JP2004206125A - 多層写真フィルム基材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 切断性、剛さおよび後処理カールに関して改善された特性を有するPET系写真多層フィルム基材を提供する。
【解決手段】 当該ポリエステルフィルム基材には、二軸延伸多層フィルム構造が含まれ、その各層には、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、スルホン酸置換芳香族ジカルボン酸およびポリ(アルキレングリコール)から誘導される特定量のモノマー単位が存在する。
【選択図】 なし
【解決手段】 当該ポリエステルフィルム基材には、二軸延伸多層フィルム構造が含まれ、その各層には、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、スルホン酸置換芳香族ジカルボン酸およびポリ(アルキレングリコール)から誘導される特定量のモノマー単位が存在する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スルホン酸置換芳香族ジカルボン酸、およびポリアルキレングリコールから誘導された各繰返し単位を含むPET系ポリエステルフィルム基材材料に関する。当該材料から作られるフィルム基材は、写真フィルムの用途において良好な切断関連特性と後処理カール特性を有する。
ハロゲン化銀写真要素には、支持体上に塗布された一種以上の感光層が含まれる。典型的に、当該支持体には、通常、フィルム基材と言われる、透明または半透明なフィルムのシートが含まれる。他の層、例えば裏打層または下塗層が、このフィルム基材のいずれかの側に積層されてもよい。写真要素に係る通常のフィルム基材材料は、三酢酸セルロース(CTA)およびポリ(エチレンテレフタレート)(PET)である。より最近では、以前よりきつくフィルムを巻くことが要求される、切り詰めた径のカートリッジに使われることを目的とする写真要素用のフィルム基材として、ポリ(エチレンナフタレート)(PEN)を用いることが提案されている。
CTAは、一般に、種々なタイプの写真フィルム用に良好な諸物性を併せ有している。しかしながら、その製造工程には、高レベルのガス状放出物が含まれ、比較的コストが高くつく。それに反して、PETフィルム基材に係る製造工程は、環境に優しい。PETフィルムは、透明性、寸法安定性、機械的強度、および耐熱変形性に関して、写真フィルム基材としての使用に優れた特性を示す。しかしながら、CTAに比して、PETフィルムは極端に剛く、そのため、写真フィルムの製造および調製に必要である仕上げ操作、即ちスリッチング、細断および/または孔あけ工程にあまり適していない。しかも、かかるフィルムは、添え継ぎ、切り欠き、およびスリービングのような写真仕上げ工程の種々段階での切断が難しい。これが、PET材料は、35mmフィルムのような、ある消費者用の写真フィルム用途、とりわけ、仕上げを簡単に取り扱わねばならない非集中化した外部処理あるいはミニラボ処理を必要とする消費者用フィルムにおけるフィルム基材としての使用に適さないと考えられている理由の一つである。PET材料は、現在、小さなコアの周りにきつく巻かずに、しかも分散化処理を必要としない写真フィルム、例えば、X線フィルム、動画フィルム、およびグラフィックアートフィルムに使用されている。後者のタイプのフィルムに関しては、切断などを扱うための処理に対する調整は、より簡単になすことができる。
PETフィルム基材に関するその他の一般的な問題は、高温でのカートリッジの保管時に高度のカールを引き起こす傾向があること、および通常、CTA系写真フィルムによって示されるように、このカールを写真処理時に十分に下げることができないことである。後者の問題に対する解決は、中西等の米国特許第5,556,739号、矢島らの米国特許第5,387,501号、およびGreener 等の米国特許第5,288,601号明細書において、多層の支持体が、カートリッジでの保管時にフィルムに課されたカールの回復を湿式処理において促進させるために、スルホネートおよび他の親水性成分で改質されたポリエステルを含むことが提案された。その他の、保管時にカール(コアセット)を引き起こすポリエステルフィルム基材の傾向を低減させるための一般的なアプローチは、高温でアニ−リングすることおよび/またはポリエステルのガラス転移温度(Tg)を上げることであるが、これらのアプローチは、フィルムの製造時に実行すると高価につくこととなる。
村山の米国特許第3,326,689号明細書には、ポリエステル材料、好ましくはPEN材料から作られるフィルム基材のカールを改善するため、グロー放電処理をすることが開示されている。一つのケースでは、そのポリエステル基材には、25モル%のグリコール繰返し単位が1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)から誘導されているPET系材料が含まれる。川本の米国特許第5,294,473号明細書には、同じく、改善された(低減された)カールを持つ、25モル%のグリコール成分の繰返し単位がCHDMから誘導されているPETポリエステルフィルム基材が開示されている。
Massa 等の米国特許第5,925,507号明細書には、少なくとも30重量%のCHDMを含有するポリエステルを含み、そのポリエステルがビスフェノールを含有するポリカーボネートとブレンドされている、コアセットする傾向が少ないPETフィルム基材材料が開示されている。Schrader 等の米国特許第4,141,735号明細書には、熱調質の使用を含み、一つの事例ではポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)を用いる、改良されたコアセットカールを有するポリエステルフィルム基材が開示されている。しかしながら、このポリマーは、急速に結晶化し、そのためその延伸フィルムを作ることが困難である。また、このポリマーは、不透明または曇りをきたし、透明性を必要とする写真の用途には役に立たない。
また、フィルム基材の製造工程時に高温の熱セット温度を用いることも、PET系写真フィルムの仕上げを改善するために使用されてきた。しかしながら、仕上げにおいて実証された改善が見られるとはいえ、このPET系フィルムは、依然として写真仕上げ工程の種々の段階で切断することが困難である。Maier 等の米国特許第5,034,263号明細書には、消費者用フィルムに通常使用される手段を用いて容易に細断および孔あけが可能となるようにするために、PETコアおよび、その少なくとも一表面に、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)ポリエステルの層を含む積層フィルムが開示されている。Maier 等は、そのCHDM成分には、当該ポリエステルのグリコール成分の少なくとも70モル%含まれることが必要であると述べている。しかし、かかる積層体は、離層し易いことが分かっている。
また、大久保等の米国特許第6,232,054号明細書に開示されているように、フィルムの切断性能を改善するために、慣用のポリエステルを他のポリエステル成分(ポリマーまたはコモノマー)とブレンドまたは共重合させることも、PEN系ポリエステルフィルムに関しては既に提案されている。しかしながら、PENは、一般に、PETよりもコストが高く、製造がより困難であると考えられており、そこで、PET系のポリエステル支持体の切断性を改善するための、紛れのない需要が存在している。
写真分野以外に、PETおよびPENは、有益な商業ベースの半結晶質のポリエステルであり、これは、それが有する望ましい諸特性を取り合わせるために包装材料に広く用いられている。これらポリエステルの高い酸素バリヤー性によって、ポリエステルは、好酸素性食品や他の商品および材料を包装するために特に有用なものとなっている。前記したように、PENは、PETよりもコスト的には相当高く、工程も幾分難しいが、PENは、そのより高いTgとより高い酸素バリヤー性のためPETを超える利点を有している。
PETおよび同様のポリエステルの靭性や切断の困難性は、一般に、フィルムの結晶構造および分子配向に起因している。配合を変更し、あるいは処理条件を調節することによってもたらされるこれら因子の変化を用いて、PETの靭性を下げ、かつ切断性能を改善することができることは、知られている。一般的に、PETの結晶性は、適当な結晶化調節剤を加えることによって低減させ、あるいは完全に除去することが可能である。イソフタル酸(IPA)やCHDMのような結晶化調節剤は、屡、これをPETやPENポリエステルと共重合させて、より良好な処理特性を有するコポリエステルを生成させている。適度な量のIPAは、結晶化を遅らせ、酸素バリヤー性を向上させる。より多い量のIPAでは、結晶度を消滅させ、結果として良好なバリヤー性を有する非晶質コポリエステルとなるが、これらのコポリエステルは、不良な衝撃性と機械的特性を有することが当業者に知られている。また、適度な量のCHDMは、結晶化を遅らせるが、酸素バリヤー性も低減させる。より多い量のCHDMでは、非晶質コポリエステルの一群を生成させることが周知であり、これらは、厚手のシート、図形、医薬の包装等を含む多くの用途に商業的に広く使用されている。これらのコポリエステルは、優れた耐衝撃性と他の機械的特性を有するが、IPA改質コポリエステルよりも低い酸素バリヤー性とPETよりも低いバリヤー性を有する。
非晶質コポリエステルは、一般に、示差操作熱量計による実質的な融点を示さないコポリエステルとして定義されている。これらのコポリエステルは、典型的に、テレフタル酸(TPA)、IPA、エチレングリコール(EG)、ネオペンチルグリコールおよびCHDMに基づいている。非晶質コポリエステルは、望ましい特性、例えば、優れた透明性と色、靭性、化学的耐候性および処理の容易性などを併せ有している。したがって、かかるコポリエステルは、押出シート、包装材料、および医療装置用の部材の製造に有用であることが知られている。例えば、Yau 等の米国特許第5,385,773号および同第5,340,907号明細書には、グリコール成分の10〜95モル%の量でCHDMを含むポリエステル、およびエステル化によってかかる共重合体を製造する方法が開示されている。Turner 等の米国特許第6,183,848号明細書には、改善されたガスバリヤー性のために腐敗し易い食品の包装に有用な、CHDMから誘導される種々な量のコモノマーを含む非晶質コポリエステルが開示されている。一つの実施態様では、当該重合体は、二軸延伸シートとして開示されている。CHDMからの繰返し単位を含む種々な非晶質PET系ポリエステルから作られるフィルムおよびシートは、EASTAPAKおよびEASTARコポリエステルなる商標の下に Eastman Chemical 社によって販売されている。
矢島等の米国特許第5,387,501号明細書には、スルホネート成分を含まない唯一の層中にCHDMをもつ多層のポリエステルが開示されている。CHDMの量は、特定されていない。好ましい実施態様では、そのCHDMは、画像形成層に近い方の層中に含まれている。
Laney 等の米国特許第5,759,756号明細書には、スルホネート成分を含まず、CHDMが非晶質といわれているコア層にのみ含まれている、多層のフィルム基材が開示されている。
Moskala 等の国際出願01/34391号明細書には、一以上の層にCHDMを含むが、当該層にはスルホネート成分を含有しない包装用途用の多層フィルムが開示されている。CHDMは、コア層および外層の両者に存在してもよいが、好ましい実施態様では、PETは、コア層に配置されて、薄い非晶質のCHDM含有非晶質ポリエステルが薄い外層として塗布される。当該外層の好ましい組成では、全体のグリコール含量の31モル%がCHDMであり、これが改質PETを非晶質としている。
Greener 等の米国特許第5,288,601号明細書には、スルホネート成分で改質されたポリエステルを含む外層をもつ多層の写真フィルム基材が開示されている。CHDMを用いる可能性が言及されているが、それを、スルホン化ポリエステルを含有する層に使うことは考えていない。好ましい実施態様では、スルホネート含有ポリエステルは、乳剤層側にある。中西等の米国特許第5,556,739号明細書では、各層間で全体の酸含有量当たり5.5モル%以下の差を持つ両層に、ナトリウムスルホイソフタレート(SIP)を含むポリエステルを使用することを指向している。更に、中西等は、CHDMをもつ両層にSIPを含有させる可能性を言及しているが、具体例や量を提示していない。コア層および外層の両者におけるCHDMについては、何も教示していない。
生原等の米国特許第5,631,124号明細書には、比較的高いTgをもつPENポリエステルが開示されている。生原等の多層フィルム基材では、同じ層にSIPおよびCHDMを用いておらず、コア層および外層の両者にCHDMを使用していない。
よって、本発明では、改良された物性を有するPET系ポリエステルフィルム基材を提供することを目的とする。特に、本発明では、写真フィルムの製造に要求される、それほど剛くなくて、仕上げ操作、即ちスリッチング、細断および孔あけ処理に一層適したPET系ポリエステルフィルム基材を得ることを目的とする。更に、本発明では、写真仕上げ工程、例えば、添え継ぎ、切り欠き、およびスリービングなどの種々の段階での切断がより容易である、PET系ポリエステルフィルム基材を得ることを目的とする。更に加えて、本発明では、ある消費者用写真フィルムの用途において、並びにミニラボの設定で処理されるフィルムにおいて、フィルム基材として使用可能なPET系ポリエステルフィルム基材を得ることを目的とする。また、本発明では、改善された寸法安定性、並びに写真処理時でのカールを低減させる傾向といった他の好ましい特性を有するような、かかるPET系ポリエステルフィルム基材を得ることを目的とする。
本発明によれば、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、スルホン酸置換芳香族ジカルボキシレートおよびポリアルキレングリコール(PEG)から誘導される繰返し単位を含む多層PET系ポリエステルフィルムベース基材が提供される。
当該フィルム基材におけるCHDMの望ましい量は、PET系材料に、適当量のCHDMモノマーユニットを含有するポリエステルポリマーを加えるかまたはブレンドすること、および/またはPET系ポリエステル主鎖中に適当量のCHDMモノマーユニットを合成的に導入することのいずれかによって得ることができる。更に、当該フィルム基材には、スルホン酸置換芳香族ジカルボキシレート、例えばナトリウムスルホイソフタレート(SIP)、およびPEGから誘導される特定量の各モノマーユニットが一層以上の外層に用いられる多層構造が含まれ、それによってこの多層フィルム基材が、特定のカール関連特性を有するようにされている。本発明によれば、優れた寸法安定性、光学透明度および機械的強度を有しながら、一方で改善された切断性およびカール特性も有する、写真フィルムまたは他の画像形成要素用の改善されたPET形ポリエステル多層フィルム基材が提供される。
本発明の更なる実施態様によれば、少なくとも一層の感光性ハロゲン化銀含有の乳剤層および前記実施態様によって作られるPET系ポリエステル多層フィルム基材を含む写真要素が提供される。
本明細書で使用される用語の定義には、以下の事項が含まれる。
1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)から誘導されるモノマーユニットは、「CHDM繰返し単位」または「CHDMコモノマーユニット」とも呼ばれる。
1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)から誘導されるモノマーユニットは、「CHDM繰返し単位」または「CHDMコモノマーユニット」とも呼ばれる。
「テレフタル酸」または「TPA」には、好適な合成等価物、例えばジメチルテレフタレートが含まれる。TPAのみならず、いかなるタイプの「ジカルボン酸」にも、これらの酸に代えて、対応する酸無水物、エステルおよび酸塩化物が含まれるものと理解されるべきである。本発明のポリエステルまたは材料におけるグリコール成分または酸成分の全体の量は、100モル%の総量に等しい。
「PET」、「PETポリマー」、「PET樹脂」、「ポリ(エチレンテレフタレート)樹脂」等は、全体の酸成分当たり少なくとも98モル%のテレフタル酸コモノマーユニットを含み、かつ全体のグリコール成分当たり少なくとも98モル%のエチレングリコールコモノマーユニットを含むポリエステルを指す。これには、全体の酸成分当たり実質的に約100モル%のテレフタル酸コモノマーユニットと、全体のグリコール成分当たり実質的に約100モル%のエチレングリコールコモノマーユニットとからなるPET樹脂が含まれる。
用語「改質PETポリマー」または「改質PET樹脂」等は、酸成分が98モル%未満のテレフタル酸(TPA)コモノマーユニットであるか、またはグリコール成分が98モル%未満のエチレングリコール(EG)コモノマーユニットであるか、またはEGおよびTPAのコモノマーユニットの両者が98モル%未満の量であるかのいずれかになるように改質されている、全体の酸成分当たり少なくとも70モル%のテレフタル酸コモノマーユニットを含むポリエステルである。改質PETポリマーは、例えば、フィルム基材の切断性を改善するかまたはそれが使われるフィルム基材の諸特性をそれとは別に変更するために、2モル%を超える(5モル%を超えることを含む)酸成分および/またはグリコール成分のいずれかの量にある、テレフタル酸コモノマーおよび/またはエチレングリコールコモノマー以外の一種以上のコモノマーで改質され、あるいは共重合されている。当該改質PET樹脂は、必ずしも何らかのエチレングリコールコモノマーユニットを含むことを必要とせず、またそれは、必ずしもテレフタル酸コモノマーユニット以外の何らかの酸成分を含むことも必要としていない。
一つの実施態様では、当該「改質PETポリマー」は、全体の酸成分当たり少なくとも80モル%のテレフタル酸コモノマーユニットと少なくとも60モル%のEGコモノマーユニットとを含み、更に、好ましくは5モル%を超える酸成分および/またはグリコール成分の量で、一種以上の補足的なタイプのコモノマーで改質または共重合されたポリエステルである。
用語「CHDM改質PET」または「CHDM改質PETポリエステル」とは、少なくとも2モル%(少なくとも3.5モル%を含む)のCHDMコモノマーユニットを含有させることによって改質された「改質PETポリマー」を指す。
同様に、用語「CHDM改質ポリエステル」とは、全体のグリコール成分当たり少なくとも2モル%(少なくとも3.5モル%を含む)のCHDMコモノマーユニットを含むが、必ずしもある特定量のテレフタル酸成分を含んでいない、ポリエステルを指す。
「PET系ポリエステル材料」は、少なくとも70重量%の当該材料がPETポリマーまたは改質PETポリマーのいずれか一以上のポリマーである、一種以上のポリマーを含む半結晶質材料である。また、選択的に、当該材料には、添加剤、例えばシリカ粒子、ビーズ、可塑剤等が含まれてもよい。
フィルム基材は、本発明におけるPET系ポリエステル材料を用いて作られる。一つの実施態様では、好ましくは80重量%を超える、より好ましくは90重量%を超える本発明で用いるPET系ポリエステル材料は、PETポリマーまたは改質PETポリマーのいずれかである一種以上のポリマーである。
前記したように、本発明は、少なくとも二層を含む二軸延伸された半結晶質の多層フィルム基材を含む支持体上に、少なくとも一層の感光性または感熱性の画像形成層を含んでなる画像形成要素に関する。当該多層フィルムは、当業者に周知の、慣用の多層シート形成共押出および二軸延伸によるフィルム形成技術によって作ることができる。主要層は、一種以上のポリエステル樹脂を含み、選択的にCHDMから誘導される繰返し単位を含む第1のPET系ポリエステル材料から作られる。当該主要層の少なくとも一面に隣接して、外層がある。多層フィルムは、いかなる結合層も含まない二層または三層フィルムであってよい。付加的な層が加えられてもよい。二層フィルムでは、主要層が前記画像形成層に対して外層よりも近くにある。外層は、一種以上のポリエステル樹脂を含む第2のPET系ポリエステル材料を含み、当該材料において、CHDMから誘導される繰返し単位の全量は全体のグリコール成分当たり2〜100モル%であり、ポリ(アルキレングリコール)から誘導される繰返し単位の全量は全体のポリエステル材料当たり3〜10重量%であり、スルホン酸置換芳香族ジカルボキシレートの塩から誘導される繰返し単位の全量は材料の全体の酸成分当たり2〜10モル%である。当該外層における少なくともポリエステル材料は、半結晶質である。
本発明の多層フィルム基材では、フィルム基材の全体の厚さは、50〜180μmであり、そして他の層の全体に対する主要層の厚さの比は、0.5〜10、より好ましくは0.7〜5、そして最も好ましくは1〜3である。前記多層フィルム基材の、以下に規定する切断指標は、4.2より小さい。
本発明の一つの実施態様では、多層の写真フィルム基材が少なくとも二層を有し、その主要層はPET系ポリエステルであり、その外層には、全体のグリコール成分の2〜100モル%の範囲でCHDMが、全体のポリエステル材料の3〜10重量%の範囲でPEGが、そして全体の酸成分の2〜10モル%の範囲でSIP(ナトリウムスルホイソフタレート)が含まれている。
好ましい実施態様では、主要層とそれぞれの外層との間でCHDMの量において50モル%未満の差異があり、および/または当該主要層と外層とを分離する厚さ20μm、好ましくは10μmの結合層がある。当該結合層には、その結合層が存在しないフィルムの剥離強度の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも20N/mである剥離強度を持つ所望の中間層接着力が備わっている。上記主要層および外層等は、これらの層を結合層と区別するために、「支持体層」と呼ばれる。典型的に、支持体層は、フィルム材料の切断特性と剛性に寄与しており、通常、隣接結合層より厚い。支持体層の厚さは、典型的に10μmより厚く、好ましくは20μmより厚い。
本発明のその他の実施態様では、多層の写真フィルム基材は、PET系ポリエステルである主要層、およびその主要層と隣接していて、全体のグリコール成分の2〜100モル%範囲のCHDM、全体のポリエステル材料当たり3〜10重量%範囲のポリ(アルキレングリコール)および全体の酸成分当たり2〜10モル%範囲のスルホン酸置換芳香族ジカルボキシレートを独立して含む第一および第2の外層を含む、少なくとも三層を有する。
したがって、本発明による画像形成要素には、第1のPET系ポリエステル材料の主要層、および当該主要層の両側に、(a)CHDMから誘導される繰返し単位の全量が材料全体のグリコール成分当たり2〜100モル%であり、(b)スルホン酸置換芳香族ジカルボキシレートの塩である繰返し単位の全量が材料全体の酸成分当たり2〜10モル%であり、そして(c)平均分子量300〜20000を有するポリ(アルキレングリコール)である繰返し単位の全量が全体のポリエステルの3〜10重量%である一種以上のポリエステル樹脂を独立して含む第2および第3のPET系ポリマー材料からなる第1および第2の外層を含む、少なくとも三層を含む二軸延伸された半結晶質の多層フィルム基材を含んでなる支持体上に、少なくとも一層の感光性または感熱性画像形成層が含まれる。当該第2および第3のポリエステル材料は、同じであっても異なってもよく、好ましくは同じである。この実施態様では、主要層とそれぞれの外層との間のCHDMには50モル%未満の差異があることが好ましく、および/または前記層間の接着力を改善するために、当該主要層とそれぞれの外層とを分離する10μm未満の結合層が存在する。
二層のみを有するフィルム基材の場合には、主要層は、画像形成層に対して外層よりも近くにあり、かつ少なくとも外層のポリエステル材料は半結晶質であることが、好ましい。
更にその他の実施態様では、第1のPET系ポリエステル材料には、CHDMから誘導される繰返し単位の全量が外層の材料に対する全体のグリコール成分当たり5〜10モル%または90〜100モル%である、一種以上のポリエステル樹脂が含まれる。
その他の実施態様では、第1のPET系ポリエステル材料が、PETポリマーである。
本発明の更なるその他の実施態様では、第2のPET系ポリエステル材料には、共重合されたTPA、スルホン化された芳香族ジカルボン酸、CHDM、およびポリアルキレングリコールが含まれ;更に、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコールおよびp−キシレングリコール、ポリアルキレングリコール等からなる群より選ばれるグリコール、およびこれらの組み合わせ;並びに、2,6−ナフタレートジカルボン酸(NDA)、IPA、オルソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)、パラフェニレンジカルボン酸(PPDA)等からなる群より選ばれる芳香族ジカルボン酸、およびこれらの組み合わせが含まれる。
前記した芳香族二塩基酸およびグリコールは、一種以上の置換基を有していてもよい。前記共重合されたポリエステルとしては、主な構成成分としてTPAとEGを含む共重合されたPETが好ましい。
金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2−ナトリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸、または以下で示されるエステル形成誘導体が使用されてもよい。
式中、Xは、以下の基:
を表わす。
RおよびR´は、それぞれ、―(CH2)n―(ここで、nは、1〜20の整数を表わす。)を表わし、そしてこれらのナトリウム原子のそれぞれは、その他の金属M(例えば、カリウムおよびリチウム)で置換されている化合物である。
第2のPET系ポリエステルでは、または、独立して、第2または第3のPET系ポリエステルでは、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸を含む共重合体成分の量は、全体の酸成分当たり2〜10モル%である。仮に、その量が2モル%未満であると、コアセットカールからの十分な回復が達成できず、一方、仮に、それが10モル%を超えると、機械的特性が低過ぎて、溶融加工性が困難である。
前記したように、本発明の外層に使われるコポリエステルでは、ポリ(アルキレングリコール)が、ポリエステルの全重量当たり3〜10重量%の量で、更に共重合体成分として含まれる。仮に、ポリ(アルキレングリコール)の量が3重量%未満であると、コアセットカールからの十分な回復が達成できず、一方、仮に、それが10重量%を超えると、機械的強度および寸法安定性が落ちる。
ポリ(アルキレングリコール)としては、PEG、ポリテトラメチレングリコール、およびポリプロピレングリコールが使用されてよく、これらのうち、PEGが好ましい。その数平均分子量は、特に限定されないが、300〜20,000が好ましく、400〜6,000がより好ましい。
本発明の画像形成要素用の支持体に使われるコポリエステルは、本発明の効果を損わない範囲で、更に他の成分と共重合され、あるいは他のポリマーとブレンドされてもよい。
本発明に使われるコポリエステルは、慣用的に知られる方法によって得られてよい。つまり、当該コポリエステルは、芳香族二塩基酸成分とグリコール成分とをエステル交換に付し、次いで減圧下、高温で重縮合することによって得られる。当該製造において、共重合体成分である、金属スルホネート基およびポリ(アルキレングリコール)を有する芳香族ジカルボン酸は、好ましくは、エステル交換の生成物に加えられ、次いで重縮合が行なわれる。
一つの実施態様では、第一および/または第2および/または第3(存在する場合には)のポリエステル材料には、少なくとも二種のポリエステルのブレンドが含まれる。例えば、外層における第2のPET系ポリエステル材料には、第1のポリエステルが、当該材料におけるCHDMのコモノマーの量が約95モル%を超える高CHDM改質PETポリエステルであって、かつ第2のポリエステルが、PET系ポリエステル材料におけるCHDMから誘導される全繰返し単位が当該材料の全体のグリコール成分当たり65〜100モル%の量であるCHDMから誘導される繰返し単位を含む、少なくとも二種のポリエステルのブレンドが含まれてよい。
特に、第1のポリエステルには、第1のポリエステルにおける全体のグリコール成分当たり100モル%のCHDMが含まれてよく、そして第2のポリエステルは、PET系ポリエステル材料におけるCHDMから誘導される全体の繰返し単位が当該ポリエステル材料の全体のグリコール成分当たり65〜100モル%の量である、CHDM改質PETポリエステルである。
その他の実施態様では、第一および/または第2および/または第3(存在する場合)のポリエステル材料には、それぞれ独立して、少なくとも二種のポリエステルの混和性ブレンドが含まれる。例えば、外層における第2のPET系ポリエステル材料は、PET系ポリエステルまたは改質PETポリエステルである第1のポリエステルと、ポリエステル材料におけるCHDMから誘導される全繰返し単位が当該ポリエステル材料の全体のグリコール成分当たり3.5〜25モル%の量であるようにCHDMから誘導された繰返し単位を含む第2のポリエステルとの少なくとも二種のポリエステルのブレンドであってよい。かかるブレンドは、混和性であることが望まれる、つまり、当該ブレンド材料は、透明であって、かつ当該ブレンドポリエステルの各ガラス転移温度間の中間にある単一のガラス転移温度を有していなければならない。
本発明の一つの実施態様によれば、第一および/または第2のポリエステル材料は、それぞれ、PET樹脂を、適当な混練法を用いて、上記したような十分な量のCHDMコモノマーおよび/または他の成分を含有するポリエステル樹脂とブレンドすることによって作られる。次いで、当該ブレンド材料を用いて、慣用のPETフィルム基材の製造に使用されると同様な条件下で、多層の、二軸延伸され、熱硬化されたフィルムまたはシート材料が製造される。
本発明の製品を作るのに使われるPET系ポリエステルは、100モル%のジカルボン酸部分と100モル%のグリコール部分とを有することが好ましい。約30モル%未満、好ましくは約20モル%以下のジカルボン酸の繰返し単位は、他の慣用の酸、例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の由来であってよい。グリコール成分は、35モル%未満、好ましくは約10モル%以下の他の慣用のグリコール、例えばプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール;2,4−ジメチル−2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、チオジエタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール等が、任意に含まれてよい。
その他の実施態様では、第一および/または第2のポリエステル材料および/または(三層のフィルム基材の場合では)第3のポリエステル材料には、ポリエステルのブレンドよりもむしろ、それぞれ単一のポリエステルポリマーが含まれてよい。所望のポリエステルの組成は、異なるコモノマーを共重合することによって得られる。一つの実施態様では、本発明の多層フィルム基材の外層に使われるコポリエステルは、その酸成分としての金属スルホネート基およびTPAを有する芳香族ジカルボン酸のコモノマーと、そのグリコール成分としてのCHDM、EGおよびPEGとを含むコポリエステルである。
本発明の写真要素用の支持体に使われるポリエステルおよびコポリエステルの両者には、重合時に、リン酸、亜リン酸およびそれらのエステル、亜リン酸塩、および無機粒子(例えば、シリカ、カオリン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムおよび二酸化チタン)が含まれてよく、そして/または当該無機粒子は、重合後にポリマーとブレンドされてもよい。その無機粒子は、より大きくてもよいが、少なくとも一次元では0.1〜100nm範囲のサイズを有する。また、色素、UV吸収剤または酸化防止剤が、重合工程のいかなる段階で、および/または重合後に添加されてもよい。
写真フィルムには、厚さの均一性と表面の平滑さについて厳しいコントロールが必要である。一つのコントロール法は、ポリマーシートを延伸して半結晶状態にすることである。CHDM改質ポリエステルの場合は、単に、全体のグリコール含量に対するCHDMコモノマーの濃度が約30モル%未満であるか、あるいは約65モル%を超えるときにのみ、ポリエステルの結晶が得られる。しかしながら、当該含量が約30モル%未満である材料の場合は、全体のグリコール含量に対するCHDMコモノマーの濃度が25モル%未満になるまで、その材料は、寸法安定性と厚さの均一性を満たす十分な結晶とはならない。非晶質ポリエステルフィルムまたは不十分な結晶質フィルムは、寸法安定性と厚さの均一性に係る問題を有し、かつそれは比較的低い剛さを有する。
上記したように、多層フィルム基材は、多層フィルム基材を含む支持体上に少なくとも一層のハロゲン化銀画像形成層を含む写真要素に有用である。かかる写真要素は、写真フィルムであっても、フォトサーモグラフフィルムであってもよい。
本発明によるPET系多層フィルム基材に加えて、支持体には、更に一層以上の写真的に許容される下塗層、裏打層、結合層、および磁性層等が含まれてもよい。
下塗層は、ポリエステルフィルムが非常に強い疎水性であって、乳剤が親水性コロイドであるため、ポリエステル支持体とその上にあるゼラチンのようなバインダーを含む写真乳剤との間に接着力を与える目的で用いられる。仮に、写真層と支持体間の接着性が不十分であると、写真材料の切り口で支持体から写真層が剥離するような幾つかの実務上の問題が発生し、そこから多くの小さな乳剤層の断片の剥げ落ちが生じ、それによって写真材料の画像形成面にスポット欠陥が起こってしまう。
したがって、種々な下塗り処理および材料が、支持体フィルムと親水性コロイド層との間の改善された接着性を得るために使用され、または提案されてきた。例えば、写真支持体が、最初、例えば、少なくとも一種のレゾルシノール、カテコール、ピロガロール、1−ナフトール、2,4−ジニトロフェノール、2,4,6−トリニトロフェノール、4−クロロレゾルシノール、2,4−ジヒドロキシトルエン、1,3−ナフタレンジオール、1,6−ナフタレンジオール、アクリル酸、1−ナフトール−4−スルホン酸のナトリウム塩、ベンジルアルコール、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、o−ヒドロキシベンゾトリフルオリド、m−ヒドロキシベンゾトリフルオリド、o−フルオロフェノール、m−フルオロフェノール、p−フルオロフェノール、クロールアルデヒド、およびp−クロロ−m−クレゾールを含むような接着促進剤で処理されてよい。また、支持体と乳剤層間の接着力を促進させるための下塗層といわれているポリマーも知られ、使用されている。この目的のための好適なポリマーの具体例は、米国特許第2,627,088号、同第2,968,241号、同第2,764,520号、同第2,864,755号、同第2,864,756号、同第2,972,534号、同第3,057,792号、同第3,071,466号、同第3,072,483号、同第3,143,421号、同第3,145,105号、同第3,145,242号、同第3,360,448号、同第3,376,208号、同第3,462,335号、同第3,475,193号、同第3,501,301号、同第3,944,699号、同第4,087,574号、同第4,098,952号、同第4,363,872号、同第4,394,442号、同第4,689,359号および同第4,857,396号明細書;英国特許第788,365号、同第804,005号および891,469号明細書;および欧州特許第035,614号明細書に開示されている。屡、これらには、カルボキシル、カルボニル、ヒドロキシ、スルホ、アミノ、アミド、エポキシのような分子内極性基、または例えば、アクリル酸、ナトリウムアクリレート、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ソルビン酸、イタコン酸無水物、マレイン酸無水物、桂皮酸、メチルビニルケトン、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシクロロプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ビニルスルホン酸、ナトリウムビニルベンゼンスルホネート、アクリルアミド、N−メチルアミド、N−メチルアクリルアミド,アクリロイルモルホリン、ジメチルメタクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ビニルピロリドン、グリシジルアクリレートのような酸無水物基を有するモノマーのポリマー、または上記モノマーと他の共重合性モノマーとの共重合体が含まれる。更なる具体例には、例えば、エチルアクリレートまたはブチルアクリレートのようなアクリル酸エステル、メチルメタクリレートまたはエチルメタクリレートのようなメタクリル酸エステルのポリマー、あるいはこれらモノマーと他のビニル系モノマーとの共重合体;またはイタコン酸、イタコン酸無水物、マレイン酸もしくはマレイン酸無水物のようなポリカルボン酸とスチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデンまたはブタジエンのようなビニル系モノマーとの共重合体、あるいはこれらモノマーと他のエチレン系不飽和モノマーとの三元共重合体がある。接着促進層に使われる材料には、屡、塩化ビニリデンのようなクロリド基を含有する共重合体が含まれる。
本発明の多層フィルム基材を含むPET系ポリエステル材料の配合物は、慣用の方法によって調製される。一般に、当業者に周知のように、ポリエステルには、少なくとも一種のジカルボン酸成分と少なくとも一種のグリコール成分との反応生成物が含まれる。当該ジカルボン酸成分には、典型的に、テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、および/またはこれらの混合物の残基が含まれる。また、それらの無水物、それらの酸クロリド、およびそれらの低級、例えばC1〜C8のアルキルエステルが、好適である。当該ジカルボン酸成分またはそれらの混合物のいかなる異性体も使用可能である。例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のシス、トランス、もしくはシス/トランス混合物が使用されてもよい。好適なナフタレンジカルボン酸の異性体の具体例には、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸またはこれらの混合物が含まれる。
本発明で使われるポリエステルは、ジカルボン酸成分とグリコール成分とをエステル化またはエステル交換が十分に達成する温度下で反応させ、次いで当該反応生成物を、触媒および抑制剤系の存在下に、約2時間未満の時間、10mmHgより低い絶対圧下で重縮合させることを含む方法によって製造される。好ましい触媒および抑制剤系の具体例は、全てがポリエステルの重量当たりの重量部で、約0〜150ppmのMn、約0〜150ppmのZn、約0〜300ppmのSb、約0〜200ppmのGe、約0〜100ppmのTi、SIP中の金属に加えて0〜1000ppmのNa、および約0〜150ppmのPである。
ジメチルテレフタレート(もしくは他の低級ジアルキルテレフタレートエステル)またはテレフタル酸のいずれも、コポリエステルを得るのに用いることができる。よって、本明細書中、用語「テレフタル酸成分、モノマー、繰返し単位、または部分」とは、酸またはエステル形態のいずれもが含まれることを意味している。これらの材料は、商業的に入手可能である。グリコールCHDMおよびエチレングリコールも、市販されている。いずれのCHDMのシスもしくはトランス異性体、またはそれらの混合物が、本発明によって使用されてよい。
一般的に、当該コポリエステルは、例えば、米国特許第3,305,604号および同第2,901,460号明細書(この開示は、参照したことによって本明細書に含める)に記載されている慣用の重縮合手順を用いて製造されてよい。本発明による非晶質または半結晶質のコポリエステルは、米国特許第4,093,603号および同第5,681,918号明細書(この開示は、参照したことによって本明細書に含める)に開示されるような当該分野で知られている慣用の重合法によって製造される。本発明のPET材料を作るのに有用な重縮合法の具体例には、不活性ガス流、例えば窒素を導入することによって平衡をシフトさせて高分子量へと進めて行なう溶融相法、あるいは慣用的に実施されている、約240℃〜300℃以上の温度下で行なうより簡便な真空溶融相重縮合法が含まれる。必須ではないが、慣用の添加剤が、典型的な量で本発明のコポリエステル材料に加えられてもよい。かかる添加剤には、顔料、着色剤、安定化剤、酸化防止剤、押出助剤、滑り剤、カーボンブラック、難燃剤およびそれらの混合物が含まれる。
本発明で使用できる、CHDMからの繰返し単位を含む種々な改質PETポリエステルは、http://www.eastman.com. で記載されるように、商標EASTAPAKおよびEASTARコポリエステルの下に Eastman Chemical 社(Kingsport、テネシー州)から市販されている。
本発明の写真要素は、Research Disclosure 第37038項、に示される構造および成分を有してよく、上記に引用した Research Disclosure 第37038項に記載されるものに含まれる、公知の技術と組成を用いて、像様露光され、処理されてよい。
多層フィルム基材は、多層シートの押出し、キャスティング、二軸延伸および熱硬化の工程によって製造されてよい。ポリエステル多層フィルム基材の製法には、例えば、Schrader 等の米国特許第4,141,735号明細書(ここに引用したことによって、その開示を全て本明細書中に含める。)に記載されるように、典型的に、溶融ポリエステル樹脂を、縦方向に沿ったキャスティング表面に所定の多層シート形成共押出ダイを通してキャスティングして、連続シートを形成すること、当該シートを縦方向に引張って延伸すること、当該シートを横方向に延伸して幅出しすること、この延伸されて幅出しされたシートを熱硬化させること、そしてこの熱硬化したシートを冷却して、延伸し、熱硬化したポリエステルフィルムを形成することの各段階が含まれる。これに代えて、縦方向および横方向の延伸は、適当な機械装置を用いて同時に行なってもよい。
一つの特定の実施態様では、本発明の樹脂組成物からフィルムを作る方法には、以下の段階が含まれる。
(1)樹脂が、二機の可塑化押出機によって供給されて、多重マニホールドの共押出シート形成ダイに通され、溶融条件下に冷却表面にキャストされて、連続キャストシートが形成される。好ましくは、当該溶融ポリマー樹脂は、0.5〜0.8dl/gの固有粘度を有し、キャスティング表面が40〜70℃の温度を維持しながら、250〜310℃の温度でキャスティングされる。固有粘度(IV)は、Ubbelhode ガラス粘度計を用いて、0.25g/dlの濃度下、フェノール/クロロベンゼン(60/40重量)の溶媒混合物中において25℃で測定される。
(2)当該連続シートが、キャスティング表面から取り除かれて、延伸ゾーンに通され、そこで、最初は予備加熱され、次いで約80℃〜110℃の温度下で、縦方向に2.0〜4.0の延伸比で延伸される。その延伸ゾーンには、典型的に、2セットのニップローラが含まれ、その第1のものは延伸ゾーンの入口にあり、その第2のものは延伸ゾーンからの出口にある。本発明の実施に必要な延伸比を達成するために、出口のニップローラは、入口のニップローラよりも高速で回転する。当該フィルムは、延伸ゾーンの最終段階で25℃〜40℃まで冷却される。
(3)当該フィルムが、延伸ゾーンから幅出ゾーンに移行し、そこで、予備加熱されて、約80℃〜115℃の温度下で、横方向に2.0〜4.0の延伸比で延伸される。この幅出ゾーンには、典型的に、その端部でフィルムを固定するための手段が含まれ、最終幅が元幅の2.0〜4.0倍となるように延伸される。
(4)当該フィルムが、次いで、熱硬化が与えられるに十分な時間、幅出ゾーン中にあるように維持しながら、少なくとも200℃の温度下であるが、多層シートにおいて最も低い溶融転移を有する樹脂の融点よりも下方の温度、好ましくは200℃〜240℃の温度下に維持されて熱硬化される。この結果をもたらすために必要な時間を長くすることは、フィルムにとって有害ではないが、時間を長くすることは、ゾーンを長くすることによって付加的な利点を得ることなく一層高価な資本投下を必要とするので、望ましいことではない。この熱硬化段階は、典型的に、0.1〜15秒の、好ましくは0.1〜10秒の時間内で達成される。最後に、当該フィルムは実質的な戻り止めを行なわないで(フィルム両端を保持する手段は、その2%の収縮よりも大きいと許容しない。)、冷却される。
35mm写真におけるような多くのロールフィルムの用途では、フィルムは、典型的に、標準カートリッジ内の小さな直径のスプールの周囲に巻かれて、長時間巻かれた状態で保管される。かかる巻き取り段階では、フィルム内に高いレベルのコアセットカールが生じ、それが、写真仕上げ操作の効能および品質に有害となる。標準のCTA系フィルムでは、フィルムの保管中に得られる強いカールは、写真処理時に大量の湿気を吸収するCTA基材の能力のため、処理時に実質的に減少する。しかしながら、標準のPET系支持体では、かかるカールの減退は不可能である。本発明の多層基材構造の外層におけるポリエステル材料に対しSIPやPEGのような親水性成分を付加すると、写真処理時に湿気を吸収する能力を基材に与え、それによって比較的低レベルの後処理カール(PPC)が得られる。一般に、このPPCは、写真仕上げフローの後処理段階で好んで起こるために、出来るだけ低い(85L/mより高くない)ことが望ましい。PPCは、長い保管時間をシミュレートするために、最初、ある条件下で標準サイズのスプールにフィルムを巻き取り、次いで、このフィルムを巻き戻して、典型的な標準写真処理条件下の温水浴中にカールしたフィルムを浸漬することによって測定される。これに代えて、カールしたフィルムが、標準のミニラボ処理機内で処理されてもよい。処理後のフィルムのカール、即ちPPCは、例えば、ANSI P41.29−1985における試験法Aによって測定することができる。
切断性に関しては、一般に、切断工程には、クラックの形成と生長を伴うことがシート材料の切断の分野で知られている。クラックを形成させるためには、カッターを用いて、材料が変形してその破壊点に達するまでシート材料の表面に引張応力を生じさせることが必要である。一度、材料の破壊点に達すると、クラックが形成され、それが切断の第2段階−クラックの生長を開始させる。それを維持し、更にカッターを用いてシート材料を押圧すると、最後には、切断工程が完了する。結局、切断は、そのクラックがシート厚全体にわたって生長すると完了となる。
所定材料の切断性を評価するためには、当該材料がそのクラックの形成と生長段階時にどのように挙動するかを評価することが必要である。仮に、材料が、そのクラックの形成と生長工程時により多くの機械的エネルギーを吸収し、消散させるならば、切断することは一層難しくなり、低い切断性となる。二つの標準試験を用いて、如何に多くの機械的エネルギーを前記クラックの形成と生長段階時に吸収、消散するかを評価することができる。一つは、引張試験(ASTM D882)であり、他は引裂試験(ASTM D1938)である。前者を用いて、切断工程のクラック形成部分を評価でき、後者を用いて、切断工程のクラック生長部分を評価することができる。
本発明のポリエステルフィルムの機械的特性および切断特性は、以下の手順に従って評価した。
引張靭性: この特性は、ASTM D882−80aに記載されるような引張試験を用いて決定できる。引張試験は、材料サンプルをそれが破壊されるまで所定の速度で引張荷重をかけて引っ張ることからなる。使用する試験サンプルは、円形または長方形の断面を有する。荷重および伸長履歴から、応力−伸び曲線が、X軸上に伸びがY軸上に応力がプロットされて得られる。引張靭性は、材料が引張変形に際してエネルギーを吸収する能力の測定値である。引張靭性は、材料の基本的な機械的特性である。
引裂強度: 耐引裂性は、ASTM D1938に記載されるような引裂試験を用いて決定できる。当該試験は、破壊モードIIIにおける引裂を生長させる力を測定する。使用する試験サンプルは、長方形で、中央部に鋭角の長い切れ目を有する。次いで、別個の二本のアームが、慣用の試験機に固定される。掴み具が先在する切れ目を伸長させるように一定速度で動き、引裂の定常状態の力が記録される。
切断指数: 引張靭性はクラックを開始させるのに必要なエネルギーを表わし、一方、破壊靭性はクラックを更に生長させるのに必要なエネルギーを決めることが、一般に知られている。典型的な切断工程には、クラックの開始とクラックの生長の両方が含まれるので、切断性の量は、これら二つの基本的な物性に基づいて定義することができる。引張靭性は、引張試験によって評価できる。破壊靭性Gcは、次式による引張強度から算定できる。
Gc=2Pc/b (1)
式中、Pcは、引裂クラック生長での荷重であり、そしてbは、試験体の厚さである。(Rivlin, R.S. & Thomas, A.G.,(1953), J. Polym. Sci., 10, 291 参照)
Gc=2Pc/b (1)
式中、Pcは、引裂クラック生長での荷重であり、そしてbは、試験体の厚さである。(Rivlin, R.S. & Thomas, A.G.,(1953), J. Polym. Sci., 10, 291 参照)
実際上の扱い易さのため、切断指数の無次元量は、以下のように定義される。
C=0.5*Wt/Wtr+0.5*Gc/Gcr (2)
式中、Cは、切断指数であり、Wtは引張靭性で、Gcは破壊靭性であり、そしてWtrとGcrは、基準材料の関係特性である。ここで、CTAは、本発明の対照材料として選定される。PET、PENおよびCTAのような慣用的に用いられるフィルム基材材料の切断指数は、それらの実際上の切断性能とよく対応している。一般に、Cが、1(CTA値)に近いことが望ましい。
C=0.5*Wt/Wtr+0.5*Gc/Gcr (2)
式中、Cは、切断指数であり、Wtは引張靭性で、Gcは破壊靭性であり、そしてWtrとGcrは、基準材料の関係特性である。ここで、CTAは、本発明の対照材料として選定される。PET、PENおよびCTAのような慣用的に用いられるフィルム基材材料の切断指数は、それらの実際上の切断性能とよく対応している。一般に、Cが、1(CTA値)に近いことが望ましい。
前記した特性を有し、前記した方法によって製造されたポリエステルフィルムは、種々の切断操作において、より滑らかな切断表面となることに失敗するよりも成功する可能性が高い。事実、本発明に従って作られたフィルムは、その特別な物性のために写真工業において好まれた伝統的なフィルム基材であったCTAと好都合にも似ている。
以下、実施例および比較例に基いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定して解釈されてはならない。
材料:
以下の実施例におけるポリ(エチレンテレフタレート)(PET)系支持体は、次の材料を用いて作製した。
以下の実施例におけるポリ(エチレンテレフタレート)(PET)系支持体は、次の材料を用いて作製した。
ポリエステル−1(P−1): EASTAPAK PETポリエステル7352(米国、Eastman Chemical 社の商標)は、PET樹脂である。
ポリエステル−2(P−2): EASTAR コポリエステル15086(米国、Eastman Chemical 社の商標)は、そのグリコール成分の約12モル%の1,4−シクヘキサンジメタノール(CHDM)モノマーユニットを含むCHDM改質PET樹脂である。
ポリエステル−3(P−3): EASTAR コポリエステル6763(米国、Eastman Chemical 社の商標)は、そのグリコール成分の約31モル%のCHDMモノマーユニットを含むCHDM改質PETポリエステルである。
ポリエステル−4(P−4): EASTAR コポリエステル5445(米国、Eastman Chemical 社の商標)は、そのグリコール成分の約62モル%のCHDMモノマーユニットを含むCHDM改質PETポリエステルである。
ポリエステル−5(P−5): EASTAR A150(米国、Eastman Chemical 社の商標)は、その全体の酸成分当たり約17モル%のイソフタル酸とその全体のグリコール成分当たり100モル%のCHDMとを含む、高CHDM改質PETポリエステルである。
ポリエステル−6(P−6): EASTAPAK PET(米国、Eastman Chemical 社の商標)とEASTAR コポリエステル6763(米国、Eastman Chemical 社の商標)を、50:50の重量比で混合し、24時間、66℃で乾燥し、次いで溶融混練して、二軸スクリュー押出機を用いて277℃で押出し、結果として、その全体のグリコール成分の約15モル%のCHDMを含むブレンドを得た。
イオン交換性ポリエステル−1(IP−1): その酸成分の約5.8モル%のナトリウムスルホイソフタレート(SIP)とそのグリコール成分の約6.7重量%(全体のポリエステル当たり)のPEGとを含む、改質PETポリエステル。当該PEGの数平均分子量は、4000である。
イオン交換性ポリエステル−2(IP−2): IP−1とEASTAR コポリエステル6763(米国、Eastman Chemical 社の商標)を、82:18の重量比で混合し、24時間、66℃で乾燥し、次いで溶融混練して、二軸スクリュー押出機を用いて277℃で押出し、結果として、そのグリコール成分の約5モル%のCHDMを含む混和性のポリエステルブレンドを得た。
イオン交換性ポリエステル−3(IP−3): その酸成分の約5.8モル%のSIPとそのグリコール成分の約10モル%のCHDMおよび約6.7重量%(全体のポリエステル当たり)のPEGを含む、改質PETポリエステル。当該PEGの分子量は、4000である。
イオン交換性ポリエステル−4(IP−4): その酸成分の約5.8モル%のSIPとそのグリコール成分の約10モル%のCHDMおよび約6.7重量%(全体のポリエステル当たり)のPEGを含む、改質PETポリエステル。当該PEGの数平均分子量は、400である。
イオン交換性ポリエステル−5(IP−5): その酸成分の約5.8モル%のSIPおよび約20モル%のイソフタル酸と、そのグリコール成分の約6.7重量%(全体のポリエステル当たり)のPEGおよび残量のCHDMを含む、改質PETポリエステル。当該PEGの数平均分子量は、400である。
ポリエステル−7(P−7): EASTAR コポリエステル5445(米国、Eastman Chemical 社の商標)とIP−8を、92:8の重量比で混合し、24時間、66℃で乾燥し、次いで溶融混練して、二軸スクリュー押出機を用いて277℃で押出し、結果として、そのグリコール成分の約57モル%のCHDMモノマーユニットを含むポリエステルブレンドを得た。
実施例1
IP−2およびP−2の樹脂を用いて、溶融共押出および二軸延伸の工程を経て二層のフィルムを形成した。当該樹脂を、約280℃下で、シート形成共押出ダイを通して二機の一軸スクリュー押出機から押出した。このシートを、約60℃下で冷却表面にキャストして、連続の二層キャストシートを形成した。シートを冷却表面から取り外した後、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
IP−2およびP−2の樹脂を用いて、溶融共押出および二軸延伸の工程を経て二層のフィルムを形成した。当該樹脂を、約280℃下で、シート形成共押出ダイを通して二機の一軸スクリュー押出機から押出した。このシートを、約60℃下で冷却表面にキャストして、連続の二層キャストシートを形成した。シートを冷却表面から取り外した後、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例2
実施例1の工程を、IP−2樹脂をP−4樹脂と共押出して二層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出した。このラミネートを、約85℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例1の工程を、IP−2樹脂をP−4樹脂と共押出して二層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出した。このラミネートを、約85℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例3
実施例1の工程を、IP−3樹脂をP−4樹脂と共押出して二層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例1の工程を、IP−3樹脂をP−4樹脂と共押出して二層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例4
実施例1の工程を、IP−4樹脂をP−2樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例1の工程を、IP−4樹脂をP−2樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例5
実施例1の工程を、IP−4樹脂をP−4樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例1の工程を、IP−4樹脂をP−4樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例6
実施例1の工程を、IP−4樹脂をP−6樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例1の工程を、IP−4樹脂をP−6樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例7
実施例1の工程を、IP−4樹脂をP−7樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約270℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例1の工程を、IP−4樹脂をP−7樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約270℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例8
実施例1の工程を、IP−5樹脂をP−5樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約270℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例1の工程を、IP−5樹脂をP−5樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約270℃下で押出した。このラミネートを、約90℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
比較例9
実施例1の工程を、P−1樹脂をIP−1樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出し、約60℃で冷却表面にキャストして、連続の二層キャストシート(ラミネート)を形成した。このラミネートを、約100℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
実施例1の工程を、P−1樹脂をIP−1樹脂と共押出して三層のラミネートを形成したことを除いて、繰り返した。当該ポリマー樹脂を、約280℃下で押出し、約60℃で冷却表面にキャストして、連続の二層キャストシート(ラミネート)を形成した。このラミネートを、約100℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。この多層フィルムの層厚を表1に挙げる。
比較例10
P−1樹脂を、溶融押出および二軸延伸法を用いてフィルムに変えた。当該樹脂を、約280℃下で、前記実施例で用いたシート形成共押出ダイを通して押出し、約60℃で冷却表面にキャストして、均質な組成をもつ連続のキャストシートを形成した。このラミネートを、約100℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。
P−1樹脂を、溶融押出および二軸延伸法を用いてフィルムに変えた。当該樹脂を、約280℃下で、前記実施例で用いたシート形成共押出ダイを通して押出し、約60℃で冷却表面にキャストして、均質な組成をもつ連続のキャストシートを形成した。このラミネートを、約100℃で、縦および横方向に原寸の約3.4倍まで延伸し、幅出した。
比較例11
比較例11は、伝統的な35mmの写真要素用の支持体として使われる慣用の三酢酸セルロース(CTA)フィルムである。このフィルムは、伝統的に、溶媒キャスティング法によって製造されている。
比較例11は、伝統的な35mmの写真要素用の支持体として使われる慣用の三酢酸セルロース(CTA)フィルムである。このフィルムは、伝統的に、溶媒キャスティング法によって製造されている。
物性の評価
上記各例において作製したフィルムの引張靭性、耐引裂性および後処理カールを、以下の手順に従って測定した。
上記各例において作製したフィルムの引張靭性、耐引裂性および後処理カールを、以下の手順に従って測定した。
引張靭性
全ての試験は、50%RHおよび23℃の標準環境下に、ASTM D882−80aに従って行なっている。引張試験は、テストワークス(登録商標)バージョン4.5ソフトウェア付の Sintech(登録商標)2による機械的試験法を用いて行なう。試験体のサイズは、1.5cm幅×10.2cm長(ゲージ長)である。そのクロスヘッド速度は、5.1cm/分である。5個の試験体を、フィルムサンプル毎に試験している。報告した引張靭性は、応力−伸び曲線の下方の面積である。
全ての試験は、50%RHおよび23℃の標準環境下に、ASTM D882−80aに従って行なっている。引張試験は、テストワークス(登録商標)バージョン4.5ソフトウェア付の Sintech(登録商標)2による機械的試験法を用いて行なう。試験体のサイズは、1.5cm幅×10.2cm長(ゲージ長)である。そのクロスヘッド速度は、5.1cm/分である。5個の試験体を、フィルムサンプル毎に試験している。報告した引張靭性は、応力−伸び曲線の下方の面積である。
引裂強度
全ての試験は、50%RHおよび23℃の標準環境下に、ASTM D1938に従って行なっている。引裂試験は、テストワークス(登録商標)バージョン4.5ソフトウェア付の Sintech(登録商標)2による機械的試験法を用いて行なう。試験体のサイズは、2.5cm幅×7.6cm長である。最初に、試験体に、2.5cm長の切れ目を一対の鋭利な鋏を用いてその幅の中心に入れ、二つの明瞭なアームを作り出す。当該アームを、機械的な試験枠の2個の平坦面のグリップ間に置き、引き離す。クロスヘッドの速度は、25cm/分である。引裂強度は、平均ピーク荷重×フィルムの厚さを標準化して報告している。
全ての試験は、50%RHおよび23℃の標準環境下に、ASTM D1938に従って行なっている。引裂試験は、テストワークス(登録商標)バージョン4.5ソフトウェア付の Sintech(登録商標)2による機械的試験法を用いて行なう。試験体のサイズは、2.5cm幅×7.6cm長である。最初に、試験体に、2.5cm長の切れ目を一対の鋭利な鋏を用いてその幅の中心に入れ、二つの明瞭なアームを作り出す。当該アームを、機械的な試験枠の2個の平坦面のグリップ間に置き、引き離す。クロスヘッドの速度は、25cm/分である。引裂強度は、平均ピーク荷重×フィルムの厚さを標準化して報告している。
後処理カール(PPC)
この試験は、典型的なミニラボ処理機で遭遇する標準条件時に、フィルムがカールを低減する能力を評価する。フィルムは、最初、ある程度のコアセットカールを得るため、巻き込んだ状態で保管する。本発明の各例で作製されたフィルムのそれぞれの場合に、三倍縦長のストリップ75mm×15mmを切り出し、16時間、21℃/50%RM下で平衡状態に置いた。次いで、このストリップを、10.8mm径のプラスチックコアに巻き込んで、24時間、55℃下に密封されたバッグ中に保管した。巻き込んだ状態での保管後、当該フィルムを巻き戻し、その確保されたコアセットカールを測定した。次に、このカールしたフィルムを、標準条件下で操作されるNORITSH 450Lミニラボ処理機内で処理し、その処理、乾燥したフィルムのカールを処理の約1時間後に読取った。この段階で測定された平均カール値は、報告した後処理カール(PPC)である。この試験におけるカール測定値は、ANSI P41.29−1985の試験法Aによる。
この試験は、典型的なミニラボ処理機で遭遇する標準条件時に、フィルムがカールを低減する能力を評価する。フィルムは、最初、ある程度のコアセットカールを得るため、巻き込んだ状態で保管する。本発明の各例で作製されたフィルムのそれぞれの場合に、三倍縦長のストリップ75mm×15mmを切り出し、16時間、21℃/50%RM下で平衡状態に置いた。次いで、このストリップを、10.8mm径のプラスチックコアに巻き込んで、24時間、55℃下に密封されたバッグ中に保管した。巻き込んだ状態での保管後、当該フィルムを巻き戻し、その確保されたコアセットカールを測定した。次に、このカールしたフィルムを、標準条件下で操作されるNORITSH 450Lミニラボ処理機内で処理し、その処理、乾燥したフィルムのカールを処理の約1時間後に読取った。この段階で測定された平均カール値は、報告した後処理カール(PPC)である。この試験におけるカール測定値は、ANSI P41.29−1985の試験法Aによる。
表2に示されるように、比較例9および10のフィルムサンプルでは、その高い切断指数のため、種々の写真仕上げ操作において悪い切断性能が予測される。これに反して、CHDM改質ポリエステル材料を含む実施例1〜8のフィルムサンプルでは、その対応する切断指数が比較的低いので、改善された切断性能が予測される。更に、SIPおよびPEGを含むコポリエステルを用いることによって、これらの成分が存在しない(例えば、比較例10)ポリエステルのフィルムサンプルと比較して、十分に低いレベルのPPCを達成することが可能である。比較的高いPPCでは、当該フィルムは、プリンター、スリーバー、自動パッカー等のような種々なタイプの写真仕上げ装置での輸送が難しい傾向を有する。
本発明では、ある好ましい実施態様に特に言及して詳細に述べてきたが、本発明の変更および改良も、本発明の技術的範囲に入るものと理解されるべきである。
Claims (1)
- 各層の厚さが10μm以上である少なくとも二層を有する二軸延伸された半結晶質の多層ポリエステル写真フィルム基材であって、前記フィルム基材には、
a)第1のPET系ポリエステル材料の主要層、
b)一種以上のポリエステル樹脂を含む第2のPET系ポリエステル材料の外層、
が含まれ、
当該材料において、
1,4−シクロヘキサンジメタノールから誘導される繰返し単位の全量が、当該材料の全体のグリコール成分当たり2〜100モル%であり、
スルホン酸置換芳香族ジカルボキシレートの塩である繰返し単位の全量が、当該材料の全体の酸成分当たり2〜10モル%であり、そして
平均分子量300〜20000を有するポリアルキレングリコールである繰返し単位の全量が、全体のポリエステルの3〜10重量%であり、
前記外層における少なくともポリエステル材料が半結晶質のポリエステルであり、そして、
前記多層フィルム基材の切断指数が4.2より小さく、かつ前記多層フィルム基材の後処理カールが85L/mより小さい、
ことを特徴とする前記写真フィルム基材。
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