JP2006088670A - 複合型画像形成装置・画像領域編集装置・印刷方法 - Google Patents

複合型画像形成装置・画像領域編集装置・印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 総合的な印刷コストの低減を図れるとともに、使用性の向上を図ることができ、また、印刷ミスの発生も抑制できる複合型画像形成装置、画像領域編集装置及び印刷方法を提供する。
【解決手段】 ハイブリッド印刷装置において、インクジェット印刷画像領域の元々の用紙幅方向のサイズがX3であった場合、X3がインクジェット記録ヘッドの最大印刷可能領域よりも大きい場合には、画像全体を90°回転させ、インクジェット印刷画像領域の用紙幅方向のサイズが元々用紙搬送方向のサイズであったY3となるようにし、Y3がインクジェット記録ヘッドの最大印刷可能領域よりも小さいことを確認した後で、回転した画像に適合するように用紙のサイズ及び送り方向(横送り、縦送り)を設定する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、印刷方式の異なる複数の印刷部を備えた複合型画像形成装置(以下、「ハイブリッド印刷装置」ともいう)、該複合型画像形成装置に用いられる画像領域編集装置及び複合型画像形成装置における印刷方法に関する。
用途に合わせて選択的に印刷装置を使い分けて印刷することは、ネットワークを介して異機種の印刷装置で印刷するなど日常的に行われている。
例えば、同一印刷用紙により安価に印刷することを目的として、モノクロ、モノカラー部分を印刷コストの安い孔版印刷装置で印刷し、フルカラー部分は印刷コストが比較的安いラインヘッド搭載の高速インクジェット印刷装置などで印刷している。
ネットワークを介して配置された異機種の印刷装置は、離れた場所に存在することが多く、同一印刷用紙に重ねて印刷する場合には、用紙の持ち運びなど手間が掛かり実用的ではないことから、近くに配置し、用紙移し変えによる印刷が行われている。
印刷コストが安いと言っても異なる印刷装置により1枚の印刷用紙に重ね印刷することは、手間が掛かり、総合的な経費の節減にはならない。ましてや、異機種の装置故に給紙装置、排紙装置などの諸条件の違いがあり、手間取るために運用上実用的ではない。
また、孔版印刷装置やラインヘッド搭載の高速インクジェット印刷装置は個別には大きいため、2つの装置を並べると占有面積が大きくなり、手狭な場所に設置することが困難な場合もある。
そこで、電子写真プロセスとインクジェットプロセス、あるいは孔版印刷プロセスとインクジェットプロセスなど、異なる印刷プロセスを一体化したプリンタや印刷装置などが提案されている。
しかしながら、孔版印刷プロセスとインクジェットプロセスを一体化した装置の場合には、印刷速度が高速故にインクジェットプロセス側においてシリアルタイプ(シャトルタイプ)のインクジェットヘッドではなく全幅対応のラインタイプのインクジェットヘッドが必要となる。全幅対応のラインタイプのインクジェットヘッドは高価であるため、印刷コストは比較的安いものの印刷装置そのものが高価になってしまう。
このため、高価なラインヘッド部の印刷領域(用紙搬送方向と直交する方向の領域)を狭めて宛名印刷、会社ロゴ印刷、Lサイズ写真印刷など、インクジェット印刷部での印刷幅を限定したものが数多く提案されている。
特開2002−361833号公報
しかしながら、各々の印刷部へ出力したい画像を分離して指示することが面倒で使用しずらく、専任の印刷担当者以外では十分に使いこなされていないのが実情であった。すなわち、各々の印刷部が異なるプロセス特性を有しているために、別々に設定しなければならないとともに、1つの印刷装置としてそれぞれの特性をマッチングさせることは熟練を要していた。
熟練を要するため設定ミスが多く、いわゆる損紙の発生も少なくなかった。
本発明は、総合的な印刷コストの低減を図れるとともに、使用性の向上を図ることができ、また、印刷ミスの発生も抑制できる複合型画像形成装置、画像領域編集装置及び印刷方法の提供を、その主な目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、版を用いて印刷を行う有版印刷部と、版を用いずに印刷を行う無版印刷部とを備え、1枚の記録媒体に対して有版印刷画像と無版印刷画像を連続的に形成する複合型画像形成装置において、記録媒体の搬送方向と直交する方向における上記無版印刷部の最大印刷可能領域が上記有版印刷部の同一方向における最大印刷可能領域よりも狭く、印刷画像データのうち上記無版印刷部で印刷すべき画像の記録媒体の搬送方向と直交する方向におけるサイズが上記無版印刷部の最大印刷可能領域を超えているかどうかを判断する制御手段を有し、超えている場合には印刷画像データを90°回転させ、且つ、回転された印刷画像データに応じて記録媒体のサイズ及び搬送方式を適合させることを特徴とする。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の複合型画像形成装置において、回転させた後の画像状態に応じて、上記無版印刷部で印刷すべき画像を変倍する機能を有していることを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1記載の複合型画像形成装置において、記録媒体を収容する複数のトレイを有し、上記制御手段は、回転された印刷画像データに適合する記録媒体が収容されたトレイを自動的に選択することを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1記載の複合型画像形成装置において、印刷画像データを90°回転させた後、上記制御手段は、さらに上記無版印刷部の最大印刷可能領域を超えているかどうかを判断し、超えている場合には印刷ができない旨を表示することを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項3記載の複合型画像形成装置において、回転された印刷画像データに適合する記録媒体がない場合、上記制御手段は、印刷ができない旨又は記録媒体を交換すべき旨を表示することを特徴とする。
請求項6記載の発明では、請求項1乃至5のうちの何れかに記載の複合型画像形成装置において、上記制御手段は、上記無版印刷部で印刷すべき画像の領域が記載された領域指定専用用紙を読み取って得られた領域データに基づいて上記判断を行うことを特徴とする。
請求項7記載の発明では、有版印刷部と無版印刷部とを備えた複合型画像形成装置への電子ファイルの印刷イメージを表示すると同時に上記無版印刷部の有効画像領域を表示し、上記無版印刷部へ出力する画像を選択して指示することが可能であることを特徴とする。
請求項8記載の発明では、請求項7記載の画像領域編集装置において、上記無版印刷部へ出力する画像の領域が上記無版印刷部の有効画像領域を超えた状態で印刷指示がなされた場合、領域を超えている旨の表示をすることを特徴とする。
請求項9記載の発明では、請求項7記載の画像領域編集装置において、定型文書情報を登録できるとともに、該定型文書情報の領域を表示でき、上記無版印刷部へ出力する画像の領域が上記定型文書情報の領域と重ならないように上記無版印刷部へ出力する画像の領域を変更可能であることを特徴とする。
請求項10記載の発明では、請求項7記載の画像領域編集装置において、有版印刷部専用の印刷指示装置と無版印刷部専用の印刷指示装置に対して選択的に印刷指示でき、並列的に画像展開が可能であることを特徴とする。
請求項11記載の発明では、版を用いて印刷を行う有版印刷部と、版を用いずに印刷を行う無版印刷部とを備え、1枚の記録媒体に対して有版印刷画像と無版印刷画像を連続的に形成する複合型画像形成装置において、記録媒体の搬送方向と直交する方向における上記無版印刷部の最大印刷可能領域が上記有版印刷部の同一方向における最大印刷可能領域よりも狭く、請求項7乃至10のうちの何れかに記載の画像領域編集装置を有していることを特徴とする。
請求項12記載の発明では、請求項1、2、3、4、5、6又は11記載の複合型画像形成装置において、上記無版印刷部が記録媒体の搬送方向と直交する方向に移動可能であることを特徴とする。
請求項13記載の発明では、請求項1、2、3、4、5、6、11又は12記載の複合型画像形成装置において、上記有版印刷部が孔版印刷方式の構成を有し、上記無版印刷部がインクジェット印字方式の構成を有していることを特徴とする。
請求項14記載の発明では、有版印刷部と無版印刷部とを備えた複合型画像形成装置における印刷方法において、統括的プリンタドライバで電子ファイルの印刷イメージを表示し、上記有版印刷部へ出力する画像と上記無版印刷部へ出力する画像とに分離し、それぞれを上記有版印刷部専用のプリンタドライバと上記無版印刷部専用のプリンタドライバに送って印刷を行うことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、版を用いて印刷を行う有版印刷部と、版を用いずに印刷を行う無版印刷部とを備え、1枚の記録媒体に対して有版印刷画像と無版印刷画像を連続的に形成する複合型画像形成装置において、記録媒体の搬送方向と直交する方向における上記無版印刷部の最大印刷可能領域が上記有版印刷部の同一方向における最大印刷可能領域よりも狭く、印刷画像データのうち上記無版印刷部で印刷すべき画像の記録媒体の搬送方向と直交する方向におけるサイズが上記無版印刷部の最大印刷可能領域を超えているかどうかを判断する制御手段を有し、超えている場合には印刷画像データを90°回転させ、且つ、回転された印刷画像データに応じて記録媒体のサイズ及び搬送方式を適合させることとしたので、孔版印刷部に使用する記録媒体を用いてできるだけ印刷可能な状態とすることができ、総合的な印刷コストの低減を図れるとともに、印刷ミスの発生も抑制できる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の複合型画像形成装置において、回転させた後の画像状態に応じて、上記無版印刷部で印刷すべき画像を変倍する機能を有していることとしたので、回転させた後の画像の配置状態に違和感がある場合でもこれを修正することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の複合型画像形成装置において、記録媒体を収容する複数のトレイを有し、上記制御手段は、回転された印刷画像データに適合する記録媒体が収容されたトレイを自動的に選択することとしたので、無用な印刷ミスを無くすことができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の複合型画像形成装置において、印刷画像データを90°回転させた後、上記制御手段は、さらに上記無版印刷部の最大印刷可能領域を超えているかどうかを判断し、超えている場合には印刷ができない旨を表示することとしたので、無用な印刷ミスを無くすことができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項3記載の複合型画像形成装置において、回転された印刷画像データに適合する記録媒体がない場合、上記制御手段は、印刷ができない旨又は記録媒体を交換すべき旨を表示することとしたので、無用な印刷ミスを無くすことができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1乃至5のうちの何れかに記載の複合型画像形成装置において、上記制御手段は、上記無版印刷部で印刷すべき画像の領域が記載された領域指定専用用紙を読み取って得られた領域データに基づいて上記判断を行うこととしたので、原稿を汚すことなく領域指定を行うことができる。
請求項7記載の発明によれば、有版印刷部と無版印刷部とを備えた複合型画像形成装置への電子ファイルの印刷イメージを表示すると同時に上記無版印刷部の有効画像領域を表示し、上記無版印刷部へ出力する画像を選択して指示することとしたので、有版印刷部と無版印刷部とで個別に設定する必要がなく、使用性の向上を図ることができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の画像領域編集装置において、上記無版印刷部へ出力する画像の領域が上記無版印刷部の有効画像領域を超えた状態で印刷指示がなされた場合、領域を超えている旨の表示をすることとしたので、無用な印刷ミスを無くすことができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項7記載の画像領域編集装置において、定型文書情報を登録できるとともに、該定型文書情報の領域を表示でき、上記無版印刷部へ出力する画像の領域が上記定型文書情報の領域と重ならないように上記無版印刷部へ出力する画像の領域を変更可能であることとしたので、定型文書における可変画像を高精度に印刷でき、無用な印刷ミスを無くすことができる。
請求項10記載の発明によれば、請求項7記載の画像領域編集装置において、有版印刷部専用の印刷指示装置と無版印刷部専用の印刷指示装置に対して選択的に印刷指示でき、並列的に画像展開が可能であることとしたので、使用性の向上を図ることができる。
請求項11記載の発明によれば、版を用いて印刷を行う有版印刷部と、版を用いずに印刷を行う無版印刷部とを備え、1枚の記録媒体に対して有版印刷画像と無版印刷画像を連続的に形成する複合型画像形成装置において、記録媒体の搬送方向と直交する方向における上記無版印刷部の最大印刷可能領域が上記有版印刷部の同一方向における最大印刷可能領域よりも狭く、請求項7乃至10のうちの何れかに記載の画像領域編集装置を有していることとしたので、複合型画像形成装置における使用性の向上を図ることができる。
請求項12記載の発明によれば、請求項1、2、3、4、5、6又は11記載の複合型画像形成装置において、上記無版印刷部が記録媒体の搬送方向と直交する方向に移動可能であることとしたので、可変画像を位置ずれを来たすことなく高精度に印刷することができる。
請求項13記載の発明によれば、請求項1、2、3、4、5、6、11又は12記載の複合型画像形成装置において、上記有版印刷部が孔版印刷方式の構成を有し、上記無版印刷部がインクジェット印字方式の構成を有していることとしたので、技術的に確立された構成を採用でき、高信頼性と低コスト化を実現できる。
請求項14記載の発明によれば、有版印刷部と無版印刷部とを備えた複合型画像形成装置における印刷方法において、統括的プリンタドライバで電子ファイルの印刷イメージを表示し、上記有版印刷部へ出力する画像と上記無版印刷部へ出力する画像とに分離し、それぞれを上記有版印刷部専用のプリンタドライバと上記無版印刷部専用のプリンタドライバに送って印刷を行うこととしたので、可変画像の領域指定が熟練を要することなく容易となり、使用性の向上を図ることができる。
以下、本発明の第1の実施形態を図1乃至図14に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて本実施形態における複合型画像形成装置の構成の概要を説明する。
複合型画像形成装置1は、記録媒体としての用紙2を給送する給紙部3と、給紙部3より給送された用紙2に対して孔版印刷を行う有版印刷部としての孔版印刷部4と、該孔版印刷部4の用紙搬送方向下流側に配置され、孔版印刷がなされた用紙2に対してさらにその一部にインクジェット印刷画像(無版印刷画像)を形成する無版印刷部としてのインクジェット印刷部5と、印刷済みの用紙2を機外に排出する排紙部6とを有している。
給紙部3は、多数の用紙2が積載される給紙トレイ10と、給紙トレイ10上の用紙2をその最上位のものから1枚ずつ給送する給紙ローラ11と、給紙ローラ11によって給送された用紙2を一時停止させた後に孔版印刷部4に向けて所定のタイミングで給送するレジストローラ対12とを有している。
孔版印刷部4の右上方には製版部7が配設されている。製版部7は、ロール状に巻成された版としてのマスタ13を収容するマスタ収容部14と、マスタ収容部14よりもマスタ搬送方向下流側に配設されたサーマルヘッド15及びプラテンローラ16、マスタ13を切断する切断手段17、マスタ搬送ローラ対18等を有している。製版部7はマスタ13に穿孔製版画像を形成した後に孔版印刷部4に向けて搬送する。
孔版印刷部4は、製版部7において製版された製版済みマスタ19を外周面上に巻装する版胴20と、版胴20の外周面に対して接離自在に設けられたプレスローラ22と、用紙2を版胴20の外周面上から剥離する剥離爪23と、剥離された用紙2を吸引ファン24でベルト面に吸引しつつ搬送するベルト搬送部25とを有している。
版胴20の内部には、インキローラ21及びドクターローラ8を有するインキ供給手段9が配設されている。孔版印刷部4は、給紙部3より給送された用紙2をプレスローラ22によって版胴20の外周面上に巻装された製版済みマスタ19に押圧することにより、インキ供給手段9から供給されたインキを用紙2に転写させて用紙2上に孔版印刷画像(有版印刷画像)を形成する。版胴20の左上方には、版胴20の外周面上から使用済みの製版済みマスタ19を剥離して廃棄する図示しない排版装置が配設されている。
孔版印刷部4には、用紙2に形成される孔版印刷画像の位置、すなわち版胴20の外周面上に巻装された製版済みマスタ19の製版画像に対する用紙2の位置を移動調整させる図示しない移動機構が設けられている。この移動機構は、例えば特開平9−104159号公報に開示された移動機構80、280と同様のものを用いることができる。
インクジェット印刷部5は、用紙2の搬送経路上方に配置されたライン方式のインクジェット記録ヘッド26と、インクジェット記録ヘッド26の用紙搬送方向上流側及び下流側に配置された用紙搬送ローラ対27、29と、用紙2を搬送案内するガイド板31と、用紙2の搬送方向先端を検出して用紙2に対するインクジェット印刷の開始基準を設定するための用紙先端検知センサ32とを有している。
各用紙搬送ローラ対27、29は、用紙2を所定のインクジェット印刷スピードで搬送する。このときの搬送速度は、孔版印刷部4の排紙搬送速度と同等以上となるように設定されている。
ここで、ライン方式とは、インク滴を吐出(噴射)する画像形成素子としてのノズルが用紙2の搬送方向と直交する方向(以下、「用紙幅方向」ともいう)に複数個直線状に又は千鳥状に配列された構成を指す。
各用紙搬送ローラ対27、29において、用紙搬送経路の上方に位置するローラは用紙2上に形成された孔版印刷画像に直接接触するため、未乾燥インキによる汚損防止のためにその周面に微細な凹凸を有するものを用いることが望ましい。具体的には、ローラ周面に微細なセラミック砥粒あるいは微細なガラスビーズを散りばめたフィルム等を貼り付けることが効果的である。
ライン方式のインクジェット記録ヘッド26は、移動機構36によって用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動自在に構成されている。図2に示すように、インクジェット記録ヘッド26の上部には、フレーム75に設けられた案内レール70に案内されて図の左右方向である用紙幅方向に移動可能な保持部71が一体的に設けられている。
また、インクジェット記録ヘッド26にはリードねじ73が螺合しており、フレーム75に設けられたステッピングモータ72によってリードねじ73が回転駆動されると、インクジェット記録ヘッド26が用紙幅方向に移動される。インクジェット記録ヘッド26の位置は、案内レール70に設けられインクジェット記録ヘッド26の初期位置を検出するホームポジションセンサ74とステッピングモータ72のステップ数とによって検出される。
同図において、符号76は着脱可能なインク容器を、符号77はインク送出用のポンプを、符号78はインク搬送用のパイプをそれぞれ示しており、符号Hはインクジェット記録ヘッド26の用紙幅方向における画像形成可能長さを示している。
上述した移動機構36により、用紙2に形成される無版画像であるインクジェット印刷画像の用紙幅方向における位置が調整移動される。また、用紙2に形成されるインクジェット印刷画像の用紙搬送方向における位置は、インクジェット記録ヘッド26の作動タイミングによって調整される。
図4に示すように、インクジェット記録ヘッド26の用紙幅方向における画像形成可能長さ(最大印刷可能領域)はHであり、孔版印刷部4の用紙幅方向における製版可能長さ(最大印刷可能領域)はKである。通常、製版可能長さKはA3サイズの印刷を可能とするために290mm前後に設定されている。
しかし、画像形成可能長さHをこれと同じとすると、インクジェット記録ヘッド26が非常に高価なものとなってしまうと共に、画像形成の信頼性も低下してしまう。
そこで、本実施形態ではインクジェット記録ヘッド26、ひいてはインクジェット印刷部5を安価なものとするため、その画像形成可能長さHを60〜100mm程度としている。この複合型画像形成装置1において、インクジェット記録ヘッド26により可変印刷を行いたい部分は宛名部分あるいは通し番号部分等の一部であるので、この程度の画像形成可能長さHで十分に対応が可能である。
なお、同図中における符号28は用紙2に形成される孔版印刷画像を、符号30は用紙2に形成されるインクジェット印刷画像をそれぞれ示している。
図1に示すように、インクジェット印刷部5の用紙搬送方向下流側には排紙部6が配設されている。排紙部6は、インクジェット印刷部5においてインクジェット印刷画像を形成された用紙2を吸引ファン33でベルト面に吸引しつつ搬送するベルト搬送部34と、ベルト搬送部34によって搬送された印刷済みの用紙2を積載する排紙トレイ35とを有している。
孔版印刷部4の上方には画像読取装置40が配設されている。画像読取装置40は、原稿42上の画像を読み取る移動自在な走査ユニット41、走査ユニット41によって走査された画像データが入力されるCCD等の画像センサ43等を有する周知の構成である。
図3は、複合型画像形成装置1の操作パネルを示している。同図において操作パネル50は、複合型画像形成装置1の装置本体の上部前面に配設されている。操作パネル50には、製版スタートキー51、プリントスタートキー52、試し刷りキー53、ストップキー54、テンキー55、クリアキー56、7セグメントLEDからなる表示装置57、LCDからなる表示装置58、4方向キー59、画像位置調整キー60、画像切替キー61、連動移動キー62、インクジェット合成キー63、画像分離出力モードキー64、変倍モードキー65等が設けられている。
表示装置57には各種の数値が置数され、表示装置58は階層構造となっていて各種情報を表示する。4方向キー59は上キー59a、下キー59b、左キー59c、右キー59dを有しており、各種設定時に使用される。画像位置調整キー60は、移動機構36を作動させてインクジェット印刷画像の用紙2に対する位置を移動させる場合、あるいは図示しない移動機構を作動させて孔版印刷画像の用紙2に対する位置を移動させる場合、さらにはこれらを共に行う場合に押される。
画像切替キー61は、用紙2に対する位置を移動させる画像を選択する際に押され、押す毎に移動される画像が孔版印刷画像とインクジェット印刷画像とに切り替えられる。画像切替キー61の近傍には、移動される画像を示すLED61a、61bが配設されている。
連動移動キー62は、用紙2に対する位置を移動させる画像として孔版印刷画像とインクジェット印刷画像との双方を選択し、これらを同方向に同じ移動量だけ移動させる際に押される。インクジェット合成キー63は、孔版印刷画像が形成された用紙2に対してインクジェット印刷画像を形成する際に押される。
インクジェット合成キー63の近傍には、合成ありの場合と合成なしの場合とを示すLED63a、63bが配設されている。インクジェット合成なしの場合には、インクジェット記録ヘッド26を不作動とさせた状態で用紙2が用紙搬送ローラ対27から用紙搬送ローラ対29に受け渡される。
画像分離出力モードキー64は、後述するコマンドシート(領域指定専用用紙)を用いてインクジェット印刷画像を指定する際に押される。変倍モードキー65はインクジェット印刷画像のみを拡大・縮小する際に押される。
図5は、複合型画像形成装置1の制御ブロック図を示している。複合型画像形成装置1は内部に制御手段37を備えている。画像読取装置40で読み取られた原稿画像はコマンドシート指定領域抽出部81とコマンドシート指定領域削除部82によりそれぞれ処理される。
後述するように、インクジェット印刷部5で印刷すべき画像領域を指定するコマンドシートの読み取りデータは領域認識画像メモリ45に保存され、領域判定部80によってインクジェット印刷部5で印刷すべき画像の用紙幅方向におけるサイズがインクジェット記録ヘッド26の最大印刷可能領域を超えているかどうかが判定(判断)される。
コマンドシート指定領域削除部82では、インクジェット印刷部5で印刷すべき画像がコマンドシートの指定領域に基づいて削除され、残りの画像データは共通画像(固定画像)データ処理装置38で所定の画像処理が行われた後、画像形成部選択手段39を経由してサーマルヘッド駆動制御装置44に送られ、このデータに基づいてサーマルヘッド15の各発熱素子が選択的に発熱してマスタ13に対して穿孔製版を行う。
コマンドシート指定領域抽出部81では、インクジェット印刷部5で印刷すべき画像がコマンドシートの指定領域に基づいて抽出され、抽出された画像データは可変画像データ処理装置46で所定の画像処理が行われた後、画像形成部選択手段39を経由してインクジェットヘッド駆動制御装置47に送られ、このデータに基づいてインクジェット記録ヘッド26が選択的にインクを噴射して画像形成を行う。搬送される用紙2に対するインクジェット記録ヘッド26の位置は、記録ヘッド位置決め駆動制御装置49によって制御される。
上述の構成に基づき、以下に複合型画像形成装置1を用いて用紙2上に孔版印刷画像とインクジェット印刷画像とを画像形成する際の動作を説明する。
まず、画像分離出力モードを使用しない一般的な動作について説明する。オペレータは操作パネル50上のインクジェット合成キー63を押してLED63aを点灯させると共に、画像読取装置40に共通画像(固定画像)のみが記載された原稿42をセットして製版スタートキー51を押す。
製版スタートキー51が押されると、走査ユニット41が原稿42の画像を走査してこのデータを画像センサ43に送ると共に、図示しない排版装置が作動して版胴20の外周面上より使用済みの製版済みマスタ19が剥離される。排版動作完了後、版胴20は所定の給版待機位置まで回転して停止し、その外周面上に設けられた図示しないクランパを開放して給版待機状態となる。
版胴20が給版待機状態となると、プラテンローラ16及びマスタ搬送ローラ対18が作動してマスタ13が送り出される。送り出されたマスタ13はサーマルヘッド15を通過する際に画像センサ43に送られた画像データに基づいて穿孔製版される。製版され製版済みマスタ19となったマスタ13は版胴20のクランパにその先端を挟持された後、版胴20がマスタ13の搬送速度と同じ周速度で回転駆動されることにより版胴20の外周面上に巻装される。そして、1版分のマスタ13が搬送されると切断手段17が作動してマスタ13が切断され、巻装動作が完了する。
巻装動作完了後、オペレータによって試し刷りキー53が押されると、給紙ローラ11が作動して給紙トレイ10上より1枚の用紙2が給送される。給送された用紙2は、レジストローラ対12によって一時停止された後、所定のタイミングで版胴20とプレスローラ22との間に向けて給送される。
レジストローラ対12の作動後にプレスローラ22がその周面を版胴20の外周面上に巻装された製版済みマスタ19に圧接させ、これにより用紙2に孔版印刷画像が転写される。孔版印刷画像を転写された用紙2は剥離爪23によって版胴20上の製版済みマスタ19より剥離され、ベルト搬送部25に送られてさらに下流へと搬送される。
ベルト搬送部25によって送られた用紙2は用紙搬送ローラ対27によってさらに搬送され、その先端が用紙検出センサ32によって検出されると、制御手段37から送出されたデータに基づいてインクジェット記録ヘッド26が作動し、用紙2にはインクジェット印刷画像が形成される。
孔版印刷画像とインクジェット印刷画像とを形成された用紙2は用紙搬送ローラ対29によって送られ、ベルト搬送部34を介して排紙トレイ35に排出される。
図6は、上述の試し刷りによって画像形成がなされた用紙2を示している。用紙2上には孔版印刷画像28とインクジェット印刷画像30とがそれぞれ形成されている。この試し刷りされた用紙2を確認して、それぞれの画像28、30の位置を移動させる場合を以下に説明する。
図6において、孔版印刷画像28は矢印Aで示す用紙搬送方向及び矢印Bで示す用紙幅方向に移動可能であり、インクジェット印刷画像30は矢印AAで示す用紙搬送方向及び矢印BBで示す用紙幅方向に移動可能である。オペレータは、各画像28、30の移動に先立ち、操作パネル50上の画像位置調整キー60を押す。画像位置調整キー60が押されると、表示装置58の表示が図3に示す状態となる。
次にオペレータは、位置調整を行いたい画像が孔版印刷画像28であるかインクジェット印刷画像30であるかを選択する。選択は画像切替キー61を押すことにより行われる。画像切替キー61は、1回押される毎に位置調整を行う画像を孔版印刷画像28あるいはインクジェット印刷画像30に切り替え、この際に対応するLED61a、61bを点灯させる。位置調整を行う画像が選択されると、次に4方向キー59を押して移動したい方向に画像の移動量を入力する。
表示装置58には、図3に示すように孔版印刷画像28の移動量とインクジェット印刷画像30の移動量とが互いに隣接して表示され、さらに用紙搬送方向の移動量と用紙幅方向の移動量とが互いに隣接して表示される。オペレータはこの表示を見ながら各画像28、30の位置調整を行う。
例えば、孔版印刷画像28を用紙搬送方向下流側に2.5mm移動させる場合には、画像切替キー61を押してLED61aを点灯させ、次に左キー59cを押す。この例では4方向キー59の押し動作1回毎に画像の移動量が0.5mmずつ加算されるので、2.5mm移動させる場合には左キー59cを5回押すこととなる。すると、表示装置58の表示58aが「+2.5」となり、これで指示が完了する。この例では孔版印刷画像28を用紙幅方向には移動させておらず、表示装置58の表示58dは「0」のままである。
次に、インクジェット印刷画像30を用紙搬送方向下流側に2.0mm移動させる場合には、画像切替キー61を押してLED61bを点灯させ、次に左キー59cを4回押して表示装置58の表示58bに「+2.0」を表示させる。さらにインクジェット印刷画像30を用紙幅方向手前側に1.5mm移動させる場合には、下キー59bを3回押して表示装置58の表示58cに「−1.5」を表示させる。
上述のようにインクジェット印刷部5の装置価格を低減するために、インクジェット記録ヘッド26の用紙幅方向のサイズを全幅対応ではなく小さいサイズとした。これにより、インクジェット印刷部5での印刷対象が、葉書印刷や宛名印刷、会社ロゴ印刷などのように小幅なものに制限されるが、本実施形態では、このような印刷制限をできるだけ軽減して、状況に応じて印刷実行度(印刷効率)を高めることを特徴としている。
図7に示すように、大きさがX1、Y1の孔版印刷画像領域の中に、X2、Y2のインクジェット印刷画像が存在する場合、制御手段37はインクジェット印刷画像の用紙幅方向のサイズX2がインクジェット記録ヘッド26の最大印刷可能領域Hの範囲内にあるかどうかを判断し、X2がHを超えている場合には、操作パネル50の表示装置58に、例えば「インクジェット印刷画像のサイズが大き過ぎます」なる旨の警告を行う。
警告に基づいて、オペレータは画像全体(印刷画像データ全体)を図示しない画像回転キーを押して90°回転させ、印刷ができないかどうかを試みる。
例えば、図8に示すように、インクジェット印刷画像の用紙幅方向のサイズX3がHを超える場合、図9に示すように、オペレータは画像全体を90°回転させる。90°回転させた場合、インクジェット印刷画像の用紙幅方向のサイズはY3(<H)となり、インクジェット印刷部5での印刷は可能となる。
ここではオペレータが画像を回転させることとしたが、制御手段37が表示装置58を介して「画像を90°回転しますか?」という質問を表示し、これに対してオペレータが図示しない「はい」のボタンを押した場合には制御手段37が自動的に画像を90°回転させるようにしてもよい。また、画像全体においてインクジェット印刷画像のみを回転させても違和感がない場合には、インクジェット印刷画像のみを90°回転させてもよい。なお、図9では図8で示した孔版印刷画像中の文字は省略している(他の図において同じ)。
画像を90°回転させた場合、インクジェット印刷部5での印刷が可能となっても、用紙2のサイズや搬送方式(縦送り、横送り)が合わない場合がある。
オペレータは表示装置58に表示された回転画像を見て、適合する用紙2のサイズ及び搬送方式を判断し、操作パネル50により設定する。
サイズの異なる用紙2、あるいは向きが異なる用紙2を収容したトレイが複数ある場合、制御手段37により回転画像に適合するトレイを自動的に選択して給紙するようにしてもよい。
また、図10に示すように、画像を90°回転させた後、さらにインクジェット記録ヘッド26の最大印刷可能領域H内において、インクジェット印刷画像を拡大するようにしてもよい。この場合、画像の拡大は変倍モードキー65を押すことによりなされる。
また、図11に示すように、画像を90°回転させずに、画像全体を上記変倍キーの操作により縮小し、インクジェット印刷画像の用紙幅方向のサイズがX4(<H)となるようにしてもよい。この場合にも上記と同様に用紙2のサイズ及び搬送方式の適合がなされる。
次に、コマンドシートを用いて印刷する場合について説明する。
例えば、図12に示すように、原稿84の中にフルカラー画像部84a、84bがある場合、フルカラー画像部84a、84bをインクジェット印刷部5で印刷する。原稿84において、フルカラー画像部84a、84bを除く部分が孔版印刷部4で印刷する共通画像(固定画像)である。
図13は、インクジェット印刷部5で印刷すべきフルカラー画像部84a、84bを指定するコマンドシート85を示している。コマンドシート85には、フルカラー画像部84a、84bに対応する領域指定枠85a、85bが記載されている。原稿84に直接領域指定枠を表示しないので、原稿84を汚すことがない。
コマンドシート85も原稿84と同様に画像読取装置40で読み取られる。読み取られたデータは、図5に示すように、領域認識画像メモリ45に保存される。
コマンドシート85を用いる紙原稿出力手順を図14のフローチャートに基づいて説明する。
まず、画像読取装置40により原稿84の読み取りを行う(S1)。次にコマンドシート85にインクジェット印刷部5への出力領域(領域指定枠85a、85b)を指定し(S2)、操作パネル50の画像分離出力モードキー64を押して画像分離出力モードを選択する(S3)。
次に、画像読取装置40によりコマンドシート85の読み取りを行う(S4)。コマンドシート85の読み取りデータに基づいて領域判定部80により、領域指定枠85a、85bの主走査方向の幅がインクジェット記録ヘッド26の最大印刷可能領域H内にあるかどうかが判定される(S5)。
ここでは、図13で示したように、最大印刷可能領域H内にあるので範囲内にあるとの判定がなされる。この場合、続いて用紙サイズ及び搬送方向が適合するか(適正か)どうかが制御手段37により判断され(S6)、適合する場合には製版、印刷が実行される(S7)。S6において、適合しない場合には、表示装置58に例えば「用紙サイズ・方向が合っていません」なる旨の警告がなされる(S8)。
S5において、主走査方向の幅がインクジェット記録ヘッド26の最大印刷可能領域H内にない場合には、画像全体を90°回転させ(S9)、回転させた後領域判定部80により、領域指定枠85a、85bの主走査方向の幅がインクジェット記録ヘッド26の最大印刷可能領域H内にあるかどうかが判定される(S10)。
最大印刷可能領域H内にあるとの判定がなされた場合、続いて用紙サイズ及び搬送方向が適合するか(適正か)どうかが制御手段37により判断され(S11)、適合する場合には製版、印刷が実行される(S7)。S11において、適合しない場合には、表示装置58に例えば「用紙サイズ・方向が合っていません」なる旨の警告がなされる(S12)。
S10において、主走査方向の幅がインクジェット記録ヘッド26の最大印刷可能領域H内にない場合には、表示装置58に例えば「インクジェット印刷画像の幅が大きすぎます」なる旨の警告がなされる(S13)。
画像の回転、用紙サイズ・方向の適合化については上述の通りである。
次に、図15乃至図19に基づいて第2の実施形態を説明する。
この種のハイブリッド印刷装置では、孔版印刷部4とインクジェット印刷部5を一体化した新規な構成による高コスト化を回避するために、周知の孔版印刷装置にインクジェット印刷装置をオプションとして電気信号的に接続して一体化する方式が採用されている。
ネットワークで接続されたパーソナルコンピュータにより電子ファイルで印刷を行う場合、孔版印刷装置とインクジェット印刷装置においてそれぞれ既存のプリンタドライバがあり、最初からそれぞれのプリンタドライバによる設定が必要であり、設定操作が煩雑で熟練を要していた。この問題は、印刷装置全体の統括的プリンタドライバを開発することにより解消できるが、新たに開発することは大幅なコストアップを来たすことになる。
本実施形態ではこの問題に対処することを目的としている。図15に示すように、複合型画像形成装置1の孔版印刷部4の制御手段37にはパーソナルコンピュータ86が接続されている。
図16に示すように、パーソナルコンピュータ86には、画像分離等の主設定操作を行うための画像領域編集装置としてのハイブリッドプリンタドライバ87がインストールされており、ハイブリッドプリンタドライバ87での設定内容は、有版印刷部専用の印刷指示装置としての既存の有版印刷部専用のプリンタドライバ91と、無版印刷部専用の印刷指示装置としての既存の無版印刷部専用のプリンタドライバ92に送られ、さらにそれぞれサーマルヘッド駆動制御装置44と、インクジェットヘッド駆動制御装置47に送られる。従って、ハイブリッドプリンタドライバ87は統括的プリンタドライバとして機能する。有版印刷部専用のプリンタドライバ91と無版印刷部専用のプリンタドライバ92もパーソナルコンピュータ86にインストールされている。
ハイブリッドプリンタドライバ87は画像分離編集機能を有しており、具体的には以下の各機能を有している。
(1)インクジェット印刷部5の画像出力領域の表示機能
(2)インクジェット印刷部5の画像出力領域移動モードと移動幅をインクジェット印刷部5へ通知する機能
(3)インクジェット印刷部5への出力領域指定モード
(4)インクジェット印刷部5の印刷領域を縮小拡大及び移動するモード
(5)定型フォーマット画像の表示機能
図17のフローチャート及び図18、図19に基づいて、電子ファイル出力の場合の手順を説明する。
図17に示すように、まず、パーソナルコンピュータ86のアプリケーションソフトよりハイブリッドプリンタドライバ87を選択する(S1)。ハイブリッドプリンタドライバ87が開いた後、プロパティボタンをクリックすると基本画面が表示され、領域分離をチェックし、印刷指示をする。
図18に示すように、画面86aに画像読取装置40により既に読み取られた原稿の全体の印刷イメージ88が表示される(S2)。印刷イメージ88のうち、88aと、88bはフルカラー部分であり、インクジェット印刷部5で印刷される部分で、これらを除く残りの部分88cは孔版印刷部4で印刷される部分である。すなわち、孔版印刷部4での印刷可能領域とインクジェット印刷部5での印刷可能領域(有効画像領域)が同時に表示される。
ここで、インクジェット印刷部5で印刷すべき領域を指定する(S3)。具体的には、図18に示すように、フルカラー部分88a、88bを破線で示すように矩形に囲んで指定する。ここで、インクジェット印刷部5での印刷可能領域を超えて指定した場合には警告がなされるようにしてもよい。
指定した後に確認ボタンをクリックすると、図19に示すように、孔版印刷部4での印刷部であるモノクロ部88cと、インクジェット印刷部5での印刷部であるフルカラー部88a、88bに分離されて表示される(S4)。すなわち、画面86a上に、孔版印刷部4で印刷される画像と、インクジェット印刷部5で印刷される画像が分離されて同時に表示される。
次に、ハイブリッドプリンタドライバ87にて印刷指示をする(S5)。印刷開始ボタンをクリックするとモノクロ部88cは孔版印刷部4の有版印刷部専用のプリンタドライバ91へ、フルカラー部88a、88bはインクジェット印刷部5の無版印刷部専用のプリンタドライバ92へ画像転送される。
画像転送前に、紙原稿出力手順の場合と同様に、インクジェット印刷部5で印刷される画像のサイズチェックがなされる。図17に示すように、制御手段37により、フルカラー部88a、88bの主走査方向の幅がインクジェット記録ヘッド26の最大印刷可能領域H内にあるかどうかが判定される(S6)。
最大印刷可能領域H内にある場合、続いて用紙サイズ及び搬送方向が適合するか(適正か)どうかが判断され(S7)、適合する場合には製版、印刷が実行される(S8)。S7において、適合しない場合には、表示装置58に例えば「用紙サイズ・方向が合っていません」なる旨の警告がなされる(S9)。
S6において、主走査方向の幅がインクジェット記録ヘッド26の最大印刷可能領域H内にない場合には、画像全体を90°回転させ(S10)、回転させた後再びフルカラー部88a、88bの主走査方向の幅がインクジェット記録ヘッド26の最大印刷可能領域H内にあるかどうかが判定される(S11)。
最大印刷可能領域H内にあるとの判定がなされた場合、続いて用紙サイズ及び搬送方向が適合するか(適正か)どうかが制御手段37により判断され(S12)、適合する場合には製版、印刷が実行される(S8)。S12において、適合しない場合には、表示装置58に例えば「用紙サイズ・方向が合っていません」なる旨の警告がなされる(S13)。
S11において、主走査方向の幅がインクジェット記録ヘッド26の最大印刷可能領域H内にない場合には、表示装置58に例えば「インクジェット印刷画像の幅が大きすぎます」なる旨の警告がなされる(S14)
次に、図20に基づいて、ハイブリッドプリンタドライバ87による定型フォーマット画像の編集機能について説明する(第3の実施形態)。
ここでは郵便はがきを例示しており、領域88は差出人の住所及び氏名が記載される固定画像領域であり、孔版印刷部4で印刷される部分である。これは定型文書情報として予め登録されている。
領域89は受取人の住所で、領域90は受取人の氏名(宛名)であり、可変情報である。これらはインクジェット印刷部5で印刷される部分である。
ハイブリッドプリンタドライバ87では、固定画像である領域88に指定された可変画像である領域89、90が重ならないかどうかを照合し、重なる場合には警告をする。
領域89、90は画面86a上で用紙搬送方向及び用紙幅方向に移動できるとともに、その領域を自在に狭めたり、広げたりすることができる。
定型書類には、はがきの他に、申請書類、医療カルテ、伝票、レターヘッド、人事カード等がある。
複合型画像形成装置1は、孔版印刷部(孔版印刷装置)4にインクジェット印刷部(インクジェット印刷装置)5をオプションとして付設して電気信号的に接続された1つのシステムとして構成してもよく、孔版印刷部4とインクジェット印刷部5が1つの筐体に一体に設けられた構成としてもよい。
本発明の第1の実施形態における複合型画像形成装置の概要正面図である。 インクジェット記録ヘッドの移動機構を示す概要側面図である。 操作パネルの概要平面図である。 孔版印刷部における画像形成可能幅とインクジェット印刷部における画像形成可能幅との関係を示す図である。 制御ブロック図である。 孔版印刷画像とインクジェット印刷画像の位置関係を示す図である。 孔版印刷画像領域とインクジェット印刷画像領域の位置関係を示す図である。 他の例における孔版印刷画像領域とインクジェット印刷画像領域の位置関係を示す図である。 図8で示した画像を90°回転させた状態を示す図である。 図9に示した状態からさらにインクジェット印刷画像を変倍(拡大)した状態を示す図である。 図8で示した画像を90°回転させずに変倍(縮小)した状態を示す図である。 コマンドシートを用いて印刷領域を指定する場合の原稿の概要平面図である。 コマンドシートの概要平面図である。 製版・印刷動作のフローチャートである。 第2の実施形態における構成ブロック図である。 第2の実施形態における制御ブロック図である。 第2の実施形態における製版・印刷動作のフローチャートである。 第2の実施形態における電子ファイルでの印刷領域の指示状態を示す図である。 第2の実施形態における画像領域編集装置の表示機能を示す図である。 第3の実施形態における定型文書の編集機能を示す図である。
符号の説明
2 記録媒体としての用紙
4 有版印刷部としての孔版印刷部
5 無版印刷部としてのインクジェット印刷部
37 制御手段
91 有版印刷部専用のプリンタドライバ
92 無版印刷部専用のプリンタドライバ
85 領域指定専用用紙としてのコマンドシート
87 画像領域編集装置としてのハイブリッドプリンタドライバ

Claims (14)

  1. 版を用いて印刷を行う有版印刷部と、版を用いずに印刷を行う無版印刷部とを備え、1枚の記録媒体に対して有版印刷画像と無版印刷画像を連続的に形成する複合型画像形成装置において、
    記録媒体の搬送方向と直交する方向における上記無版印刷部の最大印刷可能領域が上記有版印刷部の同一方向における最大印刷可能領域よりも狭く、印刷画像データのうち上記無版印刷部で印刷すべき画像の記録媒体の搬送方向と直交する方向におけるサイズが上記無版印刷部の最大印刷可能領域を超えているかどうかを判断する制御手段を有し、超えている場合には印刷画像データを90°回転させ、且つ、回転された印刷画像データに応じて記録媒体のサイズ及び搬送方式を適合させることを特徴とする複合型画像形成装置。
  2. 請求項1記載の複合型画像形成装置において、
    回転させた後の画像状態に応じて、上記無版印刷部で印刷すべき画像を変倍する機能を有していることを特徴とする複合型画像形成装置。
  3. 請求項1記載の複合型画像形成装置において、
    記録媒体を収容する複数のトレイを有し、上記制御手段は、回転された印刷画像データに適合する記録媒体が収容されたトレイを自動的に選択することを特徴とする複合型画像形成装置。
  4. 請求項1記載の複合型画像形成装置において、
    印刷画像データを90°回転させた後、上記制御手段は、さらに上記無版印刷部の最大印刷可能領域を超えているかどうかを判断し、超えている場合には印刷ができない旨を表示することを特徴とする複合型画像形成装置。
  5. 請求項3記載の複合型画像形成装置において、
    回転された印刷画像データに適合する記録媒体がない場合、上記制御手段は、印刷ができない旨又は記録媒体を交換すべき旨を表示することを特徴とする複合型画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のうちの何れかに記載の複合型画像形成装置において、
    上記制御手段は、上記無版印刷部で印刷すべき画像の領域が記載された領域指定専用用紙を読み取って得られた領域データに基づいて上記判断を行うことを特徴とする複合型画像形成装置。
  7. 有版印刷部と無版印刷部とを備えた複合型画像形成装置への電子ファイルの印刷イメージを表示すると同時に上記無版印刷部の有効画像領域を表示し、上記無版印刷部へ出力する画像を選択して指示することが可能であることを特徴とする画像領域編集装置。
  8. 請求項7記載の画像領域編集装置において、
    上記無版印刷部へ出力する画像の領域が上記無版印刷部の有効画像領域を超えた状態で印刷指示がなされた場合、領域を超えている旨の表示をすることを特徴とする画像領域編集装置。
  9. 請求項7記載の画像領域編集装置において、
    定型文書情報を登録できるとともに、該定型文書情報の領域を表示でき、上記無版印刷部へ出力する画像の領域が上記定型文書情報の領域と重ならないように上記無版印刷部へ出力する画像の領域を変更可能であることを特徴とする画像領域編集装置。
  10. 請求項7記載の画像領域編集装置において、
    有版印刷部専用の印刷指示装置と無版印刷部専用の印刷指示装置に対して選択的に印刷指示でき、並列的に画像展開が可能であることを特徴とする画像領域編集装置。
  11. 版を用いて印刷を行う有版印刷部と、版を用いずに印刷を行う無版印刷部とを備え、1枚の記録媒体に対して有版印刷画像と無版印刷画像を連続的に形成する複合型画像形成装置において、
    記録媒体の搬送方向と直交する方向における上記無版印刷部の最大印刷可能領域が上記有版印刷部の同一方向における最大印刷可能領域よりも狭く、請求項7乃至10のうちの何れかに記載の画像領域編集装置を有していることを特徴とする複合型画像形成装置。
  12. 請求項1、2、3、4、5、6又は11記載の複合型画像形成装置において、
    上記無版印刷部が記録媒体の搬送方向と直交する方向に移動可能であることを特徴とする複合型画像形成装置。
  13. 請求項1、2、3、4、5、6、11又は12記載の複合型画像形成装置において、
    上記有版印刷部が孔版印刷方式の構成を有し、上記無版印刷部がインクジェット印字方式の構成を有していることを特徴とする複合型画像形成装置。
  14. 有版印刷部と無版印刷部とを備えた複合型画像形成装置における印刷方法において、
    統括的プリンタドライバで電子ファイルの印刷イメージを表示し、上記有版印刷部へ出力する画像と上記無版印刷部へ出力する画像とに分離し、それぞれを上記有版印刷部専用のプリンタドライバと上記無版印刷部専用のプリンタドライバに送って印刷を行うことを特徴とする印刷方法。
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