JP2004179202A - 多層配線板製造用金属箔付き絶縁シート及び多層配線板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機繊維不織布基材に、エポキシ樹脂組成物を含むワニスを含浸させ、次いで加熱によりエポキシ樹脂組成物を半硬化状態にしてなる絶縁層が金属箔の表面に設けられた多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートにおいて、上記絶縁層の樹脂軟化温度が55〜75℃であることを特徴とする多層配線板製造用金属箔付き絶縁シート。この多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを、内層材の内層回路側に配したものを積層成形して製造していることを特徴とする多層配線板。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビルドアップ法による多層配線板の製造に好適に用いられる多層配線板製造用金属箔付き絶縁シート及び、この多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを用いた多層配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、金属箔付き絶縁シートを用いて多層配線板を製造することが行われている。従来の金属箔付き絶縁シートは、銅箔等の金属箔と半硬化状態の絶縁層とを一体に形成しているものであって、半硬化状態の絶縁層はエポキシ樹脂組成物等を金属箔に塗布して半硬化させることによって形成する。なお、金属箔付き絶縁シートについて、絶縁層付き金属箔や樹脂付き金属箔と表現する場合もある。
【0003】
この金属箔付き絶縁シートを用いて多層配線板を製造するにあたっては、まず図1(a)に示すように、表面に内層回路3を設けた内層材4に、エポキシ樹脂組成物を半硬化状態にしてなる絶縁層1の表面に金属箔2を配設している多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートAを重ね合わせ、積層成形することにより絶縁層1を硬化させて、図1(b)に示すように、内層材4の表面に金属箔付き絶縁シートAを一体化して多層板とする。なお、図1(a)の絶縁層1は半硬化状態であるが、図1(b)〜図1(e)における絶縁層1は、積層成形により硬化した状態となっている。
【0004】
次に、内層回路3と電気導通を得たい箇所の金属箔2をエッチング等により除去し、次いで、図1(c)に示すように、金属箔2を除去した部分の絶縁層1をレーザ等で除去して内層回路3に到達する孔5を硬化している絶縁層1に形成する。その後、図1(d)に示すように、孔5の内面にめっき層6を設けて内層回路3と金属箔2を電気導通させる。次に、金属箔2にエッチング等を施して回路7を形成する。このようにして所定枚数の金属箔付き絶縁シートAを順次積層し、最後に、最外に積層された金属箔付き絶縁シートAに回路7を形成したものにソルダーレジスト等を塗布するなどの加工を行って、図1(e)に示す多層配線板8を製造することができる。
【0005】
上記のように、多層配線板8を製造する際に、金属箔付き絶縁シートAを用いると、硬化した絶縁層1による電気絶縁性の確保と金属箔2による電気回路用の導体の提供とを同時に行うことができ、また、絶縁層1がガラス布等の無機基材なしに樹脂成分だけで形成されているので、レーザ加工を容易に行うことができ、さらに孔5や回路3、7の凹凸を絶縁層1の樹脂成分で充填することができるものである。
【0006】
しかし、上記の金属箔付き絶縁シートAでは、絶縁層1はエポキシ樹脂組成物等の樹脂成分を金属箔2に塗布して半硬化させることによって形成しているので、硬化後の厚さが80μmを越えるような厚い絶縁層1を形成しにくいという問題があった。
【0007】
そこで、本発明者等は下記の特許文献1で、全芳香族ポリアミド又は全芳香族ポリエステルで形成している有機繊維不織布基材に樹脂組成物を含浸させて絶縁層1を形成し、金属箔2の表面に上記絶縁層1を設けた金属箔付き絶縁シート(絶縁層付き金属箔)を提案している。
【0008】
この特許文献1で提案しているような有機繊維不織布基材に樹脂組成物を含浸させて絶縁層1を形成している金属箔付き絶縁シートAを用いると、硬化後の厚さが80μmを越えるような厚い絶縁層1を形成することが可能となったが、有機繊維不織布基材上の樹脂組成物部分の厚さが乏しく、内層材4の表面に金属箔付き絶縁シートAを一体化する際に、孔部5や回路3、7の凹凸を樹脂組成物で充填する樹脂埋め込み性が劣る傾向がある。樹脂埋め込み性が劣ると、多層配線板の接続信頼性や吸湿後耐熱性が低下する問題が生じる。特に、近年使用の広がっている鉛フリー半田を用いて電子部品を多層配線板に実装する場合、孔5や回路3、7の凹凸を樹脂組成物で充填する樹脂埋め込み性が劣ると、リフロー炉を通過させる際にフクレ等が発生することがあることがあり、これらの改善が求められている。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−235795号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みて成されたもので、その目的とする所は、有機繊維不織布基材に、エポキシ樹脂組成物を含むワニスを含浸させ、次いで加熱によりエポキシ樹脂組成物を半硬化状態にしてなる絶縁層の表面に金属箔を配設している多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートであって、内層材の表面に金属箔付き絶縁シートを一体化して得た多層配線板を、リフロー炉を通過させた場合に、フクレが発生しにくい多層配線板が得られる多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを提供すること及びこの多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを用いて製造した、リフロー炉を通過させた場合にフクレが発生しにくい多層配線板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートは、有機繊維不織布基材に、エポキシ樹脂組成物を含むワニスを含浸させ、次いで加熱によりエポキシ樹脂組成物を半硬化状態にしてなる絶縁層の表面に金属箔を配設している多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートにおいて、上記絶縁層の樹脂軟化温度が55〜75℃であることを特徴とする。
【0012】
請求項2に係る発明の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートは、請求項1記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートにおいて、有機繊維不織布基材に含浸するワニスが、25℃での粘度が30000mPa・s以下の液状エポキシ樹脂を、ワニス中の全固形分100重量部当り、5〜40重量部の割合で含有していることを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る発明の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートは、請求項1又は請求項2記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートにおいて、有機繊維不織布基材が、坪量が30〜100g/m2である有機繊維不織布であることを特徴とする。
【0014】
請求項4に係る発明の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートは、請求項1〜3の何れかに記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートにおいて、有機繊維不織布基材が、全芳香族ポリアミド又は全芳香族ポリエステルを用いて形成している有機繊維不織布基材であることを特徴とする。
【0015】
請求項5に係る発明の多層配線板は、請求項1〜4の何れかに記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを、内層材の内層回路側に配したものを積層成形して製造していることを特徴とする。
【0016】
請求項6に係る発明の多層配線板は、請求項5記載の多層配線板において、多層配線板が、請求項1〜4の何れかに記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを、内層回路を両面に設けた内層材の両側に配したものを積層成形して製造される多層配線板であって、内層材の両側に配する多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを、その絶縁層に用いている有機繊維不織布基材の抄造方向が直交するように配して積層成形していることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートの第1実施形態と、多層配線板の第1実施形態を説明する。
【0018】
有機繊維不織布基材としては、各種の有機繊維を用いて形成した有機繊維不織布基材を使用することができるが、全芳香族ポリアミド又は全芳香族ポリエステルを用いて形成している有機繊維不織布基材であると硬化した絶縁層の面方向の熱膨張係数(熱膨張率)が小さくなるので好ましい。有機繊維不織布基材の坪量は30〜100g/m2であると、多層配線板としたときの好ましい厚さである40〜150μmという絶縁層の厚さ(多層配線板における厚さ)を容易に得ることができるので好ましい。30g/m2未満では、樹脂の割合を所定割合内に抑えて熱膨張率の増大を避けようとすると、多層配線板としたときの十分な厚み(例えば40μm以上)の絶縁層が得られず、100g/m2を越えると、多層配線板としたときの絶縁層の厚みを所定厚み以下(例えば150μm以下)に制御しようとしたとき、樹脂の割合が少なくなり、カスレ、ボイドが発生しやすくなる傾向があるためである。
【0019】
エポキシ樹脂組成物については、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等の各種のエポキシ樹脂と、フェノールノボラック樹脂、ジシアンジアミド等の硬化剤と、イミダゾール等の硬化促進剤とを配合して調製する。エポキシ樹脂と硬化剤の配合比率については、エポキシ基1当量に対し、フェノール系硬化剤であれば0.5〜1.2水酸基当量、アミン系硬化剤であれば0.2〜1.2活性水素当量で配合することが、絶縁層の耐熱性の点で好ましい。
【0020】
金属箔としては、プリント配線板に汎用されている銅箔、ニッケル箔等を好適に用いることができ、材質や厚みについて特に限定はない。
【0021】
上記材料を用いて多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを作製するに当っては、まず、エポキシ樹脂組成物を溶剤に溶解させてワニスを調製する。次に塗工や浸漬によって有機繊維不織布基材にワニスを含浸させ、これを加熱することによってエポキシ樹脂組成物を半硬化状態にしたプリプレグを得る。次に、プリプレグを金属箔と離型フィルムで挟んで加熱加圧し、プリプレグと金属箔とを一体化することによって、プリプレグが絶縁層1となった図1(a)に示す金属箔付き絶縁シートAを作製する(多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートAの第1実施形態)。
【0022】
その際に、金属箔付き絶縁シートAが備える絶縁層1の樹脂軟化温度を55〜75℃となるように、プリプレグの作製条件、プリプレグと金属箔2との一体化条件を調整するようにしている。半硬化状態の絶縁層1の樹脂軟化温度が55℃未満であると、絶縁層1が粘着性(タッキング)を示す傾向があり、金属箔付き絶縁シートAの取り扱い作業性が低下する問題があり、一方、半硬化状態の絶縁層1の樹脂軟化温度が75℃を越えると、内層材4又は多層化された内層材の表面に金属箔付き絶縁シートAを一体化する際に(図1(b)、図1(e)参照)、内層材の孔5や回路3、7の凹凸を樹脂組成物で充填する樹脂埋め込み性が低下する傾向があるため、金属箔付き絶縁シートAが備える絶縁層1の樹脂軟化温度は55〜75℃とするように制限している。
【0023】
絶縁層1の樹脂軟化温度を55〜75℃としている第1実施形態の金属箔付き絶縁シートAは、内層材(多層化された内層材も含む)の表面に金属箔付き絶縁シートを一体化する際に、内層材の孔や回路の凹凸を樹脂組成物で充填する樹脂埋め込み性が良好となる。
【0024】
また、有機繊維不織布基材に含浸するワニスが、25℃での粘度が30000mPa・s以下の液状エポキシ樹脂を、ワニス中の全固形分100重量部当り、5〜40重量部の割合で含有するようにすると、多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートAが備える絶縁層1の樹脂軟化温度を55〜75℃とすることが容易に達成できるので好ましい。このような液状エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0025】
上記のようにして作製した第1実施形態の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートAを用いて、第1実施形態の多層配線板は製造する。その製造方法については、従来技術で説明したように、まず図1(a)に示すように、表面に内層回路3を設けた内層材4に金属箔付き絶縁シートAを重ね合わせ、積層成形することにより絶縁層1を硬化させて、図1(b)に示すように、内層材4の表面に金属箔付き絶縁シートAを一体化する。
【0026】
次に、内層回路3と電気導通を得たい箇所の金属箔2をエッチング等により除去し、次いで図1(c)に示すように、金属箔2を除去した部分の絶縁層1をレーザ等で除去して内層回路3に到達する孔5を硬化した絶縁層1に形成する。その後、図1(d)に示すように、孔5の内面にめっき層6を設けて内層回路3と金属箔2を電気導通させる。次に、金属箔2にエッチング等を施して回路7を形成する。なお、この回路7を形成したものは多層化された内層材としても使用できるが、最終の多層配線板とすることもできる。このようにして所定枚数の金属箔付き絶縁シートAを順次積層し、最後に、最外に積層された金属箔付き絶縁シートAに回路7を形成したものにソルダーレジスト等を塗布するなどの加工を行って、得られる図1(e)に示す多層配線板8が第1実施形の多層配線板8である。
【0027】
第1実施形の多層配線板8は、第1実施形態の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートAを用いているので、内層材(多層化された内層材も含む)の表面に金属箔付き絶縁シートAを一体化した際に、内層材の孔部や回路の凹凸が樹脂組成物で良好に充填されているものとなる。そのため、第1実施形の多層配線板8は、リフロー炉を通過させた際にフクレが発生しにくい多層配線板となる。また、この第1実施形の多層配線板8は、吸湿半田耐熱性及び接続信頼性が優れる多層配線板でもある。
【0028】
次に多層配線板の第2実施形態を説明する。第2実施形の多層配線板は、第1実施形態の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートAを2枚を用いて製造する。多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートAを、内層回路を両面に設けた内層材の両側にそれぞれ配したものを積層成形して多層配線板としていて、且つ、内層材の両側に配するそれぞれの多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートAを、その絶縁層に用いている有機繊維不織布基材の抄造方向が直交するように配して積層成形している。上記以外については、第1実施形の多層配線板と同様にして多層配線板を製造するようにしている。
【0029】
この第2実施形の多層配線板は、内層材の両側に配する多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを、その絶縁層に用いている有機繊維不織布基材の抄造方向が直交するように配して積層成形して製造しているので、リフロー炉を通過させた際にフクレが発生しにくい多層配線板となると共に反りが低減した多層配線板となる。
【0030】
【実施例】
以下、具体的な実施例、比較例によって、本発明をさらに説明する。
【0031】
(実施例1〜8、比較例1、2)
ワニス調製
表1に示す配合割合で、エポキシ樹脂組成物を溶剤に溶解したワニス(配合A〜配合E)を調製した。なお、表1に示す各成分の詳細は、表2に示す通りである。
【0032】
プリプレグの作製
調製したワニス(配合A〜配合E)と、有機繊維不織布基材(不織布A、不織布B、不織布Cの3種類)とを表3、4に示すように組み合せて、実施例1〜8、比較例1、2におけるプリプレグを作製した。
【0033】
不織布Aとしては、デュポン社製、商品名「Thermount 4.0N710」、坪量68g/m2、厚さ97μmの全芳香族ポリアミドを用いた有機繊維不織布を用い、不織布Bとしては、デュポン社製、商品名「Thermount 3.0N710」、坪量49g/m2、厚さ72μmの全芳香族ポリアミドを用いた有機繊維不織布を用い、不織布Cとしては、クラレ製の液晶ポリエステル繊維「ベクトラン」を用いた全芳香族ポリエステルの不織布であって坪量70g/m2、厚さ110μmの有機繊維不織布を用いた。
【0034】
プリプレグの作製は、不織布基材にワニスを含浸させ、乾燥機内において155℃で、表3、4に示す時間の加熱処理を行い、溶剤を揮発させると共に含浸したワニス中のエポキシ樹脂組成物を半硬化させることにより行った。なお、プリプレグ中の樹脂分の含有割合の調整は、含浸機におけるギャップ調製により行った。また、プリプレグの硬化時間は、プリプレグより樹脂をもみ出し、IPC−TM−650−2.3.18に準拠して、171℃での樹脂のゲル化時間を測定することにより行った。
【0035】
金属箔付き絶縁シートの作製
上記で作製したプリプレグと銅箔(厚さ18μm又は厚さ12μm)とを下記の一体化方法A又は一体化方法Bにより一体化した。なお、プリプレグ、銅箔、一体化方法の組み合せ方は表3、4に示す通りで行った。
【0036】
一体化方法A:プリプレグの一方の表面に銅箔を重ねると共に、他方の表面に離型フィルムを重ね、加熱加圧して、プリプレグと銅箔とを一体化して金属箔付き絶縁シートを得る。加熱加圧条件は温度130℃、圧力0.98MPa(10kg/cm2)、加熱加圧時間3分間とする。
【0037】
一体化方法B:プリプレグをロール状に形成しておくと共に、ロール状の銅箔、ロール状の離型フィルムを準備し、ロールから巻き出したプリプレグの一方の表面にロールから巻き出した金属箔を、他方の表面にロールから巻き出した離型フィルムを導き、加熱ロール間を通して加熱加圧して、プリプレグと銅箔とを一体化して金属箔付き絶縁シートを得る。加熱加圧条件は温度140℃、線圧98N/cm(10kg/cm)、プリプレグ移動速度1m/分とする。
【0038】
得られた金属箔付き絶縁シートの絶縁層の樹脂軟化温度を測定し、その結果を表3、4に示した。樹脂軟化温度の測定方法は、絶縁層より樹脂粉をもみ出し、キュアープレート上に樹脂粉を載せ、1℃/分の昇温速度でキュアープレートを昇温し、顕微鏡観察にて樹脂粉が軟化したポイントにおけるキュアープレート温度を樹脂軟化温度とした。なお、キュアープレートを備える装置はジャパンハイテック株式会社製「LK−600PH」を使用した。
【0039】
また、得られた金属箔付き絶縁シートのタック性(くっつきの有無)について、金属箔付き絶縁シートを100枚重ね、アルミ製袋を用いて減圧包装し、包装後に開封して金属箔付き絶縁シート間のくっつきの有無を評価し、その結果を表3、4に示した。
【0040】
評価用多層配線板の作製
厚さ0.8mmのガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔厚さ18μm、FR−4グレード)を使用して一方の面のみに内層回路を形成している内層材Aと両面に内層回路を形成している内層材Bとを作製した。
【0041】
実施例1〜7、比較例1については内層材Aの内層回路を形成している面に金属箔付き絶縁シートを配し、実施例8では内層材Bの両面にそれぞれ金属箔付き絶縁シートを配し、金属箔付き絶縁シートと内層材とを、加熱加圧条件を温度180℃、圧力3.92MPa(40kg/cm2)、加熱加圧時間60分間として一体化する積層成形を行って多層板を得た。なお、内層材については、予め内層材の内層回路面に黒化処理を施したものを用いた。また、実施例8−aでは、内層材の両側に配する金属箔付き絶縁シートを、その絶縁層に用いている有機繊維不織布基材の抄造方向が直交するように配して積層成形し、実施例8−bでは、内層材の両側に配する金属箔付き絶縁シートを、その絶縁層に用いている有機繊維不織布基材の抄造方向が一致するように配して積層成形した。
【0042】
得られた多層板の内層回路と電気導通を得たい箇所の銅箔をエッチングにより除去し、次いで、銅箔を除去した部分の絶縁層をレーザで除去して内層回路に到達する孔を絶縁層に形成した。この加工条件は、炭酸ガスレーザ加工機(三菱電機製、「ML605GTX−5100U」)を用いて、エネルギー密度5mJ/P、パルス幅7μsec、1孔当り3ショット加工の条件で、150μmの孔を形成した。孔を形成した後に、トータル30μm厚の無電解銅めっき及び電解銅めっきによるめっき層を形成した。次いで、表面の銅箔をエッチングして1600孔を直列に接続している抵抗値測定用パターンを20ブロック分(n=20)形成している評価用多層配線板を作製した。
【0043】
なお、比較例2については、金属箔付き絶縁シートがタック性(くっつき)有りとなったので、評価用多層配線板の作製は行わなかった。
【0044】
性能評価
絶縁層厚さ:評価用多層配線板の断面を観察し、内層銅箔と外層銅箔間の厚さを測定して評価し、その結果を表3、表4に示した。なお、実施例8ではこの評価は省略した。
【0045】
吸湿半田耐熱性:評価用多層配線板の表面銅箔をエッチング除去して5cm角に切り出したものを試験片とし、煮沸水中で2時間(D−2/100)の処理と、6時間(D−6/100)の処理を行った後、260℃の半田に20秒ディップし、フクレの発生状況を評価した。試験片6個について評価し、その結果を表3、表4に示した。なお、実施例8ではこの評価は省略した。
【0046】
接続信頼性
冷熱サイクル試験による接続信頼性:評価用多層配線板を、65℃と、125℃の雰囲気中で各30分保持するサイクルを、500サイクル行い、初期の抵抗値測定用パターンの抵抗値に対する500サイクル終了後の抵抗値の上昇率で評価し、その結果を表3、表4に示した。なお、実施例8ではこの評価は省略した。
【0047】
オイルディップサイクル試験による接続信頼性:評価用多層配線板を、260℃のオイルに30秒浸漬後に、20℃の水に10秒浸漬するサイクルを、100サイクル行い、初期の抵抗値測定用パターンの抵抗値に対する100サイクル終了後の抵抗値の上昇率で評価し、その結果を表3、表4に示した。なお、実施例8ではこの評価は省略した。
【0048】
リフロー処理によるフクレ:評価用多層配線板の表面銅箔をエッチング除去して150mm×120mmに切り出したものを試験片とし、この試験片に30℃、相対湿度80%の雰囲気中で72時間の吸湿処理を施した後、リフローラインを、ピーク温度270℃としている雰囲気を10秒間で通過させる条件で通過させ(n=5)フクレの有無を目視で観察し、その結果を表1、表2に示した。
【0049】
リフロー処理後の反り:評価用多層配線板の表面銅箔をエッチング除去して150mm×120mmに切り出したものを試験片とし、この試験片に30℃、相対湿度80%の雰囲気中で72時間の吸湿処理を施した後、リフローラインを、ピーク温度270℃としている雰囲気を10秒間で通過させる条件で通過させ(n=5)た。リフローラインを通過した試験片を定盤に載置し、最大持ちあがり量を測定し、n=5の平均値を算出し、その結果を表3、表4に示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
表3、表4の結果から、本発明の実施例では、リフロー炉を通過させた場合にフクレが発生しにくい多層配線板が得られる多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートとなっており、また、リフロー炉を通過させた場合にフクレが発生しにくい多層配線板となっていることが確認された。また、実施例1〜7では、得られた多層配線板が、吸湿半田耐熱性、接続信頼性にも優れることが確認された。
【0055】
さらに、実施例8−aと実施例8−bを比較すると、絶縁層に用いている有機繊維不織布基材の抄造方向を直交させて積層成形した実施例8−aより、絶縁層に用いている有機繊維不織布基材の抄造方向が一致するように配して積層成形した実施例8−bの方が、リフロー炉を通過させた際の反りが低減していることが確認された。
【0056】
【発明の効果】
請求項1に係る発明の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートは、有機繊維不織布基材に、エポキシ樹脂組成物を含むワニスを含浸させ、次いで加熱によりエポキシ樹脂組成物を半硬化状態にしてなる絶縁層が金属箔の表面に設けられた多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートにおいて、絶縁層の樹脂軟化温度が55〜75℃であるので、請求項1に係る発明の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートによれば、リフロー炉を通過させた場合にフクレが発生しにくい多層配線板を製造することが可能となる。
【0057】
請求項2に係る発明の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートは、請求項1記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートにおいて、有機繊維不織布基材に含浸するワニスが、25℃での粘度が30000mPa・s以下の液状エポキシ樹脂を、ワニス中の全固形分100重量部当り、5〜40重量部の割合で含有しているので、請求項1の発明の効果に加えて絶縁層の樹脂軟化温度を55〜75℃にすることが容易になるという効果を奏する。
【0058】
請求項3に係る発明の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートは、請求項1又は請求項2記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートにおいて、有機繊維不織布基材が、坪量が30〜100g/m2であるので、請求項1の発明の効果に加えて、多層配線板としたときの好ましい絶縁層厚さである40〜150μmという絶縁層の厚さ(多層配線板における厚さ)を容易に得ることができるという効果を奏する。
【0059】
請求項4に係る発明の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートは、請求項1〜3の何れかに記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートにおいて、有機繊維不織布基材が、全芳香族ポリアミド又は全芳香族ポリエステルを用いて形成している有機繊維不織布基材であるので、請求項1の発明の効果に加えて、得られる絶縁層の面方向の熱膨張係数が小さくなるという効果を奏する。
【0060】
請求項5に係る発明の多層配線板は、請求項1〜4の何れかに記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを、内層回路を設けた内層材の内層回路側に配したものを積層成形して製造しているので、リフロー炉を通過させた場合にフクレが発生しにくい多層配線板となる。
【0061】
請求項6に係る発明の多層配線板は、請求項5記載の多層配線板において、多層配線板が、請求項1〜4の何れかに記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを、内層回路を両面に設けた内層材の両側に配したものを積層成形して製造される多層配線板であって、内層材の両側に配する多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを、その絶縁層に用いている有機繊維不織布基材の抄造方向が直交するように配して積層成形しているので、請求項5の発明の効果に加えて、リフロー炉を通過させた際に反りが低減した多層配線板となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビルドアップ法による多層配線板の製造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 絶縁層
2 銅箔
3 内層回路
4 内層材
5 孔
6 めっき層
7 回路
8 多層配線板
A 金属箔付き絶縁シート
Claims (6)
- 有機繊維不織布基材に、エポキシ樹脂組成物を含むワニスを含浸させ、次いで加熱によりエポキシ樹脂組成物を半硬化状態にしてなる絶縁層の表面に金属箔を配設している多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートにおいて、上記絶縁層の樹脂軟化温度が55〜75℃であることを特徴とする多層配線板製造用金属箔付き絶縁シート。
- 有機繊維不織布基材に含浸するワニスが、25℃での粘度が30000mPa・s以下の液状エポキシ樹脂を、ワニス中の全固形分100重量部当り、5〜40重量部の割合で含有していることを特徴とする請求項1記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シート。
- 有機繊維不織布基材が、坪量が30〜100g/m2である有機繊維不織布であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シート。
- 有機繊維不織布基材が、全芳香族ポリアミド又は全芳香族ポリエステルを用いて形成している有機繊維不織布基材であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シート。
- 請求項1〜4の何れかに記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを、内層材の内層回路側に配したものを積層成形して製造していることを特徴とする多層配線板。
- 多層配線板が、請求項1〜4の何れかに記載の多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを、内層回路を両面に設けた内層材の両側に配したものを積層成形して製造される多層配線板であって、内層材の両側に配する多層配線板製造用金属箔付き絶縁シートを、その絶縁層に用いている有機繊維不織布基材の抄造方向が直交するように配して積層成形していることを特徴とする請求項5記載の多層配線板。
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