JP2004179440A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子部品を搭載した配線基板において、長期の熱履歴を繰り返し印加しても、熱応力に充分耐え、剥れや断線等が生じない接続信頼性の高い配線基板を提供する。
【解決手段】耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁基板1の表面に金属箔から成る配線導体2をその表面が絶縁基板1の表面と同一面をなすように埋入して成るコア基板3の表面に、樹脂絶縁層4とめっきから成る配線導体層5とを交互に複数層積層して成る配線基板において、配線導体2の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起6aを表面に多数形成して成るめっき層6が被着されている。
【選択図】 図2
【解決手段】耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁基板1の表面に金属箔から成る配線導体2をその表面が絶縁基板1の表面と同一面をなすように埋入して成るコア基板3の表面に、樹脂絶縁層4とめっきから成る配線導体層5とを交互に複数層積層して成る配線基板において、配線導体2の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起6aを表面に多数形成して成るめっき層6が被着されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子等の電子部品を搭載するために用いられる配線基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、現在の電子機器は、移動体通信機器に代表されるように小型・薄型・軽量・高性能・高機能・高品質・高信頼性が要求されてきており、このような電子機器に搭載される電子装置も小型・高密度化が要求されるようになってきている。そのため、電子装置を構成する配線基板にも小型・薄型・多端子化が求められてきており、それを実現するために信号導体等を含む配線導体層の幅を細くするとともにその間隔を狭くし、さらに配線導体層の多層化により高密度配線化が図られている。
【0003】
このような高密度配線が可能な配線基板として、ビルドアップ法を採用して製作された配線基板が知られている。このビルドアップ配線基板は、例えば、次に述べる方法により製作される。
【0004】
まず、ガラスクロスやアラミド不布織等の補強材に耐熱性や耐薬品性を有するアリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂に代表される熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁シートに金属箔から成る配線導体をその表面が絶縁シートの表面と同一面となるように埋入し、しかる後これを加熱硬化して絶縁基板に配線導体が埋入して成るコア基板を得る。
次に、コア基板の表面を研磨して絶縁基板の表面を粗化し、さらに露出した配線導体の表面を蟻酸/銅イオン水溶液でエッチングして粗化する。
【0005】
次に、表面を粗化したコア基板にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂から成る樹脂フィルムを貼着し加熱硬化して、厚みが20〜200μmの絶縁層を形成する。次に、配線導体上に位置する絶縁層に直径が50〜200μmの貫通孔をレーザで穿設し、さらに絶縁層の表面および貫通孔の内面を過マンガン酸カリウム溶液等の粗化液で化学粗化し、次にセミアディティブ法を用いて絶縁層の表面および貫通孔の内面に銅めっきから成る導体膜を被着して配線導体層および貫通導体を形成する。そして、この上に絶縁層や貫通導体・配線導体層の形成を複数回繰り返すことによって、ビルドアップ配線基板が製作される。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−261451号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の配線基板では、配線導体の表面を蟻酸/銅イオン水溶液でエッチング・粗化して粗化面としているものの、配線導体の表面は算術平均粗さが0.1〜0.5μm程度の凹凸の小さいなだらかな面となっているので、絶縁層の樹脂が配線導体の表面の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮することができず、その結果、配線導体と絶縁層との密着強度が充分でなく、絶縁層中の樹脂が空気中の水分を吸収するとともに配線基板に電子部品を実装した後に長期の熱履歴が繰り返し印加されると、配線導体と絶縁層との間で剥れてしまうという問題点があった。
【0008】
また、上記の配線基板の製造方法では、配線導体幅の微細化とともにその厚みも薄くなっており、コア基板の表面を研磨して絶縁基板の表面を粗化し、さらに露出した配線導体の表面を蟻酸/銅イオン水溶液でエッチング・粗化することによって配線導体の厚みが極端に薄いものとなってしまい、配線導体に断線が発生してしまうという問題点があった。
【0009】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、電子部品を搭載した配線基板において、長期の熱履歴を繰り返し印加しても、熱応力に充分耐え、剥れや断線等が生じない接続信頼性の高い配線基板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板は、耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁基板の表面に金属箔から成る配線導体をその表面が前記絶縁基板の表面と同一面をなすように埋入して成るコア基板の表面に、樹脂絶縁層とめっきから成る配線導体層とを交互に複数層積層して成る配線基板において、前記配線導体の前記表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層が被着されていることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の配線基板によれば、配線導体の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層が被着されていることから、樹脂絶縁層の樹脂がめっき層表面の微小突起間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層を介しての配線導体と樹脂絶縁層との密着強度が充分なものとなり、その結果、樹脂絶縁層中の樹脂が空気中の水分を吸収するとともに配線基板に電子部品を実装した後に長期の熱履歴が繰り返し印加された場合においても、配線導体と樹脂絶縁層との間で剥れてしまうことのない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0012】
また、本発明の配線基板の製造方法は、耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁基板に金属箔から成る配線導体をその表面が前記絶縁基板の表面と同一面をなすように埋入して成るコア基板を準備する工程と、前記配線導体の前記表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に形成して成るめっき層を被着する工程と、前記絶縁基板および前記めっき層の表面に樹脂絶縁層を被着する工程と、この樹脂絶縁層の表面にめっきから成る配線導体層を被着する工程とを具備することを特徴とするものである。
【0013】
本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層を被着したことから、コア基板の表面を研磨して絶縁基板の表面を粗化した際に配線導体の厚みが薄くなったとしても、配線導体はめっき層の厚みにより充分な厚みとなることから電気的に断線することはなく、また、樹脂絶縁層の樹脂がめっき層表面の微小突起間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層を介しての配線導体と樹脂絶縁層との密着強度が充分なものとなり、接続信頼性に優れた配線基板を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の配線基板を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図であり、図2は、図1の要部拡大断面図である。これらの図において、1は絶縁基板、2は配線導体、3は絶縁基板1と配線導体2とから成るコア基板、4は樹脂絶縁層、5は配線導体層、6はめっき層であり、主にこれらで本発明の配線基板が構成されている。なお、図3はめっき層6を上面側から見たときの電子顕微鏡写真である。
【0015】
コア基板3を構成する絶縁基板1は、例えばガラス繊維を縦横に織り込んだガラスクロスにエポキシ樹脂や変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る厚みが0.15〜1.5mmの板状であり、配線導体2および樹脂絶縁層4の支持体としての機能を有するとともに配線基板に強度を付与する機能を有する。絶縁基板1は、その厚みが0.15mm未満であると配線基板の剛性が低下して反りが発生し易くなる傾向があり、1.5mmを超えると配線基板が不要に厚いものとなり配線基板を軽量化することが困難となる傾向がある。従って、絶縁基板1の厚みは0.15〜1.5mmの範囲が好ましい。
【0016】
また、絶縁基板1の表面には銅や銀・アルミニウム・ニッケル等の金属箔から成る配線導体2が、その表面を絶縁基板1の表面と同一面をなすように埋入されている。
配線導体2は、その幅が20〜200μm、厚みが5〜50μmであり、後述する配線導体層5とともに搭載する半導体素子等の電子部品(図示せず)の各電極を外部電気回路基板(図示せず)に電気的に接続する導電路の一部としての機能する。配線導体2は、その幅が20μm未満となると配線導体2の変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、200μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。また、配線導体2の厚みが5μm未満になると配線導体2の強度が低下し変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、50μmを超えると絶縁基板1への埋入が困難となる傾向がある。従って、配線導体2は、その幅を20〜200μmの範囲、その厚みを5〜50μmの範囲とすることが好ましい。なお、金属箔の材料としては、安価および低導電性の観点からは銅を用いることが好ましい。
【0017】
なお、上下に位置する配線導体2同士を、絶縁基板1に形成した貫通導体8により電気的に接続してもよい。このような貫通導体8は、その直径が30〜100μmであり、例えば、絶縁基板1に設けた貫通孔7の内部に銅や銀・錫合金等の金属粉末とトリアジン系熱硬化性樹脂等とから成る導体を埋め込むことにより形成される。貫通導体8を設ける場合、その直径が30μm未満になると貫通導体8の形成が困難となる傾向があり、100μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。従って、貫通導体8を設ける場合、その直径は30〜100μmの範囲とすることが好ましい。
【0018】
そして、本発明の配線基板は、配線導体2の表面に、図2に断面図で示すように、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起6aを表面に多数形成して成るめっき層6が被着されている。また、本発明の配線基板においては、このことが重要である。
【0019】
なおここで、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起6aを表面に多数形成して成るめっき層6とは、図3にめっき層6を上面側から写した電子顕微鏡写真で示すように、めっき層6の表面に粒径が0.5〜1μmの金属結晶が複数個積み重なって形成された、高さが2〜3μmの突起が単位長さ当たり200〜500個/mm形成されていることをいう。また、微小突起6aは少なくともめっき層6の表面に形成されていればよく、例えばめっき層6は、その全体が微小突起6aで形成されていたり、あるいは内部が密に詰まっためっき金属で形成され、表面が多数の微小突起6aで形成されていてもよい。
【0020】
本発明の配線基板によれば、配線導体2の表面に、表面に複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起6aを多数形成して成るめっき層6が被着されていることから、後述する樹脂絶縁層4の樹脂がめっき層6表面の微小突起6a間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層6を介しての配線導体2と樹脂絶縁層4との密着強度が充分なものとなり、その結果、樹脂絶縁層4中の樹脂が空気中の水分を吸収するとともに配線基板に電子部品(図示せず)を実装した後に長期の熱履歴が繰り返し印加された場合においても、配線導体2と樹脂絶縁層4との間で剥れてしまうことのない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0021】
なお、微小突起6aは、その高さが2μm未満あるいは単位長さ当たりに形成される個数が200個/mm未満の場合、配線導体2と樹脂絶縁層4とを強固に接合することが困難となる傾向があり、また、その高さが3μmを超えるあるいは単位長さ当たりに形成される個数が500個/mmを超えた場合、そのような微小突起6aを効率良く形成することが困難となる傾向がある。従って、微小突起6aは、その高さが2〜3μm、単位長さ当たりに形成される個数が200〜500個/mmの範囲が好ましい。
【0022】
また、めっき層6の厚みは3〜20μmの範囲とすることが好ましい。めっき層6の厚みが3μm未満であると表面の微小突起6aの高さを2〜3μmとすることが困難となり、配線導体2と樹脂絶縁層4との密着強度が低下し、樹脂絶縁層4中の熱硬化性樹脂が吸湿して配線基板に電子部品を実装する際の熱履歴により配線導体2と樹脂絶縁層4との間で剥れてしまう傾向があり、20μmを超えると上層に積層した樹脂絶縁層4の表面の凹凸が大きくなり、配線導体層5の微細化が困難となる傾向がある。従って、めっき層6の厚みは、3〜20μmの範囲とすることが好ましい。
【0023】
なお、微小突起6aを形成する金属結晶としては結晶体が面心立方格子となる銅や銀・アルミニウム・ニッケル等の金属材料が用いられるが、安価および低導電性の観点からは銅を用いることが好ましい。
【0024】
このような微小突起6aは、例えば金属結晶が銅から成る場合、コア基板3を硫酸銅・硫酸・安定剤等にモリブデン酸塩やバナジン酸塩・タングステン酸塩を微量添加しためっき液に浸漬し、そして、配線導体2に電流密度が数Aの電流を間隔が数秒のパルス状に通電して電解めっきを行なうことにより、全体が微小突起6aで構成された、表面が図3にめっき層6表面の電子顕微鏡写真に示すような状態に形成される。
【0025】
さらに、絶縁基板1およびめっき層6の表面には、樹脂絶縁層4とめっきから成る配線導体層5とが交互に積層されている。樹脂絶縁層4は、めっきから成る配線導体層5の支持体としての機能を有し、その厚みが10〜80μmであり、エポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂と平均粒径が0.01〜2μmで含有量が10〜50重量%のシリカやアルミナ・窒化アルミニウム等の無機絶縁フィラーとから成る。
【0026】
このような無機絶縁フィラーは、樹脂絶縁層4の熱膨張係数を調整し配線導体層5の熱膨脹係数と整合させるとともに、樹脂絶縁層4の表面に適度な凹凸を形成し、配線導体層5と樹脂絶縁層4との密着性を良好となす機能を有する。なお、無機絶縁フィラーは、その平均粒径が0.01μm未満であると、無機絶縁フィラー同士が凝集して均一な厚みの樹脂絶縁層4を形成することが困難となる傾向があり、2μmを超えると樹脂絶縁層4の表面の凹凸が大きなものとなり過ぎて配線導体層5と樹脂絶縁層4との密着性を低下させてしまう傾向がある。従って、無機絶縁フィラーの平均粒径は、0.01〜2μmの範囲が好ましい。
【0027】
また、無機絶縁フィラーの含有量が10重量%未満であると、樹脂絶縁層4の熱膨張係数を調整する作用が小さくなる傾向があり、50重量%を超えると樹脂絶縁層4の樹脂量が減少し樹脂絶縁層4を成形することが困難となる傾向がある。従って、無機絶縁フィラーの含有量は、10〜50重量%の範囲が好ましい。
【0028】
さらに、樹脂絶縁層4には、レーザ加工によりビア孔9が形成されており、このビア孔9の内部にめっきから成る配線導体層5の一部を充填させることにより樹脂絶縁層4を挟んで上下に位置する配線導体2と配線導体層5、および配線導体層5同士がビア導体10により電気的に接続されている。なお、配線導体層5は、その幅が20〜200μmであり、厚みが1〜2μmの無電解めっき層と厚みが10〜30μmの電解めっき層とから成り、配線基板に搭載される半導体素子等の電子部品の各電極を外部電気回路基板に電気的に接続する導電路としての機能を有する。
【0029】
配線導体層5は、その幅が20μm未満となると配線導体層5の変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、200μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。また、配線導体層5の厚みが11μm未満になると配線導体層5の強度が低下し変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、32μmを超えると配線導体層5の形成に長時間を要してしまう傾向がある。従って、配線導体層5は、その幅を20〜200μm、厚みを11〜32μmの範囲とすることが好ましい。
【0030】
なお、めっきには銅やニッケル・クロム・銀等の金属が用いられ、安価および低導電性の観点からは銅を用いることが好ましい。
【0031】
さらに、樹脂絶縁層4の一方の最外層表面に形成された配線導体層5の一部は、電子部品の各電極に導体バンプ12aを介して接合される電子部品接続用の実装用電極5aを形成し、樹脂絶縁層4の他方の最外層表面に形成された配線導体層5の一部は、外部電気回路基板の各電極に導体バンプ12bを介して接続される外部接続用の実装用電極5bを形成している。
【0032】
なお、実装用電極5a・5bの表面には、その酸化腐蝕を防止するとともに導体バンプ12a・12bとの接続を良好とするために、半田との濡れ性が良好で耐腐蝕性に優れたニッケル−金等のめっき層が被着されている。
【0033】
また、最外層の樹脂絶縁層3および実装用電極5a・5bには、必要に応じて実装用電極5a・5bの中央部を露出させる開口を有する耐半田樹脂層13が被着されている。耐半田樹脂層13は、その厚みが10〜50μmであり、例えばアクリル変性エポキシ樹脂等の感光性樹脂と光開始剤等とから成る混合物に30〜70重量%のシリカやタルク等の無機粉末フィラーを含有させた絶縁材料から成り、隣接する実装用電極5a・5b同士が半田バンプ12a・12bにより電気的に短絡することを防止するとともに、実装用電極5a・5bと樹脂絶縁層4との接合強度を向上させる機能を有する。
【0034】
このような耐半田樹脂層13は、感光性樹脂と光開始剤と無機粉末フィラーとから成る未硬化樹脂フィルムを最外層の樹脂絶縁層4表面に被着させる、あるいは、熱硬化性樹脂と無機粉末フィラーとから成る未硬化樹脂ワニスを最外層の樹脂絶縁層4表面に塗布するとともに乾燥し、しかる後、露光・現像により開口部を形成し、これをUV硬化および熱硬化させることにより形成される。
【0035】
かくして、本発明の配線基板によれば、配線導体2の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層6を被着したことから、樹脂絶縁層4の樹脂がめっき層6表面の微小突起6a間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層6を介しての配線導体2と樹脂絶縁層4との密着強度が充分なものとなり、その結果、樹脂絶縁層4中の樹脂が空気中の水分を吸収するとともに配線基板に電子部品を実装した後に長期の熱履歴が繰り返し印加された場合においても、配線導体2と樹脂絶縁層4との間で剥れてしまうことのない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0036】
なお、本発明は上述の実施の形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能であり、本実施例では、コア基板3を絶縁基板1を4層積層して成るものとした例を示したが、コア基板3を1層の絶縁基板1から成るもの、あるいは2〜3層の絶縁基板1を積層して成るもの、または5層以上の絶縁基板1を積層して成るものとしてもよい。
【0037】
次に、本発明の配線基板の製造方法を、図4に基づいて詳細に説明する。
図4(a)〜(d)は、本発明の配線基板の製造方法を説明するための各工程毎の要部拡大断面図である。なお、図4において、図1および図2と同じ箇所は同じ番号で示した。
【0038】
まず、図4(a)に示すように、耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁基板1に銅等の金属箔から成る配線導体2をその表面が絶縁基板1の表面と同一面をなすように埋入して成るコア基板3を準備する。
【0039】
このようなコア基板3は、次に述べる方法により製作される。まず、耐熱性樹脂から成る転写用シート基材に銅等の金属箔から成る配線導体2を被着して成る転写用シートと、ガラスクロスに未硬化のアリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させた、絶縁基板1と成る前駆体シートとを用意する。
【0040】
転写用シート基材は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂やポリカーボネート(PC)等の耐熱性樹脂が用いられ、金属箔をエッチングして配線導体2を形成する際の支持体、および配線導体2を転写する際の支持体としての機能を有する。
【0041】
転写用シート基材は、その厚みが20〜50μmであることが好ましく、厚みが20μm未満であると剛性が低下し金属箔をエッチングする際に配線導体2が変形し易くなる傾向にあり、50μmを超えると柔軟性が低下し絶縁基板1から剥離し難くなる傾向にある。従って、転写用シート基材の厚みは20〜50μmが好ましい。
【0042】
また、配線導体2の厚みは、5〜50μmの範囲とすることが好ましい。さらには10〜20μmが好ましい。配線導体2の厚みが5μm未満になると配線導体2の強度が低下し変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、50μmを超えると絶縁基板1への埋入が困難となる傾向がある。従って、配線導体2の厚みは5〜50μmが好ましい。なお、配線導体の金属としては銅や銀・アルミニウム・ニッケルが用いられ、安価および低導電性という観点からは銅を用いることが好ましい。
【0043】
このような転写用シートは、例えば厚みが25μm程度のポリエチレンテレフタレート等の耐熱性樹脂から成る転写シート基材の一方の主面全体に接着材を介して厚みが12μm程度の銅箔を剥離可能に接着した後、銅箔上にフィルム状感光性レジストを被着し、次にこのレジストを露光・現像して配線導体2のパターンに対応するパターンのエッチングマスクを形成し、しかる後、塩化第二鉄溶液中に浸漬して銅箔の非パターン部をエッチング除去し、最後に、感光性レジストを剥離除去してパターン状の幅が20〜200μm程度の配線導体2を形成することにより製作される。
【0044】
配線導体2は、その幅が20μm未満となると配線導体2の変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、200μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。従って、配線導体2は、その幅を20〜200μmの範囲とすることが好ましい。
【0045】
他方、絶縁基板1と成る前駆体シートは、ガラスクロスやアラミド繊維等の耐熱性繊維にアリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化させたものから成り、その表面は配線導体2を埋入可能な程度の可塑性を備えている。
【0046】
次に、前駆体シートの表面に転写用シートを積層するとともにそれらを加熱加圧して配線導体2を前駆体シートに熱圧着した後、前駆体シートから転写用シート基材を剥離して、前駆体シートにその表面が前駆体シートの表面と同一面をなすように配線導体2を転写埋入する。
【0047】
熱圧着は、熱プレス機を用いて温度が100〜150℃、圧力が0.5〜5MPaの条件で数分間加圧することにより行なわれる。なお、熱圧着は加熱に先行して加圧のみを行なう方が良い。加熱を先に行なうと熱によって転写用シートが伸び、配線導体2を所望の位置に正確に埋入することが困難となってしまう危険性がある。従って、熱圧着は加熱に先行して加圧を行なうことが好ましい。
【0048】
さらに、それらを加熱加圧して前駆体シートの熱硬化性樹脂を熱硬化して、絶縁基板1にその表面が絶縁基板1の表面と同一面をなすように配線導体2を埋入したコア基板3を得る。なお、加熱加圧にあたっては、前駆体シートをフッ素系樹脂などから成る離型性シートで上下から挟みこみ、1〜5MPaの圧力で150〜240℃の温度で処理すればよい。
次に、バフロールを用いてコア基板3の表面を研磨し、絶縁基板1の熱硬化性樹脂の表面に凹凸を形成する。
【0049】
次に、例えば金属結晶が銅から成る場合は、コア基板3を硫酸銅・硫酸・安定剤等にモリブデン酸塩やバナジン酸塩・タングステン酸塩を微量添加しためっき液に浸漬する。そして、配線導体2に電流密度が数Aの電流を間隔が数秒のパルス状に通電して電解めっきを行ない、配線導体2表面にモリブデンやバナジウムやタングステンの酸化物粒子を析出させ、そしてこれら酸化物の働きで図4(b)に断面図で示すような、また図3にめっき層6表面の電子顕微鏡写真に示すような多数の銅の結晶塊から成る微小突起6aを形成する。
【0050】
なお、微小突起6aは少なくともめっき層6の表面に形成されていればよく、例えばめっき層6aはその全体が微小突起6aで構成されていたり、あるいはめっき層6aはその内部はめっき金属が密に詰まった状態で、表面に微小突起6aが多数形成されていてもよい。めっき金属が密に詰まった状態でめっき層6を形成するには、電流密度が数Aの電流を連続して通電すればよい。
【0051】
また、微小突起6aの粒径は0.5〜1μm程度、高さは2〜3μm程度、単位長さ当たりに形成される個数は、200〜500個/mm程度である。なお、微小突起6aは、その高さが2μm未満あるいは単位長さ当たりに形成される個数が200個/mm未満では、配線導体2と樹脂絶縁層4とを強固に接合することが難しくなる傾向にあり、その高さが3μmを超えるあるいは単位長さ当たりに形成される個数が500個/mmを超えると、そのような微小突起6aを効率良く形成することが困難となる傾向がある。従って、微小突起6aは、その高さが2〜3μm程度、単位長さ当たりに形成される個数が200〜500個/mm程度の範囲が好ましい。
【0052】
このようなめっき層6の厚みは、3〜20μmの範囲とすることが好ましい。めっき層6の厚みが3μm未満であると表面の微小突起6aの高さを2〜3μmとすることが困難となり、配線導体2と樹脂絶縁層4との密着強度が低下し、樹脂絶縁層4中の熱硬化性樹脂が吸湿して配線基板に電子部品を実装する際の熱履歴により配線導体2と樹脂絶縁層4との間で剥れてしまう傾向があり、20μmを超えると上層に積層した樹脂絶縁層4表面の凹凸が大きくなり、配線導体層5の微細化が困難となる傾向がある。従って、めっき層6の厚みは、3〜20μmの範囲とすることが好ましい。
【0053】
そして、本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体2表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起6aを表面に多数形成して成るめっき層6を被着したことから、配線導体2の厚みが薄くなっても、めっき層6の厚みにより電気的に断線することはない接続信頼性に優れた配線基板を提供することができる。
【0054】
次に、図4(c)に示すように、絶縁基板1およびめっき層6の表面に、エポキシ樹脂に無機絶縁フィラーを分散させたフィルムを貼着した後に、150〜180℃で数時間熱硬化することによりコア基板3の表面に樹脂絶縁層4を形成する。なお、樹脂絶縁層4用のフィルムは、熱硬化の際に一旦、溶融軟化するのでその際に、複数の金属結晶が積み重なって形成された多数の微小突起6a間の凹部に樹脂絶縁層4のエポキシ樹脂が良好に充填・硬化される。そして、配線導体2の表面と樹脂絶縁層4とが強固に接着される。
【0055】
なお、微小突起6aを形成する金属結晶としては銅や銀・アルミニウム・ニッケル等の金属材料が用いられるが、安価および低導電性の観点からは銅を用いることが好ましい。
【0056】
次に、図4(d)に示すように、配線導体2の上に位置する樹脂絶縁層4にレーザで直径が30〜100μmのビア孔9を穿孔する。
さらに、樹脂絶縁層4の表面およびビア孔9に銅等の金属めっきから成る配線導体層5およびビア導体10を被着させる。さらに必要に応じてその上に次層の樹脂絶縁層4および配線導体層5を積層することによって配線基板が完成する。
【0057】
なお、めっきから成る配線導体層5およびビア導体10を被着させるには、まず、樹脂絶縁層4の表面を過マンガン酸塩類水溶液等の粗化液に浸漬して粗化した後、無電解めっき用パラジウム触媒の水溶液中に浸漬し表面にパラジウム触媒を付着させ、さらに、硫酸銅・ホルマリン・EDTAナトリウム塩・安定剤等から成る無電解めっき液に約30分間浸漬して厚みが1〜2μm程度の無電解めっき層を析出させる。次に、無電解めっき層の表面に耐めっき樹脂層を被着し露光・現像によりめっきの配線導体層5のパターン形状に、電解めっき層を被着させるための開口部を複数形成し、さらに、硫酸・硫酸銅5水和物・塩素・光沢剤等から成る電解めっき液に数A/dm2の電流を印加しながら数時間浸漬することにより開口部およびビア孔9の内面に厚みが10〜30μm程度の電解めっき層を被着させる。
【0058】
しかる後、耐めっき樹脂層を水酸化ナトリウムで剥離し、さらに、耐めっき樹脂層を剥離したことにより露出する無電解めっき層を硫酸と過酸化水素水の混合物等の硫酸系水溶液によりエッチング除去することにより形成される。なお、めっきには銅やニッケル・クロム・銀等の金属が用いられ、安価および導電性の観点からは銅を用いることが好ましい。
【0059】
かくして、本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体2の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層6を被着したことから、配線導体2の厚みが薄くなっても、めっき層6の厚みにより電気的に断線することはない接続信頼性に優れた配線基板を提供することができる。
【0060】
なお、本発明は、上述の実施の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。
【0061】
【実施例】
本発明の配線基板を評価するために次に説明する配線基板を製作し、配線導体層の断線や短絡の有無、および温度サイクル試験(TCT)2000サイクル後の配線導体と樹脂絶縁層との剥離の有無を評価した。
【0062】
まず、ガラスクロスに未硬化のアリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る絶縁基板に銅箔から成る配線導体をその表面が絶縁基板と同一面をなすように埋入してコア基板を作成した。
【0063】
次に、コア基板を硫酸銅・硫酸・安定剤等にモリブデン酸塩やバナジン酸塩やタングステン酸塩を微量添加しためっき液に浸漬し、次に、配線導体2に電流密度が数Aの電流を通電時間が数秒のパルス状に通電して電解めっきを行ない、配線導体2表面に、多数の銅の結晶塊から成る微小突起を析出させた。なお、表1に示すように、微小突起を構成する銅結晶の粒径を0.1〜2μm、微小突起の高さを1〜5μm、微小突起の単位長さ当たりに形成された個数を100〜600個/mm、めっき層の厚みを1〜30μmに調整した。
【0064】
さらに、エポキシ樹脂に無機絶縁フィラーを分散させたフィルムを貼着・熱硬化することにより絶縁基板およびめっき層の表面に樹脂絶縁層を形成し、次に、配線導体上に位置する樹脂絶縁層にレーザで直径が30〜100μmのビア孔を穿孔した。その後、樹脂絶縁層を粗化して銅めっきから成る線幅が20μmの配線導体層を形成した。
次に、樹脂絶縁層と配線導体層との形成を2回繰返して配線基板を製作した。そして、配線導体層の断線や短絡の有無を外観検査器で調査した。
【0065】
しかる後、半導体素子を実装し、温度サイクル試験(TCT)2000サイクル後の配線導体と樹脂絶縁層との剥離の有無を確認した。結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
表1に示すように、微小突起を構成する銅結晶の粒径が0.5μm未満、微小突起の高さが2μm未満、微小突起の単位長さ当たりの個数が200個/mm未満、めっき層の厚みが3μm未満の場合(試料No.1)、実装後の温度サイクル試験(TCT)2000サイクルで配線導体と樹脂絶縁層との間で剥離が生じた。また、微小突起を構成する銅結晶の粒径が1μmより大きく、微小突起の高さが3μmより大きく、微小突起の単位長さ当たりの個数が500個/mmより多く、めっき層の厚みが20μmより厚い場合(試料No.5)、配線幅が20μmの微細な配線導体層で、断線や短絡が発生した。それに対して、微小突起を構成する銅結晶の粒径が0.5〜1μm、高さが2〜3μm、微小突起の単位長さ当たりの個数が200〜500個/mm、めっき層の厚みが3〜20μmの場合(試料No.2〜4)、微細な配線導体層で断線や短絡が発生せず、実装後の温度サイクル試験(TCT)2000サイクルでも配線導体と樹脂絶縁層との間で剥離が生じないことが判った。
【0068】
【発明の効果】
本発明の配線基板によれば、配線導体の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数有するめっき層が被着されていることから、樹脂絶縁層の樹脂がめっき層表面の微小突起間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層を介しての配線導体と樹脂絶縁層との密着強度が充分なものとなり、その結果、樹脂絶縁層中の樹脂が空気中の水分を吸収するとともに配線基板に電子部品を実装した後に長期の熱履歴が繰り返し印加された場合においても、配線導体と樹脂絶縁層との間で剥れてしまうことのない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0069】
本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数有するめっき層を被着したことから、コア基板の表面を研磨して絶縁基板の表面を粗化した際に配線導体の厚みが薄くなったとしても、配線導体はめっき層の厚みにより充分な厚みとなることから電気的に断線することはなく、また、樹脂絶縁層の樹脂がめっき層表面の微小突起間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層を介しての配線導体と樹脂絶縁層との密着強度が充分なものとなり、接続信頼性に優れた配線基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】めっき層の上面の一例を示す電子顕微鏡写真である。
【図4】(a)〜(d)は、本発明の配線基板の製造方法を説明するための各工程毎の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・絶縁基板
2・・・・・・・・・・配線導体
3・・・・・・・・・・コア基板
4・・・・・・・・・・樹脂絶縁層
5・・・・・・・・・・配線導体層
6・・・・・・・・・・めっき層
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子等の電子部品を搭載するために用いられる配線基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、現在の電子機器は、移動体通信機器に代表されるように小型・薄型・軽量・高性能・高機能・高品質・高信頼性が要求されてきており、このような電子機器に搭載される電子装置も小型・高密度化が要求されるようになってきている。そのため、電子装置を構成する配線基板にも小型・薄型・多端子化が求められてきており、それを実現するために信号導体等を含む配線導体層の幅を細くするとともにその間隔を狭くし、さらに配線導体層の多層化により高密度配線化が図られている。
【0003】
このような高密度配線が可能な配線基板として、ビルドアップ法を採用して製作された配線基板が知られている。このビルドアップ配線基板は、例えば、次に述べる方法により製作される。
【0004】
まず、ガラスクロスやアラミド不布織等の補強材に耐熱性や耐薬品性を有するアリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂に代表される熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁シートに金属箔から成る配線導体をその表面が絶縁シートの表面と同一面となるように埋入し、しかる後これを加熱硬化して絶縁基板に配線導体が埋入して成るコア基板を得る。
次に、コア基板の表面を研磨して絶縁基板の表面を粗化し、さらに露出した配線導体の表面を蟻酸/銅イオン水溶液でエッチングして粗化する。
【0005】
次に、表面を粗化したコア基板にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂から成る樹脂フィルムを貼着し加熱硬化して、厚みが20〜200μmの絶縁層を形成する。次に、配線導体上に位置する絶縁層に直径が50〜200μmの貫通孔をレーザで穿設し、さらに絶縁層の表面および貫通孔の内面を過マンガン酸カリウム溶液等の粗化液で化学粗化し、次にセミアディティブ法を用いて絶縁層の表面および貫通孔の内面に銅めっきから成る導体膜を被着して配線導体層および貫通導体を形成する。そして、この上に絶縁層や貫通導体・配線導体層の形成を複数回繰り返すことによって、ビルドアップ配線基板が製作される。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−261451号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の配線基板では、配線導体の表面を蟻酸/銅イオン水溶液でエッチング・粗化して粗化面としているものの、配線導体の表面は算術平均粗さが0.1〜0.5μm程度の凹凸の小さいなだらかな面となっているので、絶縁層の樹脂が配線導体の表面の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮することができず、その結果、配線導体と絶縁層との密着強度が充分でなく、絶縁層中の樹脂が空気中の水分を吸収するとともに配線基板に電子部品を実装した後に長期の熱履歴が繰り返し印加されると、配線導体と絶縁層との間で剥れてしまうという問題点があった。
【0008】
また、上記の配線基板の製造方法では、配線導体幅の微細化とともにその厚みも薄くなっており、コア基板の表面を研磨して絶縁基板の表面を粗化し、さらに露出した配線導体の表面を蟻酸/銅イオン水溶液でエッチング・粗化することによって配線導体の厚みが極端に薄いものとなってしまい、配線導体に断線が発生してしまうという問題点があった。
【0009】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、電子部品を搭載した配線基板において、長期の熱履歴を繰り返し印加しても、熱応力に充分耐え、剥れや断線等が生じない接続信頼性の高い配線基板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板は、耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁基板の表面に金属箔から成る配線導体をその表面が前記絶縁基板の表面と同一面をなすように埋入して成るコア基板の表面に、樹脂絶縁層とめっきから成る配線導体層とを交互に複数層積層して成る配線基板において、前記配線導体の前記表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層が被着されていることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の配線基板によれば、配線導体の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層が被着されていることから、樹脂絶縁層の樹脂がめっき層表面の微小突起間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層を介しての配線導体と樹脂絶縁層との密着強度が充分なものとなり、その結果、樹脂絶縁層中の樹脂が空気中の水分を吸収するとともに配線基板に電子部品を実装した後に長期の熱履歴が繰り返し印加された場合においても、配線導体と樹脂絶縁層との間で剥れてしまうことのない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0012】
また、本発明の配線基板の製造方法は、耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁基板に金属箔から成る配線導体をその表面が前記絶縁基板の表面と同一面をなすように埋入して成るコア基板を準備する工程と、前記配線導体の前記表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に形成して成るめっき層を被着する工程と、前記絶縁基板および前記めっき層の表面に樹脂絶縁層を被着する工程と、この樹脂絶縁層の表面にめっきから成る配線導体層を被着する工程とを具備することを特徴とするものである。
【0013】
本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層を被着したことから、コア基板の表面を研磨して絶縁基板の表面を粗化した際に配線導体の厚みが薄くなったとしても、配線導体はめっき層の厚みにより充分な厚みとなることから電気的に断線することはなく、また、樹脂絶縁層の樹脂がめっき層表面の微小突起間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層を介しての配線導体と樹脂絶縁層との密着強度が充分なものとなり、接続信頼性に優れた配線基板を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の配線基板を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図であり、図2は、図1の要部拡大断面図である。これらの図において、1は絶縁基板、2は配線導体、3は絶縁基板1と配線導体2とから成るコア基板、4は樹脂絶縁層、5は配線導体層、6はめっき層であり、主にこれらで本発明の配線基板が構成されている。なお、図3はめっき層6を上面側から見たときの電子顕微鏡写真である。
【0015】
コア基板3を構成する絶縁基板1は、例えばガラス繊維を縦横に織り込んだガラスクロスにエポキシ樹脂や変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る厚みが0.15〜1.5mmの板状であり、配線導体2および樹脂絶縁層4の支持体としての機能を有するとともに配線基板に強度を付与する機能を有する。絶縁基板1は、その厚みが0.15mm未満であると配線基板の剛性が低下して反りが発生し易くなる傾向があり、1.5mmを超えると配線基板が不要に厚いものとなり配線基板を軽量化することが困難となる傾向がある。従って、絶縁基板1の厚みは0.15〜1.5mmの範囲が好ましい。
【0016】
また、絶縁基板1の表面には銅や銀・アルミニウム・ニッケル等の金属箔から成る配線導体2が、その表面を絶縁基板1の表面と同一面をなすように埋入されている。
配線導体2は、その幅が20〜200μm、厚みが5〜50μmであり、後述する配線導体層5とともに搭載する半導体素子等の電子部品(図示せず)の各電極を外部電気回路基板(図示せず)に電気的に接続する導電路の一部としての機能する。配線導体2は、その幅が20μm未満となると配線導体2の変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、200μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。また、配線導体2の厚みが5μm未満になると配線導体2の強度が低下し変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、50μmを超えると絶縁基板1への埋入が困難となる傾向がある。従って、配線導体2は、その幅を20〜200μmの範囲、その厚みを5〜50μmの範囲とすることが好ましい。なお、金属箔の材料としては、安価および低導電性の観点からは銅を用いることが好ましい。
【0017】
なお、上下に位置する配線導体2同士を、絶縁基板1に形成した貫通導体8により電気的に接続してもよい。このような貫通導体8は、その直径が30〜100μmであり、例えば、絶縁基板1に設けた貫通孔7の内部に銅や銀・錫合金等の金属粉末とトリアジン系熱硬化性樹脂等とから成る導体を埋め込むことにより形成される。貫通導体8を設ける場合、その直径が30μm未満になると貫通導体8の形成が困難となる傾向があり、100μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。従って、貫通導体8を設ける場合、その直径は30〜100μmの範囲とすることが好ましい。
【0018】
そして、本発明の配線基板は、配線導体2の表面に、図2に断面図で示すように、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起6aを表面に多数形成して成るめっき層6が被着されている。また、本発明の配線基板においては、このことが重要である。
【0019】
なおここで、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起6aを表面に多数形成して成るめっき層6とは、図3にめっき層6を上面側から写した電子顕微鏡写真で示すように、めっき層6の表面に粒径が0.5〜1μmの金属結晶が複数個積み重なって形成された、高さが2〜3μmの突起が単位長さ当たり200〜500個/mm形成されていることをいう。また、微小突起6aは少なくともめっき層6の表面に形成されていればよく、例えばめっき層6は、その全体が微小突起6aで形成されていたり、あるいは内部が密に詰まっためっき金属で形成され、表面が多数の微小突起6aで形成されていてもよい。
【0020】
本発明の配線基板によれば、配線導体2の表面に、表面に複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起6aを多数形成して成るめっき層6が被着されていることから、後述する樹脂絶縁層4の樹脂がめっき層6表面の微小突起6a間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層6を介しての配線導体2と樹脂絶縁層4との密着強度が充分なものとなり、その結果、樹脂絶縁層4中の樹脂が空気中の水分を吸収するとともに配線基板に電子部品(図示せず)を実装した後に長期の熱履歴が繰り返し印加された場合においても、配線導体2と樹脂絶縁層4との間で剥れてしまうことのない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0021】
なお、微小突起6aは、その高さが2μm未満あるいは単位長さ当たりに形成される個数が200個/mm未満の場合、配線導体2と樹脂絶縁層4とを強固に接合することが困難となる傾向があり、また、その高さが3μmを超えるあるいは単位長さ当たりに形成される個数が500個/mmを超えた場合、そのような微小突起6aを効率良く形成することが困難となる傾向がある。従って、微小突起6aは、その高さが2〜3μm、単位長さ当たりに形成される個数が200〜500個/mmの範囲が好ましい。
【0022】
また、めっき層6の厚みは3〜20μmの範囲とすることが好ましい。めっき層6の厚みが3μm未満であると表面の微小突起6aの高さを2〜3μmとすることが困難となり、配線導体2と樹脂絶縁層4との密着強度が低下し、樹脂絶縁層4中の熱硬化性樹脂が吸湿して配線基板に電子部品を実装する際の熱履歴により配線導体2と樹脂絶縁層4との間で剥れてしまう傾向があり、20μmを超えると上層に積層した樹脂絶縁層4の表面の凹凸が大きくなり、配線導体層5の微細化が困難となる傾向がある。従って、めっき層6の厚みは、3〜20μmの範囲とすることが好ましい。
【0023】
なお、微小突起6aを形成する金属結晶としては結晶体が面心立方格子となる銅や銀・アルミニウム・ニッケル等の金属材料が用いられるが、安価および低導電性の観点からは銅を用いることが好ましい。
【0024】
このような微小突起6aは、例えば金属結晶が銅から成る場合、コア基板3を硫酸銅・硫酸・安定剤等にモリブデン酸塩やバナジン酸塩・タングステン酸塩を微量添加しためっき液に浸漬し、そして、配線導体2に電流密度が数Aの電流を間隔が数秒のパルス状に通電して電解めっきを行なうことにより、全体が微小突起6aで構成された、表面が図3にめっき層6表面の電子顕微鏡写真に示すような状態に形成される。
【0025】
さらに、絶縁基板1およびめっき層6の表面には、樹脂絶縁層4とめっきから成る配線導体層5とが交互に積層されている。樹脂絶縁層4は、めっきから成る配線導体層5の支持体としての機能を有し、その厚みが10〜80μmであり、エポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂と平均粒径が0.01〜2μmで含有量が10〜50重量%のシリカやアルミナ・窒化アルミニウム等の無機絶縁フィラーとから成る。
【0026】
このような無機絶縁フィラーは、樹脂絶縁層4の熱膨張係数を調整し配線導体層5の熱膨脹係数と整合させるとともに、樹脂絶縁層4の表面に適度な凹凸を形成し、配線導体層5と樹脂絶縁層4との密着性を良好となす機能を有する。なお、無機絶縁フィラーは、その平均粒径が0.01μm未満であると、無機絶縁フィラー同士が凝集して均一な厚みの樹脂絶縁層4を形成することが困難となる傾向があり、2μmを超えると樹脂絶縁層4の表面の凹凸が大きなものとなり過ぎて配線導体層5と樹脂絶縁層4との密着性を低下させてしまう傾向がある。従って、無機絶縁フィラーの平均粒径は、0.01〜2μmの範囲が好ましい。
【0027】
また、無機絶縁フィラーの含有量が10重量%未満であると、樹脂絶縁層4の熱膨張係数を調整する作用が小さくなる傾向があり、50重量%を超えると樹脂絶縁層4の樹脂量が減少し樹脂絶縁層4を成形することが困難となる傾向がある。従って、無機絶縁フィラーの含有量は、10〜50重量%の範囲が好ましい。
【0028】
さらに、樹脂絶縁層4には、レーザ加工によりビア孔9が形成されており、このビア孔9の内部にめっきから成る配線導体層5の一部を充填させることにより樹脂絶縁層4を挟んで上下に位置する配線導体2と配線導体層5、および配線導体層5同士がビア導体10により電気的に接続されている。なお、配線導体層5は、その幅が20〜200μmであり、厚みが1〜2μmの無電解めっき層と厚みが10〜30μmの電解めっき層とから成り、配線基板に搭載される半導体素子等の電子部品の各電極を外部電気回路基板に電気的に接続する導電路としての機能を有する。
【0029】
配線導体層5は、その幅が20μm未満となると配線導体層5の変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、200μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。また、配線導体層5の厚みが11μm未満になると配線導体層5の強度が低下し変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、32μmを超えると配線導体層5の形成に長時間を要してしまう傾向がある。従って、配線導体層5は、その幅を20〜200μm、厚みを11〜32μmの範囲とすることが好ましい。
【0030】
なお、めっきには銅やニッケル・クロム・銀等の金属が用いられ、安価および低導電性の観点からは銅を用いることが好ましい。
【0031】
さらに、樹脂絶縁層4の一方の最外層表面に形成された配線導体層5の一部は、電子部品の各電極に導体バンプ12aを介して接合される電子部品接続用の実装用電極5aを形成し、樹脂絶縁層4の他方の最外層表面に形成された配線導体層5の一部は、外部電気回路基板の各電極に導体バンプ12bを介して接続される外部接続用の実装用電極5bを形成している。
【0032】
なお、実装用電極5a・5bの表面には、その酸化腐蝕を防止するとともに導体バンプ12a・12bとの接続を良好とするために、半田との濡れ性が良好で耐腐蝕性に優れたニッケル−金等のめっき層が被着されている。
【0033】
また、最外層の樹脂絶縁層3および実装用電極5a・5bには、必要に応じて実装用電極5a・5bの中央部を露出させる開口を有する耐半田樹脂層13が被着されている。耐半田樹脂層13は、その厚みが10〜50μmであり、例えばアクリル変性エポキシ樹脂等の感光性樹脂と光開始剤等とから成る混合物に30〜70重量%のシリカやタルク等の無機粉末フィラーを含有させた絶縁材料から成り、隣接する実装用電極5a・5b同士が半田バンプ12a・12bにより電気的に短絡することを防止するとともに、実装用電極5a・5bと樹脂絶縁層4との接合強度を向上させる機能を有する。
【0034】
このような耐半田樹脂層13は、感光性樹脂と光開始剤と無機粉末フィラーとから成る未硬化樹脂フィルムを最外層の樹脂絶縁層4表面に被着させる、あるいは、熱硬化性樹脂と無機粉末フィラーとから成る未硬化樹脂ワニスを最外層の樹脂絶縁層4表面に塗布するとともに乾燥し、しかる後、露光・現像により開口部を形成し、これをUV硬化および熱硬化させることにより形成される。
【0035】
かくして、本発明の配線基板によれば、配線導体2の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層6を被着したことから、樹脂絶縁層4の樹脂がめっき層6表面の微小突起6a間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層6を介しての配線導体2と樹脂絶縁層4との密着強度が充分なものとなり、その結果、樹脂絶縁層4中の樹脂が空気中の水分を吸収するとともに配線基板に電子部品を実装した後に長期の熱履歴が繰り返し印加された場合においても、配線導体2と樹脂絶縁層4との間で剥れてしまうことのない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0036】
なお、本発明は上述の実施の形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能であり、本実施例では、コア基板3を絶縁基板1を4層積層して成るものとした例を示したが、コア基板3を1層の絶縁基板1から成るもの、あるいは2〜3層の絶縁基板1を積層して成るもの、または5層以上の絶縁基板1を積層して成るものとしてもよい。
【0037】
次に、本発明の配線基板の製造方法を、図4に基づいて詳細に説明する。
図4(a)〜(d)は、本発明の配線基板の製造方法を説明するための各工程毎の要部拡大断面図である。なお、図4において、図1および図2と同じ箇所は同じ番号で示した。
【0038】
まず、図4(a)に示すように、耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁基板1に銅等の金属箔から成る配線導体2をその表面が絶縁基板1の表面と同一面をなすように埋入して成るコア基板3を準備する。
【0039】
このようなコア基板3は、次に述べる方法により製作される。まず、耐熱性樹脂から成る転写用シート基材に銅等の金属箔から成る配線導体2を被着して成る転写用シートと、ガラスクロスに未硬化のアリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させた、絶縁基板1と成る前駆体シートとを用意する。
【0040】
転写用シート基材は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂やポリカーボネート(PC)等の耐熱性樹脂が用いられ、金属箔をエッチングして配線導体2を形成する際の支持体、および配線導体2を転写する際の支持体としての機能を有する。
【0041】
転写用シート基材は、その厚みが20〜50μmであることが好ましく、厚みが20μm未満であると剛性が低下し金属箔をエッチングする際に配線導体2が変形し易くなる傾向にあり、50μmを超えると柔軟性が低下し絶縁基板1から剥離し難くなる傾向にある。従って、転写用シート基材の厚みは20〜50μmが好ましい。
【0042】
また、配線導体2の厚みは、5〜50μmの範囲とすることが好ましい。さらには10〜20μmが好ましい。配線導体2の厚みが5μm未満になると配線導体2の強度が低下し変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、50μmを超えると絶縁基板1への埋入が困難となる傾向がある。従って、配線導体2の厚みは5〜50μmが好ましい。なお、配線導体の金属としては銅や銀・アルミニウム・ニッケルが用いられ、安価および低導電性という観点からは銅を用いることが好ましい。
【0043】
このような転写用シートは、例えば厚みが25μm程度のポリエチレンテレフタレート等の耐熱性樹脂から成る転写シート基材の一方の主面全体に接着材を介して厚みが12μm程度の銅箔を剥離可能に接着した後、銅箔上にフィルム状感光性レジストを被着し、次にこのレジストを露光・現像して配線導体2のパターンに対応するパターンのエッチングマスクを形成し、しかる後、塩化第二鉄溶液中に浸漬して銅箔の非パターン部をエッチング除去し、最後に、感光性レジストを剥離除去してパターン状の幅が20〜200μm程度の配線導体2を形成することにより製作される。
【0044】
配線導体2は、その幅が20μm未満となると配線導体2の変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、200μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。従って、配線導体2は、その幅を20〜200μmの範囲とすることが好ましい。
【0045】
他方、絶縁基板1と成る前駆体シートは、ガラスクロスやアラミド繊維等の耐熱性繊維にアリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化させたものから成り、その表面は配線導体2を埋入可能な程度の可塑性を備えている。
【0046】
次に、前駆体シートの表面に転写用シートを積層するとともにそれらを加熱加圧して配線導体2を前駆体シートに熱圧着した後、前駆体シートから転写用シート基材を剥離して、前駆体シートにその表面が前駆体シートの表面と同一面をなすように配線導体2を転写埋入する。
【0047】
熱圧着は、熱プレス機を用いて温度が100〜150℃、圧力が0.5〜5MPaの条件で数分間加圧することにより行なわれる。なお、熱圧着は加熱に先行して加圧のみを行なう方が良い。加熱を先に行なうと熱によって転写用シートが伸び、配線導体2を所望の位置に正確に埋入することが困難となってしまう危険性がある。従って、熱圧着は加熱に先行して加圧を行なうことが好ましい。
【0048】
さらに、それらを加熱加圧して前駆体シートの熱硬化性樹脂を熱硬化して、絶縁基板1にその表面が絶縁基板1の表面と同一面をなすように配線導体2を埋入したコア基板3を得る。なお、加熱加圧にあたっては、前駆体シートをフッ素系樹脂などから成る離型性シートで上下から挟みこみ、1〜5MPaの圧力で150〜240℃の温度で処理すればよい。
次に、バフロールを用いてコア基板3の表面を研磨し、絶縁基板1の熱硬化性樹脂の表面に凹凸を形成する。
【0049】
次に、例えば金属結晶が銅から成る場合は、コア基板3を硫酸銅・硫酸・安定剤等にモリブデン酸塩やバナジン酸塩・タングステン酸塩を微量添加しためっき液に浸漬する。そして、配線導体2に電流密度が数Aの電流を間隔が数秒のパルス状に通電して電解めっきを行ない、配線導体2表面にモリブデンやバナジウムやタングステンの酸化物粒子を析出させ、そしてこれら酸化物の働きで図4(b)に断面図で示すような、また図3にめっき層6表面の電子顕微鏡写真に示すような多数の銅の結晶塊から成る微小突起6aを形成する。
【0050】
なお、微小突起6aは少なくともめっき層6の表面に形成されていればよく、例えばめっき層6aはその全体が微小突起6aで構成されていたり、あるいはめっき層6aはその内部はめっき金属が密に詰まった状態で、表面に微小突起6aが多数形成されていてもよい。めっき金属が密に詰まった状態でめっき層6を形成するには、電流密度が数Aの電流を連続して通電すればよい。
【0051】
また、微小突起6aの粒径は0.5〜1μm程度、高さは2〜3μm程度、単位長さ当たりに形成される個数は、200〜500個/mm程度である。なお、微小突起6aは、その高さが2μm未満あるいは単位長さ当たりに形成される個数が200個/mm未満では、配線導体2と樹脂絶縁層4とを強固に接合することが難しくなる傾向にあり、その高さが3μmを超えるあるいは単位長さ当たりに形成される個数が500個/mmを超えると、そのような微小突起6aを効率良く形成することが困難となる傾向がある。従って、微小突起6aは、その高さが2〜3μm程度、単位長さ当たりに形成される個数が200〜500個/mm程度の範囲が好ましい。
【0052】
このようなめっき層6の厚みは、3〜20μmの範囲とすることが好ましい。めっき層6の厚みが3μm未満であると表面の微小突起6aの高さを2〜3μmとすることが困難となり、配線導体2と樹脂絶縁層4との密着強度が低下し、樹脂絶縁層4中の熱硬化性樹脂が吸湿して配線基板に電子部品を実装する際の熱履歴により配線導体2と樹脂絶縁層4との間で剥れてしまう傾向があり、20μmを超えると上層に積層した樹脂絶縁層4表面の凹凸が大きくなり、配線導体層5の微細化が困難となる傾向がある。従って、めっき層6の厚みは、3〜20μmの範囲とすることが好ましい。
【0053】
そして、本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体2表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起6aを表面に多数形成して成るめっき層6を被着したことから、配線導体2の厚みが薄くなっても、めっき層6の厚みにより電気的に断線することはない接続信頼性に優れた配線基板を提供することができる。
【0054】
次に、図4(c)に示すように、絶縁基板1およびめっき層6の表面に、エポキシ樹脂に無機絶縁フィラーを分散させたフィルムを貼着した後に、150〜180℃で数時間熱硬化することによりコア基板3の表面に樹脂絶縁層4を形成する。なお、樹脂絶縁層4用のフィルムは、熱硬化の際に一旦、溶融軟化するのでその際に、複数の金属結晶が積み重なって形成された多数の微小突起6a間の凹部に樹脂絶縁層4のエポキシ樹脂が良好に充填・硬化される。そして、配線導体2の表面と樹脂絶縁層4とが強固に接着される。
【0055】
なお、微小突起6aを形成する金属結晶としては銅や銀・アルミニウム・ニッケル等の金属材料が用いられるが、安価および低導電性の観点からは銅を用いることが好ましい。
【0056】
次に、図4(d)に示すように、配線導体2の上に位置する樹脂絶縁層4にレーザで直径が30〜100μmのビア孔9を穿孔する。
さらに、樹脂絶縁層4の表面およびビア孔9に銅等の金属めっきから成る配線導体層5およびビア導体10を被着させる。さらに必要に応じてその上に次層の樹脂絶縁層4および配線導体層5を積層することによって配線基板が完成する。
【0057】
なお、めっきから成る配線導体層5およびビア導体10を被着させるには、まず、樹脂絶縁層4の表面を過マンガン酸塩類水溶液等の粗化液に浸漬して粗化した後、無電解めっき用パラジウム触媒の水溶液中に浸漬し表面にパラジウム触媒を付着させ、さらに、硫酸銅・ホルマリン・EDTAナトリウム塩・安定剤等から成る無電解めっき液に約30分間浸漬して厚みが1〜2μm程度の無電解めっき層を析出させる。次に、無電解めっき層の表面に耐めっき樹脂層を被着し露光・現像によりめっきの配線導体層5のパターン形状に、電解めっき層を被着させるための開口部を複数形成し、さらに、硫酸・硫酸銅5水和物・塩素・光沢剤等から成る電解めっき液に数A/dm2の電流を印加しながら数時間浸漬することにより開口部およびビア孔9の内面に厚みが10〜30μm程度の電解めっき層を被着させる。
【0058】
しかる後、耐めっき樹脂層を水酸化ナトリウムで剥離し、さらに、耐めっき樹脂層を剥離したことにより露出する無電解めっき層を硫酸と過酸化水素水の混合物等の硫酸系水溶液によりエッチング除去することにより形成される。なお、めっきには銅やニッケル・クロム・銀等の金属が用いられ、安価および導電性の観点からは銅を用いることが好ましい。
【0059】
かくして、本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体2の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層6を被着したことから、配線導体2の厚みが薄くなっても、めっき層6の厚みにより電気的に断線することはない接続信頼性に優れた配線基板を提供することができる。
【0060】
なお、本発明は、上述の実施の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。
【0061】
【実施例】
本発明の配線基板を評価するために次に説明する配線基板を製作し、配線導体層の断線や短絡の有無、および温度サイクル試験(TCT)2000サイクル後の配線導体と樹脂絶縁層との剥離の有無を評価した。
【0062】
まず、ガラスクロスに未硬化のアリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る絶縁基板に銅箔から成る配線導体をその表面が絶縁基板と同一面をなすように埋入してコア基板を作成した。
【0063】
次に、コア基板を硫酸銅・硫酸・安定剤等にモリブデン酸塩やバナジン酸塩やタングステン酸塩を微量添加しためっき液に浸漬し、次に、配線導体2に電流密度が数Aの電流を通電時間が数秒のパルス状に通電して電解めっきを行ない、配線導体2表面に、多数の銅の結晶塊から成る微小突起を析出させた。なお、表1に示すように、微小突起を構成する銅結晶の粒径を0.1〜2μm、微小突起の高さを1〜5μm、微小突起の単位長さ当たりに形成された個数を100〜600個/mm、めっき層の厚みを1〜30μmに調整した。
【0064】
さらに、エポキシ樹脂に無機絶縁フィラーを分散させたフィルムを貼着・熱硬化することにより絶縁基板およびめっき層の表面に樹脂絶縁層を形成し、次に、配線導体上に位置する樹脂絶縁層にレーザで直径が30〜100μmのビア孔を穿孔した。その後、樹脂絶縁層を粗化して銅めっきから成る線幅が20μmの配線導体層を形成した。
次に、樹脂絶縁層と配線導体層との形成を2回繰返して配線基板を製作した。そして、配線導体層の断線や短絡の有無を外観検査器で調査した。
【0065】
しかる後、半導体素子を実装し、温度サイクル試験(TCT)2000サイクル後の配線導体と樹脂絶縁層との剥離の有無を確認した。結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
表1に示すように、微小突起を構成する銅結晶の粒径が0.5μm未満、微小突起の高さが2μm未満、微小突起の単位長さ当たりの個数が200個/mm未満、めっき層の厚みが3μm未満の場合(試料No.1)、実装後の温度サイクル試験(TCT)2000サイクルで配線導体と樹脂絶縁層との間で剥離が生じた。また、微小突起を構成する銅結晶の粒径が1μmより大きく、微小突起の高さが3μmより大きく、微小突起の単位長さ当たりの個数が500個/mmより多く、めっき層の厚みが20μmより厚い場合(試料No.5)、配線幅が20μmの微細な配線導体層で、断線や短絡が発生した。それに対して、微小突起を構成する銅結晶の粒径が0.5〜1μm、高さが2〜3μm、微小突起の単位長さ当たりの個数が200〜500個/mm、めっき層の厚みが3〜20μmの場合(試料No.2〜4)、微細な配線導体層で断線や短絡が発生せず、実装後の温度サイクル試験(TCT)2000サイクルでも配線導体と樹脂絶縁層との間で剥離が生じないことが判った。
【0068】
【発明の効果】
本発明の配線基板によれば、配線導体の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数有するめっき層が被着されていることから、樹脂絶縁層の樹脂がめっき層表面の微小突起間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層を介しての配線導体と樹脂絶縁層との密着強度が充分なものとなり、その結果、樹脂絶縁層中の樹脂が空気中の水分を吸収するとともに配線基板に電子部品を実装した後に長期の熱履歴が繰り返し印加された場合においても、配線導体と樹脂絶縁層との間で剥れてしまうことのない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0069】
本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体の表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数有するめっき層を被着したことから、コア基板の表面を研磨して絶縁基板の表面を粗化した際に配線導体の厚みが薄くなったとしても、配線導体はめっき層の厚みにより充分な厚みとなることから電気的に断線することはなく、また、樹脂絶縁層の樹脂がめっき層表面の微小突起間の凹部に入り込んで良好なアンカー効果を発揮し、めっき層を介しての配線導体と樹脂絶縁層との密着強度が充分なものとなり、接続信頼性に優れた配線基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】めっき層の上面の一例を示す電子顕微鏡写真である。
【図4】(a)〜(d)は、本発明の配線基板の製造方法を説明するための各工程毎の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・絶縁基板
2・・・・・・・・・・配線導体
3・・・・・・・・・・コア基板
4・・・・・・・・・・樹脂絶縁層
5・・・・・・・・・・配線導体層
6・・・・・・・・・・めっき層
Claims (2)
- 耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁基板の表面に金属箔から成る配線導体をその表面が前記絶縁基板の表面と同一面をなすように埋入して成るコア基板の表面に、樹脂絶縁層とめっきから成る配線導体層とを交互に複数層積層して成る配線基板において、前記配線導体の前記表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層が被着されていることを特徴とする配線基板。
- 耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁基板に金属箔から成る配線導体をその表面が前記絶縁基板の表面と同一面をなすように埋入して成るコア基板を準備する工程と、前記配線導体の前記表面に、複数の金属結晶が積み重なって形成された微小突起を表面に多数形成して成るめっき層を被着する工程と、前記絶縁基板および前記めっき層の表面に樹脂絶縁層を被着する工程と、該樹脂絶縁層の表面にめっきから成る配線導体層を被着する工程とを具備することを特徴とする配線基板の製造方法。
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JP2007173658A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Kyocer Slc Technologies Corp | 配線基板の製造方法 |
WO2018211992A1 (ja) * | 2017-05-19 | 2018-11-22 | フリージア・マクロス株式会社 | 電子部品搭載用基板及びその製造方法 |
US20220141966A1 (en) * | 2019-08-08 | 2022-05-05 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Method for manufacturing multilayer substrate and multilayer substrate |
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2002
- 2002-11-27 JP JP2002344735A patent/JP2004179440A/ja active Pending
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