JPH06110154A - 写真用支持体 - Google Patents

写真用支持体

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Publication number
JPH06110154A
JPH06110154A JP27945592A JP27945592A JPH06110154A JP H06110154 A JPH06110154 A JP H06110154A JP 27945592 A JP27945592 A JP 27945592A JP 27945592 A JP27945592 A JP 27945592A JP H06110154 A JPH06110154 A JP H06110154A
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JP
Japan
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layer
polyester
film
copolyester
thickness
Prior art date
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Pending
Application number
JP27945592A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromitsu Araki
弘光 荒木
Takatoshi Yajima
孝敏 矢島
Hideyuki Kobayashi
英幸 小林
Kenji Nakanishi
謙治 中西
Yoshioki Okubo
義興 大久保
Tetsutaro Hashimura
鉄太郎 橋村
Hiroshi Naito
寛 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Kanebo Ltd
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Priority to DE69331718T priority patent/DE69331718D1/de
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、機械的強度に優れ、高温下
でも高い弾性率を有し、かつ現像処理後の巻きぐせ回復
性にも優れた写真用支持体を得ることにある。 【構成】 本発明は、ポリエチレンナフタレートを主成
分とする共重合ポリエステルを含有する層とポリエステ
ル層を有する写真用支持体であって、該共重合ポリエス
テルが全エステル結合単位に対して1〜8モル%の金属
スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸と、該共重
合ポリエステルに対して3〜20重量%のポリアルキレン
グリコールとを含有し、前記ポリエステル層一層の厚さ
が50μm以下であり、かつ前記ポリエステル層の厚さの
総和d1 に対する前記共重合ポリエステル層の厚さの総
和d2 の比が 0.7≦d2 /d1 ≦3であることを特徴と
する写真用支持体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真用支持体に関する
ものであり、詳しくは強度を保持しつつ、現像処理後の
巻きぐせ回復性に優れた写真用支持体に関するものであ
る。
【0002】
【発明の背景】近年写真感光材料においては、その用途
は多様化してきている。例えば撮影装置の小型化に対し
ては、写真用支持体を薄くした感光材料が有効であるこ
とが知られている。ところが写真用支持体を薄くする
と、いわゆる腰が弱くなるため、撮影装置やその後の現
像処理での搬送性や取扱い性が悪くなるという欠点が生
じる。このような欠点を解決するには写真用支持体の機
械的強度を大きくする必要があり、特に弾性率の値を従
来使用されているものより大きくすることが必要であ
る。
【0003】ところで、従来使用されているプラスチッ
クフィルム支持体としては、トリアセチルセルロース
(TAC)フィルムまたはポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルムが代表的である。
【0004】ロール状フィルムに主に用いられているT
ACフィルムは、光学的に異方性がなく透明度が高いと
いう性質を有しており、さらに現像処理後に巻ぐせがと
れるという優れた性質を有する。しかしながらTACフ
ィルムはもともと機械的強度が小さいという欠点がある
ので厚みを薄くできないのが現状である。
【0005】一方、PETフィルムは優れた生産性、機
械的強度、寸度安定性を有するため、レントゲン用フィ
ルムなどのシート状の形態のフィルムに主に用いられて
いる。しかしながら写真感光材料として、広く用いられ
ているロール形態では、現像処理後も巻ぐせがとれにく
く、取扱い性が悪いという欠点があり、その適用範囲が
制限されている。
【0006】PETフィルムの巻ぐせ回復性を改良する
方法としては、金属スルホネート基を有する芳香族ジカ
ルボン酸を共重合成分とすることにより親水性を付与し
た共重合PETフィルムが提案されている。(特開平1-
244446号公報)。しかし、この方法では、十分な巻ぐせ
回復性を得るためには共重合成分を多量に含有させなけ
ればならず、PET本来の優れた機械的強度、寸度安定
性などの性質が失われてしまうため、TACに対する優
位性が失われてしまう。
【0007】さらに特開平 4-93937号公報では、含水率
の異なるポリエステルを積層することにより、巻ぐせ回
復性、および引裂き強度、耐折度などの機械的性質に優
れた写真感光材料が提案されている。しかし、この方法
でも、十分な巻ぐせ回復性を得るためには共重合成分を
多量に含有させなければならず、共重合ポリエステル層
自体の機械的強度、寸度安定性などの性質は損なわれて
しまう。このため、引裂き強度や耐折度のように、内層
を構成する含水率の低いポリエステル層の性質が強く反
映すると考えられる特性の向上には効果があるが、機械
的強度、特に弾性率のように、フィルム全体の性質に関
する特性の向上には効果がないのが実情である。
【0008】
【発明が解決すべき課題】本発明は上記問題点を解決す
べくなされたものであり、本発明の目的は、優れた機械
的強度、特に高温下で高い弾性率を有し、現像処理後の
巻ぐせ回復性も兼ね備えた写真用支持体を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、少なく
とも一層のポリエステル層と少なくとも一層の共重合ポ
リエステル層を有する写真用支持体であって、該共重合
ポリエステル層がポリエチレンナフタレートを主成分と
する共重合ポリエステルであり、該共重合ポリエステル
が全エステル結合単位に対して1〜8モル%の金属スル
ホネート基を有する芳香族ジカルボン酸と、該共重合ポ
リエステルに対して3〜20重量%のポリアルキレングリ
コールとを含有し、前記ポリエステル層一層の厚さが50
μm以下であり、かつ前記ポリエステル層の厚さの総和
1 に対する前記共重合ポリエステル層の厚さの総和d
2 の比が 0.7≦d2 /d1 ≦3であることを特徴とする
写真用支持体によって達成される。
【0010】以下本発明を更に詳しく説明する。
【0011】本発明の写真用支持体は、少なくとも一層
のポリエステル層と少なくとも一層の共重合ポリエステ
ル層とを有する積層フィルムである。該積層フィルムは
何層から構成されていてもよいが、製造設備の簡易化の
点を考慮すると、2層または3層の積層フィルムである
ことが好ましい。積層フィルムの層構成は任意である
が、例えば3層の積層フィルムである場合には、例えば
内層にポリエステル層で外層に共重合ポリエステル層で
もよいし、内層に共重合ポリエステル層で外層にポリエ
ステル層でもよいが、内層にポリエステル層で外層に共
重合ポリエステル層が好ましい。
【0012】各層の厚みは、用いるポリエステルおよび
共重合ポリエステルによって適宜決定しうるが、好まし
くはポリエステル層の厚さの総和d1 に対する共重合ポ
リエステル層の厚さの総和d2 の比(d2 /d1 )が
0.7≦d2 /d1 ≦3、更に好ましくは1≦d2 /d1
≦2である。またポリエステル層一層の厚さは好ましく
は50μ以下、更に好ましくは40μ以下である。
【0013】本発明の写真用支持体の厚さは、用途に応
じ必要な強度等が得られる厚さであればよく、例えば30
〜 200μm、特に40〜 120μmの範囲の値であることが
従来の写真用支持体に対して優位性のある厚さと強度を
得るのに好ましい。本発明においては必要に応じて4
層、5層とフィルムの積層数を増やして厚くすることも
可能である。
【0014】本発明に用いられるポリエステルは、芳香
族二塩基酸とグリコールを主な構成成分とするポリエス
テルである。芳香族二塩基酸としてはテレフタル酸、イ
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸類などがあり、グ
リコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1
・4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコ
ール、p−キシリレングリコールなどがある。ナフタレ
ンジカルボン酸類としては、ナフタレンジカルボン酸が
挙げられ、なかでも好ましくは2、6−ナフタレンジカ
ルボン酸が挙げられる。本発明においては2、6−ナフ
タレンジカルボン酸またはナフタレンジカルボン酸、と
エチレングリコールやプロピレングリコール等のジオー
ル類とのエステル化合物が好ましい。なかでもナフタレ
ンジカルボン酸類を酸成分とし、エチレングリコールを
アルコール成分とするポリエチレンナフタレートである
ことが特に好ましい。
【0015】本発明に用いられるポリエステルはポリエ
ステル本来の優れた性質を損なわない範囲内で、これら
の主たる繰返し単位を85モル%以上含む共重合体であっ
てもよいし、または他のポリマーがブレンドされていて
も良い。
【0016】本発明に用いられるポリエチレンナフタレ
ートを主成分とする共重合ポリエステルは、主成分とし
てポリエチレンナフタレートを含有し、コモノマー成分
として、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン
酸と、ポリアルキレングリコールとを含有する。
【0017】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、
2−ナトリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムス
ルホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホ−2・6−ナ
フタレンジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導
体、およびこれらのナトリウムを他の金属(カリウム、
リチウムなど)で置換した化合物が挙げられる。
【0018】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸成分の共重合割合は、全エステル結合単位に対し
て1〜8モル%である。1モル%未満では十分な巻ぐせ
回復性が得られず、8モル%を越えると機械的強度に劣
ったものとなり好ましくない。
【0019】ポリアルキレングリコールの共重合割合
は、前記共重合ポリエステルの全重量に対して3〜20重
量%である。ポリアルキレングリコールの含有量が3重
量%未満では十分な巻ぐせ回復性が得られず、20重量%
を越えると機械的強度に劣ったものとなる。
【0020】ポリアルキレングリコールとしては、ポリ
エチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールな
どが用いられるが、このうちポリエチレングリコールが
好ましく、分子量としては特に限定されないが 300〜 2
0000のものが好ましく、更に好ましくは400〜5000、特
に1000〜5000のものが好ましく用いられる。
【0021】本発明に用いられる共重合ポリエステルは
ポリエチレンナフタレートを主成分とする。該ポリエチ
レンナフタレートの含有量は通常75〜99モル%含有
されていることが好ましく、より好ましくは80〜95
モル%であり、さらに好ましくは85〜95モル%であ
る。
【0022】本発明に用いられる共重合ポリエステルに
は、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸や
ポリアルキレングリコール以外の他の成分が、本発明の
効果を阻害しない範囲内で共重合されていても良いし、
又は他のポリエステルがブレンドされていてもかまわな
い。共重合されていても良い成分としては、例えば、イ
ソフタル酸若しくはそのエステル形成性誘導体、アジピ
ン酸若しくはそのエステル形成性誘導体などを挙げるこ
とができる。アルコール成分としては、例えば、ポリプ
ロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,4−シクロヘキサンジオール、ジエチレ
ングリコールなどを挙げることができる。
【0023】前記ポリエステルや共重合ポリエステルに
は、種々の添加剤を含有せしめることができる。たとえ
ば、写真乳剤層を塗設したフィルムに光がエッジから入
射した時に起こるライトパイピング現象(ふちかぶり)
を防止する目的で、フィルム中に染料を添加することも
できる。フィルム中に添加される染料は、種類は特に限
定されないが、ポリエステルフィルム製膜工程上、耐熱
性に優れたものが好ましく、例えば、アンスラキノン系
化学染料などが挙げられる。また、フィルム色調として
は、一般の感光材料に見られるようにグレー染色が好ま
しく、1種類もしくは2種類以上の染料を混合して用い
ても良い。三菱化成株式会社製のDiaresin、Bayer 社製
MACROLEX等の染料を単独又は適宜混合して用いることで
目標を達成することも可能である。
【0024】また、使用するポリマー中には、重合段階
でリン酸、亜リン酸およびそれらのエステルならびに無
機粒子(シリカ、カオリン、炭酸カルシウム、リン酸カ
ルシウム、二酸化チタンなど)が含まれていてもよい
し、重合後ポリマーに無機粒子などがブレンドされてい
てもよい。
【0025】さらにエステル交換反応段階、重合段階、
重合後のいずれかの段階で適宜顔料、紫外線吸収剤、酸
化防止剤などを添加してもかまわない。
【0026】前記ポリエステルや共重合ポリエステル
は、その製造方法につき特に限定されないが、例えばエ
ステル交換反応後、重縮合反応する場合、エステル交換
反応時にポリエチレングリコールや金属スルホネート基
を有する芳香族ジカルボン酸類等の共重合成分を添加
し、続けて重縮合をしても良いし、エステル交換反応
後、これら共重合成分を添加し、重縮合反応を行なって
も良い。
【0027】本発明の写真用支持体の製造方法として
は、例えばポリエステルと共重合ポリエステルを別々の
押出機から溶融押出した後、溶融ポリマーの導管内また
は押出口金内において層流状で接合せしめて押出し、冷
却ドラム上で冷却固化し、未延伸フィルムを得た後二軸
延伸し、熱固定する共押出し方法、もしくはポリエステ
ルを押出機から溶融押出し、冷却ドラム上で冷却固化し
た未延伸フィルムまたは該未延伸フィルムを一軸延伸し
た一軸配向フィルムの面に、必要に応じてアンカー剤、
接着剤等をコーティングした後その上に共重合ポリエス
テルをエクストルージョンラミネートし、次いで二軸延
伸を完了した後熱固定するエクストルージョンラミネー
ト方法などがあるが、工程の簡便性からは共押出し方法
を用いることが好ましい。
【0028】出来上がったシートを二軸延伸する方法と
しては例えば、次の(A),(B)又は(C)のうちど
れかの方法を採用することができる。但し、フィルム支
持体の機械的強度、寸度安定性等を満足させるために、
延伸倍率は面積比で4〜16倍の範囲で行われることが好
ましい。 (A)未延伸シートをまず縦方向に延伸し、次いで横方
向に延伸する方法 (B)未延伸シートをまず横方向に延伸し、次いで縦方
向に延伸する方法 (C)未延伸シートを1段または多段で縦方向に延伸し
た後、再度縦方向に延伸し、次いで横方向に延伸する方
【0029】延伸条件は特に限定されないが、一般的に
はポリエステル層の条件に合わせることが好ましく、例
えば温度はガラス転移温度(Tg)〜(Tg+ 100
℃)、二軸方向へのそれぞれの延伸倍率は 2.5〜 6.0、
熱固定温度は 150℃〜 240℃の範囲であることが好まし
い。
【0030】共重合ポリエステルの固有粘度は、フェノ
ール/1、1、2、2−テトラクロロエタン(60/40重
量比)の混合液中、20℃で測定した値が 0.4〜 1.0であ
ることが好ましく、より好ましくは 0.5〜 0.8である。
共重合ポリエステルの固有粘度が 0.4未満であると得ら
れるフィルムは機械的強度が劣る場合があり、 1.0を越
えると溶融押出温度を高くしないと押し出すことができ
ず、得られるフィルムが着色する場合がある。
【0031】本発明の写真用支持体は、現在知られてい
る各種用途に適用可能であるが、特にロール状フィルム
に用いられる写真用支持体に有用である。
【0032】本発明の写真用支持体は、少なくとも一方
の側にハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層有すること
により、ハロゲン化銀写真感光材料を構成することがで
きる。ハロゲン化銀乳剤層は、支持体の片面に少なくと
も一層設けられていることもあるし、支持体の両面にそ
れぞれ少なくとも一層ずつ設けられていることもある。
ハロゲン化銀乳剤層は支持体上に直接設けられてもよい
し、あるいは他の層例えばハロゲン化銀乳剤を含まない
親水性コロイド層を介して設けられてもよい。さらにハ
ロゲン化銀乳剤層の上には、保護層として親水性コロイ
ド層を塗設してもよい。またハロゲン化銀乳剤層は、異
なる感度、例えば高感度及び低感度の各ハロゲン化銀乳
剤層から構成されていてもよい。この場合、各ハロゲン
化銀乳剤層の間には、必要に応じて親水性コロイドから
成る中間層を設けてもよい。ハロゲン化銀乳剤層と保護
層との間には、中間層、保護層、アンチハレーション
層、バッキング層などの非感光性親水性コロイド層を設
けてもよい。
【0033】上記ハロゲン化銀写真感光材料に用いられ
るハロゲン化銀としては、任意の組成のものを使用でき
る。例えば塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、純臭化銀も
しくは沃臭化銀がある。本発明に用いられるハロゲン化
銀乳剤には、増感色素、可塑剤、帯電防止剤、界面活性
剤、硬膜剤などを加えることもできる。
【0034】本発明のハロゲン化銀写真感光材料を現像
処理するには、例えば、T.H.ジェームス著ザ・セオ
リィ・オブ・ザ・ホトグラフィック・プロセス第4版
(Theory of the Photographic Process,Fourth Editi
on)第 291頁〜 334頁及びジャーナル・オブ・ザ・アメ
リカン・ケミカル・ソサエティ(Journal of the Ameri
can Chemical Society)第73巻、第3100頁(1951)に記
載されているような現像剤を使用することができる。
【0035】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されない。
【0036】実施例1〜6,比較例1〜6 2、6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル 100重量部お
よびエチレングリコール56重量部に酢酸カルシウム水和
物 0.1重量部を添加し、常法によりエステル交換反応を
行った。得られた生成物に5−ナトリウムスルホジ(β
−ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレングリコー
ル溶液(濃度35重量%)17重量部、ポリエチレングリコ
ール(数平均分子量:Mw 3000)12重量部、三酸化アン
チモン0.04重量部及びリン酸トリメチルエステル 0.1重
量部を添加した。次いで徐々に昇温、減圧し、 285℃、
0.5mmHgで重合を行い共重合ポリエステルを得た。
【0037】得られた共重合ポリエステルおよび市販の
ポリエチレンナフタレート(固有粘度0.65)をそれぞれ
150℃で真空乾燥した後、3台の押出機を用いて 285℃
で溶融押出しして、表1に示す層構成となるようにTダ
イ内で層状に接合し、冷却ドラム上で冷却固化させ、積
層未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を調
整し各層の厚さを表1に示すように変化させた。次いで
135℃で縦方向に 3.5倍延伸し、更に 145℃で横方向に
3.5倍延伸した後 220℃で熱固定して厚さ80μmの二軸
延伸フィルムを得た。
【0038】得られた二軸延伸フィルムについて、以下
に示す測定および評価を行なった。その結果を表1に示
す。
【0039】各物性値の測定と評価 <弾性率>各フィルムを温度23℃、相対湿度55%に温調
された部屋に4時間以上放置した後、試料幅10mm、長さ
200mmに切断した。温度条件70℃でチャック間 100mmに
して引張速度 100mm/分で引張試験をして弾性率を求め
た。弾性率 500kg/mm2 以上であれば実用上問題のない
レベルである。
【0040】<透明性>フィルムのヘーズをJIS K
−6714に従って測定した。写真用支持体としては実用上
3%以下が好ましい。
【0041】<巻きぐせ回復率>得られた二軸延伸フィ
ルムの片面に、通常の方法に従いハロゲン化銀乳剤層を
設けて感光材料試料を作製した。得られた感光材料試料
を15cm×35mmの大きさに切断し、これを直径10.8mmの巻
芯に巻き、温度55℃、湿度30%RHで4時間熱処理を行
なった。その後、巻芯から感光材料試料を解放し、50g
の荷重をかけて40℃の水浴中に15分間浸漬した。次いで
55℃の温風乾燥機で3分間乾燥させた。乾燥後の感光材
料試料を23℃,55%RHの雰囲気下で垂直につるし、試
料の長さを測定して、もとの15cmの試料の長さにどれだ
け回復したかを調べた。回復率の評価は以下の基準に基
づいて行なった。 評価基準: ◎ 70%以上 ○ 50%以上70%未満 × 50%未満 ○以上のレベルであれば実用上問題のないレベルであ
る。
【0042】比較例7 テレフタル酸ジメチル 100重量部、エチレングリコール
90重量部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル
30重量部およびアジピン酸ジメチル10重量部に、酢酸カ
ルシウム 0.1重量部および三酸化アンチモン0.03重量部
を添加し、常法によりエステル交換反応を行った。得ら
れた生成物にリン酸トリメチルエステル0.05重量部を添
加し、徐々に昇温、減圧し、最終的に 280℃、1mmHg
以下で重合を行い共重合ポリエステルを得た。
【0043】得られた共重合ポリエステルおよび市販の
ポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.65)をそれぞ
れ 150℃で真空乾燥した後、3台の押出機を用いて 285
℃で溶融押出しして、表1に示す層構成となるようにT
ダイ内で層状に接合し、冷却ドラム上で冷却固化させ、
積層未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を
調整し各層の厚さを表1に示すように変化させた。次い
で85℃で縦方向に 3.5倍延伸し、更に95℃で横方向に
3.5倍延伸した後 210℃で熱固定して厚さ80μmの二軸
延伸フィルムを得た。
【0044】得られた二軸延伸フィルムについて、実施
例1と同様に各物性値の測定と評価を行なった。その結
果を表1に示す。
【0045】
【表1】 表1から明らかなように共重合ポリエステルまたはポリ
エステルそれぞれ単一の素材からなるフィルム(試料1
1,12)は、巻きぐせ回復率、弾性率いずれかの特性に
劣るが、両者を積層したもの、特に各層の比を本発明に
規定の範囲内の値に調整したものは巻きぐせ回復率、弾
性率ともに良好なフィルムが得られた。
【0046】共重合ポリエステルが本発明外の試料13
は、巻きぐせ回復率、ヘーズの値は問題ないが高温下で
の弾性率が劣るものであった。
【0047】また、公知の方法によりこれらのフィルム
支持体上に写真感光層を設けた写真感光材料は実用上特
に問題なく、良好な性能を有するものであった。
【0048】実施例7〜11,比較例8〜11 実施例1において、金属スルホネート基含有芳香族ジカ
ルボン酸として5−ナトリウムスルホジ(β−ヒドロキ
シエチル)イソフタル酸のエチレングリコール溶液(濃
度35重量%)を、またポリアルキレングリコールとして
ポリエチレングリコール(数平均分子量3000)を表2に
示すように変化させ、各層の厚さの比を試料No.1と同
様にした以外は、実施例1と同様にして厚さ80μmの二
軸延伸フィルムを得た。得られた試料について実施例1
と同様に各物性値の測定と評価を行なった。その結果を
表2に示す。
【0049】
【表2】 表2から明らかなように、実施例7〜11の試料は弾性
率、巻ぐせ回復率およびヘーズのすべてにおいて満足の
いく値が得られることがわかった。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
って、優れた機械的強度、特に高温下での高い弾性率を
有し、かつ現像処理後の巻きぐせ回復性にも優れた写真
用支持体を得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 5/18 CFD 9267−4F C08L 67:00 (72)発明者 小林 英幸 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 中西 謙治 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 大久保 義興 山口県防府市惣社町2−33−5 (72)発明者 橋村 鉄太郎 山口県防府市新田1751−15 (72)発明者 内藤 寛 山口県山口市大字吉敷2265−5

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一層のポリエステル層と少な
    くとも一層の共重合ポリエステル層を有する写真用支持
    体であって、該共重合ポリエステル層がポリエチレンナ
    フタレートを主成分とする共重合ポリエステルであり、
    該共重合ポリエステルが全エステル結合単位に対して1
    〜8モル%の金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
    ボン酸と、該共重合ポリエステルに対して3〜20重量%
    のポリアルキレングリコールとを含有し、前記ポリエス
    テル層一層の厚さが50μm以下であり、かつ前記ポリエ
    ステル層の厚さの総和d1 に対する前記共重合ポリエス
    テル層の厚さの総和d2 の比が 0.7≦d2 /d1 ≦3で
    あることを特徴とする写真用支持体。
  2. 【請求項2】 ポリエステル層の厚さの総和d1 に対す
    る共重合ポリエステル層の厚さの総和d2 の比が1≦d
    2 /d1 ≦2であり、かつポリエステル層一層の厚さが
    40μm以下であることを特徴とする写真用支持体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポリエステル層がポリエ
    チレンナフタレートからなることを特徴とする請求項1
    または2記載の写真用支持体。
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