JP2007242596A - プロセスプラズマ発生装置及び材料プロセシング方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】厚み10μmから1mmのフレキシブルシート基板10は、フレキシブルなフィルム、例えばポリイミド層11上に電極あるいはコイル用の金属薄膜、例えば銅層12が接合されて形成される。プラズマガスとしては空気を用い、80Torrの条件下で電極ギャップ14に2.45GHzのマイクロ波電力を供給し、非熱平衡プラズマを発生させる。
【選択図】図1
Description
前記シート基板の厚さが10μm以上1mm以下であることが好ましい。
図1は、本発明のプロセスプラズマ発生装置の電極構造図の一例を示す上面概略説明図である。図2は、図1の電極ギャップ近傍部分Xの拡大図である。図3は、図2の部分拡大図である。図4は、図1の電極ギャップ部分の断面概略説明図である。図5は、本発明のプロセスプラズマ発生装置の電極構造図の他の例を示す図4と同様の図面である。
本発明において、フレキシブルシート基板10としては、公知のフレキシブルな薄膜が使用可能である。フレキシブルシート基板10の材質は特に限定されず、有機物質あるいは無機物質のいずれも使用可能であるが、具体的には、図1〜4に示した如く、ポリイミド層11及び銅層12の二層構造を有するポリイミド−銅(PI−Cu)のフレキシブルシート基板を用いることが好適である。
フレキシブルシート基板10の厚さは特に制限はないが、10μm以上1mm以下が好ましい。
なお、図1〜5ではプラズマ発生電極を示したが、本発明において、プラズマ発生電極の代わりにプラズマ発生コイルを用いてもよい。
膜厚20μmのポリイミド層11及び膜厚35μmの銅層12の二層構造を有するフレキシブルシート基板10を用い、図1に示した電極構造を有するプラズマプラズマ発生装置を作製した。実施例1において、フレキシブルシート10は、幅50mm、上端から曲げ線Aまでの長さ50mm、曲げ線A−B間の距離2.5mm、曲げ線Bから下端までの長さ50mmとした。リソグラフィー技術により、図1の曲げ線A−B間に、100μmの等間隔の電極ギャップ14を作製した。銅電極対20,22の幅は各1.2mm、銅線16は厚さ35μm、幅2.0mmに設定した。作製した電極ギャップ14近傍の写真を図6に示した。
電極を形成したフレキシブルシート10を図1に示した曲げ線A及びBに沿って折曲げ、図1のY面をアルミナ基板に貼り付け、プロセスプラズマ発生装置を作製した。
窒素ガスを用いたプラズマの場合、発光分光測定よりガス温度がおよそ400Kであり、低温プラズマであることも確かめられた。
ペルヒドロポリシラザンの20%ジブチルエーテル溶液(製品名:アクアミカNL120A−20、「アクアミカ」はAZエレクトリックマテリアルズ株式会社の登録商標)をプラズマプラズマ発生装置の全面、即ちフレキシブルシート基板10面及び銅層12面に対してHVLPスプレー塗布を行った。当該プロセスプラズマ発生装置に均一に塗布された塗布膜厚は0.8μmであった。このペルヒドロポリシラザンが塗布されたプロセスプラズマ発生装置を過熱水蒸気(200℃/100%RH)で30分間処理した。このプロセスプラズマ発生装置の表面には膜厚0.2μmの二酸化珪素被膜が形成された。このようにプロセスプラズマ発生装置をコーティングした以外は実施例1と同様にプロセスプラズマ発生装置を作製した。実施例1と同様にプラズマを発生させた結果、実施例1に比べて、電極のプラズマによる損傷が低減され、安定的なプラズマの発生が達成された。
実施例1記載のプロセスプラズマ発生装置を用いて、ポリスチレン基板の表面処理を行った。
プラズマガスとしては空気を用い、5W、80Torrの条件下で行った。前記処理前及び処理後のポリスチレン基板の水滴の接触角を測定した。未処理のポリスチレン基板の表面は疎水性であり、水滴の接触角は82°であったが、処理後の表面の水滴の接触角は23°であり、親水性の表面になっており、親水化処理されたことが確認された。
Claims (8)
- フレキシブルシート基板上にプラズマ発生電極、あるいは、プラズマ発生コイルを具備することを特徴とするプロセスプラズマ発生装置。
- 前記シート基板の厚さが10μm以上1mm以下であることを特徴とする請求項1記載のプロセスプラズマ発生装置。
- 前記電極構造が、金属及び少なくとも該金属を被覆する誘電体からなることを特徴とする請求項1又は2記載のプロセスプラズマ発生装置。
- 前記誘電体が、二酸化珪素被膜であり、ペルヒドロポリシラザン溶液を用いて前記二酸化珪素被膜を形成することを特徴とする請求項3記載のプロセスプラズマ発生装置。
- 前記二酸化珪素被膜の厚さが0.1〜5μmであることを特徴とする請求項4記載のプロセスプラズマ発生装置。
- 前記二酸化珪素被膜の形成処理が、ペルヒドロポリシラザン溶液を前記フレキシブルシート基板及び金属の表面に塗布し所定の膜厚の塗布膜を形成する塗布膜形成処理と、前記塗布されたペルヒドロポリシラザン塗布膜を過熱水蒸気によって所定時間加熱して二酸化珪素被膜とする被膜形成熱処理とを含むことを特徴とする請求項4又は5記載のプロセスプラズマ発生装置。
- 前記加熱処理によって形成された二酸化珪素被膜の表面を冷水又は温水で洗浄する処理をさらに含むことを特徴とする請求項6記載のプロセスプラズマ発生装置。
- 請求項1〜7のいずれか1項記載のプロセスプラズマ発生装置により、材料合成、堆積、エッチング又は表面処理を行うことを特徴とする材料プロセシング方法。
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