JP2004216589A - チューブポンプ及びこれを用いたインクジェット記録装置 - Google Patents

チューブポンプ及びこれを用いたインクジェット記録装置 Download PDF

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晴生 左山
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雅則 山田
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Abstract

【課題】逆止弁等の別部材を用いることなく印字ヘッド側へのインクの逆流を防止でき、メンテナンス性の優れたチューブポンプおよびこれを用いたインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】弾性チューブ70と、チューブガイドたるポンプハウジング51と、加圧ローラ52とを有し、ポンプ駆動軸54の一方向回転により加圧ローラ52が弾性チューブ70を押圧して弾性変形させ、他方向回転により弾性チューブ70の弾性変形状態を緩和させるように構成されたチューブポンプ50において、加圧ローラ52を変位させる加圧ローラ変位手段53と、加圧ローラ52をチューブポンプ50の半径方向に沿ってガイドする加圧ローラガイド手段56とを備え、加圧ローラ変位手段53の回転に伴い所定の回転範囲で加圧ローラ52を加圧ローラガイド手段56に沿って連続的に変位させるものとする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チューブポンプ、特に、インクジェットプリンタのインク供給系中またはメンテナンス系に配設されてインクノズルの目詰りを防止(除去)するためのチューブポンプ、およびこれを用いたインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクヘッドから画像データに応じてインクを吐出して記録用紙上に直接印字を行うインクジェット画像形成装置が、特に、カラープリンタの分野で広く使用されている。
【0003】
一般にインクジェット方式によるプリンタ等のインクジェット記録装置は、インクタンクおよび記録手段として例えば印字ヘッドを搭載したキャリッジを備え、前記キャリッジを主走査方向に移動させるとともに、記録用紙を副走査方向に搬送させて、前記キャリッジ上の印字ヘッドから記録信号に応じてインクを記録用紙に吐出させて印字を行うように構成されている。
【0004】
前記印字ヘッドは、その先端にノズルが形成され、該ノズルよりインクを吐出するようにされている。しかしながら、前記ノズルは微小であり、気泡の混入や目詰まりが原因となってインクの不吐出が発生して印字品質が劣化することがある。
【0005】
そこで、従来のインクジェット記録装置の印字ヘッドをクリーニングする方法として、印字ヘッドに残ったインクをチューブポンプにより吸引することで、印字ヘッドのインクによる目詰まりを防止するものが知られている。
【0006】
また、従来技術として、印字ヘッドにインクを供給するインク供給系内にチューブポンプを設けて、印字ヘッドにインクを充填する際に、前記チューブポンプにより印字ヘッド内にインクを加圧供給することで、印字ヘッドにインクを充填するとともにノズル内に気泡が入ることを防止するものが提案されている(特許文献1を参照)。
【0007】
さらに、チューブポンプの構成として、例えば、弾性チューブと、ポンプ駆動軸と、加圧ローラと、前記加圧ローラの回転軸をガイドして前記ポンプ駆動軸と一体で移動するガイド部材と、ポンプケースとから構成され、前記ガイド部材は、加圧ローラによる弾性チューブの押圧状態を保持したまま加圧ローラの回転軸が移動可能な領域と、前記加圧ローラによる弾性チューブの押圧状態を緩和するように加圧ローラの回転軸が移動可能な領域を備えている構成が開示されている(特許文献1を参照)。
【0008】
【特許文献1】
特許第3217518号公報(第2−6頁、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような従来のインクジェット記録装置では、加圧ローラにより弾性チューブが押圧された状態からその押圧状態を開放または解除した状態に移行する際に、加圧ローラがつれ回りすることにより印字ヘッドへの加圧が行われ、吸引したインクが逆流する恐れがあるという問題がある。そのため、インク供給経路上に逆止弁等を設けてインクの逆流を防止する必要がある。
【0010】
具体的には、ガイド部材に溝を設けて、ポンプ駆動軸の回転方向により、加圧ローラを、弾性チューブを押圧している状態(押圧状態)と弾性チューブを押圧していない状態(開放状態)との位置に移動させている。
しかしながら、加圧ローラを押圧状態から開放状態に変化させるとき、前記加圧ローラは、ポンプ駆動軸と同じ方向に回転しようとする。そのため、逆止弁のような部材を別途設けて吸引したインクの逆流を防止する必要があり、装置構成が複雑になるとともに、コストの問題やメンテナンス性に問題がある。
【0011】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、簡単な構成で逆止弁等の別部材を用いることなく印字ヘッド側へのインクの逆流を防止でき、メンテナンス性の優れたチューブポンプおよびこれを用いたインクジェット記録装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、チューブポンプに係り、液体を搬送するための可撓性を有するいわゆる弾性チューブと、内周面で前記チューブを保持するチューブガイドと、前記チューブガイドに前記チューブを押圧して弾性変形させる加圧ローラとを有し、ポンプ駆動軸の一方向回転により前記加圧ローラが前記チューブを押圧して弾性変形させ、他方向回転により前記加圧ローラが前記チューブの前記弾性変形状態を緩和させるように構成されたチューブポンプにおいて、前記ポンプ駆動軸と一体的に回転し加圧ローラを変位させる加圧ローラ変位手段と、前記ポンプ駆動軸と同軸上で回転可能に軸支され、前記加圧ローラがポンプ駆動軸を中心としたチューブポンプの半径方向に沿って変位するようにガイドする加圧ローラガイド手段とを備え、前記加圧ローラ変位手段の回転に伴い、所定の回転範囲で加圧ローラが前記加圧ローラガイド手段に沿って連続的に変位することを特徴とするものである。
【0013】
このように構成することで、弾性チューブを押圧する加圧ローラが加圧ローラ変位手段と接した状態で、加圧ローラ変位手段が加圧ローラ変位手段の回転に伴い、所定の回転範囲で加圧ローラが前記加圧ローラガイド手段に沿って連続的に変化させることができる。これにより、前記加圧ローラを弾性チューブに押圧した状態から押圧しない状態または開放状態まで移行させるとき、加圧ローラの半径方向(ポンプ駆動軸中心方向)への移動を行うことが可能となる。したがって、前記チューブポンプを例えば、インクジェット記録装置に採用した場合には、インクの逆流を防止することができる。
【0014】
また、本発明は、前記チューブガイドを、ポンプケース内壁部を用いて構成し、該ポンプケース内にチューブを1巻き以上敷設し、1つの加圧ローラでチューブの変形動作を行うようにすることが好ましい。
このように構成することで、弾性チューブを360度以上ポンプケース内に巻き込むことにより、1つの加圧ローラで連続的にインク吸引動作を行うことが可能となり、インク吸引時の動作に時間的な途切れがないので、インク吸引時にはインクが逆流することなく常にチューブを加圧することができる。
【0015】
また、本発明は、前記チューブをポンプケース内に複数本敷設することが好ましい。このように構成することで、一つの加圧ローラで数本のチューブを押圧(加圧)/解除を同時に行うことができるので、コンパクトで効率の良いチューブポンプ機構を実現できる。
【0016】
また、本発明は、前記加圧ローラ変位手段の構成に、前記加圧ローラガイド手段と当接して、ポンプ駆動軸が一方向回転している時には加圧ローラによるチューブ押圧状態を維持し、該ポンプ駆動軸が他方回転している時には加圧ローラによるチューブ押圧状態を緩和または解除する状態を維持する状態維持部材を備えることが好ましい。
このように構成することで、状態維持手段を設けることによって、ポンプ駆動軸が一方向に回転している時には、加圧ローラが弾性チューブを常に押圧状態とすることができ、また、ポンプ駆動軸が他方向へ回転している時には、加圧ローラが弾性チューブの押圧状態を緩和または解除する状態とすることができる。これにより、簡単な構成でチューブポンプの連続的な加圧動作および吸引動作を容易に実現することができる。
【0017】
また、本発明は、前記加圧ローラ変位手段を円盤状に構成し、その中心軸を回転軸より偏心して構成して、前記加圧ローラを前記加圧ローラ変位手段の円周方向外周部に接して配することが好ましい。
このように構成することで、簡単な構成でチューブポンプの連続的な加圧動作および吸引動作を実現することができる。
【0018】
また、本発明は、前記加圧ローラのチューブ押圧状態から緩和状態または解除状態へ移行する動作を、前記加圧ローラ変位手段の回転角で略180度の範囲で行うことが好ましい。
このように構成することで、前記加圧ローラ変位手段が円盤型で偏心しているため加圧ローラの半径方向への移動量は最大で略180度分あり、長く設定する事によって、簡単な構造で効果的な押圧(加圧)状態と緩和又は解除状態へスムーズに移行することができる。
【0019】
さらに、本発明は、インクジェット記録装置に係り、印刷データに対応して記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置において、上述したチューブポンプを備えたことを特徴とするものである。
【0020】
このように構成することで、チューブポンプの加圧ローラの動作をポンプ駆動タイミングと異ならせ、且つ、チューブポンプの駆動軸の回転が正転から逆転回転に移行する場合、すなわちインク吸引状態であるチューブの押圧状態からチューブの緩和状態または解除状態へ移行する場合に、ポンプ駆動軸とともに加圧ローラを連れ回りさせて印字ヘッド側への加圧を行うことにより該印字ヘッドへの空気の送り込みを防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図4は発明を実施する形態の一例であって、図1は本発明に係る実施形態のチューブポンプが搭載されたインクジェット記録装置の全体構成を示す説明図、図2は前記インクジェット記録装置の構成を示す側面視の概略図、図3は前記インクジェット記録装置を構成するキャリッジの構成を示す説明図、図4は前記キャリッジに搭載されるカートリッジの構成を示す説明図である。
【0022】
本実施形態に係るインクジェット記録装置1は、図1、図2に示すように、記録用紙82a上にインクを吐出することで印刷を行うものであって、記録用紙82aに印刷を行う印刷部81と、記録用紙82aを印刷部81に供給する給紙部82と、記録用紙82aを印刷部81まで搬送する搬送部83と、印刷された記録用紙を排出する排出部85とを備えている。
【0023】
前記給紙部82は、図2に示すように、インクジェット記録装置1の後側(図中右側)に構成され、給紙トレイ103、分離板105および給紙ローラ104を有している。
前記給紙トレイ103は、印刷にかかる記録用紙82aをインクジェット記録装置1の幅方向に沿って配置するとともに該記録用紙82a上側端部を後傾させて倒立した状態で重積収容し、下側端部より給紙するようにされている。
前記分離板105および給紙ローラ104は、前記給紙トレイ103の前方にインクジェット記録装置1の幅方向に亘り設けられ、前記給紙トレイ103に収容された記録用紙82aを該分離板105および給紙ローラ104で挟み込み一枚ずつ分離して搬送部83に供給するようにされている。
【0024】
前記搬送部83は、図2に示すように、前記給紙部82の前方(図中左側)に構成され、ガイド板106、搬送ローラ107を有している。
前記ガイド板106は、インクジェット記録装置1の幅方向に亘り配置され、給紙ローラ104により給紙された記録用紙82aを印刷部81に導入するようにされている。
前記搬送ローラ107は、インクジェット記録装置1の幅方向に亘り前記給紙ローラ104と略平行に配設され、前記ガイド板106上を通過した記録用紙82aを前方に設けられた印刷部81へ搬送するようにされている。
【0025】
前記印刷部81は、図1、図2に示すように、前記搬送部83の前方(図中左側)に構成され、シャフト202、キャリッジ203、プラテン102を有している。
【0026】
前記シャフト202は、円柱状を呈し、インクジェット記録装置1の幅方向に亘り延設され、キャリッジ203を走査方向に沿って移動可能に案内するためのガイド部材である。ここで、走査方向とは、記録用紙82aの搬送方向に対して垂直な方向のことである。
【0027】
前記キャリッジ203は、図3に示すように、印字ヘッド13をシャフト202に沿って移動させるためのものであり、前記キャリッジ203には各色のインクカートリッジ209が搭載されている。前記インクカートリッジ209は、印字ヘッド13の上部に設けられ、インクを貯留(蓄積)するとともに、印字ヘッド13にインクを供給するようにされている。
【0028】
本実施形態では、黒色インクと互いに色の異なる3色(イエロー、マゼンタ、シアン)のインクを使用するようになっており、各色インクを蓄積するために、インクカートリッジ209は、黒色インクカートリッジ210を1つとカラーインクカートリッジ211を3つ備えている。前記カラーインクカートリッジ211は、例えば、図4に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)用に3つのカラーインクカートリッジ211y、211m、211cを備えている。
【0029】
前記印字ヘッド13は、後記する黒インク用印字ヘッド9とカラーインク用印字ヘッド10を備え、黒色インクカートリッジ210およびカラーインクカートリッジ211から供給されたインクを吐出口から吐出して、記録用紙82aに画像を形成するものである。
【0030】
前記プラテン102は、インクジェット記録装置1の幅方向に亘り延設され、印刷(インク吐出)の際に、記録用紙82aを載置するための台(印刷台)となるものであり、記録用紙82aの印字面の平坦性を維持するとともに、印字ヘッド13のインク吐出口と記録用紙82aとの距離調整を行うためのものである。
【0031】
前記排出部85は、図1、図2に示すように、前記搬送部83の前方(図中左側)に構成され、排出ローラ108、排紙トレイ109を有している。
前記排出ローラ108は、前記プラテン102の前方に配設され、印字ヘッド13で印刷された記録用紙82aを該排出ローラ108の前側に設けられた排紙トレイ109に排出するものである。
【0032】
次に、本実施形態に係るインクジェット記録装置のメンテナンス系の構成を説明する。
図5は本実施形態に係るインクジェット記録装置に搭載されるチューブポンプ周りの構成を示す説明図、図6は前記チューブポンプを用いたメンテナンス系の構成の変形例を示す説明図である。
【0033】
本実施形態に係るインクジェット記録装置1は、メンテナンス系にインク吸引用のインク吸引ポンプとしてチューブポンプ50を採用したものであって、図5に示すように、シャフト202に沿ってメンテナンス位置に配置されたキャリッジ203の下側で、印字ヘッド13と対向する位置にキャップ61を配設し、前記キャップ61と廃インクユニット62との間にチューブポンプ50を配設して、前記チューブポンプ50により印字ヘッド13のインキを吸引して廃インクユニット62に排出するように構成したものである。
【0034】
前記キャリッジ203に設けられた印字ヘッド13のメンテナンスを行う際には、キャップ61で印字ヘッド13を覆い、チューブポンプ50によりインクの吸引が行われる。
【0035】
前記チューブポンプ50は、1本の弾性チューブ70によりインク吸引を行うように構成されている。前記チューブポンプ50によってインクを吸引する場合には、図5に示すように、全ての色のインクを吸引することになる。
【0036】
尚、インクジェット記録装置に搭載されるチューブポンプは、上述した例に限られたものではなく、複数の弾性チューブを備えたものであっても良い。例えば、図6に示すように、2本の弾性チューブ171、172を備えたチューブポンプ150を搭載したの場合には、キャップ161を黒インク部161aとカラーインク161bとを分けて、2本の弾性チューブ171、172とで黒インクとカラーインクとを個別に吸引することができる。
【0037】
また、その他にチューブポンプを用いる構成として、1本の弾性チューブをインク吸引用として使用し、他の1本を別の用途に使用するものであってもよい。
【0038】
次に、本実施形態に係るチューブポンプの構成について、図面を参照して詳細に説明する。
図7は本実施形態に係るチューブポンプの構成を示す側面断面図、図8は前記チューブポンプの構成を示す正面断面図である。
【0039】
前記チューブポンプ50は、図7、図8に示すように、主にチューブガイドを兼ねるポンプハウジング(ポンプケース)51、加圧ローラ52、加圧ローラ変位手段53、ポンプ駆動軸54、状態維持手段としてのガイドリブ55、加圧ローラガイド手段56および弾性チューブ70により構成されている。
【0040】
前記加圧ローラ52は、図8に示すように、円柱状を呈したローラ部52aとその両端部に突設された回転軸52bとにより構成されている。前記ローラ部52aは、ポンプハウジング51内壁面に弾性チューブ70を押圧するように配置され、前記回転軸52bは、加圧ローラガイド手段56にガイドされ、加圧ローラ変位手段53と常に接するように配置されている。
【0041】
前記加圧ローラ変位手段53は、図8に示すように、平面視で円盤状を呈し、前記ポンプハウジング51内の軸心方向の両側面に近接して配置され、その円盤の中心から偏心した位置でポンプ駆動軸54に対して垂直に貫通し、ポンプ駆動軸54と同軸上で且つ一体的に接続されている。
【0042】
前記加圧ローラ変位手段53の円盤状面53aには、図8に示すように、偏心方向に対して垂直方向で且つ前記ポンプ駆動軸54の軸心を通る中心線上で、該円盤状面53a上の外周縁に近接した一側部に、ガイドリブ55がポンプハウジング51の内側方向に向かい突設されている。
【0043】
前記ガイドリブ55は、前記加圧ローラガイド手段56の一部と当接するよう構成されている。すなわち、前記加圧ローラ変位手段53がポンプ駆動軸54とともに回転することにより、ガイドリブ55と加圧ローラガイド手段56とが当接するようになっている。
【0044】
前記加圧ローラガイド手段56は、図8に示すように、平面視で両側部を平行に形成した略扇形状を呈し、前記加圧ローラ変位手段53の円盤状面53aと近接対向して配置されるとともに、扇の要部に相当する位置でポンプ駆動軸54に同軸上で回転自在に軸支され、前記ポンプ駆動軸54との軸支部56aを挟んで対称に形成される両側部56b、56cが、前記ガイドリブ55と当接するように両側方向に張り出して形成されている。
【0045】
すなわち、前記加圧ローラガイド手段56は、加圧ローラ変位手段53の円盤状面53aと重なった状態で、ポンプ駆動軸54に対して該ポンプ駆動軸54の回転とは無関係に回転可能に設けられている。すなわち、前記加圧ローラガイド手段56は、ポンプ駆動軸54(駆動源)とは直接連結されていない。
【0046】
また、前記加圧ローラガイド手段56は、平面視で円弧状端縁56dの頂部に、前記軸支部56a(回転軸心)に向かう方向に沿って加圧ローラ52の回転軸52bをガイドするガイド溝56eが切欠形成されている。
【0047】
前記加圧ローラガイド手段56により、前記加圧ローラ52がポンプ駆動軸54の半径方向に沿って移動可能となるように、該加圧ローラ変位手段53の移動が規制される。
なお、半径方向とは、前記加圧ローラ52の中心とポンプ駆動軸54を直線で結んだとき、その直線上の方向を示している。
【0048】
前記加圧ローラガイド手段56は、前記ガイドリブ55により回転方向が決定される。具体的には、ポンプ駆動軸54を回転させて、ガイドリブ55と加圧ローラガイド手段56とを当接させたとき、前記加圧ローラガイド手段56は、ポンプ駆動軸54の回転方向に加圧ローラ変位手段53と連動して回転する。
【0049】
これにより、加圧ローラガイド手段56によって移動方向が規制されている加圧ローラ52も前記加圧ローラ変位手段53および加圧ローラガイド手段56と連動してポンプ駆動軸54の回転方向に移動する。
【0050】
次に、チューブポンプによるインクの搬送について、図面を参照して説明する。図9はチューブポンプ内のチューブの配置を示す側面断面図、図10は前記チューブポンプ内のチューブの配置を示す平面断面図である。
【0051】
ここで説明するチューブポンプの構成は、本実施形態に係るチューブポンプの変形例であって、基本的には本実施形態に係るチューブポンプ50と同様の構成を有し、図9に示すように、ポンプハウジング251内にキャップ用チューブ271とワイパー用チューブ273の2本のチューブを配設したチューブポンプ250である。
【0052】
前記キャップ用チューブ271とワイパー用チューブ273は、各々のチューブをポンプハウジング251の内壁と接するよう円周方向に沿って略一周巻き込んで、その両端部をポンプハウジング251外部に出すように設けられている。前記キャップ用チューブ271の一端側はキャップ61に接続され、他端側は廃インクユニット62に接続されている。
前記ワイパー用チューブ273の一端側は図示しない印字ヘッドクリーニング用ワイパーのクリーニング部材に接続され、他端側は廃インクユニット62に接続されている。
【0053】
前記チューブポンプ250は、図10に示すように、図示しない加圧ローラの回転により、ポンプハウジング251内のキャップ用チューブ271とワイパー用チューブ273とを加圧ローラとポンプハウジング251とによって挟み込んで押圧することで、キャップ吸引側からキャップ排出側へ、およびワイパー吸引側からワイパー排出側へチューブ内のインクを送るように構成されている。
【0054】
次に、本実施形態に係るインクジェット記録装置1の印刷動作について図面を参照して説明する。
まず、図2に示すように、ユーザの手により記録用紙82aをインクジェット記録装置1の給紙トレイ103上に載置する。
インクジェット記録装置1がコンピュータ等の印刷要求を受信すると、分離板105と給紙ローラ104とが、記録用紙82aを1枚ずつ搬送部83に給紙する。
【0055】
搬送部83に給紙された記録用紙82aは、ガイド板106に支えられながら搬送ローラ107によって印刷部81搬送される。
そして、印字ヘッド13により前記記録用紙82aの印字面にインクが吐出されて印刷が行われる。
【0056】
この印刷動作は、図1、図3に示すように、前記印字ヘッド13が搭載されたキャリッジ203をシャフト202に沿って主走査方向に移動させることで行なわれる。
前記キャリッジ203は、図1に示すように、印刷開始の際には走査方向における一方の端部(シャフト202の端部)に設定されたスタート位置202aに配置されている。そして、印刷要求に応じて、主走査方向に沿って他方の端部に設けられた停止位置202bまで移動するようにされている。
【0057】
前記キャリッジ203が移動する際に、印刷要求に応じて印字ヘッド13より記録用紙82aに対してインクが吐出される。
このようにして、前記印字ヘッド13により1ライン分の画像(ライン画像)を印刷するようにされている。
なお、ライン画像の幅は、印字ヘッド13により決定されるものであって、ヘッドの縦幅(シート搬送方向での幅)に相当する。
【0058】
また、前記印字ヘッド13により1ライン分の画像が印刷された後、記録用紙82aは、搬送ローラ107によりプラテン102上をライン画像の幅分だけ搬送される。前記記録用紙82aが所定量だけ搬送される間に、キャリッジ203はスタート位置202aに復帰する(印刷走査)。
【0059】
このようにして、印刷走査を繰り返し行うことで、印刷要求に応じた情報が印字ヘッド13により記録用紙82aに印刷される。
印刷終了後、記録用紙82aは、排出ローラ108を経て排紙トレイ109に排出され、ドキュメント(印刷物)として出力される。
【0060】
次に、本実施形態に係るチューブポンプの吸引動作から開放動作への移動する際の動作について、図面を参照して説明する。
図11の(a)は本実施形態に係るチューブポンプのインク吸引時のチューブ押圧状態を示す説明図、(b)は前記チューブポンプの加圧ローラの回転によるチューブの反発状態を示す説明図、(c)は前記チューブポンプのチューブ開放状態を示す説明図である。
【0061】
まず、チューブポンプ50のインク吸引動作について説明する。
本実施形態においては、図11(a)に示すように、ポンプ駆動軸54を反時計回り方向に回転させたとき、前記ポンプ駆動軸54に接続されている加圧ローラ変位手段53も共に反時計回り方向に回転する。
【0062】
そして、前記加圧ローラ変位手段53に取り付けられたガイドリブ55が加圧ローラガイド手段56と接触すると、前記加圧ローラガイド手段56もポンプ駆動軸54の回転によって、併せて該ポンプ駆動軸54の回転方向と同じ方向に回転する。
【0063】
このとき、前記加圧ローラ変位手段53の加圧ローラ52の回転軸52bと接する部分とポンプ駆動軸54との距離は最も離れた位置となっている。つまり、前記加圧ローラ52の回転軸52bとポンプ駆動軸54との距離は、最も離れた位置となっている。
【0064】
そして、ガイドリブ55と加圧ローラガイド手段56の側部56bとが接触することにより、前記加圧ローラ52の回転軸52bとポンプ駆動軸54との距離が最も離れた状態が一定に保たれる。これにより、前記加圧ローラ52は、弾性チューブ70を押圧する状態となる。
【0065】
そして、ポンプ駆動軸54を上記方向へ回転させることにより、加圧ローラ52が弾性チューブ70を押圧した状態でポンプハウジング51の中を回転し続ける。すなわち、加圧ローラ52が弾性チューブ70を押圧した状態でポンプ駆動軸54を回転中心として回転することにより、インク吸引動作が行われる。
【0066】
次に、前記チューブポンプ50によるのインク吸引動作を終了する動作、すなわち、加圧ローラ52による弾性チューブ70の押圧状態を解除・緩和する動作について説明する。
【0067】
まず、加圧ローラ52によるチューブ押圧状態を解除・緩和するためには、図11(b)に示すように、本実施形態においてはポンプ駆動軸54を時計回り方向に回転させる。具体的には、ポンプ駆動軸54を時計回り方向に回転させる。これにより、ガイドリブ55と加圧ローラガイド手段56の側部56bとの接触が解除される。
【0068】
このとき、加圧ローラ変位手段53は、ポンプ駆動軸54に対して偏心した状態で取り付けられているので、加圧ローラ変位手段53を回転させることにより、加圧ローラ52が円周方向へ移動するのに先んじて、ポンプ駆動軸54と加圧ローラ52のポンプ駆動軸54との距離が変化する。
【0069】
具体的には、図11(b)に示すように、加圧ローラ変位手段53と加圧ローラ52の接触が小さい為、また、弾性チューブ70の反発力大きく、加圧ローラ52が円周方向へ回転するより先に、加圧ローラ52の回転軸52bとポンプ駆動軸54との距離が最も遠い位置から徐々に加圧ローラ52の回転軸52bからポンプ駆動軸54までの距離が近くなっていく。これにより、加圧ローラ52による弾性チューブ70に対する押圧が解除・緩和されていく。
【0070】
そして、さらに、駆動源たる加圧ローラ変位手段53を時計回り方向に回転させると、図11(c)に示すように、ガイドリブ55と加圧ローラガイド手段56とが、チューブ押圧状態における接触位置とは別の側部56cで接触する。
【0071】
すなわち、前記加圧ローラ52の回転軸52bからポンプ駆動軸54までの距離が最も近くなる位置で、ガイドリブ55と加圧ローラガイド手段56とが接触する状態となる。
【0072】
このとき、前記加圧ローラ52は、弾性チューブ70を押圧しない状態となる。そして、ガイドリブ55と規制ガイドリブとは接触しているので、ポンプ駆動軸54を時計回り方向に回転させた場合でも、前記加圧ローラ52が弾性チューブ70を押圧することがない。
【0073】
以上のように構成したので、本実施形態によれば、ポンプ駆動軸54の回転方向を変えることにより、加圧ローラ52の弾性チューブ70に対する押圧状態から非押圧状態へ、またその逆の状態へ容易に変化させることができる。
【0074】
また、本実施形態に係るチューブポンプ50は、加圧ローラ変位手段53を偏心させた状態でポンプ駆動軸54に取り付けるようにしたので、ポンプ駆動軸54に接している加圧ローラ52のポンプ駆動軸54に対する距離を連続的に変化させ、且つ、加圧ローラ52の円周方向への移動を規制することができる。
【0075】
また、本実施形態によれば、従来のようにチューブポンプの逆回転開始時に、加圧ローラが円周方向に移動してインクを逆流させる事はない。従って、本実施形態に係るチューブポンプ50を、例えば、インクジェット記録装置のクリーニング系(メンテナンス系)のチューブポンプとして使用することで、インクが逆流することを防止することができる。
【0076】
また、本実施形態では、ポンプ駆動軸54を、例えば、反時計回り方向に回転させて、加圧ローラ変位手段53に取り付けられたガイドリブ55が加圧ローラガイド手段56と接触したとき、加圧ローラ52が弾性チューブ70を押圧する状態となるように、加圧ローラ変位手段53をポンプ駆動軸54に取り付けている。具体的には、加圧ローラ変位手段53は、ポンプ駆動軸54に対して、偏心した位置で取り付けられており、上述したようにガイドリブ55と加圧ローラガイド手段56とが接触した場合には、ポンプ駆動軸54と加圧ローラ52の回転軸52bとの距離が最も遠くなるように加圧ローラ変位手段53を取り付けている。
【0077】
さらに、上記構成に加えて、ポンプ駆動軸54を、例えば、時計回り方向に回転させて、加圧ローラ変位手段53に取り付けられたガイドリブ55が加圧ローラガイド手段56と接触したとき、加圧ローラ52が弾性チューブ70を押圧しない状態となるように加圧ローラ変位手段53をポンプ駆動軸54に取り付けている。
【0078】
すなわち、加圧ローラ52が弾性チューブ70を押圧している状態となっているガイドリブ55と加圧ローラガイド手段56とが接触している位置(チューブ押圧状態位置)から、加圧ローラ変位手段53を略180度回転させたときに、加圧ローラ52が弾性チューブ70を押圧していない状態となっているガイドリブ55と加圧ローラガイド手段56とが接触している位置(チューブ非押圧状態位置)となるように加圧ローラガイド手段56の形状を設計することがより好ましい。換言すると、加圧ローラ52のチューブ押圧状態と緩和又は解除状態とへ移行する動作範囲は、加圧ローラ変位手段53の動作角度が略180度であることがより好ましい。
【0079】
なお、本実施形態では、ポンプ駆動軸54を時計回り方向に回転させた場合に、チューブ押圧状態位置となるように構成しているが、本発明は、ポンプ駆動軸の回転方向により加圧ローラの動作状態が限定されるものではなく、例えば、ポンプ駆動軸を反時計回り方向に回転させたときにチューブ押圧状態位置となるように構成したものであっても良い。
【0080】
また、本実施形態のチューブポンプ50において、加圧ローラ変位手段53によるチューブ押圧状態からチューブ非押圧状態に移行させるとき、ポンプ駆動軸54の回転速度は、チューブ非押圧状態からチューブ押圧状態に移行するときに比べて、遅いほうがより好ましい。従って、チューブ押圧状態からチューブ非押圧状態に移行するときのポンプ駆動軸54の回転速度をより遅くすることで、加圧ローラ52による弾性チューブ70の押圧をより一層少しずつ解除・緩和させることができる。
【0081】
また、本実施形態では、チューブポンプの構成について説明する際に、図9、図10に示すように、キャップ用チューブ271とワイパー用チューブ273の2本の異なる弾性チューブを、ポンプハウジング251の内部で少なくとも1周するように設けたものを取り上げているが、本発明は弾性チューブの構成に限定されるものではなく、例えば、1本の弾性チューブによりインク吸引を行うように構成したものであってもよい。
【0082】
本発明に係るチューブポンプの構成として、ポンプハウジング内に異なる弾性チューブが2本設けられている場合には、コンパクトで効率の良いポンプ機構が実現できる。
【0083】
また、本発明に係るチューブポンプをインクヘッドのインク供給用として使用することができることは勿論である。
【0084】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のチューブポンプによれば、簡単な構成で逆止弁等の別部材を用いることなく印字ヘッド側へのインクの逆流を防止でき、メンテナンス性の優れたチューブポンプを実現できる。
また、本発明のチューブポンプを備えたインクジェット記録装置によれば、簡単な構成でメンテナンス性の優れたインクジェット記録装置を実現できる。
【0085】
詳しくは、本発明によれば、インクジェット記録装置などに用いられ、弾性チューブを押圧してチューブ内の液体を搬送するように構成されたチューブポンプにおいて、ポンプ駆動軸と一体的に回転し加圧ローラを変位させる加圧ローラ変位手段と、前記ポンプ駆動軸と同軸上で回転可能に軸支され、前記加圧ローラがポンプ駆動軸を中心としたチューブポンプの半径方向に沿って変位するようにガイドする加圧ローラガイド手段とを備え、前記加圧ローラ変位手段の回転に伴い、所定の回転範囲で加圧ローラが前記加圧ローラガイド手段に沿って連続的に変位するように構成することで、弾性チューブを押圧する加圧ローラが加圧ローラ変位手段と接した状態で、加圧ローラ変位手段が加圧ローラ変位手段の回転に伴い、所定の回転範囲で加圧ローラが前記加圧ローラガイド手段に沿って連続的に変化させることができる。これにより、前記加圧ローラを弾性チューブに押圧した状態から押圧しない状態または開放状態まで移行させるとき、加圧ローラの半径方向(ポンプ駆動軸中心方向)への移動を行うことが可能となるので、弾性チューブ内の液体を連続的に搬送することができる。
したがって、前記チューブポンプをインクジェット記録装置に採用した場合には、インクの逆流を防止することができる。
【0086】
また、前記チューブガイドを、ポンプケース内壁部を用いて構成し、該ポンプケース内にチューブを1巻き以上敷設し、1つの加圧ローラでチューブの変形動作を行うように構成したので、弾性チューブを360度以上ポンプケース内に巻き込むことにより、1つの加圧ローラで連続的にインク吸引動作を行うことが可能となり、インク吸引時の動作に時間的な途切れがないので、インク吸引時にはインクが逆流することなく常にチューブを加圧することができる。
【0087】
また、前記チューブをポンプケース内に複数本敷設することで、一つの加圧ローラで数本のチューブを押圧(加圧)/解除を同時に行うことができるので、コンパクトで効率の良いチューブポンプ機構を実現できる。
【0088】
また、前記加圧ローラ変位手段の構成に、加圧ローラガイド手段と当接して、ポンプ駆動軸が一方向回転している時には加圧ローラによるチューブ押圧状態を維持し、該ポンプ駆動軸が他方回転している時には加圧ローラによるチューブ押圧状態を緩和または解除する状態を維持する状態維持部材を備えることで、ポンプ駆動軸が一方向に回転している時には、加圧ローラが弾性チューブを常に押圧状態とすることができ、また、ポンプ駆動軸が他方向へ回転している時には、加圧ローラが弾性チューブの押圧状態を緩和または解除する状態とすることができる。これにより、簡単な構成でチューブポンプの連続的な加圧動作および吸引動作を容易に実現することができる。
【0089】
また、前記加圧ローラ変位手段を円盤状に構成し、その中心軸を回転軸より偏心して構成して、前記加圧ローラを前記加圧ローラ変位手段の円周方向外周部に接して配することが好ましい。
このように構成することで、簡単な構成でチューブポンプの連続的な加圧動作および吸引動作を実現することができる。
【0090】
また、前記加圧ローラのチューブ押圧状態から緩和状態または解除状態へ移行する動作を、前記加圧ローラ変位手段の回転角で略180度の範囲で行うように構成することで、前記加圧ローラ変位手段が円盤型で偏心しているため加圧ローラの半径方向への移動量は最大で略180度分あり、長く設定する事によって、簡単な構造で効果的な押圧(加圧)状態と緩和又は解除状態へスムーズに移行することができる。
【0091】
さらに、印刷データに対応して記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置において、上述したチューブポンプを備えたことで、チューブポンプの加圧ローラの動作をポンプ駆動タイミングと異ならせ、且つ、チューブポンプの駆動軸の回転が正転から逆転回転に移行する場合、すなわちインク吸引状態であるチューブの押圧状態からチューブの緩和状態または解除状態へ移行する場合に、ポンプ駆動軸とともに加圧ローラを連れ回りさせて印字ヘッド側への加圧を行うことにより該印字ヘッドへの空気の送り込みを防止することができるインクジェット記録装置を実現できる、という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態のチューブポンプが搭載されたインクジェット記録装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】前記インクジェット記録装置の構成を示す側面視の概略図である。
【図3】前記インクジェット記録装置を構成するキャリッジの構成を示す説明図である。
【図4】前記キャリッジに搭載されるカートリッジの構成を示す説明図である。
【図5】本実施形態に係るインクジェット記録装置に搭載されるチューブポンプ周りの構成を示す説明図である。
【図6】前記チューブポンプを用いたメンテナンス系の構成の変形例を示す説明図である。
【図7】本実施形態に係るチューブポンプの構成を示す側面断面図である。
【図8】前記チューブポンプの構成を示す正面断面図である。
【図9】前記チューブポンプ内のチューブの配置を示す側面断面図である。
【図10】前記チューブポンプ内のチューブの配置を示す平面断面図である。
【図11】(a)は本実施形態に係るチューブポンプのインク吸引時のチューブ押圧状態を示す説明図、(b)は前記チューブポンプの加圧ローラの回転によるチューブの反発状態を示す説明図、(c)は前記チューブポンプのチューブ開放状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置
9 黒インク用印字ヘッド
10 カラーインク用印字ヘッド
13 印字ヘッド
50、150、250 チューブポンプ
51、251 ポンプハウジング
52 加圧ローラ
52a ローラ部
52b 回転軸
53 加圧ローラ変位手段
53a 円盤状面
54 ポンプ駆動軸
55 ガイドリブ
56 加圧ローラガイド手段
56a 軸支部
56b、56c 側部
56d 円弧状端縁
56e ガイド溝
61、161 キャップ
62 廃インクユニット
70、171 弾性チューブ
271 キャップ用チューブ
273 ワイパー用チューブ

Claims (7)

  1. 液体を搬送するための可撓性を有するチューブと、内周面で前記チューブを保持するチューブガイドと、前記チューブガイドに前記チューブを押圧して弾性変形させる加圧ローラとを有し、ポンプ駆動軸の一方向回転により前記加圧ローラが前記チューブを押圧して弾性変形させ、他方向回転により前記加圧ローラが前記チューブの前記弾性変形状態を緩和させるように構成されたチューブポンプにおいて、
    前記ポンプ駆動軸と一体的に回転し加圧ローラを変位させる加圧ローラ変位手段と、
    前記ポンプ駆動軸と同軸上で回転可能に軸支され、前記加圧ローラがポンプ駆動軸を中心としたチューブポンプの半径方向に沿って変位するようにガイドする加圧ローラガイド手段とを備え、
    前記加圧ローラ変位手段の回転に伴い、所定の回転範囲で加圧ローラが前記加圧ローラガイド手段に沿って連続的に変位することを特徴とするチューブポンプ。
  2. 前記チューブガイドは、ポンプケース内壁部を用いて構成され、該ポンプケース内にチューブを1巻き以上敷設し、1つの加圧ローラでチューブの変形動作を行うことを特徴とする請求項1に記載のチューブポンプ。
  3. 前記チューブは、ポンプケース内に複数本敷設されたことを特徴とする請求項2に記載のチューブポンプ。
  4. 前記加圧ローラ変位手段は、前記加圧ローラガイド手段と当接して、ポンプ駆動軸が一方向回転している時には加圧ローラによるチューブ押圧状態を維持し、該ポンプ駆動軸が他方回転している時には加圧ローラによるチューブ押圧状態を緩和または解除する状態を維持する状態維持部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載のチューブポンプ。
  5. 前記加圧ローラ変位手段は、円盤状を呈しその中心軸が回転軸より偏心して構成され、前記加圧ローラ変位手段の円周方向外周部に接して加圧ローラを配設することを特徴とする請求項1乃至4のうちの何れか一項に記載のチューブポンプ。
  6. 前記加圧ローラのチューブ押圧状態から緩和状態または解除状態へ移行する動作は、前記加圧ローラ変位手段の回転角で略180度の範囲で動作することを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載のチューブポンプ。
  7. 印刷データに対応して記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置において、
    請求項1〜6のうちの何れか一項に記載のチューブポンプを備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101774303B (zh) * 2005-02-02 2013-05-15 精工爱普生株式会社 附加装置、液体容器、以及液体供应装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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