JP3390795B2 - 写真用支持体 - Google Patents
写真用支持体Info
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- JP3390795B2 JP3390795B2 JP12333293A JP12333293A JP3390795B2 JP 3390795 B2 JP3390795 B2 JP 3390795B2 JP 12333293 A JP12333293 A JP 12333293A JP 12333293 A JP12333293 A JP 12333293A JP 3390795 B2 JP3390795 B2 JP 3390795B2
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- Japan
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- film
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- copolyester
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真用支持体に関し、更
に詳しくは、強度を保持しつつ、現像処理後の巻き癖を
容易に解消することができる、ハロゲン化銀写真感光材
料に好適な写真用支持体に関する。また、この発明は小
型のカメラに装填することのできる写真フィルム(写真
感光材料と称することがある。)とするのに好適な写真
用支持体に関する。
に詳しくは、強度を保持しつつ、現像処理後の巻き癖を
容易に解消することができる、ハロゲン化銀写真感光材
料に好適な写真用支持体に関する。また、この発明は小
型のカメラに装填することのできる写真フィルム(写真
感光材料と称することがある。)とするのに好適な写真
用支持体に関する。
【0002】
【発明の背景】近年、カメラ等の撮影装置の小型化に伴
い、写真感光材料についても様々の技術的課題が発生し
ている。
い、写真感光材料についても様々の技術的課題が発生し
ている。
【0003】例えば、撮影装置の小型化を達成するに
は、写真用支持体を薄くすることが必要である。ところ
が、写真用支持体を薄くすると、所謂腰が弱くなるの
で、撮影装置内で写真フィルムの搬送性、あるいは現像
処理機内における現像処理工程における取扱性等が悪く
なる。このような問題点を解決するためには、写真用支
持体の機械的強度、特に弾性率を従来から使用されてい
るものよりも大きくしなければならない。
は、写真用支持体を薄くすることが必要である。ところ
が、写真用支持体を薄くすると、所謂腰が弱くなるの
で、撮影装置内で写真フィルムの搬送性、あるいは現像
処理機内における現像処理工程における取扱性等が悪く
なる。このような問題点を解決するためには、写真用支
持体の機械的強度、特に弾性率を従来から使用されてい
るものよりも大きくしなければならない。
【0004】ところで、従来の写真用支持体に使用され
るプラスチックとしては、トリアセチルセルロース(T
AC)フィルムおよびポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルムが代表的である。
るプラスチックとしては、トリアセチルセルロース(T
AC)フィルムおよびポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルムが代表的である。
【0005】TACフィルムは、光学的に異方性がなく
透明度が高いという性質を有しており、またTACフィ
ルムを写真用支持体とした写真感光材料は現像処理した
後において、速やかに巻き癖が取れるという優れた性質
を有する。しかしながら、TACフィルムにはもともと
機械的強度が小さいという欠点がある。
透明度が高いという性質を有しており、またTACフィ
ルムを写真用支持体とした写真感光材料は現像処理した
後において、速やかに巻き癖が取れるという優れた性質
を有する。しかしながら、TACフィルムにはもともと
機械的強度が小さいという欠点がある。
【0006】一方、PETフィルムは優れた生産性、機
械的強度および寸法安定性等を有するので、レントゲン
用フィルムなどのシート状のフィルムに主として用いら
れている。しかしながら、写真感光材料として広く使用
されているロール形態では、前述した現像処理後におい
て巻き癖が取れにくいという欠点がある。したがって、
PETフィルムは、感光材料分野においてはその用途が
かなり限定される。
械的強度および寸法安定性等を有するので、レントゲン
用フィルムなどのシート状のフィルムに主として用いら
れている。しかしながら、写真感光材料として広く使用
されているロール形態では、前述した現像処理後におい
て巻き癖が取れにくいという欠点がある。したがって、
PETフィルムは、感光材料分野においてはその用途が
かなり限定される。
【0007】この巻き癖が回復しにくいと、各種の自動
搬送装置で搬送不良やネガ型感光材料にスリ傷が発生し
たり、プリント焼き付け時に焦点ボケが発生したりなど
の問題が生じる。
搬送装置で搬送不良やネガ型感光材料にスリ傷が発生し
たり、プリント焼き付け時に焦点ボケが発生したりなど
の問題が生じる。
【0008】巻き癖が解消するという特性、すなわち巻
き癖回復性を向上させるために、PETフィルムについ
ては、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸
を共重合体成分とすることにより親水性を付与した共重
合ポリエステルを使用することが提案されている(特開
平1-244446号公報参照)。しかし、この方法では、確か
に良好な巻き癖回復性は得られるが、熱処理によって平
面性が劣化するという新たな問題点が生じる。
き癖回復性を向上させるために、PETフィルムについ
ては、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸
を共重合体成分とすることにより親水性を付与した共重
合ポリエステルを使用することが提案されている(特開
平1-244446号公報参照)。しかし、この方法では、確か
に良好な巻き癖回復性は得られるが、熱処理によって平
面性が劣化するという新たな問題点が生じる。
【0009】一般に写真感光材料はPET、TACなど
のフィルムに、接着層、帯電防止層、易滑性層などの機
能層を塗布し、更に写真感光層を塗布することによって
製造される。このような機能層の塗布は、安全面や環境
面の点から水系の機能層用塗布液を塗布するのが主流で
ある。
のフィルムに、接着層、帯電防止層、易滑性層などの機
能層を塗布し、更に写真感光層を塗布することによって
製造される。このような機能層の塗布は、安全面や環境
面の点から水系の機能層用塗布液を塗布するのが主流で
ある。
【0010】一般に溶剤系の機能層用塗布液に比べて水
系の機能層用塗布液は、塗布液を乾燥させるために高温
での熱処理が必要である。しかも生産性向上のために、
より高温での熱処理が実行される傾向にある。したがっ
て、写真用支持体自体にはこのような高温度に耐えるだ
けの耐熱性が要求される。
系の機能層用塗布液は、塗布液を乾燥させるために高温
での熱処理が必要である。しかも生産性向上のために、
より高温での熱処理が実行される傾向にある。したがっ
て、写真用支持体自体にはこのような高温度に耐えるだ
けの耐熱性が要求される。
【0011】また、写真用支持体の平面性が劣化すると
後工程で様々な塗布故障を誘発するので、高温での熱処
理でも平面性が劣化しないということも、写真用支持体
に要求される重要な特性である。
後工程で様々な塗布故障を誘発するので、高温での熱処
理でも平面性が劣化しないということも、写真用支持体
に要求される重要な特性である。
【0012】
【発明が解決すべき課題】本発明は上記問題点を解決す
べくなされたものであり、本発明の目的は、優れた機械
的強度を有し、現像処理後の巻き癖回復性も兼ね備え、
高温での熱処理によっても平面性が劣化しない写真用支
持体を提供することにある。
べくなされたものであり、本発明の目的は、優れた機械
的強度を有し、現像処理後の巻き癖回復性も兼ね備え、
高温での熱処理によっても平面性が劣化しない写真用支
持体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、
ポリエステルフィルムの少なくとも片面に共重合ポ
リエステルフィルムが少なくとも一層積層された多層ポ
リエステルフィルムであって、該共重合ポリエステルフ
ィルムに含有される共重合ポリエステルが、共重合成分
として金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸
を含有し、かつジエチレングリコールを全エステル結合
単位に対して5モル%以下の範囲で含有することを特徴
とする写真用支持体、 共重合ポリエステルが共重合成分として更にポリア
ルキレングリコールを含むことを特徴とする上記の写
真用支持体、 共重合ポリエステルが共重合成分として更に炭素原
子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸を含むことを特徴とす
る上記またはの写真用支持体、または 共重合ポリエステルが、エステル交換時および/ま
たは重合時に、水酸化物の金属塩、脂肪族カルボン酸の
金属塩および第四級アンモニウムから選ばれる少なくと
も1種を添加して形成されることを特徴とする上記,
またはの写真用支持体によって達成される。
リエステルフィルムが少なくとも一層積層された多層ポ
リエステルフィルムであって、該共重合ポリエステルフ
ィルムに含有される共重合ポリエステルが、共重合成分
として金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸
を含有し、かつジエチレングリコールを全エステル結合
単位に対して5モル%以下の範囲で含有することを特徴
とする写真用支持体、 共重合ポリエステルが共重合成分として更にポリア
ルキレングリコールを含むことを特徴とする上記の写
真用支持体、 共重合ポリエステルが共重合成分として更に炭素原
子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸を含むことを特徴とす
る上記またはの写真用支持体、または 共重合ポリエステルが、エステル交換時および/ま
たは重合時に、水酸化物の金属塩、脂肪族カルボン酸の
金属塩および第四級アンモニウムから選ばれる少なくと
も1種を添加して形成されることを特徴とする上記,
またはの写真用支持体によって達成される。
【0014】以下、本発明について詳述する。
【0015】本発明における共重合ポリエステルとして
は、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸及
びジエチレングリコールを共重合成分とし、芳香族二塩
基酸とグリコールとを主構成成分とする共重合ポリエス
テルを好適例として挙げることができる。
は、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸及
びジエチレングリコールを共重合成分とし、芳香族二塩
基酸とグリコールとを主構成成分とする共重合ポリエス
テルを好適例として挙げることができる。
【0016】共重合ポリエステルの主構成成分として含
有される芳香族二塩基酸としては、テレフタル酸、イソ
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等を挙げる
ことができ、前記グリコールとしてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、p−キシリレングリコール等を挙げることができ
る。これらの中でも芳香族二塩基酸としてテレフタル酸
が好ましく、グリコールとしてはエチレングリコールが
好ましい。
有される芳香族二塩基酸としては、テレフタル酸、イソ
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等を挙げる
ことができ、前記グリコールとしてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、p−キシリレングリコール等を挙げることができ
る。これらの中でも芳香族二塩基酸としてテレフタル酸
が好ましく、グリコールとしてはエチレングリコールが
好ましい。
【0017】共重合ポリエステルの共重合成分として含
有される、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボ
ン酸としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2
−ナトリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムスル
ホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、もしくは、これらのエステル形成
性誘導体、およびこれらのナトリウムを他の金属例えば
カリウム、リチウムなどで置換した化合物を挙げること
ができる。
有される、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボ
ン酸としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2
−ナトリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムスル
ホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、もしくは、これらのエステル形成
性誘導体、およびこれらのナトリウムを他の金属例えば
カリウム、リチウムなどで置換した化合物を挙げること
ができる。
【0018】本発明に用いられる共重合ポリエステルは
共重合成分として金属スルホネート基を有する芳香族ジ
カルボン酸を有する。金属スルホネート基を有する芳香
族ジカルボン酸はこれを加水分解することにより検出さ
れるが、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン
酸の含有量は、全エステル結合単位に対して2〜7モル
%であることが写真フィルムの巻き癖回復性や耐熱性の
点から好ましい。
共重合成分として金属スルホネート基を有する芳香族ジ
カルボン酸を有する。金属スルホネート基を有する芳香
族ジカルボン酸はこれを加水分解することにより検出さ
れるが、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン
酸の含有量は、全エステル結合単位に対して2〜7モル
%であることが写真フィルムの巻き癖回復性や耐熱性の
点から好ましい。
【0019】本発明における共重合ポリエステルは、全
エステル結合単位に対して5モル%以下の割合でジエチ
レングリコールを含有する。ジエチレングリコールの量
は、共重合ポリエステルを加水分解することにより検出
することができる。ジエチレングリコールを5モル%以
下、さらに好ましくは1〜4モル%の割合で含有するこ
とにより、本発明の写真用支持体は、巻き癖回復性に優
れ、しかも、この写真用支持体の表面に各種の水系塗工
液を塗布しこれを高温で熱処理しても写真用支持体の平
面性の低下を防止することができる。
エステル結合単位に対して5モル%以下の割合でジエチ
レングリコールを含有する。ジエチレングリコールの量
は、共重合ポリエステルを加水分解することにより検出
することができる。ジエチレングリコールを5モル%以
下、さらに好ましくは1〜4モル%の割合で含有するこ
とにより、本発明の写真用支持体は、巻き癖回復性に優
れ、しかも、この写真用支持体の表面に各種の水系塗工
液を塗布しこれを高温で熱処理しても写真用支持体の平
面性の低下を防止することができる。
【0020】本発明における共重合ポリエステルは、共
重合成分として金属スルホネート基を有する芳香族ジカ
ルボン酸とジエチレングリコールとを有する限り、また
本発明の目的を阻害しない限りにおいて、ポリアルキレ
ングリコール類および/または炭素原子数4〜20の脂肪
族ジカルボン酸を、共重合成分として含有していても良
い。
重合成分として金属スルホネート基を有する芳香族ジカ
ルボン酸とジエチレングリコールとを有する限り、また
本発明の目的を阻害しない限りにおいて、ポリアルキレ
ングリコール類および/または炭素原子数4〜20の脂肪
族ジカルボン酸を、共重合成分として含有していても良
い。
【0021】ポリアルキレングリコール類としては、ポ
リエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール
やその誘導体などが用いられるが、このうち(a)式で
示されるポリエチレングリコールが好ましく、分子量は
特に限定されないが300〜20000が好ましく、更に好まし
くは600〜10000、特に1000〜5000のものが好ましく用い
られる。
リエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール
やその誘導体などが用いられるが、このうち(a)式で
示されるポリエチレングリコールが好ましく、分子量は
特に限定されないが300〜20000が好ましく、更に好まし
くは600〜10000、特に1000〜5000のものが好ましく用い
られる。
【0022】
H(O−CH2CH2)n−OH (a)
また、ポリアルキレングリコール類としては、ポリエチ
レングリコールの末端−Hを−CH2COOR (R:H
または炭素数1〜10のアルキル基、n:正の整数)に置
換した(b)式で示されるようなポリエチレンオキシジ
カルボン酸や、(c)式で示されるようなポリエーテル
ジカルボン酸(R′:炭素数2〜10のアルキレン基、
n:正の整数)などを用いても同様の効果が得られる。
レングリコールの末端−Hを−CH2COOR (R:H
または炭素数1〜10のアルキル基、n:正の整数)に置
換した(b)式で示されるようなポリエチレンオキシジ
カルボン酸や、(c)式で示されるようなポリエーテル
ジカルボン酸(R′:炭素数2〜10のアルキレン基、
n:正の整数)などを用いても同様の効果が得られる。
【0023】
ROOCCH2−(O−CH2CH2)n−OCH2COOR (b)
ROOCCH2−(O−R′)n−OCH2COOR (c)
(b),(c)式で示される化合物についても分子量は
特に限定されないが、300〜20000が好ましく、更に好ま
しくは600〜10000、特に1000〜5000のものが好ましく用
いられる。
特に限定されないが、300〜20000が好ましく、更に好ま
しくは600〜10000、特に1000〜5000のものが好ましく用
いられる。
【0024】ポリアルキレングリコールの添加量は、反
応生成物の全重量に対して通常3〜10重量%である。
応生成物の全重量に対して通常3〜10重量%である。
【0025】炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸と
しては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等を挙げる
ことができ、このうちアジピン酸が好ましい。
しては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等を挙げる
ことができ、このうちアジピン酸が好ましい。
【0026】また、本発明における共重合成分として、
金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸とジエ
チレングリコールとを有する共重合ポリエステルが、脂
肪族ジカルボン酸を共重合成分として含有する場合に、
この共重合ポリエステルを加水分解することにより検出
される脂肪族ジカルボン酸の量は、通常、全エステル結
合に対して3〜25モル%である。
金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸とジエ
チレングリコールとを有する共重合ポリエステルが、脂
肪族ジカルボン酸を共重合成分として含有する場合に、
この共重合ポリエステルを加水分解することにより検出
される脂肪族ジカルボン酸の量は、通常、全エステル結
合に対して3〜25モル%である。
【0027】ポリアルキレングリコール類の使用量が反
応生成物の全重量に対して3〜10重量%であり、かつ金
属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸の量が全
エステル結合単位に対して2〜7モル%であるように共
重合ポリエステル中に共重合成分として含まれている
と、写真フィルムの巻き癖を容易に解消することができ
る。
応生成物の全重量に対して3〜10重量%であり、かつ金
属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸の量が全
エステル結合単位に対して2〜7モル%であるように共
重合ポリエステル中に共重合成分として含まれている
と、写真フィルムの巻き癖を容易に解消することができ
る。
【0028】本発明に使用される共重合ポリエステル
は、本発明の目的を阻害しない限り、他の種類の共重合
成分を有していても良いし、他のポリマーがブレンドさ
れていても良い。
は、本発明の目的を阻害しない限り、他の種類の共重合
成分を有していても良いし、他のポリマーがブレンドさ
れていても良い。
【0029】共重合成分として金属スルホネート基を有
する芳香族ジカルボン酸を有する共重合ポリエステル
は、その製造方法につき特に限定があるわけではない
が、例えばエステル交換反応後重縮合反応する場合、エ
ステル交換反応時にポリエチレングリコール類や金属ス
ルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸類等の共重合
成分を添加し、続けて重縮合してもよいし、エステル交
換反応後これら共重合成分を添加し重縮合反応を行なっ
てもよい。
する芳香族ジカルボン酸を有する共重合ポリエステル
は、その製造方法につき特に限定があるわけではない
が、例えばエステル交換反応後重縮合反応する場合、エ
ステル交換反応時にポリエチレングリコール類や金属ス
ルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸類等の共重合
成分を添加し、続けて重縮合してもよいし、エステル交
換反応後これら共重合成分を添加し重縮合反応を行なっ
てもよい。
【0030】エステル交換時に用いられる触媒として
は、マンガン、カルシウム、亜鉛、コバルト等の金属の
酢酸塩、脂肪酸塩、炭酸塩等を挙げることができるが、
これらの中では、酢酸マンガン又は酢酸カルシウムの水
和物が好ましく、さらにはこれらを併用したものが好ま
しい。
は、マンガン、カルシウム、亜鉛、コバルト等の金属の
酢酸塩、脂肪酸塩、炭酸塩等を挙げることができるが、
これらの中では、酢酸マンガン又は酢酸カルシウムの水
和物が好ましく、さらにはこれらを併用したものが好ま
しい。
【0031】エステル交換時および/または重縮合時
に、反応を阻害したり、ポリマーを着色したりしない範
囲内で、水酸化物の金属塩、脂肪族カルボン酸の金属
塩、第四級アンモニウムから選ばれる少なくとも1種を
添加することが有効であり、中でも水酸化ナトリウム、
酢酸ナトリウム、テトラエチルヒドロキシアンモニウム
が好ましく用いられ、特に酢酸ナトリウムが好ましい。
これらは全エステル結合単位に対して1×10-2〜20×10
-2モル%の範囲で添加されることが好ましい。
に、反応を阻害したり、ポリマーを着色したりしない範
囲内で、水酸化物の金属塩、脂肪族カルボン酸の金属
塩、第四級アンモニウムから選ばれる少なくとも1種を
添加することが有効であり、中でも水酸化ナトリウム、
酢酸ナトリウム、テトラエチルヒドロキシアンモニウム
が好ましく用いられ、特に酢酸ナトリウムが好ましい。
これらは全エステル結合単位に対して1×10-2〜20×10
-2モル%の範囲で添加されることが好ましい。
【0032】本発明においては、共重合ポリエステルに
酸化防止剤を含有させることが好ましい。
酸化防止剤を含有させることが好ましい。
【0033】本発明に用いられる酸化防止剤はその種類
につき特に限定されるものではなく、具体的には、ヒン
ダードフェノール系化合物、アリルアミン系化合物、ホ
スファイト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤等を挙
げることができる。これらの中でもヒンダードフェノー
ル系化合物が好ましい。
につき特に限定されるものではなく、具体的には、ヒン
ダードフェノール系化合物、アリルアミン系化合物、ホ
スファイト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤等を挙
げることができる。これらの中でもヒンダードフェノー
ル系化合物が好ましい。
【0034】酸化防止剤の含有量は、共重合ポリエステ
ルの濁度を増大させず、かつ十分な写真性能を得るため
に、共重合ポリエステルに対して0.01〜2重量%である
ことが好ましく、更に好ましくは0.1〜0.5重量%であ
る。なお、これらの酸化防止剤はその一種単独で使用す
ることもできるし、またはその二種以上を組み合わせて
使用することもできる。
ルの濁度を増大させず、かつ十分な写真性能を得るため
に、共重合ポリエステルに対して0.01〜2重量%である
ことが好ましく、更に好ましくは0.1〜0.5重量%であ
る。なお、これらの酸化防止剤はその一種単独で使用す
ることもできるし、またはその二種以上を組み合わせて
使用することもできる。
【0035】本発明に用いられるポリエステルは、芳香
族二塩基酸とグリコールを主な構成成分とするポリエス
テルである。芳香族二塩基酸としてはテレフタル酸、イ
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸類などがあり、グ
リコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリ
コール、p−キシリレングリコールなどがある。ナフタ
レンジカルボン酸類としては、ナフタレンジカルボン酸
が挙げられ、なかでも好ましくは2,6−ナフタレンジ
カルボン酸が挙げられる。本発明においてはテレフタル
酸または2,6−ナフタレンジカルボン酸、とエチレン
グリコールやプロピレングリコール等のジオール類との
ポリエステルが好ましい。なかでもテレフタル酸を酸成
分とし、エチレングリコールをグリコール成分とするポ
リエチレンテレフタレートであることが特に好ましい。
族二塩基酸とグリコールを主な構成成分とするポリエス
テルである。芳香族二塩基酸としてはテレフタル酸、イ
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸類などがあり、グ
リコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリ
コール、p−キシリレングリコールなどがある。ナフタ
レンジカルボン酸類としては、ナフタレンジカルボン酸
が挙げられ、なかでも好ましくは2,6−ナフタレンジ
カルボン酸が挙げられる。本発明においてはテレフタル
酸または2,6−ナフタレンジカルボン酸、とエチレン
グリコールやプロピレングリコール等のジオール類との
ポリエステルが好ましい。なかでもテレフタル酸を酸成
分とし、エチレングリコールをグリコール成分とするポ
リエチレンテレフタレートであることが特に好ましい。
【0036】本発明に用いられるポリエステルはポリエ
ステル本来の優れた性質を損なわない範囲内で、これら
の主たる繰返し単位を85モル%以上含む共重合体であっ
てもよいし、または他のポリマーがブレンドされていて
も良い。
ステル本来の優れた性質を損なわない範囲内で、これら
の主たる繰返し単位を85モル%以上含む共重合体であっ
てもよいし、または他のポリマーがブレンドされていて
も良い。
【0037】本発明に用いられるポリエステル及び共重
合ポリエステルはともに、重合段階で、リン酸、亜リン
酸、およびそれらのエステルならびに無機粒子(例えば
シリカ、カオリン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウ
ム、二酸化チタンなど)を含んでいても良いし、重合後
ポリマーに無機粒子などがブレンドされていても良い。
さらに重合段階、重合後のいずれかの段階で適宜染料、
紫外線吸収剤などを添加してもよい。
合ポリエステルはともに、重合段階で、リン酸、亜リン
酸、およびそれらのエステルならびに無機粒子(例えば
シリカ、カオリン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウ
ム、二酸化チタンなど)を含んでいても良いし、重合後
ポリマーに無機粒子などがブレンドされていても良い。
さらに重合段階、重合後のいずれかの段階で適宜染料、
紫外線吸収剤などを添加してもよい。
【0038】また、本発明の写真用支持体は、写真乳剤
層を塗設した写真用支持体に光がエッジから入射したと
きに起こるライトパイピング現象(ふちかぶり)を防止
する目的で、写真用支持体中に染料を含有させることが
好ましい。このような目的で配合される染料としては、
その種類に特に限定があるわけではないが、フィルムの
製膜工程上、耐熱性に優れた染料が好ましく、例えばア
ンスラキノン系やペリノン系化学染料などを挙げること
ができる。また、写真用支持体の色調としては、一般の
感光材料に見られるようにグレー染色が好ましく、一種
類もしくは二種類以上の染料を混合して用いることもで
きる。これらの染料として、住友化学株式会社製のSU
MIPLAST、三菱化成株式会社製のDiaresi
n、Bayer社製のMACROLEX等の染料を単独
で、あるいは適宜に混合して用いることができる。
層を塗設した写真用支持体に光がエッジから入射したと
きに起こるライトパイピング現象(ふちかぶり)を防止
する目的で、写真用支持体中に染料を含有させることが
好ましい。このような目的で配合される染料としては、
その種類に特に限定があるわけではないが、フィルムの
製膜工程上、耐熱性に優れた染料が好ましく、例えばア
ンスラキノン系やペリノン系化学染料などを挙げること
ができる。また、写真用支持体の色調としては、一般の
感光材料に見られるようにグレー染色が好ましく、一種
類もしくは二種類以上の染料を混合して用いることもで
きる。これらの染料として、住友化学株式会社製のSU
MIPLAST、三菱化成株式会社製のDiaresi
n、Bayer社製のMACROLEX等の染料を単独
で、あるいは適宜に混合して用いることができる。
【0039】本発明の写真用支持体は、ポリエステルフ
ィルムの少なくとも片面に共重合ポリエステルフィルム
が積層されている多層フィルムである。
ィルムの少なくとも片面に共重合ポリエステルフィルム
が積層されている多層フィルムである。
【0040】支持体を構成する層は何層積層してもかま
わないが、製造設備が複雑化する等の点から一般的には
2層又は3層が好ましい。3層の場合は内層にポリエス
テル層、外層に共重合ポリエステル層でもよいし、内層
に共重合ポリエステル層、外層にポリエステル層でもよ
いが、内層にポリエステル層で外層に共重合ポリエステ
ル層が好ましい。
わないが、製造設備が複雑化する等の点から一般的には
2層又は3層が好ましい。3層の場合は内層にポリエス
テル層、外層に共重合ポリエステル層でもよいし、内層
に共重合ポリエステル層、外層にポリエステル層でもよ
いが、内層にポリエステル層で外層に共重合ポリエステ
ル層が好ましい。
【0041】各層の厚みは、用いるポリエステルおよび
共重合ポリエステルによって適宜決定しうるが、好まし
くはポリエステル層の厚さの総和d1 に対する共重合ポ
リエステル層の厚さの総和d2 の比(d2/d1)が 0.7
≦d2/d1≦3、更に好ましくは1≦d2/d1≦2であ
る。またポリエステル層一層の厚さは好ましくは50μm
以下、更に好ましくは40μm以下である。尚、本発明の
ポリエステル層は厚み2μm以上のものであり、下引層
等は含まない。
共重合ポリエステルによって適宜決定しうるが、好まし
くはポリエステル層の厚さの総和d1 に対する共重合ポ
リエステル層の厚さの総和d2 の比(d2/d1)が 0.7
≦d2/d1≦3、更に好ましくは1≦d2/d1≦2であ
る。またポリエステル層一層の厚さは好ましくは50μm
以下、更に好ましくは40μm以下である。尚、本発明の
ポリエステル層は厚み2μm以上のものであり、下引層
等は含まない。
【0042】本発明の写真用支持体の厚さは、用途に応
じ必要な強度等が得られる厚さであればよく、従来の写
真用支持体に対して優位性のある厚みと強度を得るのに
例えば30〜200μm、特に40〜120μmの範囲の値である
ことが好ましい。本発明においては必要に応じて4層、
5層とフィルムの積層数を増やして厚くすることも可能
である。
じ必要な強度等が得られる厚さであればよく、従来の写
真用支持体に対して優位性のある厚みと強度を得るのに
例えば30〜200μm、特に40〜120μmの範囲の値である
ことが好ましい。本発明においては必要に応じて4層、
5層とフィルムの積層数を増やして厚くすることも可能
である。
【0043】又、各層の厚さの比率を変化させることに
より該多層フィルムにカールをつけることも写真用支持
体として有効である。すなわち、写真フィルムは写真用
支持体の少なくとも片面にハロゲン化銀乳剤層を有する
が、一般にこのハロゲン化銀乳剤層の吸湿膨張係数は支
持体のそれよりも大きいため、あらかじめ支持体に相殺
するようにカールをつけておき、写真フィルムのカー
ル、特に低湿度下に置かれた時のカールを小さくするこ
とが可能となる。
より該多層フィルムにカールをつけることも写真用支持
体として有効である。すなわち、写真フィルムは写真用
支持体の少なくとも片面にハロゲン化銀乳剤層を有する
が、一般にこのハロゲン化銀乳剤層の吸湿膨張係数は支
持体のそれよりも大きいため、あらかじめ支持体に相殺
するようにカールをつけておき、写真フィルムのカー
ル、特に低湿度下に置かれた時のカールを小さくするこ
とが可能となる。
【0044】好ましい厚さの比率としては、ポリエステ
ル層の両側に共重合ポリエステル層を積層した場合、共
重合ポリエステルの組成によっても変化するので一概に
決められないが通常 1.5〜4の範囲である。
ル層の両側に共重合ポリエステル層を積層した場合、共
重合ポリエステルの組成によっても変化するので一概に
決められないが通常 1.5〜4の範囲である。
【0045】本発明の写真用支持体の製造方法として
は、例えばポリエステルと共重合ポリエステルを別々の
押出機から溶融押出した後、溶融ポリマーの導管内また
は押出口金内において層流状で接合せしめて押出し、冷
却ドラム上で冷却固化し、未延伸フィルムを得た後二軸
延伸し、熱固定する共押出し方法、もしくはポリエステ
ルを押出機から溶融押出し、冷却ドラム上で冷却固化し
た未延伸フィルムまたは該未延伸フィルムを一軸延伸し
た一軸配向フィルムの面に、必要に応じてアンカー剤、
接着剤等をコーティングした後その上に共重合ポリエス
テルをエクストルージョンラミネートし、次いで二軸延
伸を完了した後熱固定するエクストルージョンラミネー
ト方法などがあるが、工程の簡便性から共押出し方法が
好ましい。
は、例えばポリエステルと共重合ポリエステルを別々の
押出機から溶融押出した後、溶融ポリマーの導管内また
は押出口金内において層流状で接合せしめて押出し、冷
却ドラム上で冷却固化し、未延伸フィルムを得た後二軸
延伸し、熱固定する共押出し方法、もしくはポリエステ
ルを押出機から溶融押出し、冷却ドラム上で冷却固化し
た未延伸フィルムまたは該未延伸フィルムを一軸延伸し
た一軸配向フィルムの面に、必要に応じてアンカー剤、
接着剤等をコーティングした後その上に共重合ポリエス
テルをエクストルージョンラミネートし、次いで二軸延
伸を完了した後熱固定するエクストルージョンラミネー
ト方法などがあるが、工程の簡便性から共押出し方法が
好ましい。
【0046】フィルムの延伸条件については特に制限は
されないが、一般的にはポリエステル層の条件に適宜合
わせることが好ましく、例えば温度条件がガラス転移温
度(Tg)から(Tg+ 100℃)の範囲で、二軸方向そ
れぞれの延伸倍率が 2.5〜 6.0倍の範囲で二軸方向に延
伸されることが好ましい。また熱固定は 150℃〜 240℃
の温度範囲で行なうことができる。
されないが、一般的にはポリエステル層の条件に適宜合
わせることが好ましく、例えば温度条件がガラス転移温
度(Tg)から(Tg+ 100℃)の範囲で、二軸方向そ
れぞれの延伸倍率が 2.5〜 6.0倍の範囲で二軸方向に延
伸されることが好ましい。また熱固定は 150℃〜 240℃
の温度範囲で行なうことができる。
【0047】又、二軸配向完了前および/または完了後
のいずれかの工程で帯電防止層、易滑性層、接着性層、
バリアー性層などの機能性層を塗設してもよい。
のいずれかの工程で帯電防止層、易滑性層、接着性層、
バリアー性層などの機能性層を塗設してもよい。
【0048】この際、コロナ放電処理、薬液処理などの
各種表面処理を必要に応じて施すことができる。
各種表面処理を必要に応じて施すことができる。
【0049】本発明の写真用支持体は、特にロール状に
して用いられる写真フィルムの支持体として好適であ
る。写真フィルムとして適用される場合には、本発明の
写真用支持体を用いて以下に示すような層構成を有する
ことが好ましい。
して用いられる写真フィルムの支持体として好適であ
る。写真フィルムとして適用される場合には、本発明の
写真用支持体を用いて以下に示すような層構成を有する
ことが好ましい。
【0050】写真フィルムは、本発明の写真用支持体の
少なくとも一方の表面にハロゲン化銀乳剤層を少なくと
も一層有する。換言すると、このハロゲン化銀乳剤層
は、写真用支持体の片面に少なくとも一層設けられてい
ることもあるし、写真用支持体の両面に少なくとも一層
設けられていることもある。このハロゲン化銀乳剤は写
真用支持体上に直接に塗設されるか、あるいは他の層例
えばハロゲン化銀乳剤を含まない親水性コロイド層を介
して塗設されることができ、さらにハロゲン化銀乳剤層
の上には、保護層としての親水性コロイド層を塗設して
も良い。また、ハロゲン化銀乳剤層は、異なる感度、例
えば高感度および低感度の各ハロゲン化銀乳剤層に分け
て塗設しても良い。この場合、各ハロゲン化銀乳剤層の
間に、中間層を設けても良い。すなわち、必要に応じて
親水性コロイドからなる中間層を設けても良い。また、
ハロゲン化銀乳剤層と保護層との間に、中間層、保護
層、アンチハレーション層、バッキング層などの非感光
性親水性コロイド層を設けても良い。
少なくとも一方の表面にハロゲン化銀乳剤層を少なくと
も一層有する。換言すると、このハロゲン化銀乳剤層
は、写真用支持体の片面に少なくとも一層設けられてい
ることもあるし、写真用支持体の両面に少なくとも一層
設けられていることもある。このハロゲン化銀乳剤は写
真用支持体上に直接に塗設されるか、あるいは他の層例
えばハロゲン化銀乳剤を含まない親水性コロイド層を介
して塗設されることができ、さらにハロゲン化銀乳剤層
の上には、保護層としての親水性コロイド層を塗設して
も良い。また、ハロゲン化銀乳剤層は、異なる感度、例
えば高感度および低感度の各ハロゲン化銀乳剤層に分け
て塗設しても良い。この場合、各ハロゲン化銀乳剤層の
間に、中間層を設けても良い。すなわち、必要に応じて
親水性コロイドからなる中間層を設けても良い。また、
ハロゲン化銀乳剤層と保護層との間に、中間層、保護
層、アンチハレーション層、バッキング層などの非感光
性親水性コロイド層を設けても良い。
【0051】ハロゲン化銀乳剤に使用されるハロゲン化
銀としては、任意の組成のものを使用することができ
る。例えば、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、純臭化銀
もしくは沃臭化銀等を挙げることができる。
銀としては、任意の組成のものを使用することができ
る。例えば、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、純臭化銀
もしくは沃臭化銀等を挙げることができる。
【0052】又、ハロゲン化銀乳剤には、増感色素、可
塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、硬膜剤等を含有してい
ても良い。
塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、硬膜剤等を含有してい
ても良い。
【0053】本発明の写真用支持体を使用した写真フィ
ルムを現像処理するには、例えばT.H.ジェームズ
著、ザ セオリイ オブ ザ ホトグラフィック プロ
セス第4版(The Theory of The Photographic Proces
s, Fourth Edition)第291頁〜第334頁およびジャーナ
ル オブ ザ アメリカン ケミカル ソサエティ(Jo
urnal of the American Chemical Society)第73巻、第
3,100頁(1951)に記載されている現像剤を使用するこ
とができる。
ルムを現像処理するには、例えばT.H.ジェームズ
著、ザ セオリイ オブ ザ ホトグラフィック プロ
セス第4版(The Theory of The Photographic Proces
s, Fourth Edition)第291頁〜第334頁およびジャーナ
ル オブ ザ アメリカン ケミカル ソサエティ(Jo
urnal of the American Chemical Society)第73巻、第
3,100頁(1951)に記載されている現像剤を使用するこ
とができる。
【0054】
【実施例】以下本発明を実施例を用いて具体的に説明す
るが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではな
い。
るが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではな
い。
【0055】(実施例1)テレフタル酸ジメチル100重
量部およびエチレングリコール64重量部にエステル交換
触媒として酢酸カルシウム水和物0.1重量部を添加し、
常法に従ってエステル交換反応を行った。
量部およびエチレングリコール64重量部にエステル交換
触媒として酢酸カルシウム水和物0.1重量部を添加し、
常法に従ってエステル交換反応を行った。
【0056】得られた生成物に、5−ナトリウムスルホ
ジ(β−ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレング
リコール溶液(濃度35重量%)28重量部、およびポリエ
チレングリコール(数平均分子量:3000)8重量部、三
酸化アンチモン0.05重量部、リン酸トリメチルエステル
0.13重量部、および水酸化ナトリウム0.02重量部を添加
した。次いで、徐々に昇温、減圧し、280℃、0.5mmHg
で重合を行い、共重合ポリエステルを得た。共重合ポリ
エステル中には、上記重合反応時に副生するジエチレン
グリコールがグリコール成分として含まれていた。
ジ(β−ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレング
リコール溶液(濃度35重量%)28重量部、およびポリエ
チレングリコール(数平均分子量:3000)8重量部、三
酸化アンチモン0.05重量部、リン酸トリメチルエステル
0.13重量部、および水酸化ナトリウム0.02重量部を添加
した。次いで、徐々に昇温、減圧し、280℃、0.5mmHg
で重合を行い、共重合ポリエステルを得た。共重合ポリ
エステル中には、上記重合反応時に副生するジエチレン
グリコールがグリコール成分として含まれていた。
【0057】得られた共重合ポリエステル及び市販のポ
リエチレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150
℃で真空乾燥した後、3台の押出機を用いて285℃で溶
融押出しし、3層各層が表1に示す素材からなるように
Tダイ内で層状に接合し、冷却ドラム上で急冷固化さ
せ、積層未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出
量を調整し各層の厚さが1:1:1となるようにした。
次いで85℃でタテ方向に3.5倍延伸し、更に95℃でヨコ
方向に3.5倍延伸した後210℃で熱固定して厚さ80μmの
二軸延伸フィルムを得た。
リエチレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150
℃で真空乾燥した後、3台の押出機を用いて285℃で溶
融押出しし、3層各層が表1に示す素材からなるように
Tダイ内で層状に接合し、冷却ドラム上で急冷固化さ
せ、積層未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出
量を調整し各層の厚さが1:1:1となるようにした。
次いで85℃でタテ方向に3.5倍延伸し、更に95℃でヨコ
方向に3.5倍延伸した後210℃で熱固定して厚さ80μmの
二軸延伸フィルムを得た。
【0058】得られた二軸延伸フィルムにつき、以下の
処方に従ってジエチレングリコールの含有量を求め、以
下の評価方法に従って平面性、弾性率および巻ぐせ回復
性を評価した。その結果を表1に示した。本発明の二軸
延伸フィルムは外観上やや着色しているが、そのような
着色は実用上問題のない程度であり、表1から明らかな
ように、平面性、弾性率および巻き癖回復性すべてにお
いて良好であった。
処方に従ってジエチレングリコールの含有量を求め、以
下の評価方法に従って平面性、弾性率および巻ぐせ回復
性を評価した。その結果を表1に示した。本発明の二軸
延伸フィルムは外観上やや着色しているが、そのような
着色は実用上問題のない程度であり、表1から明らかな
ように、平面性、弾性率および巻き癖回復性すべてにお
いて良好であった。
【0059】<ジエチレングリコール含有量の測定>多
層フィルムの表面から共重合ポリエステルフィルムを削
り取り粉砕した。粉砕した共重合ポリエステル2gを1
規定の水酸化カリウムのメタノール溶液50mlに加え、攪
拌しながら還流下90分間加熱溶解した。次いで純水10ml
を加え、さらに30分間継続して加熱した。その後テレフ
タル酸7gを加え更に20分間加熱撹拌し常温まで冷却
し、テトラエチレングリコールジメチルエーテルの1体
積%メタノール溶液5mlを加え、5分間かけて攪拌し
た。こうして得られた液を濾過し、濾液をガスクロマト
グラフにより分析し、予め求めておいた検量線により共
重合ポリエステルに含有されるジエチレングリコールの
含有量を求めた。
層フィルムの表面から共重合ポリエステルフィルムを削
り取り粉砕した。粉砕した共重合ポリエステル2gを1
規定の水酸化カリウムのメタノール溶液50mlに加え、攪
拌しながら還流下90分間加熱溶解した。次いで純水10ml
を加え、さらに30分間継続して加熱した。その後テレフ
タル酸7gを加え更に20分間加熱撹拌し常温まで冷却
し、テトラエチレングリコールジメチルエーテルの1体
積%メタノール溶液5mlを加え、5分間かけて攪拌し
た。こうして得られた液を濾過し、濾液をガスクロマト
グラフにより分析し、予め求めておいた検量線により共
重合ポリエステルに含有されるジエチレングリコールの
含有量を求めた。
【0060】<平面性>フィルムを23℃および相対湿度
55%の条件で4時間以上調湿した後、フィルムを120mm
×150mmに切断し、熱風式オーブン内で無緊張状態で30
分間150℃に加熱処理した。加熱処理後のフィルムを23
℃、相対湿度55%で調湿した後、その波打ちの程度を目
視にて評価し、以下の基準でランク付けした。なお、こ
のランク付けにおける実用性は、写真用支持体としての
許容性に基づいて決定されており、ランク3以上である
と実用上問題なしとされる。 評価基準 ランク5 極めて良好 ランク4 良好 ランク3 良く見ると波打ちが分かる ランク2 波打ちは中程度である ランク1 波打ちが非常に大きい
55%の条件で4時間以上調湿した後、フィルムを120mm
×150mmに切断し、熱風式オーブン内で無緊張状態で30
分間150℃に加熱処理した。加熱処理後のフィルムを23
℃、相対湿度55%で調湿した後、その波打ちの程度を目
視にて評価し、以下の基準でランク付けした。なお、こ
のランク付けにおける実用性は、写真用支持体としての
許容性に基づいて決定されており、ランク3以上である
と実用上問題なしとされる。 評価基準 ランク5 極めて良好 ランク4 良好 ランク3 良く見ると波打ちが分かる ランク2 波打ちは中程度である ランク1 波打ちが非常に大きい
【0061】<巻き癖回復性>12cm×35mmのフィルムを
直径10mmの巻き芯にまきつけ、55℃および20%RHの条
件下で3日間放置することにより、このフィルムに巻き
癖を付けた。その後に、巻き芯からこのフィルムを解放
し、38℃の純水に15分間浸漬した。その後、フィルムに
50gの荷重をかけて55℃の熱風乾燥器で3分間かけて乾
燥した。3分経過後23℃、相対湿度55%の調湿条件でフ
ィルムから荷重をとり除き、そのフィルムを垂直に吊
し、フィルムの両端間の距離を求めた。求めたフィルム
の距離ともとの長さ12cmとを比べて、もとの長さに対し
てどれだけ巻き癖を回復したか調べた。写真用支持体と
して巻きぐせ回復性が実用上50%以上であることが好ま
しく、特に80%以上であることが好ましい。50%以上で
あれば写真フィルムとしてもなんら問題がない。
直径10mmの巻き芯にまきつけ、55℃および20%RHの条
件下で3日間放置することにより、このフィルムに巻き
癖を付けた。その後に、巻き芯からこのフィルムを解放
し、38℃の純水に15分間浸漬した。その後、フィルムに
50gの荷重をかけて55℃の熱風乾燥器で3分間かけて乾
燥した。3分経過後23℃、相対湿度55%の調湿条件でフ
ィルムから荷重をとり除き、そのフィルムを垂直に吊
し、フィルムの両端間の距離を求めた。求めたフィルム
の距離ともとの長さ12cmとを比べて、もとの長さに対し
てどれだけ巻き癖を回復したか調べた。写真用支持体と
して巻きぐせ回復性が実用上50%以上であることが好ま
しく、特に80%以上であることが好ましい。50%以上で
あれば写真フィルムとしてもなんら問題がない。
【0062】<弾性率>フィルムを温度23℃、相対湿度
55%に調湿された部屋に4時間以上放置した後、試料幅
10mm、長さ200mmに切断し、チャック間100mmにして引張
速度100mm/分で引張試験を行なった。
55%に調湿された部屋に4時間以上放置した後、試料幅
10mm、長さ200mmに切断し、チャック間100mmにして引張
速度100mm/分で引張試験を行なった。
【0063】(実施例2)実施例1において、共重合ポ
リエステル作成に用いられる水酸化ナトリウムの代わり
にテトラエチルヒドロキシアンモニウム0.07重量部を添
加した以外は実施例1と同様にして、厚み80μmの二軸
延伸フィルムを得た。得られたフィルムについて実施例
1と同様の評価を行なった。その結果を表1に示した。
実施例1におけるのと同様、得られたフィルムは外観上
やや着色しているが実用上問題のない程度であり、また
表1から明らかなように、平面性、弾性率および巻き癖
回復性すべてにおいて実用上問題のないものであった。
リエステル作成に用いられる水酸化ナトリウムの代わり
にテトラエチルヒドロキシアンモニウム0.07重量部を添
加した以外は実施例1と同様にして、厚み80μmの二軸
延伸フィルムを得た。得られたフィルムについて実施例
1と同様の評価を行なった。その結果を表1に示した。
実施例1におけるのと同様、得られたフィルムは外観上
やや着色しているが実用上問題のない程度であり、また
表1から明らかなように、平面性、弾性率および巻き癖
回復性すべてにおいて実用上問題のないものであった。
【0064】(実施例3)実施例1において、水酸化ナ
トリウムの代わりに酢酸ナトリウム0.04重量部をエステ
ル交換反応時に添加する以外は実施例1と同様にして、
厚み80μmの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィル
ムについて実施例1と同様の評価を行なった。その結果
を表1に示した。得られたフィルムは外観上無色透明で
良好であり、また表1から明らかなように、平面性、弾
性率および巻き癖回復性すべてにおいて実用上問題のな
いものであった。
トリウムの代わりに酢酸ナトリウム0.04重量部をエステ
ル交換反応時に添加する以外は実施例1と同様にして、
厚み80μmの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィル
ムについて実施例1と同様の評価を行なった。その結果
を表1に示した。得られたフィルムは外観上無色透明で
良好であり、また表1から明らかなように、平面性、弾
性率および巻き癖回復性すべてにおいて実用上問題のな
いものであった。
【0065】また、公知の方法によりこのフィルム上に
写真感光層を設け写真フィルムとしたものは実用上特に
問題がなく、良好な性能を有するものであった。
写真感光層を設け写真フィルムとしたものは実用上特に
問題がなく、良好な性能を有するものであった。
【0066】(実施例4)テレフタル酸ジメチル100重
量部、エチレングリコール70重量部、およびアジピン酸
ジメチル10重量部にエステル交換触媒として酢酸カルシ
ウム水和物0.1重量部を添加し、常法に従ってエステル
交換反応を行った。
量部、エチレングリコール70重量部、およびアジピン酸
ジメチル10重量部にエステル交換触媒として酢酸カルシ
ウム水和物0.1重量部を添加し、常法に従ってエステル
交換反応を行った。
【0067】得られた生成物に、5−ナトリウムスルホ
ジ(β−ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレング
リコール溶液(濃度35重量%)32重量部、三酸化アンチ
モン0.05重量部、リン酸トリメチルエステル0.13重量
部、および酢酸ナトリウム0.04重量部を添加した。次い
で、徐々に昇温、減圧し、280℃、0.5mmHgで重合を行
い、共重合ポリエステルを得た。
ジ(β−ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレング
リコール溶液(濃度35重量%)32重量部、三酸化アンチ
モン0.05重量部、リン酸トリメチルエステル0.13重量
部、および酢酸ナトリウム0.04重量部を添加した。次い
で、徐々に昇温、減圧し、280℃、0.5mmHgで重合を行
い、共重合ポリエステルを得た。
【0068】得られた共重合ポリエステル及び市販のポ
リエチレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150
℃で真空乾燥した後、3台の押出機を用いて285℃で溶
融押出し、3層各層が表1に示す素材からなるようにT
ダイ内で層状に接合し、冷却ドラム上で急冷固化させ、
積層未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を
調整し各層の厚さが1:1:1となるようにした。
リエチレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150
℃で真空乾燥した後、3台の押出機を用いて285℃で溶
融押出し、3層各層が表1に示す素材からなるようにT
ダイ内で層状に接合し、冷却ドラム上で急冷固化させ、
積層未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を
調整し各層の厚さが1:1:1となるようにした。
【0069】得られた未延伸フィルムを、80℃でタテ方
向に3.3倍延伸し、さらに90℃でヨコ方向に3.3倍延伸し
た後に、200℃で30秒間熱固定して厚さ80μmの二軸延
伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムについ
て、実施例1と同様にしてジエチレングリコールの含有
量を求め、実施例1と同様の評価方法に従って、平面
性、弾性率および巻き癖回復性を評価した。その結果を
表1に示した。得られた二軸延伸フィルムは外観上無色
透明であり、表1から明らかなように、平面性、弾性率
および巻き癖回復性すべてにおいて良好であった。
向に3.3倍延伸し、さらに90℃でヨコ方向に3.3倍延伸し
た後に、200℃で30秒間熱固定して厚さ80μmの二軸延
伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムについ
て、実施例1と同様にしてジエチレングリコールの含有
量を求め、実施例1と同様の評価方法に従って、平面
性、弾性率および巻き癖回復性を評価した。その結果を
表1に示した。得られた二軸延伸フィルムは外観上無色
透明であり、表1から明らかなように、平面性、弾性率
および巻き癖回復性すべてにおいて良好であった。
【0070】(比較例1)テレフタル酸ジメチル100重
量部、およびエチレングリコール64重量部にエステル交
換触媒として酢酸カルシウム水和物0.1重量部を添加
し、常法に従ってエステル交換反応を行った。
量部、およびエチレングリコール64重量部にエステル交
換触媒として酢酸カルシウム水和物0.1重量部を添加
し、常法に従ってエステル交換反応を行った。
【0071】得られた生成物に、5−ナトリウムスルホ
ジ(β−ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレング
リコール溶液(濃度35重量%)28重量部、ポリエチレン
グリコール(数平均分子量3,000)8重量部、三酸化ア
ンチモン0.05重量部、およびリン酸トリメチルエステル
0.13重量部を添加した。次いで、徐々に昇温、減圧し、
280℃、0.5mmHgで重合を行い、共重合ポリエステルを
得た。
ジ(β−ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレング
リコール溶液(濃度35重量%)28重量部、ポリエチレン
グリコール(数平均分子量3,000)8重量部、三酸化ア
ンチモン0.05重量部、およびリン酸トリメチルエステル
0.13重量部を添加した。次いで、徐々に昇温、減圧し、
280℃、0.5mmHgで重合を行い、共重合ポリエステルを
得た。
【0072】得られた共重合ポリエステル及び市販のポ
リエチレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150
℃で真空乾燥した後、3台の押出機を用いて285℃で溶
融押出し、3層各層が表1に示す素材からなるようにT
ダイ内で層状に接合し、冷却ドラム上で急冷固化させ、
積層未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を
調整し各層の厚さが1:1:1となるようにした。
リエチレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150
℃で真空乾燥した後、3台の押出機を用いて285℃で溶
融押出し、3層各層が表1に示す素材からなるようにT
ダイ内で層状に接合し、冷却ドラム上で急冷固化させ、
積層未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を
調整し各層の厚さが1:1:1となるようにした。
【0073】得られた未延伸フィルムを、80℃でタテ方
向に3.3倍延伸し、さらに90℃でヨコ方向に3.3倍延伸し
た後に、200℃で30秒間熱固定して厚さ80μmの二軸延
伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムについ
て、実施例1と同様にしてジエチレングリコールの含有
量を求め、実施例1と同様の評価方法に従って平面性、
弾性率および巻き癖回復性を評価した。その結果を表1
に示した。得られたフィルムは外観上特に問題となるこ
とはないが、表1から明らかなように、ジエチレングリ
コールの含有量が8モル%と多く平面性に劣っていた。
向に3.3倍延伸し、さらに90℃でヨコ方向に3.3倍延伸し
た後に、200℃で30秒間熱固定して厚さ80μmの二軸延
伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムについ
て、実施例1と同様にしてジエチレングリコールの含有
量を求め、実施例1と同様の評価方法に従って平面性、
弾性率および巻き癖回復性を評価した。その結果を表1
に示した。得られたフィルムは外観上特に問題となるこ
とはないが、表1から明らかなように、ジエチレングリ
コールの含有量が8モル%と多く平面性に劣っていた。
【0074】(比較例2)比較例1における熱固定温度
を220℃に代えた以外は比較例1と同様にして二軸延伸
フィルムを得た。得られたフィルムは外観上やや白濁し
ていて透明性に劣るものであり、しかも表1から明らか
なように、平面性に劣っていた。
を220℃に代えた以外は比較例1と同様にして二軸延伸
フィルムを得た。得られたフィルムは外観上やや白濁し
ていて透明性に劣るものであり、しかも表1から明らか
なように、平面性に劣っていた。
【0075】(比較例3)テレフタル酸ジメチル100重
量部、エチレングリコール70重量部およびアジピン酸ジ
メチル10重量部に、エステル交換触媒として酢酸カルシ
ウム水和物0.1重量部を添加し、常法に従ってエステル
交換反応を行った。
量部、エチレングリコール70重量部およびアジピン酸ジ
メチル10重量部に、エステル交換触媒として酢酸カルシ
ウム水和物0.1重量部を添加し、常法に従ってエステル
交換反応を行った。
【0076】得られた生成物に、5−ナトリウムスルホ
ジ(β−ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレング
リコール溶液(濃度35重量%)32重量部、三酸化アンチ
モン0.05重量部、およびリン酸トリメチルエステル0.13
重量部を添加した。次いで、徐々に昇温、減圧し、280
℃、0.5mmHgで重合を行い、共重合ポリエステルを得
た。
ジ(β−ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレング
リコール溶液(濃度35重量%)32重量部、三酸化アンチ
モン0.05重量部、およびリン酸トリメチルエステル0.13
重量部を添加した。次いで、徐々に昇温、減圧し、280
℃、0.5mmHgで重合を行い、共重合ポリエステルを得
た。
【0077】得られた共重合ポリエステル及び市販のポ
リエチレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150
℃で真空乾燥した後、3台の押出機を用いて285℃で溶
融押出し、3層各層が表1に示す素材からなるようにT
ダイ内で層状に接合し、冷却ドラム上で急冷固化させ、
積層未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を
調整し各層の厚さが1:1:1となるようにした。
リエチレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150
℃で真空乾燥した後、3台の押出機を用いて285℃で溶
融押出し、3層各層が表1に示す素材からなるようにT
ダイ内で層状に接合し、冷却ドラム上で急冷固化させ、
積層未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を
調整し各層の厚さが1:1:1となるようにした。
【0078】得られた未延伸フィルムを、80℃でタテ方
向に3.3倍延伸し、さらに90℃でヨコ方向に3.3倍延伸し
た後に、180℃で30秒間熱固定して厚さ80μmの二軸延
伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムについて
実施例1と同様にしてジエチレングリコールの含有量を
求め、実施例1と同様の評価方法に従って平面性、弾性
率および巻き癖回復性を評価した。その結果を表1に示
した。得られた二軸延伸フィルムは外観上無色透明であ
るが、表1から明らかなように、ジエチレングリコール
の含有量が9モル%と多く平面性に劣っていた。
向に3.3倍延伸し、さらに90℃でヨコ方向に3.3倍延伸し
た後に、180℃で30秒間熱固定して厚さ80μmの二軸延
伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムについて
実施例1と同様にしてジエチレングリコールの含有量を
求め、実施例1と同様の評価方法に従って平面性、弾性
率および巻き癖回復性を評価した。その結果を表1に示
した。得られた二軸延伸フィルムは外観上無色透明であ
るが、表1から明らかなように、ジエチレングリコール
の含有量が9モル%と多く平面性に劣っていた。
【0079】(実施例5)実施例3において、各層の厚
さの比を2:3:4とした以外同様にして厚さ80μmの
二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムに
つき、実施例1におけるのと同様にしてジエチレングリ
コール含有量を求め、実施例1におけるのと同様の評価
方法に従って、その平面性、弾性率および巻ぐせ回復率
を求めた。その結果を表1に示す。得られたフィルムは
外観上無色透明で良好であり、また表1から明らかなよ
うに、ジエチレングリコールの含有量が3モル%であ
り、平面性、弾性率共に実用上問題なく、さらに巻ぐせ
回復性に非常に優れているものであった。
さの比を2:3:4とした以外同様にして厚さ80μmの
二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムに
つき、実施例1におけるのと同様にしてジエチレングリ
コール含有量を求め、実施例1におけるのと同様の評価
方法に従って、その平面性、弾性率および巻ぐせ回復率
を求めた。その結果を表1に示す。得られたフィルムは
外観上無色透明で良好であり、また表1から明らかなよ
うに、ジエチレングリコールの含有量が3モル%であ
り、平面性、弾性率共に実用上問題なく、さらに巻ぐせ
回復性に非常に優れているものであった。
【0080】(実施例6)実施例4において、各層の厚
さの比を1:2:3とした以外同様にして厚さ80μmの
二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムに
ついて、実施例1におけるのと同様にしてジエチレング
リコール含有量を求め、実施例1におけるのと同様の評
価方法に従って、その平面性、弾性率および巻ぐせ回復
率を求めた。その結果を表1に示す。得られたフィルム
は外観上無色透明で良好であり、また表1から明らかな
ように、ジエチレングリコールの含有量が3モル%であ
り、平面性、弾性率共に実用上問題なく、さらに巻ぐせ
回復性に非常に優れているものであった。
さの比を1:2:3とした以外同様にして厚さ80μmの
二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムに
ついて、実施例1におけるのと同様にしてジエチレング
リコール含有量を求め、実施例1におけるのと同様の評
価方法に従って、その平面性、弾性率および巻ぐせ回復
率を求めた。その結果を表1に示す。得られたフィルム
は外観上無色透明で良好であり、また表1から明らかな
ように、ジエチレングリコールの含有量が3モル%であ
り、平面性、弾性率共に実用上問題なく、さらに巻ぐせ
回復性に非常に優れているものであった。
【0081】(実施例7)テレフタル酸ジメチル100重
量部、エチレングリコール70重量部、5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸ジメチル10重量部、ポリエチレンオキ
シジカルボン酸(数平均分子量3000)10重量部、三酸化
アンチモン0.05重量部、リン酸トリメチルエステル0.13
重量部、および酢酸ナトリウム0.05重量部を添加した。
次いで、徐々に昇温、減圧にし、280℃、0.5mmHgで重
合を行い、共重合ポリエステルを得た。得られた共重合
ポリエステルと市販のポリエチレンテレフタレート(固
有粘度0.65)を用いて、実施例1と同様にして、各層の
厚さの比が1:4:5、厚さ80μmの二軸延伸フィルム
を得た。得られた二軸延伸フィルムについて、実施例1
と同様にして、評価した結果を表1に示す。得られたフ
ィルムはやや黄色着色を示すが、実用上問題のないレベ
ルであり、平面性、弾性率、巻ぐせ回復性ともに優れて
いるものであった。
量部、エチレングリコール70重量部、5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸ジメチル10重量部、ポリエチレンオキ
シジカルボン酸(数平均分子量3000)10重量部、三酸化
アンチモン0.05重量部、リン酸トリメチルエステル0.13
重量部、および酢酸ナトリウム0.05重量部を添加した。
次いで、徐々に昇温、減圧にし、280℃、0.5mmHgで重
合を行い、共重合ポリエステルを得た。得られた共重合
ポリエステルと市販のポリエチレンテレフタレート(固
有粘度0.65)を用いて、実施例1と同様にして、各層の
厚さの比が1:4:5、厚さ80μmの二軸延伸フィルム
を得た。得られた二軸延伸フィルムについて、実施例1
と同様にして、評価した結果を表1に示す。得られたフ
ィルムはやや黄色着色を示すが、実用上問題のないレベ
ルであり、平面性、弾性率、巻ぐせ回復性ともに優れて
いるものであった。
【0082】
【表1】
【0083】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
り優れた機械的強度を有し、現像処理後の巻き癖回復性
も備え、かつ高温での熱処理によっても平面性が劣化し
ない写真用支持体を提供することができた。
り優れた機械的強度を有し、現像処理後の巻き癖回復性
も備え、かつ高温での熱処理によっても平面性が劣化し
ない写真用支持体を提供することができた。
フロントページの続き
(72)発明者 小林 英幸
東京都日野市さくら町1番地 コニカ株
式会社内
(72)発明者 中西 謙治
東京都日野市さくら町1番地 コニカ株
式会社内
(72)発明者 大久保 義興
山口県防府市惣社町2−33−5
(72)発明者 橋村 鉄太郎
山口県防府市新田1751−15
(72)発明者 内藤 寛
山口県山口市大字吉敷2265−5
(56)参考文献 特開 平4−235036(JP,A)
特開 昭54−43017(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G03C 1/795
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
に共重合ポリエステルフィルムが少なくとも一層積層さ
れた多層ポリエステルフィルムであって、該共重合ポリ
エステルフィルムに含有される共重合ポリエステルが、
共重合成分として金属スルホネート基を有する芳香族ジ
カルボン酸を含有し、かつジエチレングリコールを全エ
ステル結合単位に対して5モル%以下の範囲で含有する
ことを特徴とする写真用支持体。 - 【請求項2】 請求項1記載の共重合ポリエステルが、
共重合成分として更にポリアルキレングリコール類を含
むことを特徴とする請求項1記載の写真用支持体。 - 【請求項3】 請求項1記載の共重合ポリエステルが、
共重合成分として更に炭素原子数4〜20の脂肪族ジカル
ボン酸を含むことを特徴とする請求項1または2記載の
写真用支持体。 - 【請求項4】 請求項1記載の共重合ポリエステルが、
エステル交換時および/または重合時に、水酸化物の金
属塩、脂肪族カルボン酸の金属塩および第四級アンモニ
ウムから選ばれる少なくとも1種を添加して形成される
ことを特徴とする請求項1,2または3記載の写真用支
持体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12333293A JP3390795B2 (ja) | 1992-10-06 | 1993-04-27 | 写真用支持体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29216092 | 1992-10-06 | ||
JP4-292160 | 1992-10-06 | ||
JP12333293A JP3390795B2 (ja) | 1992-10-06 | 1993-04-27 | 写真用支持体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06175279A JPH06175279A (ja) | 1994-06-24 |
JP3390795B2 true JP3390795B2 (ja) | 2003-03-31 |
Family
ID=26460301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12333293A Expired - Fee Related JP3390795B2 (ja) | 1992-10-06 | 1993-04-27 | 写真用支持体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3390795B2 (ja) |
-
1993
- 1993-04-27 JP JP12333293A patent/JP3390795B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06175279A (ja) | 1994-06-24 |
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Legal Events
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