JP2004179316A - 貫通型コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】製造過程における外部端子の形成工程の簡素化を図ることができる貫通型コンデンサを提供することを目的とする。
【解決手段】誘電体シート11を複数層積層してなる直方体状の積層体10の内部に、前記誘電体シート11を介して内部電極41と、接地電極51とを交互に配設するとともに、前記両電極41、51のそれぞれの導出部に接続される外部端子である入出力端子31、32と、接地端子33とを前記直方体状の積層体10の相対する2端面側にのみ配設する。
【選択図】 図1
【解決手段】誘電体シート11を複数層積層してなる直方体状の積層体10の内部に、前記誘電体シート11を介して内部電極41と、接地電極51とを交互に配設するとともに、前記両電極41、51のそれぞれの導出部に接続される外部端子である入出力端子31、32と、接地端子33とを前記直方体状の積層体10の相対する2端面側にのみ配設する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貫通型コンデンサに関し、特にその製造過程における外部端子の形成工程の簡素化を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】貫通型コンデンサは、残留インダクタンスが極めて小さいため、高周波ノイズ除去効果に優れている。このため、比較的ノイズ成分の強い高周波回路やデジタル回路等のインピーダンスの高い回路に多用される。
【0003】ところで、従来の貫通型コンデンサとしては、例えば図9および図10に示すように、複数の誘電体シート11が積層された積層体10内に、この誘電体シート11間に配置された矩形状の内部電極24と、誘電体シート11間に配置された十文字状の内部電極25とが交互に積層配置されている。前記矩形状の内部電極24の長辺側の両端は、積層体10の長辺側の端面にそれぞれ導出されており、その端面に矩形状の内部電極24と接続した外部端子である入出力端子31、32が形成されている。また、十文字状の内部電極25の縦または横棒のいずれか一方は、積層体1の前記入出力端子31、32が形成された端面とは異なる他の一対の端面である短辺側に導出されており、その端面に十文字状の内部電極25と接続した同じく外部端子である接地端子33を形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−124956号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記特許文献1記載の構成では、図からも明らかなように、貫通型コンデンサ1は、積層体10の外部に形成する外部端子である入出力端子31、32および接地端子33が前後左右の4面に位置するため、その製造過程において外部端子形成を4回行わなければならず、製造工程が煩雑であるとともに時間がかかり、勢い高価なものとなる、などといった課題があった。
【0006】本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、その製造過程における外部端子の形成工程の簡素化を図ることができる貫通型コンデンサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明では、誘電体シートを複数層積層してなる直方体状の積層体の内部に、前記誘電体シートを介して内部電極と、接地電極とを交互に配設するとともに、前記両電極のそれぞれの導出部に接続される入出力端子と、接地端子とを前記直方体状積層体の相対する2端面側にのみ配設するように形成する。
【0008】請求項2記載の発明では、前記内部電極および接地電極を、それぞれ凹字形状に形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部として互いに逆方向となるように配設した請求項1記載の貫通型コンデンサである。
【0009】請求項3記載の発明では、前記内部電極および接地電極を、それぞれクランク形状でその両端の突出端が互いに逆向きとなるように形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部としてなり、これら両電極を非対称となるように配設した請求項1記載の貫通型コンデンサである。
【0010】請求項4記載の発明では、前記内部電極をH字形状に、接地電極を十字形状にそれぞれ形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部とした請求項1記載の貫通型コンデンサである。
【0011】請求項5記載の発明では、前記内部電極を十字形状に、接地電極をH字形状にそれぞれ形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部とした請求項1記載の貫通型コンデンサである。
【0012】請求項6記載の発明では、前記一対の入出力端子間または入出力端子と接地端子との間に、切り欠き部を形成してなる請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の貫通型コンデンサ。
【0013】請求項1記載の発明の構成によれば、積層体の外部に形成する外部端子である入出力端子および接地端子が直方体の前後または左右のいずれかの2面となるため、その製造過程における外部端子形成は2回で済み、製造工程の簡素化が図れるとともに、製造時間が短縮され、安価なものとなる。
【0014】請求項2記載の発明の構成によれば、内部電極と接地電極とは、同一パターンのものを形成し、その配設方向のみを考慮すればよいので、電極を形成するパターンが1つのパターンで良く、電極パターンの削減および標準化が図れる。
【0015】請求項3記載の発明の構成によれば、一対の入出力端子の一方と接地端子とが同一面に位置するので、この種貫通型コンデンサを基板上に載置する際の基板上に電極を集中して配置できるので基板上の回路パターンの集積効率が向上する。
【0016】同様に、請求項4および請求項5記載の発明の構成によれば、一対の入出力端子と接地端子とが2つの面のいずれの面にも位置するので、この種貫通型コンデンサを基板上に載置する際の基板上に電極を集中して配置できるので基板上の回路パターンの集積効率が向上する。
【0017】更に、請求項6記載の発明の構成によれば、切り欠き部があるため、一対の入出力端子間または入出力端子と接地端子との間の沿面絶縁距離が増し、この間における短絡事故などの危惧がなくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1乃至図4に基づき説明する。
【0019】図1は本発明の一実施の形態による貫通型コンデンサの外観斜視図、図2はその概略構成を示す平面図、図3は分解斜視図、図4は製作過程での積層体の平面図である。
【0020】本発明に係る貫通型コンデンサ1は、複数の誘電体シート11が積層された直方体状の積層体10と、誘電体シート11間に配置された凹字形状の内部電極41と、誘電体シート11間に配置された凹字形状の接地電極51とが互いに逆方向となるように交互に積層配置されている。そして、これら凹字形状の内部電極41の突出端4aと、凹字形状の接地電極51の突出端5aとは、互いに逆方向の端面まで導出され、これら突出端4aおよび突出端5aを外部端子である入出力端子31、32および接地端子33と接続される導出部とし、該部分に入出力端子31、32および接地端子33が外部端子としてそれぞれ形成されている。
【0021】6は、前記一対の入出力端子31、32間および接地端子33との間に形成された切り欠き部で、前記入出力端子31、32および接地端子33を形成する以前、すなわち、図4に示すような積層体10を形成した状態で、焼結前に切断加工するのが好ましい。この切り欠き部6により、一対の入出力端子31、32間の沿面絶縁距離が増し、この間における短絡事故などの危惧がなくなる。従って、切り欠き部6は、当該使用目的にあわせて適宜な大きさや形状とすればよい。
【0022】このような貫通型コンデンサ1を製造するには、例えばチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどの未焼成の誘電体シート11上に、焼成温度に耐え得る金属材料、例えば金、白金、パラジウム、ニッケルもしくはこれらの合金またはこれらと銀との合金微粉末を導電成分とする導電性ペーストを、スクリーン印刷等の手段によって、凹字形状のパターンとなるように塗布してグリーンシート形成し、このグリーンシートをその形状が互いに逆方向になるように交互に積層して凹字形状の内部電極41および凹字形状の接地電極51と成し、積層体10を構成する。そして、この状態で必要に応じて、前記切り欠き部6を形成する。その後、この積層体10を焼成する。そして、焼成後の積層体10の入出力端子31、32および接地端子33を形成する部分に、銀ペーストまたは銅等の卑金属ペーストを塗布した後、焼付けて入出力端子31、32および接地端子33を形成する。
【0023】以上のような実施の形態では、積層体10の外部に形成する外部端子である入出力端子31、32および接地端子33が積層体10の前後または左右のいずれかの2面のみに位置するため、これら端子を形成する工程は、2回で済み、製造時間が短縮される。更に、凹字形状の内部電極41と凹字形状の接地電極51とは、同一パターンのものを形成し、その配設方向のみを考慮すればよいので、電極を形成するパターンが1つのパターンで良く、電極パターンの削減および標準化が図れる。
【0024】次に、図5および6に示す本発明の他の実施の形態をについて説明する。図5は本発明の他の実施の形態による貫通型コンデンサの概略構成を示す平面図、図6は図5に示す貫通型コンデンサの分解斜視図である。なお、図5および図6において図1乃至図4と同じ符号を付した部分は、略同一のものを示す。以下相違点を中心に説明する。
【0025】この実施の形態では、誘電体シート11間には、クランク形状の内部電極42と、同じくクランク形状の接地電極を52とがその突出端4aと突出端5aとが互いに逆方向となるように交互に積層配置されている。そして、これらクランク形状の内部電極42の突出端4aと、クランク形状の接地電極52の突出端5aとは、互いに逆方向の端面まで導出され、これら突出端4aおよび突出端5aを入出力端子31、32および接地端子33と接続される導出部とし、該部分に入出力端子31、32および接地端子33がそれぞれ形成されている。
【0026】以上のような実施の形態では、積層体10の外部に形成する外部端子である入出力端子31、32および接地端子33が積層体10の前後または左右のいずれかの2面のみに位置するため、これら外部端子を形成する工程は、2回で済み、製造時間が短縮される。また、切り欠き部6があるため、入出力端子間31、32と接地端子33との間の沿面絶縁距離が増し、この間における短絡事故などの危惧がなくなる。更に、一対の入出力端子31、32の一方と接地端子33とが同一面に位置するので、この種の貫通型コンデンサを図示しない基板上に載置する際に実装される電極を集中して配置することが可能となり基板上の回路パターンの集積効率が向上する。
【0027】次に、図7および8に示す本発明の更に他の実施の形態をについて説明する。図7は本発明の更に他の実施の形態による貫通型コンデンサの概略構成を示す平面図、図8は図7に示す貫通型コンデンサの分解斜視図である。なお、図7および図8において図1乃至図4と同じ符号を付した部分は、略同一のものを示す。以下相違点を中心に説明する。
【0028】この実施の形態では、誘電体シート11間には、H字形状の内部電極43と、十字形状の接地電極を53とが交互に積層配置されている。そして、前記H字形状の内部電極43の突出端4aが端面まで導出されるとともに、十字形状の接地電極53の前記H字形状の内部電極43の突出端4aと同じ方向にある縦棒または横棒の一方、図示例では縦棒側の突出端5aが積層体10の端面まで導出され、これら突出端4aおよび突出端5aを入出力端子31、32および接地端子33と接続される導出部とし、該部分に入出力端子31、32および接地端子33がそれぞれ形成されている。
【0029】以上のような実施の形態では、積層体10の外部に形成する入出力端子31、32および接地端子33が積層体10の前後または左右のいずれかの2面のみに位置するため、これら端子を形成する工程は、2回で済み、製造時間が短縮される。また、切り欠き部6があるため、入出力端子間31、32と接地端子33との間の沿面絶縁距離が増し、この間における短絡事故などの危惧がなくなる。更に、一対の入出力端子31、32と接地端子33とが同一面に位置するので、この種の貫通型コンデンサを図示しない基板上に載置する際に実装される電極を集中して配置することが可能となり基板上の回路パターンの集積効率が向上する。
【0030】なお、図示しないが上述した本発明の更に他の実施の形態では、内部電極としてH字形状に、接地電極として十字形状に形成したものを用いたが、これに代えて、内部電極として十字形状に、接地電極としてH字形状に形成したものを用い、それぞれの突出端を直方体状の積層体の相対する2端面側にのみ導出し、上述したもの同様、これら突出端を入出力端子および接地端子と接続される導出部とし、該部分に入出力端子および接地端子を形成しても良いのは勿論である。このよう構成によっても、前述した実施の形態と略同様の作用効果を奏する。
【0031】また、上述した各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明の構成によれば、積層体の外部に形成する外部端子である入出力端子および接地端子が直方体の前後または左右のいずれかの2面となるため、その製造過程における外部端子形成は2回で済み、製造工程の簡素化が図れるとともに、製造時間が短縮され、安価なものになる、という効果を奏する。
【0033】請求項2記載の発明の構成によれば、内部電極と接地電極とは、同一パターンのものを形成し、その配設方向のみを考慮すればよいので、電極を形成するパターンが1つのパターンで良く、電極パターンの削減および標準化が図れる。
【0034】請求項3記載の発明の構成によれば、一対の入出力端子の一方と接地端子とが同一面に位置するので、この種貫通型コンデンサを基板上に載置する際、その配置構成に融通が利き、実用上好ましい。
【0035】同様に、請求項4および請求項5記載の発明の構成によれば、一対の入出力端子と接地端子とが2つの面のいずれの面にも位置するので、この種貫通型コンデンサを基板上に載置する際、その配置構成に融通が利き、実用上好ましい。
【0036】更に、請求項6記載の発明の構成によれば、切り欠き部があるため、一対の入出力端子間または入出力端子と接地端子との間の沿面絶縁距離が増し、この間における短絡事故などの危惧がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による貫通型コンデンサの外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態による貫通型コンデンサの概略構成を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態による貫通型コンデンサの分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態による貫通型コンデンサの製作過程での積層体の平面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態による貫通型コンデンサの概略構成を示す平面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態による貫通型コンデンサの分解斜視図である。
【図7】本発明の更に他の実施の形態による貫通型コンデンサの概略構成を示す平面図である。
【図8】本発明の更に他の実施の形態による貫通型コンデンサの分解斜視図である。
【図9】従来の貫通型コンデンサの外観斜視図である。
【図10】従来の貫通型コンデンサの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 貫通型コンデンサ
10 積層体
11 誘電体シート
31 入出力端子
32 入出力端子
33 接地端子
41 凹字形状の内部電極
42 クランク形状の内部電極
43 H字形状の内部電極
4a 突出端
51 凹字形状の接地電極
51 クランク形状の接地電極
52 十字形状の接地電極
5a 突出端
6 切り欠き部
【発明の属する技術分野】本発明は、貫通型コンデンサに関し、特にその製造過程における外部端子の形成工程の簡素化を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】貫通型コンデンサは、残留インダクタンスが極めて小さいため、高周波ノイズ除去効果に優れている。このため、比較的ノイズ成分の強い高周波回路やデジタル回路等のインピーダンスの高い回路に多用される。
【0003】ところで、従来の貫通型コンデンサとしては、例えば図9および図10に示すように、複数の誘電体シート11が積層された積層体10内に、この誘電体シート11間に配置された矩形状の内部電極24と、誘電体シート11間に配置された十文字状の内部電極25とが交互に積層配置されている。前記矩形状の内部電極24の長辺側の両端は、積層体10の長辺側の端面にそれぞれ導出されており、その端面に矩形状の内部電極24と接続した外部端子である入出力端子31、32が形成されている。また、十文字状の内部電極25の縦または横棒のいずれか一方は、積層体1の前記入出力端子31、32が形成された端面とは異なる他の一対の端面である短辺側に導出されており、その端面に十文字状の内部電極25と接続した同じく外部端子である接地端子33を形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−124956号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記特許文献1記載の構成では、図からも明らかなように、貫通型コンデンサ1は、積層体10の外部に形成する外部端子である入出力端子31、32および接地端子33が前後左右の4面に位置するため、その製造過程において外部端子形成を4回行わなければならず、製造工程が煩雑であるとともに時間がかかり、勢い高価なものとなる、などといった課題があった。
【0006】本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、その製造過程における外部端子の形成工程の簡素化を図ることができる貫通型コンデンサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明では、誘電体シートを複数層積層してなる直方体状の積層体の内部に、前記誘電体シートを介して内部電極と、接地電極とを交互に配設するとともに、前記両電極のそれぞれの導出部に接続される入出力端子と、接地端子とを前記直方体状積層体の相対する2端面側にのみ配設するように形成する。
【0008】請求項2記載の発明では、前記内部電極および接地電極を、それぞれ凹字形状に形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部として互いに逆方向となるように配設した請求項1記載の貫通型コンデンサである。
【0009】請求項3記載の発明では、前記内部電極および接地電極を、それぞれクランク形状でその両端の突出端が互いに逆向きとなるように形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部としてなり、これら両電極を非対称となるように配設した請求項1記載の貫通型コンデンサである。
【0010】請求項4記載の発明では、前記内部電極をH字形状に、接地電極を十字形状にそれぞれ形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部とした請求項1記載の貫通型コンデンサである。
【0011】請求項5記載の発明では、前記内部電極を十字形状に、接地電極をH字形状にそれぞれ形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部とした請求項1記載の貫通型コンデンサである。
【0012】請求項6記載の発明では、前記一対の入出力端子間または入出力端子と接地端子との間に、切り欠き部を形成してなる請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の貫通型コンデンサ。
【0013】請求項1記載の発明の構成によれば、積層体の外部に形成する外部端子である入出力端子および接地端子が直方体の前後または左右のいずれかの2面となるため、その製造過程における外部端子形成は2回で済み、製造工程の簡素化が図れるとともに、製造時間が短縮され、安価なものとなる。
【0014】請求項2記載の発明の構成によれば、内部電極と接地電極とは、同一パターンのものを形成し、その配設方向のみを考慮すればよいので、電極を形成するパターンが1つのパターンで良く、電極パターンの削減および標準化が図れる。
【0015】請求項3記載の発明の構成によれば、一対の入出力端子の一方と接地端子とが同一面に位置するので、この種貫通型コンデンサを基板上に載置する際の基板上に電極を集中して配置できるので基板上の回路パターンの集積効率が向上する。
【0016】同様に、請求項4および請求項5記載の発明の構成によれば、一対の入出力端子と接地端子とが2つの面のいずれの面にも位置するので、この種貫通型コンデンサを基板上に載置する際の基板上に電極を集中して配置できるので基板上の回路パターンの集積効率が向上する。
【0017】更に、請求項6記載の発明の構成によれば、切り欠き部があるため、一対の入出力端子間または入出力端子と接地端子との間の沿面絶縁距離が増し、この間における短絡事故などの危惧がなくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1乃至図4に基づき説明する。
【0019】図1は本発明の一実施の形態による貫通型コンデンサの外観斜視図、図2はその概略構成を示す平面図、図3は分解斜視図、図4は製作過程での積層体の平面図である。
【0020】本発明に係る貫通型コンデンサ1は、複数の誘電体シート11が積層された直方体状の積層体10と、誘電体シート11間に配置された凹字形状の内部電極41と、誘電体シート11間に配置された凹字形状の接地電極51とが互いに逆方向となるように交互に積層配置されている。そして、これら凹字形状の内部電極41の突出端4aと、凹字形状の接地電極51の突出端5aとは、互いに逆方向の端面まで導出され、これら突出端4aおよび突出端5aを外部端子である入出力端子31、32および接地端子33と接続される導出部とし、該部分に入出力端子31、32および接地端子33が外部端子としてそれぞれ形成されている。
【0021】6は、前記一対の入出力端子31、32間および接地端子33との間に形成された切り欠き部で、前記入出力端子31、32および接地端子33を形成する以前、すなわち、図4に示すような積層体10を形成した状態で、焼結前に切断加工するのが好ましい。この切り欠き部6により、一対の入出力端子31、32間の沿面絶縁距離が増し、この間における短絡事故などの危惧がなくなる。従って、切り欠き部6は、当該使用目的にあわせて適宜な大きさや形状とすればよい。
【0022】このような貫通型コンデンサ1を製造するには、例えばチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどの未焼成の誘電体シート11上に、焼成温度に耐え得る金属材料、例えば金、白金、パラジウム、ニッケルもしくはこれらの合金またはこれらと銀との合金微粉末を導電成分とする導電性ペーストを、スクリーン印刷等の手段によって、凹字形状のパターンとなるように塗布してグリーンシート形成し、このグリーンシートをその形状が互いに逆方向になるように交互に積層して凹字形状の内部電極41および凹字形状の接地電極51と成し、積層体10を構成する。そして、この状態で必要に応じて、前記切り欠き部6を形成する。その後、この積層体10を焼成する。そして、焼成後の積層体10の入出力端子31、32および接地端子33を形成する部分に、銀ペーストまたは銅等の卑金属ペーストを塗布した後、焼付けて入出力端子31、32および接地端子33を形成する。
【0023】以上のような実施の形態では、積層体10の外部に形成する外部端子である入出力端子31、32および接地端子33が積層体10の前後または左右のいずれかの2面のみに位置するため、これら端子を形成する工程は、2回で済み、製造時間が短縮される。更に、凹字形状の内部電極41と凹字形状の接地電極51とは、同一パターンのものを形成し、その配設方向のみを考慮すればよいので、電極を形成するパターンが1つのパターンで良く、電極パターンの削減および標準化が図れる。
【0024】次に、図5および6に示す本発明の他の実施の形態をについて説明する。図5は本発明の他の実施の形態による貫通型コンデンサの概略構成を示す平面図、図6は図5に示す貫通型コンデンサの分解斜視図である。なお、図5および図6において図1乃至図4と同じ符号を付した部分は、略同一のものを示す。以下相違点を中心に説明する。
【0025】この実施の形態では、誘電体シート11間には、クランク形状の内部電極42と、同じくクランク形状の接地電極を52とがその突出端4aと突出端5aとが互いに逆方向となるように交互に積層配置されている。そして、これらクランク形状の内部電極42の突出端4aと、クランク形状の接地電極52の突出端5aとは、互いに逆方向の端面まで導出され、これら突出端4aおよび突出端5aを入出力端子31、32および接地端子33と接続される導出部とし、該部分に入出力端子31、32および接地端子33がそれぞれ形成されている。
【0026】以上のような実施の形態では、積層体10の外部に形成する外部端子である入出力端子31、32および接地端子33が積層体10の前後または左右のいずれかの2面のみに位置するため、これら外部端子を形成する工程は、2回で済み、製造時間が短縮される。また、切り欠き部6があるため、入出力端子間31、32と接地端子33との間の沿面絶縁距離が増し、この間における短絡事故などの危惧がなくなる。更に、一対の入出力端子31、32の一方と接地端子33とが同一面に位置するので、この種の貫通型コンデンサを図示しない基板上に載置する際に実装される電極を集中して配置することが可能となり基板上の回路パターンの集積効率が向上する。
【0027】次に、図7および8に示す本発明の更に他の実施の形態をについて説明する。図7は本発明の更に他の実施の形態による貫通型コンデンサの概略構成を示す平面図、図8は図7に示す貫通型コンデンサの分解斜視図である。なお、図7および図8において図1乃至図4と同じ符号を付した部分は、略同一のものを示す。以下相違点を中心に説明する。
【0028】この実施の形態では、誘電体シート11間には、H字形状の内部電極43と、十字形状の接地電極を53とが交互に積層配置されている。そして、前記H字形状の内部電極43の突出端4aが端面まで導出されるとともに、十字形状の接地電極53の前記H字形状の内部電極43の突出端4aと同じ方向にある縦棒または横棒の一方、図示例では縦棒側の突出端5aが積層体10の端面まで導出され、これら突出端4aおよび突出端5aを入出力端子31、32および接地端子33と接続される導出部とし、該部分に入出力端子31、32および接地端子33がそれぞれ形成されている。
【0029】以上のような実施の形態では、積層体10の外部に形成する入出力端子31、32および接地端子33が積層体10の前後または左右のいずれかの2面のみに位置するため、これら端子を形成する工程は、2回で済み、製造時間が短縮される。また、切り欠き部6があるため、入出力端子間31、32と接地端子33との間の沿面絶縁距離が増し、この間における短絡事故などの危惧がなくなる。更に、一対の入出力端子31、32と接地端子33とが同一面に位置するので、この種の貫通型コンデンサを図示しない基板上に載置する際に実装される電極を集中して配置することが可能となり基板上の回路パターンの集積効率が向上する。
【0030】なお、図示しないが上述した本発明の更に他の実施の形態では、内部電極としてH字形状に、接地電極として十字形状に形成したものを用いたが、これに代えて、内部電極として十字形状に、接地電極としてH字形状に形成したものを用い、それぞれの突出端を直方体状の積層体の相対する2端面側にのみ導出し、上述したもの同様、これら突出端を入出力端子および接地端子と接続される導出部とし、該部分に入出力端子および接地端子を形成しても良いのは勿論である。このよう構成によっても、前述した実施の形態と略同様の作用効果を奏する。
【0031】また、上述した各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明の構成によれば、積層体の外部に形成する外部端子である入出力端子および接地端子が直方体の前後または左右のいずれかの2面となるため、その製造過程における外部端子形成は2回で済み、製造工程の簡素化が図れるとともに、製造時間が短縮され、安価なものになる、という効果を奏する。
【0033】請求項2記載の発明の構成によれば、内部電極と接地電極とは、同一パターンのものを形成し、その配設方向のみを考慮すればよいので、電極を形成するパターンが1つのパターンで良く、電極パターンの削減および標準化が図れる。
【0034】請求項3記載の発明の構成によれば、一対の入出力端子の一方と接地端子とが同一面に位置するので、この種貫通型コンデンサを基板上に載置する際、その配置構成に融通が利き、実用上好ましい。
【0035】同様に、請求項4および請求項5記載の発明の構成によれば、一対の入出力端子と接地端子とが2つの面のいずれの面にも位置するので、この種貫通型コンデンサを基板上に載置する際、その配置構成に融通が利き、実用上好ましい。
【0036】更に、請求項6記載の発明の構成によれば、切り欠き部があるため、一対の入出力端子間または入出力端子と接地端子との間の沿面絶縁距離が増し、この間における短絡事故などの危惧がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による貫通型コンデンサの外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態による貫通型コンデンサの概略構成を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態による貫通型コンデンサの分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態による貫通型コンデンサの製作過程での積層体の平面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態による貫通型コンデンサの概略構成を示す平面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態による貫通型コンデンサの分解斜視図である。
【図7】本発明の更に他の実施の形態による貫通型コンデンサの概略構成を示す平面図である。
【図8】本発明の更に他の実施の形態による貫通型コンデンサの分解斜視図である。
【図9】従来の貫通型コンデンサの外観斜視図である。
【図10】従来の貫通型コンデンサの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 貫通型コンデンサ
10 積層体
11 誘電体シート
31 入出力端子
32 入出力端子
33 接地端子
41 凹字形状の内部電極
42 クランク形状の内部電極
43 H字形状の内部電極
4a 突出端
51 凹字形状の接地電極
51 クランク形状の接地電極
52 十字形状の接地電極
5a 突出端
6 切り欠き部
Claims (6)
- 誘電体シートを複数層積層してなる直方体状の積層体の内部に、前記誘電体シートを介して内部電極と、接地電極とを交互に配設するとともに、前記両電極のそれぞれの導出部に接続される入出力端子と、接地端子とを前記直方体状の積層体の相対する2端面側にのみ配設するように形成してなることを特徴とする貫通型コンデンサ。
- 前記内部電極および接地電極を、それぞれ凹字形状に形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部として互いに逆方向となるように配設してなる請求項1記載の貫通型コンデンサ。
- 前記内部電極および接地電極を、それぞれクランク形状でその両端の突出端が互いに逆向きとなるように形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部としてなり、これら両電極を非対称となるように配設してなる請求項1記載の貫通型コンデンサ。
- 前記内部電極をH字形状に、接地電極を十字形状にそれぞれ形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部としてなる請求項1記載の貫通型コンデンサ。
- 前記内部電極を十字形状に、接地電極をH字形状にそれぞれ形成し、これら両電極の突出端を前記入出力端子および接地端子と接続される導出部としてなる請求項1記載の貫通型コンデンサ。
- 前記一対の入出力端子間または入出力端子と接地端子との間に切り欠き部を形成してなる請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の貫通型コンデンサ。
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2002
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