JP2004207259A - 光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置 - Google Patents

光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置 Download PDF

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Hiroyuki Nakamichi
博之 中道
Masaaki Miyahara
将章 宮原
Takayuki Shirasaki
隆行 白崎
Hidenobu Egashira
秀伸 江頭
Michinobu Iino
道信 飯野
Koichi Amita
浩一 網田
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Abstract

【課題】光半導体素子に接続される金属製端子の特性インピーダンスがばらつく。
【解決手段】上面の略中央部に光半導体素子Sの搭載部1aを、この近傍に上面から下面にかけて形成された貫通孔1bを有する金属基板1と、貫通孔1bに挿通され、下面側の端部が貫通孔1bから突出するように封止材2を介して固定された、上面側の端部が光半導体素子Sの電極と電気的に接続される金属製端子3と、主面にその一辺から対向する辺にかけて被着された直線状の配線導体4を有し、この配線導体4を金属製端子3の下面側に突出した部位に平行に接合させて金属基板1に取着された略四角平板状の絶縁基板5とを具備する光半導体素子収納用パッケージであって、絶縁基板5の主面に、金属製端子3の下面側に突出した部位を絶縁基板5の主面で同軸状に囲む、金属基板1と電気的に接続された金属製の屋根状部材Tが設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光半導体デバイスに使用する光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光通信分野で用いられているLD(レーザーダイオード)やPD(フォトダイオ−ド)等の光半導体素子を収納するための光半導体装置を図4(a)、(b)、(c)に示す。ここで図4(a)は、光半導体装置の断面図、図4(b)は蓋体を外した状態での上面図、図4(c)は、下面図である。
【0003】
従来の光半導体装置は、上面の略中央部に光半導体素子S’の搭載部11aを有するとともにこの搭載部11aの近傍に上面から下面にかけて形成された直径0.5〜2mmの貫通孔11bを有する、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金や鉄(Fe)−ニッケル(Ni)合金等の金属から成る略円板状の金属基板11と、貫通孔11bに挿通され、少なくとも下面側の端部が貫通孔11bから突出するように封止材12を介して固定された、上面側の端部が光半導体素子S’の電極と電気的に接続される、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金や鉄(Fe)−ニッケル(Ni)合金等の金属から成る金属製端子13と、搭載部11aに搭載されてその電極が金属製端子13の上面側の端部と電気的に接続された光半導体素子S’と、主面にその一辺から対向する辺にかけて形成された直線状の配線導体14を有し、金属基板11に配線導体14と金属製端子13の下面側に突出した部位とが平行かつ対向して接合するように取着された絶縁基板15とを具備している。
【0004】
なお、封止材12は鉛を主成分とする絶縁ガラスから成り、この封止材12によって金属基板11と金属製端子13とが電気的に絶縁されている。また、金属基板11に形成された貫通孔11bの内径は金属基板11の上面から下面にかけて略同一径となっている。また、光半導体素子S’は、金属基板11に200〜400℃の融点を有する金(Au)−錫(Sn)等の低融点ろう材によりろう付け固定され、光半導体素子S’の電極がボンディングワイヤ16を介して金属端子13に電気的に接続される。
【0005】
また、金属基板11の上面には、外周端から幅1mm以内の外周部に、光半導体素子S’の保護を目的として、Fe−Ni−Co合金等から成る第1の蓋体17aがYAGレーザ溶接、シーム溶接またはろう付け等により固定され、そして、金属基板11の上面に第1の蓋体17aを、例えばYAGレーザで溶接・接合し、さらに光半導体素子S’に対向する部位に光ファイバ18が固定される第2の蓋体17bを接合することにより、製品としての光半導体装置となる。
【0006】
この光半導体装置は、外部電気回路(図示せず)から供給される駆動信号によって光半導体素子S’を光励起させ、励起した光を戻り光防止用の光アイソレータ(図示せず)を介して光ファイバ18に授受させるとともに光ファイバ18内を伝達させることによって、大容量の光通信等に使用される。そして、その適応範囲は40km以下の伝送距離、かつ2.5Gbps(Giga bit per second)以下の伝送容量の範囲で多用されている。
【0007】
近年、40km以下の伝送距離での高速通信に対する需要が急激に増加しており、高速大容量伝送に関する研究開発が進められている。とりわけ、光通信装置において光信号を発信する光半導体装置等の光発信装置が注目されており、光信号の高出力化と高速化が伝送容量を向上させるための課題となっている。
【0008】
従来の光半導体装置の光出力は0.2〜0.5mW程度であり、光半導体素子は5mW程度の駆動電力であった。しかし、より大出力の光半導体装置では、光出力が1mWのレベルまで向上してきており、また、光半導体素子も10mW以上の駆動電力が要求されている。さらに、従来の光半導体装置に用いられていた高周波信号は2.4Gbps程度であったが、10Gbps程度まで向上してきており、より高出力化と高速化が要求されてきている。
【0009】
【特許文献1】
特開平8−130266号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の光半導体素子収納用パッケージに10mW以上の駆動電力および10GHz程度の高周波信号で駆動される光半導体素子を搭載した、光出力が1mW程度の光半導体装置を構成しようとすると、光半導体素子と金属製端子との特性インピーダンスのばらつきが大きいため、光半導体素子が正常に作動し難く、特に10Gbps以上の高周波信号を損失を小さくして円滑に伝送することが困難であるという問題点があった。
【0011】
これは、金属製端子の金属基板の貫通孔から突出した部位が同軸構造となっておらず、そのため、伝送される高周波信号の周波数が高くなると、同軸構造になっていない部分の特性インピーダンスが大きくなり、かつ信号の伝播モードにずれを生じ、絶縁基板の配線導体と金属製端子間の特性インピーダンスのギャップおよび信号の伝播モードのずれが非常に大きくなることによるものであり、その結果、高周波信号の入出力時における反射損失が大きくなり、光半導体素子の作動性が劣化してしまうことによるものである。
【0012】
すなわち、従来の構成では、金属基板、金属製端子の貫通孔の内部に位置する部位およびマイクロストリップ線路構造である配線導体での高周波信号の伝播モードはTEM(Transverse Electro Magnetic)モードであり、それに対して、金属製端子の金属基板の貫通孔から突出した部位であって、配線導体との接合部以外の部位の伝播モードはTE(Transverse Electric)モードであり、このため高周波信号はTEMモード、TEモード、TEMモードと伝播モードが変化するため、伝播モードの変化部で特性インピーダンスがステップ状に変化し、高周波信号の反射損失が大きくなってしまう。
【0013】
また、従来の光半導体素子収納用パッケージにおいては、光半導体素子と金属製端子とを電気的に接続するボンディングワイヤのL成分(誘導性成分)が非常に大きいために、ボンディングワイヤの特性インピーダンスが非常に大きくなって高周波信号の損失の原因となり、その結果、ボンディングワイヤを介することで高周波信号の損失および信号の伝播モードのずれが非常に大きくなってしまい、高周波信号の入出力時における反射損失が大きくなり、具体的には10GHz程度の高周波信号における反射損失が−15dB以上と大きなものとなってしまうという問題点も有していた。
【0014】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、光半導体素子に接続される金属製端子の特性インピーダンスのばらつきを効果的に抑えることにより、金属製端子において10GHz以上の高周波信号を損失を小さくして伝送することができ、光半導体素子を正常に作動させることができる光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の光半導体素子収納用パッケージは、上面の略中央部に光半導体素子の搭載部を有するとともに該搭載部の近傍に前記上面から下面にかけて形成された貫通孔を有する金属基板と、前記貫通孔に挿通され、少なくとも前記下面側の端部が前記貫通孔から突出するように封止材を介して固定された、前記上面側の端部が前記光半導体素子の電極と電気的に接続される金属製端子と、主面にその一辺から対向する辺にかけて被着された直線状の配線導体を有し、該配線導体を前記金属製端子の前記下面側に突出した部位に平行に接合させて前記金属基板に取着された略四角平板状の絶縁基板とを具備する光半導体素子収納用パッケージであって、前記絶縁基板の前記主面に、前記金属製端子の前記下面側に突出した部位を前記絶縁基板の主面で同軸状に囲む、前記金属基板と電気的に接続された金属製の屋根状部材が設けられていることを特徴とするものである。
【0016】
本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、絶縁基板の主面に、金属製端子の下面側に突出した部位を絶縁基板の主面で同軸状に囲む、金属基板と電気的に接続された金属製の屋根状部材が設けられていることから、高周波信号の伝送時に、金属製端子の下面側に突出した部位の特性インピーダンスが、金属製端子の金属基板の貫通孔内に位置し、同軸構造となっている部位の特性インピーダンスと絶縁基板の配線導体の特性インピーダンスとの中間の大きさとなり、金属製端子の特性インピーダンスと配線導体の特性インピーダンスとの急激な変化を抑えることができ、反射損失を極めて小さくすることができ、その結果、10GHz以上の高周波信号の挿入損失や反射損失を良好に抑制でき、10GHz以上の高周波信号を損失を小さくして伝送することが可能となる。
【0017】
また、本発明の光半導体素子収納用パッケージは、上記構成において、前記金属製端子の前記上面側の前記端部が前記光半導体素子の電極に長さが0.1〜2mmのボンディングワイヤを介して電気的に接続されることを特徴とするものである。
【0018】
本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、金属製端子の上面側の端部が光半導体素子の電極に長さが0.1〜2mmのボンディングワイヤを介して電気的に接続される場合には、ボンディングワイヤはそのL成分(誘導性成分)および特性インピーダンスが非常に小さなものとなり、その結果、光半導体素子Sへの高周波信号の入出力時における反射損失を−15dB以下と小さくすることができ、10GHz以上の高周波信号を低損失で伝送することが可能となる。
【0019】
さらに、本発明の光半導体素子収納用パッケージは、上記構成において、前記貫通孔は、前記金属基板の前記下面側に大径部を、前記上面側に前記大径部と同軸で連なる小径部を有し、前記金属製端子は、少なくとも前記大径部に前記封止材を介して固定されていることを特徴とするものである。
【0020】
本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、貫通孔が下面側に大径部を、上面側に大径部と同軸で連なる小径部を有し、金属製端子が少なくとも大径部に封止材を介して固定されている場合には、金属製端子は大径部で十分な量の封止材により貫通孔の内面に固定されるので気密封止が良好なものとなり、また、金属製端子を小径部の開口を基準として位置決めすることにより位置精度よく金属基板に封止材を介して固定でき、貫通孔の内面や屋根状部材と良好な同軸構造とすることができる。さらに、ボンディングワイヤの長さを、封止材の気密封止を劣化させることなく、容易に0.1〜2mmとすることができる。
【0021】
また、本発明の光半導体装置は、上記の光半導体素子収納用パッケージと、前記搭載部に搭載されてその電極が前記金属製端子の前記上面側の端部と電気的に接続された光半導体素子とを具備することを特徴とするものである。
【0022】
本発明の光半導体装置によれば、上記の光半導体素子収納用パッケージと、搭載部に搭載されてその電極が金属製端子の上面側の端部と電気的に接続された光半導体素子とを具備することから、10GHz以上の高周波信号の挿入損失や反射損失を良好に抑制でき、10GHz以上の高周波信号を伝送損失を小さくして伝送することが可能な半導体装置とすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置について添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の光半導体素子収納用パッケージに光半導体素子を搭載して成る光半導体装置の実施の形態の一例を示した断面図であり、図1(b)お(c)は、それぞれ図1(a)に示す光半導体装置の蓋体を外した状態での上面図および下面図である。
【0024】
これらの図において、1は金属基板、2は封止材、3は金属製端子、4は配線導体、5は絶縁基板、6はボンディングワイヤ、Tは金属製の屋根状部材であり、主にこれらで本発明の光半導体素子収納用パッケージが構成され、また、主にこの光半導体素子収納用パッケージと光半導体素子Sとで本発明の光半導体装置が構成される。
【0025】
金属基板1は、光半導体素子Sを搭載するとともに搭載する光半導体素子Sが発生する熱を放散する機能を有し、その形状が円形や略円形・半円形・略半円形・四角形・略四角形等で、厚みが0.5〜2mmの平板状であり、その上面には光半導体素子Sを搭載する搭載部1aを有するとともに搭載部1aの近傍には上面から下面にかけて形成された直径0.5〜2mmの貫通孔1bを有する。
【0026】
なお、貫通孔1bの大きさが0.5mm未満の場合、金属製端子3を封止する封止材2の、貫通孔1b内面−金属製端子3間の厚みが薄いものとなり、あるいは封止材2が貫通孔1b内面−金属製端子3間に入り込むことが困難となり気密不良を発生させる危険性があり、他方2.0mmを超えると金属基板1に搭載する光半導体素子Sの配置の設計自由度が小さくなり、そのため半導体素子収納用パッケージや半導体装置の大きさが不要に大きいものになり小型化をすることが困難となる傾向がある。従って、貫通孔1bの大きさは0.5〜2.0mmが好ましい。
【0027】
このような金属基板1は、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金や鉄(Fe)−ニッケル(Ni)合金等の金属から成り、例えば金属基板1が鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金から成る場合は、このインゴット(塊)に圧延加工や打ち抜き加工等の従来周知の金属加工方法を施すことによって所定形状に製作される。
【0028】
また、金属基板1の表面には耐食性に優れ、かつろう材との濡れ性に優れた厚さ0.5〜9μmのニッケル(Ni)層と厚さ0.5〜5μmの金(Au)層をめっき法により順次被着させておくと、金属基板1が酸化腐食するのを有効に防止するとともに各部品を金属基板1に良好にろう付けすることができる。
【0029】
なお、金属基板1の厚みは0.5mm以上が好ましく、厚みが0.5mm未満の場合、後述する第1の蓋体7aや第2の蓋体7bを金属基体1に溶接する際に、溶接の条件(温度等)により金属基板1が曲がったりして変形し易くなる傾向があり、2mmを超えると半導体素子収納用パッケージや半導体装置の厚みが不要に厚いものとなり小型化をすることが困難となる傾向がある。従って、金属基体1の厚みは0.5〜2mmが好ましい。
【0030】
なお、図1(a)〜(c)には、半導体素子Sを1個搭載し、貫通孔1bを1個形成した例を示しているが、複数の半導体素子Sを搭載し、複数の貫通孔1bを形成してもよい。また、ここでいう光半導体素子Sとは、具体的にはLDやPD、VCSEL等の光半導体素子をいい、これらはAu−Sn等の金属ろう材を介して金属基板1に搭載される。
【0031】
金属基板1に形成された貫通孔1bには、長さが1.5〜22mmで、直径が0.1〜1mmのピン状の金属製端子3が封止材2を介して固定されている。金属製端子3は、光半導体素子Sが送受信する電気信号を外部電気回路(図示せず)に伝送する機能を有する。なお、金属製端子3は、少なくとも金属基板1の下面側の端部が貫通孔1bから1〜20mm程度突出するように、封止材2を介して固定されており、後述する絶縁基板5に形成された配線導体4と電気的に接続される。
【0032】
なお、金属製端子3の金属基板1の上面側の端部は中央部に比べて径大のネールヘッドとなっており、また、端面は平坦で金属基板1の上面と略平行あるいは上面より高い位置に位置しており、光半導体素子Sにボンディングワイヤ6等の電気的接続手段を介して接続される。
【0033】
このような金属製端子3は、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金や鉄(Fe)−ニッケル(Ni)合金等の金属から成り、例えば金属製端子3が鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金から成る場合は、このインゴット(塊)を圧延加工や打ち抜き加工等の従来周知の金属加工方法を施すことによって、長さが1.5〜22mm、直径が0.1〜1mmのピン状に製作される。
【0034】
なお、金属製端子3の金属基板1の下面に突出した部位の長さが1mm未満であると、後述する配線導体4とろう材等を用いて強固に接合することが困難と成る傾向があり、20mmを超えると絶縁基板5の長さが不要に長いものとなり、光半導体素子収納用パッケージや光半導体装置を小型化することが困難となる傾向がある。従って、金属製端子3は、少なくとも金属基板1の下面側の端部が貫通孔1bから1〜20mm程度突出するように、金属基板1に固定することが好ましい。
【0035】
また、封止材2は、金属基板1と金属製端子3との絶縁間隔を確保するとともに、金属製端子3を金属基板1の貫通孔1bに固定する機能を有し、通常、ガラスやセラミックなどの無機材料が用いられる。
【0036】
なお、金属製端子3は、例えば厚みが金属基板1の厚みと略同等で、外径が貫通孔1bの径より小さく、内径が金属製端子3の外径より大きいガラス製のリングを貫通孔1bに挿入するとともにリングに金属製端子3を挿入し、しかる後、ガラスを所定の温度で加熱・溶融することにより、金属製端子3の外周面が貫通孔1bの内面に気密に固定される。
【0037】
また、金属基板1の下面には主面にその一辺から対向する辺にかけて被着された直線状の配線導体4を有する略四角平板状の絶縁基板5が、配線導体4を金属製端子3の下面側に突出した部位に平行に接合させて取着されている。
【0038】
絶縁基板5は、配線導体4を支持する機能を有し、ポリイミド樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体・炭化珪素質焼結体・窒化珪素質焼結体・ガラス−セラミックス等の無機材料から成り、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等のセラミック原料粉末に適当な有機バインダ・溶剤・可塑剤・分散剤を添加混合して泥漿状となすとともにこれを従来周知のドクタブレード法を採用してシート状に成形することにより複数枚のセラミックグリーンシートを得、しかる後、これらのセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工・積層加工・切断加工を施すことにより絶縁基板5用の生セラミック成形体を得るとともにこの生セラミック成形体を約1600℃の温度で焼成することにより製作される。
【0039】
配線導体4は、光半導体素子Sおよび外部電気回路間の電気信号を伝送する機能を有し、絶縁基板5の主面にその一辺から対向する辺にかけて直線状に形成されている。
【0040】
このような配線導体4は、絶縁基板5がポリイミド樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂から成る場合は一般に銅めっきにより形成され、絶縁基板5が酸化アルミニウム質焼結体等の無機材料から成る場合は、タングステンやモリブデン、マンガン等から成り、例えば、絶縁基板5が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、タングステンの粉末に有機溶剤・溶媒を添加混合して得た金属ペーストを、あらかじめ主面となるセラミックグリーンシートにスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布し、セラミックグリーンシートを焼成することによって絶縁基板5の主面に形成される。
【0041】
なお、配線導体4はその表面に、酸化防止のためおよび金属製端子3等を強固に接続するために、厚みが0.5〜9μmのNi層や厚さ0.5〜5μmのAu層等の金属層をめっき法により順次被着させておくことが好ましい。
【0042】
また、絶縁基板5は、配線導体4の表面に半田や温度が200〜400℃に融点を有する金(Au)−錫(Sn)等の低融点ろう材を従来周知のスクリーン印刷法を用いて印刷し、次に、金属製端子3を固定した金属基板1を配線導体4と金属製端子3の金属基板1の下面側に突出した部位とを平行かつ対向するように載置し、しかる後、200〜400℃の温度で加熱することにより金属基板1に固定される。
【0043】
そして、本発明の半導体素子収納用パッケージにおいては、絶縁基板5の主面に、金属製端子3の下面側に突出した部位を絶縁基板5の主面で同軸状に囲む、金属基板1と電気的に接続された金属製の屋根状部材Tが設けられている。また、このことが重要である。
【0044】
本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、絶縁基板5の主面に、金属製端子3の下面側に突出した部位を絶縁基板5の主面で同軸状に囲む、金属基板1と電気的に接続された金属製の屋根状部材Tが設けられていることから、高周波信号の伝送時に、金属製端子3の下面側に突出した部位の特性インピーダンスが、金属製端子3の金属基板1の貫通孔1b内に位置し、同軸構造となっている部位の特性インピーダンスと絶縁基板5の配線導体4の特性インピーダンスとの中間の大きさとなり、金属製端子3の特性インピーダンスと配線導体4の特性インピーダンスとの急激な変化を抑えることができ、反射損失を極めて小さくすることができ、その結果、10GHz以上の高周波信号の挿入損失や反射損失を良好に抑制でき、10GHz以上の高周波信号を伝送損失を小さくして伝送することが可能となる。
【0045】
なお、金属製の屋根状部材Tは、金属製端子3の金属基板1の下面側に突出した部位の側面を隙間を介在させて覆う構造として形成されており、その長さが1〜20mm程度であり、特性インピーダンスの整合性の観点からは、絶縁基板5の主面から配線導体4側で、金属製端子3の金属基板1の下面側に突出した部位全体を同軸状に覆うことが重要である。
【0046】
屋根状部材Tは、厚みが0.5〜2mm程度で、その断面が円環形状や略円環形状を半分に切った半円環形状や略半円環形状、外周および内周が矩形状や三角形状・多角形状のもの、さらには外周または内周のいずれか一方が半円形状や略半円形状・矩形状や三角形状・多角形状で、他方がその他の形状のもの等が用いられる。
【0047】
また、金属製端子3と屋根状部材Tの内周との距離は0.7〜1.56mmが好ましい。金属製端子3と金属製の屋根状部材Tの内周との距離が0.7mm未満では、特性インピーダンスのギャップおよび信号の伝播モードのズレが大きくなる傾向があり、その結果、高周波入出力時における反射損失が大きくなり、光半導体素子の作動性が劣化してしまうことになる。一方、1.56mmを超える場合も同様に、特性インピーダンスのギャップおよび信号の伝播モードのズレが大きくなる傾向があり、その結果、高周波入出力時における反射損失が大きくなり、光半導体素子の作動性が劣化してしまうことになる。従って、金属製端子3と金属製の屋根状部材Tの内周との距離は0.7〜1.56mmが好ましい。
【0048】
このような金属製の屋根状部材Tは、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金等の金属から成り、例えば鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金のインゴット(塊)を切削加工やMIM(メタル・インジェクション・モールド)等の従来周知の金属加工方法を施すことによって所定形状に製作される。
【0049】
そして、金属製の屋根状部材Tは、金属基板1、および絶縁基板5の主面にあらかじめ被着したメタライズ層等の金属層に700〜900℃の融点を有する銀(Ag)−銅(Cu)等のろう材により接合される。なお、その表面には耐食性に優れかつろう材との濡れ性に優れた厚さ0.5〜9μmのニッケル(Ni)層と厚さ0.5〜5μmの金(Au)層をめっき法により順次被着させておくことが好ましく、金属製の屋根状部材Tが酸化腐食するのを有効に防止するとともに、良好にろう付けすることができる。
【0050】
なお、金属製の屋根状部材Tは、上述の金属基板1と一体成形してもよく、金属基板1と金属製の屋根状部材Tとを一体成形する場合は、前述した切削加工やMIM(メタル・インジェクション・モールド)等の従来周知の金属加工方法等により製作される。
【0051】
また、本発明の光半導体素子収納用パッケージにおいては、金属製端子3の上面側の端部が光半導体素子Sの電極に長さが0.1〜2mmのボンディングワイヤ6を介して電気的に接続されることが好ましい。
【0052】
本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、金属製端子3の上面側の端部が光半導体素子Sの電極に長さが0.1〜2mmのボンディングワイヤ6を介して電気的に接続される場合には、ボンディングワイヤ6はそのL成分(誘導性成分)および特性インピーダンスが非常に小さなものとなり、その結果、光半導体素子Sへの高周波信号の入出力時における反射損失を−15dB以下と小さくすることができ、10GHz以上の高周波信号を低損失で伝送することが可能となる。
【0053】
なお、ボンディングワイヤ6の長さが2mmを超えるとボンディングワイヤ6のL成分(誘導性成分)が大きくなり過ぎ、良好な特性インピーダンスが得られなくなり、光半導体素子Sを正常に作動させることが困難となる傾向がる。また、ボンディングワイヤ6の長さが0.1mm未満の場合、光半導体素子Sおよび金属製端子3間のボンディング引回し作業が困難となり、ボンディング接合が不十分となる可能性がある。従って、ボンディングワイヤ6の長さを0.1〜2mmの長さとすることが好ましい。
【0054】
また、ここでボンディングワイヤ6の長さとは、ボンディングワイヤ6と半導体素子Sの電極との接合部およびボンディングワイヤ6と金属製端子3との接合部間におけるボンディングワイヤ6の最短長さをいう。
【0055】
なお、ボンディングワイヤ6の長さを0.1〜2mmとするには、金属製端子3の上面側の端面の高さ位置と半導体素子Sの表面の高さ位置とが同じになるように金属製端子3を金属基体1に固定し、さらに半導体素子Sの電極と金属製端子3とを接触しない程度の距離を空けて近接して配置すればよい。また、例えば、金属製端子3と半導体素子Sの電極との距離を0.7mmとし、ボンディングワイヤ6のループ高さを0.15mmにすることにより、ボンディングワイヤ6の長さを0.8mm程度とすることができる。
【0056】
さらに、本発明の光半導体素子収納用パッケージにおいては、図2に断面図で示すように、貫通孔1bが下面側に大径部Aを、上面側に大径部Aと同軸で連なる小径部Bを有し、金属製端子3が少なくとも大径部Aに封止材2を介して固定されていることが好ましい。
【0057】
本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、貫通孔1bが下面側に大径部Aを、上面側に大径部Aと同軸で連なる小径部Bを有し、金属製端子3が少なくとも大径部Aに封止材2を介して固定されている場合には、金属製端子3は大径部Aで十分な量の封止材2により貫通孔1bの内面に固定されるので気密封止が良好なものとなり、また、金属製端子3を小径部Bの開口を基準として位置決めすることにより位置精度よく金属基板1に封止材2を介して固定でき、貫通孔1bの内面や屋根状部材Tと良好な同軸構造とすることができる。さらに、ボンディングワイヤ6の長さを、封止材2の気密封止を劣化させることなく、容易に0.1〜2mmとすることができる。
【0058】
なお、大径部Aの直径は、封止材2を十分に充填させて気密封止を良好にするという観点からは、金属製端子3の直径より0.5〜1mm程度大きいことが好ましく、小径部Bの直径は、光半導体素子Sを金属製端子3により近づけるという観点からは、金属製端子3直径より0.1〜0.2mm程度大きくすることが好ましい。
【0059】
また、封止材2は少なくとも大径部Aに充填されていればよいが、小径部Bにも充填されていてもよい。
さらに貫通孔1bの大径部Aの長さは、金属基板1の厚みの30%以上が好ましい。大径部Aの長さが金属基板1の厚みの30%未満となると、封止材2の量が不十分となって良好な気密封止が困難となる傾向がある。
【0060】
なお、下面側に大径部Aを、上面側に大径部Aと同軸で連なる小径部Bを有する貫通孔1bは、金属基板1に小径部Bと同径の貫通孔を打抜き法を用いて形成した後、大径部Aとなる部分を切削加工法を用いて切削することにより形成される。また、金属製端子3を貫通孔1bの大径部Aに封止材2を用いて固定するには、例えば厚みが大径部Aの厚みと略同等で、外径が大径部Aの直径より若干小さく、内径が金属製端子3の外径より若干大きいガラス製のリングを貫通孔1bの大径部Aに挿入するとともにリングに金属製端子3を挿入し、しかる後、ガラスを所定の温度で加熱・溶融することにより、金属製端子3の外周面が貫通孔1bの大径部Aの内面に気密に固定される。
【0061】
そして、本発明の光半導体装置は、上述の光半導体素子収納用パッケージの搭載部1aに光半導体素子Sを金(Au)−錫(Sn)の低融点ろう材を介して実装し、しかる後、その電極を金属製端子3の上面側の端部とボンディングワイヤ6等の電気的接続部材を介して接続することにより製作される。
【0062】
本発明の光半導体装置によれば、上記の半導体素子収納用パッケージと、搭載部1aに搭載されてその電極が金属製端子3の上面側の端部と電気的に接続された光半導体素子Sとを具備することから、10GHz以上の高周波信号の挿入損失や反射損失を良好に抑制でき、10GHz以上の高周波信号を伝送損失を小さくして伝送することが可能な半導体装置とすることができる。
【0063】
なお通常は、金属基板1の上面には、外周端から幅1mm以内の外周部に、光半導体素子Sの保護を目的として、Fe−Ni−Co合金等から成る第1の蓋体7aがYAGレーザ溶接、シーム溶接またはろう付け等により固定され、そして、金属基板1の上面に第1の蓋体7aを、例えばYAGレーザで溶接・接合し、さらに第1の蓋体7の外周部(鍔状部)に、光ファイバ8と戻り光防止用の光アイソレータ(図示せず)とが樹脂接着剤で接着された第2の蓋体7bをYAGレーザ溶接等で接合することによって、製品としての光半導体装置となる。
【0064】
かくして、本発明の光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置によれば、絶縁基板5の主面に、金属製端子3の下面側に突出した部位を絶縁基板5の主面から配線導体4側で同軸状に囲む、金属基板1と電気的に接続された金属製の屋根状部材Tが設けられていることから、10GHz以上の高周波信号の挿入損失や反射損失を良好に抑制でき、10GHz以上の高周波信号を伝送損失を小さくして伝送することが可能な光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置となる。
【0065】
なお、本発明は、上述の実施の形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。
【0066】
【実施例】
(実施例1)
本発明の光半導体装置を、次に述べる評価用の試料と比較用の試料をを作成して評価した。
【0067】
本発明の光半導体装置を以下のように構成した。まず、主面に配線導体4および接地導体となるパターンをCuめっきした、厚み1.6mm×縦30mm×横15mmのポリイミド樹脂からなる絶縁基板5を作製した。絶縁基板5は、比誘電率が4.1、配線導体4の幅は0.7mm、長さが18.8mm、厚みが0.03mmであった。
【0068】
次に、金属の母材を切削加工して、長さが5mmで、内周の直径が2.3mmの半円筒状の屋根状部材Tが一体化して成る、厚みが1mmで、直径が5.6mmの円板状の金属基板1を製作した。金属基板1の中央部には、打ち抜き加工により金属製端子3を気密封止するための直径が1mmの貫通孔1bを形成した。さらに金属基板1の表面には、厚み2μmのNi層と厚さ2μmのAu層をめっき法により順次被着した。
【0069】
そして、金属基板1の貫通孔1bに金属製端子3を挿入し、封止材2であるガラスで接合することにより、気密封止した。その後、金属基板1の搭載部1aに光半導体素子SであるVCSELをAu−Snにてろう付けして搭載し、光半導体素子Sと金属製端子3とをボンディングワイヤ6にて電気的に接続した。一方、金属製端子3と配線導体4とを半田で電気的に接続した。なお、ボンディングワイヤ6の長さは、1mmとした。
【0070】
そして、Fe−Ni−Co合金から成る第1の蓋体7aを金属基板1の上面の外周部にシーム溶接により接合し気密封止し、しかる後、この第1の蓋体7aの外周端部に、光ファイバ8と光アイソレータとを樹脂接着剤で接着した第2の蓋体7bをYAGレーザ溶接により接合し、評価用の光半導体装置を作製した。
【0071】
次に、比較用の試料は、上述の評価用の試料から金属製の屋根状部材Tを取り除いたものを用いた。
評価用および比較用の試料について、周波数を変化させて反射損失S11を測定した結果を図3に示す。なお、図3において、横軸は周波数、縦軸は反射損失S11である。
【0072】
図3より、本発明の光半導体装置は、5〜20GHzでの特性インピーダンスのばらつきによる反射損失S11を−15dB以下に抑制できることが判った。一方、比較例である従来の光半導体装置は、5〜20GHzにおいて特性インピーダンスのばらつきにより反射損失S11が−15dBを超えることがわかった。
【0073】
(実施例2)
ボンディングワイヤ6の長さを0.1〜2.3mmとし、10GHzでの反射損失S11のMAX値を測定した。結果を表1に示す。なお、ボンディングワイヤ6の長さを0.1mm未満とした場合には、ボンディングの接合強度が不十分となり評価することができなかった。
【0074】
【表1】
Figure 2004207259
【0075】
表1より、ボンディングワイヤの長さを0.1〜2mmの範囲にすることにより、反射損失を確実に−15dB以下とすることができることがわかった。
【0076】
【発明の効果】
本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、絶縁基板の主面に、金属製端子の下面側に突出した部位を絶縁基板の主面で同軸状に囲む、金属基板と電気的に接続された金属製の屋根状部材が設けられていることから、高周波信号の伝送時に、金属製端子の下面側に突出した部位の特性インピーダンスが、金属製端子の金属基板の貫通孔内に位置し、同軸構造となっている部位の特性インピーダンスと絶縁基板の配線導体の特性インピーダンスとの中間の大きさとなり、金属製端子の特性インピーダンスと配線導体の特性インピーダンスとの急激な変化を抑えることができ、反射損失を極めて小さくすることができ、その結果、10GHz以上の高周波信号の挿入損失や反射損失を良好に抑制でき、10GHz以上の高周波信号を損失を小さくして伝送することが可能となる。
【0077】
また、本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、金属製端子の上面側の端部が光半導体素子の電極に長さが0.1〜2mmのボンディングワイヤを介して電気的に接続される場合には、ボンディングワイヤはそのL成分(誘導性成分)および特性インピーダンスが非常に小さなものとなり、その結果、光半導体素子Sへの高周波信号の入出力時における反射損失を−15dB以下と小さくすることができ、10GHz以上の高周波信号を低損失で伝送することが可能となる。
【0078】
さらに、本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、貫通孔が下面側に大径部を、上面側に大径部と同軸で連なる小径部を有し、金属製端子が少なくとも大径部に封止材を介して固定されている場合には、金属製端子は大径部で十分な量の封止材により貫通孔の内面に固定されるので気密封止が良好なものとなり、また、金属製端子を小径部の開口を基準として位置決めすることにより位置精度よく金属基板に封止材を介して固定でき、貫通孔の内面や屋根状部材と良好な同軸構造とすることができる。さらに、ボンディングワイヤの長さを、封止材の気密封止を劣化させることなく、容易に0.1〜2mmとすることができる。
【0079】
また、本発明の光半導体装置によれば、上記の光半導体素子収納用パッケージと、搭載部に搭載されてその電極が金属製端子の上面側の端部と電気的に接続された光半導体素子とを具備することから、10GHz以上の高周波信号の挿入損失や反射損失を良好に抑制でき、10GHz以上の高周波信号を伝送損失を小さくして伝送することが可能な半導体装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の光半導体素子収納用パッケージに光半導体素子を実装して成る光半導体装置の実施の形態の一例の断面図であり、(b)および(c)は、それぞれ(a)の蓋体を外した状態での上面図および下面図である。
【図2】本発明の光半導体素子収納用パッケージに光半導体素子を実装して成る光半導体装置の実施の形態の他の例である。
【図3】本発明の半導体装置および従来の半導体装置における周波数と反射損失S11との関係を示した図である。
【図4】(a)は、従来の光半導体装置の断面図であり、(b)および(c)は、それぞれ(a)の蓋体を外した状態での上面図および下面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・金属基板
1a・・・・・・搭載部
1b・・・・・・貫通孔
A・・・・・・・大径部
B・・・・・・・小径部
2・・・・・・・封止材
3・・・・・・・金属製端子
4・・・・・・・配線導体
5・・・・・・・絶縁基板
6・・・・・・・ボンディングワイヤ
S・・・・・・・光半導体素子
T・・・・・・・金属製の屋根状部材

Claims (4)

  1. 上面の略中央部に光半導体素子の搭載部を有するとともに該搭載部の近傍に前記上面から下面にかけて形成された貫通孔を有する金属基板と、前記貫通孔に挿通され、少なくとも前記下面側の端部が前記貫通孔から突出するように封止材を介して固定された、前記上面側の端部が前記光半導体素子の電極と電気的に接続される金属製端子と、主面にその一辺から対向する辺にかけて被着された直線状の配線導体を有し、該配線導体を前記金属製端子の前記下面側に突出した部位に平行に接合させて前記金属基板に取着された略四角平板状の絶縁基板とを具備する光半導体素子収納用パッケージであって、前記絶縁基板の前記主面に、前記金属製端子の前記下面側に突出した部位を前記絶縁基板の主面上で同軸状に囲む、前記金属基板と電気的に接続された金属製の屋根状部材が設けられていることを特徴とする光半導体素子収納用パッケージ。
  2. 前記金属製端子の前記上面側の前記端部が前記光半導体素子の電極に長さが0.1〜2mmのボンディングワイヤを介して電気的に接続されることを特徴とする請求項1記載の光半導体素子収納用パッケージ。
  3. 前記貫通孔は、前記金属基板の前記下面側に大径部を、前記上面側に前記大径部と同軸で連なる小径部を有し、前記金属製端子は、少なくとも前記大径部に前記封止材を介して固定されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光半導体素子収納用パッケージ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の光半導体素子収納用パッケージと、前記搭載部に搭載されてその電極が前記金属製端子の前記上面側の端部と電気的に接続された光半導体素子とを具備することを特徴とする光半導体装置。
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