JPH0611795A - 写真用支持体 - Google Patents
写真用支持体Info
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- JPH0611795A JPH0611795A JP30175092A JP30175092A JPH0611795A JP H0611795 A JPH0611795 A JP H0611795A JP 30175092 A JP30175092 A JP 30175092A JP 30175092 A JP30175092 A JP 30175092A JP H0611795 A JPH0611795 A JP H0611795A
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- Japan
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- polyester
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- photographic support
- polyester layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 優れた機械的強度、特に高い弾性率を有し、
現像処理後の巻ぐせ回復性も兼ね備えた写真用支持体を
提供する。 【構成】 ポリエステル層の少なくとも片面に共重合ポ
リエステル層が積層されている多層フィルムからなり、
該共重合ポリエステルが、共重合成分として、金属スル
ホネート基を有する芳香族ジカルボン酸を全エステル結
合単位に対し2〜7モル%含有し、さらに共重合成分と
して、ポリアルキレングリコールを反応生成物のポリエ
ステルの全重量に対して3〜10重量%含有し、これらの
共重合成分をエステル交換反応後に添加して重縮合され
ていることを特徴とする写真用支持体、更にポリエステ
ル層の厚みの総和d1 に対する共重合ポリエステル層の
厚みの総和d2 の比が 0.7≦d2 /d1 ≦3であり、ポ
リエステル層一層の厚さが50μm以下である上記写真用
支持体。
現像処理後の巻ぐせ回復性も兼ね備えた写真用支持体を
提供する。 【構成】 ポリエステル層の少なくとも片面に共重合ポ
リエステル層が積層されている多層フィルムからなり、
該共重合ポリエステルが、共重合成分として、金属スル
ホネート基を有する芳香族ジカルボン酸を全エステル結
合単位に対し2〜7モル%含有し、さらに共重合成分と
して、ポリアルキレングリコールを反応生成物のポリエ
ステルの全重量に対して3〜10重量%含有し、これらの
共重合成分をエステル交換反応後に添加して重縮合され
ていることを特徴とする写真用支持体、更にポリエステ
ル層の厚みの総和d1 に対する共重合ポリエステル層の
厚みの総和d2 の比が 0.7≦d2 /d1 ≦3であり、ポ
リエステル層一層の厚さが50μm以下である上記写真用
支持体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真用支持体に関するも
のであり、特に強度を保持しつつ、現像処理後の巻ぐせ
回復性の優れた写真用支持体に関するものである。
のであり、特に強度を保持しつつ、現像処理後の巻ぐせ
回復性の優れた写真用支持体に関するものである。
【0002】
【発明の背景】近年写真感光材料においては、その用途
は多様化してきている。例えば撮影装置の小型化に対し
ては、写真用支持体を薄くした感光材料が有効であるこ
とが知られている。ところが写真用支持体を薄くする
と、いわゆる腰が弱くなるため、撮影装置やその後の現
像処理での搬送性や取扱い性が悪くなるという欠点が生
じる。このような欠点を解決するには写真用支持体の機
械的強度、特に弾性率を従来使用されているものより大
きくすることが必要である。
は多様化してきている。例えば撮影装置の小型化に対し
ては、写真用支持体を薄くした感光材料が有効であるこ
とが知られている。ところが写真用支持体を薄くする
と、いわゆる腰が弱くなるため、撮影装置やその後の現
像処理での搬送性や取扱い性が悪くなるという欠点が生
じる。このような欠点を解決するには写真用支持体の機
械的強度、特に弾性率を従来使用されているものより大
きくすることが必要である。
【0003】ところで、従来使用されているプラスチッ
クフィルム支持体としては、トリアセチルセルロース
(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)が
代表的である。
クフィルム支持体としては、トリアセチルセルロース
(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)が
代表的である。
【0004】ロール状フィルムに主に用いられているT
ACフィルムは、光学的に異方性がなく透明度が高いと
いう性質を有しており、さらに現像処理後に巻ぐせがと
れるという優れた性質を有する。しかしながらTACフ
ィルムはもともと機械的強度が小さいという欠点がある
ので厚みを薄くできないのが現状である。
ACフィルムは、光学的に異方性がなく透明度が高いと
いう性質を有しており、さらに現像処理後に巻ぐせがと
れるという優れた性質を有する。しかしながらTACフ
ィルムはもともと機械的強度が小さいという欠点がある
ので厚みを薄くできないのが現状である。
【0005】一方、PETフィルムは優れた生産性、機
械的強度、寸度安定性を有するため、レントゲン用フィ
ルムなどのシート状の形態のフィルムに主に用いられて
いる。しかしながら写真感光材料として、広く用いられ
ているロール形態では、現像処理後も巻ぐせがとれにく
く、取扱い性が悪いという欠点があり、その適用範囲が
制限されている。
械的強度、寸度安定性を有するため、レントゲン用フィ
ルムなどのシート状の形態のフィルムに主に用いられて
いる。しかしながら写真感光材料として、広く用いられ
ているロール形態では、現像処理後も巻ぐせがとれにく
く、取扱い性が悪いという欠点があり、その適用範囲が
制限されている。
【0006】PETフィルムの巻ぐせ回復性を改良する
方法としては、金属スルホネート基を有する芳香族ジカ
ルボン酸を共重合成分とすることにより親水性を付与し
た共重合PETフィルムが提案されている(特開平1-24
4446号公報)。しかし、この方法では、十分な巻ぐせ回
復性を得るためには共重合成分を多量に含有させなけれ
ばならず、PET本来の優れた機械的強度、寸度安定性
などの性質が失われてしまうため、TACに対する優位
性が失なわれてしまう。
方法としては、金属スルホネート基を有する芳香族ジカ
ルボン酸を共重合成分とすることにより親水性を付与し
た共重合PETフィルムが提案されている(特開平1-24
4446号公報)。しかし、この方法では、十分な巻ぐせ回
復性を得るためには共重合成分を多量に含有させなけれ
ばならず、PET本来の優れた機械的強度、寸度安定性
などの性質が失われてしまうため、TACに対する優位
性が失なわれてしまう。
【0007】さらに特願平2-208804号明細書には、含水
率の異なるポリエステルを積層することにより、巻ぐせ
回復性、および引裂き強度、耐折度などの機械的性質に
優れた写真感光材料が提案されている。しかし、この方
法でも、十分な巻ぐせ回復性を得るためには共重合成分
を多量に含有させなければならず、共重合ポリエステル
層自体の機械的強度、寸度安定性などの性質は損なわれ
てしまう。このため、引裂き強度や耐折度のように、内
層を構成する含水率の低いポリエステル層の性質が強く
反映すると考えられる特性の向上には効果があるが、機
械的強度、特に弾性率のように、フィルム全体の性質に
関する特性の向上には効果がないのが実情である。
率の異なるポリエステルを積層することにより、巻ぐせ
回復性、および引裂き強度、耐折度などの機械的性質に
優れた写真感光材料が提案されている。しかし、この方
法でも、十分な巻ぐせ回復性を得るためには共重合成分
を多量に含有させなければならず、共重合ポリエステル
層自体の機械的強度、寸度安定性などの性質は損なわれ
てしまう。このため、引裂き強度や耐折度のように、内
層を構成する含水率の低いポリエステル層の性質が強く
反映すると考えられる特性の向上には効果があるが、機
械的強度、特に弾性率のように、フィルム全体の性質に
関する特性の向上には効果がないのが実情である。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、これら問題点を解決
し、優れた機械的強度、特に高い弾性率を有し、現像処
理後の巻ぐせ回復性も兼ね備えた写真用支持体を提供す
ることにある。
し、優れた機械的強度、特に高い弾性率を有し、現像処
理後の巻ぐせ回復性も兼ね備えた写真用支持体を提供す
ることにある。
【0009】
【発明の構成】上記本発明の目的は、ポリエステル層の
少なくとも片面に共重合ポリエステル層が積層されてい
る多層フィルムからなり、該共重合ポリエステルが、共
重合成分として、金属スルホネート基を有する芳香族ジ
カルボン酸を全エステル結合単位に対し2〜7モル%含
有し、さらに共重合成分として、ポリアルキレングリコ
ールを反応生成物のポリエステルの全重量に対して3〜
10重量%含有し、これらの共重合成分をエステル交換反
応後に添加して重縮合されていることを特徴とする写真
用支持体、を提供することによって達成された。
少なくとも片面に共重合ポリエステル層が積層されてい
る多層フィルムからなり、該共重合ポリエステルが、共
重合成分として、金属スルホネート基を有する芳香族ジ
カルボン酸を全エステル結合単位に対し2〜7モル%含
有し、さらに共重合成分として、ポリアルキレングリコ
ールを反応生成物のポリエステルの全重量に対して3〜
10重量%含有し、これらの共重合成分をエステル交換反
応後に添加して重縮合されていることを特徴とする写真
用支持体、を提供することによって達成された。
【0010】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0011】本発明の写真用支持体は、ポリエステル層
の少なくとも片面に共重合ポリエステル層が積層されて
いる多層フィルムである。
の少なくとも片面に共重合ポリエステル層が積層されて
いる多層フィルムである。
【0012】支持体を構成する層は何層積層してもかま
わないが製造設備が複雑化する等の点から一般的には2
層又は3層が好ましい。3層の場合は内層にポリエステ
ル層、外層に共重合ポリエステル層でもよいし、内層に
共重合ポリエステル層、外層にポリエステル層でもよ
い。
わないが製造設備が複雑化する等の点から一般的には2
層又は3層が好ましい。3層の場合は内層にポリエステ
ル層、外層に共重合ポリエステル層でもよいし、内層に
共重合ポリエステル層、外層にポリエステル層でもよ
い。
【0013】各層の厚さは、用いるポリエステルおよび
共重合ポリエステルによって適宜決定しうるが、好まし
くはポリエステル層の厚みの総和d1 に対する共重合ポ
リエステル層の厚みの総和d2 の比が0.7≦d2 /d1
≦3、更に好ましくは1≦d 2/d1 ≦2であり、ポリ
エステル層一層の厚さは好ましくは50μm以下、更に好
ましくは40μm以下である。
共重合ポリエステルによって適宜決定しうるが、好まし
くはポリエステル層の厚みの総和d1 に対する共重合ポ
リエステル層の厚みの総和d2 の比が0.7≦d2 /d1
≦3、更に好ましくは1≦d 2/d1 ≦2であり、ポリ
エステル層一層の厚さは好ましくは50μm以下、更に好
ましくは40μm以下である。
【0014】本発明の写真用支持体の厚さに関しては用
途に応じ必要な強度等が得られる厚さであればよく、例
えば30〜 200μm、特に40〜 120μmの範囲の値である
ことが必要な強度を有し、従来の写真用支持体に対する
優位性の点で好ましいが、必要であれば4層、5層と積
層数を増やし厚くすることも可能である。
途に応じ必要な強度等が得られる厚さであればよく、例
えば30〜 200μm、特に40〜 120μmの範囲の値である
ことが必要な強度を有し、従来の写真用支持体に対する
優位性の点で好ましいが、必要であれば4層、5層と積
層数を増やし厚くすることも可能である。
【0015】本発明の写真用支持体に用いられるポリエ
ステルは、芳香族二塩基酸とグリコールを主構成成分と
するポリエステルであり、二塩基酸としてはテレフタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸な
どがあり、グリコールとしてはエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエ
チレングリコール、p−キシリレングリコールなどがあ
る。なかでもテレフタル酸とエチレングリコールを主構
成成分とするポリエチレンテレフタレートが好ましい。
また、ポリエステル本来の優れた性質を損なわない範囲
で、これらの主たる繰返し単位が85モル%以上の共重合
体であってもよいし、他のポリマーがブレンドされてい
ても良い。
ステルは、芳香族二塩基酸とグリコールを主構成成分と
するポリエステルであり、二塩基酸としてはテレフタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸な
どがあり、グリコールとしてはエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエ
チレングリコール、p−キシリレングリコールなどがあ
る。なかでもテレフタル酸とエチレングリコールを主構
成成分とするポリエチレンテレフタレートが好ましい。
また、ポリエステル本来の優れた性質を損なわない範囲
で、これらの主たる繰返し単位が85モル%以上の共重合
体であってもよいし、他のポリマーがブレンドされてい
ても良い。
【0016】本発明の写真用支持体に用いられる共重合
ポリエステルは、金属スルホネート基を有する芳香族ジ
カルボン酸を共重合成分とし、芳香族二塩基酸とグリコ
ールを主構成成分とする共重合ポリエステルであり、芳
香族二塩基酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸などがあり、グリコー
ルとしてはエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコー
ル、p−キシリレングリコールなどがある。なかでもテ
レフタル酸とエチレングリコールを主構成成分とする共
重合ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
ポリエステルは、金属スルホネート基を有する芳香族ジ
カルボン酸を共重合成分とし、芳香族二塩基酸とグリコ
ールを主構成成分とする共重合ポリエステルであり、芳
香族二塩基酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸などがあり、グリコー
ルとしてはエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコー
ル、p−キシリレングリコールなどがある。なかでもテ
レフタル酸とエチレングリコールを主構成成分とする共
重合ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0017】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸は、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2−ナ
トリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体、お
よびこれらのナトリウムを他の金属(例えばカリウム、
リチウムなど)で置換した化合物が用いられる。
ボン酸は、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2−ナ
トリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体、お
よびこれらのナトリウムを他の金属(例えばカリウム、
リチウムなど)で置換した化合物が用いられる。
【0018】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸成分の共重合割合は、全エステル結合単位に対し
て2〜7モル%であり、2モル%未満では十分な巻ぐせ
回復性が得られず、7モル%を越えると機械的強度に劣
ったものとなり好ましくない。
ボン酸成分の共重合割合は、全エステル結合単位に対し
て2〜7モル%であり、2モル%未満では十分な巻ぐせ
回復性が得られず、7モル%を越えると機械的強度に劣
ったものとなり好ましくない。
【0019】本発明に用いられる共重合ポリエステルに
は、更にポリアルキレングリコールが共重合成分とし
て、反応生成物のポリエステルの全重量に対して3〜10
重量%含有される。ポリアルキレングリコールが3重量
%未満では十分な巻ぐせ回復性が得られず、10重量%を
越えると機械的強度に劣ったものとなる。
は、更にポリアルキレングリコールが共重合成分とし
て、反応生成物のポリエステルの全重量に対して3〜10
重量%含有される。ポリアルキレングリコールが3重量
%未満では十分な巻ぐせ回復性が得られず、10重量%を
越えると機械的強度に劣ったものとなる。
【0020】ポリアルキレングリコールとしては、ポリ
エチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールな
どが用いられるが、このうちポリエチレングリコールが
好ましく、分子量としては特に限定されないが 300〜 2
0000が好ましく、さらに好ましくは 600〜 10000、特に
1000〜5000のものが好ましく用いられる。
エチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールな
どが用いられるが、このうちポリエチレングリコールが
好ましく、分子量としては特に限定されないが 300〜 2
0000が好ましく、さらに好ましくは 600〜 10000、特に
1000〜5000のものが好ましく用いられる。
【0021】本発明の写真用支持体に用いられる共重合
ポリエステルには、本発明の効果を阻害しない範囲で、
さらに他の成分が共重合されていても良いし、他のポリ
マーがブレンドされていても良い。
ポリエステルには、本発明の効果を阻害しない範囲で、
さらに他の成分が共重合されていても良いし、他のポリ
マーがブレンドされていても良い。
【0022】本発明の写真用支持体に用いられるポリエ
ステル及び共重合ポリエステルはともに、重合段階でリ
ン酸、亜リン酸、およびそれらのエステルならびに無機
粒子(例えばシリカ、カオリン、炭酸カルシウム、リン
酸カルシウム、二酸化チタンなど)が含んでいても良い
し、重合後ポリマーに無機粒子などがブレンドされてい
ても良い。さらに重合段階、重合後のいずれかの段階で
適宜染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添加しても
かまわない。
ステル及び共重合ポリエステルはともに、重合段階でリ
ン酸、亜リン酸、およびそれらのエステルならびに無機
粒子(例えばシリカ、カオリン、炭酸カルシウム、リン
酸カルシウム、二酸化チタンなど)が含んでいても良い
し、重合後ポリマーに無機粒子などがブレンドされてい
ても良い。さらに重合段階、重合後のいずれかの段階で
適宜染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添加しても
かまわない。
【0023】本発明に用いられる共重合ポリエステルの
重合は、通常の公知の方法で行うことができる。すなわ
ちジカルボン酸成分とグリコール成分をエステル交換
後、高温、減圧下にて重縮合せしめて共重合ポリエステ
ルを得ることができ、この際、共重合成分である金属ス
ルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸類やポリエチ
レングリコールをエステル交換反応後に添加し、重縮合
を行う。
重合は、通常の公知の方法で行うことができる。すなわ
ちジカルボン酸成分とグリコール成分をエステル交換
後、高温、減圧下にて重縮合せしめて共重合ポリエステ
ルを得ることができ、この際、共重合成分である金属ス
ルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸類やポリエチ
レングリコールをエステル交換反応後に添加し、重縮合
を行う。
【0024】本発明の写真用支持体の製造方法として
は、例えばポリエステルと共重合ポリエステルを別々の
押出機から溶融押出した後、溶融ポリマーの導管内また
は押出口金内において層流状で接合せしめて押出し、冷
却ドラム上で冷却固化し、未延伸フィルムを得た後二軸
延伸し、熱固定する共押出し方法、もしくはポリエステ
ルを押出機から溶融押出し、冷却ドラム上で冷却固化し
た未延伸フィルムまたは該未延伸フィルムを一軸延伸し
た一軸配向フィルムの面に、必要に応じてアンカー剤、
接着剤等をコーティングした後その上に共重合ポリエス
テルをエクストルージョンラミネートし、次いで二軸延
伸を完了した後熱固定するエクストルージョンラミネー
ト方法などがあるが、工程の簡便性から共押出し方法が
好ましい。
は、例えばポリエステルと共重合ポリエステルを別々の
押出機から溶融押出した後、溶融ポリマーの導管内また
は押出口金内において層流状で接合せしめて押出し、冷
却ドラム上で冷却固化し、未延伸フィルムを得た後二軸
延伸し、熱固定する共押出し方法、もしくはポリエステ
ルを押出機から溶融押出し、冷却ドラム上で冷却固化し
た未延伸フィルムまたは該未延伸フィルムを一軸延伸し
た一軸配向フィルムの面に、必要に応じてアンカー剤、
接着剤等をコーティングした後その上に共重合ポリエス
テルをエクストルージョンラミネートし、次いで二軸延
伸を完了した後熱固定するエクストルージョンラミネー
ト方法などがあるが、工程の簡便性から共押出し方法が
好ましい。
【0025】フィルムの延伸条件は特に限定されない
が、一般的にはポリエステル層の条件に適宜合わせるこ
とが好ましく、ガラス転移温度(Tg)からTg+ 100
℃の温度範囲で二軸方向にそれぞれ延伸倍率 2.5〜 6.0
倍の範囲で行なわれることが好ましい。また熱固定は 1
50℃〜 240℃の温度範囲で行なうことができる。
が、一般的にはポリエステル層の条件に適宜合わせるこ
とが好ましく、ガラス転移温度(Tg)からTg+ 100
℃の温度範囲で二軸方向にそれぞれ延伸倍率 2.5〜 6.0
倍の範囲で行なわれることが好ましい。また熱固定は 1
50℃〜 240℃の温度範囲で行なうことができる。
【0026】本発明の写真用支持体は、現在知られてい
る各種用途に適用可能であるが、特にロール状フィルム
に用いられる写真用支持体に有用である。
る各種用途に適用可能であるが、特にロール状フィルム
に用いられる写真用支持体に有用である。
【0027】本発明の写真用支持体は、少なくとも一方
の側に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有するこ
とにより、ハロゲン化銀写真感光材料を構成する。ハロ
ゲン化銀乳剤層は、支持体上に直接塗設されてもよい
し、他の層例えばハロゲン化銀乳剤を含まない親水性コ
ロイド層を介して塗設されてもよい。
の側に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有するこ
とにより、ハロゲン化銀写真感光材料を構成する。ハロ
ゲン化銀乳剤層は、支持体上に直接塗設されてもよい
し、他の層例えばハロゲン化銀乳剤を含まない親水性コ
ロイド層を介して塗設されてもよい。
【0028】この際、写真用支持体には接着性向上の
為、コロナ放電処理、薬液処理などの各種表面処理を必
要に応じて施すことができる。さらに接着性向上の為、
下引層を塗設してもよい。
為、コロナ放電処理、薬液処理などの各種表面処理を必
要に応じて施すことができる。さらに接着性向上の為、
下引層を塗設してもよい。
【0029】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤層を構成
するハロゲン化銀としては、任意の組成のものを使用で
きる。例えば塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、純臭化銀
もしくは沃臭化銀がある。
するハロゲン化銀としては、任意の組成のものを使用で
きる。例えば塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、純臭化銀
もしくは沃臭化銀がある。
【0030】上記ハロゲン化銀写真感光材料には、増感
色素、可塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、硬膜剤などを
加えることもできる。
色素、可塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、硬膜剤などを
加えることもできる。
【0031】ハロゲン化銀写真感光材料を現像処理する
には、例えば、T.H.ジェームス著ザ・セオリー・オ
ブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス第4版(The Th
eoryof the Photographic Process, Fourth Edition)
第291頁〜334頁及びジャーナル・オブ・ザ・アメリカン
・ケミカル・ソサエティ(Journal of the AmericanChe
mical Society)第73巻、第3,100頁(1951)に記載され
ているごとき現像剤が使用し得るものである。
には、例えば、T.H.ジェームス著ザ・セオリー・オ
ブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス第4版(The Th
eoryof the Photographic Process, Fourth Edition)
第291頁〜334頁及びジャーナル・オブ・ザ・アメリカン
・ケミカル・ソサエティ(Journal of the AmericanChe
mical Society)第73巻、第3,100頁(1951)に記載され
ているごとき現像剤が使用し得るものである。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
詳述する。
詳述する。
【0033】本実施例における各物性値の測定法を以下
に示す。 <弾性率>フィルムを温度23℃、相対湿度55%に温調さ
れた部屋に4時間以上放置した後、試料巾10mm、長さ20
0mmに切断し、チャック間100mmにして引張速度100mm/
分で引張試験をして求めた。
に示す。 <弾性率>フィルムを温度23℃、相対湿度55%に温調さ
れた部屋に4時間以上放置した後、試料巾10mm、長さ20
0mmに切断し、チャック間100mmにして引張速度100mm/
分で引張試験をして求めた。
【0034】<透明性>フィルムのヘーズをJIS K
−6714に従って測定した。写真用支持体としては実用上
3%以下が好ましい。
−6714に従って測定した。写真用支持体としては実用上
3%以下が好ましい。
【0035】<巻ぐせ回復性>サンプルサイズ12cm×35
mmのフィルムを直径10mmの巻芯に巻き、55℃,20%RH
の条件下で3日間処理し、巻ぐせをつける。その後巻芯
から解放し、38℃の純水に15分間浸漬後、50gの荷重を
かけて55℃の熱風乾燥器で3分間乾燥する。荷重をはず
し、サンプルを垂直に吊し、サンプル両端間の距離を求
め、元の距離12cmに対しどれだけ回復したかを評価し
た。
mmのフィルムを直径10mmの巻芯に巻き、55℃,20%RH
の条件下で3日間処理し、巻ぐせをつける。その後巻芯
から解放し、38℃の純水に15分間浸漬後、50gの荷重を
かけて55℃の熱風乾燥器で3分間乾燥する。荷重をはず
し、サンプルを垂直に吊し、サンプル両端間の距離を求
め、元の距離12cmに対しどれだけ回復したかを評価し
た。
【0036】実施例1 テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール6
4重量部に酢酸カルシウム水和物0.1重量部を添加し、常
法によりエステル交換反応を行なった。得られた生成物
に5−ナトリウムスルホジ(β−ヒドロキシエチル)イ
ソフタル酸のエチレングリコール溶液(濃度35重量%)
28重量部(5モル%/全酸成分)、ポリエチレングリコ
ール(数平均分子量3000)8.1重量部(7重量%/ポリ
マー)、三酸化アンチモン0.05重量部、リン酸トリメチ
ルエステル0.13重量部を添加した。次いで徐々に昇温、
減圧にし、280℃,0.5mmHgで重合を行ない共重合ポリ
エステルを得た。
4重量部に酢酸カルシウム水和物0.1重量部を添加し、常
法によりエステル交換反応を行なった。得られた生成物
に5−ナトリウムスルホジ(β−ヒドロキシエチル)イ
ソフタル酸のエチレングリコール溶液(濃度35重量%)
28重量部(5モル%/全酸成分)、ポリエチレングリコ
ール(数平均分子量3000)8.1重量部(7重量%/ポリ
マー)、三酸化アンチモン0.05重量部、リン酸トリメチ
ルエステル0.13重量部を添加した。次いで徐々に昇温、
減圧にし、280℃,0.5mmHgで重合を行ない共重合ポリ
エステルを得た。
【0037】この共重合ポリエステル及び市販のポリエ
チレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150℃で
真空乾燥した後、3台の押出機を用いて285℃で溶融押
出し、3層各層が表1に示す素材からなるようにTダイ
内で層状に接合し、冷却ドラム上で急冷固化させ、積層
未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を調整
し各層の厚さを表1に示すように変化した。次いで85℃
でタテ方向に3.5倍延伸し、更に95℃でヨコ方向に3.5倍
延伸した後210℃で熱固定して厚さ80μmの二軸延伸フ
ィルムを得た。該フィルムの特性値は表1に示したとお
りであり、共重合ポリエステルおよびポリエステルそれ
ぞれ単一の素材からなるフィルムは、巻ぐせ回復率、弾
性率いずれかの特性に劣るが、両者を積層したもの、特
に各層の比を本発明に規定の値に調整したものは巻ぐせ
回復率、弾性率ともに良好なフィルムが得られた。
チレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150℃で
真空乾燥した後、3台の押出機を用いて285℃で溶融押
出し、3層各層が表1に示す素材からなるようにTダイ
内で層状に接合し、冷却ドラム上で急冷固化させ、積層
未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を調整
し各層の厚さを表1に示すように変化した。次いで85℃
でタテ方向に3.5倍延伸し、更に95℃でヨコ方向に3.5倍
延伸した後210℃で熱固定して厚さ80μmの二軸延伸フ
ィルムを得た。該フィルムの特性値は表1に示したとお
りであり、共重合ポリエステルおよびポリエステルそれ
ぞれ単一の素材からなるフィルムは、巻ぐせ回復率、弾
性率いずれかの特性に劣るが、両者を積層したもの、特
に各層の比を本発明に規定の値に調整したものは巻ぐせ
回復率、弾性率ともに良好なフィルムが得られた。
【0038】
【表1】
【0039】又、公知の方法によりこれらのフィルム支
持体の上に写真感光層を設け写真フィルムとしたものは
実用上特に問題なく、良好な性能を有するものであっ
た。
持体の上に写真感光層を設け写真フィルムとしたものは
実用上特に問題なく、良好な性能を有するものであっ
た。
【0040】実施例2 5−ナトリウムスルホジ(β−ヒドロキシエチル)イソ
フタル酸のエチレングリコール溶液(濃度35重量%)、
ポリエチレングリコール(数平均分子量3000)を表2に
示すように変化し、各層の厚さの比を試料No.1と同様
にした以外は、実施例1の方法と同様にして厚さ80μm
の二軸延伸フィルムを得た。該フィルムの特性値は表2
に示したとおりであり、本発明の範囲であれば良好なフ
ィルムが得られる。
フタル酸のエチレングリコール溶液(濃度35重量%)、
ポリエチレングリコール(数平均分子量3000)を表2に
示すように変化し、各層の厚さの比を試料No.1と同様
にした以外は、実施例1の方法と同様にして厚さ80μm
の二軸延伸フィルムを得た。該フィルムの特性値は表2
に示したとおりであり、本発明の範囲であれば良好なフ
ィルムが得られる。
【0041】比較例 テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール7
0重量部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル1
0重量部、ポリエチレングリコール(数平均分子量400
0)10重量部、酢酸カルシウム0.1重量部、三酸化アンチ
モン0.03重量部、イルガノックス1010(チバ・ガイギー
社)0.2重量部を添加し、常法によりエステル交換反応
を行なった。得られた生成物にリン酸トリメチルエステ
ル0.1重量部を添加し、徐々に昇温・減圧にし、最終的
に280℃,0.5mmHgで重合を行ない固有粘度0.55の共重
合ポリエステルを得た。
0重量部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル1
0重量部、ポリエチレングリコール(数平均分子量400
0)10重量部、酢酸カルシウム0.1重量部、三酸化アンチ
モン0.03重量部、イルガノックス1010(チバ・ガイギー
社)0.2重量部を添加し、常法によりエステル交換反応
を行なった。得られた生成物にリン酸トリメチルエステ
ル0.1重量部を添加し、徐々に昇温・減圧にし、最終的
に280℃,0.5mmHgで重合を行ない固有粘度0.55の共重
合ポリエステルを得た。
【0042】この共重合ポリエステル及び市販のポリエ
チレンテレフタレート(固有粘度0.65)を用いて、試料
No.1と同じ層構成、厚み比となるようにして、実施例
1と同様にして厚さ80μmの二軸延伸フィルムを得た。
この二軸延伸フィルムは黄色着色しており、また、ヘー
ズが5%と高く、写真用支持体としては品質の劣るもの
であった。
チレンテレフタレート(固有粘度0.65)を用いて、試料
No.1と同じ層構成、厚み比となるようにして、実施例
1と同様にして厚さ80μmの二軸延伸フィルムを得た。
この二軸延伸フィルムは黄色着色しており、また、ヘー
ズが5%と高く、写真用支持体としては品質の劣るもの
であった。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り、優れた機械的強度、特に高い弾性率を有し、かつ現
像処理後の巻ぐせ回復性も兼ね備えた写真用支持体を得
ることができる。
り、優れた機械的強度、特に高い弾性率を有し、かつ現
像処理後の巻ぐせ回復性も兼ね備えた写真用支持体を得
ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 荒木 弘光 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 小林 英幸 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 大久保 義興 山口県防府市惣社町2−33−5 (72)発明者 橋村 鉄太郎 山口県防府市新田1751−15 (72)発明者 内藤 寛 山口県山口市大字吉敷2265−5
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリエステル層の少なくとも片面に共重
合ポリエステル層が積層されている多層フィルムからな
り、該共重合ポリエステルが、共重合成分として、金属
スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸を全エステ
ル結合単位に対し2〜7モル%含有し、さらに共重合成
分として、ポリアルキレングリコールを反応生成物のポ
リエステルの全重量に対して3〜10重量%含有し、これ
らの共重合成分をエステル交換反応後に添加して、重縮
合されていることを特徴とする写真用支持体。 - 【請求項2】 ポリエステル層の厚みの総和d1 に対す
る共重合ポリエステル層の厚みの総和d2 の比が 0.7≦
d2 /d1 ≦3であり、ポリエステル層一層の厚さが50
μm以下である請求項1記載の写真用支持体。 - 【請求項3】 ポリエステル層の厚みの総和d1 に対す
る共重合ポリエステル層の厚みの総和d2 の比が1≦d
2 /d1 ≦2であり、ポリエステル層一層の厚さが40μ
m以下である請求項1又は2記載の写真用支持体。 - 【請求項4】 ポリエステル層を形成するポリエステル
がポリエチレンテレフタレートである請求項1,2又は
3記載の写真用支持体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30175092A JPH0611795A (ja) | 1992-04-27 | 1992-10-14 | 写真用支持体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-134195 | 1992-04-27 | ||
JP13419592 | 1992-04-27 | ||
JP30175092A JPH0611795A (ja) | 1992-04-27 | 1992-10-14 | 写真用支持体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0611795A true JPH0611795A (ja) | 1994-01-21 |
Family
ID=26468361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30175092A Pending JPH0611795A (ja) | 1992-04-27 | 1992-10-14 | 写真用支持体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0611795A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9935499B2 (en) | 2013-03-19 | 2018-04-03 | Pioneer Corporation | Power transmitting apparatus |
-
1992
- 1992-10-14 JP JP30175092A patent/JPH0611795A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9935499B2 (en) | 2013-03-19 | 2018-04-03 | Pioneer Corporation | Power transmitting apparatus |
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