JP2004217699A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、押出被覆加工が容易で、対象物上に施した保護外被層は、良好な諸特性を発揮し、また難燃性組成物では高度の難燃性を発揮し、また形成した保護外被層に小刃などで長さ方向に切り傷を入れて、引き剥がそうとした場合では、対象物上から容易に引き剥がし得るなど良好な皮剥ぎ性を具備した保護外被層を形成でき、かつ、白化現象による変色を抑えることができるノンハロゲンの難燃性および非難燃性の熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】エチレン成分とα,β−不飽和カルボン酸成分との共重合体のアイオノマー5〜30質量%、エチレン・プロピレンゴム10〜50質量%、ポリプロピレン10〜50質量%、およびポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体およびこれらの再生材からなる群から選ばれた少なくとも一種10〜50質量%からなるベース樹脂からなり、かつ、無機物充填剤を所定量含有する熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】エチレン成分とα,β−不飽和カルボン酸成分との共重合体のアイオノマー5〜30質量%、エチレン・プロピレンゴム10〜50質量%、ポリプロピレン10〜50質量%、およびポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体およびこれらの再生材からなる群から選ばれた少なくとも一種10〜50質量%からなるベース樹脂からなり、かつ、無機物充填剤を所定量含有する熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は成形加工が容易で、外観が良好な難燃性および非難燃性の熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電線、ケーブルや金属製のガス管、水道管などに外傷防止、或いは延焼防止等の目的で、熱可塑性樹脂組成物の押出被覆による保護被膜の形成が行われ、または、これらの接続部、端末部の形成、保護外被の形成やあるいはこれらの結束のために、テープ類などが用いられている。そして、これらの目的のため従来滑らかさ、柔軟性に優れ、且つ高い難燃性を有することから、PVC(ポリ塩化ビニル)組成物が汎用されていた。
【0003】
しかし、近年、このPVC組成物は、その燃焼時、および焼却時に有害なダイオキシンを発生することや、廃棄し、埋め立てた場合にPVC組成物に安定剤として使用された鉛系の化合物が滲出し、環境汚染問題を引起す可能性があることが指摘されている。そこで、これらの用途に代替えとなる難燃性、或いは非難燃性の熱可塑性樹脂組成物の開発が進められている。
【0004】
その一例としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)や、エチレン−エチルアクリル酸エステル共重合体(EEA)等のエチレン系共重合体ベースポリマーとして、これに非ハロゲン系の難燃性付与剤を配合したノンハロゲン難燃タイプの熱可塑性樹脂組成物が使用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0005】
しかし、これらの難燃性熱可塑性樹脂組成物は、テープ状にして、対象物に巻回しようとした場合、通常、PVC製テープでは10〜30%程度の伸長率で行われるが、これらの樹脂組成物からなるテープでは柔軟性に劣るため、10〜30%程度の伸長率で応力が12〜15MPaと大きく、従って、巻回性に劣り、また手では簡単には千切れない等の作業性に劣る問題があった。
【0006】
また、これらの難燃性熱可塑性樹脂組成物は、押出加工性が劣り、また、管体などに保護外被材として用いた場合、端末加工などにおいて管体上から施した保護外被層を小刃などで切り傷を入れ、手で引き剥がそうとした場合、外被材が伸び、引き剥がし難いなど皮剥ぎ性に劣るものであった。
【0007】
エチレン成分とα,β−不飽和カルボン酸成分との共重合体のアイオノマーとエチレン・プロピレンゴムおよびポリプロピレンをベース樹脂とした樹脂組成物は、テープ基材、また、電線、ケーブルや金属管などに保護外被用に使用されているPVC(ポリ塩化ビニル)組成物に匹敵し得る諸物性を有していることがわかっている(特願2001−202769号明細書参照)。しかし、成形された樹脂組成物を屈曲させた場合や伸長させた場合には、組成物が白化して、変色が発生する問題があった。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−319454号公報
【特許文献2】
特開2001−014962号公報
【特許文献3】
特開2002−138262号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、押出被覆加工が容易で、対象物上に施した保護外被層は、良好な諸特性を発揮し、また難燃性組成物では高度の難燃性を発揮し、また形成した保護外被層に小刃などで長さ方向に切り傷を入れて、引き剥がそうとした場合では、対象物上から容易に引き剥がし得るなど良好な皮剥ぎ性を具備した保護外被層を形成でき、かつ、白化現象による変色を抑えることができるノンハロゲンの難燃性および非難燃性の熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、エチレン成分とα,β−不飽和カルボン酸成分との共重合体のアイオノマーとエチレン・プロピレンゴムおよびポリプロピレンをベース樹脂とした樹脂組成物に対し、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体およびこれらの再生材からなる群から選ばれた少なくとも一種を加えることにより、成形加工が容易で、白化現象による変色を抑えて外観が良好な難燃性および非難燃性の熱可塑性樹脂組成物を得ることができることを見出した。本発明はこのような知見に基づきなされるに至ったものである。
【0011】
すなわち、本発明は、
(1)エチレン成分とα,β−不飽和カルボン酸成分との共重合体のアイオノマー5〜30質量%、エチレン・プロピレンゴム10〜50質量%、ポリプロピレン10〜50質量%、およびポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体およびこれらの再生材からなる群から選ばれた少なくとも一種10〜50質量%からなるベース樹脂からなり、かつ、無機物充填剤を所定量含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物、
(2)無機物充填剤が、水酸基あるいは、結晶水を有する金属水和物であることを特徴とする(1)項記載の熱可塑性樹脂組成物、
(3)無機物充填剤が、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウムオルト珪酸アルミニウム及びハイドロタルサイトからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属水和物であることを特徴とする(2)項記載の熱可塑性樹脂組成物、及び
(4)無機物充填剤が炭酸カルシウム、クレー及びタルクからなる群から選ばれた少なくとも1種の物質であることを特徴とする(1)項記載の熱可塑性樹脂組成物
を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
ベース樹脂中のポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体およびこれらの再生材からなる群から選ばれた少なくとも一種は、得られる樹脂組成物の流動性を良くし、成形物を屈曲させた場合や、伸長させた場合に白化して、樹脂組成物が変色してしまう現象を抑える目的で配合するもので、その含有率が少な過ぎると成形物を屈曲させた場合や伸長させた場合に白化を抑える効果が少なく、また多すぎると10〜30%程度の伸長率で応力が大きくなってしまう。従って、含有量は10〜50質量%、より好ましくは30〜40質量%の範囲内である。
【0013】
ポリエチレンとしては、成形物に機械的強度を与える目的で使用する場合は高密度ポリエチレンを使用し、成形加工性を良くする目的で使用する場合は低密度ポリエチレンを使用することが好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体及び/又はエチレン−アクリル酸エステル共重合体は、成形物の柔軟性を考慮して、エチレンと酢酸ビニルとの比又はエチレンとアクリル酸エステルとの比は、質量比で90:10〜60:40が好ましく、85:15〜70:30がより好ましい。
【0014】
本発明の熱可塑性樹脂組成物中のベース樹脂中、5〜30重量%を占めるアイオノマーとは、エチレン成分とα,β−不飽和カルボン酸との共重合体を金属イオン(例えばZnイオン、Caイオン)で橋かけ結合したものである。
エチレン成分の共重合成分としてのα,β−不飽和カルボン酸としては、例えばメタクリル酸およびジカルボン酸のモノエステル(例えば、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸モノエチルエステル、マレイン酸モノメチルエステル等)が挙げられる。
【0015】
また、α,β−不飽和カルボン酸を交叉結合(中和)するに用いる1〜3価の原子価を有する金属イオンとは、元素周期律表におけるI、II、III、IV−AおよびVIII族の1〜3価の原子価を有する金属イオンであって、例えば、K+、Na+、Ag+、Cs+、Li+、Cu+、Hg+、Be+、Mg++、Sr++、Ca++、Ba++、Cu++、Cd++、Hg++、Pb++、Sn++、Co++、Ni++、Al++、Zn++、Sc+++、Al+++、Fe+++、Y+++等が挙げられる。
また、金属イオンによる中和度は、5%以上が好ましく、特に10〜60%のものが好ましい。
ここで云う中和度とは共重合体に含まれるカルボン酸金属塩(モル数)のカルボン酸基とカルボン酸金属塩の和(モル数)に対するモル比と定義され、次の様に表示される。Mは金属イオンを示す。
中和度(モル%)=〔(COOM)/{(COOM)+(COOH)}〕×100
このアイオノマーは、市販品として入手できる。アイオノマーのベース樹脂中の含有率は5〜30質量%、好ましくは9〜18質量%の範囲内である。アイオノマーの含有率が少な過ぎると得られる組成物はPVC組成物と同等の作業性を有さず、多過ぎると組成物の成形加工性、および成形品(テープ)の千切れ性に支障をきたすようになる。
【0016】
ベース樹脂中のエチレン・プロピレンゴムは無機物充填剤の高充填化を助け、得られる樹脂組成物の耐候性、電気特性を向上させる。その含有率が、少な過ぎると、無機物充填剤のベース樹脂中への混練作業性が低下し、また得られる組成物の耐候性、電気特性の改善の効果が薄い。また含有率が多すぎると得られる組成物は軟らかくなり過ぎて、形成した保護外被層において切り傷を入れての管体上からの引き剥がすという皮剥ぎ性が低下する。またテープ体にあっては、伸びが大きく、強度が弱く、対象物上への巻付け作業性が大きく低下するようになる。
従って、含有率は10〜50質量%、より好ましくは20〜35質量%の範囲内である。
【0017】
ポリプロピレンは、得られる樹脂組成物に、機械的強度と耐熱性の向上成形品の高温下における亀裂発生防止の目的で配合するもので、ベース樹脂中のポリプロピレン含有率が少なすぎると、得られる組成物の耐熱性、引張強度が不十分となる。また、多すぎると多量に配合すると得られる組成物は硬くなり過ぎ、保護外被用に用いた場合には、押出被覆加工性が低下し、また、管体上などからの切り傷を入れて引き剥がすという、皮剥ぎ性が大きく低下するようになる。また、テープ体にあっては、テープの手による切断性が大幅に低下するようになる。従って、ベース樹脂中のポリプロピレン含有率は10〜50質量%、より好ましくは、20〜30質量%の範囲内で配合するとよい。
【0018】
本発明の樹脂組成物では、上記で規定した含有率からなる樹脂分100質量部に対して、無機物充填剤の配合は好ましくは150質量部以下であり、テープとして用いる場合はより好ましくは50〜150質量部、特に好ましくは100〜125質量部配合させる。また、電線、ケーブルや金属製ガス管等に押出被覆によって保護被膜として形成し、皮剥ぎ加工などを行う場合は無機物充填剤の含有量は上記よりも少なめでよく、樹脂分100質量部に対し、より好ましくは30〜120質量部、特に好ましくは50〜100質量部である。
【0019】
この無機物充填剤としては、得られる組成物に特に、高い難燃特性が要求されない場合には、炭酸カルシウム、クレー、タルクなどが、また高い難燃特性が要求される場合には、金属水和物が用いられる。
この金属水和物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、オルト珪酸アルミニウム、ハイドロタルサイトなどの水酸基あるいは、結晶水を有する金属化合物が挙げられ、これは1種単独でも2種以上組合せて用いてもよい。また、これらの金属水和物はシランカップリング剤で表面処理されたものも使用できる。
【0020】
これらの無機物充填剤の配合量は、少なすぎると、皮剥ぎ性、難燃性などの目的の効果が不十分であり、特に金属水和物では、得られる樹脂組成物に高度の難燃性を付与できない。また、多すぎると、ベース樹脂中への混練による均一分散化が困難となる。
得られる樹脂組成物を酸素指数30を超えるように高難燃性化したい場合には、金属水和物と有機の難燃化剤を併用すると良い。
【0021】
【実施例】
本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。
実施例1〜5及び比較例1〜3
表1に実施例および比較例の組成物の各成分の配合割合示す。なお数量はいずれも質量部で示した。なお、この実施例、比較例で使用した各原料は以下の通りである。
(原料)
・EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体):出光ディーエスエム(株)製 商品名 ケルタン5508
・ポリプロピレン:チッソ(株)製 商品名 チッソポリプロXF−7700
・アイオノマー樹脂(エチレンアイオノマー):三井デュポンポリケミカル(株)製 商品名 ハイミラン1855
・高密度ポリエチレン:出光石油化学(株)製 商品名 548B
・EVA:三井デュポンケミカル(株)製 商品名 EVA460
・EEA:三井デュポンケミカル(株)製 商品名 A707
・再生ポリエチレン:材工(株)製 商品名 TLE−1000
【0022】
・クレー:丸尾カルシウム社製 商品名 MCクレー
・水酸化アルミニウム:日本軽金属(株)製 商品名 水酸化アルミB−703
・水酸化マグネシウム:神島化学工業(株)製 商品名 マグシーズN−1
・老化防止剤:大内新興(株)製 商品名 ノクラック300
・加工助剤:花王(株)製 商品名 脂肪酸アマイドS
・カーボン:旭カーボン(株)製 商品名 旭カーボン#70
【0023】
表1に示した組成の混和物を調製するため、各成分をバンバリーミキサーに装入し、混練して、各々の成分組成の混和物を調製した。調製した各々の組成の混和物をカレンダーロールで厚さ0.17mmに圧延成形してテープ基材とした。次に圧延成形した各々のテープ基材の片面にコロナ処理を行い、この処理面にブチルゴムベースの溶剤型粘着剤(エフコ(株)製)を転写方式で0.03mm厚に塗工して試料テープを作製した。
作製した各々の試料テープを用いて、下記の試験方法により、引張り強さ、伸び10%、20%、30%のモジュラス、体積抵抗率、耐熱性、巻付け作業性を調べた。
また、各々の組成混和物を太さ20mmの波付金属管上に厚さ1mmの保護外被として押出被覆した後、金属管上から形成した保護外被層の皮剥ぎ性を調べた。
また、比較のために市販品のPVCテープ及びEEAベースノンハロゲン難燃性テープについても、同様の試験を行った。
得られた結果を表1に示した。
【0024】
(試験方法)
1)引張り強さ;伸び、10%、20%、30%のモジュラスはJIS K 6301ダンベル1号で200mm/minの速度で測定した。
2)体積抵抗率;JIS C 2123(第16項)の方法で測定した。
3)耐熱特性;外径約10mm、長さ約300mmの金属パイプにテープ幅が1/3だけ狭くなるよう、一定の張力を加えながら100mm長さに1往復巻付け、これを70℃の恒温槽中に72時間保持して、巻付テープ面の亀裂発生の有無を確認した。
【0025】
4)巻付け作業性;耐熱性評価に使用した金属パイプにテープを巻付け、作業者の感覚で評価した。
良;柔軟性、伸びが適切で、巻付け易く、手で容易に千切れやすい。(手切り切断個所の伸びが20mm未満)
腰がない;巻付け時の力でテープが必要以上に伸びてしまい、巻付け難い。(手切り切断個所の伸びが20mm以上)
硬い;柔軟性がなく、伸び不良で巻付け難く、手で千切り難い。無理に手で千切るとテープの切口が金属パイプに付かず、カール状に剥離した状態になる。
5)皮剥ぎ性;押出被覆して形成した保護外被層(厚さ1mm)にナイフで金属管に傷をつけないように長さ方向に切込みを入れ、この切込みを介して金属管上の保護外被層を引き剥がした。
良……容易に剥げて、切り口に薄皮が残らない。
不良‥伸びて剥げ難く、切り口に薄皮が残る。
6)酸素指数;JIS K 7201の方法で測定した。
7)白化特性;耐熱性評価に使用した金属パイプにテープを巻付け、手で千切る際のテープの外観(色)を目視により評価した。
○……切り口が、白く変色しない。
△……切り口が、多少白く変色した。
×……切り口が、白く変色した。
【0026】
【表1】
【0027】
表1の結果から明らかなように、比較例1及び2は切り口が白く変色してしまい、比較例3は巻き付け作業性が悪かった。また、市販品1及び2は押し出し加工性が悪かった。これらに対し、実施例1〜5はいずれも、押し出し加工性、皮剥ぎ特性、巻き付け作業性に優れ、白化特性についても切り口が全く白く変色しないか、多少白く変色しても許容できる範囲であることがわかった。
【0028】
【発明の効果】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、PVC樹脂を用いた組成物に匹敵し得る諸物性を有し、耐熱性、耐候性、電気特性が良好であり、テープとした場合には、巻付け作業性、手による容易な切断性を具備し、また、保護外被材とした場合には管体上から容易に引き剥がしできる皮剥ぎ性を具備し、樹脂組成物成形品を屈曲させた場合や、伸長させた場合に組成物が白化して、変色が発生する問題を改善することができる。
更に、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、延焼防止、有害ガス発生防止など環境保全の観点からの要求をも満たすものであり、その実用的価値は極めて大きいものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は成形加工が容易で、外観が良好な難燃性および非難燃性の熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電線、ケーブルや金属製のガス管、水道管などに外傷防止、或いは延焼防止等の目的で、熱可塑性樹脂組成物の押出被覆による保護被膜の形成が行われ、または、これらの接続部、端末部の形成、保護外被の形成やあるいはこれらの結束のために、テープ類などが用いられている。そして、これらの目的のため従来滑らかさ、柔軟性に優れ、且つ高い難燃性を有することから、PVC(ポリ塩化ビニル)組成物が汎用されていた。
【0003】
しかし、近年、このPVC組成物は、その燃焼時、および焼却時に有害なダイオキシンを発生することや、廃棄し、埋め立てた場合にPVC組成物に安定剤として使用された鉛系の化合物が滲出し、環境汚染問題を引起す可能性があることが指摘されている。そこで、これらの用途に代替えとなる難燃性、或いは非難燃性の熱可塑性樹脂組成物の開発が進められている。
【0004】
その一例としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)や、エチレン−エチルアクリル酸エステル共重合体(EEA)等のエチレン系共重合体ベースポリマーとして、これに非ハロゲン系の難燃性付与剤を配合したノンハロゲン難燃タイプの熱可塑性樹脂組成物が使用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0005】
しかし、これらの難燃性熱可塑性樹脂組成物は、テープ状にして、対象物に巻回しようとした場合、通常、PVC製テープでは10〜30%程度の伸長率で行われるが、これらの樹脂組成物からなるテープでは柔軟性に劣るため、10〜30%程度の伸長率で応力が12〜15MPaと大きく、従って、巻回性に劣り、また手では簡単には千切れない等の作業性に劣る問題があった。
【0006】
また、これらの難燃性熱可塑性樹脂組成物は、押出加工性が劣り、また、管体などに保護外被材として用いた場合、端末加工などにおいて管体上から施した保護外被層を小刃などで切り傷を入れ、手で引き剥がそうとした場合、外被材が伸び、引き剥がし難いなど皮剥ぎ性に劣るものであった。
【0007】
エチレン成分とα,β−不飽和カルボン酸成分との共重合体のアイオノマーとエチレン・プロピレンゴムおよびポリプロピレンをベース樹脂とした樹脂組成物は、テープ基材、また、電線、ケーブルや金属管などに保護外被用に使用されているPVC(ポリ塩化ビニル)組成物に匹敵し得る諸物性を有していることがわかっている(特願2001−202769号明細書参照)。しかし、成形された樹脂組成物を屈曲させた場合や伸長させた場合には、組成物が白化して、変色が発生する問題があった。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−319454号公報
【特許文献2】
特開2001−014962号公報
【特許文献3】
特開2002−138262号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、押出被覆加工が容易で、対象物上に施した保護外被層は、良好な諸特性を発揮し、また難燃性組成物では高度の難燃性を発揮し、また形成した保護外被層に小刃などで長さ方向に切り傷を入れて、引き剥がそうとした場合では、対象物上から容易に引き剥がし得るなど良好な皮剥ぎ性を具備した保護外被層を形成でき、かつ、白化現象による変色を抑えることができるノンハロゲンの難燃性および非難燃性の熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、エチレン成分とα,β−不飽和カルボン酸成分との共重合体のアイオノマーとエチレン・プロピレンゴムおよびポリプロピレンをベース樹脂とした樹脂組成物に対し、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体およびこれらの再生材からなる群から選ばれた少なくとも一種を加えることにより、成形加工が容易で、白化現象による変色を抑えて外観が良好な難燃性および非難燃性の熱可塑性樹脂組成物を得ることができることを見出した。本発明はこのような知見に基づきなされるに至ったものである。
【0011】
すなわち、本発明は、
(1)エチレン成分とα,β−不飽和カルボン酸成分との共重合体のアイオノマー5〜30質量%、エチレン・プロピレンゴム10〜50質量%、ポリプロピレン10〜50質量%、およびポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体およびこれらの再生材からなる群から選ばれた少なくとも一種10〜50質量%からなるベース樹脂からなり、かつ、無機物充填剤を所定量含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物、
(2)無機物充填剤が、水酸基あるいは、結晶水を有する金属水和物であることを特徴とする(1)項記載の熱可塑性樹脂組成物、
(3)無機物充填剤が、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウムオルト珪酸アルミニウム及びハイドロタルサイトからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属水和物であることを特徴とする(2)項記載の熱可塑性樹脂組成物、及び
(4)無機物充填剤が炭酸カルシウム、クレー及びタルクからなる群から選ばれた少なくとも1種の物質であることを特徴とする(1)項記載の熱可塑性樹脂組成物
を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
ベース樹脂中のポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体およびこれらの再生材からなる群から選ばれた少なくとも一種は、得られる樹脂組成物の流動性を良くし、成形物を屈曲させた場合や、伸長させた場合に白化して、樹脂組成物が変色してしまう現象を抑える目的で配合するもので、その含有率が少な過ぎると成形物を屈曲させた場合や伸長させた場合に白化を抑える効果が少なく、また多すぎると10〜30%程度の伸長率で応力が大きくなってしまう。従って、含有量は10〜50質量%、より好ましくは30〜40質量%の範囲内である。
【0013】
ポリエチレンとしては、成形物に機械的強度を与える目的で使用する場合は高密度ポリエチレンを使用し、成形加工性を良くする目的で使用する場合は低密度ポリエチレンを使用することが好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体及び/又はエチレン−アクリル酸エステル共重合体は、成形物の柔軟性を考慮して、エチレンと酢酸ビニルとの比又はエチレンとアクリル酸エステルとの比は、質量比で90:10〜60:40が好ましく、85:15〜70:30がより好ましい。
【0014】
本発明の熱可塑性樹脂組成物中のベース樹脂中、5〜30重量%を占めるアイオノマーとは、エチレン成分とα,β−不飽和カルボン酸との共重合体を金属イオン(例えばZnイオン、Caイオン)で橋かけ結合したものである。
エチレン成分の共重合成分としてのα,β−不飽和カルボン酸としては、例えばメタクリル酸およびジカルボン酸のモノエステル(例えば、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸モノエチルエステル、マレイン酸モノメチルエステル等)が挙げられる。
【0015】
また、α,β−不飽和カルボン酸を交叉結合(中和)するに用いる1〜3価の原子価を有する金属イオンとは、元素周期律表におけるI、II、III、IV−AおよびVIII族の1〜3価の原子価を有する金属イオンであって、例えば、K+、Na+、Ag+、Cs+、Li+、Cu+、Hg+、Be+、Mg++、Sr++、Ca++、Ba++、Cu++、Cd++、Hg++、Pb++、Sn++、Co++、Ni++、Al++、Zn++、Sc+++、Al+++、Fe+++、Y+++等が挙げられる。
また、金属イオンによる中和度は、5%以上が好ましく、特に10〜60%のものが好ましい。
ここで云う中和度とは共重合体に含まれるカルボン酸金属塩(モル数)のカルボン酸基とカルボン酸金属塩の和(モル数)に対するモル比と定義され、次の様に表示される。Mは金属イオンを示す。
中和度(モル%)=〔(COOM)/{(COOM)+(COOH)}〕×100
このアイオノマーは、市販品として入手できる。アイオノマーのベース樹脂中の含有率は5〜30質量%、好ましくは9〜18質量%の範囲内である。アイオノマーの含有率が少な過ぎると得られる組成物はPVC組成物と同等の作業性を有さず、多過ぎると組成物の成形加工性、および成形品(テープ)の千切れ性に支障をきたすようになる。
【0016】
ベース樹脂中のエチレン・プロピレンゴムは無機物充填剤の高充填化を助け、得られる樹脂組成物の耐候性、電気特性を向上させる。その含有率が、少な過ぎると、無機物充填剤のベース樹脂中への混練作業性が低下し、また得られる組成物の耐候性、電気特性の改善の効果が薄い。また含有率が多すぎると得られる組成物は軟らかくなり過ぎて、形成した保護外被層において切り傷を入れての管体上からの引き剥がすという皮剥ぎ性が低下する。またテープ体にあっては、伸びが大きく、強度が弱く、対象物上への巻付け作業性が大きく低下するようになる。
従って、含有率は10〜50質量%、より好ましくは20〜35質量%の範囲内である。
【0017】
ポリプロピレンは、得られる樹脂組成物に、機械的強度と耐熱性の向上成形品の高温下における亀裂発生防止の目的で配合するもので、ベース樹脂中のポリプロピレン含有率が少なすぎると、得られる組成物の耐熱性、引張強度が不十分となる。また、多すぎると多量に配合すると得られる組成物は硬くなり過ぎ、保護外被用に用いた場合には、押出被覆加工性が低下し、また、管体上などからの切り傷を入れて引き剥がすという、皮剥ぎ性が大きく低下するようになる。また、テープ体にあっては、テープの手による切断性が大幅に低下するようになる。従って、ベース樹脂中のポリプロピレン含有率は10〜50質量%、より好ましくは、20〜30質量%の範囲内で配合するとよい。
【0018】
本発明の樹脂組成物では、上記で規定した含有率からなる樹脂分100質量部に対して、無機物充填剤の配合は好ましくは150質量部以下であり、テープとして用いる場合はより好ましくは50〜150質量部、特に好ましくは100〜125質量部配合させる。また、電線、ケーブルや金属製ガス管等に押出被覆によって保護被膜として形成し、皮剥ぎ加工などを行う場合は無機物充填剤の含有量は上記よりも少なめでよく、樹脂分100質量部に対し、より好ましくは30〜120質量部、特に好ましくは50〜100質量部である。
【0019】
この無機物充填剤としては、得られる組成物に特に、高い難燃特性が要求されない場合には、炭酸カルシウム、クレー、タルクなどが、また高い難燃特性が要求される場合には、金属水和物が用いられる。
この金属水和物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、オルト珪酸アルミニウム、ハイドロタルサイトなどの水酸基あるいは、結晶水を有する金属化合物が挙げられ、これは1種単独でも2種以上組合せて用いてもよい。また、これらの金属水和物はシランカップリング剤で表面処理されたものも使用できる。
【0020】
これらの無機物充填剤の配合量は、少なすぎると、皮剥ぎ性、難燃性などの目的の効果が不十分であり、特に金属水和物では、得られる樹脂組成物に高度の難燃性を付与できない。また、多すぎると、ベース樹脂中への混練による均一分散化が困難となる。
得られる樹脂組成物を酸素指数30を超えるように高難燃性化したい場合には、金属水和物と有機の難燃化剤を併用すると良い。
【0021】
【実施例】
本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。
実施例1〜5及び比較例1〜3
表1に実施例および比較例の組成物の各成分の配合割合示す。なお数量はいずれも質量部で示した。なお、この実施例、比較例で使用した各原料は以下の通りである。
(原料)
・EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体):出光ディーエスエム(株)製 商品名 ケルタン5508
・ポリプロピレン:チッソ(株)製 商品名 チッソポリプロXF−7700
・アイオノマー樹脂(エチレンアイオノマー):三井デュポンポリケミカル(株)製 商品名 ハイミラン1855
・高密度ポリエチレン:出光石油化学(株)製 商品名 548B
・EVA:三井デュポンケミカル(株)製 商品名 EVA460
・EEA:三井デュポンケミカル(株)製 商品名 A707
・再生ポリエチレン:材工(株)製 商品名 TLE−1000
【0022】
・クレー:丸尾カルシウム社製 商品名 MCクレー
・水酸化アルミニウム:日本軽金属(株)製 商品名 水酸化アルミB−703
・水酸化マグネシウム:神島化学工業(株)製 商品名 マグシーズN−1
・老化防止剤:大内新興(株)製 商品名 ノクラック300
・加工助剤:花王(株)製 商品名 脂肪酸アマイドS
・カーボン:旭カーボン(株)製 商品名 旭カーボン#70
【0023】
表1に示した組成の混和物を調製するため、各成分をバンバリーミキサーに装入し、混練して、各々の成分組成の混和物を調製した。調製した各々の組成の混和物をカレンダーロールで厚さ0.17mmに圧延成形してテープ基材とした。次に圧延成形した各々のテープ基材の片面にコロナ処理を行い、この処理面にブチルゴムベースの溶剤型粘着剤(エフコ(株)製)を転写方式で0.03mm厚に塗工して試料テープを作製した。
作製した各々の試料テープを用いて、下記の試験方法により、引張り強さ、伸び10%、20%、30%のモジュラス、体積抵抗率、耐熱性、巻付け作業性を調べた。
また、各々の組成混和物を太さ20mmの波付金属管上に厚さ1mmの保護外被として押出被覆した後、金属管上から形成した保護外被層の皮剥ぎ性を調べた。
また、比較のために市販品のPVCテープ及びEEAベースノンハロゲン難燃性テープについても、同様の試験を行った。
得られた結果を表1に示した。
【0024】
(試験方法)
1)引張り強さ;伸び、10%、20%、30%のモジュラスはJIS K 6301ダンベル1号で200mm/minの速度で測定した。
2)体積抵抗率;JIS C 2123(第16項)の方法で測定した。
3)耐熱特性;外径約10mm、長さ約300mmの金属パイプにテープ幅が1/3だけ狭くなるよう、一定の張力を加えながら100mm長さに1往復巻付け、これを70℃の恒温槽中に72時間保持して、巻付テープ面の亀裂発生の有無を確認した。
【0025】
4)巻付け作業性;耐熱性評価に使用した金属パイプにテープを巻付け、作業者の感覚で評価した。
良;柔軟性、伸びが適切で、巻付け易く、手で容易に千切れやすい。(手切り切断個所の伸びが20mm未満)
腰がない;巻付け時の力でテープが必要以上に伸びてしまい、巻付け難い。(手切り切断個所の伸びが20mm以上)
硬い;柔軟性がなく、伸び不良で巻付け難く、手で千切り難い。無理に手で千切るとテープの切口が金属パイプに付かず、カール状に剥離した状態になる。
5)皮剥ぎ性;押出被覆して形成した保護外被層(厚さ1mm)にナイフで金属管に傷をつけないように長さ方向に切込みを入れ、この切込みを介して金属管上の保護外被層を引き剥がした。
良……容易に剥げて、切り口に薄皮が残らない。
不良‥伸びて剥げ難く、切り口に薄皮が残る。
6)酸素指数;JIS K 7201の方法で測定した。
7)白化特性;耐熱性評価に使用した金属パイプにテープを巻付け、手で千切る際のテープの外観(色)を目視により評価した。
○……切り口が、白く変色しない。
△……切り口が、多少白く変色した。
×……切り口が、白く変色した。
【0026】
【表1】
【0027】
表1の結果から明らかなように、比較例1及び2は切り口が白く変色してしまい、比較例3は巻き付け作業性が悪かった。また、市販品1及び2は押し出し加工性が悪かった。これらに対し、実施例1〜5はいずれも、押し出し加工性、皮剥ぎ特性、巻き付け作業性に優れ、白化特性についても切り口が全く白く変色しないか、多少白く変色しても許容できる範囲であることがわかった。
【0028】
【発明の効果】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、PVC樹脂を用いた組成物に匹敵し得る諸物性を有し、耐熱性、耐候性、電気特性が良好であり、テープとした場合には、巻付け作業性、手による容易な切断性を具備し、また、保護外被材とした場合には管体上から容易に引き剥がしできる皮剥ぎ性を具備し、樹脂組成物成形品を屈曲させた場合や、伸長させた場合に組成物が白化して、変色が発生する問題を改善することができる。
更に、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、延焼防止、有害ガス発生防止など環境保全の観点からの要求をも満たすものであり、その実用的価値は極めて大きいものである。
Claims (4)
- エチレン成分とα,β−不飽和カルボン酸成分との共重合体のアイオノマー5〜30質量%、エチレン・プロピレンゴム10〜50質量%、ポリプロピレン10〜50質量%、およびポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体およびこれらの再生材からなる群から選ばれた少なくとも一種10〜50質量%からなるベース樹脂からなり、かつ、無機物充填剤を所定量含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
- 無機物充填剤が、水酸基あるいは、結晶水を有する金属水和物であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 無機物充填剤が、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウムオルト珪酸アルミニウム及びハイドロタルサイトからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属水和物であることを特徴とする請求項2記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 無機物充填剤が炭酸カルシウム、クレー及びタルクからなる群から選ばれた少なくとも1種の物質であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
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