JP2004204461A - 建物用滑り止めおよび段板複合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】滑り止め効果を充分に発揮すると共に踏感を満足させ、且つ段板との接合箇所の密着を完全として塵埃の侵入を阻止すると共に、接合箇所における部材のめくり上がりを防止する建物用滑り止めと、それを装着した段板複合体を提供すること。
【解決手段】水平片1から前部垂下片2と短い後部垂下片3とが曲成された硬質材料製の基体4と、基体における前部垂下片の下端縁から上縁迄を被覆する前側被覆片5の上縁に水平片上面を被覆する厚い上側被覆片6が前縁が連続し且つ基体と一体成形される軟質材料製の被覆体7とを具備し、後部垂下片前後壁には爪条8が突設されると共に、上側被覆片の後端縁上側には後方に突設する爪条の頂部より更に後方に突出する頂部を有する接合突縁9が突設されている建物用滑り止め。
【選択図】 図3
【解決手段】水平片1から前部垂下片2と短い後部垂下片3とが曲成された硬質材料製の基体4と、基体における前部垂下片の下端縁から上縁迄を被覆する前側被覆片5の上縁に水平片上面を被覆する厚い上側被覆片6が前縁が連続し且つ基体と一体成形される軟質材料製の被覆体7とを具備し、後部垂下片前後壁には爪条8が突設されると共に、上側被覆片の後端縁上側には後方に突設する爪条の頂部より更に後方に突出する頂部を有する接合突縁9が突設されている建物用滑り止め。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物用滑り止め、特に個人住宅等に使用される建物用滑り止めと建物用滑り止めを装着した段板複合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では個人住宅の階段でも滑り止めを使用することが多くなり、特に階段の段板と接合して使用する滑り止めとして、水平片前端から前部垂下片が曲成されると共に該水平片後端から該前部垂下片より短い後部垂下片が曲成された硬質材料製の基体と、該基体における該前部垂下片の下端縁から該水平片後端に至る外面をシート状化粧材で被覆し、該後部垂下片の上部に後方に向けて弾性材を取り付けた滑り止めは従来公知である(例えば、特許文献1参照。)。このような従来例では、表面が薄い化粧シートで形成されているために、必要とする滑り止め効果を得ることが困難であると共に、滑り止めとしての踏感も満足が得難い。また別体に取り付けられた弾性材は、段板と滑り止めとの間に異物が挟まった状態となり、段板と滑り止めとの密着状態も充分とは言えず、化粧材のめくれ上がりや塵埃の侵入を防止する手段としては不満足を否めない。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−276112号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、前記従来品の欠点を除去するものであり、個人住宅等で段板の先端に取り付けて使用する滑り止めとして、滑り止め効果を充分に発揮すると共に踏感を満足させ、且つ段板との接合箇所の密着を完全として塵埃の侵入を完全に阻止すると共に、該接合箇所における部材のめくり上がりを防止する建物用滑り止めを提供すると共に、かかる建物用滑り止めを装着した段板複合体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の建物用滑り止めは、水平片前端から前部垂下片が曲成されると共に該水平片後端から該前部垂下片より短い後部垂下片が曲成された硬質材料製の基体と、該基体における該前部垂下片の下端縁から上縁迄の前面を被覆する前側被覆片の上縁に該水平片の前縁から後端迄の上面を被覆する厚い上側被覆片の前縁が連続し且つ該基体と一体成形される軟質材料製の被覆体とを具備する建物用滑り止めにおいて、該後部垂下片前後壁には爪条が突設されると共に、厚い該上側被覆片の後端縁上側には後方に突設する該爪条の頂部より更に後方に突出する頂部を有する接合突縁が突設されていることを特徴とし、段板との接合時に、該上側被覆片の該接合突縁は該段板の外収容切欠の後壁に圧接して隙間を空けないようにするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる建物用滑り止めは、水平片前端から前部垂下片が曲成されると共に該水平片後端から該前部垂下片より短い後部垂下片が曲成された硬質材料製の基体と、該基体における該前部垂下片の下端縁から上縁迄の前面を被覆する前側被覆片の上縁に該水平片の前縁から後端迄の上面を被覆する厚い上側被覆片の前縁が連続し且つ該基体と一体成形される軟質材料製の被覆体とを具備する建物用滑り止めにおいて、該後部垂下片前後壁には爪条が突設されると共に、厚い該上側被覆片の後端縁上側には後方に突設する該爪条の頂部より更に後方に突出する頂部を有する接合突縁が突設されていることを主な特徴とする。
【0007】
さらに、前記基体の剛性を増加させるために、前記基体には、長さ方向に沿う突条が膨出されていることを特徴とする。
【0008】
また、踏感をより良好にするために、前記上側被覆片には、長さ方向に沿う緩衝空隙が形成されることを特徴とする。
【0009】
さらに、前記建物用滑り止めを段板に装着した段板複合体において、該段板端部には該建物用滑り止めの上面と該段板の上面とがほぼ同高となる状態で該建物用滑り止めが収容装着される深さおよび奥行を有すると共に該建物用滑り止めの前記爪条が挿入される係止溝を含む収容切欠が設けられ、また該段板の該収容切欠に該建物用滑り止めが装着されたときに、該段板は前記前部垂下片の下端から突出しない厚さとされると共に、前記上側被覆片の前記接合突縁は該収容切欠の後壁に圧接していることを特徴とする。
【0010】
【実施例】
本発明の実施例について添付図面を参照して説明する。
図1において、符号Gは階段の側桁であり、側桁Gに横方向および縦方向に段状に連続して切り込んだ凹溝のうち、横向きの各凹溝に各段板Dの両側端部を挿入固定し、また縦向きの各凹溝に各蹴込み板Kを挿入固定することによって階段が構成される。本発明の要点は、この段板Dの前端に取り付けられる建物用滑り止めNにある。建物用滑り止めNは、図3に断面が示されるように、水平片1前端から前部垂下片2が曲成されると共に水平片1後端から前部垂下片2より短い後部垂下片3が曲成された金属又は硬質合成樹脂等の硬質材料製の基体4と、基体4における前部垂下片2の下端縁から上縁迄の前面を被覆する前側被覆片5の上縁に水平片1の前縁から後端迄の上面を被覆する厚い上側被覆片6の前縁が連続し且つ基体4と一体成形される軟質合成樹脂等の軟質材料製の被覆体7とを具備する。そして後部垂下片3の前後壁には爪条8、必要に応じて逆目爪条が突設されると共に、厚い上側被覆片6の後端縁上側には後方に突設する爪条8の頂部より更に後方に突出する頂部を有した通常断面略三角形状の接合突縁9が突設されている。上側被覆片6上面には、滑り止め凹凸条10が形成され、また基体4には長さ方向に沿う突条11が数条膨出状に形成されている。さらに上側被覆片6には、長さ方向に沿う緩衝空隙12が形成される。また基体4の裏面には感圧接着層を設けることができる。
【0011】
図2には、建物用滑り止めNを段板Dに取り付けた状態が示されている。段板Dの滑り止め取付部となる段板端部には、予め建物用滑り止めNの上面と段板Dの上面がほぼ等しくなる状態で建物用滑り止めを収容装着する深さおよび奥行を有すると共に爪条8が挿入される係止溝13を含む収容切欠14が切欠かれている。建物用滑り止めNを段板Dに固着するには、基体4の裏面に感圧接着層を設けておくか、又は接着剤を塗布した上で、建物用滑り止めNの後部垂下片3における爪条8を段板Dの係止溝13に圧入すると共に、基体4の裏面の接着層を収容切欠14の上面に圧着した状態で固着作業を完了する。上側被覆片6の後方に突出する接合突縁9の頂部は爪条8の頂部より更に後方に突出しているから、爪条8を係止溝13に圧入した場合に、接合突縁9の頂部は段板Dにおける収容切欠14の後壁に圧接され、接合突縁9は容易に弾性変形により収縮した状態で隙間を閉塞し、段板Dと建物用滑り止めNとは、一筋の接続線の外観を示す状態で連続した表面を形成することになり、部分のめくれ上がりが防止されると共に隙間を生じて塵埃が侵入することがない。
【0012】
段板Dに固着された建物用滑り止めNは、硬質材料製の基体4上に、基体4と一体成形される軟質材料製の被覆体7の上側被覆片6が存在するから、充分な滑り止め効果と、滑り止め部の心地よい踏感を得ることができる。また上側被覆片6上面に滑り止め凹凸条10を形成することにより、更に滑り止め効果を向上させることができる。さらに基体4に長さ方向に沿う突条11を膨出させることにより、基体4の剛性を増加させることができる。また上側被覆片6に長さ方向に沿う緩衝空隙12を形成することにより踏感をより良好にすることができる。段板Dに建物用滑り止めNを予め装着した段板複合体も、階段における既製部品として有用であり、段板複合体には予め所定寸法とされた単板、合板、パーティクルボード等木質系材料の段板Dが多用される。段板複合体は、建物用滑り止めNを段板Dに取り付けた状態を示す図2において、蹴込み板Kを除いた縦断面を有し、前記したように段板Dに装着された建物用滑り止めNは、上面が段板Dの上面とほぼ同高とされる。また段板Dは建物用滑り止めNにおける前部垂下片2の下端から突出しない厚さとされ、前方から段板Dがはみ出して見えないようにする。そして上側被覆片6の接合突縁9が収容切欠14の後壁に圧接していることも前述のとおりである。なお符号15は段板D下面に予め凹設した蹴込み板用凹溝である。段板Dに装着された建物用滑り止めNの両端部は、図1に示されるように、階段の側桁Gにおける横向きの各凹溝に挿入固定されるから、建物用滑り止めNの剥離脱落はさらに防止される。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、次のような効果を奏する。
A.硬質材料製の基体上に、基体と一体成形される軟質材料製の被覆体の上側被覆片が存在するから、充分な滑り止め効果と、滑り止め部の心地よい踏感を得ることができる。
B.厚い軟質材料製の上側被覆片の後端縁上側には後方に突設する爪条の頂部より更に後方に突出する頂部を有した断面略三角形状の接合突縁が突設されているので、爪条を段板の係止溝に圧入した場合に、接合突縁の頂部は段板における収容切欠の後壁に圧接され、接合突縁は容易に弾性変形により収縮した状態で隙間を閉塞し、段板と滑り止めとは、一筋の接続線の外観を示す状態で連続した表面を形成することになり、部分のめくれ上がりが防止されると共に隙間を生じて塵埃が侵入することがない。
C.基体に、長さ方向に沿う突条を膨出させれば、基体の剛性を増加させることができる。
D.上側被覆片に、長さ方向に沿う緩衝空隙を形成すれば、踏感をより良好にする。
E.前記した建物用滑り止めを段板に装着した段板複合体は、建物用滑り止めの上面と段板の上面がほぼ同高とされるので、歩行時に躓くようなようなことがなく、また段板は前部垂下片の下端から突出しない厚さとされるので前方から段板がはみ出して見えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】建物用滑り止めを装備した段板を備えた階段の斜視図である。
【図2】建物用滑り止めを装着した段板の縦断面図である。
【図3】建物用滑り止めの断面図である。
【符号の説明】
1 水平片
2 前部垂下片
3 後部垂下片
4 基体
5 前側被覆片
6 上側被覆片
7 被覆体
8 爪条
9 接合突縁
10 滑り止め凹凸条
11 突条
12 緩衝空隙
13 係止溝
14 収容切欠
D 段板
N 建物用滑り止め
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物用滑り止め、特に個人住宅等に使用される建物用滑り止めと建物用滑り止めを装着した段板複合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では個人住宅の階段でも滑り止めを使用することが多くなり、特に階段の段板と接合して使用する滑り止めとして、水平片前端から前部垂下片が曲成されると共に該水平片後端から該前部垂下片より短い後部垂下片が曲成された硬質材料製の基体と、該基体における該前部垂下片の下端縁から該水平片後端に至る外面をシート状化粧材で被覆し、該後部垂下片の上部に後方に向けて弾性材を取り付けた滑り止めは従来公知である(例えば、特許文献1参照。)。このような従来例では、表面が薄い化粧シートで形成されているために、必要とする滑り止め効果を得ることが困難であると共に、滑り止めとしての踏感も満足が得難い。また別体に取り付けられた弾性材は、段板と滑り止めとの間に異物が挟まった状態となり、段板と滑り止めとの密着状態も充分とは言えず、化粧材のめくれ上がりや塵埃の侵入を防止する手段としては不満足を否めない。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−276112号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、前記従来品の欠点を除去するものであり、個人住宅等で段板の先端に取り付けて使用する滑り止めとして、滑り止め効果を充分に発揮すると共に踏感を満足させ、且つ段板との接合箇所の密着を完全として塵埃の侵入を完全に阻止すると共に、該接合箇所における部材のめくり上がりを防止する建物用滑り止めを提供すると共に、かかる建物用滑り止めを装着した段板複合体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の建物用滑り止めは、水平片前端から前部垂下片が曲成されると共に該水平片後端から該前部垂下片より短い後部垂下片が曲成された硬質材料製の基体と、該基体における該前部垂下片の下端縁から上縁迄の前面を被覆する前側被覆片の上縁に該水平片の前縁から後端迄の上面を被覆する厚い上側被覆片の前縁が連続し且つ該基体と一体成形される軟質材料製の被覆体とを具備する建物用滑り止めにおいて、該後部垂下片前後壁には爪条が突設されると共に、厚い該上側被覆片の後端縁上側には後方に突設する該爪条の頂部より更に後方に突出する頂部を有する接合突縁が突設されていることを特徴とし、段板との接合時に、該上側被覆片の該接合突縁は該段板の外収容切欠の後壁に圧接して隙間を空けないようにするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる建物用滑り止めは、水平片前端から前部垂下片が曲成されると共に該水平片後端から該前部垂下片より短い後部垂下片が曲成された硬質材料製の基体と、該基体における該前部垂下片の下端縁から上縁迄の前面を被覆する前側被覆片の上縁に該水平片の前縁から後端迄の上面を被覆する厚い上側被覆片の前縁が連続し且つ該基体と一体成形される軟質材料製の被覆体とを具備する建物用滑り止めにおいて、該後部垂下片前後壁には爪条が突設されると共に、厚い該上側被覆片の後端縁上側には後方に突設する該爪条の頂部より更に後方に突出する頂部を有する接合突縁が突設されていることを主な特徴とする。
【0007】
さらに、前記基体の剛性を増加させるために、前記基体には、長さ方向に沿う突条が膨出されていることを特徴とする。
【0008】
また、踏感をより良好にするために、前記上側被覆片には、長さ方向に沿う緩衝空隙が形成されることを特徴とする。
【0009】
さらに、前記建物用滑り止めを段板に装着した段板複合体において、該段板端部には該建物用滑り止めの上面と該段板の上面とがほぼ同高となる状態で該建物用滑り止めが収容装着される深さおよび奥行を有すると共に該建物用滑り止めの前記爪条が挿入される係止溝を含む収容切欠が設けられ、また該段板の該収容切欠に該建物用滑り止めが装着されたときに、該段板は前記前部垂下片の下端から突出しない厚さとされると共に、前記上側被覆片の前記接合突縁は該収容切欠の後壁に圧接していることを特徴とする。
【0010】
【実施例】
本発明の実施例について添付図面を参照して説明する。
図1において、符号Gは階段の側桁であり、側桁Gに横方向および縦方向に段状に連続して切り込んだ凹溝のうち、横向きの各凹溝に各段板Dの両側端部を挿入固定し、また縦向きの各凹溝に各蹴込み板Kを挿入固定することによって階段が構成される。本発明の要点は、この段板Dの前端に取り付けられる建物用滑り止めNにある。建物用滑り止めNは、図3に断面が示されるように、水平片1前端から前部垂下片2が曲成されると共に水平片1後端から前部垂下片2より短い後部垂下片3が曲成された金属又は硬質合成樹脂等の硬質材料製の基体4と、基体4における前部垂下片2の下端縁から上縁迄の前面を被覆する前側被覆片5の上縁に水平片1の前縁から後端迄の上面を被覆する厚い上側被覆片6の前縁が連続し且つ基体4と一体成形される軟質合成樹脂等の軟質材料製の被覆体7とを具備する。そして後部垂下片3の前後壁には爪条8、必要に応じて逆目爪条が突設されると共に、厚い上側被覆片6の後端縁上側には後方に突設する爪条8の頂部より更に後方に突出する頂部を有した通常断面略三角形状の接合突縁9が突設されている。上側被覆片6上面には、滑り止め凹凸条10が形成され、また基体4には長さ方向に沿う突条11が数条膨出状に形成されている。さらに上側被覆片6には、長さ方向に沿う緩衝空隙12が形成される。また基体4の裏面には感圧接着層を設けることができる。
【0011】
図2には、建物用滑り止めNを段板Dに取り付けた状態が示されている。段板Dの滑り止め取付部となる段板端部には、予め建物用滑り止めNの上面と段板Dの上面がほぼ等しくなる状態で建物用滑り止めを収容装着する深さおよび奥行を有すると共に爪条8が挿入される係止溝13を含む収容切欠14が切欠かれている。建物用滑り止めNを段板Dに固着するには、基体4の裏面に感圧接着層を設けておくか、又は接着剤を塗布した上で、建物用滑り止めNの後部垂下片3における爪条8を段板Dの係止溝13に圧入すると共に、基体4の裏面の接着層を収容切欠14の上面に圧着した状態で固着作業を完了する。上側被覆片6の後方に突出する接合突縁9の頂部は爪条8の頂部より更に後方に突出しているから、爪条8を係止溝13に圧入した場合に、接合突縁9の頂部は段板Dにおける収容切欠14の後壁に圧接され、接合突縁9は容易に弾性変形により収縮した状態で隙間を閉塞し、段板Dと建物用滑り止めNとは、一筋の接続線の外観を示す状態で連続した表面を形成することになり、部分のめくれ上がりが防止されると共に隙間を生じて塵埃が侵入することがない。
【0012】
段板Dに固着された建物用滑り止めNは、硬質材料製の基体4上に、基体4と一体成形される軟質材料製の被覆体7の上側被覆片6が存在するから、充分な滑り止め効果と、滑り止め部の心地よい踏感を得ることができる。また上側被覆片6上面に滑り止め凹凸条10を形成することにより、更に滑り止め効果を向上させることができる。さらに基体4に長さ方向に沿う突条11を膨出させることにより、基体4の剛性を増加させることができる。また上側被覆片6に長さ方向に沿う緩衝空隙12を形成することにより踏感をより良好にすることができる。段板Dに建物用滑り止めNを予め装着した段板複合体も、階段における既製部品として有用であり、段板複合体には予め所定寸法とされた単板、合板、パーティクルボード等木質系材料の段板Dが多用される。段板複合体は、建物用滑り止めNを段板Dに取り付けた状態を示す図2において、蹴込み板Kを除いた縦断面を有し、前記したように段板Dに装着された建物用滑り止めNは、上面が段板Dの上面とほぼ同高とされる。また段板Dは建物用滑り止めNにおける前部垂下片2の下端から突出しない厚さとされ、前方から段板Dがはみ出して見えないようにする。そして上側被覆片6の接合突縁9が収容切欠14の後壁に圧接していることも前述のとおりである。なお符号15は段板D下面に予め凹設した蹴込み板用凹溝である。段板Dに装着された建物用滑り止めNの両端部は、図1に示されるように、階段の側桁Gにおける横向きの各凹溝に挿入固定されるから、建物用滑り止めNの剥離脱落はさらに防止される。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、次のような効果を奏する。
A.硬質材料製の基体上に、基体と一体成形される軟質材料製の被覆体の上側被覆片が存在するから、充分な滑り止め効果と、滑り止め部の心地よい踏感を得ることができる。
B.厚い軟質材料製の上側被覆片の後端縁上側には後方に突設する爪条の頂部より更に後方に突出する頂部を有した断面略三角形状の接合突縁が突設されているので、爪条を段板の係止溝に圧入した場合に、接合突縁の頂部は段板における収容切欠の後壁に圧接され、接合突縁は容易に弾性変形により収縮した状態で隙間を閉塞し、段板と滑り止めとは、一筋の接続線の外観を示す状態で連続した表面を形成することになり、部分のめくれ上がりが防止されると共に隙間を生じて塵埃が侵入することがない。
C.基体に、長さ方向に沿う突条を膨出させれば、基体の剛性を増加させることができる。
D.上側被覆片に、長さ方向に沿う緩衝空隙を形成すれば、踏感をより良好にする。
E.前記した建物用滑り止めを段板に装着した段板複合体は、建物用滑り止めの上面と段板の上面がほぼ同高とされるので、歩行時に躓くようなようなことがなく、また段板は前部垂下片の下端から突出しない厚さとされるので前方から段板がはみ出して見えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】建物用滑り止めを装備した段板を備えた階段の斜視図である。
【図2】建物用滑り止めを装着した段板の縦断面図である。
【図3】建物用滑り止めの断面図である。
【符号の説明】
1 水平片
2 前部垂下片
3 後部垂下片
4 基体
5 前側被覆片
6 上側被覆片
7 被覆体
8 爪条
9 接合突縁
10 滑り止め凹凸条
11 突条
12 緩衝空隙
13 係止溝
14 収容切欠
D 段板
N 建物用滑り止め
Claims (4)
- 水平片前端から前部垂下片が曲成されると共に該水平片後端から該前部垂下片より短い後部垂下片が曲成された硬質材料製の基体と、該基体における該前部垂下片の下端縁から上縁迄の前面を被覆する前側被覆片の上縁に該水平片の前縁から後端迄の上面を被覆する厚い上側被覆片の前縁が連続し且つ該基体と一体成形される軟質材料製の被覆体とを具備する建物用滑り止めにおいて、該後部垂下片前後壁には爪条が突設されると共に、厚い該上側被覆片の後端縁上側には後方に突設する該爪条の頂部より更に後方に突出する頂部を有する接合突縁が突設されていることを特徴とする建物用滑り止め。
- 前記基体には、長さ方向に沿う突条が膨出されていることを特徴とする請求項1記載の建物用滑り止め。
- 前記上側被覆片には、長さ方向に沿う緩衝空隙が形成されることを特徴とする請求項1または請求項2項記載の建物用滑り止め。
- 前記請求項1乃至3記載のいずれか1項記載の建物用滑り止めを段板に装着した段板複合体において、該段板端部には該建物用滑り止めの上面と該段板の上面とがほぼ同高となる状態で該建物用滑り止めが収容装着される深さおよび奥行を有すると共に該建物用滑り止めの前記爪条が挿入される係止溝を含む収容切欠が設けられ、また該段板の該収容切欠に該建物用滑り止めが装着されたときに、該段板は前記前部垂下片の下端から突出しない厚さとされると共に、前記上側被覆片の前記接合突縁は該収容切欠の後壁に圧接していることを特徴とする段板複合体。
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ID=32810620
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JP2002371851A Pending JP2004204461A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 建物用滑り止めおよび段板複合体 |
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JP (1) | JP2004204461A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104499664A (zh) * | 2014-12-17 | 2015-04-08 | 张跃 | 一种轻量的混凝土楼梯及其制作方法 |
JP2016089585A (ja) * | 2014-11-11 | 2016-05-23 | トキハ産業株式会社 | 屋内建築物用の段鼻構造 |
-
2002
- 2002-12-24 JP JP2002371851A patent/JP2004204461A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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