JP2004152869A - 配線基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】配線導体と絶縁層の接着強度の向上と、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装する際の熱履歴による剥離が生じず、接続信頼性に優れた配線基板を提供する。
【解決手段】耐熱繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁層1に金属箔から成る配線導体2をその表面が絶縁層1の表面と略同一面をなすように埋入して成る回路基板3を複数枚積層して成る配線基板において、配線導体2はその両主面2aが算術平均粗さが1〜2μmのマット面であり、かつその両側面2bが算術平均粗さが0.1〜0.5μmの粗化面である。
【選択図】 図2
【解決手段】耐熱繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁層1に金属箔から成る配線導体2をその表面が絶縁層1の表面と略同一面をなすように埋入して成る回路基板3を複数枚積層して成る配線基板において、配線導体2はその両主面2aが算術平均粗さが1〜2μmのマット面であり、かつその両側面2bが算術平均粗さが0.1〜0.5μmの粗化面である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に半導体素子や抵抗器等の電子部品を搭載するための配線基板に関し、特に、半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装する際の配線導体との接続信頼性に優れた配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、現在の電子機器は、移動体通信機器に代表されるように小型・薄型・軽量化が要求されてきており、このような電子機器に使用される半導体素子や抵抗器等の電子部品を搭載するための配線基板にも小型・薄型・多端子化が求められてきており、それを実現するために配線基板における信号導体等を含む配線導体層の幅を細くするとともにその間隔を狭くし、さらに配線導体層を多層化することにより高密度配線化が図られている。
【0003】
このような配線基板は、ガラス繊維基材にエポキシ樹脂を含浸させるとともに硬化させて成る絶縁層の上下面に金属箔から成る配線導体形成し、これら配線導体を形成した絶縁層を接着層を介して複数層積層圧着して多層化することにより製作されている。しかしながら、この配線基板は、絶縁層の表面と配線導体の表面との高さの相違により表面が凹凸状態になってしまうともに、配線導体間に接着層が充分に充填されずに隙間が生じてしまい、その隙間に湿気が浸入し配線導体層間の絶縁性が低下してしまうという問題点があった。
【0004】
このような問題点を解決するために、近年、転写フィルム表面に形成された金属箔から成る配線導体を未硬化状態の絶縁層表面に転写することによって、絶縁層表面に配線導体を埋入させた未硬化の回路基板を複数枚作成し、これらを積層圧着後、一括して熱硬化させる一括硬化によって製作した多層配線基板が提案されている。
【0005】
上記の多層配線基板は、工程を簡略化出来るとともに、転写時に金属箔から成る配線導体を未硬化状態の絶縁層にその表面と配線導体の表面とが略同一面となるように埋入することができるので、配線導体と絶縁層との間に積層不良を生じることないなどの多くの利点を有するものである。
【0006】
このような多層配線基板において配線導体に用いられる金属箔は、一般的には表面が平滑な電着ドラムの表面に電解めっき法によって金属膜を析出させる方法により成形される。そして金属箔の一方の面が金属めっきの粒成長によって算術平均粗さが1〜2μmの凹凸のついたマット面となり、他方の面が粗さが0.1〜0.3μmのドラム表面に対応したシャイニー面となる。また、転写フィルムに対してはシャイニー面側が接着されており、金属箔の絶縁層に埋入される側の面は、凹凸のついたマット面となっている。なお、金属箔は、配線パターン状にエッチング処理されるため、その側面はその粗さが0.05〜0.1μmの平滑面となっている。
【0007】
【特許文献1】
特許第3037662号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の多層配線基板によれば、配線導体の絶縁層側の面はマット面となっており絶縁層との接着強度が大きいが、上に位置する絶縁層と接する配線導体の他方の面はシャイニー面で平滑となっており絶縁層との接着強度が極端に小さく、絶縁層に配線導体が高密度に配設されると絶縁層表面の配線導体のシャイニー面の面積が大きなものとなり、配線導体が高密度に配設された絶縁層と上に位置する絶縁層との接着強度が小さなものとなり、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装する際に印加される熱応力により両者間で剥離が発生するという問題点があった。また、配線導体の側面は平滑なため配線導体と絶縁層との間に隙間が生じ、その隙間を起点とするクラックが発生して周囲の配線導体を切断してしまうという問題点があった。
【0009】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、配線導体と絶縁層の接着強度の向上と、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装する際の熱履歴による剥離が生じず、接続信頼性に優れた配線基板を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板は、耐熱繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁層に金属箔から成る配線導体をその表面が前記絶縁層の表面と略同一面をなすように埋入して成る回路基板を複数枚積層して成る配線基板において、前記配線導体は、その両主面が算術平均粗さが1〜2μmのマット面であり、かつその両側面が算術平均粗さが0.1〜0.5μmの粗化面であることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の配線基板によれば、配線導体の両主面が算術平均粗さが1〜2μmのマット面であることから、絶縁層の樹脂がマット面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体と上下の絶縁層との密着性が良好となり、絶縁層に配線導体を高密度に配設した場合においても、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装した際の熱履歴による熱応力が発生して剥離が生じることはない。
【0012】
また、配線導体の両側面が算術平均粗さが0.1〜0.5μmである粗化面であることから、絶縁層の樹脂が粗化面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体の両側面と絶縁層とが強固に接合するので、配線導体と絶縁層との間に隙間が生じることはなく、その結果、その隙間を起点とするクラックが発生するこることもなく、配線導体の断線等のない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の配線基板を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図であり、図2はその要部拡大断面図である。これらの図において、1は絶縁層、2は配線導体、3は絶縁層1に配線導体2を埋入して成る回路基板である。
【0014】
本発明の配線基板は、耐熱繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させて成る絶縁層1に、配線導体2をその表面と絶縁層1の表面とが略同一となるように埋入してした回路基板3を複数枚積層して成るものであり、図1にはこのような回路基板3を4層積層してなる配線基板の例を示している。また、図1には、絶縁層1の上下に位置する配線導体2同士を、絶縁層1に形成した貫通導体5により電気的に接続した例を示している。
【0015】
絶縁層1は、その厚みが50〜150μmであり、配線導体2を支持するとともに上下に位置する配線導体2間の絶縁を保持する機能を有し、耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させて成る。このような絶縁層1は、その厚みが50μm未満であると、配線基板の剛性が低下して配線基板が撓みやすくなる傾向があり、150μmを超えると絶縁層1の厚みが不要に厚いものとなり配線基板の軽量化が困難となる傾向がある。従って、絶縁層1は、その厚みを50〜150μmとすることが好ましい。
【0016】
絶縁層1は、耐熱繊維基材に熱硬化性樹脂や架橋剤・エラストマー等から成る樹脂組成物を含浸させて硬化してなる。
このような熱硬化性樹脂としては、アリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂やエポキシ樹脂・変性ポリオレフィン樹脂等が用いられ、転写・埋入させやすいように、その分子量は10000〜500000に調整されている。
【0017】
また、架橋剤としては、トリアリルイソシアヌレート等のトリアジン化合物が用いられ、その含有率は熱硬化性樹脂100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましい。架橋剤の含有率が1質量部より少ないと架橋密度が低下し吸湿し易くなる傾向があり、10質量部より多いと絶縁層3が脆くなる傾向にある。従って、架橋剤の含有率は1〜10質量部であることが好ましい。
【0018】
さらに、エラストマーとしては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)やスチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)等の熱可塑性エラストマーが用いられ、その含有率は熱硬化性樹脂100質量部に対して、10〜40質量部が好ましい。エラストマーの含有率が10質量部より少ないと絶縁層3が脆くなる傾向にあり、40質量部を超えると絶縁層3の剛性が低くなる傾向にある。従って、エラストマーの含有率は10〜40質量部が好ましい。
【0019】
また、耐熱性繊維基材は、アラミド繊維やガラス繊維等の繊維の不織布または織布から成り、織布の場合その織り方は特に制限されず、一般に用いられる平織・綾織・朱子織等の織布が用いられる。このような耐熱性繊維基材の含有率は、熱硬化性樹脂100質量部に対して50〜130質量部が好ましい。耐熱性繊維基材の含有率が50質量部より少ないと、絶縁層1の積層・硬化時に熱硬化性樹脂が流動し、絶縁層1表面の配線導体2が歪んでしまい易くなる傾向があり、130質量部より多いと耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を良好に含浸できなくなる傾向にある。従って、耐熱性繊維基材の含有率は、熱硬化性樹脂100質量部に対して、50〜150質量部が好ましい。
【0020】
このような絶縁層1は、アラミド繊維やガラス繊維の不織布または織布を、熱硬化性樹脂や架橋剤・エラストマーおよび適当な溶剤を混合してなる液状の組成物に浸漬することによって、あるいはこの組成物をアラミド繊維やガラス繊維の不織布または織布に含浸させることによって製作される。
【0021】
また、絶縁層1の表面には、配線導体2がその表面が絶縁層1の表面と略同一面をなすように埋入されている。配線導体2は、配線基板に搭載される電子部品(図示せず)の各電極を外部電気回路基板(図示せず)の配線導体に電気的に接続する導電路の一部としての機能を有し、幅が20〜200μm、厚みが5〜50μmで、銅やアルミニウム・銀等の金属箔から成る。なお、安価および低導電性という観点からは、銅を用いることが好ましい。
【0022】
配線導体2は、その幅が20μm未満となると配線導体2の変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、200μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。また、配線導体2は、その厚みが5μm未満になると配線導体2の強度が低下し変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、50μmを超えると絶縁層1への埋入が困難となる傾向がある。従って、配線導体2は、その幅を20〜200μm、厚みを5〜50μmとすることが好ましい。
【0023】
このような配線導体2は、配線導体2を貼着した転写フィルムと熱硬化性樹脂が未硬化の絶縁層1とを熱プレスを用いて熱圧着することにより、絶縁層1に埋入される。
【0024】
そして本発明の配線基板においては、配線導体2は、その両主面が算術平均粗さが1〜2μmのマット面2aであり、かつその両側面2bが算術平均粗さが0.1〜0.5μmの粗化面2bである。また、本発明の配線基板においてはこのことが重要である。
【0025】
なお、ここで配線導体2となる金属箔は、ドラム表面に金属を電解析出させることによって成形されるものであり、マット面とは金属粒子の電解析出による成長によって表面に凹凸が形成された面をいい、また、金属が析出しはじめる面、すなわちドラムと接触している面をシャイニー面という。さらに粗化面とは、金属箔を酸処理等の化学処理によってその表面に突起が多数形成された面のことをいう。
【0026】
またこのような、両主面にマット面を有する金属箔は、一方の主面にマット面を、他方の主面にシャイニー面を有する金属箔を電解液に浸漬して、電流密度が数100A/dm2の電流を通電して、金属箔の両主面に電解液中の金属を析出させることにより製作される。
【0027】
本発明の配線基板によれば、配線導体2の両主面2aが算術平均粗さが1〜2μmのマット面であることから、絶縁層1の樹脂がマット面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体2と上下の絶縁層1との密着性が良好となり、絶縁層1に配線導体2を高密度に配設した場合においても、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装した際の熱履歴による熱応力が発生して剥離が生じることはない。
【0028】
また、配線導体2の両側面2bが算術平均粗さが0.1〜0.5μmである粗化面であることから、絶縁層1の樹脂が粗化面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体2の両側面2bと絶縁層1とが強固に接合するので、配線導体2と絶縁層1との間に隙間が生じることはなく、その結果、その隙間を起点とするクラックが発生するこることもなく、配線導体2の断線等のない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0029】
なお、両主面2aの算術平均粗さが1μm未満であると、配線導体2を絶縁層1に転写した際の絶縁層1と配線導体2との接着力が弱くなる傾向があり、2μmを超えると転写フィルムと配線導体2を接着している接着剤が配線導体2を転写した際に配線導体2の表面に残留してしまい、熱硬化時に残留した接着剤が劣化し界面剥離の原因となる傾向がある。従って、配線導体2の両主面2aの算術平均粗さは1〜2μmでなければならない。
【0030】
また、配線導体2の両側面2bは、その算術平均粗さが0.1μm未満の場合、絶縁層1に埋入された配線導体2と絶縁層1の熱硬化性樹脂との接着力が弱くものとなり、回路基板3または回路基板3を複数枚積層して得られる配線基板において、半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装するの熱履歴により、その粗化面が絶縁層から剥離してしまう傾向にあり、また0.5μmを超えると、その製法上、配線導体2の主面とフィルム状感光性レジストの隙間に酸溶液が浸入、オーバーエッチングされることにより主面2aの算術平均粗さが1〜2μmの範囲から外れてしまう傾向がある。従って、配線導体の両側面2bの算術平均粗さは0.1〜0.5μmでなければならない。
【0031】
なお、配線導体2の側面2bは、塩酸や硫酸・硝酸・酢酸・蟻酸などの酸処理による化学的な薬品処理によって粗化面とすることができるが、特に、酸溶液を配線導体2に噴霧することにより、尖頭状を有する突起を多数有する粗化面とすることができる。
【0032】
さらに、絶縁層1には、その上面から下面にかけて貫通導体5がレーザによって形成されている。貫通導体5は、絶縁層1の上下に位置する配線導体2間を電気的に接続する機能を有し、その直径が30〜200μmであり、絶縁層1に設けた貫通孔4に金属粉末とトリアジン系熱硬化性樹脂等とから成る導電性材料を埋め込み熱硬化することにより形成されている。なお、貫通導体5は、その直径が30μm未満になると加工が困難となる傾向があり、200μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。従って、貫通導体5は、その直径を30〜200μmとすることが好ましい。
【0033】
また、貫通導体5を形成する導電性材料の金属粉末の含有量は80〜95質量%が好ましい。金属粉末の含有量が80質量%より少ないと、トリアジン系熱硬化性樹脂により金属粉末同士の接続が妨げられ導通抵抗が上昇してしまう傾向があり、95質量%を超えると導電性材料の粘度が上がり過ぎて良好に埋め込みできない傾向がある。従って、導電性材料の金属粉末の含有量は80〜95質量%が好ましい。
【0034】
このような金属粉末は、錫・銀・ビスマス・銅等の合金から成り、錫を70〜90質量%含有することが好ましい。また、金属粉末の平均粒径は5〜10μmが好ましい。平均粒径が5μmより小さいと導電性材料の粘度が上がり過ぎて良好に埋め込みできない傾向があり、10μmより大きいと金属粉末が高充填できず導通抵抗が高くなってしまう傾向がある。従って、金属粉末の平均粒径は5〜10μmが好ましい。
【0035】
さらに、貫通導体5の熱硬化性樹脂は、トリアリルシアヌレートやトリアリルイソシアヌレート・トリスエポキシプロピルイソシアヌレート・トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等のトリアジン系熱硬化性樹脂が好ましい。
【0036】
また、絶縁層1の一方の最外層表面に形成された配線導体2の一部は、電子部品の各電極に導体バンプ7aを介して接合される電子部品接続用の実装用電極6aを形成し、絶縁層1の他方の最外層表面に形成された配線導体2の一部は、外部電気回路基板(図示せず)の各電極に導体バンプ7bを介して接続される外部接続用の実装用電極6bを形成している。
【0037】
なお、実装用電極6a・6bの表面には、その酸化腐蝕を防止するとともに導体バンプ7a・7bとの接続を良好とするために、半田との濡れ性が良好で耐腐蝕性に優れたニッケル−金等のめっき層が被着されている。また、最外層の絶縁層1の表面に絶縁層1および実装用電極6a・6bを保護するソルダーレジスト層8を、実装用電極6a・6bの導体バンプ7a・7bとの接続領域を残して被着してもよい。
【0038】
かくして、本発明の配線基板によれば、配線導体2は、その両主面2aの算術平均粗さが1〜2μmのマット面であることから、絶縁層1の樹脂がマット面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により、配線導体2と上下の絶縁層1とを強固に接着でき、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装した際の熱履歴による熱応力が発生しても剥離が生じることはない。また、その側面2bが算術平均粗さが0.1〜0.5μmの粗化面であることから、絶縁層1の樹脂がマット面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により、配線導体2の側面2bと絶縁層1とを強固に接着でき、配線導体2の側面2bに隙間が生じず、隙間を起点とするクラックが発生しないため、断線等のない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0039】
このような配線基板は、以下に述べる方法により製作される。
まず、金属箔は、例えば金属箔が銅箔である場合、銅イオンを含有する電解液に浸漬した電着ドラム(カソード体)と鉛容器(アノード体)との間に、電流密度が数10〜数100A/dm2の電流を通電して電着ドラム表面に10〜30μm程度の銅箔を析出させ、その後、電着ドラム表面から銅箔を剥離する。次に、銅箔の表裏面を電解液に再度浸漬して電流密度が数100A/dm2の電流を通電して、銅箔の表裏面に銅を析出させ、銅箔の表裏面とも算術平均粗さが1〜2μmであるコブ状の凹凸を有するマット面にする。
【0040】
次に、厚みが20〜50μm程度のポリエチレンテレフタレート等の耐熱性樹脂から成る転写フィルムの片面に接着剤を介して上記のどう箔を貼着する。
さらに、銅箔上に耐エッチング樹脂を被着するとともにこの耐エッチング樹脂を露光・現像して配線パターン状の耐エッチング樹脂層を形成し、しかる後、塩化第二鉄溶液中に浸漬して銅箔の非配線パターン部をエッチング除去し、配線導体2を形成する。その後、配線導体2の側面2bは図2に示すように、算術平均粗さが0.1〜0.5μmとなる粗化処理を行なう。
【0041】
この粗化処理は、塩酸や硫酸・硝酸・酢酸・蟻酸などの酸処理による化学的な薬品処理によって多数の尖頭状を有する突起を施すことができるが、特に酸溶液を配線導体2に噴霧することが望ましい。さらに、耐エッチング樹脂を剥離除去することにより転写フィルムに被着された配線導体2が製作される。
【0042】
次に、保護フィルムを被着した絶縁層1にレーザ光の照射により貫通孔4を穿孔する。このような貫通孔4は、保護フィルムが被着した絶縁層1に従来周知の炭酸ガスレーザやYAGレーザなどを用いることにより形成される。貫通孔4の径は30〜200μmであることが好ましく、径が30μmより小さいと導体ペーストが良好に充填されず貫通導体5の電気抵抗が大きくなってしまう傾向があり、200μmより大きいと高密度配線ができなくなる傾向にある。従って、貫通孔5の径は30〜200μmであることが好ましい。
【0043】
さらに、貫通孔4内に導電性粉末と未硬化の熱硬化性樹脂とから成る導体ペーストを充填して貫通導体5を形成する。このような導体ペーストとしては、銅や銀等の導電性粉末に未硬化のエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂と液状の硬化剤とを混練したものが好ましく、導体ペーストを熱硬化して成る貫通導体5を低抵抗化するという観点からは、金属粉末に少なくとも鉛や錫を含む低融点金属を含有させても良い。さらに、貫通孔4への導体ペーストの充填は、貫通孔4に対応する孔を有するメタルマスクを用いたスクリーン印刷法で行なったり、保護フィルムをマスクとして直接印刷する手法により行なわれる。
【0044】
次に、絶縁層1から保護フィルムを剥離した後、配線導体2と導体ペーストとが接合するようにして絶縁層1の表面に配線導体2を積層するとともにそれらを加熱加圧して配線導体2と絶縁層1とを熱圧着した後、絶縁層1から転写フィルムを剥離して絶縁層1に配線導体2を転写する。熱圧着は、熱プレス機を用いて温度が100〜150℃、圧力が0.5〜5MPaの条件で数分間加圧することにより行なわれ、配線導体2を絶縁層1に圧接して配線導体2を絶縁層1に転写埋入させる。
【0045】
なお、熱圧着は加熱に先行して加圧のみを行なう方が良い。加熱を先に行なうと熱によって転写フィルム1が伸び、配線導体2と貫通導体5の正確な位置合わせが困難となる傾向がある。従って、熱圧着は加熱に先行して加圧のみを行なうことが好ましい。
【0046】
また、絶縁層1はロール状の連続体ではなく、1枚ずつカットされて供給されることが望ましい。これは、配線導体2がロール状の連続体で供給されるため、絶縁層1を動かして細かな位置の調整を行ない、配線導体2との位置合わせを行なったほうが、位置合わせ機構がコンパクトになるためである。さらに、配線導体2と絶縁層1の位置合わせはCCDにより、光学的に行なうことができるが、その他、様々な公知の方法も使用しても良い。
【0047】
次に、配線導体2が転写された絶縁層1から転写フィルムを剥離する。この時、絶縁層1から転写フィルムを絶縁層1と転写フィルムとのなす角度が60°以上で剥離することが望ましい。剥離の角度が60°未満の場合、配線導体2の転写不良が生じ易くなる傾向がある。この剥離の角度はできるだけ大きいほうが良く、望ましくは100°〜180°、最適には110°〜170°の角度が好ましい
さらに、配線導体2が転写された回路基板3の複数枚を、各絶縁層1に転写された配線導体2同士が貫通導体5で接続されるようにして積層するとともにそれらを加熱加圧して絶縁層1および導体ペースト中の熱硬化性樹脂を熱硬化する。なお、得られた積層体の加熱処理にあたっては、積層体をフッ素系樹脂などから成る離型性シートで上下から挟みこみ、1〜5MPaの圧力で150〜240℃の温度で熱処理して、絶縁層1および導体ペースト中の熱硬化性樹脂を熱硬化させることにより本発明の配線基板となる。
【0048】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0049】
【実施例】
本発明の配線導体の両主面および両側面の算術平均粗さと絶縁層との接着性を評価するために、次のような配線基板を製作して評価を行なった。
【0050】
まず、耐熱性繊維に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させて成る絶縁層と、両主面の算術平均粗さが0.5〜2.5μmの範囲の銅箔を用意し、次にこられを転写フィルム上に接着剤を介して接着し、その後、配線パターン状にエッチングして配線導体を形成した。なお、両側面の算術平均粗さは0.3μmとなるように調製した。なお、各試料の配線導体の両主面および両側面の表面粗さは、非接触式表面粗さ計で測定した。
各試料について、配線導体を絶縁層に転写したときの配線導体表面への接着剤残りおよび絶縁層の熱硬化性樹脂と配線導体との密着性について確認した。結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
実験から、配線導体の主面の算術平均粗さが1mm未満の試料(試料No.1〜2)では、絶縁層の熱硬化性樹脂と配線導体との密着性が悪く、配線導体を転写シートから絶縁層に転写するのが困難であることがわかった。また、配線導体の主面の算術平均粗さが2mmを超える試料(試料No.8〜9)では、配線導体表面に転写シートと配線導体とを接着する接着剤の残りが見られた。これらに対して、配線導体の主面の算術平均粗さが1〜2mmの試料(試料No.3〜7)では、接着剤残りもなく、絶縁層と配線導体との密着性が良好なことがわかった。
【0053】
次に、両主面の算術平均粗さが1μmの金属箔を転写フィルムに接着剤を介して接着した後、配線パターン状にエッチングして配線導体を形成した。なお、配線導体の両側面は、酸溶液を両側面にに噴霧することにより算術平均粗さが0.05〜0.61μmの範囲となるように調製した。
【0054】
そして各試料について、配線導体を絶縁層に転写したときの配線導体表面への接着剤残りおよび絶縁層の熱硬化性樹脂と配線導体との密着性について確認した。結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】
実験から、配線導体の側面の算術平均粗さが0.1mm未満の試料(試料No.10〜11)では、配線導体の側面と絶縁層の熱硬化性樹脂との密着性が悪く、両者間に隙間が発生した。また、配線導体の側面の算術平均粗さが0.5mmを超える試料(試料No.18〜19)では、側面を粗化する際に主面の算術平均粗さを2μmを以内にすることが困難であり、配線導体の側面と絶縁層の熱硬化性樹脂との密着性は良好ではあるものの、配線導体表面に転写シートと配線導体とを接着する接着剤の残りが見られた。これらに対して配線導体の側面の算術平均粗さが0.1〜0.5μmの試料(試料No.10〜19)では、配線導体の側面と絶縁層の熱硬化性樹脂との密着性が良好で、配線導体表面に接着剤残りも見られなかった。
【0057】
【発明の効果】
本発明の配線基板によれば、配線導体の両主面が算術平均粗さが1〜2μmのマット面であることから、絶縁層の樹脂がマット面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体と上下の絶縁層との密着性が良好となり、絶縁層に配線導体を高密度に配設した場合においても、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装した際の熱履歴による熱応力が発生して剥離が生じることはない。
【0058】
また、配線導体の両側面が算術平均粗さが0.1〜0.5μmである粗化面であることから、絶縁層の樹脂が粗化面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体の両側面と絶縁層とが強固に接合するので、配線導体と絶縁層との間に隙間が生じることはなく、その結果、その隙間を起点とするクラックが発生するこることもなく、配線導体の断線等のない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・絶縁層
2・・・・・・配線導体
2a・・・・・配線導体の主面
2b・・・・・配線導体の側面
3・・・・・・回路基板
4・・・・・・貫通孔
5・・・・・・貫通導体
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に半導体素子や抵抗器等の電子部品を搭載するための配線基板に関し、特に、半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装する際の配線導体との接続信頼性に優れた配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、現在の電子機器は、移動体通信機器に代表されるように小型・薄型・軽量化が要求されてきており、このような電子機器に使用される半導体素子や抵抗器等の電子部品を搭載するための配線基板にも小型・薄型・多端子化が求められてきており、それを実現するために配線基板における信号導体等を含む配線導体層の幅を細くするとともにその間隔を狭くし、さらに配線導体層を多層化することにより高密度配線化が図られている。
【0003】
このような配線基板は、ガラス繊維基材にエポキシ樹脂を含浸させるとともに硬化させて成る絶縁層の上下面に金属箔から成る配線導体形成し、これら配線導体を形成した絶縁層を接着層を介して複数層積層圧着して多層化することにより製作されている。しかしながら、この配線基板は、絶縁層の表面と配線導体の表面との高さの相違により表面が凹凸状態になってしまうともに、配線導体間に接着層が充分に充填されずに隙間が生じてしまい、その隙間に湿気が浸入し配線導体層間の絶縁性が低下してしまうという問題点があった。
【0004】
このような問題点を解決するために、近年、転写フィルム表面に形成された金属箔から成る配線導体を未硬化状態の絶縁層表面に転写することによって、絶縁層表面に配線導体を埋入させた未硬化の回路基板を複数枚作成し、これらを積層圧着後、一括して熱硬化させる一括硬化によって製作した多層配線基板が提案されている。
【0005】
上記の多層配線基板は、工程を簡略化出来るとともに、転写時に金属箔から成る配線導体を未硬化状態の絶縁層にその表面と配線導体の表面とが略同一面となるように埋入することができるので、配線導体と絶縁層との間に積層不良を生じることないなどの多くの利点を有するものである。
【0006】
このような多層配線基板において配線導体に用いられる金属箔は、一般的には表面が平滑な電着ドラムの表面に電解めっき法によって金属膜を析出させる方法により成形される。そして金属箔の一方の面が金属めっきの粒成長によって算術平均粗さが1〜2μmの凹凸のついたマット面となり、他方の面が粗さが0.1〜0.3μmのドラム表面に対応したシャイニー面となる。また、転写フィルムに対してはシャイニー面側が接着されており、金属箔の絶縁層に埋入される側の面は、凹凸のついたマット面となっている。なお、金属箔は、配線パターン状にエッチング処理されるため、その側面はその粗さが0.05〜0.1μmの平滑面となっている。
【0007】
【特許文献1】
特許第3037662号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の多層配線基板によれば、配線導体の絶縁層側の面はマット面となっており絶縁層との接着強度が大きいが、上に位置する絶縁層と接する配線導体の他方の面はシャイニー面で平滑となっており絶縁層との接着強度が極端に小さく、絶縁層に配線導体が高密度に配設されると絶縁層表面の配線導体のシャイニー面の面積が大きなものとなり、配線導体が高密度に配設された絶縁層と上に位置する絶縁層との接着強度が小さなものとなり、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装する際に印加される熱応力により両者間で剥離が発生するという問題点があった。また、配線導体の側面は平滑なため配線導体と絶縁層との間に隙間が生じ、その隙間を起点とするクラックが発生して周囲の配線導体を切断してしまうという問題点があった。
【0009】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、配線導体と絶縁層の接着強度の向上と、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装する際の熱履歴による剥離が生じず、接続信頼性に優れた配線基板を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板は、耐熱繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁層に金属箔から成る配線導体をその表面が前記絶縁層の表面と略同一面をなすように埋入して成る回路基板を複数枚積層して成る配線基板において、前記配線導体は、その両主面が算術平均粗さが1〜2μmのマット面であり、かつその両側面が算術平均粗さが0.1〜0.5μmの粗化面であることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の配線基板によれば、配線導体の両主面が算術平均粗さが1〜2μmのマット面であることから、絶縁層の樹脂がマット面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体と上下の絶縁層との密着性が良好となり、絶縁層に配線導体を高密度に配設した場合においても、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装した際の熱履歴による熱応力が発生して剥離が生じることはない。
【0012】
また、配線導体の両側面が算術平均粗さが0.1〜0.5μmである粗化面であることから、絶縁層の樹脂が粗化面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体の両側面と絶縁層とが強固に接合するので、配線導体と絶縁層との間に隙間が生じることはなく、その結果、その隙間を起点とするクラックが発生するこることもなく、配線導体の断線等のない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の配線基板を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図であり、図2はその要部拡大断面図である。これらの図において、1は絶縁層、2は配線導体、3は絶縁層1に配線導体2を埋入して成る回路基板である。
【0014】
本発明の配線基板は、耐熱繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させて成る絶縁層1に、配線導体2をその表面と絶縁層1の表面とが略同一となるように埋入してした回路基板3を複数枚積層して成るものであり、図1にはこのような回路基板3を4層積層してなる配線基板の例を示している。また、図1には、絶縁層1の上下に位置する配線導体2同士を、絶縁層1に形成した貫通導体5により電気的に接続した例を示している。
【0015】
絶縁層1は、その厚みが50〜150μmであり、配線導体2を支持するとともに上下に位置する配線導体2間の絶縁を保持する機能を有し、耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させて成る。このような絶縁層1は、その厚みが50μm未満であると、配線基板の剛性が低下して配線基板が撓みやすくなる傾向があり、150μmを超えると絶縁層1の厚みが不要に厚いものとなり配線基板の軽量化が困難となる傾向がある。従って、絶縁層1は、その厚みを50〜150μmとすることが好ましい。
【0016】
絶縁層1は、耐熱繊維基材に熱硬化性樹脂や架橋剤・エラストマー等から成る樹脂組成物を含浸させて硬化してなる。
このような熱硬化性樹脂としては、アリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂やエポキシ樹脂・変性ポリオレフィン樹脂等が用いられ、転写・埋入させやすいように、その分子量は10000〜500000に調整されている。
【0017】
また、架橋剤としては、トリアリルイソシアヌレート等のトリアジン化合物が用いられ、その含有率は熱硬化性樹脂100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましい。架橋剤の含有率が1質量部より少ないと架橋密度が低下し吸湿し易くなる傾向があり、10質量部より多いと絶縁層3が脆くなる傾向にある。従って、架橋剤の含有率は1〜10質量部であることが好ましい。
【0018】
さらに、エラストマーとしては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)やスチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)等の熱可塑性エラストマーが用いられ、その含有率は熱硬化性樹脂100質量部に対して、10〜40質量部が好ましい。エラストマーの含有率が10質量部より少ないと絶縁層3が脆くなる傾向にあり、40質量部を超えると絶縁層3の剛性が低くなる傾向にある。従って、エラストマーの含有率は10〜40質量部が好ましい。
【0019】
また、耐熱性繊維基材は、アラミド繊維やガラス繊維等の繊維の不織布または織布から成り、織布の場合その織り方は特に制限されず、一般に用いられる平織・綾織・朱子織等の織布が用いられる。このような耐熱性繊維基材の含有率は、熱硬化性樹脂100質量部に対して50〜130質量部が好ましい。耐熱性繊維基材の含有率が50質量部より少ないと、絶縁層1の積層・硬化時に熱硬化性樹脂が流動し、絶縁層1表面の配線導体2が歪んでしまい易くなる傾向があり、130質量部より多いと耐熱性繊維基材に熱硬化性樹脂を良好に含浸できなくなる傾向にある。従って、耐熱性繊維基材の含有率は、熱硬化性樹脂100質量部に対して、50〜150質量部が好ましい。
【0020】
このような絶縁層1は、アラミド繊維やガラス繊維の不織布または織布を、熱硬化性樹脂や架橋剤・エラストマーおよび適当な溶剤を混合してなる液状の組成物に浸漬することによって、あるいはこの組成物をアラミド繊維やガラス繊維の不織布または織布に含浸させることによって製作される。
【0021】
また、絶縁層1の表面には、配線導体2がその表面が絶縁層1の表面と略同一面をなすように埋入されている。配線導体2は、配線基板に搭載される電子部品(図示せず)の各電極を外部電気回路基板(図示せず)の配線導体に電気的に接続する導電路の一部としての機能を有し、幅が20〜200μm、厚みが5〜50μmで、銅やアルミニウム・銀等の金属箔から成る。なお、安価および低導電性という観点からは、銅を用いることが好ましい。
【0022】
配線導体2は、その幅が20μm未満となると配線導体2の変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、200μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。また、配線導体2は、その厚みが5μm未満になると配線導体2の強度が低下し変形や断線が発生しやすくなる傾向があり、50μmを超えると絶縁層1への埋入が困難となる傾向がある。従って、配線導体2は、その幅を20〜200μm、厚みを5〜50μmとすることが好ましい。
【0023】
このような配線導体2は、配線導体2を貼着した転写フィルムと熱硬化性樹脂が未硬化の絶縁層1とを熱プレスを用いて熱圧着することにより、絶縁層1に埋入される。
【0024】
そして本発明の配線基板においては、配線導体2は、その両主面が算術平均粗さが1〜2μmのマット面2aであり、かつその両側面2bが算術平均粗さが0.1〜0.5μmの粗化面2bである。また、本発明の配線基板においてはこのことが重要である。
【0025】
なお、ここで配線導体2となる金属箔は、ドラム表面に金属を電解析出させることによって成形されるものであり、マット面とは金属粒子の電解析出による成長によって表面に凹凸が形成された面をいい、また、金属が析出しはじめる面、すなわちドラムと接触している面をシャイニー面という。さらに粗化面とは、金属箔を酸処理等の化学処理によってその表面に突起が多数形成された面のことをいう。
【0026】
またこのような、両主面にマット面を有する金属箔は、一方の主面にマット面を、他方の主面にシャイニー面を有する金属箔を電解液に浸漬して、電流密度が数100A/dm2の電流を通電して、金属箔の両主面に電解液中の金属を析出させることにより製作される。
【0027】
本発明の配線基板によれば、配線導体2の両主面2aが算術平均粗さが1〜2μmのマット面であることから、絶縁層1の樹脂がマット面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体2と上下の絶縁層1との密着性が良好となり、絶縁層1に配線導体2を高密度に配設した場合においても、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装した際の熱履歴による熱応力が発生して剥離が生じることはない。
【0028】
また、配線導体2の両側面2bが算術平均粗さが0.1〜0.5μmである粗化面であることから、絶縁層1の樹脂が粗化面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体2の両側面2bと絶縁層1とが強固に接合するので、配線導体2と絶縁層1との間に隙間が生じることはなく、その結果、その隙間を起点とするクラックが発生するこることもなく、配線導体2の断線等のない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0029】
なお、両主面2aの算術平均粗さが1μm未満であると、配線導体2を絶縁層1に転写した際の絶縁層1と配線導体2との接着力が弱くなる傾向があり、2μmを超えると転写フィルムと配線導体2を接着している接着剤が配線導体2を転写した際に配線導体2の表面に残留してしまい、熱硬化時に残留した接着剤が劣化し界面剥離の原因となる傾向がある。従って、配線導体2の両主面2aの算術平均粗さは1〜2μmでなければならない。
【0030】
また、配線導体2の両側面2bは、その算術平均粗さが0.1μm未満の場合、絶縁層1に埋入された配線導体2と絶縁層1の熱硬化性樹脂との接着力が弱くものとなり、回路基板3または回路基板3を複数枚積層して得られる配線基板において、半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装するの熱履歴により、その粗化面が絶縁層から剥離してしまう傾向にあり、また0.5μmを超えると、その製法上、配線導体2の主面とフィルム状感光性レジストの隙間に酸溶液が浸入、オーバーエッチングされることにより主面2aの算術平均粗さが1〜2μmの範囲から外れてしまう傾向がある。従って、配線導体の両側面2bの算術平均粗さは0.1〜0.5μmでなければならない。
【0031】
なお、配線導体2の側面2bは、塩酸や硫酸・硝酸・酢酸・蟻酸などの酸処理による化学的な薬品処理によって粗化面とすることができるが、特に、酸溶液を配線導体2に噴霧することにより、尖頭状を有する突起を多数有する粗化面とすることができる。
【0032】
さらに、絶縁層1には、その上面から下面にかけて貫通導体5がレーザによって形成されている。貫通導体5は、絶縁層1の上下に位置する配線導体2間を電気的に接続する機能を有し、その直径が30〜200μmであり、絶縁層1に設けた貫通孔4に金属粉末とトリアジン系熱硬化性樹脂等とから成る導電性材料を埋め込み熱硬化することにより形成されている。なお、貫通導体5は、その直径が30μm未満になると加工が困難となる傾向があり、200μmを超えると高密度配線が形成できなくなる傾向がある。従って、貫通導体5は、その直径を30〜200μmとすることが好ましい。
【0033】
また、貫通導体5を形成する導電性材料の金属粉末の含有量は80〜95質量%が好ましい。金属粉末の含有量が80質量%より少ないと、トリアジン系熱硬化性樹脂により金属粉末同士の接続が妨げられ導通抵抗が上昇してしまう傾向があり、95質量%を超えると導電性材料の粘度が上がり過ぎて良好に埋め込みできない傾向がある。従って、導電性材料の金属粉末の含有量は80〜95質量%が好ましい。
【0034】
このような金属粉末は、錫・銀・ビスマス・銅等の合金から成り、錫を70〜90質量%含有することが好ましい。また、金属粉末の平均粒径は5〜10μmが好ましい。平均粒径が5μmより小さいと導電性材料の粘度が上がり過ぎて良好に埋め込みできない傾向があり、10μmより大きいと金属粉末が高充填できず導通抵抗が高くなってしまう傾向がある。従って、金属粉末の平均粒径は5〜10μmが好ましい。
【0035】
さらに、貫通導体5の熱硬化性樹脂は、トリアリルシアヌレートやトリアリルイソシアヌレート・トリスエポキシプロピルイソシアヌレート・トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等のトリアジン系熱硬化性樹脂が好ましい。
【0036】
また、絶縁層1の一方の最外層表面に形成された配線導体2の一部は、電子部品の各電極に導体バンプ7aを介して接合される電子部品接続用の実装用電極6aを形成し、絶縁層1の他方の最外層表面に形成された配線導体2の一部は、外部電気回路基板(図示せず)の各電極に導体バンプ7bを介して接続される外部接続用の実装用電極6bを形成している。
【0037】
なお、実装用電極6a・6bの表面には、その酸化腐蝕を防止するとともに導体バンプ7a・7bとの接続を良好とするために、半田との濡れ性が良好で耐腐蝕性に優れたニッケル−金等のめっき層が被着されている。また、最外層の絶縁層1の表面に絶縁層1および実装用電極6a・6bを保護するソルダーレジスト層8を、実装用電極6a・6bの導体バンプ7a・7bとの接続領域を残して被着してもよい。
【0038】
かくして、本発明の配線基板によれば、配線導体2は、その両主面2aの算術平均粗さが1〜2μmのマット面であることから、絶縁層1の樹脂がマット面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により、配線導体2と上下の絶縁層1とを強固に接着でき、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装した際の熱履歴による熱応力が発生しても剥離が生じることはない。また、その側面2bが算術平均粗さが0.1〜0.5μmの粗化面であることから、絶縁層1の樹脂がマット面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により、配線導体2の側面2bと絶縁層1とを強固に接着でき、配線導体2の側面2bに隙間が生じず、隙間を起点とするクラックが発生しないため、断線等のない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0039】
このような配線基板は、以下に述べる方法により製作される。
まず、金属箔は、例えば金属箔が銅箔である場合、銅イオンを含有する電解液に浸漬した電着ドラム(カソード体)と鉛容器(アノード体)との間に、電流密度が数10〜数100A/dm2の電流を通電して電着ドラム表面に10〜30μm程度の銅箔を析出させ、その後、電着ドラム表面から銅箔を剥離する。次に、銅箔の表裏面を電解液に再度浸漬して電流密度が数100A/dm2の電流を通電して、銅箔の表裏面に銅を析出させ、銅箔の表裏面とも算術平均粗さが1〜2μmであるコブ状の凹凸を有するマット面にする。
【0040】
次に、厚みが20〜50μm程度のポリエチレンテレフタレート等の耐熱性樹脂から成る転写フィルムの片面に接着剤を介して上記のどう箔を貼着する。
さらに、銅箔上に耐エッチング樹脂を被着するとともにこの耐エッチング樹脂を露光・現像して配線パターン状の耐エッチング樹脂層を形成し、しかる後、塩化第二鉄溶液中に浸漬して銅箔の非配線パターン部をエッチング除去し、配線導体2を形成する。その後、配線導体2の側面2bは図2に示すように、算術平均粗さが0.1〜0.5μmとなる粗化処理を行なう。
【0041】
この粗化処理は、塩酸や硫酸・硝酸・酢酸・蟻酸などの酸処理による化学的な薬品処理によって多数の尖頭状を有する突起を施すことができるが、特に酸溶液を配線導体2に噴霧することが望ましい。さらに、耐エッチング樹脂を剥離除去することにより転写フィルムに被着された配線導体2が製作される。
【0042】
次に、保護フィルムを被着した絶縁層1にレーザ光の照射により貫通孔4を穿孔する。このような貫通孔4は、保護フィルムが被着した絶縁層1に従来周知の炭酸ガスレーザやYAGレーザなどを用いることにより形成される。貫通孔4の径は30〜200μmであることが好ましく、径が30μmより小さいと導体ペーストが良好に充填されず貫通導体5の電気抵抗が大きくなってしまう傾向があり、200μmより大きいと高密度配線ができなくなる傾向にある。従って、貫通孔5の径は30〜200μmであることが好ましい。
【0043】
さらに、貫通孔4内に導電性粉末と未硬化の熱硬化性樹脂とから成る導体ペーストを充填して貫通導体5を形成する。このような導体ペーストとしては、銅や銀等の導電性粉末に未硬化のエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂と液状の硬化剤とを混練したものが好ましく、導体ペーストを熱硬化して成る貫通導体5を低抵抗化するという観点からは、金属粉末に少なくとも鉛や錫を含む低融点金属を含有させても良い。さらに、貫通孔4への導体ペーストの充填は、貫通孔4に対応する孔を有するメタルマスクを用いたスクリーン印刷法で行なったり、保護フィルムをマスクとして直接印刷する手法により行なわれる。
【0044】
次に、絶縁層1から保護フィルムを剥離した後、配線導体2と導体ペーストとが接合するようにして絶縁層1の表面に配線導体2を積層するとともにそれらを加熱加圧して配線導体2と絶縁層1とを熱圧着した後、絶縁層1から転写フィルムを剥離して絶縁層1に配線導体2を転写する。熱圧着は、熱プレス機を用いて温度が100〜150℃、圧力が0.5〜5MPaの条件で数分間加圧することにより行なわれ、配線導体2を絶縁層1に圧接して配線導体2を絶縁層1に転写埋入させる。
【0045】
なお、熱圧着は加熱に先行して加圧のみを行なう方が良い。加熱を先に行なうと熱によって転写フィルム1が伸び、配線導体2と貫通導体5の正確な位置合わせが困難となる傾向がある。従って、熱圧着は加熱に先行して加圧のみを行なうことが好ましい。
【0046】
また、絶縁層1はロール状の連続体ではなく、1枚ずつカットされて供給されることが望ましい。これは、配線導体2がロール状の連続体で供給されるため、絶縁層1を動かして細かな位置の調整を行ない、配線導体2との位置合わせを行なったほうが、位置合わせ機構がコンパクトになるためである。さらに、配線導体2と絶縁層1の位置合わせはCCDにより、光学的に行なうことができるが、その他、様々な公知の方法も使用しても良い。
【0047】
次に、配線導体2が転写された絶縁層1から転写フィルムを剥離する。この時、絶縁層1から転写フィルムを絶縁層1と転写フィルムとのなす角度が60°以上で剥離することが望ましい。剥離の角度が60°未満の場合、配線導体2の転写不良が生じ易くなる傾向がある。この剥離の角度はできるだけ大きいほうが良く、望ましくは100°〜180°、最適には110°〜170°の角度が好ましい
さらに、配線導体2が転写された回路基板3の複数枚を、各絶縁層1に転写された配線導体2同士が貫通導体5で接続されるようにして積層するとともにそれらを加熱加圧して絶縁層1および導体ペースト中の熱硬化性樹脂を熱硬化する。なお、得られた積層体の加熱処理にあたっては、積層体をフッ素系樹脂などから成る離型性シートで上下から挟みこみ、1〜5MPaの圧力で150〜240℃の温度で熱処理して、絶縁層1および導体ペースト中の熱硬化性樹脂を熱硬化させることにより本発明の配線基板となる。
【0048】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0049】
【実施例】
本発明の配線導体の両主面および両側面の算術平均粗さと絶縁層との接着性を評価するために、次のような配線基板を製作して評価を行なった。
【0050】
まず、耐熱性繊維に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させて成る絶縁層と、両主面の算術平均粗さが0.5〜2.5μmの範囲の銅箔を用意し、次にこられを転写フィルム上に接着剤を介して接着し、その後、配線パターン状にエッチングして配線導体を形成した。なお、両側面の算術平均粗さは0.3μmとなるように調製した。なお、各試料の配線導体の両主面および両側面の表面粗さは、非接触式表面粗さ計で測定した。
各試料について、配線導体を絶縁層に転写したときの配線導体表面への接着剤残りおよび絶縁層の熱硬化性樹脂と配線導体との密着性について確認した。結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
実験から、配線導体の主面の算術平均粗さが1mm未満の試料(試料No.1〜2)では、絶縁層の熱硬化性樹脂と配線導体との密着性が悪く、配線導体を転写シートから絶縁層に転写するのが困難であることがわかった。また、配線導体の主面の算術平均粗さが2mmを超える試料(試料No.8〜9)では、配線導体表面に転写シートと配線導体とを接着する接着剤の残りが見られた。これらに対して、配線導体の主面の算術平均粗さが1〜2mmの試料(試料No.3〜7)では、接着剤残りもなく、絶縁層と配線導体との密着性が良好なことがわかった。
【0053】
次に、両主面の算術平均粗さが1μmの金属箔を転写フィルムに接着剤を介して接着した後、配線パターン状にエッチングして配線導体を形成した。なお、配線導体の両側面は、酸溶液を両側面にに噴霧することにより算術平均粗さが0.05〜0.61μmの範囲となるように調製した。
【0054】
そして各試料について、配線導体を絶縁層に転写したときの配線導体表面への接着剤残りおよび絶縁層の熱硬化性樹脂と配線導体との密着性について確認した。結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】
実験から、配線導体の側面の算術平均粗さが0.1mm未満の試料(試料No.10〜11)では、配線導体の側面と絶縁層の熱硬化性樹脂との密着性が悪く、両者間に隙間が発生した。また、配線導体の側面の算術平均粗さが0.5mmを超える試料(試料No.18〜19)では、側面を粗化する際に主面の算術平均粗さを2μmを以内にすることが困難であり、配線導体の側面と絶縁層の熱硬化性樹脂との密着性は良好ではあるものの、配線導体表面に転写シートと配線導体とを接着する接着剤の残りが見られた。これらに対して配線導体の側面の算術平均粗さが0.1〜0.5μmの試料(試料No.10〜19)では、配線導体の側面と絶縁層の熱硬化性樹脂との密着性が良好で、配線導体表面に接着剤残りも見られなかった。
【0057】
【発明の効果】
本発明の配線基板によれば、配線導体の両主面が算術平均粗さが1〜2μmのマット面であることから、絶縁層の樹脂がマット面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体と上下の絶縁層との密着性が良好となり、絶縁層に配線導体を高密度に配設した場合においても、配線基板に半導体素子や抵抗器等の電子部品を実装した際の熱履歴による熱応力が発生して剥離が生じることはない。
【0058】
また、配線導体の両側面が算術平均粗さが0.1〜0.5μmである粗化面であることから、絶縁層の樹脂が粗化面の凹凸に入り込み密着するアンカー効果により配線導体の両側面と絶縁層とが強固に接合するので、配線導体と絶縁層との間に隙間が生じることはなく、その結果、その隙間を起点とするクラックが発生するこることもなく、配線導体の断線等のない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・絶縁層
2・・・・・・配線導体
2a・・・・・配線導体の主面
2b・・・・・配線導体の側面
3・・・・・・回路基板
4・・・・・・貫通孔
5・・・・・・貫通導体
Claims (1)
- 耐熱繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁層に金属箔から成る配線導体をその表面が前記絶縁層の表面と略同一面をなすように埋入して成る回路基板を複数枚積層して成る配線基板において、前記配線導体は、その両主面が算術平均粗さが1〜2μmのマット面であり、かつその両側面が算術平均粗さが0.1〜0.5μmの粗化面であることを特徴とする配線基板。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002314409A JP2004152869A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 配線基板 |
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JP2002314409A JP2004152869A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 配線基板 |
Publications (1)
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ID=32458726
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JP2002314409A Pending JP2004152869A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 配線基板 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004152869A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006093576A (ja) * | 2004-09-27 | 2006-04-06 | Hitachi Cable Ltd | 半導体装置及びその製造方法 |
US7969005B2 (en) * | 2007-04-27 | 2011-06-28 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Packaging board, rewiring, roughened conductor for semiconductor module of a portable device, and manufacturing method therefor |
JP2016219559A (ja) * | 2015-05-19 | 2016-12-22 | 新光電気工業株式会社 | 配線基板及びその製造方法と電子部品装置 |
-
2002
- 2002-10-29 JP JP2002314409A patent/JP2004152869A/ja active Pending
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