JP2004204995A - ハイブリッド駆動装置とその組み付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動モータの駆動用電源装置や、駆動制御装置も不要であり、電源配線や制御信号配線の着脱作業も不要となり、組み付けコストを低減できるハイブリッド駆動装置とその組み付け方法を提供すること。
【解決手段】電動機構成部20と動力伝達構成部30との組み付け時、第1モータ軸8と第1サンギヤS1との位相合わせ係合と、第2モータ軸9と第2サンギヤS2の位相合わせ係合と、出力ギヤ11と共通キャリヤCの位相合わせ係合とを行い、モータケース2とギヤハウジング3とを固定するハイブリッド駆動装置において、電動機構成部20と動力伝達構成部30を組付ける際に、動力伝達構成部30側のラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1リングギヤR1をギヤハウジング3の外側から回動可能な構成にした。
【選択図】 図2
【解決手段】電動機構成部20と動力伝達構成部30との組み付け時、第1モータ軸8と第1サンギヤS1との位相合わせ係合と、第2モータ軸9と第2サンギヤS2の位相合わせ係合と、出力ギヤ11と共通キャリヤCの位相合わせ係合とを行い、モータケース2とギヤハウジング3とを固定するハイブリッド駆動装置において、電動機構成部20と動力伝達構成部30を組付ける際に、動力伝達構成部30側のラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1リングギヤR1をギヤハウジング3の外側から回動可能な構成にした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機構成部と動力伝達構成部とを有して構成されるハイブリッド駆動装置と、電動機構成部と動力伝達構成部とを組み付けるハイブリッド駆動装置の組み付け方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来のハイブリッド駆動装置は、電動モータによって回転駆動される第1構成部の連結部材と、第2構成部の連結部材とを係合する際に、電動モータを作動させて、前記連結部材の位相合わせを行ない、駆動装置の組み付けを行なう方法が記載されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−244979号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなハイブリッド駆動装置の組み付け方法では、電動モータを作動させて、2つの連結部材の位相合わせを行なうものであるため、ハイブリッド組立て工程に、モータ用電源装置やモータ駆動制御装置が必要となり、また、1台ごとに電源配線や制御信号配線の接続、および切り離し作業も必要であるため、組付けコストが高くなるという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、電動モータの駆動用電源装置や、駆動制御装置も不要であり、電源配線や制御信号配線の着脱作業も不要となり、組み付けコストを低減できるハイブリッド駆動装置とその組み付け方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、モータケース部材に内蔵され、永久磁石が埋設されたロータに連結された電動機軸を含む電動機を有する電動機構成部と、ギヤハウジング部材に内蔵され、サンギヤとリングギヤとキャリヤを含む遊星歯車列を有する動力伝達構成部と、により構成され、
前記電動機構成部と前記動力伝達構成部との組み付け時、電動機軸の外周面に形成された軸係合溝と、サンギヤの内周面に形成されたギヤ係合溝と、を位相合わせして係合し、モータケース部材とギヤハウジング部材とを固定するハイブリッド駆動装置において、
前記ハイブリッド駆動装置の組み付け時、ギヤハウジング部材の外側から遊星歯車列のリングギヤを回動可能とする位相合わせ機構を設けた。
【0006】
ここで、「位相合わせ機構」とは、ハイブリッド駆動装置の組み付け時、ギヤハウジング部材の外側から遊星歯車列のリングギヤを回動可能とするものであれば良く、例えば、ギヤハウジング部材の支点穴部に差し込んだロッド部材の先端部を、位相合わせプレートの周上に複数形成された穴部に差し込みながら揺動させることにより、リングギヤを回動させる機構をいう。
【0007】
【発明の効果】
本発明のハイブリッド駆動装置によれば、電動モータを作動させて、連結部材の位相合わせを行なうのではなく、遊星歯車列のリングギヤをギヤハウジング部材の外側から回動することで位相合わせを行なうようにしたため、組み付けのためにモータを駆動させることが不要であり、この結果、電動モータの駆動用電源装置や、駆動制御装置も不要であり、電源配線、制御信号配線の着脱作業も不要となり、組付けコストを低減できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のハイブリッド駆動装置とその組み付け方法を実現する実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0009】
(第1実施例)
まず、構成を説明する。
【0010】
[ハイブリッド駆動装置の全体構成]
図1は第1実施例のハイブリッド駆動装置の全体図であり、図1において、Eはエンジン、Mは2軸3層モータ(電動機)、Gはラビニョウ型複合遊星歯車列(遊星歯車列)、Dは駆動出力機構、1はモータカバー(モータケース部材)、2はモータケース(モータケース部材)、3はギヤハウジング(ギヤハウジング部材)、4はフロントカバーである。
【0011】
前記エンジンEは、ハイブリッド駆動装置の主動力源である。そのエンジン出力軸5は、フライホイールダンパー6及び多板クラッチ7を介し、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2リングギヤR2に連結される。
【0012】
前記2軸3層モータMは、外観的には1つのモータであるが2つのモータジェネレータ機能を有する副動力源である。この2軸3層モータMは、前記モータケース2に固定され、コイルを巻いた固定電機子としてのステータSと、前記ステータSの内側に配置し、永久磁石を埋設したインナーロータIRと、前記ステータSの外側に配置し、永久磁石を埋設したアウターロータORと、を同軸上に3層配置することで構成されている。
【0013】
そして、前記インナーロータIRには、第1モータ軸8(電動機軸)が固定され、この第1モータ軸8は、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1サンギヤS1にスプライン係合される。また、前記アウターロータORには、第2モータ軸9(電動機軸)が固定され、この第2モータ軸9は、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2サンギヤS2にスプライン係合される。
【0014】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、2つのモータ制御により無段階に変速比を変える無段変速機能を有する遊星歯車機構である。このラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、互いに噛み合う第1ピニオンP1と第2ピニオンP2を支持する共通キャリヤCと、第1ピニオンP1に噛み合う第1サンギヤS1と、第2ピニオンP2に噛み合う第2サンギヤS2と、第1ピニオンP1に噛み合う第1リングギヤR1と、第2ピニオンP2に噛み合う第2リングギヤR2と、の5つの回転要素を有して構成されている。前記第1リングギヤR1とギヤハウジング3との間には、多板ブレーキ10が介装される。また、前記共通キャリヤCには、出力ギヤ11が連結される。
【0015】
前記駆動出力機構Dは、出力ギヤ11と、第1カウンターギヤ12と、第2カウンターギヤ13と、ドライブギヤ14と、ディファレンシャル15と、ドライブシャフト16L,16Rにより構成されている。そして、出力ギヤ11からの出力回転及び出力トルクは、第1カウンターギヤ12→第2カウンターギヤ13→ドライブギヤ14→ディファレンシャル15を経過し、ドライブシャフト16L,16Rから図外の駆動輪へ伝達される。
【0016】
すなわち、ハイブリッド駆動装置は、前記第2リングギヤR2とエンジン出力軸5を連結し、前記第1サンギヤS1と第1モータ軸8とを連結し、前記第2サンギヤS2と第2モータ軸9とを連結し、前記共通キャリヤCに出力ギヤ11を連結することにより構成されている。
【0017】
[電動機構成部と動力伝達構成部]
図2はハイブリッド駆動装置の電動機構成部と動力伝達構成部を示す図、図3はハイブリッド駆動装置の電動機構成部を示す要部拡大図、図4はハイブリッド駆動装置の動力伝達構成部を示す要部拡大図である。
【0018】
図1に示すハイブリッド駆動装置は、図2に示すように、電動機構成部20と動力伝達構成部30とを別々に組立て、この2つの電動機構成部20と動力伝達構成部30とを、軸心合わせとスプライン位相合わせを行いながら組み付け、モータケース2とギヤハウジング3とが締結固定される。以下、電動機構成部20と動力伝達構成部30の構成を説明する。
【0019】
前記電動機構成部20は、図2及び図3に示すように、モータカバー1と、モータケース2と、2軸3層モータMと、駆動出力機構Dの出力ギヤ11と、を有して構成される。
【0020】
前記2軸3層モータMのインナーロータIRには、第1モータ軸8が固定され、この第1モータ軸8の先端部外周には、図3に示すように、第1モータスプライン部MS1(軸係合溝)が形成されている。
【0021】
前記2軸3層モータMのアウターロータORには、第2モータ軸9が固定され、この第2モータ軸9の先端部外周には、図3に示すように、第2モータスプライン部MS2(軸係合溝)が形成されている。
【0022】
前記2軸3層モータMのステータSは、正面側エンドプレート21とステータ固定ケース22とを介してモータケース2に固定され、このステータ固定ケース22のうち前記第1モータ軸8の外周位置に同軸配置された中空軸部22aに前記出力ギヤ11が回転可能に支持され、この出力ギヤ11の側部外周には、図3に示すように、出力ギヤスプライン部OS(軸係合溝)が形成されている。
【0023】
前記動力伝達構成部30は、図2及び図4に示すように、ギヤハウジング3と、多板クラッチ7と、多板ブレーキ10と、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gと、駆動出力機構Dの第1カウンターギヤ12、第2カウンターギヤ13、ドライブギヤ14、ディファレンシャル15、とを有して構成される。
【0024】
なお、前記ドライブギヤ14は、図3に示すように、中空軸部22aに2つのベアリング16,17を介して回転可能に支持され、かつ、2つのベアリング16,17は、中空軸部22aの端部位置にローディングナット18を締め付け螺合することにより固定される。
【0025】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1サンギヤS1の内周には、図4に示すように、前記第1モータスプライン部MS1とスプライン係合される第1ギヤスプライン部GS1(ギヤ係合溝)が形成されている。
【0026】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2サンギヤS2の内周には、図4に示すように、前記第2モータスプライン部MS2とスプライン係合される第2ギヤスプライン部GS2(ギヤ係合溝)が形成されている。
【0027】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの共通キャリヤCの側部内周には、図4に示すように、前記出力ギヤスプライン部OSとスプライン係合されるキャリヤスプライン部CS(ギヤ係合溝)が形成されている。
【0028】
次に、ハイブリッド駆動装置の組み付け時、ギヤハウジング3の外側からラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1リングギヤR1を手動により回動可能とする位相合わせ機構の構成を説明する。
【0029】
前記動力伝達構成部30の第1リングギヤR1には、側方に延びると共に下方に延びる断面形状を有する環状の位相合わせプレート31が固定され、該位相合わせプレート31の端部は、共通キャリヤCの側部において、2つのスラスト軸受により挟まれて支持されている。この位相合わせプレート31の円周上には、図5に示すように、複数の穴部31aが設けられている。また、前記ギヤハウジング3の前記穴部31aと径方向に対応する1箇所位置には、ギヤハウジング3の内側と外側を連通する支点穴部3aが設けられている。
【0030】
前記ギヤハウジング3の支点穴部3aは、前記第1リングギヤR1の近傍にあり、ロッド部材32が前記ギヤハウジング3の支点穴部3aを介して、前記位相合わせプレート31の穴部31aに係合するように構成されており、前記ギヤハウジング3の支点穴部3aを支点にして前記ロッド部材32を周方向に揺動させることにより、前記第1リングギヤR1は周方向に回動する。
【0031】
次に、作用を説明する。
【0032】
[ハイブリッド駆動装置の共線図]
まず、共線図(速度線図)とは、遊星歯車のギヤ比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸にリングギヤ、キャリヤ、サンギヤを、間隔がサンギヤとリングギヤの歯数比になるように配置したものである。なお、シングルピニオン型遊星歯車の場合は、サンギヤとリングギヤとが逆回転するため、キャリヤの回転速度軸が真ん中になるように配置し、ダブルピニオン型遊星歯車の場合は、サンギヤとリングギヤとが同回転するため、キャリヤの回転速度軸が外になるように配置する。
【0033】
第1実施例のハイブリッド駆動装置は、前記第2リングギヤR2とエンジン出力軸5とを多板クラッチ7を介して連結し、前記第1サンギヤS1と第1モータモータ軸8とを連結し、前記第2サンギヤS2と第2モータ軸9とを連結し、前記第1リングギヤR1を多板ブレーキ10によりギヤハウジング3に固定可能とし、前記共通キャリヤCに出力ギヤ4を連結することにより構成されている。
【0034】
そして、前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、第1サンギヤS1と第1ピニオンP1と第2ピニオンP2と第2リングギヤR2によりダブルピニオン型遊星歯車が構成され、このダブルピニオン型遊星歯車は、共線図上で(S−R−CまたはC−R−S)配列となる。また、前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、第2サンギヤS2と第2ピニオンP2と第2リングギヤR2によりシングルピニオン型遊星歯車が構成され、このシングルピニオン型遊星歯車は、共線図上で(S−C−RまたはR−C−S)配列となる。
【0035】
このため、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの2つのサンギヤS1,S2と、2つのリングギヤR1,R2と共通キャリヤCとの5つの回転要素は、図6に示すように、共線図上において、第1サンギヤS1(インナーロータIR)、第2リングギヤR2(エンジンE)、共通キャリヤC(出力ギヤ11)、第1リングギヤR1(多板ブレーキ10)、第2サンギヤS2(アウターロータOR)の回転速度順になるように連結される。尚、図6において、α1=ZS1/ZR1、α2=ZS2/ZR2、k=ZR1/ZR2、である。Zは添え字に対応する各歯車の歯数である。
【0036】
[ハイブリッド駆動装置の組み付け作用]
ハイブリッド駆動装置の組み付け時は、車両負荷のような大きな回転負荷が存在せず、また、多板クラッチ7や多板ブレーキ10にも油圧による押付け力(締結力)が作用していないので、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの各ギヤは手で回すことができるが、2軸3層モータMの両ロータIR,ORには永久磁石が入っており、磁力による回転負荷が第1モータ軸8と第2モータ軸9に存在するため、第1モータ軸8と第1サンギヤS1及び第2モータ軸9と第2サンギヤS2がスプライン係合してしまうと、両サンギヤS1,S2を手で回すには、大きな力が必要になる。
【0037】
第1実施例の場合、第1リングギヤR1を前記ロッド部材32で回動すると、第2リングギヤR2が多板クラッチ7のフリクションにより固定要素となり、共線図上で描かれる剛体レバーは、図7(a)に示すように、第2リングギヤR2を支点として第1リングギヤR1の回動に伴って傾く状態となる。よって、ロッド部材32で第1リングギヤR1を回動しながら、第1サンギヤS1の第1ギヤスプライン部GS1と、第1モータ軸8の第1モータスプライン部MS1とのスプライン位相を合わせ、第1サンギヤS1と第1モータ軸8とをスプライン係合させる。
【0038】
前述のように、第1モータ軸8と第2モータ軸9には、磁力による回転負荷が存在し、第2リングギヤR2の周りの多板クラッチ7のフリクションよりもはるかに大きいため、次は、第1サンギヤS1が固定要素となり、共線図上で描かれる剛体レバーは、図7(b)に示すように、第1サンギヤS1を支点として第1リングギヤR1の回動に伴って傾く状態となる。よって、ロッド部材32で第1リングギヤR1を回動しながら、共通キャリヤCのキャリヤスプライン部CSと、出力ギヤ11の出力ギヤスプライン部OSとのスプライン位相を合わせ、共通キャリヤCと出力ギヤ11とをスプライン係合させる。
【0039】
最後に、共通キャリヤCと出力ギヤ11とをスプライン係合させても共通キャリヤCが固定要素とはならないので、共線図上で描かれる剛体レバーは、図7(b)に示すように、第1サンギヤS1を支点として第1リングギヤR1の回動に伴って傾く状態となる。よって、ロッド部材32で第1リングギヤR1を回動しながら、第2サンギヤS2の第2ギヤスプライン部GS2と、第2モータ軸9の第2モータスプライン部MS2とのスプライン位相を合わせ、第2サンギヤS2と第2モータ軸9とをスプライン係合させる。
以上の手順により、電動機構成部20と動力伝達構成部30とを組み付けることができる。
【0040】
本発明で重要なことは、共通キャリヤCと出力ギヤ11とのスプライン係合を行う前に、第1サンギヤS1と第1モータ軸8とのスプライン係合と、第2サンギヤS2と第2モータ軸9とのスプライン係合を行ってしまうと、共線図上で描かれる剛体レバーは、図7(c)に示すように、第1モータ軸8と第2モータ軸9に存在する磁力による回転負荷に打ち勝つ力が必要となり、共通キャリヤCのスプライン位相合わせが困難になることである。
【0041】
このため、スプライン係合の順序としては、第1サンギヤS1→共通キャリヤC→第2サンギヤS2、または、第2サンギヤS2→共通キャリヤC→第1サンギヤS1、または、共通キャリヤC→第2サンギヤS2→第1サンギヤS1、または、共通キャリヤC→第1サンギヤS1→第2サンギヤS2とする必要があり、共通キャリヤCを最後にしてはならないということである。
【0042】
前述のスプライン係合順序とするためには、図3及び図4に示すように、
(L31−L32)の値が、(L21−L22)の値、(L11−L12)の値のいずれかより、大きくなるようにすること。
あるいは、(L31−L32)の値が、(L21−L22)の値、及び(L11−L12)の値より、大きくなるようにすること。
という寸法関係になるように構成する。
【0043】
ここで、L11,L21,L31は、モータケース2の端面から、それぞれ、第2モータスプライン部MS2の端部、第1モータスプライン部MS1の端部、出力ギヤスプライン部OSの端部までの距離である。
L12,L22,L32は、ギヤハウジング3の端面から、それぞれ、第2ギヤスプライン部GS2の端部、第1ギヤスプライン部GS1の端部、キャリヤスプライン部CSの端部までの距離である。
【0044】
次に、効果を説明する。
第1実施例のハイブリッド駆動装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0045】
(1)ハイブリッド駆動装置の電動機構成部20と動力伝達構成部30を組付ける際に、動力伝達構成部30側のラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1リングギヤR1をギヤハウジング3の外側から手動により回動可能な構成にしたため、電動モータの駆動用電源装置や、駆動制御装置も不要であり、電源配線、制御信号配線の着脱作業も不要となり、組付けコストを低減できる。
【0046】
(2)前記電動機を2軸3層モータMとし、前記遊星歯車列を、多板ブレーキ10と多板クラッチ7とを有するラビニョウ型複合遊星歯車列Gとし、前記電動機構成部30は、両モータ軸8,9と同軸上に出力ギヤ11を有し、前記電動機構成部20に含まれる第1モータ軸8、第2モータ軸9、出力ギヤ11の外周面に形成された第1モータスプライン部MS1、第2モータスプライン部MS2、出力ギヤスプライン部OSと、前記動力伝達構成部30に含まれる第1サンギヤS1、第2サンギヤS2、共通キャリヤCの内周面に形成された第1ギヤスプライン部GS1、第2ギヤスプライン部GS2、キャリヤスプライン部CSと、をそれぞれ位相合わせして係合する位相合わせ機構を、ギヤハウジング3の外側から前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1リングギヤR1を手動により回動可能とする機構としたため、3箇所のスプライン係合部を有しながらも、電動モータの駆動を不要にして容易に電動機構成部20と動力伝達構成部30を組み付けることができる。
【0047】
(3)電動機構成部20と動力伝達構成部30との組み付け時、第1モータ軸8と第1サンギヤS1との係合と、第2モータ軸9と第2サンギヤS2の係合と、出力ギヤ11と共通キャリヤCの係合と、を行う順序として、少なくとも出力ギヤ11と共通キャリヤCの係合が最後の係合にならないように、モータケース2の端面からそれぞれの第1モータスプライン部MS1、第2モータスプライン部MS2、出力ギヤスプライン部OSまでの距離と、ギヤハウジング3の端面からそれぞれの第1ギヤスプライン部GS1、第2ギヤスプライン部GS2、キャリヤスプライン部CSまでの距離と、の寸法関係を設定したため、スプライン溝の位相合わせがより小さな力で可能となり、確実に位相合わせを行なうことができるハイブリッド駆動装置を提供することができる。
【0048】
(4)位相合わせ機構は、第1リングギヤR1に位相合わせプレート31を連結し、該位相合わせプレート31の周上に複数の穴部31aを形成し、該複数の穴部31aと対応するギヤハウジング3の軸方向位置に支点穴部3aを形成し、支点穴部3aに差し込んだロッド部材32の先端部を穴部31aに差し込みながら揺動させることにより第1リングギヤR1を回動させる機構であるため、穴部3a,31aとロッド部材32による簡単な機構により、スプライン溝の位相合わせを行うことができる。
【0049】
(5)電動機構成部20と動力伝達構成部30との組み付け時、第1モータ軸8と第1サンギヤS1との係合と、第2モータ軸9と第2サンギヤS2の係合と、出力ギヤ11と共通キャリヤCの係合と、を行う順序として、少なくとも出力ギヤ11と共通キャリヤCの係合が最後の係合にならない組み付けを行うようにしたため、スプライン溝の位相合わせがより小さな力で可能となり、確実に位相合わせを行なうことができるハイブリッド駆動装置の組み付け方法を提供することができる。
【0050】
以上、本発明のハイブリッド駆動装置を第1実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この第1実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0051】
例えば、第1実施例では、モータとして2ロータ・1ステータによる2軸3層モータの例を示したが、1ロータ・1ステータの同期モータや2以上のロータや2以上のステータを有するモータにも適用することができる。
【0052】
第1実施例では、遊星歯車列として、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの例を示したが、シングルピニオン型遊星歯車列やダブルピニオン型遊星歯車列を1つ、若しくは、複数列設けたものであっても適用することができる。
【0053】
位相合わせ機構としては、ハイブリッド駆動装置の組み付け時、ギヤハウジング部材の外側から遊星歯車列のリングギヤを回動可能とする機構であれば、第1実施例のように手動による機構に限られることはなく、アクチュエータを用いた機構としても良い。また、第1実施例の位置合わせ機構において、ギヤハウジング3に開穴した支点穴部として、例えば、ブリーザ穴等を利用するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のハイブリッド駆動装置を示す概略全体図である。
【図2】第1実施例のハイブリッド駆動装置の電動機構成部と動力伝達構成部を示す分解断面図である。
【図3】第1実施例のハイブリッド駆動装置の電動機構成部を示す要部拡大断面図である。
【図4】第1実施例のハイブリッド駆動装置の動力伝達構成部を示す要部拡大断面図である。
【図5】第1実施例のハイブリッド駆動装置の位相合わせ機構を示す図である。
【図6】第1実施例のハイブリッド駆動装置のラビニョウ型複合遊星歯車列の共線図である。
【図7】第1実施例のハイブリッド駆動装置において電動機構成部と動力伝達構成部とのスプライン溝の位相合わせ時における共線図である。
【符号の説明】
E エンジン
M 2軸3層モータ(電動機)
G ラビニョウ型複合遊星歯車列(遊星歯車列)
S1 第1サンギヤ
S2 第2サンギヤ
R1 第1リングギヤ
R2 第2リングギヤ
P1 第1ピニオン
P2 第2ピニオン
C 共通キャリヤ
D 駆動出力機構
1 モータカバー(モータケース部材)
2 モータケース(モータケース部材)
3 ギヤハウジング(ギヤハウジング部材)
3a 支点穴部
4 フロントカバー
5 エンジン出力軸
6 フライホイールダンパー
7 多板クラッチ
8 第1モータ軸(電動機軸)
9 第2モータ軸(電動機軸)
10 多板ブレーキ
11 出力ギヤ
20 電動機構成部
30 動力伝達構成部
31 位相合わせプレート
31a 穴部
MS1 第1モータスプライン部
MS2 第2モータスプライン部
OS 出力ギヤスプライン部
GS1 第1ギヤスプライン部
GS2 第2ギヤスプライン部
CS キャリヤスプライン部
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機構成部と動力伝達構成部とを有して構成されるハイブリッド駆動装置と、電動機構成部と動力伝達構成部とを組み付けるハイブリッド駆動装置の組み付け方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来のハイブリッド駆動装置は、電動モータによって回転駆動される第1構成部の連結部材と、第2構成部の連結部材とを係合する際に、電動モータを作動させて、前記連結部材の位相合わせを行ない、駆動装置の組み付けを行なう方法が記載されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−244979号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなハイブリッド駆動装置の組み付け方法では、電動モータを作動させて、2つの連結部材の位相合わせを行なうものであるため、ハイブリッド組立て工程に、モータ用電源装置やモータ駆動制御装置が必要となり、また、1台ごとに電源配線や制御信号配線の接続、および切り離し作業も必要であるため、組付けコストが高くなるという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、電動モータの駆動用電源装置や、駆動制御装置も不要であり、電源配線や制御信号配線の着脱作業も不要となり、組み付けコストを低減できるハイブリッド駆動装置とその組み付け方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、モータケース部材に内蔵され、永久磁石が埋設されたロータに連結された電動機軸を含む電動機を有する電動機構成部と、ギヤハウジング部材に内蔵され、サンギヤとリングギヤとキャリヤを含む遊星歯車列を有する動力伝達構成部と、により構成され、
前記電動機構成部と前記動力伝達構成部との組み付け時、電動機軸の外周面に形成された軸係合溝と、サンギヤの内周面に形成されたギヤ係合溝と、を位相合わせして係合し、モータケース部材とギヤハウジング部材とを固定するハイブリッド駆動装置において、
前記ハイブリッド駆動装置の組み付け時、ギヤハウジング部材の外側から遊星歯車列のリングギヤを回動可能とする位相合わせ機構を設けた。
【0006】
ここで、「位相合わせ機構」とは、ハイブリッド駆動装置の組み付け時、ギヤハウジング部材の外側から遊星歯車列のリングギヤを回動可能とするものであれば良く、例えば、ギヤハウジング部材の支点穴部に差し込んだロッド部材の先端部を、位相合わせプレートの周上に複数形成された穴部に差し込みながら揺動させることにより、リングギヤを回動させる機構をいう。
【0007】
【発明の効果】
本発明のハイブリッド駆動装置によれば、電動モータを作動させて、連結部材の位相合わせを行なうのではなく、遊星歯車列のリングギヤをギヤハウジング部材の外側から回動することで位相合わせを行なうようにしたため、組み付けのためにモータを駆動させることが不要であり、この結果、電動モータの駆動用電源装置や、駆動制御装置も不要であり、電源配線、制御信号配線の着脱作業も不要となり、組付けコストを低減できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のハイブリッド駆動装置とその組み付け方法を実現する実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0009】
(第1実施例)
まず、構成を説明する。
【0010】
[ハイブリッド駆動装置の全体構成]
図1は第1実施例のハイブリッド駆動装置の全体図であり、図1において、Eはエンジン、Mは2軸3層モータ(電動機)、Gはラビニョウ型複合遊星歯車列(遊星歯車列)、Dは駆動出力機構、1はモータカバー(モータケース部材)、2はモータケース(モータケース部材)、3はギヤハウジング(ギヤハウジング部材)、4はフロントカバーである。
【0011】
前記エンジンEは、ハイブリッド駆動装置の主動力源である。そのエンジン出力軸5は、フライホイールダンパー6及び多板クラッチ7を介し、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2リングギヤR2に連結される。
【0012】
前記2軸3層モータMは、外観的には1つのモータであるが2つのモータジェネレータ機能を有する副動力源である。この2軸3層モータMは、前記モータケース2に固定され、コイルを巻いた固定電機子としてのステータSと、前記ステータSの内側に配置し、永久磁石を埋設したインナーロータIRと、前記ステータSの外側に配置し、永久磁石を埋設したアウターロータORと、を同軸上に3層配置することで構成されている。
【0013】
そして、前記インナーロータIRには、第1モータ軸8(電動機軸)が固定され、この第1モータ軸8は、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1サンギヤS1にスプライン係合される。また、前記アウターロータORには、第2モータ軸9(電動機軸)が固定され、この第2モータ軸9は、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2サンギヤS2にスプライン係合される。
【0014】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、2つのモータ制御により無段階に変速比を変える無段変速機能を有する遊星歯車機構である。このラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、互いに噛み合う第1ピニオンP1と第2ピニオンP2を支持する共通キャリヤCと、第1ピニオンP1に噛み合う第1サンギヤS1と、第2ピニオンP2に噛み合う第2サンギヤS2と、第1ピニオンP1に噛み合う第1リングギヤR1と、第2ピニオンP2に噛み合う第2リングギヤR2と、の5つの回転要素を有して構成されている。前記第1リングギヤR1とギヤハウジング3との間には、多板ブレーキ10が介装される。また、前記共通キャリヤCには、出力ギヤ11が連結される。
【0015】
前記駆動出力機構Dは、出力ギヤ11と、第1カウンターギヤ12と、第2カウンターギヤ13と、ドライブギヤ14と、ディファレンシャル15と、ドライブシャフト16L,16Rにより構成されている。そして、出力ギヤ11からの出力回転及び出力トルクは、第1カウンターギヤ12→第2カウンターギヤ13→ドライブギヤ14→ディファレンシャル15を経過し、ドライブシャフト16L,16Rから図外の駆動輪へ伝達される。
【0016】
すなわち、ハイブリッド駆動装置は、前記第2リングギヤR2とエンジン出力軸5を連結し、前記第1サンギヤS1と第1モータ軸8とを連結し、前記第2サンギヤS2と第2モータ軸9とを連結し、前記共通キャリヤCに出力ギヤ11を連結することにより構成されている。
【0017】
[電動機構成部と動力伝達構成部]
図2はハイブリッド駆動装置の電動機構成部と動力伝達構成部を示す図、図3はハイブリッド駆動装置の電動機構成部を示す要部拡大図、図4はハイブリッド駆動装置の動力伝達構成部を示す要部拡大図である。
【0018】
図1に示すハイブリッド駆動装置は、図2に示すように、電動機構成部20と動力伝達構成部30とを別々に組立て、この2つの電動機構成部20と動力伝達構成部30とを、軸心合わせとスプライン位相合わせを行いながら組み付け、モータケース2とギヤハウジング3とが締結固定される。以下、電動機構成部20と動力伝達構成部30の構成を説明する。
【0019】
前記電動機構成部20は、図2及び図3に示すように、モータカバー1と、モータケース2と、2軸3層モータMと、駆動出力機構Dの出力ギヤ11と、を有して構成される。
【0020】
前記2軸3層モータMのインナーロータIRには、第1モータ軸8が固定され、この第1モータ軸8の先端部外周には、図3に示すように、第1モータスプライン部MS1(軸係合溝)が形成されている。
【0021】
前記2軸3層モータMのアウターロータORには、第2モータ軸9が固定され、この第2モータ軸9の先端部外周には、図3に示すように、第2モータスプライン部MS2(軸係合溝)が形成されている。
【0022】
前記2軸3層モータMのステータSは、正面側エンドプレート21とステータ固定ケース22とを介してモータケース2に固定され、このステータ固定ケース22のうち前記第1モータ軸8の外周位置に同軸配置された中空軸部22aに前記出力ギヤ11が回転可能に支持され、この出力ギヤ11の側部外周には、図3に示すように、出力ギヤスプライン部OS(軸係合溝)が形成されている。
【0023】
前記動力伝達構成部30は、図2及び図4に示すように、ギヤハウジング3と、多板クラッチ7と、多板ブレーキ10と、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gと、駆動出力機構Dの第1カウンターギヤ12、第2カウンターギヤ13、ドライブギヤ14、ディファレンシャル15、とを有して構成される。
【0024】
なお、前記ドライブギヤ14は、図3に示すように、中空軸部22aに2つのベアリング16,17を介して回転可能に支持され、かつ、2つのベアリング16,17は、中空軸部22aの端部位置にローディングナット18を締め付け螺合することにより固定される。
【0025】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1サンギヤS1の内周には、図4に示すように、前記第1モータスプライン部MS1とスプライン係合される第1ギヤスプライン部GS1(ギヤ係合溝)が形成されている。
【0026】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2サンギヤS2の内周には、図4に示すように、前記第2モータスプライン部MS2とスプライン係合される第2ギヤスプライン部GS2(ギヤ係合溝)が形成されている。
【0027】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの共通キャリヤCの側部内周には、図4に示すように、前記出力ギヤスプライン部OSとスプライン係合されるキャリヤスプライン部CS(ギヤ係合溝)が形成されている。
【0028】
次に、ハイブリッド駆動装置の組み付け時、ギヤハウジング3の外側からラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1リングギヤR1を手動により回動可能とする位相合わせ機構の構成を説明する。
【0029】
前記動力伝達構成部30の第1リングギヤR1には、側方に延びると共に下方に延びる断面形状を有する環状の位相合わせプレート31が固定され、該位相合わせプレート31の端部は、共通キャリヤCの側部において、2つのスラスト軸受により挟まれて支持されている。この位相合わせプレート31の円周上には、図5に示すように、複数の穴部31aが設けられている。また、前記ギヤハウジング3の前記穴部31aと径方向に対応する1箇所位置には、ギヤハウジング3の内側と外側を連通する支点穴部3aが設けられている。
【0030】
前記ギヤハウジング3の支点穴部3aは、前記第1リングギヤR1の近傍にあり、ロッド部材32が前記ギヤハウジング3の支点穴部3aを介して、前記位相合わせプレート31の穴部31aに係合するように構成されており、前記ギヤハウジング3の支点穴部3aを支点にして前記ロッド部材32を周方向に揺動させることにより、前記第1リングギヤR1は周方向に回動する。
【0031】
次に、作用を説明する。
【0032】
[ハイブリッド駆動装置の共線図]
まず、共線図(速度線図)とは、遊星歯車のギヤ比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸にリングギヤ、キャリヤ、サンギヤを、間隔がサンギヤとリングギヤの歯数比になるように配置したものである。なお、シングルピニオン型遊星歯車の場合は、サンギヤとリングギヤとが逆回転するため、キャリヤの回転速度軸が真ん中になるように配置し、ダブルピニオン型遊星歯車の場合は、サンギヤとリングギヤとが同回転するため、キャリヤの回転速度軸が外になるように配置する。
【0033】
第1実施例のハイブリッド駆動装置は、前記第2リングギヤR2とエンジン出力軸5とを多板クラッチ7を介して連結し、前記第1サンギヤS1と第1モータモータ軸8とを連結し、前記第2サンギヤS2と第2モータ軸9とを連結し、前記第1リングギヤR1を多板ブレーキ10によりギヤハウジング3に固定可能とし、前記共通キャリヤCに出力ギヤ4を連結することにより構成されている。
【0034】
そして、前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、第1サンギヤS1と第1ピニオンP1と第2ピニオンP2と第2リングギヤR2によりダブルピニオン型遊星歯車が構成され、このダブルピニオン型遊星歯車は、共線図上で(S−R−CまたはC−R−S)配列となる。また、前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、第2サンギヤS2と第2ピニオンP2と第2リングギヤR2によりシングルピニオン型遊星歯車が構成され、このシングルピニオン型遊星歯車は、共線図上で(S−C−RまたはR−C−S)配列となる。
【0035】
このため、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの2つのサンギヤS1,S2と、2つのリングギヤR1,R2と共通キャリヤCとの5つの回転要素は、図6に示すように、共線図上において、第1サンギヤS1(インナーロータIR)、第2リングギヤR2(エンジンE)、共通キャリヤC(出力ギヤ11)、第1リングギヤR1(多板ブレーキ10)、第2サンギヤS2(アウターロータOR)の回転速度順になるように連結される。尚、図6において、α1=ZS1/ZR1、α2=ZS2/ZR2、k=ZR1/ZR2、である。Zは添え字に対応する各歯車の歯数である。
【0036】
[ハイブリッド駆動装置の組み付け作用]
ハイブリッド駆動装置の組み付け時は、車両負荷のような大きな回転負荷が存在せず、また、多板クラッチ7や多板ブレーキ10にも油圧による押付け力(締結力)が作用していないので、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの各ギヤは手で回すことができるが、2軸3層モータMの両ロータIR,ORには永久磁石が入っており、磁力による回転負荷が第1モータ軸8と第2モータ軸9に存在するため、第1モータ軸8と第1サンギヤS1及び第2モータ軸9と第2サンギヤS2がスプライン係合してしまうと、両サンギヤS1,S2を手で回すには、大きな力が必要になる。
【0037】
第1実施例の場合、第1リングギヤR1を前記ロッド部材32で回動すると、第2リングギヤR2が多板クラッチ7のフリクションにより固定要素となり、共線図上で描かれる剛体レバーは、図7(a)に示すように、第2リングギヤR2を支点として第1リングギヤR1の回動に伴って傾く状態となる。よって、ロッド部材32で第1リングギヤR1を回動しながら、第1サンギヤS1の第1ギヤスプライン部GS1と、第1モータ軸8の第1モータスプライン部MS1とのスプライン位相を合わせ、第1サンギヤS1と第1モータ軸8とをスプライン係合させる。
【0038】
前述のように、第1モータ軸8と第2モータ軸9には、磁力による回転負荷が存在し、第2リングギヤR2の周りの多板クラッチ7のフリクションよりもはるかに大きいため、次は、第1サンギヤS1が固定要素となり、共線図上で描かれる剛体レバーは、図7(b)に示すように、第1サンギヤS1を支点として第1リングギヤR1の回動に伴って傾く状態となる。よって、ロッド部材32で第1リングギヤR1を回動しながら、共通キャリヤCのキャリヤスプライン部CSと、出力ギヤ11の出力ギヤスプライン部OSとのスプライン位相を合わせ、共通キャリヤCと出力ギヤ11とをスプライン係合させる。
【0039】
最後に、共通キャリヤCと出力ギヤ11とをスプライン係合させても共通キャリヤCが固定要素とはならないので、共線図上で描かれる剛体レバーは、図7(b)に示すように、第1サンギヤS1を支点として第1リングギヤR1の回動に伴って傾く状態となる。よって、ロッド部材32で第1リングギヤR1を回動しながら、第2サンギヤS2の第2ギヤスプライン部GS2と、第2モータ軸9の第2モータスプライン部MS2とのスプライン位相を合わせ、第2サンギヤS2と第2モータ軸9とをスプライン係合させる。
以上の手順により、電動機構成部20と動力伝達構成部30とを組み付けることができる。
【0040】
本発明で重要なことは、共通キャリヤCと出力ギヤ11とのスプライン係合を行う前に、第1サンギヤS1と第1モータ軸8とのスプライン係合と、第2サンギヤS2と第2モータ軸9とのスプライン係合を行ってしまうと、共線図上で描かれる剛体レバーは、図7(c)に示すように、第1モータ軸8と第2モータ軸9に存在する磁力による回転負荷に打ち勝つ力が必要となり、共通キャリヤCのスプライン位相合わせが困難になることである。
【0041】
このため、スプライン係合の順序としては、第1サンギヤS1→共通キャリヤC→第2サンギヤS2、または、第2サンギヤS2→共通キャリヤC→第1サンギヤS1、または、共通キャリヤC→第2サンギヤS2→第1サンギヤS1、または、共通キャリヤC→第1サンギヤS1→第2サンギヤS2とする必要があり、共通キャリヤCを最後にしてはならないということである。
【0042】
前述のスプライン係合順序とするためには、図3及び図4に示すように、
(L31−L32)の値が、(L21−L22)の値、(L11−L12)の値のいずれかより、大きくなるようにすること。
あるいは、(L31−L32)の値が、(L21−L22)の値、及び(L11−L12)の値より、大きくなるようにすること。
という寸法関係になるように構成する。
【0043】
ここで、L11,L21,L31は、モータケース2の端面から、それぞれ、第2モータスプライン部MS2の端部、第1モータスプライン部MS1の端部、出力ギヤスプライン部OSの端部までの距離である。
L12,L22,L32は、ギヤハウジング3の端面から、それぞれ、第2ギヤスプライン部GS2の端部、第1ギヤスプライン部GS1の端部、キャリヤスプライン部CSの端部までの距離である。
【0044】
次に、効果を説明する。
第1実施例のハイブリッド駆動装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0045】
(1)ハイブリッド駆動装置の電動機構成部20と動力伝達構成部30を組付ける際に、動力伝達構成部30側のラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1リングギヤR1をギヤハウジング3の外側から手動により回動可能な構成にしたため、電動モータの駆動用電源装置や、駆動制御装置も不要であり、電源配線、制御信号配線の着脱作業も不要となり、組付けコストを低減できる。
【0046】
(2)前記電動機を2軸3層モータMとし、前記遊星歯車列を、多板ブレーキ10と多板クラッチ7とを有するラビニョウ型複合遊星歯車列Gとし、前記電動機構成部30は、両モータ軸8,9と同軸上に出力ギヤ11を有し、前記電動機構成部20に含まれる第1モータ軸8、第2モータ軸9、出力ギヤ11の外周面に形成された第1モータスプライン部MS1、第2モータスプライン部MS2、出力ギヤスプライン部OSと、前記動力伝達構成部30に含まれる第1サンギヤS1、第2サンギヤS2、共通キャリヤCの内周面に形成された第1ギヤスプライン部GS1、第2ギヤスプライン部GS2、キャリヤスプライン部CSと、をそれぞれ位相合わせして係合する位相合わせ機構を、ギヤハウジング3の外側から前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1リングギヤR1を手動により回動可能とする機構としたため、3箇所のスプライン係合部を有しながらも、電動モータの駆動を不要にして容易に電動機構成部20と動力伝達構成部30を組み付けることができる。
【0047】
(3)電動機構成部20と動力伝達構成部30との組み付け時、第1モータ軸8と第1サンギヤS1との係合と、第2モータ軸9と第2サンギヤS2の係合と、出力ギヤ11と共通キャリヤCの係合と、を行う順序として、少なくとも出力ギヤ11と共通キャリヤCの係合が最後の係合にならないように、モータケース2の端面からそれぞれの第1モータスプライン部MS1、第2モータスプライン部MS2、出力ギヤスプライン部OSまでの距離と、ギヤハウジング3の端面からそれぞれの第1ギヤスプライン部GS1、第2ギヤスプライン部GS2、キャリヤスプライン部CSまでの距離と、の寸法関係を設定したため、スプライン溝の位相合わせがより小さな力で可能となり、確実に位相合わせを行なうことができるハイブリッド駆動装置を提供することができる。
【0048】
(4)位相合わせ機構は、第1リングギヤR1に位相合わせプレート31を連結し、該位相合わせプレート31の周上に複数の穴部31aを形成し、該複数の穴部31aと対応するギヤハウジング3の軸方向位置に支点穴部3aを形成し、支点穴部3aに差し込んだロッド部材32の先端部を穴部31aに差し込みながら揺動させることにより第1リングギヤR1を回動させる機構であるため、穴部3a,31aとロッド部材32による簡単な機構により、スプライン溝の位相合わせを行うことができる。
【0049】
(5)電動機構成部20と動力伝達構成部30との組み付け時、第1モータ軸8と第1サンギヤS1との係合と、第2モータ軸9と第2サンギヤS2の係合と、出力ギヤ11と共通キャリヤCの係合と、を行う順序として、少なくとも出力ギヤ11と共通キャリヤCの係合が最後の係合にならない組み付けを行うようにしたため、スプライン溝の位相合わせがより小さな力で可能となり、確実に位相合わせを行なうことができるハイブリッド駆動装置の組み付け方法を提供することができる。
【0050】
以上、本発明のハイブリッド駆動装置を第1実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この第1実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0051】
例えば、第1実施例では、モータとして2ロータ・1ステータによる2軸3層モータの例を示したが、1ロータ・1ステータの同期モータや2以上のロータや2以上のステータを有するモータにも適用することができる。
【0052】
第1実施例では、遊星歯車列として、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの例を示したが、シングルピニオン型遊星歯車列やダブルピニオン型遊星歯車列を1つ、若しくは、複数列設けたものであっても適用することができる。
【0053】
位相合わせ機構としては、ハイブリッド駆動装置の組み付け時、ギヤハウジング部材の外側から遊星歯車列のリングギヤを回動可能とする機構であれば、第1実施例のように手動による機構に限られることはなく、アクチュエータを用いた機構としても良い。また、第1実施例の位置合わせ機構において、ギヤハウジング3に開穴した支点穴部として、例えば、ブリーザ穴等を利用するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のハイブリッド駆動装置を示す概略全体図である。
【図2】第1実施例のハイブリッド駆動装置の電動機構成部と動力伝達構成部を示す分解断面図である。
【図3】第1実施例のハイブリッド駆動装置の電動機構成部を示す要部拡大断面図である。
【図4】第1実施例のハイブリッド駆動装置の動力伝達構成部を示す要部拡大断面図である。
【図5】第1実施例のハイブリッド駆動装置の位相合わせ機構を示す図である。
【図6】第1実施例のハイブリッド駆動装置のラビニョウ型複合遊星歯車列の共線図である。
【図7】第1実施例のハイブリッド駆動装置において電動機構成部と動力伝達構成部とのスプライン溝の位相合わせ時における共線図である。
【符号の説明】
E エンジン
M 2軸3層モータ(電動機)
G ラビニョウ型複合遊星歯車列(遊星歯車列)
S1 第1サンギヤ
S2 第2サンギヤ
R1 第1リングギヤ
R2 第2リングギヤ
P1 第1ピニオン
P2 第2ピニオン
C 共通キャリヤ
D 駆動出力機構
1 モータカバー(モータケース部材)
2 モータケース(モータケース部材)
3 ギヤハウジング(ギヤハウジング部材)
3a 支点穴部
4 フロントカバー
5 エンジン出力軸
6 フライホイールダンパー
7 多板クラッチ
8 第1モータ軸(電動機軸)
9 第2モータ軸(電動機軸)
10 多板ブレーキ
11 出力ギヤ
20 電動機構成部
30 動力伝達構成部
31 位相合わせプレート
31a 穴部
MS1 第1モータスプライン部
MS2 第2モータスプライン部
OS 出力ギヤスプライン部
GS1 第1ギヤスプライン部
GS2 第2ギヤスプライン部
CS キャリヤスプライン部
Claims (5)
- モータケース部材に内蔵され、永久磁石が埋設されたロータに連結された電動機軸を含む電動機を有する電動機構成部と、ギヤハウジング部材に内蔵され、サンギヤとリングギヤとキャリヤを含む遊星歯車列を有する動力伝達構成部と、により構成され、
前記電動機構成部と前記動力伝達構成部との組み付け時、電動機軸の外周面に形成された軸係合溝と、サンギヤの内周面に形成されたギヤ係合溝と、を位相合わせして係合し、モータケース部材とギヤハウジング部材とを固定するハイブリッド駆動装置において、
前記ハイブリッド駆動装置の組み付け時、ギヤハウジング部材の外側から遊星歯車列のリングギヤを回動可能とする位相合わせ機構を設けたことを特徴とするハイブリッド駆動装置。 - 請求項1に記載のハイブリッド駆動装置において、
前記電動機は、コイルを巻いた固定電機子としてのステータと、ステータの内側に配置し、永久磁石を埋設したインナーロータと、ステータの外側に配置し、永久磁石を埋設したアウターロータと、前記インナーロータに固定された第1モータ軸と、前記アウターロータに固定された第2モータ軸と、を有する2軸3層モータであり、
前記遊星歯車列は、互いに噛み合う第1ピニオンと第2ピニオンを支持する共通キャリヤと、第1ピニオンに噛み合う第1サンギヤ及び第1リングギヤと、第2ピニオンに噛み合う第2サンギヤ及び第2リングギヤと、第1リングギヤをギヤハウジング部材に固定可能な多板ブレーキと、第2リングギヤをエンジンに断接可能な多板クラッチと、を有するラビニョウ型複合遊星歯車列であり、
前記電動機構成部は、前記両モータ軸と同軸上に出力ギヤを有し、
前記電動機構成部に含まれる第1モータ軸、第2モータ軸、出力ギヤの外周面に形成された軸係合溝と、前記動力伝達構成部に含まれる第1サンギヤ、第2サンギヤ、共通キャリヤの内周面に形成されたギヤ係合溝と、をそれぞれ位相合わせして係合する位相合わせ機構を、ギヤハウジング部材の外側から前記ラビニョウ型複合遊星歯車列の第1リングギヤを回動可能とする機構としたことを特徴とするハイブリッド駆動装置。 - 請求項2に記載のハイブリッド駆動装置において、
前記電動機構成部と前記動力伝達構成部との組み付け時、第1モータ軸と第1サンギヤとの係合と、第2モータ軸と第2サンギヤの係合と、出力ギヤと共通キャリヤの係合と、を行う順序として、少なくとも出力ギヤと共通キャリヤの係合が最後の係合にならないように、モータケース部材の端面からそれぞれの軸係合溝までの距離と、ギヤハウジング部材の端面からそれぞれのギヤ係合溝までの距離と、の寸法関係を設定していることを特徴とするハイブリッド駆動装置。 - 請求項2または請求項3に記載のハイブリッド駆動装置において、
前記位相合わせ機構は、第1リングギヤに位相合わせプレートを連結し、該位相合わせプレートの周上に複数の穴部を形成し、該複数の穴部と対応する前記ギヤハウジング部材の軸方向位置に支点穴部を形成し、支点穴部に差し込んだロッド部材の先端部を穴部に差し込みながら揺動させることにより第1リングギヤを回動させる機構であることを特徴とするハイブリッド駆動装置。 - 請求項2に記載のハイブリッド駆動装置において、
前記電動機構成部と前記動力伝達構成部との組み付け時、第1モータ軸と第1サンギヤとの係合と、第2モータ軸と第2サンギヤの係合と、出力ギヤと共通キャリヤの係合と、を行う順序として、少なくとも出力ギヤと共通キャリヤの係合が最後の係合にならない組み付けを行うことを特徴とするハイブリッド駆動装置の組み付け方法。
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