JP2004203019A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクを吐出する記録ヘッド1と、インク貯留するインクタンク11と、インクタンク11から供給されるインクを一時的に貯留するサブタンク15と、記録ヘッド1を非記録時にキャッピングすると共に、回復時に吐出されるインクを受ける回復桶3と、サブタンク15のインクを記録ヘッド1を介してサブタンク15に戻して再利用するインク循環路16、19と、回復桶3のインクをサブタンク14に戻して再使用するインク回収路20とを有し、回復桶3には異物をろ過するフィルタ10を着脱自在に装着した。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
本発明はインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平11−105303号公報
【特許文献2】特開平7−246711号公報
【特許文献3】特開平11−320913号公報
【特許文献4】特開2000−15836号公報
【0003】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の機能を有する記録装置、コンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報(記録情報)に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録材(被記録媒体)に文字や記号等を含む画像を記録するものである。
【0004】
このような記録装置には種々の方式があるが、そのうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うものであり、ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を形成するのが容易であるなどの利点を有している。
【0005】
このようなインクジェット記録装置においては、ヘッドの吐出口からインク滴を吐出して記録を行うことから、吐出口の状態が記録品位(画像品質)に大きく影響する。そこで、記録中に吐出口内に発生した気泡などで吐出不良(不吐出を含む)になると、加圧手段などでインクを記録ヘッド内に充填させて吐出口をリフレッシュ(回復)させる保守回復方法が行なわれている。また、長期放置や運送中におけるインクの自然蒸発による吐出口内のインクの増粘固着に備えて、密閉性の高いキャップ部材で吐出口を覆う(キャッピング)ことが行われている。
【0006】
ところで、近年、記録の高精細化の要請に応えてヘッドの吐出口の高密度化が急速に進んでおり、こうした吐出口の高密度化に伴って前記吐出口の回復を行う保守回復機構に対する要求が一層高まっている。特に、被記録媒体の搬送方向幅にわたって一度に記録できる、いわゆるフルライン型の長い記録ヘッド(フルラインヘッド)を用いるインクジェット記録装置においては、保守回復機構の長さが記録ヘッド長と同程度必要となるために大型になり、記録装置に対してどのように組み込むかが問題となっている。
【0007】
一方、例えば
【特許文献1】には加圧手段などでインクを記録ヘッド内に充填させて吐出口を回復させ、この充填に使用したインクを回収再使用する加圧循環方法が記載されている。
【0008】
この加圧循環方法について図5を参照して説明する。加圧循環方法でのインク系は、インクを吐出して記録を行う記録ヘッド101と、多量のインクを貯留するインクカートリッジ等のようなインクタンク102と、インクを一時的に貯留し、かつ大気連通口108と電極インク残量検知センサ109を有するサブタンク103と、記録ヘッド101から吐出されたインクを受けて回復処理するための回復桶104と、記録ヘッド101にインクを供給するための第1ポンプ105と、インクタンク102からサブタンク103にインクを供給すると共に回復桶104からインクを回収する吸引ポンプ等のような第2ポンプ106と、インク中に含まれる異物を除去するフィルタキット107と、から構成される。
【0009】
そして、インクカートリッジ等のようなインクタンク102内に貯留されているインクが、第2ポンプ106によってサブタンク103の所定の液位になるまで供給されて貯留され、記録ヘッド101にインクが供給可能な状態となる。印字時、すなわち記録時には、記録ヘッド101からインクが紙等の記録シートに対して吐出されて記録が行われ、サブタンク103内のインクが消費される。
【0010】
一方、記録ヘッド101の吐出回復時には、第2ポンプ106等によってインク循環が行われて、記録ヘッド101の回復処理が行われる。この時、記録ヘッド101のノズル101aから吐出されたインクは、回復桶104によって受けられ、第2ポンプ106の吸引によって、回復桶104から空気と共にフィルターキット107を経由してゴミ等の異物が取り除かれた後、サブタンク103の最高液位以上に設けられた空気層112に注入される。このとき、インクは重力によって下方に落下し、空気はサブタンク103の天面に設けられた大気連通口108から大気中に放出される。
【0011】
記録時にサブタンク103内のインクが消費され、電極インク残量検知センサ109が液面低下を検知すると、液面を所定の液位まで戻す。これらの動作を繰り返し、やがてインクカートリッジ102のインクが無くなるとインクカートリッジ102を交換する。
【0012】
また、
【特許文献2】には、プリンタ全体をコンパクトに構成することができる回復桶配置方法が提案されている。これを図6を参照して説明する。非記録時及び予備吐出時には、同図(a)に示すように、ヘッドホルダ121に保持された各記録ヘッド122〜122の吐出口は回復桶123に設けられたキャップ部材124により密閉されて、放置時のインクの自然蒸発による吐出口内のインクの増粘固着が防止されている。また、この状態で吐出口より予備吐出を行うことにより、記録時に吐出の行われない吐出口のインクの自然蒸発による増粘固着を防止している。
【0013】
そして、記録時には、同図(b)に示すように、記録ヘッド122を上方に、キャップ部材124及びブレード部材125を備えた回復桶123を図で左方にそれぞれ移動した後、再び記録ヘッド122を下方に移動させて回復桶ホルダ126を通過させることにより、記録ヘッド配列方向に搬送される被記録媒体に記録ヘッド122を近接させて記録を行う。
【0014】
ところで、以上説明した方法では、記録ヘッドが長尺化するにつれ大量のインクがフィルタを通過すること、回復桶が記録動作中は大気に露出されることなどから、使用期間が長くなるにつれ、フィルタに不純物が堆積して目詰まりを起こす。そのため、インク加圧循環系に使用されるチューブが圧力上昇で外れ、装置内をインクで汚すなどの障害が発生するおそれがある。
【0015】
そこで、
【特許文献3】にはフィルタの目詰まりを検出し、その検出結果に基
づいてインク加圧循環を停止する方法が、また
【特許文献4】にはフィルタの目詰まりを検出し、ユーザーにフィルタ交換を警告する方法が開示されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような方法は、あくまでフィルタの目詰まりが発生した場合の対処方法であって、フィルタの目詰まりを防止するしようとするものではない。このような加圧循環方法及び回復桶を用いる回復方法にあっては、フィルタ目詰まりの原因となる異物の外部からの混入を極力防止する構成が必要である。また、適切な濾過精度のフィルタを適切な場所に配置することや、フィルタの濾過面積をできるだけ大きくなるように装置内に組み込むことが必要である。
【0017】
本発明は上記のような課題に鑑みてなされたものであり、フィルタの目詰まりに起因する障害の発生を防止可能で、長期信頼性に優れるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置は、インクを吐出する記録ヘッドと、インク貯留するインクタンクと、インクタンクから供給されるインクを一時的に貯留するサブタンクと、記録ヘッドを非記録時にキャッピングすると共に、回復時に吐出されるインクを受ける回復桶と、サブタンクのインクを記録ヘッドを介してサブタンクに戻して再利用するインク循環路と、回復桶のインクをサブタンクに戻して再使用するインク回収路とを有し、更に前記回復桶に異物をろ過する異物ろ過手段を有する構成とした。
【0019】
ここで、ろ過手段は回復桶に着脱自在に装着されることが好ましい。また、記録時に回復桶を密閉する密閉手段を有することが好ましく、この場合、密閉手段は記録ヘッドに同動して記録時に回復桶を密閉することが好ましい。さらに、記録時に回復桶からインクを吸引してサブタンクに戻すことが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同記録装置のヘッド部の模式的構成図、図2は同記録装置のインク加圧循環システムの構成図である。
【0021】
先ず、図1を参照して、このインクジェット記録装置は、フルライン型インクジェット記録装置であり、被記録媒体(以下「用紙」という。)に対してインク滴を吐出して画像を形成するための4個の記録ヘッド1を用紙紙搬送方向に等間隔でヘッドホルダ2に保持して配置している。
【0022】
ヘッドホルダ2は、図示しないヘッドホルダ昇降機構部により所定の位置センサからの検出信号に基づいて、図の矢印方向に上下移動される。
【0023】
ここで、4個の記録ヘッド1はイエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各インクを吐出する記録ヘッドである。また、これら各記録用インクに定着促進液ヘッドを併用して用いる場合や、フォトインクを用いる場合は、定着促進液ヘッドや、フォトインク記録ヘッドをインク用記録ヘッドと同様に、ヘッドホルダ2に保持する構成とすることができる。
【0024】
また、各記録ヘッド1は、それぞれ、例えば、サーマル方式のヘッドであり、用紙の記録面に対向してインク吐出口が記録面全域に亘って複数個形成されるインク吐出部を有しており、各インク吐出口は、図1の紙面垂直方向に所定の間隔で形成されている。この間隔は、画像品質の点から600dpi以上の記録密度に相当する間隔であることが好ましい。また、各インク吐出口は、インク吐出部内に形成される各インク流路に連通し、各インク流路の他端は、共通インク室に合流している。また、各インク流路内には、インクを加熱し膜沸騰現象によりインク吐出口を通じて液滴として吐出させる電気熱変換体としてのヒータが保護層を介して形成されている。
【0025】
なお、各記録ヘッド1は、サーマル型に限らず、振動板を圧電素子などの電気機械変換素子で変形させて液滴を吐出させるヘッド、振動板を静電力で変形させて液滴を吐出させるヘッドなど、各種のヘッドを用いることができる。
【0026】
また、記録ヘッド1の下方側には、各記録ヘッド1に対応する回復桶3を配設し、この回復桶3には、各記録ヘッド1のインク吐出口面に先端がそれぞれ選択的に当接する複数のキャップ部材4と、各記録ヘッド1のインク吐出口面に付着したインク及び塵等をそれぞれ選択的に拭う複数のブレード部材5とを有する。
【0027】
そして、回復桶3は、回復桶ホルダ6に保持するとともに、回復桶ホルダ6に対して図1の矢示方向(左右方向)に移動可能になっている。
【0028】
キャップ部材4は、ブレード部材5に対し上流側となる位置に設けられている。このキャップ部材4は弾性材料で一体に成形され、記録ヘッド1のインク吐出口面に対向する先端部に、開口端を形成するリップ部4aを有している。リップ部4aはインク吐出口面に当接するとき、インク吐出口面におけるインク吐出口列を包囲するように形成されている。
【0029】
ブレード部材5は、弾性材料により薄板状に形成され、図1で紙面に垂直方向に延びる幅寸法は、記録ヘッド1の全インク吐出口面に摺接するように設定している。回復桶ホルダ6には、記録ヘッド1が通過可能な開口部6aが形成されている。
【0030】
そして、ヘッドホルダ2(記録ヘッド1でもよい。)と一体的に回復桶3のキャップ部材4を密閉するための密閉手段である密閉部材8を設けている。この密閉部材8は、キャップホルダ昇降機構部によって記録ヘッド1が上下動されるときに、記録ヘッド1に同動し、記録ヘッド1が記録位置に下降したときに回復桶3のキャップ部材3に当接して密閉する。
【0031】
また、回復桶3は、図2に示すように、内部に前述したキャップ部材4が挿入され、このキャップ部材4の内部には樹脂材料からなる補強部材9が挿入されている。この補強部材9の底部には、金属繊維や燒結金属からなる異物ろ過手段であるフィルタ10を、補強部材9に超音波溶着などにより一体的に設けている。このため、キャップ部材4は回復桶3の凹部から離脱が可能であり、また補強部材9とフィルタ10はキャップ部材4から離脱可能な構成となっている。
【0032】
このように、回復桶3にフィルタ10を設け、このフィルタ10を回復桶3に着脱自在に装着することにより、たとえフィルタ10の目詰まりが発生した場合においても、キャップ部材4、またはフィルタ10を回復桶3から容易に取り外して、フィルタ10の交換や、洗浄再使用が容易に行うことができる。
【0033】
なお、キャップ部材4の内部には、特開平11−309871 号公報に開示されるように、吐出口と所定の間隔をおいた対向位置に板状のインク除去部材11を配置することが好ましい。後述の回復動作時に、吐出口より流出したインクは、インク除去部材11によりフィルタ10上に導かれ、ポンプにより濾過されたインクは回収され、再利用される。
【0034】
次に、図3を参照して、インク循環システムは、前述したインクを吐出して記録を行うための記録ヘッド1と、多量のインクを貯留するインクカートリッジ等のようなインクタンク12と、インクを一時的に貯留し、かつ大気連通口13と電極インク残量検知センサ14を有するサブタンク15と、記録ヘッド1から吐出されたインクを受けて回復処理するための前述した回復桶3と、サブタンク15から記録ヘッド1にインクを供給するためのインク供給路(インク循環路)16と、インク供給路17を通じてインクを圧送するためのポンプ17と、ポンプ17と記録ヘッド1間に配置されたフィルタ18と、記録ヘッド1からサブタンク15にインクを戻すためのインク戻し路(インク循環路)19とを含み、サブタンク15のインクを記録ヘッド1に供給し、記録ヘッド1からサブタンク15にインクを戻して再利用するインク循環系を有する。
【0035】
ここで、フィルタ18は、記録ヘッド1に供給されるインクの濾過精度を決定する目的の最終フィルタである。このため、このフィルタ18の濾過精度は、例えば3μmと、インクシステム中で最大の濾過精度としている。また、フィルタ18はインク供給路16中に配置するため、フィルタ面積を大面積にすることは困難である。
【0036】
また、回復桶3に排出されたインクをサブタンク14に回収するためのインク回収路20と、インク回収路20を通じてインクを圧送するためのポンプ21、と、ポンプ21の下流側に配置されたバルブ22と、バルブ22の下流側に配置されたフィルタ23とを含み、回復桶3からインクをサブタンク15へ回収するインク回収系を有する。
【0037】
ここで、フィルタ23はフィルタ18の寿命を延ばす目的で設けたもので、フィルタ23の濾過精度は、例えば10μmと、フィルタ18の濾過精度より低く設定している。また、フィルタ23は循環路20と補充路24中に配置するため、フィルタ面積を大面積にすることは困難である。
【0038】
また、回復桶3には塵埃や紙粉を除去する目的で前述したようにフィルタ10を設けているが、このフィルタ10の濾過精度は、例えば50μmと、インクシステム中で最も低く設定している。このフィルタ10は回復桶3中に配置するため、フィルタ面積を大面積にすることは容易である。
【0039】
さらに、インクタンク12からサブタンク15にインクを補充供給するインク補充路24と、インク補充路24を通じてインクを圧送するためのポンプ25と、ポンプ25の下流側に配置されたバルブ26と、インク補充路26を通じて補充されるインク中に含まれる異物を除去するための前述したフィルタ23とを含み、インクタンク12からサブタンク15にインクを補充供給するインク補充系を有する。
【0040】
そこで、このように構成したこの実施形態の作用について図4をも参照して説明する。
先ず、各記録ヘッド1による記録動作が行われる場合について説明する。この場合には、図1に示す非記録時及び回復動作時の状態から、記録動作にあたり、ヘッドホルダ昇降機構によりヘッドホルダ2とともに各記録ヘッド1を図3(a)に示す位置まで上昇させた後、回復桶3を同図(b)に示すように用紙搬送方向下流側に移動させる。
【0041】
そして、同図(c)に示すように、ヘッドホルダ昇降機構により、記録ヘッド1を回復桶ホルダ6の開口6aを通じて、用紙搬送面に対して所定距離だけ離隔した位置まで下降させ、その後、用紙を搬送しながら各記録ヘッド1を駆動して用紙に画像を記録する。
【0042】
この記録動作時には、密閉部材8は記録ヘッド1と略同じ長さを有しており、記録ヘッド1に同動して下降されるので、回復桶3のキャップ部材4のリップ部4aに当接して、回復桶3を大気から密閉した状態になる。
【0043】
従前のように記録時には回復桶3が大気に露出される構成では、待機状態から記録状態へ移行するには回復桶3内のインクが完全に回収されるまで待つ必要があった。これに対して、このインクジェット記録装置では、記録時にも回復桶3が密閉されるため、待機状態から記録状態への移行時間を短縮することができると同時に、記録時の塵埃や紙粉の回復桶3への混入を防止できる。また、ブレード部材5によるワイピングを行うためには、ヘッドホルダ2をブレード5が記録ヘッド1の吐出口面に摺接する位置まで上方向に移動させ、回復桶ホルダ6を図1で右方向(用紙搬送方向上流側方向)に移動させればよい。
【0044】
次に、インクシステムにおいては、インクタンク12が装置に挿入された後に、インクタンク12内に貯留されているインクは、ポンプ25によってサブタンク15が所定の液位になるまで供給されて貯留され、記録ヘッド1 にインクが供給可能な状態となる。
【0045】
このとき、インクタンク12のインクはフィルタ23によって濾過される。この工程において濾過すべき異物はインクタンク12の着脱時に混入する異物であるため、フィルタ23の濾過精度は10μm程度とそれ程高い必要はない。
【0046】
そして、印字時、すなわち記録時には、記録ヘッド1からインクが紙等の用紙(被記録媒体)に対して吐出されて記録が行われ、サブタンク15内のインクが消費される。このとき、サブタンク15のインクはフィルタ18によって濾過され、記録ヘッド1に供給される。この工程において濾過すべき異物はインク中に存在する異物であり、吐出特性に重要な影響を与えるため、フィルタ18の濾過精度は3μm程度と高い精度のフィルタを使用している。また、サブタンク15内のインクはフィルタ23によって濾過されたものであり、記録ヘッド1へのインクはフィルタ23、及び18で濾過されている
【0047】。
一方、記録ヘッド1の吐出回復時には、ポンプ17によってインク加圧が行われて、記録ヘッド1の回復処理が行われる。このとき、記録ヘッド1から吐出されたインクは、回復桶3によって受けられ、ポンプ21によって、回復桶3からサブタンクへ回収される。この回復桶3のインクは、フィルタ10及びフィルタ23によって濾過され、サブタンク15に回収される。
【0048】
この工程において濾過すべき異物は、回復処理で発生したインクを回収、再利用するインクジェット記録装置でのフィルタの目詰まりの主原因である塵埃や紙粉である。このため、フィルタ10の濾過精度は50μm程度とすると共に、大面積化することにより、フィルタ23の寿命を延ばすことができる。
【0049】
また、記録時には、回復桶3は前述したように密閉部材8により密閉されているため、塵埃や紙粉の混入は著しく低減されている。これにより、インクシステムのフィルタ23の寿命を延ばすことができ、より高い信頼性を維持することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るインクジェット記録装置によれば、回復処理で発生したインクを回収、再利用する場合に、回復桶を備えた異物ろ過手段でフィルタの目詰まりの主原因となる塵埃、紙粉などを異物ろ過手段でろ過することができ、フィルタの目詰まりに起因する障害の発生を防止可能で、長期信頼性に優れた記録装置が得られる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態を説明するヘッド部近傍の模式的構成図
【図2】同記録装置の回復桶の拡大説明図
【図3】同記録装置のインク加圧循環システムの構成図
【図4】同記録装置の作用説明に供する模式的構成図
【図5】従来の記録装置のインク加圧循環システムの説明図
【図6】従来の記録装置のヘッド部の模式的説明図
【符号の説明】
1…記録ヘッド、2…ヘッドホルダ、3…回復桶、4…キャップ部材、5…ブレード部材、6…回復桶ホルダ、10…フィルタ。
Claims (5)
- インクを吐出する記録ヘッドと、インクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから供給されるインクを一時的に貯留するサブタンクと、前記記録ヘッドを非記録時にキャッピングすると共に、回復時に吐出されるインクを受ける回復桶と、前記サブタンクのインクを前記記録ヘッドを介してサブタンクに戻して再利用するインク循環路と、前記回復桶のインクを前記サブタンクに戻して再使用するインク回収路とを有するインクジェット記録装置において、前記回復桶に、異物をろ過する異物ろ過手段を有することを特徴するインクジェット記録装置。
- 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記ろ過手段は前記回復桶に着脱自在に装着されることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、記録時に前記回復桶を密閉する密閉手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項3に記載のインクジェット記録装置において、前記密閉手段は前記記録ヘッドに同動して記録時に前記回復桶を密閉することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項3又は4に記載のインクジェット記録装置において、記録時に前記回復桶からインクを吸引してサブタンクに戻すことを特徴とするインクジェット記録装置。
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KR101189616B1 (ko) * | 2005-06-24 | 2012-10-10 | 삼성디스플레이 주식회사 | 디스플레이 제조용 잉크제트 프린터 |
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2003
- 2003-07-08 JP JP2003193246A patent/JP4418187B2/ja not_active Expired - Fee Related
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