に伝達される。これにより、ポンプ部11は、インペラ11Eを高速で回転させ、チャンバ3内の燃料を内側吸込フィルタ15を介して吸込口11Fから吸込み、燃料通路11Dの吸込側から吐出側に供給する。
【0049】
ここで、絞りパイプ19に設けられた絞り部19Aは、吸引ポンプ側吐出口14から吸引ポンプ20に流れる燃料に流通抵抗を与えることにより、ポンプ部11に設けられた内部吐出口13からモータ部10側に所定量の燃料だけが吐出されるようにしている。これにより、絞り部19Aは、ポンプ部11から吐出される燃料を、エンジン本体24側と吸引ポンプ20側とに適宜に分配することができる。
【0050】
そして、内部吐出口13からモータ部10側に吐出された燃料は、該モータ部10内の隙間を通って吸引ポンプ側吐出口14側に流れ、燃料ポンプ6内で発生する異物の大部分を占めるブラシ10Dの摩耗粉等と一緒に連結パイプ17に吐出される。これにより、エンジン側吐出口12は、殆ど異物が混入していないほぼ清浄な燃料だけを供給パイプ16に吐出することができる。
【0051】
また、燃料ポンプ6内の異物と一緒に連結パイプ17に吐出された燃料は、吸引ポンプ側フィルタ18のフィルタエレメント18Dによって濾過され、異物が除去された状態で絞りパイプ19を介して吸引ポンプ20に供給される。そして、この燃料は、吸引ポンプ20のノズル部20Aに流入し、吸引ポンプ20を作動させる。これにより、タンク1内の燃料は、吸引ポンプ20により外側吸込フィルタ22と吸込パイプ21とを介してチャンバ3の外側から内側に吸引され、ノズル部20Aのノズル口20Bから流出する燃料と一緒に吐出パイプ23からチャンバ3内に吐出される。
【0052】
これにより、チャンバ3内には、燃料ポンプ6の吸込側に一定量の燃料を溜めることができる。従って、例えばタンク1内の液面が低下したり、傾いた場合でも、燃料ポンプ6によってチャンバ3内の燃料を安定的に吸込み、吐出することができる。
【0053】
一方、ポンプ部11のエンジン側吐出口12からモータ部10内を経由せず直接的に吐出される清浄な燃料は、供給パイプ16から配管25,26等を介して各噴射弁27に供給され、該各噴射弁27からエンジン本体24の各気筒に噴射される。
【0054】
かくして、本実施の形態によれば、燃料ポンプ6には、ポンプ部11からエンジン本体24側に向け燃料を直接的に吐出するエンジン側吐出口12と、ポンプ部11からモータ部10内を通じて吸引ポンプ20に向け燃料を吐出する吸引ポンプ側吐出口14とを設け、該吸引ポンプ側吐出口14と吸引ポンプ20と間には吸引ポンプ側フィルタ18を設ける構成としている。
【0055】
従って、吸引ポンプ20に供給される燃料だけをモータ部10内で流通させ、この燃料に混入した摩耗粉等の異物を吸引ポンプ側フィルタ18によって除去することができる。これにより、エンジン側吐出口12からは殆ど異物が含まれていない清浄な燃料を吐出することができる。
【0056】
この結果、エンジン本体24側に供給する燃料を濾過するフィルタ(図示せず)等は濾過能力の低い小型のものを用いても、燃料を十分に清浄化することができるから、製造コストを低減することができる。また、チャンバ3を小型化しても燃料溜り5に所定量の燃料を確保できるから、燃料供給装置の全体を小型化することができる。
【0057】
また、吸引ポンプ側吐出口14と吸引ポンプ20との間の絞りパイプ19には絞り部19Aを設けているから、ポンプ部11から吐出される燃料を、エンジン本体24側と吸引ポンプ20側とに適宜に分配することができる。
【0058】
次に、図7は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、燃料ポンプには、ポンプ部からエンジンに向け燃料を吐出するエンジン側吐出口と、ポンプ部からモータ部内を通して燃料を吐出するモータ側吐出口とを設け、前記モータ側吐出口には流通する燃料中の異物を除去し清浄にするモータ側フィルタを設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0059】
31は燃料タンク1内に配置された第2の実施の形態によるチャンバで、該チャンバ31は、第1の実施の形態によるチャンバ3とほぼ同様に、底部31A、開口部31Bを有する有底筒状の容器として形成されている。しかし、本実施の形態によるチャンバ31は、底部31A側に外側吸込フィルタ22が取付けられる燃料流入口31Cが形成されている点で、第1の実施の形態によるチャンバ3と相違している。
【0060】
また、32は第2の実施の形態による燃料ポンプで、該燃料ポンプ32は、第1の実施の形態による燃料ポンプ6とほぼ同様に形成されている。しかし、第2の実施の形態による燃料ポンプ32は、第1の実施の形態による吸込ポンプ側吐出口14に代えて後述のモータ側吐出口33が設けられている点で相違している。
【0061】
33は燃料ポンプ32に設けられ、モータ部10の内部を経由した燃料が吐出されるモータ側吐出口で、該モータ側吐出口33には後述のモータ側フィルタ34が取付けられている。
【0062】
34はモータ側吐出口33に取付けられたモータ側フィルタで、該モータ側フィルタ34は、第1の実施の形態による吸引ポンプ側フィルタ18とほぼ同様に、モータ部10で発生した摩耗粉等を除去し、清浄にした燃料をチャンバ31内に吐出するものである。
【0063】
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態によれば、吸込ポンプ20が省略された形式の燃料供給装置にも広く適用することができる。
【0064】
次に、図8は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、吸引ポンプ側フィルタには、燃料ポンプのポンプ部から吐出される燃料をエンジン側と吸引ポンプ側とに分配する絞り部を一体的に設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0065】
41は連結パイプ17の下流側に取付けられた第3の実施の形態による吸引ポンプ側フィルタで、該吸引ポンプ側フィルタ41は、第1の実施の形態による吸引ポンプ側フィルタ18とほぼ同様に、フィルタケース41A、流入口41B、流出口41C、フィルタエレメント41Dによって大略構成されている。しかし、第3の実施の形態による吸引ポンプ側フィルタ41は、流出口41Cに後述の絞り部42が一体的に設けられている点で、第1の実施の形態による吸引ポンプ側フィルタ18と相違している。
【0066】
42は吸引ポンプ側フィルタ41に設けられた絞り部で、該絞り部42は、流出口41Cを縮径することによって吸引ポンプ側フィルタ41と一体的に設けられている。そして、絞り部42は、燃料ポンプ6のポンプ部11から吐出される燃料をエンジン本体24側と吸引ポンプ20側とに適宜に分配するものである。
【0067】
43は第1の実施の形態による絞りパイプ19に代えて用いられた他の連結パイプで、該連結パイプ43は、吸引ポンプ側フィルタ41の流出口41Cと吸引ポンプ20のノズル部20Aとを接続するものである。なお、他の連結パイプ43は、吸引ポンプ側フィルタ41の流出口41Cと一体に形成してもよく、または吸引ポンプ20のノズル部20Aと一体に形成してもよいものである。
【0068】
かくして、このように構成された第3の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第3の実施の形態によれば、絞り部42は吸引ポンプ側フィルタ41に一体的に設ける構成としているから、燃料供給装置をより一層小型化することができる。
【0069】
なお、第1の実施の形態では、吸引ポンプ側吐出口14の下流側に絞りパイプ19を取付け、該絞りパイプ19に絞り部19Aを設ける構成とした場合を例示した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば吸引ポンプ側吐出口14の上流側に取付けられた連結パイプ17に絞り部を設けてもよく、また吸引ポンプ側吐出口14に絞り部を設ける構成としてもよい。
【0070】
また、第1の実施の形態では、吸引ポンプ側フィルタ18、絞りパイプ19、吸引ポンプ20をそれぞれ別体に設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば吸引ポンプ側フィルタ18と絞りパイプ19とを一体に形成してもよく、また絞りパイプ19と吸引ポンプ20とを一体に形成してもよい。
【0071】
一方、吸引ポンプ側フィルタ18と吸引ポンプ20とを一体に形成してもよい。この場合には絞りパイプ19を省略し、吸引ポンプ側フィルタ18と吸引ポンプ20とを直接的に接続することができる。また、吸引ポンプ側フィルタ18、絞りパイプ19および吸引ポンプ20を一体に形成する構成としてもよい。これらの構成は第3の実施の形態にも同様に適用することができる。
【0072】
さらに、各実施の形態では、燃料タンク1の底板1Aとチャンバ3,31の底部3A,31Aとを別個に形成する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、チャンバの底部を燃料タンクの底板の一部によって構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による燃料供給装置を用いた燃料供給系統を示す系統図である。
【図2】図1中の燃料供給装置を拡大して示す縦断面図である。
【図3】図2中の矢示III−III方向からみた燃料供給装置の断面図である。
【図4】燃料ポンプを拡大して示す縦断面図である。
【図5】図3中の吸引ポンプ側フィルタ、絞りパイプ、吸引ポンプ等を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図6】燃料供給装置による燃料の供給流路を模式的に示す系統図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態による燃料供給装置を拡大して示す縦断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態による吸引ポンプ側フィルタ、絞り部を吸引ポンプ等と一緒に拡大して示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク
3,31 チャンバ
6,32 燃料ポンプ
10 モータ部
11 ポンプ部
12 エンジン側吐出口
14 吸引ポンプ側吐出口
18,41 吸引ポンプ側フィルタ
19 絞りパイプ
19A,42 絞り部
20 吸引ポンプ
24 エンジン本体
33 モータ側吐出口
34 モータ側フィルタ
Claims (2)
- 燃料タンク内に配置された有底筒状のチャンバと、モータ部と該モータ部によって駆動され該チャンバ内に収容された燃料を吸込んでエンジンに向け吐出するポンプ部とからなる燃料ポンプと、前記チャンバ内に設けられ該燃料ポンプのポンプ部から吐出される燃料の一部を利用して前記チャンバ内に燃料を流入させる吸引ポンプとを備えてなる燃料供給装置において、
前記燃料ポンプには、前記ポンプ部からエンジンに向け燃料を吐出するエンジン側吐出口と、前記ポンプ部からモータ部内を通して前記吸引ポンプに向け燃料を吐出する吸引ポンプ側吐出口とを設け、前記吸引ポンプ側吐出口と前記吸引ポンプとの間には流通する燃料中の異物を除去し清浄にする吸引ポンプ側フィルタを設ける構成としたことを特徴とする燃料供給装置。 - 燃料タンク内に配置された有底筒状のチャンバと、モータ部と該モータ部によって駆動され該チャンバ内に収容された燃料を吸込んでエンジンに向け吐出するポンプ部とからなる燃料ポンプとを備えてなる燃料供給装置において、
前記燃料ポンプには、前記ポンプ部からエンジンに向け燃料を吐出するエンジン側吐出口と、前記ポンプ部からモータ部内を通して燃料を吐出するモータ側吐出口とを設け、前記モータ側吐出口には流通する燃料中の異物を除去し清浄にするモータ側フィルタを設ける構成としたことを特徴とする燃料供給装置。
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-
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