JP2004214393A - 多層配線基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程を簡略にすることができる多層配線基板の製造方法を提供する。
【解決手段】2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板の製造方法は、第1の絶縁体層の表面に第1の配線パターンを形成し、その上の可撓性部となる部位に被覆層を積層して可撓性積層体を製造する工程と、所定位置にバンプが形成された導電性支持体の上に第2の絶縁体層を積層して加圧し、該バンプの先端を第2の絶縁体層から露出せしめて、該導電性支持体と第2の絶縁体層とからなる非可撓性積層体を形成する工程と、第2の絶縁体層から露出したバンプの先端を、第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着して非可動性積層体を積層し、最外層の導電性支持体に第2の配線パターンを形成する工程と、少なくとも可撓性部となる部位に積層された非可撓性積層体を除去する工程とを有する。
【選択図】図6
【解決手段】2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板の製造方法は、第1の絶縁体層の表面に第1の配線パターンを形成し、その上の可撓性部となる部位に被覆層を積層して可撓性積層体を製造する工程と、所定位置にバンプが形成された導電性支持体の上に第2の絶縁体層を積層して加圧し、該バンプの先端を第2の絶縁体層から露出せしめて、該導電性支持体と第2の絶縁体層とからなる非可撓性積層体を形成する工程と、第2の絶縁体層から露出したバンプの先端を、第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着して非可動性積層体を積層し、最外層の導電性支持体に第2の配線パターンを形成する工程と、少なくとも可撓性部となる部位に積層された非可撓性積層体を除去する工程とを有する。
【選択図】図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子部品が実装される非可撓性部(以下、リジッド部と称す)と、2つのリジッド部の間に接続されて折り曲げ可能な可撓性部(以下、フレックス部と称す)とを備える多層配線基板(フレックスリジッド基板)が携帯電話などの小型の電子機器などに用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなフレックスリジッド基板は、従来、例えば以下のようにして製造されている。まず、ポリイミド等の絶縁体から構成されるフィルムの両面に銅箔等の導電体を貼り付けてエッチングにより回路パターンを形成してフレキシブル基板を製造する。そして、フレキシブル基板にカバーレイを積層して回路パターンを被覆し、カバーレイの上からプリプレグ等の絶縁体層と銅箔などの導電体層を積層して予備成形体を形成する。そして、予備成形体にドリルで貫通穴を形成してからメッキを施してスルーホールを形成し、スルーホールを介して最外層の回路パターン同士を接続する。さらに、最終目的物のフレックスリジッド基板と成すために、リジッド部を2つに分割し、2つのリジッド部に挟まれてフレックス部となるカバーレイの部分だけが露出するように、当該箇所に積層されている絶縁体層と導電体層とをくり貫くことにより、2つのリジッド部と両リジッド部を接続するフレックス部とを備える多層配線基板を形成することができる。
【0004】
しかしながら、上述の製造方法では、フレキシブル基板に絶縁体層と導電体層とが積層された予備成形体にスルーホールを形成する工程は、数段階に及ぶメッキ処理を必要とするのでメッキ処理に多くの手間がかかってしまう。また、従来の製造方法は、フレキシブル基板に絶縁体層と導電体層とを1層ずつ順番に片面ずつ積層して前記予備成形体を形成するので、最終的にフレックスリジッド基板に仕上げるまでの製造工程が煩雑であるという不具合がある。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−93534号公報 (第2頁、第1−3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる不具合を解消し、製造工程を簡略にすることができる多層配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明の多層配線基板の製造方法の第1の態様は、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板の製造方法において、合成樹脂からなる第1の絶縁体層の少なくとも一方の面に導電体層を形成し、該導電体層にエッチングを施して所定の第1の配線パターンを形成し、該第1の配線パターンの上で且つ可撓性部となる部位を被覆する被覆層を積層して可撓性積層体を製造する工程と、シート状導電性支持体の所定位置にバンプを形成し、該シート状導電性支持体の上に合成樹脂からなる第2の絶縁体層を積層して加圧することにより、該バンプの先端を第2の絶縁体層に貫通せしめ、該シート状導電性支持体と第2の絶縁体層とからなり、第2の絶縁体層から該バンプが露出している非可撓性積層体を形成する工程と、前記非可撓性積層体の第2の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性基板の少なくとも一方の表面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて、前記可撓性積層体の上に該シート状導電性支持体を第2の絶縁体層を介して積層し、該シート状導電性支持体にエッチングを施して所定の第2の配線パターンを形成する工程と、少なくとも可撓性部となる部位に積層された前記非可撓性積層体を除去することにより、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0008】
かかる本発明の第1の態様によれば、第1の絶縁体層の両面または片面に第1の配線パターンが形成され、可撓性部となる部位に被覆層が積層された可撓性積層体が製造される。また、バンプが形成されたシート状導電性支持体上に第2の絶縁体層を積層して加圧することにより、シート状導電性支持体と第2の絶縁体層とからなる非可撓性積層体が形成される。この非可撓性積層体はバンプの先端が第2の絶縁体層から露出しており、このバンプの先端が第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着するように、可撓性積層体に積層される。このとき、バンプが圧着される位置には被覆層が積層されていないのでバンプと第1の配線パターンとは良好に接続される。そして、最外層のシート状導電性支持体に第2の配線パターンを形成した後、非可撓性部を2つに分割して2つの非可撓性部に挟まれて可撓性部となる部位から、被覆層に積層された非可撓性積層体や不要部分を除去することにより、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板を形成することができる。従って、従来の製造方法のようにドリル等で貫通穴を形成する工程や、メッキを施す工程などの煩雑な処理が不要となり、製造工程を簡略化することができる。
【0009】
また、本発明の第1の態様は、前記可撓性積層体を製造する工程と前記非可撓性積層体を形成する工程とが並列に処理されることが好ましい。
【0010】
かかる本発明によれば、例えば、可撓性積層体を製造するラインと、非可撓性積層体を形成するラインとを並設し、それぞれが近似したタイミングで形成された可撓性積層体と非可撓性積層体とを一体化するラインを設けるようにすることができる。従って、多層配線基板を製造する時間を短縮することが可能になる。
【0011】
また、本発明の第1の態様は、最外層の配線パターンの上に絶縁体層を介して導電体層を積層し、該導電体層に所定の配線パターンを形成するようにしてもよい。
【0012】
かかる本発明によれば、可撓性積層体と非可撓性積層体とを一体化して第2の配線パターンを形成した後に、例えば、前記非可撓性積層体と同じものをバンプの先端が第2の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめられるように積層して最外層に第3の配線パターンを形成する。そして、不要な非可撓性積層体をくり貫くことにより、容易に4層以上の配線基板を形成することができる。なお、最外層の配線パターンの上に積層する積層体は、バンプのほかに、レーザーで形成した穴部にメッキを施したレーザービアなどを有していてもよい。
【0013】
また、本発明の第1の態様は、前記非可撓性積層体の第2の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性積層体の両面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて、前記可撓性積層体の上に該シート状導電性支持体を第2の絶縁体層を介して積層し、該シート状導電性支持体にエッチングを施して所定の第2の配線パターンを形成するようにしてもよい。
【0014】
かかる本発明によれば、可撓性積層体の両面にバンプを介して配線パターンが形成された4層の配線基板を容易に製造することができる。従来の方法では可撓性積層体に絶縁体層と導電体層を積層するときには片面ずつ積層するしかなかったが、本発明によれば一度に両面に積層することができる。そして、例えば、可撓性積層体を製造するラインで1つの可撓性積層体を製造する間に、非可撓性積層体を形成するラインで2つの非可撓性積層体を形成して、それらを一体化するようにすれば製造工程を短縮することが可能になる。また、可撓性積層体の両面の最外層の配線パターンの上に絶縁体層を介して導電体層を積層し、該導電体層に所定の配線パターンを形成すれば、例えば6層〜10層などの多層配線基板を容易に製造することが可能になる。
【0015】
また、前記の目的を達成するために、本発明の多層配線基板の製造方法の第2の態様は、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板の製造方法において、合成樹脂からなる第1の絶縁体層の少なくとも一方の面に第1の導電体層を形成し、該第1の導電体層にエッチングを施して所定の第1の配線パターンを形成し、該第1の配線パターンの上で且つ可撓性部となる部位を被覆する被覆層を積層して可撓性積層体を製造する工程と、合成樹脂からなる第2の絶縁体層の少なくとも一方の面に第2の導電体層を形成し、該第2の導電体層にエッチングを施して所定の第2の配線パターンを形成し、非可撓性基板を製造する工程と、非可撓性基板の第2の配線パターンが形成された面の所定位置にバンプを形成し、該バンプが形成された非可撓性基板の上に合成樹脂からなる第3の絶縁体層を積層して加圧することにより、該バンプの先端を第3の絶縁体層に貫通せしめ、第3の絶縁体層から該バンプが露出している非可撓性積層体を形成し、該非可撓性積層体から、少なくとも可撓性部となる部位を除去する工程と、少なくとも可撓性部となる部位が除去された非可撓性積層体の第3の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性基板の少なくとも一方の表面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて積層することにより、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0016】
かかる本発明の第2の態様によれば、可撓性積層体に積層される非可撓性積層体は、該非可撓性積層体と可撓性積層体とを一体化する前に、少なくとも可撓性部となる部位がくり貫かれて除去されている。そのため、該非可撓性積層体と可撓性積層体とを一体化するときに、非可撓性部と、両非可撓性部を接続する可撓性部となる部位の位置あわせがし易くなる。従って、可撓性積層体の被覆層の部分だけを正確に露出することができる。
【0017】
また、本発明の第2の態様は、前記可撓性積層体を製造する工程と、前記可撓性積層体に積層される非可撓性積層体を形成する工程とが並列に処理されることが好ましい。かかる本発明によれば、多層配線基板を製造するラインを分割して製造時間を短縮することが可能になる。
【0018】
また、本発明の第2の態様は、前記非可撓性基板の最外層の配線パターンの上に絶縁体層を介して導電体層を積層し、該導電体層に所定の配線パターンを形成するようにしてもよい。
【0019】
かかる本発明によれば、3層以上の非可撓性基板を製造し、該非可撓性基板の表面にバンプを形成することにより、容易に4層以上の配線基板を形成することができる。なお、該非可撓性基板の表面にバンプを形成する前に、レーザーで形成した穴部にメッキを施したレーザービアやバンプなどを有する非可撓性基板を製造しておくようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の第2の態様は、前記可撓性積層体に積層される非可撓性積層体の第3の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性積層体の両面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて積層するようにしてもよい。
【0021】
かかる本発明によれば、可撓性積層体に積層される非可撓性積層体は、可撓性積層体の両面にバンプを介して積層されるので、可撓性積層体の両面に一度に積層することができる。従って、製造工程を従来よりも簡略にすることができる。また、可撓性積層体の両面に積層する非可撓性積層体に3層以上の配線パターンを形成することにより、8層以上の多層配線基板を容易に製造することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本発明の第1の実施形態の多層配線基板に用いる可撓性積層体の製造方法を示す説明的断面図であり、図2は可撓性積層体に積層する非可撓性積層体の製造方法を示す説明的断面図である。また、図3乃至図6は第1の実施形態の多層配線基板の製造工程を示す説明的断面図であり、図7は第1の実施形態の多層配線基板の平面図である。また、図8は第1の実施形態の多層配線基板の説明的断面図である。また、図9乃至図12は第2の実施形態の多層配線基板の製造工程を示す説明的断面図である。
【0023】
本発明の第1の実施形態の多層配線基板の製造方法は、(1−1)可撓性積層体の製造工程、(1−2)非可撓性積層体の形成工程、および(1−3)可撓性積層体と非可撓性積層体を一体化する工程とに大別される。以下、(1−1)〜(1−3)の各工程を順次説明する。なお、最終目的とする多層配線基板(以下フレックスリジッド基板と称す)を製造する工場内では、例えば、可撓性積層体を製造するラインと非可撓性積層体を製造するラインとが並設され、1つの可撓性積層体を製造する間に2つの非可撓性積層体を製造することが可能である。
【0024】
(1−1)可撓性積層体の製造工程
まず、図1(a)を参照して、例えば、ポリイミドから構成されるベースフィルム1の両面に銅箔等の導電体2を貼り付けた基板3(両面板3)にドリル又はレーザで貫通穴4を形成する。なお、ベースフィルム1は請求項1の第1の絶縁体層に相当し、可撓性と耐熱性を有する絶縁体であればポリイミド以外の材料を用いてもよい。
【0025】
次に、貫通穴4が形成された両面板3にメッキを施す。前記メッキは、それ自体公知の方法により行うことができ、一連の処理により貫通穴4には銅メッキが形成され、両面板3にスルーホール5が形成される。
【0026】
次に、スルーホール5が形成された両面板3の両面にエッチングを施すことにより、図1(b)示のように、配線パターン6(請求項1の第1の配線パターンに相当する)を備えるフレキシブル基板7が得られる。また、前記エッチングは、それ自体公知の方法により行うことができる。
【0027】
次に、図1(c)示のように、フレキシブル基板7の表面の一部に、例えばポリイミド等からなる絶縁体層と接着剤層とから構成されたカバーレイ8(請求項1の被覆層に相当する)を積層して配線パターン6を被覆し、フレキシブル基板7とカバーレイ8とからなる可撓性積層体9を製造する。なお、カバーレイ8は、最終目的物であるフレックスリジッド基板の可撓性部(フレックス部)となる部位に積層され、バンプが接続される部位には積層されない。
【0028】
(1−2)非可撓性積層体を形成する工程
まず、図2(a)示のように、例えば厚さ18μmの銅箔等の導電性支持体10(請求項1のシート状導電性支持体に相当する)上の所定の位置に、複数のバンプ11を形成する。バンプ11は、導電性支持体10の上に、所定の位置に貫通孔を備えるメタルマスクを積層し、該メタルマスクの上から銀ペーストをスクリーン印刷して、乾燥することにより形成される。なお、銀ペーストの代わりに銅ペースト等の他の導電性ペーストを用いるようにしてもよい。
【0029】
次に、図2(b)示のように、バンプ11が形成された導電性支持体10にプリプレグ等の合成樹脂製シート12(請求項1の第2の絶縁体層に相当する)を積層し、加圧して、バンプ11を合成樹脂製シート12に貫通させることにより、導電性支持体10とバンプ11と合成樹脂製シート12とからなる非可撓性積層体13を形成する。なお、合成樹脂製シート12は、例えば60μmの厚さを備えており、バンプ11はかかる合成樹脂製シート12を貫通するために、例えば導電性支持体10に接触する部分の径が0.2mm、高さが0.1mmの大きさとなるように形成される。従って、非可撓性積層体13は、バンプ11の先端が合成樹脂製シート12から露出している。
【0030】
(1−3)可撓性積層体9と非可撓性積層体13とを一体化する工程
前記(1−1)の工程で製造した可撓性積層体9の上に、前記(1−2)の工程で形成した非可撓性積層体13を、図3示のようにバンプ11が合成樹脂製シート12から露出している面を対向させて積層し、圧着する。このときバンプ11の先端が配線パターン6の表面に配設されるように、可撓性積層体9の両面に圧着する。そして、可撓性積層体9を多層プレス機に装着して、真空中にて加熱プレスすることにより図4示のように一体化して予備成形体14を形成する。なお、可撓性積層体9においてバンプ11の先端が接続される部位にはカバーレイ8が積層されていないので、バンプ11と配線パターン6とは良好に接続されることとなる。
【0031】
次に、前記予備成形体14の表面、すなわち、可撓性積層体9に合成樹脂製シート12を介して一体化された導電性支持体10に、エッチングレジスト膜となる感光性フィルムを貼り付け、導電性支持体10の配線パターン20として必要な部分を残すように、エッチングを施す。その結果、図5示のように、配線パターン20(請求項1の第2の配線パターンに相当する)を備える4層配線基板21が得られる。
【0032】
次に最終目的のフレックスリジッド基板のフレックス部となる部位にあるカバーレイ8の部分だけが露出するように、当該箇所に積層された非可撓性積層体13を例えば金型等によりくり貫くことにより、図6示のように、2つのリジッド部30と両リジッド部30を接続するフレックス部31とを有する4層のフレックスリジッド基板32が形成される。また、図7に平面図で示すように、フレックスリジッド基板32のフレックス部31の幅とリジッド部30の幅とが異なる場合には、上記くり貫き工程でカバーレイ8の上に積層された非可撓性積層体13以外にも不要な部分を除去する。なお、図7では配線パターン20を省略した。また、最外層の配線パターン20の上には、耐熱性被覆及び外部環境からの保護のため絶縁体インキを塗布し、例えば20μmの厚さのレジストを形成することが好ましい。
【0033】
上記第1の実施形態によれば、フレックスリジッド基板32を製造するために、可撓性積層体9の製造工程と非可撓性積層体13の製造工程とを並列に処理することが可能であり、また、可撓性積層体9の両面に一度に非可撓性積層体13を積層することができる。従って、従来のように1層ずつ片面ずつ積層する製造方法に比べて製造工程を簡略化することができる。
【0034】
また、フレックスリジッド基板32は従来のように最外層同士を接続するスルーホールを設けないので、貫通穴の形成やそれに伴うメッキ処理をする必要がなく、このような煩雑な製造工程を低減することができる。
【0035】
さらに、フレックスリジッド基板32では、配線パターン20において、バンプ11により層間接続することにより、従来のようにスルーホールに接続するランド径と比べて、バンプ11に接続するランド径を小さくすることができ、配線パターン20を高密度化することができる。
【0036】
なお、上記第1の実施形態の製造方法で製造された図5示の配線パターン20を備える4層配線基板21の両面に、さらに非可撓性積層体13を一体化する工程を有するようにしてもよい。この場合には、図3乃至図6を参照して説明した方法において可撓性積層体9を4層配線基板21に置き換えて、4層配線基板21に非可撓性積層体13を一体化し配線パターン40を形成して不要部分をくり貫くことにより、図8示の6層のフレックスリジッド基板41を製造することができる。
【0037】
また、4層配線基板21に積層する積層体は、非可撓性積層体13に限定されるものではなく、4層配線基板21に絶縁体層を介して導電体層を積層するものであればよく、例えばレーザーで形成した穴部にメッキを施したレーザービア等を含んでいてもよい。さらに、複数の積層体を積層して8層、10層等のフレックスリジッド基板を形成するようにしてもよい。
【0038】
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本第2の実施形態の多層配線基板の製造方法は、(2−1)可撓性積層体の製造工程、(2−2)非可撓性積層体の形成工程、および(2−3)可撓性積層体と非可撓性積層体を一体化して多層配線基板を製造する工程とに大別される。このうち、(2−1)可撓性積層体の製造工程は、第1の実施形態の(1−1)可撓性積層体の製造工程と全く同一の工程なので説明を省略する。なお、第1の実施形態と同一の構成には同一の参照番号を付与して説明を省略する。
【0039】
(2−2)非可撓性積層体の形成工程
まず、図9(a)を参照して、例えばプリプレグ等から構成される合成樹脂製シート50(請求項5の第2の絶縁体層に相当する)の両面に銅箔等の導電体51を貼り付けた基板52にエッチングを施すことにより、図9(b)示のように、配線パターン53(請求項5の第2の配線パターンに相当する)を形成する。
【0040】
次に、図9(c)示のように、配線パターン53が形成された基板52の所定の位置に複数のバンプ11を形成する。次に、図9(d)示のように、バンプ11の上からプリプレグ等の合成樹脂製シート12(請求項5の第3の絶縁体層に相当する)を積層し、加圧して、バンプ11を合成樹脂製シート12に貫通させることにより、基板52とバンプ11と合成樹脂製シート12とからなる非可撓性積層体54を形成する。
【0041】
次に最終目的とするフレックスリジッド基板のフレックス部となる部位にあるカバーレイ8の部分だけが露出するように、当該箇所に積層された非可撓性積層体54を例えば金型等によりくり貫くことにより、図10示のように、所定間隔の隙間55を有して2つに分離された非可撓性積層体56が形成される。なお、隙間55の間隔は、前記フレックス部の長さとほぼ等しく設定されている。
【0042】
(2−3)可撓性積層体9と非可撓性積層体56とを一体化する工程
前記(2−1)の工程で製造した可撓性積層体9の上に、前記(2−2)の工程で形成した非可撓性積層体56を、図11示のようにバンプ11が合成樹脂製シート12から露出している面を対向させて積層し、圧着する。このときバンプ11の先端が配線パターン6の表面に配設されるように、可撓性積層体9の両面に圧着する。そして、可撓性積層体9を多層プレス機に装着して、真空中にて加熱プレスすることにより一体化する。その結果、図12示のように、2つのリジッド部57と両リジッド部57を接続するフレックス部58とを有する6層のフレックスリジッド基板59が形成される。
【0043】
上記第2の実施形態によれば、非可撓性積層体56と可撓性積層体9とを一体化する前に、フレックスリジッド基板59のフレックス部58となる部位に積層される非可撓性積層体をくり貫いておくので、フレックス部58と両リジッド部57となる部位の位置あわせをし易くなる。従って、カバーレイ8の部分だけを正確に露出することができる。
【0044】
なお、上記第2の実施形態の(2−2)非可撓性積層体の形成工程は、図9(b)示の配線パターン53を備える基板52の表面に、さらに、絶縁体を介して導電体を積層して所定の配線パターンを形成する工程を有するようにしてもよい。この場合には、例えば8層以上のフレックスリジッド基板を容易に形成することができる。
【0045】
上記第1および第2の実施形態では、フレックスリジッド基板のフレックス部となる部位に積層される非可撓性積層体をくり貫く工程は、金型等により行うものとして説明したが、例えば、ルーター加工機(外形加工機)のドリルビットで除去すべき部分を加工して抜いてもよく、その他レーザー加工機やナイフのような刃物を用いるようにしてもよい。
【0046】
また、上記第1および第2の実施形態では、可撓性積層体9の両面に非可撓性積層体を積層するものとしたが、可撓性積層体9の一方の面にのみ積層してフレックスリジッド基板を製造するようにしてもよい。
【0047】
また、上記第1および第2の実施形態の可撓性積層体9を製造する工程((1−1)、(2−1))において、両面板3を用いるようにしたが、ベースフィルム1の片面にだけ銅箔等の導電体2を貼り付けた基板(片面板)を用いるようにして、可撓性積層体9の片面にだけ非可撓性積層体を積層してフレックスリジッド基板を製造するようにしてもよい。この場合には、片面板には貫通穴4を形成したりメッキ処理を施す必要がないので製造工程を簡略にすることができる。
【0048】
また、上記実施形態では、可撓性積層体9を製造する工程((1−1)、(2−1))において、基板3に穴部4を形成してスルーホール5を形成するようにしたが、スルーホール5の代わりに、レーザーで基板3の片面の導電体層2とベースフィルム1とを除去した穴部を穿設し、該穴部にメッキを充填したレーザービア(ビアフィル)を形成するようにしてもよい。この場合には、非可撓性積層体に形成されたバンプ11を、該レーザービアの真上に圧着することが可能になる。また、可撓性積層体9に形成された該レーザービアの真上にバンプ11を形成することもできる。この場合には、バンプ11の形成された可撓性積層体9を非可撓性基板(リジッド基板)に接続することにより多層配線基板を製造することができ、製造方法の自由度を広げることができる。
【0049】
また、可撓性積層体9を製造する工程((1−1)、(2−1))において、1枚のフレキシブル基板7を用いるようにしたが、2枚のフレキシブル基板7をバンプ11で接続して4層のフレキシブル基板にしてからカバーレイ8で被覆して可撓性積層体を製造するようにしてもよい。この場合には、一方のフレキシブル基板7にバンプ11を形成して該バンプ11に、フレックス部となる部位をくり貫いた合成樹脂製シート12を積層してから他方のフレキシブル基板7を圧着することにより、可撓性のすぐれたフレックスリジッド基板を製造することができる。
【0050】
また、上記実施形態では、可撓性積層体9にバンプ11を介して積層された積層体は、導電性支持体10と合成樹脂製シート12とからなる非可撓性積層体13や、基板52と合成樹脂製シート12とからなる非可撓性積層体56として説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、バンプ11を介して可撓性積層体9に積層される積層体は、電気抵抗素子やコンデンサ素子などを内蔵する多層配線基板であってもよく、該電気抵抗素子とコンデンサ素子とが同一の層に内蔵された多層配線基板であってもよい。なお、電気抵抗素子を内蔵する多層配線基板については特願2002−241937号公報、コンデンサ素子を内蔵する多層配線基板については特願2002−241938号公報、電気抵抗素子とコンデンサ素子とが同一の層に内蔵された多層配線基板については特願2002−255023号公報にそれぞれ詳細に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】可撓性積層体の製造方法を示す説明的断面図。
【図2】非可撓性積層体の製造方法を示す説明的断面図。
【図3】図1示の可撓性積層体に非可撓性積層体を積層する過程を示す説明的断面図。
【図4】図1示の可撓性積層体に非可撓性積層体が積層された状態を示す説明的断面図。
【図5】第1の実施形態の多層配線基板の製造過程の4層配線基板を示す説明的断面図。
【図6】第1の実施形態のフレックスリジッド基板を示す説明的断面図。
【図7】第1の実施形態のフレックスリジッド基板を示す説明的平面図。
【図8】第1の実施形態のフレックスリジッド基板を示す説明的断面図。
【図9】第2の実施形態の非可撓性積層体の製造方法を示す説明的断面図。
【図10】図9示の非可撓性積層体から不要部をくり貫いた状態を示す説明的断面図。
【図11】図1示の可撓性積層体に図10示の非可撓性積層体を積層する過程を示す説明的断面図。
【図12】第2の実施形態のフレックスリジッド基板を示す説明的断面図。
【符号の説明】
1・・・ベースフィルム、2・・・導電体、3・・・両面板、4・・・貫通穴、5・・・スルーホール、6,20,40,53・・・配線パターン、7・・・フレキシブル基板、8・・・カバーレイ、9・・・可撓性積層体、10・・・導電性支持体、11・・・バンプ、12,50・・・合成樹脂製シート、13,54,56・・・非可撓性積層体、14・・・予備成形体、21・・・4層配線基板、30,57・・・リジッド部、31,58・・・フレックス部、32,41,59・・・フレックスリジッド基板。
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子部品が実装される非可撓性部(以下、リジッド部と称す)と、2つのリジッド部の間に接続されて折り曲げ可能な可撓性部(以下、フレックス部と称す)とを備える多層配線基板(フレックスリジッド基板)が携帯電話などの小型の電子機器などに用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなフレックスリジッド基板は、従来、例えば以下のようにして製造されている。まず、ポリイミド等の絶縁体から構成されるフィルムの両面に銅箔等の導電体を貼り付けてエッチングにより回路パターンを形成してフレキシブル基板を製造する。そして、フレキシブル基板にカバーレイを積層して回路パターンを被覆し、カバーレイの上からプリプレグ等の絶縁体層と銅箔などの導電体層を積層して予備成形体を形成する。そして、予備成形体にドリルで貫通穴を形成してからメッキを施してスルーホールを形成し、スルーホールを介して最外層の回路パターン同士を接続する。さらに、最終目的物のフレックスリジッド基板と成すために、リジッド部を2つに分割し、2つのリジッド部に挟まれてフレックス部となるカバーレイの部分だけが露出するように、当該箇所に積層されている絶縁体層と導電体層とをくり貫くことにより、2つのリジッド部と両リジッド部を接続するフレックス部とを備える多層配線基板を形成することができる。
【0004】
しかしながら、上述の製造方法では、フレキシブル基板に絶縁体層と導電体層とが積層された予備成形体にスルーホールを形成する工程は、数段階に及ぶメッキ処理を必要とするのでメッキ処理に多くの手間がかかってしまう。また、従来の製造方法は、フレキシブル基板に絶縁体層と導電体層とを1層ずつ順番に片面ずつ積層して前記予備成形体を形成するので、最終的にフレックスリジッド基板に仕上げるまでの製造工程が煩雑であるという不具合がある。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−93534号公報 (第2頁、第1−3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる不具合を解消し、製造工程を簡略にすることができる多層配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明の多層配線基板の製造方法の第1の態様は、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板の製造方法において、合成樹脂からなる第1の絶縁体層の少なくとも一方の面に導電体層を形成し、該導電体層にエッチングを施して所定の第1の配線パターンを形成し、該第1の配線パターンの上で且つ可撓性部となる部位を被覆する被覆層を積層して可撓性積層体を製造する工程と、シート状導電性支持体の所定位置にバンプを形成し、該シート状導電性支持体の上に合成樹脂からなる第2の絶縁体層を積層して加圧することにより、該バンプの先端を第2の絶縁体層に貫通せしめ、該シート状導電性支持体と第2の絶縁体層とからなり、第2の絶縁体層から該バンプが露出している非可撓性積層体を形成する工程と、前記非可撓性積層体の第2の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性基板の少なくとも一方の表面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて、前記可撓性積層体の上に該シート状導電性支持体を第2の絶縁体層を介して積層し、該シート状導電性支持体にエッチングを施して所定の第2の配線パターンを形成する工程と、少なくとも可撓性部となる部位に積層された前記非可撓性積層体を除去することにより、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0008】
かかる本発明の第1の態様によれば、第1の絶縁体層の両面または片面に第1の配線パターンが形成され、可撓性部となる部位に被覆層が積層された可撓性積層体が製造される。また、バンプが形成されたシート状導電性支持体上に第2の絶縁体層を積層して加圧することにより、シート状導電性支持体と第2の絶縁体層とからなる非可撓性積層体が形成される。この非可撓性積層体はバンプの先端が第2の絶縁体層から露出しており、このバンプの先端が第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着するように、可撓性積層体に積層される。このとき、バンプが圧着される位置には被覆層が積層されていないのでバンプと第1の配線パターンとは良好に接続される。そして、最外層のシート状導電性支持体に第2の配線パターンを形成した後、非可撓性部を2つに分割して2つの非可撓性部に挟まれて可撓性部となる部位から、被覆層に積層された非可撓性積層体や不要部分を除去することにより、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板を形成することができる。従って、従来の製造方法のようにドリル等で貫通穴を形成する工程や、メッキを施す工程などの煩雑な処理が不要となり、製造工程を簡略化することができる。
【0009】
また、本発明の第1の態様は、前記可撓性積層体を製造する工程と前記非可撓性積層体を形成する工程とが並列に処理されることが好ましい。
【0010】
かかる本発明によれば、例えば、可撓性積層体を製造するラインと、非可撓性積層体を形成するラインとを並設し、それぞれが近似したタイミングで形成された可撓性積層体と非可撓性積層体とを一体化するラインを設けるようにすることができる。従って、多層配線基板を製造する時間を短縮することが可能になる。
【0011】
また、本発明の第1の態様は、最外層の配線パターンの上に絶縁体層を介して導電体層を積層し、該導電体層に所定の配線パターンを形成するようにしてもよい。
【0012】
かかる本発明によれば、可撓性積層体と非可撓性積層体とを一体化して第2の配線パターンを形成した後に、例えば、前記非可撓性積層体と同じものをバンプの先端が第2の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめられるように積層して最外層に第3の配線パターンを形成する。そして、不要な非可撓性積層体をくり貫くことにより、容易に4層以上の配線基板を形成することができる。なお、最外層の配線パターンの上に積層する積層体は、バンプのほかに、レーザーで形成した穴部にメッキを施したレーザービアなどを有していてもよい。
【0013】
また、本発明の第1の態様は、前記非可撓性積層体の第2の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性積層体の両面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて、前記可撓性積層体の上に該シート状導電性支持体を第2の絶縁体層を介して積層し、該シート状導電性支持体にエッチングを施して所定の第2の配線パターンを形成するようにしてもよい。
【0014】
かかる本発明によれば、可撓性積層体の両面にバンプを介して配線パターンが形成された4層の配線基板を容易に製造することができる。従来の方法では可撓性積層体に絶縁体層と導電体層を積層するときには片面ずつ積層するしかなかったが、本発明によれば一度に両面に積層することができる。そして、例えば、可撓性積層体を製造するラインで1つの可撓性積層体を製造する間に、非可撓性積層体を形成するラインで2つの非可撓性積層体を形成して、それらを一体化するようにすれば製造工程を短縮することが可能になる。また、可撓性積層体の両面の最外層の配線パターンの上に絶縁体層を介して導電体層を積層し、該導電体層に所定の配線パターンを形成すれば、例えば6層〜10層などの多層配線基板を容易に製造することが可能になる。
【0015】
また、前記の目的を達成するために、本発明の多層配線基板の製造方法の第2の態様は、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板の製造方法において、合成樹脂からなる第1の絶縁体層の少なくとも一方の面に第1の導電体層を形成し、該第1の導電体層にエッチングを施して所定の第1の配線パターンを形成し、該第1の配線パターンの上で且つ可撓性部となる部位を被覆する被覆層を積層して可撓性積層体を製造する工程と、合成樹脂からなる第2の絶縁体層の少なくとも一方の面に第2の導電体層を形成し、該第2の導電体層にエッチングを施して所定の第2の配線パターンを形成し、非可撓性基板を製造する工程と、非可撓性基板の第2の配線パターンが形成された面の所定位置にバンプを形成し、該バンプが形成された非可撓性基板の上に合成樹脂からなる第3の絶縁体層を積層して加圧することにより、該バンプの先端を第3の絶縁体層に貫通せしめ、第3の絶縁体層から該バンプが露出している非可撓性積層体を形成し、該非可撓性積層体から、少なくとも可撓性部となる部位を除去する工程と、少なくとも可撓性部となる部位が除去された非可撓性積層体の第3の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性基板の少なくとも一方の表面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて積層することにより、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0016】
かかる本発明の第2の態様によれば、可撓性積層体に積層される非可撓性積層体は、該非可撓性積層体と可撓性積層体とを一体化する前に、少なくとも可撓性部となる部位がくり貫かれて除去されている。そのため、該非可撓性積層体と可撓性積層体とを一体化するときに、非可撓性部と、両非可撓性部を接続する可撓性部となる部位の位置あわせがし易くなる。従って、可撓性積層体の被覆層の部分だけを正確に露出することができる。
【0017】
また、本発明の第2の態様は、前記可撓性積層体を製造する工程と、前記可撓性積層体に積層される非可撓性積層体を形成する工程とが並列に処理されることが好ましい。かかる本発明によれば、多層配線基板を製造するラインを分割して製造時間を短縮することが可能になる。
【0018】
また、本発明の第2の態様は、前記非可撓性基板の最外層の配線パターンの上に絶縁体層を介して導電体層を積層し、該導電体層に所定の配線パターンを形成するようにしてもよい。
【0019】
かかる本発明によれば、3層以上の非可撓性基板を製造し、該非可撓性基板の表面にバンプを形成することにより、容易に4層以上の配線基板を形成することができる。なお、該非可撓性基板の表面にバンプを形成する前に、レーザーで形成した穴部にメッキを施したレーザービアやバンプなどを有する非可撓性基板を製造しておくようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の第2の態様は、前記可撓性積層体に積層される非可撓性積層体の第3の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性積層体の両面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて積層するようにしてもよい。
【0021】
かかる本発明によれば、可撓性積層体に積層される非可撓性積層体は、可撓性積層体の両面にバンプを介して積層されるので、可撓性積層体の両面に一度に積層することができる。従って、製造工程を従来よりも簡略にすることができる。また、可撓性積層体の両面に積層する非可撓性積層体に3層以上の配線パターンを形成することにより、8層以上の多層配線基板を容易に製造することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本発明の第1の実施形態の多層配線基板に用いる可撓性積層体の製造方法を示す説明的断面図であり、図2は可撓性積層体に積層する非可撓性積層体の製造方法を示す説明的断面図である。また、図3乃至図6は第1の実施形態の多層配線基板の製造工程を示す説明的断面図であり、図7は第1の実施形態の多層配線基板の平面図である。また、図8は第1の実施形態の多層配線基板の説明的断面図である。また、図9乃至図12は第2の実施形態の多層配線基板の製造工程を示す説明的断面図である。
【0023】
本発明の第1の実施形態の多層配線基板の製造方法は、(1−1)可撓性積層体の製造工程、(1−2)非可撓性積層体の形成工程、および(1−3)可撓性積層体と非可撓性積層体を一体化する工程とに大別される。以下、(1−1)〜(1−3)の各工程を順次説明する。なお、最終目的とする多層配線基板(以下フレックスリジッド基板と称す)を製造する工場内では、例えば、可撓性積層体を製造するラインと非可撓性積層体を製造するラインとが並設され、1つの可撓性積層体を製造する間に2つの非可撓性積層体を製造することが可能である。
【0024】
(1−1)可撓性積層体の製造工程
まず、図1(a)を参照して、例えば、ポリイミドから構成されるベースフィルム1の両面に銅箔等の導電体2を貼り付けた基板3(両面板3)にドリル又はレーザで貫通穴4を形成する。なお、ベースフィルム1は請求項1の第1の絶縁体層に相当し、可撓性と耐熱性を有する絶縁体であればポリイミド以外の材料を用いてもよい。
【0025】
次に、貫通穴4が形成された両面板3にメッキを施す。前記メッキは、それ自体公知の方法により行うことができ、一連の処理により貫通穴4には銅メッキが形成され、両面板3にスルーホール5が形成される。
【0026】
次に、スルーホール5が形成された両面板3の両面にエッチングを施すことにより、図1(b)示のように、配線パターン6(請求項1の第1の配線パターンに相当する)を備えるフレキシブル基板7が得られる。また、前記エッチングは、それ自体公知の方法により行うことができる。
【0027】
次に、図1(c)示のように、フレキシブル基板7の表面の一部に、例えばポリイミド等からなる絶縁体層と接着剤層とから構成されたカバーレイ8(請求項1の被覆層に相当する)を積層して配線パターン6を被覆し、フレキシブル基板7とカバーレイ8とからなる可撓性積層体9を製造する。なお、カバーレイ8は、最終目的物であるフレックスリジッド基板の可撓性部(フレックス部)となる部位に積層され、バンプが接続される部位には積層されない。
【0028】
(1−2)非可撓性積層体を形成する工程
まず、図2(a)示のように、例えば厚さ18μmの銅箔等の導電性支持体10(請求項1のシート状導電性支持体に相当する)上の所定の位置に、複数のバンプ11を形成する。バンプ11は、導電性支持体10の上に、所定の位置に貫通孔を備えるメタルマスクを積層し、該メタルマスクの上から銀ペーストをスクリーン印刷して、乾燥することにより形成される。なお、銀ペーストの代わりに銅ペースト等の他の導電性ペーストを用いるようにしてもよい。
【0029】
次に、図2(b)示のように、バンプ11が形成された導電性支持体10にプリプレグ等の合成樹脂製シート12(請求項1の第2の絶縁体層に相当する)を積層し、加圧して、バンプ11を合成樹脂製シート12に貫通させることにより、導電性支持体10とバンプ11と合成樹脂製シート12とからなる非可撓性積層体13を形成する。なお、合成樹脂製シート12は、例えば60μmの厚さを備えており、バンプ11はかかる合成樹脂製シート12を貫通するために、例えば導電性支持体10に接触する部分の径が0.2mm、高さが0.1mmの大きさとなるように形成される。従って、非可撓性積層体13は、バンプ11の先端が合成樹脂製シート12から露出している。
【0030】
(1−3)可撓性積層体9と非可撓性積層体13とを一体化する工程
前記(1−1)の工程で製造した可撓性積層体9の上に、前記(1−2)の工程で形成した非可撓性積層体13を、図3示のようにバンプ11が合成樹脂製シート12から露出している面を対向させて積層し、圧着する。このときバンプ11の先端が配線パターン6の表面に配設されるように、可撓性積層体9の両面に圧着する。そして、可撓性積層体9を多層プレス機に装着して、真空中にて加熱プレスすることにより図4示のように一体化して予備成形体14を形成する。なお、可撓性積層体9においてバンプ11の先端が接続される部位にはカバーレイ8が積層されていないので、バンプ11と配線パターン6とは良好に接続されることとなる。
【0031】
次に、前記予備成形体14の表面、すなわち、可撓性積層体9に合成樹脂製シート12を介して一体化された導電性支持体10に、エッチングレジスト膜となる感光性フィルムを貼り付け、導電性支持体10の配線パターン20として必要な部分を残すように、エッチングを施す。その結果、図5示のように、配線パターン20(請求項1の第2の配線パターンに相当する)を備える4層配線基板21が得られる。
【0032】
次に最終目的のフレックスリジッド基板のフレックス部となる部位にあるカバーレイ8の部分だけが露出するように、当該箇所に積層された非可撓性積層体13を例えば金型等によりくり貫くことにより、図6示のように、2つのリジッド部30と両リジッド部30を接続するフレックス部31とを有する4層のフレックスリジッド基板32が形成される。また、図7に平面図で示すように、フレックスリジッド基板32のフレックス部31の幅とリジッド部30の幅とが異なる場合には、上記くり貫き工程でカバーレイ8の上に積層された非可撓性積層体13以外にも不要な部分を除去する。なお、図7では配線パターン20を省略した。また、最外層の配線パターン20の上には、耐熱性被覆及び外部環境からの保護のため絶縁体インキを塗布し、例えば20μmの厚さのレジストを形成することが好ましい。
【0033】
上記第1の実施形態によれば、フレックスリジッド基板32を製造するために、可撓性積層体9の製造工程と非可撓性積層体13の製造工程とを並列に処理することが可能であり、また、可撓性積層体9の両面に一度に非可撓性積層体13を積層することができる。従って、従来のように1層ずつ片面ずつ積層する製造方法に比べて製造工程を簡略化することができる。
【0034】
また、フレックスリジッド基板32は従来のように最外層同士を接続するスルーホールを設けないので、貫通穴の形成やそれに伴うメッキ処理をする必要がなく、このような煩雑な製造工程を低減することができる。
【0035】
さらに、フレックスリジッド基板32では、配線パターン20において、バンプ11により層間接続することにより、従来のようにスルーホールに接続するランド径と比べて、バンプ11に接続するランド径を小さくすることができ、配線パターン20を高密度化することができる。
【0036】
なお、上記第1の実施形態の製造方法で製造された図5示の配線パターン20を備える4層配線基板21の両面に、さらに非可撓性積層体13を一体化する工程を有するようにしてもよい。この場合には、図3乃至図6を参照して説明した方法において可撓性積層体9を4層配線基板21に置き換えて、4層配線基板21に非可撓性積層体13を一体化し配線パターン40を形成して不要部分をくり貫くことにより、図8示の6層のフレックスリジッド基板41を製造することができる。
【0037】
また、4層配線基板21に積層する積層体は、非可撓性積層体13に限定されるものではなく、4層配線基板21に絶縁体層を介して導電体層を積層するものであればよく、例えばレーザーで形成した穴部にメッキを施したレーザービア等を含んでいてもよい。さらに、複数の積層体を積層して8層、10層等のフレックスリジッド基板を形成するようにしてもよい。
【0038】
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本第2の実施形態の多層配線基板の製造方法は、(2−1)可撓性積層体の製造工程、(2−2)非可撓性積層体の形成工程、および(2−3)可撓性積層体と非可撓性積層体を一体化して多層配線基板を製造する工程とに大別される。このうち、(2−1)可撓性積層体の製造工程は、第1の実施形態の(1−1)可撓性積層体の製造工程と全く同一の工程なので説明を省略する。なお、第1の実施形態と同一の構成には同一の参照番号を付与して説明を省略する。
【0039】
(2−2)非可撓性積層体の形成工程
まず、図9(a)を参照して、例えばプリプレグ等から構成される合成樹脂製シート50(請求項5の第2の絶縁体層に相当する)の両面に銅箔等の導電体51を貼り付けた基板52にエッチングを施すことにより、図9(b)示のように、配線パターン53(請求項5の第2の配線パターンに相当する)を形成する。
【0040】
次に、図9(c)示のように、配線パターン53が形成された基板52の所定の位置に複数のバンプ11を形成する。次に、図9(d)示のように、バンプ11の上からプリプレグ等の合成樹脂製シート12(請求項5の第3の絶縁体層に相当する)を積層し、加圧して、バンプ11を合成樹脂製シート12に貫通させることにより、基板52とバンプ11と合成樹脂製シート12とからなる非可撓性積層体54を形成する。
【0041】
次に最終目的とするフレックスリジッド基板のフレックス部となる部位にあるカバーレイ8の部分だけが露出するように、当該箇所に積層された非可撓性積層体54を例えば金型等によりくり貫くことにより、図10示のように、所定間隔の隙間55を有して2つに分離された非可撓性積層体56が形成される。なお、隙間55の間隔は、前記フレックス部の長さとほぼ等しく設定されている。
【0042】
(2−3)可撓性積層体9と非可撓性積層体56とを一体化する工程
前記(2−1)の工程で製造した可撓性積層体9の上に、前記(2−2)の工程で形成した非可撓性積層体56を、図11示のようにバンプ11が合成樹脂製シート12から露出している面を対向させて積層し、圧着する。このときバンプ11の先端が配線パターン6の表面に配設されるように、可撓性積層体9の両面に圧着する。そして、可撓性積層体9を多層プレス機に装着して、真空中にて加熱プレスすることにより一体化する。その結果、図12示のように、2つのリジッド部57と両リジッド部57を接続するフレックス部58とを有する6層のフレックスリジッド基板59が形成される。
【0043】
上記第2の実施形態によれば、非可撓性積層体56と可撓性積層体9とを一体化する前に、フレックスリジッド基板59のフレックス部58となる部位に積層される非可撓性積層体をくり貫いておくので、フレックス部58と両リジッド部57となる部位の位置あわせをし易くなる。従って、カバーレイ8の部分だけを正確に露出することができる。
【0044】
なお、上記第2の実施形態の(2−2)非可撓性積層体の形成工程は、図9(b)示の配線パターン53を備える基板52の表面に、さらに、絶縁体を介して導電体を積層して所定の配線パターンを形成する工程を有するようにしてもよい。この場合には、例えば8層以上のフレックスリジッド基板を容易に形成することができる。
【0045】
上記第1および第2の実施形態では、フレックスリジッド基板のフレックス部となる部位に積層される非可撓性積層体をくり貫く工程は、金型等により行うものとして説明したが、例えば、ルーター加工機(外形加工機)のドリルビットで除去すべき部分を加工して抜いてもよく、その他レーザー加工機やナイフのような刃物を用いるようにしてもよい。
【0046】
また、上記第1および第2の実施形態では、可撓性積層体9の両面に非可撓性積層体を積層するものとしたが、可撓性積層体9の一方の面にのみ積層してフレックスリジッド基板を製造するようにしてもよい。
【0047】
また、上記第1および第2の実施形態の可撓性積層体9を製造する工程((1−1)、(2−1))において、両面板3を用いるようにしたが、ベースフィルム1の片面にだけ銅箔等の導電体2を貼り付けた基板(片面板)を用いるようにして、可撓性積層体9の片面にだけ非可撓性積層体を積層してフレックスリジッド基板を製造するようにしてもよい。この場合には、片面板には貫通穴4を形成したりメッキ処理を施す必要がないので製造工程を簡略にすることができる。
【0048】
また、上記実施形態では、可撓性積層体9を製造する工程((1−1)、(2−1))において、基板3に穴部4を形成してスルーホール5を形成するようにしたが、スルーホール5の代わりに、レーザーで基板3の片面の導電体層2とベースフィルム1とを除去した穴部を穿設し、該穴部にメッキを充填したレーザービア(ビアフィル)を形成するようにしてもよい。この場合には、非可撓性積層体に形成されたバンプ11を、該レーザービアの真上に圧着することが可能になる。また、可撓性積層体9に形成された該レーザービアの真上にバンプ11を形成することもできる。この場合には、バンプ11の形成された可撓性積層体9を非可撓性基板(リジッド基板)に接続することにより多層配線基板を製造することができ、製造方法の自由度を広げることができる。
【0049】
また、可撓性積層体9を製造する工程((1−1)、(2−1))において、1枚のフレキシブル基板7を用いるようにしたが、2枚のフレキシブル基板7をバンプ11で接続して4層のフレキシブル基板にしてからカバーレイ8で被覆して可撓性積層体を製造するようにしてもよい。この場合には、一方のフレキシブル基板7にバンプ11を形成して該バンプ11に、フレックス部となる部位をくり貫いた合成樹脂製シート12を積層してから他方のフレキシブル基板7を圧着することにより、可撓性のすぐれたフレックスリジッド基板を製造することができる。
【0050】
また、上記実施形態では、可撓性積層体9にバンプ11を介して積層された積層体は、導電性支持体10と合成樹脂製シート12とからなる非可撓性積層体13や、基板52と合成樹脂製シート12とからなる非可撓性積層体56として説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、バンプ11を介して可撓性積層体9に積層される積層体は、電気抵抗素子やコンデンサ素子などを内蔵する多層配線基板であってもよく、該電気抵抗素子とコンデンサ素子とが同一の層に内蔵された多層配線基板であってもよい。なお、電気抵抗素子を内蔵する多層配線基板については特願2002−241937号公報、コンデンサ素子を内蔵する多層配線基板については特願2002−241938号公報、電気抵抗素子とコンデンサ素子とが同一の層に内蔵された多層配線基板については特願2002−255023号公報にそれぞれ詳細に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】可撓性積層体の製造方法を示す説明的断面図。
【図2】非可撓性積層体の製造方法を示す説明的断面図。
【図3】図1示の可撓性積層体に非可撓性積層体を積層する過程を示す説明的断面図。
【図4】図1示の可撓性積層体に非可撓性積層体が積層された状態を示す説明的断面図。
【図5】第1の実施形態の多層配線基板の製造過程の4層配線基板を示す説明的断面図。
【図6】第1の実施形態のフレックスリジッド基板を示す説明的断面図。
【図7】第1の実施形態のフレックスリジッド基板を示す説明的平面図。
【図8】第1の実施形態のフレックスリジッド基板を示す説明的断面図。
【図9】第2の実施形態の非可撓性積層体の製造方法を示す説明的断面図。
【図10】図9示の非可撓性積層体から不要部をくり貫いた状態を示す説明的断面図。
【図11】図1示の可撓性積層体に図10示の非可撓性積層体を積層する過程を示す説明的断面図。
【図12】第2の実施形態のフレックスリジッド基板を示す説明的断面図。
【符号の説明】
1・・・ベースフィルム、2・・・導電体、3・・・両面板、4・・・貫通穴、5・・・スルーホール、6,20,40,53・・・配線パターン、7・・・フレキシブル基板、8・・・カバーレイ、9・・・可撓性積層体、10・・・導電性支持体、11・・・バンプ、12,50・・・合成樹脂製シート、13,54,56・・・非可撓性積層体、14・・・予備成形体、21・・・4層配線基板、30,57・・・リジッド部、31,58・・・フレックス部、32,41,59・・・フレックスリジッド基板。
Claims (8)
- 2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板の製造方法において、
合成樹脂からなる第1の絶縁体層の少なくとも一方の面に導電体層を形成し、該導電体層にエッチングを施して所定の第1の配線パターンを形成し、該第1の配線パターンの上で且つ可撓性部となる部位を被覆する被覆層を積層して可撓性積層体を製造する工程と、
シート状導電性支持体の所定位置にバンプを形成し、該シート状導電性支持体の上に合成樹脂からなる第2の絶縁体層を積層して加圧することにより、該バンプの先端を第2の絶縁体層に貫通せしめ、該シート状導電性支持体と第2の絶縁体層とからなり、第2の絶縁体層から該バンプが露出している非可撓性積層体を形成する工程と、
前記非可撓性積層体の第2の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性基板の少なくとも一方の表面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて、前記可撓性積層体の上に該シート状導電性支持体を第2の絶縁体層を介して積層し、該シート状導電性支持体にエッチングを施して所定の第2の配線パターンを形成する工程と、
少なくとも可撓性部となる部位に積層された前記非可撓性積層体を除去することにより、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板を形成する工程とを有することを特徴とする多層配線基板の製造方法。 - 前記可撓性積層体を製造する工程と前記非可撓性積層体を形成する工程とが並列に処理されることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板の製造方法。
- 最外層の配線パターンの上に絶縁体層を介して導電体層を積層し、該導電体層に所定の配線パターンを形成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の多層配線基板の製造方法。
- 前記非可撓性積層体の第2の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性積層体の両面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて、前記可撓性積層体の上に該シート状導電性支持体を第2の絶縁体層を介して積層し、該シート状導電性支持体にエッチングを施して所定の第2の配線パターンを形成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項記載の多層配線基板の製造方法。
- 2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板の製造方法において、
合成樹脂からなる第1の絶縁体層の少なくとも一方の面に第1の導電体層を形成し、該第1の導電体層にエッチングを施して所定の第1の配線パターンを形成し、該第1の配線パターンの上で且つ可撓性部となる部位を被覆する被覆層を積層して可撓性積層体を製造する工程と、
合成樹脂からなる第2の絶縁体層の少なくとも一方の面に第2の導電体層を形成し、該第2の導電体層にエッチングを施して所定の第2の配線パターンを形成し、非可撓性基板を製造する工程と、
非可撓性基板の第2の配線パターンが形成された面の所定位置にバンプを形成し、該バンプが形成された非可撓性基板の上に合成樹脂からなる第3の絶縁体層を積層して加圧することにより、該バンプの先端を第3の絶縁体層に貫通せしめ、第3の絶縁体層から該バンプが露出している非可撓性積層体を形成し、該非可撓性積層体から、少なくとも可撓性部となる部位を除去する工程と、
少なくとも可撓性部となる部位が除去された非可撓性積層体の第3の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性基板の少なくとも一方の表面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて積層することにより、2つの非可撓性部と両非可撓性部を接続する可撓性部とを備える多層配線基板を形成する工程とを有することを特徴とする多層配線基板の製造方法。 - 前記可撓性積層体を製造する工程と、前記可撓性積層体に積層される非可撓性積層体を形成する工程とが並列に処理されることを特徴とする請求項5記載の多層配線基板の製造方法。
- 前記非可撓性基板の最外層の配線パターンの上に絶縁体層を介して導電体層を積層し、該導電体層に所定の配線パターンを形成することを特徴とする請求項5または請求項6記載の多層配線基板の製造方法。
- 前記可撓性積層体に積層される非可撓性積層体の第3の絶縁体層から露出せしめられたバンプの先端を、前記可撓性積層体の両面の第1の配線パターンの表面で非可撓性部となる位置に圧着せしめて積層することを特徴とする請求項5乃至請求項7のうちいずれか1項記載の多層配線基板の製造方法。
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JP2007318250A (ja) * | 2006-05-23 | 2007-12-06 | Dainippon Printing Co Ltd | カメラモジュール |
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US8404978B2 (en) | 2010-02-12 | 2013-03-26 | Ibiden Co., Ltd. | Flex-rigid wiring board and method for manufacturing the same |
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2002
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