JP2007136943A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 用紙の先端および後端余白をカッターにて自動カットすることでフチ無し印字を実現するタイプのプリンタでは、余白部の用紙は何も印刷されないまま捨てられるなど、ムダになっていた。
【解決手段】 本発明ではこの余白部分にプリンタの保守に必要な情報を印刷することで、この部分の用紙を有効利用しようとするものである。
【選択図】 図5

Description

本発明は、例えばプリンタやプロッタ等に適用され、種々のインクを使用して用紙に画像を記録することが可能なインクジェットプリンタに関する。
インクジェットプリンタにおいてフチ無し印刷を行う方法には大きく2つの方式がある。ひとつは「特開2003-034024」に提案されているように、用紙端部において用紙サイズを超える範囲に印刷を施し、用紙からはみ出たインクはプラテン下の吸収体などに吸収させる方法である。もうひとつは一旦フチありで印刷した用紙端部を、本体に備えたカッターにより切り捨てることフチ無し印刷物を得る方法である。
前者はカッターを備えない小型プリンタでも実施可能な方法であり、切り捨てられる用紙も発生しないが、プラテンに溝やメッシュ板を設け、必要であればその下に吸収体を備えるなど、プラテン構造が複雑になる。
一方後者では、直接プラテンにはインクを吐出しないため汚すこともなく、プラテン構造は比較的簡素化できる。しかしながら印刷部前後に切り捨てられる用紙が多少なりとも発生してしまう。
特開2003-034024号公報
近年、インクジェット技術を用いてA0サイズ、B0サイズといった大きな用紙に印刷を施し、写真やポスターなどを印刷することができる大判プリンタが普及してきている。一般にこのような大判プリンタでは用途にあわせた用紙を選択使用でき、価格の安い普通紙から、非常に高価な高画質用紙まで様々なものが用意されている。用紙の形態は業務用途で大量に印刷できるよう、ロール状の長尺用紙が使用されることが多く、印刷時に完成部分を切り離すためカッターを備えているものも多い。
さてこのような大判プリンタにおいてフチ無し印刷を行う場合、前述のようにカッターを備えていることや、メンテナンス容易性などの理由から前記後者の方法が採用されることがある。しかしながらこの方法の欠点である印刷部前後の用紙の切り捨て部分について考えると、用紙幅が比較的大きいがゆえにその面積も広く、高価な用紙ではもちろんのこと、安価な用紙であっても印刷に使用されずに捨てられてしまうことになり、ユーザーにとって大きなデメリットであった。
上記のような問題に対し、本発明は、インクジェットプリンタにおいて、フチ無し印刷のカットにより切り捨てられる余白部分に、次ページの印刷品位に関わるパターンや情報を印刷し、ユーザーがその内容を確認し印刷の続行許可を受けた場合、次ページ印刷を行うことを特徴とする。
本発明によればフチ無し印刷時において従来は何も使用されないまま切り捨てられてしまったページ間余白を有効活用できるため用紙のムダが省けるだけでなく、ユーザーが印刷前に印刷品位を確認でき、異常があれば印刷を中断することができるため、ミスプリントを減らし、印刷の信頼性向上にもつながる。
以下、図面を参照し、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明を適用するのに好適なプリンタの一実施例を示す模式的斜視図である。図1において、符号11は記録ヘッドを示しており、不図示のキャリッジに搭載されて一体となり、不図示のスライド軸受けを介して2本のガイドシャフト19に連結され図中の矢印a,b方向に往復移動されるようになっている。前記記録ヘッド11は、装置本体の後述する制御装置に対し、不図示のフレキシブルケーブル等を介して電気接続されている。
被記録材である記録用紙13を上面に載置するプラテン14に形成された開口部からは、搬送ローラ15の外周面の一部が露出されており、その搬送ローラ15と、記録用紙13の幅方向両端部を上方から押える不図示のピンチローラとによって記録用紙13を挟持し、後述する制御装置の制御に応じて回転駆動される。
オペレータに載置された記録用13は、プラテン14上を往復移動する記録ヘッド2によって、1バンドの画像を記録され、回転駆動される搬送ローラ15によって、1バンド分、図示矢印a,b方向と直交する方向cに搬送される。記録ヘッド11の移動可能範囲の一端の画像形成領域外の位置に、記録ヘッド11の予備吐出動作行う予備吐受け部16が設けられている。
記録ヘッド11にはそれぞれブラック、シアン、ライトシアン、マゼンタ,ライトマゼンタ、イエローの各色のインクを吐出するための6列のノズル列がある(不図示)。インクチューブ18は複数本で構成され、一方の端が記録ヘッド11に接続され、もう一方の端が不図示の複数のインクタンクに接続されており、インクタンクのインクを記録ヘッド11の計6列のノズル列にそれぞれ独立に供給することができる。
プラテン14を挟んで予備吐受け部16の反対側には、プリンタの制御装置17が設けられている。この制御装置17は、画像情報を担持する画像信号を制御し、記録ヘッド11は制御装置17から送信された画像信号に基づいて、被記録材にインクを吐出させるとともに、被記録材を搬送する搬送ローラ15の回転駆動を制御して、被記録材の搬送タイミングや搬送量を制御する機能を備えている。
符号10はカッターユニットを示しており、不図示のスライド軸受けを介してガイドシャフト12に連結され、矢印a,b方向に往復移動されるようになっている。カッターユニット10は、不図示のモータにより不図示のベルト等を介して駆動され、主に被記録材の印刷済み部分を切り離すために用いる。
図2は本発明の実施例にかかわる装置の構成を示すブロック図である。
ホストコンピュータ29から記録すべき文字や線画、写真調等の画像データがプリンタ20の受信バッファ21に入力される。また、正しくデータが転送されているかを確認するデータ、およびプリンタ20の動作状態を知らせるデータが、プリンタ20からホストコンピュータ29に送信される。受信バッファ21のデータは、CPU22の管理下においてRAM23に一時的に記憶される。ROM24にはCPU22が実行するプログラムの他、装置固有の情報や印刷に必要な数値データなどが格納されている。画像を形成する際には記録ヘッドコントロール部25は、CPU22からの指令および画像処理部27からの画像データおよびタイミング信号により記録ヘッド26を制御する。例えば画像データに応じて、ノズルを選択的に駆動することで画像を形成する。記録ヘッドコントロール部25は、CPU22からの指令および画像処理部27からタイミング信号により記録ヘッド26を制御する。1バンド分の記録を終えると記録ヘッドコントロール部25は画像処理部27へ記録完了を知らせるタイミング信号を返し、これにより画像処理部27は次バンドの画像データを準備し、搬送コントロール32は搬送ローラ33を所定量回転させて次バンドの記録位置に用紙を搬送する。画像処理部27は準備完了後再び記録ヘッド26へタイミング信号を与える。搬送コントロール32も用紙搬送完了後記録ヘッド26へタイミング信号を与える。これを繰り返すことで1バンドずつ、全ての画像の記録がなされる。記録用紙がロール状の連続用紙である場合など、印刷完了時に記録部分と未記録部分との切り離しが必要であればCPU22はカッターモータコントロール30に用紙をカットするよう指令を出す。カッターモータコントロール30はカッター31を用紙上で往復移動させ、用紙をカットする。また記録ヘッドコントロール部25は、上記記録ヘッドの状態を示す温度情報等を検出して、それらをCPU22に伝える。
図3は本発明の実施例にかかわるプリンタ本体の記録部の、記録ヘッド往復移動方向断面図である。
カッターユニット10、記録ヘッド11、ガイドシャフト12、記録用紙13、プラテン14、ガイドシャフト19は図1と同じである。
図1では不図示であったが、一般にインクジェットプリンタではユーザーの安全保護、インクミストの飛散防止といった目的から記録ヘッド、プラテン、カッターといった部材はカバーで覆われている。本実施例ではこれが本体カバー31にあたる。通常印刷中は図のように本体カバー31が閉じられた状態で印刷をおこない、印刷の進行に伴って記録ヘッド11により記録用紙13に対し画像が形成された部分は、徐々に搬送されて本体カバー31とプラテン14の間隙からなる排紙口から排出される。最終バンドの印刷が完了し用紙をカットする際には、記録用紙13の最終印刷バンド部分は記録ヘッド11直下からカッターユニット10の直下へ搬送移動され、カットされる。分離された印刷済み記録用紙はその後、未印刷側の記録用紙の搬送動作により押し出され、排紙口より装置外へ排出される。
さて図のような構成で用紙をカットする場合、カッターユニット10から排紙口までの距離が重要である。もしこの距離よりも短い長さで記録用紙13をカットしてしまうと、用紙の一端が排紙口へ挿入されていない不安定な状態となり、紙づまりが起こることがある。したがってこれより短い長さで用紙をカットしてはならないことになり、最小カット長dが図のように規定される。
図4は本発明の実施例にかかわるフチ無し印刷の方法を示す図である。
また、図5は本発明の実施例にかかわるフチ無し印刷の処理を示すフロー図である。
用紙41において網掛け部が画像の印刷を施される部分を表す。
本発明によるプリンタにおいて、フチ無し印刷時の余白部へのノズルチェックパターンの印刷をおこなうか否か、およびその頻度はユーザーがあらかじめ例えば操作パネルなどから設定できるものとする。ここでノズルチェックパターンとは、ユーザーがホストPCから転送した画像データでなく、記録ヘッドの各インクのノズル列毎の不良ノズル数を印刷結果から認識できるよう、プリンタ内部で生成した特別な印刷パターンのことを指す。
以下、具体例としてこの機能を2ページ毎におこなう様ユーザーにより設定された場合について説明する。
フチ無し印刷が開始される(S501)とまず、本発明による余白部へのノズルチェックパターン印刷をおこなうか否かを判定する(S502)。前述のとおり、ユーザー設定により1ページ目ではノズルチェックパターン印刷を行わないので、直ちに1ページ目の先頭部分の印刷をおこなう(S505)。印刷中、まず印刷部先端のカット位置42がカッターユニット直下に到達した時点でカットし(S506)、余白D部を含む領域を切り離す。この場合D部の用紙搬送方向の長さは前記最小カット長d以上である。再び印刷を継続し、全画像の印刷が完了(S507)した後、今度はA部の後端のカット位置43をカッターユニット直下に搬送しカットし(S508)、1ページ目のフチ無し印刷物Aを切り離し完成させる。
2ページ目の印刷では、まず1ページ目同様に余白部へのノズルチェックパターン印刷をおこなうか否かを判定する(S502)。2ページ目ではノズルチェックパターン印刷を行うよう設定されているので、E部にノズルチェックパターンを印刷する。(S503)。この場合E部の用紙搬送方向の長さは、ノズルチェックパターン印刷に必要な長さで、かつ前記最小カット長d以上である。その後例えば操作パネルに2ページ目の印刷を行ってよいかどうかを尋ねるメッセージなどを表示し、ユーザーからの指示を待つ(S504)。このときユーザーはノズルチェックパターンの印刷結果を見て、不良ノズルが許容範囲の数であれば次ページ印刷許可を、許容範囲を超えていれば印刷の中断をプリンタへ指示する。プリンタは印刷が許可された場合、2ページ目の印刷を行い2ページ目のフチ無し印刷物Bを切り離し完成させ(S506〜 S508)、3ページ目の印刷へと処理を進める。もしS504で印刷の中断が支持された場合は、印刷を終了する(S510)。
以上、本発明によればフチ無し印刷のカットにより切り捨てられる余白部分に、次ページの印刷品位に関わるパターンや情報を印刷し、ユーザーがその内容を確認し印刷の続行許可を受けた場合のみ次ページ印刷を行うことができる。
模式的斜視図。 ブロック図。 断面図。 フチ無し印刷の方法を示す図。 フロー図。

Claims (3)

  1. フチ無し印刷のカットにより切り捨てられる余白部分に、次ページの印刷品位に関わるパターンや情報を印刷し、ユーザーがその内容を確認し印刷の続行許可を受けた場合、次ページ印刷を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記フチ無し印刷のカットにより切り捨てられる余白部分に、次ページの印刷品位に関わるパターンや情報を印刷するか否かを、印刷前にユーザーが設定できることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 複数ページの連続フチ無し印刷を行う場合には、その印刷前においてユーザーがページ毎に前記カットにより切り捨てられる余白部分に、次ページの印刷品位に関わるパターンや情報を印刷するか否かを設定できることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012020578A (ja) * 2010-06-18 2012-02-02 Canon Inc 画像形成装置
WO2014148417A1 (ja) * 2013-03-18 2014-09-25 ローランドディー.ジー.株式会社 携帯型操作装置およびそれを備えた印刷装置システム
JP2016137627A (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 キヤノン株式会社 記録装置、記録装置の制御方法及びプログラム
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