JP2004182087A - ステアリングコラム装置 - Google Patents

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健司 佐藤
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直樹 澤田
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Abstract

【課題】運転者の膝回りスペースを広く確保できるステアリングコラム装置を提供すること。
【解決手段】ステアリングシャフト13と、前記ステアリングシャフト13をその内部に回動自在に支持する筒状のステアリングコラム1と、前記ステアリングコラム1の固定に供される車体に固定されたブラケット3と、前記ステアリングコラム1から塑性加工により膨出成形され、前記ブラケットに挟持される膨出部21と、前記ブラケット3と前記膨出部21とを挿通して当該ブラケット3を介して当該膨出部21を固定するボルト23とを備えたステアリングコラム装置であって、
前記ボルト23の通挿位置近傍の前記ステアリングシャフト13の直径が該ステアリングシャフト13の他の部分13bの直径に比べて小さい縮径部13aを形成しており、該縮径部13aにより形成される凹部分を通って前記ボルト23が配置されていること。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用等の操舵装置を構成するステアリングコラム装置に関する。
【0002】
【従来技術】
自動車のステアリング装置は、不特定多数の運転者により使用(操舵)されるため、個人の体格や運転姿勢等に対応してステアリングホイールの位置を調整できることが望ましい。このような要望に答えるために、乗用車に限らず貨物車等においても、チルト機構、テレスコ機構若しくはチルトテレスコ機構を採用するものが多くなっている。
【0003】
チルト機構は、ステアリングホイールの位置を上下方向に調整するための機構であり、ステアリングコラムを揺動自在に支持するチルトピボットと、所望の位置(揺動角度)でステアリングコラムを固定するチルト固定手段等からなっている。また、テレスコ機構は、ステアリングホイールの位置を前後方向(ステアリングシャフトの軸方向)に調整するための機構であり、ステアリングシャフトの伸縮に供される二重管式等の伸縮部と、所望の位置(伸縮量)でステアリングシャフトを固定するテレスコ固定手段等からなっている。チルトテレスコ機構は上記両機構を併せ持つチルトテレスコ固定手段からなっている。
【0004】
従来、チルト固定手段としては、鋼管製のステアリングコラムに鋼板製のディスタンスブラケットを溶接接合し、このディスタンスブラケットを鋼板製の車体に固定されたブラケットにより挟圧固定するものが一般的であった。ところが、このような構成を採った場合、構成部材点数や溶接工数が多くなる他、溶接時の熱歪み等に起因する種々の不具合が避けられないため、塑性加工によりステアリングコラムにディスタンス部を膨出成形したものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
特許文献1(以後、先行技術と記す)に開示されているステアリングコラムは、鋼管を素材としており、ステアリングコラム中央部の下部にディスタンス部が膨出成形されている。ディスタンス部にはチルトボルトが挿通しており、チルトブラケット他、チルトボルトに螺合するナットやチルトレバー等から構成されるチルト機構が配置されている。このステアリングコラム装置では、車体に固定されたブラケットの側方に配置されたチルトレバーを回動させることにより、ナットがチルトボルトに対して螺進し、チルトブラケットによるディスタンス部(ステアリングコラム)の挟圧又は開放が行われる。先行技術のステアリングコラム装置によれば、構成部材点数や溶接工数の削減による製造コストの低減が実現されると同時に、溶接時の熱歪み等に起因する不具合も生じなくなる。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−276852号公報等
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先行技術のステアリングコラム装置にも以下に述べる問題があった。すなわち、先行技術のステアリングコラムでは、ステアリングシャフトの下方にチルトボルトが位置しているため、ステアリングコラムにディスタンスブラケットを溶接したものに較べればその突出量は少ないが、ステアリングコラムを最も上昇させた状態においては、チルトブラケット下端がステアリングコラムの下面から大きく突出することが避けられない。また、チルトボルトの位置をステアリングコラムの上部に配置して膝元をスッキリさせることも考えられるが、ステアリングコラムの上部にはインパネのメーター類がありスペースに余裕がないことが多い。そのため、運転者の膝回りスペースを広く確保することが難しいという問題がある。
【0008】
本発明は、上記状況に鑑みなされたもので、運転者の膝回りスペースを広く確保できるようにコラムの突出量を少なくしたステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、後端部にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトをその内部に回動自在に支持する筒状のステアリングコラムと、
前記ステアリングコラムの固定に供される車体に固定されたブラケットと、
前記ステアリングコラムから塑性加工により膨出成形され、前記ブラケットに挟持される膨出部と、
前記ブラケットと前記膨出部とを挿通して当該ブラケットを介して当該膨出部を固定するボルトとを備えたステアリングコラム装置であって、
前記ボルトの通挿位置近傍の前記ステアリングシャフトの直径が該ステアリングシャフトの他の部分の直径に比べて小さい縮径部を形成しており、該縮径部により形成される凹部分を通って前記ボルトが配置されていることを特徴とするステアリングコラム装置を提供する。
【0010】
また、本発明では、後端部にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトをその内部に回動自在に支持する筒状のステアリングコラムと、
前記ステアリングコラムの固定に供される車体に固定されたブラケットと、
前記ステアリングコラムから塑性加工により膨出成形され、前記ブラケットに挟持される膨出部と、
前記ブラケットと前記膨出部とを挿通して当該ブラケットを介して当該膨出部を固定するボルトとを備えたステアリングコラム装置であって、
前記ボルトは前記ステアリングシャフトの近傍部位の太さが該ボルトの他の部分の太さに比べて細い縮径部を形成しており、当該縮径部により形成された凹部分を通って前記ステアリングシャフトが配置されていることを特徴とするステアリングコラム装置を提供する。
【0011】
また、本発明では、後端部にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトをその内部に回動自在に支持する筒状のステアリングコラムと、
前記ステアリングコラムの固定に供される車体に固定されたブラケットと、
前記ステアリングコラムから塑性加工により膨出成形され、前記ブラケットに挟持される膨出部と、
前記ブラケットと前記膨出部とを挿通して当該ブラケットを介して当該膨出部を固定するボルトとを備えたステアリングコラム装置であって、
前記ボルトの一部が前記ステアリングシャフトの外周に沿って略U字状に曲げて形成されており、当該略U字状に形成された凹部分を通って前記ステアリングシャフトが配置されていることを特徴とするステアリングコラム装置を提供する。
また、本発明のステアリングコラム装置では、前記膨出部は、前記ステアリングコラムの中央部に形成されたディスタンス部であり、前記ブラケットと当該ディスタンス部とを挿通して当該ブラケットを介して当該ディスタンス部を固定する前記ボルトを備えていることが好ましい。
また、本発明のステアリングコラムでは、前記膨出部は、前記ステアリングコラムの車体前方に形成されたロアブラケット部であり、前記ブラケットと当該ロアブラケット部とを挿通して当該ブラケットを介して当該ロアブラケット部を固定する前記ボルトを備えていることが好ましい。
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施の形態に係るステアリングコラム装置に関し説明する。
【0012】
図1は第1実施の形態に係るステアリングコラム装置の側面図であり、図2は図1中のA−A拡大断面図である。図3は、図1に示すステアリングコラム装置のディスタンス部の部分断面図である。
【0013】
図1〜図3において、ステアリングコラム1は、車体に固定されたブラケット(以後、車体ブラケットと記す)である鋼板プレス成形品のチルトブラケット3,4と鋼板プレス成形品のピボットブラケット5とを介して不図示の車体側メンバに装着されており、ステアリングコラム1内には両端に設けられた軸受9,11を介してアッパステアリングシャフト(以下、単にステアリングシャフトと記す)13を回動自在に支持している。チルトブラケット3、4はそれぞれ車体側部材に取り付けられる上板部3a、4aと上板部より下向きに延在するする対向側壁部3b、4bとを一体に有している。
【0014】
ステアリングシャフト13には、その後端(図1中、右端)に不図示のステアリングホイールが取り付けられる一方、先端(図1中、左端)にはユニバーサルジョイント(不図示)を介してロアステアリングシャフト(不図示)が連結される。図2において符号15,17はチルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bにそれぞれ形成されたチルト調整長孔を示している。
【0015】
ステアリングコラム1は、鋼管を素材とするハイドロフォーム成形品であり、チルトブラケット3,4に対応する部位の上部にディスタンス部21が上方及び側方に膨出形成されている。ディスタンス部21はチルトブラケット3、4の対向側壁部3b、4b間に、これら側壁部に接触する平らな側板部21a、21bと側板部21a、21bを所定間隔に保つ上下ディスタンス部21c、21dを有しており、チルトブラケット3,4を挿通するチルトボルト23とナット25とにより、チルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bの圧接により側板部21a、21bが押圧されて所定の支持力で支持されている。
【0016】
本実施形態の場合、チルトボルト23が挿通される部位のステアリングシャフト部分は他の部分のステアリングシャフト部分13bに比べて、その直径が小さい縮径部13aを形成しており、チルトボルト23はこの縮径部13aにより形成される凹み部を通ってステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に挿通されている。図2において符号27,29で示した部材は公知のチルトカムであり、ステアリングコラム1の所定角度での固定に供される。また、符号31で示した部材はチルトカム27を回転駆動するチルトレバーであり、符号33で示した部材はチルトボルト23の頭部とチルトレバー31との間に介装されたスラスト軸受である。
【0017】
一方、ステアリングコラム1には、ピボットブラケット5に対応する部位に鋼板プレス成形品のロアブラケット41が溶接接合されている。ピボットブラケット5は車体側部材に取り付けられる上板部5aと、上板部5aより垂下する2つの隔離した支持板部5b、5bとを一体に有している。一方、ロアブラケット41はピボットブラケット5の支持板部5b、5bに接触する側壁部41b、41bを有し、ピボットブラケット5の支持板部5b、5bに挟持されており、ピボットブラケット5を挿通するピボットボルト43とナット45とにより支持されている。また、ピボットブラケット5には、車体前方に向かって開口した略U字状の切欠き部47が形成されており、二次衝突時にロアブラケット41のピボットボルト43がピボットブラケット5から脱落して二次衝突時のエネルギーを吸収するように構成されている。
【0018】
ステアリングコラム1は、ピボットボルト43を軸に揺動可能となっており、チルトレバー31を操作することにより、運転者はチルト調整孔15,17内でチルトボルト23が移動する範囲で不図示のステアリングホイールの上下位置(図1中、上下方向)を調整することができる。
【0019】
以下、本第1実施の形態の作用を述べる。
運転者の交代等によってステアリングホイールの位置が不適切となった場合、第1実施形態のステアリングコラム装置では、運転者が先ずチルトレバー31を時計回りに回動させて、チルトカム27,29のカム係合を解く。すると、チルトブラケット3,4を介してステアリングコラム1のディスタンス部21に作用していた締付力が消滅し、ステアリングコラム1がピボットボルト43を支点に所定量揺動可能になる。これにより、運転者は、ステアリングコラム1をチルト動させ、ステアリングホイールを所望の上下位置に調整することができる。
【0020】
ステアリングホイールの位置調整を終えると、運転者は、チルトレバー31を反時計回りに回動させて、チルトカム27,29をカム係合させる。すると、チルトブラケット3がチルトカム29とナット25とにより挟圧され、チルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bがディスタンス部21の平らな側板部21a、21bに圧接し、チルトブラケット3,4に対してステアリングコラム1(すなわち、ステアリングホイール)が所望の位置で固定される。
【0021】
本実施形態では、ハイドロフォーム成形により形成されたディスタンス部21において、ステアリングシャフト13が縮径部13aを形成しており、チルトボルト23が縮径部13aの凹み部分を通って配置されるため、ステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に挿通でき、ディスタンス部21の突出量が少なくてすみ、ステアリングコラム1のディスタンス部21における上下寸法を小さくすることができる。これにより、チルトブラケット3,4の上下寸法を小さくできることとも相俟って、チルト調整部をコンパクトに構成することができ、ステアリングコラム装置のレイアウトが容易となると共に運転者の膝回りスペースを広く確保することができる。
【0022】
次に、本発明の第2実施の形態に係るステアリングコラム装置について説明する。
【0023】
図4は本発明の第2実施の形態に係るステアリングコラム装置の側面図であり、図5は図4に示すステアリングコラム装置のディスタンス部及びロアブラケット部の部分断面図であり、図6は図4のB−B線に沿った断面図である。第1実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し説明を省略する。
【0024】
図4〜図6において、ステアリングコラム1は、車体に固定されたブラケット(以後、車体ブラケットと記す)である鋼板プレス成形品のチルトブラケット3,4(図2参照)と鋼板プレス成形品のピボットブラケット5とを介して不図示の車体側メンバに装着されており、ステアリングコラム1内には両端に設けられた軸受9,11を介してアッパステアリングシャフト(以下、単にステアリングシャフトと記す)13を回動自在に支持している。チルトブラケット3、4はそれぞれ車体側部材に取り付けられる上板部3a、4aと上板部より下向きに延在するする対向側壁部3b、4bとを一体に有している。
【0025】
ステアリングシャフト13には、その後端(図4中、右端)に不図示のステアリングホイールが取り付けられる一方、先端(図4中、左端)にはユニバーサルジョイント(不図示)を介してロアステアリングシャフト(不図示)が連結される。図4において符号15,17はチルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bにそれぞれ形成されたチルト調整長孔を示している。
【0026】
ステアリングコラム1は、鋼管を素材とするハイドロフォーム成形品であり、チルトブラケット3,4に対応する部位の上部にディスタンス部21が上方及び側方に膨出形成されている。ディスタンス部21はチルトブラケット3、4の対向側壁部3b、4b間に、これら側壁部に接触する平らな側板部21a、21bと側板部21a、21bを所定間隔に保つ上下ディスタンス部21c、21dを有しており、チルトブラケット3,4を挿通するチルトボルト23とナット25とにより、チルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bの圧接により側板部21a、21bが押圧されて所定の支持力で支持されている。
【0027】
本実施形態の場合にも、チルトボルト23が挿通される部位のステアリングシャフト部分は他の部分のステアリングシャフト部分13bに比べて、その直径が小さい縮径部13aを形成しており、チルトボルト23はこの縮径部13aにより形成される凹み部分を通ってステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に挿通されている。チルトボルト23の一端部には公知のチルトカム(不図示)を介してチルトレバー31が回動可能に設けられており、チルトレバー31を回動することによってステアリングコラム1のチルト位置の調整及び固定が可能となる。
【0028】
一方、ステアリングコラム1には、ピボットブラケット5に対応する部位にステアリングコラム1を膨出成形させたロアブラケット部51が形成されている。ピボットブラケット5は車体側部材に取り付けられる上板部5aと、上板部5aより垂下する2つの隔離した支持板部5b、5bとを一体に有している。一方、ロアブラケット部51はピボットブラケット5の支持板部5b、5bに接触する側壁部51b、51bを有し、ピボットブラケット5の支持板部5b、5bに挟持されており、ピボットブラケット5を挿通するピボットボルト43とナット45とにより支持されている。また、ピボットブラケット5には、車体前方に向かって開口した略U字状の切欠き部47が形成されており、二次衝突時にロアブラケット部51のピボットボルト43がピボットブラケット1から脱落して二次衝突時のエネルギーを吸収するように構成されている。
【0029】
本実施の形態では、ステアリングシャフト13はピボットボルト43が通る付近の部位が他の部位13bに比べてステアリングシャフト13の直径が小さな縮径部13cとなっており、この縮径部13cにより形成される凹み部分を通ってピボットボルト43が挿通されるので、ピボットボルト43はステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に配置される。
【0030】
ステアリングコラム1は、ピボットボルト43を軸に揺動可能となっており、チルトレバー31を操作することにより、運転者はチルト調整孔15,17内でチルトボルト23が移動する範囲で不図示のステアリングホイールの上下位置(図4中、上下方向)を調整することができる。
【0031】
なお、ステアリングコラム装置の作用については第1実施の形態と同様であり説明を省略する。
【0032】
本実施形態では、ハイドロフォーム成形により形成されたディスタンス部21及びロアブラケット51とにおいて、ステアリングシャフト13が縮径部13a及び13cを形成しており、チルトボルト23及びピボットボルト43とが縮径部13a及び13cの凹み部分を通ってそれぞれ配置されるため、ステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に挿通できるので、ディスタンス部21及びロアブラケット51の突出量が少なくてすみ、ステアリングコラム1のディスタンス部21及びロアブラケット51における上下寸法を小さくすることができる。これにより、チルトブラケット3,4及びピボットブラケット5の上下寸法を小さくできることとも相俟って、チルト調整部及びロアブラケット部をコンパクトに構成することができ、ステアリングコラム装置のレイアウトが容易となると共に運転者の膝回りスペースを広く確保することができる。
【0033】
次に、本発明の第3実施の形態に係るステアリングコラム装置ついて説明する。
【0034】
図7は本発明の第3実施の形態に係るステアリングコラム装置の側面図であり、図8は図7に示すステアリングコラム装置のディスタンス部の部分断面図である。本第3実施の形態が第1実施の形態と異なるところはディスタンス部の膨出部がステアリングコラムの下部に形成されていることにある。第1実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し説明を省略する。
【0035】
図7、図8において、ステアリングコラム1は、車体に固定されたブラケットである鋼板プレス成形品のチルトブラケット3(不図示),4と鋼板プレス成形品のピボットブラケット5とを介して不図示の車体側メンバに装着されており、ステアリングコラム1内には両端に設けられた軸受9,11を介してアッパステアリングシャフト(以下、単にステアリングシャフトと記す)13を回動自在に支持している。チルトブラケット3、4はそれぞれ車体側部材に取り付けられる上板部3a、4aと上板部より下向きに延在するする対向側壁部3b、4bとを一体に有している。
【0036】
ステアリングシャフト13には、その後端(図7中、右端)に不図示のステアリングホイールが取り付けられる一方、先端(図7中、左端)にはユニバーサルジョイント(不図示)を介してロアステアリングシャフト(不図示)が連結される。図7において符号15,17はチルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bにそれぞれ形成されたチルト調整長孔を示している。
【0037】
ステアリングコラム1は、鋼管を素材とするハイドロフォーム成形品であり、チルトブラケット3,4に対応する部位の下部にディスタンス部61が下方及び側方に膨出形成されている。ディスタンス部61はチルトブラケット3、4の対向側壁部3b、4b間に、これら側壁部に接触する平らな側板部61a、61bと側板部61a、61bを所定間隔に保つ上下ディスタンス部61c、61dを有しており、チルトブラケット3,4を挿通するチルトボルト23とナット25とにより、チルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bの圧接により側板部61a、61bが押圧されて所定の支持力で支持されている。
【0038】
本実施形態の場合にも、チルトボルト23が挿通される部位のステアリングシャフト部分は他の部分のステアリングシャフト部分13bに比べて、その直径が小さい縮径部13aを形成しており、チルトボルト23はこの縮径部13aにより形成される凹み部を通ってステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に挿通されている。チルトボルト23の一端部には公知のチルトカム(不図示)を介してチルトレバー31が回動可能に設けられており、チルトレバー31を回動することによってステアリングコラム1のチルト位置の調整及び固定が可能となる。
【0039】
一方、ステアリングコラム1には、ピボットブラケット5に対応する部位に鋼板プレス成形品のロアブラケット41が溶接接合されている。ピボットブラケット5は車体側部材に取り付けられる上板部5aと、上板部5aより垂下する2つの隔離した支持板部5b、5bとを一体に有している。一方、ロアブラケット41はピボットブラケット5の支持板部5b、5bに接触する側壁部41b、41bを有し、ピボットブラケット5の支持板部5b、5bに挟持されており、ピボットブラケット5を挿通するピボットボルト43とナット45とにより支持されている。また、ピボットブラケット5には、車体前方に向かって開口した略U字状の切欠き部47が形成されており、二次衝突時にロアブラケット41のピボットボルト43がピボットブラケット1から脱落して二次衝突時のエネルギーを吸収するように構成されている。
【0040】
ステアリングコラム1は、ピボットボルト43を軸に揺動可能となっており、チルトレバー31を操作することにより、運転者はチルト調整孔15、17内でチルトボルト23が移動する範囲で不図示のステアリングホイールの上下位置(図7中、上下方向)を調整することができる。
【0041】
なお、本第3実施の形態の作用については第1実施の形態と同様であり説明を省略する。
【0042】
本実施形態では、ハイドロフォーム成形により形成されたディスタンス部61において、ステアリングシャフト13が縮径部13aを形成しており、チルトボルト23が縮径部13aの凹み部分を通って配置されるため、ステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に挿通できるので、ディスタンス部61の突出量が少なくてすみ、ステアリングコラム1のディスタンス部61における上下寸法を小さくすることができる。これにより、チルトブラケット3,4の上下寸法を小さくできることとも相俟って、チルト調整部をコンパクトに構成することができ、ステアリングコラム装置のレイアウトが容易となると共に運転者の膝回りスペースを広く確保することができる。
【0043】
なお、本第3実施の形態において、ロアブラケット部に第2実施形態に示されているロアブラケット部の構成を適用することによって、更に運転者の膝回りスペースを広く確保することができる。
【0044】
以下、本発明の第4実施の形態に係るステアリングコラム装置について説明する。
【0045】
図9は第4実施形態に係るステアリングコラム装置の側面図であり、図10は図9中のA−A拡大断面図である。第1実施の形態と同等の部材には同じ符号を付し説明を省略する。
【0046】
図9、図10において、ステアリングコラム1は、車体に固定されたブラケット(以後、車体ブラケットと記す)である鋼板プレス成形品のチルトブラケット3,4と鋼板プレス成形品のピボットブラケット5とを介して不図示の車体側メンバに装着されており、ステアリングコラム1内には両端に設けられた軸受9,11を介してアッパステアリングシャフト(以下、単にステアリングシャフトと記す)13を回動自在に支持している。チルトブラケット3、4はそれぞれ車体側部材に取り付けられる上板部3a、4aと上板部より下向きに延在するする対向側壁部3b、4bとを一体に有している。
【0047】
ステアリングシャフト13には、その後端(図9中、右端)に不図示のステアリングホイールが取り付けられる一方、先端(図9中、左端)にはユニバーサルジョイント(不図示)を介してロアステアリングシャフト(不図示)が連結される。図10において符号15,17はチルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bにそれぞれ形成されたチルト調整長孔を示している。
【0048】
ステアリングコラム1は、鋼管を素材とするハイドロフォーム成形品であり、チルトブラケット3,4に対応する部位の上部にディスタンス部21が上方及び側方に膨出形成されている。ディスタンス部21はチルトブラケット3、4の対向側壁部3b、4b間に、これら側壁部に接触する平らな側板部21a、21bと側板部21a、21bを所定間隔に保つ上下ディスタンス部21c、21dを有しており、チルトブラケット3,4を挿通するチルトボルト73とナット25とにより、チルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bの圧接により側板部21a、21bが押圧されて所定の支持力で支持されている。
【0049】
本実施形態の場合、チルトボルト73は、ステアリングシャフト13に近接する部分がその他の部分73bに比べて太さが細い縮径部73aを形成しており、ステアリングシャフト13がこの縮径部73aにより形成された凹み部分を通って配置されているため、チルトボルト73はステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に挿通されている。図10において符号27,29で示した部材は公知のチルトカムであり、ステアリングコラム1の所定角度での固定に供される。また、符号31で示した部材はチルトカム27を回転駆動するチルトレバーであり、符号33で示した部材はチルトボルト73の頭部とチルトレバー31との間に介装されたスラスト軸受である。
【0050】
一方、ステアリングコラム1には、ピボットブラケット5に対応する部位に鋼板プレス成形品のロアブラケット41が溶接接合されている。ピボットブラケット5は車体側部材に取り付けられる上板部5aと、上板部5aより垂下する2つの隔離した支持板部5b、5bとを一体に有している。一方、ロアブラケット41はピボットブラケット5の支持板部5b、5bに接触する側壁部41b、41bを有し、ピボットブラケット5の支持板部5b、5bに挟持されており、ピボットブラケット5を挿通するピボットボルト43とナット45とにより支持されている。また、ピボットブラケット5には、車体前方に向かって開口した略U字状の切欠き部47が形成されており、二次衝突時にロアブラケット41のピボットボルト43がピボットブラケット1から脱落して二次衝突時のエネルギーを吸収するように構成されている。
【0051】
ステアリングコラム1は、ピボットボルト43を軸に揺動可能となっており、チルトレバー31を操作することにより、運転者はチルト調整孔15,17内でチルトボルト73が移動する範囲で不図示のステアリングホイールの上下位置(図9中、上下方向)を調整することができる。
【0052】
なお、本第4実施の形態の作用については第1実施の形態と同様であり説明を省略する。
【0053】
本実施形態では、ハイドロフォーム成形により形成されたディスタンス部21において、チルトボルト73は、ステアリングシャフト13に近接する部分がその他の部分73bに比べて太さが細い縮径部73aを形成しており、ステアリングシャフト13がこの縮径部73aにより形成された凹み部分を通って配置されているため、チルトボルト73はステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に挿通できるので、ディスタンス部21の突出量が少なくてすみ、ステアリングコラム1のディスタンス部21における上下寸法を小さくすることができる。これにより、チルトブラケット3,4の上下寸法を小さくできることとも相俟って、チルト調整部をコンパクトに構成することができ、ステアリングコラム装置のレイアウトが容易となると共に運転者の膝回りスペースを広く確保することができる。なお、第3実施形態と同様にステアリングコラム1の下部に膨出部21を形成し、ステアリングシャフト13の下方にチルトボルト73を挿通しても良い。
【0054】
なお、本第4実施の形態において、ロアブラケット部に第2実施の形態に示されているロアブラケット部の構成を適用することによって、更に運転者の膝回りスペースを広く確保することができる。また、ロアブラケット部に本実施形態を適用しても良い。
【0055】
以下、本発明の第5実施の形態に係るステアリングコラム装置について説明する。
【0056】
図11は第5実施形態に係るステアリングコラム装置の側面図であり、図12(a)は図11中のA−A拡大断面図であり、図12(b)は、図12(a)のC−C線に沿った拡大断面図である。第1実施の形態と同等の部材には同じ符号を付し説明を省略する。
【0057】
図11、図12において、ステアリングコラム1は、車体に固定されたブラケット(以後、車体ブラケットと記す)である鋼板プレス成形品のチルトブラケット3,4と鋼板プレス成形品のピボットブラケット5とを介して不図示の車体側メンバに装着されており、ステアリングコラム1内には両端に設けられた軸受9,11を介してアッパステアリングシャフト(以下、単にステアリングシャフトと記す)13を回動自在に支持している。チルトブラケット3、4はそれぞれ車体側部材に取り付けられる上板部3a、4aと上板部より下向きに延在するする対向側壁部3b、4bとを一体に有している。
【0058】
ステアリングシャフト13には、その後端(図11中、右端)に不図示のステアリングホイールが取り付けられる一方、先端(図11中、左端)にはユニバーサルジョイント(不図示)を介してロアステアリングシャフト(不図示)が連結される。図12において符号15,17はチルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bにそれぞれ形成されたチルト調整長孔を示している。
【0059】
ステアリングコラム1は、鋼管を素材とするハイドロフォーム成形品であり、チルトブラケット3,4に対応する部位の上部にディスタンス部21が上方及び側方に膨出形成されている。ディスタンス部21はチルトブラケット3、4の対向側壁部3b、4b間に、これら側壁部に接触する平らな側板部21a、21bと側板部21a、21bを所定間隔に保つ上下ディスタンス部21c、21dを有しており、チルトブラケット3,4を挿通するチルトボルト83とナット84とにより、チルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bの圧接により側板部21a、21bが押圧されて所定の支持力で支持されている。
【0060】
本実施形態の場合、チルトボルト83はステアリングシャフト13の近傍上側部分をステアリングシャフト13に沿わせて略U字状83aに形成してある。ステアリングシャフト13はこの略U字状83aに形成された凹み部分を通って配置されているため、チルトボルト83はステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に配置されている。更に、チルトボルト83のチルトブラケット4側には、チルト調整孔17に摺動嵌合する略長方形状の断面を有する部位85が形成されており、チルトブラケット4に摺動可能に挿通されている。これにより、チルトボルト83の回転が防止される。図12において符号27,29で示した部材は公知のチルトカムであり、ステアリングコラム1の所定角度での固定に供される。また、符号31で示した部材はチルトカム27を回転駆動するチルトレバーであり、符号33で示した部材はナット84とチルトレバー31との間に介装されたスラスト軸受である。
【0061】
一方、ステアリングコラム1には、ピボットブラケット5に対応する部位に鋼板プレス成形品のロアブラケット41が溶接接合されている。ピボットブラケット5は車体側部材に取り付けられる上板部5aと、上板部5aより垂下する2つの隔離した支持板部5b、5bとを一体に有している。一方、ロアブラケット41はピボットブラケット5の支持板部5b、5bに接触する側壁部41b、41bを有し、ピボットブラケット5の支持板部5b、5bに挟持されており、ピボットブラケット5を挿通するピボットボルト43とナット45とにより支持されている。また、ピボットブラケット5には、車体前方に向かって開口した略U字状の切欠き部47が形成されており、二次衝突時にロアブラケット41のピボットボルト43がピボットブラケット1から脱落して二次衝突時のエネルギーを吸収するように構成されている。
【0062】
ステアリングコラム1は、ピボットボルト43を軸に揺動可能となっており、チルトレバー31を操作することにより、運転者はチルト調整孔15,17内でチルトボルト83が移動する範囲で不図示のステアリングホイールの上下位置(図11中、上下方向)を調整することができる。
【0063】
なお、本第5実施の形態の作用については第1実施の形態と同様であり説明を省略する。
【0064】
本実施形態では、ハイドロフォーム成形により形成されたディスタンス部21において、チルトボルト83はステアリングシャフト13の近傍上側部分をステアリングシャフト13に沿わせて略U字状83aに形成してあり、ステアリングシャフト13はこの略U字状83aに形成された凹み部分を通って配置されているため、チルトボルト83はステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に配置できるので、ディスタンス部21の突出量が少なくてすみ、ステアリングコラム1のディスタンス部21における上下寸法を小さくすることができる。これにより、チルトブラケット3,4の上下寸法を小さくできることとも相俟って、チルト調整部をコンパクトに構成することができ、ステアリングコラム装置のレイアウトが容易となると共に運転者の膝回りスペースを広く確保することができる。
【0065】
なお、本実施の形態において、ロアブラケット部に第2実施の形態に示されているロアブラケット部の構成を適用することによって、更に運転者の膝回りスペースを広く確保することができる。また、ステアリングシャフトの下側にチルトボルトを設ける構成にしても良い。また、ロアブラケット側に本実施形態を適用しても良い。
【0066】
以下、本発明の第6実施の形態に係るステアリングコラム装置について説明する。
【0067】
図13は第6実施形態に係るステアリングコラム装置の側面図であり、図14は、図13に示すステアリングコラム装置のディスタンス部の部分断面図であり、図15は図13中のA−A拡大断面図である。第1実施の形態及び第5実施の形態と同等の部材には同じ符号を付し説明を省略する。
【0068】
図13〜図15において、ステアリングコラム1は、車体に固定されたブラケット(以後、車体ブラケットと記す)である鋼板プレス成形品のチルトブラケット3,4と鋼板プレス成形品のピボットブラケット5とを介して不図示の車体側メンバに装着されており、ステアリングコラム1内には両端に設けられた軸受9,11を介してアッパステアリングシャフト(以下、単にステアリングシャフトと記す)13を回動自在に支持している。チルトブラケット3、4はそれぞれ車体側部材に取り付けられる上板部3a、4aと上板部より下向きに延在する対向側壁部3b、4bとを一体に有している。
【0069】
ステアリングシャフト13には、その後端(図13中、右端)に不図示のステアリングホイールが取り付けられる一方、先端(図13中、左端)にはユニバーサルジョイント(不図示)を介してロアステアリングシャフト(不図示)が連結される。図15において符号15,17はチルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bにそれぞれ形成されたチルト調整長孔を示している。
【0070】
ステアリングコラム1は、鋼管を素材とするハイドロフォーム成形品であり、チルトブラケット3,4に対応する部位の上部にディスタンス部21が上方及び側方に膨出形成されている。ディスタンス部21はチルトブラケット3、4の対向側壁部3b、4b間に、これら側壁部に接触する平らな側板部21a、21bと側板部21a、21bを所定間隔に保つ上下ディスタンス部21c、21dを有しており、チルトブラケット3,4を挿通するチルトボルト83とナット84とにより、チルトブラケット3,4の対向側壁部3b、4bの圧接により側板部21a、21bが押圧されて所定の支持力で支持されている。
【0071】
本実施形態の場合、ディスタンス部21において、チルトボルト83が挿通される部位のステアリングシャフト部分は他の部分のステアリングシャフト部分13bに比べて、その直径が小さい縮径部13aを形成している。更に、チルトボルト83はステアリングシャフト13の縮径部13aの近傍上側部分をステアリングシャフト13の縮径部13aに沿わせて略U字状83aに形成してある。ステアリングシャフト13の縮径部13aはこの略U字状83aに形成された凹み部分を通って配置されているため、チルトボルト83はステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に配置されている。更に、チルトボルト83のチルトブラケット4側には、チルト調整孔17に摺動嵌合する略長方形の断面を有する部位85が形成され、チルトブラケット4に摺動可能に挿通されている。これにより、チルトボルト83の回転が防止される。
【0072】
図15において符号27,29で示した部材は公知のチルトカムであり、ステアリングコラム1の所定角度での固定に供される。また、符号31で示した部材はチルトカム27を回転駆動するチルトレバーであり、符号33で示した部材はナット84とチルトレバー31との間に介装されたスラスト軸受である。
【0073】
一方、ステアリングコラム1には、ピボットブラケット5に対応する部位に鋼板プレス成形品のロアブラケット41が溶接接合されている。ピボットブラケット5は車体側部材に取り付けられる上板部5aと、上板部5aより垂下する2つの隔離した支持板部5b、5bとを一体に有している。一方、ロアブラケット41はピボットブラケット5の支持板部5b、5bに接触する側壁部41b、41bを有し、ピボットブラケット5の支持板部5b、5bに挟持されており、ピボットブラケット5を挿通するピボットボルト43とナット45とにより支持されている。また、ピボットブラケット5には、車体前方に向かって開口した略U字状の切欠き部47が形成されており、二次衝突時にロアブラケット41のピボットボルト43がピボットブラケット1から脱落して二次衝突時のエネルギーを吸収するように構成されている。
【0074】
ステアリングコラム1は、ピボットボルト43を軸に揺動可能となっており、チルトレバー31を操作することにより、運転者はチルト調整孔15,17内でチルトボルト83が移動する範囲で不図示のステアリングホイールの上下位置(図13中、上下方向)を調整することができる。
【0075】
なお、本第6実施の形態の作用については第1実施の形態と同様であり説明を省略する。
【0076】
本実施形態では、ハイドロフォーム成形により形成されたにディスタンス部21において、チルトボルト83が挿通される部位のステアリングシャフト部分は他の部分のステアリングシャフト部分13bに比べて、その直径が小さい縮径部13aを形成している。更に、チルトボルト83はステアリングシャフト13の縮径部13aの近傍上側部分をステアリングシャフト13の縮径部13aに沿わせて略U字状83aに形成してある。ステアリングシャフト13の縮径部13aはこの略U字状83aに形成された凹み部分を通って配置されているため、チルトボルト83はステアリングシャフト13の軸中心に近い位置に配置できるので、ディスタンス部21の突出量が少なくてすみ、ステアリングコラム1のディスタンス部21における上下寸法を小さくすることができる。これにより、チルトブラケット3,4の上下寸法を小さくできることとも相俟って、チルト調整部をコンパクトに構成することができ、ステアリングコラム装置のレイアウトが容易となると共に運転者の膝回りスペースを広く確保することができる。本第6実施の形態では、第5実施の形態に比べよりチルトボルト83をステアリングシャフト13の軸中心に近づけて配置することができる。また、本実施形態のチルトボルト83に、第4実施形態で示すチルトボルト73を適用しても良い。すなわち、ステアリングシャフト13の縮径部13aとチルトボルト73の縮径部73aとの組合せを適用しても良い。
【0077】
なお、本実施の形態において、ロアブラケット部に第2実施の形態に示されているロアブラケット部の構成を適用することによって、更に運転者の膝回りスペースを広く確保することができる。また、ステアリングシャフトの下側にチルトボルトを設ける構成にしても良い。また、ロアブラケット部に本実施形態を適用しても良い。
【0078】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様は上記実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施の形態は本発明をチルト機構を備えたステアリングコラム装置に適用したものであるが、テレスコ機構若しくはチルトテレスコ機構を備えたもの等に適用してもよい。また、上記実施の形態は本発明を中空のステアリングシャフトに適用したものであるが、中実のステアリングシャフトに適用すれば、締め付けボルトをステアリングシャフトの軸中心に近い位置に挿通することができるため、更に運転者の膝回りスペースを広く確保することができる。また、ステアリングコラムの塑性加工にあたっては、ハイドロフォーム法以外のプレス成形法、ゴムバルジ成形法若しくは爆発バルジ成形法等の方法を採用してもよい。その他、ステアリングコラム装置の具体的構造や各構成部材の素材や形状等についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0079】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のステアリングコラム装置によれば、運転者の膝回りスペースを広く確保できるようにコラムの突出量を少なくしたステアリングコラム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係るステアリングコラム装置の側面図である。
【図2】図1中のA−A拡大断面図である。
【図3】図1に示すステアリングコラム装置のディスタンス部の部分断面図である。
【図4】本発明の第2実施の形態に係るステアリングコラム装置の側面図である。
【図5】図4に示すステアリングコラム装置のディスタンス部の部分断面図である。
【図6】図4のB−B線に沿った断面図である。
【図7】本発明の第3実施の形態に係るステアリングコラム装置の側面図である。
【図8】図7に示すステアリングコラム装置のディスタンス部の部分断面である。
【図9】本発明の第4実施形態に係るステアリングコラム装置の側面図である。
【図10】図9中のA−A拡大断面図である。
【図11】本発明の第5実施形態に係るステアリングコラム装置の側面図である。
【図12】(a)は図11中のA−A拡大断面図であり、(b)は(a)のC−C線に沿った拡大断面図である。
【図13】本発明の第6実施形態に係るステアリングコラム装置の側面図である。
【図14】図13に示すステアリングコラム装置のディスタンス部の部分断面図である。
【図15】図13中のA−A拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ステアリングコラム
3、4 チルトブラケット
5 ピボットブラケット
9、11 軸受
13 ステアリングシャフト(アッパステアリングシャフト)
15、17 チルト調整孔
21、61 ディスタンス部
23 チルトボルト
25 ナット
27、29 チルトカム
31 チルトレバー
33 スラスト軸受
41、51 ロアブラケット
43 ピボットボルト
45、84 ナット
73、83 チルトボルト

Claims (5)

  1. 後端部にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトをその内部に回動自在に支持する筒状のステアリングコラムと、
    前記ステアリングコラムの固定に供される車体に固定されたブラケットと、
    前記ステアリングコラムから塑性加工により膨出成形され、前記ブラケットに挟持される膨出部と、
    前記ブラケットと前記膨出部とを挿通して当該ブラケットを介して当該膨出部を固定するボルトとを備えたステアリングコラム装置であって、
    前記ボルトの通挿位置近傍の前記ステアリングシャフトの直径が該ステアリングシャフトの他の部分の直径に比べて小さい縮径部を形成しており、該縮径部により形成される凹部分を通って前記ボルトが配置されていることを特徴とするステアリングコラム装置。
  2. 後端部にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトをその内部に回動自在に支持する筒状のステアリングコラムと、
    前記ステアリングコラムの固定に供される車体に固定されたブラケットと、
    前記ステアリングコラムから塑性加工により膨出成形され、前記ブラケットに挟持される膨出部と、
    前記ブラケットと前記膨出部とを挿通して当該ブラケットを介して当該膨出部を固定するボルトとを備えたステアリングコラム装置であって、
    前記ボルトは前記ステアリングシャフトの近傍部位の太さが該ボルトの他の部分の太さに比べて細い縮径部を形成しており、当該縮径部により形成された凹部分を通って前記ステアリングシャフトが配置されていることを特徴とするステアリングコラム装置。
  3. 後端部にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトをその内部に回動自在に支持する筒状のステアリングコラムと、
    前記ステアリングコラムの固定に供される車体に固定されたブラケットと、
    前記ステアリングコラムから塑性加工により膨出成形され、前記ブラケットに挟持される膨出部と、
    前記ブラケットと前記膨出部とを挿通して当該ブラケットを介して当該膨出部を固定するボルトとを備えたステアリングコラム装置であって、
    前記ボルトの一部が前記ステアリングシャフトの外周に沿って略U字状に曲げて形成されており、当該略U字状に形成された凹部分を通って前記ステアリングシャフトが配置されていることを特徴とするステアリングコラム装置。
  4. 前記膨出部は、前記ステアリングコラムの中央部に形成されたディスタンス部であり、前記ブラケットと当該ディスタンス部とを挿通して当該ブラケットを介して当該ディスタンス部を固定する前記ボルトを備えていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のステアリングコラム装置。
  5. 前記膨出部は、前記ステアリングコラムの車体前方に形成されたロアブラケット部であり、前記ブラケットと当該ロアブラケット部とを挿通して当該ブラケットを介して当該ロアブラケット部を固定する前記ボルトを備えていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のステアリングコラム装置。
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