JP2004218490A - 筒内噴射式内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】成層燃焼モード運転では、通常は、アクセル開度等に基づいて算出した要求図示トルクに基づいて燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、筒内気流強度、EGR量、吸入空気量、バルブタイミング、燃料圧力等の各種制御パラメータを算出する。その後、トルクダウン要求が発生して要求図示トルクを一時的に補正したときには、応答性の良い制御パラメータ(燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、筒内気流強度)は、補正後の要求図示トルクに基づいて算出して、要求図示トルクの変化に応じて応答良く変化させ、一方、応答性が悪く遅れが大きい制御パラメータ(EGR量、吸入空気量、バルブタイミング、燃料圧力)は、補正前の要求図示トルクに基づいて算出して、あまり変化させないようにする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮行程で筒内に燃料を噴射して成層燃焼させる筒内噴射式内燃機関の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、低燃費、低排気エミッション、高出力の特長を兼ね備えた筒内噴射式エンジンの需要が急増している。この筒内噴射式エンジンは、低負荷時には、少量の燃料を圧縮行程で筒内に直接噴射して混合気を成層燃焼させ、高負荷時には、燃料噴射量を増量して吸気行程で筒内に直接噴射して混合気を均質燃焼させるようにしている。
【0003】
この筒内噴射式エンジンにおいては、特許文献1(特開2001−221091号公報)に示すように、成層燃焼モード運転中に、アクセル開度等に基づいて要求トルクを算出し、この要求トルクに基づいて燃料噴射量を算出すると共に、この燃料噴射量に基づいて燃料噴射時期、点火時期、吸入空気量(スロットル開度)、EGR量(EGR弁開度)等の各種制御パラメータを算出するようにしたものがある。
【0004】
また、特許文献2(特開2000−38953号公報)に示すように、成層燃焼モード運転中に、自動変速装置の変速時等に発生するトルクショックを抑制するために、自動変速装置の変速時等に燃料噴射量を一時的に補正してトルク補正を行うようにしたものがある。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−221091号公報(第3頁〜第5頁等)
【特許文献2】
特開2000−38953号公報(第4頁〜第5頁等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、成層燃焼モード運転中に、要求トルクに基づいて算出した燃料噴射量に基づいて各種制御パラメータ(燃料噴射時期、点火時期、吸入空気量、EGR量等)を算出するシステムでは、例えば図5に示すように、自動変速装置の変速時等にトルクダウン要求が発生して、燃料噴射量を一時的に減量補正してトルク補正を行ったときに、燃料噴射量の変化に応じて、燃料噴射時期、点火時期、吸入空気量(スロットル開度)、EGR量(EGR弁開度)等の各種制御パラメータも変化する。
【0007】
その際、燃料噴射時期や点火時期は、ほとんど応答遅れなくほぼ瞬時に変更することができるので、要求トルクの変化に応答良く追従して変化させることができるが、吸入空気量やEGR量等の空気系は、要求トルクの変化に伴って実吸入空気量や実EGR量がそれらの目標値まで変化するにはある程度の時間が掛かるため、要求トルクの変化に対して吸入空気量やEGR量は応答遅れを持って変化する。このため、成層燃焼モード運転中に一時的に短時間だけトルク補正(燃料噴射量の補正)を行ったときに、吸入空気量やEGR量等、応答遅れが大きい空気系の制御パラメータを変化させると、その変化タイミングが要求トルクの変化タイミングからずれて、却って空燃比やトルクが乱れてしまう可能性があり、排気エミッションやトルク補正精度が悪化する可能性がある。
【0008】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、成層燃焼モード運転中に一時的にトルク補正を行うときの空燃比の挙動を安定させることができ、排気エミッションやトルク補正精度を向上させることができる筒内噴射式内燃機関の制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の筒内噴射式内燃機関の制御装置は、制御パラメータ算出手段により成層燃焼モード運転中に要求トルクに基づいて複数の制御パラメータを算出すると共に、トルク補正手段により所定のトルク補正条件が成立したときに要求トルクを一時的に補正するシステムにおいて、成層燃焼モード運転中に要求トルクが補正されたときに、一部の制御パラメータは補正後の要求トルクに基づいて算出し、他の制御パラメータは補正前の要求トルクに基づいて算出するようにしたものである。
【0010】
このようにすれば、成層燃焼モード運転中に一時的に要求トルクを補正してトルク補正を行うときに、応答性の良い制御パラメータは、補正後の要求トルクに基づいて算出することで、要求トルクの変化に応じて応答良く追従させて変化させることができ、一方、応答性が悪く遅れが大きい制御パラメータは、補正前の要求トルクに基づいて算出することで、あまり変化させないようにすることができる。これにより、成層燃焼モード運転中に一時的にトルク補正を行うときに、全ての制御パラメータを変化させる従来システム(図5参照)に比べて、空燃比の挙動を安定させてトルク変動を少なくすることができ、排気エミッションやトルク補正精度を向上させることができる。
【0011】
ここで、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期は、いずれも応答性の良い制御パラメータであり、吸入空気量、排出ガス還流量、バルブタイミング、燃料圧力は、いずれも応答性が悪く遅れが大きい制御パラメータであるため、請求項2のように、補正後の要求トルクに基づいて算出する制御パラメータは、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期のうちの少なくとも1つとし、補正前の要求トルクに基づいて算出する制御パラメータは、吸入空気量、排出ガス還流量、バルブタイミング、燃料圧力のうちの少なくとも1つとすると良い。このようにすれば、トルク補正時に、応答性の良い燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期は、要求トルクの変化に応じて応答良く追従させて変化させることができ、応答性が悪く遅れが大きい吸入空気量、排出ガス還流量、バルブタイミング、燃料圧力は、あまり変化させないようにすることができる。
【0012】
また、請求項4のように、成層燃焼モード運転中に要求トルクに基づいて算出した燃料噴射量に基づいて各種制御パラメータを算出すると共に、所定のトルク補正条件が成立したときに燃料噴射量を一時的に補正するシステムにおいては、成層燃焼モード運転中に燃料噴射量が補正されたときに、一部の制御パラメータは補正後の燃料噴射量に基づいて算出し、他の制御パラメータは補正前の燃料噴射量に基づいて算出するようにすると良い。
【0013】
このようにしても、トルク補正時に、応答性の良い制御パラメータは、要求トルク(燃料噴射量)の変化に応じて応答良く追従させて変化させ、応答性が悪く遅れが大きい制御パラメータは、あまり変化させないようにすることができるので、空燃比の挙動を安定化させてトルク変動を少なくすることができ、排気エミッションやトルク補正精度を向上させることができる。
【0014】
この場合、請求項5のように、補正後の燃料噴射量に基づいて算出する制御パラメータは、燃料噴射時期、点火時期のうちの少なくとも一方とし、補正前の燃料噴射量に基づいて算出する制御パラメータは、吸入空気量、排出ガス還流量、バルブタイミング、燃料圧力のうちの少なくとも1つとすると良い。このようにすれば、トルク補正時に、応答性の良い燃料噴射時期、点火時期は、要求トルク(燃料噴射量)の変化に応じて応答良く追従させて変化させることができ、応答性が悪く遅れが大きい吸入空気量、排出ガス還流量、バルブタイミング、燃料圧力は、あまり変化させないようにすることができる。
【0015】
また、成層燃焼モード運転中は、燃料を筒内に噴射して成層混合気を形成すると共にその成層混合気が点火プラグの近傍まで流動するタイミングで点火して成層燃焼させるので、良好な成層燃焼を確保するには、筒内気流強度(スワール流強度やタンブル流強度)、燃料噴射時期、点火時期の関係を適切に保つ必要がある。
【0016】
そこで、筒内気流強度を制御する気流制御弁を備えたシステムの場合には、請求項3、6のように、補正後の要求トルク(又は補正後の燃料噴射量)に基づいて算出する制御パラメータの1つを筒内気流強度とすると良い。このようにすれば、トルク補正時に、燃料噴射時期や点火時期の変化に応じて筒内気流強度も同時に変化させて、筒内気流強度、燃料噴射時期、点火時期の関係を適切に保つことができ、良好な成層燃焼を確保することができる。
【0017】
また、請求項7のように、トルク補正条件は、自動変速機の変速時、燃料カット復帰時、加速時のうちの少なくとも1つの運転状態のときに成立するようにすると良い。このようにすれば、トルクショックを抑制する必要がある自動変速機の変速時、燃料カット復帰時、加速時に、本発明のトルク補正時の制御を実施することができ、変速ショック、燃料カット復帰時ショック、加速ショックを効果的に抑制しながら空燃比の乱れを防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
《実施形態(1)》
以下、本発明の実施形態(1)を図1乃至図3に基づいて説明する。まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。筒内噴射式内燃機関である筒内噴射式エンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、DCモータ等のモータ15によって駆動されるスロットルバルブ16が設けられ、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)がスロットル開度センサ17によって検出される。
【0019】
また、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク18が設けられ、このサージタンク18に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ19が設けられている。また、サージタンク18には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が設けられ、各気筒の吸気マニホールド20に、筒内の気流強度(スワール流強度やタンブル流強度)を制御する気流制御弁31が設けられている。
【0020】
エンジン11の各気筒の上部には、それぞれ燃料を筒内に直接噴射する燃料噴射弁21が取り付けられている。エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ22が取り付けられ、各点火プラグ22の火花放電によって筒内の混合気に着火される。また、エンジン11の吸気バルブ37と排気バルブ38には、それぞれバルブタイミングを可変する可変バルブタイミング機構39,40が設けられている。
【0021】
エンジン11のシリンダブロックには、ノッキングを検出するノックセンサ32と、冷却水温を検出する冷却水温センサ23とが取り付けられている。また、クランク軸(図示せず)の外周側には、所定のクランク角毎にクランク角信号を出力するクランク角センサ24が取り付けられている。このクランク角センサ24の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
【0022】
一方、エンジン11の排気管25には、排出ガスを浄化する上流側触媒26と下流側触媒27が設けられ、上流側触媒26の上流側に、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ28(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられている。本実施形態では、上流側触媒26として理論空燃比付近で排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化する三元触媒が設けられ、下流側触媒27としてNOx吸蔵還元型触媒が設けられている。このNOx吸蔵還元型触媒は、排出ガスの空燃比がリーンのときに排出ガス中のNOxを吸蔵し、空燃比が理論空燃比付近又はリッチになったときに吸蔵NOxを還元浄化して放出する特性を持っている。
【0023】
また、排気管25のうちの上流側触媒26の下流側と吸気管12のうちのスロットルバルブ16の下流側のサージタンク18との間に、排出ガスの一部を吸気側に還流させるためのEGR配管33が接続され、このEGR配管33の途中に排出ガス還流量(EGR量)を制御するEGR弁34が設けられている。また、アクセルペダル35の踏込量(アクセル開度)がアクセルセンサ36によって検出される。
【0024】
前述した各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)30に入力される。このECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁21の燃料噴射量や燃料噴射時期、点火プラグ22の点火時期等を制御する。
【0025】
このECU30は、エンジン運転状態(要求トルクやエンジン回転速度等)に応じて成層燃焼モードと均質燃焼モードとを切り換える。成層燃焼モードでは、少量の燃料を圧縮行程で筒内に直接噴射して点火プラグ22の近傍に成層混合気を形成して成層燃焼させることで、燃費を向上させる。一方、均質燃焼モードでは、燃料噴射量を増量して吸気行程で筒内に直接噴射して均質混合気を形成して均質燃焼させることで、エンジン出力を高める。
【0026】
ECU30は、図2に示すように、成層燃焼モード運転中に、アクセル開度、エンジン回転速度Ne、車速等に基づいて要求軸トルクを算出し、この要求軸トルクに内部損失トルク、外部負荷トルク、アイドルスピードコントロール(ISC)による補正トルク等を加算して要求図示トルクを求める。
【0027】
ここで、要求軸トルクに加算する内部損失トルクは、機械摩擦損失とポンピング損失であり、機械摩擦損失は、エンジン回転速度Neと冷却水温とに基づいてマップ等により算出され、ポンピング損失は、エンジン回転速度Neと吸気管圧力とに基づいてマップ等により算出される。また、要求軸トルクに加算する外部負荷トルクは、エンジン11の動力で駆動される補機類(エアコンのコンプレッサ、オルタネータ、パワーステアリングのポンプ等)の負荷トルクであり、エアコン信号、オルタネータの負荷電流等に応じて設定される。また、要求軸トルクに加算するISCによる補正トルクは、目標アイドル回転速度と現在のエンジン回転速度Neとに基づいてマップ等により算出される。
【0028】
ECU30は、成層燃焼モード運転中の通常時(トルクダウン要求が発生していないとき)には、要求図示トルクとエンジン回転速度Neに基づいて、それぞれマップ等により燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、筒内気流強度(気流制御弁開度)、EGR量(EGR弁開度)、バルブタイミング、燃料圧力、吸入空気量(スロットル開度)等の各種制御パラメータを算出することで、特許請求の範囲でいう制御パラメータ算出手段としての役割を果たし、これらの制御パラメータに基づいて燃料噴射弁21、点火プラグ22、気流制御弁31、EGR弁34、可変バルブタイミング機構39,40、燃料ポンプ(図示せず)、スロットルバルブ16等を駆動する。
【0029】
また、ECU30は、成層燃焼モード運転中に、例えば、自動変速機の変速時、燃料カット復帰時、加速時等のトルクショックが発生する運転状態になってトルクダウン要求が発生したときに、トルクショックを抑制するのに必要なトルクダウン量を算出し、このトルクダウン量だけ要求図示トルクから減算して要求図示トルクを一時的に補正することで、特許請求の範囲でいうトルク補正手段としての役割を果たす。
【0030】
ECU30は、成層燃焼モード運転中に、トルクダウン要求が発生して要求図示トルクが一時的に補正されたときには、補正後の要求図示トルクとエンジン回転速度Neに基づいて燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、筒内気流強度(気流制御弁開度)をマップ等により算出し、補正前の要求図示トルクとエンジン回転速度Neに基づいてEGR量(EGR弁開度)、バルブタイミング、燃料圧力、吸入空気量(スロットル開度)をマップ等により算出する。
【0031】
ここで、補正後の要求図示トルクに基づいて算出する燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期は、応答性の良い制御パラメータであり、補正前の要求図示トルクに基づいて算出するEGR量(EGR弁開度)、バルブタイミング、燃料圧力、吸入空気量(スロットル開度)は、応答性が悪く遅れが大きい制御パラメータである。
【0032】
以上説明した本実施形態(1)の実行例を図3のタイムチャートを用いて説明する。成層燃焼モード運転中の通常時(トルクダウン要求が発生していないとき)には、アクセル開度等に基づいて要求図示トルクを算出し、この要求図示トルクに基づいて燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、筒内気流強度(気流制御弁開度)、EGR量(EGR弁開度)、吸入空気量(スロットル開度)、バルブタイミング、燃料圧力等の各種制御パラメータを算出する。
【0033】
その後、自動変速装置の変速時等にトルクダウン要求が発生したときには、要求図示トルクを一時的に減量補正してトルク補正を行う。このトルク補正中に、応答性の良い制御パラメータ(燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、筒内気流強度)は、補正後の要求図示トルクに基づいて算出することで、要求図示トルクの変化に応じて応答良く追従させて変化させる。これに対して、応答性が悪く遅れが大きい制御パラメータ(EGR量、吸入空気量、バルブタイミング、燃料圧力)は、補正前の要求図示トルクに基づいて算出することで、あまり変化させないようにする。
【0034】
これにより、成層燃焼モード運転中に一時的にトルク補正を行うときに、全ての制御パラメータを変化させる従来システム(図5参照)に比べて、空燃比の挙動を安定化させてトルク変動を少なくすることができ、排気エミッションやトルク補正精度を向上させることができる。
【0035】
また、成層燃焼モード運転中は、燃料を筒内に噴射して成層混合気を形成すると共にその成層混合気が点火プラグ22の近傍まで流動するタイミングで点火して成層燃焼させるので、良好な成層燃焼を確保するには、筒内気流強度、燃料噴射時期、点火時期の関係を適切に保つ必要がある。
【0036】
その点、本実施形態(1)では、トルク補正時に、燃料噴射時期、点火時期に加えて筒内気流強度も、補正後の要求図示トルクに基づいて算出するようにしたので、トルク補正時に、燃料噴射時期や点火時期の変化に応じて筒内気流強度も同時に変化させて、筒内気流強度、燃料噴射時期、点火時期の関係を適切に保つことができ、良好な成層燃焼を確保することができる。
【0037】
《実施形態(2)》
次に、図4を用いて本発明の実施形態(2)を説明する。
本実施形態(2)では、ECU30は、成層燃焼モード運転中の通常時(トルクダウン要求が発生していないとき)には、要求図示トルクとエンジン回転速度Neに基づいてマップ等により燃料噴射量を算出し、この燃料噴射量に基づいて燃料噴射時期、点火時期、筒内気流強度(気流制御弁開度)、EGR量(EGR弁開度)、バルブタイミング、燃料圧力、吸入空気量(スロットル開度)等をマップ等により算出する。
【0038】
そして、成層燃焼モード運転中に、トルクダウン要求が発生して要求図示トルクが一時的に補正されたときには、補正後の要求図示トルクとエンジン回転速度Neに基づいて補正後の燃料噴射量を算出し、この補正後の燃料噴射量とエンジン回転速度Neに基づいて燃料噴射時期、点火時期、筒内気流強度(気流制御弁開度)をマップ等により算出する。更に、補正前の要求図示トルクとエンジン回転速度Neに基づいて補正前の燃料噴射量を算出し、この補正前の燃料噴射量とエンジン回転速度Neに基づいてEGR量(EGR弁開度)、バルブタイミング、燃料圧力、吸入空気量(スロットル開度)をマップ等により算出する。
【0039】
以上説明した本実施形態(2)においても、前記実施形態(1)と同じく、トルク補正時に、応答性の良い制御パラメータは、要求図示トルクトルク(燃料噴射量)の変化に応じて応答良く追従させて変化させ、応答性が悪く遅れが大きい制御パラメータは、あまり変化させないようにすることができるので、空燃比の挙動を安定化させてトルク変動を少なくすることができ、排気エミッションやトルク補正精度を向上させることができる。
【0040】
尚、上記各実施形態(1),(2)では、自動変速機の変速時、燃料カット復帰時、加速時のトルク変動を防止する際のトルク補正時の制御に本発明を適用したが、これに限定されず、アンチロックブレーキシステムの作動時、トラクションコントロールシステムの作動時等、他の運転状態のときのトルク変動を防止する際のトルク補正時の制御に本発明を適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)におけるエンジン制御システム全体の概略構成図
【図2】実施形態(1)の成層燃焼モード運転中の制御パラメータの算出方法を説明するための機能ブロック図
【図3】実施形態(1)の成層燃焼モード運転中のトルク補正時の制御例を示すタイムチャート
【図4】実施形態(2)の成層燃焼モード運転中の制御パラメータの算出方法を説明するための機能ブロック図
【図5】従来の成層燃焼モード運転中のトルク補正時の制御例を示すタイムチャート
【符号の説明】
11…筒内噴射式エンジン(筒内噴射式内燃機関)、12…吸気管、16…スロットルバルブ、21…燃料噴射弁、22…点火プラグ、23…冷却水温センサ、24…クランク角センサ、25…排気管、30…ECU(制御パラメータ算出手段,トルク補正手段)、31…気流制御弁、34…EGR弁、36…アクセルセンサ、37…吸気バルブ、38…排気バルブ、39,40…可変バルブタイミング機構。
Claims (7)
- 圧縮行程で筒内に燃料を噴射して成層燃焼させる成層燃焼モードで運転する筒内噴射式内燃機関の制御装置において、
前記成層燃焼モード運転中に要求トルクに基づいて複数の制御パラメータを算出する制御パラメータ算出手段と、
所定のトルク補正条件が成立したときに前記要求トルクを一時的に補正するトルク補正手段とを備え、
前記制御パラメータ算出手段は、前記成層燃焼モード運転中に前記トルク補正手段により前記要求トルクが補正されたときに、補正後の要求トルクに基づいて一部の制御パラメータを算出し、補正前の要求トルクに基づいて他の制御パラメータを算出することを特徴とする筒内噴射式内燃機関の制御装置。 - 前記補正後の要求トルクに基づいて算出する制御パラメータは、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期のうちの少なくとも1つとし、前記補正前の要求トルクに基づいて算出する制御パラメータは、吸入空気量、排出ガス還流量、バルブタイミング、燃料圧力のうちの少なくとも1つとすることを特徴とする請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関の制御装置。
- 前記補正後の要求トルクに基づいて算出する制御パラメータの1つは、筒内気流強度であることを特徴とする請求項2に記載の筒内噴射式内燃機関の制御装置。
- 圧縮行程で筒内に燃料を噴射して成層燃焼させる成層燃焼モードで運転する筒内噴射式内燃機関の制御装置において、
前記成層燃焼モード運転中に要求トルクに基づいて算出した燃料噴射量に基づいて複数の制御パラメータを算出する制御パラメータ算出手段と、
所定のトルク補正条件が成立したときに前記燃料噴射量を一時的に補正するトルク補正手段とを備え、
前記制御パラメータ算出手段は、前記成層燃焼モード運転中に前記トルク補正手段により前記燃料噴射量が補正されたときに、補正後の燃料噴射量に基づいて一部の制御パラメータを算出し、補正前の燃料噴射量に基づいて他の制御パラメータを算出することを特徴とする筒内噴射式内燃機関の制御装置。 - 前記補正後の燃料噴射量に基づいて算出する制御パラメータは、燃料噴射時期、点火時期のうちの少なくとも一方とし、前記補正前の燃料噴射量に基づいて算出する制御パラメータは、吸入空気量、排出ガス還流量、バルブタイミング、燃料圧力のうちの少なくとも1つとすることを特徴とする請求項4に記載の筒内噴射式内燃機関の制御装置。
- 前記補正後の燃料噴射量に基づいて算出する制御パラメータの1つは、筒内気流強度であることを特徴とする請求項5に記載の筒内噴射式内燃機関の制御装置。
- 前記トルク補正条件は、自動変速機の変速時、燃料カット復帰時、加速時のうちの少なくとも1つの運転状態のときに成立することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の筒内噴射式内燃機関の制御装置。
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