JP2004196868A - ポリマーナノスフェア、その用途及び製造方法 - Google Patents

ポリマーナノスフェア、その用途及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】繊維加工、化粧料等の分野において利用されるホスホリルコリン基含有重合体のポリマーナノスフェア、ならびにその用途及び製造方法の提供。
【解決手段】下記式(1)で示される単量体(PC単量体)とLA単量体の重合体であってPC単量体5〜60モル%及びLA単量体40〜95モル%の割合で重合された重量平均分子量5,000〜5,000,000の重合体から形成された粒径5〜500nmのポリマーナノスフェア。
【化1】
Figure 2004196868

【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維加工、化粧料等の分野において利用されるホスホリルコリン基含有重合体のポリマーナノスフェアに関する。
【0002】
【従来の技術】
ホスホリルコリン基含有重合体は、生体膜に由来するリン脂質類似構造に起因して、血液適合性、補体非活性化、生体物質非吸着性等の生体適合性に優れ、また防汚性、保湿性等の優れた性質を有することが知られており、それぞれの機能を生かした生体関連材料の開発を目的とした重合体の合成およびその用途に関する研究開発が活発に行われている。
【0003】
2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートのホモ重合体、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートと、親水性単量体及び/又は疎水性単量体との共重合体が、皮膚に対して保湿効果及び肌あれ改善効果を示し、化粧料として使用できることが知られている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
【0004】
しかし、これらに開示されたホスホリルコリン基含有重合体では耐水性が低く、化粧料として皮膚バリア機能を発揮させる事が出来ても、洗浄を繰り返した後や数日に渡る長期間の効果を発現させることは困難であった。
【0005】
また、ホスホリルコリン基含有重合体を利用した繊維処理に対する技術が開示されている(例えば特許文献5参照)が、これらの重合体は水溶性が高いため本質的に耐水性が低く、洗濯を繰り返すことにより効果が減じてしまうという問題点があった。
さらに、水溶性のホスホリルコリン基含有重合体を用いた可溶化剤が開示されている(例えば特許文献6参照)が、非水溶性のホスホリルコリン基含有重合体が一定条件下に単独でポリマーナノスフェアを形成し得ることは知られていなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−70321号公報(第3頁)
【特許文献2】
特開平6−157269号公報(第3頁)
【特許文献3】
特開平6−157270号公報(第3頁)
【特許文献4】
特開平6−157271号公報(第3頁)
【特許文献5】
特開2001−200480号公報(第8頁)
【特許文献6】
特開平10−109029号公報(第5頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はホスホリルコリン基含有重合体のポリマーナノスフェア及びその安定な分散液を提供することを目的とする。
次に、繊維に柔軟性効果を付与でき、皮膚バリア機能を高めることができる繊維加工方法を提供することを目的とする。同時に、油性成分等の他の成分を強固に繊維へ固着させることができる繊維加工方法を提供することを目的とする。
さらに、皮膚に対する感触も非常に良好であり、塗布した後には皮膚に高い耐水性を持たせながら、長期間維持できるバリア機能と保湿性をもたらすことのできる化粧料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の問題点に鑑み、鋭意検討した結果、特定のホスホリルコリン類似基含有単量体と長鎖アルキル基含有単量体の重合体から非常に安定なポリマーナノスフェアが得られ、これを用いると繊維、化粧料への新規な有用性を付与できることの知見を得て、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、以下の(1)〜(9)の発明である。
【0009】
(1)下記式(1)で示される単量体(PC単量体)と下記式(2)で示される単量体(LA単量体)の重合体であってPC単量体5〜60モル%及びLA単量体40〜95モル%の割合で重合された重量平均分子量5,000〜5,000,000の重合体から形成された粒径5〜500nmのポリマーナノスフェア。
【0010】
【化3】
Figure 2004196868
【0011】
(式中、Xは2価の有機残基を示し、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を示し、Zは水素原子又はR5−O−(C=O)−を示す。ここで、R1は水素原子又はメチル基を示す。R2、R3及びR4は同一又は異なる基であって、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。R5は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を示す。mは0又は1を示す。nは1〜4の整数である。)
【0012】
【化4】
Figure 2004196868
【0013】
(式中、L1は、−C64−、−C610−、−(C=O)−O−、−O−、−(C=O)NH−、−O−(C=O)−及び−O−(C=O)−O−からなる群より選ばれる基を示し、L2は、炭素数10〜22のアルキル基を示し、R6は水素原子又はメチル基を示す。)
【0014】
(2)重合体が25℃における水への溶解性が0.5重量%以下の重合体である前記(1)に記載のポリマーナノスフェア。
(3)PC単量体が、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートである前記(1)又は(2)のポリマーナノスフェア。
(4)LA単量体が、オクタデシルメタクリレートである前記(1)〜(3)のいずれかのポリマーナノスフェア。
【0015】
(5)前記(1)〜(4)のいずれかのポリマーナノスフェアが水又は水とアルコールとの混合液に分散したポリマーナノスフェア分散液。
(6)前記(5)のポリマーナノスフェアの分散液に繊維を含浸させることを特徴とする繊維加工方法。
(7)前記(6)の繊維加工方法により得られる繊維。
【0016】
(8)前記(1)〜(4)のいずれかのポリマーナノスフェアを含有する化粧料。
(9)40℃以上の温度条件下で、下記工程(1)及び(2)の工程を実施することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかのポリマーナノスフェアの製造方法。
工程(1):重合体を水とアルコールとの混合液に溶解又は分散させる工程、
工程(2):工程1で得られた重合体の溶液又は分散液に水を添加しポリマーナノスフェアを形成させる工程。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のポリマーナノスフェアは、特定のホスホリルコリン類似基含有単量体(以下、PC単量体と略す。)と長鎖アルキル基含有単量体(以下LA単量体と略す。)の重合体(以下PC−LA重合体と略す。)から形成される粒径5〜500nmのポリマーナノスフェアである。
【0018】
ここで、PC単量体は、下記の式(1)で示されるホスホリルコリン類似基含有の単量体である。
【0019】
【化5】
Figure 2004196868
【0020】
ただし、式中、Xは2価の有機残基を示し、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を示し、Zは水素原子又はR5−O−(C=O)−を示す。ここで、R5は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を示す。
また、R1は水素原子又はメチル基を示す。R2、R3及びR4は同一又は異なる基であって、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。mは0又は1を示す。nは1〜4の整数である。
【0021】
式(1)中のXの2価の有機残基としては、例えば、−C64−、−C610−、−(C=O)−O−、−O−、−CH2−O−、−(C=O)NH−、−O−(C=O)−、−O−(C=O)−O−、−C64−O−、−C64−CH2−O−、−C64−(C=O)O−等が挙げられる。
【0022】
式(1)中のYは、炭素数1〜6のアルキレンオキシ基であり、例えば、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等の基が挙げられる。好ましくは、入手のしやすさなどの点からエチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ基が挙げられる。
【0023】
式(1)中のZは、水素原子又はR5−O−(C=O)−基を示す。ここで、R5は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を示す。炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。
【0024】
また、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、5−ヒドロキシペンチル基、2−ヒドロキシペンチル基、6−ヒドロキシヘキシル基、2−ヒドロキシヘキシル基、7−ヒドロキシヘプチル基、2−ヒドロキシヘプチル基、8−ヒドロキシオクチル基、2−ヒドロキシオクチル基、9−ヒドロキシノニル基、2−ヒドロキシノニル基、10−ヒドロキシデシル基、2−ヒドロキシデシル基等が挙げられる。
【0025】
PC単量体としては、具体的には例えば、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、4−((メタ)アクリロイルオキシ)ブチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、5−((メタ)アクリロイルオキシ)ペンチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、6−((メタ)アクリロイルオキシ)ヘキシル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリエチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリプロピルアンモニオ)エチルホスフェート、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリブチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリシクロヘキシルアンモニオ)エチルホスフェート、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリフェニルアンモニオ)エチルホスフェート、
【0026】
2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメタノールアンモニオ)エチルホスフェート、2−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−((メタ)アクリロイルオキシ)ブチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−((メタ)アクリロイルオキシ)ペンチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−((メタ)アクリロイルオキシ)ヘキシル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、
【0027】
2−(ビニルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(アリルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(p−ビニルベンジルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(p−ビニルベンゾイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(スチリルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(p−ビニルベンジル)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(ビニルオキシカルボニル)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(アリルオキシカルボニル)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、
【0028】
2−(アクリロイルアミノ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(ビニルカルボニルアミノ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、エチル−(2'−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)フマレート、ブチル−(2'−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)フマレート、ヒドロキシエチル−(2'−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)フマレート、エチル−(2'−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)マレート、ブチル−(2'−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)マレート、ヒドロキシエチル−(2'−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)マレート等を挙げることができる。
【0029】
この中でも2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートが好ましく、さらに2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート(2−(メタクリロイルオキシ)エチルホスホリルコリンともいう。以下、MPCと略す。)が入手性等の点でより好ましい。
PC単量体には、前記のPC単量体の1種を単独で、もしくは2種以上を混合物として用いることができる。
PC単量体は、公知の方法で製造できる。例えば、特開昭54−63025号公報、特開昭58−154591号公報等に示された公知の方法等に準じて製造することができる。具体的には、MPCは2−ヒドロキシエチルメタクリレートと環状リン化合物とトリエチルアミン等の第三アミンを用いて反応を行い、さらに生成した環状リン化合物とトリメチルアミンで開環反応を行い、再結晶により精製することによって得ることができる。
【0030】
PC単量体と共重合するLA単量体は、式(2)で示される。
【0031】
【化6】
Figure 2004196868
【0032】
ただし、式中、L1は、−C64−、−C610−、−(C=O)−O−、−O−、−(C=O)NH−、−O−(C=O)−および−O−(C=O)−O−からなる群より選ばれる基を示し、L2は、炭素数10〜22のアルキル基を示し、R6は水素原子又はメチル基を示す。
前記、式(2)のL2は、炭素数10〜22の長鎖アルキル基を示すが、具体的にはデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ドコサニル基の直鎖または分岐アルキル基等を示す。
【0033】
LA単量体としては、具体的には例えば、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ドコサニル(メタ)アクリレート等の直鎖または分岐アルキル(メタ)アクリレート;デカン酸ビニル、ドデカン酸ビニル、ヘキサデカン酸ビニル、オクタデカン酸ビニル、ドコサン酸ビニル等のビニルエステル系単量体等が挙られる。LA単量体としては、上記の単量体の中でもオクタデシルメタクリレートが、ポリマーナノスフェアの形成性、安定性の面で最も好ましく挙げられる。また、LA単量体として、これらの1種または2種以上を混合して用いても良い。
【0034】
PC−LA重合体は、PC単量体とLA単量体とを所定の割合で含む単量体組成物を重合し、通常のラジカル共重合により製造することができる。
本発明において、ポリマーナノスフェアを形成するに好ましいのは、PC単量体5〜60モル%及びLA単量体40〜95モル%の割合のPC−LA重合体が挙げられる。より好ましくは、PC単量体15〜30モル%及びLA単量体70〜85モル%の割合のPC−LA重合体が挙げられる。LA単量体の割合が40モル%未満であるPC−LA重合体では十分にポリマーナノスフェア分散液の安定性を持たせることができず、95モル%を超えるとポリマーナノスフェアとして形態を形成することが難しくなるので好ましくない。
【0035】
また、PC単量体とLA単量体との重合体には、PC−LA重合体のポリマーナノスフェアの形成性、ポリマーナノスフェアの分散液の安定性を阻害しない範囲で、他の単量体を構成単量体として共重合した重合体を使用することができる。
【0036】
他の単量体としては、具体的には、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、スチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルオキシホスホン酸、アミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0037】
本発明において、PC−LA重合体の分子量は、重量平均分子量で、5,000〜5,000,000の範囲が好ましく、さらに好ましくは100,000〜2,000,000の範囲である。重合体の重量平均分子量が5,000未満ではポリマーナノスフェアの安定性が低下する。また、PC−LA重合体の重量平均分子量が5,000,000より大きいとポリマーナノスフェアを形成することが難しくなる。
【0038】
本発明のポリマーナノスフェアの粒子径は、5〜500nm以下であり、好ましくは200nm以下である。ポリマーナノスフェアの粒子径が、500nmを超えると凝集しやすくなり分散液の安定性が低下し、また、化粧料等に使用した場合にざらつき感が感じられやすくなる。
【0039】
本発明のポリマーナノスフェアを形成するPC−LA重合体は、粉末状態での水への溶解性が25℃で0.5重量%以下となる難水溶性であることが好ましい。粉末状態での水への溶解性が25℃で0.5重量%を超えるような水溶性重合体であると、ポリマーナノスフェア間が凝集しやすくなり、たとえ純水中で安定なポリマーナノスフェアを形成できたとしても界面活性剤や油成分等を配合すると安定性が大きく低下するので好ましくない。
【0040】
本発明のポリマーナノスフェアは、40℃以上の温度条件下で、PC−LA重合体を水/アルコール混合液に溶解または分散させる工程(工程(1))、工程(1)で得られた重合体の溶液又は分散液に水を添加してポリマーナノスフェアを形成する工程(工程(2))を実施して製造するのが好ましい。PC−LA重合体を粉末等の凝集した状態から、工程(1)の溶解・分散工程においてポリマーナノスフェアの前駆体を形成し、工程(2)の水添加による希釈工程においてポリマーナノスフェアの粒子間距離を安定に拡大させることにより最終的に安定なポリマーナノスフェアを形成させることができる。
【0041】
本発明において、工程(1)及び工程(2)の工程とも40℃以上の温度条件下に保ちながら実施するのが好ましく、より好ましくは50℃以上の温度条件下である。40℃より低い温度で実施すると、PC−LA重合体が十分に凝集した状態からポリマーナノスフェアの分散した形態に移行できず、ポリマーナノスフェア分散液が形成し難くなる。
【0042】
工程(1)に用いる水/アルコール混合液に使用するアルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、グリセリン等が好ましく挙げられるが、この中でもエタノール、n−プロパノール、i−プロパノールが最も好ましい。
【0043】
前記水/アルコール混合液の混合割合は、アルコールが、10〜70重量%の範囲が好ましく、より好ましくは20〜50重量%の範囲である。アルコールの割合が、10重量%より少ないとPC−LA重合体が凝集したままで分散し難く、70重量%より多いと一旦分散したPC−LA重合体が次段階での水添加による希釈時に沈殿を生じることがあるため好ましくない。
本発明の工程(1)において、重合体を直接に水/アルコール混合液に溶解・分散することができるが、重合体のアルコール溶液に、アルコールが所定の範囲となるように水を添加して撹拌してもよい。
【0044】
工程(1)における水/アルコール混合液中のPC−LA重合体の濃度は、5〜50重量%の濃度の範囲が好ましく、より好ましくは10〜20重量%の濃度の範囲である。5重量%より濃度が低いと最終的に得られるポリマーナノスフェアの分散液中の濃度が低くなりすぎ実用的でなく、50重量%を超えると十分に分散できずポリマーが凝集することになるので好ましくない。
【0045】
工程(2)において、工程(1)で得られるPC−LA重合体の5〜50重量%の濃度のポリマーナノスフェアの前駆体分散液を、最終的に1〜20重量%の濃度の範囲へ水を添加し希釈するのが好ましい。1重量%より濃度が低いとポリマーナノスフェアの分散液中の濃度が低くなりすぎ実用的でなくなることがあり、20重量%を超えると粒子間距離が十分に広がらず、ポリマーが凝集するので好ましくない。
【0046】
工程(1)及び工程(2)を経て得られたポリマーナノスフェア分散液は、十分安定となり、これを50℃より低い温度の水で希釈する事も可能となるし、蒸留、透析などの方法によりアルコール分を取り除いて水だけを媒体とする分散液とすることもできる。
【0047】
繊維を本発明のポリマーナノスフェア分散液に含浸させて、繊維加工することができる。この際は、被加工繊維をポリマーナノスフェア分散液に浸漬し、絞った後、乾燥させる浸漬加工やパディング加工が一般的であるが、ポリマーナノスフェア分散液を噴霧あるいは塗布する方法により繊維を加工することも可能である。
【0048】
浸漬加工する際の条件として、被加工繊維を浸漬する加工液の適当な使用量としては、具体的には、被加工繊維100重量部に対して、ポリマーナノスフェアが0.05〜5重量部及び水を主成分とする溶媒1000〜5000重量部となる使用量が好ましい。ポリマーナノスフェアの使用量が、0.05重量部より少ないと柔軟性、保湿性などの機能が十分得られず、5重量部より多いと繊維へ付着できる量を大幅に超えるので効率的でない。また、浸漬加工の場合には、ポリマーナノスフェアを繊維へ吸着させる事が必要となるので、加工浴のpHを3〜6の範囲の酸性条件、温度を30〜50℃とする事により、吸着を促進させ、効率的にポリマーナノスフェアを繊維へ付着させる事ができる。
【0049】
パディング加工する際の条件として、加工液の適当な濃度は、具体的には、ポリマーナノスフェアの濃度が0.05〜5重量%の範囲であり、加工液に繊維を浸漬した後、被加工繊維100重量部に対して加工液を50〜150重量部の範囲まで絞り、その後乾燥を行うことが好ましい。ポリマーナノスフェアの濃度が、0.05重量部より少ないと柔軟性、保湿性などの機能が十分得られず、5重量部より多いとむしろ繊維の風合いを低下させるので効率的でない。
【0050】
本発明のポリマーナノスフェアは、繊維表面に付着した後、乾燥することにより、ナノスフェアから耐水性のコーティング皮膜へと形態を変えるため、耐洗濯性が向上する。また、形成されたコーティング皮膜は細胞膜類似構造体を形成し、これが繊維同士のこすれによる摩擦を低減し、繊維布帛に柔軟性を付与する効果がある。
【0051】
本発明のポリマーナノスフェアは、繊維表面に形成されたPC−LA重合体からなる耐水性コーティング皮膜内部に他の成分を閉じ込めることができる。例えば、ビタミンEやスクワラン等の油性成分と伴に繊維加工を行うことにより、耐洗濯性を持つオイル成分のバインダーとして機能することもできる。この際には、特にポリマーナノスフェアに他の成分を内包させておくことにより、より多量にむらなく他の成分を繊維へ付着させることができる。
【0052】
本発明のポリマーナノスフェアを用いて加工できる繊維を構成する素材としては、通常の衣類に使用することのできる素材であればいずれでもよく、例えば、木綿、麻、絹、毛、コラーゲン繊維、アクリル繊維、レーヨン、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリメタフェニレンイソフタルアミド、アラミド、ポリアリレート及びこれらの混紡品からなる織物、編物、不織布等が挙げられる。前記の繊維の中には、ティッシュペーパーや、トイレットペーパー等の、主としてセルロース繊維から構成される紙類も含まれる。また、繊維の形態としては、糸状、ヒモ状、縄状のものであってよく、それらが布状に構成されたものであってよい。
【0053】
本発明のポリマーナノスフェアを加工した繊維は、いずれの用途にも利用可能であるが、特に肌着、下着、Yシャツ、靴下、ストッキング、紙おむつ、生理用品、化粧用パフ等のヒトの皮膚に直接接触しやすい部位に使用される繊維として利用することが効果的であり、乳幼児、老人、敏感肌を有するヒト等が利用する衣類を製造する際の原料素材として好適に利用される。また、本発明のポリマーナノスフェアは、微粒子独特の感触を利用して、カーペット、カーシート、毛布、靴などにも利用され得る。また、本発明のポリマーナノスフェアは、天然皮革、人工皮革などの繊維類似の素材の処理にも利用され得る。
【0054】
本発明のポリマーナノスフェアを化粧料に使用する際には、例えば化粧水、乳液、クリーム、美容液、口紅、ファンデーション等の形態のスキンケア化粧料やメーキャップ化粧料、マッサージ化粧料、パック化粧料に用いることもできる。また、ヘアトニック、ヘアローション、ヘアクリームなどの形態で毛髪用化粧料としても用いることができる。なお、これらの化粧料は常法にしたがって製造できる。
【0055】
本発明のポリマーナノスフェアは、皮膚へ塗布された後、皮膜を形成する。この皮膜は、細胞膜類似の構造体となり、皮膚の保湿機能とバリア機能を向上させ、難水溶性の重合体からなるため、強い耐水性を持つことができる。
【0056】
本発明のポリマーナノスフェアは、ビタミンA、ビタミンE、ポリフェノール、アスタキサンチン、カテキン等の抗酸化剤類;ビタミンC誘導体、コウジ酸、プラセンタエキス、アルブチン、エラグ酸、ルシノール、リノール酸等の美白剤類;スクワラン、オリーブオイル等の油脂類;キレート剤;N−メチル−L−セリン、ウルソール酸等の老化防止剤類;パラアミノ安息香酸誘導体、ケイ皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、サリチル酸誘導体等の紫外線吸収剤類;酸化チタン、酸化亜鉛等の紫外線散乱剤類;カフェイン、有機ヨード等の収斂剤類;各種保湿剤類、各種香料類、等をポリマーナノスフェアに内包させることもでき、それにより被内包物の使用感や安定性を改善することもできる。被内包物は、ポリマーナノスフェアの製造工程中の工程(1)又は工程(2)において溶液又は分散液に混入することによりポリマーナノスフェアに内包させることができる。
【0057】
【発明の効果】
本発明は、ホスホリルコリン基含有重合体を用いた新規なポリマーナノスフェア及びその安定な分散液である。
次に、本発明の繊維加工方法は、このポリマーナノスフェアの分散液に繊維を含浸することにより、柔軟性効果を付与し、皮膚バリア機能を高めることができる。同時に、親油性成分等の他の成分を強固に繊維へ固着させることができる。さらに、本発明の化粧料は、このポリマーナノスフェアを含むことにより、皮膚に対する感触が良好であり、塗布した後には皮膚に高い耐水性を持たせながら、長期間維持されるバリア機能と保湿性を有している。
【0058】
【実施例】
以下、実施例に基づいてさらに詳しく説明する。以下に、重合体の重量平均分子量の測定方法、溶解性の測定方法を示す。
(重量平均分子量の測定)
メタノール/クロロホルム(重量比4/6)を溶離液とし、単分散ポリメチルメタクリレートを標準物質として、屈折率を用いて検出したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により重量平均分子量を評価した。
(溶解性の測定)
ポリマー試料の乾燥粉体をサンプル瓶に1.0g取り、それに純水を加えて20gとした液をウェーブローターで24時間撹拌後、2時間静置させた。上澄みの液を0.45μmのメンブレンフィルターでろ過した後、5gを秤量し、重量既知の磁性皿に入れ、105℃で8時間乾燥後の重量から乾燥後残留したポリマー分の重量を算出し、上澄み液に溶解していたポリマーの濃度を評価した。なお、ウエーブローターで撹拌後に沈降物が無く、全て溶解したものは、溶解度が5重量%以上とした。
【0059】
合成例1
MPC3.57g、オクタデシルメタクリレート(C18MA)16.43g(単量体組成モル比、MPC/C18MA=20/80)をn−ブタノール180gに溶解し4つ口フラスコに入れ、30分間窒素を吹込んだ後、60℃でアゾビスイソブチロニトリル0.82gを加えて8時間重合反応させた。
重合液を3リットルのアセトン中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末15.8gを得た。得られた共重合体は、重量平均分子量で189,000であり、25℃での水への溶解性は0.01重量%以下であった。これをポリマー1(P−1)とした。
【0060】
合成例2〜4
合成例1のポリマー1の合成に準じて、表1に示すように単量体の種類、組成比を変更し、合成例1と同様の操作により、ポリマー2(P−2)〜ポリマー4(P−4)を得た。得られた共重合体の組成比、重量平均分子量、水への溶解性(25℃)を、表1に示した。
【0061】
参考例1〜4
合成例1のポリマー1の合成に準じて表1に示すように単量体の種類、組成比を変更し、合成例1と同様の操作により、ポリマー5(C−1)〜ポリマー8(C−4)を得た。得られた共重合体の組成比、重量平均分子量、水への溶解性(25℃)を、表1に示した。
【0062】
【表1】
Figure 2004196868
【0063】
表1中、略語は以下の意味である。
MPC;2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート
C18MA;オクタデシルメタクリレート
C12MA;ドデシルメタクリレート
BMA;ブチルメタクリレート
EHMA;2−エチルヘキシルメタクリレート
【0064】
実施例1
ポリマー1(P−1)の粉末2.0gに対し、n−プロパノール/水(重量比4/6)混合液18.0gを加え、70℃の水浴中で激しく撹拌し、白濁した粘性液を得た。この粘性液に70℃に加温した60gの水を撹拌しながら徐々に加え、青白色の散乱のあるポリマーナノスフェア分散液(濃度2.5重量%)を得た。この液の一部を採取し、水で希釈して粒子径を測定した結果、31nmであった。また、調整後1週間後の粒子径も30nmであり、凝集も無く安定な分散液であった。
【0065】
実施例2〜4
ポリマー2(P−2)〜ポリマー4(P−4)について、実施例1と同様の操作により、ポリマーナノスフェア分散液を得た。ポリマーナノスフェアの粒子径の変化を表2に示す。
分散液はいずれも安定であった。
【0066】
比較例1〜4
ポリマー5(C−1)〜ポリマー8(C−4)について、実施例1と同様の操作により、それぞれ白濁した分散液を得た。結果を表2に示す。ポリマー5の場合には、調整後30分以内に沈殿が生じ、安定な分散液は得られなかった。ポリマー6の場合には、調製30分後のナノスフェアの粒子径が120nmであったのに対し、1週間後では890nmと凝集していた。ポリマー7及びポリマー8の場合には、調整後に均一な溶液でありポリマーナノスフェアを形成しなかった。
【0067】
比較例5
ポリマー1(P−1)の粉末2.0gに対し、70℃の水78gを撹拌しながら徐々に加え、強く白濁した分散液を得た。結果を表2に示す。調整後30分後には、ほぼ全ての重合体が沈殿しポリマーナノスフェアは形成できなかった。
【0068】
比較例6
ポリマー1(P−1)の粉末2.0gに対し、n−プロパノール/水(重量比4/6)混合液18.0gを加え、35℃で激しく撹拌し、白濁した粘性液を得た。この粘性液に35℃の温水60gを撹拌しながら徐々に加え、白濁した分散液を得た。結果を表1に示す。調整後30分後には、沈殿が生じポリマーナノスフェアは形成できなかった。
【0069】
【表2】
Figure 2004196868
【0070】
表1中、略語は以下の意味である。
MPC;2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート
C18MA;オクタデシルメタクリレート
C12MA;ドデシルメタクリレート
BMA;ブチルメタクリレート
EHMA;2−エチルヘキシルメタクリレート
【0071】
実施例5
実施例1で得られたポリマーナノスフェア分散液(濃度2.5重量%)72gを水408gで希釈し、酢酸0.24gを加え、この液にナイロンストッキング生地1足(24g)を浸漬し、30℃で30分間軽く撹拌しながら処理した。その後、生地を遠心脱水機で絞って、60℃で30分間乾燥した。柔軟性の指標となるストレッチ試験(2.5Kg荷重)で、90cmの生地が191cmまでストレッチ可能であった。
【0072】
比較例7
実施例5で使用したナイロンストッキング生地のストレッチ試験(2.5Kg荷重)では、90cmの生地が130cmまでストレッチ可能であった。
【0073】
比較例8
シリコーン系柔軟剤(商品名;ニッカシリコン、製造者;日華化学株式会社)48gを水432gで希釈し、酢酸0.24gを加え、この液にナイロンストッキング生地1足(24g)を浸漬し、30℃で30分間軽く撹拌しながら処理した。その後、生地を遠心脱水機で絞って、60℃で30分間乾燥した。柔軟性の指標となるストレッチ試験(2.5Kg荷重)で、90cmの生地が176cmまでストレッチ可能であった。
【0074】
比較例9
ポリマー7(C−3)の2.5重量%水溶液(72g)を水408gで希釈し、酢酸0.24gを加え、この液にナイロンストッキング生地1足(24g)を浸漬し、30℃で30分間軽く撹拌しながら処理した。その後、生地を遠心脱水機で絞って、60℃で30分間乾燥した。柔軟性の指標となるストレッチ試験(2.5Kg荷重)で、90cmの生地が135cmまでストレッチ可能であった。
【0075】
実施例6
ポリマー1(P−1)の粉末2.0gに対し、n−プロパノール/水(重量比4/6)混合液18.0gを加え、70℃の水浴中で激しく撹拌し、白濁した粘性液を得た。この粘性液にα−トコフェロールを0.2g加え激しく撹拌し、70℃に加温した60gの水を撹拌しながら徐々に加え、青白色の散乱のあるポリマーナノスフェア分散液(濃度2.5重量%)を得た。この液の一部を採取し水で希釈して粒子径を測定した結果、63nmであった。また、調整後1週間後の粒子径も66nmであり、凝集も無く安定な分散液であった。このα−トコフェロールを内包したポリマーナノスフェア分散液72gを水408gで希釈し、酢酸0.24gを加え、この液にナイロンストッキング生地1足(24g)を浸漬し、30℃で30分間軽く撹拌しながら処理した。その後、生地を遠心脱水機で絞って、60℃で30分間乾燥した。この生地5cm×5cmを取りイソプロパノール/ヘキサン混合液(重量比1/1)2g中に10分間撹拌しながら浸漬し、α−トコフェロールを抽出し、下記の条件で液体クロマトグラフにより抽出液の濃度を測定した結果、抽出液中のα−トコフェロール濃度は115ppmであった。また、加工生地をJIS−L0217家庭用洗濯の方法に従い、10回洗濯を行った。洗濯後の生地についても、上記と同様の方法によりα−トコフェロールを抽出し、その濃度を測定した結果、89ppmであった。加工初期の濃度に対する10回洗濯後の濃度の割合(10回洗濯後の残留率)は、約77重量%であった。
【0076】
(液体クロマトグラフによるα−トコフェロールの測定条件)
溶離液;イソプロパノール/ヘキサン(重量比1/1)
カラム;オクタデシルシリル化シリカゲルカラム
検出;UV吸収、285nm
流量;1mL/分
【0077】
比較例10
ポリマー7(C−3)2.0gを使用し、実施例6と同様の操作で、α−トコフェロール0.2gを分散した分散液を得た。この液の一部を採取し水で希釈して粒子径を測定した結果、419nmであった。また、調製後1週間後の粒子径も530nmであり、比較的凝集も少ない安定な分散液であった。このα−トコフェロールを分散した分散液72gを水408gで希釈し、酢酸0.24gを加え、この液にナイロンストッキング生地1足(24g)を浸漬し、30℃で30分間軽く撹拌しながら処理した。その後、生地を遠心脱水機で絞って、60℃で30分間乾燥した。加工生地、10回洗濯後の生地についても、実施例6と同様にα−トコフェロールを抽出し、その濃度を測定した結果、加工生地で108ppm、10回洗濯後の生地で12ppmであった。加工初期の濃度に対する10回洗濯後の濃度の割合(10回洗濯後の残留率)は、約11重量%であった。
【0078】
実施例7
下記の条件でドデシル硫酸ナトリウム(SDS)水溶液で弱い肌荒れを前腕内側部に生じさせた被験者に対して、実施例5で得られたストッキングを使用し着用させ、肌荒れ前の健常時、SDS溶液による肌荒れ時、着用後について、皮膚温度約30℃での経皮水分蒸散量(TEWL)を経皮水分蒸散量測定装置(Tewameter TM210、Courage+Khazaka社製)にて測定した。肌荒れ改善度合いに相当する指標として、下記式(a)により肌荒れ改善指数を算出した結果を表3に示した。
【0079】
(SDSによる冬季乾燥肌荒れモデルの形成条件)
0.5重量%SDS水溶液50μLを含浸したパッチテスト用絆創膏(リバテープ製薬社製)を前腕内側部に12時間閉塞貼付することにより、弱い肌荒れ状態を形成させた。
【0080】
(肌荒れ改善指数)
肌荒れ前の健常時の経皮水分蒸散量(TEWL)の値を(A)、SDS溶液による肌荒れ時の値を(B)、着用後の値を(C)とし、健常時と肌荒れ時のTEWL値の差を肌荒れ度合いを示す基準値として、それに対する着用後の肌荒れ改善の度合いを下記式(a)の肌荒れ改善指数とした。この指数では、初期の健常時が100の値、肌荒れ時に0の値となり、着用により改善した後の値が100に近づいて大きくなるほど肌荒れが改善したことを示す。
【0081】
【数1】
Figure 2004196868
【0082】
比較例11〜13
実施例5で得られたストッキングにかえて比較例8〜9で得られたストッキングを、それぞれ使用し着用させた以外は、全て実施例7と同様に行い、結果を表3に示した。
【0083】
【表3】
Figure 2004196868
【0084】
実施例8
実施例1と同様にポリマー1(P−1)のポリマーナノスフェア分散液(濃度2.5重量%)を調製し、その分散液を純水に対して透析することによりアルコールを除去し、最終的に1重量%のポリマーナノスフェア分散液を得た。透析後の粒子径は、32nmであった。
この分散液10μLを皮膚に3cm×3cmの範囲に塗布し、その塗布時の感触を下記の方法で評価した。結果を表4に示した。
また、塗布前、塗布後、石鹸での洗浄後、3日後について、皮膚温度約30℃での経皮水分蒸散量(TEWL)を経皮水分蒸散量測定装置((Tewameter TM210、Courage+Khazaka社製)にて測定し、塗布前のTEWL値を100とする相対値として表5に示した。このとき、各TEWL値が塗布前のTEWL地に比較して低いほど、高いバリア機能を付与したことになる。
【0085】
(塗布時の感触の評価方法)
22〜46才の男女10名により、使用テストを行った。前記化粧料基材組成物を前腕内側部に適量塗布し、のび、滑り、肌へのなじみ、しっとり感、べたつき感の5項目について下記基準により5段階評価した。さらに、それを平均して判定した。
【0086】
(評価基準内容)
評価点;5点:非常に良好、4点:良好、3点:普通、2点:やや不良、1点:不良とした。
(判定)
判定記号;評価点の組み合わせとして、平均点4.0点以上を◎、平均点3.0点以上4.0点未満を○、平均点2.0点以上3.0点未満を△、平均点1.0点以上2.0点未満を×とした。
【0087】
比較例14
ポリマー1(P−1)のポリマーナノスフェア分散液(濃度2.5重量%)を調製し、その分散液を純水に対して透析することによりアルコールを除去して得た1重量%のポリマーナノスフェア分散液10μLを用いるかわりに、ポリマー7(C−3)の1重量%水溶液10μLを用いた以外は、全て実施例8と同様に行い、結果を表4および表5に示した。
【0088】
【表4】
Figure 2004196868
【0089】
【表5】
Figure 2004196868
【0090】
実施例1〜4では、本発明によりホスホリルコリン基含有ポリマーからなる安定なポリマーナノスフェアが得られたが、比較例1〜6では得られなかった。
実施例5では、本発明によりポリマーナノスフェアを用いて加工すると、高い柔軟性を持つ繊維が得られたが、これは、比較例7の未加工繊維、比較例8の従来の柔軟剤による加工繊維、比較例9の従来技術のホスホリルコリン基含有重合体による加工繊維に比較して優れていた。
【0091】
実施例6では、ポリマーナノスフェアで加工した繊維は高い洗濯耐久性を持ちα−トコフェロールが固着されたのに対し、比較例7の従来技術のホスホリルコリン基含有重合体による加工繊維では十分な耐久性のあるα−トコフェロールの固着ができていなかった。
実施例7では、ポリマーナノスフェアで加工した繊維を着用した場合には経皮水分蒸散量が肌荒れ前の状態に近く回復しており、バリア機能の改善効果が高かったのに対し、比較例11〜13ではバリア機能の改善効果が高くなかった。
【0092】
実施例8では、本発明のポリマーナノスフェアを化粧料として肌に直接塗布した場合には、感触が良好で経皮水分蒸散量を抑えてバリア機能を付与する効果も高く、特に洗浄後でも高い効果を維持しているのに対し、比較例14の従来技術のホスホリルコリン基含有重合体では感触の中でもべたつき感がり、皮膚バリア機能に関しても洗浄後では効果が持続できなかった。

Claims (9)

  1. 下記式(1)で示される単量体(PC単量体)と下記式(2)で示される単量体(LA単量体)の重合体であってPC単量体5〜60モル%及びLA単量体40〜95モル%の割合で重合された重量平均分子量5,000〜5,000,000の重合体から形成された粒径5〜500nmのポリマーナノスフェア。
    Figure 2004196868
    (式中、Xは2価の有機残基を示し、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を示し、Zは水素原子又はR5−O−(C=O)−を示す。ここで、R1は水素原子又はメチル基を示す。R2、R3及びR4は同一又は異なる基であって、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。R5は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を示す。mは0又は1を示す。nは1〜4の整数である。)
    Figure 2004196868
    (式中、L1は、−C64−、−C610−、−(C=O)−O−、−O−、−(C=O)NH−、−O−(C=O)−及び−O−(C=O)−O−からなる群より選ばれる基を示し、L2は、炭素数10〜22のアルキル基を示し、R6は水素原子又はメチル基を示す。)
  2. 重合体が25℃における水への溶解性が0.5重量%以下の重合体である請求項1に記載のポリマーナノスフェア。
  3. PC単量体が、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートである請求項1又は2に記載のポリマーナノスフェア。
  4. LA単量体が、オクタデシルメタクリレートである請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマーナノスフェア。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマーナノスフェアが水又は水とアルコールとの混合液に分散したポリマーナノスフェア分散液。
  6. 請求項5に記載のポリマーナノスフェアの分散液に繊維を含浸させることを特徴とする繊維加工方法。
  7. 請求項6に記載の繊維加工方法により得られる繊維。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマーナノスフェアを含有する化粧料。
  9. 40℃以上の温度条件下で、下記工程(1)及び(2)の工程を実施することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマーナノスフェアの製造方法。
    工程(1):重合体を水とアルコールとの混合液に溶解又は分散させる工程、
    工程(2):工程1で得られた重合体の溶液又は分散液に水を添加しポリマーナノスフェアを形成させる工程。
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