JP2005050885A - 配線基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面に配線回路層を形成した配線基板において、配線回路層が絶縁樹脂に埋設された形態を有し、配線幅が微細に加工できる配線基板の製造プロセスと、その製造プロセスにおいて作製された、耐環境試験において信頼性の高い配線基板を提供する。
【解決手段】少なくとも有機樹脂を含む絶縁層1と、該絶縁層1の少なくとも一方の表面に埋設された配線回路層2と、前記絶縁層1を貫通して形成されたビア3とを具備する配線基板において、配線基板の表面の絶縁層1に埋設された配線回路層9の幅が0.5〜20μmであることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも有機樹脂を含む絶縁層1と、該絶縁層1の少なくとも一方の表面に埋設された配線回路層2と、前記絶縁層1を貫通して形成されたビア3とを具備する配線基板において、配線基板の表面の絶縁層1に埋設された配線回路層9の幅が0.5〜20μmであることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、メインフレームと呼ばれる大型コンピューターのマザーボードや電気素子搭載用基板、または電気素子収納用パッケージなどに用いられ、有機樹脂を含有する絶縁基板と金属層からなる配線回路層を具備した配線基板とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
電子機器は小型化が進んでいるが、近年携帯情報端末の発達や、コンピューターを持ち運んで操作するいわゆるモバイルコンピューティングの普及によってさらに小型、薄型且つ高精細の配線基板が求められる。
【0003】
そのような高密度配線の要求に対応するため、従来より、配線基板の製造方法としてはビルドアップ法が用いられている。
【0004】
ビルドアップ法について以下に説明する。
【0005】
まず、ガラスエポキシ複合材料からなる絶縁基板の表面に配線回路層を形成し、ドリルによって穴開け加工し、絶縁基板を貫通するスルーホールを形成し、前記スルーホールに導体を埋設するか、メッキによりスルーホール内壁に金属膜を作製してコア基板を作製する。
【0006】
このコア基板の表面に感光性樹脂を塗布して絶縁層を形成する。そして、感光性樹脂からなる絶縁層に対して露光現像してビアホールを形成する。次に、ビアホールの内壁を含む絶縁層の全表面に銅などのめっき層を形成する。そして、めっき層表面に感光性レジストを塗布/露光/現像/エッチング/レジスト除去を経て配線回路層を形成する。その後、必要に応じ上記の工程を繰り返すことにより、絶縁層および配線回路層を繰り返して形成して表面多層配線層を形成することが行われている。
【0007】
また最近では、次のようなセミアディティブ工法も採られている。前述のコア基板の表面に未硬化の熱硬化性樹脂を貼り付けた後、加熱して熱硬化性樹脂を硬化させ、ついで炭酸ガスレーザ等により、熱硬化性樹脂からなる絶縁層にビアホールを形成する。ビアホールの形成後、基板全面に2〜3μmの厚みの無電解めっきを施し、さらにレジスト塗布/露光/現像する。その後、無電解めっき層をシード層として電解めっきをし、レジスト除去/エッチングを行うことにより、配線回路層を形成する。次いで、必要により上記の工程を繰り返すことによって、コア基板上に複数の回路基板が積層された多層構造の配線基板を得る方法である。(特許文献1参照)
【0008】
【特許文献1】
特開2000−294926号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術で作製した配線基板では、配線回路層が絶縁樹脂表面上に、載った形で凸状に形成されるため、いくつかの問題が起きていた。まず、例えばセミアディティブ法では、製造工程において、無電解めっきやスパッタ法などで絶縁樹脂上にシード層を形成する。その後に、エッチングによって、シード層の一部を除去して配線を形成した後の、樹脂と配線金属との密着性が悪く、ラインの剥離が生じることがある。このライン剥離の問題は、配線幅が30μm以下と狭いときに特に顕著である。配線基板を高密度に配線するためには、ライン幅とライン間のスペースを狭めることが重要であるため、配線形成時にライン剥離を起こさないようにすることが重要である。配線基板上の配線回路層がライン剥離に至らなくても、配線と絶縁樹脂との接着が弱いと、耐環境試験などで絶縁信頼性が劣りやすい。これは配線と絶縁樹脂との隙間から、水分等の絶縁信頼性劣化の原因となっているものが通りやすいために発生していると考えられる。
【0010】
また、従来のビルドアップ法では、配線加工をするためのレジストの下地との密着性の問題により、配線幅が20μm以下になると、レジストが浮きやすくなり、ショート不良が多発する問題があり、そのため20μm以下のライン幅の微細加工ができなかった。
【0011】
このような問題を解決するため、配線と絶縁樹脂との密着性を向上させるべく、配線表面を粗化して、表面のアンカー効果によって密着強度を向上させるという手法が用いられるが、配線表面を粗化することで、電気信号の高周波伝送特性が劣化するため、電気特性上は好ましくない。
【0012】
また、ビルドアップ法では、パターン形成にドライフィルムレジストやレジストの現像液などを用いるため、工程中での消耗品やエネルギー消費が多く、コスト高になったり、環境に与える負荷も大きくなるという問題がある。
【0013】
本発明は、20μm以下の幅を有する微細配線の形成が可能で、苛酷な環境下においても特性劣化のない高信頼性の配線基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板は、少なくとも有機樹脂を含む絶縁層と、該絶縁層の少なくとも一方の表面に埋設された配線回路層と、前記絶縁層を貫通して形成されたビアとを具備する配線基板において、配線基板の面の絶縁層に埋設された配線回路層の幅が0.5〜20μmであることを特徴とする。
【0015】
このような配線基板では、従来のセミアディティブ工法では困難であった20μm以下の配線回路層を用いることにより、微細配線化による高密度配線化が可能である。
【0016】
また、本発明の配線基板は、配線回路層の層厚みが、配線回路層の幅の0.5〜5倍であることが望ましい。配線回路層の層厚みを配線回路層の幅の0.5倍以上とすることで、配線回路層の断面積が大きくなるため低抵抗化が図れる。また、配線回路層の厚みを配線回路層の幅の5倍以下とすることで、配線回路層の厚みを薄くでき、配線基板を薄型化、軽量化できる。
【0017】
また、本発明の配線基板は、配線回路層の材料が、銅、銀、金、ニッケル、アルミのうち少なくとも1種を主成分とすることが望ましい。これらの金属は電気抵抗が低く、配線回路層の材料として好適に用いることができる。
【0018】
また、本発明の配線基板は絶縁層が、熱硬化性樹脂、液晶ポリマー、熱硬化樹脂中に無機フィラーを分散させた複合材料のうち1種以上からなる材料であることが望ましい。このように絶縁層として、ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグを用いることで、配線基板に強度や剛性を持たせることができる。また、半導体チップや電子部品は、配線基板との熱膨張係数がマッチングしていないと、その実装後に動作に伴う発熱によって、チップや部品の熱膨張と配線基板の熱膨張とに不整合が生じて、実装接合部のクラックの発生や部品自体の破断が生じるが、液晶ポリマーを絶縁層に用いると、熱膨張係数を低くコントロールでき、実装後のクラックの発生や部品自体の破断を防ぐことができる。また、熱硬化樹脂中に無機フィラーを分散させた複合材料を絶縁層に用いた場合には、樹脂の熱膨張係数に対して、無機フィラーの熱膨張係数が一般的に低いため、無機フィラー添加量を変化させることで、複合材料全体の熱膨張係数を変化させることができ、配線基板と搭載部品との熱膨張係数差に起因する接合部分に発生するクラックを防止できる。また、これらの組み合わせからなる材料を用いることで、配線基板の剛性や熱膨張係数、絶縁層の誘電率や誘電正接などの電気特性を任意に設定できるため、配線基板設計の自由度が向上する。
【0019】
また、本発明の配線基板に関する製造方法は、
(a)少なくとも有機樹脂を含む絶縁層の少なくとも片側に、熱可塑性樹脂からなるレジストを形成する工程と、
(b)(a)配線回路層形状が凸型に加工されたプレス型のプレス面を前記レジストに押圧して、前記レジスト表面に配線回路層形状の凹型を形成する工程と、
(c)ドライエッチングによって、前記配線回路層形状の凹型のレジストと、その下部の前記絶縁層の一部を除去し、配線回路層形状の溝を形成する工程と、
(d)前記溝に、銅、銀、金、ニッケル、アルミのうち少なくとも1種を主成分とする導電性金属を形成した後、前記レジストを除去する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0020】
このような配線基板の製造方法では、絶縁層に直接配線回路層形状を転写するのではなく、絶縁層表面に形成されたレジストに配線回路層形状を転写することで、プレス型を押圧する際の圧力を低圧にできる。また、レジストの組成によっては加熱温度を低く設定できたり、光硬化性の樹脂を用いれば常温での配線回路層形状の転写が可能である。また、プレスの圧力を低圧にできることにより、絶縁基板やプレス型へのダメージを抑えることができ、この工程で発生する配線基板割れやプレス型の破損を防ぐことができる。さらに、レジストの加熱温度を低く設定したり、光硬化性の樹脂を用いて、常温で配線回路層形状の転写ができるため、樹脂の熱収縮や、冷却時の変形を防止できるメリットがある。
【0021】
また、さらに、プレス型による配線回路層形状の転写では、繰り返し転写を高スループットで行うことができるため、量産性に優れ、低コストのプロセスとなる。また、ビルドアップ法で用いられるレジストの現像工程がないため、現像後のレジスト浮きによるショート不良が、20μm以下の微細な配線においても起こりえない。
【0022】
また、反応性イオンエッチングなどのドライエッチングによって、配線回路層状の凹部分のレジストと、その下部の絶縁層の一部を除去し、配線回路層形状の溝を形成する。この工程において、ドライエッチングの加工条件を制御することで、溝の深さを任意に制御でき、配線回路層の断面構造をコントロールすることで、配線回路層厚みを任意に制御することができる。
【0023】
また、本発明の配線基板の製造方法では、上記で形成した絶縁樹脂表面の配線回路層形状の溝に、導電性金属を形成するが、この方法で配線形成することで、配線金属表面の粗化工程が必要ないため、表皮効果による界面導電率の低下がなく、配線回路層の高周波特性が向上できる。
【0024】
また、本発明の配線基板の製造方法では、上記の工程を、所定の層数分繰り返して多層基板を構成することで、高密度で、高周波特性に優れた配線基板を作製することができる。
【0025】
また、本発明の配線基板の製造方法では、プレス型が、セラミックスからなることが望ましい。セラミックスは、金属などに比べて磨耗が非常に小さく、また熱膨張係数も小さいことから、繰り返し加工に対しても容易に破損することなく、長期にわたる加工が可能で、環境面やコストに対する負荷が小さく、寸法精度の高い加工が可能となる。
【0026】
また、本発明の配線基板の製造方法では、プレス型の少なくともレジストに接する面が、SiC、AlN、SiO2、Al2O3から選ばれるセラミックスを主成分とすることが望ましい。セラミックスは一般に、耐薬品性に優れ、加工後のプレス型の洗浄においても、これらの材質は容易に洗浄ができ、簡便に再利用に供することができる。
【0027】
また、本発明の配線基板の製造方法では、プレス型を、400〜3000psiの圧力でレジストに押し当てて加圧することを特徴とする。400psiより高い圧力で加圧することにより、プレス型の配線回路層形状をレジストの全面に均一に転写できる。また、3000psiより低い圧力で加圧することによって、プレス型がレジストを突き抜けて絶縁層と接触し、破損することを防止できる。
【0028】
また、本発明の配線基板の製造方法では、レジストの熱膨張係数が、100×10−6/℃より小さく、加圧収縮率が1〜50×10−7/psiであることが望ましい。レジストの熱膨張係数を、100×10−6/℃以下とすることで、加熱加圧後の冷却によるレジストの寸法変化を小さくでき、高寸法精度の加工が可能となる。また、レジストの加圧収縮率を、1×10−7/psiより大きくすることで、加圧時にレジストの緩衝作用の不足によって起こるプレス型の破損を防ぐことができる。また、加圧収縮率を、50×10−7/psiより小さくすることで、加圧時の寸法変化が小さくなるため、高寸法精度のプレスが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の配線基板は、図1に示すように、少なくとも有機樹脂を含む絶縁層1と、該絶縁層の少なくとも一方の表面に埋設された配線回路層2と、前記絶縁層を貫通して形成されたビア3とを具備し、前記配線回路層2は、表面の絶縁層1に埋設された形態をとる。
【0030】
図1に示される配線基板では、絶縁層1を構成する材料として、エポキシ樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル樹脂)、BTレジン(ビスマレイドトリアジン)、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミノビスマレイミド樹脂、または液晶ポリマー、熱硬化性樹脂と無機物フィラーの複合材料などが好適に用いられる。
【0031】
また、ビア3はビアホール3a内に金属粉末を充填してなるものか、もしくはめっきにより導通をとるものである。
【0032】
図1に示した配線回路層2に用いられる金属には、例えば、金、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1種を含む低抵抗金属が好適に使用される。低抵抗金属の幅、言い換えれば配線回路層2の幅は0.5〜20μmであり、さらに望ましくは、1〜10μmが良い。この配線回路層2の幅を0.5μmより大きくすることで配線回路層2の抵抗率を低くでき、また、20μmより小さくすることで、配線回路層2の間隔を狭めることができるとともに、高密度配線化が可能となる。
【0033】
以上説明した本発明の配線基板の製造方法について、図3〜7を用いて説明する。この図3と図4は図1の配線基板を作製するための工程図であり、図5、図6、図7は図2の配線基板を作製するための工程図である。
【0034】
まず、図3(a)に示すように、絶縁層10にUV−YAGレーザ、エキシマレーザ、CO2レーザ、フェムト秒レーザなどのレーザ加工により穴開け加工を施し、ビアホール11を形成する。そして、図3(b)に示すように、そのビアホール11内に金属粉末を含有する導体ペーストを充填してビア12を形成する。
【0035】
次に、図3(c)に示すように、PMMA(ポリメチルメタクリレート)などの熱可塑性樹脂からなるレジスト13を塗布する。レジスト13の厚みは、0.5〜200μmが適当であり、望ましくは20〜100μmがよい。レジスト13の厚みを20μm以上とすることで、次工程でプレス型を加圧し、配線回路層形状を転写する際に、プレス型がレジスト13下部の絶縁層10に接触して破損することを防ぎ、100μm以下とすることによって、配線回路層形状転写後のRIE(反応性イオンエッチング)によるエッチング時間を短縮できる。
【0036】
次に、図3(d)に示すように、レジスト13に、プレス型14を110〜210℃の温度に加熱して、押し当てて加圧する。加圧の際の圧力は400〜3000psi、さらに500〜2000psiの範囲が望ましい。加圧圧力を400psi以上とすることで、プレス型14の全面に均一に配線回路層の形状を転写することができ、3000psi以下とすることで、絶縁層10の表面との接触による破損を防止できる。プレス条件については、設計上望ましい配線回路層の形状に合わせて、加圧温度、加圧圧力、加圧時間、加圧ステップを適宜操作することで、配線回路層形状の最適化が図られる。
【0037】
次に、図3(e)に示すように、プレス型14を80℃以下に冷却した後に、プレス型14をリリースすると、レジスト13の表面に所望の配線回路層形状の溝15が形成される。
【0038】
なお、一連のプレスにおいては、真空中でプレス操作を行うことで、レジスト13へのエアバブルの噛み込みを防止できる。
【0039】
さらに、図4(f)に示すように、RIE(反応性イオンエッチング)によって、レジスト13に形成した配線回路層形状の溝15の底部にあるレジストをエッチングして取り除く。このエッチング操作では、さらに絶縁層10表面の一部をRIE操作条件のコントロールによって除去し、所望の深さに、配線回路層形状の溝16を形成する。なお、RIEにはO2ガスなどが好適に用いられる。
【0040】
次に、図4(g)に示すように、プレスとRIEによって形成した配線回路層形状の溝16に、スパッタ法や蒸着法、めっき法などによって、配線回路層17を形成する。この配線回路層17は、銅、銀、金、ニッケル、アルミのうち少なくとも1種を主成分とする。このうち銅を主成分とする金属を用いることが、配線回路層17の低抵抗化と耐マイグレーション性のために、最も望ましい。
【0041】
次に、図4(h)に示すように、レジスト13を剥離する。なお、必要に応じて、絶縁層10の表面を研磨することで面一となり、表面が平坦な配線基板を作製できる。
【0042】
上記の図3(a)から図4(h)に示した行程によって形成した単層の配線基板は、必要に応じて積層し、図4(i)に示すように、多層化することも可能である。
【0043】
なお、上述の製造方法のみによらず、例えば、コア基板を有する配線基板では、以下の構造も可能である。
【0044】
例えば、本発明の配線基板は、図2に示すようなコア基板Bと表面多層配線層Cからなる構造とする可能である。この配線基板は、少なくとも有機樹脂を含有する絶縁層4が複数積層され、絶縁層4間には配線回路層5が設けられ、絶縁層4を挟んで設けられた配線回路層5を接続するために、絶縁層4を貫通するようにビア6が設けられたコア基板Bと、コア基板B表面に設けられた表面絶縁層7と表面配線回路層8とビア9とからなる表面多層配線層Cとからなり、表面多層配線層Cはコア基板Bの少なくとも一方の表面に設けられている。
【0045】
なお、ビア9は、図1の配線基板と同様に、ビアホール9a内に金属粉末を充填してなるものか、あるいはめっきにより導通をとるものである。
【0046】
ここで、図2に示した表面多層配線層Cに設けられた表面配線回路層8は、表面多層配線層Cの各層において、表面配線回路層8が表面絶縁層7に埋設された形態で配線基板を構成する。表面配線回路層8に用いられる金属には、例えば、金、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1種を含む低抵抗金属が好適に使用される。低抵抗金属の幅、言い換えれば表面配線回路層8の幅は0.5〜20μmが良く、望ましくは1〜10μmが良い。この低抵抗金属の幅を1μmより大きくすることで表面配線回路層8の抵抗を低くでき、また10μmより小さくすることで、表面配線回路層8の間隔を狭めることができるため、高密度配線化が可能となる。
【0047】
さらに、図2の表面多層配線層Cにおける表面絶縁層7には、エポキシ樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル樹脂)、BTレジン(ビスマレイドトリアジン)、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミノビスマレイミド樹脂、または液晶ポリマー、熱硬化性樹脂と無機物フィラーの複合材料などが好適に用いられる。
【0048】
また、図2において、コア基板Bに用いられる絶縁層4には、高強度のコア基板Bを作製できるため、ガラス繊維の織布、不織布など任意の性状のものに、絶縁層1と表面多層配線層Cにおける絶縁層7とで用いた耐熱性の有機樹脂、たとえばエポキシ樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル樹脂)、BTレジン(ビスマレイミドトリアジン)、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミノビスマレイミド樹脂、または液晶ポリマー、熱硬化性樹脂と無機物フィラーの複合材料などが好適に用いられる。
【0049】
また、コア基板Bの絶縁層4に用いられる繊維体としては、上記のガラス繊維の他に、織布、不織布など任意の性状のものが用いられ、特に、液晶ポリマーを含有する絶縁層4を用いることが、コア基板Bの強度を高め、熱膨張係数を低くでき、電気素子との接続信頼性を高くできる点で最も望ましい。
【0050】
さらに、コア基板Bの配線回路層5は、例えば、金、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1種を含む低抵抗金属の電解金属箔が好適に使用される。この電解金属箔の厚みは1〜35μmが良く、望ましくは5〜18μmが良い。この電解金属箔の厚み、言い換えれば配線回路層5の厚みを5μm以上とすることで、配線の抵抗率を低くすることができる。また18μm以下とすることで、積層時のコア基板Bの変形を抑制できる。
【0051】
さらに、コア基板Bのビア6を、金属粉体を充填して形成する場合には、例えば、ビアホール6aに充填する導体ペーストとしては、配線回路層5を形成する金属と同じ金属の粉末にエポキシ、セルロース等の樹脂成分を添加し、酢酸ブチルなどの溶媒によって混練したものが使用される。この導体ペーストは、ビアホール6aへの充填後、溶剤を乾燥させるか、はじめから無溶剤であることが望ましい。また、ビア6の低抵抗化とビアホール6a上部、底部の配線回路層5との接続性向上のために、前記金属粉末に鉛や錫を含む低融点金属を含有させることが望ましい。
【0052】
また、コア基板Bのビアホール6aにおいて、無電解めっきによって電気的に導通を取ることもできる。その場合には、形成するビアホール6a壁面のめっき皮膜は、金、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1種を含む金属をもちいることが、低抵抗である点で望ましい。
【0053】
図2のコア基板Bは、多層配線基板としての強度を保つために、内部にガラス織布などの強化材を含有しており、表面多層配線層Cと比較して配線密度が低くなっている。一方、表面多層配線層Cは多層配線基板を高密度配線化するために、コア基板Bの表面に設けられており、コア基板Bと比較して、微細な配線が施されている。
【0054】
このようなコア基板Bを有する構造の配線基板の場合、図5(a)に示すように、まずコア基板B上に表面多層配線層Cを形成するにあたって、絶縁層20にUV−YAGレーザ、エキシマレーザ、CO2レーザ、フェムト秒レーザなどのレーザ加工機で穴開け加工を施し、ビアホール21を形成する。そして、図5(b)に示すように、そのビアホール21内に金属粉末を含有する導体ペーストを充填してビア22を形成する。
【0055】
次に、図5(b)の半硬化状絶縁層20のビア22の片端あるいは両端部に電解金属箔からなる配線回路層24を埋設させる。本発明では、この配線回路層24の形成を、あらかじめ樹脂フィルム上にラミネートした電解金属箔をエッチングして作製した配線回路層24の転写によって行う。
【0056】
配線回路層24の形成には、例えば、まず、適当な樹脂フィルム23の表面にめっき法などによって作製された銅、金、銀、アルミニウム等から選ばれる1種または2種以上の合金からなる厚さ1〜35μmの電解金属箔を接着し、その電解金属箔の表面に所望の配線パターンの鏡像パターンとなるようにレジスト層を付設した後、エッチング、レジスト除去によって所定の配線回路層24の鏡像の配線回路層24を形成する。
【0057】
樹脂フィルム23としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、塩化ビニル、ポリプロピレン等公知のものが使用できる。樹脂フィルム23の厚みは10〜100μmが適当であり、望ましくは25〜50μmが良い。樹脂フィルム23の厚みを10μmより大きくすることで、樹脂フィルム23の変形や折れ曲がりが発生しにくくなり、配線回路層24の断線が防止できる。また、樹脂フィルム23の厚みを100μm以下とすることで、フィルムの柔軟性を維持することができ、樹脂フィルム23の剥離が容易となる。また、樹脂フィルム23表面に電解金属箔を接着するための接着剤としては、アクリル系、ゴム系、シリコン系、エポキシ系等公知の接着剤が好適に用いられる。
【0058】
また、配線回路層24を形成するためには、あらかじめ表面粗さ(Ra)が0.2μm以上の電解金属箔を樹脂フィルム23に貼り合わせた方が絶縁層20の樹脂をエッチング処理で水分に曝すことがないので吸水率を低くできる。
【0059】
この時、電解金属箔にはカップリング処理を施さない方が、電解金属箔を転写後のフィルムから剥離しやすい。
【0060】
次に、上記のようにして作製された配線回路層24を具備する樹脂フィルム23を作製し、これらを図5(c)に示すように、ビア22が形成された絶縁層20の片面あるいは両面に積層する。
【0061】
そして、図5(d)に示すように、その積層物を60〜150℃で加熱し、10〜500kg/cm2で加圧した後、樹脂フィルム23を剥がすことにより、図5(e)に示すような、絶縁層20の片面あるいは両面に、配線回路層24が埋設された配線シートaを作製することができる。
【0062】
このように、配線シートaの形成にあたって、必要に応じて絶縁層20の両面に配線回路層24が形成された樹脂フィルム23を積層し圧着することにより、配線基板における2層の配線回路層24の転写工程を同時に行うことができる。
【0063】
また、上記のようにして作製した配線シートaの表面に埋設された配線回路層24のうち、内部に位置する配線回路層24に対して粗化処理を行い、配線回路層24の表面粗さ(Ra)を0.2μm、特に0.4μm以上となるようにすることが望ましい。
【0064】
そして、図5(f)に示すように、上記の工程を経て作製された配線シートa〜cを積層して一体化した後、これらを絶縁層20の熱硬化性樹脂が完全に硬化するように、200〜260℃の温度と、20〜60kg/cm2の圧力で、0.5〜6時間、加熱することにより、コア基板Bを作製することができる。
【0065】
次に、コア基板Bの表面に表面配線層Cを形成する。まず、図6(g)に示すように、コア基板Bの表裏面に表面絶縁層25を積層する。
【0066】
この表面絶縁層25をコア基板Bに積層した後、位置合わせして、レーザ穴開け加工機により、穴開けし、金属粉末を含有する導体ペーストを充填するか、無電解めっきによって電気的導通をとることで、ビア34を形成する。ここで、導体ペーストは、錫、鉛、ビスマス、インジウムなどの低融点金属を少なくとも1種含むもの、またはその合金であることが望ましく、これらの低融点金属は加圧、加熱によってビア34上部と底部の金属24に濡れるか、金属の種類によってはその金属24に拡散するものである。さらに、図6(g)においては、図3で示した配線回路層形成プロセスと同様に、表面にレジスト26を塗布してある。
【0067】
次に、図6(h)に示すように、表面配線層Cの表面配線回路層の加工においては、図1の配線回路層2を形成した図3の方法と同様に、レジスト26塗布後、加熱、配線回路層形状を表面に加工したプレス型27を押し当てて加圧した後、図6(i)に示すように、プレス型27をリリースする。プレスの条件は、図3に示したプレスと同様である。その後、配線回路層を図6(j)〜(m)の工程で形成する。それぞれの条件は、図3に示した方法と同様である。
【0068】
尚、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、表面配線層Cの表面にソルダレジストを設けてもよい。
【0069】
【実施例】
実施例
コア基板B用絶縁層20には、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)系プリプレグを用いた。絶縁層20は、0.4μmになるようにプリプレグを複数枚積層し、その後、絶縁層20上に、12μm厚の配線回路層24が設けられた樹脂フィルム23の配線回路層24側を当接させ、120℃の温度で、50kg/cm2に3分加圧した後、樹脂フィルム23を剥離して絶縁層20に配線回路層24を転写させた。これを所定回数繰り返し、コア基板Bとした。
【0070】
粗化処理をした銅箔表面に表面配線層Cに用いる表面用絶縁シートに従来周知のエポキシ系絶縁樹脂をラミネートし、10kgf/cm2の圧力で仮圧着した後、180℃で1時間、硬化した。
【0071】
次に、表面用絶縁シート25に、CO2レーザ加工機を用いて、直径60μmの有底ビアホールを形成した。その後、有底ビアホール内に銀をメッキした銅粉末を含む銅ペーストを充填してビア34を形成した。
【0072】
この銅ペーストは、平均粒径が5.3μmのAg被覆Cu粉末で(銀含有量3重量%)で、低融点金属にSnを用いた。銅ペースト中の樹脂成分はトリアリルイソシアネート18重量%、トリアリルイソシアネートプレポリマー2重量%で、導電性金属粉末が80重量%である。
【0073】
一方、表面用配線回路層28は下記のように作製した。
【0074】
まず、ビアホールに銅ペーストを埋め込んだ配線基板表面に、PMMAレジスト薄膜26を200μmの厚さでスピンコート法により塗布する。その後、125℃に加熱しながら、表面にフッ素系の離型剤(剥離剤)を塗布したSiO2のプレス型27で、10MPaの圧力で加圧した。プレス型27によって転写された配線回路層28の配線幅は、5μm、10μm、20μmの配線回路層形状である。
【0075】
プレス後に、70℃まで配線基板とプレス型27を冷却した後、酸素の反応性イオンエッチングによって、プレス部に形成されたレジスト凹部の、配線回路層の溝の底部をドライエッチングする。ドライエッチングの条件は、反応器内の圧力が50mTorr以下で、印加する電力は13.56kHzとした。プレス部に形成されたレジスト凹部の、配線回路層の溝の底部を充分に除去し、さらにエッチングを進めることで、配線基板表面の絶縁樹脂に、深さ方向に15μmの溝35を形成した。
【0076】
その後、配線回路層の溝35が形成された配線基板の表面に、スパッタ法によって、銅薄膜を蒸着した。
【0077】
さらに、配線基板表面に、硫酸銅・ロッセル塩・ホルマリン・EDTAナトリウム塩・安定剤等から成る60℃の無電解めっき液に浸漬し、浸漬時間を調整することで、配線基板表面の配線回路層の溝35に15μmの厚みの無電解銅めっき28aを施した。その後、配線基板の反対側の面にも、同様な方法によって、配線パターンの形成を試みた。
【0078】
さらに、レジストを除去し、配線基板表面に埋設された形態の配線幅が5μm、10μm、20μmの配線回路層28を有する配線基板を作製した。
【0079】
評価方法
評価方法として、上記の方法で作製した配線基板について、各配線回路層28のオープン、ショートを検査した。次に、HAST(130℃、85RH%、5.5V)で絶縁性を評価した。ここで実施例として、本発明の範囲外の試料作製を含め、配線幅、配線厚み、加圧圧力、レジストの熱膨張係数、レジストの加圧収縮率の各項目について比較した。ただし、このとき、配線幅以外の項目では、各試料の配線幅は10μmに固定して検査した。
【0080】
また、コア基板Bに表面用絶縁層25を積層、硬化した後に、セミアディティブ法によって、本実施例と同様の配線幅が5μm、10μm、20μmの配線回路層を有する配線基板を、比較例として作製した。なお、評価においては、配線幅を変化させた評価以外では、配線幅は10μmに統一して、検査を行った。評価結果を表1〜5に示す。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】
表1〜5に示すように、本発明の範囲外のセミアディティブ法によって、比較例として作製した試料No.6〜10、No.16〜20、No.26〜30、No.34〜36、No.43〜47は、全ての試料でショートが発生した。したがってHAST試験には供することができなく、もとより信頼性に乏しいことが判った。
【0087】
一方、本発明の範囲内の試料No.2〜4では、配線回路層幅が0.5μm、10μm、20μmのいずれの試料でも、オープン不良、ショート不良は発生していない。HAST試験において400時間経過後も十分な絶縁性を維持しており、高い信頼性を有することが判った。しかし、本発明の範囲外の試料では、No.1でオープン不良が発生している。また、本発明の範囲外の試料No.5では、HAST試験において400時間経過後も十分な絶縁性を維持しているが、配線密度は試料No.2〜4に比較して、高密度とはいえない。
【0088】
また、配線回路層の厚みの違いについては、本発明の範囲内の試料No.12〜14では、HAST試験をパスし、高い信頼性を有している。しかし、本発明の範囲外の試料では、No.11でオープン、ショートの不良の発生は見られないものの、配線回路層の厚みが薄いため、HAST試験で350時間経過後に短絡が起き、不良となった。また、No.15では、オープン、ショートの不良の発生は見られないものの、若干、配線基板が厚くなり、また、配線層の形成に時間がかかった。
【0089】
さらに、レジストにプレス型を押し当てながら加圧するときの、加圧圧力を操作したとき、本発明の範囲内の試料No.21〜25において、配線回路層幅が10μmのとき、いずれの試料でも、オープン不良、ショート不良は発生していない。また、HAST試験において400時間経過後も十分な絶縁性を維持しており、高い信頼性を有していた。しかし、本発明の範囲外の試料No.21では、配線層の形状に若干のムラが観察された。また、試料No.25では、高い加圧圧力によって、プレス型の一部が破損した。
【0090】
次に、レジストの熱膨張係数を変化させた本発明の範囲内の試料No.31〜33は、HAST試験で400時間経過後でも絶縁性を有していた。しかし、試料No.33では、形状に若干のムラが観察された。
【0091】
また、レジストの加圧収縮率を変化させた本発明の試料No.38〜42は、HAST試験で400時間経過後でも十分な絶縁性を有しており、高い信頼性を有していた。しかし、試料No.38では、プレス型の破損が起こった。また、No.42では、配線層の形状に若干のムラが観察された。
【0092】
【発明の効果】
叙上のように、本発明によれば配線基板の配線回路層の形成において、絶縁樹脂表面にレジストを塗布し、加熱後に配線回路層の形状を凸型にもったプレス型を加圧し、転写された配線回路層の底部にドライエッチングによって絶縁樹脂表面まで溝を形成し、その後、溝に導電性金属を形成してから、レジストを除去する方法によって作製された配線基板において、微細に加工したプレス型の、配線回路層の転写と、配線基板に垂直方向にドライエッチングができることによって、従来のセミアディティブ法では困難であった20μm以下の配線回路層幅を有する配線基板の作製を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の一例を説明するための横断面図である。
【図2】本発明のコア基板表面に表面多層配線層を形成した配線基板の一例を説明するための横断面図である。
【図3】本発明の配線基板の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図4】本発明の配線基板の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図5】本発明の配線基板の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図6】本発明の配線基板の他の形態の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図7】本発明の配線基板の他の形態の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【符号の説明】
A・・・配線基板
B・・・コア基板
C・・・表面多層配線層
1・・・絶縁層
2・・・配線回路層
3・・・ビア
4・・・コア基板の絶縁層
5・・・コア基板の配線回路層
6・・・コア基板のビア
7・・・表面用絶縁シート
8・・・表面多層配線層のビアホール
9・・・表面配線回路層
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、メインフレームと呼ばれる大型コンピューターのマザーボードや電気素子搭載用基板、または電気素子収納用パッケージなどに用いられ、有機樹脂を含有する絶縁基板と金属層からなる配線回路層を具備した配線基板とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
電子機器は小型化が進んでいるが、近年携帯情報端末の発達や、コンピューターを持ち運んで操作するいわゆるモバイルコンピューティングの普及によってさらに小型、薄型且つ高精細の配線基板が求められる。
【0003】
そのような高密度配線の要求に対応するため、従来より、配線基板の製造方法としてはビルドアップ法が用いられている。
【0004】
ビルドアップ法について以下に説明する。
【0005】
まず、ガラスエポキシ複合材料からなる絶縁基板の表面に配線回路層を形成し、ドリルによって穴開け加工し、絶縁基板を貫通するスルーホールを形成し、前記スルーホールに導体を埋設するか、メッキによりスルーホール内壁に金属膜を作製してコア基板を作製する。
【0006】
このコア基板の表面に感光性樹脂を塗布して絶縁層を形成する。そして、感光性樹脂からなる絶縁層に対して露光現像してビアホールを形成する。次に、ビアホールの内壁を含む絶縁層の全表面に銅などのめっき層を形成する。そして、めっき層表面に感光性レジストを塗布/露光/現像/エッチング/レジスト除去を経て配線回路層を形成する。その後、必要に応じ上記の工程を繰り返すことにより、絶縁層および配線回路層を繰り返して形成して表面多層配線層を形成することが行われている。
【0007】
また最近では、次のようなセミアディティブ工法も採られている。前述のコア基板の表面に未硬化の熱硬化性樹脂を貼り付けた後、加熱して熱硬化性樹脂を硬化させ、ついで炭酸ガスレーザ等により、熱硬化性樹脂からなる絶縁層にビアホールを形成する。ビアホールの形成後、基板全面に2〜3μmの厚みの無電解めっきを施し、さらにレジスト塗布/露光/現像する。その後、無電解めっき層をシード層として電解めっきをし、レジスト除去/エッチングを行うことにより、配線回路層を形成する。次いで、必要により上記の工程を繰り返すことによって、コア基板上に複数の回路基板が積層された多層構造の配線基板を得る方法である。(特許文献1参照)
【0008】
【特許文献1】
特開2000−294926号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術で作製した配線基板では、配線回路層が絶縁樹脂表面上に、載った形で凸状に形成されるため、いくつかの問題が起きていた。まず、例えばセミアディティブ法では、製造工程において、無電解めっきやスパッタ法などで絶縁樹脂上にシード層を形成する。その後に、エッチングによって、シード層の一部を除去して配線を形成した後の、樹脂と配線金属との密着性が悪く、ラインの剥離が生じることがある。このライン剥離の問題は、配線幅が30μm以下と狭いときに特に顕著である。配線基板を高密度に配線するためには、ライン幅とライン間のスペースを狭めることが重要であるため、配線形成時にライン剥離を起こさないようにすることが重要である。配線基板上の配線回路層がライン剥離に至らなくても、配線と絶縁樹脂との接着が弱いと、耐環境試験などで絶縁信頼性が劣りやすい。これは配線と絶縁樹脂との隙間から、水分等の絶縁信頼性劣化の原因となっているものが通りやすいために発生していると考えられる。
【0010】
また、従来のビルドアップ法では、配線加工をするためのレジストの下地との密着性の問題により、配線幅が20μm以下になると、レジストが浮きやすくなり、ショート不良が多発する問題があり、そのため20μm以下のライン幅の微細加工ができなかった。
【0011】
このような問題を解決するため、配線と絶縁樹脂との密着性を向上させるべく、配線表面を粗化して、表面のアンカー効果によって密着強度を向上させるという手法が用いられるが、配線表面を粗化することで、電気信号の高周波伝送特性が劣化するため、電気特性上は好ましくない。
【0012】
また、ビルドアップ法では、パターン形成にドライフィルムレジストやレジストの現像液などを用いるため、工程中での消耗品やエネルギー消費が多く、コスト高になったり、環境に与える負荷も大きくなるという問題がある。
【0013】
本発明は、20μm以下の幅を有する微細配線の形成が可能で、苛酷な環境下においても特性劣化のない高信頼性の配線基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板は、少なくとも有機樹脂を含む絶縁層と、該絶縁層の少なくとも一方の表面に埋設された配線回路層と、前記絶縁層を貫通して形成されたビアとを具備する配線基板において、配線基板の面の絶縁層に埋設された配線回路層の幅が0.5〜20μmであることを特徴とする。
【0015】
このような配線基板では、従来のセミアディティブ工法では困難であった20μm以下の配線回路層を用いることにより、微細配線化による高密度配線化が可能である。
【0016】
また、本発明の配線基板は、配線回路層の層厚みが、配線回路層の幅の0.5〜5倍であることが望ましい。配線回路層の層厚みを配線回路層の幅の0.5倍以上とすることで、配線回路層の断面積が大きくなるため低抵抗化が図れる。また、配線回路層の厚みを配線回路層の幅の5倍以下とすることで、配線回路層の厚みを薄くでき、配線基板を薄型化、軽量化できる。
【0017】
また、本発明の配線基板は、配線回路層の材料が、銅、銀、金、ニッケル、アルミのうち少なくとも1種を主成分とすることが望ましい。これらの金属は電気抵抗が低く、配線回路層の材料として好適に用いることができる。
【0018】
また、本発明の配線基板は絶縁層が、熱硬化性樹脂、液晶ポリマー、熱硬化樹脂中に無機フィラーを分散させた複合材料のうち1種以上からなる材料であることが望ましい。このように絶縁層として、ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグを用いることで、配線基板に強度や剛性を持たせることができる。また、半導体チップや電子部品は、配線基板との熱膨張係数がマッチングしていないと、その実装後に動作に伴う発熱によって、チップや部品の熱膨張と配線基板の熱膨張とに不整合が生じて、実装接合部のクラックの発生や部品自体の破断が生じるが、液晶ポリマーを絶縁層に用いると、熱膨張係数を低くコントロールでき、実装後のクラックの発生や部品自体の破断を防ぐことができる。また、熱硬化樹脂中に無機フィラーを分散させた複合材料を絶縁層に用いた場合には、樹脂の熱膨張係数に対して、無機フィラーの熱膨張係数が一般的に低いため、無機フィラー添加量を変化させることで、複合材料全体の熱膨張係数を変化させることができ、配線基板と搭載部品との熱膨張係数差に起因する接合部分に発生するクラックを防止できる。また、これらの組み合わせからなる材料を用いることで、配線基板の剛性や熱膨張係数、絶縁層の誘電率や誘電正接などの電気特性を任意に設定できるため、配線基板設計の自由度が向上する。
【0019】
また、本発明の配線基板に関する製造方法は、
(a)少なくとも有機樹脂を含む絶縁層の少なくとも片側に、熱可塑性樹脂からなるレジストを形成する工程と、
(b)(a)配線回路層形状が凸型に加工されたプレス型のプレス面を前記レジストに押圧して、前記レジスト表面に配線回路層形状の凹型を形成する工程と、
(c)ドライエッチングによって、前記配線回路層形状の凹型のレジストと、その下部の前記絶縁層の一部を除去し、配線回路層形状の溝を形成する工程と、
(d)前記溝に、銅、銀、金、ニッケル、アルミのうち少なくとも1種を主成分とする導電性金属を形成した後、前記レジストを除去する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0020】
このような配線基板の製造方法では、絶縁層に直接配線回路層形状を転写するのではなく、絶縁層表面に形成されたレジストに配線回路層形状を転写することで、プレス型を押圧する際の圧力を低圧にできる。また、レジストの組成によっては加熱温度を低く設定できたり、光硬化性の樹脂を用いれば常温での配線回路層形状の転写が可能である。また、プレスの圧力を低圧にできることにより、絶縁基板やプレス型へのダメージを抑えることができ、この工程で発生する配線基板割れやプレス型の破損を防ぐことができる。さらに、レジストの加熱温度を低く設定したり、光硬化性の樹脂を用いて、常温で配線回路層形状の転写ができるため、樹脂の熱収縮や、冷却時の変形を防止できるメリットがある。
【0021】
また、さらに、プレス型による配線回路層形状の転写では、繰り返し転写を高スループットで行うことができるため、量産性に優れ、低コストのプロセスとなる。また、ビルドアップ法で用いられるレジストの現像工程がないため、現像後のレジスト浮きによるショート不良が、20μm以下の微細な配線においても起こりえない。
【0022】
また、反応性イオンエッチングなどのドライエッチングによって、配線回路層状の凹部分のレジストと、その下部の絶縁層の一部を除去し、配線回路層形状の溝を形成する。この工程において、ドライエッチングの加工条件を制御することで、溝の深さを任意に制御でき、配線回路層の断面構造をコントロールすることで、配線回路層厚みを任意に制御することができる。
【0023】
また、本発明の配線基板の製造方法では、上記で形成した絶縁樹脂表面の配線回路層形状の溝に、導電性金属を形成するが、この方法で配線形成することで、配線金属表面の粗化工程が必要ないため、表皮効果による界面導電率の低下がなく、配線回路層の高周波特性が向上できる。
【0024】
また、本発明の配線基板の製造方法では、上記の工程を、所定の層数分繰り返して多層基板を構成することで、高密度で、高周波特性に優れた配線基板を作製することができる。
【0025】
また、本発明の配線基板の製造方法では、プレス型が、セラミックスからなることが望ましい。セラミックスは、金属などに比べて磨耗が非常に小さく、また熱膨張係数も小さいことから、繰り返し加工に対しても容易に破損することなく、長期にわたる加工が可能で、環境面やコストに対する負荷が小さく、寸法精度の高い加工が可能となる。
【0026】
また、本発明の配線基板の製造方法では、プレス型の少なくともレジストに接する面が、SiC、AlN、SiO2、Al2O3から選ばれるセラミックスを主成分とすることが望ましい。セラミックスは一般に、耐薬品性に優れ、加工後のプレス型の洗浄においても、これらの材質は容易に洗浄ができ、簡便に再利用に供することができる。
【0027】
また、本発明の配線基板の製造方法では、プレス型を、400〜3000psiの圧力でレジストに押し当てて加圧することを特徴とする。400psiより高い圧力で加圧することにより、プレス型の配線回路層形状をレジストの全面に均一に転写できる。また、3000psiより低い圧力で加圧することによって、プレス型がレジストを突き抜けて絶縁層と接触し、破損することを防止できる。
【0028】
また、本発明の配線基板の製造方法では、レジストの熱膨張係数が、100×10−6/℃より小さく、加圧収縮率が1〜50×10−7/psiであることが望ましい。レジストの熱膨張係数を、100×10−6/℃以下とすることで、加熱加圧後の冷却によるレジストの寸法変化を小さくでき、高寸法精度の加工が可能となる。また、レジストの加圧収縮率を、1×10−7/psiより大きくすることで、加圧時にレジストの緩衝作用の不足によって起こるプレス型の破損を防ぐことができる。また、加圧収縮率を、50×10−7/psiより小さくすることで、加圧時の寸法変化が小さくなるため、高寸法精度のプレスが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の配線基板は、図1に示すように、少なくとも有機樹脂を含む絶縁層1と、該絶縁層の少なくとも一方の表面に埋設された配線回路層2と、前記絶縁層を貫通して形成されたビア3とを具備し、前記配線回路層2は、表面の絶縁層1に埋設された形態をとる。
【0030】
図1に示される配線基板では、絶縁層1を構成する材料として、エポキシ樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル樹脂)、BTレジン(ビスマレイドトリアジン)、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミノビスマレイミド樹脂、または液晶ポリマー、熱硬化性樹脂と無機物フィラーの複合材料などが好適に用いられる。
【0031】
また、ビア3はビアホール3a内に金属粉末を充填してなるものか、もしくはめっきにより導通をとるものである。
【0032】
図1に示した配線回路層2に用いられる金属には、例えば、金、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1種を含む低抵抗金属が好適に使用される。低抵抗金属の幅、言い換えれば配線回路層2の幅は0.5〜20μmであり、さらに望ましくは、1〜10μmが良い。この配線回路層2の幅を0.5μmより大きくすることで配線回路層2の抵抗率を低くでき、また、20μmより小さくすることで、配線回路層2の間隔を狭めることができるとともに、高密度配線化が可能となる。
【0033】
以上説明した本発明の配線基板の製造方法について、図3〜7を用いて説明する。この図3と図4は図1の配線基板を作製するための工程図であり、図5、図6、図7は図2の配線基板を作製するための工程図である。
【0034】
まず、図3(a)に示すように、絶縁層10にUV−YAGレーザ、エキシマレーザ、CO2レーザ、フェムト秒レーザなどのレーザ加工により穴開け加工を施し、ビアホール11を形成する。そして、図3(b)に示すように、そのビアホール11内に金属粉末を含有する導体ペーストを充填してビア12を形成する。
【0035】
次に、図3(c)に示すように、PMMA(ポリメチルメタクリレート)などの熱可塑性樹脂からなるレジスト13を塗布する。レジスト13の厚みは、0.5〜200μmが適当であり、望ましくは20〜100μmがよい。レジスト13の厚みを20μm以上とすることで、次工程でプレス型を加圧し、配線回路層形状を転写する際に、プレス型がレジスト13下部の絶縁層10に接触して破損することを防ぎ、100μm以下とすることによって、配線回路層形状転写後のRIE(反応性イオンエッチング)によるエッチング時間を短縮できる。
【0036】
次に、図3(d)に示すように、レジスト13に、プレス型14を110〜210℃の温度に加熱して、押し当てて加圧する。加圧の際の圧力は400〜3000psi、さらに500〜2000psiの範囲が望ましい。加圧圧力を400psi以上とすることで、プレス型14の全面に均一に配線回路層の形状を転写することができ、3000psi以下とすることで、絶縁層10の表面との接触による破損を防止できる。プレス条件については、設計上望ましい配線回路層の形状に合わせて、加圧温度、加圧圧力、加圧時間、加圧ステップを適宜操作することで、配線回路層形状の最適化が図られる。
【0037】
次に、図3(e)に示すように、プレス型14を80℃以下に冷却した後に、プレス型14をリリースすると、レジスト13の表面に所望の配線回路層形状の溝15が形成される。
【0038】
なお、一連のプレスにおいては、真空中でプレス操作を行うことで、レジスト13へのエアバブルの噛み込みを防止できる。
【0039】
さらに、図4(f)に示すように、RIE(反応性イオンエッチング)によって、レジスト13に形成した配線回路層形状の溝15の底部にあるレジストをエッチングして取り除く。このエッチング操作では、さらに絶縁層10表面の一部をRIE操作条件のコントロールによって除去し、所望の深さに、配線回路層形状の溝16を形成する。なお、RIEにはO2ガスなどが好適に用いられる。
【0040】
次に、図4(g)に示すように、プレスとRIEによって形成した配線回路層形状の溝16に、スパッタ法や蒸着法、めっき法などによって、配線回路層17を形成する。この配線回路層17は、銅、銀、金、ニッケル、アルミのうち少なくとも1種を主成分とする。このうち銅を主成分とする金属を用いることが、配線回路層17の低抵抗化と耐マイグレーション性のために、最も望ましい。
【0041】
次に、図4(h)に示すように、レジスト13を剥離する。なお、必要に応じて、絶縁層10の表面を研磨することで面一となり、表面が平坦な配線基板を作製できる。
【0042】
上記の図3(a)から図4(h)に示した行程によって形成した単層の配線基板は、必要に応じて積層し、図4(i)に示すように、多層化することも可能である。
【0043】
なお、上述の製造方法のみによらず、例えば、コア基板を有する配線基板では、以下の構造も可能である。
【0044】
例えば、本発明の配線基板は、図2に示すようなコア基板Bと表面多層配線層Cからなる構造とする可能である。この配線基板は、少なくとも有機樹脂を含有する絶縁層4が複数積層され、絶縁層4間には配線回路層5が設けられ、絶縁層4を挟んで設けられた配線回路層5を接続するために、絶縁層4を貫通するようにビア6が設けられたコア基板Bと、コア基板B表面に設けられた表面絶縁層7と表面配線回路層8とビア9とからなる表面多層配線層Cとからなり、表面多層配線層Cはコア基板Bの少なくとも一方の表面に設けられている。
【0045】
なお、ビア9は、図1の配線基板と同様に、ビアホール9a内に金属粉末を充填してなるものか、あるいはめっきにより導通をとるものである。
【0046】
ここで、図2に示した表面多層配線層Cに設けられた表面配線回路層8は、表面多層配線層Cの各層において、表面配線回路層8が表面絶縁層7に埋設された形態で配線基板を構成する。表面配線回路層8に用いられる金属には、例えば、金、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1種を含む低抵抗金属が好適に使用される。低抵抗金属の幅、言い換えれば表面配線回路層8の幅は0.5〜20μmが良く、望ましくは1〜10μmが良い。この低抵抗金属の幅を1μmより大きくすることで表面配線回路層8の抵抗を低くでき、また10μmより小さくすることで、表面配線回路層8の間隔を狭めることができるため、高密度配線化が可能となる。
【0047】
さらに、図2の表面多層配線層Cにおける表面絶縁層7には、エポキシ樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル樹脂)、BTレジン(ビスマレイドトリアジン)、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミノビスマレイミド樹脂、または液晶ポリマー、熱硬化性樹脂と無機物フィラーの複合材料などが好適に用いられる。
【0048】
また、図2において、コア基板Bに用いられる絶縁層4には、高強度のコア基板Bを作製できるため、ガラス繊維の織布、不織布など任意の性状のものに、絶縁層1と表面多層配線層Cにおける絶縁層7とで用いた耐熱性の有機樹脂、たとえばエポキシ樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル樹脂)、BTレジン(ビスマレイミドトリアジン)、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミノビスマレイミド樹脂、または液晶ポリマー、熱硬化性樹脂と無機物フィラーの複合材料などが好適に用いられる。
【0049】
また、コア基板Bの絶縁層4に用いられる繊維体としては、上記のガラス繊維の他に、織布、不織布など任意の性状のものが用いられ、特に、液晶ポリマーを含有する絶縁層4を用いることが、コア基板Bの強度を高め、熱膨張係数を低くでき、電気素子との接続信頼性を高くできる点で最も望ましい。
【0050】
さらに、コア基板Bの配線回路層5は、例えば、金、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1種を含む低抵抗金属の電解金属箔が好適に使用される。この電解金属箔の厚みは1〜35μmが良く、望ましくは5〜18μmが良い。この電解金属箔の厚み、言い換えれば配線回路層5の厚みを5μm以上とすることで、配線の抵抗率を低くすることができる。また18μm以下とすることで、積層時のコア基板Bの変形を抑制できる。
【0051】
さらに、コア基板Bのビア6を、金属粉体を充填して形成する場合には、例えば、ビアホール6aに充填する導体ペーストとしては、配線回路層5を形成する金属と同じ金属の粉末にエポキシ、セルロース等の樹脂成分を添加し、酢酸ブチルなどの溶媒によって混練したものが使用される。この導体ペーストは、ビアホール6aへの充填後、溶剤を乾燥させるか、はじめから無溶剤であることが望ましい。また、ビア6の低抵抗化とビアホール6a上部、底部の配線回路層5との接続性向上のために、前記金属粉末に鉛や錫を含む低融点金属を含有させることが望ましい。
【0052】
また、コア基板Bのビアホール6aにおいて、無電解めっきによって電気的に導通を取ることもできる。その場合には、形成するビアホール6a壁面のめっき皮膜は、金、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1種を含む金属をもちいることが、低抵抗である点で望ましい。
【0053】
図2のコア基板Bは、多層配線基板としての強度を保つために、内部にガラス織布などの強化材を含有しており、表面多層配線層Cと比較して配線密度が低くなっている。一方、表面多層配線層Cは多層配線基板を高密度配線化するために、コア基板Bの表面に設けられており、コア基板Bと比較して、微細な配線が施されている。
【0054】
このようなコア基板Bを有する構造の配線基板の場合、図5(a)に示すように、まずコア基板B上に表面多層配線層Cを形成するにあたって、絶縁層20にUV−YAGレーザ、エキシマレーザ、CO2レーザ、フェムト秒レーザなどのレーザ加工機で穴開け加工を施し、ビアホール21を形成する。そして、図5(b)に示すように、そのビアホール21内に金属粉末を含有する導体ペーストを充填してビア22を形成する。
【0055】
次に、図5(b)の半硬化状絶縁層20のビア22の片端あるいは両端部に電解金属箔からなる配線回路層24を埋設させる。本発明では、この配線回路層24の形成を、あらかじめ樹脂フィルム上にラミネートした電解金属箔をエッチングして作製した配線回路層24の転写によって行う。
【0056】
配線回路層24の形成には、例えば、まず、適当な樹脂フィルム23の表面にめっき法などによって作製された銅、金、銀、アルミニウム等から選ばれる1種または2種以上の合金からなる厚さ1〜35μmの電解金属箔を接着し、その電解金属箔の表面に所望の配線パターンの鏡像パターンとなるようにレジスト層を付設した後、エッチング、レジスト除去によって所定の配線回路層24の鏡像の配線回路層24を形成する。
【0057】
樹脂フィルム23としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、塩化ビニル、ポリプロピレン等公知のものが使用できる。樹脂フィルム23の厚みは10〜100μmが適当であり、望ましくは25〜50μmが良い。樹脂フィルム23の厚みを10μmより大きくすることで、樹脂フィルム23の変形や折れ曲がりが発生しにくくなり、配線回路層24の断線が防止できる。また、樹脂フィルム23の厚みを100μm以下とすることで、フィルムの柔軟性を維持することができ、樹脂フィルム23の剥離が容易となる。また、樹脂フィルム23表面に電解金属箔を接着するための接着剤としては、アクリル系、ゴム系、シリコン系、エポキシ系等公知の接着剤が好適に用いられる。
【0058】
また、配線回路層24を形成するためには、あらかじめ表面粗さ(Ra)が0.2μm以上の電解金属箔を樹脂フィルム23に貼り合わせた方が絶縁層20の樹脂をエッチング処理で水分に曝すことがないので吸水率を低くできる。
【0059】
この時、電解金属箔にはカップリング処理を施さない方が、電解金属箔を転写後のフィルムから剥離しやすい。
【0060】
次に、上記のようにして作製された配線回路層24を具備する樹脂フィルム23を作製し、これらを図5(c)に示すように、ビア22が形成された絶縁層20の片面あるいは両面に積層する。
【0061】
そして、図5(d)に示すように、その積層物を60〜150℃で加熱し、10〜500kg/cm2で加圧した後、樹脂フィルム23を剥がすことにより、図5(e)に示すような、絶縁層20の片面あるいは両面に、配線回路層24が埋設された配線シートaを作製することができる。
【0062】
このように、配線シートaの形成にあたって、必要に応じて絶縁層20の両面に配線回路層24が形成された樹脂フィルム23を積層し圧着することにより、配線基板における2層の配線回路層24の転写工程を同時に行うことができる。
【0063】
また、上記のようにして作製した配線シートaの表面に埋設された配線回路層24のうち、内部に位置する配線回路層24に対して粗化処理を行い、配線回路層24の表面粗さ(Ra)を0.2μm、特に0.4μm以上となるようにすることが望ましい。
【0064】
そして、図5(f)に示すように、上記の工程を経て作製された配線シートa〜cを積層して一体化した後、これらを絶縁層20の熱硬化性樹脂が完全に硬化するように、200〜260℃の温度と、20〜60kg/cm2の圧力で、0.5〜6時間、加熱することにより、コア基板Bを作製することができる。
【0065】
次に、コア基板Bの表面に表面配線層Cを形成する。まず、図6(g)に示すように、コア基板Bの表裏面に表面絶縁層25を積層する。
【0066】
この表面絶縁層25をコア基板Bに積層した後、位置合わせして、レーザ穴開け加工機により、穴開けし、金属粉末を含有する導体ペーストを充填するか、無電解めっきによって電気的導通をとることで、ビア34を形成する。ここで、導体ペーストは、錫、鉛、ビスマス、インジウムなどの低融点金属を少なくとも1種含むもの、またはその合金であることが望ましく、これらの低融点金属は加圧、加熱によってビア34上部と底部の金属24に濡れるか、金属の種類によってはその金属24に拡散するものである。さらに、図6(g)においては、図3で示した配線回路層形成プロセスと同様に、表面にレジスト26を塗布してある。
【0067】
次に、図6(h)に示すように、表面配線層Cの表面配線回路層の加工においては、図1の配線回路層2を形成した図3の方法と同様に、レジスト26塗布後、加熱、配線回路層形状を表面に加工したプレス型27を押し当てて加圧した後、図6(i)に示すように、プレス型27をリリースする。プレスの条件は、図3に示したプレスと同様である。その後、配線回路層を図6(j)〜(m)の工程で形成する。それぞれの条件は、図3に示した方法と同様である。
【0068】
尚、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、表面配線層Cの表面にソルダレジストを設けてもよい。
【0069】
【実施例】
実施例
コア基板B用絶縁層20には、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)系プリプレグを用いた。絶縁層20は、0.4μmになるようにプリプレグを複数枚積層し、その後、絶縁層20上に、12μm厚の配線回路層24が設けられた樹脂フィルム23の配線回路層24側を当接させ、120℃の温度で、50kg/cm2に3分加圧した後、樹脂フィルム23を剥離して絶縁層20に配線回路層24を転写させた。これを所定回数繰り返し、コア基板Bとした。
【0070】
粗化処理をした銅箔表面に表面配線層Cに用いる表面用絶縁シートに従来周知のエポキシ系絶縁樹脂をラミネートし、10kgf/cm2の圧力で仮圧着した後、180℃で1時間、硬化した。
【0071】
次に、表面用絶縁シート25に、CO2レーザ加工機を用いて、直径60μmの有底ビアホールを形成した。その後、有底ビアホール内に銀をメッキした銅粉末を含む銅ペーストを充填してビア34を形成した。
【0072】
この銅ペーストは、平均粒径が5.3μmのAg被覆Cu粉末で(銀含有量3重量%)で、低融点金属にSnを用いた。銅ペースト中の樹脂成分はトリアリルイソシアネート18重量%、トリアリルイソシアネートプレポリマー2重量%で、導電性金属粉末が80重量%である。
【0073】
一方、表面用配線回路層28は下記のように作製した。
【0074】
まず、ビアホールに銅ペーストを埋め込んだ配線基板表面に、PMMAレジスト薄膜26を200μmの厚さでスピンコート法により塗布する。その後、125℃に加熱しながら、表面にフッ素系の離型剤(剥離剤)を塗布したSiO2のプレス型27で、10MPaの圧力で加圧した。プレス型27によって転写された配線回路層28の配線幅は、5μm、10μm、20μmの配線回路層形状である。
【0075】
プレス後に、70℃まで配線基板とプレス型27を冷却した後、酸素の反応性イオンエッチングによって、プレス部に形成されたレジスト凹部の、配線回路層の溝の底部をドライエッチングする。ドライエッチングの条件は、反応器内の圧力が50mTorr以下で、印加する電力は13.56kHzとした。プレス部に形成されたレジスト凹部の、配線回路層の溝の底部を充分に除去し、さらにエッチングを進めることで、配線基板表面の絶縁樹脂に、深さ方向に15μmの溝35を形成した。
【0076】
その後、配線回路層の溝35が形成された配線基板の表面に、スパッタ法によって、銅薄膜を蒸着した。
【0077】
さらに、配線基板表面に、硫酸銅・ロッセル塩・ホルマリン・EDTAナトリウム塩・安定剤等から成る60℃の無電解めっき液に浸漬し、浸漬時間を調整することで、配線基板表面の配線回路層の溝35に15μmの厚みの無電解銅めっき28aを施した。その後、配線基板の反対側の面にも、同様な方法によって、配線パターンの形成を試みた。
【0078】
さらに、レジストを除去し、配線基板表面に埋設された形態の配線幅が5μm、10μm、20μmの配線回路層28を有する配線基板を作製した。
【0079】
評価方法
評価方法として、上記の方法で作製した配線基板について、各配線回路層28のオープン、ショートを検査した。次に、HAST(130℃、85RH%、5.5V)で絶縁性を評価した。ここで実施例として、本発明の範囲外の試料作製を含め、配線幅、配線厚み、加圧圧力、レジストの熱膨張係数、レジストの加圧収縮率の各項目について比較した。ただし、このとき、配線幅以外の項目では、各試料の配線幅は10μmに固定して検査した。
【0080】
また、コア基板Bに表面用絶縁層25を積層、硬化した後に、セミアディティブ法によって、本実施例と同様の配線幅が5μm、10μm、20μmの配線回路層を有する配線基板を、比較例として作製した。なお、評価においては、配線幅を変化させた評価以外では、配線幅は10μmに統一して、検査を行った。評価結果を表1〜5に示す。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】
表1〜5に示すように、本発明の範囲外のセミアディティブ法によって、比較例として作製した試料No.6〜10、No.16〜20、No.26〜30、No.34〜36、No.43〜47は、全ての試料でショートが発生した。したがってHAST試験には供することができなく、もとより信頼性に乏しいことが判った。
【0087】
一方、本発明の範囲内の試料No.2〜4では、配線回路層幅が0.5μm、10μm、20μmのいずれの試料でも、オープン不良、ショート不良は発生していない。HAST試験において400時間経過後も十分な絶縁性を維持しており、高い信頼性を有することが判った。しかし、本発明の範囲外の試料では、No.1でオープン不良が発生している。また、本発明の範囲外の試料No.5では、HAST試験において400時間経過後も十分な絶縁性を維持しているが、配線密度は試料No.2〜4に比較して、高密度とはいえない。
【0088】
また、配線回路層の厚みの違いについては、本発明の範囲内の試料No.12〜14では、HAST試験をパスし、高い信頼性を有している。しかし、本発明の範囲外の試料では、No.11でオープン、ショートの不良の発生は見られないものの、配線回路層の厚みが薄いため、HAST試験で350時間経過後に短絡が起き、不良となった。また、No.15では、オープン、ショートの不良の発生は見られないものの、若干、配線基板が厚くなり、また、配線層の形成に時間がかかった。
【0089】
さらに、レジストにプレス型を押し当てながら加圧するときの、加圧圧力を操作したとき、本発明の範囲内の試料No.21〜25において、配線回路層幅が10μmのとき、いずれの試料でも、オープン不良、ショート不良は発生していない。また、HAST試験において400時間経過後も十分な絶縁性を維持しており、高い信頼性を有していた。しかし、本発明の範囲外の試料No.21では、配線層の形状に若干のムラが観察された。また、試料No.25では、高い加圧圧力によって、プレス型の一部が破損した。
【0090】
次に、レジストの熱膨張係数を変化させた本発明の範囲内の試料No.31〜33は、HAST試験で400時間経過後でも絶縁性を有していた。しかし、試料No.33では、形状に若干のムラが観察された。
【0091】
また、レジストの加圧収縮率を変化させた本発明の試料No.38〜42は、HAST試験で400時間経過後でも十分な絶縁性を有しており、高い信頼性を有していた。しかし、試料No.38では、プレス型の破損が起こった。また、No.42では、配線層の形状に若干のムラが観察された。
【0092】
【発明の効果】
叙上のように、本発明によれば配線基板の配線回路層の形成において、絶縁樹脂表面にレジストを塗布し、加熱後に配線回路層の形状を凸型にもったプレス型を加圧し、転写された配線回路層の底部にドライエッチングによって絶縁樹脂表面まで溝を形成し、その後、溝に導電性金属を形成してから、レジストを除去する方法によって作製された配線基板において、微細に加工したプレス型の、配線回路層の転写と、配線基板に垂直方向にドライエッチングができることによって、従来のセミアディティブ法では困難であった20μm以下の配線回路層幅を有する配線基板の作製を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の一例を説明するための横断面図である。
【図2】本発明のコア基板表面に表面多層配線層を形成した配線基板の一例を説明するための横断面図である。
【図3】本発明の配線基板の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図4】本発明の配線基板の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図5】本発明の配線基板の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図6】本発明の配線基板の他の形態の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図7】本発明の配線基板の他の形態の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【符号の説明】
A・・・配線基板
B・・・コア基板
C・・・表面多層配線層
1・・・絶縁層
2・・・配線回路層
3・・・ビア
4・・・コア基板の絶縁層
5・・・コア基板の配線回路層
6・・・コア基板のビア
7・・・表面用絶縁シート
8・・・表面多層配線層のビアホール
9・・・表面配線回路層
Claims (9)
- 少なくとも有機樹脂を含む絶縁層と、該絶縁層の少なくとも一方の表面に埋設された配線回路層と、前記絶縁層を貫通して形成されたビアとを具備する配線基板において、配線基板の表面の絶縁層に埋設された配線回路層の幅が0.5〜20μmであることを特徴とする配線基板。
- 配線回路層の層厚みが、配線回路層の幅の0.5〜5倍であることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
- 配線回路層が、銅、銀、金、ニッケル、アルミのうち少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の配線基板。
- 絶縁層が、熱硬化性樹脂、液晶ポリマー、熱硬化樹脂中に無機フィラーを分散させた複合材料のうち1種以上からなる材料であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の配線基板。
- (a)少なくとも有機樹脂を含む絶縁層の少なくとも片側に、熱可塑性樹脂からなるレジストを形成する工程と、
(b)(a)配線回路層形状が凸型に加工されたプレス型のプレス面を前記レジストに押圧して、前記レジスト表面に配線回路層形状の凹型を形成する工程と、
(c)ドライエッチングによって、前記配線回路層形状の凹型のレジストと、その下部の前記絶縁層の一部を除去し、配線回路層形状の溝を形成する工程と、
(d)前記溝に、銅、銀、金、ニッケル、アルミのうち少なくとも1種を主成分とする導電性金属を形成した後、前記レジストを除去する工程と、
を具備することを特徴とする配線基板の製造方法。 - プレス型が、セラミックスからなることを特徴とする請求項5に記載の配線基板の製造方法。
- プレス型の少なくともレジストに接する面が、SiC、AlN、SiO2、Al2O3から選ばれるセラミックスを主成分とすることを特徴とする請求項5又は6記載の配線基板の製造方法。
- プレス型を、400〜3000psiの圧力でレジストに押し当てて加圧することを特徴とする請求項5乃至7のうちいずれかに記載の配線基板の製造方法。
- レジストの熱膨張係数が、100×10−6/℃より小さく、加圧収縮率が1〜50×10−7/psiであることを特徴とする請求項5乃至8のうちいずれかに記載の配線基板の製造方法。
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