JP2009248210A - 携帯用工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ネジ締め等の作業中に誤ってスリーブが被削材と衝突しても、先端工具が外れないようにした携帯用工具を提供する。
【解決手段】
先端工具を装着するアンビル13と、アンビル13に形成された貫通孔25に挿入され先端工具の軸方向及び径方向に移動可能に配設され、アンビル13の内部に突出して先端工具の凹部と係合可能なボール18と、ボール18の径方向移動を規制及び解除し、規制時にはボール18をアンビル13内部に突出させるための突出部15bが内周側に形成された略円筒形のスリーブ15と、を有する携帯用工具において、先端工具を取り付ける際には、先端工具をアンビル13に挿入するだけで装着でき、アンビル13から先端工具を取り外す際には、スリーブ15を前側に移動させることによって突出部15の位置をボール18の外周側から前側に移動させることによってボール18による規制状態を解除する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばネジ締め作業や穴開け作業等を行うための携帯用工具に関し、特に先端工具を保持する機構を改良した携帯用工具に関する。
従来の携帯用工具において、先端工具を保持する機構は、例えば特許文献1の技術が知られている。特許文献1では、先端工具を取付ける保持部材(連結スリーブ)に貫通孔を設け、貫通孔内に先端工具の軸方向及び半径方向に移動可能なボール(球)を配設し、その外周側に、ボールの半径方向の移動を規制し、保持部材の外周側に取り付けられるスリーブ(滑りスリーブ)を設ける。スリーブは先端工具の軸方向後方に移動可能であり、その内側には、ボールが保持部材内部に突出する位置に保持されるように付勢するスプリングと、スプリングとボールとの間に位置する環状部材(薄板リング)が配置される。特許文献1においては、先端工具を保持部材内に挿入するのみでワンタッチで先端工具の取付けを行うことできる。
保持部材内に先端工具を挿入すると、スリーブによって保持部材内部に突出する位置に保持されているボールに先端工具の先端部が当接し、そのまま先端工具を押し込むことによりボールはスプリングの付勢力に抗して先端工具によって軸方向に移動する。この移動によってボールは、スリーブによる半径方向の移動の規制から解除され、環状部材にガイドされながら先端工具の先端部の傾斜によって半径方向外側に移動し、保持部材内部に突出しなくなる。この際、ボールは常時スプリングの付勢力及び環状部材の形状によって先端工具の半径方向内側に移動するよう付勢されており、ボールの下方に先端工具の凹部が位置するようになると、ボールは貫通孔内において再びスプリングの付勢力によって軸方向に移動し、スリーブによって保持部材内部に突出する位置に復帰し、先端工具の凹部とボールが係合する。
特公平3−43003号公報
上述の特許文献1の機構では、先端工具を抜き取る場合、スリーブを本体後方側(モータ側)に移動させることで、ボールが半径方向外側へ移動可能となり、先端工具とボールの係合が解除され、先端工具を保持部材から外すことができる。しかし、スリーブはスプリングにより常に本体前方側に付勢されているので、ネジ締め等の作業中、誤ってスリーブが被削材等に衝突すると、スリーブが本体後方側へ移動する恐れがあり、その結果、先端工具を取り外しできる状態になることがあり得た。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、ネジ締め等の作業中に誤ってスリーブが被削材と衝突しても、先端工具が外れないようにした携帯用工具を提供することにある。
本発明の別の目的は、先端工具をワンタッチで装着できると共に、簡単な操作で先端工具を取り外すことができる携帯用工具を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば、次の通りである。
本発明の一つ特徴によれば、モータ等の駆動源と、駆動源によって回転され、先端工具がその前側に取り付けられる保持部材と、保持部材に形成され先端工具の軸方向に長く延びる貫通孔において先端工具の軸方向及び径方向に移動可能に配設され、保持部材の内部に突出して先端工具に形成された凹部と係合可能な錠止部材と、錠止部材の径方向移動を規制又は解除し、規制時には錠止部材を保持部材内部に突出させるための突出部が内周側に形成された略円筒形のスリーブと、を有する携帯用工具において、保持部材に先端工具を取り付ける際には、先端工具を保持部材に挿入するだけで装着でき、保持部材から先端工具を取り外す際には、スリーブを前側に移動させることによって突出部の位置を錠止部材の外周側から前側に移動させることによって錠止部材による規制状態を解除するように構成した。
保持部材は貫通孔の軸方向後方に段差を有し、この段差の後端側の径が太く、前端側の径が細くなるように形成され、細い径の部分に、第1のワッシャと第1のスプリングと環状部材が挿入され、環状部材によって錠止部材を貫通孔内において軸方向前方に付勢し、先端工具を取り付ける際には、先端工具によって錠止部材が第1のスプリングの力に抗して後方かつ径方向外側に移動することにより先端工具の保持部材への挿入を許容し、第1のスプリングの作用により先端工具に形成された凹部に錠止部材が嵌合するように構成した。ここで環状部材は、外周がスリーブの内周形状に沿った形状で、内周が保持部材の外周形状に沿った形状であるのが好ましい。
保持部材の細い径の部分において、第2のスプリングを、その後端がスリーブの突出部に接するように配置し、第2のスプリングの前端を第2のワッシャで押さえ、第2のワッシャを保持部材に対して軸方向前方に移動しないように保持することにより、スリーブが軸方向後方に付勢されるようにした。スリーブは、突出部より後方側の内径が前方側の内径より太く、前方側に配置される第2のスプリングのバネ力は、後方側に配置される第1のスプリングのバネ力よりも強くすると良い。錠止部材にはスチールボールを用いることができ、錠止部材及び貫通孔は、保持部材に1組設けても良いし、複数組設けても良い。
請求項1の発明によれば、先端工具を取り付ける際には、先端工具を保持部材に挿入するだけで装着でき、取り外す際にはスリーブを前側に移動させるだけで取り外すことができるので、使い勝手が非常に良い。しかも、この取り外しの際のスリーブの移動方向は、ネジ締め等の作業中に、誤ってスリーブが被削材と衝突した際のスリーブ15に加わる力の方向と反対なので、先端工具を取り外せる状態にならず、先端工具が脱落することが無い。
請求項2の発明によれば、保持部材の細い径の部分に、第1のワッシャと第1のスプリングと環状部材が挿入され、環状部材によって錠止部材が貫通孔内において軸方向前方に付勢されるので、簡単な構造にて先端工具をワンタッチで取り付ける構造を実現できる。
請求項3の発明によれば、スリーブの突出部にその後端が接するように第2のスプリングを配置し、前端を第2のワッシャで押さえ、第2のワッシャを保持部材に対して軸方向前方に移動しないように保持することにより、スリーブが軸方向後方に付勢されるので、スリーブを保持部材に安定して保持できる。
請求項4の発明によれば、第2のスプリングによってスリーブが後方に付勢されることにより、スリーブの後端が第1のワッシャの側面に当接するので、第1のワッシャを保持部材に強固に固定する必要がなく、また、スリーブも安定した状態で保持できる。
請求項5の発明によれば、スリーブの突出部より後方側の内径が前方側の内径より太く、前方側に配置される第2のスプリングのバネ力は、後方側に配置される第1のスプリングのバネ力よりも強いので、通常状態でのスリーブのがたつきを防止でき、安定した状態でスリーブを保持できる。
請求項6の発明によれば、錠止部材はスチールボールであるので、スムーズに稼働する機構を安価に製造できる。
請求項7の発明によれば、複数の錠止部材によって先端工具を保持する構成とすることによって先端工具の径方向のぶれを効果的に抑制し、1個の錠止部材に加わる打撃荷重を分散させることができる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
以下、本発明の実施例に係る携帯用工具を図1〜図3を用いて説明する。図1は本発明の実施例に係る携帯用工具の全体を示す断面図である。図2は、図1のホルダ機構部分の拡大断面図である。図3は、ホルダ15、アンビル13、環状部材20の形状を示す図である。図2のホルダ機構部分の各部の断面図で、(1)はA−A断面図、(2)はB−B断面図、(3)はC−C断面図、(4)はD−D断面図である。尚、本明細書においては、図1で示す方向を前側、後側、上側、下側と定義して説明する。
図1において、携帯用工具の一例としてインパクトドライバ1を示している。インパクトドライバ1のハウジングは、主に、本体ハウジング2とハンマケース3に分割して形成され、その内部には、モータ7と、遊星歯車で構成される減速歯車機構8と、減速歯車機構8を介して伝達されたモータ7の回転力により回転するスピンドル9と、スピンドル9に形成したカム溝とハンマ11に形成したカム溝との間に配置されたボール10を介して回転可能かつ回転軸方向に移動可能なハンマ11と、ハンマ11に設けられた複数のハンマ爪部により打撃されるアンビル13を有する。ハンマ11は、スプリング12によって、アンビル側(前側)に付勢される。アンビル13の先端側(前側)には、軸方向鉛直面の断面が正六角形の六角穴13dが形成され、図示されていない先端工具(例えばネジに回転を与えるためのドライバビットや、ナットやボルトに回転を与えるためのソケット)が装着される。
インパクトドライバ1の動作を概説すると、次のとおりである。トリガスイッチ6を引くと、充電池5の電力がモータ7に伝達され、モータ7が回転する。モータ7の回転力は減速歯車機構8によって減速され、スピンドル9を回転させる。スピンドル9が回転することにより、スピンドル9に形成されたカム溝とハンマ11側に形成されたカム溝との間に配置したボール10を介してハンマ11が回転する。ハンマ11は、ハンマ11と減速歯車機構8との間に配置されたスプリング12によって、前方(アンビル13方向)に押付けられていて、ハンマ11の前端に設けられる図示しないハンマ爪部と、アンビル13の後端に設けられた図示しないアンビル羽部によって、回転力がアンビル13に伝達される。
ネジ締め等の作業中に先端工具を介してアンビル13に回転を妨げる力が生じると、スピンドル9とアンビル13には回転差が生じ、アンビル羽部とハンマ爪部によって係合しているハンマ11も、スピンドル9との間に回転差を生じる。この回転差により、ボール10はカム溝に沿って後方(モータ7の方向)へ後退し、ボール10に案内されてハンマ11はスプリング12を圧縮しながら後退する。
更にハンマ11の後退が進むと、アンビル羽部とハンマ爪部の係合が外れ、ハンマ11は圧縮したスプリング12の圧縮荷重によりカム溝に沿って前方に押し戻され、カム溝に配置されたボール10を介して、スピンドル9の回転によりハンマ11が回転しながら前方に移動し、ハンマ爪部がアンビル羽部を打撃する。このようにハンマ11の軸方向の移動と回転によりアンビル13への打撃を繰返すことで、連続的に衝撃トルクを与えながらアンビル13を回転させる。
次に、図2〜4を用いて、先端工具を保持する機構を説明する。ハンマケース3に、メタル軸受等の軸受14を介してアンビル13が回転可能に保持される。アンビル13の先端側の側面には、ボール18を移動可能に収容する貫通孔25が形成される。貫通孔25は、ボール25が貫通孔25から内周側に抜け落ちることがないようにその形状が形成される。ボール18の後側は、第1のスプリング19によって付勢された環状部材20が設けられ、これによりボール18は前方に付勢される。第1のスプリング19は、その後端が第1のワッシャ16によって保持される。アンビル13の前端側の周囲にはスリーブ15が配置される。スリーブ15は図2に示す定常位置から軸方向前方に移動させることができる。スリーブ15は、中央付近の内周に段差部15b(図3(1)参照)があり、その段差部15bの内周側で、ボール18の径方向外側への移動を制限する。
尚、環状部材20が接触するボール18の部分は先端工具の半径方向における中心位置近傍でなければ、ばねの付勢力を錠止部材に正確に伝達できずに環状部材20が変形して、ボール18の上方に環状部材20が位置してボール18が所定の位置に復帰しない状態が発生してしまう恐れがある。このため、図3(3)に示すように、環状部材20は、内周側の形状が円弧状の部分と、直線状の部分20aがあり、ボール18と接触する付近は径方向に幅が広くなっている。この直線状の部分20aにより環状部材20とボール18の接触面積が増える。さらに、図2の断面図から理解できるように環状部材20の内周側を若干後方に反らせるようにすると、ボール18との接触面積が増えて安定し、ボール18を半径方向内側に移動させるようガイドできる。尚、この反らせる状態は、図3(3)のC−C断面で示す環状部材20の形にて、どの領域までが平坦であるかが理解できるであろう。このように反らせると、第1のスプリング19と環状部材20の接触状態も良好になる。
スリーブ15の段差部15bの前側には、圧縮式の第2のスプリング21が設けられ、このスプリングによってスリーブ15は軸方向後方に付勢され、スリーブ15の後端が第1のワッシャに当接する位置に保持される。第2のスプリング21の前端は、止め輪22によって軸方向の移動が制限された第2のワッシャ17によって保持される。スリーブ15は金属製であるのが好ましく、例えば鉄又は任意の合金である。スリーブ15の後端部15a(図3(1))は、第1のワッシャ16の側面に当接させる。従って、第1のワッシャ16の直径は、スリーブ15の後端部15aの直径とほぼ同じか、やや大きくすると良い。
図3(1)は、スリーブ15の断面形状を示す図であり、上半分の断面を示している。スリーブ15は径方向には連続した円筒形である。スリーブ15の中央付近には、内径が小さくなっている段差部15bが形成され、図4(2)のB−B断面図で理解できるように、ボール18をアンビル13内から外部に突出させないような内径寸法となっている。段差部15bにはボール18の移動がスムーズになるように、断面で示す角部が斜めに切り落とされている。段差部15bより後方における内径は、図4(3)、(4)で理解できるように、前方における内径よりも大きくなっており、環状部材20を移動可能なように収容すると共に、アンビル13内から外側方向に移動したボール18の突出を収容できる大きさになっている。
図3(2)はアンビル13の断面図である。アンビル13の後端(ハンマ11側の端)には、ハンマ11の爪部(図示せず)に対応して、約180度離れた位置に径方向に突出する2つの扇形の羽部(図示せず)が形成される。アンビル13の軸方向中央付近には第1の段差23が形成され、直径が小さい細径部28が形成される。この細径部28の外周側にスリーブ15が配置されることになる。さらに、細径部28の一部には、ボール18を挿入するための貫通孔25が1カ所形成される。本実施形態では、貫通孔25は、第2の段差24により更に肉厚を薄くされた部分に形成される。この第2の段差24は、図4(1)、(2)に示すアンビル13のA−A断面図、B−B断面図から理解できるように、円周の一部たる上側が水平にカットされたような形状である。貫通孔25の形状は、図4(2)から理解できるようにボール18をアンビル13の外周側から半径方向内側に向かって挿入できて、かつ内周側に貫通できない程度の大きさである。また、貫通孔25の径方向の大きさ(幅)は、アンビル13の外側ではボール18の径よりやや大きく、アンビル13の内側ではボール18の径よりやや小さい程度である。貫通孔25の前後方向(アンビルの軸方向)の大きさ(長さ)は、ボール18の大きさよりも大きく、ボール18が貫通孔25の中で前後方向に移動できる程度の大きさである。
図3(2)においてアンビル13の先端付近には、止め輪22を挿入するための径方向にほぼ連続した凹部26が形成される。但し、第2の段差により内径がさらに小さくなっている箇所(図3(1)の前端部、上側)には、凹部26は形成されない。図3(3)は、環状部材20の平面図であり、内周側の形状が円弧状の部分と、直線状の部分20aがあり、ボール18を保持する箇所(部分20a)において径方向の幅が広い。環状部材20は、例えば金属製の薄板であり、プレスなどによって簡単に製造することができる。このガイド部20aは、ボール18の外径に沿うように、内周側がやや後方に傾斜するようにすると好ましい。
次に、上述した先端工具を保持する機構の製造・組立て手順を説明する。まず、ハンマケース3の内側(図2の左側)から、軸受14を挿入する。次に、アンビル13を軸受内に挿入することによりハンマケース3を貫通させる。次に、第1のワッシャ16をアンビル13の先端側から挿入し、第1の段差23の位置まで押しこむ。第1のワッシャ16は、圧入により固定することもできるが、本実施形態ではスキマバメとする。次に、第1のスプリング19と環状部材20をアンビル13の先端から挿入する。次に、環状部材20を後方に押さえながら、即ち、第1のスプリング19がやや縮むように保持しながら、ボール18を貫通孔25に入れ、次に、スリーブ15をアンビル13の先端から挿入し、スリーブ15の後端部15aが第1のワッシャ16と当接するように保持する。スリーブ15をこの位置で保持すると、ボール18は第1のスプリング19により貫通孔25の前方側に付勢され、ちょうどスリーブ15の段差部15bにて半径方向の移動も制限されることになる。次に、アンビル13の前方側から第2のスプリング21と第2のワッシャ17を挿入し、第2のワッシャ17を止め輪22により固定する。これにより先端工具を保持する機構の組立て作業が完了する。止め輪22はアンビル13の凹部26にはめ込むことにより固定できる。上述の手順により、先端工具を保持するための機構(ホルダ機構)を簡単に組み立てることができる。
上記したように、本実施形態による携帯用工具は、先端工具を保持する機構の組立てについては、ボール18を除く部材がすべて円筒または円環状であり、アンビル13に挿入させるのみで組立てを行うことができるので組立作業性を向上させることができる。組立作業時には第1のスプリング19及び第2のスプリング21の付勢力に抗して作業を行う必要があるが、この第1のスプリング19及び第2のスプリング21の付勢力に抗した状態を維持するおさえの部材が環状の部材(環状部材20、第2のワッシャ17)であるため、この点についても作業性を低下させることなく容易に行うことができる。
尚、第1のワッシャ16をスキマバメで固定すると軸方向に動く可能性もあるが、第2のスプリング21として第1のスプリング19よりも強いスプリングを使用すれば、常にスリーブ15が軸方向後方に付勢されることになり、スリーブ15の後端部15aが第1のワッシャ16に接触する位置で安定する。その結果、第1のワッシャ16は、アンビル13の第1の段差23の位置で保持されることになるので、第1のワッシャ16をアンビル13に強固に固定しなくても不具合は生じない。
次に、図5〜6を用いて、先端工具をアンビル13に取り付ける際の動作を説明する。図5及び図6は、先端工具をアンビル13に装着し、保持する際の各状態を示す図である。これらの各図は、時系列順に並べてある。
まず、アンビル13の先端に形成された六角穴13dに先端工具30を挿入する。挿入方向は、図5(1)に示した矢印の方向である。先端工具30の先端の傾斜部30aがボール18に接触するまで挿入され(図5(1)の状態)、さらに挿入するとボール18が傾斜部30aに押され、ボール18と共に環状部材20が押されることにより第1のスプリング19が縮められ、ボール18が後方(左側)に移動を始める(図5(2)の状態)。さらに、先端工具30を挿入すると、ボール18は、穴25の後端に突き当たる(図5(3)の状態)。この位置が、ボール18が最も後方に移動できる位置である。さらに、先端工具30を挿入すると、ボール18はそれ以上後方に移動できないが、先端工具30の当接部が傾斜面30aであるため、ボール18が半径方向外側に移動する(図5(4)の状態)。環状部材20は、内周側がやや後方に沿った形状になっており、ボール18が半径方向外側に移動すると、さらに第1のスプリング19を縮めることになる。尚、図から理解できるように、図5(4)の状態では、ボール18は先端工具31の内周面よりも外側に位置するので、もはや先端工具31の挿入を妨げない。
図6(1)は、先端工具31がさらに挿入された状態を示す。図6(2)まで挿入されると、ボール18は、先端工具31に形成された径方向に連続して形成された、その断面が半円形の凹部30bの位置に達することにより、ボール18は凹部30bに入り込むことによって半径方向内側に移動する。更に、先端工具31が挿入されると、ボール18は凹部30bの最深部に位置することになり、この場所にて安定する(図6(3)の状態)。この際、ボール18は、第1のスプリング19によって環状部材20を介して前方に付勢されるため、ボール18が穴25の前方側に当接する位置で安定する。
以上説明したように、本実施形態による機構では、先端工具31を取り付ける際には、スリーブ13を移動させる必要が無く、ただ単に先端工具30をアンビル13の六角穴13dに挿入するだけのワンタッチで取り付けることができるので、使い勝手が非常に良い。
次に図7を用いて、先端工具30がアンビル13に保持される状態、及び、取り外す際の各状態を説明する。
先端工具30が装着された状態(図7(1)の状態)で、先端工具30を後方に押しつけようとすると、先端工具30の先端の傾斜面30aがアンビル13の内壁に当接するために、それ以上移動することはできない。逆に、先端工具30を引っ張ろうとすると、凹部30bの傾斜面によりボール18が半径方向に僅かながら移動する。しかし、ボール18のその位置の外周側にはスリーブ15の段差部15bがあるため、それ以上ボール18は外周側に移動できないため、先端工具31はロックされた状態となり、先端工具30が抜けることはない(図7(2)の状態)。
先端工具30を取り外すためには、作業者は、スリーブ15を軸方向前方(図7(3)の矢印29)に引くことにより、スリーブ15を移動させる(図7(3)の状態)。そうすると、第2のスプリング21が圧縮される。この際、第1のスプリング19は延びきった状態となり環状部材20とアンビル13の位置関係はほとんど変わらないが、スリーブ15を移動させたことにより、段差部15bの位置が前方にずれるため、ボール18の径方向外側の保持状態が解除される。その状態で作業者が先端工具30を前方に移動させる(引き抜く)と、ボール18が凹部30bの斜面にガイドされて半径方向外側に移動し(図7(3)の状態)、ついにはボール18が先端工具30の内壁よりも外側に位置するようになる(図7(4)の状態)。この状態では先端工具30の移動は制限されず、作業者は先端工具30を引き抜くことができる。
先端工具30が引き抜かれた後に、スリーブ15を引くことをやめると、第2のスプリング21の付勢力によりスリーブ15は元の位置、即ち図2で示す状態に復帰する。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、先端工具30をアンビル13に挿入するにはワンタッチで挿入できるので使い勝手が非常に良い。一方、取り外す時はスリーブ15を前方に移動させなければ先端工具30を取り外せない。この取り外しの際のスリーブ15の移動方向は、スリーブが被削材と衝突した際のスリーブ15に加わる力の方向と反対である。従って、ネジ締め等の作業中にスリーブが被削材と衝突したとしても、先端工具を取り外せる状態にならず、先端工具が脱落することが無い。
以上、本発明を示す実施形態に基づき説明したが、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、以上の実施の形態では、携帯用工具としてインパクトドライバを用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常の電動ドライバ、エアモータを使用するエアドライバなど、先端工具が着脱可能な他の工具においても同様に適用できる。
また、以上の実施の形態では、回転打撃機構を有する携帯用工具のアンビル13に先端工具を保持するホルダ機構を設けたが、回転打撃機構をもたない携帯用工具においてモータの軸に直接又は間接的に連結されるスピンドルにホルダ機構を設けるようにしても良い。
さらに、上記実施形態では錠止部材としてボール18を用いた構成としたが、錠止部材として円柱形状をした錠止部材を用いても良い。
本発明の実施例に係る携帯用工具の全体を示す断面図である。 図1の先端工具を保持するホルダ機構部分の拡大断面図である。 図1のホルダ15、アンビル13、環状部材20の形状を示す図である。 図2のホルダ機構部分の各部の断面図で、(1)はA−A断面図、(2)はB−B断面図、(3)はC−C断面図、(4)はD−D断面図である。 先端工具がアンビル13に装着される際の各状態を示す図である。 先端工具がアンビル13に装着される際の各状態を示す図である。 先端工具がアンビル13に保持される状態、及び、取り外される際の各状態を示す図である。
符号の説明
1 インパクトドライバ 2 本体ハンマケース 3 ハンマケース
4 ハンマケースカバー 5 充電池 6 トリガスイッチ
7 モータ 8 減速歯車機構 9 スピンドル 10 ボール
11 ハンマ 12 スプリング 13 アンビル
13d (アンビルの)六角穴 14 軸受
15 スリーブ 15a (スリーブの)後端部
15b (スリーブの)段差部 15c (スリーブの)前端部
16 第1のワッシャ 17 第2のワッシャ
18 ボール 19 第1のスプリング
20 環状部材 20a (環状部材の)直線上の部分
21 第2のスプリング 22 止め輪 23 第1の段差
24 第2の段差 25 貫通孔 26 凹部
28 (アンビルの)細径部 30 先端工具
30a (先端工具の)先端部 30b (先端工具の)凹部

Claims (7)

  1. 駆動源と、
    該駆動源によって回転され、先端工具がその前側に取り付けられる保持部材と、
    前記保持部材に形成され前記先端工具の軸方向に長く延びる貫通孔において、前記先端工具の軸方向及び径方向に移動可能に配設され、前記保持部材の内部に突出して前記先端工具に形成された凹部と係合可能な錠止部材と、
    前記錠止部材の前記径方向移動を規制又は解除し、前記規制時には前記錠止部材を前記保持部材内部に突出させるための突出部が内周側に形成されたスリーブと、を有する携帯用工具において、
    前記保持部材に前記先端工具を取り付ける際には、該先端工具を前記保持部材に挿入するだけで装着でき、
    前記保持部材から前記先端工具を取り外す際には、前記スリーブを前側に移動させることによって前記突出部の位置を前記錠止部材の外周側から前側に移動させることによって前記錠止部材による規制状態を解除することを特徴とする携帯用工具。
  2. 前記保持部材は前記貫通孔の軸方向後方に段差を有し、該段差の後端側の径が太く、前端側の径が細くなるように形成され、
    前記細い径の部分に、第1のワッシャと第1のスプリングと環状部材が挿入され、該環状部材によって前記錠止部材を前記貫通孔内において軸方向前方に付勢し、
    前記先端工具を取り付ける際には、前記先端工具によって前記錠止部材が前記第1のスプリングの力に抗して後方かつ径方向外側に移動することにより前記先端工具の前記保持部材への挿入を許容し、前記第1のスプリングの作用により前記先端工具に形成された凹部に前記錠止部材が嵌合することを特徴とする請求項1に記載の携帯用工具。
  3. 前記保持部材の細い径の部分において、前記突出部にその後端が接するように第2のスプリングを配置し、前記第2のスプリングの前端を第2のワッシャで押さえ、前記第2のワッシャを前記保持部材に対して軸方向前方に移動しないように保持することにより、前記スリーブが軸方向後方に付勢されることを特徴とする請求項2に記載の携帯用工具。
  4. 前記第2のスプリングによって前記スリーブが後方に付勢されることにより、前記スリーブの後端が前記第1のワッシャの側面に当接することを特徴とする請求項3に記載の携帯用工具。
  5. 前記スリーブは、前記突出部より後方側の内径が前方側の内径より太く、前方側に配置される前記第2のスプリングのバネ力は、後方側に配置される前記第1のスプリングのバネ力よりも強いことを特徴とする請求項4に記載の携帯用工具。
  6. 前記錠止部材はスチールボールであることを特徴とする請求項5に記載の携帯用工具。
  7. 前記保持部材に、前記錠止部材及び前記貫通孔を複数組設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の携帯用工具。

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