JPH0534231U - 階段の踏み板止め用クサビ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 踏み板や側板等との接触面に凹凸状の接着剤
溜め部を形成してあるので、簡単に取着でき、外れにく
くすることが出来る。 【構成】 側板１に設けてある踏み板挿入凹部２の下面
２ａと、該踏み板挿入凹部２に挿入された踏み板３の下
面３ａと、から形成される外方拡大のクサビ挿入溝４に
嵌入される階段の踏み板止め用クサビにおいて、踏み板
３との接触面に凹凸状の接着剤溜め部５ａ，５ａ，・・
・を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として一般住宅の階下と階上とを結ぶ階段に使用される階段の踏 み板止め用クサビに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、この種の階段の踏み板止め用クサビとしては、図４及び図５に示す ように、踏み板（イ），（イ），・・・の端部を側板（ロ）の奥側に設けてある 踏み板挿入凹部（ハ），（ハ），・・・に挿入され、下方に位置する踏み板（イ ）の奥側端部と、該踏み板（イ）の上方に隣接する踏み板（イ）の前端部の下面 との間に蹴込み板（ニ）を配置連結した階段の、踏み板挿入凹部（ハ）の奥側下 方に向かって傾斜する下面と、該踏み板挿入凹部（ハ）に挿入された踏み板（イ ）の下面と、から形成される外方拡大のクサビ挿入溝（ホ）に、該クサビ挿入溝 （ホ）に対応する断面三角形状の塩化ビニル製のクサビ本体（ヘ）の踏み板（イ ）や側板（ロ）の踏み板挿入凹部（ハ）との平滑な接触面（ト），（ト）に酢ビ 系接着剤を塗布し、嵌入接着して使用されるものが汎く知られていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記のような従来の技術にあっては、クサビ本体（ヘ）の接触 面（ト）が平滑であるために、クサビ本体（ヘ）と接着剤との接着が充分効かず 、クサビ本体（ヘ）が抜けるという問題があった。そのため、クサビ本体（ヘ） と踏み板（イ）又は側板（ロ）とを針で固定してクサビ本体（ヘ）が抜けないよ うにしていたが、その作業に手間がかかるという問題があった。

【０００４】 本考案は、係る上記の問題を解決するために考案されたものである。すなわち 、その課題は、簡単に取着でき、外れにくい階段の踏み板止め用クサビを提供す ることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の階段の踏み板止め用クサビは、上述した問題を解決するものであり、 側板や桁等に設けてある踏み板挿入凹部の下面と、該踏み板挿入凹部に挿入され た踏み板の下面と、から形成される外方拡大のクサビ挿入溝に嵌入される階段の 踏み板止め用クサビにおいて、踏み板や側板等との接触面に凹凸状の接着剤溜め 部を形成して成るものである。

【０００６】

【作用】

本考案の階段の踏み板止め用クサビは、上記した構成をしており、踏み板や側 板等との接触面に形成してある接着剤溜め部に接着剤が浸入硬化し、接触面と接 着剤とが外れなくなる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を図面に示した実施例に基づいて詳細に説明する。

【０００８】 図１及び図２に示す階段の踏み板止め用クサビは、本考案の一実施例であり、 側板１に設けてある踏み板挿入凹部２の下面２ａと、該踏み板挿入凹部２に挿入 された踏み板３の下面３ａと、から形成される外方拡大のクサビ挿入溝４に嵌入 される階段の踏み板止め用クサビにおいて、踏み板３との接触面に凹凸状の接着 剤溜め部５ａ，５ａ，・・・を形成して成るものである。

【０００９】 階段は、階下の床面から階上の床面に架け渡されたものであって、壁面側に設 けてある側板１の奥側には、踏み板挿入凹部２，２，・・・が略水平に形成され ており、該踏み板挿入凹部２，２，・・・には、該側板１の長手方向と直交して 、細長い平板状の踏み板３，３，・・・の端部がそれぞれ挿入されており、下方 に位置する踏み板３の奥側端部と該踏み板３の上方に隣接する他の踏み板３の前 端部の下面との間には、この隣接する上下の踏み板３，３との間の開口部を塞ぐ ように蹴込み板６が設けられている。更に、踏み板３の裏面には、棒状の補強桟 ７が設けてある。

【００１０】 又、側板１の踏み板挿入凹部２の下方に位置する下面２ａが、その中程から奥 側端部まで奥側下方に向かって傾斜しており、この傾斜部と踏み板挿入凹部２に 挿入されている踏み板３の下面３ａとによって形成される鋭角な外方拡大のクサ ビ挿入溝４には、該クサビ挿入溝４に対応した塩化ビニル樹脂製の踏み板止め用 クサビ５が嵌入されている。該踏み板止め用クサビ５の踏み板３の下面３ａと踏 み板挿入凹部２の下面２ａの傾斜部との両接触面の角度は、該踏み板３の下面３ ａと踏み板挿入凹部２の下面２ａの傾斜部との角度よりもやや大きくなっている 。又、踏み板止め用クサビ５の踏み板３の下面３ａとの接触面には、ノコギリ刃 状をした三角形の接着剤溜め部５ａ，５ａ，・・・が形成されており、該接着剤 溜め部５ａの踏み板３の下面３ａとの接触外端角部が、踏み板止め用クサビ５の 打ち込み面５ｂの外側下方に向かって突出している。又、該踏み板止め用クサビ ５の接着剤溜め部５ａ，５ａ，・・・には、クサビ挿入溝４に打ち込む前に踏み 板止め用クサビ５の両接触面に塗布した酢ビ系の接着剤が溜まって硬化しており 、この接着剤でもって踏み板止め用クサビ５が踏み板３の下面３ａと踏み板挿入 凹部２の下面２ａの傾斜部に接着されている。

【００１１】 このように、踏み板止め用クサビ５の接着剤溜め部５ａ，５ａ，・・・に接着 剤が溜まり硬化するので、踏み板止め用クサビ５の表面と接着剤との接着力が弱 くても、接着剤溜め部５ａ内の接着剤でもって踏み板止め用クサビ５の移動を防 止するため、踏み板止め用クサビ５がクサビ挿入溝４から外れるということが発 生しにくく、更に、踏み板止め用クサビ５の接着剤溜め部５ａの踏み板３の下面 ３ａとの接触外端角部を踏み板止め用クサビ５の打ち込み面５ｂの外側下方に向 けて突出させたので、抜け防止の効果が、更に高くなっているのである。

【００１２】 尚、上記実施例においては、踏み板止め用クサビ５の接着剤溜め部５ａ，５ａ ，・・・を、踏み板３との接触面に形成したが、図３に示すように踏み板止め用 クサビ５の接着剤溜め部５ａ，５ａ，・・・を、踏み板３の下面３ａと踏み板挿 入凹部２の下面２ａの傾斜部との両接触面に形成しても良い。

【００１３】 又、上記実施例においては、踏み板止め用クサビ５を塩化ビニル樹脂製とした が、踏み板止め用クサビ５をＡＢＳ樹脂やポリカーボネート樹脂等の他の合成樹 脂製としても良いし、木製や金属製としても良い。

【００１４】 又、上記実施例においては、接着剤を酢ビ系の接着剤としたが、他の接着剤を 用いても良い。

【００１５】

【考案の効果】

本考案の階段の踏み板止め用クサビは、上記したような構成をしており、踏み 板止め用クサビをクサビ挿入溝に簡単に嵌入出来るし、踏み板止め用クサビがク サビ挿入溝から外れにくいという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の階段の踏み板止め用クサビの一実施例
を示す断面図である。

【図２】本考案の階段の踏み板止め用クサビの一実施例
を示す斜視図である。

【図３】本考案の階段の踏み板止め用クサビの他の実施
例を示す断面図である。

【図４】従来例の階段の踏み板止め用クサビを示す断面
図である。

【図５】従来例の階段の踏み板止め用クサビを示す斜視
図である。

【符号の説明】

１ 側面 ２ 踏み板挿入凹部 ２ａ 下面 ３ 踏み板 ３ａ 下面 ４ クサビ挿入溝 ５ 階段の踏み板止め用クサビ ５ａ 接着剤溜め部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 側板や桁等に設けてある踏み板挿入凹部
   の下面と、該踏み板挿入凹部に挿入された踏み板の下面
   と、から形成される外方拡大のクサビ挿入溝に嵌入され
   る階段の踏み板止め用クサビにおいて、踏み板や側板等
   との接触面に凹凸状の接着剤溜め部を形成して成る階段
   の踏み板止め用クサビ。