JP4911183B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の吐出口からインク滴を選択的に吐出する記録ヘッドをキャップが覆って、記録ヘッドからインクを吸引するパージ動作が可能な画像記録装置に関し、特に、キャップのリフトとキャップへの選択的な吸引圧の付与とを簡易且つ薄型の機構で実現できるものに関する。
記録ヘッドの吐出口からインク滴を被記録媒体へ選択的に吐出して画像記録を行う画像記録装置が知られている。このような画像記録装置は、「インクジェットプリンタ」とも称される。インクジェットプリンタでは、記録ヘッド内のインク流路において気泡が生じたり異物が詰まったりすることが予想され、その結果、インクの吐出不良が起こり得る。このような吐出不良を解消又は予防するために、記録ヘッドから気泡や異物を吸引して除去する動作が行われる。このような動作は、「パージ」とも称される。
パージ機構は、主として、記録ヘッドの吐出口を覆うキャップと、吸引圧を付与するポンプと、キャップとポンプとを接続するチューブとによって構成される。記録ヘッドの吐出口がキャップによって覆われた状態で、ポンプの吸引圧がチューブを通じてキャップへ付与される。これによって、キャップ内が減圧されて、記録ヘッド内のインクと共に気泡や異物がキャップへ吸引される(特許文献1,2参照)。
特開平10−146992号公報 特開平10−6517号公報
近年、インクジェットプリンタに対して、小型化や薄型化が要望されている。したがって、前述されたパージ機構も、小型化乃至薄型化されることが望ましい。また、装置の組立工数を軽減したり、廃却の際の分解を容易にしたりするという観点からは、パージ機構が少ない部品数で簡易に構成されることが望ましい。
他方、パージ機構を構成するキャップは、パージのみならず、インクジェットプリンタが不使用である間に、記録ヘッド内のインクの乾燥防止を目的として、記録ヘッドを覆う位置に保持される。この状態において、外気温の変化などによってキャップ内の圧力変動が生じ、その結果、記録ヘッドからインクが流出したり、記録ヘッドへ気泡が進入したりすることは問題である。
本発明は、前述された問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、インクジェットプリンタにおけるパージ機構を小型化乃至薄型化できる手段を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、記録ヘッド内のインクの乾燥防止を目的として、記録ヘッドをキャップすることが可能であり、かつ小型化乃至薄型化されたパージ機構を提供することにある。
(1) 本発明に係る画像記録装置は、複数の吐出口からインク滴を選択的に吐出する記録ヘッドと、上記吐出口を覆う第1位置、及び上記記録ヘッドから離反した第2位置に移動可能であって、上記複数の吐出口の一部に各々対応した第1キャップ及び第2キャップと、吸引圧を発生するポンプと、上記第1キャップと上記ポンプとを接続する弾性変形可能な第1チューブと、上記第2キャップと上記ポンプとを接続する弾性変形可能な第2チューブと、上記第1チューブ及び第2チューブを支持する支持部材と、上記第1キャップ及び上記第2キャップを第1位置に保持する第1カム面、上記第1キャップ及び上記第2キャップを第2位置に保持する第2カム面、並びに上記第1チューブ又は上記第2チューブのいずれか一方を開放し、かつ他方を上記支持部材との間で圧潰して閉塞する第1圧潰部及び第2圧潰部を有するスライドカムと、を具備する。上記スライドカムは、上記第1カム面によって上記第1キャップ及び上記第2キャップを第1位置に保持しながら、上記第1圧潰部によって上記第1チューブ又は上記第2チューブを選択的に圧潰するスライド位置及び上記第1チューブ及び上記第2チューブをいずれも開放するスライド位置にスライド可能である。さらに、上記スライドカムは、上記第2カム面によって上記第1キャップ及び上記第2キャップを第2位置に保持しながら、上記第2圧潰部によって上記第1チューブ又は上記第2チューブを選択的に圧潰するスライド位置にスライド可能である。
スライドカムの第1カム面によって、第1キャップ及び第2キャップが第1位置に保持される。これにより、記録ヘッドの吐出口が、各々対応する第1キャップ及び第2キャップによって夫々覆われる。スライドカムは、第1キャップ及び第2キャップを第1位置に保持しながら、第1圧潰部によって第1チューブ又は第2チューブを選択的に開放又は閉塞するスライド位置にスライド可能である。これにより、第1チューブ又は第2チューブが選択的に開放又は閉塞されて、第1キャップ又は第2キャップのいずれか一方にポンプの吸引圧が付与される。また、スライドカムは、第1キャップ及び第2キャップを第1位置に保持しながら、第1チューブ及び第2チューブのいずれも開放するスライド位置にスライド可能である。これにより、第1チューブ及び第2チューブの双方にポンプの吸引圧が付与される。また、第1チューブ及び第2チューブの双方が大気開放される。
スライドカムは、第1キャップ及び第2キャップを第2位置に保持しながら、第2圧潰部によって第1チューブ又は第2チューブを選択的に開放/圧潰するスライド位置にスライド可能である。これにより、第1チューブ又は第2チューブが選択的に開放又は閉塞されて、第1キャップ又は第2キャップのいずれか一方にポンプの吸引圧が付与される。
(2) 上記ポンプは、上記第1チューブ及び上記第2チューブに対して大気開放可能なものであってもよい。
これにより、前述されたようにして、第1チューブ及び第2チューブの双方が大気開放される。
(3) 上記第1チューブ及び上記第2チューブは、その長手方向が上記スライドカムのスライド方向と交差されて配列されていることが好ましい。
これにより、スライドカムのスライドによって第1チューブ又は第2チューブを選択的に開放/圧潰することが容易である。
(4) 上記記録ヘッドは、キャリッジに搭載されて当該キャリッジとともに所定の方向へ往復動されるものであり、上記第1キャップ及び上記第2キャップは、上記キャリッジが往復動される範囲における所定の位置において、上記記録ヘッドの吐出口を覆うものである実施態様が考えられる。
本発明によれば、スライドカムによって第1キャップ及び第2キャップが第1位置又は第2位置に保持されるとともに、第1チューブ又は第2チューブが選択的に開放又は閉塞されるので、小型化乃至薄型化されたパージ機構が実現される。
また、本発明によれば、スライドカムが、第1キャップ及び第2キャップを第1位置に保持しながら、第1チューブ及び第2チューブのいずれも開放するスライド位置にスライド可能なので、記録ヘッドの吐出口が第1キャップ及び第2キャップで覆われた状態で、第1チューブ及び第2チューブの双方が大気開放される。これにより、記録ヘッド内のインクの乾燥防止を目的として、記録ヘッドがキャップされることが可能であり、かつ小型化乃至薄型化されたパージ機構が実現される。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機10の外観構成を示す図である。 図2は、プリンタ部11の内部構成を奥行き方向103に沿った断面で示す模式図である。 図3は、パージ機構30の配置を示す部分平面図である。 図4は、記録ヘッド65の下面を示す底面図である。 図5は、パージ機構30の概略構成を示す模式図である。 図6は、カム機構34の構成を示す模式図である。 図7は、スライドカム40のスライド位置を説明するための模式図である。 図8は、スライドカム40のスライド位置を説明するための模式図である。 図9は、スライドカム40のスライド位置を説明するための模式図である。 図10は、スライドカム40のスライド位置を説明するための模式図である。 図11は、本発明の変形例に係るカム機構の構成を示す模式図である。 図12は、変形例に係るスライドカム40のスライド位置を説明するための模式図である。 図13は、変形例に係るスライドカム40のスライド位置を説明するための模式図である。
以下、適宜図面が参照されて、本発明の好ましい実施形態が説明される。なお、以下に述べる各実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更できることは言うまでもない。
[複合機10の概略構成]
図1に示されるように、複合機10は、プリンタ部11とスキャナ部12とを一体的に備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device)であり、プリント機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能等を有する。このプリンタ部11が、本発明の画像記録装置に相当する。なお、本発明にかかる画像記録装置は、複数の機能を有する複合機10として実施されるほか、プリント機能のみを有するプリンタとして実施されてもよい。
図1に示されるように、複合機10は、高さ(矢印102)より横幅(矢印101)及び奥行き(矢印103)が大きい幅広薄型の概ね直方体の外形である。複合機10の上部がスキャナ部12である。スキャナ部12は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されているが、本発明において、スキャナ部12は任意の構成であるため、本実施形態においては、スキャナ部12の詳細な説明は省略される。
複合機10の下部がプリンタ部11である。プリンタ部11は、スキャナ部12で読み取られた画像データや外部から入力された印刷データに基づいて、記録用紙17などの被記録媒体に画像や文書を記録する。図2に示されるように、プリンタ部11は、給紙カセット20が開口13を通じて着脱可能に構成されている。給紙カセット20に収容された記録用紙17は、プリンタ部11の内部に設けられた記録ユニット24に搬送されて、記録ユニット24によって所望の画像が記録された後に、排紙トレイ21に排出される。
複合機10の正面上部には、操作パネル15が設けられている。操作パネル15は、各種情報を表示する液晶ディスプレイや、ユーザが情報を入力する入力キー等から構成される。複合機10は、この操作パネル15に入力されたコマンドや、コンピュータやデジタルカメラなどの外部情報装置から送信されたコマンドに基づいて動作する。
[プリンタ部11の概略構成]
図2に示されるように、プリンタ部11には、給紙カセット20の奥側から上側へ向かって反転搬送路23が形成されている。同図には現れていないが、反転搬送路23は、主として、ガイド面をなす一対のガイド部材が対向配置されることによって構成されており、その対向されたガイド面の間の空間を記録用紙17が通過する。反転搬送路23は、給紙カセット20の奥側から上方へ向かった後、プリンタ部11の正面側(図2における左側)へ向かってUターンするように反転されている。反転搬送路23におけるUターン部分より下流側に記録ユニット24が配置されており、更に記録ユニット24より装置正面側に排紙トレイ21が配置されている。
給紙ローラ25は、プリンタ部11の内部において、給紙カセット20の上側に配置されている。給紙ローラ25は、給紙カセット20にセットされた記録用紙17を反転搬送路23へ給送するものである。給紙ローラ25は、アーム26の先端側に設けられて、不図示のモータから駆動伝達されて回転される。
アーム26は、プリンタ部11の内部において、給紙カセット20の上側に配置されて、給紙カセット20の底面に対して接離する方向へ回動可能である。アーム26は、アーム26及び給紙ローラ25の重量又はバネ等に付勢されており、これらに抗する反力が付与されない限り、アーム26は給紙カセット20へ近づく向きへ回動する。
前述されたようにしてアーム26が下側へ回動されると、その先端部に支持された給紙ローラ25が給紙カセット20に載置された記録用紙17と当接する。その状態で、給紙ローラ25が回転されると、給紙ローラ25のローラ面と記録用紙17との間に発生する摩擦力により、給紙カセット20における最上位置の記録用紙17が給紙向き104へ送り出される。給紙カセット20の奥側には傾斜ガイド板22が設けられており、給紙向き104へ送り出された記録用紙17は、その先端が傾斜ガイド板22によって上側へ案内されて、反転搬送路23へ進入する。
反転搬送路23には、記録ユニット24へ記録用紙17を搬送する搬送ローラ60と、記録ユニット24から記録用紙17を排出する排紙ローラ62とが設けられている。また、搬送ローラ60の下側には、搬送ローラ60に圧接するピンチローラ61が設けられており、排紙ローラ62に圧接する拍車63が設けられている。搬送ローラ60及び排紙ローラ62は、不図示のモータから駆動伝達されて回転される。搬送ローラ60及び排紙ローラ62の駆動は同期されており、画像記録の際には所定の回転角度で間欠して駆動され、画像記録の前後においては連続駆動される。給紙カセット20から給送された記録用紙17は、反転搬送路23に案内されて下側から上側へUターンされ、給紙向き104と相反する水平方向の向きである記録向き105へ搬送されて記録ユニット24へ至り、記録ユニット24によって画像が記録された後、排紙トレイ21へ排出される。
記録ユニット24は、反転搬送路23において記録用紙17が記録向き105へ搬送される過程において、記録用紙17に画像を記録するものである。記録ユニット24は、インクジェット方式で画像記録を行う。記録ユニット24は、主として記録ヘッド65、プラテン66及びキャリッジ67によって構成されている。記録ヘッド65の構成については後述されるが、前述された搬送ローラ60及び排紙ローラ62によって、記録用紙17が、記録ユニット24のプラテン66上において、所定の改行幅で間欠して記録向き105へ搬送され、記録用紙17の搬送が間欠された間に、キャリッジ67に搭載された記録ヘッド65が幅方向101に往復動されながらインク滴を選択的に記録用紙17へ噴出する。この記録用紙17の間欠搬送と記録ヘッド65の往復動とが繰り返されて、記録用紙17に所望の画像が記録される。
[記録ヘッド65]
図3に示されるように、記録ヘッド65には、不図示のインクタンクからインクチューブ68を通じてシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(Bk)の各色インクが供給される。各インクチューブ68は、合成樹脂製のチューブであり、キャリッジ67の走査に応じて撓むような可撓性を有する。インクチューブ68は、4色のインクに対応して4本が設けられている。
図4に示されるように、記録ヘッド65は、キャリッジ67に搭載されている。記録ヘッド65は、このキャリッジ67の下面側に露出され、プラテン66と対向されている。キャリッジ67が往復動することにより、記録ヘッド65がプラテン66上の記録用紙17に対して走査され、記録ヘッド65から吐出されたインク滴が記録用紙17に着弾して画像記録が行われる。
図3に示されるように、キャリッジ67は、複合機10の幅方向101に沿った方向106に往復動される。同図には現れていないが、キャリッジ67は、幅方向101へ延びるガイドレール又はガイドシャフトに案内されて、ベルト駆動機構などから駆動伝達されて往復動される。このようなキャリッジ67を往復動させる機構は周知であるので、ここでは詳細な説明が省略される。
プラテン66は、キャリッジ67と高さ方向102に対向して配置されている。プラテン66は、キャリッジ67の往復動範囲のうち、記録用紙17が通過する中央部分に渡って配設されている。プラテン66の幅は、搬送可能な記録用紙17の最大幅より十分に大きく設定されており、記録用紙17の両端は常にプラテン66の上を通過するようになっている。
図4に示されるように、記録ヘッド65は、複数のノズルを備えており、その各ノズルの端が記録ヘッド65の下面に開口して吐出口70を形成している。各吐出口70は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の各色インクごとに設けられている。なお、図4において、上側から下側へ向かって記録用紙17が搬送され(記録向き105)、左右方向(往復動方向106)に沿ってキャリッジ67が往復動される。
CMYBkの各色インクに対応する吐出口70は、各々が記録向き105に沿って一列に整列されており、各色インクに対応する吐出口70の各列が、キャリッジ67の往復動方向106に並べられている。各吐出口70の数や搬送方向のピッチは、記録画像の解像度等に応じて適宜設定される。また、カラーインクの種類数に応じて吐出口70の列数が増減され得る。
吐出口70の側方には排気孔71が形成されている。この排気孔71は、記録ヘッド65の内部空間からの排気を行うためのものである。本実施形態では4つの排気孔71が設けられており、各排気孔71は、CMYBkの各色インクに対応している。同図には現れていないが、排気孔71を含む通路に逆止弁が設けられている。この逆止弁がプッシュロッドにより開放されると、排気孔71がリリーフされるようになっている。リリーフされた排気孔71を通じて、後述されるパージ機構30の吸引ポンプから吸引圧が付与されて、記録ヘッド65から排気が行われる。
なお、各図には現れていないが、記録ヘッド65内において、吐出口70の上流側に、圧電素子やキャビティが形成されている。圧電素子は所定の電圧が印加されることにより変形し、キャビティの容積を縮小する。このキャビティの容量の変化によって、キャビティ内のインクが吐出口70からインク滴として吐出される。
[パージ機構30]
図3及び図5に示されるように、記録ヘッド65による画像記録領域の外側、すなわちプラテン66の両側の記録用紙が通過しない領域に、パージ機構30が配設されている。パージ機構30は、記録ヘッド65の吐出口70からインクと共に気泡や異物を吸引除去するものである。パージ機構30は、主として記録ヘッド65の吐出口70を覆う第1キャップ31及び第2キャップ32、第1キャップ31及び第2キャップ32に付与される吸引圧を発生させるポンプ33、第1キャップ31及び第2キャップ32の移動と吸引圧の選択的付与を行うカム機構34とから構成されている。
図3に示されるように、第1キャップ31及び第2キャップ32は、弾性変形可能なゴムがトレイ形状に成形されてなる。第1キャップ31及び第2キャップ32は、トレイ形状の開口を記録ヘッド65の下面に対向させるように配置されている。第1キャップ31は、記録ヘッド65の黒インク(Bk)に対応する吐出口70の1列の周囲を覆って記録ヘッド65の下面に密着することが可能である。第2キャップ32は、記録ヘッド65のシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)インクにそれぞれ対応する吐出口70の3列の周囲を覆って記録ヘッド65の下面に密着することが可能である。各図には示されていないが、第1キャップ31及び第2キャップ32の各内部空間の底には吸気口が設けられており、各吸気口がカム機構34を介してポンプ33に接続されている。このカム機構34によって、ポンプ33の吸引圧が第1キャップ31又は第2キャップ32に選択的に付与される。
第1キャップ31及び第2キャップ32は、ホルダ35に搭載されている。ホルダ35は、キャリッジ67が往復動される範囲の一端側に配置されており、キャリッジ67が直上へ移動されたときに、キャリッジ67に対して接離する方向へ移動される。ホルダ35がキャリッジ67へ接するように移動されることによって、記録ヘッド65の各吐出口70が第1キャップ31及び第2キャップ32にそれぞれ覆われる。このホルダ35の移動は、後述されるカム機構34によって実現される。第1キャップ31及び第2キャップ32が吐出口70を覆う位置が、本明細書において第1位置と称され、第1キャップ31及び第2キャップ32及び記録ヘッド65から離反されて最も下側へ移動された位置が、本明細書において第2位置と称される。
ポンプ33は、ロータリー式のチューブポンプである。詳細な構成は図示されていないが、ポンプ33は、ケーシング内において一定方向へ転動されるローラーによって、ケーシング内に配置されたチューブが扱かれて、そのチューブ内の気体が一定方向へ押し流されるものである。この気体の流れによってチューブに吸引圧が生じる。このチューブが、後述される第1チューブ36及び第2チューブ37と連結されることによって、第1チューブ36及び第2チューブ37へ吸引圧が付与される。また、ポンプ33は、このチューブをローラから離反可能に構成されており、チューブがローラから離反されることによって、チューブ内が大気開放される。
図5に示されるように、ポンプ33には、第1キャップ31及び第2キャップ32にそれぞれ対応されて2本の第1チューブ36及び第2チューブ37が接続されている。第1チューブ36及び第2チューブ37は、不図示のY字形状の接続具などを介して、前述されたポンプ33のチューブにそれぞれ接続されている。したがって、ポンプ33が駆動されると、第1チューブ36及び第2チューブ37に吸引圧がそれぞれ付与される。第1チューブ36の他端は、ホルダ35を貫通されて第1キャップ31の底に形成された吸気口に連結されており、第2チューブ37の他端は、ホルダ35を貫通されて第2キャップ32に底に形成された吸気口に連結されている。第1チューブ36及び第2チューブ37は、後述されるカム機構34によって圧潰されることによって閉塞される。また、カム機構34による圧潰から解放されると、第1チューブ36及び第2チューブ37は、弾性復帰することによって気体及び液体が流通可能に内部空間が開放される。
[カム機構34]
図6に示されるように、カム機構34は、主として支持部材39とスライドカム40とによって構成されている。支持部材39は、第1チューブ36及び第2チューブ37を支持しており、スライドカム40は、第1チューブ36及び第2チューブ37を選択的に閉塞又は開放すると共に、ホルダ35を複合機10の高さ方向102へ移動させるものである。
図6に示されるように、支持部材39は、複合機10の幅方向101及び奥行き方向103へ拡がる支持面38を有する平板である。この支持面38に支持されて第1チューブ36及び第2チューブ37がほぼ同方向へ延びるように並列されている。第1チューブ36及び第2チューブ37は、その長手方向がスライドカム40のスライド方向と交差されて配列されている。図6において、第1チューブ36及び第2チューブ37の長手方向は紙面と垂直な方向へ延びており、また、左右方向をスライド方向107としてスライドカム40がスライドされる。
スライドカム40は、支持部材39の支持面38と所定の間隙を介して上側に配置されている。スライドカム40は、その上面として、ホルダ35を支持する第1カム面41及び第2カム面42がそれぞれ形成されており、その下面側に第1圧潰部43及び第2圧潰部44が形成されている。
第1カム面41及び第2カム面42は、傾斜ガイド面45を介してスライド方向107に連続してスライドカム40の上面をなしている。第1カム面41と第2カム面42とは、高さ方向102の位置が異なり、第1カム面41が第2カム面42に対して高い。そして、傾斜ガイド面45は、第1カム面41へ向かって斜め上向きへ傾斜されている。第1カム面41及び第2カム面42は、共に複合機10の幅方向101及び奥行き方向103へ拡がる面をなしている。第1カム面41にホルダ35が支持されて、第1キャップ31及び第2キャップ32が第1位置に保持される。第2カム面42にホルダ35が支持されて、第1キャップ31及び第2キャップ32が第2位置に保持される。
第1圧潰部43及び第2圧潰部44は、いずれもスライドカム40の下面46から下向きに突出されている。第1圧潰部43は、第1カム面41の下方に対応して配置されており、第2圧潰部44は、第2カム面42の下方に対応して配置されている。第1圧潰部43及び第2圧潰部44は、共に、スライド方向107に沿った断面形状が、上底に対して下底が短い台形をなしている。第1圧潰部43及び第2圧潰部44と支持部材39の支持面38との間隙は、圧潰されて閉塞された第1チューブ36又は第2チューブ37が介在可能な程度である。また、スライドカム40の下面46と支持部材39の支持面38との間隙は、圧潰されずに開放された第1チューブ36又は第2チューブ37が介在可能な程度である。
第1カム面41に対する第1圧潰部43の配置、及び第2カム面42に対する第2圧潰部44の配置は、後述されるように、ポンプ33からの吸引圧の切換とホルダ35の支持とが実現されるように構成されている。
詳細には、第1圧潰部43は、第1カム面41によってホルダ35が支持された状態で、第1圧潰部43が第1チューブ36又は第2チューブ37を選択的に圧潰する2つのスライド位置と、第1チューブ36及び第2チューブ37のいずれをも開放する1つのスライド位置とに、スライドカム40がスライド可能に配置されている。
さらに詳細に説明するに、第1カム面41と対向する下面46の一部のスライド方向107に沿った第1幅W1に対して、第1圧潰部43より端側に第1チューブ36及び第2チューブ37が配置可能な第2幅W2が存在し、第1圧潰部43より傾斜ガイド面45側に少なくとも第1チューブ36又は第2チューブ37のいずれかが配置可能な第3幅W3が存在し、第1圧潰部43の下底として、第1チューブ36又は第2チューブ37のいずれかを選択的に圧潰可能な第4幅W4が存在する。
また、第2圧潰部44は、第2カム面42によってホルダ35が支持された状態で、第2圧潰部44が第1チューブ36又は第2チューブ37を選択的に圧潰する2つのスライド位置に、スライドカム40がスライド可能に配置されている。
さらに詳細に説明するに、第2カム面42と対向する下面46の一部のスライド方向107に沿った第5幅W5に対して、第2圧潰部44より端側に少なくとも第1チューブ36又は第2チューブ37のいずれかが配置可能な第6幅W6が存在し、第2圧潰部44より傾斜ガイド面45側に少なくとも第1チューブ36又は第2チューブ37のいずれかが配置可能な第7幅W7が存在し、第2圧潰部44の下底として、第1チューブ36又は第2チューブ37のいずれかを選択的に圧潰可能な第8幅W8が存在する。もちろん、スライドカム40のスライドに対する余裕を見込んで、前述された各幅が大きくされてもよい。
なお、各図には、スライドカム40をスライド方向107へスライドさせるための駆動機構が現されていないが、例えば、モータからの駆動がラック・ピニオンによってスライドカム40へ伝達されるなど、周知の駆動伝達機構が採用され得る。
[パージ機構30の動作]
以下に、図6〜図10が参照されて、パージ機構30の動作が説明される。なお、本実施形態においては、図7に示されるスライドカム40の位置が第1スライド位置と称され、図8に示されるスライドカム40の位置が第2スライド位置と称され、図9に示されるスライドカム40の位置が第3スライド位置と称され、図6に示されるスライドカム40の位置が第4スライド位置と称され、図10に示されるスライドカム40の位置が第5スライド位置と称される。また、本実施形態では、各図における左側にBkに対応する第1チューブ36が配置され、右側にCMYに対応する第2チューブ37が配置されているが、第1チューブ36及び第2チューブ37の配置は相対的なものであるから、これらが入れ替わってもよいことは言うまでもない。
パージ機構30は、複合機10において予め設定されたタイミングや、操作パネル15などにパージ動作のコマンドが入力されることによって動作される。複合機10において予め設定されたタイミングとは、例えば、所定量のインクが記録ヘッド65から吐出される毎や、所定の時間が経過する毎などである。
前述されたように、キャリッジ67が往復動されて記録ヘッド65から各色のインク滴が選択的に吐出されて画像記録が行われる際には、スライドカム40は、第1キャップ31及び第2キャップ32を第2位置に保持すべく、第4スライド位置(図6参照)又は第5スライド位置(図10参照)へスライドされる。第4スライド位置又は第5スライド位置は、圧潰されるチューブの種類が異なるのみなので、いずれが選択されてもよい。
スライドカム40が第4スライド位置又は第5スライド位置とされると、第1キャップ31及び第2キャップ32が第2位置に保持されるので、画像記録の際に、キャリッジ67が第1キャップ31及び第2キャップ32の直上まで移動されても、記録ヘッド65やキャリッジ67と第1キャップ31及び第2キャップ32が当接することがない。
パージ動作が行われるときには、スライドカム40が第1スライド位置(図7参照)、第2スライド位置(図8参照)及び第3スライド位置(図9参照)に適宜スライドされてポンプ33が動作される。ここでは、全吐出口70からインクが吸引された後、Bkインクに対応する吐出口70からBkインクが吸引され、次いでCMYインクに対応する吐出口70からCMYインクが吸引されるパターンが説明される。なお、パージにおける各色インクの吸引パターンは適宜変更されてもよいことは言うまでもない。
先ず、全吐出口70からインクを吸引すべく、スライドカム40が第1スライド位置(図7参照)へスライドされる。このスライド過程において、第2カム面42に支持されていたホルダ35は、傾斜ガイド面45に案内されて上側へ持ち上げられて第1カム面41に支持される。これにより、第1キャップ31及び第2キャップ32が第1位置に保持される。つまり、第1キャップ31及び第2キャップ32が対応する各吐出口70を覆った状態となる。また、第1圧潰部43は、第1チューブ36及び第2チューブ37のいずれをも圧潰せず、第1チューブ36及び第2チューブ37は、ともにスライドカム40の下面46と支持部材39の支持面38との間で開放状態とされる。そして、ポンプ33が動作されると、開放されている第1チューブ36及び第2チューブ37の両者に吸引圧が付与されて、第1キャップ31及び第2キャップ32の内部空間が減圧される。この減圧によって、記録ヘッド65の全吐出口70から第1キャップ31又は第2キャップ32の内部空間へ各色インクが吸い出される。吸い出された各色インクは、第1キャップ31又は第2キャップ32から第1チューブ36又は第2チューブ37を経て、インク吸収材などに排出される。
次いで、Bkインクに対応する吐出口70からインクを吸引すべく、スライドカム40が第2スライド位置(図8参照)へスライドされる。このスライド過程において、第1カム面41に支持されていたホルダ35は、第1カム面41に支持されたままである。つまり、第1キャップ31及び第2キャップ32が第1位置に保持されたままである。第1圧潰部43は、第2チューブ37を支持面38との間で圧潰して閉塞する。第1チューブ36は、スライドカム40の下面46と支持部材39の支持面38との間で開放状態とされる。そして、ポンプ33が動作されると、開放されている第1チューブ36に吸引圧が付与されて、第1キャップ31の内部空間が減圧される。この減圧によって、記録ヘッド65の全吐出口70のうち、第1キャップ31に覆われているBkインクに対応する吐出口70からBkインクが吸い出される。一方、第2チューブ37が閉塞されることによって、ポンプ33からの吸引圧は、第2キャップ32の内部空間に付与されない。したがって、第2キャップ32に覆われているCMYインクに対応する吐出口70からCMYインクは吸い出されない。
次いで、CMYインクに対応する吐出口70からインクを吸引すべく、スライドカム40が第3スライド位置(図9参照)へスライドされる。このスライド過程において、第1カム面41に支持されていたホルダ35は、第1カム面41に支持されたままである。つまり、第1キャップ31及び第2キャップ32が第1位置に保持されたままである。第1圧潰部43は、第1チューブ36を支持面38との間で圧潰して閉塞する。第2チューブ37は、スライドカム40の下面46と支持部材39の支持面38との間で開放状態とされる。そして、ポンプ33が動作されると、開放されている第2チューブ37に吸引圧が付与されて、第2キャップ32の内部空間が減圧される。この減圧によって、記録ヘッド65の全吐出口70のうち、第2キャップ32に覆われているCMYインクに対応する吐出口70からCMYインクが吸い出される。一方、第1チューブ36が閉塞されることによって、ポンプ33からの吸引圧は、第1キャップ31の内部空間に付与されない。したがって、第1キャップ31に覆われているBkインクに対応する吐出口70からBkインクは吸い出されない。
次いで、スライドカム40が第4スライド位置(図6参照)へスライドされる。このスライド過程において、第1カム面41に支持されていたホルダ35は、傾斜ガイド面45に案内されて下側へ降ろされて第2カム面42に支持される。これにより、第1キャップ31及び第2キャップ32が第2位置に保持される。つまり、第1キャップ31及び第2キャップ32が記録ヘッド65から離反された状態となる。なお、ホルダ35の降下は自重によって実現されても、バネなどの付勢部材によって下側へ付勢されて実現されてもよい。
第2圧潰部44は、第1チューブ36を支持面38との間で圧潰して閉塞する。第2チューブ37は、スライドカム40の下面46と支持部材39の支持面38との間で開放状態とされる。そして、ポンプ33が動作されると、開放されている第2チューブ37に吸引圧が付与される。これによって、第2キャップ32内に残存しているCMYインクが吸い出される。一方、第1チューブ36が閉塞されることによって、ポンプ33からの吸引圧は、第1キャップ31の内部空間に付与されない。
次いで、スライドカム40が第5スライド位置(図10参照)へスライドされる。このスライド過程において、第2カム面42に支持されていたホルダ35は、第2カム面42に支持されたままである。つまり、第1キャップ31及び第2キャップ32は第2位置に保持されたままである。
第2圧潰部44は、第2チューブ37を支持面38との間で圧潰して閉塞する。第1チューブ36は、スライドカム40の下面46と支持部材39の支持面38との間で開放状態とされる。そして、ポンプ33が動作されると、開放されている第1チューブ36に吸引圧が付与される。これによって、第1キャップ31内に残存しているBkインクが吸い出される。一方、第2チューブ37が閉塞されることによって、ポンプ33からの吸引圧は、第2キャップ32の内部空間に付与されない。
前述されたようにして、パージ動作が完了される。パージ動作が完了された後に、画像記録が行われる場合には、スライドカム40が第5スライド位置に保持されるか、又は第4スライド位置にスライドされる。
パージ動作が完了した後、又は画像記録を終えた後、記録ヘッド65を動作させるコマンドが無ければ、キャリッジ67が第1キャップ31及び第2キャップ32の直上に移動されて記録ヘッド65の吐出口70が覆われる。これは、「キャッピング」とも称される。
詳細に説明するに、キャッピングにおいては、スライドカム40が第1スライド位置(図7参照)へスライドされる。このスライド過程において、第2カム面42に支持されていたホルダ35は、傾斜ガイド面45に案内されて上側へ持ち上げられて第1カム面41に支持される。これにより、第1キャップ31及び第2キャップ32が第1位置に保持される。つまり、第1キャップ31及び第2キャップ32が対応する各吐出口70を覆った状態となる。また、第1圧潰部43は、第1チューブ36及び第2チューブ37のいずれをも圧潰せず、第1チューブ36及び第2チューブ37は、ともにスライドカム40の下面46と支持部材39の支持面38との間で開放状態とされる。そして、ポンプ33が大気開放される。したがって、第1チューブ36及び第2チューブ37には吸引圧が付与されず、第1キャップ31及び第2キャップ32の内部空間も大気開放される。これにより、キャッピングの間に、複合機10の外部環境における温度や湿度が変化しても、第1キャップ31及び第2キャップ32の内部空間の気圧変動が生じないので、温度変化などを原因として、記録ヘッド65の吐出口70からインクが漏れ出すことが防止される。
[本実施形態の作用効果]
前述されたように、スライドカム40によって第1キャップ31及び第2キャップ32が第1位置又は第2位置に保持されるとともに、第1チューブ36又は第2チューブ37が選択的に開放又は閉塞されるので、小型化乃至薄型化されたパージ機構30が実現される。
また、スライドカム40が、第1キャップ31及び第2キャップ32を第1位置に保持しながら、第1チューブ36及び第2チューブ37のいずれも開放する第1スライド位置にスライド可能なので、記録ヘッド65の吐出口70が第1キャップ31及び第2キャップ32で覆われた状態で、第1チューブ36及び第2チューブ37の双方が大気開放される。これにより、記録ヘッド65内のインクの乾燥防止を目的として、記録ヘッド65がキャッピングされることが可能であり、かつ小型化乃至薄型化されたパージ機構30が実現される。
また、第1チューブ36及び第2チューブ37は、その長手方向がスライドカム40のスライド方向107と交差(本実施形態では直交)されて配列されているので、スライドカム40のスライドによって第1チューブ36又は第2チューブ37を選択的に開放/圧潰することが容易である。
[変形例]
以下に、前述された実施形態の変形例が説明される。以下に詳述される変形例においては、前述された実施形態と異なる構成のみについて詳細な説明がなされ、その他の同様の構成については詳細な説明が省略される。なお、この変形例において、前述された実施形態と同じ参照符号によって示される部材は、前述された実施形態における部材と同じものである。
本変形例においては、ポンプ33に3本のチューブ51,52,53が接続されている。この3本のチューブ51,52,53は、例えば、記録ヘッド65の吐出口70が3つに区分けされて、各区分が3つのキャップによりそれぞれ覆われる態様において、3つの各キャップに対応されて設けられることが想定される。
スライドカム40には、その下面側に4つの圧潰部54〜57が形成されている。各圧潰部54〜57は、スライド方向107の幅が異なる他は、前述された第1圧潰部43及び第2圧潰部44と同様の形状であるので、その形状についての説明が省略される。
圧潰部54,55は、第1カム面41によってホルダ35が支持された状態で、圧潰部54,55がチューブ51,52,53のいずれか1つを選択的に開放し、かつ他の2つを圧潰する各スライド位置と、3つのチューブ51,52,53のいずれをも開放するスライド位置にスライドカム40がスライド可能に配置されている。
さらに詳細に説明するに、圧潰部54は、チューブ51,52,53のうち隣り合う2本のチューブを同時に圧潰できるスライド方向107の幅を有し、圧潰部55は、チューブ51,52,53のうちのいずれか1本のチューブを圧潰できるスライド方向107の幅を有する。そして、圧潰部54と圧潰部55とは、その間にチューブ51,52,53のうちのいずれか1本のチューブを開放状態で介在させることができるように離間されている。この圧潰部54,55が、本発明に係る第1圧潰部に相当する。
圧潰部56,57は、第2カム面42によってホルダ35が支持された状態で、圧潰部56,57がチューブ51,52,53のいずれか1つを選択的に開放し、かつ他の2つを圧潰する各スライド位置にスライドカム40がスライド可能に配置されている。
さらに詳細に説明するに、圧潰部56は、チューブ51,52,53のうち隣り合う2本のチューブを同時に圧潰できるスライド方向107の幅を有し、圧潰部57は、チューブ51,52,53のうちのいずれか1本のチューブを圧潰できるスライド方向107の幅を有する。そして、圧潰部56と圧潰部57とは、その間にチューブ51,52,53のうちのいずれか1本のチューブを開放状態で介在させることができるように離間されている。この圧潰部56,57が、本発明に係る第2圧潰部に相当する。
パージ動作が行われるときには、図12に示されるように、スライドカム40がホルダ35を第1カム面41に保持したまま、各スライド位置に適宜スライドされてポンプ33が動作されることにより、チューブ51,52,53のすべて又はいずれか1つにポンプ33の吸引圧が付与され、対応する記録ヘッド65の吐出口からインクが吸引される。
また、図13に示されるように、スライドカム40がホルダ35を第2カム面42に保持したまま、各スライド位置に適宜スライドされてポンプ33が動作されることにより、チューブ51,52,53のいずれか1つにポンプ33の吸引圧が付与され、各キャップに残存されたインクが吸引される。
また、キャッピングにおいては、図12(A)に示されるスライド位置にスライドカム40がスライドされて、ポンプ33が大気開放される。
前述されたように、3本のチューブ51,52,53が設けられた本変形例においても、前述された実施形態と同様の作用効果が奏される。
11・・・プリンタ部(画像記録装置)
31・・・第1キャップ
32・・・第2キャップ
33・・・ポンプ
36・・・第1チューブ
37・・・第2チューブ
39・・・支持部材
40・・・スライドカム
41・・・第1カム面
42・・・第2カム面
44・・・第1圧潰部
45・・・第2圧潰部
65・・・記録ヘッド
67・・・キャリッジ
70・・・吐出口

Claims (4)

  1. 複数の吐出口からインク滴を選択的に吐出する記録ヘッドと、
    上記吐出口を覆う第1位置、及び上記記録ヘッドから離反した第2位置に移動可能であって、上記複数の吐出口の一部に各々対応した第1キャップ及び第2キャップと、
    吸引圧を発生するポンプと、
    上記第1キャップと上記ポンプとを接続する弾性変形可能な第1チューブと、
    上記第2キャップと上記ポンプとを接続する弾性変形可能な第2チューブと、
    上記第1チューブ及び第2チューブを支持する支持部材と、
    上記第1キャップ及び上記第2キャップを第1位置に保持する第1カム面、上記第1キャップ及び上記第2キャップを第2位置に保持する第2カム面、並びに上記第1チューブ又は上記第2チューブのいずれか一方を開放し、かつ他方を上記支持部材との間で圧潰して閉塞する第1圧潰部及び第2圧潰部を有するスライドカムと、を具備し、
    上記スライドカムは、上記第1カム面によって上記第1キャップ及び上記第2キャップを第1位置に保持しながら、上記第1圧潰部によって上記第1チューブ又は上記第2チューブを選択的に圧潰するスライド位置及び上記第1チューブ及び上記第2チューブをいずれも開放するスライド位置にスライド可能であり、かつ、上記第2カム面によって上記第1キャップ及び上記第2キャップを第2位置に保持しながら、上記第2圧潰部によって上記第1チューブ又は上記第2チューブを選択的に圧潰するスライド位置にスライド可能である画像記録装置。
  2. 上記ポンプは、上記第1チューブ及び上記第2チューブに対して大気開放可能なものである請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記第1チューブ及び上記第2チューブは、その長手方向が上記スライドカムのスライド方向と交差されて配列されている請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 上記記録ヘッドは、キャリッジに搭載されて当該キャリッジとともに所定の方向へ往復動されるものであり、
    上記第1キャップ及び上記第2キャップは、上記キャリッジが往復動される範囲における所定の位置において、上記記録ヘッドの吐出口を覆うものである請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
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