JP2004206795A - ディスク記憶装置及びライト制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】規定値を超える高温の温度環境下では、通常のライト動作以外のライト動作を禁止して、ディスク上のデータの信頼性を向上させることにある。
【解決手段】CPU10は、温度センサ12からの温度検出値に基づいて、ディスクドライブの温度環境が規定値を超える高温状態であるか否かを判定する。高温の温度環境下においては、CPU10は、通常のライト動作以外のライト動作モードを含むリアサイン処理を中止する。
【選択図】 図1
【解決手段】CPU10は、温度センサ12からの温度検出値に基づいて、ディスクドライブの温度環境が規定値を超える高温状態であるか否かを判定する。高温の温度環境下においては、CPU10は、通常のライト動作以外のライト動作モードを含むリアサイン処理を中止する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的にはディスク媒体上にデータを磁気的に記録するディスク記憶装置に関し、特に、温度変動環境下でのライト制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、磁気ディスク装置又は光磁気ディスク装置などのディスク記憶装置(以下ディスクドライブと表記する場合がある)は、記録媒体であるディスク上にデータを磁気的に記録し、またディスク上から磁気的記録データを元のデータに復元するように構成されている。
【0003】
ところで、ディスクドライブは、従来のようなパーソナルコンピュータの記憶装置だけでなく、ディジタルテレビや、自動車に搭載される各種のディジタル機器のデータ保存装置として使用されるなど、用途が広がっている。このため、特に、ディスクドライブの動作環境として、温度環境に対する技術上の対策が要求されている。
【0004】
通常では、一定の信頼性を確保するために、ディスクドライブが正常に動作可能な温度範囲は、予め製品仕様として設定されている。ディスクドライブでは、ディスク上にデータを磁気的に記録するライト動作、及びディスク上からデータを読出すリード動作が主要な仕様である。
【0005】
通常では、ディスクドライブでは、リード動作は、ライト動作と比較して、相対的に温度変動に対して動作可能な許容範囲が広い。これに対して、ライト動作では、ディスク上に記録したデータの信頼性を確保する上で、特に規定温度に対して高温の温度環境下では、許容範囲が相対的に狭く設定される。
【0006】
このような背景から、ドライブ内部の温度を温度センサにより監視し、許容範囲を超える低温の変化が発生した場合には、ライト動作を禁止する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、例えば高温の温度環境下では、システムに対して警告を発生したり、ディスクドライブの動作を停止する技術が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−6560号公報
【0008】
【特許文献2】
米国特許5,115,225公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、ディスクドライブでは、ホストシステム(パーソナルコンピュータやディジタル機器)からのライトコマンド(データ書き込み命令)に従って、ディスク上の指定位置に、ユーザデータを書き込むライト動作を実行する。
【0010】
一方、ディスクドライブでは、前記のような通常のユーザデータを記録するライト動作以外に、ホストシステムが関与しない(ライトコマンドの発行とは無関係な)ライト動作モードがある。
【0011】
具体的には、通常のリード動作又はライト動作時に、リアサイン(re-assignment)処理と呼ばれるライト動作モードがある。この処理は、ディスク上で正常にデータを記録できない領域を特定し、当該記録領域を別の代替領域に変更する代替処理である。
【0012】
例えばリード動作時に、リードエラーが発生すると、エラー検出訂正(ECC)機能によりエラー訂正・修復処理が実行される。この場合、ディスクドライブでは、エラー訂正後の正しいデータは、ディスク上の記録位置とは別の位置に移動される。これまで使用されていた記録位置は、それ以降では使用禁止にされる。
【0013】
この処理が、単にリアサイン処理またはリード動作時であるため、特にリードリアサイン処理と呼ばれている。このとき、ホストシステムからはリードコマンド(データのリード命令)しか発行されていないにもかかわらず、ディスク上のある領域には自動的にデータがライトされることになる。リアサイン処理では、例えばディスク上の所定位置(例えば最外周トラック)に記録されているファイル・アロケーション・テーブル等のアドレス管理用テーブル情報を更新するためのライト動作が実行される。
【0014】
また、ライト動作時に実行されるライトリアサイン処理もある。一般的に、ディスクドライブでは、リード/ライト動作時には、ディスク上の目標トラック(アクセス対象の記録領域)にヘッドを位置決めするヘッド位置決め動作(サーボ制御)が実行される。ライト動作時には、データ記録の信頼性を高めるために、ヘッドの位置決め精度を確認し、十分な位置決め精度が確認された場合にのみデータの書き込みが実行される。
【0015】
このヘッド位置決め動作時に、十分な位置精度が得られるまで、所定の回数以内でライトリトライ動作が繰り返される。十分な位置精度が確保されると、ディスク上の目標トラックに対してライト動作が実行される。一方、所定のリトライ回数を超えても十分な位置精度が得られない場合には、ディスク上の書き込み位置(例えば目標トラック内のセクタ)を、自動的にディスク上のある領域(セクタ)に変更してデータの書き込みを行なう。この処理をライトリアサイン処理と呼ばれる代替処理である。このライトリアサイン処理においても、ホストシステムからのライトコマンドに対応するライト動作とは別に、リアサイン処理に伴なうアドレス管理用テーブル情報が自動的に更新されるライト動作モードが実行される。
【0016】
さらに、ディスクドライブでは、ディスクの使用履歴、例えば電源投入の回数などの履歴情報を、ディスク上の特定の位置に記録する機能がある。この機能は、ディスクドライブに電源を投入すると自動的に起動される。当該機能は、電源投入直後や動作中の空き時間などに、ホストシステムからの命令とは無関係に、履歴情報の更新を適時に実行する。この場合には、ホストシステムからライトコマンドが発行されていないにもかかわらず、ディスク上のある領域には自動的にデータがライトされることになる。
【0017】
以上のように、ディスクドライブでは、ホストシステムからのライトコマンドとは無関係に、ディスク上に通常のユーザデータ以外のデータが記録されるライト動作モードが自動的に実行される。このようなライト動作モード時に、ディスクドライブの温度環境が規定値を超える高温状態になることが想定される。この場合には、ディスク上に書き込まれるデータの信頼性が低下しても、ホストシステムは関与していないため、対処できないことになる。最悪の場合には、リアサイン処理に伴なうアドレス管理用テーブル情報などが消失して、ディスク上から記録データを再生できない状態の可能性もある。
【0018】
そこで、本発明の目的は、規定値を超える高温の温度環境下では、通常のライト動作以外のライト動作を禁止して、ディスク上のデータの信頼性を向上させることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の観点は、規定値を超える高温の温度環境下では、通常のユーザデータを書き込むライト動作以外のライト動作モードを禁止する書き込み制限機能を有するディスクドライブに関する。
【0020】
本発明の観点に従ったディスクドライブは、ヘッドを使用して、ディスク媒体に対してデータのリード動作またはライト動作を実行するリード/ライト手段と、温度を検出する温度センサと、前記温度センサにより検出された温度が規定値より高温のときに、通常のユーザデータ以外のデータのライト動作を禁止する制御手段とを備えたものである。
【0021】
このような構成により、規定値を超える高温の温度環境下では、例えばリアサイン処理に伴なうライト動作を禁止できる。従って、例えばホストシステムが関与しない状態において、ディスク上に信頼性の低いデータが記録されて、そのまま放置されるような状態を回避することができる。換言すれば、ディスク上に記録されるデータの信頼性を向上することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0023】
(ディスクドライブの構成)
図1は、本実施形態に関するディスクドライブの要部を示すブロック図である。
【0024】
本ディスクドライブは、磁気記録媒体としてディスク1を使用するハードディスクドライブ(HDD)を想定している。本ドライブは、ディスク1に対してデータのリード/ライト動作を行なうための磁気ヘッド2を有する。ディスク1は、スピンドルモータ(SPM)3に固定されて、高速回転される。磁気ヘッド2は、ボイスコイルモータ(VCM)5により駆動されるアクチュエータ4に搭載されている。VCM5は、モータドライバIC6に含まれるVCMドライバ60により駆動電流が供給される。モータドライバIC6は、VCMドライバ60と共にSPMドライバ61を含み、CPU10により制御される。
【0025】
磁気ヘッド2は、リード動作を実行するためのリードヘッドと、ライト動作を実行するライトヘッドとがスライダ上に実装された構造である。アクチュエータ4は、CPU10をメイン要素とするサーボシステムにより駆動制御されて、磁気ヘッド2をディスク1上の目標位置に位置決めする。
【0026】
このようなヘッド・ディスクアセンブリ以外に、ディスクドライブは、プリアンプ回路7と、R/Wチャネル8と、ディスクコントローラ(HDC)9と、CPU10と、メモリ11とを有する制御・回路系を備えている。
【0027】
プリアンプ回路7は、リードヘッドから出力されるリード信号を増幅するリードアンプ及びライトアンプを有する。ライトアンプは、R/Wチャネル8から出力されるライトデータ信号をライト電流信号に変換して、ライトヘッドに送出する。R/Wチャネル8は、リード/ライトデータ信号(サーボデータ信号を含む)を処理する信号処理用ICである。
【0028】
HDC9は、ドライブとホストシステム20(例えばパーソナルコンピュータやディジタル機器)とのインターフェース機能を有する。具体的には、HDC9は、バッファメモリ90を管理して、ディスク1とホストシステム20間のリード/ライトデータの転送制御を実行する。バッファメモリ90は、リード/ライトデータを一時的に格納するDRAMである。HDC9は、バッファメモリ90を使用して、ライトデータをキャッシュするライトキャッシュ機能や、リードデータをキャッシュするリードキャッシュ機能を実現している。
【0029】
CPU10は、ドライブのメイン制御装置であり、サーボシステムの制御動作、通常のリード/ライト動作、及びリアサイン処理(代替処理)などの通常のライト動作以外のライト動作モードを含む動作の制御を実行する。メモリ11は、不揮発性メモリであるフラッシュメモリ(EEPROM)110以外に、RAM及びROMなどを含み、CPU10の制御に必要な各種データ及びプログラムを保存する。
【0030】
更に、本ドライブは、ドライブ内の温度を検出するための温度センサ12を有する。温度センサ12は、一定のサンプリング間隔で温度を検出し、当該温度値をCPU10に出力する。CPU10は、温度センサ12からの温度検出に従って温度変動を監視する。ここで、温度センサ12の温度検出値を「D」とする。また、ディスクドライブの温度環境として、通常のリード/ライト動作が正常に実行できる標準温度値を規定値Tとして表記する。但し、本実施形態では、規定値Tは、ディスクドライブの仕様として設定される限界低温から限界高温までの温度範囲において、当該限界高温値を意味する。
【0031】
CPU10は、ドライブの周囲温度(D)が規定値T以上であれば、通常のリード/ライト動作は実行可能であるが、リアサイン処理などの通常のライト動作以外のライト動作モードについては実行できない温度環境にあると判定する。通常では、温度センサ12は、ディスクドライブに設けられている回路基板上に実装されている。
【0032】
なお、ホストシステム20は、独自の温度センサを有し、自身及びドライブの周囲温度の変化を監視し、温度検出値DをHDC9を介してCPU10に通知する構成でもよい。また、ホストシステム20は、所定のコマンドを発行することにより、ディスクドライブから温度センサ12により検出された温度値Dを取得することが可能である。
【0033】
(ライト動作と温度環境との関係)
ディスクドライブでは、磁気ヘッド2は、リード/ライト動作時には、ディスク1上を浮上している。図4は、磁気ヘッド2に含まれるライトヘッド40が、ディスク1上の目標トラック(TW0)にデータを書き込む状態を示す。ディスク1上では、目標トラック(TW0)が、隣接トラック(TW1,TW2)との間には所定の幅のギャップ44が設けられている。
【0034】
一般的に、ライト動作に伴なってライトヘッド40から発生する磁束41は、空間に出ると広がる性質があり、ディスク1上ではライトヘッドの幅(HW)よりも広くなる。このため、ディスク1上に記録されるトラック幅(TW0)は、ライトヘッドの幅(HW)よりも広くなる。
【0035】
そこで、前記のように、隣接トラックとのギャップ44により、トラックピッチはライトヘッドの幅(HW)よりもわずかに、例えば20%程度、広く設定されている。これにより、隣接するトラック同士が、記録磁界により干渉しないように設計されている。実際には、図4に示すように、トラック幅の外側にも漏れ磁束42が広がっている。但し、漏れ磁束42は、本来の磁束41よりも磁束密度が低いことから、通常の温度範囲内であれば隣接するトラックに影響を及ぼすことはない。
【0036】
しかしながら、ディスク1の周囲温度が極端に高温になると、ディスク表面に設けられた磁性層の保持力が低下して、微弱な漏れ磁束42の影響を受け易くなる。この漏れ磁束42による隣接トラック(TW1,TW2)への干渉をフリンジ(fringe magnetic field)と称する。このフリンジにより、隣接トラックに記録されたデータの信頼性が低下することがある。ディスクドライブでは、フリンジの影響を受けない温度範囲の高温側を限界高温として規定されている。
【0037】
(第1の本実施形態)
以下図1と共に、図2のフローチャートを参照して、第1の実施形態について説明する。
【0038】
ここでは、ディスクドライブは、ホストシステム20からリードコマンドを受けた場合を想定する。リードコマンドを受けると、CPU10は、ディスク1上の指定の記録領域(目標トラック)にヘッド2を位置決めし、当該記録領域からデータをリードするリード動作を実行する(ステップS1)。このリード動作により、正常なデータが再生される、正常終了となる(ステップS2のNO)。
【0039】
一方、CPU10は、リードエラーが発生すると、エラー検出・訂正機能(ECC機能)を利用して、リードリトライ動作を実行する(ステップS2のYES,S3)。このリードリトライ動作により、エラー部分を訂正して修復し、正常なデータを再生すると、CPU10は、温度センサ12からの温度検出値Dを入力して、ディスクドライブの温度環境を判定する(ステップS6)。
【0040】
即ち、CPU10は、現時点での温度環境が規定値T以上の高温状態であるか否かを判定する。ディスクドライブの周囲温度(D)が規定値T未満であれば、CPU10はリアサイン処理を実行して、正常終了とする(ステップS6のNO,S7)。一方、周囲温度(D)が規定値T以上の高温でれば、CPU10は、リアサイン処理を実行せずに、正常終了とする(ステップS6のYES)。
【0041】
CPU10は、エラーを修復できるまで、所定の上限回数(N)までリードリトライ動作を繰り返す(ステップS3〜S5)。このとき、リトライ回数(C)が上限回数(N)を超えてもエラーを修復できない場合には、CPU10は、リード不可能(ECCエラー)と判断して異常終了とする(ステップS5のNO)。
【0042】
CPU10は、上限回数(N)以内のリードリトライ動作により、正常にデータを再生できた場合には、現時点での温度環境が規定値T以上の高温状態であるか否かを判定する処理に移行する(ステップS4のNO,S6)。以下、前記の処理と同様に、ディスクドライブの周囲温度(D)が規定値T未満であれば、CPU10はリアサイン処理を実行して、正常終了とする(ステップS6のNO,S7)。一方、周囲温度(D)が規定値T以上の高温であれば、CPU10は、リアサイン処理を実行せずに、正常終了とする(ステップS6のYES)。
【0043】
以上要するに、リードリトライ動作によりデータを正常に再生できた場合に、ディスクドライブの温度環境が規定値を超える高温状態のときには、リアサイン処理を実行せずに正常終了とする。換言すれば、リアサイン処理に含まれるライト動作を禁止する。従って、ホストシステムからのコマンドとは無関係で、リアサイン処理に伴なうライト動作モードが禁止されるため、アドレス管理テーブル情報などのデータがディスク上に記録されることを回避できる。これにより、高温環境下で信頼性が低下しているデータがディスク上に記録されることを未然に防止することができる。
【0044】
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に関するフローチャートである。
【0045】
ディスクドライブでは、ディスク上の特定領域に、ドライブの運転履歴情報を自動的に記録する機能が設けられている。この履歴情報のライト動作は、ホストシステムからのコマンドとは無関係に実行される。具体的には、CPU10は、例えば電源投入の直後、またはリード/ライト動作以外の空き時間に、電源の投入回数、リアサインの回数、異常停止の回数などの履歴情報を更新する(ステップS11)。
【0046】
この更新時に、CPU10は、温度センサ12からの温度検出値Dを入力して、ディスクドライブの温度環境が、規定値T以上の高温状態であるか否かを判定する(ステップS12)。
【0047】
ディスクドライブの周囲温度(D)が規定値T未満であれば、CPU10は、当該履歴情報の更新(即ち、ライト動作)を実行して、正常終了とする(ステップS12のNO,S13)。一方、周囲温度(D)が規定値T以上の高温であれば、CPU10は、当該履歴情報の更新を実行せずに、正常終了とする(ステップS12のYES)。
【0048】
以上要するに、ディスクドライブの温度環境が規定値を超える高温状態のときには、ドライブの履歴情報を更新するライト動作は中止となる。従って、高温環境下で信頼性が低下している履歴情報がディスク上に記録されることを未然に防止することができる。
【0049】
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に関するフローチャートである。
【0050】
ディスクドライブは、ホストシステム20からのライトコマンドに従って、ディスク1上にデータを書き込むライト動作を実行する。CPU10は、ライトコマンドに従って、ディスク1上の指定領域にヘッド2を位置決めし、ホストシステム20から送信されるデータをライトするライト動作を実行する(ステップS21)。
【0051】
このライト動作時に、CPU10は、ディスク1上の指定領域に対するヘッド2の位置決め精度を確認する。CPU10は、当該位置決め精度が十分な精度であるときには、正常なライト動作の実行が可能であると判定し、データの書き込みを実行する(ステップS22のYES)。ヘッド2の位置決め精度は、ディスク1上に予め記録されたサーボ情報の状態や、ドライブに印加される外乱(加速度)の影響などにより変動する。CPU10は、ディスク1上に正常なライト動作が可能であることを確認したときには、ライト動作を実行して正常に終了したことをホストシステム20に通知する。
【0052】
一方、CPU10は、十分なヘッド位置決め精度を確認できないとき、ライト動作を中止し、所定の回数(N)以内で、ライトリトライ動作(即ち、ヘッド位置決め動作)を繰り返す(ステップS22のNO,S23〜S25)。このライトリトライ動作により、十分なヘッド位置決め精度を確認できたときには、CPU10は、ライト動作を実行し、正常に終了したことをホストシステム20に通知する(ステップS24のYES)。
【0053】
一方、ライトリトライ回数(C)が所定の回数(N)を超えても、前記の条件が確保できず、十分なヘッド位置決め精度を確認できない場合には、CPU10は、現時点でのディスク1上の指定領域に対するライト動作を停止する(ステップS25のYES)。
【0054】
CPU10は、温度センサ12から温度検出値Dを入力して、現時点でのディスクドライブの温度環境を判定する(ステップS26)。CPU10は、温度検出値Dが規定値T以下であれば、ライトリアサイン処理に移行する(ステップS26のYES,S27)。ライトリアサイン処理では、CPU10は、データの書き込み位置を自動的にディスク上の代替領域に変更する。このとき、CPU10は、書き込み位置の変更にともなって、アドレス管理テーブル情報を自動的に更新する。CPU10は、ライトリアサイン処理の終了後に、正常なライト動作を実行できれば、正常終了をホストシステム20に通知する。
【0055】
一方、CPU10は、温度検出値Dが規定値Tを超える高温状態であることを確認すると、ライトリアサイン処理を中止して所定の異常処理に移行する(ステップS26のNO)。所定の異常処理として、CPU10は、ライト動作を正常に実行できないことを、ホストシステム20に通知する処理などを含む。
【0056】
以上要するに、ホストシステム20が関与しないライトリアサイン処理を実行する状況において、ディスクドライブの温度環境が規定値を超える高温状態の場合には、ライトリアサイン処理を中止する。従って、高温状態により、信頼性が低下している可能性があるリアサイン処理に伴なうデータのライト動作は停止となる。なお、CPU10は、高温状態の場合でも、ホストシステムからのライトコマンドに従って、通常のユーザデータを指定領域に書き込むライト動作についてはそのまま実行する。
【0057】
(第4の実施形態)
図6は、第4の実施形態に関するフローチャートである。
【0058】
ディスクドライブは、リードリアサイン処理を実行する状況において、ドライブの温度環境が高温状態の場合には、当該リアサイン処理を中止する(ステップS36のYES)。ここで、本実施形態は、当該リアサイン処理に伴なうデータ(アドレス管理テーブル情報など)をフラッシュメモリ110に保存する(ステップS38)。
【0059】
この場合、CPU10は、温度環境が高温状態から定常状態に戻ったときに、フラッシュメモリ110に保存していたデータをディスク上の所定の領域に書き込む。即ち、CPU10は、中止したリードリアサイン処理を再開することになる。
【0060】
なお、本実施形態は、前述の第1の実施形態と同様に、リード動作時でのリードリアサイン処理の取り扱いに関する。従って、図6に示すステップS31からステップS37までの各処理は、図2に示すステップS1からステップS7までの各処理に対応する。
【0061】
(第5の実施形態)
図7は、第5の実施形態に関するフローチャートである。
【0062】
ディスクドライブは、例えば電源投入の直後に、ディスク上の特定領域に、ドライブの運転履歴情報を自動的に記録する機能を有する(ステップS41,S43)。本実施形態は、ドライブの温度環境が高温状態の場合には、当該履歴情報をディスク上に記録せずに、フラッシュメモリ110に保存する(ステップS42のYES,S44)。
【0063】
この場合、CPU10は、温度環境が高温状態から定常状態に戻ったときに、フラッシュメモリ110に保存していた履歴情報をディスク上の特定領域に書き込む。
【0064】
なお、本実施形態は、前述の第2の実施形態と同様に、履歴情報の更新時の取り扱いに関する。従って、図7に示すステップS41からステップS43までの各処理は、図3に示すステップS11からステップS13までの各処理に対応する。
【0065】
(第6の実施形態)
図8は、第6の実施形態に関するフローチャートである。
【0066】
本実施形態は、ホストシステム20から受信するライト系コマンド群の中で、通常のユーザデータの記録に関する通常ライトコマンド(第1のライトコマンド)と、通常のユーザデータ以外のデータの記録に関する非通常ライトコマンド(第2のライトコマンド)とを区別して取り扱うライト制御方法に関する。以下、図8のフローチャートを参照して、具体的に説明する。
【0067】
CPU10は、ホストシステム20からライト系コマンドを受信すると、当該コマンドにより指示されるライト動作モードの実行に移行する(ステップS51)。このとき、CPU10は、温度センサ12から温度検出値Dを入力して、現時点でのディスクドライブの温度環境を判定する(ステップS52)。CPU10は、温度検出値Dが規定値T以下であれば、ライト系コマンドの指示に従った通常動作を実行する(ステップS52のNO)。
【0068】
一方、CPU10は、温度検出値Dが規定値Tを超える高温状態であることを確認すると、受信したコマンドが通常ライトコマンド(第1のライトコマンド)であるか否かを判定する(ステップS53)。ホストシステム20からのコマンドが通常ライトコマンドの場合には、前述の第3の実施形態と同様に、CPU10は、ライトリアサイン処理を禁止する(ステップS53のYES,S54)。但し、CPU10は、通常のユーザデータをディスク上に書き込むライト動作については、ライトOKの場合には、そのまま実行する(ステップS55)。
【0069】
次に、CPU10は、ディスクドライブの温度環境が高温状態で、かつ受信したコマンドが非通常ライトコマンド(第2のライトコマンド)の場合には、当該コマンドの実行を中止する(ステップS53のNO,S56)。
【0070】
ここで、非通常ライトコマンド(第2のライトコマンド)とは、ディスク1上の特定領域に、通常のユーザデータとは異なるデータを記録することを指示するコマンド群である。具体的には、例えばスマート(SMART:Self-Monitoring , Analysis and Reporting Technology)機能に関するライトエラーログ(Write Error Log)や、セーブ・アトリビュート値(Save Attribute values)等の非通常ライトコマンド群である。
【0071】
CPU10は、非通常ライトコマンドの実行を中止したときには、例えば正常なコマンド処理を実行せずに、その旨をホストシステム20に通知するなどの異常終了となる。
【0072】
以上要するに、ホストシステム20から発行されたライト系コマンドの中で、非通常ライトコマンドを実行するときに、ディスクドライブの温度環境が高温状態の場合には、当該コマンドの実行を中止する。非通常ライトコマンドは、ディスクドライブの性能に関係し、高い信頼性を要求される情報を記録するためのコマンド群である。従って、高温状態での非通常ライトコマンドの実行により、信頼性の低下した情報がディスク1上に記録されることを未然に防止できる。
【0073】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、規定値を超える高温の温度環境下では、通常のライト動作以外のライト動作モードを禁止する書き込み制限機能を有するディスクドライブを提供することができる。従って、結果としてディスク上のデータの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に関する各実施形態に関するディスクドライブの要部を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【図3】第2の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【図4】各実施形態に関するライト動作と温度環境との関係を説明するための図。
【図5】第3の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【図6】第4の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【図7】第5の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【図8】第6の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1…ディスク、2…磁気ヘッド、3…スピンドルモータ(SPM)、
4…アクチュエータ、5…ボイスコイルモータ(VCM)、
6…モータドライバIC、7…プリアンプ回路、8…R/Wチャネル、
9…ディスクコントローラ(HDC)10…CPU、11…メモリ、
12…温度センサ、20…ホストシステム、40…ライトヘッド、
90…バッファメモリ、110…フラッシュメモリ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的にはディスク媒体上にデータを磁気的に記録するディスク記憶装置に関し、特に、温度変動環境下でのライト制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、磁気ディスク装置又は光磁気ディスク装置などのディスク記憶装置(以下ディスクドライブと表記する場合がある)は、記録媒体であるディスク上にデータを磁気的に記録し、またディスク上から磁気的記録データを元のデータに復元するように構成されている。
【0003】
ところで、ディスクドライブは、従来のようなパーソナルコンピュータの記憶装置だけでなく、ディジタルテレビや、自動車に搭載される各種のディジタル機器のデータ保存装置として使用されるなど、用途が広がっている。このため、特に、ディスクドライブの動作環境として、温度環境に対する技術上の対策が要求されている。
【0004】
通常では、一定の信頼性を確保するために、ディスクドライブが正常に動作可能な温度範囲は、予め製品仕様として設定されている。ディスクドライブでは、ディスク上にデータを磁気的に記録するライト動作、及びディスク上からデータを読出すリード動作が主要な仕様である。
【0005】
通常では、ディスクドライブでは、リード動作は、ライト動作と比較して、相対的に温度変動に対して動作可能な許容範囲が広い。これに対して、ライト動作では、ディスク上に記録したデータの信頼性を確保する上で、特に規定温度に対して高温の温度環境下では、許容範囲が相対的に狭く設定される。
【0006】
このような背景から、ドライブ内部の温度を温度センサにより監視し、許容範囲を超える低温の変化が発生した場合には、ライト動作を禁止する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、例えば高温の温度環境下では、システムに対して警告を発生したり、ディスクドライブの動作を停止する技術が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−6560号公報
【0008】
【特許文献2】
米国特許5,115,225公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、ディスクドライブでは、ホストシステム(パーソナルコンピュータやディジタル機器)からのライトコマンド(データ書き込み命令)に従って、ディスク上の指定位置に、ユーザデータを書き込むライト動作を実行する。
【0010】
一方、ディスクドライブでは、前記のような通常のユーザデータを記録するライト動作以外に、ホストシステムが関与しない(ライトコマンドの発行とは無関係な)ライト動作モードがある。
【0011】
具体的には、通常のリード動作又はライト動作時に、リアサイン(re-assignment)処理と呼ばれるライト動作モードがある。この処理は、ディスク上で正常にデータを記録できない領域を特定し、当該記録領域を別の代替領域に変更する代替処理である。
【0012】
例えばリード動作時に、リードエラーが発生すると、エラー検出訂正(ECC)機能によりエラー訂正・修復処理が実行される。この場合、ディスクドライブでは、エラー訂正後の正しいデータは、ディスク上の記録位置とは別の位置に移動される。これまで使用されていた記録位置は、それ以降では使用禁止にされる。
【0013】
この処理が、単にリアサイン処理またはリード動作時であるため、特にリードリアサイン処理と呼ばれている。このとき、ホストシステムからはリードコマンド(データのリード命令)しか発行されていないにもかかわらず、ディスク上のある領域には自動的にデータがライトされることになる。リアサイン処理では、例えばディスク上の所定位置(例えば最外周トラック)に記録されているファイル・アロケーション・テーブル等のアドレス管理用テーブル情報を更新するためのライト動作が実行される。
【0014】
また、ライト動作時に実行されるライトリアサイン処理もある。一般的に、ディスクドライブでは、リード/ライト動作時には、ディスク上の目標トラック(アクセス対象の記録領域)にヘッドを位置決めするヘッド位置決め動作(サーボ制御)が実行される。ライト動作時には、データ記録の信頼性を高めるために、ヘッドの位置決め精度を確認し、十分な位置決め精度が確認された場合にのみデータの書き込みが実行される。
【0015】
このヘッド位置決め動作時に、十分な位置精度が得られるまで、所定の回数以内でライトリトライ動作が繰り返される。十分な位置精度が確保されると、ディスク上の目標トラックに対してライト動作が実行される。一方、所定のリトライ回数を超えても十分な位置精度が得られない場合には、ディスク上の書き込み位置(例えば目標トラック内のセクタ)を、自動的にディスク上のある領域(セクタ)に変更してデータの書き込みを行なう。この処理をライトリアサイン処理と呼ばれる代替処理である。このライトリアサイン処理においても、ホストシステムからのライトコマンドに対応するライト動作とは別に、リアサイン処理に伴なうアドレス管理用テーブル情報が自動的に更新されるライト動作モードが実行される。
【0016】
さらに、ディスクドライブでは、ディスクの使用履歴、例えば電源投入の回数などの履歴情報を、ディスク上の特定の位置に記録する機能がある。この機能は、ディスクドライブに電源を投入すると自動的に起動される。当該機能は、電源投入直後や動作中の空き時間などに、ホストシステムからの命令とは無関係に、履歴情報の更新を適時に実行する。この場合には、ホストシステムからライトコマンドが発行されていないにもかかわらず、ディスク上のある領域には自動的にデータがライトされることになる。
【0017】
以上のように、ディスクドライブでは、ホストシステムからのライトコマンドとは無関係に、ディスク上に通常のユーザデータ以外のデータが記録されるライト動作モードが自動的に実行される。このようなライト動作モード時に、ディスクドライブの温度環境が規定値を超える高温状態になることが想定される。この場合には、ディスク上に書き込まれるデータの信頼性が低下しても、ホストシステムは関与していないため、対処できないことになる。最悪の場合には、リアサイン処理に伴なうアドレス管理用テーブル情報などが消失して、ディスク上から記録データを再生できない状態の可能性もある。
【0018】
そこで、本発明の目的は、規定値を超える高温の温度環境下では、通常のライト動作以外のライト動作を禁止して、ディスク上のデータの信頼性を向上させることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の観点は、規定値を超える高温の温度環境下では、通常のユーザデータを書き込むライト動作以外のライト動作モードを禁止する書き込み制限機能を有するディスクドライブに関する。
【0020】
本発明の観点に従ったディスクドライブは、ヘッドを使用して、ディスク媒体に対してデータのリード動作またはライト動作を実行するリード/ライト手段と、温度を検出する温度センサと、前記温度センサにより検出された温度が規定値より高温のときに、通常のユーザデータ以外のデータのライト動作を禁止する制御手段とを備えたものである。
【0021】
このような構成により、規定値を超える高温の温度環境下では、例えばリアサイン処理に伴なうライト動作を禁止できる。従って、例えばホストシステムが関与しない状態において、ディスク上に信頼性の低いデータが記録されて、そのまま放置されるような状態を回避することができる。換言すれば、ディスク上に記録されるデータの信頼性を向上することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0023】
(ディスクドライブの構成)
図1は、本実施形態に関するディスクドライブの要部を示すブロック図である。
【0024】
本ディスクドライブは、磁気記録媒体としてディスク1を使用するハードディスクドライブ(HDD)を想定している。本ドライブは、ディスク1に対してデータのリード/ライト動作を行なうための磁気ヘッド2を有する。ディスク1は、スピンドルモータ(SPM)3に固定されて、高速回転される。磁気ヘッド2は、ボイスコイルモータ(VCM)5により駆動されるアクチュエータ4に搭載されている。VCM5は、モータドライバIC6に含まれるVCMドライバ60により駆動電流が供給される。モータドライバIC6は、VCMドライバ60と共にSPMドライバ61を含み、CPU10により制御される。
【0025】
磁気ヘッド2は、リード動作を実行するためのリードヘッドと、ライト動作を実行するライトヘッドとがスライダ上に実装された構造である。アクチュエータ4は、CPU10をメイン要素とするサーボシステムにより駆動制御されて、磁気ヘッド2をディスク1上の目標位置に位置決めする。
【0026】
このようなヘッド・ディスクアセンブリ以外に、ディスクドライブは、プリアンプ回路7と、R/Wチャネル8と、ディスクコントローラ(HDC)9と、CPU10と、メモリ11とを有する制御・回路系を備えている。
【0027】
プリアンプ回路7は、リードヘッドから出力されるリード信号を増幅するリードアンプ及びライトアンプを有する。ライトアンプは、R/Wチャネル8から出力されるライトデータ信号をライト電流信号に変換して、ライトヘッドに送出する。R/Wチャネル8は、リード/ライトデータ信号(サーボデータ信号を含む)を処理する信号処理用ICである。
【0028】
HDC9は、ドライブとホストシステム20(例えばパーソナルコンピュータやディジタル機器)とのインターフェース機能を有する。具体的には、HDC9は、バッファメモリ90を管理して、ディスク1とホストシステム20間のリード/ライトデータの転送制御を実行する。バッファメモリ90は、リード/ライトデータを一時的に格納するDRAMである。HDC9は、バッファメモリ90を使用して、ライトデータをキャッシュするライトキャッシュ機能や、リードデータをキャッシュするリードキャッシュ機能を実現している。
【0029】
CPU10は、ドライブのメイン制御装置であり、サーボシステムの制御動作、通常のリード/ライト動作、及びリアサイン処理(代替処理)などの通常のライト動作以外のライト動作モードを含む動作の制御を実行する。メモリ11は、不揮発性メモリであるフラッシュメモリ(EEPROM)110以外に、RAM及びROMなどを含み、CPU10の制御に必要な各種データ及びプログラムを保存する。
【0030】
更に、本ドライブは、ドライブ内の温度を検出するための温度センサ12を有する。温度センサ12は、一定のサンプリング間隔で温度を検出し、当該温度値をCPU10に出力する。CPU10は、温度センサ12からの温度検出に従って温度変動を監視する。ここで、温度センサ12の温度検出値を「D」とする。また、ディスクドライブの温度環境として、通常のリード/ライト動作が正常に実行できる標準温度値を規定値Tとして表記する。但し、本実施形態では、規定値Tは、ディスクドライブの仕様として設定される限界低温から限界高温までの温度範囲において、当該限界高温値を意味する。
【0031】
CPU10は、ドライブの周囲温度(D)が規定値T以上であれば、通常のリード/ライト動作は実行可能であるが、リアサイン処理などの通常のライト動作以外のライト動作モードについては実行できない温度環境にあると判定する。通常では、温度センサ12は、ディスクドライブに設けられている回路基板上に実装されている。
【0032】
なお、ホストシステム20は、独自の温度センサを有し、自身及びドライブの周囲温度の変化を監視し、温度検出値DをHDC9を介してCPU10に通知する構成でもよい。また、ホストシステム20は、所定のコマンドを発行することにより、ディスクドライブから温度センサ12により検出された温度値Dを取得することが可能である。
【0033】
(ライト動作と温度環境との関係)
ディスクドライブでは、磁気ヘッド2は、リード/ライト動作時には、ディスク1上を浮上している。図4は、磁気ヘッド2に含まれるライトヘッド40が、ディスク1上の目標トラック(TW0)にデータを書き込む状態を示す。ディスク1上では、目標トラック(TW0)が、隣接トラック(TW1,TW2)との間には所定の幅のギャップ44が設けられている。
【0034】
一般的に、ライト動作に伴なってライトヘッド40から発生する磁束41は、空間に出ると広がる性質があり、ディスク1上ではライトヘッドの幅(HW)よりも広くなる。このため、ディスク1上に記録されるトラック幅(TW0)は、ライトヘッドの幅(HW)よりも広くなる。
【0035】
そこで、前記のように、隣接トラックとのギャップ44により、トラックピッチはライトヘッドの幅(HW)よりもわずかに、例えば20%程度、広く設定されている。これにより、隣接するトラック同士が、記録磁界により干渉しないように設計されている。実際には、図4に示すように、トラック幅の外側にも漏れ磁束42が広がっている。但し、漏れ磁束42は、本来の磁束41よりも磁束密度が低いことから、通常の温度範囲内であれば隣接するトラックに影響を及ぼすことはない。
【0036】
しかしながら、ディスク1の周囲温度が極端に高温になると、ディスク表面に設けられた磁性層の保持力が低下して、微弱な漏れ磁束42の影響を受け易くなる。この漏れ磁束42による隣接トラック(TW1,TW2)への干渉をフリンジ(fringe magnetic field)と称する。このフリンジにより、隣接トラックに記録されたデータの信頼性が低下することがある。ディスクドライブでは、フリンジの影響を受けない温度範囲の高温側を限界高温として規定されている。
【0037】
(第1の本実施形態)
以下図1と共に、図2のフローチャートを参照して、第1の実施形態について説明する。
【0038】
ここでは、ディスクドライブは、ホストシステム20からリードコマンドを受けた場合を想定する。リードコマンドを受けると、CPU10は、ディスク1上の指定の記録領域(目標トラック)にヘッド2を位置決めし、当該記録領域からデータをリードするリード動作を実行する(ステップS1)。このリード動作により、正常なデータが再生される、正常終了となる(ステップS2のNO)。
【0039】
一方、CPU10は、リードエラーが発生すると、エラー検出・訂正機能(ECC機能)を利用して、リードリトライ動作を実行する(ステップS2のYES,S3)。このリードリトライ動作により、エラー部分を訂正して修復し、正常なデータを再生すると、CPU10は、温度センサ12からの温度検出値Dを入力して、ディスクドライブの温度環境を判定する(ステップS6)。
【0040】
即ち、CPU10は、現時点での温度環境が規定値T以上の高温状態であるか否かを判定する。ディスクドライブの周囲温度(D)が規定値T未満であれば、CPU10はリアサイン処理を実行して、正常終了とする(ステップS6のNO,S7)。一方、周囲温度(D)が規定値T以上の高温でれば、CPU10は、リアサイン処理を実行せずに、正常終了とする(ステップS6のYES)。
【0041】
CPU10は、エラーを修復できるまで、所定の上限回数(N)までリードリトライ動作を繰り返す(ステップS3〜S5)。このとき、リトライ回数(C)が上限回数(N)を超えてもエラーを修復できない場合には、CPU10は、リード不可能(ECCエラー)と判断して異常終了とする(ステップS5のNO)。
【0042】
CPU10は、上限回数(N)以内のリードリトライ動作により、正常にデータを再生できた場合には、現時点での温度環境が規定値T以上の高温状態であるか否かを判定する処理に移行する(ステップS4のNO,S6)。以下、前記の処理と同様に、ディスクドライブの周囲温度(D)が規定値T未満であれば、CPU10はリアサイン処理を実行して、正常終了とする(ステップS6のNO,S7)。一方、周囲温度(D)が規定値T以上の高温であれば、CPU10は、リアサイン処理を実行せずに、正常終了とする(ステップS6のYES)。
【0043】
以上要するに、リードリトライ動作によりデータを正常に再生できた場合に、ディスクドライブの温度環境が規定値を超える高温状態のときには、リアサイン処理を実行せずに正常終了とする。換言すれば、リアサイン処理に含まれるライト動作を禁止する。従って、ホストシステムからのコマンドとは無関係で、リアサイン処理に伴なうライト動作モードが禁止されるため、アドレス管理テーブル情報などのデータがディスク上に記録されることを回避できる。これにより、高温環境下で信頼性が低下しているデータがディスク上に記録されることを未然に防止することができる。
【0044】
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に関するフローチャートである。
【0045】
ディスクドライブでは、ディスク上の特定領域に、ドライブの運転履歴情報を自動的に記録する機能が設けられている。この履歴情報のライト動作は、ホストシステムからのコマンドとは無関係に実行される。具体的には、CPU10は、例えば電源投入の直後、またはリード/ライト動作以外の空き時間に、電源の投入回数、リアサインの回数、異常停止の回数などの履歴情報を更新する(ステップS11)。
【0046】
この更新時に、CPU10は、温度センサ12からの温度検出値Dを入力して、ディスクドライブの温度環境が、規定値T以上の高温状態であるか否かを判定する(ステップS12)。
【0047】
ディスクドライブの周囲温度(D)が規定値T未満であれば、CPU10は、当該履歴情報の更新(即ち、ライト動作)を実行して、正常終了とする(ステップS12のNO,S13)。一方、周囲温度(D)が規定値T以上の高温であれば、CPU10は、当該履歴情報の更新を実行せずに、正常終了とする(ステップS12のYES)。
【0048】
以上要するに、ディスクドライブの温度環境が規定値を超える高温状態のときには、ドライブの履歴情報を更新するライト動作は中止となる。従って、高温環境下で信頼性が低下している履歴情報がディスク上に記録されることを未然に防止することができる。
【0049】
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に関するフローチャートである。
【0050】
ディスクドライブは、ホストシステム20からのライトコマンドに従って、ディスク1上にデータを書き込むライト動作を実行する。CPU10は、ライトコマンドに従って、ディスク1上の指定領域にヘッド2を位置決めし、ホストシステム20から送信されるデータをライトするライト動作を実行する(ステップS21)。
【0051】
このライト動作時に、CPU10は、ディスク1上の指定領域に対するヘッド2の位置決め精度を確認する。CPU10は、当該位置決め精度が十分な精度であるときには、正常なライト動作の実行が可能であると判定し、データの書き込みを実行する(ステップS22のYES)。ヘッド2の位置決め精度は、ディスク1上に予め記録されたサーボ情報の状態や、ドライブに印加される外乱(加速度)の影響などにより変動する。CPU10は、ディスク1上に正常なライト動作が可能であることを確認したときには、ライト動作を実行して正常に終了したことをホストシステム20に通知する。
【0052】
一方、CPU10は、十分なヘッド位置決め精度を確認できないとき、ライト動作を中止し、所定の回数(N)以内で、ライトリトライ動作(即ち、ヘッド位置決め動作)を繰り返す(ステップS22のNO,S23〜S25)。このライトリトライ動作により、十分なヘッド位置決め精度を確認できたときには、CPU10は、ライト動作を実行し、正常に終了したことをホストシステム20に通知する(ステップS24のYES)。
【0053】
一方、ライトリトライ回数(C)が所定の回数(N)を超えても、前記の条件が確保できず、十分なヘッド位置決め精度を確認できない場合には、CPU10は、現時点でのディスク1上の指定領域に対するライト動作を停止する(ステップS25のYES)。
【0054】
CPU10は、温度センサ12から温度検出値Dを入力して、現時点でのディスクドライブの温度環境を判定する(ステップS26)。CPU10は、温度検出値Dが規定値T以下であれば、ライトリアサイン処理に移行する(ステップS26のYES,S27)。ライトリアサイン処理では、CPU10は、データの書き込み位置を自動的にディスク上の代替領域に変更する。このとき、CPU10は、書き込み位置の変更にともなって、アドレス管理テーブル情報を自動的に更新する。CPU10は、ライトリアサイン処理の終了後に、正常なライト動作を実行できれば、正常終了をホストシステム20に通知する。
【0055】
一方、CPU10は、温度検出値Dが規定値Tを超える高温状態であることを確認すると、ライトリアサイン処理を中止して所定の異常処理に移行する(ステップS26のNO)。所定の異常処理として、CPU10は、ライト動作を正常に実行できないことを、ホストシステム20に通知する処理などを含む。
【0056】
以上要するに、ホストシステム20が関与しないライトリアサイン処理を実行する状況において、ディスクドライブの温度環境が規定値を超える高温状態の場合には、ライトリアサイン処理を中止する。従って、高温状態により、信頼性が低下している可能性があるリアサイン処理に伴なうデータのライト動作は停止となる。なお、CPU10は、高温状態の場合でも、ホストシステムからのライトコマンドに従って、通常のユーザデータを指定領域に書き込むライト動作についてはそのまま実行する。
【0057】
(第4の実施形態)
図6は、第4の実施形態に関するフローチャートである。
【0058】
ディスクドライブは、リードリアサイン処理を実行する状況において、ドライブの温度環境が高温状態の場合には、当該リアサイン処理を中止する(ステップS36のYES)。ここで、本実施形態は、当該リアサイン処理に伴なうデータ(アドレス管理テーブル情報など)をフラッシュメモリ110に保存する(ステップS38)。
【0059】
この場合、CPU10は、温度環境が高温状態から定常状態に戻ったときに、フラッシュメモリ110に保存していたデータをディスク上の所定の領域に書き込む。即ち、CPU10は、中止したリードリアサイン処理を再開することになる。
【0060】
なお、本実施形態は、前述の第1の実施形態と同様に、リード動作時でのリードリアサイン処理の取り扱いに関する。従って、図6に示すステップS31からステップS37までの各処理は、図2に示すステップS1からステップS7までの各処理に対応する。
【0061】
(第5の実施形態)
図7は、第5の実施形態に関するフローチャートである。
【0062】
ディスクドライブは、例えば電源投入の直後に、ディスク上の特定領域に、ドライブの運転履歴情報を自動的に記録する機能を有する(ステップS41,S43)。本実施形態は、ドライブの温度環境が高温状態の場合には、当該履歴情報をディスク上に記録せずに、フラッシュメモリ110に保存する(ステップS42のYES,S44)。
【0063】
この場合、CPU10は、温度環境が高温状態から定常状態に戻ったときに、フラッシュメモリ110に保存していた履歴情報をディスク上の特定領域に書き込む。
【0064】
なお、本実施形態は、前述の第2の実施形態と同様に、履歴情報の更新時の取り扱いに関する。従って、図7に示すステップS41からステップS43までの各処理は、図3に示すステップS11からステップS13までの各処理に対応する。
【0065】
(第6の実施形態)
図8は、第6の実施形態に関するフローチャートである。
【0066】
本実施形態は、ホストシステム20から受信するライト系コマンド群の中で、通常のユーザデータの記録に関する通常ライトコマンド(第1のライトコマンド)と、通常のユーザデータ以外のデータの記録に関する非通常ライトコマンド(第2のライトコマンド)とを区別して取り扱うライト制御方法に関する。以下、図8のフローチャートを参照して、具体的に説明する。
【0067】
CPU10は、ホストシステム20からライト系コマンドを受信すると、当該コマンドにより指示されるライト動作モードの実行に移行する(ステップS51)。このとき、CPU10は、温度センサ12から温度検出値Dを入力して、現時点でのディスクドライブの温度環境を判定する(ステップS52)。CPU10は、温度検出値Dが規定値T以下であれば、ライト系コマンドの指示に従った通常動作を実行する(ステップS52のNO)。
【0068】
一方、CPU10は、温度検出値Dが規定値Tを超える高温状態であることを確認すると、受信したコマンドが通常ライトコマンド(第1のライトコマンド)であるか否かを判定する(ステップS53)。ホストシステム20からのコマンドが通常ライトコマンドの場合には、前述の第3の実施形態と同様に、CPU10は、ライトリアサイン処理を禁止する(ステップS53のYES,S54)。但し、CPU10は、通常のユーザデータをディスク上に書き込むライト動作については、ライトOKの場合には、そのまま実行する(ステップS55)。
【0069】
次に、CPU10は、ディスクドライブの温度環境が高温状態で、かつ受信したコマンドが非通常ライトコマンド(第2のライトコマンド)の場合には、当該コマンドの実行を中止する(ステップS53のNO,S56)。
【0070】
ここで、非通常ライトコマンド(第2のライトコマンド)とは、ディスク1上の特定領域に、通常のユーザデータとは異なるデータを記録することを指示するコマンド群である。具体的には、例えばスマート(SMART:Self-Monitoring , Analysis and Reporting Technology)機能に関するライトエラーログ(Write Error Log)や、セーブ・アトリビュート値(Save Attribute values)等の非通常ライトコマンド群である。
【0071】
CPU10は、非通常ライトコマンドの実行を中止したときには、例えば正常なコマンド処理を実行せずに、その旨をホストシステム20に通知するなどの異常終了となる。
【0072】
以上要するに、ホストシステム20から発行されたライト系コマンドの中で、非通常ライトコマンドを実行するときに、ディスクドライブの温度環境が高温状態の場合には、当該コマンドの実行を中止する。非通常ライトコマンドは、ディスクドライブの性能に関係し、高い信頼性を要求される情報を記録するためのコマンド群である。従って、高温状態での非通常ライトコマンドの実行により、信頼性の低下した情報がディスク1上に記録されることを未然に防止できる。
【0073】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、規定値を超える高温の温度環境下では、通常のライト動作以外のライト動作モードを禁止する書き込み制限機能を有するディスクドライブを提供することができる。従って、結果としてディスク上のデータの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に関する各実施形態に関するディスクドライブの要部を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【図3】第2の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【図4】各実施形態に関するライト動作と温度環境との関係を説明するための図。
【図5】第3の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【図6】第4の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【図7】第5の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【図8】第6の実施形態に関するライト制御方法の手順を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1…ディスク、2…磁気ヘッド、3…スピンドルモータ(SPM)、
4…アクチュエータ、5…ボイスコイルモータ(VCM)、
6…モータドライバIC、7…プリアンプ回路、8…R/Wチャネル、
9…ディスクコントローラ(HDC)10…CPU、11…メモリ、
12…温度センサ、20…ホストシステム、40…ライトヘッド、
90…バッファメモリ、110…フラッシュメモリ。
Claims (19)
- ヘッドを使用して、ディスク媒体に対してデータのリード動作またはライト動作を実行するリード/ライト手段と、
温度を検出する温度センサと、
前記温度センサにより検出された温度が規定値より高温のときに、通常のユーザデータ以外のデータのライト動作を禁止する制御手段と
を具備したことを特徴とするディスク記憶装置。 - 前記リード/ライト手段は、外部のホストシステムからの指示に従って前記リード動作又はライト動作を実行し、
前記制御手段は、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記ホストシステムからの指示とは無関係に、前記リード/ライト手段により実行されるデータのライト動作を禁止することを特徴とする請求項1に記載のディスク記憶装置。 - 前記リード動作の実行時にリードエラーが発生したときに、前記ディスク媒体上でのリード対象領域を代替領域に変更するリアサイン処理を実行する手段を有し、
前記制御手段は、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記リアサイン処理を中止することを特徴とする請求項1に記載のディスク記憶装置。 - ディスク記憶装置の運転履歴を示す履歴データを前記ディスク媒体上に記録し、所定のタイミングで当該履歴データを更新する手段を有し、前記制御手段は、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記履歴データを更新する処理を中止することを特徴とする請求項1に記載のディスク記憶装置。
- 前記ライト動作の実行時に正常なライト動作ができないときに、前記ディスク媒体上でのライト対象領域を代替領域に変更するリアサイン処理を実行する手段を有し、
前記制御手段は、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記リアサイン処理を中止することを特徴とする請求項1に記載のディスク記憶装置。 - 前記ディスク媒体とは別にデータを保存するメモリ手段を有し、
前記制御手段は、前記検出された温度が規定値より高温のときに、通常のユーザデータ以外のデータのライト動作を禁止すると共に、前記メモリ手段に当該データを保存することを特徴とする請求項1に記載のディスク記憶装置。 - 前記ディスク媒体とは別にデータを保存するメモリ手段と、前記リード動作の実行時にリードエラーが発生したときに、前記ディスク媒体上でのリード対象領域を代替領域に変更するリアサイン処理を実行する手段とを有し、
前記制御手段は、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記リアサイン処理を中止すると共に、前記メモリ手段に前記リアサイン処理に必要なデータを保存することを特徴とする請求項1に記載のディスク記憶装置。 - 前記ディスク媒体とは別にデータを保存するメモリ手段と、ディスク記憶装置の運転履歴を示す履歴データを前記ディスク媒体上に記録し、所定のタイミングで当該履歴データを更新する手段とを有し、
前記制御手段は、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記履歴データを更新する処理を中止する共に、前記メモリ手段に前記履歴データを保存することを特徴とする請求項1に記載のディスク記憶装置。 - ヘッドを使用して、ディスク媒体に対してデータのリード動作またはライト動作を実行するリード/ライト手段と、
通常のユーザデータのライト動作を指示する第1のライトコマンド以外に、当該ユーザデータ以外のデータのライト動作を指示する第2のライトコマンドを含むコマンド群を受信する手段と、
温度を検出する温度センサと、
前記温度センサにより検出された温度が規定値より高温のときに、前記第2のライトコマンドの実行を中止し、前記第1のライトコマンドに従ったライト動作を実行させる制御手段と
を具備したことを特徴とするディスク記憶装置。 - 前記制御手段は、前記温度センサにより検出された温度が規定値より高温のときに、前記第1のライトコマンドの実行に伴なって、前記ユーザデータ以外のデータを前記ディスク媒体上に記録するためのライト動作を禁止することを特徴とする請求項9に記載のディスク記憶装置。
- ヘッドを使用して、ディスク媒体に対してデータのリード動作またはライト動作を実行するディスク記憶装置に適用するライト制御方法であって、
温度を検出するステップと、
前記検出された温度が規定値より高温のときに、通常のユーザデータ以外のデータのライト動作を禁止するライト制御ステップと
を具備したことを特徴とするライト制御方法。 - 前記リード動作の実行時にリードエラーが発生したときに、前記ディスク媒体上でのリード対象領域を代替領域に変更するリアサイン処理を実行するステップを有し、
前記ライト制御ステップは、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記リアサイン処理を中止することを特徴とする請求項11に記載のライト制御方法。 - ディスク記憶装置の運転履歴を示す履歴データを前記ディスク媒体上に記録し、所定のタイミングで当該履歴データを更新するステップを有し、
前記ライト制御ステップは、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記履歴データを更新する処理を中止することを特徴とする請求項11に記載のライト制御方法。 - 前記ライト動作の実行時に正常なライト動作ができないときに、前記ディスク媒体上でのライト対象領域を代替領域に変更するリアサイン処理を実行するステップを有し、
前記ライト制御ステップは、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記リアサイン処理を中止することを特徴とする請求項11に記載のライト制御方法。 - 前記ディスク媒体とは別にデータを保存するメモリ手段を有する前記ディスク記憶装置に適用し、
前記ライト制御ステップは、前記検出された温度が規定値より高温のときに、通常のユーザデータ以外のデータのライト動作を禁止すると共に、前記メモリ手段に当該データを保存することを特徴とする請求項11に記載のライト制御方法。 - 前記ディスク媒体とは別にデータを保存するメモリ手段を有する前記ディスク記憶装置に適用し、
前記リード動作の実行時にリードエラーが発生したときに、前記ディスク媒体上でのリード対象領域を代替領域に変更するリアサイン処理を実行するステップを有し、
前記ライト制御ステップは、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記リアサイン処理を中止すると共に、前記メモリ手段に前記リアサイン処理に必要なデータを保存することを特徴とする請求項11に記載のライト制御方法。 - 前記ディスク媒体とは別にデータを保存するメモリ手段を有する前記ディスク記憶装置に適用し、
前記ディスク記憶装置の運転履歴を示す履歴データを前記ディスク媒体上に記録し、所定のタイミングで当該履歴データを更新するステップを有し、
前記ライト制御ステップは、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記履歴データを更新する処理を中止する共に、前記メモリ手段に前記履歴データを保存することを特徴とする請求項11に記載のライト制御方法。 - ヘッドを使用して、ディスク媒体に対してデータのリード動作またはライト動作を実行するディスク記憶装置に適用するライト制御方法であって、
通常のユーザデータのライト動作を指示する第1のライトコマンド以外に、当該ユーザデータ以外のデータのライト動作を指示する第2のライトコマンドを含むコマンド群を受信するステップと、
温度を検出するステップと、
前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記第2のライトコマンドの実行を中止し、前記第1のライトコマンドに従ったライト動作を実行させるライト制御ステップと
を具備したことを特徴とするライト制御方法。 - 前記ライト制御ステップは、前記検出された温度が規定値より高温のときに、前記第1のライトコマンドの実行に伴なって、前記ユーザデータ以外のデータを前記ディスク媒体上に記録するためのライト動作を禁止することを特徴とする請求項18に記載のライト制御方法。
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