JP2004205104A - こんろバーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】テーブルこんろやビルトインこんろといった区別無く器具内に自由に配置できることを目的とする。
【解決手段】バーナ本体3bは、本体部20と混合管部10とから構成される。本体部20には本体側フランジ部28が、混合管部10には混合管側フランジ部13が形成され、本体側フランジ部28及び混合管側フランジ部13には、それぞれ複数の接続穴30が開口されており、接続ビス8を用いてそれぞれの接続穴30を連結することによって、本体部20と混合管部10とは連結される。
そして、連結する接続穴30を切り替えることによって、本体部20と混合管部10との位置関係を変化させることができる。このため、テーブルこんろやビルトインこんろといった適用されるこんろに応じてこんろバーナを作り分ける必要が無く部品を共通化することができ、コストを低減できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、環状に混合気室を形成するとともに円周方向に沿って多数の炎口を列設した環状本体を備えたこんろバーナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、環状に混合気室を形成するとともにその内周面の周方向に多数の炎口を配設した内向き炎口バーナを備えたテーブルこんろが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなテーブルこんろ101は、図15に示すように、トッププレート102に形成した開口102aの中央位置に内向き炎口バーナ103が配置され、その周囲に汁受皿105が載置される。調理鍋Pは、内向き炎口バーナ103の上方周囲に設けられた五徳104に載置され、内向き炎口バーナ103の燃焼により加熱される。
【0003】
内向き炎口バーナ103は、燃料ガスと一次空気とが供給されるバーナ本体103bと、バーナ本体103bの頭部同軸上に着脱自在に載置される内周の中央筒103aに多数の炎口141を列設した環状のバーナヘッド103cとからなる。バーナ本体103bは、ノズル106から燃料ガスが供給され一次空気と混合される混合管部110と、バーナヘッド103cの載置部となる本体部120とからなる。
また、ノズル106へのガス流路の上流側には、操作スイッチの動きに連動してガス流路の開閉及びガス量調整を行うガス制御ユニット107が設けられる。
【0004】
内向き炎口バーナ103は、混合管部110で混合された燃料ガスと一次空気との混合ガスが、リング状の本体部120に導かれ、バーナヘッド103cの中央筒103aに列設された炎口141から噴出する。そして、中央筒103aの下方から二次空気を吸引して、内向き炎口バーナ103の中心に向かって火炎を形成して調理鍋Pを加熱する。
このような内向き炎口バーナ103を備えたテーブルこんろ101では、炎が調理鍋Pの中心に向かって形成されるため、調理鍋Pの外側に火炎があふれることを防止でき、安全に使用できる。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−211089号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようなテーブルこんろに対して、調理台に組み込んで使用されるビルトインこんろは、器具内の手前側にこんろバーナを二つ、奥側にこんろバーナを一つ設置する三つ口タイプが一般的であるため、こんろバーナをテーブルこんろに比べてより手前まで配置しなければならず、器体内の手前側のスペースが狭くなっている。
そこで、ビルトインこんろ201では、図16に示すように、混合管部210をリング状の本体部220の外側に曲げた内向き炎口バーナ203を作製し、混合管部210を奥側に向けて配置している。
このため、内向き炎口バーナ103,203は、テーブルこんろ101とビルトインこんろ201とで作り分けねばならずコストアップにつながっていた。
尚、テーブルこんろ101用の内向き炎口バーナ103の設置の方向を180度回転させてビルトインこんろ201に用いようとしても、混合管部110とガス制御ユニット107とがぶつかってしまうし、ビルトインこんろ201用の内向き炎口バーナ203の設置の方向を180度回転させてテーブルこんろ101に用いようとしても、混合管部210とガス制御ユニット107とがぶつかってしまい、うまく配置できない。
本発明のこんろバーナは上記課題を解決し、テーブルこんろやビルトインこんろといった区別無く器具内に自由に配置できることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1記載のこんろバーナは、
環状に混合気室を形成するとともに円周方向に沿って多数の炎口を列設した環状本体と、燃料ガスと一次空気とを混合しつつ該環状本体へ供給する混合管とを、それぞれに形成された本体側フランジ部と混合管側フランジ部とを介して接続されるこんろバーナにおいて、
上記各フランジ部にそれぞれ複数の接続穴を開口し、その複数の接続穴のうちビス等の接続手段で連結する接続穴を選択することによって、上記環状本体と上記混合管との位置関係を切り替えることを要旨とする。
【0008】
また、本発明の請求項2記載のこんろバーナは、上記請求項1記載のこんろバーナにおいて、
上記環状本体は、上記環状混合気室の内周面に炎口が列設されることを要旨とする。
【0009】
上記構成を有する本発明の請求項1記載のこんろバーナは、環状本体と混合管とがビス等の接続手段によって連結されており、接続手段を挿通させる接続穴を選択することによって、環状本体と混合管との位置関係を切り替えることができる。つまり、環状本体に対して混合管の形成方向を自由に切り替えることができる。このため、テーブルこんろやビルトインこんろといった搭載される器具によらず器具内に自由に配置できる。
【0010】
また、本発明の請求項2記載のこんろバーナは、炎口が環状の混合気室の内周面に列設された内向き炎口バーナであり、内側へ向かって火炎を噴出するため、調理鍋の底から火炎が溢れ出ることを防止できる。
特に、内向き炎口バーナは、中心部に燃焼空間を形成する関係から、一般的な外向き炎口バーナに比べて大型化してしまうため、器具内におけるこんろバーナの設置スペースが大きな問題となるが、本発明によれば、器具内の配置の自由度が大幅に改善されるため、非常に有効である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明のこんろバーナの好適な実施形態について説明する。
【0012】
本発明の一実施形態としての家庭用のテーブルこんろについて図1〜図9を用いて説明する。
本実施形態のテーブルこんろ1は、図1に示すように、トッププレート2に開口2aが設けられ、その開口2aの中央位置に内向き炎口バーナ3(以下、単に内向きバーナ3と呼ぶ)が配置される。内向きバーナ3は、その頭部がリング状であり、頭部の中央に形成された開口部を中央開口3aと呼ぶ。内向きバーナ3の頭部の周囲を上方から覆うようにして、調理鍋Pを載置する五徳4がトッププレート2上に載置される。また、後述するように、内向きバーナ3の中央開口3aの下方には、汁受皿5が設けられる。
【0013】
内向きバーナ3は、図1,図2に示すように、燃料ガスと一次空気とが供給されるバーナ本体3bと、バーナ本体3bに載置されるリング状のバーナヘッド3cとからなる。
【0014】
バーナ本体3bは、ノズル6から噴出された燃料ガスと、その噴出に伴い一次空気吸入口3dから吸入された一次空気とを混合する混合管部10と、バーナヘッド3cの載置部となると共に環状の混合気室21を形成する本体部20とからなる。尚、バーナヘッド3cと本体部20とを合わせたものが本発明における環状本体に相当し、混合管部10が本発明における混合管に相当する。
また、ノズル6へのガス流路の上流側には、操作スイッチの動きに連動してガス流路の開閉及びガス量調整を行うガス制御ユニット7が設けられる。
【0015】
混合管部10は、プレス成形によって凹状に形成された金属製の上板11と下板12の両者を向い合わせて端部をカシメ結合することで管状に形成され、ノズル6装着側の反対側の端部には、本体部20との連結箇所となる混合管側フランジ部13がカシメ結合される。
本体部20は、プレス成形によって、上部を内側に曲折させたリング状の上板22と、リング状の平板に多数の分布孔25が全周に渡って開口された分布板24(図3)と、リング状で断面が凹状に形成された下板23とからなる。そして、上板22と下板23とを向い合わせ、その間に分布板24を挟み込んでカシメ結合することで上面及び内周側が開口したドーナッツ状に形成される。分布板24によって、混合管部10から供給される混合ガスの分布が均一にされる。また、内周側には、分布板24と下板23とのカシメによって内周面よりも内側に張り出した張り出し部26が全周に渡って形成される。また、下板23には連通穴27が開口されており、混合管部10との連結箇所となる本体側フランジ部28がカシメ結合される。
【0016】
本体側フランジ部28及び混合管側フランジ部13には、それぞれ複数の接続穴30が開口されており、接続ビス8を用いてそれぞれの接続穴30を連結することによって、本体部20と混合管部10とは連結される。尚、この際、フランジ部13,28同士が当接することによってガスシールが行われる。
【0017】
バーナヘッド3cは、プレス打ち抜き加工によって、多数のスリット状の炎口41を開口した帯状の金属板(例えば、板厚:0.6mm〜1.0mm)を円筒状に丸めて形成した炎口面部40と、バーナヘッド3cをバーナ本体3bに載置する際の重しとなる鍛造品の重し部材42とからなる。重し部材42は、リング状である。また、重し部材42には、バーナ本体3bに載置した際に、バーナ本体3bの上面開口部に当接してそこでの気密性を確保すると共に、バーナヘッド3cとバーナ本体3bとの位置決めをする円筒状の支持部材44が全周に渡って垂設される。
【0018】
ここで、多数の炎口41が開口された炎口面部40について詳述する。炎口面部40は、プレス打ち抜きによって多数のスリット状の炎口41が開口された帯状の平板をリング状に丸め、両端部を溶接することによって形成される。炎口面部40の上端は、外側に曲折されて、重し部材42との上当接面45が形成され、下端は、内側に曲折されて、バーナ本体3bの張り出し部26との下当接面46が形成される。また、炎口面部40は、上方ほどそのリング径が大きくなるように形成される。
【0019】
炎口41は、図4に示すように、横幅が0.8mm、長さ(高さ)が7mmである縦長のスリット状である。また、炎口41は、二つ一組で所定の炎口間距離(2mm)で列設されて炎口群47を形成し、炎口群47が所定の炎口群距離(5mm)だけ互いに離されてリング状の炎口面部40全周に渡って等間隔で配列される。炎口群47間同士の間は、火炎が形成されない無炎口部48となり、この無炎口部48の横幅(すなわち、炎口群間距離)は、内向きバーナ3の最低能力時のガス量における火移り可能距離内に設定される。炎口面部40に形成される火炎は、無炎口部48でとぎれ、それぞれの炎口群47で一つの連続した火炎を形成する格好となる。尚、炎口群47における炎口41間の距離は、耐リフト性を向上させるのに適切な距離が設定される。
また、炎口41下端から張り出し部26の下面までの距離Jは7.5mmであり、炎口41下端から張り出し部26の先端までの距離Kは5.5mmである。(図5参照)
【0020】
次に、混合管部10と本体部20との接続について詳述する。
本体側フランジ部28の上面図を図6に、混合管側フランジ部13の上面図を図7に示す。尚、図7中では、混合管部10も記載している。
本体側フランジ部28、混合管側フランジ部13には、それぞれ中央付近に混合ガスの通過流路となる本体側通過穴29、混合管側通過穴14が開口される。本体側フランジ部28には、本体側通過穴29を挟んで第一接続穴31と第二接続穴32とが本体側通過穴29の中心Fに対して点対称に開口される。混合管側フランジ部13には、混合管側通過穴14を挟んで第三接続穴33と第四接続穴34とが、また第五接続穴35と第六接続穴36とがそれぞれ混合管側通過穴14の中心Gに対して点対称に開口される。また、本体側通過穴29の中心Fと第一接続穴31と第二接続穴32との距離は、混合管側通過穴14の中心Gと第三接続穴33と第四接続穴34と距離及び、中心Gと第五接続穴35と第六接続穴36と距離と等しい。
【0021】
従って、本体部20と混合管部10とを接続する場合、第一接続穴31と第三接続穴33と及び第二接続穴32と第四接続穴34とを連結する第一接続形態と、第一接続穴31と第五接続穴35と及び第二接続穴32と第六接続穴36とを連結する第二接続形態と、第一接続穴31と第四接続穴34と及び第二接続穴32と第三接続穴33とを連結する第三接続形態と、第一接続穴31と第六接続穴36と及び第二接続穴32と第五接続穴35とを連結する第四接続形態の四つの形態で接続できる。
【0022】
このように、連結する接続穴30を切り替えることによって、本体部20と混合管部10との位置関係を変えることができる。例えば、第一接続形態と第二接続形態とでは、図1に示すように、混合管部10を、内側(本体部20側)に向けて配置されテーブルこんろ用の配置であり、第三接続形態と第四接続形態とでは、図8に示すように、混合管部10を、外側に向けて配置されビルトインこんろ用の配置である。尚、図1は第二接続形態を示しており、図8は第四接続形態を示している。
【0023】
従って、内向きバーナ3は、テーブルこんろとビルトインこんろのどちらにも適用することができるため、こんろバーナを適用するこんろに応じて作り分ける必要がなく部品を共通化でき、コストを低減できる。
また、同じテーブルこんろ用やビルトインこんろ用であっても、それぞれ二つの接続状態があるため、ガス制御ユニット7やガス管等の配置状況にあわせて、使い分けることができ、狭い器具内におけるレイアウトの自由度が向上し、器具設計のフレキシビリティが大きくなる。
更に、接続穴30を本実施形態で示した以外の場所にも開口することによって、混合管部10と本体部20とを好きなようにレイアウトすることが可能となる。
【0024】
汁受皿5は、外周端が外側に向けて曲折されて載置縁5aが形成される。そして、バーナ本体3bの本体部20の底面には、等間隔で三つの載置片5bが溶接されており、この載置片5bの上に載置縁5aで汁受皿5が載置される。このようにして、汁受皿5を配置すると内向きバーナ3の中央開口3aが完全には塞がれず、汁受皿5とバーナ本体3bの内周面との間に二次空気B供給用の隙間Yが形成される。
【0025】
五徳4は、図1に示すように、調理鍋Pを載置する複数のL字状の五徳爪4aと、トッププレート2の開口2aの内周縁を覆うと共に五徳爪4aをその上面に立設する基盤となる五徳リング4bとにより一体的に構成される。すなわち、五徳爪4aは、五徳リング4bによって支持される構成である。五徳リング4bは、中央にリング開口4cが形成された円盤状である。
五徳リング4bの内周側は、リング中心に向かって下向きに傾斜して傾斜鍔部4dを形成する。そして、傾斜鍔部4dは、内向きバーナ3の頭部全周を覆うまで、すなわち、バーナヘッド3cとバーナ本体3bの本体部20を覆うまで延設される。
五徳4は、五徳リング4bの外周端によってトッププレート2上に載置される。
また、内向きバーナ3とトッププレート2,五徳リング4bとの間には二次空気A供給用の隙間Xが形成される。
【0026】
五徳爪4aの高さは、五徳リング4bの最上部から五徳爪4aの最上端までの距離、すなわち調理鍋Pを載置した際の調理鍋Pと五徳リング4bとの最短距離Lが12mm〜16mmの範囲となるように設けられている(すなわち、L=12mm〜16mmが許容域である)。
調理鍋Pと五徳リング4bとの間の隙間Zは、内向きバーナ3の燃焼排気の排出通路となる。このため、この隙間Zが小さすぎると排気抵抗が増大して燃焼性能が悪化してしまうし、逆に、大きすぎても余分な燃焼用二次空気が隙間Yの燃焼排気の下方より流れ込んで、火炎を冷却するため燃焼性能は悪化する。また、五徳爪4aの高さを低くして、隙間Zを小さくしていくと、火炎が五徳リング4bと接触し、熱が五徳リング4bに奪われるようになるため、熱効率は低下していく。
【0027】
上述した五徳リング4bの形状及び調理鍋Pと五徳リング4bとの距離Lは、燃焼性能と熱効率とが共に良好な範囲となるように実験的に得た最適の設定値である。その実験データの一例を示せば、表1及び図9の特性グラフに示したとおりである。
【表1】
Figure 2004205104
尚、理論COとは、不完全燃焼の程度を表す指数であり、燃焼排ガス中で検出されたCOとCOの値から次式で計算される。理論COの値が小さい方が発生するCOが少なく燃焼性能が良好な状態であることを示す。
理論CO=測定CO%×(CO2max/測定CO%)
CO2max:燃料ガスを理論空気比(λ=1)で完全燃焼させた場合に発生する二酸化炭素の濃度
【0028】
理論COが0.085%以下であれば燃焼が良好であるとすると(法規での排出基準は0.14%以下であり、余裕度を加味して本実施形態では基準を0.085%以下とした)、グラフより、調理鍋Pと五徳リング4bとの距離Lがおよそ10mm〜16mmの範囲でこの基準をクリアしている。また、熱効率ηは、距離Lが12mmよりも近づくと急激に悪化する。すなわち、L=12mmが熱効率ηの変曲点となる。
従って、距離Lが12mm〜16mmの範囲にあれば、燃焼性能を良好に維持できると共に、高い熱効率が達成できる。すなわち、距離Lの許容域は12mm〜16mmとなる。
【0029】
上述した構成のテーブルこんろ1では、調理鍋Pを五徳4の上に載置して、図示しない点火ボタンを押して内向きバーナ3に点火して加熱調理を行う。
内向きバーナ3の燃焼により生じた高温の燃焼ガスは、上方へ移動し鍋底に到達した後に、最初に中心付近に当たり、外周付近まで広がって良好に調理鍋Pを加熱する。鍋底を加熱した後の燃焼ガスは、五徳リング4bと調理鍋Pとの間の隙間Zから外側へと排出される。この移動に伴って発生するドラフト力によって、隙間X及び隙間Yから燃焼用二次空気A及びBが吸引される。
【0030】
そして、従来のテーブルこんろに比べて、五徳リング4bを調理鍋Pに近づけて形成しているため、五徳リング4bと調理鍋Pとの間の隙間Zから燃焼用二次空気が吸引されてしまうことを防止できる。このため、内向きバーナ3の火炎が冷えた二次空気と直接接触して冷却されることはなく、燃焼性能が向上する。
従って、五徳爪4aを低くして調理鍋Pの載置面を内向きバーナ3に近づけて熱効率の向上を図っても、燃焼性能を良好に維持することができる。
五徳リング4bと調理鍋Pの底面との最短距離Lは、実験によって燃焼性能及び熱効率が共に良好となる許容域に設定されている。言い換えれば、距離Lが実験的に設定された条件を満たすことによって、五徳リング4bと調理鍋Pとの間の隙間Zから二次空気が供給されないようにできると共に、排気抵抗を小さく抑えることができ、燃焼性能が向上する。つまり、調理鍋Pと五徳リング4bとの間の隙間Zは、燃焼排気のみをスムーズに通過させるので、給排気バランスがくずれることを防止でき燃焼性能が向上する。
また、距離Lがこの範囲よりも狭いと火炎が五徳リング4bに接触して、火炎の熱が五徳リング4bによって奪われるため、熱効率が低下してしまう。
【0031】
また、帯状の金属板に複数の炎口41をプレス打ち抜き加工によって開口し円筒状に丸めて炎口面部40を形成しているため、炎口41を形成する部材としては、帯状の金属板だけですみ内向きバーナ3製造のコストを低減できる。しかも、炎口41はプレス打ち抜きによって形成されるため、炎口41を好きな場所に自由な形状で容易に形成することが可能である。このため、炎口群47の形状や位置関係を複雑なものとしても、容易に作製することができ、製造コストの上昇を抑制できる。
このように製造コストを低減できることは、一般的な外向き炎口バーナよりも大型になってしまう内向き炎口バーナ3においては特に有用である。
【0032】
また、炎口41を幅が0.8mmの縦長のスリット状とすることによって、必要な炎口面積を確保しながら、混合ガスの噴出速度を速くして、バックや消火音の発生を防止できる。
本実施形態では、炎口41の幅を0.8mmとしているが、これに限ったものではなく、本出願人による各種実験によって0.6mm〜1.0mmの範囲で良好な燃焼状態となることが確認された。炎口幅が1.0mmよりも大きいと、混合ガスの噴出速度が急激に遅くなり、バックや消火音の問題が生じてくる。逆に、0.6mmよりも小さいと、噴出速度が速くなりすぎ、リフトの問題が生じてくる。
【0033】
更に、スリット状の炎口41を炎口間距離2.0mmで二個づつ列設して炎口群47を形成することによって、炎口41間が負圧になり炎口群47に形成される連続した火炎の基部を斜め下方向に引っ張るので、リフトに対する耐久性を向上させることができる。
本実施形態では、炎口間距離を2.0mmとしているが、これに限ったものではなく、本出願人による各種実験によってT(帯状の金属板の板厚)〜3.0mmの範囲で良好な燃焼状態となることが確認された。炎口間距離が3.0mmよりも大きいと、火炎が離れすぎてしまい保炎性能が十分ではなく火力を絞った時にリフトしてしまう。逆に、板厚Tmmよりも小さいと、炎口41間の肉厚が十分にとれずプレス打ち抜きによって良好に炎口41を形成することができない。
【0034】
また、炎口41二つから構成される炎口群47を炎口群距離5.0mmで配置して、炎口群47間に無炎口部48を形成して火炎を分割することによって、火炎の周囲から二次空気を取り込みやすくしているため、燃焼性能が向上する。
本実施形態では、炎口群47間の距離を5.0mmとしているが、これに限ったものではなく、本出願人による各種実験によって4.0mm〜6.0mmの範囲で良好な燃焼状態となることが確認された。炎口群間距離が6.0mmよりも大きいと、最低火力時に炎口群47間で火移りできなくなってしまう。逆に、4.0mmよりも小さいと、最大火力時に二次空気が取り込みにくくなり燃焼状態が急激に悪化する。
【0035】
また、炎口面部40のリング径が上方ほど大きいため、バーナ上部の燃焼空間が大きくとれ燃焼性能が向上する。更に、炎口41の噴出方向が上方に傾くため、火炎を鍋底に勢い良く衝突させることができ、熱効率が向上する。
【0036】
また、炎口41の下方に形成された張り出し部26によって、隙間Yから取り込まれる二次空気Bは、炎口41の下部付近に形成される火炎に直接あたらないようにその流れが変化する。このため、炎口41下端においても火炎はリフトせず良好に燃焼するので、燃焼性能が一層向上する。一般的な外向きバーナとは違い、炎口41の下端に当たる二次空気Bが狭い隙間Yを通ってくるためにその流速が速い内向きバーナ3では、このようにして炎口41下端にあたる二次空気の流れを変化させることは特に燃焼性能向上に効果的である。
本実施形態では、炎口41下端からの張り出し部26の先端までの距離Kを5.5mmとしているが、これに限ったものではなく、本出願人による各種実験によってこの距離Kが、炎口41下端からの張り出し部26の下面までの距離Jの0.5〜2倍の範囲で良好な燃焼状態となることが確認された。距離Kが距離Jの2倍よりも大きいと、火炎への二次空気の供給がスムーズに行えず燃焼不良となってしまう。逆に、0.5倍よりも小さいと、炎口41の下端付近に形成された火炎の基部に二次空気が直接あたってしまい、火炎が冷却されて燃焼速度が遅くなり炎口41下端でリフトが生じる。
【0037】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、図10に示すように、炎口群47の間に形成された無炎口部48に、保炎用の小炎口51を設けても良い。この小炎口51によって炎口面が暖められ保炎性能が向上し一層リフトしにくくなる。小炎口51は、スリット状の炎口41の面積の1/3以下であることが望ましい。1/3よりも大きいと、最大火力時に二次空気が取り込みにくくなり燃焼不良となってしまう。
また、本実施形態では、スリット状の炎口41を二つ列設することによって炎口群47を形成しているが、これに限ったものではなく、炎口群47は三つでも四つでも複数個の炎口41で形成すればよい。
【0038】
また、本実施形態では、炎口41は、一つの縦長の穴から形成されているがこれに限ったものではなく、図11に示すように、小丸状の小丸炎口52を縦一列に連続して接近させて並べて一つのスリット炎口を形成してもよい。このように、炎口を更にこまかく分割することによって、バックや消火音が一層生じにくくなる。
また、本実施形態では、縦長のスリット炎口41を横方向に列設して炎口群47を形成しているが、図12に示すように、横長のスリット状の炎口53を縦方向に列設して炎口群54を形成しても構わない。また、図13に示すように、横長の炎口を小丸状の小孔炎口55を横一列に並べて擬スリット状に形成してもよい。
【0039】
また、本実施形態では、分布板24に形成する分布孔25を、真円状に形成しているが、これに限ったものではなく、図14に示すように、分布孔56を長穴状に開口して分布板57を形成しても構わない。
また、本実施形態では、五徳4を五徳爪4aと五徳リング4bとで一体的に構成しているが、これに限ったものではなく、リング状の五徳リングの上に別部材の五徳爪を載置するようにしても構わない。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載のこんろバーナによれば、環状本体に対する混合管の形成方向を自由に切り替えることができるため、テーブルこんろやビルトインこんろといった適用されるこんろに応じてこんろバーナを作り分ける必要が無く部品を共通化することができ、コストを低減できる。
また、狭い器具内におけるレイアウトの自由度が向上するため、器具設計のフレキシビリティが大きくなる。
【0041】
更に、本発明の請求項2記載のこんろバーナによれば、一般的に用いられる外向き炎口バーナよりも大型になってしまう内向き炎口バーナに対して、環状本体と混合管との位置関係を切り替え可能とすることは、器具内の配置の自由度を大幅に改善し非常に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態としてのテーブルこんろの断面図である。
【図2】本実施形態としての内向きバーナの断面図である。
【図3】本実施形態としての分布板の上面図である。
【図4】本実施形態としての炎口部の拡大図である。
【図5】本実施形態としての張り出し部の拡大図である。
【図6】本実施形態としての本体側フランジ部の上面図である。
【図7】本実施形態としての混合管側フランジ部の上面図である。
【図8】本実施形態として内向きバーナをビルトインこんろに適用する場合の断面図である。
【図9】実験データの一例を表1に対応して示した特性グラフである。
【図10】別の実施形態としての炎口部の拡大図である。
【図11】別の実施形態としての炎口部の拡大図である。
【図12】別の実施形態としての炎口部の拡大図である。
【図13】別の実施形態としての炎口部の拡大図である。
【図14】別の実施形態としての分布板の上面図である。
【図15】従来例としてのテーブルこんろの断面図である。
【図16】従来例としてのビルトインこんろの断面図である。
【符号の説明】
1…テーブルこんろ、3…内向きバーナ、3b…バーナ本体、3c…バーナヘッド、8…接続ビス、10…混合管部、13…混合管側フランジ部、20…本体部、21…混合気室、28…本体側フランジ部、30…接続穴、31…第一接続穴、32…第二接続穴、33…第三接続穴、34…第四接続穴、35…第五接続穴、36…第六接続穴、40…炎口面部、41…炎口。

Claims (2)

  1. 環状に混合気室を形成するとともに円周方向に沿って多数の炎口を列設した環状本体と、燃料ガスと一次空気とを混合しつつ該環状本体へ供給する混合管とを、それぞれに形成された本体側フランジ部と混合管側フランジ部とを介して接続されるこんろバーナにおいて、
    上記各フランジ部にそれぞれ複数の接続穴を開口し、その複数の接続穴のうちビス等の接続手段で連結する接続穴を選択することによって、上記環状本体と上記混合管との位置関係を切り替えることを特徴とするこんろバーナ。
  2. 上記環状本体は、上記環状混合気室の内周面に炎口が列設されることを特徴とする請求項1記載のこんろバーナ。
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