JP2004210743A - セラミド産生促進剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】生体自体が有するセラミド産生機能を健常に戻すことにより、加齢、紫外線曝露、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬などによって減少した角層中のセラミド代謝を回復させて、セラミド量を増加させ、その結果、優れた、保湿機能およびバリア機能を有する皮膚を取り戻すことができるセラミド産生促進剤を提供すること。
【解決手段】セラミド産生促進剤が開示されている。本発明のセラミド産生促進剤は、有効成分としてシソ科植物由来の抽出物を含有する。本発明に用いられるシソ科植物由来の抽出物は、正常ヒト表皮細胞を活性化させることにより、当該細胞中でのセラミドの合成を促進させる。
【選択図】 なし
【解決手段】セラミド産生促進剤が開示されている。本発明のセラミド産生促進剤は、有効成分としてシソ科植物由来の抽出物を含有する。本発明に用いられるシソ科植物由来の抽出物は、正常ヒト表皮細胞を活性化させることにより、当該細胞中でのセラミドの合成を促進させる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミド産生促進剤に関し、より詳細には、皮膚表皮の角質細胞間脂質中のセラミド産生を促進することにより、皮膚のバリア機能および保湿機能を改善し、更には老化に伴う乾燥肌およびアトピー性皮膚炎などによる肌荒れの予防効果ならびに改善効果を有するセラミド産生促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚は、生体の最外層を覆い、外界との境界を形成して外界物質の浸入防止、水分を包含する体内成分の損失防止などの生命維持に必須なバリア機能を有している。角質の細胞間には、セラミド、コレステロールおよび脂肪酸を主成分とする脂質が多重な層板構造、いわゆるラメラ構造が形成されている。この層板構造が水分透過バリアとして重要な役割を果たしている。
【0003】
特に角質におけるセラミドは、上記バリアの形成に必須な成分であると考えられている。しかし、このセラミドの代謝は、加齢、紫外線曝露、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬などによって、健全な状態が損われることがある。その結果、角層中のセラミド量が減少して、例えば、皮膚の保湿機能およびバリア機能の低下を引き起こすことが数多く報告されている。
【0004】
このような保湿機能またはバリア機能の低下を引き起こした皮膚に対し、セラミド産生を促進する物質を投与して細胞内での内的産生を促進させる技術が提案されている。
【0005】
例えば、フレグランスジャーナル,1999年,第10巻,p.23−28は、このようなセラミド産生を促進する物質としてナイアシンアミドを用いることを開示している。また、他の技術としてセラミド自体を外部から直接皮膚細胞に補給する方法も知られている。しかし、いずれの技術においても、長期的な効果を認めることができず、かつ投与または補給された物質の安定性に欠けるという問題が指摘されている。
【0006】
また、セラミド産生を促進する物質については、他にも幾つかの技術が開発されている(特許文献1)。しかし、皮膚外用剤および飲食物に使用し得るセラミド産生を促進する物質に関しては、いまだ充分なバリエーションの存在が確認されていない。
【0007】
【特許文献1】特願2002−327912号
【0008】
【非特許文献1】フレグランスジャーナル,1999年,第10巻,p.23−28
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、生体自体が有するセラミド産生機能を健常に戻すことにより、加齢、紫外線曝露、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬などによって減少した角層中のセラミド代謝を回復させて、セラミド量を増加させ、その結果、優れた、保湿機能およびバリア機能を有する皮膚を取り戻すことができるセラミド産生促進剤を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シソ科植物由来の抽出物を有効成分として含有するセラミド産生促進剤である。これによって、前記課題が解決される。
【0011】
好ましい実施態様では、前記セラミド産生促進剤は、前記シソ科植物を、アルコールもしくは極性有機溶媒を70重量%以上の割合で含有する第1水溶液で抽出する、第1抽出工程;ならびに、該第1抽出工程で得られる第1抽出物を水で抽出し、そして残渣を得る、第2抽出工程;を、この順で包含する方法によって得られる、前記残渣中に含有される前記抽出物を含有する。
【0012】
好ましい実施態様では、更に前記残渣を、アルコールもしくは極性有機溶媒を20重量%から40重量%の割合で含有する第3水溶液で抽出する、第3抽出工程を、包含する方法によって得られる、第3抽出物中に含有される前記抽出物を含有する、セラミド産生促進剤である。
【0013】
更に好ましい実施態様では、前記シソ科植物は、ローズマリー、セージ、ラベンダー、タイムおよびシソからなる群より選択される植物である。
【0014】
好ましい実施態様では、前記セラミド産生促進剤は、皮膚外用剤、液体飲料および食品として用いられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
【0016】
本発明のセラミド産生促進剤は、シソ科植物由来の抽出物を有効成分として含有する。
【0017】
本発明において用いられるシソ科植物としては、ローズマリー(Rosmarinus officinalis L.)、セージ(Salvia officinalis L.)、ラベンダー(Lavandula officinalis)、タイム(Thymus serpyllum L. , Thymus vulgaris L.)およびシソ(Perilla frutescens Britton var. acuta Kudo)などが挙げられる。
【0018】
本発明において用いられるシソ科植物は、生のもの(例えば、採取後そのままのもの)、乾燥品のもの(例えば、天日乾燥処理をしたもの)、またはこれらの組み合わせのいずれの形態でもよく、所望のサイズに裁断または粉砕されていてもよい。使用されるシソ科植物は、その植物の全草、葉、茎、根、花弁、果実、種子またはその他任意の部位から、当業者によって適切に選択されてもよい。また、好ましくは葉および/または茎が用いられる。
【0019】
本発明においてシソ科植物の抽出物は、例えば、以下のような方法で得ることができるが、これら方法に限定されない。
【0020】
先ず、シソ科植物を、アルコールもしくは極性有機溶媒を水溶液全量の重量を基準として、70重量%以上の割合で含有する溶液といった第1水溶液に浸漬する。所定時間の経過の後に、シソ科植物をろ過などの方法で取り除く。ここで、第1水溶液を蒸発乾固させてもよい。次に、水を加えて第2抽出を行う。本発明におけるセラミド産生促進効果を有する抽出物は、この第2抽出工程による残渣中に含有される。本発明における第2抽出工程は、第1抽出工程によって得られる第1抽出物中の水溶性物質を抽出分離する工程であると言える。
【0021】
本発明においては、第2抽出工程によって得られる残渣をセラミド産生促進剤に含有されるシソ科植物の抽出物として用いてもよい。
【0022】
更に本発明においては、シソ科植物の抽出物の精製度を向上させるために、第2抽出工程の後に第3抽出工程を行ってもよい。第3抽出工程においては、第2抽出工程で得られた残渣を、アルコールもしくは極性有機溶媒を水溶液全量の重量を基準として、好ましくは20重量%から40重量%、より好ましくは25重量%から35重量%の割合で含有する溶液といった第3水溶液で抽出を行う。第3抽出工程による抽出残渣をろ過除去することにより抽出物が得られる。本発明においてはその後、当業者に公知の手段を用いて、更に濃縮および精製が行われてもよい。
【0023】
本発明のセラミド産生促進剤が、前記第3抽出工程で得られるシソ科植物の抽出物を含有することによって、セラミド産生促進効果をより向上させることが可能となる。
【0024】
本発明において、上記第1および第3抽出工程に使用し得るアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノールおよびn−プロパノールといった低級アルコールが挙げられる。また極性有機溶媒としては、例えば、アセトン;酢酸エチルエステルのようなエステル類;ジエチルエーテルまたは石油エーテルのようなエーテル類;塩化メチレンまたはクロロホルムのような塩素系有機溶媒が挙げられる。これらは、単独で用いられても、複数の組み合わせで用いられてもよい。
【0025】
上記抽出は室温で行うこともできるが、好ましくは5℃〜120℃、より好ましくは40℃〜100℃の温度範囲で行われる。抽出時間は、抽出温度によって異なるものであるが、室温付近で抽出する場合には1日間〜10日間を要し、50℃以上で抽出する場合には1時間〜96時間で抽出できる。
【0026】
このようにして、シソ科植物の抽出物を得ることができる。
【0027】
本発明に用いられる抽出物は、そのままでセラミド産生促進剤として用いることができるが、濃縮あるいは適当な溶媒(例えば、水または低級アルコール)で希釈して用いることもできる。また、この抽出物を含有する抽出液に噴霧乾燥あるいは凍結乾燥といった操作を施すことによって得られた固形物をセラミド産生促進剤として用いることもできる。
【0028】
またさらに本発明に用いられる抽出物は、吸着担体を利用して所望の有効成分を分離することで得ることもできる。
【0029】
例えば、シソ科植物をアルコールもしくは極性有機溶媒を70重量%以上の割合で含有する溶液といった第1水溶液に浸漬する。所定時間の経過の後に、シソ科植物をろ過などの方法で取り除く。次ぎに第1抽出物を、疎水性の担体を充填したカラムに通し、第1抽出物中の疎水性成分を疎水性の担体に吸着させ、そしてカラムを水で洗浄する。洗浄の後、アルコールもしくは極性有機溶媒を20重量%から40重量%の割合で含有する水溶液で、疎水性の担体に吸着した疎水性成分を溶出分離する。このようにして、本発明に用いられる抽出物を得ることも可能である。本発明においてはその後、当業者に公知の手段を用いて、濃縮および精製が行われてもよい。
【0030】
本発明に用いられる抽出物は、本発明のセラミド産生促進剤の全量に対して、好ましくは0.0001重量%〜99重量%、より好ましくは0.001重量%〜10重量%、より更に好ましくは0.001重量%〜5重量%、最も好ましくは0.01重量%〜1重量%の割合で含有されている。本発明のセラミド産生促進剤における抽出物の含有量が0.0001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、セラミドの産生を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。これら含有量は、抽出物の濃度およびセラミド産生促進剤の剤型によって、当業者により適宜選択される。
【0031】
本発明のセラミド産生促進剤は、後述する剤型に応じて、任意のその他成分を含有する。このようなその他成分の例としては、油剤、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、色剤、粉体、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、香料、アルコール、および水、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。本発明のセラミド産生促進剤に含まれる上記その他成分の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0032】
本発明のセラミド産生促進剤の剤型は、特に限定されず、化粧料、医薬部外品、医薬品などの剤型をとることができる。本発明においては、皮膚外用剤の剤形に調製されることが好ましく、特に化粧料の剤型に使用することが好ましい。このような化粧料のより具体的な例としては、洗顔クリーム、化粧水、乳液、ファンデーション、パック、ローション、ゲル、およびスティックが挙げられる。
【0033】
本発明のセラミド産生促進剤は、例えば、皮膚に直接付与(例えば、塗布またはスプレー)されることにより、有効成分として含有される上記抽出物が、加齢、紫外線曝露、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬などによって減少した正常ヒト表皮細胞中のセラミド代謝を回復させて、細胞内のセラミド量を増加させる役割を果たす。その結果、優れた保湿機能およびバリア機能を皮膚に提供することができる。本発明のセラミド産生促進剤はまた、上記保湿機能およびバリア機能に代表される皮膚の正常化に加えて、このような機能の低下を予防することもできる。用量は、特に限定されず、使用者の体格、体質などの条件に応じて任意に選択され得る。
【0034】
あるいは、上記抽出物を含有する本発明のセラミド産生促進剤は、上記のような外用の用途とは別に、(例えば、液体飲料または食品の形態で)内服しても同様のヒト正常皮膚細胞中のセラミド産生機能を向上させることができる。
【0035】
次に、本発明のセラミド産生促進剤を液体飲料として用いる場合について説明する。
【0036】
本発明のセラミド産生促進剤を液体飲料として用いる場合、本発明に用いられる抽出物は、上記皮膚外用剤と同様に、シソ科植物からの抽出物であればよい。
【0037】
上記液体飲料に使用される抽出物の下限量は、通常、その全量に対し、0.0001重量%以上であり、好ましくは0.001%重量以上であり、より好ましくは0.01重量%以上である。液体飲料における抽出物の含有量が0.0001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、セラミドの合成を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。
【0038】
本発明のセラミド産生促進剤を液体飲料として用いる場合の抽出物の上限量は、特に限定されないが、生産性を高める点から、全量に対し、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは5重量%以下であり、最も好ましくは1重量%以下である
【0039】
上記液体飲料は、上記抽出物以外に、当業者に公知の他の飲料成分を含有する。このような飲料成分の例としては、水、果汁、甘味料、増粘剤、防腐剤、乳化剤、着色料、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、抗酸化剤、香料、およびアルコール、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。この液体飲料に含まれる上記その他飲料成分の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0040】
次に、本発明のセラミド産生促進剤を食品として用いる場合について説明する。
【0041】
本発明のセラミド産生促進剤を食品として用いる場合、本発明に用いられる抽出物は、上記皮膚外用剤および液体飲料と同様に、シソ科植物からの抽出物であればよい。
【0042】
上記食品に使用される抽出物の下限量は、通常、その全量に対し、0.0001重量%以上、好ましくは0.001重量%以上、より好ましくは0.01重量%以上である。この食品中の抽出物の含有量が0.0001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、セラミドの合成を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。
【0043】
上記食品に使用される抽出物の上限量は、特に限定されないが、生産性を高める点から、全量に対し、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは5重量%以下であり、最も好ましくは1重量%以下である。
【0044】
本発明のセラミド産生促進剤を食品として用いる場合の形態は、特に限定されないが、具体的には、キャンディー、ビスケット、クッキー、キャラメル、チョコレート、ウエハース、パン、ドーナツ、麺類、ドレッシング、マヨネーズ、または食品添加料のような任意の形態が挙げられる。上記食品は、抽出物以外に、当業者に公知の他の食品添加剤を含有していてもよい。このような食品添加剤の例としては、水、油、果汁、甘味料、増粘剤、防腐剤、乳化剤、着色料、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、抗酸化剤、および香料、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。本発明のセラミド産生促進剤を用いた食品に含まれる上記食品添加剤の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0045】
本発明のセラミド産生促進剤を用いる液体飲料および食品は、有効成分として含有される抽出物が正常ヒト表皮細胞に内的に作用して、加齢、紫外線曝露、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬などによって減少した当該細胞中のセラミド代謝を回復させて、当該細胞内のセラミド量を増加させる。その結果、優れた、保湿機能およびバリア機能を皮膚に提供することができる。本発明のセラミド産生促進剤を用いる液体飲料および食品はまた、上記保湿機能およびバリア機能に代表される皮膚の正常化に加えて、このような機能の低下を予防することもできる。液体飲料または食品に利用される場合の、本発明のセラミド産生促進剤の用量は、特に限定されず、使用者の体格、体質などの条件に応じて任意に選択され得る。
【0046】
【実施例】
以下、本発明のセラミド産生成促進剤に用いるシソ抽出物の製造、セラミド産生促進効果の測定、ならびに各種化粧料の製造に関する実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0047】
<製造例1:シソ科植物抽出物の製造(ローズマリー)>
ローズマリー葉50gをミキサーにて粉砕した。この粉砕物に90重量%エタノール水溶液400mLを加え、40℃で48時間浸漬し第1抽出を行った。ろ過して抽出残渣を取り除き、第1抽出液380mLを得た。次に第1抽出液を濃縮し溶媒を除去して得られた乾燥物に水を100mL加え、室温にて1時間攪拌し、ろ過して水を除去した。得られた残渣に30重量%エタノール水溶液100mLを加え、40℃にて24時間抽出した。ろ過して抽出残渣を取り除き抽出物を得た。このようにして得られた抽出物中に含まれる固形分は0.1(w/v)%であった。
【0048】
<製造例2:シソ科植物抽出物の製造(セージ)>
セージ葉50gをミキサーにて粉砕した。この粉砕物に70重量%エタノール水溶液400mLを加え、40℃で48時間浸漬し第1抽出を行った。ろ過して抽出残渣を取り除き、第1抽出液380mLを得た。次に第1抽出液を濃縮し溶媒を除去して得られた乾燥物に水を100mL加え、室温にて1時間攪拌し、ろ過して水を除去した。得られた残渣に40重量%エタノール水溶液100mLを加え、40℃にて24時間抽出した。ろ過して抽出残渣を取り除き抽出物を得た。このようにして得られた抽出物中に含まれる固形分は0.15(w/v)%であった。
【0049】
<比較製造例1:対照ローズマリー抽出物の製造>
ローズマリー葉50gをミキサーにて粉砕した。この粉砕物に90重量%エタノール水溶液400mLを加え、40℃で48時間浸漬抽出を行った。ろ過して抽出残渣を取り除き、抽出液380mLを得た。このようにして得られた抽出液中に含まれる固形分は3.8(w/v)%であった。
【0050】
<実施例1:正常ヒト表皮細胞のセラミド産生能の測定>
表皮角化細胞増殖用培地(HuMedia−KG2、クラボウ)添付マニュアルに従って培地を調製し、6ウエルのディッシュに正常ヒト表皮ケラチノサイト(クラボウ)を5000個/ウエルとなるように播種し、37℃ CO2インキュベーターにて90%コンフルエントに達するまで培養した。次いで培地を細胞分化用培地[0.5μM−ハイドロコルチゾン、 製造例1、2および比較製造例1で製造した被検サンプル(各抽出物固形分50ug/ml)を含む0.1μM−インスリン−10容量%ウシ胎児血清−ダルベッコ修正基礎培地:Ham’F12(3:1)]に交換し、2日ごとに培地を交換しながら培養して9日目にディッシュより回収したケラチノサイトよりクロロホルム・メタノール混合溶媒(容量比2:1)で脂質を抽出した。抽出した脂質は乾固した後、前期混合溶媒200μlに溶解し、薄層クロマトグラフィーによりセラミドの定量を行った[展開溶媒 クロロホルム:メタノール:酢酸(190:9:1)]。なお、被検サンプルを添加せず、同様の実験を行ったものをコントロールとした。実験はそれぞれ2回ずつ行い、コントロールの相対比として算出して表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
表1から明らかなように、本発明にて製造したシソ科植物抽出物(ローズマリー、セージ)を50ug/ml添加した場合、無添加に比べてセラミド量が24.3%、20.6%増えることがわかった。一方、対照ローズマリー抽出物には、正常ヒト表皮細胞に対してセラミド産生能は、認められなかった。
【0053】
<実施例2:正常ヒト真皮細胞に対する毒性試験>
10%牛胎児血清含有のRITC80−7培地(極東製薬工業株式会社)で継代した正常ヒト皮膚線維芽細胞(NB1RGB)を試験に用いた。6ウエルのディッシュにこの正常ヒト皮膚線維芽細胞を5000個/ウエルとなるように製造例1、2および比較製造例1で製造した被検サンプル含有培地(各抽出物固形分50ug/ml)を使い播種し、37℃ CO2インキュベーターにて90%コンフルエントに達するまで培養した。4日間培養した後、トリプシン処理にて細胞を浮遊化し、トリパンブルー染色にて死細胞を染色した後、血球計測版を用いて顕微鏡下、総細胞数および死細胞数を計測し、総細胞中の死細胞の割合(%)を求め毒性の指標とした。実験はそれぞれ2回ずつ行い、コントロールの相対比として算出して表2に示した。
【0054】
【表2】
【0055】
表2から明らかなように、本発明にて製造したシソ科植物抽出物(ローズマリー、セージ)を50ug/ml添加した場合、正常ヒト真皮細胞の死細胞の割合は非常に少なかった。一方対照ローズマリー抽出物には、試験濃度で弱いながら毒性が認められた。
【0056】
<実施例3:洗顔クリーム>
製造例1の抽出物を有効成分として下記の洗顔クリームの処方(全100重量%)に用いる。
【0057】
【表3】
【0058】
成分Aを加熱溶解し、80℃に保持する。別に80℃で加熱溶解した成分Bを成分Aに加え、充分混合する。撹拌しながら冷却を行い、50℃にて成分Cを加え、洗顔クリームを得た。
【0059】
<実施例4:化粧水>
製造例2の抽出物を有効成分として下記の化粧水の処方(全100重量%)に用いる。
【0060】
【表4】
【0061】
全成分を室温にて撹拌および混合して均一な溶液とし、pH5.5に調整して化粧水を得た。
【0062】
<実施例5:乳液>
製造例1の抽出物を有効成分として下記の乳液の処方(全100重量%)に用いる。
【0063】
【表5】
【0064】
成分Aを加熱溶解し、80℃に保持する。別に80℃で加熱溶解した成分Bを成分Aに加え、充分混合する。撹拌しながら冷却を行い、50℃にて成分Cを加え、乳液を得た。
【0065】
<実施例6:製剤での試験(経皮水分蒸散)>
実施例4の化粧水を健常被験者12名の目尻に8週間にわたり塗布した。塗布前と塗布後との経皮水分蒸散量(被験者の平均値)を測定し、バリア機能の目安とした。表6より実施例4の化粧水を8週間にわたり塗布した方が、皮膚からの水分蒸散量が減少した。このことは、実施例4の化粧水を塗布することにより、皮膚のバリア機能が高まったと考えられる。
【0066】
【表6】
【0067】
<実施例7:製剤での試験(皮膚水分量)>
実施例6と同様に実施例4で製造した化粧水を健常被験者12名の目尻に8週間にわたり塗布した。塗布前と塗布後の水分量を測定し(被験者の平均値)、保湿機能改善の目安とした(0週を100%とした時の割合を示した)。表7に示す結果は実施例4の化粧水を塗布した方が、保湿機能の向上により表皮中の水分量が増加したことを示した。
【0068】
【表7】
【0069】
<実施例7:ジュースの製造>
合計が100重量%となるように以下の成分を処方する。
【0070】
【表8】
【0071】
上記の全ての成分を室温にて混合および撹拌して均一な溶液として、ジュースを作製する。
【0072】
<実施例8:キャンディーの製造>
合計が100重量%となるように以下の成分を処方する。
【0073】
【表9】
【0074】
上記の全ての成分を70℃にて混合および撹拌し、適切な型に入れて、室温まで冷却してキャンディーを作製する。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、有効成分として含有されるシソ科植物由来の抽出物が、加齢、紫外線曝露、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬などによって減少した表皮細胞中のセラミド代謝を回復させて、細胞内のセラミド量を増加させる役割を果たす。その結果、優れた、保湿機能およびバリア機能を皮膚に提供することができる。本発明のセラミド産生促進剤はまた、上記保湿機能およびバリア機能に代表される皮膚の正常化に加えて、このような機能の低下を予防することもできる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミド産生促進剤に関し、より詳細には、皮膚表皮の角質細胞間脂質中のセラミド産生を促進することにより、皮膚のバリア機能および保湿機能を改善し、更には老化に伴う乾燥肌およびアトピー性皮膚炎などによる肌荒れの予防効果ならびに改善効果を有するセラミド産生促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚は、生体の最外層を覆い、外界との境界を形成して外界物質の浸入防止、水分を包含する体内成分の損失防止などの生命維持に必須なバリア機能を有している。角質の細胞間には、セラミド、コレステロールおよび脂肪酸を主成分とする脂質が多重な層板構造、いわゆるラメラ構造が形成されている。この層板構造が水分透過バリアとして重要な役割を果たしている。
【0003】
特に角質におけるセラミドは、上記バリアの形成に必須な成分であると考えられている。しかし、このセラミドの代謝は、加齢、紫外線曝露、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬などによって、健全な状態が損われることがある。その結果、角層中のセラミド量が減少して、例えば、皮膚の保湿機能およびバリア機能の低下を引き起こすことが数多く報告されている。
【0004】
このような保湿機能またはバリア機能の低下を引き起こした皮膚に対し、セラミド産生を促進する物質を投与して細胞内での内的産生を促進させる技術が提案されている。
【0005】
例えば、フレグランスジャーナル,1999年,第10巻,p.23−28は、このようなセラミド産生を促進する物質としてナイアシンアミドを用いることを開示している。また、他の技術としてセラミド自体を外部から直接皮膚細胞に補給する方法も知られている。しかし、いずれの技術においても、長期的な効果を認めることができず、かつ投与または補給された物質の安定性に欠けるという問題が指摘されている。
【0006】
また、セラミド産生を促進する物質については、他にも幾つかの技術が開発されている(特許文献1)。しかし、皮膚外用剤および飲食物に使用し得るセラミド産生を促進する物質に関しては、いまだ充分なバリエーションの存在が確認されていない。
【0007】
【特許文献1】特願2002−327912号
【0008】
【非特許文献1】フレグランスジャーナル,1999年,第10巻,p.23−28
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、生体自体が有するセラミド産生機能を健常に戻すことにより、加齢、紫外線曝露、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬などによって減少した角層中のセラミド代謝を回復させて、セラミド量を増加させ、その結果、優れた、保湿機能およびバリア機能を有する皮膚を取り戻すことができるセラミド産生促進剤を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シソ科植物由来の抽出物を有効成分として含有するセラミド産生促進剤である。これによって、前記課題が解決される。
【0011】
好ましい実施態様では、前記セラミド産生促進剤は、前記シソ科植物を、アルコールもしくは極性有機溶媒を70重量%以上の割合で含有する第1水溶液で抽出する、第1抽出工程;ならびに、該第1抽出工程で得られる第1抽出物を水で抽出し、そして残渣を得る、第2抽出工程;を、この順で包含する方法によって得られる、前記残渣中に含有される前記抽出物を含有する。
【0012】
好ましい実施態様では、更に前記残渣を、アルコールもしくは極性有機溶媒を20重量%から40重量%の割合で含有する第3水溶液で抽出する、第3抽出工程を、包含する方法によって得られる、第3抽出物中に含有される前記抽出物を含有する、セラミド産生促進剤である。
【0013】
更に好ましい実施態様では、前記シソ科植物は、ローズマリー、セージ、ラベンダー、タイムおよびシソからなる群より選択される植物である。
【0014】
好ましい実施態様では、前記セラミド産生促進剤は、皮膚外用剤、液体飲料および食品として用いられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
【0016】
本発明のセラミド産生促進剤は、シソ科植物由来の抽出物を有効成分として含有する。
【0017】
本発明において用いられるシソ科植物としては、ローズマリー(Rosmarinus officinalis L.)、セージ(Salvia officinalis L.)、ラベンダー(Lavandula officinalis)、タイム(Thymus serpyllum L. , Thymus vulgaris L.)およびシソ(Perilla frutescens Britton var. acuta Kudo)などが挙げられる。
【0018】
本発明において用いられるシソ科植物は、生のもの(例えば、採取後そのままのもの)、乾燥品のもの(例えば、天日乾燥処理をしたもの)、またはこれらの組み合わせのいずれの形態でもよく、所望のサイズに裁断または粉砕されていてもよい。使用されるシソ科植物は、その植物の全草、葉、茎、根、花弁、果実、種子またはその他任意の部位から、当業者によって適切に選択されてもよい。また、好ましくは葉および/または茎が用いられる。
【0019】
本発明においてシソ科植物の抽出物は、例えば、以下のような方法で得ることができるが、これら方法に限定されない。
【0020】
先ず、シソ科植物を、アルコールもしくは極性有機溶媒を水溶液全量の重量を基準として、70重量%以上の割合で含有する溶液といった第1水溶液に浸漬する。所定時間の経過の後に、シソ科植物をろ過などの方法で取り除く。ここで、第1水溶液を蒸発乾固させてもよい。次に、水を加えて第2抽出を行う。本発明におけるセラミド産生促進効果を有する抽出物は、この第2抽出工程による残渣中に含有される。本発明における第2抽出工程は、第1抽出工程によって得られる第1抽出物中の水溶性物質を抽出分離する工程であると言える。
【0021】
本発明においては、第2抽出工程によって得られる残渣をセラミド産生促進剤に含有されるシソ科植物の抽出物として用いてもよい。
【0022】
更に本発明においては、シソ科植物の抽出物の精製度を向上させるために、第2抽出工程の後に第3抽出工程を行ってもよい。第3抽出工程においては、第2抽出工程で得られた残渣を、アルコールもしくは極性有機溶媒を水溶液全量の重量を基準として、好ましくは20重量%から40重量%、より好ましくは25重量%から35重量%の割合で含有する溶液といった第3水溶液で抽出を行う。第3抽出工程による抽出残渣をろ過除去することにより抽出物が得られる。本発明においてはその後、当業者に公知の手段を用いて、更に濃縮および精製が行われてもよい。
【0023】
本発明のセラミド産生促進剤が、前記第3抽出工程で得られるシソ科植物の抽出物を含有することによって、セラミド産生促進効果をより向上させることが可能となる。
【0024】
本発明において、上記第1および第3抽出工程に使用し得るアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノールおよびn−プロパノールといった低級アルコールが挙げられる。また極性有機溶媒としては、例えば、アセトン;酢酸エチルエステルのようなエステル類;ジエチルエーテルまたは石油エーテルのようなエーテル類;塩化メチレンまたはクロロホルムのような塩素系有機溶媒が挙げられる。これらは、単独で用いられても、複数の組み合わせで用いられてもよい。
【0025】
上記抽出は室温で行うこともできるが、好ましくは5℃〜120℃、より好ましくは40℃〜100℃の温度範囲で行われる。抽出時間は、抽出温度によって異なるものであるが、室温付近で抽出する場合には1日間〜10日間を要し、50℃以上で抽出する場合には1時間〜96時間で抽出できる。
【0026】
このようにして、シソ科植物の抽出物を得ることができる。
【0027】
本発明に用いられる抽出物は、そのままでセラミド産生促進剤として用いることができるが、濃縮あるいは適当な溶媒(例えば、水または低級アルコール)で希釈して用いることもできる。また、この抽出物を含有する抽出液に噴霧乾燥あるいは凍結乾燥といった操作を施すことによって得られた固形物をセラミド産生促進剤として用いることもできる。
【0028】
またさらに本発明に用いられる抽出物は、吸着担体を利用して所望の有効成分を分離することで得ることもできる。
【0029】
例えば、シソ科植物をアルコールもしくは極性有機溶媒を70重量%以上の割合で含有する溶液といった第1水溶液に浸漬する。所定時間の経過の後に、シソ科植物をろ過などの方法で取り除く。次ぎに第1抽出物を、疎水性の担体を充填したカラムに通し、第1抽出物中の疎水性成分を疎水性の担体に吸着させ、そしてカラムを水で洗浄する。洗浄の後、アルコールもしくは極性有機溶媒を20重量%から40重量%の割合で含有する水溶液で、疎水性の担体に吸着した疎水性成分を溶出分離する。このようにして、本発明に用いられる抽出物を得ることも可能である。本発明においてはその後、当業者に公知の手段を用いて、濃縮および精製が行われてもよい。
【0030】
本発明に用いられる抽出物は、本発明のセラミド産生促進剤の全量に対して、好ましくは0.0001重量%〜99重量%、より好ましくは0.001重量%〜10重量%、より更に好ましくは0.001重量%〜5重量%、最も好ましくは0.01重量%〜1重量%の割合で含有されている。本発明のセラミド産生促進剤における抽出物の含有量が0.0001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、セラミドの産生を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。これら含有量は、抽出物の濃度およびセラミド産生促進剤の剤型によって、当業者により適宜選択される。
【0031】
本発明のセラミド産生促進剤は、後述する剤型に応じて、任意のその他成分を含有する。このようなその他成分の例としては、油剤、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、色剤、粉体、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、香料、アルコール、および水、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。本発明のセラミド産生促進剤に含まれる上記その他成分の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0032】
本発明のセラミド産生促進剤の剤型は、特に限定されず、化粧料、医薬部外品、医薬品などの剤型をとることができる。本発明においては、皮膚外用剤の剤形に調製されることが好ましく、特に化粧料の剤型に使用することが好ましい。このような化粧料のより具体的な例としては、洗顔クリーム、化粧水、乳液、ファンデーション、パック、ローション、ゲル、およびスティックが挙げられる。
【0033】
本発明のセラミド産生促進剤は、例えば、皮膚に直接付与(例えば、塗布またはスプレー)されることにより、有効成分として含有される上記抽出物が、加齢、紫外線曝露、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬などによって減少した正常ヒト表皮細胞中のセラミド代謝を回復させて、細胞内のセラミド量を増加させる役割を果たす。その結果、優れた保湿機能およびバリア機能を皮膚に提供することができる。本発明のセラミド産生促進剤はまた、上記保湿機能およびバリア機能に代表される皮膚の正常化に加えて、このような機能の低下を予防することもできる。用量は、特に限定されず、使用者の体格、体質などの条件に応じて任意に選択され得る。
【0034】
あるいは、上記抽出物を含有する本発明のセラミド産生促進剤は、上記のような外用の用途とは別に、(例えば、液体飲料または食品の形態で)内服しても同様のヒト正常皮膚細胞中のセラミド産生機能を向上させることができる。
【0035】
次に、本発明のセラミド産生促進剤を液体飲料として用いる場合について説明する。
【0036】
本発明のセラミド産生促進剤を液体飲料として用いる場合、本発明に用いられる抽出物は、上記皮膚外用剤と同様に、シソ科植物からの抽出物であればよい。
【0037】
上記液体飲料に使用される抽出物の下限量は、通常、その全量に対し、0.0001重量%以上であり、好ましくは0.001%重量以上であり、より好ましくは0.01重量%以上である。液体飲料における抽出物の含有量が0.0001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、セラミドの合成を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。
【0038】
本発明のセラミド産生促進剤を液体飲料として用いる場合の抽出物の上限量は、特に限定されないが、生産性を高める点から、全量に対し、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは5重量%以下であり、最も好ましくは1重量%以下である
【0039】
上記液体飲料は、上記抽出物以外に、当業者に公知の他の飲料成分を含有する。このような飲料成分の例としては、水、果汁、甘味料、増粘剤、防腐剤、乳化剤、着色料、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、抗酸化剤、香料、およびアルコール、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。この液体飲料に含まれる上記その他飲料成分の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0040】
次に、本発明のセラミド産生促進剤を食品として用いる場合について説明する。
【0041】
本発明のセラミド産生促進剤を食品として用いる場合、本発明に用いられる抽出物は、上記皮膚外用剤および液体飲料と同様に、シソ科植物からの抽出物であればよい。
【0042】
上記食品に使用される抽出物の下限量は、通常、その全量に対し、0.0001重量%以上、好ましくは0.001重量%以上、より好ましくは0.01重量%以上である。この食品中の抽出物の含有量が0.0001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、セラミドの合成を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。
【0043】
上記食品に使用される抽出物の上限量は、特に限定されないが、生産性を高める点から、全量に対し、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは5重量%以下であり、最も好ましくは1重量%以下である。
【0044】
本発明のセラミド産生促進剤を食品として用いる場合の形態は、特に限定されないが、具体的には、キャンディー、ビスケット、クッキー、キャラメル、チョコレート、ウエハース、パン、ドーナツ、麺類、ドレッシング、マヨネーズ、または食品添加料のような任意の形態が挙げられる。上記食品は、抽出物以外に、当業者に公知の他の食品添加剤を含有していてもよい。このような食品添加剤の例としては、水、油、果汁、甘味料、増粘剤、防腐剤、乳化剤、着色料、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、抗酸化剤、および香料、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。本発明のセラミド産生促進剤を用いた食品に含まれる上記食品添加剤の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0045】
本発明のセラミド産生促進剤を用いる液体飲料および食品は、有効成分として含有される抽出物が正常ヒト表皮細胞に内的に作用して、加齢、紫外線曝露、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬などによって減少した当該細胞中のセラミド代謝を回復させて、当該細胞内のセラミド量を増加させる。その結果、優れた、保湿機能およびバリア機能を皮膚に提供することができる。本発明のセラミド産生促進剤を用いる液体飲料および食品はまた、上記保湿機能およびバリア機能に代表される皮膚の正常化に加えて、このような機能の低下を予防することもできる。液体飲料または食品に利用される場合の、本発明のセラミド産生促進剤の用量は、特に限定されず、使用者の体格、体質などの条件に応じて任意に選択され得る。
【0046】
【実施例】
以下、本発明のセラミド産生成促進剤に用いるシソ抽出物の製造、セラミド産生促進効果の測定、ならびに各種化粧料の製造に関する実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0047】
<製造例1:シソ科植物抽出物の製造(ローズマリー)>
ローズマリー葉50gをミキサーにて粉砕した。この粉砕物に90重量%エタノール水溶液400mLを加え、40℃で48時間浸漬し第1抽出を行った。ろ過して抽出残渣を取り除き、第1抽出液380mLを得た。次に第1抽出液を濃縮し溶媒を除去して得られた乾燥物に水を100mL加え、室温にて1時間攪拌し、ろ過して水を除去した。得られた残渣に30重量%エタノール水溶液100mLを加え、40℃にて24時間抽出した。ろ過して抽出残渣を取り除き抽出物を得た。このようにして得られた抽出物中に含まれる固形分は0.1(w/v)%であった。
【0048】
<製造例2:シソ科植物抽出物の製造(セージ)>
セージ葉50gをミキサーにて粉砕した。この粉砕物に70重量%エタノール水溶液400mLを加え、40℃で48時間浸漬し第1抽出を行った。ろ過して抽出残渣を取り除き、第1抽出液380mLを得た。次に第1抽出液を濃縮し溶媒を除去して得られた乾燥物に水を100mL加え、室温にて1時間攪拌し、ろ過して水を除去した。得られた残渣に40重量%エタノール水溶液100mLを加え、40℃にて24時間抽出した。ろ過して抽出残渣を取り除き抽出物を得た。このようにして得られた抽出物中に含まれる固形分は0.15(w/v)%であった。
【0049】
<比較製造例1:対照ローズマリー抽出物の製造>
ローズマリー葉50gをミキサーにて粉砕した。この粉砕物に90重量%エタノール水溶液400mLを加え、40℃で48時間浸漬抽出を行った。ろ過して抽出残渣を取り除き、抽出液380mLを得た。このようにして得られた抽出液中に含まれる固形分は3.8(w/v)%であった。
【0050】
<実施例1:正常ヒト表皮細胞のセラミド産生能の測定>
表皮角化細胞増殖用培地(HuMedia−KG2、クラボウ)添付マニュアルに従って培地を調製し、6ウエルのディッシュに正常ヒト表皮ケラチノサイト(クラボウ)を5000個/ウエルとなるように播種し、37℃ CO2インキュベーターにて90%コンフルエントに達するまで培養した。次いで培地を細胞分化用培地[0.5μM−ハイドロコルチゾン、 製造例1、2および比較製造例1で製造した被検サンプル(各抽出物固形分50ug/ml)を含む0.1μM−インスリン−10容量%ウシ胎児血清−ダルベッコ修正基礎培地:Ham’F12(3:1)]に交換し、2日ごとに培地を交換しながら培養して9日目にディッシュより回収したケラチノサイトよりクロロホルム・メタノール混合溶媒(容量比2:1)で脂質を抽出した。抽出した脂質は乾固した後、前期混合溶媒200μlに溶解し、薄層クロマトグラフィーによりセラミドの定量を行った[展開溶媒 クロロホルム:メタノール:酢酸(190:9:1)]。なお、被検サンプルを添加せず、同様の実験を行ったものをコントロールとした。実験はそれぞれ2回ずつ行い、コントロールの相対比として算出して表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
表1から明らかなように、本発明にて製造したシソ科植物抽出物(ローズマリー、セージ)を50ug/ml添加した場合、無添加に比べてセラミド量が24.3%、20.6%増えることがわかった。一方、対照ローズマリー抽出物には、正常ヒト表皮細胞に対してセラミド産生能は、認められなかった。
【0053】
<実施例2:正常ヒト真皮細胞に対する毒性試験>
10%牛胎児血清含有のRITC80−7培地(極東製薬工業株式会社)で継代した正常ヒト皮膚線維芽細胞(NB1RGB)を試験に用いた。6ウエルのディッシュにこの正常ヒト皮膚線維芽細胞を5000個/ウエルとなるように製造例1、2および比較製造例1で製造した被検サンプル含有培地(各抽出物固形分50ug/ml)を使い播種し、37℃ CO2インキュベーターにて90%コンフルエントに達するまで培養した。4日間培養した後、トリプシン処理にて細胞を浮遊化し、トリパンブルー染色にて死細胞を染色した後、血球計測版を用いて顕微鏡下、総細胞数および死細胞数を計測し、総細胞中の死細胞の割合(%)を求め毒性の指標とした。実験はそれぞれ2回ずつ行い、コントロールの相対比として算出して表2に示した。
【0054】
【表2】
【0055】
表2から明らかなように、本発明にて製造したシソ科植物抽出物(ローズマリー、セージ)を50ug/ml添加した場合、正常ヒト真皮細胞の死細胞の割合は非常に少なかった。一方対照ローズマリー抽出物には、試験濃度で弱いながら毒性が認められた。
【0056】
<実施例3:洗顔クリーム>
製造例1の抽出物を有効成分として下記の洗顔クリームの処方(全100重量%)に用いる。
【0057】
【表3】
【0058】
成分Aを加熱溶解し、80℃に保持する。別に80℃で加熱溶解した成分Bを成分Aに加え、充分混合する。撹拌しながら冷却を行い、50℃にて成分Cを加え、洗顔クリームを得た。
【0059】
<実施例4:化粧水>
製造例2の抽出物を有効成分として下記の化粧水の処方(全100重量%)に用いる。
【0060】
【表4】
【0061】
全成分を室温にて撹拌および混合して均一な溶液とし、pH5.5に調整して化粧水を得た。
【0062】
<実施例5:乳液>
製造例1の抽出物を有効成分として下記の乳液の処方(全100重量%)に用いる。
【0063】
【表5】
【0064】
成分Aを加熱溶解し、80℃に保持する。別に80℃で加熱溶解した成分Bを成分Aに加え、充分混合する。撹拌しながら冷却を行い、50℃にて成分Cを加え、乳液を得た。
【0065】
<実施例6:製剤での試験(経皮水分蒸散)>
実施例4の化粧水を健常被験者12名の目尻に8週間にわたり塗布した。塗布前と塗布後との経皮水分蒸散量(被験者の平均値)を測定し、バリア機能の目安とした。表6より実施例4の化粧水を8週間にわたり塗布した方が、皮膚からの水分蒸散量が減少した。このことは、実施例4の化粧水を塗布することにより、皮膚のバリア機能が高まったと考えられる。
【0066】
【表6】
【0067】
<実施例7:製剤での試験(皮膚水分量)>
実施例6と同様に実施例4で製造した化粧水を健常被験者12名の目尻に8週間にわたり塗布した。塗布前と塗布後の水分量を測定し(被験者の平均値)、保湿機能改善の目安とした(0週を100%とした時の割合を示した)。表7に示す結果は実施例4の化粧水を塗布した方が、保湿機能の向上により表皮中の水分量が増加したことを示した。
【0068】
【表7】
【0069】
<実施例7:ジュースの製造>
合計が100重量%となるように以下の成分を処方する。
【0070】
【表8】
【0071】
上記の全ての成分を室温にて混合および撹拌して均一な溶液として、ジュースを作製する。
【0072】
<実施例8:キャンディーの製造>
合計が100重量%となるように以下の成分を処方する。
【0073】
【表9】
【0074】
上記の全ての成分を70℃にて混合および撹拌し、適切な型に入れて、室温まで冷却してキャンディーを作製する。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、有効成分として含有されるシソ科植物由来の抽出物が、加齢、紫外線曝露、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬などによって減少した表皮細胞中のセラミド代謝を回復させて、細胞内のセラミド量を増加させる役割を果たす。その結果、優れた、保湿機能およびバリア機能を皮膚に提供することができる。本発明のセラミド産生促進剤はまた、上記保湿機能およびバリア機能に代表される皮膚の正常化に加えて、このような機能の低下を予防することもできる。
Claims (7)
- シソ科植物由来の抽出物を有効成分として含有する、セラミド産生促進剤。
- シソ科植物由来の抽出物を有効成分として含有するセラミド産生促進剤であって、;
該シソ科植物を、アルコールもしくは極性有機溶媒を70重量%以上の割合で含有する第1水溶液で抽出する、第1抽出工程;ならびに、
該第1抽出工程で得られる第1抽出物を水で抽出し、そして残渣を得る、第2抽出工程;
を、この順で包含する方法によって得られる、該残渣中に含有される該抽出物を含有する、請求項1に記載のセラミド産生促進剤。 - 更に、前記残渣を、アルコールもしくは極性有機溶媒を20重量%から40重量%の割合で含有する第3水溶液で抽出する、第3抽出工程を、包含する方法によって得られる、第3抽出物中に含有される前記抽出物を含有する、請求項2に記載のセラミド産生促進剤。
- 前記シソ科植物が、ローズマリー、セージ、ラベンダー、タイムおよびシソからなる群より選択される植物である、請求項1から3のいずれかに記載のセラミド産生促進剤。
- 皮膚外用剤として用いられる、請求項1に記載のセラミド産生促進剤。
- 液体飲料として用いられる、請求項1に記載のセラミド産生促進剤。
- 食品として用いられる、請求項1に記載のセラミド産生促進剤。
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