JP2004199794A - 半導体不揮発性記憶装置 - Google Patents

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Yasuyuki Onishi
康之 大西
Takuya Yonezawa
卓也 米澤
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Abstract

【課題】NOR型フラッシュEEPROM等に記憶されたデータの全ビット一括またはブロック消去動作の際に、データ消去時にソース−基板間に流れる電流を従来技術よりも更に低減するとともに、作り込みバラツキの影響を受け難くしながら消去時間の延長を抑え、各メモリセルの消去特性のバラツキをも抑えることができる半導体不揮発性記憶装置を提供する。
【解決手段】半導体不揮発性記憶装置において、各記憶素子の出力と基準素子の出力との比較を行う比較回路と、その比較結果に応じて前記消去動作の際の前記ソースまたは前記ゲートに印加する電圧を変更する制御回路とを有し、消去動作時にトランジスタのしきい値電圧がデータ保持時のしきい値電圧とデータ消去時のしきい値電圧との間の第1のしきい値電圧レベルに達するように各フローティングゲートの電荷をソースを介して所定時間引き抜き、その後少なくとも1つのしきい値電圧が所定のしきい値電圧になっているかしきい値電圧検出回路で確認する中間の消去確認動作を行うように構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ、たとえばフラッシュEEPROMなどの半導体不揮発性記憶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的なNOR型フラッシュEEPROMでは、FN(Fowler- Nordheim)トンネリングによるゲート電流(IG )により各記憶素子(「メモリセル」とも言う)の電荷蓄積層(「フローティングゲート」とも言う)からソースへ電子を引き抜くことにより各記憶素子に記憶されたデータを消去することが行われるため、書き込み動作に比べると低消費電流で行うことができる。そのため、消去動作は、全ビット一括的に、あるいはブロック毎に行うことによって消去時間を短縮するようにしている。
【0003】
図8は、NOR型フラッシュEEPROMのデータ消去時の各記憶素子の一般的なバイアス条件を示す回路説明図であり、WLm(m=1,2,・・m)はワード線、BLn(n=1,2,・・n)はビット線 、SLn(n=1,2,・・n) はソース線、CGは各記憶素子のコントロールゲート、FGは各記憶素子のフローティングゲートをそれぞれ示しており、各線により選択された記憶素子のデータを消去するようになっている。
【0004】
実際に全ビット一括またはブロック消去を行う場合には、同図に示すように、消去すべきメモリセルのワード線WLmに負の高電圧−10Vを印加しソース線SLnに正電圧5Vを印加するとともに、ビット線BLnをフローティング状態に設定することにより、フローティングゲート中の電子をソースから引き抜く。これにより、メモリセルのしきい値電圧VTHが8V以上から1〜2V程度にシフトし、メモリセルのデータが消去されたことになる。
【0005】
ところが、消去動作時には、前述のゲート電流IGよりもはるかに大きなバンド間トンネリング電流(または「ソース−基板間電流」と称する)ISBが各メモリセルのソースと基板との間に流れる。そのため、全ビット一括的に、あるいはブロック毎に消去動作を行うような場合には、各メモリセルのバンド間トンネリング電流ISBの総計となる大電流のバンド間トンネリング総電流ISBが半導体基板中を流れることになる。この電流は、ソースの拡散抵抗を通して各メモリセルのソース電位の低下をもたらし、各メモリセルの消去特性のバラツキの要因となる。図9は、図8の消去条件とバンド間トンネル総電流ISBの時間変化を示す図であり、図8の消去条件を約5ms間印加することにより、データ消去が完了していることを表している。
【0006】
図10は、図8のメモリ回路の消去動作による素子特性を示しており、横軸はコントロールゲートCGに印加する電圧の印加時間を、縦軸はメモリセルのしきい値電圧VTHをそれぞれ表している。図10によれば、ソース線SLnに対してVS =5Vを約5mS間印加(ワード線WLmにはVG =−10Vを印加)することにより、メモリセルのしきい値電圧VTHが9Vから1Vに遷移し、消去状態になる(消去動作の完了)ことを表している。一方、VS =3Vや4Vの条件では、ソース線SLnに対してVS =5Vを5ms間の印加しただけでは、データ消去状態には達していないことを表している。
【0007】
また、図11は、データの消去動作における単メモリセルのソース−基板間電流ISB(計算値)としきい値電圧VTHとの関係を示す図である。同図において、縦軸はメモリセルのしきい値電圧VTHを、横軸は単メモリセルのソース−基板間電流ISBの電流をそれぞれ表している。同図より、ソース−基板間電流ISBはソース電圧VS が一定の場合、消去動作によるしきい値VTHの低下とともに減少することが判る。従来の消去条件(8図参照)に当てはめるとVTHが9Vの場合のメモリセル1個に流れるソース−基板間電流ISBは100nA程になる。
【0008】
従って、NOR型フラッシュEEPROMのように、全ビット一括的にあるいは、ブロック毎に消去動作を行うと、前述したように、ソース−基板間電流ISBがビット数分流れることになりソースと基板との間に大電流が流れることになる。
【0009】
そこで、後述する特許文献1には、上述したバンド間トンネル電流を低減する方法として、消去時のソース電圧(ソース線SLへの印加電圧)を下げる第1の方法と、消去時における初期しきい値電圧VTH、つまりデータ書き込み直後のしきい値電圧VTHを下げる第2の方法があること、及び、以上の方法は、消去時のバンド間トンネル電流を低減するのに有効ではあるが、第1の方法では、しきい値電圧VTHが所望のレベル(〜2V程度)にまで下がるのに非常に時間がかかるし、第2の方法では、データ書き込みのしきい値電圧VTHが低いため、過電での読み出しが不可能となるので、これを直接、実行することは不可能であること。更に、これらの課題を解決する方法として、消去動作時のソース電圧を2段階に高めながら消去動作を行うことによってバンド間トンネル電流を低減すること、が示されている。(特許文献1参照)
【0010】
【特許文献1】
特開平7−235190号公報(第3−7頁、図1−7)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1による提案の方法では、作り込みバラツキによる消去時間のバラツキが考慮されていないため、ソース−基板間電流ISB低減の効果を充分に発揮出来ない場合がある。そこで、本発明の目的は、従来技術よりも更に、データ消去時にソース−基板間に流れる電流を更に低減するとともに、作り込みバラツキの影響を受け難くしながら消去時間の延長を抑え、各メモリセルの消去特性のバラツキをも抑えることができる半導体不揮発性記憶装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の半導体不揮発性記憶装置は、不揮発性の記憶素子のソースまたはゲートに所定の電圧を印加して電荷蓄積層からFNトンネリングによりソースを介して電荷蓄積層に蓄積された電荷を引き抜き、記憶素子のデータ保持時のしきい値電圧をデータ消去時のしきい値電圧に遷移させる消去動作を行うことにより記憶素子に記憶されたデータの消去を行う記憶素子を多数有する半導体不揮発性記憶装置であって、各記憶素子の出力と基準素子の出力との比較を行う比較回路と、その比較結果に応じて消去動作の際の前記ソースまたは前記ゲートに印加する電圧を変更する制御回路とを有し、該制御回路の制御により電荷蓄積層の電荷をソースを介して引き抜く消去動作と、該消去動作の後に記憶素子のしきい値電圧をその出力と基準素子の出力との比較により確認するしきい値電圧の確認動作と、からなる消去確認動作を行うことを特徴とする。
【0013】
また、請求項1に記載の半導体不揮発性記憶装置において、消去確認動作は、記憶素子のしきい値電圧がデータ保持時のしきい値電圧とデータ消去時のしきい値電圧との間の中間のしきい値電圧レベルに達するように電荷蓄積層の電荷を引き抜く中間の消去確認動作と、記憶素子のしきい値電圧が中間のしきい値電圧よりも低いデータ消去時のしきい値電圧になるように電荷蓄積層の電荷を引き抜く最終の消去確認動作を有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の半導体不揮発性記憶装置の中間の消去確認動作において、消去動作時にソースに印加する電圧レベルを少なくとも2段階有し、各段階の消去確認動作を完了する毎に前段階の消去確認動作よりも高い電圧をソースに印加するように構成されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の半導体不揮発性記憶装置の中間の消去確認動作において、その消去動作は、少なくとも1つの記憶素子の出力電圧が基準素子の出力電圧を越えるまで繰り返し行い、最終の消去確認動作は、全ての記憶素子の出力電圧が基準素子の出力電圧を越えるまで繰り返し行うように構成されていることを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明によれば、記憶素子の出力と基準素子の出力との比較することにより、各記憶素子のしきい値電圧レベル、言い換えれば各記憶素子の消去レベルを確認できるようになる。
【0015】
また、請求項2に記載の本発明によれば、中間の消去確認動作が含まれるので、しきい値電圧が一度に消去時のしきい値電圧レベルになることがない。また、請求項3に記載の本発明によれば、中間の消去確認動作が2段階以上含まれるので、しきい値電圧の変化幅が少なくなる。また、請求項4に記載の本発明によれば、中間のしきい値電圧の確認動作の確認時間必要以上に伸びることはない。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1乃至図7に基づいて、本発明に係る半導体不揮発性記憶装置の一実施形態例を説明する。各図について簡単に説明する。図1は半導体不揮発性記憶装置100の全体構成を示す構成図、図2はそのメモリブロックがNOR型フラッシュEEPROMの場合の全ビット一括またはブロック消去時のバイアス条件を示す回路説明図、図3は図2と同じメモリブロックの場合の全ビット一括またはセクタ消去時に共通ソース線SLnおよびワード線WLmに印加する消去パルスの波形とソース−基板間電流ISBとを示すタイミング図、図4乃至図7はメモリセルのしきい値電圧の変化の様子を説明するための説明図である。なお、図2及び図7においては、従来例である図8と同一の構成には同一符号を用いるようにしている。すなわち、WLmはワード線、SLnは共通ビット線としてのソース線、BLnはビット線、MTmnはメモリセルトランジスタ、CGは各メモリセルトランジスタのコントロールゲート、FGは各メモリセルトランジスタのフローティングゲートをそれぞれ示している。
【0017】
各図について更に説明する。図1に示すように、本発明の不揮発性半導体記憶装置100は、多数のメモリセルを有するメモリ部1と、その書込や読み出しを制御するための制御回路部2と、メモリ部1で用いる書込や読み出しのための電圧を発生する昇圧回路3と、選択されたメモリセルの出力と基準となる素子の出力とを比較し、制御回路2を介してメモリセルに印加する電圧を変更させるVTH(しきい値電圧)検出回路4と、昇圧回路3で発生する電圧を検出し電圧値を制御するための電圧検出回路5とから構成されている。そして、VTH検出回路4は、基準電圧または基準となるドレイン電流を発生するための基準素子と、選択されたメモリセルの出力電圧値またはドレイン電流と基準素子の出力とを比較する比較回路により構成されている。尚、メモリ部1は従来からのメモリ部と同一の構成であり、多数のメモリセルからなるメモリブロックと、制御回路2の制御に応じて各メモリセルへの書込や読み出しを行うためのソースライン制御、ワードライン制御、ビットライン制御からなるデコーダ回路と、読み出されたデータを増幅するリードセンスアンプ回路とから構成されており、VTH検出回路4の基準素子はメモリブロックのメモリセルと同じ構成(基準メモリ)をしている。
【0018】
次に、VTH検出回路4を用いた制御動作について説明する。本発明のメモリブロック(NOR型フラッシュEEPROM)においては、図2および図3に示すように、少なくとも3段階の消去動作を行うようにしている。すなわち、まず第1段階(中間1)の消去動作でソース電圧として3Vを印加して、フローティングゲートFG中の電子をソースより引き抜き、しきい値電圧VTHを9Vから第1の中間しきい値電圧(7V程度)に下げる。この後、図3のt1で示すタイミングで消去ビット中の全部または一部が第1の中間しきい値に達したのを図1のVTH検出回路4を用いて後述する方法で確認する。続いて、第2段階(中間2)の消去動作で、より高いソース電圧、たとえば4Vを印加して、フローティングゲートFG中の電子を更にソースから引き抜き、第1の中間しきい値電圧から第2の中間しきい値電圧(5V程度)まで下げた後、図3のt2で示すタイミングで消去ビット中の全部または一部が第2の中間しきい値に達するのをVTH検出回路4を用いて確認する。
【0019】
そして、第3段階(最終)の消去動作では、更に高いソース電圧、たとえば5Vを印加して、フローティングゲートFG中の電子を更にソースから引き抜き、しきい値電圧VTHを第2の中間しきい値電圧から所望のデータ消去時のしきい値電圧(1〜2V)にまで下げる。その後、図3のt3で示すタイミングで消去ビットのしきい値電圧をVTH検出回路4を用いて確認する。その際、消去ビット中の全部のしきい値電圧が所望の値に達していないときは、同一条件でソースからの引き抜きを更に行い、消去ビット中の全部のしきい値電圧が所望のしきい値に達したのを確認して消去動作を完了する。尚、後述する読み出し動作に伴い、図3のt1、t2乃びt3の各タイミングではワード線(WLm)やソース線(SLn)の電圧値が変化するが、ここでは省略している。
【0020】
フローティングゲートFG中の電子をソースから引き抜き方について更に説明する。第1段階の消去動作を約2.5ms(図4参照)間行った後、各メモリセルのしきい値電圧レベルを確認する。この時、メモリセルのしきい値電圧が所定の電圧値に1つも達していなければ再度同じソース電圧(3V)で消去動作を短時間行ってしきい値電圧レベルの確認動作を行うことを繰り返す。一方、少なくとも1つのメモリセルのしきい値電圧が所定の電圧値に達している場合には、ソース電圧を変更して第2段階の消去動作を約3.0ms間行うとともに第2のしきい値電圧レベルを確認する。この時も、各メモリセルのしきい値電圧レベルが第2の所定の電圧値に1つも達していなければ再度同じソース電圧(4V)で消去動作及びを消去確認動作を行うことを繰り返す。そして、少なくとも1つのメモリセルのしきいしきい値電圧レベルが第2の電圧値に達している場合には、引き続いて第3段階(最終)の消去動作を約3.5ms間行う。この最終の確認動作では、全メモリセルのしきい値電圧が所望の電圧レベルに達するまで最終のソース電圧(5V)で第3段階の消去動作及び消去確認動作を繰り返し、全ビットしきい値電圧が所定の電圧レベルに達すれば消去動作を完了する。
【0021】
次に、上述のように3段階の消去動作を行うことによりバンド間トンネル電流が低減される理由について、図4〜図6を参照しながら段階毎に順を追って説明する。図4は、ソース電圧を順次変更した場合の、Gate電圧印加時間とメモリセルのしきい値電圧との関係を示す図であり、横軸は時間tを、縦軸はしきい値電圧VTHを表している。また、図5は、ソース電圧を順次変更した場合の、単メモリセルのISBとしきい値電圧との関係を示す図であり、横軸は単メモリセルのソース−基板間電流ISBを、縦軸はしきい値電圧VTHを表している。なお、両図において、VS=5.0Vで示す曲線はソース電圧が5Vのときの特性を、VS=4.0V で示す曲線はソース電圧が4Vのときの特性を、VS=3.0V で示す曲線はソース電圧が3Vのときの特性をそれぞれ示している。図6は、各段階での消去動作による概ねのしきい値電圧の分布を示す図であり、縦軸方向の上(頻度多)方向に行くほど該当する記憶素子のビット数が多いことを表している。そして、分布1はデータ書込状態のしきい値電圧の分布を表し、分布4はデータ消去状態のしきい値電圧の分布を表している。
【0022】
図4および図5から、ソース電圧を下げることにより、データ消去に必要な時間は大幅に増大するが、ソース−基板間電流ISBは大幅に減少することが判る。即ち、第1段階目の消去動作として、従来のようにしきい値電圧VTHを書込状態のしきい値電圧(9V)からデータ消去状態のしきい値電圧(2V)まで一気に下げて消去を行うのではなく、一端中間のしきい値電圧(7V程度)程度まで下げるのであれば、ソース電圧が3Vであっても、およそ2msで第1段階の消去動作が完了する。そして、この消去動作に伴うバンド間トンネル電流ISBの最大値がソース電圧が5Vの場合のおよそ半分になるとともに、必要とされる電流量もおよそ1/3〜1/4にまで減少させることができることが判る。同様にして、第2の中間のしきい値電圧(5V程度)を経由すれば、図4及び図5の実線(I〜III)で示すような特性になり、データの消去時間が大幅に延びたりしきい値電圧VTHが一度に変化したりするのを抑制しつつ、ソース−基板間のバンド間トンネル電流ISBを大幅に低減できることが判る。中間のしきい値電圧VTHを上述のように設定した場合の分布は、図6の分布2及び分布3で示すような分布になる。
【0023】
次に、図7に基づいて、各段階のデータ消去動作後のしきい値電圧VTHを確認する確認動作について説明する。しきい値電圧VTHの確認の際には、各ソース線(SLn)に基準電位(0V)を印加し、各ワード線(WLm)に所定の電圧(確認段階に応じて7V→5V→2Vと変化)を印加することによって選択されたメモリセルの電圧出力を各ビット線(BLn)を介してVTH検出回路4の比較回路によりしきい値電圧VTHが2Vで導通状態(VWL=VDD、VSL=0V)にある基準メモリのドレイン電流と消去動作を行ったメモリセルのドレイン電流を比較する。比較の結果、基準メモリのドレイン電流が消去動作を行ったメモリセルのドレイン電流を上回っている場合は、データの消去が不十分であり未達状態(0)である。逆に基準メモリのドレイン電流が消去動作を行ったメモリセルのドレイン電流を下回っている場合は、データの消去が十分であり到達状態(1)となる。この読み出し(リード)動作で(0)となるか(1)となるかで各しきい値電圧を上回っているか下回っているかが判る。
【0024】
次に、第1段階(中間1)目の消去動作とその確認について説明する。 第1段階のデータ消去動作が正常に行われたかを確認するためにワード線(WLm)に7Vを印加し、基準メモリのドレイン電流と消去動作を行ったメモリセルのドレイン電流を比較する。この時、図4及び図5の曲線Iの部分をたどる消去動作となり、図6の分布2が消去ビットの概ねのしきい値電圧VTHの分布となる。第1段階目の消去動作が完了しているか否かの判断は少なくとも一部のビットが(1)と読めれば良く、全ビットが(1)と読める必要はない。言い換えれば、第1段階目の消去動作が概ね完了していることを確認する目的で行うため厳密な条件を必要としない。
【0025】
次に、第2段階(中間2)目の消去動作とその確認について説明する。第1段階目の消去動作でしきい値VTHを第1の中間レベル(7V)程度まで下げた後、第2のソース電圧(4V)に設定して、第2段階目の消去動作を行う。これにより図4及び図5の曲線IIの部分をたどる消去動作となり、図6の分布3のようなしきい値電圧VTHの分布となる。第2段階目の消去動作が正常に行われたかを確認するために図7の条件でワード線(WLm)に5Vを印加しリード動作を行う。前述の第1段階目の消去動作の確認と同様この条件のリード動作で(0)となるか(1)となるかで消去動作を行ったメモリセルのしきい値電圧VTHが5Vを上回っているか下回っているかが判る。第2段階目の消去動作が完了しているか否かの判断は、第1段階の判断と同様な判断を行う。
【0026】
最後に、第3段階(最終)目の消去動作とその確認について説明する。第2段階目の消去動作でしきい値VTHを第2の中間レベル(5V)程度まで下げた後、第3のソース電圧(5V)に設定して、第3段階(最終)目の消去動作を行う。これにより図4及び図5の曲線IIIの部分をたどる消去動作となり、図6の分布4のような最終的なしきい値電圧VTHの分布となる。第3段階目の消去動作が正常に行われたかを確認するために図7の条件でワード線(WLm)に2Vを印加しリードを行う。最終段階の消去動作が完了しているか否かの判断は全ビットが(1)と読めることを確認する必要があり、全ビット(1)と読めない場合は最終段階の消去動作を繰り返し行う。言い換えれば、第3段階では、全てのメモリセルの消去動作が完全に完了している必要がある。
【0027】
以上のような動作により、ソース線SLnに印加する電圧及びその印加時間を逐次変えながら消去動作を行うことにより、最終的に所望のしきい値に達するまでにかかる消去時間を大幅に増やすことなく消去電流を大幅に押さえ込むことができる。
【0028】
尚、本説明ではVS=3V→4V→5Vの場合のみで示したが、もっと多段階に分けても良く、多段階に分けるほど消去工程における消去バラツキを抑えることが出来る。また、VSを一定電圧ずつではなく3.0V→3.5V→5.0Vの様に不均一に変化させても良い。また、基準メモリのしきい値電圧が2Vの場合のみを示したが、他のしきい値電圧でも構わないし、異なるしきい値電圧の基準メモリを複数用意しておいて、消去条件に応じて切り換えるようにしても構わない。また、基準メモリを用いる代わりに、各記憶素子の出力を任意に分圧できるような回路構成にしてこの分電圧と基準電圧とを比較するようにしても良い。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体不揮発性記憶装置によれば、記憶素子の出力と基準素子の出力との比較することにより、その記憶素子のしきい値電圧レベルを確認できるようになるので、各記憶素子の消去レベルを確認しながらそのしきい値電圧を変更できるようになるとともに、各記憶素子間のしきい値電圧のばらつきを抑えられるようになる。
【0030】
また、請求項2または請求項3に記載の半導体不揮発性記憶装置によれば、中間の消去確認動作が含まれ、各記憶素子のしきい値電圧が一度に消去時のしきい値電圧になることがないので、NOR型フラッシュEEPROM等の半導体不揮発性記憶装置において、全ビット一括的あるいはブロックやセクタ毎にデータの消去動作を行った場合のソース−基板間に流れる電流を大幅に低減できるようになる。これにより、昇圧系回路の能力を低減できるようになり、単一電源で動作させることが可能となる。また、請求項4に記載の半導体不揮発性記憶装置によれば、中間のしきい値電圧の確認動作に要する確認時間が必要以上に伸びることがなくなるので、本発明の構成による消去時間が伸びるのを抑えられるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体不揮発性記憶装置の全体構成を示す構成図である。
【図2】図1のメモリブロックがNOR型フラッシュEEPROMの場合における全ビット一括またはブロック消去時のバイアス条件を示す回路図である。
【図3】図2のメモリブロックの全ビット一括またはセクタ消去時の消去パルス信号とソース−基板間電流との関係を示す図である。
【図4】ソース電圧を順次変更した場合の、Gate電圧印加時間としきい値電圧との関係を示す図である。
【図5】ソース電圧を順次変更した場合の、単メモリセルのソース−基板間電流としきい値電圧との関係を示す図である。
【図6】本発明での消去動作各段階での概ねのしきい値分布を示す図である。
【図7】本発明での消去確認動作時のバイアス条件を示す構成図である。
【図8】一般的なNOR型フラッシュEEPROMの全ビット一括またはブロック消去時のバイアス条件を示す説明回路図である。
【図9】図8のメモリブロックにおける消去パルス信号とソース−基板間電流との関係を示す図である。
【図10】標準的な消去動作による消去パルス印加時間としきい値電圧の関係を示す図である。
【図11】標準的な消去動作によるしきい値電圧と消去電流の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 :メモリ部
2 :制御回路
3 :昇圧回路
4 :VTH検出回路
5 :電圧検出回路
WL1 〜WL3(WLm):ワード線
SL1 〜SL3(SLn):ソース線
BL1 〜BL3(BLn) :ビット線
MT11〜MT33(MTnm):メモリセルトランジスタ
CG:コントロールゲート
FG:フローティングゲート(電荷蓄積層)

Claims (4)

  1. 不揮発性の記憶素子のソースまたはゲートに所定の電圧を印加して電荷蓄積層からFNトンネリングにより前記ソースを介して前記電荷蓄積層に蓄積された電荷を引き抜き、前記記憶素子のデータ保持時のしきい値電圧をデータ消去時のしきい値電圧に遷移させる消去動作を行うことにより前記記憶素子に記憶されたデータの消去を行う記憶素子を多数有する半導体不揮発性記憶装置であって、
    各記憶素子の出力と基準素子の出力との比較を行う比較回路と、その比較結果に応じて前記消去動作の際の前記ソースまたは前記ゲートに印加する電圧を変更する制御回路とを有し、
    該制御回路の制御により前記電荷蓄積層の電荷を前記ソースを介して引き抜く消去動作と、該消去動作の後に前記記憶素子のしきい値電圧をその出力と前記基準素子の出力との比較により確認するしきい値電圧の確認動作と、からなる消去確認動作を行うことを特徴とする半導体不揮発性記憶装置。
  2. 前記消去確認動作は、前記記憶素子のしきい値電圧が前記データ保持時のしきい値電圧とデータ消去時のしきい値電圧との間の中間のしきい値電圧レベルに達するように前記電荷蓄積層の電荷を引き抜く中間の消去確認動作と、前記記憶素子のしきい値電圧が前記中間のしきい値電圧よりも低いデータ消去時のしきい値電圧になるように前記電荷蓄積層の電荷を引き抜く最終の消去確認動作を有することを特徴とする請求項1記載の半導体不揮発性記憶装置。
  3. 前記中間の消去確認動作において、前記消去動作時に前記ソースに印加する電圧レベルを少なくとも2段階有し、各段階の消去確認動作を完了する毎に前段階の消去確認動作よりも高い電圧を前記ソースに印加するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体不揮発性記憶装置。
  4. 前記中間の消去確認動作の消去動作は、少なくとも1つの前記記憶素子の出力電圧が前記基準素子の出力電圧を越えるまで繰り返し行い、前記最終の消去確認動作は、全ての前記記憶素子の出力電圧が前記基準素子の出力電圧を越えるまで繰り返し行うように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体不揮発性記憶装置。
JP2002367689A 2002-12-19 2002-12-19 半導体不揮発性記憶装置 Withdrawn JP2004199794A (ja)

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