JP2004209551A - 衝撃工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】工具保持部内に侵入した被削材等の粉塵に影響されることなく先端工具の着脱動作が行なうことができる衝撃工具を提供すること。
【解決手段】フロントカバー2に設けられた貫通孔2a内に設けられた錠止部材3と該錠止部材3と接触可能に設けられたプレート6が、先端工具1の着脱操作時にフロントカバー2に設けられた貫通孔2a内を軸方向に移動可能とするように設け、またフロントカバー2内部から貫通孔2aを介して衝撃工具の外部へ粉塵等の排出経路を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】フロントカバー2に設けられた貫通孔2a内に設けられた錠止部材3と該錠止部材3と接触可能に設けられたプレート6が、先端工具1の着脱操作時にフロントカバー2に設けられた貫通孔2a内を軸方向に移動可能とするように設け、またフロントカバー2内部から貫通孔2aを介して衝撃工具の外部へ粉塵等の排出経路を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気ハンマ、ハンマドリル等の衝撃工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の衝撃工具の工具保持装置は、例えば特開平9−11155号公報に開示されている。この衝撃工具の工具保持装置は、先端工具の凹部に錠止部材を係合させることで保持を行っており、ホルダの外周にグリップが嵌合し、グリップを約45度回転させると、錠止部材の外周にはホルダの内側に設けられた溝部が位置し、錠止部材の径方向移動が可能となり、先端工具の着脱が可能な状態となる構造となっていた。
【特許文献1】
特開平9−11155
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の衝撃工具の工具保持装置では、ホルダを回動させることにより先端工具の着脱を行う構造となっているため、衝撃工具を使用して作業を行った場合に被削材等の粉塵が上記工具保持部内に侵入し、先端工具を離脱する際に錠止部材が径方向に移動可能とするためにホルダの内側に設けられた溝部に工具保持部内に侵入した被削材等の粉塵が詰まった場合に、ホルダが回動出来ない場合や錠止部材が径方向に移動不可となる場合があり、その結果として先端工具が離脱出来なくなってしまうことがあった。
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を無くし、工具保持部に侵入した被削材等の粉塵に影響されることなく先端工具の着脱動作が行なえる衝撃工具を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、錠止部材と錠止部材と接触可能に設けられたプレートが先端工具着脱時に、フロントカバーの貫通孔内を軸方向に移動可能となるように設け、またフロントカバー内部から貫通孔を介して衝撃工具の外部へ粉塵等の排出経路を設けたことにより達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明衝撃工具の工具保持装置の一実施形態を図1,図2を用いて説明する。なお、図1は本発明衝撃工具の工具保持装置の一実施形態を示す要部拡大縦断面図、図2は図1のA−A線断面図である。
【0006】
図1は先端工具1を保持した状態を示し、図に示すようにフロントカバー2内に挿入された先端工具1の凹部である細径部1a内には、フロントカバー2の貫通孔2a内に先端工具1の軸方向に移動可能かつ先端工具1の径方向に移動可能に設けられた錠止部材であるボール3が、ホルダ4によって前記径方向の移動が規制されてフロントカバー2内部に突出しており、これによってフロントカバー2内において先端工具1が保持されている。本実施例の場合、錠止部材であるボール3は3個設けられており、同様にフロントカバー2にはボール3を保持する貫通孔2aが3個設けられている。
【0007】
フロントカバー2の外周に位置するホルダ4にはフロントカバー2外周とほぼ同径の内径を有する内周部4bが設けられており、この内周部4bにボール3が接している際にボール3は先端工具1の径方向の移動が規制されボール3はフロントカバー2内部に突出する。なお、ボール3は貫通孔2aの形状によって貫通孔2aから抜け落ちることがないようになっている。
【0008】
フロントカバー2及びホルダ4の外周には先端工具1の軸方向へ移動可能に設けられたグリップ12が設けられており、グリップ12がフロントカバー2の端部2bから離れる方向に移動する際にグリップ12に連動してホルダ4が端部2bから離れるように移動するようホルダ4とグリップ12とにはそれぞれ係合部4c、12aが設けられている。
ホルダ4のフロントカバー2の端部2bに対向する側には、フロントカバー2外周に位置する円環部材5が設けられており、円環部材5は付勢手段であるばね8によって常時ホルダ4側に付勢されている。円環部材5には先端工具1の軸を中心として半径方向に延びる3個の穴部5bが設けられており、穴部内にはそれぞれプレート6が取付けられている。
【0009】
円環部材5に取付けられた3個のプレート6は、それぞれフロントカバー2に設けられた貫通孔2a内のボール3よりもフロントカバー2の端部2bに対向する側に突出する。
円環部材5の外周にはそれぞれのプレート6の抜け止め部材としてスリーブ7が設けられている。
【0010】
図に示すようにフロントカバー2内に先端工具1が保持された状態では、円環部材5はばね8の付勢力によりホルダ4側に移動してホルダ4と当接し、ホルダ4及びグリップ12はばね8の付勢力によりフロントカバー2の端部2b側に移動した状態にありフロントカバー2に取付けられたトメワ11により端部2b側に抜けることが防止されたワッシャ10にホルダ4が当接する、あるいはフロントカバー2の端部2bを覆うようワッシャ10を介してフロントカバー2に取付けられたキャップ13にグリップ12が当接した状態で維持される。また、フロントカバー2の貫通孔2a内に位置するボール3は、ホルダ4の内周部4bが接する位置にあることにより先端工具1の半径方向の移動が規制されていると共に、貫通孔2a内に位置するプレート6によって端部2bから離れる方向への先端工具1の軸方向の移動の範囲が限定されている。なお、この時のボール3の移動範囲の限定は、ボール3が最も端部2bから離れる位置に位置したとしてもボール3の上端面がホルダ4の内周部4bに当接する構成であることが望ましい。
【0011】
次にフロントカバー2内に先端工具1を取付ける際の動作について説明する。フロントカバー2内に先端工具1が挿入されていない状態では、ボール3、ホルダ4、円環部材5、グリップ12は図1に示す状態と同様の位置に位置する。この状態からフロントカバー2内に先端工具1を挿入すると先端工具1のフランジ部1b端部がフロントカバー2内に突出したボール3に当接し、ボール3は先端工具1と連動して貫通孔2a内を移動し、プレート6と当接する。ボール3及びプレート6を介して先端工具1に加わるばね8の付勢力に抗して更に先端工具1を挿入すると、ボール3の上面はホルダ4の傾斜面4aと円環部材5の傾斜面5aと当接し、ボール3は先端工具1のフランジ部1bを乗り越える。
【0012】
この状態から更に先端工具1が挿入され、先端工具1のフランジ部1bがボール3を通り過ぎると、ボール3はばね8の付勢力を円環部材5の傾斜面5aを介して受けることによりフロントカバー2内に向かって移動しその後プレート6と当接してばね8の付勢力により貫通孔2a内において端部2b側に移動し、図1に示すようにボール3はホルダ4の内周部4bに接する位置となる。これによりフロントカバー2内部においてボール3が先端工具1の細径部1a内に位置した状態でボール3の先端工具1の径方向の移動が規制され、先端工具1がフロントカバー2内に保持されることになる。
【0013】
次に図1に示すようにフロントカバー2内に先端工具1を保持した状態から先端工具1を取外す際の動作について説明する。
図1に示す状態からグリップ12を引き操作しグリップ12をフロントカバー2の端部2bから離れるように軸方向移動させる。グリップ12とホルダ4の係合部12a、4cとが係合しているため、グリップ12の軸方向移動に連動してホルダ4も端部2bから離れる方向に軸方向移動する。この際にはホルダ4には円環部材5を介して加えられるばね8の付勢力が作用しており、グリップ12を引き操作する際には、ばね8の付勢力に抗してグリップ12を引き操作することになる。
【0014】
上記したようにグリップ12を引き操作することにより、ボール3は径方向へ移動しフロントカバー2から先端工具1を取り外すことが可能となる。すなわち、図1に示す状態ではフロントカバー2内の貫通孔2a内に保持されたボール3がホルダ4の内周部4bに接し、ボール3の先端工具1の径方向の移動が規制されボール3がフロントカバー2内の先端工具1の細径部1a内に突出していた状態にあったが、グリップ12及びホルダ4が端部2aから離れる方向に軸方向移動することにより、ボール3がホルダ4の凹部4dに位置し、ボール3は先端工具1の径方向の移動が可能となり、フロントカバー2内から先端工具1を取外すことが可能となる。ホルダ4に設けられる凹部4dはボール3をフロントカバー2内に突出させないようボール3の一部を収納することができる内径寸法となっており、また凹部4dの端部2bの対向する側にはフロントカバー2に向かうに従って端部2bから離れるように傾斜した傾斜面4eが設けられており、フロントカバー2から先端工具1を取外した際にホルダ4と貫通孔2aの端部2b側の内壁とによってボール3を噛んでしまいフロントカバー2内にボール3が突出しないという現象を抑制するようにしている。
上記したように、先端工具着脱操作の際にフロントカバー2の貫通孔2a内をボール3及びプレート6が軸方向に移動するために、衝撃工具使用時に被削材等の粉塵が工具保持部内に侵入してフロントカバー2の貫通孔2a内に詰まったとしてもボール3及びプレート6がその粉塵を掻き出すように動作するため、ボール3が貫通孔2a内を動くことができるようになり先端工具着脱操作が粉塵に影響されることがない衝撃工具の工具保持装置を提供することができる。
また、グリップ12はホルダ4の係合部12a、4cで嵌合しているが、グリップ12のガタを押さえるために反対の端部12b側は、グリップ12の軸方向へ移動の支障にないような径方向の隙間に設定されたフロントスリーブ9が設けられている。ただし、フロントカバー内径部に侵入した粉塵等がフロントカバー2の貫通孔2aを通過してグリップ12の内周とフロントカバ−2の外周部に詰まらないように、図2に示すようにフロントスリーブ9には溝部9aを設けてあるため粉塵等が工具保持部外へ排出できるようになっている。さらに、グリップ12には貫通穴12cが設けられており、ここからもグリップ12内径部から粉塵等が排出できるようになっている。ただし、フロントスリーブ9の溝部9a及びグリップ12の貫通穴12cは適用する衝撃工具によりどちらか一方のみ設けたりしてもよく、溝部9a及び貫通穴12cを適切に大きさを設定し,フロントカバー2の内径部から貫通孔2aを介して工具保持部外へ粉塵等の排出経路を確保していればよい。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、先端工具の凹部と係合可能な錠止部材と、貫通孔内に位置し錠止部材と接触可能なプレートを設け、先端工具着脱操作の際に貫通孔内を錠止部材及びプレートが軸方向に移動するように設けたこと、および、フロントカバー内部から貫通孔を介して工具保持部外に粉塵等の排出経路を設けたことにより、衝撃工具使用時に被削材等の粉塵が工具保持部内に侵入しても、先端工具着脱操作が粉塵に影響されることがない衝撃工具の工具保持装置を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明衝撃工具の工具保持装置の一実施形態を示す縦断側面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【符号の説明】
1は先端工具、1aは細径部、1bはフランジ部、2はフロントカバー、2aは貫通孔、2bは端部、3は錠止部材、4はホルダ、4aは傾斜面、4bは内周部、4cは係合部、4dは凹部、4eは傾斜面、5は円環部材、5aは傾斜面、5bは穴部、6はプレート、7はスリーブ、8はばね、9はフロントスリーブ、9aは溝部、10はワッシャ、11はトメワ、12はグリップ、12aは係合部、12bは端部、12cは貫通穴、13はキャップである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気ハンマ、ハンマドリル等の衝撃工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の衝撃工具の工具保持装置は、例えば特開平9−11155号公報に開示されている。この衝撃工具の工具保持装置は、先端工具の凹部に錠止部材を係合させることで保持を行っており、ホルダの外周にグリップが嵌合し、グリップを約45度回転させると、錠止部材の外周にはホルダの内側に設けられた溝部が位置し、錠止部材の径方向移動が可能となり、先端工具の着脱が可能な状態となる構造となっていた。
【特許文献1】
特開平9−11155
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の衝撃工具の工具保持装置では、ホルダを回動させることにより先端工具の着脱を行う構造となっているため、衝撃工具を使用して作業を行った場合に被削材等の粉塵が上記工具保持部内に侵入し、先端工具を離脱する際に錠止部材が径方向に移動可能とするためにホルダの内側に設けられた溝部に工具保持部内に侵入した被削材等の粉塵が詰まった場合に、ホルダが回動出来ない場合や錠止部材が径方向に移動不可となる場合があり、その結果として先端工具が離脱出来なくなってしまうことがあった。
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を無くし、工具保持部に侵入した被削材等の粉塵に影響されることなく先端工具の着脱動作が行なえる衝撃工具を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、錠止部材と錠止部材と接触可能に設けられたプレートが先端工具着脱時に、フロントカバーの貫通孔内を軸方向に移動可能となるように設け、またフロントカバー内部から貫通孔を介して衝撃工具の外部へ粉塵等の排出経路を設けたことにより達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明衝撃工具の工具保持装置の一実施形態を図1,図2を用いて説明する。なお、図1は本発明衝撃工具の工具保持装置の一実施形態を示す要部拡大縦断面図、図2は図1のA−A線断面図である。
【0006】
図1は先端工具1を保持した状態を示し、図に示すようにフロントカバー2内に挿入された先端工具1の凹部である細径部1a内には、フロントカバー2の貫通孔2a内に先端工具1の軸方向に移動可能かつ先端工具1の径方向に移動可能に設けられた錠止部材であるボール3が、ホルダ4によって前記径方向の移動が規制されてフロントカバー2内部に突出しており、これによってフロントカバー2内において先端工具1が保持されている。本実施例の場合、錠止部材であるボール3は3個設けられており、同様にフロントカバー2にはボール3を保持する貫通孔2aが3個設けられている。
【0007】
フロントカバー2の外周に位置するホルダ4にはフロントカバー2外周とほぼ同径の内径を有する内周部4bが設けられており、この内周部4bにボール3が接している際にボール3は先端工具1の径方向の移動が規制されボール3はフロントカバー2内部に突出する。なお、ボール3は貫通孔2aの形状によって貫通孔2aから抜け落ちることがないようになっている。
【0008】
フロントカバー2及びホルダ4の外周には先端工具1の軸方向へ移動可能に設けられたグリップ12が設けられており、グリップ12がフロントカバー2の端部2bから離れる方向に移動する際にグリップ12に連動してホルダ4が端部2bから離れるように移動するようホルダ4とグリップ12とにはそれぞれ係合部4c、12aが設けられている。
ホルダ4のフロントカバー2の端部2bに対向する側には、フロントカバー2外周に位置する円環部材5が設けられており、円環部材5は付勢手段であるばね8によって常時ホルダ4側に付勢されている。円環部材5には先端工具1の軸を中心として半径方向に延びる3個の穴部5bが設けられており、穴部内にはそれぞれプレート6が取付けられている。
【0009】
円環部材5に取付けられた3個のプレート6は、それぞれフロントカバー2に設けられた貫通孔2a内のボール3よりもフロントカバー2の端部2bに対向する側に突出する。
円環部材5の外周にはそれぞれのプレート6の抜け止め部材としてスリーブ7が設けられている。
【0010】
図に示すようにフロントカバー2内に先端工具1が保持された状態では、円環部材5はばね8の付勢力によりホルダ4側に移動してホルダ4と当接し、ホルダ4及びグリップ12はばね8の付勢力によりフロントカバー2の端部2b側に移動した状態にありフロントカバー2に取付けられたトメワ11により端部2b側に抜けることが防止されたワッシャ10にホルダ4が当接する、あるいはフロントカバー2の端部2bを覆うようワッシャ10を介してフロントカバー2に取付けられたキャップ13にグリップ12が当接した状態で維持される。また、フロントカバー2の貫通孔2a内に位置するボール3は、ホルダ4の内周部4bが接する位置にあることにより先端工具1の半径方向の移動が規制されていると共に、貫通孔2a内に位置するプレート6によって端部2bから離れる方向への先端工具1の軸方向の移動の範囲が限定されている。なお、この時のボール3の移動範囲の限定は、ボール3が最も端部2bから離れる位置に位置したとしてもボール3の上端面がホルダ4の内周部4bに当接する構成であることが望ましい。
【0011】
次にフロントカバー2内に先端工具1を取付ける際の動作について説明する。フロントカバー2内に先端工具1が挿入されていない状態では、ボール3、ホルダ4、円環部材5、グリップ12は図1に示す状態と同様の位置に位置する。この状態からフロントカバー2内に先端工具1を挿入すると先端工具1のフランジ部1b端部がフロントカバー2内に突出したボール3に当接し、ボール3は先端工具1と連動して貫通孔2a内を移動し、プレート6と当接する。ボール3及びプレート6を介して先端工具1に加わるばね8の付勢力に抗して更に先端工具1を挿入すると、ボール3の上面はホルダ4の傾斜面4aと円環部材5の傾斜面5aと当接し、ボール3は先端工具1のフランジ部1bを乗り越える。
【0012】
この状態から更に先端工具1が挿入され、先端工具1のフランジ部1bがボール3を通り過ぎると、ボール3はばね8の付勢力を円環部材5の傾斜面5aを介して受けることによりフロントカバー2内に向かって移動しその後プレート6と当接してばね8の付勢力により貫通孔2a内において端部2b側に移動し、図1に示すようにボール3はホルダ4の内周部4bに接する位置となる。これによりフロントカバー2内部においてボール3が先端工具1の細径部1a内に位置した状態でボール3の先端工具1の径方向の移動が規制され、先端工具1がフロントカバー2内に保持されることになる。
【0013】
次に図1に示すようにフロントカバー2内に先端工具1を保持した状態から先端工具1を取外す際の動作について説明する。
図1に示す状態からグリップ12を引き操作しグリップ12をフロントカバー2の端部2bから離れるように軸方向移動させる。グリップ12とホルダ4の係合部12a、4cとが係合しているため、グリップ12の軸方向移動に連動してホルダ4も端部2bから離れる方向に軸方向移動する。この際にはホルダ4には円環部材5を介して加えられるばね8の付勢力が作用しており、グリップ12を引き操作する際には、ばね8の付勢力に抗してグリップ12を引き操作することになる。
【0014】
上記したようにグリップ12を引き操作することにより、ボール3は径方向へ移動しフロントカバー2から先端工具1を取り外すことが可能となる。すなわち、図1に示す状態ではフロントカバー2内の貫通孔2a内に保持されたボール3がホルダ4の内周部4bに接し、ボール3の先端工具1の径方向の移動が規制されボール3がフロントカバー2内の先端工具1の細径部1a内に突出していた状態にあったが、グリップ12及びホルダ4が端部2aから離れる方向に軸方向移動することにより、ボール3がホルダ4の凹部4dに位置し、ボール3は先端工具1の径方向の移動が可能となり、フロントカバー2内から先端工具1を取外すことが可能となる。ホルダ4に設けられる凹部4dはボール3をフロントカバー2内に突出させないようボール3の一部を収納することができる内径寸法となっており、また凹部4dの端部2bの対向する側にはフロントカバー2に向かうに従って端部2bから離れるように傾斜した傾斜面4eが設けられており、フロントカバー2から先端工具1を取外した際にホルダ4と貫通孔2aの端部2b側の内壁とによってボール3を噛んでしまいフロントカバー2内にボール3が突出しないという現象を抑制するようにしている。
上記したように、先端工具着脱操作の際にフロントカバー2の貫通孔2a内をボール3及びプレート6が軸方向に移動するために、衝撃工具使用時に被削材等の粉塵が工具保持部内に侵入してフロントカバー2の貫通孔2a内に詰まったとしてもボール3及びプレート6がその粉塵を掻き出すように動作するため、ボール3が貫通孔2a内を動くことができるようになり先端工具着脱操作が粉塵に影響されることがない衝撃工具の工具保持装置を提供することができる。
また、グリップ12はホルダ4の係合部12a、4cで嵌合しているが、グリップ12のガタを押さえるために反対の端部12b側は、グリップ12の軸方向へ移動の支障にないような径方向の隙間に設定されたフロントスリーブ9が設けられている。ただし、フロントカバー内径部に侵入した粉塵等がフロントカバー2の貫通孔2aを通過してグリップ12の内周とフロントカバ−2の外周部に詰まらないように、図2に示すようにフロントスリーブ9には溝部9aを設けてあるため粉塵等が工具保持部外へ排出できるようになっている。さらに、グリップ12には貫通穴12cが設けられており、ここからもグリップ12内径部から粉塵等が排出できるようになっている。ただし、フロントスリーブ9の溝部9a及びグリップ12の貫通穴12cは適用する衝撃工具によりどちらか一方のみ設けたりしてもよく、溝部9a及び貫通穴12cを適切に大きさを設定し,フロントカバー2の内径部から貫通孔2aを介して工具保持部外へ粉塵等の排出経路を確保していればよい。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、先端工具の凹部と係合可能な錠止部材と、貫通孔内に位置し錠止部材と接触可能なプレートを設け、先端工具着脱操作の際に貫通孔内を錠止部材及びプレートが軸方向に移動するように設けたこと、および、フロントカバー内部から貫通孔を介して工具保持部外に粉塵等の排出経路を設けたことにより、衝撃工具使用時に被削材等の粉塵が工具保持部内に侵入しても、先端工具着脱操作が粉塵に影響されることがない衝撃工具の工具保持装置を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明衝撃工具の工具保持装置の一実施形態を示す縦断側面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【符号の説明】
1は先端工具、1aは細径部、1bはフランジ部、2はフロントカバー、2aは貫通孔、2bは端部、3は錠止部材、4はホルダ、4aは傾斜面、4bは内周部、4cは係合部、4dは凹部、4eは傾斜面、5は円環部材、5aは傾斜面、5bは穴部、6はプレート、7はスリーブ、8はばね、9はフロントスリーブ、9aは溝部、10はワッシャ、11はトメワ、12はグリップ、12aは係合部、12bは端部、12cは貫通穴、13はキャップである。
Claims (2)
- 凹部を有する先端工具を収納するフロントカバーと、該フロントカバーに設けられた貫通孔に先端工具の軸方向に移動可能かつ径方向に移動可能に配設されて前記フロントカバー内部に突出して前記先端工具の凹部と係合可能な錠止部材と、該錠止部材の前記径方向移動を規制及び解除し、前記規制時には前記錠止部材を前記フロントカバー内部に突出させるホルダと、該ホルダによって前記錠止部材が前記フロントカバー内部に突出される位置に位置するように前記錠止部材を付勢する付勢手段を有し、該付勢手段と前記錠止部材との間に位置し、前記付勢手段の付勢力を受ける円環部材を設けると共に、該円環部材に前記先端工具の半径方向に延びる穴部を設け、該穴部に取付けられ前記貫通孔内に位置し前記錠止部材と接触可能なプレートとからなる工具保持装置を有する衝撃工具であって、
前記工具保持装置は前記錠止部材と前記プレートが、先端工具の着脱時に前記フロントカバーに設けられた貫通孔内を軸方向に移動するように設けられ、前記貫通孔から衝撃工具の外部へ通ずる隙間を設けたことを特徴とする衝撃工具。 - 前記フロントカバーに設けられた貫通孔部に前記錠止部材及び前記プレートが配設されても、前記貫通孔部は軸方向に一定の隙間が確保されていることを特徴とする請求項1記載の衝撃工具。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002378732A JP2004209551A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | 衝撃工具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002378732A JP2004209551A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | 衝撃工具 |
Publications (1)
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JP2004209551A true JP2004209551A (ja) | 2004-07-29 |
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Family Applications (1)
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JP2002378732A Withdrawn JP2004209551A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | 衝撃工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004209551A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011245579A (ja) * | 2010-05-25 | 2011-12-08 | Makita Corp | 打撃工具 |
JP2012254513A (ja) * | 2011-06-10 | 2012-12-27 | Makita Corp | 打撃工具 |
-
2002
- 2002-12-26 JP JP2002378732A patent/JP2004209551A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011245579A (ja) * | 2010-05-25 | 2011-12-08 | Makita Corp | 打撃工具 |
JP2012254513A (ja) * | 2011-06-10 | 2012-12-27 | Makita Corp | 打撃工具 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060307 |