JP2004179236A - ドライエッチング装置、及びドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング装置、及びドライエッチング方法 Download PDF

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潔 有田
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Abstract

【課題】エッチング後に工程数を増大させる原因となるレジストを一切用いずにドライエッチング法によって、ガラス等の誘電体基板面に対して所望の緩やかな曲面形状を備えた半球状(凸レンズ状)の凸部を形成することを始めて可能にしたドライエッチング装置等を提供する。
【解決手段】誘電体基板51の一方の主面上に半球状の凸部52を複数個形成するドライエッチング装置であって、誘電体基板を吸着する支持面12を備えた第1電極11と、第2電極21と、真空容器31と、真空容器内にエッチングガスを供給するガス供給手段35と、高周波電源40と、第1電極の支持面に設けた各吸引孔に負圧を導入することにより支持面上に誘電体基板を吸引保持させる負圧生成手段14と、を備え、第1電極の支持面が低インピーダンス部12bとこの低インピーダンス部に囲まれた高インピーダンス部12aとで構成され、高インピーダンス部は誘電体基板の一方の主面に形成すべき凸部51に対応する位置に形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は誘電体基板を加工するためのドライエッチング装置、及びドライエッチング方法の改良に関し、特に誘電体基板の片面に滑らかな曲面を有する断面略円弧状の凸部を加工する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ加工技術としてプラズマによるドライエッチング方法が、半導体装置の電子回路形成や液晶パネルの加工等、様々な分野で広く用いられている。プラズマによるドライエッチング方法としては等方性エッチングと異方性エッチングに大別される。前者は、加工対象となる基板の片面全体を均一にエッチングする技術であり、主に半導体基板の高速エッチング等で利用されている(例えば、特許文献1参照)。後者は、深さ方向に方向性をもったエッチングを行う技術であり、主にマスク(レジスト)と併用することにより回路パターン等の複雑且つ微細なパターン形成に利用されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2000−173995公報
【特許文献2】特開平9−92644号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のプラズマによるエッチング方法は、加工対象となる基板の片面全体を均一にエッチングするか、マスクを使用して選択的にエッチングするかの何れかしかできない。また、選択的なエッチングをマスクのパターンを変更しながら複数回行うことにより、表面に任意の形状を形成することも可能であるが、マスク形成と除去の工数が増えて生産性が低く、コスト高になりやすいという問題がある。
ところで、本発明者は、半導体基板用のドライエッチング装置を用いて水晶振動子の素材である圧電基板の表面をドライエッチングで均一に加工する実験を行った。その結果、半導体基板では現れなかった滑らかな曲面を有する凸部が形成される現象を発見した。本発明者は凸部が形成される現象について鋭意考察を行ったところ、以下のようなことが明らかとなった。
(1)凸部は、半導体(シリコン)基板では形成されなかった。
(2)凸部に対応する位置には圧電基板を下部電極に吸引保持するための吸引孔があり、インピーダンスが周囲より高くなっていた。
本発明は以上のような発見に基づいてなされたものであり、誘電体基板の片面に、滑らかな曲面を有する断面略円弧状の凸部を形成することができるドライエッチング装置及びドライエッチング方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明に係るドライエッチング装置は、誘電体基板の一方の主面上に断面略円弧状の凸部を形成するドライエッチング装置であって、加工対象となる誘電体基板を保持する支持面を有する第1電極と、この支持面側に対向配置された第2電極と、前記第1電極及び第2電極を収容する真空容器と、前記真空容器内の圧力を減圧する排気手段と、前記真空容器内にエッチングガスを供給するガス供給手段と、前記第1電極と前記第2電極との間に高周波電力を供給してエッチングガスをプラズマ状態に移行させる高周波電源と、を備え、前記第1電極の支持面が低インピーダンス部とこの低インピーダンス部に囲まれた高インピーダンス部とで構成され、前記高インピーダンス部は前記誘電体基板の一方の主面に形成すべき凸部に対応する位置に形成されていることを特徴とする。
誘電体基板の主面上に、なだらかな曲線状の輪郭を備えた半球状、球面状、その他の形状の凸部を大量生産するためには、大面積の誘電体基板をドライエッチングする方法が最適である。
この発明によれば、誘電体基板を支持する下部電極に複数の高インピーダンス部(例えば、吸引孔)を備えたドライエッチング装置を用いて、所定の手順にてドライエッチングを実施することにより、レジスト塗布等を行わないで、誘電体基板の所望位置に半球状(球面状)、その他の所望形状の凸部を形成することができる。凸部の突出長、径寸法等については、吸引孔の開口径、エッチングレート等を適宜変更することにより、任意に調整することが可能となり、得られる凸部の形状を均一化することができる。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1において、前記高インピーダンス部が前記支持面に形成された孔部であることを特徴とする。
高インピーダンス部は、金属等から成る第1電極の支持面(低インピーダンス部)よりも高いインピーダンスを有する部分であるため、プラズマから第1電極に流れるイオン電流の高低差を形成し、エッチング速度に所望の変化を確保することができる。支持面に貫通形成した孔部(空隙)は、高インピーダンス部として機能することが明らかである。
請求項3の発明は、請求項2において、前記孔部に負圧を導入することにより前記支持面上に誘電体基板を保持する負圧生成手段を備えたことを特徴とする。支持面に誘電体基板を保持する保持手段としては、種々の構成を想定できるが、例えば高インピーダンス部としての孔部から負圧を導入して支持面に誘電体基板を吸引保持するように構成すれば、構成を簡略化する上で有効である。この吸引孔とは負圧生成手段としての保持手段に連通された孔部のことであり、第2電極よりもインピーダンスが高い高インピーダンス部として機能するものである。請求項4の発明は、請求項1において、前記高インピーダンス部が前記支持面に埋設された高インピーダンス材によって形成されていることを特徴とする。
孔部内を空隙とする代わりに、孔部内に第1電極の低インピーダンス部よりもインピーダンスが高い材料を充填してもよい。
請求項5の発明は、請求項4において、前記高インピーダンス材が、ガラス、セラミックスの少なくとも一つを含むことを特徴とする。
前記高インピーダンス材料としては、ガラス、或いはセラミックスの何れかであってもよい。
【0006】
請求項6の発明は、請求項1乃至5において、前記高インピーダンス部の平面形状が円形であることを特徴とする。
高インピーダンス部の形状は種々選定可能であるが、例えば平面形状を円形とすることにより、半球状、断面円弧状の凸部を形成することができる。
請求項7の発明は、請求項1乃至5において、前記高インピーダンス部の平面形状が細長形状であることを特徴とする。
高インピーダンス部の平面形状を細長い形状とすることにより、誘電体基板面に形成される凸部の形状を細長い形状、例えば長円形、楕円形、小判形、長方形等、任意の細長い形状とすることができる。
請求項8の発明は、請求項1において、前記支持面上に、前記誘電体基板の端面に当接して位置決めする位置決め手段を備えたことを特徴とする。
第1電極の支持面には、吸引孔によって吸着保持される誘電体基板を位置決めするための位置決め手段が配置されているので、第1電極上の位置決め手段に沿って加工対象物としての誘電体基板をセットするだけで位置決めが完了するので、作業性を向上し、しかも凸部の形成位置を正確化することができる。
請求項9の発明は、請求項1乃至8において、前記第1電極の支持面に低インピーダンス部とこの低インピーダンス部に囲まれた複数の高インピーダンス部とを形成し、前記高インピーダンス部を前記誘電体基板の一方の主面に形成すべき複数の凸部に対応する複数の位置に形成したことを特徴とする。
第1電極の支持面に設けた高インピーダンス部を低インピーダンス部によって包囲した構成とすることにより、高インピーダンス部と低インピーダンス部との間にイオン電流の高低差を発生させて、近傍に位置する誘電体基板面に対するエッチング速度に変化を持たせることが可能となり、低インピーダンス部から高インピーダンス部に向かうほど高さが漸増する凸部を形成することができる。
このような高インピーダンス部を支持面上に複数設けることにより、同形状の凸部を複数個同時形成することが可能となる。
【0007】
請求項10の発明は、請求項1において、前記第2電極の前記第1電極側の面にガス吹出部を設け、前記ガス供給手段から供給されるエッチングガスを前記吹出部より前記真空容器内に供給することを特徴とする。
第2電極のガス吹き出し部から第1電極に向かってガスを供給することにより、第1電極上でのエッチング速度の分布を均一化すると共に、エッチング速度を高めることができる。
請求項11の発明に係るドライエッチング方法は、加工対象となる誘電体基板を保持する支持面を有する第1電極とこの支持面側に対向配置された第2電極を真空容器内に備えたプラズマ処理装置によって誘電体基板の一方の主面に凸部を形成するドライエッチング方法であって、前記第1電極の支持面に低インピーダンス部と、この低インピーダンス部に囲まれた高インピーダンス部を予め形成しておき、前記高インピーダンス部とその周囲の低インピーダンス部を覆う状態で誘電体基板を前記支持面により保持するステップと、前記真空容器内の圧力を減圧するとともに、前記真空容器内にエッチングガスを供給するステップと、前記第1電極と前記第2電極間に高周波電力を供給してエッチングガスをプラズマ状態に移行させ、プラズマ状態となったエッチングガスにより前記誘電体基板の主面をエッチングするエッチングステップと、を含み、前記エッチングステップによって前記誘電体基板の主面の前記高インピーダンス部に対応する位置に断面略円弧状の凸部を形成することを特徴とする。
これによれば、レジストを成膜する等の手数をかけずに、一連のドライエッチング工程を実施するだけで、所望箇所に、所望寸法の半球状(球面状)、その他の形状の凸部を備えた誘電体基板を形成することができる。なお、保持手段としては、チャック等の機械的保持手段、負圧による吸引手段等々、種々の構成を採用できる。保持手段を機械的保持手段とする場合には、高インピーダンス部としては、貫通孔としての孔部、或いは孔部に充填した高インピーダンス材を採用することができる。保持手段を負圧生成手段とする場合には、高インピーダンス部として支持面に形成した孔部(吸引孔)を採用する。
請求項12の発明は、請求項11において、前記高インピーダンス部が前記支持面に形成された孔部であることを特徴とする。
この発明によれば、請求項2の発明と同等の作用を得ることができる。
【0008】
請求項13の発明は、請求項12において、前記孔部に負圧を導入することにより前記支持面上に誘電体基板を保持することを特徴とする。
この発明によれば、請求項3の発明と同等の作用を得ることができる。
請求項14の発明は、前記高インピーダンス部が前記支持面に埋設された高インピーダンス材によって形成されていることを特徴とする請求項11に記載のドライエッチング方法。
この発明によれば、請求項4の発明と同等の作用を得ることができる。
請求項15の発明は、請求項14において、前記高インピーダンス材が、ガラス、セラミックスの少なくとも一つを含むことを特徴とする。
この発明によれば、請求項5と同等の作用を得ることができる。
請求項16の発明は、請求項11乃至15において、前記高インピーダンス部の平面形状を円形とすることにより、前記誘電体基板の主面に略球面状の細長凸部を形成することを特徴とする。
この発明によれば、請求項6と同等の作用を得ることができる。
請求項17の発明は、請求項11乃至15において、前記高インピーダンス部の平面形状を細長形状とすることにより、前記誘電体基板の主面に断面略円弧状の細長凸部を形成することを特徴とする。
この発明によれば、請求項7と同等の作用を得ることができる。
請求項18の発明は、加工対象となる誘電体基板を保持する支持面を有する第1電極とこの支持面側に対向配置された第2電極を真空容器内に備えたプラズマ処理装置によって誘電体基板の一方の主面に複数の凸部を形成するドライエッチング方法であって、前記第1電極の支持面に低インピーダンス部と、この低インピーダンス部に囲まれた複数の高インピーダンス部を予め形成しておき、一枚の誘電体基板を前記複数の高インピーダンス部とその周囲の低インピーダンス部を覆う状態で前記支持面により保持するステップと、前記真空容器内の圧力を減圧するとともに、前記真空容器内にエッチングガスを供給するステップと、前記第1電極と前記第2電極間に高周波電力を供給してエッチングガスをプラズマ状態に移行させ、プラズマ状態となったエッチングガスにより前記誘電体基板の主面をエッチングするエッチングステップと、を含み、前記エッチングステップによって前記誘電体基板の主面の前記複数の高インピーダンス部に対応する位置に断面略円弧状の凸部を形成することを特徴とする。
この発明によれば、請求項9と同等の作用を得ることができる。
【0009】
請求項19の発明は、請求項18において、前記高インピーダンス部が前記支持面に形成された孔部であることを特徴とする。
この発明によれば、請求項12と同等の作用を得ることができる。
請求項20の発明は、請求項19において、前記孔部に負圧を導入することにより前記支持面上に誘電体基板を保持することを特徴とする。
この発明によれば、請求項13と同等の作用を得ることができる。
請求項21の発明は、請求項18において、前記高インピーダンス部が前記支持面に埋設された高インピーダンス材によって形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、請求項14と同等の作用を得ることができる。
請求項22の発明は、請求項22において、前記高インピーダンス材が、ガラス、セラミックスの少なくとも一つを含むことを特徴とする。
この発明によれば、請求項15と同等の作用を得ることができる。
請求項23の発明は、請求項18乃至22において、前記高インピーダンス部の平面形状を円形とすることにより、前記誘電体基板の主面に略球面状の凸部を形成することを特徴とする。
この発明によれば、請求項16と同等の作用を得ることができる。
請求項24の発明は、請求項18乃至22において、前記高インピーダンス部の平面形状を細長形状とすることにより、前記誘電体基板の主面に断面略円弧状の細長凸部を形成することを特徴とする。
この発明によれば、請求項17と同等の作用を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係るドライエッチング装置の概略構成を示す断面図、要部拡大断面図、及び更なる拡大断面図である。
なお、以下の実施形態では、誘電体基板として水晶基板等の圧電基板を用いた例を示すが、これは一例であり、本発明はあらゆる誘電体基板に適用することができる。
このドライエッチング装置1は、所要の面積を備えた誘電体基板51の一方の主面上に半球状の凸部52を複数個形成するための装置である。このドライエッチング装置によって、誘電体基板51としての水晶基板母材を加工対象とする場合には、最終的に得られる水晶基板個片は一方の主面上に凸部52を備えたコンベックス形状、或いはベベル形状の水晶基板となる。
このドライエッチング装置1は、加工対象としての誘電体基板51を吸着支持する支持面12を有した第1電極(下部電極)11と、第1電極11と平行に対向配置された第2電極(上部電極)21と、第1及び第2電極11、21を収容する真空容器31と、該真空容器31内にエッチングガスGを供給するガス供給手段(ガスボンベ)35と、真空容器31内のガスGを排気するガス排気手段(真空ポンプ)36と、第1及び第2電極11、21間に高周波電力を供給する高周波電源40と、これらを制御する図示しない制御部(CPU)と、を備えている。
【0011】
第1及び第2電極11、21と真空容器31との間は絶縁されている。第2電極21は接地され、第1電極11は高周波電源40と接続されている。高周波電源40の他端は接地されている。
第2電極21の内部には、ガス供給手段35に接続するガス供給路21aが形成されており、このガス供給路21aの吹き出し口21bの前面には、通気性を有する多孔板21cが装着されている。この多孔板21cは、第2電極21の第1電極側の面に設けたガス吹き出し部となっている。このように第2電極21のガス吹き出し部から第1電極11に向かってガスを供給することにより、第1電極11上でのエッチング速度の分布を均一化すると共に、エッチング速度を高めることができる。
なお、ガス供給手段35から供給されるガスを真空容器31内に吹き出すための吹き出し口は必ずしも第2電極の電極面に設けなくともよく、真空容器の側壁の他の部位に設けてもよい。
第1電極11は、一定の肉厚を有したアルミ等の導体から成り、その支持面12には複数の円形の吸引孔(高インピーダンス部)12aを有すると共に、内部には各吸引孔12aと連通する共通吸引路13を備え、共通吸引路13を介して各吸引孔12aに真空ポンプ(負圧生成手段=保持手段)14からの負圧を導入することにより、支持面12上の誘電体基板51を吸引して密着状態で保持する。高インピーダンス部としての吸引孔12aの外周には、これを包囲するように低インピーダンス部12b(支持面本体)が位置している。吸引孔12aは、一枚の誘電体基板51の面積内に包含される位置関係にて集中配置された吸引孔群を構成し、各吸引孔群により夫々一枚の誘電体基板51を吸着保持するように構成されている。この吸引孔群は、支持面12上に複数群設けることを妨げず、また、一つの支持面上の各吸引孔群を構成する個々の吸引孔の開口径を異ならせるようにしてもよい。
【0012】
本発明の特徴の一つは、吸引孔群を構成する各吸引孔12aが、個々の誘電体基板51の一方の主面(上面)に形成すべき複数の半球状の凸部52に対応する位置に配置されている点にある。従って、半球状の凸部52を形成すべき位置に対応するように、予め所要の開口径を有した各吸引孔12aを設けておくことにより、格別のレジスト等を用いることなく、エッチング完了時には、各吸引孔12aに一対一で対応する位置関係にて誘電体基板51の主面上に半球状の凸部52が形成されることとなる。
吸引孔12aは、高インピーダンス部として機能する空隙(孔部)であり、この空隙が支持面12を構成する金属等の低インピーダンス部12bよりも高いインピーダンスを持つことにより、低インピーダンス部12bとの間にイオン電流の高低差を発生させて近傍に位置する誘電体基板部分に対するエッチング速度に変化をもたせることが可能となる。
なお、この例では、高インピーダンス部としての吸引孔12aを真空ポンプ14に接続して誘電体基板の保持手段を兼ねているが、誘電体基板を保持する手段としてはチャック、その他の機械的な保持手段であってもよい。機械的な保持手段によって誘電体基板51を支持面12に保持する場合には、高インピーダンス部として単なる貫通孔としての孔部を設けてもよいし、この孔部内にガラス、セラミック等の絶縁材料(高インピーダンス材)を充填した構成としてもよい。いずれの場合にも、高インピーダンス部は、第2電極21のインピーダンスよりも高いインピーダンスをもつこととなる。
要するに本発明にあっては、第1電極11の支持面12に低インピーダンス部12bと、この低インピーダンス部12bにより包囲された高インピーダンス部(吸引孔、或いは高インピーダンス材)12aを形成するとともに、高インピーダンス部を誘電体基板51の一方の主面に形成すべき各凸部52に対応する位置に配置した構成が特徴的である。
【0013】
図2(a)(b)及び(c)は、第1電極11の支持面12の要部構成を示す斜視図、ドライエッチングを受けた誘電体基板の外観を示す図、及び個片の構成図である。
第1電極11の支持面12上には、一枚の誘電体基板51を位置決めするためのガイド突起15が突設され、ガイド突起15は誘電体基板51の形状に応じて、その外周縁を位置決めできる構成となっている。このガイド突起15により位置決めされる誘電体基板51が載置される支持面の特定領域には、複数の吸引孔12aから成る吸引孔群が形成され、一つの吸引孔群上に一枚の誘電体基板を載置したときに全ての吸引孔の上部開口が誘電体基板によって塞がれる。
この実施形態では、矩形の誘電体基板51を使用するため、予め誘電体基板の外形寸法に適合したL字型に配置されたガイド突起15に沿って、誘電体基板51を位置決めしつつ支持面12上に載置する。この状態で負圧生成手段14を作動させて真空吸引を行いつつ、エッチングガスをプラズマ状態にしてドライエッチングを実施することにより、図2(b)に示した如く、各吸引孔12aに対応する位置に凸部52を有した誘電体基板が形成される。
この誘電体基板51上の各凸部52の表面及びその裏面に蒸着等により、夫々励振電極膜57a、リード電極膜57bを付着した後で、個片毎に分割することにより、水晶振動素子(圧電振動素子)55が完成する。即ち、この水晶振動素子55は、所定形状に切断された水晶基板56の中央部表裏両面に夫々励振電極膜57a、リード電極膜57bを夫々形成した構成を備えている。
なお、この水晶振動素子55は、水晶基板56の中央部両面に凸部を備えた従来タイプとは異なり、水晶基板56の片面中央部にのみ凸部52が形成されているが、従来タイプに劣らない程度に十分なエネルギー閉じ込め効果を備えていることが確認されている。従って、水晶振動素子として十分に機能することが明らかである。
【0014】
次に、上記の如き構成を備えたドライエッチング装置1を用いて誘電体基板51の一方の主面上に半球状の凸部52を複数個形成する工程は次の通りである。まず、真空容器31の図示しない開閉蓋を開放して、下側に位置する第1電極11の支持面12上の所定箇所に誘電体基板51を載置する。この際、支持面上に配置された一つの吸引孔群を一枚の誘電体基板51にて塞いだ状態となる。
次いで、前記開閉蓋を閉止してから、真空ポンプ14から共通吸引路13、吸引孔12aに負圧を導入して支持面12上の誘電体基板51を吸着させる。
次に、ガス排気手段36を作動させて真空容器31内を減圧し、圧力が所望の値まで低下したら、ガス供給手段35から真空容器31内にエッチングガスGを供給する。
供給されるエッチングガスGの流量が安定した後に、高周波電源40から第1及び第2電極11、21間に高周波電力を供給してエッチングガスをプラズマ状態に移行せしめ、このプラズマ状態となったエッチングガスのエネルギーによって誘電体基板51の主面をエッチングする。
エッチング工程では、第1電極11の支持面12に形成した各吸引孔12aに対応する誘電体基板の主面部分に、半球状(断面略円弧状)の凸部52を形成することができる。
エッチング終了後は、高周波電源40による高周波電力の供給を停止すると共に、ガス供給手段からのエッチングガスGの供給を停止する。その後、ガス排気手段36による真空排気を停止して真空ポンプ31内の圧力を大気圧に戻し、真空ポンプ14をOFFにして第1電極11上から誘電体基板51を取り出し可能な状態とする。
【0015】
本発明は、次の如き現象の発見に基づいてなされたものである。即ち、本発明者は、誘電体基板51を、第1電極11の支持面12に設けた吸引孔12aからの真空吸引によって吸着支持した状態で、プラズマ状態にあるエッチングガスによるエッチングを実施する際には、各吸引孔12aに対応する誘電体基板51の主面部分のみが局部的にエッチングされにくくなり、吸引孔12aが存在しない支持面(電極面12b)に対応する主面部分はエッチングされ易くなるという現象を見出した。
仮に、従来、真空吸引により電極上に吸着保持した誘電体基板を、ドライエッチングにより加工する作業を行った当業者が、吸引孔に対応する誘電体基板主面に凸部が形成されることに気づいたとしても、このような凸部を有した誘電体基板は不良品として扱われるのが常識であった。なぜならば、誘電体基板主面全面を均等に削り取る目的でドライエッチングを行うからである。従って、本発明の新規性、進歩性は、ドライエッチング装置の第1電極に形成された吸引孔を利用しての主面に凸部を形成する点にあり、格別のレジストを用いることなくエッチングを実行するだけで、所望形状の凸部を備えた誘電体基板を得ることができるという効果を有する。
本発明のドライエッチング装置、及びエッチング方法は、上述の現象を利用したものであり、図1(c)に示す如く、円形の各吸引孔12aの直上位置にある誘電体基板の主面部分のみが略半球状の凸部52にエッチングされる。なお、ここで半球状とは、正確な意味での半球形状のみならず、凸レンズの如く断面形状が左右対称な円弧面(曲面)をなしている状態を全て含む。また、図示のようにこの半球状の凸部52の曲面形状は裾部から頂部まで全体としてなだらかな湾曲面となっている。
従って、誘電体基板51上に形成する各凸部52に相当する位置に対応するように個々の吸引孔12aの位置を予め設定しておくことにより、格別のレジスト膜を用いることなく、エッチングの終了と同時に全ての凸部52の形成を一括して完了することができる。従って、工程を簡略化することができる。
なお、上記の各実施形態に係るドライエッチング装置、ドライエッチング方法によって水晶基板等の圧電基板を加工する場合には、誘電体基板51として水晶基板等の圧電基板を用い、圧電基板個片毎に凸部52が形成される。従って、個々の凸部52の形状、寸法、配列、ピッチ等については、支持面12上における高インピーダンス部12aの形状、寸法、配列、ピッチ等によって決定されることとなる。
【0016】
図3(a)は吸引孔12aとその周辺部の等価回路を示すものである。(イ)は吸引孔12aの周辺部の等価回路、(ロ)は吸引穴12aの等価回路、i、iはプラズマから第1電極11に流れるイオン電流である。誘電体基板51は誘電率εを有する誘電体であるから等価回路(イ)は(数1)で示されるキャパシタとなる。なお、dは、誘電体基板51の厚さである。
(数1)
∝ε/d
また、吸引孔12a(孔部)は、誘電率εを有する誘電体であるから、等価回路(ロ)は(数1)で示されたキャパシタと(数2)で示されるキャパシタの直列回路となる。なお、dは、吸引穴12aの深さ(厚さ)である。
(数2)
∝ε/d
ここで、d<<d(dは100μm以下、dは3mm以上)なので、C>>Cとなる。
また、等価回路(イ)のインピーダンスZ並びに等価回路(ロ)のインピーダンスZは、(数3)となる。
(数3)
∝1/C
∝(1/C)+(1/C
従って、等価回路(イ)(ロ)のインピーダンスの関係は、Z<<Zとなるので、等価回路(イ)のイオン電流iは等価回路(ロ)のイオン電流iよりも大きくなる。図3(a)に示すように、イオン電流は吸引孔12aの周辺部から中央部に向かうほど漸次小さくなる。エッチング速度は、イオン電流が大きいほど速くなるので、吸引孔12a中央部ではその周辺部よりも誘電体基板51はエッチングされにくくなる。しかも、イオン電流は吸引孔12aの周辺部から中央部に向かう程漸次小さくなるので、図3(b)の破線で示すように吸引孔12a上に位置する誘電体基板51には袖部から頂部に向かって滑らかな曲線を有する凸部52(レンズ状の凸部)が形成される。
【0017】
次に、図4は、本発明の実施形態の具体的な実施例を示す図である。
この実施例においては、厚さ80μmの誘電体基板51を図1に示した第1電極11の支持面12上に載置して上記手順にてドライエッチングを行った。
なお、吸引孔12aの直径は1850μm、エッチングガスは六フッ化イオウとヘリウムとの混合ガス、エッチングレートは約0.2μm/minである。
この結果、各吸引孔12aに対応する誘電体基板の主面上に、図示した如く最大突出高さが20000Å(2μm)で、直径が1705μmの半球状の凸部52を得ることができた。
以上、本発明の実施の形態を水晶振動子となる圧電基板(水晶板)に凸部を形成する例で説明したが、本発明は圧電基板以外の誘電体基板、例えばガラスやセラミック材、プラスチック材にも適用可能である。
また、吸引孔12a(高インピーダンス部)の平面形状を円形とすることにより形成される凸部52の平面形状は円形となり、縦断面形状は円弧状(半球状)となるが、製造可能な凸部の形状はこれに限らず、吸引孔12a(高インピーダンス部)の平面形状を種々変形することにより、所望形状の凸部を製造することができる。例えば、楕円形、長円形、小判型等々の凸部を製造する場合には、各形状に相当する平面形状の吸引孔12a(高インピーダンス部)を備えた支持面12を用意すればよい。図5、図6はこのように細長い平面形状の凸部を形成する例を示すものである。第1電極11の支持面12には、平面形状が細長の高インピーダンス部60が形成されている。この高インピーダンス部60を覆うようにして圧電基板母材51を支持面12上に載置してプラズマによるドライエッチングを行うと、細長い山脈状の凸部52Aが高インピーダンス部60に対応する位置に形成される。この凸部52Aの平面形状は、高インピーダンス部60の平面形状と同様な細長形状となる。凸部52Aの長手方向の断面(A−A断面)形状は略台形状となり、長手方向に直交する断面(B−B断面)形状は略円弧状となる。
【0018】
【発明の効果】
本発明の誘電体基板のドライエッチング装置によれば、誘電体基板を支持する下部電極に複数の吸引孔を備えたドライエッチング装置を用いて、所定の手順にてドライエッチングを実施することにより、レジスト塗布等を行わないで、誘電体基板の複数の所望位置に半球状、長円状、その他の形状の凸部を形成することができる。凸部の突出長、径寸法等については、吸引孔の開口径、エッチングレート等を適宜変更することにより、任意に調整することが可能となり、得られる凸部の形状を均一化することができる。また、誘電体基板には無負荷の状態で加工できるため、薄い誘電体基板に対する加工が容易となる。
更に、第1電極にガイド突起を設けることにより、ガイド突起に沿って加工対象物としての誘電体基板をセットするだけで位置決めが完了するので、作業性を向上し、しかも凸部の形成位置を正確化することができる。
本発明の誘電体基板のドライエッチング方法によれば、レジストを成膜する等の手数をかけずに、一連のドライエッチング工程を実施するだけで、所望箇所に、所望寸法の半球状、その他の形状の凸部を複数備えた誘電体基板を形成することができる。
以上のように本発明によれば、工数の増大による生産性の低下、コストアップを招く原因となるレジスト塗布作業を一切伴わずにドライエッチング法によって、圧電基板、その他の誘電体基板片面中央部に対して所望の緩やかな曲面形状を備えた半球状(凸レンズ状)、その他の所望形状の凸部を形成することを始めて可能にしたドライエッチング装置、ドライエッチング方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係るドライエッチング装置の概略構成を示す断面図、要部拡大断面図、及び更なる拡大断面図。
【図2】(a)(b)及び(c)は、第1電極の支持面の要部構成を示す斜視図、ドライエッチングを受けた誘電体基板の外観を示す図、及び個々の凸部の拡大図。
【図3】(a)及び(b)は本発明の原理を説明する図。
【図4】本発明の一実施例を示す説明図。
【図5】本発明の他の実施形態による高インピーダンス部の例を示す図。
【図6】(a)及び(b)は形成された凸部の形状を示す断面図。
【符号の説明】
1 ドライエッチング装置、11 第1電極(下部電極)、12 支持面、12a 吸引孔、12b 電極面、13 共通吸引路、14 真空ポンプ、15 ガイド突起、21 第2電極(上部電極)、31 真空容器、35 ガス供給手段(ガスボンベ)、36 ガス排気手段(真空ポンプ)と、40 高周波電源、51 誘電体基板(母材)、52、52A 凸部、55 水晶振動素子、56 水晶基板、57a 励振電極膜、57b リード電極膜、60 高インピーダンス部。

Claims (24)

  1. 誘電体基板の一方の主面上に断面略円弧状の凸部を形成するドライエッチング装置であって、
    加工対象となる誘電体基板を保持する支持面を有する第1電極と、この支持面側に対向配置された第2電極と、前記第1電極及び第2電極を収容する真空容器と、前記真空容器内の圧力を減圧する排気手段と、前記真空容器内にエッチングガスを供給するガス供給手段と、前記第1電極と前記第2電極との間に高周波電力を供給してエッチングガスをプラズマ状態に移行させる高周波電源と、を備え、
    前記第1電極の支持面が低インピーダンス部とこの低インピーダンス部に囲まれた高インピーダンス部とで構成され、前記高インピーダンス部は前記誘電体基板の一方の主面に形成すべき凸部に対応する位置に形成されていることを特徴とするドライエッチング装置。
  2. 前記高インピーダンス部が前記支持面に形成された孔部であることを特徴とする請求項1に記載のドライエッチング装置。
  3. 前記孔部に負圧を導入することにより前記支持面上に誘電体基板を保持する負圧生成手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のドライエッチング装置。
  4. 前記高インピーダンス部が前記支持面に埋設された高インピーダンス材によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のドライエッチング装置。
  5. 前記高インピーダンス材が、ガラス、セラミックスの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項4に記載のドライエッチング装置。
  6. 前記高インピーダンス部の平面形状が円形であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のドライエッチング装置。
  7. 前記高インピーダンス部の平面形状が細長形状であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のドライエッチング装置。
  8. 前記支持面上に、前記誘電体基板の端面に当接して位置決めする位置決め手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のドライエッチング装置。
  9. 前記第1電極の支持面に低インピーダンス部とこの低インピーダンス部に囲まれた複数の高インピーダンス部とを形成し、前記高インピーダンス部を前記誘電体基板の一方の主面に形成すべき複数の凸部に対応する複数の位置に形成したことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のドライエッチング装置。
  10. 前記第2電極の前記第1電極側の面にガス吹出部を設け、前記ガス供給手段から供給されるエッチングガスを前記吹出部より前記真空容器内に供給することを特徴とする請求項1に記載のドライエッチング装置。
  11. 加工対象となる誘電体基板を保持する支持面を有する第1電極とこの支持面側に対向配置された第2電極を真空容器内に備えたプラズマ処理装置によって誘電体基板の一方の主面に凸部を形成するドライエッチング方法であって、
    前記第1電極の支持面に低インピーダンス部と、この低インピーダンス部に囲まれた高インピーダンス部を予め形成しておき、前記高インピーダンス部とその周囲の低インピーダンス部を覆う状態で誘電体基板を前記支持面により保持するステップと、
    前記真空容器内の圧力を減圧するとともに、前記真空容器内にエッチングガスを供給するステップと、
    前記第1電極と前記第2電極間に高周波電力を供給してエッチングガスをプラズマ状態に移行させ、プラズマ状態となったエッチングガスにより前記誘電体基板の主面をエッチングするエッチングステップと、を含み、
    前記エッチングステップによって前記誘電体基板の主面の前記高インピーダンス部に対応する位置に断面略円弧状の凸部を形成することを特徴とするドライエッチング方法。
  12. 前記高インピーダンス部が前記支持面に形成された孔部であることを特徴とする請求項11に記載のドライエッチング方法。
  13. 前記孔部に負圧を導入することにより前記支持面上に誘電体基板を保持することを特徴とする請求項12に記載のドライエッチング方法。
  14. 前記高インピーダンス部が前記支持面に埋設された高インピーダンス材によって形成されていることを特徴とする請求項11に記載のドライエッチング方法。
  15. 前記高インピーダンス材が、ガラス、セラミックスの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項14に記載のドライエッチング方法。
  16. 前記高インピーダンス部の平面形状を円形とすることにより、前記誘電体基板の主面に略球面状の凸部を形成することを特徴とする請求項11乃至15のいずれか一項に記載のドライエッチング方法。
  17. 前記高インピーダンス部の平面形状を細長形状とすることにより、前記誘電体基板の主面に断面略円弧状の細長凸部を形成することを特徴とする請求項11乃至15のいずれか一項に記載のドライエッチング方法。
  18. 加工対象となる誘電体基板を保持する支持面を有する第1電極とこの支持面側に対向配置された第2電極を真空容器内に備えたプラズマ処理装置によって誘電体基板の一方の主面に複数の凸部を形成するドライエッチング方法であって、
    前記第1電極の支持面に低インピーダンス部と、この低インピーダンス部に囲まれた複数の高インピーダンス部を予め形成しておき、一枚の誘電体基板を前記複数の高インピーダンス部とその周囲の低インピーダンス部を覆う状態で前記支持面により保持するステップと、
    前記真空容器内の圧力を減圧するとともに、前記真空容器内にエッチングガスを供給するステップと、
    前記第1電極と前記第2電極間に高周波電力を供給してエッチングガスをプラズマ状態に移行させ、プラズマ状態となったエッチングガスにより前記誘電体基板の主面をエッチングするエッチングステップと、を含み、
    前記エッチングステップによって前記誘電体基板の主面の前記複数の高インピーダンス部に対応する位置に断面略円弧状の凸部を形成することを特徴とするドライエッチング方法。
  19. 前記高インピーダンス部が前記支持面に形成された孔部であることを特徴とする請求項18に記載のドライエッチング方法。
  20. 前記孔部に負圧を導入することにより前記支持面上に誘電体基板を保持することを特徴とする請求項19に記載のドライエッチング方法。
  21. 前記高インピーダンス部が前記支持面に埋設された高インピーダンス材によって形成されていることを特徴とする請求項18に記載のドライエッチング方法。
  22. 前記高インピーダンス材が、ガラス、セラミックスの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項21に記載のドライエッチング方法。
  23. 前記高インピーダンス部の平面形状を円形とすることにより、前記誘電体基板の主面に略球面状の凸部を形成することを特徴とする請求項18乃至22の何れか一項に記載のドライエッチング方法。
  24. 前記高インピーダンス部の平面形状を細長形状とすることにより、前記誘電体基板の主面に断面略円弧状の細長凸部を形成することを特徴とする請求項18乃至22の何れか一項に記載のドライエッチング方法。
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