JP2004182424A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】巻き取り装置が装着されたロール紙への記録装置において簡単な操作で容易にページ単位での印刷物のカットが行える記録装置を提供する。
【解決手段】カッター付きのロール紙への記録装置において、巻き取り機装着時には印刷ページ毎に実際のカット位置にカット位置を示すカットマークを印刷しておきロール1本全ての印刷が終了した段階で再度印刷済みロール紙を再セットして、ロール紙上から前記カットマークを自動で検知してカット動作を行うよう構成した。また更に他にも前記カットマークが無くても、カット位置を印刷中に記憶したページサイズからカット位置を算出しロール紙のカットが行える構成やロール上の印刷濃度、パターンからページの先端及び後端を自動で検知しこれからカット位置を算出する構成等により簡単で且高速にロール紙のカットが行えるように改善した。またカット後に残るカットパターンによる不要パターンの除去ができる。
【選択図】 図1
【解決手段】カッター付きのロール紙への記録装置において、巻き取り機装着時には印刷ページ毎に実際のカット位置にカット位置を示すカットマークを印刷しておきロール1本全ての印刷が終了した段階で再度印刷済みロール紙を再セットして、ロール紙上から前記カットマークを自動で検知してカット動作を行うよう構成した。また更に他にも前記カットマークが無くても、カット位置を印刷中に記憶したページサイズからカット位置を算出しロール紙のカットが行える構成やロール上の印刷濃度、パターンからページの先端及び後端を自動で検知しこれからカット位置を算出する構成等により簡単で且高速にロール紙のカットが行えるように改善した。またカット後に残るカットパターンによる不要パターンの除去ができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール紙やロールフィルムなどを使用し、プリントアウト後に印刷物をカッターで自動的にカットことが可能なカッター付き記録装置に関し、特に複数のプリントアウトを行ったロール紙を再セットして自動でカット位置を検知して印刷物のカットを行えるカッター付き記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録紙や記録フィルムなどのロール状記録媒体を搬送させながら画像記録を行う記録装置として、一般的に図2に示すような構成のものが知られている。
【0003】
以下にその構成の詳細について説明する。図2は、装置断面図であり、記録装置は大きく分けて、ロール状記録紙101を回転可能に保持しつつ給紙するためのロールホルダー100、ロール紙を画像形成部まで搬送するためのロール紙搬送部110、そこから送り出された記録紙を保持しながらその上に画像形成を行う画像形成部120、画像形成後の記録紙を機外へ排出するための排紙部130、さらに排紙部130から排紙された印刷されたロール記録媒体を巻き取るための巻き取り部140とから構成される。巻き取り部140は必ずしも必須な機構ではなく、印刷されたページ毎にカット動作を行う構成でも良い。
【0004】
この構成において、先ずロール紙を給紙して記録する手順を以下に示す。
ロール紙101はスプール102を介してホルダー100内に回転自在に支持され、その先端部が給紙ローラー103に挟まれた状態(先端はA)でセットされている。
記録動作はまずロール紙の給紙動作から開始される。給紙ローラー103が回転してロール紙がホルダーから繰り出される。その後ロール紙搬送部110に達すると、搬送ローラー111の搬送力及び搬送ガイド対112、113の案内により画像形成部120まで搬送され、搬送ローラー121表面に巻かれつつさらに搬送される。紙先端が第1排紙ローラー131を過ぎ一定時間後、給紙動作を停止する。
【0005】
次に画像形成動作が開始され、プラテン122上に保持された記録紙上に画像記録ヘッド123により画像が形成される。そして画像形成動作が終了すると記録紙上の記録部がカッター132の下流の位置に達するまで搬送された後、このカッター132によりロール紙をカットする。すると記録紙のうちの画像形成された部分が第2排紙ローラー133及び自重により機外に排出される。
【0006】
巻き取り部140により印刷後にロール紙を巻き取る場合には、カットすることで巻き取り動作が行なえなくなるため、上記カッター動作は行わず、巻き取り部140のスプール142にセットされた芯菅にロール紙を巻き取る。巻き取り部140はロール紙のテンションからたるみが発生すると自動的にスプール142を回転させて紙を巻き取るように構成されている。またこの場合印刷のページ毎の区切りを分かるようにするために、ページの印刷の終了毎に本来カットを行う位置にカットラインの印刷を行うことができる機能をもつ記録装置も知られている。
【0007】
次に画像形成動作の詳細に関してインクジェット記録方式を用いたい一例に関して以下に説明を行う。
【0008】
インクジェット方式のカラープリンタの記録に係わる主要部は一例として図3のように構成されている。プラテン122上の記録紙150に記録を行う場合、まずモータ153を駆動し、駆動ベルト152により画像記録ヘッド123をホームポジションセンサ151の位置まで移動し、次に矢印A方向に往路動作を行い、所定の位置よりブラックBk、シアンC,マゼンタM,イエローYのインクをそれぞれ画像記録ヘッド123から吐出することで画像記録を行う。所定の長さ分の画像記録を終えたらモータ153を停止し、逆に矢印B方向に復路走査を開始し、画像記録ヘッド123をホームポジションセンサ151の位置まで復帰させる。復路走査の間、画像記録ヘッド123で記録した長さ分の紙送りを図示しない紙送りモータにより、搬送ローラー121及び第1排紙ローラー131を駆動することで矢印C方向に行う。上記動作を繰り返す事でカラー画像の記録が完成されることになる。なお、154は紙の有り無しを判別する検知センサーを示している。
【0009】
またこの種のインクジェット記録方式では、前記記録ヘッド123はインクが満たされているノズル内にヒータが数個装着されており、このヒータにパルス信号を印加することによりヒータを加熱して、インクを沸騰させ、これによって生じる気泡圧でインクを吐出させるもので、通常画像形成装置として使用する場合、上記ノズルを数個並べて1つのヘッドを構成し、画像の形成を行っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来では、巻き取り部140にロール紙がセットされ巻き取り対応になっている場合には印刷のページ毎の区切りを示すカットラインの印刷を行い、ロール紙全ての印刷が終了した時点でロール紙を巻き取り部140から外し、ユーザーが前記カットラインに沿ってカットを行う処理を行っていた。
【0011】
この場合紙幅が短い場合には問題なくカットすることが可能であるがB0サイズ等の紙幅の大きい大判の記録装置で印刷したロール紙等に関しては必ずしも上手くカットすることができず、カットミスの発生頻度が多くなり、場合によっては印刷物自体が使えなくなり再印刷しなくてはならない場合もあった。また通常カットラインはカット位置に横線を引いたものであり、カット後に印刷メディア上端部に印刷ラインが残ってしまいこれが印刷物の品位を著しく低下させるという不具合もあった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の記録装置は以下のような構成からなる。
【0013】
即ち、ロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への1ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記用紙切断手段を起動しないように指示する用紙切断オフ指定手段と、前記用紙切断オフ指定手段により前記用紙切断手段を起動しないように指示されたときには切断位置に切断位置を示すカットマークを印字するカットマーク印刷手段と、前記カットマーク印刷手段により印刷されたカットマークを検知するカットマーク検知手段とを有し、ロール紙全てへの印刷が終了した後に再度印刷済みのロール紙をセットし、連続カット指定を指示することで前記ロール紙給紙手段により連続的に給紙動作を行い、自動でロール紙上から前記カットマーク検知手段により印刷された各ページの区切りである用紙切断位置を検知し、前記用紙切断手段により用紙の切断をロール紙1本分全てに対して連続的に行うことを特徴とする記録装置を備える。
【0014】
これにより従来人手で行っていたページ毎に印刷物を切り離す作業が同じ記録装置により自動で且高速に行うことが可能となる。
【0015】
さらに、前記用紙切断オフ指定手段として、オペレーションパネルや外部接続機器からのコマンドに応じて設定を変更できる手段と、ロール紙を連続で巻き取るための巻き取り装置の接続の有無から判定する手段とを備えることが望ましい。そして、前記巻き取り装置が接続されているときには用紙切断を行わないように制御することが望ましい。
【0016】
また前記カットマーク印刷手段としてはできるだけ人間の視覚特性に応じて見えにくいように面積が小さく、色も目立ちにくいイエロー等の単色を用いるのが良い。
【0017】
このような構成をとることで、最終印刷物に余計なパターンを残すことなく印刷物の品位を高めることが可能になる。
【0018】
また他の発明によれば、ロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への1ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記用紙切断手段を起動しないように指示する用紙切断オフ指定手段と、1ページの印刷長を指定する印刷長指定手段と、印刷開始位置を自動で検知するための印刷開始位置検知手段とを有し、ロール紙全てへの印刷が終了した後に再度印刷済みのロール紙をセットし、連続カット指定を指示することで前記ロール紙給紙手段により連続的に給紙動作を行い、前記印刷開始位置検知手段により最初の印刷開始位置を検知した後に、前記印刷長指定手段により指定された印刷長から印刷された各ページの区切りである用紙切断位置を演算し、前記用紙切断手段により用紙の切断をロール紙1本分全てに対して連続的に行うことを特徴とする記録装置を備える。
【0019】
さらにロール紙全てへの印刷が終了した時点で印刷最終ページの最後でロール紙をカットするように構成すれば前記印刷開始位置検知手段はロール紙の先端を検知する構成で代用することも可能である。
【0020】
この構成においてはA0サイズ等の定型サイズの印刷のみを行う場合を想定したものであり、この場合にはカットマークを印刷しないためカット後に余計な印刷パターンが残ることがなくなり最終印刷物の品位が落ちることがなくなる。
【0021】
また他の発明によれば、ロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への1ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記用紙切断手段を起動しないように指示する用紙切断オフ指定手段と、前記1ページ印刷された印刷物の印刷開始位置と印刷終了位置を検知するための印刷位置検知手段とを有し、ロール紙全てへの印刷が終了した後に再度印刷済みのロール紙をセットし、連続カット指定を指示することで前記ロール紙給紙手段により連続的に給紙動作を行い、自動でロール紙上から前記印刷位置検知手段により印刷された各ページの終了位置と次の印刷ページの開始位置を検知し、その間の位置をページの区切り位置として、前記用紙切断手段により用紙の切断をロール紙1本分全てに対して連続的に行うことを特徴とする記録装置を備える。
【0022】
この構成においては前の印刷ページの終了位置と次の印刷ページの印刷開始位置を検知し、その検知位置の間のうちで設定されているトップマージンとボトムマージンの値から最適な用紙切断位置を求めて切断するものであり、この場合にもカットマークを印刷しないためカット後に余計な印刷パターンが残ることがなくなり最終印刷物の品位が落ちることがなくなる。
【0023】
以上の構成により本発明は、ロール紙を全て印刷後に印刷済みのロール紙を再セットして連続カット指定を指示することで、従来人手で行っていたページ毎の印刷物を切り離す作業が同じ記録装置により自動で且高速に行うことが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下に本発明の第1の実施例の記録装置に関して図1を用いて詳細に説明する。
【0025】
図1は本発明の第1の実施例を示す記録装置の構成を示すブロック図である。
図1において10が本記録装置全体の制御を行う制御部である。15はI/F(インターフェース)部であり、このI/F部15と図示しないホストコンピュータが接続され、ホストコンピュータからコマンド及び印刷を行う記録データが送られ、そのコマンドに応じて本記録装置が動作することで記録データの紙面上への記録を行うよう構成されている。一般的にI/F部15としてセントロニクス及びUSBインターフェースが多く用いられる。11はI/F部15から送られてくる記録データ(多値画像データ)に関してγ補正、色処理、拡大/縮小処理、2値化等を行う画像処理部であり、一例としてメモリ、ASIC及びDSP、RISCチップ等で構成される。画像処理部11における処理の最終段でドットパターンに展開された印刷データはメモリ部17に一旦蓄積される。このメモリ部17は図示しない記録ヘッドが主走査方向に1回スキャンして記録を行うために必要な1バンド分以上のメモリから構成されおり、もし記録ヘッドの副走査方向のノズル数が128ノズルで、主走査方向に1回スキャンで記録できる最大ドット数が8kドットであれば
128(ノス゛ル) * 8k(ト゛ット) * 4(色) = 4 MBit
のメモリ容量を持つ事になる。またこのメモリ部17への印刷データの書き込み/読み出しは画像処理部11のDSP若しくはRISCチップの制御の下にメモリコントローラ16により行われ、メモリ部17に対してアドレス信号及び書き込み/読み出しタイミング信号が生成される。またメモリ部17からの印刷データの読み出しは、ヘッドコントローラ18からの読み出し信号に同期してヘッドコントローラ18に出力される。ヘッドコントローラ18は、ヘッド部19でのインク吐出のタイミング信号やヒートパルスを制御部10の制御の基に生成する。19はヘッド部であり各色インクに対応する記録ヘッドからなり、制御部10及びヘッドコントローラ18によりヒータ部を加熱してインクを吐出することで紙面上への画像記録を行う。
このヘッド部19は実際にはメカ駆動部13のキャリッジ上に取り付けられている。
メカ駆動部13は従来例の説明で用いた図3とほぼ同様の構成からなり、図示しない記録ヘッドを主走査方向に移動させるためのキャリッジ部及びキャリッジ駆動部と、記録用紙の給紙部、紙搬送部、排紙部、記録ヘッドのインク詰りを回復するための回復ユニット部から構成されている。またカッター駆動部14は1ページ分の印刷の終了時に紙を排紙しカットを行うユニットであり制御部10の制御の基に駆動される。このカッター駆動部14は実際にはメカ駆動部13に含まれる機構であるが、説明を簡単に行うために分けて記述している。
【0026】
20はセンサー部であり、LED及びフォトセンサからなりメカ駆動部13により給紙された紙の幅や斜行状態の検知を行う。またヘッド部19の各インク色の記録を行う記録ヘッドのメカ的な取り付け位置の補正を行うためのレジずれ情報を検知を行う場合に使用される。この場合には特開2000−94718に既に開示されているように紙面上に各ヘッドからのレジずれ量検知パターンの印刷を行い、このパターンをLEDを発光させてフォトセンサにより読み取ることで各記録ヘッドの取り付け位置のずれ量の検知を行う。また本発明の第1の実施例においてはこのセンサー部20によりロール紙上に印刷されたカットマークの検出も行う。
【0027】
12は給紙、排紙、用紙選択等からなるスイッチ類及び本記録装置の状態表示を行う表示系からなる操作パネルであり、制御部10の制御によりスイッチ類のモニタ及び状態表示が行われる。
次に本発明の第1の実施例に関わる方式の詳細に関して以下に説明する。
【0028】
上記図1に示す本発明の第1の実施例の構成において操作パネル12から巻き取り装置が装着されていることが制御部10に指示されると本記録装置は図4に示すように1ページの印刷毎に自動的にカット位置を示すカットマークの印刷を行う。
【0029】
巻き取り装置が装着されている状態で上記のようにロール紙1本分の印刷が行われた後本発明の第1の実施例に関わる記録装置による自動ロール紙カット機能が行われる。以下にその詳細に関して図5のフローチャートを用いて説明する。
【0030】
ステップ501 ロール紙1本分の印刷が終了すると、印刷が終了したロール紙に関して自動ロールカット動作を開始する。ロール紙への印刷時には巻き取り装置が装着されているために用紙切断はオフされ、代わりに切断位置を示すカットマークが各ページ毎に印刷されている。用紙切断のオフは巻き取り装置の装着を自動検知して本体で自動的に判断しても良いし、操作パネル12やI/F部15から指定するように構成しても良い。
【0031】
ステップ502 まず巻き取り装置から印刷済みのロール紙を外し、そのロール紙を本記録装置の印刷用のロールユニットに再セットする。
【0032】
ステップ503 操作パネル12から自動ロールカットモードにセットする。この自動ロールカットモードの設定は制御部10に通知される。
【0033】
ステップ504 制御部10は自動ロールカットモードに設定されたことを検知するとロールユニットにセットされているロール紙をメカ駆動部13を駆動させることで給紙動作を行う。更に制御部10はセンサー部20をイネーブル状態にし、紙面上のカットマークの検知を行う。カットマークの検出は一例としてセンサーを左右に常時移動させながらカットマークパターンと同じパターンをセンサーにより読み取ることで行う。
【0034】
ステップ505 制御部10はセンサー部20により給紙されている紙面上のカットマークの検知を常時行いカットマークが検知された段階でステップ506に移る。
【0035】
ステップ506 カットマーク位置がカッターの位置にくるまで更にロール紙を送り紙送りを停止してステップ507に移る。
【0036】
ステップ507 カッター駆動部14を駆動してロール紙のカットを行う。これらの制御は制御部10により行われ、カット動作後にステップ508に移る。
【0037】
ステップ508 更にロール紙が有るかどうかを判定し、ロール紙がまだ有る場合にはステップ504に戻りステップ504からステップ508の処理を再度繰り返すことでロース紙上の全てのカットマークに対してカット動作を行うことができる。もしロール紙が終端まできて終わりの状態であればステップ509に進む。
【0038】
ステップ509 自動ロールカットの終了を操作パネル12に表示し、自動ロールカットモードを終了する。
【0039】
以上のカット動作は一旦印刷したロール紙を巻き取り装置で巻き取り、再度本記録装置にセットして給紙しながらカットを行うためロール紙への印刷順序とは逆に、一番最後に印刷された印刷物から順次カット動作が行われることになる。
【0040】
今までの説明は、通常のユーザーが認識できるカットラインを検知して、自動でロール紙上の印刷物をページ単位でカットする構成を示したが、本発明では、印刷物上で人間の目には目立たないパターンをカット位置を示すカット位置マークとして印刷し、このカット位置マークを検知してカットを行うことで印刷物上に不要な印刷パターンが目立たないように構成することもできる。
【0041】
図6にカット位置マークの一例を示す。図6においてはカット位置マークとしてロール紙の余白部分にのみイエローの点線を印刷したものであり、このカット位置マークは視覚的に人間の目につきにくいため印刷品位を低下させることがなく、最終印刷状態を最良なものにすることができる。
【0042】
またこの場合には発光させるLEDはイエローの補色である青色のLEDを発光させてパターンの検知を行うことは言うまでもない。
【0043】
なお本発明の実施例においてはカットマークの検出方法としてLED及びフォトセンサによる光学式の検知手段を例として説明したが、この他にもCCDを用いた方法、電気接点を用いた方法、メカ的な検知手段などどのような検知手段であっても良い。
【0044】
以上の処理により本発明の第1の実施例の記録装置においてはロール1本分の印刷物に関して容易に印刷物を印刷ページ単位でカットすることが可能となる。
【0045】
(第2の実施の形態)
第1の実施例は、ページ印刷毎に紙上にページ単位でロール紙をカットするための位置を示すカットマークを印刷し、ロール1本分全ての印刷が終了後に再度印刷済みのロール紙をセットし、ロール紙上に印刷されたカットマークを自動で検知して用紙のカットを行う構成を示したが、第2の実施例では、印刷物上にカットマークを印刷することなくカット位置を検知してカットを行うことで印刷物上に不要な印刷パターンが残らないように構成したものである。
【0046】
具体的にはロール紙上に印刷されるページのサイズが固定であり全て同じサイズであるときに、事前に印刷ページサイズを本装置に入力することで、その指定された入力ページサイズ毎にロール紙のカットを自動で行うものである。
【0047】
本発明の第2の実施例を示す記録装置の構成は第1の実施例を示す図1のブロック図と同じであり、ただセンサー部20が第1の実施例と機能が異なりカット位置マークを検知するのではなく、ロール上の最初の印刷ページの先端若しくはロール紙の先端を検知するように構成されている。
【0048】
図7に本発明の第2に実施例の処理動作のフローチャートを示す。図7においてはロール紙全てへの印刷後にロール紙の残検状態からもう印刷が不可能であると判断した時点で現在の印刷の最終ページの後端でロール紙のカットを行う構成に関しての例について説明したものであり、第1の実施例で説明した図5と同じ処理に関しては同じ番号を付している。
【0049】
巻き取り装置が装着されている状態で上記のようにロール紙1本分の印刷が行われた後、本発明の第2の実施例に関わる記録装置による自動ロール紙カット機能が行われる。以下にその詳細に関して図7のフローチャートを用いて説明する。
【0050】
ステップ501 ロール紙1本分の印刷が終了すると、印刷が終了したロール紙に関して自動ロールカット動作を開始する。ロール紙への印刷時には巻き取り装置が装着されているために用紙切断はオフされる。用紙切断のオフは巻き取り装置の装着を自動検知して本体で自動的に判断しても良いし、操作パネル12やI/F部15から指定するように構成しても良い。また本発明の第2の実施例においては上記設定時には印刷の最終ページの後端でロール紙はカットされる。
【0051】
ステップ502 まず巻き取り装置から印刷済みのロール紙を外し、そのロール紙を本記録装置の印刷用のロールユニットに再セットする。
【0052】
ステップ503 操作パネル12から自動ロールカットモードにセットする。この自動ロールカットモードの設定は制御部10に通知される。
【0053】
ステップ504 制御部10は自動ロールカットモードに設定されたことを検知するとロールユニットにセットされているロール紙をメカ駆動部13を駆動させることで給紙動作を行う。更に制御部10はセンサー部20をイネーブル状態にし、ロール紙の先端(印刷時に印刷された最終ページの後端)の検知を行う。
【0054】
ステップ705 制御部10はセンサー部20により給紙されているロール紙の先端(印刷時には最終印刷された後端)の検知を常時行いロール紙の先端が検知された段階でロール紙先端がカット位置くるまで紙送りを行いステップ706に移る。
【0055】
ステップ706 ステップ705で検知したロール先端の位置から、前記指定された印刷ページサイズ分紙送りした位置がカット位置にくるように用紙送りを行う。そして用紙送りを停止してステップ507に移る。
【0056】
ステップ507 カッター駆動部14を駆動してロール紙のカットを行う。これらの制御は制御部10により行われ、カット動作後にステップ508に移る。
【0057】
ステップ508 更にロール紙が有るかどうかを判定し、ロール紙がまだ有る場合にはステップ504に戻りステップ504からステップ508の処理を再度繰り返すことでロース紙上の全ての印刷ページに対してカット動作を行うことができる。もしロール紙が終端まできて終わりの状態であればステップ509に進む。
【0058】
ステップ509 自動ロールカットの終了を操作パネル12に表示し、自動ロールカットモードを終了する。
【0059】
以上の処理に関しては印刷ページサイズが固定ある場合を例に説明したが、印刷されるページサイズが可変で合っても各ページサイズを印刷時に記憶しておいて自動ロールカットモード時に前記記憶しておいたページサイズ情報に基づいて自動カットを行うようにしても良い。この場合にはカット動作が一旦印刷したロール紙を巻き取り装置で巻き取り、再度本記録装置にセットして給紙しながらカットを行うため、ロール紙への印刷順序とは逆に、一番最後に印刷された印刷物から順次カット動作が行われることになり、前記記憶しておいたページサイズが逆から読み出して使用されるようになる。
【0060】
(第3の実施の形態)
第2の実施例では、ロール紙上に印刷されるページのサイズが固定であり全て同じサイズであるときに、事前に印刷ページサイズを本装置に入力することで、その指定された入力ページサイズ毎に印刷物上にカットマークを印刷することなくカット位置を算出してカットを行うことで印刷物上に不要な印刷パターンが残らないように構成したものを示した。またページサイズが固定でなくても印刷時に各ページサイズを記憶しておくことでカット時にその情報を読み出してカット位置を計算することで同様に印刷物上にカットマークを印刷することなく、カット位置を算出してカットを行うことで印刷物上に不要な印刷パターンが残らない構成も示した。
【0061】
第3の実施例では、同様に印刷物上にカットマークを印刷することなくカット位置を検知してカットを行うことで印刷物上に不要な印刷パターンが残らないように構成したものである。
【0062】
具体的にはロール紙上に印刷されるページの先端部分及び後端部分の位置の検知を行い前に印刷されているページの後端と次の印刷ページの先端の位置から実際に指定されているトップマージ及びボトムマージ値を考慮して最適なカット位置を算出して用紙カット動作を行うものである。
【0063】
本発明の第3の実施例を示す記録装置の構成は第1の実施例を示す図1のブロック図と同じであり、ただセンサー部20が第1の実施例と機能が異なりカットマークを検知するのではなく、ロール上の印刷ページの先端及び後端を検知するように構成されている。構成に関しては第1の実施例と同様にLED及びフォトセンサから構成されるものであり、簡単には印刷ページが縁取れされているものと仮定し各縁取りを検知するように構成しても良い。しかし本発明は上記構成に拘束されるもではなく、例えば縁無しの印刷に関しては印刷部分の各色インクを検知することも判定することが可能である。
【0064】
図8に本発明の第3の実施例の処理動作のフローチャートを示す。図8においては処理の説明が分かりやすいように各ページ印刷が必ず縁取りされているものとしてフローが記述されている。これにより処理中の印刷ページの先端及び後端を検知方法が簡略化されている。
【0065】
巻き取り装置が装着されている状態で上記のようにロール紙1本分の印刷が行われた後本発明の第3の実施例に関わる記録装置による自動ロール紙カット機能が行われる。以下にその詳細に関して図8のフローチャートを用いて説明する。
【0066】
ステップ501 ロール紙1本分の印刷が終了すると、印刷が終了したロール紙に関して自動ロールカット動作を開始する。ロール紙への印刷時には巻き取り装置が装着されているために用紙切断はオフされている。用紙切断のオフは巻き取り装置の装着を自動検知して本体で自動的に判断しても良いし、操作パネル12やI/F部15から指定するように構成しても良い。
【0067】
ステップ502 まず巻き取り装置から印刷済みのロール紙を外し、そのロール紙を本記録装置の印刷用のロールユニットに再セットする。
【0068】
ステップ503 操作パネル12から自動ロールカットモードにセットする。この自動ロールカットモードの設定は制御部10に通知される。
【0069】
ステップ504 制御部10は自動ロールカットモードに設定されたことを検知するとロールユニットにセットされているロール紙をメカ駆動部13を駆動させることで給紙動作を行う。更に制御部10はセンサー部20をイネーブル状態にし、ロール紙の印刷ページの後端の検知を行う。
【0070】
ステップ805 制御部10はセンサー部20により給紙されているロール紙の印刷ページの後端(印刷時には印刷されたページの先端)の検知を常時行い印刷ページの後端が検知された段階で印刷ページの後端位置を記憶してステップ806に移る。検知方法としては事前に設定されている各ページ印刷毎に印刷されている縁取りパターンを光学的に検知することで行われる。
【0071】
ステップ806 制御部10はセンサー部20により給紙されているロール紙の印刷ページの先端(印刷時には印刷されたページの後端)の検知を常時行い印刷ページの先端が検知された段階で印刷ページの先端位置を記憶してステップ807に移る。検知方法に関してはステップ805と同様に行われる。
【0072】
ステップ807 ステップ805,806により検知された印刷ページの後端及び先端の位置(実際の印刷時には先端及び後端の位置)にトップマージン及びボトムマージンの値から最適切断位置を求めその位置がカッター位置にくるまで用紙を搬送する。最適切断位置算出処理の詳細に関しては後で説明する。
【0073】
ステップ507 カッター駆動部14を駆動してロール紙のカットを行う。これらの制御は制御部10により行われ、カット動作後にステップ508に移る。
【0074】
ステップ508 更にロール紙が有るかどうかを判定し、ロール紙がまだ有る場合にはステップ504に戻りステップ504からステップ508の処理を再度繰り返すことでロース紙上の全ての印刷ページに対してカット動作を行うことができる。もしロール紙が終端まできて終わりの状態であればステップ509に進む。
【0075】
ステップ509 自動ロールカットの終了を操作パネル12に表示し、自動ロールカットモードを終了する。
【0076】
上記図8のフローチャートにおいてステップ807の最適切断位置算出処理に関して以下に詳細に説明する。図9はロール紙上に印刷された印刷ページに関してステップ805,806で検知された印刷ページ先端A及び後端B、設定されているトップマージンa、ボトムマージンb、ロール紙カット位置Cを示す図である。図中矢印方向に用紙が送られ、これに応じてインクリメントされるカウンタにより前記印刷ページ先端A及び後端Bが決定される構成である場合には、印刷ページ間のカット位置Cは以下のような式で表される。
【0077】
C = B+b (1)
C = A−a (2)
C =B+(A―B)*b/(a+b) (3)
(1)式は前の印刷ページの印刷終了位置からボトムマージン分送った位置を用紙カット位置とするもであり、(2)は逆に次の印刷ページの印刷開始位置からトップマージン分戻した位置を用紙カット位置とするものである。
【0078】
また(3)は印刷ページの印刷終了位置から次の印刷ページの印刷開始位置までの間をトップマージン及びボトムマージン分の比で分割した位置をカット位置とするものである。どの計算式から用紙カット位置を演算しても良い。
【0079】
また以上の説明では説明を簡単に行うために各印刷ページは縁取りされて印刷されることを前提に説明したが、必ずしも縁取して印刷することは本発明の方式を実施する上で必須ではない。縁取りされていない場合には印刷されたページのインク濃度若しくはパターンを自動に検知するように構成すれば良く、本発明の第3の実施例で説明したのと同様の効果が実現できる。
【0080】
以上のように一旦印刷したロール紙を巻き取り装置で巻き取り、再度本記録装置にセットして給紙しながら印刷ページの先端及び後端を自動で検知し、最適カット位置でカットを行うことが可能となる。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願に係わる発明の装置においては、ロール紙を給紙して自動でカットマークを検知し、そのカットマークに応じてカッターを駆動してロール紙の裁断を順次ロールか終了するまで繰り返す機能をもたせるように構成したもので、これにより通常の印刷中に巻き取り装置が装着されている場合にはロール紙のカットができないために、ロール全ての印刷が終了した段階で使用者がマニュアル動作でロール紙のカットを行っていた作業が自動化されるため印刷物の生産性を大幅に向上させることが可能となる。
【0082】
また印刷のページの区切りを示すカットマークを従来の人間がカットし易いように設定されていた横ラインのパターンから本装置で検知でき且つカット後に目立たない特殊なマークパターンにすることで、従来カット後に端部に残り視覚的に見苦しさを与えていたカットマークの残印刷パターンを完全に排除することができ、最終印刷物の品位を高いめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示すブロック図
【図2】従来のロール搬送装置の一例を示す装置断面図
【図3】従来例の印刷動作を説明するための一構成図
【図4】ロール紙へのカット位置を示すカットラインを説明する図
【図5】本発明の第1実施例を説明するためのフローチャート
【図6】本発明の第1実施例のカット位置を示すカットマークを説明する図
【図7】本発明の第2実施例を説明するためのフローチャート
【図8】本発明の第3実施例を説明するためのフローチャート
【図9】本発明の第3実施例のカット位置を示すための図
【符号の説明】
10 制御部
11 画像処理部
12 操作パネル
13 メカ駆動部
14 カッター駆動部
15 I/F部
16 メモリコントローラ
17 メモリ部
18 ヘッドコントローラ
19 ヘッド部
20 センサー部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール紙やロールフィルムなどを使用し、プリントアウト後に印刷物をカッターで自動的にカットことが可能なカッター付き記録装置に関し、特に複数のプリントアウトを行ったロール紙を再セットして自動でカット位置を検知して印刷物のカットを行えるカッター付き記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録紙や記録フィルムなどのロール状記録媒体を搬送させながら画像記録を行う記録装置として、一般的に図2に示すような構成のものが知られている。
【0003】
以下にその構成の詳細について説明する。図2は、装置断面図であり、記録装置は大きく分けて、ロール状記録紙101を回転可能に保持しつつ給紙するためのロールホルダー100、ロール紙を画像形成部まで搬送するためのロール紙搬送部110、そこから送り出された記録紙を保持しながらその上に画像形成を行う画像形成部120、画像形成後の記録紙を機外へ排出するための排紙部130、さらに排紙部130から排紙された印刷されたロール記録媒体を巻き取るための巻き取り部140とから構成される。巻き取り部140は必ずしも必須な機構ではなく、印刷されたページ毎にカット動作を行う構成でも良い。
【0004】
この構成において、先ずロール紙を給紙して記録する手順を以下に示す。
ロール紙101はスプール102を介してホルダー100内に回転自在に支持され、その先端部が給紙ローラー103に挟まれた状態(先端はA)でセットされている。
記録動作はまずロール紙の給紙動作から開始される。給紙ローラー103が回転してロール紙がホルダーから繰り出される。その後ロール紙搬送部110に達すると、搬送ローラー111の搬送力及び搬送ガイド対112、113の案内により画像形成部120まで搬送され、搬送ローラー121表面に巻かれつつさらに搬送される。紙先端が第1排紙ローラー131を過ぎ一定時間後、給紙動作を停止する。
【0005】
次に画像形成動作が開始され、プラテン122上に保持された記録紙上に画像記録ヘッド123により画像が形成される。そして画像形成動作が終了すると記録紙上の記録部がカッター132の下流の位置に達するまで搬送された後、このカッター132によりロール紙をカットする。すると記録紙のうちの画像形成された部分が第2排紙ローラー133及び自重により機外に排出される。
【0006】
巻き取り部140により印刷後にロール紙を巻き取る場合には、カットすることで巻き取り動作が行なえなくなるため、上記カッター動作は行わず、巻き取り部140のスプール142にセットされた芯菅にロール紙を巻き取る。巻き取り部140はロール紙のテンションからたるみが発生すると自動的にスプール142を回転させて紙を巻き取るように構成されている。またこの場合印刷のページ毎の区切りを分かるようにするために、ページの印刷の終了毎に本来カットを行う位置にカットラインの印刷を行うことができる機能をもつ記録装置も知られている。
【0007】
次に画像形成動作の詳細に関してインクジェット記録方式を用いたい一例に関して以下に説明を行う。
【0008】
インクジェット方式のカラープリンタの記録に係わる主要部は一例として図3のように構成されている。プラテン122上の記録紙150に記録を行う場合、まずモータ153を駆動し、駆動ベルト152により画像記録ヘッド123をホームポジションセンサ151の位置まで移動し、次に矢印A方向に往路動作を行い、所定の位置よりブラックBk、シアンC,マゼンタM,イエローYのインクをそれぞれ画像記録ヘッド123から吐出することで画像記録を行う。所定の長さ分の画像記録を終えたらモータ153を停止し、逆に矢印B方向に復路走査を開始し、画像記録ヘッド123をホームポジションセンサ151の位置まで復帰させる。復路走査の間、画像記録ヘッド123で記録した長さ分の紙送りを図示しない紙送りモータにより、搬送ローラー121及び第1排紙ローラー131を駆動することで矢印C方向に行う。上記動作を繰り返す事でカラー画像の記録が完成されることになる。なお、154は紙の有り無しを判別する検知センサーを示している。
【0009】
またこの種のインクジェット記録方式では、前記記録ヘッド123はインクが満たされているノズル内にヒータが数個装着されており、このヒータにパルス信号を印加することによりヒータを加熱して、インクを沸騰させ、これによって生じる気泡圧でインクを吐出させるもので、通常画像形成装置として使用する場合、上記ノズルを数個並べて1つのヘッドを構成し、画像の形成を行っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来では、巻き取り部140にロール紙がセットされ巻き取り対応になっている場合には印刷のページ毎の区切りを示すカットラインの印刷を行い、ロール紙全ての印刷が終了した時点でロール紙を巻き取り部140から外し、ユーザーが前記カットラインに沿ってカットを行う処理を行っていた。
【0011】
この場合紙幅が短い場合には問題なくカットすることが可能であるがB0サイズ等の紙幅の大きい大判の記録装置で印刷したロール紙等に関しては必ずしも上手くカットすることができず、カットミスの発生頻度が多くなり、場合によっては印刷物自体が使えなくなり再印刷しなくてはならない場合もあった。また通常カットラインはカット位置に横線を引いたものであり、カット後に印刷メディア上端部に印刷ラインが残ってしまいこれが印刷物の品位を著しく低下させるという不具合もあった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の記録装置は以下のような構成からなる。
【0013】
即ち、ロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への1ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記用紙切断手段を起動しないように指示する用紙切断オフ指定手段と、前記用紙切断オフ指定手段により前記用紙切断手段を起動しないように指示されたときには切断位置に切断位置を示すカットマークを印字するカットマーク印刷手段と、前記カットマーク印刷手段により印刷されたカットマークを検知するカットマーク検知手段とを有し、ロール紙全てへの印刷が終了した後に再度印刷済みのロール紙をセットし、連続カット指定を指示することで前記ロール紙給紙手段により連続的に給紙動作を行い、自動でロール紙上から前記カットマーク検知手段により印刷された各ページの区切りである用紙切断位置を検知し、前記用紙切断手段により用紙の切断をロール紙1本分全てに対して連続的に行うことを特徴とする記録装置を備える。
【0014】
これにより従来人手で行っていたページ毎に印刷物を切り離す作業が同じ記録装置により自動で且高速に行うことが可能となる。
【0015】
さらに、前記用紙切断オフ指定手段として、オペレーションパネルや外部接続機器からのコマンドに応じて設定を変更できる手段と、ロール紙を連続で巻き取るための巻き取り装置の接続の有無から判定する手段とを備えることが望ましい。そして、前記巻き取り装置が接続されているときには用紙切断を行わないように制御することが望ましい。
【0016】
また前記カットマーク印刷手段としてはできるだけ人間の視覚特性に応じて見えにくいように面積が小さく、色も目立ちにくいイエロー等の単色を用いるのが良い。
【0017】
このような構成をとることで、最終印刷物に余計なパターンを残すことなく印刷物の品位を高めることが可能になる。
【0018】
また他の発明によれば、ロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への1ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記用紙切断手段を起動しないように指示する用紙切断オフ指定手段と、1ページの印刷長を指定する印刷長指定手段と、印刷開始位置を自動で検知するための印刷開始位置検知手段とを有し、ロール紙全てへの印刷が終了した後に再度印刷済みのロール紙をセットし、連続カット指定を指示することで前記ロール紙給紙手段により連続的に給紙動作を行い、前記印刷開始位置検知手段により最初の印刷開始位置を検知した後に、前記印刷長指定手段により指定された印刷長から印刷された各ページの区切りである用紙切断位置を演算し、前記用紙切断手段により用紙の切断をロール紙1本分全てに対して連続的に行うことを特徴とする記録装置を備える。
【0019】
さらにロール紙全てへの印刷が終了した時点で印刷最終ページの最後でロール紙をカットするように構成すれば前記印刷開始位置検知手段はロール紙の先端を検知する構成で代用することも可能である。
【0020】
この構成においてはA0サイズ等の定型サイズの印刷のみを行う場合を想定したものであり、この場合にはカットマークを印刷しないためカット後に余計な印刷パターンが残ることがなくなり最終印刷物の品位が落ちることがなくなる。
【0021】
また他の発明によれば、ロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への1ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記用紙切断手段を起動しないように指示する用紙切断オフ指定手段と、前記1ページ印刷された印刷物の印刷開始位置と印刷終了位置を検知するための印刷位置検知手段とを有し、ロール紙全てへの印刷が終了した後に再度印刷済みのロール紙をセットし、連続カット指定を指示することで前記ロール紙給紙手段により連続的に給紙動作を行い、自動でロール紙上から前記印刷位置検知手段により印刷された各ページの終了位置と次の印刷ページの開始位置を検知し、その間の位置をページの区切り位置として、前記用紙切断手段により用紙の切断をロール紙1本分全てに対して連続的に行うことを特徴とする記録装置を備える。
【0022】
この構成においては前の印刷ページの終了位置と次の印刷ページの印刷開始位置を検知し、その検知位置の間のうちで設定されているトップマージンとボトムマージンの値から最適な用紙切断位置を求めて切断するものであり、この場合にもカットマークを印刷しないためカット後に余計な印刷パターンが残ることがなくなり最終印刷物の品位が落ちることがなくなる。
【0023】
以上の構成により本発明は、ロール紙を全て印刷後に印刷済みのロール紙を再セットして連続カット指定を指示することで、従来人手で行っていたページ毎の印刷物を切り離す作業が同じ記録装置により自動で且高速に行うことが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下に本発明の第1の実施例の記録装置に関して図1を用いて詳細に説明する。
【0025】
図1は本発明の第1の実施例を示す記録装置の構成を示すブロック図である。
図1において10が本記録装置全体の制御を行う制御部である。15はI/F(インターフェース)部であり、このI/F部15と図示しないホストコンピュータが接続され、ホストコンピュータからコマンド及び印刷を行う記録データが送られ、そのコマンドに応じて本記録装置が動作することで記録データの紙面上への記録を行うよう構成されている。一般的にI/F部15としてセントロニクス及びUSBインターフェースが多く用いられる。11はI/F部15から送られてくる記録データ(多値画像データ)に関してγ補正、色処理、拡大/縮小処理、2値化等を行う画像処理部であり、一例としてメモリ、ASIC及びDSP、RISCチップ等で構成される。画像処理部11における処理の最終段でドットパターンに展開された印刷データはメモリ部17に一旦蓄積される。このメモリ部17は図示しない記録ヘッドが主走査方向に1回スキャンして記録を行うために必要な1バンド分以上のメモリから構成されおり、もし記録ヘッドの副走査方向のノズル数が128ノズルで、主走査方向に1回スキャンで記録できる最大ドット数が8kドットであれば
128(ノス゛ル) * 8k(ト゛ット) * 4(色) = 4 MBit
のメモリ容量を持つ事になる。またこのメモリ部17への印刷データの書き込み/読み出しは画像処理部11のDSP若しくはRISCチップの制御の下にメモリコントローラ16により行われ、メモリ部17に対してアドレス信号及び書き込み/読み出しタイミング信号が生成される。またメモリ部17からの印刷データの読み出しは、ヘッドコントローラ18からの読み出し信号に同期してヘッドコントローラ18に出力される。ヘッドコントローラ18は、ヘッド部19でのインク吐出のタイミング信号やヒートパルスを制御部10の制御の基に生成する。19はヘッド部であり各色インクに対応する記録ヘッドからなり、制御部10及びヘッドコントローラ18によりヒータ部を加熱してインクを吐出することで紙面上への画像記録を行う。
このヘッド部19は実際にはメカ駆動部13のキャリッジ上に取り付けられている。
メカ駆動部13は従来例の説明で用いた図3とほぼ同様の構成からなり、図示しない記録ヘッドを主走査方向に移動させるためのキャリッジ部及びキャリッジ駆動部と、記録用紙の給紙部、紙搬送部、排紙部、記録ヘッドのインク詰りを回復するための回復ユニット部から構成されている。またカッター駆動部14は1ページ分の印刷の終了時に紙を排紙しカットを行うユニットであり制御部10の制御の基に駆動される。このカッター駆動部14は実際にはメカ駆動部13に含まれる機構であるが、説明を簡単に行うために分けて記述している。
【0026】
20はセンサー部であり、LED及びフォトセンサからなりメカ駆動部13により給紙された紙の幅や斜行状態の検知を行う。またヘッド部19の各インク色の記録を行う記録ヘッドのメカ的な取り付け位置の補正を行うためのレジずれ情報を検知を行う場合に使用される。この場合には特開2000−94718に既に開示されているように紙面上に各ヘッドからのレジずれ量検知パターンの印刷を行い、このパターンをLEDを発光させてフォトセンサにより読み取ることで各記録ヘッドの取り付け位置のずれ量の検知を行う。また本発明の第1の実施例においてはこのセンサー部20によりロール紙上に印刷されたカットマークの検出も行う。
【0027】
12は給紙、排紙、用紙選択等からなるスイッチ類及び本記録装置の状態表示を行う表示系からなる操作パネルであり、制御部10の制御によりスイッチ類のモニタ及び状態表示が行われる。
次に本発明の第1の実施例に関わる方式の詳細に関して以下に説明する。
【0028】
上記図1に示す本発明の第1の実施例の構成において操作パネル12から巻き取り装置が装着されていることが制御部10に指示されると本記録装置は図4に示すように1ページの印刷毎に自動的にカット位置を示すカットマークの印刷を行う。
【0029】
巻き取り装置が装着されている状態で上記のようにロール紙1本分の印刷が行われた後本発明の第1の実施例に関わる記録装置による自動ロール紙カット機能が行われる。以下にその詳細に関して図5のフローチャートを用いて説明する。
【0030】
ステップ501 ロール紙1本分の印刷が終了すると、印刷が終了したロール紙に関して自動ロールカット動作を開始する。ロール紙への印刷時には巻き取り装置が装着されているために用紙切断はオフされ、代わりに切断位置を示すカットマークが各ページ毎に印刷されている。用紙切断のオフは巻き取り装置の装着を自動検知して本体で自動的に判断しても良いし、操作パネル12やI/F部15から指定するように構成しても良い。
【0031】
ステップ502 まず巻き取り装置から印刷済みのロール紙を外し、そのロール紙を本記録装置の印刷用のロールユニットに再セットする。
【0032】
ステップ503 操作パネル12から自動ロールカットモードにセットする。この自動ロールカットモードの設定は制御部10に通知される。
【0033】
ステップ504 制御部10は自動ロールカットモードに設定されたことを検知するとロールユニットにセットされているロール紙をメカ駆動部13を駆動させることで給紙動作を行う。更に制御部10はセンサー部20をイネーブル状態にし、紙面上のカットマークの検知を行う。カットマークの検出は一例としてセンサーを左右に常時移動させながらカットマークパターンと同じパターンをセンサーにより読み取ることで行う。
【0034】
ステップ505 制御部10はセンサー部20により給紙されている紙面上のカットマークの検知を常時行いカットマークが検知された段階でステップ506に移る。
【0035】
ステップ506 カットマーク位置がカッターの位置にくるまで更にロール紙を送り紙送りを停止してステップ507に移る。
【0036】
ステップ507 カッター駆動部14を駆動してロール紙のカットを行う。これらの制御は制御部10により行われ、カット動作後にステップ508に移る。
【0037】
ステップ508 更にロール紙が有るかどうかを判定し、ロール紙がまだ有る場合にはステップ504に戻りステップ504からステップ508の処理を再度繰り返すことでロース紙上の全てのカットマークに対してカット動作を行うことができる。もしロール紙が終端まできて終わりの状態であればステップ509に進む。
【0038】
ステップ509 自動ロールカットの終了を操作パネル12に表示し、自動ロールカットモードを終了する。
【0039】
以上のカット動作は一旦印刷したロール紙を巻き取り装置で巻き取り、再度本記録装置にセットして給紙しながらカットを行うためロール紙への印刷順序とは逆に、一番最後に印刷された印刷物から順次カット動作が行われることになる。
【0040】
今までの説明は、通常のユーザーが認識できるカットラインを検知して、自動でロール紙上の印刷物をページ単位でカットする構成を示したが、本発明では、印刷物上で人間の目には目立たないパターンをカット位置を示すカット位置マークとして印刷し、このカット位置マークを検知してカットを行うことで印刷物上に不要な印刷パターンが目立たないように構成することもできる。
【0041】
図6にカット位置マークの一例を示す。図6においてはカット位置マークとしてロール紙の余白部分にのみイエローの点線を印刷したものであり、このカット位置マークは視覚的に人間の目につきにくいため印刷品位を低下させることがなく、最終印刷状態を最良なものにすることができる。
【0042】
またこの場合には発光させるLEDはイエローの補色である青色のLEDを発光させてパターンの検知を行うことは言うまでもない。
【0043】
なお本発明の実施例においてはカットマークの検出方法としてLED及びフォトセンサによる光学式の検知手段を例として説明したが、この他にもCCDを用いた方法、電気接点を用いた方法、メカ的な検知手段などどのような検知手段であっても良い。
【0044】
以上の処理により本発明の第1の実施例の記録装置においてはロール1本分の印刷物に関して容易に印刷物を印刷ページ単位でカットすることが可能となる。
【0045】
(第2の実施の形態)
第1の実施例は、ページ印刷毎に紙上にページ単位でロール紙をカットするための位置を示すカットマークを印刷し、ロール1本分全ての印刷が終了後に再度印刷済みのロール紙をセットし、ロール紙上に印刷されたカットマークを自動で検知して用紙のカットを行う構成を示したが、第2の実施例では、印刷物上にカットマークを印刷することなくカット位置を検知してカットを行うことで印刷物上に不要な印刷パターンが残らないように構成したものである。
【0046】
具体的にはロール紙上に印刷されるページのサイズが固定であり全て同じサイズであるときに、事前に印刷ページサイズを本装置に入力することで、その指定された入力ページサイズ毎にロール紙のカットを自動で行うものである。
【0047】
本発明の第2の実施例を示す記録装置の構成は第1の実施例を示す図1のブロック図と同じであり、ただセンサー部20が第1の実施例と機能が異なりカット位置マークを検知するのではなく、ロール上の最初の印刷ページの先端若しくはロール紙の先端を検知するように構成されている。
【0048】
図7に本発明の第2に実施例の処理動作のフローチャートを示す。図7においてはロール紙全てへの印刷後にロール紙の残検状態からもう印刷が不可能であると判断した時点で現在の印刷の最終ページの後端でロール紙のカットを行う構成に関しての例について説明したものであり、第1の実施例で説明した図5と同じ処理に関しては同じ番号を付している。
【0049】
巻き取り装置が装着されている状態で上記のようにロール紙1本分の印刷が行われた後、本発明の第2の実施例に関わる記録装置による自動ロール紙カット機能が行われる。以下にその詳細に関して図7のフローチャートを用いて説明する。
【0050】
ステップ501 ロール紙1本分の印刷が終了すると、印刷が終了したロール紙に関して自動ロールカット動作を開始する。ロール紙への印刷時には巻き取り装置が装着されているために用紙切断はオフされる。用紙切断のオフは巻き取り装置の装着を自動検知して本体で自動的に判断しても良いし、操作パネル12やI/F部15から指定するように構成しても良い。また本発明の第2の実施例においては上記設定時には印刷の最終ページの後端でロール紙はカットされる。
【0051】
ステップ502 まず巻き取り装置から印刷済みのロール紙を外し、そのロール紙を本記録装置の印刷用のロールユニットに再セットする。
【0052】
ステップ503 操作パネル12から自動ロールカットモードにセットする。この自動ロールカットモードの設定は制御部10に通知される。
【0053】
ステップ504 制御部10は自動ロールカットモードに設定されたことを検知するとロールユニットにセットされているロール紙をメカ駆動部13を駆動させることで給紙動作を行う。更に制御部10はセンサー部20をイネーブル状態にし、ロール紙の先端(印刷時に印刷された最終ページの後端)の検知を行う。
【0054】
ステップ705 制御部10はセンサー部20により給紙されているロール紙の先端(印刷時には最終印刷された後端)の検知を常時行いロール紙の先端が検知された段階でロール紙先端がカット位置くるまで紙送りを行いステップ706に移る。
【0055】
ステップ706 ステップ705で検知したロール先端の位置から、前記指定された印刷ページサイズ分紙送りした位置がカット位置にくるように用紙送りを行う。そして用紙送りを停止してステップ507に移る。
【0056】
ステップ507 カッター駆動部14を駆動してロール紙のカットを行う。これらの制御は制御部10により行われ、カット動作後にステップ508に移る。
【0057】
ステップ508 更にロール紙が有るかどうかを判定し、ロール紙がまだ有る場合にはステップ504に戻りステップ504からステップ508の処理を再度繰り返すことでロース紙上の全ての印刷ページに対してカット動作を行うことができる。もしロール紙が終端まできて終わりの状態であればステップ509に進む。
【0058】
ステップ509 自動ロールカットの終了を操作パネル12に表示し、自動ロールカットモードを終了する。
【0059】
以上の処理に関しては印刷ページサイズが固定ある場合を例に説明したが、印刷されるページサイズが可変で合っても各ページサイズを印刷時に記憶しておいて自動ロールカットモード時に前記記憶しておいたページサイズ情報に基づいて自動カットを行うようにしても良い。この場合にはカット動作が一旦印刷したロール紙を巻き取り装置で巻き取り、再度本記録装置にセットして給紙しながらカットを行うため、ロール紙への印刷順序とは逆に、一番最後に印刷された印刷物から順次カット動作が行われることになり、前記記憶しておいたページサイズが逆から読み出して使用されるようになる。
【0060】
(第3の実施の形態)
第2の実施例では、ロール紙上に印刷されるページのサイズが固定であり全て同じサイズであるときに、事前に印刷ページサイズを本装置に入力することで、その指定された入力ページサイズ毎に印刷物上にカットマークを印刷することなくカット位置を算出してカットを行うことで印刷物上に不要な印刷パターンが残らないように構成したものを示した。またページサイズが固定でなくても印刷時に各ページサイズを記憶しておくことでカット時にその情報を読み出してカット位置を計算することで同様に印刷物上にカットマークを印刷することなく、カット位置を算出してカットを行うことで印刷物上に不要な印刷パターンが残らない構成も示した。
【0061】
第3の実施例では、同様に印刷物上にカットマークを印刷することなくカット位置を検知してカットを行うことで印刷物上に不要な印刷パターンが残らないように構成したものである。
【0062】
具体的にはロール紙上に印刷されるページの先端部分及び後端部分の位置の検知を行い前に印刷されているページの後端と次の印刷ページの先端の位置から実際に指定されているトップマージ及びボトムマージ値を考慮して最適なカット位置を算出して用紙カット動作を行うものである。
【0063】
本発明の第3の実施例を示す記録装置の構成は第1の実施例を示す図1のブロック図と同じであり、ただセンサー部20が第1の実施例と機能が異なりカットマークを検知するのではなく、ロール上の印刷ページの先端及び後端を検知するように構成されている。構成に関しては第1の実施例と同様にLED及びフォトセンサから構成されるものであり、簡単には印刷ページが縁取れされているものと仮定し各縁取りを検知するように構成しても良い。しかし本発明は上記構成に拘束されるもではなく、例えば縁無しの印刷に関しては印刷部分の各色インクを検知することも判定することが可能である。
【0064】
図8に本発明の第3の実施例の処理動作のフローチャートを示す。図8においては処理の説明が分かりやすいように各ページ印刷が必ず縁取りされているものとしてフローが記述されている。これにより処理中の印刷ページの先端及び後端を検知方法が簡略化されている。
【0065】
巻き取り装置が装着されている状態で上記のようにロール紙1本分の印刷が行われた後本発明の第3の実施例に関わる記録装置による自動ロール紙カット機能が行われる。以下にその詳細に関して図8のフローチャートを用いて説明する。
【0066】
ステップ501 ロール紙1本分の印刷が終了すると、印刷が終了したロール紙に関して自動ロールカット動作を開始する。ロール紙への印刷時には巻き取り装置が装着されているために用紙切断はオフされている。用紙切断のオフは巻き取り装置の装着を自動検知して本体で自動的に判断しても良いし、操作パネル12やI/F部15から指定するように構成しても良い。
【0067】
ステップ502 まず巻き取り装置から印刷済みのロール紙を外し、そのロール紙を本記録装置の印刷用のロールユニットに再セットする。
【0068】
ステップ503 操作パネル12から自動ロールカットモードにセットする。この自動ロールカットモードの設定は制御部10に通知される。
【0069】
ステップ504 制御部10は自動ロールカットモードに設定されたことを検知するとロールユニットにセットされているロール紙をメカ駆動部13を駆動させることで給紙動作を行う。更に制御部10はセンサー部20をイネーブル状態にし、ロール紙の印刷ページの後端の検知を行う。
【0070】
ステップ805 制御部10はセンサー部20により給紙されているロール紙の印刷ページの後端(印刷時には印刷されたページの先端)の検知を常時行い印刷ページの後端が検知された段階で印刷ページの後端位置を記憶してステップ806に移る。検知方法としては事前に設定されている各ページ印刷毎に印刷されている縁取りパターンを光学的に検知することで行われる。
【0071】
ステップ806 制御部10はセンサー部20により給紙されているロール紙の印刷ページの先端(印刷時には印刷されたページの後端)の検知を常時行い印刷ページの先端が検知された段階で印刷ページの先端位置を記憶してステップ807に移る。検知方法に関してはステップ805と同様に行われる。
【0072】
ステップ807 ステップ805,806により検知された印刷ページの後端及び先端の位置(実際の印刷時には先端及び後端の位置)にトップマージン及びボトムマージンの値から最適切断位置を求めその位置がカッター位置にくるまで用紙を搬送する。最適切断位置算出処理の詳細に関しては後で説明する。
【0073】
ステップ507 カッター駆動部14を駆動してロール紙のカットを行う。これらの制御は制御部10により行われ、カット動作後にステップ508に移る。
【0074】
ステップ508 更にロール紙が有るかどうかを判定し、ロール紙がまだ有る場合にはステップ504に戻りステップ504からステップ508の処理を再度繰り返すことでロース紙上の全ての印刷ページに対してカット動作を行うことができる。もしロール紙が終端まできて終わりの状態であればステップ509に進む。
【0075】
ステップ509 自動ロールカットの終了を操作パネル12に表示し、自動ロールカットモードを終了する。
【0076】
上記図8のフローチャートにおいてステップ807の最適切断位置算出処理に関して以下に詳細に説明する。図9はロール紙上に印刷された印刷ページに関してステップ805,806で検知された印刷ページ先端A及び後端B、設定されているトップマージンa、ボトムマージンb、ロール紙カット位置Cを示す図である。図中矢印方向に用紙が送られ、これに応じてインクリメントされるカウンタにより前記印刷ページ先端A及び後端Bが決定される構成である場合には、印刷ページ間のカット位置Cは以下のような式で表される。
【0077】
C = B+b (1)
C = A−a (2)
C =B+(A―B)*b/(a+b) (3)
(1)式は前の印刷ページの印刷終了位置からボトムマージン分送った位置を用紙カット位置とするもであり、(2)は逆に次の印刷ページの印刷開始位置からトップマージン分戻した位置を用紙カット位置とするものである。
【0078】
また(3)は印刷ページの印刷終了位置から次の印刷ページの印刷開始位置までの間をトップマージン及びボトムマージン分の比で分割した位置をカット位置とするものである。どの計算式から用紙カット位置を演算しても良い。
【0079】
また以上の説明では説明を簡単に行うために各印刷ページは縁取りされて印刷されることを前提に説明したが、必ずしも縁取して印刷することは本発明の方式を実施する上で必須ではない。縁取りされていない場合には印刷されたページのインク濃度若しくはパターンを自動に検知するように構成すれば良く、本発明の第3の実施例で説明したのと同様の効果が実現できる。
【0080】
以上のように一旦印刷したロール紙を巻き取り装置で巻き取り、再度本記録装置にセットして給紙しながら印刷ページの先端及び後端を自動で検知し、最適カット位置でカットを行うことが可能となる。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願に係わる発明の装置においては、ロール紙を給紙して自動でカットマークを検知し、そのカットマークに応じてカッターを駆動してロール紙の裁断を順次ロールか終了するまで繰り返す機能をもたせるように構成したもので、これにより通常の印刷中に巻き取り装置が装着されている場合にはロール紙のカットができないために、ロール全ての印刷が終了した段階で使用者がマニュアル動作でロール紙のカットを行っていた作業が自動化されるため印刷物の生産性を大幅に向上させることが可能となる。
【0082】
また印刷のページの区切りを示すカットマークを従来の人間がカットし易いように設定されていた横ラインのパターンから本装置で検知でき且つカット後に目立たない特殊なマークパターンにすることで、従来カット後に端部に残り視覚的に見苦しさを与えていたカットマークの残印刷パターンを完全に排除することができ、最終印刷物の品位を高いめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示すブロック図
【図2】従来のロール搬送装置の一例を示す装置断面図
【図3】従来例の印刷動作を説明するための一構成図
【図4】ロール紙へのカット位置を示すカットラインを説明する図
【図5】本発明の第1実施例を説明するためのフローチャート
【図6】本発明の第1実施例のカット位置を示すカットマークを説明する図
【図7】本発明の第2実施例を説明するためのフローチャート
【図8】本発明の第3実施例を説明するためのフローチャート
【図9】本発明の第3実施例のカット位置を示すための図
【符号の説明】
10 制御部
11 画像処理部
12 操作パネル
13 メカ駆動部
14 カッター駆動部
15 I/F部
16 メモリコントローラ
17 メモリ部
18 ヘッドコントローラ
19 ヘッド部
20 センサー部
Claims (7)
- ロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への1ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記用紙切断手段を起動しないように指示する用紙切断オフ指定手段と、前記用紙切断オフ指定手段により前記用紙切断手段を起動しないように指示されたときには切断位置に切断位置を示すカットマークを印字するカットマーク印刷手段と、前記カットマーク印刷手段により印刷されたカットマークを検知するカットマーク検知手段とを有し、ロール紙全てへの印刷が終了した後に再度印刷済みのロール紙をセットし、連続カット指定を指示することで前記ロール紙給紙手段により連続的に給紙動作を行い、自動でロール紙上から前記カットマーク検知手段により印刷された各ページの区切りである用紙切断位置を検知し、前記用紙切断手段により用紙の切断をロール紙1本分全てに対して連続的に行うことを特徴とする記録装置。
- 前記用紙切断オフ指定手段として、印刷されたロール紙を巻き取るための巻き取り装置の装着を検知し、装着されている場合に前記用紙切断手段をオフすることを特徴とする請求項1記載の記録装置。
- 前記カットマーク印刷手段により印刷されるカットマークとして人間の視覚特性上認識し難いパターンとして面積が小さく且イエローインクにより印刷を行うことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
- ロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への1ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記用紙切断手段を起動しないように指示する用紙切断オフ指定手段と、1ページの印刷長を指定する印刷長指定手段と、印刷開始位置を自動で検知するための印刷開始位置検知手段とを有し、ロール紙全てへの印刷が終了した後に再度印刷済みのロール紙をセットし、連続カット指定を指示することで前記ロール紙給紙手段により連続的に給紙動作を行い、前記印刷開始位置検知手段により最初の印刷開始位置を検知した後に、前記印刷長指定手段により指定された印刷長から印刷された各ページの区切りである用紙切断位置を演算し、前記用紙切断手段により用紙の切断をロール紙1本分全てに対して連続的に行うことを特徴とする記録装置。
- 前記用紙切断手段として、ロール紙全てへの印刷が終了した後に前記用紙切断手段を起動し最終ページの最後でロールをカットするように構成し、前記印刷開始位置検知手段として、ロール紙の先端を検知するようにしたことを特徴とする請求項4記載の記録装置。
- ロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への1ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記用紙切断手段を起動しないように指示する用紙切断オフ指定手段と、前記1ページ印刷された印刷物の印刷開始位置と印刷終了位置を検知するための印刷位置検知手段とを有し、ロール紙全てへの印刷が終了した後に再度印刷済みのロール紙をセットし、連続カット指定を指示することで前記ロール紙給紙手段により連続的に給紙動作を行い、自動でロール紙上から前記印刷位置検知手段により印刷された各ページの終了位置と次の印刷のページ開始位置を検知し、その間の位置をページの区切り位置として、前記用紙切断手段により用紙の切断をロール紙1本分全てに対して連続的に行うことを特徴とする記録装置。
- 前記ページの区切り位置として、印刷位置検知手段により印刷された各ページの終了位置と次の印刷のページ開始位置を検知し、その間の位置を設定されているトップマージン及びボトムマージンの値から最適な位置を求めて用紙の切断位置とすることを特徴とする請求項6記載の記録装置。
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JP2011177948A (ja) * | 2010-02-26 | 2011-09-15 | Canon Inc | プリント装置、およびプリント装置におけるジャム回復方法 |
JP2015112814A (ja) * | 2013-12-12 | 2015-06-22 | キヤノン株式会社 | 印刷制御装置、印刷制御方法、及びプログラム |
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2002
- 2002-12-04 JP JP2002352680A patent/JP2004182424A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
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