JP2006076208A - 画像形成装置 - Google Patents
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【課題】 小型で部分印刷に用いる画像印刷部の位置を変更可能として、多様な印刷形態に対応できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 第1の画像印刷部4と、インクを吐出する第2の画像印刷部5にて、画像及び/またはインクジェット画像を搬送された用紙2に対して形成する装置であって、第2の画像印刷部4には、インク吐出口からインキを吐出する1又は複数のインキヘッド26A、26Bをそれぞれ有する複数のヘッドユニット28A、28Bを用紙搬送方向Xと直交する用紙幅方向Yに移動自在とし、これら各ヘッドユニットを用紙幅方向Yに移動手段26A,26Bで移動させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1の画像印刷部4と、インクを吐出する第2の画像印刷部5にて、画像及び/またはインクジェット画像を搬送された用紙2に対して形成する装置であって、第2の画像印刷部4には、インク吐出口からインキを吐出する1又は複数のインキヘッド26A、26Bをそれぞれ有する複数のヘッドユニット28A、28Bを用紙搬送方向Xと直交する用紙幅方向Yに移動自在とし、これら各ヘッドユニットを用紙幅方向Yに移動手段26A,26Bで移動させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は画像形成装置に関し、詳しくは孔版印刷方式による画像形成とインクジェット記録方式による画像形成の双方を行うことが可能な画像形成装置に関する。
多孔性の支持円筒体からなる版胴と、熱可塑性樹脂フィルムに多孔性支持体を貼り合わせたラミネート講造のマスタとを用い、マスタの熱可塑性樹脂フィルム面をサーマルヘッドで加熱溶融穿孔製版した後に版胴に巻装し、版胴内部に設けられたインキ供給手段により版胴内周面に適量のインキを供給し、プレスローラあるいは圧胴等の押圧手段によって用紙を版胴外周面に押圧することにより、版胴開孔部及びマスタ穿孔部より滲出したインキを用紙に転写させて印刷を行うデジタル式感熱孔版印刷装置が知られている。このような孔版印刷装置は、主に同一の画像を数十枚以上の多枚数必要とする際に用いられている。これは、印刷物1枚当たりのコストが低く、かつ高速印刷が可能であるために短時間で多数の印刷物を得ることができるためである。
しかし、孔版印刷では印刷に際して必ず版(マスタ)を必要とするため、1枚ないし数枚程度の少量印刷を行いたい場合、あるいは数十枚の同一画像に一部だけ1枚毎に異なる画像を印刷したい場合等には対応できない。また、複数の原稿に対応した印刷を行い、これを冊子にしたい場合には印刷動作後に丁合作業が必要となり、異なる原稿画像をページ順に繰り返して出力することが可能な複写装置のような画像形成には対応できないという問題点を有している。
従って、多種少量の画像形成を行う場合には電子写真方式あるいは吐出方式のような無版画像形成方法を用いた画像形成装置の方が適しているが、同種多量の画像形成を行う場合には孔版印刷方式を用いた画像形成装置の方が適している。このように、必要とする画像に応じて画像形成装置が一長一短を有しているため、画像形成を行うユーザーはこれらを使い分ける必要があるが、各方式の画像形成装置をそれぞれ保持するとコスト及び設置スペースがそれぞれ2倍増となってしまうため、通常は使用頻度の多い画像形成に応じた画像形成装置のみを使用せざるを得ない。そこで、孔版印刷方式による画像印刷部と吐出方式による画像印刷部とを備えたハイブリッドタイプの画像形成装置が、例えば特許文献1に記載されている。
これら、印刷形式の異なる複数の画像印刷部を有する画像形成装置においては、印刷形式が異なる事による種種の問題点がある。
一般に、電子写真方式や孔版印刷方式による画像印刷速度となる印字性能はは非常に高速であるのに対し、インク吐出方式による画像印刷速度となる印字性能は劣っているので、2つの異なる画像印刷部で用紙に印刷をしようとした場合、印字性能の劣る第2の画像印刷部の印字速度に合わせ装置全体の印刷速度(用紙搬送速度)を設定している。しかし、これでは電子写真方式や孔版印刷方式による第1の画像印刷部の印刷速度を生かせないことから、特許文献1では、インク画像を形成する第2の画像印刷部を複数の搬送路上にそれぞれ数設け、印刷枚数に応じて搬送路を切換えて各第2の画像印刷部に用紙を搬送して、第2の画像印刷部での印刷枚数(時間)を各画像印刷部で分散することで印刷速度が低下することを抑制している。
しかし、このような方式であると、複数の搬送路と複数の第2の画像印刷部、及び各搬送路の切換機能等が必要となって、装置の大型化となり易く、高コストとなり易い。
一般に、電子写真方式や孔版印刷方式による画像印刷速度となる印字性能はは非常に高速であるのに対し、インク吐出方式による画像印刷速度となる印字性能は劣っているので、2つの異なる画像印刷部で用紙に印刷をしようとした場合、印字性能の劣る第2の画像印刷部の印字速度に合わせ装置全体の印刷速度(用紙搬送速度)を設定している。しかし、これでは電子写真方式や孔版印刷方式による第1の画像印刷部の印刷速度を生かせないことから、特許文献1では、インク画像を形成する第2の画像印刷部を複数の搬送路上にそれぞれ数設け、印刷枚数に応じて搬送路を切換えて各第2の画像印刷部に用紙を搬送して、第2の画像印刷部での印刷枚数(時間)を各画像印刷部で分散することで印刷速度が低下することを抑制している。
しかし、このような方式であると、複数の搬送路と複数の第2の画像印刷部、及び各搬送路の切換機能等が必要となって、装置の大型化となり易く、高コストとなり易い。
印刷形態の多様化に伴い、同種多量の画像形成を行う場合であっても部分的に異なる印刷を必要する場合も考えられる。例えば、案内状や表彰状のように、文面は同じだが氏名のみが異なる形態においては、文献は孔版印刷で行い、氏名の部分をインクジェット方式で印刷できればより効率的である。また、部分的に異なる印刷をする場合でも、その位置を変更することができれば、より多様な印刷に対応可能となる。
本発明は、小型で部分印刷に用いる画像印刷部の位置を変更可能として、多様な印刷形態に対応できる画像形成装置を提供することを、その目的としている。
本発明は、小型で部分印刷に用いる画像印刷部の位置を変更可能として、多様な印刷形態に対応できる画像形成装置を提供することを、その目的としている。
上記目的を達成するため、本発明では、第1の画像印刷部と、インクを吐出する第2の画像印刷部とを有し、第1の画像印刷部と第2の画像印刷部にて、画像及び/またはインクジェット画像を搬送された用紙に対して形成する画像形成装置において、第2の画像印刷部は、用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動自在であり、インク吐出口からインキを吐出する1又は複数のインキヘッドをそれぞれ有する複数のヘッドユニットと、前記各ヘッドユニットを用紙幅方向に移動させる移動手段とを有することを特徴としている。
本発明では、各ヘッドユニットは、互いに用紙幅方向に連続して配置される、各ヘッドユニットが互いに交換可能に設けられている、あるいはインキヘッドがヘッドユニットに対して着脱自在に設けられていることを特徴としている。
本発明では、各ヘッドユニットのインク吐出口の開口ピッチ以下となるように、各ヘッドユニットをそれぞれ用紙幅方向に移動可能としたことを特徴としている。
本発明では、各ヘッドユニットのインク吐出口の開口ピッチ以下となるように、各ヘッドユニットをそれぞれ用紙幅方向にずらして配置したことを特徴としている。
本発明では、各ヘッドユニットのインク吐出口の開口ピッチ以下となるように、各ヘッドユニットをそれぞれ用紙幅方向にずらして配置したことを特徴としている。
本発明では、各ヘッドユニットの使用頻度を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された各使用頻度が同一となるように、ヘッドユニットの使用頻度を調整する制御手段を有することを特徴としている。
本発明では、各インクヘッドからインクジェット画像形成と無関係にインクヘッドからインクを吐出する空吐出動作またはインクヘッドに対してインクを補給するインク補給動作をヘッドユニット毎に交互に行うように構成した。
本発明によれば、第2の画像印刷部が、用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動自在であり、インク吐出口からインキを吐出する1又は複数のインキヘッドをそれぞれ有する複数のヘッドユニットと、各ヘッドユニットを用紙幅方向に移動させる移動手段とを有するので、画像印刷部が1カ所で済み、装置の大型化を抑制することができる。また、各ヘッドユニットが用紙幅方向にそれぞれ移動できるので、部分印刷に用いる画像印刷部の位置を変更することができるとともに複数の異なる位置に印刷でき、印刷形態の多様化を図ることができる。
本発明よれば、各ヘッドユニットは、互いに用紙幅方向に連続して配置されるので、連結方向に対する印刷範囲を容易に広げることができ、より印刷形態の多様化を図ることができる。
本発明によれば、各ヘッドユニットのインク吐出口の開口ピッチ以下となるように、各ヘッドユニットをそれぞれ用紙幅方向に移動可能としたので、インクジェット画像を選択的に高解像とすることができ、より印刷形態の多様化を図ることができる。
本発明によれば、各ヘッドユニットの使用頻度を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された各使用頻度が同一となるように、ヘッドユニットの使用頻度を制御手段で調整するので、各ヘッドユニットの使用頻度を調整することができ、ヘッドユニットの高寿命化を図ることができる。
本発明よれば、各ヘッドユニットは、互いに用紙幅方向に連続して配置されるので、連結方向に対する印刷範囲を容易に広げることができ、より印刷形態の多様化を図ることができる。
本発明によれば、各ヘッドユニットのインク吐出口の開口ピッチ以下となるように、各ヘッドユニットをそれぞれ用紙幅方向に移動可能としたので、インクジェット画像を選択的に高解像とすることができ、より印刷形態の多様化を図ることができる。
本発明によれば、各ヘッドユニットの使用頻度を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された各使用頻度が同一となるように、ヘッドユニットの使用頻度を制御手段で調整するので、各ヘッドユニットの使用頻度を調整することができ、ヘッドユニットの高寿命化を図ることができる。
本発明によれば、各インクヘッドによる空吐出動作や、インクヘッドに対するインク補給動作を、ヘッドユニット毎に交互に行うように構成したので、第2の画像印刷部を空吐出動作時やインク補給動作時に停止させずに済み、第2の画像印刷部による連続印刷が可能となり、装置全体の印刷の高速化を図ることができる。
図1は、本発明を一実施の形態としての画像形成装置を示す。同図において、画像形成装置は、用紙2を給送する給紙部3、給紙部3より給送された用紙2に対して孔版印刷を行う第1の画像印刷部としての孔版印刷部4、用紙2に対してインクジェット画像を形成する第2の画像印刷部としてのインクジェット印刷部5、画像処理装置37等を有している。孔版印刷部4とインクジェット印刷部5とは、矢印Xで示す用紙搬送方向に並んで配置されている。
給紙部3は、多数の用紙2が積載される給紙トレイ10、給紙トレイ10上の用紙2をその最上位のものから1枚ずつ給送する給紙ローラ11、給紙ローラ11によって給送された用紙2を一時停止させた後に孔版印刷部4に向けて所定のタイミングで給送するレジストローラ対12等を備えている。
孔版印刷部4の右上方には製版部7が配設されている。製版部7は、ロール状に巻装されたマスタ13を収容するマスタ収容部14、マスタ収容部14よりもマスタ搬送方向下流側に配設されたサーマルヘッド15及びプラテンローラ16、マスタ13を切断するマスタ切断手段17、マスタを挟持搬送するマスタ搬送ローラ対18等を備えている。製版部7は、マスタ13に穿孔製版画像を形成した後、製版済みマスタ19を孔版印刷部4に向けて搬送する。
孔版印刷部4は、製版部7において製版された製版済みマスタ19をその外周面上に巻装する多孔性円筒体からなる版胴20と、版胴20の外周面に対して接離自在に設けられた印圧部材としてのプレスローラ22とを備えている。印刷部材としてはプレスローラ22に限らず、周知の圧胴を用いた形態であっても良い。
孔版印刷部4とインクジェット印刷部5の間には、孔版印刷部4を通過して版胴20の外周面上から剥離爪23によって剥離された用紙2を吸引ファン24でベルト面に吸引しつつインクジェット印刷部5へ向かって搬送する搬送手段としてのベルト搬送部25が配設されている。本形態においては、ベルト搬送部25は装置本体1内に配置されている。
装置本体1内に配設された版胴20の内部には、インキローラ21及びドクターローラ8を有するインキ供給手段9が配設されている。孔版印刷部4は、給紙部3より給送された用紙2をプレスローラ22によって版胴20の外周面上に巻装された製版済みマスタ19に押圧することにより、インキ供給手段9から供給されたインキを用紙2に転写させ、用紙2上に孔版印刷画像を形成する。版胴20の左上方には、版胴20の外周面上から使用済みの製版済みマスタ19を剥離して廃棄する図示しない周知の排版装置が配設されている。
インクジェット印刷部5は、図2に示すように、用紙搬送方向Xと平面視において直交する用紙幅方向Yに移動自在であり、図示しないインク吐出口からインキを吐出する複数のインクヘッドとしてのインクジェット記録ヘッド26A,26Bをそれぞれ有する複数のヘッドユニット28A,28Bと、各ヘッドユニット28A、28Bを用紙幅方向Yに独立して移動させる移動手段36A,36Bとを備えている。
インクジェット記録ヘッド26A、26Bには同一のサイズのものが用いられている。インクジェット記録ヘッド26A、26Bは、互いに用紙搬送方向Xに並んで近接配置されている。インクジェット記録ヘッド26A、26Bは、用紙幅方向Yに複数のインキ吐出口が並列されたライン状ヘッドであって、用紙搬送方向Xにインクを内蔵したインクカートリッジ26B、26M、26C、26Yが隣接配置されている。インクカートリッジ26Bにはブラック、インクカートリッジ26Mにマゼンタ、インクカートリッジ26Cにはシアン、インクカートリッジ26Yにはイエローのインキが内蔵されている。これらカートリッジはそれぞれヘッドユニット28A,28Bに対して着脱自在とされていて、交換可能とされている。インクジェット記録ヘッド26A,26Bとしては、複数のカートリッジを備えた複数のインキヘッドではなく、単色のインキカートリッジを備えた1つのインキヘッドであってもよい。
ヘッドユニット28A,28Bは、互いに交換できるように移動手段36A、36Bに着脱自在とされている。このため、ヘッドユニット28A、28Bを適宜交換することで、両ユニットの使用頻度の均一化は図ることができ、ヘッドの高寿命化をはかることができる。
本形態において、インクジェット記録ヘッド26A、26Bにはライン状にヘッドをそれぞれ用いたので、各インクカートリッジに対して個別にヘッドを交換できないが、各インクカートリッジ、すなわち、各色毎に必要な長さのライン状ヘッドとしてインクジェット記録ヘッド26A、26Bをそれぞれ構成し、各ユニットや各インクカートリッジに対して交換自在な構成としても良い。この場合には、各色毎(各カートリッジ毎)にヘッドを交換できるので、1つのヘッドで構成する場合よりも交換時のコスト低減を図ることができる。
ヘッドユニット28A,28Bの形式としては、各カートリッジを交換する交換方式ではなく、各カートリッジをサブタンクとして捉え、このタンクに対して図示しないインク供給部からインクを供給/補充する供給方式であっても良い。
移動手段36A,36Bは、図2に示すように、ヘッドユニット28A,28Bを覆うように形成された共通フレーム75と、この共通フレーム70の略中央で用紙幅方向Yに延設されて、ヘッドユニット28A,28Bの一部が取り付けられた案内レール70と、共通フレーム75に回転可能に支持されて各インクジェット記録ヘッド26にそれぞれ螺合するリードネジ73A,73Aと、リードネジ73A,73Bを独立して回転させる駆動源としてのステッピングモータ72A,72Bとを備えている。ステッピングモータ72A,72Bは共通フレームに装着されている。本形態では、移動手段36A、36Bの構成を支持する部材として共通フレーム75を用いたが、独立したフレームで各移動手段の構成要素を支持するようにしても良い。
インクジェット記録ヘッド26A,26Bは、ステッピングモータ72A、72Bが駆動されてリードネジ73が回転駆動されると、その回転方向と回転量に応じて用紙幅方向Yに移動する。インクジェット記録ヘッド26A、26Bの位置は、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの初期位置を検出するホームポジションセンサ74A,74Bとステッピングモータ72A、72Bのステップ数とによってそれぞれ検出される。
インクジェット記録ヘッド26A,26Bの用紙幅方向Yにおける画像形成可能長さはY2であり、孔版印刷部4の用紙幅方向Yにおける製版可能長さはY1である。通常、製版可能長さY1はA3サイズの孔版印刷を可能とするために290mm前後に設定されている。しかし画像形成可能長さY2をこれと同じとすると、インクジェット記録ヘッド26A,26Bが非常に高価なものとなってしまう。そこで、本形態ではインクジェット記録ヘッド26A,26Bを安価なものとするため、その画像形成可能長さY1を60〜100mm程度としている。この画像形成装置において、インクジェット記録ヘッド26A,26Bにより画像形成を行いたい部分は宛名部分あるいは通し番号部分等の全体画像における一部分であるので、この程度の画像形成可能長さY1で十分に対応が可能である。
本形体において、インクジェット記録ヘッド26A,26Bの移動距離は、製版可能長さY1よりも、インクジェット記録ヘッド26A,26Bの用紙幅方向における全長Y3以上の長さとされている。これは後述するパージ動作との関係でこのようにしている。
ヘッドユニット28A、28Bの下方には、図1、図3に示すように、ベルト搬送部25によって搬送されてくる用紙2をインクジェット印刷部5よりも用紙搬送方向Xの下流側に配置された排紙部6に向かって搬送する搬送手段としてのベルト搬送部33が設けられている。このベルト搬送部33は、電圧印加手段27によって電圧を印加されて静電的に用紙2を吸着する搬送ベルト34が複数のローラ77・・に巻きかけられて構成されている。搬送ベルト34は、複数のローラ77・・の何れか1つが図示しない駆動モータによって回転駆動されることで、静電的に吸着された用紙2を排紙部6が備える排紙トレイ35へと搬送する。本形態において、ベルト搬送部33には周知の静電吸着方式を用いたが、ベルト搬送部25同様、画像形成済みの用紙2を吸引ファンでベルト面に吸引しつつ搬送する吸着方式を用いてもよい。搬送ベルト34は、用紙2を所定のインクジェット印刷速度で搬送する。このときの搬送速度は、孔版印刷部4の排紙搬送速度と同等もしくはそれ以上となるように設定されている。
ベルト搬送部33の内部には、インクジェット記録ヘッド26A,26Bからインクジェット画像形成と無関係にインクを吐出する空吐出動作となるパージ動作時のインクを受けるとともに、インクジェット記録ヘッド26A,26Bの吐出口を覆うためのインクキャップ31A、31Bが設けられている。インクキャップ31A、31Bは、図3に示すように、搬送ベルト34に設けられた開口部34Aからインクジェット記録ヘッド26A,26Bと対向する位置に配置されている。インクキャップ31A、31Bは、移動手段36A、36Bと同一構成の移動手段360A、360Bによって用紙幅方向Yに移動されるように構成されている。移動手段360A、360Bは、ステッピングモータ73C、73Dを備え、このモータが駆動することでインクキャップ31A、31Bを用紙幅方向Yへ移動する。インクキャップ31A、31Bの位置は、インクキャップ31A、31Bとの初期位置を検出するホームポジションセンサ74C,74Dと、ステッピングモータ72C、72Dのステップ数とによってそれぞれ検出される。
本形態では、インクキャップ31A、31Bにインクジェット記録ヘッド26A,26Bのパージ動作時のインクを受ける機能を持たせているので、インクジェット記録ヘッド26A,26Bの位置に合わせて移動手段360A、360Bで用紙幅方向Yに移動可能としたが、パージ動作時のインクを受ける機能を個別に設ける形態であれば、用紙幅方向Yに移動させなくてよいので、移動手段360A、360Bが不要となり、構成の簡素化となる。
本形体において、インクキャップ31A,32Bの移動距離は、製版可能長さY1よりも、インクキャップ31A,32Bの用紙幅方向Yにおける全長Y3以上の長さとされている。実際には、インクジェット記録ヘッド26A,26Bとインクキャップ31A、31Bの間には搬送ベルト34が介在しているので、インクジェット記録ヘッド26A,26B及びインクキャップ31A、31Bの移動可能距離は、少なくともインクジェット記録ヘッド26A,26B及びインクキャップ31A、31Bが搬送ベルト34の一方の端部34Bの外側に位置できる長さ、好ましくはヘッドユニット28A、28B及びインクキャップ31A、31Bが搬送ベルト34の端部34Bの外側に位置できる長さに設定する。これは、印刷時におけるパージ動作を製版可能領域の外側、すなわち、用紙幅方向Yにおける印刷可能範囲外とするためである。なお、インクキャップ31A、31Bとインクジェット記録ヘッド26A,26Bのサイズは同サイズとされている。
ヘッドユニット28Aよりも用紙搬送方向Xの上流側には、用紙2の搬送方向先端を検出して用紙2に対するインクジェット印刷の開始基準を設定するための用紙検出センサ32が配置されている。
本形態において、図1に示すように、インクジェット印刷部5、ベルト搬送部33とその駆動源及び排紙トレイ35は、インクジェットユニット100側に設けられている。インクジェットユニット100は、装置本体1に対して着脱可能に設けられていて、必要に応じて装置本体1に選択的に接続可能とされている。これにより、インクジェット印刷部5による印刷をしない場合には、インクジェットユニット100を装置本体1から離脱することができる。このため、孔版印刷部4での印刷のみを行う場合にはインクジェットユニット100内を通過することなく用紙を排紙できるので、搬送負荷等を軽減でき、高速印刷が可能となると共に、装置の占有スペースが小さくなる。インクジェットユニット100を装置本体1から離脱する場合を考慮して、排紙トレイ35はインクジェットユニット100と装置本体1に着脱可能とされている。このため、インクジェットユニット100と装置本体1とを離脱した場合には、インクジェットユニット100との接続面となる装置本体1の側面1Aに排紙トレイ35を装着すれば装置本体1側単独で印刷を行える。また、インクジェットユニット100を装置本体1に対して着脱可能とすることで、インクジェットユニット100を装置本体1のオプションとすることができ、ユーザーは装置本体1と個別に選択することができると共に、既存の孔版印刷装置に対して後付けすることも可能となり、既存の装置ユーザーのニーズに対応することができる。インクジェットユニット100と装置本体100には、両者を連結した際に互いに接続して交信可能となるコネクター101,102が設けられている。コネクター101は装置本体1の内部に設けられた画像処理装置37に、コネクター102はインクジェットユニット100側に設けられている記録ヘッド位置決め駆動制御装置49にそれぞれ接続している。
装置本体1の上部には画像読取部40が配設されている。画像読取部40は、原稿42上の画像を読み取る移動自在な走査ユニット41、走査ユニット41によって走査された画像データが入力されるCCD等の画像センサ43等を有する周知の構成である。
図4は、画像形成装置に設けた操作パネルを示している。同図において操作パネル50は、画像形成装置1の装置本体の上部前面に配設されている。操作パネル50には、製版スタートキー51、プリントスタートキー52、カウンター表示部57、LCDからなる表示装置58、4方向キー59、印刷切替キー60等が設けられている。カウンター表示部57には各種の数値が置数され、表示装置58は階層構造となっていて各種情報を表示する。4方向キー59は、上キー59a、下キー59b、左キー59c、右キー59dを有していて各種設定時に使用される。印刷切替キー60はセレクトスイッチであり、画像形成装置による画像形成を、孔版印刷部4のみによる画像形成、インクジェット印刷部5のみによる画像形成、孔版印刷部4及びインクジェット印刷部5による画像形成の何れかに選択的に切換える。
図5は、画像形成装置の制御ブロック図を示している。本形態において、画像形成装置は、装置本体1の内部に画像処理装置37を備えており、画像読取部40で読み取られ孔版印刷部4において画像形成がなされる共通画像データは、画像処理装置37内の共通画像データ処理装置38で所定の画像処理が行われた後、同じく画像処理装置37内の画像形成部選択手段39を経由してサーマルヘッド駆動制御装置44に送られ、このデータに基づいてサーマルヘッド15の各発熱素子が選択的に発熱してマスタ13に対する穿孔製版が行われる。
一方、パーソナルコンピュータ45等から送り出されインクジェット印刷部5において画像形成がなされる可変画像データは、可変画像データ処理装置46で所定の画像処理が行われた後、画像形成部選択手段39を経由してインクジェットヘッド駆動装置47に送られ、このデータに基づいてインクジェット記録ヘッド26が選択的にインクを噴射して画像形成を行う。または、予め必要な画像データが記録されている可変データ記憶メモリ48から送られた可変画像データが画像形成部選択手段39を経由してインクジェットヘッド駆動装置47に送られ、このデータに基づいてインクジェット記録ヘッド26A、26Bが選択的にインクを噴射して画像形成を行う。
搬送される用紙2に対するインクジェット記録ヘッド26A、26B(ヘッドユニット28A、28B)の位置決めと、インクジェット記録ヘッド26A、26Bに対するインクキャップ31A、31の位置決め動作は、制御手段としての記録ヘッド位置決め駆動制御装置49によって制御される。
記録ヘッド位置決め駆動制御装置49は、CPU、ROM、RAM、タイマーなどの構成を備えた周知のコンピュータであって、入力される画像領域情報、画像印刷位置情報及び用紙サイズ情報に応じてステップピンモータ72A、72Bの駆動を制御してインクジェット記録ヘッド26A、26Bの位置を変位させる機能と、印刷途中のパージ動作時においてパージ動作するインクジェット記録ヘッド26Aまたは26Bと対向する部位に、対応するインクキャップ31Aまたは31Bを位置させる機能を備えている。画像領域情報と画像印刷位置情報は、可変画像データ処理装置46と画像形成部選択手段39からインクジェットヘッド駆動装置47に入力される信号に含まれていて、これら信号を入力されることで、記録ヘッド位置決め駆動制御装置49は、可変画像の印刷位置と画像領域(大きさ)を判断する機能を備えている。用紙サイズ情報は給紙トレイ10に設けられた周知の用紙サイズ検知センサからの出力や操作パネル50に用紙サイズ選択キーを備えている場合には、その選択キーによって選択された用紙サイズ情報を用いる。
最初に画像形成装置の基本的な動作について説明し、その後に記録ヘッド位置決め駆動制御装置49による各種制御形態について説明する。
画像形成装置を用いて用紙2上に孔版印刷画像とインクジェット印刷画像とを形成する際の動作を説明する。オペレータは操作パネル50上の印刷切替キー60を「インクジェット+孔版」の位置に切換えると共に、画像読取部40に原稿42をセットして製版スタートキー51を押下する。製版スタートキー51が押下されると、走査ユニット41が原稿42の画像を走査してこのデータを画像センサ43に送ると共に、図示しない排版装置が作動して版胴20の外周面上より使用済みの製版済みマスタ19が剥離される。排版動作完了後、版胴20は所定の給版待機位置まで回転して停止し、その外周面上に設けられた図示しないクランパを開放して給版待機状態となる。
版胴20が給版待機状態となると、プラテンローラ16及びマスタ搬送ローラ対18が作動してマスタ13が送り出される。送り出されたマスタ13は、サーマルヘッド15を通過する際に画像センサ43に送られた画像データに基づいて穿孔製版される。製版され製版済みマスタ19となったマスタ13は版胴20のクランパにその先端を挟持された後、版胴20がマスタ13の搬送速度と同じ周速度で回転駆動されることにより版胴20の外周面上に巻装される。そして、1版分のマスタ13が搬送されるとマスタ切断手段17が作動してマスタ13が切断され、巻装動作が完了する。
巻装動作完了後、給紙ローラ11が作動して給紙トレイ10上より1枚の用紙2が給送されると共に、版胴20が低速で回転駆動される。給送された用紙2はレジストローラ対12によって一時停止された後、所定のタイミングで版胴20とプレスローラ22との間に向けて給送される。そして所定のタイミングでプレスローラ22が揺動し、用紙2を版胴20の外周面上に巻装された製版済みマスタ19に圧接させる。この圧接によりインキローラ21によって版胴20の内周面に供給されたインキが、版胴20の開孔部及び製版済みマスタ19の穿孔部を介して用紙2に転写され、いわゆる版付け動作が行われる。版付け動作により版付け画像である孔版印刷画像を転写された用紙2は、剥離爪23によって版胴20上の製版済みマスタ19より剥離された後、ベルト搬送部25に送られてさらに下流へと搬送される。
ベルト搬送部25によって送られた用紙2は、搬送ベルト34に静電的に吸着されてさらに搬送され、その先端が用紙検出センサ32によって検出されるとインクジェット記録ヘッド26A及び/またはインクジェット記録ヘッド26Bが作動し、用紙2にはインクジェット印刷画像が形成される。このときに形成されるインクジェット印刷画像は、通常の画像形成時のようにパーソナルコンピュータ45あるいは可変データ記憶メモリ48から送り出される画像データとは異なり、可変データ記憶メモリ48内に予め記憶されている空吐出用の画像データに基づいた画像である。この空吐出用の画像データは、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの吐出口(噴射ノズル)内に溜まった古いインクを吐出させるためのデータであり、この空吐出用の画像データが送り出されると、インクジェットヘッド駆動装置47はインクジェット記録ヘッド26A、26Bに設けられている全ての吐出口からのインキ吐出を行わせるようにインクジェット記録ヘッド26A、26Bを駆動させる。このときのインクジェット記録ヘッド26A、26Bの作動としては、全てのノズルから一度にインクを吐出させる全噴射と、一部のノズルからの吐出を複数回行って全ての吐出口からインクを吐出させる部分噴射とがある。この空吐出用の画像データ形成時において、用紙2にはベタ画像あるいは文字画像あるいはグラフィック画像等が形成される。この画像の形式は、可変データ記憶メモリ48内に予め記憶されている。つまり、印刷に用いる正規なインクジェット画像形成とは無関係にインクジェット記録ヘッド26A、26Bからインクを吐出するパージ動作を行う。この場合のパージ動作は、用紙2に対してインキを噴射するので、インクキャップ31A、31Bに対する位置制御は行われない。
ここでは、パージ動作を版付け用紙に対してインクを吐出して行ったが、製版スタートキー51が押下された後に実行される製版時あるいは排版時に、パージ用の用紙2を1枚給紙するとともに、移動手段36A、36B及び移動手段360A、360Bを駆動して開口部34Aと対向する位置でインクジェット記録ヘッド26A,26B及びインクキャップ31A、31Bとが互いに対向するように移動させ、版付け前にパージ動作を終了する形態としても良い。この場合には、版付け時には所望のインクジェット画像を形成すべく、インクジェット記録ヘッド26A、26Bを駆動する。このように版付けの前にパージ動作を終了させておくことで、ファーストプリントアウトを早くすることができるとともに、版付け時の用紙2に印刷された画像を見ることで印刷の状態を確認することができる。
孔版印刷部4において版付け画像を形成された後、インクジェット印刷部5において空吐出用の画像を形成された用紙2は、搬送ベルト34によってさらに下流側へと搬送されて排紙トレイ35上に排出される。
孔版印刷部4における版付け動作及びインクジェット印刷部5における空吐出動作(パージ動作)が完了した後、オペレータによって試し刷りキー53が押下されると、給紙ローラ11が作動して給紙トレイ10上より1枚の用紙2が給送されると共に、版胴20が設定されている印刷速度に応じた回転周速度で回転駆動される。給送された用紙2はレジストローラ対12でタイミングを取られた後に版胴20とプレスローラ22との孔版印刷部4に向けて送られ、プレスローラ22が揺動することにより孔版印刷画像を転写される。その後、用紙2はベルト搬送部25によって搬送され、その先端が用紙検出センサ32によって検出されるとパーソナルコンピュータ45あるいは可変データ記憶メモリ48から送り出された画像データに基づいてインクジェット記録ヘッド26A及び/またはインクジェット記録ヘッド26Bが作動し、その上面にインクジェット印刷画像が形成される。孔版印刷画像とインクジェット印刷画像とを形成された用紙2は、搬送ベルト34に静電的に吸着されて搬送されて排紙トレイ35上に排出される。
上述の試し刷り動作によって各画像の位置あるいは濃度等が確認された後、オペレータによって画像形成枚数が表示装置57に置数された後にプリントスタートキー52が押下されると、給紙ローラ11が作動して給紙トレイ10上より用紙2が連続的に給送されると共に版胴20が設定されている印刷速度に応じた回転周速度で回転駆動され、試し刷り動作時と同様に画像形成動作が行われる。そして、設定された画像形成枚数が消化されると画像形成装置の動作が停止され、画像形成装置は再び画像形成待機状態となる。
次に、記録ヘッド位置決め駆動制御装置49による各種制御形態について説明する。
(第1の実施形態)
インクジェット印刷部5によるインクジェット印刷画像の形成は、インクジェット記録ヘッド26A,26Bの画像形成可能長さY2によって制約を受ける。そこで、本形態ではインクジェット印刷部5で用紙2に印刷される画像領域情報、印刷位置情報、用紙サイズ情報に応じてヘッドユニット28A、28Bを移動させてインクジェット記録ヘッド26A、26Bの位置を調整可能としている。本形態において記録ヘッド位置決め駆動制御装置49には、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの画像形成可能長さ情報Y2aと、用紙サイズに応じた孔版印刷画像領域情報Y1aと、ステッピングモータ72A、72Bを制御するヘッド位置制御のルーチンが記憶さている。
(第1の実施形態)
インクジェット印刷部5によるインクジェット印刷画像の形成は、インクジェット記録ヘッド26A,26Bの画像形成可能長さY2によって制約を受ける。そこで、本形態ではインクジェット印刷部5で用紙2に印刷される画像領域情報、印刷位置情報、用紙サイズ情報に応じてヘッドユニット28A、28Bを移動させてインクジェット記録ヘッド26A、26Bの位置を調整可能としている。本形態において記録ヘッド位置決め駆動制御装置49には、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの画像形成可能長さ情報Y2aと、用紙サイズに応じた孔版印刷画像領域情報Y1aと、ステッピングモータ72A、72Bを制御するヘッド位置制御のルーチンが記憶さている。
図6に(a)において、符号201,202は孔版印刷部4によって印刷された画像領域を示し、符号301,302はインクジェット印刷部5のインクジェット記録ヘッド26A、26Bによって印刷される画像領域をそれぞれ示す。符号Yaは画像領域301,302の用紙幅方向Yへの長さを示す。
図8のフローチャートを用いて図6に示すような複数の画像領域301,302を有する場合のヘッド位置制御の処理について説明する。図8のステップA1においては印刷データから、印刷される画像領域長さ情報Ya、印刷位置情報Yb、用紙サイズ情報を取り込み、ステップA2に進んで画像領域長さ情報Yaと画像形成可能長さ情報Y2aとから、印刷する画像が印刷可能である大きさか否かを判断する。ここで画像領域長さ情報Yaが画像形成可能長さ情報Y2aを越えている場合には、印刷できないものとしてこの制御を終え、画像形成可能長さ情報Y2aを超えていない場合にはステップA3に進む。
ステップA3では印刷位置情報Ybと孔版印刷画像領域情報Y1aとから印刷可能な位置であるか否かを判断し、この印刷位置情報Ybが孔版印刷画像領域情報Y1aを越えている場合には印刷できない画像位置であるとしてこの制御を終え、孔版印刷画像領域情報Y1aを越えていなければ印刷可能画像位置であるとしてステップA4に進む。ステップA4では印刷位置情報に対応する位置にインクジェット記録ヘッド26A、26Bを位置させるべくステップピングモータ72A、72Bを駆動する。ステッピングモータ72A、72Bが駆動すると、図2に示すリードネジ73A、73Bがそれぞれ回転してヘッドユニット28A、28Bとインクジェット記録ヘッド26A、26Bが移動する。そして、ステップA5においてインクジェット記録ヘッド26A、26Bが印刷位置を占めたか否かを、ホームポジションセンサ74A、74Bとステッピングモータ72A、72Bのステップ数から判断し、印刷画像に対応する印刷位置を占めた場合にはステップA6に進んでステッピングモータ72A、72Bの駆動を停止してこの制御を終える。このヘッド位置制御は、試し刷り印刷時に実行されるのが好ましい。
このように印刷位置を占めた状態でインクジェット記録ヘッド26A、26Bがそれぞれ駆動されて印刷が実行されると、図6(b)に示すように、画像領域301,302にインクジェット印刷画像301A、302Aがそれぞれ印刷される。
このように、1つのインクジェット印刷部5に、インクジェット記録ヘッド26A、26Bをそれぞれ設けたヘッドユニット28A、28Bと、ヘッドユニット28A、28Bを用紙幅方向Yに移動させる移動手段36A、36Bとを設けたので、インクジェット印刷部5が1カ所で済み、装置の大型化を抑えることができる。ヘッドユニット28A、28Bがステッピングモータ72A、72Bによって用紙幅方向Yにそれぞれ独立して移動できるので、部分印刷に用いる画像印刷領域の位置、すなわち、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの位置を変更することができるため、同一の用紙2において複数の異なる位置に印刷を行え、印刷形態の多様化を図ることができる。
(第2の実施形態)
図6においては、インクジェット印刷部5による印刷に際して、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの画像形成可能長さY2だけに注目したが、本形態は、図7に示すように画像領域303の用紙搬送方向Xに対する長さX2と、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの用紙搬送方向への長さX1との関係にも注目したものである。
(第2の実施形態)
図6においては、インクジェット印刷部5による印刷に際して、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの画像形成可能長さY2だけに注目したが、本形態は、図7に示すように画像領域303の用紙搬送方向Xに対する長さX2と、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの用紙搬送方向への長さX1との関係にも注目したものである。
用紙2は用紙搬送方向Xに搬送され、インクジェット記録ヘッド26A、26Bのインク吐出口は用紙幅方向Yに並んで配置されているため、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの用紙搬送方向Xへの長さに関係なく画像印刷を行えるが、インクジェット印刷部5における印刷速度を向上させる場合、より多くの吐出口からインクを用紙2に対して噴射させるのが有効である。一般にインクジェットヘッドの印刷速度は、インク適の吐出周波数によって決定されることが知られている。ヘッドの出力には限界があるので、同一のヘッドを用いる場合、吐出するインク適の体積を増やせば吐出周波数が低下し、インク適の体積を減らせば吐出周波数は向上することができる。そこで本形態では、図7に示すように、1つの画像領域304に対してインクジェット記録ヘッド26A、26Bの双方を使って印刷可能としたものである。すなわち、本形態では、インクジェット記録ヘッド26A、26Bを用紙幅方向Yにおれる同一軌道上に配置している。これにより、1つの画像領域304に対するインク吐出口の数を増加している。このため、インクジェット記録ヘッド26A、26Bから吐出されるインク適の量を通常の半分の量とし、ヘッドの吐出周波数(駆動周波数)を高くするようにインクジェットヘッド駆動装置47によって制御している。このため、一方のヘッドからのインク吐出量がここでは半分になるが、2つのヘッドから同一の用紙2、すなわち、1つの画像領域304にインクを吐出するので、用紙2に吐出されるインクの総量は変わらず、画像濃度を低下させること無く印刷速度を高めることができる。
本形態において記録ヘッド位置決め駆動制御装置49には、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの画像形成可能長さ情報Y2aと、用紙サイズに応じた孔版印刷画像領域情報Y1aと、用紙搬送方向Xにおけるインクジェット記録ヘッド26A、26Bの画像形成可能長さX1の情報X1a及び、ステッピングモータ72A、72Bを制御するヘッド位置制御のルーチンが記憶さている。
図9のフローチャートを用いて図7に示すような1つの画像領域304に対するヘッド位置制御の処理について説明する。ステップB1においては、印刷データから、印刷される画像領域長さ情報Ya、印刷画像位置情報Yb、印刷される画像領域303の用紙搬送方向Xへの長さX2の情報Xa及び用紙サイズ情報を取り込み、ステップB2に進んで印刷される画像領域長さ情報Yaと画像形成可能長さ情報Y2aとから印刷可能であるか否かを判断する。ここで画像領域長さ情報Yaが画像形成可能長さ情報Y2aを越えている場合には、印刷できない大きさの画像としてこの制御を終え、画像形成可能長さ情報Y2a以内の場合にはステップB3に進む。
ステップB3では印刷位置情報Ybと孔版印刷画像領域情報Y1aとから印刷可能位置であるか否かが判断される。印刷位置情報Ybが孔版印刷画像領域情報Y1aを越えている場合には印刷できない位置としてこの制御を終え、孔版印刷画像領域情報Y1aを越えていなければ印刷可能位置としてステップB4に進む。ステップB4では、画像領域304の用紙搬送方向の長さ情報Xaと各ヘッドの画像形成可能長さ情報X1aとから印刷可能であるか否かを判断する。ここで、用紙搬送方向の長さ情報Xaが画像形成可能長さ情報X1aよりも小さい場合には、一方のヘッドで印刷できものとしてステップB5に進み、画像形成可能長さ情報X1aよりも大きい場合には、1つのヘッドの印刷可能領域よりも大きな画像領域であるとしてステップB8に進む。
ステップB5では、印刷位置情報に応じた位置に片方のヘッド、例えばインクジェット記録ヘッド26Aを位置させるステップピングモータ72Aを駆動する。このステッピングモータ72Aが駆動すると、図2に示すリードネジ73Aが回転してヘッドユニット28Aとインクジェット記録ヘッド26Aが移動する。そして、ステップB6においてインクジェット記録ヘッド26Aが印刷位置を占めたかを、ホームポジションセンサ74Aとステッピングモータ72Aのステップ数から判断し、印刷位置を占めた場合にはステップB7に進んでステッピングモータ72Aの駆動を停止してこの制御を終える。
ステップB8では双方のヘッドとなるインクジェット記録ヘッド26A、26Bを印刷位置情報に応じた位置である用紙幅方向Yにおいて互いに重なる位置(図7参照)に位置させるべく、ステップピングモータ72A、72Bを駆動する。ステッピングモータ72A、72Bが駆動すると、図2に示すリードネジ73A、73Bがそれぞれ回転してヘッドユニット28A,28Bとインクジェット記録ヘッド26A、26Bが移動する。そして、ステップB10においてインクジェット記録ヘッド26A、26Bが印刷位置を占めたか否かを、ホームポジションセンサ74A、74Bとステッピングモータ72A、72Bのステップ数から判断し、印刷位置を占めた場合(図7の状態)にはステップB7に進んでステッピングモータ72A、72Bの駆動を停止してこの制御を終える。
印刷位置を占めた状態でインクジェット記録ヘッド26A、26Bがそれぞれ駆動されて印刷が実行されると、図7に示すように、印刷領域303にインクジェット印刷画像304Aを形成する印刷速度を向上することができる。
(第3の実施形態)
第1、第2の実施形態では、インクジェット印刷部5での印刷に際して、インクジェット記録ヘッド26Aまたはインクジェット記録ヘッド26Bの画像形成可能長さY2よりも、印刷される画像領域長さ情報Yaが大きい場合には印刷できないものとして制御を終了したが、本形態ではこの点を改良したものである。図10において、符号305は孔版印刷部4によって印刷された画像領域、306はインクジェット印刷部5によって印刷される画像領域をそれぞれ示す。本形態では、画像領域306の画像領域長さ情報Yaが一方のヘッドの画像形成可能長さY2よりも大きい場合には、インクジェット記録ヘッド26Aとインクジェット記録ヘッド26Bとを用紙幅方向Yにおいて、その画像形成可能長さY2が用紙幅方向Yに連続させて画像形成可能長さY2の2倍となる長さY4となるように、ヘッドユニット28A、28Bの位置をオーバーラップするようにステッピングモータ72A、72Bを制御するものである。すなわち、各ヘッドユニット28A、28Bが用紙幅方向Yに延長するように互いに連続して接続可能とするものである。
(第3の実施形態)
第1、第2の実施形態では、インクジェット印刷部5での印刷に際して、インクジェット記録ヘッド26Aまたはインクジェット記録ヘッド26Bの画像形成可能長さY2よりも、印刷される画像領域長さ情報Yaが大きい場合には印刷できないものとして制御を終了したが、本形態ではこの点を改良したものである。図10において、符号305は孔版印刷部4によって印刷された画像領域、306はインクジェット印刷部5によって印刷される画像領域をそれぞれ示す。本形態では、画像領域306の画像領域長さ情報Yaが一方のヘッドの画像形成可能長さY2よりも大きい場合には、インクジェット記録ヘッド26Aとインクジェット記録ヘッド26Bとを用紙幅方向Yにおいて、その画像形成可能長さY2が用紙幅方向Yに連続させて画像形成可能長さY2の2倍となる長さY4となるように、ヘッドユニット28A、28Bの位置をオーバーラップするようにステッピングモータ72A、72Bを制御するものである。すなわち、各ヘッドユニット28A、28Bが用紙幅方向Yに延長するように互いに連続して接続可能とするものである。
本形態において、インクジェット記録ヘッド26A、26Bの画像形成可能長さ情報Y2a,Y4a、用紙サイズに応じた孔版印刷画像領域情報Y1a、所定のオーバーラップ量及び、ステッピングモータ72A、72Bを制御する印刷位置制御のルーチンは、記録ヘッド位置決め駆動制御装置49に記憶されている。
図11のフローチャートを用いて図10に示すような用紙幅方向Yに長い画像領域306に対するヘッド位置制御の処理について説明する。ステップC1においては、印刷データから、印刷される画像領域長さ情報Ya、印刷画像位置情報Yb及び用紙サイズ情報を取り込み、ステップC2に進んで長さ情報Yaと画像形成可能長さ情報Y2aとからインクジェット記録ヘッド26Aまたはインクジェット記録ヘッド26Bの何れかで印刷可能であるか否かを判断する。ここで画像領域長さ情報Yaが画像形成可能長さ情報Y2aを越えている場合には、一方のヘッドで印刷できないものとしてステップC7に進み、画像形成可能長さ情報Y2a以内の場合にはステップC3に進む。
ステップC3では印刷位置情報Ybが孔版印刷画像領域情報Y1aと比較され、この印刷位置情報Ybが孔版印刷画像領域情報Y1aを越えている場合には印刷できない位置にあるものとしてこの制御を終え、孔版印刷画像領域情報Y1aを越えていなければステップC4に進む。
ステップC4では印刷位置情報に応じた位置に片方のヘッド、例えばインクジェット記録ヘッド26Aを位置させるべくステップピングモータ72Aを駆動する。このステッピングモータ72Aが駆動すると、図2に示すリードネジ73Aが回転してヘッドユニット28Aとインクジェット記録ヘッド26Aが移動する。そして、ステップC5においてインクジェット記録ヘッド26Aが印刷位置を占めたか否かを、ホームポジションセンサ74Aとステッピングモータ72Aのステップ数から判断し、印刷位置を占めた場合にはステップC6に進んでステッピングモータ72Aの駆動を停止してこの制御を終える。
ステップC7では、印刷される画像領域長さ情報Yaと画像形成可能長さ情報Y4aとからインクジェット記録ヘッド26Aとインクジェット記録ヘッド26Bの双方で印刷可能であるか否かを判断する。ここで画像領域長さ情報Yaが画像形成可能長さ情報Y4aを越えている場合には、双方のヘッドでも印刷できない画像としてこの制御を終え、画像領域長さ情報Yaが画像形成可能長さ情報Y4aを越えていない場合には双方のヘッドで印刷可能であるとしてステップC8に進む。
ステップC8ではステップC3同様、印刷位置情報Ybと孔版印刷画像領域情報Y1aとから印刷位置が判断され、この印刷位置情報Ybが孔版印刷画像領域情報Y1aを越えている場合には印刷できない位置にあるものとしてこの制御を終え、孔版印刷画像領域情報Y1aを越えていなければステップC9に進む。
ステップC9では、印刷位置情報に応じた位置で、所定のオーバーラップ量でユニットインクジェット記録ヘッド26A、26Bが重なるようにヘッドユニット28A、28Bを移動すべくステップピングモータ72A、72Bを駆動する。このステッピングモータ72A、72Bが駆動すると、インクジェット記録ヘッド26A、26Bが所定のオーバーラップ量とされつつ印刷位置へと移動する。そしてステップC10においてインクジェット記録ヘッド26A、26Bが印刷位置を占めたか否かを、ホームポジションセンサ74A、74Bとステッピングモータ72A、72Bのステップ数から判断し、印刷位置を占めた場合にはステップC6に進んでステッピングモータ72Aの駆動を停止してこの制御を終える。
本形態において、所定のオーバーラップ量は、ステップピングモータ72Aとステップピングモータ72Bのステップ数の差分として求められていて、双方のヘッドがホームポジションセンサ74A、74Bによって検知された時点から何れかのステッピングモータを差分制御して駆動することで、画像形成可能長さY4を確保することができる。
このように、画像領域の長さに応じてインクジェット記録ヘッド26A、26Bの位置を用紙幅方向Yにおける画像形成可能長さL2が連続するように移動制御することで、用紙幅方向Yに短いインクジェット記録ヘッドであっても広い画像領域に対応することができ、印刷の多様化を図ることができる。また、用紙幅方向Yに長いヘッドを用いなくて済むので、コスト低減を図れる。
(第4の実施形態)
本形態は、図12に示すように、ヘッドユニット28A、28Bのインク吐出口の開口ピッチP以下となるように、ヘッドユニット28A、28Bを用紙幅方向Yに移動可能としたものである。例えば、用紙2にインクジェット印刷画像307を印刷するに際して、用紙幅方向Yに等間隔で並んでいる一方のヘッドユニット28Aのインク吐出口300AのピッチPと、用紙幅方向Yに等間隔で並んでいる他方のヘッドユニット28Bのインク吐出口300BのピッチPとを、用紙幅方向Yに1/2ずらしてヘッドユニット28A、28Bの初期位置とする。この1/2だけずれた状態を確保した状態で、画像位置に応じてステッピングモータ72A、72Bを駆動してヘッドユニット28A、28Bを画像位置に応じて移動させることで、インクジェット印刷画像の解像度を高めることができ、印刷形態の多様化を図ることができる。
(第5の実施形態)
本形態は、ヘッドユニット28A、28Bの使用頻度を記憶して、各ヘッドユニットの使用頻度が同一となるように各ヘッドユニットの使用頻度を調整するものである。
(第4の実施形態)
本形態は、図12に示すように、ヘッドユニット28A、28Bのインク吐出口の開口ピッチP以下となるように、ヘッドユニット28A、28Bを用紙幅方向Yに移動可能としたものである。例えば、用紙2にインクジェット印刷画像307を印刷するに際して、用紙幅方向Yに等間隔で並んでいる一方のヘッドユニット28Aのインク吐出口300AのピッチPと、用紙幅方向Yに等間隔で並んでいる他方のヘッドユニット28Bのインク吐出口300BのピッチPとを、用紙幅方向Yに1/2ずらしてヘッドユニット28A、28Bの初期位置とする。この1/2だけずれた状態を確保した状態で、画像位置に応じてステッピングモータ72A、72Bを駆動してヘッドユニット28A、28Bを画像位置に応じて移動させることで、インクジェット印刷画像の解像度を高めることができ、印刷形態の多様化を図ることができる。
(第5の実施形態)
本形態は、ヘッドユニット28A、28Bの使用頻度を記憶して、各ヘッドユニットの使用頻度が同一となるように各ヘッドユニットの使用頻度を調整するものである。
このため、本形態では図13に示すように、インクジェットヘッド駆動装置47からインクジェット記録ヘッド26A、26Bに対する駆動時間を図示しないタイマーでそれぞれ測定し、この測定した時間を使用頻度情報として記憶手段としてのメモリ110にそれぞれ記憶し、このメモリ110内に記憶した駆動時間が同一となるように制御手段となる記録ヘッド位置決め駆動制御装置49でインクジェットヘッド駆動装置47を制御する。
本形態において、最初に使用されるのはインクジェット記録ヘッド26Aとして説明する。インクジェット記録ヘッド26Aの駆動時間をタイマーで計測し、その計測値をメモリ110に記憶する。そして、記録ヘッド位置決め駆動制御装置49に予め設定した切換パラメータとなる所定時間と、記憶された計測値とを比較して切換時期を判断する。ここで計測値が所定時間に達している場合には、インクジェット記録ヘッド26Aへの駆動信号を停止して、インクジェット記録ヘッド26Bを使うべく、インクジェット記録ヘッド26Bに対して駆動信号を出力する。
このようにインクジェット記録ヘッド26Aの駆動時間が所定時間駆動されると、インクジェット記録ヘッド26Aの駆動が停止されて、代わりにインクジェット記録ヘッド26Bが駆動されるので、偏った使用が少なくなってヘッドユニット28A、28B及びインクジェット記録ヘッド26A,26Bの使用頻度が平均化され、各ヘッドユニットの高寿命化を図ることができる。
(第6の実施形態)
この形態は、インクジェット記録ヘッド26A、26Bによるパージ動作をヘッドユニット28A、28B毎に交互に行うように制御するものである。ここでパージ動作について説明すると、本形態のパージ動作には、既に説明した版付け時に実施される、用紙2にインクを噴射するパージ動作と、印刷動作中にインクをインクキャップ31A,31Bに噴射するパージ動作の2種類がある。本形態での制御は、印刷時に行うパージ動作を交互に行うものである。
(第6の実施形態)
この形態は、インクジェット記録ヘッド26A、26Bによるパージ動作をヘッドユニット28A、28B毎に交互に行うように制御するものである。ここでパージ動作について説明すると、本形態のパージ動作には、既に説明した版付け時に実施される、用紙2にインクを噴射するパージ動作と、印刷動作中にインクをインクキャップ31A,31Bに噴射するパージ動作の2種類がある。本形態での制御は、印刷時に行うパージ動作を交互に行うものである。
図3、図5に示すように、インクキャップ31A、31Bはステッピングモータ72C、72Dが駆動されることで、ヘッドユニット28A、28B同様、用紙幅方向Yに移動されるように構成されている(図3参照)。本形態において、記録ヘッド位置決め駆動制御装置49は、ステッピングモータ72Aと72B及びステッピングモータ72Cと72Dをそれぞれ交互に駆動するように構成されていて、管理制御手段を構成している。記録ヘッド位置決め駆動制御装置49は、ステッピングモータ72Aと72C及びステッピングモータ72Bと72Dとを連動して駆動する。
印刷時におけるパージ動作の開始時期の判定は、例えば所定の印刷枚数を記録ヘッド位置決め駆動制御装置49の図示しないROMに記憶しておく。この時の記録ヘッド位置決め駆動制御装置49によるパージ制御について、図14に示すフローチャートを用いて説明する。本形態では、ヘッドユニット28Aのインクジェット記録ヘッド26Aが最初に使用されるものとする。本形態においてパージ位置とは、図3に示す搬送ベルト34の端部34Bの外側領域Eを示す。なお、ヘッドユニット28A(インクジェット記録ヘッド26A)は既に印刷位置にあるものとする。
図14のステップD1では、インクジェット記録ヘッド26Aの印刷位置がホームポジションセンサ74Aからの信号とステッピングモータ71Aのステップ数から特定して図示しないRAMに記憶する。ステップD2では、インクジェット記録ヘッド26Aにより印刷した印刷枚数をカウントし、ステップD3において、カウント値と所定の印刷枚数とによりパージ時期を判断する。カウント値が所定の印刷枚数を超えると、パージ時期と判断してステップD4に進み、ステッピングモータ72Bを駆動する。このステッピングモータ72Bの駆動によりヘッドユニット28Bと一緒にインクジェット記録ヘッド26Bが印刷位置に向かって移動する。ステップD5では、ヘッドユニット28Bの移動に伴いインクジェット記録ヘッド26Aが印刷位置を占めたか否かが判断される。この判断には、ステップD4でRAMに記憶した位置情報と、ホームポジションセンサ74Bとステッピングモータ72Bのステップ数から求めた位置情報とが同一であるか否かで判断する。同一の場合にはインクジェット記録ヘッド26Bが印刷位置を占めたものとしてステップD6に進んでインクジェット記録ヘッド26Bに駆動信号を送信し、インクジェット記録ヘッド26Aへの駆動信号を停止する。これにより、印刷はインクジェット記録ヘッド26Bによって行われ、パージ時期を迎えたと判断されたインクジェット記録ヘッド26Aによる印刷は停止する。
ステップD7では、ステッピングモータ72A、72Cを駆動する。この駆動により、印刷を停止されたインクジェット記録ヘッド26Aと、これに対応するインクキャップ31Aがパージ位置に向かって移動する。ステップD8では、インクジェット記録ヘッド26Aとヘッドキャップ31Aとがパージ位置を占めたか否かが、ステッピングモータ72A、72Cのステップ数から判断される。この判断にはステッピングモータ72A、72Cのステップ数ではなく、位置検知センサをパージ位置である図3の外側領域Eに配置して、このセンサで検知するようにしてもよい。
ステップD8において、インクジェット記録ヘッド26Aとヘッドキャップ31Aとがパージ位置が占めると、ステップD9に進んでステッピングモータ72A、72Cの駆動を停止し、ステップD10においてインクジェット記録ヘッド26Aのパージ動作を実行してステップD11に進む。ここでのパージ動作は、インクジェット記録ヘッド26Aが備える全てのインク吐出口から一定時間インクを噴射させる全噴射である。ステップD11では、インクジェット記録ヘッド26A用のカウンターをリセットし、ステップD12で印刷動作の終了が判断され、印刷終了の場合にはこの制御を終える。ステップD12の判断は、例えばストップーキー54が押されたか否か、あるいはテンキー55でセットした画像形成枚数分の印刷が終了したか否かで判断できる。
このように、一方のインクジェット記録ヘッド26Aがパージ時期を迎えた場合には、そのヘッドによる印刷動作を停止して他方のインクジェット記録ヘッド26Bを印刷位置へと移動させて印刷を継続させるので、従来のように装置を一端停止させてパージ動作を行う必要がなく、インクジェット印刷部5においても連続印刷が可能となり、インクジェット印刷部5による高速印刷とともに、画像形成装置全体の印刷速度を高められる。
本形態では、パージ動作を交互に行う例で説明したが、例えばインクジェット記録ヘッド26A、26Bがパージ位置を占めた際にパージ動作を実行するのではなく、インクジェット記録ヘッド26A、26Bを構成するインクカートリッジを手動で交換して行うインク補給動作、あるいはインクカートリッジに対して図示しないインク供給部からインクを供給・補充するインク補給動作を実行しても良い。
上記各形態において、インクジェット印刷部5及びベルト搬送部33をインクジェットユニット100に設けて装置本体1に対して着脱自在としたが、装置本体1内に設ける形態でも良い。
上記各形態において、インクジェット印刷部5及びベルト搬送部33をインクジェットユニット100に設けて装置本体1に対して着脱自在としたが、装置本体1内に設ける形態でも良い。
2 用紙
4 第1の画像印刷部
5 第2の画像印刷部
26A、26B インキヘッド
28A、28B ヘッドユニット
36A、36B 移動手段
49 制御手段(管理制御手段)
110 記憶手段
300A、300B インク吐出口
P 開口ピッチ
X 用紙搬送方向
Y 用紙幅方向
4 第1の画像印刷部
5 第2の画像印刷部
26A、26B インキヘッド
28A、28B ヘッドユニット
36A、36B 移動手段
49 制御手段(管理制御手段)
110 記憶手段
300A、300B インク吐出口
P 開口ピッチ
X 用紙搬送方向
Y 用紙幅方向
Claims (8)
- 第1の画像印刷部と、インクを吐出する第2の画像印刷部とを有し、第1の画像印刷部と第2の画像印刷部にて、画像及び/またはインクジェット画像を搬送された用紙に対して形成する画像形成装置において、
第2の画像印刷部は、用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動自在であり、インク吐出口からインキを吐出する1又は複数のインキヘッドをそれぞれ有する複数のヘッドユニットと、前記各ヘッドユニットを用紙幅方向に移動させる移動手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
各ヘッドユニットは、互いに用紙幅方向に連続して配置されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または2記載の画像形成装置において、
各ヘッドユニットは、互いに交換可能に設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または2記載の画像形成装置において、
前記インキヘッドが、前記ヘッドユニットに対して着脱自在に設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし4の何れかに記載の画像形成装置において、
各ヘッドユニットのインク吐出口の開口ピッチ以下となるように、各ヘッドユニットをそれぞれ用紙幅方向に移動可能としたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし5の何れかに記載の画像形成装置において、
前記各ヘッドユニットの使用頻度を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された各使用頻度が同一となるように、前記ヘッドユニットの使用頻度を調整する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし6の何れかに記載の画像形成装置において、
前記各インクヘッドから前記インクジェット画像形成と無関係に前記インクヘッドからインクを吐出する空吐出動作を、前記ヘッドユニット毎に交互に行うように制御する管理制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし6の何れかに記載の画像形成装置において、
前記インクヘッドに対してインクを補給するインク補給動作を、前記ヘッドユニット毎に交互に行うように構成したことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004264359A JP2006076208A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010052220A (ja) * | 2008-08-27 | 2010-03-11 | Kyocera Mita Corp | 画像形成装置 |
KR101755634B1 (ko) | 2016-09-20 | 2017-07-26 | 주식회사 딜리 | 인쇄헤드의 정밀위치제어 시스템 및 인쇄헤드의 분리 구동 시스템이 구성되어 있는 컬러인쇄기 |
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CN109572180A (zh) * | 2019-01-24 | 2019-04-05 | 万国纸业太阳白卡纸有限公司 | 设备拼接式印刷方法、印刷装置及图文防伪纸的生产装置 |
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-
2004
- 2004-09-10 JP JP2004264359A patent/JP2006076208A/ja active Pending
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