JP2005302319A - プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被処理体におけるプラズマにより処理される領域の制御を容易に行うことができるプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法を提供すること。
【解決手段】プラズマ処理装置1は、基板Wを介し、互いに対向して配置される一対の印加電極15および対向電極16と、印加電極15と基板Wとの間隙102に処理ガスG1を供給するガス供給流路18と、間隙102に供給された処理ガスG1を活性化させてプラズマが発生するように、両電極間に電圧を印加する高周波電源17と、間隙102の近傍に吸引口191を有し、活性化させた処理ガスG1を排出するガス排出流路19とを備え、発生したプラズマにより基板Wを処理する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ処理装置およびそれを用いたプラズマ処理方法に関する。
従来、大気圧下において、被処理体(基板W)の表面をプラズマ処理する方法としては、リモートプラズマ処理方法が知られている。なお、図4は、従来のリモートプラズマ処理方法を実施するプラズマ処理装置の構成を模式的に示す断面図である。また、説明の都合上、図4中の上側を「上方」、下側を「下方」という。
図4に示すプラズマ処理装置(ヘッド)40は、筒状の誘電体41と、誘電体41の外周面に設けられた一対の対向電極42a、42bと、誘電体41の外側に位置する外筒体43とを備えている。このヘッド40は、基板Wの上方において、基板Wの表面(以下、単に「基板表面」という)に対向し、かつ基板Wから所定の距離だけ離れるように設置される(例えば、特許文献1および2参照)。
このヘッド40では、誘電体41の内部空間へ導入された処理ガスが一対の対向電極42a、42bの間に発生する電界Eを通過するときに、前記処理ガスが活性化される。該活性化された処理ガス(以下、「活性化ガス」という)は、プラズマ吹き出しノズルとして機能する誘電体41の下端部から、基板表面に吹き付けられる。吹き付けられた活性化ガスは、基板表面にプラズマ処理を施す。このとき、活性化ガスやプラズマ処理による副生成物がヘッド40と基板Wとの間隙から拡散するのを抑制するように、誘電体41と外筒体43との間に形成された環状空間44が、ガス排気流路として機能して、活性化ガス等を吸引して排気する。
しかしながら、ヘッド40は、活性化ガス等の拡散を抑制することが可能であるが、基板表面における活性化ガスが吹き付けられる領域、すなわち、プラズマ処理される領域の大きさ(面積)を制御することは不可能であった。従って、基板表面の局所的な領域(箇所)にプラズマ処理を施すことが困難であった。そこで、近年、ノズルから吹き出す活性化ガスの流量を抑制することにより、プラズマ処理領域を制御するプラズマ処理装置が開発されている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献3に示すプラズマ処理装置では、プラズマ吹き出しノズルと基板Wとの間に、基板Wと非接触であり、ガス排気流路を形成するガイド部が設置されている。基板Wとガイド部との間隙の大きさがガス排気流路の大きさ(断面積)よりも小さく設定されるため、当該間隙における活性化ガスのコンダクタンスが小さくなる、すなわち、ノズルから吹き出す活性化ガスの流量が抑制される。従って、活性化ガスが主にガス排気流路を通過することとなり、活性化ガスが拡散する領域(範囲)を小さくすることができる。これにより、活性化ガスが基板表面に接触する範囲、すなわち、プラズマ処理領域を制御することができる。
しかしながら、このプラズマ処理装置では、基板Wとガイド部との間隙の管理が困難であるという問題があった。また、間隙の大きさによっては、活性化ガスが間隙から拡散し、プラズマ処理領域の大きさの制御が困難となる場合が生じるという問題があった。
特開平7−62546号公報(図1) 特開2002−151476号公報(図2) 特開2003−171768号公報(図1)
本発明の目的は、被処理体におけるプラズマにより処理される領域の制御を容易に行うことができるプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のプラズマ処理装置は、被処理体を介し、互いに対向して配置される一対の電極と、該一対の電極の一方の電極と前記被処理体との間隙にガスを供給するガス供給流路と、前記間隙に供給されたガスを活性化させてプラズマが発生するように、前記一対の電極間に電圧を印加する電源とを備え、前記発生したプラズマにより前記被処理体を処理するプラズマ処理装置であって、
前記間隙の近傍に吸引口を有し、前記活性化させたガスを排出するガス排出流路を備えることを特徴とする。
これにより、被処理体におけるプラズマにより処理される領域の制御を容易に行うことができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記一対の電極の他方の電極は、前記一方の電極に対向する対向面の面積が、前記一方の電極における前記他方の電極に対向する対向面の面積とほぼ同等またはそれより若干大きいことが好ましい。
これにより、一対の電極間に電圧を印加することにより発生する電界が拡大するのを防止でき、該電界が被処理体と交差する領域が拡大するのを防止することができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記ガス排出流路は、前記一方の電極の外周に設けられていることが好ましい。
これにより、一方の電極と処理ガス排出流路とを近接させることができ、よって、不要なガスを直ちに排出することができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記ガス排出流路は、前記一方の電極を貫通するように設けられていることが好ましい。
これにより、一方の電極と処理ガス排出流路とを近接させることができ、よって、不要なガスを直ちに排出することができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記ガス供給流路は、前記ガス排出流路の外周側に設けられていることが好ましい。
これにより、ガス供給流路とガス排出流路とを近接させることができ、よって、ガスを確実に排出することができる。
本発明のプラズマ処理装置では、第1の管状体と、該第1の管状体の内側に設置された第2の管状体とを有し、
前記第1の管状体と前記第2の管状体との間に前記ガス供給流路が形成され、
前記第2の管状体の内側に前記ガス排出流路が形成されていることが好ましい。
これにより、簡単な構成でガス供給流路およびガス排出流路を形成することができる。
本発明のプラズマ処理方法は、本発明のプラズマ処理装置を用いて、前記被処理体をプラズマ処理する方法であって、
前記一対の電極間に前記被処理体を設置し、
次に、前記ガス供給流路から前記間隙にガスを供給しつつ、前記電源を作動させて前記一対の電極間に電圧を印加し、これに伴い、前記ガス排出流路から前記活性化させたガスを排出することを特徴とする。
これにより、被処理体におけるプラズマにより処理される領域の制御を容易に行うことができる。
以下、本発明のプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法の好適な実施形態について説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明のプラズマ処理装置1について説明する。
図1は、本発明のプラズマ処理装置の第1実施形態を模式的に示す断面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言い、図1中の上下方向を「垂直方向」、左右方向を「水平方向」と言う。
図1に示すように、プラズマ処理装置1は、例えばシリコンウエハのような半導体基板等の基板(被処理体)Wの上方に位置するヘッド10を備えている。このヘッド10は、二重管構造をなしている。すなわち、このヘッド10は、垂直方向に設置された外筒体(第1の管状体)11と、該外筒体11の内側において、垂直方向に設置された内筒体(第2の管状体)12とを備えている。このような簡単な構造(構成)により、後述するガス供給流路18およびガス排出流路19を形成することができる。
外筒体11および内筒体12は、それぞれ、例えば絶縁体で構成されているのが好ましい。これにより、後述する電界Eの形成に影響を与えないため、安定した電界Eの形成に寄与する。
外筒体11および内筒体12がこのような大きさをなすことにより、基板Wにおけるプラズマにより処理される領域の制御をより容易に行うことができる。
このような構成(構造)のヘッド10は、基板Wの上方かつ基板Wから所定距離(図1中、hで示す長さ)だけ離れた位置に配置される。このとき、基板Wが水平をなすように設置されるため、ヘッド10の中心軸101は、基板Wの表面W1に対して垂直をなす。
なお、距離hの大きさは、特に限定されないが、0.5〜2mmであるのが好ましく、0.5〜1mmであるのがより好ましい。これにより、後述する処理ガス(ガス)G1を基板Wの表面W1に確実に吹き付ける(当てる)ことができる。
内筒体12の内側に形成された空間121には、ヘッド10の中心軸101を通るような、棒状の印加電極15が設置されている。また、基板Wを介して印加電極15に対向し、垂直方向に棒状の対向電極16が設置されている。従って、印加電極15および対向電極16は、一対の平行平板型電極を構成している。
この対向電極16は、印加電極15に対向する対向面(上面)161の面積が、印加電極15における対向電極16に対向する対向面(下面)151の面積とほぼ同等またはそれより若干大きいのが好ましい。
印加電極15の対向面151の面積と、対向電極16の対向面161の面積との大きさがこのような関係にあることにより、電界Eが発生する範囲を正確に制御することができ、よって、電界E内でプラズマが発生するプラズマ発生領域Pの大きさの制御を容易に行うことができる。これにより、基板Wにおけるプラズマにより処理される領域の制御をより容易に行うことができる。
なお、印加電極15および対向電極16の構成材料としては、特に限定されないが、例えば銅のような導電性が良好な材料等が挙げられる。
また、印加電極15(対向面151)と対向電極16(対向面161)と間の距離(図1中、hで示す長さ)は、高周波電源17の出力や、基板Wに施すプラズマ処理の種類等を考慮して適宜決定されるが、1〜5mmであるのが好ましい。これにより、両電極間に電界Eを確実に発生させることができる。
また、電界Eにおいてアーク放電の発生を防止する観点から、上記電極、特に、印加電極15の表面をSiO等の誘電体で被覆するのが好ましい。この誘電体の厚みは、厚すぎるとプラズマを発生するために高電圧を要することがあり、薄すぎると電圧印加時に絶縁破壊が起こり、アーク放電が発生することがあるため、0.01〜4mmであるのが好ましく、1〜2mmであるのがより好ましい。
印加電極15および対向電極16は、それぞれ、導線(ケーブル)91を介して、高周波電源17に接続されており、これにより、回路9が構成されている。この回路9は、その一部がアース(接地)されている。基板Wにプラズマ処理を施すとき、高周波電源17が作動して、両電極間に電圧が印加される。このとき、両電極間には、電界Eが発生する。
また、高周波電源17の周波数は、特に限定されないが、10〜50MHzであるのが好ましく、10〜40MHzであるのがより好ましい。
外筒体11の側面には、ガス導入孔13が形成されている。このガス導入孔13からは、Oガス等の処理ガスG1とHeガス等のキャリアガスG2とからなる混合ガスGが、外筒体11と内筒体12との間の空間18へ導入される。この空間18は、その上方が蓋部材14で塞がれているため、導入された混合ガスGは、下方へ向けて流れ、基板Wとヘッド10との間隙102に流入する(供給される)。このように、空間18は、混合ガスGを間隙102に供給する供給流路として機能するため、以下の説明では、空間18を「ガス供給流路18」と言う。なお、ここで、「キャリアガス」とは、放電開始と放電維持のために導入するガスのことをいう。
間隙102付近では、基板Wに対して内筒体12の下端部12aが外筒体11の下端部11aよりも上側に位置している。これにより、基板Wとヘッド10との間隙102に流入した混合ガスGがヘッド10の外部(外側)へ拡散するのを防止する。従って、間隙102において、混合ガスGは、電界E側へ流れる(印加電極15の近傍へ供給される)。
また、外筒体11の下端部11aと内筒体12の下端部12aとがこのような位置関係をなしていることにより、距離hの管理(設定)が容易となる。
プラズマ処理においては、印加電極15と対向電極16とに電圧が印加されて、電界Eが発生するとともに、ガス供給流路18から間隙102に、処理ガスG1を含む混合ガスGが流入する。間隙102に流入した処理ガスG1のうち、電界Eに流入した処理ガスG1は、放電によって活性化される。この活性化された処理ガスG1は、基板Wの表面W1に接触して、プラズマ処理を施す。それに対し、電界E以外の箇所に拡散した処理ガスG1は、活性化されず、基板Wの表面W1のプラズマ処理に寄与しない。すなわち、表面W1のうち、電界Eに晒される範囲のみに、プラズマ処理が施される。従って、電界Eの大きさ、特に表面W1における電界Eとの交差領域の範囲を制御することによって、表面W1において、プラズマ処理が施される範囲、すなわち、プラズマ処理領域Aを容易に制御することができる。
また、電界Eは、印加電極15と対向電極16との間に発生するが、対向電極16の対向面161の面積は、前述したように印加電極15の対向面151の面積とほぼ同等またはそれより若干大きくなるよう制限されるため、電界Eは、水平方向に関して殆ど膨張しない。従って、基板Wの表面W1と電界Eとの交差領域の範囲が拡大するのを防止することができる。すなわち、プラズマ処理領域Aが拡大するのを防止することができ、表面W1に対して局所的なプラズマ処理を施すことができる。
電界Eの大きさ、特に水平方向に関する拡がりの大きさは、印加電極15の対向面151の面積や対向電極16の対向面161の面積に依存するため、プラズマ処理領域Aの大きさの制御は、これら電極の対向面の面積の制御によって容易に行うことができる。
内筒体12の内周面122と印加電極15の外周面152とで囲まれた空間19は、排気ポンプ(図示せず)に連通している。この排気ポンプは、空間19を介して印加電極15の対向面151近傍の処理ガスG1(混合ガスG)を吸引して、ヘッド10の外部へ排出する。このように、空間19は、処理ガスG1を排出する排出流路として機能するため、以下の説明では、空間19を「ガス排出流路19」と言う。ここで、ヘッド10では、印加電極15の外周にガス排出流路19が設けられ、このガス排出流路19の外周にガス供給流路18が設けられていることとなる。
さて、電界Eにより活性化した処理ガスG1が基板Wの表面W1と電界Eとの交差領域以外において表面W1と接触すると、当該交差領域以外にプラズマ処理が施されることになるため、プラズマ処理領域Aの制御が困難になる。
そこで、ガス排出流路19は、間隙102に供給された処理ガスG1を、それが活性化されているか否かに拘わらず、間隙102の近傍に形成された吸引口191から吸引する。これにより、主に電界Eの外部における処理ガスG1がガス排出流路19(吸引口191)によって直ちに吸引される。従って、活性化された処理ガスG1が基板Wの表面W1に接触する領域(プラズマ処理領域A)を、表面W1と電界Eとの交差領域に容易に留めることができ、よって、プラズマ処理領域Aの制御を容易に行うことができる。
なお、混合ガスGにおける処理ガスG1の占める割合は、プラズマ処理の種類によって異なるが、処理ガスG1の割合が大きすぎると、電界Eにおける放電の発生が困難となったり、プラズマ処理の効率に寄与し難くなったりするため、例えば、その割合が1〜10%であるのが好ましく、5〜10%であるのがより好ましい。
次に、プラズマ処理装置1を用いて基板Wをプラズマ処理する方法について、図2を参照して説明する。
図2は、図1に示すプラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法の一例を模式的に示す工程図である。なお、以下の説明では、図2中の上側を「上」、下側を「下」と言い、図2中の上下方向を「垂直方向」、左右方向を「水平方向」、手前側から奥側への方向を「奥行き方向」という。
まず、図2(a)に示すように、搬送ローラ20等を備える搬送装置2の作動により、基板Wを印加電極15と対向電極16との間へ搬入(設置)する。搬送装置2は、基板Wを水平方向に搬送する搬送ローラ20だけでなく、基板Wを奥行き方向に搬送する搬送ローラ(図示せず)も備えるため、ヘッド10に対して基板Wを水平方向・奥行き方向に自在に移動させることができる。従って、基板Wの表面W1におけるプラズマ処理の施行が所望される領域(以下「プラズマ処理所望領域」という)の位置に拘わらず、当該プラズマ処理所望領域をヘッド10の印加電極15に対向させることができる。
また、搬送装置2は、プラズマ処理中においても基板Wを移動することが可能であるため、たとえ、発生する電界Eと表面W1との交差領域の大きさが、プラズマ処理所望領域の大きさより小さくても、搬送装置2の作動により基板Wを移動させることによって、プラズマ処理所望領域の全面にプラズマ処理を施すことが可能である。
次いで、図2(b)に示すように、ガス導入孔13から混合ガスGを導入し、ガス供給流路18を介して、基板Wとヘッド10との間隙102に混合ガスGを流入させる(供給する)。また、この供給とともに、排気ポンプを作動させ、印加電極15の対向面151近傍の混合ガスGを吸引口191から吸引する。これにより、ガス排出流路19を介して、混合ガスGがヘッド10の外部へ排出される。
このような混合ガスGの排出により、基板Wとヘッド10との間隙102において、ガス供給流路18の供給口(開口)181からガス排出流路19の吸引口191へ向うような、混合ガスGの流れを発生させることができ、よって、印加電極15の対向面151近傍を混合ガス雰囲気にすることができる。
なお、混合ガスGの流量は、特に限定されないが、30SCCM〜3SLMであるのが好ましい。
次いで、前述したような混合ガスGの流れを維持しつつ、図2(c)に示すように、高周波電源17作動させて、印加電極15と対向電極16との間に電圧を印加する。このとき、印加電極15および対向電極16の間には、電界Eが発生する。
また、前記混合ガス雰囲気における処理ガスG1は、電界E内で活性化されることとなる。該活性化された処理ガスG1は、基板Wの表面W1に接触して、表面W1にプラズマ処理を施すように作用する。このとき、前述したように電界Eの外部における処理ガスG1がガス排出流路19を介して直ちに吸引されるため、表面W1のプラズマ処理領域Aが拡大するのを抑制、すなわち、プラズマ処理領域Aが制御され得る。
そして、プラズマ処理所望領域の全面にプラズマ処理が施された後、搬送装置2は、基板Wを印加電極15および対向電極16の間隙から搬出するように作動する。
以上のような工程を経ることにより、基板Wのプラズマ処理領域Aの制御を容易に行うことができ、よって、プラズマ処理領域Aの大きさが最適な基板Wを得る。
<第2実施形態>
図3は、本発明のプラズマ処理装置の第2実施形態を模式的に示す断面図である。なお、以下の説明では、図3中の上側を「上」、下側を「下」と言い、図3中の上下方向を「垂直方向」、左右方向を「水平方向」と言う。
以下、第2実施形態のプラズマ処理装置について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
本実施形態は、ヘッドの構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図3に示すように、ヘッド30は、垂直方向に設置された外筒体(第1の管状体)11と、該外筒体11の内側において、垂直方向に設置され、例えば銅からなる筒状の印加電極(第2の管状体)33とを備える。ヘッド30は、基板Wの上方かつ基板Wから距離hだけ離れた位置に配置される。ヘッド30の中心軸301は基板Wの表面W1に対して垂直をなす。また、対向電極16は、基板Wを介して印加電極33と対向するように、垂直方向に設置されている。従って、印加電極33および対向電極16は、一対の平行平板型電極を構成している。
印加電極33および対向電極16は、それぞれ、導線91を介して、高周波電源17に接続されており、これにより、回路9が構成されている。基板Wにプラズマ処理を施すとき、高周波電源17が作動して、両電極間に電圧が印加される。このとき、両電極間には、電界Eが発生する。
また、外筒体11と印加電極33とに囲まれた空間31は、その上方が絶縁体の蓋部材32で塞がれているため、当該空間31に導入された混合ガスGは基板Wとヘッド30との間隙102に流入する(供給される)。このように、空間31は、混合ガスGを間隙102に供給する供給流路として機能するため、以下の説明では、空間31を「ガス供給流路31」と言う。
また、印加電極33は、内筒体12と同様に、印加電極33の下端部33aが外筒体11の下端部11aよりも上側に位置している。これにより、基板Wとヘッド30との間隙102に流入した混合ガスGがヘッド30の外部(外側)へ拡散するのを防止する。
プラズマ処理においては、印加電極33と対向電極16との間に電圧が印加されて、電界Eが発生するとともに、電界Eに流入した処理ガスG1が放電によって活性化される。この活性化された処理ガスG1は基板Wの表面W1に接触して、プラズマ処理を施す。
印加電極33を貫通するように設けられた内部空間34は、排気ポンプ(図示せず)に連通している。この排気ポンプは、内部空間34を介して印加電極33の対向面331近傍の処理ガスG1を吸引して、ヘッド30の外部へ排出する。このように、内部空間34は、処理ガスG1を排出する排出流路として機能するため、以下の説明では、内部空間34を「ガス排出流路34」と言う。このように、ガス排出流路34は、印加電極33を貫通するように設けられている。
このガス排出流路34は、間隙102に供給された処理ガスG1を、それが活性化されているか否かに拘わらず、間隙102の近傍に形成された吸引口341から吸引する。これにより、主に電界Eの外部における処理ガスG1がガス排出流路34(吸引口341)によって直ちに吸引される。従って、活性化された処理ガスG1が基板Wの表面W1に接触する領域(プラズマ処理領域A)を、表面W1と電界Eとの交差領域に容易に留めることができ、よって、プラズマ処理領域Aの制御を容易に行うことができる。
以上、本発明のプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
また、プラズマ処理装置は、大気圧下において、基板の表面にプラズマ処理を施すことを想定しているが、減圧または真空状態において基板の表面にプラズマ処理を施してもよい。
また、電極に印加される電圧は、高周波によるものに限られず、例えば、パルス波やマイクロ波によるものであってもよい。
また、印加電極および対向電極の構成材料としては、銅の他に、例えば、アルミニウム等の金属単体、ステンレス、真鍮等の合金、金属間化合物等が挙げられる。
また、印加電極および印加電極の表面を覆う誘電体の材料としては、SiOに限られず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック、ガラス、Al、ZrO、TiO等の金属酸化物、BaTiO(チタン酸バリウム)等の複酸化物等を用いることができる。ここで、25℃における比誘電率が10以上のものである誘電体を用いれば、電界において、低電圧で高密度のプラズマを発生させることができ、処理効率が向上する。
また、使用可能な誘電体の比誘電率の上限は特に限定されるものではないが、比誘電率が10〜100のものが好ましい。比誘電率が10以上である誘電体には、ZrO、TiO等の金属酸化物、BaTiO等の複酸化物が該当する。
また、処理ガスとしては、電圧を印加することによってプラズマを発生するガスであれば、Oガスに限定されず、処理目的により種々のガスを用いることができる。
例えば、基板の表面を撥水化するプラズマ処理では、処理ガスとして、CF、C、C、CC1F、SF等のフッ素原子含有化合物ガスが用いられる。また、基板表面を親水化するプラズマ処理では、処理ガスとして、O、HO、空気等の酸素原子含有化合物、N、NH等の窒素原子含有化合物、SO、SO等の硫黄原子含有化合物が用いられる。これにより、基板表面にカルボニル基、水酸基、アミノ基等の親水性官能基を形成させて表面エネルギーを高くし、親水性表面を得ることができる。また、アクリル酸、メタクリル酸等の親水基を有する重合性モノマーを用いて親水性重合膜を堆積(形成)することもできる。
また、基板の表面に電気的、光学的機能を付加するプラズマ処理では、SiO、TiO、SnO等の金属酸化物薄膜を基板の表面に形成するために、Si、Ti、Sn等の金属の金属−水素化合物、金属−ハロゲン化合物、金属アルコキシド(有機金属化合物)等の処理ガスが用いられる。
また、エッチング処理やダイシング処理では、例えばハロゲン系ガスが用いられ、レジスト処理や有機物汚染の除去では、例えば酸素系ガスが用いられる。表面クリーニングや表面改質では、例えばAr、N等の不活性ガスが処理ガスとして用いられ、不活性ガスのプラズマで表面クリーニングや表面改質が行われる。
また、キャリアガスとしても、Heガスに限られず、例えば、Ne、Ar、Xe等の希ガス、Nガス等が用いることができ、これらは単独でも2種以上を混合した形態でも用いられる。
また、基板としては、シリコンウエハ等の半導体基板に限られず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等のプラスチック、ガラス、セラミック、金属液晶ディスプレイ用ガラス等からなる基板が挙げられる。また、基板の形状としては、板状であるのに限定されず、例えば、フィルム状等のものが挙げられる。
本発明のプラズマ処理装置の第1実施形態を模式的に示す断面図である。 図1に示すプラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法の一例を模式的に示す工程図である。 本発明のプラズマ処理装置の第2実施形態を模式的に示す断面図である。 従来のリモートプラズマ処理方法を実施するプラズマ処理装置の構成を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1……プラズマ処理装置 2……搬送装置 9……回路 91……導線 10、30、40……ヘッド 101、301……中心軸 102……間隙 11、43……外筒体 12……内筒体 11a、12a、33a……下端部 121……空間 122……内周面 13……ガス導入孔 14、32……蓋部材 15、33……印加電極 16、42a、42b……対向電極 151、161、331……対向面 152……外周面 17……高周波電源 18、31……ガス供給流路(空間) 181……供給口 19、34……ガス排出流路(空間) 191、341……吸引口 20……搬送ローラ 41……誘電体 42a、42b……一対の対向電極 44……環状空間 A……プラズマ処理領域 E……電界 G……混合ガス G1……処理ガス G2……キャリアガス P……プラズマ発生領域 W……基板 W1……表面

Claims (7)

  1. 被処理体を介し、互いに対向して配置される一対の電極と、該一対の電極の一方の電極と前記被処理体との間隙にガスを供給するガス供給流路と、前記間隙に供給されたガスを活性化させてプラズマが発生するように、前記一対の電極間に電圧を印加する電源とを備え、前記発生したプラズマにより前記被処理体を処理するプラズマ処理装置であって、
    前記間隙の近傍に吸引口を有し、前記活性化させたガスを排出するガス排出流路を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記一対の電極の他方の電極は、前記一方の電極に対向する対向面の面積が、前記一方の電極における前記他方の電極に対向する対向面の面積とほぼ同等またはそれより若干大きい請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記ガス排出流路は、前記一方の電極の外周に設けられている請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記ガス排出流路は、前記一方の電極を貫通するように設けられている請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記ガス供給流路は、前記ガス排出流路の外周側に設けられている請求項3または4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 第1の管状体と、該第1の管状体の内側に設置された第2の管状体とを有し、
    前記第1の管状体と前記第2の管状体との間に前記ガス供給流路が形成され、
    前記第2の管状体の内側に前記ガス排出流路が形成されている請求項1ないし5のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のプラズマ処理装置を用いて、前記被処理体をプラズマ処理する方法であって、
    前記一対の電極間に前記被処理体を設置し、
    次に、前記ガス供給流路から前記間隙にガスを供給しつつ、前記電源を作動させて前記一対の電極間に電圧を印加し、これに伴い、前記ガス排出流路から前記活性化させたガスを排出することを特徴とするプラズマ処理方法。
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