JP2004208826A - パチンコ機の外枠固定構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】パチンコ機を島に設置するあるいは島から外すときの作業効率を向上させることができるパチンコ機の外枠固定構造を提供する。
【解決手段】パチンコ機の外枠1を島20の所定の位置に載置し、外枠1の上板4及び下板5に取り付けられたレバー式釘打ち機構10a〜10dの操作レバー12a〜12dを、矢印13a〜13d方向へ回転操作する。操作レバー12a〜12dの回転操作に伴ない、操作レバー12a〜12dに取り付けられた釘11a〜11dがレバー式釘打ち機構本体から突出し、上板4または下板5を貫通して島20に圧入され、外枠1は島20に固定される。操作レバー12a〜12dを矢印13a〜13dとは逆方向に回転させることにより、回転操作に伴ない釘11a〜11dが島20から引き抜かれ、外枠1を島20から外すことができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のパチンコ機を並べて配置させる島に、各パチンコ機を設置するためのパチンコ機の外枠固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機島にパチンコ機を設置する場合には、各パチンコ機ごとに釘あるいはネジ等によって固定する方法が一般的である。具体的には、例えば、パチンコ機を新しい機種に入れ替える場合、それまで使用していた古い機種を島から外し、新しい機種の外枠の下側前縁を所定の位置に揃えて載置し、外枠下板の2ヶ所で釘打ち固定してから、次に島の固定部の上部前縁と外枠上板の前縁とに渡ってゲージを当てて、島に対して所定のねかせ角度に外枠を保持し、外枠上板の2ヶ所を上向きに釘打ち固定してから前枠を固定した外枠に装着するという手順を踏む。
【0003】
しかしながら、このように一台ごとに釘あるいはネジ等を使用して設置する方法では、作業効率が悪く、また熟練した技能も必要となることから設置作業に多くの時間を要するという欠点があった。また、一旦パチンコ機を設置すると、打付けた釘等の取り外しが困難であるため、パチンコ機を新機種に入れ替える作業ではさらに多くの時間が必要となった。
【0004】
そこで、この欠点を解決するために、島側にクランプ機構を利用した外枠固定装置を設け、さらに上側に設けたクランプ装置には、ねかせ調整機構を設けた遊技機止着具に関する発明が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特許第2528046号公報(第3−4頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の遊技機止着具に関する発明は、外枠を島から外す場合には、固定手段として釘を使用していないため釘抜き作業を必要としないという利点がある。また、外枠を島に装着する場合には、同様に釘を使用しないため釘打ち作業を必要としないという利点がある他、ねかせ調整機構によって最終的な調整精度を高くできるという利点もある。また、いずれの場合にも熟練した技能を必要とせず、釘打ち用のエアーコンプレッサー等の設備も必要としないという利点もある。
【0007】
しかしながら、上述した従来の遊技機止着具では、ネジを使用しているため外枠を島から外す場合にも、島に装着する場合にもネジ締め作業を伴なうため、この作業に多くの時間が必要となり、作業効率を向上させるという面では十分に改善されていなかった。
【0008】
また、近年は、いわゆる第一種のパチンコ機が主流であり、パチンコホールに設置される機種も第一種のパチンコ機の台数が多いのが現状である。そして、第一種のパチンコ機の場合には、図柄始動入賞口の左側の遊技盤面から直接遊技球が図柄始動入賞口に入賞し、その入賞ごとに当たり/外れの抽選が行なわれるため、遊技球の図柄始動入賞口への入賞は直接的には大当りに結びつかず、役物内の傾斜面の角度に大きな影響を受け、役物内の遊技球の動きが直接大当りに結びつく、いわゆる二種、三種のパチンコ機と比べて、パチンコ機全体のねかせ角度を精密に調整しなくても遊技者の獲得遊技球数に大きな差を生じることがない。従って、パチンコ機の設置作業においては、より効率的な設置手段が求められている。
【0009】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、パチンコ機(パチンコ機の外枠)を島に装着する場合および島から外す場合の作業効率を、大幅に向上させることができるパチンコ機の外枠固定構造の提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係るパチンコ機の外枠固定構造の発明は、複数のパチンコ機を並べて配置させるいわゆる島に、各パチンコ機を設置するためのパチンコ機の外枠固定構造において、操作レバーの回転操作に伴なって釘を突出させ、該突出した釘をパチンコ機の外枠の上板から前記島へ、あるいは下板から前記島へ圧入させて、前記外枠の上板あるいは下板を前記島に固定するレバー式の釘打ち機構が、前記上板と下板に設けられていることを特徴とするものである。
【0011】
設置するパチンコ機の外枠を島の所定の位置に載置し、外枠の上板および下板に取り付けられたレバー式釘打ち機構の操作レバーを回転操作する。この操作レバーの回転に伴なって操作レバーに取り付けられた釘が突出し、上板または下板を貫通して島を構成する板に圧入され(以下、嵌入されともいう)、外枠は島の所定の位置に固定される(以下、設置されるともいう)。
【0012】
設置機器に取り付けられたレバー操作により機器の外部にロッドを突出させ、突出したロッドを固定部に圧入して機器を固定する手段(テコ式留めにより釘を打ち込む装置)では、例えば、テーブル状の固定部に、テコ式留めにより釘を打ち込む装置を備えた機器を載置し、装置のレバーを操作して留め釘(ロッド)を突出させた場合、固定部の材質が硬いと留め釘は固定部内に圧入されず、機器がテーブルの上面から浮き上がってしまうという不具合が生じる。従って、このような構成においてのテコ式による固定方法は、機器が十分に重く、留め釘が細い等の要件を満たすことが必要となる。
【0013】
しかしながら本願のパチンコ機を設置する島のような構成の場合、島の固定部は外枠の上側と下側の両方に存在し、外枠を島の固定部の間に挟む構造となるため、外枠に設けたレバーを操作して外枠の上下方向外部にロッドを突出させた場合、例えば、島の下側固定部にロッドを圧入させるときには、外枠の上板が島の上側固定部に当接して固定され、外枠(上述した設置機器に相当)は、レバー操作によって発生するテコの力に応じて、ロッドにより島に確実に固定される。
【0014】
また、請求項2に係るパチンコ機の外枠固定構造の発明は、請求項1に記載の発明において、前記レバー式の釘打ち機構は、本体と、操作レバーと、該操作レバーの回転軸と、該軸が係合している前記本体に形成された軸ガイド穴と、前記操作レバーに取り付けられた釘とから構成され、前記釘の一部は前記本体の底面から下方外部に飛び出した状態で設けられており、前記外枠を前記島に固定する前記操作レバーの回転操作以前の前記レバー式の釘打ち機構は、前記外枠の上板と下板に形成された板厚方向の釘ガイド穴に、前記下方外部に飛び出した釘の一部が挿入された状態で、前記外枠の上板と下板に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0015】
外枠の上板と下板に形成した板厚方向の釘ガイド穴に、操作レバーに取り付けられた釘の一部を挿入させておくことにより、操作レバーの回転操作に伴なって突出する釘を、外枠の上板から島の固定部へ、あるいは下板から島の固定部へと的確方向に圧入させる。
【0016】
また、請求項3に係るパチンコ機の外枠固定構造の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記レバー式の釘打ち機構は、前記外枠の上板と側板あるいは下板と側板とを連結するL字金具と一体成形されていることを特徴とするものである。L字金具と一体成形することにより、レバー式釘打ち機構の本体を容易かつ確実に外枠の上板あるいは下板に取り付けることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るパチンコ機の外枠固定構造の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1、図2に外枠固定構造を備えたパチンコ機の外枠の一形態を示す。
図1に示すように、パチンコ機の外枠1は、左右の側板2、3と上板4と下板5とから構成された、例えば、パラゴム材からなる木枠であり、側板2と上板4あるいは下板5、側板3と上板4あるいは下板5間はL字金具(L字補強金具ともいう)6によって連結補強されている。
【0018】
上板4、下板5の内側面7、8には、レバー式釘打ち機構10a〜10d(以下、レバー式釘打ち機構10a〜10d全体を指すときはレバー式釘打ち機構10ともいう)が設けられている。このレバー式釘打ち機構10は、操作レバーの回転操作によって釘を突出させ、突出した釘を上板4あるいは下板5から島へと圧入させるものである。図1に示す外枠1は、島に設置される(以下、取り付けられるともいう)以前のものであり、それぞれのレバー式釘打ち機構10a〜10dの操作レバー12a〜12dは、回転操作範囲の一方の端部に配置された状態を示している(以下、操作レバー釘12a〜12d全体を指すときは単に操作レバー12ともいう)。また、それぞれのレバー式釘打ち機構10a〜10dの釘11a〜11dは、先端部が上板4内に挿入された状態であり、未だ上板4の上面から上方向(外枠1の上方外部)に突出していない(以下、釘10a〜10d全体を指すときは単に釘10ともいう)。この状態から操作レバー12が回転操作されると、その回転に伴なって釘11が突出し、島に圧入される(詳しくは後述する)。
【0019】
図2に示すように、外枠1は、上板4の上面および下板5の下面が島20(以下、島の固定部20ともいう。図では見易くするため島の固定部20に斜線を付してある。)と近接あるいは当接するように設置されている。上板4、下板5の内側面7、8に取り付けられた操作レバー12は、図1に示すそれぞれの位置から、図2の矢印13a〜13dに示す方向に回転され、回転操作範囲の上記一方の端部とは逆側の一方の端部まで回転操作されている(以下、矢印13a〜13d全体を指すときは単に矢印13ともいう)。この矢印13方向への操作レバー12の回転操作に伴なって、釘11が上板4または下板5を貫通して上板4の上面または下板5の下面から外部に突出し、島の固定部20方向へ進行して、島の固定部20内に圧入する。それぞれのレバー式釘打ち機構10a〜10dは、釘11a〜11dが最大の長さまで突出した状態を示しており、釘10は島の固定部20内に圧入されている(更に詳しくは後述する)。
【0020】
ここで外枠が取り付けられる島の構造を図3に基づいて説明する。図に示す島は、従来の一般的な島と同様の構造を有するものであり、島本体30はパチンコホールの床面に固定される複数の支持枠31と、支持枠31の下部に取り付けられる基台32と、支持枠31の上部から他の支持枠31の上部に掛けて設けられた上部取付部33とを備えている。基台32の上側には外枠34(パチンコ機35)を下方から支持するための下方支持板36が固定され、上部取付部33の下側には外枠34(パチンコ機35)を上方から支持するための上方支持板37が固定されている。各外枠34は島本体30に形成された開口部38の所定の位置に載置され、下方支持板36および上方支持板37(図2に示す島固定部20)へ外枠固定手段(例えば、図1、2に示したレバー式釘打ち機構を有するもの)によって設置される。
【0021】
図4(a)から(c)にレバー式釘打ち機構の一形態を示す。
尚、図4(a)に示すレバー式釘打ち機構は、操作レバーを回転操作させて釘が最大の長さまで突出した図2の操作状態を表わしている。
【0022】
図4(a)〜(c)に示されるように、レバー式釘打ち機構10は、断面コ字状の本体15と、本体15に取り付けられる操作レバー12と、操作レバー12に取り付けられる釘11から概略構成されている。本体15には、操作レバー12の回転軸16が係合する長穴状のレバー軸ガイド穴17が形成されている。また、本体15の底面28には、操作レバー12に取り付けられた釘11が挿入される釘穴19と、レバー式釘打ち機構10を外枠1の上板4または下板5に取り付けるためのネジ穴21が形成されている。
【0023】
また、操作レバー12には、操作レバー12の回転軸16が挿入される回転軸穴22と、釘11を操作レバー12に取り付けるために連結軸18が挿入される連結軸穴23が形成されている。また、釘11には連結軸18が挿入される連結軸穴24が形成されている。回転軸16は、一方のレバー軸ガイド穴17から挿入されて、2つの回転軸穴22、22を通って他方のレバー軸ガイド穴17に挿入されており、その先端部には、回転軸16の抜けを防止するために、例えば、Eリング25が取り付けられている。連結軸18は、操作レバー12の一方の連結軸穴23から挿入されて、釘11の連結軸穴24を通って操作レバー12の他方の連結軸穴23に挿入されており、その先端部には、連結軸18の抜けを防止するために、例えば、Eリング26が取り付けられている。
【0024】
このような構成により、操作レバー12を回転操作すると操作レバー12は回転軸16の廻りを回転し、回転軸16は、操作レバー12の回転に伴なって、係合している長穴状のレバー軸ガイド穴17に沿って移動する。また、操作レバー12に取り付けられた釘11は、釘穴19および図外の上板4または下板5に形成された釘ガイド穴27(後述する)に挿入されているため、操作レバー12の回転に伴なって連結軸18の廻りを回転する。よって、釘11は、略鉛直方向に維持されると共に、操作レバー12のテコ作用によりレバー式釘打ち機構10の外部(図4(a)、(c)において下方向)に突出される。
【0025】
図5に示されるレバー式釘打ち機構10'は、側板2、3と上板4あるいは下板5間を連結補強するL字補強金具6(図1参照)に、図4(a)に示すレバー式釘打ち機構10を一体成形したものである。L字補強金具6に一体成形されている点と、図4(a)に示す本体15のネジ穴21が形成されていない点以外は、図4(a)に示すレバー式釘打ち機構10と同じ構造を有している。従って、同様の部材については同じ部番を付してある。
【0026】
このような構成にすることにより、L字補強金具6を外枠1に取り付けるだけで済み、個別のネジ止め取り付け作業をなくすことができ、作業効率を向上させることができる。その他の作用効果については図4に示すレバー式釘打ち機構と同様である。
【0027】
図6に示されるレバー式釘打ち機構10"は、図4(a)に示すレバー式釘打ち機構10と同様に、外枠1の上板4または下板5にネジ止めによって固定される。レバー式釘打ち機構10"の本体15'は、薄板形状を有し、上板4または下板5への固定用のネジ穴21'が形成されている。また、本体15'の略中央部には、支柱30が立直し、操作レバー12'が支柱30に取り付けられている。操作レバー12'は支点31を中心に回転操作され、操作レバー12'の回転に伴なって操作レバー12'に取り付けられた釘11'が本体15'に形成された釘穴19' および図外の上板4または下板5に形成された釘ガイド穴27(後述する)にガイドされ上下方向に移動する。操作レバー12'は支点31の位置で「く」の字に曲がった形状を有しており、操作部分(釘11'が取り付けられている端部とは反対方向の端部近傍部分)が本体15'と略平行に配設されているとき(図6において実線で示される位置のとき)には、釘11'は上方向に移動して、本体15'から下方側に突出した釘11'が短い状態となっている。
【0028】
本体15'と略平行に配設された状態の操作レバー12'を矢印Pの方向に回転操作させていくと、操作レバー12'の回転に伴なって釘11'は下方向に移動する。そして、操作レバー12'が矢印Pの方向に略90°回転した状態(図6において点線で示される位置)では、釘11'は上記実線で示される位置(上方向に移動した位置)から下方向に移動して略最下点の位置まで達した状態となる。また、釘11'が係合している操作レバー12'の端部には、長穴形状の釘端部ガイド穴32が形成されている。操作レバー12'の回転操作に伴なって釘11'の端部がこの釘端部ガイド穴32に沿って移動し、この移動によって釘11'は略鉛直方向の状態に保持され、的確に島内に圧入される。従って、この形態によるレバー式釘打ち機構10"によれば、上板4または下板5に取り付けて、操作レバー12'を略90°回転操作させるのみで外枠1を島に確実に固定することができる。
【0029】
更に、レバー式釘打ち機構の別の形態として、図示は省略するが、図6に示されるレバー式釘打ち機構10"において、操作レバー12'の端部に支点31を中心とした弧状の釘11"を固定的に設けるもの(以下、釘一体型ともいう)がある。外枠1の左右側板2、3と上板4と下板5とを断面コ字状の金属板で形成すると共に、それぞれの開放側を内向きにして連結させ金属製外枠を形成する。上板4および下板5の底面に直接、支柱30と釘穴19'を設け、上記釘一体型の操作レバー12'を取り付ける。このような構成のレバー式釘打ち機構の場合、釘穴19'および上板4または下板5に形成された釘ガイド穴27(後述する)によるガイドがなくても釘11"を的確な方向に圧入させることができる。
【0030】
図7から図12に、レバー式釘打ち機構10によって外枠1が島20に取り付けられる際の各部材の様子を、操作レバー12の各回転操作段階において示す。尚、図の見易さを考慮して、図4に示すレバー式釘打ち機構10を用いた場合について説明する。また、図1および図2の右下に配置されているレバー式釘打ち機構10cの向きおよび動きに対応したものである。
【0031】
図7に示すレバー式釘打ち機構10は、下板5にネジ止めされただけの状態、即ち、外枠1を島に取り付けるための操作レバー12の回転操作が未だされていない状態を示している(図1に示される操作レバーの状態に対応している)。操作レバー12は回転操作範囲の左方向端部に配置されており(操作レバー12の端部が下板5の上面に接触した状態であり)、本体15から下方向に飛び出している釘11の部分が、下板5に形成された釘ガイド穴27に挿入されている。釘11の先端は釘ガイド穴27内に配置され、下板5の下面から下方向には突出していない。回転軸16は、レバー軸ガイド穴17の中央から少し左方向にずれた位置に係合している。尚、操作レバー12をこの状態に保持するストッパ機構を設ければ、島に固定される前の外枠1を移動させる(運搬する)際に、釘11の先端が下板5の下面から突出することがなく安全を確保できる。
【0032】
図8に示すレバー式釘打ち機構10は、図7に示す操作レバー12が矢印Q方向に回転操作された状態を示している。操作レバー12は、回転軸16を中心に回転すると共にレバー軸ガイド穴17に沿って左方向へ移動する。操作レバー12の回転に伴なって、連結軸18を介して操作レバー12に取り付けられている釘11は下方向に押圧され、下板5の下面から突出し、島20内に圧入される。
【0033】
図9に示すレバー式釘打ち機構10は、操作レバー12が図8に示す操作レバー12の位置からさらに矢印Q方向に回転操作された状態を示している。操作レバー12は、回転軸16を中心に回転すると共にレバー軸ガイド穴17に沿ってさらに移動し、レバー軸ガイド穴17の左端部まで達している。操作レバー12の回転に伴なって、釘11はさらに下板5の下面から突出し、島20内に圧入される。
【0034】
図10に示すレバー式釘打ち機構10は、操作レバー12が図9に示す位置からさらに矢印Q方向に回転操作され、図11に示すレバー式釘打ち機構10は、操作レバー12が図10に示す位置からさらに矢印Q方向に回転操作された状態を示している。操作レバー12は、回転軸16を中心に回転すると共に、図9の左端部まで達した状態からレバー軸ガイド穴17に沿って右方向へ移動する。操作レバー12の回転に伴なって、釘11はさらに下板5の下面から突出し、島20内に圧入されている。
【0035】
図12に示すレバー式釘打ち機構10は、操作レバー12が図11に示す位置からさらに矢印Q方向に回転操作され、回転操作範囲の右方向端部に配置された状態、即ち、外枠1を島に取り付けるための操作レバー12の回転操作が終了した状態を示している(図2に示される操作レバーの状態に対応している)。操作レバー12の端部が下板5の上面に接触した状態であり、図7に示す操作レバー12の状態から略180°回転操作されている。操作レバー12は、回転軸16を中心に回転すると共にレバー軸ガイド穴17に沿ってさらに移動し、レバー軸ガイド穴17の右端部まで達している。操作レバー12の回転に伴なって、下方向に押圧された釘11は最下部の位置まで達し、さらに下板5の下面から突出して島20内に圧入される。尚、このとき島に圧入される釘の長さは、20mm以上であることが望ましい。
【0036】
レバー式釘打ち機構10、10'を構成する各部材は、操作レバー12の回転操作に伴なって上述するように動作するので、レバー式釘打ち機構10、10'を上板4または下板5に取り付けて(レバー式釘打ち機構10'の場合にはL字補強金具6を外枠1に取り付けて)、操作レバー12を略180°回転操作させるのみで外枠1を島に確実に固定することができ、作業効率を大幅に向上させることができる。
【0037】
外枠1には、図1、図2に示すように、レバー式釘打ち機構10、10'、10"が複数個(例えば、4個)取り付けられることとなるが、例えば、図1、図2に示すレバー式釘打ち機構10a〜10dの場合、以下のような順序でレバー式釘打ち機構10a〜10dを回転操作させる。
【0038】
外枠1を島(図3に示す開口部38)に載置し、下板5を所定の取り付け位置に設置する。この状態においてレバー式釘打ち機構10c、10dの操作レバー12c、12dを途中まで(例えば、図9に示す操作レバー12の位置まで)回転操作させ、釘11c、11dの一部分を突出させて下板5のみを島20(図3において下方支持板36に相当する)に仮固定した状態にする。この仮固定の状態において、鉛直方向に対する外枠1のねかせ傾斜の調整を行なう。操作レバー12c、12dが操作されて釘11c、11dの一部分が島20に圧入される段階で、外枠1全体が上方向に押し上げられ、外枠1の上板4が島20(図3において上方支持板37に相当する)に当接し、上板4の上面に摩擦力が働いているため外枠1の上部分がふらつかず安定した状態になっているので、ねかせ傾斜の調整を容易に行うことができる。そして、ねかせ傾斜の調整後に操作レバー12a、12bを回転操作して上板4を島20に固定すると共に、操作レバー12c、12dを回転操作最終状態(図2のレバー式釘打ち機構10c、10dの状態)まで回転操作する。この操作手順により外枠1の島20への取り付けを迅速、かつ確実に行なうことができ、作業効率を大幅に向上させることができる。
【0039】
また、島20に取り付けられた外枠1を取り外す場合には、操作レバー12、12'を外枠1取付け時とは逆方向に回転操作させればよい。例えば、図7から図12に示す操作レバー12の回転操作において、図12の位置まで操作されている操作レバー12を矢印Qとは逆方向に回転させ、図7に示す操作レバー12の位置まで回転操作することにより、レバー式釘打ち機構10の釘11を島20から抜くことができ、外枠1を島から取り外すことができる。即ち、操作レバー12を略180°回転操作させるだけで、外枠1を島から容易に取り外すことができ、作業効率を大幅に向上させることができる。
【0040】
また、外枠1を島から取り外す場合にも、上記のように外し操作はレバー式釘打ち機構10の操作レバー12を回転させるのみであるため、パチンコ機本体(遊技機枠、ガラス枠セット、一体皿セット)を外枠1に取り付けたままの状態で、パチンコ機本体を開いて(いわゆる前枠を開いて)、パチンコ機の前面側から操作レバー12を操作することにより外枠1を島から容易に取り外すことができ、作業効率を大幅に向上させることができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明に係る請求項1のパチンコ機の外枠固定構造によれば、外枠の上板または下板に設けられたレバー式釘打ち機構の操作レバーを回転操作させることにより、釘を突出させ、その釘を島の固定部に圧入させることができるので、容易かつ確実に外枠を島に設置することができると共に、作業効率を大幅に向上させることができる。
【0042】
本発明に係る請求項2のパチンコ機の外枠固定構造によれば、外枠の上板または下板に取り付けられたレバー式釘打ち機構は、外枠を島に固定する操作レバーの回転操作以前には、レバー式釘打ち機構本体の底面から下方外部に飛び出している釘の一部分が、上板または下板の釘ガイド穴に挿入されているので、操作レバーの回転操作に伴なって突出する釘を島に向かって適切に誘導することができ、的確に島に圧入させて、確実に外枠を島に設置することができる。
【0043】
本発明に係る請求項3のパチンコ機の外枠固定構造によれば、レバー式の釘打ち機構はL字補強金具と一体成形されているので、レバー式の釘打ち機構を外枠の上板または下板へ個別にネジ止めする作業を無くすことができ、外枠を島に装着する際の作業効率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外枠固定構造を備えたパチンコ機の外枠の一形態を示す背面図である。
【図2】図1に示す外枠を島に取り付けた状態を示す図である。
【図3】外枠が取り付けられる島の構造を示す図である。
【図4】(a)は、レバー式釘打ち機構の一形態を示す全体斜視図である。
(b)は、レバー式釘打ち機構を構成する操作レバーと釘を表わす斜視図である。
(c)は、(a)を矢印S方向から見たときの図である。
【図5】レバー式釘打ち機構の別の一形態を示す全体斜視図である。
【図6】レバー式釘打ち機構の別の一形態を示す図である。
【図7】操作レバーの回転操作の一段階における各部材の様子を示す図である。
【図8】操作レバーの回転操作の一段階における各部材の様子を示す図である。
【図9】操作レバーの回転操作の一段階における各部材の様子を示す図である。
【図10】操作レバーの回転操作の一段階における各部材の様子を示す図である。
【図11】操作レバーの回転操作の一段階における各部材の様子を示す図である。
【図12】操作レバーの回転操作の一段階における各部材の様子を示す図である。
【符号の説明】
1 外枠
2、3 側板
4 上板
5 下板
6 L字金具
10 レバー式釘打ち機構
11 釘
12 操作レバー
15 本体
16 回転軸
17 レバー軸ガイド穴
18 連結軸
19 釘穴
20 島(島の固定部)
22 回転軸穴

Claims (3)

  1. 複数のパチンコ機を並べて配置させるいわゆる島に、各パチンコ機を設置するためのパチンコ機の外枠固定構造において、
    操作レバーの回転操作に伴なって釘を突出させ、該突出した釘をパチンコ機の外枠の上板から前記島へ、あるいは下板から前記島へ圧入させて、前記外枠の上板あるいは下板を前記島に固定するレバー式の釘打ち機構が、前記上板と下板に設けられていることを特徴とするパチンコ機の外枠固定構造。
  2. 前記レバー式の釘打ち機構は、本体と、操作レバーと、該操作レバーの回転軸と、該軸が係合している前記本体に形成された軸ガイド穴と、前記操作レバーに取り付けられた釘とから構成され、前記釘の一部は前記本体の底面から下方外部に飛び出した状態で設けられており、
    前記外枠を前記島に固定する前記操作レバーの回転操作以前の前記レバー式の釘打ち機構は、前記外枠の上板と下板に形成された板厚方向の釘ガイド穴に、前記下方外部に飛び出した釘の一部が挿入された状態で、前記外枠の上板と下板に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機の外枠固定構造。
  3. 前記レバー式の釘打ち機構は、前記外枠の上板と側板あるいは下板と側板とを連結するL字金具と一体成形されていることを特徴とする請求項1または2に記載のパチンコ機の外枠固定構造。
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JP2009148486A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Nariyasu Miyamoto パチンコ台取付装置
JP2016013400A (ja) * 2014-07-03 2016-01-28 稲月 正 パチンコ台枠の上部取付け装置

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