JP2004202488A - 金属鉱山排水の処理方法および有価金属の回収方法 - Google Patents

金属鉱山排水の処理方法および有価金属の回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属鉱山排水の処理方法および有価金属の回収方法の提供。
【解決手段】 本願発明に係る金属鉱山排水の処理方法においては、酸性で重金属を含んだ金属鉱山排水を第1の容器内に供給しながら、該排水中の2価の鉄イオンの一部を3価の鉄イオンに酸化する処理を行った後、該排水を第2の容器に投入し、該排水のpHを3〜5にコントロールして砒素と3価の鉄イオンの化合物を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第3の容器に投入し、該排水のpHを3〜5にコントロールし、鉄酸化細菌を添加し、空気を吹き込み、2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化すると同時に鉄水酸化物を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第4の容器に投入し、該排水のpHを6〜10にコントロールし、銅、亜鉛の少なくとも1種の元素を金属水酸化物として析出させる処理が順次行われる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、酸性で重金属を含む金属鉱山排水の処理方法および/または金属鉱山排水処理時に発生する汚泥の処理方法に関する。
金属鉱山では、主として硫化鉱物を採掘するため、採掘後には黄鉄鉱、黄銅鉱、閃亜鉛鉱などの鉱物が残り、これらが地下水や空気中の酸素と反応して酸性で重金属を含んだ鉱山排水が発生する。この鉱山排水は、消石灰などの中和剤によって中和され、その後、沈殿池で固液分離を行い、上澄水は放流され沈殿物は脱水後、廃棄されている。この脱水汚泥中には、鉄分を多く含むものの、砒素、銅、亜鉛などの不純物を含み、かつ、含水率が60〜80%と高いことから、製鉄業における鉄源としては利用できない。
また、この脱水汚泥は、所定の貯蔵場所に貯蔵されているが、その貯蔵余力も少なくなり、新たな貯蔵場所が必要となってきている。
このような状況の中、特許文献1には、アルカリ液と凝集剤を混合した液を沈殿槽に供給し、この沈殿槽で沈殿した金属水酸化物を含むスラリーを取り出し、このスラリーにアルカリ廃液を添加したものを中和処理槽の金属イオンを含む廃液に添加する処理方法が開示されており、廃液の中和処理によって生成する金属水酸化物の粒子を大きくし、沈殿池での沈殿速度を高め、シックナー等の沈殿池の小型化や処理効率の向上が図られている。
また、既に発生した汚泥処理の一例として、特許文献2には、NiまたはZn,Ni含有廃液を中和処理した後、析出物を凝集分離し、その凝集分離汚泥を脱水し、それを塩酸、硫酸、硝酸、フッ化水素酸などの鉱酸で酸溶解し鉄分とNiまたはZn,Ni含有溶液とに分離し、その溶液を中和し、NiまたはZn,Niを含有する析出物を分離することが記載されている。この鉱酸で酸溶解する際に、NiまたはZn,Niを高効率に分離しようとすると、3価の鉄化合物をほとんどすべて溶解するために、pHを1以下にまで下げる必要性がある。
特開平4−267994号公報 特開平7−97643号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、金属水酸化物の粒子をある程度大きくできるが、その結合は、主に高分子凝集剤によって粒子と粒子を凝集させるため、攪拌などの弱い力が付与された際に、金属水酸化物の塊が容易に分離し、大きい金属水酸化物の粒子を安定して形成することができず、凝集剤等の薬剤コストが上昇する。
しかも、粒子中の金属水酸化物の密度が小さく、かつ、粒子が容易に壊れるため、沈殿した金属水酸化物の粒子を含むスラリーを脱水処理した際に、脱水汚泥の含水率が55〜70質量%と高くなる。
したがって、粒子の密度をさほど高くできないことから、沈殿池(沈殿槽)での沈殿速度も遅くなり、シックナー等の沈殿槽が大きくなり、沈殿や脱水処理などの効率が低下する。
更に、廃液中に含まれる金属は、中和処理によって、鉄以外に砒素、銅、亜鉛の金属水酸化物が混合して沈殿し、この金属水酸化物を資源として再利用する場合、含まれるほかの金属水酸化物が障害となって金属水酸化物中の鉄分を有効に活用できないなどの問題がある。
また、特許文献2に開示された方法では、汚泥中の鉄分がすべて3価の鉄イオンとして溶解させるためには、3価の鉄イオンが多く溶解するようにpHを1未満まで低下させることが必要となり、多くの鉱酸が必要となる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、金属鉱山排水処理時に発生する汚泥を、3価の鉄イオンが部分溶解するpH領域で、部分的にイオン化した3価の鉄イオンを還元剤で還元して、より大きな溶解度をもつ2価の鉄イオンにすることで、pHを著しく低下させることなく、溶液化し、これに要する鉱酸の使用量を減らし、その溶液化した液分を分離した後、金属鉱山排水と混合し、その混合排水のpHを複数段階に分けて調整を行うことにより、析出する金属水酸化物を種類毎に分離することによって、水酸化鉄(III )を選択的に分離し、かつ、大きい粒子を形成することで、製鉄業において鉄源として利用するために、製鉄プロセスの安定操業および鉄鋼製品の品質に悪影響を及ぼす不純物の含有量が低く、低水分である脱水汚泥を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を解決するために、砒素、銅、亜鉛のうち少なくとも1つの元素と3価の鉄を含む汚泥と、鉄イオン以外に砒素、銅、亜鉛の1種以上を含む金属鉱山排水の処理方法において、水酸化鉄(III )を選択的に分離し、かつ、大きな粒子を形成し、含水率の低い脱水汚泥を製造する方法について鋭意検討した結果、水酸化鉄(III )が部分溶解するpH領域で、部分的にイオン化した3価の鉄イオンを還元剤で還元して、より大きな溶解度をもつ2価の鉄イオンに還元することで、pHを著しく低下させることなく、溶液化し、その液分を固液分離により分離し、液分を金属鉱山排水と混合し、混合排水のpHを複数段階に分けて調整を行い、調整されたpH別に析出させた金属水酸化物の表面に、混合排水中の金属イオンを接触させて粒子径を大きくし、粒子径が大きくなった金属水酸化物を脱水することによって、低含水率で、かつ、金属成分を種類別に分離した脱水汚泥を製造することができることを見出した。それらのなかで、水酸化鉄(III )を主体とする低含水率である脱水汚泥を製鉄業における鉄源として使用できることが判明した。すなわち、本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)金属鉱山から発生する酸性で重金属として鉄イオン以外に、砒素、銅、亜鉛の1種以上を含んだ鉱山排水を、第1の容器に投入し、該排水中の2価の鉄イオンの一部を3価の鉄イオンに酸化する処理を行った後、該排水を第2の容器に投入し、
第2の容器内で、該排水のpHを3〜5にコントロールして、砒素と3価の鉄イオンの化合物を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第3の容器に投入し、
第3の容器内で、該排水のpHを3〜5にコントロールし、鉄酸化細菌を添加し、空気を吹き込み、2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化すると同時に水酸化鉄を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第4の容器に投入し、そして
第4の容器内で、該排水のpHを6〜10にコントロールし、銅、亜鉛の少なくとも1の元素を金属水酸化物として析出させること
を順次行うことを特徴とする金属鉱山排水の処理方法。
(2)金属鉱山から発生する酸性で重金属として2価の鉄イオンおよび/または3価の鉄イオンを含み、かつ、砒素イオンを含んだ鉱山排水を、第1の容器に投入し、該排水中の2価の鉄イオンの一部を3価の鉄イオンに酸化する処理を行った後、該排水を第2の容器に投入し、
第2の容器内で、該排水のpHを3〜5にコントロールして、砒素と3価の鉄イオンの化合物を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第3の容器に投入し、
第3の容器内で、該排水のpHを6〜10にコントロールし、空気を吹き込み、2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化すると同時に水酸化鉄を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を放流すること
を順次行うことを特徴とする金属鉱山排水の処理方法。
(3)金属鉱山から発生する酸性で重金属として2価の鉄イオンおよび/または3価の鉄イオンを含み、かつ、銅イオンおよび/または亜鉛イオンを含んだ鉱山排水を、第3の容器に投入し、第3の容器内で、該排水のpHを3〜5にコントロールし、鉄酸化細菌を添加し、空気を吹き込み、2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化すると同時に水酸化鉄を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第4の容器に投入し、そして、
第4の容器内で、該排水のpHを6〜10にコントロールし、銅および/または亜鉛の元素を金属水酸化物として析出させること
を順次行うことを特徴とする金属鉱山排水の処理方法。
(4)前記第1の容器で、一部酸化後の3価の鉄イオンのモル量が砒素のモル量の1〜3倍であることを特徴とする(1)または(2)に記載の方法。
(5)前記第3の容器内から排出される排水中の2価の鉄イオン質量濃度が150mg/L以下、または、前記第2の容器から排出される排水中の鉄の質量濃度に対する前記第3の容器内から排出される排水中の2価の鉄イオン質量濃度との比が0.12以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(6)前記第3の容器内から排出される排水中の2価の鉄イオン質量濃度が20mg/L以下、または、前記第2の容器から排出される排水中の鉄の質量濃度に対する前記第3の容器内から排出される排水中の2価の鉄イオン質量濃度との比が0.02以下であることを特徴とする(5)に記載の方法。
(7)前記第3の容器内で析出する鉄イオンの質量に対する該第3の容器内で析出する亜鉛イオンおよび銅イオンの総質量の比が0.1以下であることを特徴とする(1)または(3)に記載の方法。
(8)前記第3の容器内で析出する鉄イオンの質量に対する該第3の容器内で析出する亜鉛イオンおよび銅イオンの総質量の比が0.01以下であることを特徴とする(7)に記載の方法。
(9)前記第2〜4の容器のうち少なくとも1槽で、排水の攪拌をし、析出した金属化合物の粒子に、金属イオンを接触させて粒子径を大きくし、粒子径が大きくなった金属化合物を脱水することを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の方法。
(10)前記第2〜4の容器のうち少なくとも1槽で、容器内の排水を分離膜を用いて濾過することを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の方法。
(11)前記分離膜の孔径が1〜100μmであることを特徴とする(10)に記載の方法。
(12)金属鉱山からの酸性排水を中和処理する際に発生する中和沈殿物と、水または酸性水とを第5の容器内で混合してスラリー状にし、該スラリーのpHを1以上5以下にコントロールし、その容器に還元剤を投入し、3価の鉄イオンを2価の鉄イオンに還元し、固液分離を行い、液分を第1の容器に投入し、前記の金属鉱山から発生する酸性で重金属として2価の鉄イオンおよび/または3価の鉄イオンを含み、かつ、砒素イオン、銅イオン、亜鉛イオンのうち少なくとも1種の元素をを含んだ鉱山排水に混合し、排水処理を行なうことを特徴とする(1)、(2)、及び(4)〜(11)のいずれかに記載の方法。
(13)前記固液分離後の液分を、第1の容器の替わりに第3の容器に投入し、前記記載の金属鉱山から発生する酸性で重金属として銅、亜鉛のうち少なくとも1つの元素、かつ、3価の鉄を含んだ鉱山排水に混合し、排水処理を行なうことを特徴とする(3)、及び(5)〜(11)のいずれかに記載の方法。
(14)還元剤として製鉄業における精錬炉から発生するダスト、製鉄業で圧延する際に発生するスケール、切削屑の少なくとも1つ以上を使用することを特徴とする(12)または(13)に記載の方法。
(15)還元剤として使用する金属鉄の比表面積を10cm2/g以上のものを使用することを特徴とする(14)に記載の方法。
(16)第5の容器内に投入する酸性水として、金属鉱山排水を使用することを特徴とする(12)〜(15)のいずれかに記載の方法。
(17)金属鉱山排水中に3価の鉄イオン濃度が5価の砒素イオン濃度に対して、モル濃度換算で1倍以上ある場合には、第1の容器を不要とし、モル濃度換算で1倍未満の場合には、3価の鉄イオンからなる化合物を原液槽に投入し、3価の鉄イオン濃度が5価の砒素イオン濃度に対して、モル濃度換算で1〜3倍にすることで、第1の容器を不要とすることを特徴とする(1)、(2)、及び(5)〜(16)のいずれかに記載の方法。
(18)(1)〜(17)のいずれか1項に記載の方法で析出した金属水酸化物を汚泥としてそれぞれ回収することを特徴とする金属鉱山排水中の有価金属の回収方法。
本発明の金属鉱山排水の処理方法では、金属鉱山排水処理時に発生する汚泥中の水酸化鉄(III )が部分溶解するpH領域で、部分的にイオン化した3価の鉄イオンを還元剤で還元して、より大きな溶解度をもつ2価の鉄イオンに還元することで、pHを著しく低下させることなく、溶液化し、その液分を固液分離操作によって分離し、これを酸性で重金属を含んだ金属鉱山排水と混合し、この混合排水を連続して容器内に供給しながら、該容器内で中和処理を行って前記鉱山排水のpHを複数段階に分けて調整を行ない、前記鉱山排水の調整されたpH別に析出させた金属水酸化物に、金属イオンを接触させて粒子径を大きくし、粒子径が大きくなった前記金属水酸化物を分離して回収することによって、砒素、銅、亜鉛のうち、少なくとも1つ以上の元素を鉄分からなる水酸化鉄と分離・脱水し、含水率の低い鉄分主体の脱水汚泥を製鉄業における鉄源として有効利用することができる。
本発明について、以下に詳細に説明する。
本発明に係る金属鉱山排水の処理方法は、2価の鉄イオンおよび/または3価の鉄イオンを含み、かつ、砒素イオン、銅イオン、亜鉛イオンのうち少なくとも1種の元素を含む金属鉱山排水、および、金属鉱山排水処理時に発生した汚泥で砒素・銅・亜鉛のうち少なくとも1つの元素と3価の鉄を含む汚泥をその処理対象とする。
砒素イオンを析出させるには、3価の鉄イオンとの共沈が必要であることは図1に示すように自明である。そこで、2価の鉄イオンの一部を3価の鉄イオンに酸化し、かつ、5価の砒素イオン、銅イオン、亜鉛イオンを含む金属鉱山排水のpHと金属鉱山排水中元素の残存比率の関係を示したのが図1である。
この図より、3価の鉄イオンおよび5価の砒素イオンはpH3〜4において析出し、銅イオンはpH5〜6において析出し、亜鉛イオン、2価の鉄イオンはpH6〜10で析出する。また、3価の鉄イオンと2価の鉄イオンを比較すると、pH7以下の条件において、2価の鉄イオンの方が溶解度が高いことがわかる。つまり、3価の鉄化合物を3価の鉄イオンの状態で溶解した場合、すぐに溶解度の制約を受けることになり、溶解が進まなくなるが、溶解した3価の鉄イオンを溶解度の高い2価の鉄イオンに還元することで、溶解が進みやすくなる。
次に、砒素、銅、亜鉛および3価の鉄を含む排水を中和し、析出した析出物を処理対象として、還元剤として金属鉄を使用し、3価の鉄イオンを還元させた場合の重金属の溶解率と鉄投入量との関係を示したのが図2である。金属鉄により、3価の鉄イオンが還元され、溶解度の高い2価の鉄イオンになることで、析出物中の砒素、銅、亜鉛からなる化合物の周辺に析出していた3価の鉄化合物がほとんど全て溶解し、砒素、銅、亜鉛の重金属が溶解しているのがわかる。
なお、使用する金属鉄の比表面積は10cm2/g以上(BET法で計測)が好ましい。比表面積が10cm2/g以下であると、反応性が悪い。そこで、反応速度を大きくするため、投入する鉄量が多くなり現実的でない。
金属鉄として、鉄粉、製造業における精錬炉から発生するダスト、製鉄業で圧延する際に発生するスケール、切削屑、廃ブラスト材の少なくとも1つ以上を使用することができる。
また、反応槽内のpHは、1以上5以下、好ましくは1以上3以下に制御することが良い。pH1以下だと鉱酸が多く必要となり、pH5以上では、3価の鉄イオンがほとんど溶解しておらず、還元反応自体が進みにくくなるためである。
これらのことより、金属鉱山排水の中和処理時に発生した汚泥、および/または、金属鉱山排水中の鉄分を分離・回収するためには、まず、汚泥を水または酸性水とを容器内で混合し、汚泥をスラリー化し、第5の容器内で鉄粉などの還元剤で3価の鉄イオンを溶解度の高い2価の鉄イオンに還元し、固液分離する処理を行ない、液分を金属鉱山から発生する酸性で重金属を含んだ鉱山排水に混合し、その混合水を、第1の容器に投入し、2価の鉄の一部を3価に酸化するステップと、pH3〜5にコントロールした第2の容器に第1の容器の処理水を投入することで、砒素と3価の鉄の化合物を析出させた後、その析出物を固液分離するステップと、pH3〜5にコントロールし、鉄酸化細菌を添加し、空気を吹き込んだ第3の容器に、第2の容器の処理水を投入することで、2価の鉄イオンを3価に酸化すると同時に鉄化合物を析出させ、固液分離を行うステップと、pH6〜10にコントロールした第4の容器に、第3の容器の処理水を投入することで、銅、亜鉛の少なくとも1つ以上の元素を析出させるステップを有することが必要である。
また、製鉄業において鉄源として利用していくためには、前述の不純物の除去以外に、分離回収される金属水酸化物に付随する水分の低下が必要である。これに対し、発明者らは、前記第2、第3、第4の容器において、攪拌をし、析出した前記金属水酸化物の粒子に、金属イオンを接触させて粒子径を大きくし、粒子径が大きくなった前記金属水酸化物を脱水することにより、低含水率の脱水ケーキを得られるという知見を得た。さらに、水酸化鉄(III )が選択的に分離される第3の容器において、安定的に粒子径を大きくするためには、第3の容器内から排出される処理水中の2価の鉄イオン質量濃度を150mg/L以下、もしくは、前記第2の容器から排出される処理水中の鉄の質量濃度に対する前記第3の容器内から排出される処理水中の2価の鉄イオン質量濃度との比がを0.12以下に調整することが好ましい。
図3に、第3の容器から濾過された濾過水中の2価の鉄イオン濃度と定常状態における第3の容器内の粒子径の関係を示す。第3の容器内から排出される処理水中の2価の鉄イオン質量濃度を150mg/L以下、または、前記第2の容器から排出される処理水中の鉄質量濃度(T−Fe)に対する前記第3の容器内から排出される処理水中の2価の鉄イオン質量濃度との比が0.12以下であれば、第3の容器内で析出する水酸化鉄(III )の平均粒子径を2〜14μmに制御することが可能となり、平均粒子径が大きくなることで、その後の脱水処理における水酸化鉄(III )の脱水速度が上昇し、かつ、脱水汚泥中の間隙率が低下し、低含水率の脱水汚泥を得ることが可能となる。さらに好ましくは、第3の容器内から排出される処理水中の2価の鉄イオン質量濃度を20mg/L以下、または、前記第2の容器から排出される処理水中の鉄の質量濃度に対する前記第3の容器内から排出される処理水中の2価の鉄イオン質量濃度との比が0.02以下であれば、析出する水酸化鉄(III )の平均粒子径を10〜14μmに制御することが可能となり、平均粒子径が大きくなることで、その後の脱水処理における水酸化鉄(III )の脱水速度が上昇し、かつ、脱水汚泥中の間隙率が低下し、より含水率の低い汚泥を安定的に得ることが可能となる。
この第3の容器内の金属鉱山排水中の2価鉄イオン質量濃度を制御する方法としては、第3の容器内で金属鉱山排水中に鉄酸化細菌を添加して、第3の容器内で2価鉄イオンを3価鉄イオンに酸化する方法が挙げられる。鉄酸化細菌としては、中性領域で育成する糸状細菌や、酸性領域で育成する糸状細菌、非糸状細菌を用いることができる。例えば、一般に使用されている酸性領域で育成する非糸状細菌であって化学独立栄養細菌であるチオバチルス・フェロオキシダンス(Thiobachillus ferrooxidans)を用いることができる。
図4は、第3の容器内で、水酸化鉄(III )が析出すると同時に、銅、亜鉛イオンが少量析出した場合、粒子の径に対する銅・亜鉛イオンの影響を示す図であり、析出した3価鉄イオン質量に対する析出した銅、亜鉛イオンの質量の比が0〜0.1であれば、金属水酸化物の平均粒子径が2〜14μmとなることがわかる。さらに、前記比が0〜0.01であれば、金属水酸化物の平均粒子径は10〜14μmとなることがわかる。つまり、第3の容器内のpH制御値を調整したり、第3の容器内へ供給する金属鉱山排水を希釈することで、析出した3価鉄イオン質量に対する析出した銅および亜鉛イオンの比を制御し、その結果、平均粒子径を制御することができる。
続いて、本発明を具体化した実施の形態について説明する。
図5には、本発明に係る金属鉱山排水の処理および有価金属の回収装置の一例を示す。
図5に示すように、本発明の一実施の形態に係る金属鉱山排水の処理方法に適用される金属鉱山排水の処理方法および有価金属の回収装置10は、砒素、銅、亜鉛のうち少なくとも1の元素と3価の鉄を含む汚泥を汚泥貯留槽11に投入し、切出しポンプ12によって、第5の容器13に投入する。第5の容器13内には、あわせて希釈水または酸性の金属鉱山排水の一部14が投入され、攪拌機17、pH計15、ORP計16が設置されている。第5の容器13に投入された砒素、銅、亜鉛の元素と3価の鉄を含む汚泥は、攪拌機17によってスラリー状にする。次に、塩酸・硫酸・硝酸などの鉱酸18を添加し、pH計15で第5の容器内のpHを1以上5以下、好ましくは1以上3以下に制御する。この際、汚泥中の水酸化鉄(III )の一部がイオン化し、溶解する。次に、還元剤を還元剤貯槽20より切出しポンプ21によって投入し、3価の鉄イオンを2価の鉄イオンに還元する。なお、還元剤としては、アミン化合物、鉄粉、製鉄業における精錬炉から発生するダスト、製鉄業で圧延する際に発生するスケール、切削屑、廃ブラスト材の少なくとも1つ以上を使用することができる。還元剤投入量の制御は、ORP計16で行うことができる。例えば、pH値を2.5で制御しているときは、ORP値を480mVになるまで、還元剤を投入することで、鉄イオンのほとんどが2価の鉄イオンになる。次にポンプ22によって、固液分離装置23に送液し、未反応の還元剤を分離し、再度、第5の容器13に戻す。一方、分離された処理液は、原水槽33で鉱山排水31と混合され、第1の容器34に送水される。
第1の容器34内には石35等を設置し、外部から空気が進入しないように、第1の容器34の上部は蓋を設置している。鉄酸化細菌を予め投入しておく。第2の容器34内では、鉄酸化細菌は溶存酸素を利用して、鉱山排水中の2価の鉄イオンの一部を3価に酸化させる。2価の鉄イオンの酸化量を制御し一部のみを酸化するためには、原水槽33内に設置した溶存酸素濃度(DO)計32を使用し、原水槽33中に空気もしくは窒素ガスを吹き込むことにより、原水槽の溶存酸素濃度をコントロールする。これにより、第1の容器34内に生息する鉄酸化細菌の2価の鉄を3価の鉄に酸化する作用が溶存酸素濃度によって制約を受け、2価の鉄のうち、一部のみ3価の鉄に酸化することができる。第1の容器34から排出された処理水中の3価の鉄イオン濃度は、砒素の濃度に対して、モル濃度で1〜3倍あればよい。1倍未満であれば、次の第2の容器36において、砒素をほぼ完全に除去することができない。また、3倍を超える場合には、第2の容器36で析出する水酸化鉄(III )の量が減少し、製鉄業での鉄源となりうる対象量が減少すると同時に、第2の容器36内で析出する鉄と砒素の化合物中の砒素濃度が下がり、砒素原料としての利用価値が低下する。
また、第一の容器34内での2価の鉄イオンの一部を酸化する方法としては、過酸化水素水、次亜鉛素酸、6価クロムなどの酸化剤を添加し、化学的酸化を行うこともできる。
次に、第1の容器34から排出された処理水を、第2の容器36内に投入する。第2の容器36内には、循環流を起こすための攪拌羽37と整流壁38とがあり、また、固液分離を行うための膜分離装置39とその膜分離装置39から濾過水を吸引する吸引ポンプ40を設置している。循環流速は、0.3〜3m/秒の範囲が好ましい。0.3m/秒未満であれば、第2の容器36の底部に殿物が堆積し、閉塞を起こす。一方、3m/秒を超えると、循環流を形成するための電力費用が大きくなるため、経済的でない。第2の容器36内へは酸素や空気を吹き込んでいない。第2の容器36内に投入された第1の容器34からの処理水は、苛性ソーダ、炭酸カルシウム、消石灰あるいは水酸化マグネシウム等のアルカリ剤でpHを3〜5に中和される。この中和作用によって、第1の容器34内で酸化された3価の鉄イオンと5価の砒素イオンは析出する。さらに、この析出した粒子表面で5価の砒素イオンと3価の鉄イオンが析出することで、粒子径は増大する。しかし、2価の鉄イオンは溶存状態であり、第2の容器36内では析出しない。粒子径が大きくなった砒素と鉄の化合物は、図示していないスラリー排出管より排出される。第2の容器36内の余剰水は、膜分離装置39で濾過され、吸引ポンプ40で吸引され、その濾過水は、次の第3の容器41に投入される。
第3の容器41内には、第3の容器41内に空気または酸素を送るための散気装置43と整流壁42とがあり、循環流を形成している。循環流を形成するための空気または酸素量は、第3の容器41の大きさにもよるが、単位容積当り、0.003〜0.2Nm3/m3/分が好ましい。0.003Nm3/m3/分未満であると、析出した金属水酸化物の粒子が沈降し第3の容器41の底部に堆積し、0.2Nm3/m3/分超は送風に電力がかかりすぎ経済的でない。また、固液分離を行うための膜分離装置44とその膜分離装置44から濾過水を吸引する吸引ポンプ45を設置している。第3の容器41内に投入された第2の容器36からの処理水中の2価の鉄イオンは、第3の容器41内に投入してある鉄酸化細菌や溶存酸素によって3価の鉄イオンに酸化され、かつ、苛性ソーダ、炭酸カルシウム、消石灰あるいは水酸化マグネシウム等のアルカリ剤または硫酸などの酸剤を用いてpHを3〜5に中和する。好ましくは、pHを3〜4に中和するのがよい。特に鉱山排水中に銅イオンを40mg/L以上含む場合は、第3の容器41内のpHを3〜4に制御した方が銅と鉄の分離性能が上昇する。これによって、3価の鉄イオンのほとんどが水酸化鉄として析出する。析出した水酸化鉄の粒子に、3価の鉄イオンを接触させて粒子表面で析出させ、粒子径を大きくする。粒子径が大きくなった水酸化鉄は、図示していないスラリー排出管より排出される。また、第3の容器41内の余剰水は、膜分離装置44で濾過され、吸引ポンプ45で吸引され、その濾過水は、次の第4の容器46に投入される。
第4の容器46内には、第4の容器46内に空気を送るための散気装置48と整流壁47とがあり、循環流を形成している。循環流を形成するための空気または酸素量は、第4の容器46の大きさにもよるが、単位容積当り、0.003〜0.2Nm3/m3/分が好ましい。0.003Nm3/m3/分未満であると、析出した金属水酸化物の粒子が沈降し第4の容器46の底部に堆積し、0.2Nm3/m3/分超は送風に電力がかかりすぎ経済的でない。また、固液分離を行うための膜分離装置49とその膜分離装置49から濾過水を吸引する吸引ポンプ50を設置している。第4の容器46内に投入された第3の容器41からの処理は、苛性ソーダ、消石灰等のアルカリ剤を用いてpHを6〜10に中和する。この中和処理で、第3の容器41からの処理液中に含まれる銅、亜鉛イオンが水酸化金属として析出する。析出した水酸化金属の粒子に、銅、亜鉛イオンの金属イオンを接触させて粒子表面で析出させ、粒子径を大きくする。粒子径が大きくなった水酸化金属は、図示していないスラリー排出管より排出される。また、第4の容器46内の余剰水は、膜分離装置49で濾過され、吸引ポンプ50で吸引され、その濾過水は、放流される。
また、膜分離装置39、44、49は、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル、ポリビニールアルコール等からなる素材を用い、孔径が1〜100μmである。孔径が1μmより小さくなると、金属水酸化物の細かい粒子が詰まって濾過速度が著しく低下する。一方、孔径が100μmより大きくなると、分離膜の孔をそのまま通過する粒子が増加し、金属鉱山排水中に含まれる重金属成分の分離性能が悪くなり、鉄の回収効率が低下する。
また、第2、3および第4の容器(36、41、46)から排出されるスラリーは、それぞれ脱水されて、脱水汚泥に加工する。脱水方法としては、フィルタープレス、真空脱水機、遠心脱水機などの脱水機を使用して脱水する方法や天日乾燥によって脱水する方法がある。この脱水された脱水汚泥は、それぞれ資源として有効活用することができ、なかでも、第3の容器からでる水酸化鉄(III )からなる脱水汚泥は製鉄業における鉄源として利用することができる。
また、第1、第2、第3、第4の容器(34、36、41、46)における処理水量対象量は、6〜3000m3/hが好ましい。6m3/h未満の場合は、対象水量が小さく、本発明を実施する投資額に対してメリットが小さく経済的でない。一方、3000m3/h超の場合は、固液分離装置が大きくなりすぎ固液分離装置の安定的な操業が維持できない。
また、金属鉱山排水処理時に発生した、砒素、銅、亜鉛のうち少なくとも1つの元素と3価の鉄を含む汚泥の処理方法の対象量は、第1、第2、第3、第4の容器における処理水量の4質量%(湿潤状態)以下が好ましい。4質量%以上だと、第2、第3、第4における金属イオン濃度が高くなり、元素の分離性が低下するためである。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の範囲である。
例えば、第2、第3および第4の容器においては、固液分離装置として膜分離装置を図5に示したが、沈殿池による固液分離装置でも十分に効果を発揮する。
また、金属鉱山排水の原水中に3価の鉄イオン濃度が5価の砒素イオン濃度に対して1倍以上(モル濃度基準)ある場合には、第1の容器は不要とすることができる。
また、金属鉱山排水の原水中に3価の鉄イオン濃度が5価の砒素イオン濃度に対して1倍未満(モル濃度基準)の場合には、原水槽の中に3価の鉄イオンからなる化合物、例えば、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、既に発生した水酸化鉄(III )主体の中和澱物を投入し、3価の鉄イオン濃度が5価の砒素イオン濃度に対して、モル濃度換算で1〜3倍になるように調整し、それを直接、第2の容器へ投入することもできる。
また、金属鉱山排水中に鉄と砒素イオンを含み、亜鉛イオンおよび銅イオンを含まない場合、あるいは、亜鉛イオンおよび銅イオンが少量しか含まれずに、第3の容器41で析出する水酸化鉄をリサイクルする上で、成分的に問題がない場合には、鉄イオンから亜鉛イオンや銅イオンを分離する操作が不要となり、第4の容器46は不要となる。つまり、鉄と砒素イオンを含み、亜鉛イオンおよび銅イオンを含まない金属鉱山排水に対しては、この金属鉱山排水を第1の容器に投入し、該排水中の2価の鉄イオンの一部を3価の鉄イオンに酸化する処理を行った後、該排水を第2の容器に投入し、第2の容器内で、該排水のpHを3〜5にコントロールして、砒素と3価の鉄イオンの化合物を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第4の容器に投入し、第3の容器内で、該排水のpHを6〜10にコントロールし、空気を吹き込み、2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化すると同時に水酸化鉄を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を放流することができる。
また、金属鉱山排水中に鉄と、亜鉛または/および銅イオンを含み、砒素イオンを含まない場合、あるいは、砒素イオンが少量しか含まれずに、第3の容器41で析出する水酸化鉄をリサイクルする上で、成分的に問題がない場合には、砒素を分離する操作が不要となり、第1の容器34および第2の容器36は不要となる。つまり、鉄と、亜鉛または/および銅イオンを含み、砒素イオンを含まない鉱山排水に対しては、この金属鉱山排水を第3の容器に投入し、第3の容器内で、該排水のpHを3〜5にコントロールし、鉄酸化細菌を添加し、空気を吹き込み、2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化すると同時に水酸化鉄を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第4の容器に投入し、そして
第4の容器内で、該排水のpHを6〜10にコントロールし、銅および/または亜鉛の元素を金属水酸化物として析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を放流することができる。
次に、本発明の金属鉱山排水の処理方法の実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例は、実金属鉱山排水と相関関係を取りながら、室内実験で行った実施例である。
(実施例1)
金属鉱山排水として、表1に示す、2価鉄イオン、3価鉄イオン、5価の砒素イオン、銅イオンおよび亜鉛イオンを含む溶液を使用し、図5の処理装置の第1から第4の容器を用いて、この金属鉱山排水の処理を行った。第1の容器、第2の容器、第3の容器、第4の容器の容量はそれぞれ、0.6L、1L、3L、3Lである。
Figure 2004202488
原水槽33内の金属鉱山排水31内に空気を吹き込んで、金属鉱山排水中の溶存酸素濃度を4mg/Lに制御し、これを第1の容器34へ20mL/分で連続的に供給した。第1の容器内34には、直径3〜10mmの石を設置し、鉄酸化細菌を固定化している。この鉄酸化細菌が、金属鉱山排水中の溶存酸素を利用して2価の鉄イオンを3価に酸化するが、溶存酸素律速により、一部の2価の鉄イオンのみを酸化する。
次に、第1の容器34から排出された処理水を、第2の容器36に供給するとともに、苛性ソーダ水溶液を第2の容器36内に添加して、第2の容器36内のpHを4.0に中和処理し、さらに第2の容器36内に設置している攪拌機37で内部に1〜1.5m/秒の循環流を形成し、第1の容器34からの処理水中に含まれる5価の砒素イオンおよび3価の鉄イオンは、鉄と砒素の金属化合物として析出した。さらに、その析出した鉄と砒素の金属化合物の表面上に3価の鉄イオンおよび5価の砒素イオンが金属化合物として析出したり、粒子間に鉄と砒素の金属化合物が析出することで、粒子径を大きくした。第2の容器36で余剰となった液分は、膜モジュール39で固液分離し、処理水はポンプ40で吸引し、次の第3の容器41に供給した。処理水中には、第2の容器内で析出しなかった2価の鉄イオン、銅イオンおよび亜鉛イオンが含まれている。処理水のpHは4.0であった。一方、第2の容器36内のスラリーの一部を引き抜き0.098MPaの加圧力を有する脱水機で脱水した。
次に、第2の容器36から排出された処理水を、第3の容器41に供給するとともに、苛性ソーダ水溶液を第3の容器41内に添加して、第3の容器41内のpHを4.0に中和処理し、さらに第3の容器41内の底部に設置した圧縮気体ヘッダ43の吹き出し孔43aから空気を0.5NL/分で吹き込んで、第3の容器41内の攪拌を行った。第2の容器36からの処理水中に含まれる2価の鉄イオンは、第3の容器41内に予め投入した鉄酸化細菌によって、3価の鉄イオンに酸化されるとともに、水酸化鉄(III )として析出した。さらに、その析出した水酸化鉄(III )の粒子表面上に3価の鉄イオンが水酸化鉄(III )として析出したり、粒子間に水酸化鉄(III )が析出することで、粒子径を大きくした。第3の容器41で余剰となった液分は、膜モジュール44で固液分離し、処理水はポンプ45で吸引し、次の第4の容器46に供給した。処理水中には、第3の容器内で析出しなかった銅イオンおよび亜鉛イオンが含まれている。処理水のpHは4.0であった。一方、第3の容器41内のスラリーの一部を引き抜き0.098MPaの加圧力を有する脱水機で脱水した。
次に、第3の容器41から排出された処理水を、第4の容器46に供給するとともに、苛性ソーダ水溶液を第4の容器46内に添加して、第4の容器46内のpHを8.5に中和処理し、さらに第4の容器46内の底部に設置した圧縮気体ヘッダ48の吹き出し孔48aから空気を0.5NL/分で吹き込んで、第4の容器46内の攪拌を行った。第3の容器41からの処理水中に含まれる銅イオンおよび亜鉛イオンは、水酸化金属として析出した。さらに、その析出した水酸化金属の粒子表面上に銅イオンおよび亜鉛イオンが水酸化金属として析出したり、粒子間に水酸化金属が析出することで、粒子径を大きくした。第4の容器46で余剰となった液分は、膜モジュール49で固液分離し、処理水はポンプ50で吸引し、放流した。処理水のpHは8.5であった。一方、第4の容器46内のスラリーの一部を引き抜き0.098MPaの加圧力を有する脱水機で脱水した。
この際の第1の容器34からの処理水質、第2の容器36からの処理水質、第3の容器41からの処理水質および第4の容器46からの処理水質を表1に、第2の容器36内、第3の容器41内および第4の容器46内における粒子径と脱水後の脱水汚泥の成分を表2に示す。
Figure 2004202488
(実施例2)
対象汚泥としては、表3に示す、鉄、砒素、銅、亜鉛イオンを含む汚泥を使用し、金属鉱山排水としては、表4に示す、2価鉄イオン、3価鉄イオン、5価の砒素イオン、銅イオンおよび亜鉛イオンを含む溶液を使用し、図5の処理装置を用いて、この金属鉱山排水および汚泥の処理を行った。第5の容器、第1の容器、第2の容器、第3の容器、第4の容器の容量はそれぞれ、1L、0.6L、1L、3L、3Lである。
Figure 2004202488
Figure 2004202488
第5の容器13中に汚泥50gと表4に示す金属鉱山排水580mLを投入し、攪拌機で攪拌しながら、第5の容器13内に硫酸を投入し、第5の容器13内のpHを2.5に制御した。この中へ鉄粉を2g投入し、3価の鉄イオンを2価の鉄イオンに還元していった。そうすると攪拌時間2hrで、表4の第5の容器からの処理水に示すように、3価の鉄イオンはほとんど存在せず、2価の鉄イオンのみが存在するようになる。また、砒素・銅・亜鉛はイオン状態になり、溶液化する。
次に、第5の容器13からの処理水を0.4mL/分で原液槽33に投入し、表4に示す金属鉱山排水31を原液槽33に3.6mL/分で投入する。ここで、原液槽内33内の処理水に空気を吹き込んで、処理水中の溶存酸素濃度を4mg/Lに制御し、これを第1の容器34へ4mL/分で連続的に供給した。第1の容器内34には、直径3〜10mmの石を設置し、鉄酸化細菌を固定化している。この鉄酸化細菌が、処理水中の溶存酸素を利用して2価の鉄イオンを3価に酸化するが、溶存酸素律速により、一部の2価の鉄イオンのみを酸化する。
次に、第1の容器34から排出された処理水を、第2の容器36に供給するとともに、苛性ソーダ水溶液を第2の容器36内に添加して、第2の容器36内のpHを4.0に中和処理し、さらに第2の容器36内に設置している攪拌機37で内部に1〜1.5m/秒の循環流を形成し、第1の容器34からの処理水中に含まれる5価の砒素イオンおよび3価の鉄イオンは、鉄と砒素の金属化合物として析出した。さらに、その析出した鉄と砒素の金属化合物の表面上に3価の鉄イオンおよび5価の砒素イオンが金属化合物として析出したり、粒子間に鉄と砒素の金属化合物が析出することで、粒子径を大きくした。第2の容器36で余剰となった液分は、膜モジュール39で固液分離し、処理水はポンプ40で吸引し、次の第3の容器41に供給した。処理水中には、第2の容器内で析出しなかった2価の鉄イオン、銅イオンおよび亜鉛イオンが含まれている。処理水のpHは4.0であった。一方、第2の容器36内のスラリーの一部を引き抜き0.098MPaの加圧力を有する脱水機で脱水した。
次に、第2の容器36から排出された処理水を、第3の容器41に供給するとともに、苛性ソーダ水溶液を第3の容器41内に添加して、第3の容器41内のpHを4.0に中和処理し、さらに第3の容器41内の底部に設置した圧縮気体ヘッダ43の吹き出し孔43aから空気を0.5NL/分で吹き込んで、第3の容器41内の攪拌を行った。第2の容器36からの処理水中に含まれる2価の鉄イオンは、第3の容器41内に予め投入した鉄酸化細菌によって、3価の鉄イオンに酸化されるとともに、水酸化鉄(III )として析出した。さらに、その析出した水酸化鉄(III )の粒子表面上に3価の鉄イオンが水酸化鉄(III )として析出したり、粒子間に水酸化鉄(III )が析出することで、粒子径を大きくした。第3の容器41で余剰となった液分は、膜モジュール44で固液分離し、処理水はポンプ45で吸引し、次の第4の容器46に供給した。処理水中には、第3の容器内で析出しなかった銅イオンおよび亜鉛イオンが含まれている。一方、第3の容器41内のスラリーの一部を引き抜き0.098MPaの加圧力を有する脱水機で脱水した。
次に、第3の容器41から排出された処理水を、第4の容器46に供給するとともに、苛性ソーダ水溶液を第4の容器46内に添加して、第4の容器46内のpHを8.5に中和処理し、さらに第4の容器46内の底部に設置した圧縮気体ヘッダ48の吹き出し孔48aから空気を0.5NL/分で吹き込んで、第4の容器46内の攪拌を行った。第3の容器41からの処理水中に含まれる銅イオンおよび亜鉛イオンは、水酸化金属として析出した。さらに、その析出した水酸化金属の粒子表面上に銅イオン、および亜鉛イオンが水酸化金属として析出したり、粒子間に水酸化金属が析出することで、粒子径を大きくした。第4の容器46で余剰となった液分は、膜モジュール49で固液分離し、処理水はポンプ50で吸引し、放流された。一方、第4の容器46内のスラリーの一部を引き抜き0.098MPaの加圧力を有する脱水機で脱水した。
この際の第5の容器13からの処理水質、第1の容器34からの処理水質、第2の容器36からの処理水質、第3の容器41からの処理水質および第4の容器46からの処理水質を表4に、第2の容器36内、第3の容器41内および第4の容器46内における粒子径と脱水後の脱水汚泥の成分を表5に示す。
以上のように室内実験レベルではあるが、実廃水と相関させた実験であり、この実験結果は、脱水汚泥のリサイクル上、望ましい結果であり、実廃水と何ら相違ないものと考える。
Figure 2004202488
2価の鉄イオンの一部を3価の鉄イオンに酸化し、かつ、5価の砒素イオン、銅イオン、亜鉛イオンを含む金属鉱山排水のpHと金属鉱山排水中元素の残存比率の関係を示した図である。 金属鉱山排水処理時に発生する砒素・銅・亜鉛・鉄を含む汚泥中の3価の鉄イオンを金属鉄粉で還元させた場合の重金属の溶解率と鉄粉投入量との関係を示した図である。 第3の容器から濾過された濾過水中の2価の鉄イオン質量濃度と定常状態における第3の容器内の平均粒子径の関係を示すグラフ。 水酸化鉄(III )からなる粒子の平均径に対する第3の容器内で析出する銅、亜鉛の影響を示すグラフ。 本発明に係る金属鉱山排水の処理装置の一例。
符号の説明
10…金属鉱山排水の処理および有価金属の回収装置
11…汚泥貯留槽
12…切り出しポンプ
13…第5の容器
14…希釈液または酸性水
15…pH計
16…ORP計
17…攪拌機
18…鉱酸
19…ポンプ
20…還元剤貯留
21…切り出しポンプ
22…ポンプ
23…固液分離装置
31…鉱山排水
32…溶存酸素濃度計
33…原液槽
34…第1の容器
35…石
36…第2の容器
37…攪拌機
38…整流壁
39…膜分離装置
40…吸引ポンプ
41…第3の容器
42…整流壁
43…散気管
44…膜分離装置
45…吸引ポンプ
46…第4の容器
47…整流壁
48…散気管
49…膜分離装置
50…吸引ポンプ

Claims (18)

  1. 金属鉱山から発生する酸性で重金属として鉄イオン以外に、砒素、銅、亜鉛の1種以上を含んだ鉱山排水を、第1の容器に投入し、該排水中の2価の鉄イオンの一部を3価の鉄イオンに酸化する処理を行った後、該排水を第2の容器に投入し、
    第2の容器内で、該排水のpHを3〜5にコントロールして、砒素と3価の鉄イオンの化合物を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第3の容器に投入し、
    第3の容器内で、該排水のpHを3〜5にコントロールし、鉄酸化細菌を添加し、空気を吹き込み、2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化すると同時に水酸化鉄を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第4の容器に投入し、そして
    第4の容器内で、該排水のpHを6〜10にコントロールし、銅、亜鉛の少なくとも1の元素を金属水酸化物として析出させること
    を順次行うことを特徴とする金属鉱山排水の処理方法。
  2. 金属鉱山から発生する酸性で重金属として2価の鉄イオンおよび/または3価の鉄イオンを含み、かつ、砒素イオンを含んだ鉱山排水を、第1の容器に投入し、該排水中の2価の鉄イオンの一部を3価の鉄イオンに酸化する処理を行った後、該排水を第2の容器に投入し、
    第2の容器内で、該排水のpHを3〜5にコントロールして、砒素と3価の鉄イオンの化合物を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第3の容器に投入し、
    第3の容器内で、該排水のpHを6〜10にコントロールし、空気を吹き込み、2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化すると同時に水酸化鉄を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を放流することを順次行うことを特徴とする金属鉱山排水の処理方法。
  3. 金属鉱山から発生する酸性で重金属として2価の鉄イオンおよび/または3価の鉄イオンを含み、かつ、銅イオンおよび/または亜鉛イオンを含んだ鉱山排水を、第3の容器に投入し、第3の容器内で、該排水のpHを3〜5にコントロールし、鉄酸化細菌を添加し、空気を吹き込み、2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化すると同時に水酸化鉄を析出させた後、該析出物を固液分離する処理を行い、液分を第4の容器に投入し、そして、
    第4の容器内で、該排水のpHを6〜10にコントロールし、銅および/または亜鉛の元素を金属水酸化物として析出させること
    を順次行うことを特徴とする金属鉱山排水の処理方法。
  4. 前記第1の容器で、一部酸化後の3価の鉄イオンのモル量が砒素のモル量の1〜3倍であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記第3の容器内から排出される排水中の2価の鉄イオン質量濃度が150mg/L以下、または、前記第2の容器から排出される排水中の鉄の質量濃度に対する前記第3の容器内から排出される排水中の2価の鉄イオン質量濃度との比が0.12以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第3の容器内から排出される排水中の2価の鉄イオン質量濃度が20mg/L以下、または、前記第2の容器から排出される排水中の鉄の質量濃度に対する前記第3の容器内から排出される排水中の2価の鉄イオン質量濃度との比が0.02以下であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記第3の容器内で析出する鉄イオンの質量に対する該第3の容器内で析出する亜鉛イオンおよび銅イオンの総質量の比が0.1以下であることを特徴とする、請求項1または3に記載の方法。
  8. 前記第3の容器内で析出する鉄イオンの質量に対する該第3の容器内で析出する亜鉛イオンおよび銅イオンの総質量の比が0.01以下であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記第2〜4の容器のうち少なくとも1槽で、排水の攪拌をし、析出した金属化合物の粒子に、金属イオンを接触させて粒子径を大きくし、粒子径が大きくなった金属化合物を脱水することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記第2〜4の容器のうち少なくとも1槽で、容器内の排水を分離膜を用いて濾過することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記分離膜の孔径が1〜100μmであることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 金属鉱山からの酸性排水を中和処理する際に発生する中和沈殿物と、水または酸性水とを第5の容器内で混合してスラリー状にし、該スラリーのpHを1以上5以下にコントロールし、その容器に還元剤を投入し、3価の鉄イオンを2価の鉄イオンに還元し、固液分離を行い、液分を第1の容器に投入し、前記の金属鉱山から発生する酸性で重金属として2価の鉄イオンおよび/または3価の鉄イオンを含み、かつ、砒素イオン、銅イオン、亜鉛イオンのうち少なくとも1種の元素を含んだ鉱山排水に混合し、排水処理を行なうことを特徴とする、請求項1、2、及び4〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記固液分離後の液分を、第1の容器の替わりに第3の容器に投入し、前記記載の金属鉱山から発生する酸性で重金属として銅、亜鉛のうち少なくとも1つの元素、かつ、3価の鉄を含んだ鉱山排水に混合し、排水処理を行なうことを特徴とする、請求項3、及び5〜11のいずれか1項に記載の方法。
  14. 還元剤として製鉄業における精錬炉から発生するダスト、製鉄業で圧延する際に発生するスケール、切削屑の少なくとも1つ以上を使用することを特徴とする、請求項12または13に記載の方法。
  15. 還元剤として使用する金属鉄の比表面積を10cm2/g以上のものを使用することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 第5の容器内に投入する酸性水として、金属鉱山排水を使用することを特徴とする、請求項12〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 金属鉱山排水中に3価の鉄イオン濃度が5価の砒素イオン濃度に対して、モル濃度換算で1倍以上ある場合には、第1の容器を不要とし、モル濃度換算で1倍未満の場合には、3価の鉄イオンからなる化合物を原液槽に投入し、3価の鉄イオン濃度が5価の砒素イオン濃度に対して、モル濃度換算で1〜3倍にすることで、第1の容器を不要とすることを特徴とする、請求項1、2、及び5〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法で析出した金属水酸化物を汚泥としてそれぞれ回収することを特徴とする金属鉱山排水中の有価金属の回収方法。
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