JP2004190547A - インバータ一体型電動コンプレッサ及びその組み立て方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力スイッチング素子を適正な押圧力で電動コンプレッサのハウジング外周面に押しつけることができるとともに、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に取り付ける作業を容易化することができる車両用電動コンプレッサ及びその組み付け方法を提供すること。
【解決手段】ベースプレート5とパワー半導体モジュール6と平滑コンデンサ7とバスバーアセンブリ8とプリント基板9とを予めインバータアセンブリとして一体形成しておき、このインバータアセンブリのベースプレート5を電動コンプレッサのハウジング外周面31に締結することにより、インバータ回路部の電動コンプレッサへの組み付けを行う。これにより、組み付け作業が簡単となる。
【選択図】図1
【解決手段】ベースプレート5とパワー半導体モジュール6と平滑コンデンサ7とバスバーアセンブリ8とプリント基板9とを予めインバータアセンブリとして一体形成しておき、このインバータアセンブリのベースプレート5を電動コンプレッサのハウジング外周面31に締結することにより、インバータ回路部の電動コンプレッサへの組み付けを行う。これにより、組み付け作業が簡単となる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ一体型電動コンプレッサに関し、特にそのインバータ部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
アイドルストップ時の車両冷房のために、車両空調用のコンプレッサと一体にそれを駆動するモータを設けた車両用電動コンプレッサでが提案されている。この種の車両用電動コンプレッサでは、空調負荷に応じてモータ回転数を細かく制御するために、通常、同期モータ(ブラシレスDCモータ)が採用される。
【0003】
車両搭載のバッテリによりこの同期モータを駆動するには、直流電力を三相交流電力に変換するインバータ回路、このインバータ回路をスイッチング制御するための制御回路、上記インバータ回路のスイッチングにより派生する高周波電流からインバータ回路のスイッチング素子を保護する平滑コンデンサ、それらを接続する大小の配線などを含む複雑で大電力の高速スイッチングが必要なインバータ回路部が必要となる。
【0004】
このインバータ回路部と、このインバータ回路部から三相PWM制御電力が給電される電動コンプレッサとを接続する三相交流配線は、大きなスイッチングノイズを含んでいるためできるだけ短縮することが好ましく、このためインバータ回路部を電動コンプレッサと一体化したインバータ一体型電動コンプレッサが提案されている。
【0005】
インバータ回路部を電動コンプレッサに固定するため、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジングの外端面に固定することが提案されているが、この端面配置型方式のインバータ一体型電動コンプレッサは、従来のベルト駆動コンプレッサに比べてただでさえモータの分だけ長くなっている電動コンプレッサの軸長が更に一層長くなってしまうため、エンジンルーム内に確保された既存のコンプレッサ収容スペースに収容しにくく、エンジンルームの再設計を必要とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このため、インバータ回路部は電動コンプレッサのハウジングの外周面に固定することが好ましいが、この外周面固定型のインバータ回路部では、電力スイッチング素子の良好な放熱と、インバータ回路部の必要体積の縮小が重要となる。
【0007】
電力スイッチング素子の良好な放熱とインバータ回路部の必要体積縮小のためには、後述の三階建て回路配置を採用することが好ましい。
【0008】
この三階建て回路配置とは、インバータ回路部を大発熱部品としての電力スイッチング素子及び平滑コンデンサを一層目として電動コンプレッサのハウジングの外周面に密着、固定し、これら大発熱部品周りの大電流配線用配線層(好適にはバスバー配線層)を大発熱部品の直上に二層目として配置し、更に大電流配線用配線層の直上に小電流配線及び制御回路(小電流部品)を実装するプリント基板を三層目として配置する回路配置方式である。
【0009】
この三階建て回路配置を採用すれば、電力スイッチング素子の良好な放熱、大電流配線用配線層における抵抗損失、インダクタンスの低減及び全体のコンパクト化を実現することができる。
【0010】
しかしながら、この三階建て回路配置は、配線や回路部品配置が非常にコンパクトになる分だけ、電動コンプレッサへの組み付けが難しいという問題があった。
【0011】
以下、この問題を更に詳しく説明する。
【0012】
この三階建て回路配置を実現する通常の方法としては、まず、電力スイッチング素子や平滑コンデンサを電動コンプレッサのハウジング外周面にねじなどにより固定し、次に、大電流配線用配線層をその直上に固定し、大電流配線用配線層と大発熱部品(すなわち電力スイッチング素子及び平滑コンデンサ)を接続し、次に、大電流配線用配線層の直上にプリント基板を被せ、プリント基板と大電流配線用配線層とを接続することが考えられる。なお、このような配線構造を実現するには、電力スイッチング素子の制御端子などの小電流端子は大電流配線用配線層を介してプリント基板に接続することが特に好ましい。以下、上記三階建て回路配置実現のための組み立て方法を、以下、順次組み立て方式と呼ぶものとする。
【0013】
しかしながら、この順次組み立て方式では、大重量の電動コンプレッサをハンドリングする必要があり、作業に要する労力が大きいという問題があることがわかった。
【0014】
この三階建て回路配置を実現する他の方法としては、大発熱部品の直上に大電流配線用配線層を固定してそれらの間の配線接続を完成し、次に、大電流配線用配線層の直上にプリント基板を設けて大電流配線用配線層とプリント基板とを接続しすることにより完成したインバータアセンブリをハウジング外周面に締結するプリアセンブリインバータ取り付け方式が考えられる。
【0015】
しかしながら、このプリアセンブリインバータ取り付け方式では、インバータアセンブリを所定の締結力で電動コンプレッサのハウジング外周面に締結したとしても、インバータアセンブリ中の電力スイッチング素子と電動コンプレッサのハウジング外周面との間の密着性が種々ばらついてしまう結果、密着性が悪い場合には電力スイッチング素子の冷却性能が低下してしまい、密着性が強すぎる場合には、電力スイッチング素子を構成する半導体チップに過大なストレスが掛かって、電力スイッチング素子の耐久性が低下したり、甚だしい場合には電力スイッチング素子を構成する半導体チップが破損したりするという問題があった。
【0016】
更に説明すると、ある場合には、インバータアセンブリの締結部と電力スイッチング素子との間に部分がインバータアセンブリの締結により弾性変形し、電力スイッチング素子に十分な締結力が伝達されず、電力スイッチング素子は十分な押圧力で電動コンプレッサのハウジング外周面に押しつけられない。またある場合には、締結力が強すぎて電力スイッチング素子を構成する半導体チップに強い締結力が掛かってしまう。
【0017】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、電力スイッチング素子を適正な押圧力で電動コンプレッサのハウジング外周面に押しつけることができるとともに、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に取り付ける作業を容易化することができるインバータ一体型電動コンプレッサ及びその組み立て方法を提供することをその目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
第一発明のインバータ一体型電動コンプレッサは、ハウジングと、前記ハウジングに収容される電動コンプレッサと、前記ハウジングに固定されるとともに直流電力を多相交流電力に変換して前記電動コンプレッサへ給電するインバータ回路部とを備えるインバータ一体型電動コンプレッサにおいて、
前記インバータ回路部は、多相インバータ回路の各アームを構成する少なくとも6個の電力スイッチング素子と、樹脂一体成形されて前記電力スイッチング素子に接続されるバスバーアセンブリとをそれぞれ金属製のベースプレートに前記ハウジングを介することなく固定してなるインバータアセンブリを有し、
前記インバータアセンブリは、前記ベースプレートのみと前記電動コンプレッサのハウジング外周面との締結により、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に密着しつつ前記電動コンプレッサに固定していることを特徴としている。
【0019】
すなわち、この発明によれば、電力スイッチング素子とベースプレートとバスバーアセンブリとを一体に構成したインバータアセンブリを、ベースプレートを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するという簡単な組み立て方法を採用することができるので、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に取り付ける作業を容易化することができる。
【0020】
また、ベースプレートに大きな剛性を与えることができるので、インバータ回路部を電動コンプレッサに組み付けるためにベースプレートをハウジング外周面の締結することにより、ベースプレートとハウジング外周面との間の良好な密着性、熱伝導性を実現することができる。
【0021】
電力スイッチング素子は、インバータ回路部とハウジング外周面との上記組み付け前に予め所定の密着力でベースプレートに固定されているために、結局、電力スイッチング素子とベースプレートとの間の熱伝導性、並びに、ベースプレートと電動コンプレッサのハウジング外周面との間の熱伝導性は、良好な熱伝導性をもつことができ、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に組み付ける際の締結力や、バスバーアセンブリの剛性のばらつきや、インバータアセンブリの各部の寸法誤差により、なんら影響されることがない。
【0022】
更に、上記インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に組み付ける際の締結力が大きすぎて電力スイッチング素子に過大な力が加えられたり、逆にこの締結力が小さすぎて電力スイッチング素子の放熱性が低下したりすることがない。
【0023】
第二発明のインバータ一体型電動コンプレッサは、ハウジングと、前記ハウジングに収容される電動コンプレッサと、前記ハウジングに固定されるとともに直流電力を多相交流電力に変換して前記電動コンプレッサへ給電するインバータ回路部とを備えるインバータ一体型電動コンプレッサにおいて、
前記インバータ回路部は、多相インバータ回路の各アームを構成する少なくとも6個の電力スイッチング素子が表面に固定される金属製のベースプレートを、樹脂一体成形されて前記電力スイッチング素子に接続されるバスバーアセンブリに前記ハウジングを介することなく固定してなるインバータアセンブリを有し、前記インバータアセンブリは、前記バスバーアセンブリ及びベースプレートの両方と前記電動コンプレッサのハウジング外周面との締結により、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に密着しつつ前記電動コンプレッサに固定していることを特徴としている。
【0024】
すなわち、この発明によれば、電力スイッチング素子とベースプレートとバスバーアセンブリとを一体に構成したインバータアセンブリを、ベースプレートとバスバーアセンブリとをそれぞれ電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するという簡単な組み立て方法を採用することができるので、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に取り付ける作業を容易化することができる。
【0025】
また、バスバーアセンブリと電動コンプレッサのハウジング外周面との締結の他に、独自にベースプレートを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するので、バスバーアセンブリの剛性が弱くてもベースプレートとハウジング外周面との間の良好な密着性、熱伝導性を実現することができる。
【0026】
電力スイッチング素子は、インバータ回路部とハウジング外周面との上記組み付け前に予め所定の密着力でベースプレートに固定されているために、結局、電力スイッチング素子とベースプレートとの間の熱伝導性、並びに、ベースプレートと電動コンプレッサのハウジング外周面との間の熱伝導性は、良好な熱伝導性をもつことができ、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に組み付ける際の締結力や、バスバーアセンブリの剛性のばらつきや、インバータアセンブリの各部の寸法誤差により、なんら影響されることがない。
【0027】
更に、上記インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に組み付ける際の締結力が大きすぎて電力スイッチング素子に過大な力が加えられたり、逆にこの締結力が小さすぎて電力スイッチング素子の放熱性が低下したりすることがない。
【0028】
第三発明のインバータ一体型電動コンプレッサは、ハウジングと、前記ハウジングに収容される電動コンプレッサと、前記ハウジングに固定されるとともに直流電力を多相交流電力に変換して前記電動コンプレッサへ給電するインバータ回路部とを備えるインバータ一体型電動コンプレッサにおいて、
前記インバータ回路部は、多相インバータ回路の各アームを構成する少なくとも6個の電力スイッチング素子が表面に固定される金属製のベースプレートを、樹脂一体成形されて前記電力スイッチング素子に接続されるバスバーアセンブリに前記ハウジングを介することなく固定してなるインバータアセンブリを有し、前記インバータアセンブリは、前記バスバーアセンブリのみと前記電動コンプレッサのハウジング外周面との締結により、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に密着しつつ前記電動コンプレッサに固定することを特徴としている。
【0029】
すなわち、この発明によれば、電力スイッチング素子とベースプレートとバスバーアセンブリとを一体に構成したインバータアセンブリを、ベースプレートとバスバーアセンブリとをそれぞれ電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するという簡単な組み立て方法を採用することができるので、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に取り付ける作業を容易化することができる。
【0030】
また、バスバーアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するという簡単な方法を用いてバスバーアセンブリと電動コンプレッサのハウジング外周面とによりベースプレートを挟圧するので、ベースプレートとハウジング外周面との間の良好な密着性、熱伝導性を実現することができる。
【0031】
電力スイッチング素子は、インバータ回路部とハウジング外周面との上記組み付け前に予め所定の密着力でベースプレートに固定されているために、結局、電力スイッチング素子とベースプレートとの間の熱伝導性、並びに、ベースプレートと電動コンプレッサのハウジング外周面との間の熱伝導性は、良好な熱伝導性をもつことができる。
【0032】
更に、上記インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に組み付ける際の締結力が大きすぎて電力スイッチング素子に過大な力が加えられたり、逆にこの締結力が小さすぎて電力スイッチング素子の放熱性が低下したりすることがない。
【0033】
なお、上記各発明のバスバーアセンブリは、各バスバーを樹脂インサート成形することにより、単一部品として簡単に製造することができる。バスバーアセンブリは、好適には配線交差のための2層構造を有して樹脂成形板部により相互間の又は外部との絶縁確保しつつ一体化される多数のバスバーを含む。また、このバスバーアセンブリは、インバータ回路部を密閉するインバータケースの一部又は全部を兼ねることもできる。
【0034】
好適な態様において、前記インバータ回路部は、前記電力スイッチング素子の制御を行う制御回路を実装して前記バスバーアセンブリの直上に配置されるプリント基板を有する。
【0035】
これにより、三階建て回路配置をもつコンパクトなインバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に固定することができる。なお、プリント基板は、インバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結した後、インバータアセンブリに締結することができる他、第一発明では、インバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結する前にインバータアセンブリに予め締結することができる。
【0036】
好適な態様において、前記バスバーアセンブリは、外部接続用のコネクタ部を有する樹脂部を有する。これにより、インバータ回路部と外部接続用のコネクタとの接続を簡素化することができる。外部接続用のコネクタとしては、電源コネクタや通信コネクタを採用することができる。外部接続用のコネクタの端子としては、バスバーアセンブリを構成するバスバーの先端を用いることが簡単である。
【0037】
第一発明のインバータ一体型電動コンプレッサの組み立ての好適な態様において、あらかじめ組み立てられた前記インバータアセンブリの前記ベースプレートを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結することにより、前記インバータ回路部を前記ハウジングに組み付け、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に所定の締結力で密着させる。これにより、インバータ回路部の組み付けに際して大重量をもつ電動コンプレッサのハンドリング作業を減らすことができる。
【0038】
第二発明のインバータ一体型電動コンプレッサの組み立ての好適な態様において、あらかじめ組み立てられた前記インバータアセンブリの前記ベースプレートを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結し、前記バスバーアセンブリを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に締結することにより、前記インバータ回路部を前記ハウジングに組み付け、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に所定の締結力で密着させる。これにより、インバータ回路部の組み付けに際して大重量をもつ電動コンプレッサのハンドリング作業を減らすことができる。
【0039】
好適な態様において、電力スイッチング素子は、三相インバータ回路をそれぞれ構成する1個のスイッチング素子により構成されてもよく、複数又は全部のスイッチング素子をハイブリッドにパッケージするか又はモノリシックに集積したICモジュールとして構成することができる。なお、三相インバータ回路のフライホイルダイオードは2端子型スイッチング素子とみなすことができ、トランジスタは三端子型のスイッチング素子とみなすことができる。
【0040】
上記バスバーアセンブリを採用することにより、次の作用効果を奏することができる。
【0041】
まず、インバータ部を構成する上記構成要素間の配線をバスバーアセンブリにより一つの部材に集約することができ、部品点数の削減、配線作業の簡素化とともに、高密度の大電流配線を一挙に実現することができる。特に、各バスバー間の電気絶縁を十分に確保しつつ車両振動によるバスバーの変形を無視することができるので各バスバー間の間隔を大幅に縮小することができることは大きなメリットである。また、バスバーアセンブリは、電力スイッチング素子の上に重ねて配置することができるので、配線距離の短縮による配線インピーダンスの低減を実現できるとともに、径方向と直角方向におけるインバータ部の必要面積を縮小してインバータ部の小型化を可能とする。更に、電力スイッチング素子の上方に敷設される直流電源バスバー(高位直流電源バスバー、接地電源バスバー)は、電力スイッチング素子から外部に放射される高周波スイッチングノイズを良好にシールドすることができる。更に、容易にインバータ回路部の分解修理を行うことが容易となる。
【0042】
プリント基板は、電流量としては非常に小さくかつマイコンなどの多数の回路素子により構成されて三相インバータ回路の各電力スイッチング素子を断続制御する制御回路を実装し、バスバーアセンブリの直上にバスバーアセンブリと略平行に設けられる。このようにすれば、バスバーアセンブリが通信制御用の微小電流配線を負担する必要がないので全体としてバスバー内蔵プレートの小型、軽量化を実現することができるとともに、プリント基板、バスバーアセンブリ、電力スイッチング素子を三階建て構造とするので、配線距離の短縮とインバータ部の径方向と直角な方向における必要面積の縮小も実現することができる。更に、中間のバスバーアセンブリのバスバーの外部突出端子部分は容易に直角に屈折してプリント基板の電気接続用の端子孔に挿入することができるので、電力スイッチング素子とプリント基板との配線の接続すなわち垂直配線をバスバーアセンブリのバスバーにより簡単に実現することができる。更に、プリント基板を省略してバスバーアセンブリの主面上に制御回路を構成する回路部品を実装することもできる。この場合には、少なくともバスバー内蔵プレートの表面に絶縁層を介してエッチング銅箔パターンから構成される制御用の配線層を形成することが好ましい。バスバーアセンブリは、ICリードフレーム製造技術に類似の導電板のプレス成形によるバスバーパターンの成形と、その樹脂モールド又はインサート成形による一体化、その後のバスバー間を接続するタイバーの切断による各バスバーの相互分離により容易に製造することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
本発明を適用した車両用冷凍サイクル装置用のインバータ一体型電動コンプレッサの好適な態様を図面を参照して説明する。なお、各図において、部材やラインの適宜省略を行っている。
(実施例1)
実施例1のインバータ一体型電動コンプレッサを図1〜図4を参照して以下に説明する。図1はこのインバータ一体型電動コンプレッサの分解斜視図、図2は図1のインバータ一体型電動コンプレッサに用いるインバータ回路部の蓋板はずした状態の平面図、図3は図2のインバータ回路部の斜視図、図4は図2、図3のインバータ回路部の分解斜視図である。
【0044】
(全体構成)
1は車両空調用の冷凍サイクル装置の一部をなすコンプレッサ部、2はコンプレッサ部1を駆動する三相同期モータからなるモータ部であり、3はコンプレッサ部1及びモータ部2の外郭をなすハウジング、4はモータ部2を駆動制御するインバータ回路部である。ハウジング3の周壁外周面は、図1において上方に向けて突出する台座部30をもち、台座部30の頂面は図1において水平方向に平坦な台座面31を有している。32はハウジング3の前端面に設けられるフロントフレームである。
【0045】
モータ部2は、エバポレータ(図示せず)から排出される又は導入される前の低圧冷媒ガスにより冷却され、ハウジング3は、その内部を流れる低圧冷媒ガスにより良好に冷却されている。
【0046】
インバータ回路部4は、ヒートシンクをなすベースプレート5と、三相インバータ回路の各相の上アーム側スイッチング素子と下アーム側スイッチング素子とを構成する合計6つのパワー半導体モジュール(電力スイッチング素子)6と、平滑コンデンサ7と、バスバーアセンブリ8と、プリント基板9と、蓋板10とを有している。インバータ回路部4は、図示しないバッテリから給電される直流電力を三相交流電力に変換してモータ部2のステータコイル(図示せず)に給電する。このため、各相の上アーム側スイッチング素子をなすパワー半導体モジュール6と下アーム側スイッチング素子をなすパワー半導体モジュール6との接続点は、モータ部2の各相の引き出し端子21〜23に接続され、上アーム側スイッチング素子をなす3つのパワー半導体モジュール6の残る主電極端子は図示しない電源ラインを通じて電源コネクタ11内にて突出する電源端子に接続され、下アーム側スイッチング素子をなす3つのパワー半導体モジュール6の残る主電極端子図示しない接地ラインを通じて電源コネクタ11内にて突出する接地端子に接続されている。
【0047】
ベースプレート5は、必要な開口を有するアルミ厚板からなり、ねじ51によりハウジング3の外周面に形成された上記台座部30の台座面31に強く締結されている。なお、ベースプレート5の底面と台座面31との間に熱伝導用のシリコングリスを塗布してもよい。
【0048】
パワー半導体モジュール6は、樹脂モールドにより厚板状形成され、一側面から突出する一対の主電極端子61、62と、一つの制御電極端子63とを有し、これらの端子は上方へ突出している。パワー半導体モジュール6の上記電極端子61〜63が突出する側の側面と反対側の側面近傍に偏在してパワー半導体モジュール6をベースプレート5に締結するための貫通孔が形成されている。
【0049】
平滑コンデンサ7は、周知のように三相インバータ回路の電源端子と接地端子との間に接続されて三相インバータ回路のスイッチング電流の高周波成分を吸収する。
【0050】
バスバーアセンブリ8は、三相インバータ回路の配線をなす多数のバスバーを有してハウジング3の周壁外周面にねじ81により締結されている。各バスバーは、樹脂インサート成形により一体化されている。バスバーアセンブリ8は、各パワー半導体モジュール6の間の接続、各パワー半導体モジュール6とプリント基板9との接続、各パワー半導体モジュール6と平滑コンデンサ7との接続、各パワー半導体モジュール6と上記直流電源端子及び接地端子との接続、各パワー半導体モジュール6とモータ引き出し端子21〜23との接続に用いられている。バスバーアセンブリ8の樹脂部80は、各バスバー間の隙間が小さくても各バスバー間の電気絶縁を良好に確保する。更に、バスバーアセンブリ8の樹脂部80は、パワー半導体モジュール6やプリント基板9や平滑コンデンサ7の側面を囲む枠部81を有し、蓋板10は、枠部81に締結されている。バスバーアセンブリ8の枠部81内に設けられたパワー半導体モジュール6及びプリント基板9を収容するための空間の上端開口を遮蔽している。電源ラインをなすバスバーは、各パワー半導体モジュール6及び平滑コンデンサ7の高位端子に接続されるとともに、電源コネクタ内に突出して電源用のコネクタ端子を構成している。接地ラインをなすバスバーは、各パワー半導体モジュール6及び平滑コンデンサ7の低位端子に接続されるとともに、電源コネクタ内に突出して接地用のコネクタ端子を構成している。
【0051】
プリント基板9には、制御回路が実装されている。この制御回路は、バスバーアセンブリ8から立設された通信コネクタ12内に突出して通信用のコネクタ端子をなすバスバーに接続されている。この接続は、このバスバーの一端を上方へ突出させて、プリント基板の接続孔にはめ込み、接続孔周囲の導電パターンに半田付けしてなされる。この制御回路は、外部からの指令に基づいて各パワー半導体モジュール6を断続制御する機能やモータ
部2の駆動状態を外部に送信する機能を有しており、マイコンICなどの種々の回路素子をプリント配線で接続して構成されている。
【0052】
この種のインバータ部5の回路構成とその動作自体は周知であるので、それらの説明は省略し、この実施例の特徴部分をなすインバータ部5の特徴構成を以下に説明する。
【0053】
(パワー半導体モジュール6の配置)
各パワー半導体モジュール6は、軸方向に3列、周方向に2行に隣接配置されており、各パワー半導体モジュール6の電極端子突出側面は互いに対向している。なお、各パワー半導体モジュール6は、上記電極端子21〜23の他に種々の端子を有しているが、これらの端子も上方へ突出して、バスバーアセンブリ8の樹脂部80から突出する各バスバーの先端部分に接合されている。周方向一方側のパワー半導体モジュール6は上アーム側スイッチング素子を構成し、周方向他方側のパワー半導体モジュール6は下アーム側スイッチング素子を構成している。軸方向一方側のパワー半導体モジュール6はU相スイッチング素子を構成し、軸方向中央のパワー半導体モジュール6はV相スイッチング素子を構成し、軸方向他方側のパワー半導体モジュール6はW相スイッチング素子を構成している。上アーム側スイッチング素子をなす3つのパワー半導体モジュール6と、下アーム側スイッチング素子をなす3つのパワー半導体モジュール6との間に、周方向所定幅の配線領域Wが形成されている。
【0054】
(インバータアセンブリの詳細説明)
上記したベースプレート5、各パワー半導体モジュール6、平滑コンデンサ7、プリント基板9は、第一発明で言うインバータアセンブリを構成している。
【0055】
各パワー半導体モジュール6は、樹脂絶縁シート13を介してねじ14によりベースプレート5の上面に固定され、バスバーアセンブリ8は、ベースプレート5に接着されている。プリント基板9はバスバーアセンブリ8の枠部81の内側面に沿って形成された段差面に載置されて図示しないねじによりバスバーアセンブリ8の樹脂部80に締結されている。蓋板10は、バスバーアセンブリ8に螺子101により締結されている。台座部30、枠部81及び蓋板10は、インバータ回路部4を収容するインバータケースを構成している。このインバータケースの内部にはゲルが充填されて内部の防湿性、耐振性を向上させている。
【0056】
(組み付け順序)
次に、このインバータ一体型電動コンプレッサの組み付け順序を以下に説明する。
【0057】
まず、ベースプレート5に絶縁シート13を介して各パワー半導体モジュール6を螺子14にて所定の締結力で締結する。次に、平滑コンデンサ7をバスバーアセンブリ8に固定する。次に、ベースプレート5にバスバーアセンブリ8の樹脂部80を接着し、バスバーアセンブリ8のバスバー先端と各パワー半導体モジュール6の端子とを接合する。この時、平滑コンデンサ7の側面はベースプレート5の孔50にはめこまれ、後でハウジング3の外周面に密着可能とされる。次に、プリント基板9をバスバーアセンブリ8にはめ込み、図示しないねじにより締結する。次に、プリント基板9の貫通孔から突出したバスバーアセンブリ8のバスバーの先端をプリント基板9の導電パターン(銅箔)にはんだ付けする。これにより、本発明で言うインバータアセンブリを構成する。
【0058】
次に、このインバータアセンブリをハウジング3の台座部30に載せ、ベースプレート5をハウジング3の台座面31に螺子51により強く締結する。次に、バスバーアセンブリ8から突出するバスバーの先端をモータ引き出し端子21〜23と接合する。次に、蓋板10を螺子101によりバスバーアセンブリ8の枠部81に締結して、インバータ回路部5の電動コンプレッサへの取り付けが完了する。
【0059】
この実施例によれば、ほとんど一体化されたインバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するだけであるので、インバータ回路部の組み付けに当たって、電動コンプレッサをハンドリングする必要を大幅に省略することができる。パワー半導体モジュール6は、インバータアセンブリの組み付け前にベースプレート5に固定されており、インバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結する時の誤差の影響を受けない。
(実施例2)
本発明のインバータ一体型電動コンプレッサの他の実施例を図5〜図8を参照して以下に説明する。図5はこのインバータ一体型電動コンプレッサの分解斜視図、図6は図5のインバータ一体型電動コンプレッサに用いるインバータ回路部の蓋板はずした状態の平面図、図7は図5のインバータ回路部の分解斜視図である。
【0060】
この実施例は、実施例1のベースプレート5を図5では見えないほどの大きさに縮小し、バスバーアセンブリ8をねじ51によりハウジング3の台座部30に締結した点をその特徴としている。なお、本発明でいう電力スイッチング素子は、実施例1におけるパワー半導体モジュール6の代わりに、後述するベアチップ800を用いる。
【0061】
(インバータアセンブリの詳細説明)
この実施例において、各ベアチップ(電力スイッチング素子)800と、セラミック絶縁基板500と、ベースプレート5と、バスバーアセンブリ8と、平滑コンデンサ7とは、第二発明で言うインバータアセンブリを構成している。合計6つの電力スイッチング素子をなす合計12個のベアチップ800は、図7に示すように、実施例1に比較して格段に小さいベースプレート5の上面に固定されたセラミック絶縁基板500上に固定されている。この意味において、このベアチップ800を有するセラミック絶縁基板500を本発明で言う電力スイッチング素子と想定してもよい。なお、この実施例では、インバータ回路の各アームはIGBTチップとダイオードチップとを並列接続してなるが、MOSトランジスタタイプのものにおいては、合計6個のベアチップ800を用いればよい。これらの三相インバータ回路自体は周知であるので説明を省略する。
【0062】
(組み付け順序)
次に、このインバータ一体型電動コンプレッサの組み付け順序を以下に説明する。
【0063】
まず、各ベアチップ800をセラミック絶縁基板500に固定し、このセラミック絶縁基板500をベースプレート5に接合する。次に、このセラミック絶縁基板500をバスバーアセンブリ8の底面に接着する。次に、各ベアチップ800上の導電パッドとセラミック絶縁基板500の上の所定の導電パッドとをボンデングワイヤ502により接続し、また、セラミック絶縁基板500の周囲に突出するバスバーアセンブリ8のバスバー先端部とこれら導電パッドとも同様にボンデングワイヤにより接続する。この時、ベースプレート5の締結用の貫通孔501は、バスバーアセンブリ8の枠部81内の窓W1cから上方へ露出している。次に、平滑コンデンサ7をバスバーアセンブリ8に固定する。
【0064】
次に、このようにして作製したインバータアセンブリをハウジング3の台座部30に載せ、ベースプレート5の貫通孔501にねじを差し込んでこのねじを台座部30に設けた螺子穴に締結するとともに、バスバーアセンブリ8の樹脂部80を螺子51によりハウジング3の台座部30に締結する。これにより、ベースプレート5の底面及びバスバーアセンブリ8の樹脂部80の底面は両方とも、台座面31に強く密着する。したがって、バスバーアセンブリ8の樹脂部80が弾性変形して、バスバーアセンブリ8を螺子51により締結した力がベースプレート5に十分に伝達されないという問題は生じない。この時、平滑コンデンサ7の側面はベースプレート5の孔50にはめこまれ、後でハウジング3の外周面に密着可能とされる。
【0065】
次に、プリント基板9をバスバーアセンブリ8にはめ込み、図示しないねじにより締結する。次に、プリント基板9の貫通孔から突出したバスバーアセンブリ8のバスバーの先端をプリント基板9の導電パターン(銅箔)にはんだ付けする。また、バスバーアセンブリ8から突出するバスバーの先端とモータ引き出し端子21〜23とを接合する。次に、蓋板10を螺子101によりバスバーアセンブリ8の枠部81に締結して、インバータ回路部5の電動コンプレッサへの取り付けが完了する。
【0066】
この実施例によれば、ほとんど一体化されたインバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するだけであるので、インバータ回路部の組み付けに当たって、電動コンプレッサをハンドリングする必要を大幅に省略することができる。パワー半導体モジュール6は、インバータアセンブリの組み付け前にベースプレート5に固定されており、インバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結する時の誤差の影響を受けない。(実施例3)
本発明のインバータ一体型電動コンプレッサの他の実施例を図5〜図8を参照して以下に説明する。
【0067】
この実施例は、実施例2でベースプレート5をバスバーアセンブリ8に接着した代わりに、ベアチップ800が固定されたセラミック絶縁基板500が固定されたベースプレート5をねじ孔501にねじを差し込んでバスバーアセンブリ8の底面に締結し、更に、プリント基板9をあらかじめバスバーアセンブリ8に固定してインバータアセンブリを構成し、このインバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に取り付ける点を、その特徴としている。
【0068】
(組み付け順序)
このインバータ一体型電動コンプレッサの組み付け順序を以下に説明する。
【0069】
まず、各ベアチップ800をセラミック絶縁基板500に固定し、このセラミック絶縁基板500をベースプレート5に接合する。次に、このセラミック絶縁基板500をバスバーアセンブリ8の底面にねじにより締結する。次に、各ベアチップ800上の導電パッドと、セラミック絶縁基板500の上の所定の導電パッドと、セラミック絶縁基板500の周囲に突出するバスバーアセンブリ8のバスバー先端部とを、ボンデングワイヤ502により接続する。次に、平滑コンデンサ7をバスバーアセンブリ8に固定し、プリント基板9をねじによりバスバーアセンブリ8に締結し、バスバーアセンブリ8から上方へ突出するバスバーの先端をプリント基板9の貫通孔に挿入して半田付けしておく。
【0070】
次に、このようにして作製したインバータアセンブリをハウジング3の台座部30に載せ、バスバーアセンブリ8の樹脂部80を螺子51によりハウジング3の台座部30に締結する。これにより、バスバーアセンブリ8の樹脂部80の底面は台座面31に強く密着され、その結果として、ベースプレート5の底面も台座面31に強く密着される。この時、平滑コンデンサ7の側面はベースプレート5の孔50にはめこまれ、後でハウジング3の外周面に密着可能とされる。
【0071】
次に、バスバーアセンブリ8から突出するバスバーの先端とモータ引き出し端子21〜23とを接合する。次に、蓋板10を螺子101によりバスバーアセンブリ8の枠部81に締結して、インバータ回路部5の電動コンプレッサへの取り付けが完了する。
【0072】
この実施例によれば、ほとんど一体化されたインバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するだけであるので、インバータ回路部の組み付けに当たって、電動コンプレッサをハンドリングする必要を大幅に省略することができる。パワー半導体モジュール6は、インバータアセンブリの組み付け前にベースプレート5に固定されており、インバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結する時の誤差の影響を受けない。
【0073】
なお、実施例2、3において、ベアチップ800はゲル封止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のインバータ一体型電動コンプレッサの分解斜視図である。
【図2】図1のインバータの平面図である。
【図3】図2のインバータの斜視図である。
【図4】図2のインバータアセンブリの分解斜視図である。
【図5】実施例2、3のインバータ一体型電動コンプレッサの分解斜視図である。
【図6】図5のインバータの平面図である。
【図7】図5のインバータアセンブリの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサ部
2 モータ部
3 ハウジング
4 インバータ回路部
5 ベースプレート
6 パワー半導体モジュール(電力スイッチング素子)
7 平滑コンデンサ
8 バスバーアセンブリ
9 プリント基板
10 蓋板
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ一体型電動コンプレッサに関し、特にそのインバータ部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
アイドルストップ時の車両冷房のために、車両空調用のコンプレッサと一体にそれを駆動するモータを設けた車両用電動コンプレッサでが提案されている。この種の車両用電動コンプレッサでは、空調負荷に応じてモータ回転数を細かく制御するために、通常、同期モータ(ブラシレスDCモータ)が採用される。
【0003】
車両搭載のバッテリによりこの同期モータを駆動するには、直流電力を三相交流電力に変換するインバータ回路、このインバータ回路をスイッチング制御するための制御回路、上記インバータ回路のスイッチングにより派生する高周波電流からインバータ回路のスイッチング素子を保護する平滑コンデンサ、それらを接続する大小の配線などを含む複雑で大電力の高速スイッチングが必要なインバータ回路部が必要となる。
【0004】
このインバータ回路部と、このインバータ回路部から三相PWM制御電力が給電される電動コンプレッサとを接続する三相交流配線は、大きなスイッチングノイズを含んでいるためできるだけ短縮することが好ましく、このためインバータ回路部を電動コンプレッサと一体化したインバータ一体型電動コンプレッサが提案されている。
【0005】
インバータ回路部を電動コンプレッサに固定するため、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジングの外端面に固定することが提案されているが、この端面配置型方式のインバータ一体型電動コンプレッサは、従来のベルト駆動コンプレッサに比べてただでさえモータの分だけ長くなっている電動コンプレッサの軸長が更に一層長くなってしまうため、エンジンルーム内に確保された既存のコンプレッサ収容スペースに収容しにくく、エンジンルームの再設計を必要とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このため、インバータ回路部は電動コンプレッサのハウジングの外周面に固定することが好ましいが、この外周面固定型のインバータ回路部では、電力スイッチング素子の良好な放熱と、インバータ回路部の必要体積の縮小が重要となる。
【0007】
電力スイッチング素子の良好な放熱とインバータ回路部の必要体積縮小のためには、後述の三階建て回路配置を採用することが好ましい。
【0008】
この三階建て回路配置とは、インバータ回路部を大発熱部品としての電力スイッチング素子及び平滑コンデンサを一層目として電動コンプレッサのハウジングの外周面に密着、固定し、これら大発熱部品周りの大電流配線用配線層(好適にはバスバー配線層)を大発熱部品の直上に二層目として配置し、更に大電流配線用配線層の直上に小電流配線及び制御回路(小電流部品)を実装するプリント基板を三層目として配置する回路配置方式である。
【0009】
この三階建て回路配置を採用すれば、電力スイッチング素子の良好な放熱、大電流配線用配線層における抵抗損失、インダクタンスの低減及び全体のコンパクト化を実現することができる。
【0010】
しかしながら、この三階建て回路配置は、配線や回路部品配置が非常にコンパクトになる分だけ、電動コンプレッサへの組み付けが難しいという問題があった。
【0011】
以下、この問題を更に詳しく説明する。
【0012】
この三階建て回路配置を実現する通常の方法としては、まず、電力スイッチング素子や平滑コンデンサを電動コンプレッサのハウジング外周面にねじなどにより固定し、次に、大電流配線用配線層をその直上に固定し、大電流配線用配線層と大発熱部品(すなわち電力スイッチング素子及び平滑コンデンサ)を接続し、次に、大電流配線用配線層の直上にプリント基板を被せ、プリント基板と大電流配線用配線層とを接続することが考えられる。なお、このような配線構造を実現するには、電力スイッチング素子の制御端子などの小電流端子は大電流配線用配線層を介してプリント基板に接続することが特に好ましい。以下、上記三階建て回路配置実現のための組み立て方法を、以下、順次組み立て方式と呼ぶものとする。
【0013】
しかしながら、この順次組み立て方式では、大重量の電動コンプレッサをハンドリングする必要があり、作業に要する労力が大きいという問題があることがわかった。
【0014】
この三階建て回路配置を実現する他の方法としては、大発熱部品の直上に大電流配線用配線層を固定してそれらの間の配線接続を完成し、次に、大電流配線用配線層の直上にプリント基板を設けて大電流配線用配線層とプリント基板とを接続しすることにより完成したインバータアセンブリをハウジング外周面に締結するプリアセンブリインバータ取り付け方式が考えられる。
【0015】
しかしながら、このプリアセンブリインバータ取り付け方式では、インバータアセンブリを所定の締結力で電動コンプレッサのハウジング外周面に締結したとしても、インバータアセンブリ中の電力スイッチング素子と電動コンプレッサのハウジング外周面との間の密着性が種々ばらついてしまう結果、密着性が悪い場合には電力スイッチング素子の冷却性能が低下してしまい、密着性が強すぎる場合には、電力スイッチング素子を構成する半導体チップに過大なストレスが掛かって、電力スイッチング素子の耐久性が低下したり、甚だしい場合には電力スイッチング素子を構成する半導体チップが破損したりするという問題があった。
【0016】
更に説明すると、ある場合には、インバータアセンブリの締結部と電力スイッチング素子との間に部分がインバータアセンブリの締結により弾性変形し、電力スイッチング素子に十分な締結力が伝達されず、電力スイッチング素子は十分な押圧力で電動コンプレッサのハウジング外周面に押しつけられない。またある場合には、締結力が強すぎて電力スイッチング素子を構成する半導体チップに強い締結力が掛かってしまう。
【0017】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、電力スイッチング素子を適正な押圧力で電動コンプレッサのハウジング外周面に押しつけることができるとともに、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に取り付ける作業を容易化することができるインバータ一体型電動コンプレッサ及びその組み立て方法を提供することをその目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
第一発明のインバータ一体型電動コンプレッサは、ハウジングと、前記ハウジングに収容される電動コンプレッサと、前記ハウジングに固定されるとともに直流電力を多相交流電力に変換して前記電動コンプレッサへ給電するインバータ回路部とを備えるインバータ一体型電動コンプレッサにおいて、
前記インバータ回路部は、多相インバータ回路の各アームを構成する少なくとも6個の電力スイッチング素子と、樹脂一体成形されて前記電力スイッチング素子に接続されるバスバーアセンブリとをそれぞれ金属製のベースプレートに前記ハウジングを介することなく固定してなるインバータアセンブリを有し、
前記インバータアセンブリは、前記ベースプレートのみと前記電動コンプレッサのハウジング外周面との締結により、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に密着しつつ前記電動コンプレッサに固定していることを特徴としている。
【0019】
すなわち、この発明によれば、電力スイッチング素子とベースプレートとバスバーアセンブリとを一体に構成したインバータアセンブリを、ベースプレートを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するという簡単な組み立て方法を採用することができるので、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に取り付ける作業を容易化することができる。
【0020】
また、ベースプレートに大きな剛性を与えることができるので、インバータ回路部を電動コンプレッサに組み付けるためにベースプレートをハウジング外周面の締結することにより、ベースプレートとハウジング外周面との間の良好な密着性、熱伝導性を実現することができる。
【0021】
電力スイッチング素子は、インバータ回路部とハウジング外周面との上記組み付け前に予め所定の密着力でベースプレートに固定されているために、結局、電力スイッチング素子とベースプレートとの間の熱伝導性、並びに、ベースプレートと電動コンプレッサのハウジング外周面との間の熱伝導性は、良好な熱伝導性をもつことができ、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に組み付ける際の締結力や、バスバーアセンブリの剛性のばらつきや、インバータアセンブリの各部の寸法誤差により、なんら影響されることがない。
【0022】
更に、上記インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に組み付ける際の締結力が大きすぎて電力スイッチング素子に過大な力が加えられたり、逆にこの締結力が小さすぎて電力スイッチング素子の放熱性が低下したりすることがない。
【0023】
第二発明のインバータ一体型電動コンプレッサは、ハウジングと、前記ハウジングに収容される電動コンプレッサと、前記ハウジングに固定されるとともに直流電力を多相交流電力に変換して前記電動コンプレッサへ給電するインバータ回路部とを備えるインバータ一体型電動コンプレッサにおいて、
前記インバータ回路部は、多相インバータ回路の各アームを構成する少なくとも6個の電力スイッチング素子が表面に固定される金属製のベースプレートを、樹脂一体成形されて前記電力スイッチング素子に接続されるバスバーアセンブリに前記ハウジングを介することなく固定してなるインバータアセンブリを有し、前記インバータアセンブリは、前記バスバーアセンブリ及びベースプレートの両方と前記電動コンプレッサのハウジング外周面との締結により、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に密着しつつ前記電動コンプレッサに固定していることを特徴としている。
【0024】
すなわち、この発明によれば、電力スイッチング素子とベースプレートとバスバーアセンブリとを一体に構成したインバータアセンブリを、ベースプレートとバスバーアセンブリとをそれぞれ電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するという簡単な組み立て方法を採用することができるので、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に取り付ける作業を容易化することができる。
【0025】
また、バスバーアセンブリと電動コンプレッサのハウジング外周面との締結の他に、独自にベースプレートを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するので、バスバーアセンブリの剛性が弱くてもベースプレートとハウジング外周面との間の良好な密着性、熱伝導性を実現することができる。
【0026】
電力スイッチング素子は、インバータ回路部とハウジング外周面との上記組み付け前に予め所定の密着力でベースプレートに固定されているために、結局、電力スイッチング素子とベースプレートとの間の熱伝導性、並びに、ベースプレートと電動コンプレッサのハウジング外周面との間の熱伝導性は、良好な熱伝導性をもつことができ、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に組み付ける際の締結力や、バスバーアセンブリの剛性のばらつきや、インバータアセンブリの各部の寸法誤差により、なんら影響されることがない。
【0027】
更に、上記インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に組み付ける際の締結力が大きすぎて電力スイッチング素子に過大な力が加えられたり、逆にこの締結力が小さすぎて電力スイッチング素子の放熱性が低下したりすることがない。
【0028】
第三発明のインバータ一体型電動コンプレッサは、ハウジングと、前記ハウジングに収容される電動コンプレッサと、前記ハウジングに固定されるとともに直流電力を多相交流電力に変換して前記電動コンプレッサへ給電するインバータ回路部とを備えるインバータ一体型電動コンプレッサにおいて、
前記インバータ回路部は、多相インバータ回路の各アームを構成する少なくとも6個の電力スイッチング素子が表面に固定される金属製のベースプレートを、樹脂一体成形されて前記電力スイッチング素子に接続されるバスバーアセンブリに前記ハウジングを介することなく固定してなるインバータアセンブリを有し、前記インバータアセンブリは、前記バスバーアセンブリのみと前記電動コンプレッサのハウジング外周面との締結により、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に密着しつつ前記電動コンプレッサに固定することを特徴としている。
【0029】
すなわち、この発明によれば、電力スイッチング素子とベースプレートとバスバーアセンブリとを一体に構成したインバータアセンブリを、ベースプレートとバスバーアセンブリとをそれぞれ電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するという簡単な組み立て方法を採用することができるので、インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に取り付ける作業を容易化することができる。
【0030】
また、バスバーアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するという簡単な方法を用いてバスバーアセンブリと電動コンプレッサのハウジング外周面とによりベースプレートを挟圧するので、ベースプレートとハウジング外周面との間の良好な密着性、熱伝導性を実現することができる。
【0031】
電力スイッチング素子は、インバータ回路部とハウジング外周面との上記組み付け前に予め所定の密着力でベースプレートに固定されているために、結局、電力スイッチング素子とベースプレートとの間の熱伝導性、並びに、ベースプレートと電動コンプレッサのハウジング外周面との間の熱伝導性は、良好な熱伝導性をもつことができる。
【0032】
更に、上記インバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に組み付ける際の締結力が大きすぎて電力スイッチング素子に過大な力が加えられたり、逆にこの締結力が小さすぎて電力スイッチング素子の放熱性が低下したりすることがない。
【0033】
なお、上記各発明のバスバーアセンブリは、各バスバーを樹脂インサート成形することにより、単一部品として簡単に製造することができる。バスバーアセンブリは、好適には配線交差のための2層構造を有して樹脂成形板部により相互間の又は外部との絶縁確保しつつ一体化される多数のバスバーを含む。また、このバスバーアセンブリは、インバータ回路部を密閉するインバータケースの一部又は全部を兼ねることもできる。
【0034】
好適な態様において、前記インバータ回路部は、前記電力スイッチング素子の制御を行う制御回路を実装して前記バスバーアセンブリの直上に配置されるプリント基板を有する。
【0035】
これにより、三階建て回路配置をもつコンパクトなインバータ回路部を電動コンプレッサのハウジング外周面に固定することができる。なお、プリント基板は、インバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結した後、インバータアセンブリに締結することができる他、第一発明では、インバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結する前にインバータアセンブリに予め締結することができる。
【0036】
好適な態様において、前記バスバーアセンブリは、外部接続用のコネクタ部を有する樹脂部を有する。これにより、インバータ回路部と外部接続用のコネクタとの接続を簡素化することができる。外部接続用のコネクタとしては、電源コネクタや通信コネクタを採用することができる。外部接続用のコネクタの端子としては、バスバーアセンブリを構成するバスバーの先端を用いることが簡単である。
【0037】
第一発明のインバータ一体型電動コンプレッサの組み立ての好適な態様において、あらかじめ組み立てられた前記インバータアセンブリの前記ベースプレートを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結することにより、前記インバータ回路部を前記ハウジングに組み付け、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に所定の締結力で密着させる。これにより、インバータ回路部の組み付けに際して大重量をもつ電動コンプレッサのハンドリング作業を減らすことができる。
【0038】
第二発明のインバータ一体型電動コンプレッサの組み立ての好適な態様において、あらかじめ組み立てられた前記インバータアセンブリの前記ベースプレートを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結し、前記バスバーアセンブリを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に締結することにより、前記インバータ回路部を前記ハウジングに組み付け、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に所定の締結力で密着させる。これにより、インバータ回路部の組み付けに際して大重量をもつ電動コンプレッサのハンドリング作業を減らすことができる。
【0039】
好適な態様において、電力スイッチング素子は、三相インバータ回路をそれぞれ構成する1個のスイッチング素子により構成されてもよく、複数又は全部のスイッチング素子をハイブリッドにパッケージするか又はモノリシックに集積したICモジュールとして構成することができる。なお、三相インバータ回路のフライホイルダイオードは2端子型スイッチング素子とみなすことができ、トランジスタは三端子型のスイッチング素子とみなすことができる。
【0040】
上記バスバーアセンブリを採用することにより、次の作用効果を奏することができる。
【0041】
まず、インバータ部を構成する上記構成要素間の配線をバスバーアセンブリにより一つの部材に集約することができ、部品点数の削減、配線作業の簡素化とともに、高密度の大電流配線を一挙に実現することができる。特に、各バスバー間の電気絶縁を十分に確保しつつ車両振動によるバスバーの変形を無視することができるので各バスバー間の間隔を大幅に縮小することができることは大きなメリットである。また、バスバーアセンブリは、電力スイッチング素子の上に重ねて配置することができるので、配線距離の短縮による配線インピーダンスの低減を実現できるとともに、径方向と直角方向におけるインバータ部の必要面積を縮小してインバータ部の小型化を可能とする。更に、電力スイッチング素子の上方に敷設される直流電源バスバー(高位直流電源バスバー、接地電源バスバー)は、電力スイッチング素子から外部に放射される高周波スイッチングノイズを良好にシールドすることができる。更に、容易にインバータ回路部の分解修理を行うことが容易となる。
【0042】
プリント基板は、電流量としては非常に小さくかつマイコンなどの多数の回路素子により構成されて三相インバータ回路の各電力スイッチング素子を断続制御する制御回路を実装し、バスバーアセンブリの直上にバスバーアセンブリと略平行に設けられる。このようにすれば、バスバーアセンブリが通信制御用の微小電流配線を負担する必要がないので全体としてバスバー内蔵プレートの小型、軽量化を実現することができるとともに、プリント基板、バスバーアセンブリ、電力スイッチング素子を三階建て構造とするので、配線距離の短縮とインバータ部の径方向と直角な方向における必要面積の縮小も実現することができる。更に、中間のバスバーアセンブリのバスバーの外部突出端子部分は容易に直角に屈折してプリント基板の電気接続用の端子孔に挿入することができるので、電力スイッチング素子とプリント基板との配線の接続すなわち垂直配線をバスバーアセンブリのバスバーにより簡単に実現することができる。更に、プリント基板を省略してバスバーアセンブリの主面上に制御回路を構成する回路部品を実装することもできる。この場合には、少なくともバスバー内蔵プレートの表面に絶縁層を介してエッチング銅箔パターンから構成される制御用の配線層を形成することが好ましい。バスバーアセンブリは、ICリードフレーム製造技術に類似の導電板のプレス成形によるバスバーパターンの成形と、その樹脂モールド又はインサート成形による一体化、その後のバスバー間を接続するタイバーの切断による各バスバーの相互分離により容易に製造することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
本発明を適用した車両用冷凍サイクル装置用のインバータ一体型電動コンプレッサの好適な態様を図面を参照して説明する。なお、各図において、部材やラインの適宜省略を行っている。
(実施例1)
実施例1のインバータ一体型電動コンプレッサを図1〜図4を参照して以下に説明する。図1はこのインバータ一体型電動コンプレッサの分解斜視図、図2は図1のインバータ一体型電動コンプレッサに用いるインバータ回路部の蓋板はずした状態の平面図、図3は図2のインバータ回路部の斜視図、図4は図2、図3のインバータ回路部の分解斜視図である。
【0044】
(全体構成)
1は車両空調用の冷凍サイクル装置の一部をなすコンプレッサ部、2はコンプレッサ部1を駆動する三相同期モータからなるモータ部であり、3はコンプレッサ部1及びモータ部2の外郭をなすハウジング、4はモータ部2を駆動制御するインバータ回路部である。ハウジング3の周壁外周面は、図1において上方に向けて突出する台座部30をもち、台座部30の頂面は図1において水平方向に平坦な台座面31を有している。32はハウジング3の前端面に設けられるフロントフレームである。
【0045】
モータ部2は、エバポレータ(図示せず)から排出される又は導入される前の低圧冷媒ガスにより冷却され、ハウジング3は、その内部を流れる低圧冷媒ガスにより良好に冷却されている。
【0046】
インバータ回路部4は、ヒートシンクをなすベースプレート5と、三相インバータ回路の各相の上アーム側スイッチング素子と下アーム側スイッチング素子とを構成する合計6つのパワー半導体モジュール(電力スイッチング素子)6と、平滑コンデンサ7と、バスバーアセンブリ8と、プリント基板9と、蓋板10とを有している。インバータ回路部4は、図示しないバッテリから給電される直流電力を三相交流電力に変換してモータ部2のステータコイル(図示せず)に給電する。このため、各相の上アーム側スイッチング素子をなすパワー半導体モジュール6と下アーム側スイッチング素子をなすパワー半導体モジュール6との接続点は、モータ部2の各相の引き出し端子21〜23に接続され、上アーム側スイッチング素子をなす3つのパワー半導体モジュール6の残る主電極端子は図示しない電源ラインを通じて電源コネクタ11内にて突出する電源端子に接続され、下アーム側スイッチング素子をなす3つのパワー半導体モジュール6の残る主電極端子図示しない接地ラインを通じて電源コネクタ11内にて突出する接地端子に接続されている。
【0047】
ベースプレート5は、必要な開口を有するアルミ厚板からなり、ねじ51によりハウジング3の外周面に形成された上記台座部30の台座面31に強く締結されている。なお、ベースプレート5の底面と台座面31との間に熱伝導用のシリコングリスを塗布してもよい。
【0048】
パワー半導体モジュール6は、樹脂モールドにより厚板状形成され、一側面から突出する一対の主電極端子61、62と、一つの制御電極端子63とを有し、これらの端子は上方へ突出している。パワー半導体モジュール6の上記電極端子61〜63が突出する側の側面と反対側の側面近傍に偏在してパワー半導体モジュール6をベースプレート5に締結するための貫通孔が形成されている。
【0049】
平滑コンデンサ7は、周知のように三相インバータ回路の電源端子と接地端子との間に接続されて三相インバータ回路のスイッチング電流の高周波成分を吸収する。
【0050】
バスバーアセンブリ8は、三相インバータ回路の配線をなす多数のバスバーを有してハウジング3の周壁外周面にねじ81により締結されている。各バスバーは、樹脂インサート成形により一体化されている。バスバーアセンブリ8は、各パワー半導体モジュール6の間の接続、各パワー半導体モジュール6とプリント基板9との接続、各パワー半導体モジュール6と平滑コンデンサ7との接続、各パワー半導体モジュール6と上記直流電源端子及び接地端子との接続、各パワー半導体モジュール6とモータ引き出し端子21〜23との接続に用いられている。バスバーアセンブリ8の樹脂部80は、各バスバー間の隙間が小さくても各バスバー間の電気絶縁を良好に確保する。更に、バスバーアセンブリ8の樹脂部80は、パワー半導体モジュール6やプリント基板9や平滑コンデンサ7の側面を囲む枠部81を有し、蓋板10は、枠部81に締結されている。バスバーアセンブリ8の枠部81内に設けられたパワー半導体モジュール6及びプリント基板9を収容するための空間の上端開口を遮蔽している。電源ラインをなすバスバーは、各パワー半導体モジュール6及び平滑コンデンサ7の高位端子に接続されるとともに、電源コネクタ内に突出して電源用のコネクタ端子を構成している。接地ラインをなすバスバーは、各パワー半導体モジュール6及び平滑コンデンサ7の低位端子に接続されるとともに、電源コネクタ内に突出して接地用のコネクタ端子を構成している。
【0051】
プリント基板9には、制御回路が実装されている。この制御回路は、バスバーアセンブリ8から立設された通信コネクタ12内に突出して通信用のコネクタ端子をなすバスバーに接続されている。この接続は、このバスバーの一端を上方へ突出させて、プリント基板の接続孔にはめ込み、接続孔周囲の導電パターンに半田付けしてなされる。この制御回路は、外部からの指令に基づいて各パワー半導体モジュール6を断続制御する機能やモータ
部2の駆動状態を外部に送信する機能を有しており、マイコンICなどの種々の回路素子をプリント配線で接続して構成されている。
【0052】
この種のインバータ部5の回路構成とその動作自体は周知であるので、それらの説明は省略し、この実施例の特徴部分をなすインバータ部5の特徴構成を以下に説明する。
【0053】
(パワー半導体モジュール6の配置)
各パワー半導体モジュール6は、軸方向に3列、周方向に2行に隣接配置されており、各パワー半導体モジュール6の電極端子突出側面は互いに対向している。なお、各パワー半導体モジュール6は、上記電極端子21〜23の他に種々の端子を有しているが、これらの端子も上方へ突出して、バスバーアセンブリ8の樹脂部80から突出する各バスバーの先端部分に接合されている。周方向一方側のパワー半導体モジュール6は上アーム側スイッチング素子を構成し、周方向他方側のパワー半導体モジュール6は下アーム側スイッチング素子を構成している。軸方向一方側のパワー半導体モジュール6はU相スイッチング素子を構成し、軸方向中央のパワー半導体モジュール6はV相スイッチング素子を構成し、軸方向他方側のパワー半導体モジュール6はW相スイッチング素子を構成している。上アーム側スイッチング素子をなす3つのパワー半導体モジュール6と、下アーム側スイッチング素子をなす3つのパワー半導体モジュール6との間に、周方向所定幅の配線領域Wが形成されている。
【0054】
(インバータアセンブリの詳細説明)
上記したベースプレート5、各パワー半導体モジュール6、平滑コンデンサ7、プリント基板9は、第一発明で言うインバータアセンブリを構成している。
【0055】
各パワー半導体モジュール6は、樹脂絶縁シート13を介してねじ14によりベースプレート5の上面に固定され、バスバーアセンブリ8は、ベースプレート5に接着されている。プリント基板9はバスバーアセンブリ8の枠部81の内側面に沿って形成された段差面に載置されて図示しないねじによりバスバーアセンブリ8の樹脂部80に締結されている。蓋板10は、バスバーアセンブリ8に螺子101により締結されている。台座部30、枠部81及び蓋板10は、インバータ回路部4を収容するインバータケースを構成している。このインバータケースの内部にはゲルが充填されて内部の防湿性、耐振性を向上させている。
【0056】
(組み付け順序)
次に、このインバータ一体型電動コンプレッサの組み付け順序を以下に説明する。
【0057】
まず、ベースプレート5に絶縁シート13を介して各パワー半導体モジュール6を螺子14にて所定の締結力で締結する。次に、平滑コンデンサ7をバスバーアセンブリ8に固定する。次に、ベースプレート5にバスバーアセンブリ8の樹脂部80を接着し、バスバーアセンブリ8のバスバー先端と各パワー半導体モジュール6の端子とを接合する。この時、平滑コンデンサ7の側面はベースプレート5の孔50にはめこまれ、後でハウジング3の外周面に密着可能とされる。次に、プリント基板9をバスバーアセンブリ8にはめ込み、図示しないねじにより締結する。次に、プリント基板9の貫通孔から突出したバスバーアセンブリ8のバスバーの先端をプリント基板9の導電パターン(銅箔)にはんだ付けする。これにより、本発明で言うインバータアセンブリを構成する。
【0058】
次に、このインバータアセンブリをハウジング3の台座部30に載せ、ベースプレート5をハウジング3の台座面31に螺子51により強く締結する。次に、バスバーアセンブリ8から突出するバスバーの先端をモータ引き出し端子21〜23と接合する。次に、蓋板10を螺子101によりバスバーアセンブリ8の枠部81に締結して、インバータ回路部5の電動コンプレッサへの取り付けが完了する。
【0059】
この実施例によれば、ほとんど一体化されたインバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するだけであるので、インバータ回路部の組み付けに当たって、電動コンプレッサをハンドリングする必要を大幅に省略することができる。パワー半導体モジュール6は、インバータアセンブリの組み付け前にベースプレート5に固定されており、インバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結する時の誤差の影響を受けない。
(実施例2)
本発明のインバータ一体型電動コンプレッサの他の実施例を図5〜図8を参照して以下に説明する。図5はこのインバータ一体型電動コンプレッサの分解斜視図、図6は図5のインバータ一体型電動コンプレッサに用いるインバータ回路部の蓋板はずした状態の平面図、図7は図5のインバータ回路部の分解斜視図である。
【0060】
この実施例は、実施例1のベースプレート5を図5では見えないほどの大きさに縮小し、バスバーアセンブリ8をねじ51によりハウジング3の台座部30に締結した点をその特徴としている。なお、本発明でいう電力スイッチング素子は、実施例1におけるパワー半導体モジュール6の代わりに、後述するベアチップ800を用いる。
【0061】
(インバータアセンブリの詳細説明)
この実施例において、各ベアチップ(電力スイッチング素子)800と、セラミック絶縁基板500と、ベースプレート5と、バスバーアセンブリ8と、平滑コンデンサ7とは、第二発明で言うインバータアセンブリを構成している。合計6つの電力スイッチング素子をなす合計12個のベアチップ800は、図7に示すように、実施例1に比較して格段に小さいベースプレート5の上面に固定されたセラミック絶縁基板500上に固定されている。この意味において、このベアチップ800を有するセラミック絶縁基板500を本発明で言う電力スイッチング素子と想定してもよい。なお、この実施例では、インバータ回路の各アームはIGBTチップとダイオードチップとを並列接続してなるが、MOSトランジスタタイプのものにおいては、合計6個のベアチップ800を用いればよい。これらの三相インバータ回路自体は周知であるので説明を省略する。
【0062】
(組み付け順序)
次に、このインバータ一体型電動コンプレッサの組み付け順序を以下に説明する。
【0063】
まず、各ベアチップ800をセラミック絶縁基板500に固定し、このセラミック絶縁基板500をベースプレート5に接合する。次に、このセラミック絶縁基板500をバスバーアセンブリ8の底面に接着する。次に、各ベアチップ800上の導電パッドとセラミック絶縁基板500の上の所定の導電パッドとをボンデングワイヤ502により接続し、また、セラミック絶縁基板500の周囲に突出するバスバーアセンブリ8のバスバー先端部とこれら導電パッドとも同様にボンデングワイヤにより接続する。この時、ベースプレート5の締結用の貫通孔501は、バスバーアセンブリ8の枠部81内の窓W1cから上方へ露出している。次に、平滑コンデンサ7をバスバーアセンブリ8に固定する。
【0064】
次に、このようにして作製したインバータアセンブリをハウジング3の台座部30に載せ、ベースプレート5の貫通孔501にねじを差し込んでこのねじを台座部30に設けた螺子穴に締結するとともに、バスバーアセンブリ8の樹脂部80を螺子51によりハウジング3の台座部30に締結する。これにより、ベースプレート5の底面及びバスバーアセンブリ8の樹脂部80の底面は両方とも、台座面31に強く密着する。したがって、バスバーアセンブリ8の樹脂部80が弾性変形して、バスバーアセンブリ8を螺子51により締結した力がベースプレート5に十分に伝達されないという問題は生じない。この時、平滑コンデンサ7の側面はベースプレート5の孔50にはめこまれ、後でハウジング3の外周面に密着可能とされる。
【0065】
次に、プリント基板9をバスバーアセンブリ8にはめ込み、図示しないねじにより締結する。次に、プリント基板9の貫通孔から突出したバスバーアセンブリ8のバスバーの先端をプリント基板9の導電パターン(銅箔)にはんだ付けする。また、バスバーアセンブリ8から突出するバスバーの先端とモータ引き出し端子21〜23とを接合する。次に、蓋板10を螺子101によりバスバーアセンブリ8の枠部81に締結して、インバータ回路部5の電動コンプレッサへの取り付けが完了する。
【0066】
この実施例によれば、ほとんど一体化されたインバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するだけであるので、インバータ回路部の組み付けに当たって、電動コンプレッサをハンドリングする必要を大幅に省略することができる。パワー半導体モジュール6は、インバータアセンブリの組み付け前にベースプレート5に固定されており、インバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結する時の誤差の影響を受けない。(実施例3)
本発明のインバータ一体型電動コンプレッサの他の実施例を図5〜図8を参照して以下に説明する。
【0067】
この実施例は、実施例2でベースプレート5をバスバーアセンブリ8に接着した代わりに、ベアチップ800が固定されたセラミック絶縁基板500が固定されたベースプレート5をねじ孔501にねじを差し込んでバスバーアセンブリ8の底面に締結し、更に、プリント基板9をあらかじめバスバーアセンブリ8に固定してインバータアセンブリを構成し、このインバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に取り付ける点を、その特徴としている。
【0068】
(組み付け順序)
このインバータ一体型電動コンプレッサの組み付け順序を以下に説明する。
【0069】
まず、各ベアチップ800をセラミック絶縁基板500に固定し、このセラミック絶縁基板500をベースプレート5に接合する。次に、このセラミック絶縁基板500をバスバーアセンブリ8の底面にねじにより締結する。次に、各ベアチップ800上の導電パッドと、セラミック絶縁基板500の上の所定の導電パッドと、セラミック絶縁基板500の周囲に突出するバスバーアセンブリ8のバスバー先端部とを、ボンデングワイヤ502により接続する。次に、平滑コンデンサ7をバスバーアセンブリ8に固定し、プリント基板9をねじによりバスバーアセンブリ8に締結し、バスバーアセンブリ8から上方へ突出するバスバーの先端をプリント基板9の貫通孔に挿入して半田付けしておく。
【0070】
次に、このようにして作製したインバータアセンブリをハウジング3の台座部30に載せ、バスバーアセンブリ8の樹脂部80を螺子51によりハウジング3の台座部30に締結する。これにより、バスバーアセンブリ8の樹脂部80の底面は台座面31に強く密着され、その結果として、ベースプレート5の底面も台座面31に強く密着される。この時、平滑コンデンサ7の側面はベースプレート5の孔50にはめこまれ、後でハウジング3の外周面に密着可能とされる。
【0071】
次に、バスバーアセンブリ8から突出するバスバーの先端とモータ引き出し端子21〜23とを接合する。次に、蓋板10を螺子101によりバスバーアセンブリ8の枠部81に締結して、インバータ回路部5の電動コンプレッサへの取り付けが完了する。
【0072】
この実施例によれば、ほとんど一体化されたインバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結するだけであるので、インバータ回路部の組み付けに当たって、電動コンプレッサをハンドリングする必要を大幅に省略することができる。パワー半導体モジュール6は、インバータアセンブリの組み付け前にベースプレート5に固定されており、インバータアセンブリを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結する時の誤差の影響を受けない。
【0073】
なお、実施例2、3において、ベアチップ800はゲル封止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のインバータ一体型電動コンプレッサの分解斜視図である。
【図2】図1のインバータの平面図である。
【図3】図2のインバータの斜視図である。
【図4】図2のインバータアセンブリの分解斜視図である。
【図5】実施例2、3のインバータ一体型電動コンプレッサの分解斜視図である。
【図6】図5のインバータの平面図である。
【図7】図5のインバータアセンブリの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサ部
2 モータ部
3 ハウジング
4 インバータ回路部
5 ベースプレート
6 パワー半導体モジュール(電力スイッチング素子)
7 平滑コンデンサ
8 バスバーアセンブリ
9 プリント基板
10 蓋板
Claims (7)
- ハウジングと、前記ハウジングに収容される電動コンプレッサと、前記ハウジングに固定されるとともに直流電力を多相交流電力に変換して前記電動コンプレッサへ給電するインバータ回路部とを備えるインバータ一体型電動コンプレッサにおいて、
前記インバータ回路部は、
多相インバータ回路の各アームを構成する少なくとも6個の電力スイッチング素子と、樹脂一体成形されて前記電力スイッチング素子に接続されるバスバーアセンブリとをそれぞれ金属製のベースプレートに前記ハウジングを介することなく固定してなるインバータアセンブリを有し、
前記インバータアセンブリは、
前記ベースプレートのみと前記電動コンプレッサのハウジング外周面との締結により、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に密着しつつ前記電動コンプレッサに固定することを特徴とするインバータ一体型電動コンプレッサ。 - ハウジングと、前記ハウジングに収容される電動コンプレッサと、前記ハウジングに固定されるとともに直流電力を多相交流電力に変換して前記電動コンプレッサへ給電するインバータ回路部とを備えるインバータ一体型電動コンプレッサにおいて、
前記インバータ回路部は、
多相インバータ回路の各アームを構成する少なくとも6個の電力スイッチング素子が表面に固定される金属製のベースプレートを、樹脂一体成形されて前記電力スイッチング素子に接続されるバスバーアセンブリに前記ハウジングを介することなく固定してなるインバータアセンブリを有し、
前記インバータアセンブリは、
前記バスバーアセンブリ及びベースプレートの両方と前記電動コンプレッサのハウジング外周面との締結により、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に密着しつつ前記電動コンプレッサに固定することを特徴とするインバータ一体型電動コンプレッサ。 - ハウジングと、前記ハウジングに収容される電動コンプレッサと、前記ハウジングに固定されるとともに直流電力を多相交流電力に変換して前記電動コンプレッサへ給電するインバータ回路部とを備えるインバータ一体型電動コンプレッサにおいて、
前記インバータ回路部は、
多相インバータ回路の各アームを構成する少なくとも6個の電力スイッチング素子が表面に固定される金属製のベースプレートを、樹脂一体成形されて前記電力スイッチング素子に接続されるバスバーアセンブリに前記ハウジングを介することなく固定してなるインバータアセンブリを有し、
前記インバータアセンブリは、
前記バスバーアセンブリのみと前記電動コンプレッサのハウジング外周面との締結により、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に密着しつつ前記電動コンプレッサに固定することを特徴とするインバータ一体型電動コンプレッサ。 - 請求項1乃至3のいずれか記載のインバータ一体型電動コンプレッサにおいて、
前記インバータ回路部は、前記電力スイッチング素子の制御を行う制御回路を実装して前記バスバーアセンブリの直上に配置されるプリント基板を有することを特徴とするインバータ一体型電動コンプレッサ。 - 請求項4記載のインバータ一体型電動コンプレッサにおいて、
前記バスバーアセンブリは、外部接続用のコネクタ部を有する樹脂部を有することを特徴とするインバータ一体型電動コンプレッサ。 - 請求項1記載のインバータ一体型電動コンプレッサの組み立て方法において、あらかじめ組み立てられた前記インバータアセンブリの前記ベースプレートを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結することにより、前記インバータ回路部を前記ハウジングに組み付け、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に所定の締結力で密着させることを特徴とするインバータ一体型電動コンプレッサの組み立て方法。
- 請求項2記載のインバータ一体型電動コンプレッサの組み立て方法において、あらかじめ組み立てられた前記インバータアセンブリの前記ベースプレートを電動コンプレッサのハウジング外周面に締結し、前記バスバーアセンブリを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に締結することにより、前記インバータ回路部を前記ハウジングに組み付け、前記ベースプレートを前記電動コンプレッサのハウジング外周面に所定の締結力で密着させることを特徴とするインバータ一体型電動コンプレッサの組み立て方法。
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