JP2004174888A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】医療用メディアを使用するインクジェット記録装置においてキズのない高品位高画質の画像を出力する。
【解決手段】排紙ローラと対になっている従動ローラに連続周面からなるローラを使用し、画像の記録に使用されるメディアに対して線接触だけではなく面接触する。また撥水性を有する。メディアの基材は、パルプなどの液体が吸収可能なものあるいはPETのような液体が吸収不可能なものである。
【選択図】 図1
【解決手段】排紙ローラと対になっている従動ローラに連続周面からなるローラを使用し、画像の記録に使用されるメディアに対して線接触だけではなく面接触する。また撥水性を有する。メディアの基材は、パルプなどの液体が吸収可能なものあるいはPETのような液体が吸収不可能なものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクなどの液体を吐出して被記録媒体上に所望の画像を記録するための画像記録装置に関し、特に記録媒体上のキズの防止および画像の劣化防止に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクなどの液体を吐出してメディアに所望の画像を記録する装置において、メディアは画像が記録された後に排紙ローラによって排紙トレイ方向に搬送されるが、従来の方法ではどうしても従動ローラによってメディアの画像記録面を圧接する必要があった。しかし画像記録直後においては、メディアがインクを吸収するのに若干の時間がかかるため、ローラなどの面接触部材で記録面を強く圧接することはできなかった。メディアがインクを吸収しないままの状態で、ローラなどの面接触部材が記録面を強く圧接した場合には、未吸収のインクがローラに転写して記録された画像が乱れてしまうからである。
【0003】
このように画像が乱れるのを防ぐために、これまでは圧接するローラには拍車ローラなど突起のついたローラを使用し、メディアとの接触をできるだけ少なくするような構造を採用していた。これにより、ローラに転写することによる画像の乱れを最小限に抑えていた。
参考文献:特開平6−328677号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら拍車ローラなどを用いた場合には、ローラの突起部のみでメディアを圧接するために充分な圧接力が得られず、ローラとメディアの間にすべりが生じて搬送精度の低下という課題が生じる。また、拍車ローラのような突起部を持ったローラは、メディアとの接触面積が少ない分、接触している部分においては集中荷重がかかる。そのためメディア側にキズが生じることがある。このようにメディアに欠陥を生じさせないようにするためには、圧接する荷重を少なくしなければならないが、荷重を少なくするとメディアの搬送時にメディアとメディアを搬送するためのローラの間にすべりが生じて搬送精度が落ち、画像品位が著しく低下することになる。拍車ローラの数を増やせばそれなりに対処できるが、部品コストおよび組み立てコストの面からして、有用ではない。
【0005】
特に医療用に使用されるメディアは主に透過メディアであり、通常シャウカステンなどを用いた透過光で画像を見て診断を行っている。透過光で画像を観察する場合には、これまで反射メディアでは目立たずに気にならなかった拍車ローラなどのキズであっても顕著に目立ってしまう。これらのキズは医療画像においては重要な画像欠陥となり、診断に使用された場合にはメディアに生じたキズによって誤診につながる恐れが充分に考えられる。このため、メディアにキズを生じさせず、さらに搬送精度を向上させる必要があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決するために本発明では以下の手段を有する。
【0007】
メディアとヘッドを相対的に移動させることによってメディアに画像を記録するインクジェット記録装置であって、画像を記録されたメディアを排紙するための排紙ローラ対と、排紙されたメディアを載置する排紙トレイを有し、画像の記録に使用されるメディアには基材にインク受容層を塗布した被記録材のみを用いる。この被記録材には、一例として600dpiの画像解像度において1画素あたりに4plのインク滴を最大10滴打ち込むことで多階調の画像を表現する場合、1インチ平方あたり、1.4×10−5l/inch2以上のインクを打ち込む。また画像を記録されたメディアを排出するための排紙ローラと対になる従動ローラには連続周面からなるローラを用いる。この従動ローラはメディアに対して拍車ローラのように点接触ではなく、線接触あるいは面接触するものを用い、ローラ自身には撥水性を持たせる。
【0008】
また画像記録位置と排紙ローラ対の位置関係は、インクのメディアに対する打ち込み量が最大の場合でも、画像が記録された箇所が排紙ローラにかかるまでにインクがメディアに完全に吸収されるのに充分な距離を有している。装置自体に制限がある場合や、インク吸収速度の異なるメディアを使用した場合で、インクを吸収させるのにどうしても十分な距離を確保できない場合には、搬送速度を低下させたり、あるいは間欠送りの際の停止時間を長く取って画像記録位置が排紙ローラにかかるまでの時間を増加させることもできる。また画像記録に使用されるメディアは、できる限りインク吸収性が良好なメディアを用い、少しでもインク吸収速度のよいものを使用する。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1には画像記録装置の概略を示している。記録装置本体1において、カセット2に装填されたメディア4は不図示のモータによって駆動される分離ローラ3によって分離され、不図示のモータによって駆動される搬送ローラ5によって給紙ローラ6まで搬送される。次にメディア4は、不図示のモータによって駆動される給紙ローラ6およびその対になっている従動ローラ7aによって記録部14へ搬送され、紙面に対して垂直方向に伸びているキャリッジレール13aおよび13bに沿って往復運動するキャリッジ11と同期して間欠送りされる。このときキャリッジ11に搭載されたヘッド12によってインクが吐出され画像が形成される。画像が記録されたメディアは、排紙ローラ8aおよびその対になっている従動ローラ7bによって排紙トレイ10に排紙される。
【0010】
[実施例1]
図2は従来の従動ローラの形状である。従来は図1における従動ローラ7bにこのような突起のついたローラが使用されていた。ローラの周囲部分の材質は主に金属であり、中心部は主に樹脂で形成されている。ローラの回転軸は主にバネ軸など弾性力をもった部材で構成されている。本発明においては、このローラに代わって図3〜7のようなローラを使用する。
【0011】
図3は図2のようにメディアへの接触が点接触ではなく、線接触になったものの一例でそろばん形状のローラである。ローラの厚みは中心部に対して周辺部になるほど細くなる形状をしている。ローラの回転軸は主にバネ軸など弾性力をもった部材で構成されている。
【0012】
図4は図3のようなローラを複数個一体になったローラの一例を示している。このようにローラは複数個の一体形状にしてもよいし、1つの軸に独立のローラを複数個通してもよい。
【0013】
図5は図3のようにメディアへの接触が線接触ではなく、面接触になったものの一例で円柱形状のローラである。端部(エッジ部)には少しRを持たせている。材質は主にPOMなどの樹脂で、撥水性に富むものもしくは撥水処理を施したものを用いることが望ましい。金属の物を使用する場合は、表面に撥水処理を施すのが望ましい。ローラ軸について回転軸に弾性力を持たせない場合には、軸を保持する部材側に板バネや圧縮バネなどの弾性部材をして挟持力を持たせる。
【0014】
図6は図5のローラの幅を大幅に広げたものの一例である。この場合、回転軸はバネ軸などの弾性力を有するものではなく、鋼材などのできる限り弾性力のないものを使用する方がよい。なぜならば、ローラの幅が広い場合に、バネ軸などの弾性力を有するものを軸に使用するとローラの幅方向に渡って均等に荷重がかけられず、偏った荷重がかかってしまうからである。軸は、場合によってはローラ軸もローラと一体形状に形成してもよい。回転軸を他の部材で用意する場合には、軸を保持する部材側に板バネや圧縮バネなどの弾性部材を使用して挟持力を持たせる。またローラの表面は図5に図示のローラと同じく表面に撥水性を持たせたものを使用するのが望ましい。
【0015】
図7は図6のローラにおいて表面の材質をゴムなどの弾性部材にしたものの一例である。この場合にもバネ軸には鋼材などのできる限り弾性力のないものを使用する方がよい。また、同じく表面に撥水性を持たせたものを使用するのが望ましい。
【0016】
[実施例2]
図8は画像記録部14と排紙ローラ対(8aと7b)との位置関係を変更した一例を示した図である。記録部14の最も排紙ローラ対(8aと7b)に近い側と排紙ローラ対(8aと7b)との間隔L1は、メディア4に画像記録を行ってから、メディア4が排紙ローラ対対(8aと7b)に到達するまでにインクが完全に吸収されるのに充分な距離を有している。このため記録後のメディア4に吸収されたインクが排紙ローラ8bの従動ローラ7cに転写することがなく、画像劣化のない高品位な画質の画像が得られる。
【0017】
図9は記録部14と排紙ローラ対(8aと7b)との間に排紙ローラ対(8bと7c)を設けた一例を示している。記録部14で記録されたメディアが排紙ローラ対(8aと7b)にかかるまでにカールを起したり、浮き上がりを起してヘッド12に接触する可能性がある場合には、このように記録部14と排紙ローラ対(8aと7b)との間に排紙ローラ対(8bと7c)を設けることにより、メディア4のカールおよび浮き上がりを防止して、ヘッド12への接触を避けることができる。この場合、排紙ローラ8bの位置においては、インクがまだメディアに吸収されていないため、従動ローラ7cに使用する従動ローラは、図2に示すように拍車ローラのような突起のあるものを使用し、さらに挟持力はできるだけ弱くしてメディアが浮かない程度に押さえ、メディアにキズが入らないようにする。また排紙ローラ対(8bと7c)は、メディア4の排紙方向に対して必要に応じて複数列あってもよい。
【0018】
また、装置の大きさに制限があって画像記録部14の最も排紙ローラ対(8aと7b)に近い側と排紙ローラ対(8aと7b)との間隔L1が確保できない場合には、キャリッジの往復運動時間を遅くしたり、給紙ローラ6における間欠搬送速度を遅くしたり、キャリッジと間欠搬送の間に休止時間を設けたりして、記録後のメディア4が排紙ローラ対(8aと7b)にかかるまでの時間を稼ぐこともできる。この場合、メディアの種類によってインク吸収速度も変化するため、メディア4の種類ごとに時間の調整が設定できるようになっていることが望ましい。
【0019】
[実施例3]
画像の記録に使用されるメディアは基材にインク受像層を塗工した被記録材であるが、このインク受容層においては、インク吸収が速やかに行われるように、顔料内部に微細な空孔をもつ非結晶シリカやアルミナ、炭酸カルシウムなどの多孔質顔料を直径数μmから数十μmのサイズにしたものが用いられる。
【0020】
【発明の効果】
以上の発明により、記録メディアにキズをつけることなく、高品位高画質の医療用画像を出力することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置本体の構成を示した図である。
【図2】従来用いられていた拍車ローラの図である。
【図3】本発明で使用されるローラの第一例を示した図である。
【図4】本発明で使用されるローラの第二例を示した図である。
【図5】本発明で使用されるローラの第三例を示した図である。
【図6】本発明で使用されるローラの第四例を示した図である。
【図7】本発明で使用されるローラの第五例を示した図である。
【図8】画像記録位置と排紙ローラの位置関係を変化させた場合の第一例を示した図である。
【図9】画像記録位置と排紙ローラの位置関係を変化させた場合の第二例を示した図である。
【符号の説明】
1 装置本体
2 カセット
3 分離ローラ
4 メディア
5 搬送ローラ
6 給紙ローラ
7a 従動ローラ1
7b 従動ローラ2
7c 従動ローラ3
8a 排紙ローラ1
8b 排紙ローラ2
9 プラテン
10 排紙トレイ
11 キャリッジ
12 ヘッド
13a キャリッジレール1
13b キャリッジレール2
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクなどの液体を吐出して被記録媒体上に所望の画像を記録するための画像記録装置に関し、特に記録媒体上のキズの防止および画像の劣化防止に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクなどの液体を吐出してメディアに所望の画像を記録する装置において、メディアは画像が記録された後に排紙ローラによって排紙トレイ方向に搬送されるが、従来の方法ではどうしても従動ローラによってメディアの画像記録面を圧接する必要があった。しかし画像記録直後においては、メディアがインクを吸収するのに若干の時間がかかるため、ローラなどの面接触部材で記録面を強く圧接することはできなかった。メディアがインクを吸収しないままの状態で、ローラなどの面接触部材が記録面を強く圧接した場合には、未吸収のインクがローラに転写して記録された画像が乱れてしまうからである。
【0003】
このように画像が乱れるのを防ぐために、これまでは圧接するローラには拍車ローラなど突起のついたローラを使用し、メディアとの接触をできるだけ少なくするような構造を採用していた。これにより、ローラに転写することによる画像の乱れを最小限に抑えていた。
参考文献:特開平6−328677号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら拍車ローラなどを用いた場合には、ローラの突起部のみでメディアを圧接するために充分な圧接力が得られず、ローラとメディアの間にすべりが生じて搬送精度の低下という課題が生じる。また、拍車ローラのような突起部を持ったローラは、メディアとの接触面積が少ない分、接触している部分においては集中荷重がかかる。そのためメディア側にキズが生じることがある。このようにメディアに欠陥を生じさせないようにするためには、圧接する荷重を少なくしなければならないが、荷重を少なくするとメディアの搬送時にメディアとメディアを搬送するためのローラの間にすべりが生じて搬送精度が落ち、画像品位が著しく低下することになる。拍車ローラの数を増やせばそれなりに対処できるが、部品コストおよび組み立てコストの面からして、有用ではない。
【0005】
特に医療用に使用されるメディアは主に透過メディアであり、通常シャウカステンなどを用いた透過光で画像を見て診断を行っている。透過光で画像を観察する場合には、これまで反射メディアでは目立たずに気にならなかった拍車ローラなどのキズであっても顕著に目立ってしまう。これらのキズは医療画像においては重要な画像欠陥となり、診断に使用された場合にはメディアに生じたキズによって誤診につながる恐れが充分に考えられる。このため、メディアにキズを生じさせず、さらに搬送精度を向上させる必要があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決するために本発明では以下の手段を有する。
【0007】
メディアとヘッドを相対的に移動させることによってメディアに画像を記録するインクジェット記録装置であって、画像を記録されたメディアを排紙するための排紙ローラ対と、排紙されたメディアを載置する排紙トレイを有し、画像の記録に使用されるメディアには基材にインク受容層を塗布した被記録材のみを用いる。この被記録材には、一例として600dpiの画像解像度において1画素あたりに4plのインク滴を最大10滴打ち込むことで多階調の画像を表現する場合、1インチ平方あたり、1.4×10−5l/inch2以上のインクを打ち込む。また画像を記録されたメディアを排出するための排紙ローラと対になる従動ローラには連続周面からなるローラを用いる。この従動ローラはメディアに対して拍車ローラのように点接触ではなく、線接触あるいは面接触するものを用い、ローラ自身には撥水性を持たせる。
【0008】
また画像記録位置と排紙ローラ対の位置関係は、インクのメディアに対する打ち込み量が最大の場合でも、画像が記録された箇所が排紙ローラにかかるまでにインクがメディアに完全に吸収されるのに充分な距離を有している。装置自体に制限がある場合や、インク吸収速度の異なるメディアを使用した場合で、インクを吸収させるのにどうしても十分な距離を確保できない場合には、搬送速度を低下させたり、あるいは間欠送りの際の停止時間を長く取って画像記録位置が排紙ローラにかかるまでの時間を増加させることもできる。また画像記録に使用されるメディアは、できる限りインク吸収性が良好なメディアを用い、少しでもインク吸収速度のよいものを使用する。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1には画像記録装置の概略を示している。記録装置本体1において、カセット2に装填されたメディア4は不図示のモータによって駆動される分離ローラ3によって分離され、不図示のモータによって駆動される搬送ローラ5によって給紙ローラ6まで搬送される。次にメディア4は、不図示のモータによって駆動される給紙ローラ6およびその対になっている従動ローラ7aによって記録部14へ搬送され、紙面に対して垂直方向に伸びているキャリッジレール13aおよび13bに沿って往復運動するキャリッジ11と同期して間欠送りされる。このときキャリッジ11に搭載されたヘッド12によってインクが吐出され画像が形成される。画像が記録されたメディアは、排紙ローラ8aおよびその対になっている従動ローラ7bによって排紙トレイ10に排紙される。
【0010】
[実施例1]
図2は従来の従動ローラの形状である。従来は図1における従動ローラ7bにこのような突起のついたローラが使用されていた。ローラの周囲部分の材質は主に金属であり、中心部は主に樹脂で形成されている。ローラの回転軸は主にバネ軸など弾性力をもった部材で構成されている。本発明においては、このローラに代わって図3〜7のようなローラを使用する。
【0011】
図3は図2のようにメディアへの接触が点接触ではなく、線接触になったものの一例でそろばん形状のローラである。ローラの厚みは中心部に対して周辺部になるほど細くなる形状をしている。ローラの回転軸は主にバネ軸など弾性力をもった部材で構成されている。
【0012】
図4は図3のようなローラを複数個一体になったローラの一例を示している。このようにローラは複数個の一体形状にしてもよいし、1つの軸に独立のローラを複数個通してもよい。
【0013】
図5は図3のようにメディアへの接触が線接触ではなく、面接触になったものの一例で円柱形状のローラである。端部(エッジ部)には少しRを持たせている。材質は主にPOMなどの樹脂で、撥水性に富むものもしくは撥水処理を施したものを用いることが望ましい。金属の物を使用する場合は、表面に撥水処理を施すのが望ましい。ローラ軸について回転軸に弾性力を持たせない場合には、軸を保持する部材側に板バネや圧縮バネなどの弾性部材をして挟持力を持たせる。
【0014】
図6は図5のローラの幅を大幅に広げたものの一例である。この場合、回転軸はバネ軸などの弾性力を有するものではなく、鋼材などのできる限り弾性力のないものを使用する方がよい。なぜならば、ローラの幅が広い場合に、バネ軸などの弾性力を有するものを軸に使用するとローラの幅方向に渡って均等に荷重がかけられず、偏った荷重がかかってしまうからである。軸は、場合によってはローラ軸もローラと一体形状に形成してもよい。回転軸を他の部材で用意する場合には、軸を保持する部材側に板バネや圧縮バネなどの弾性部材を使用して挟持力を持たせる。またローラの表面は図5に図示のローラと同じく表面に撥水性を持たせたものを使用するのが望ましい。
【0015】
図7は図6のローラにおいて表面の材質をゴムなどの弾性部材にしたものの一例である。この場合にもバネ軸には鋼材などのできる限り弾性力のないものを使用する方がよい。また、同じく表面に撥水性を持たせたものを使用するのが望ましい。
【0016】
[実施例2]
図8は画像記録部14と排紙ローラ対(8aと7b)との位置関係を変更した一例を示した図である。記録部14の最も排紙ローラ対(8aと7b)に近い側と排紙ローラ対(8aと7b)との間隔L1は、メディア4に画像記録を行ってから、メディア4が排紙ローラ対対(8aと7b)に到達するまでにインクが完全に吸収されるのに充分な距離を有している。このため記録後のメディア4に吸収されたインクが排紙ローラ8bの従動ローラ7cに転写することがなく、画像劣化のない高品位な画質の画像が得られる。
【0017】
図9は記録部14と排紙ローラ対(8aと7b)との間に排紙ローラ対(8bと7c)を設けた一例を示している。記録部14で記録されたメディアが排紙ローラ対(8aと7b)にかかるまでにカールを起したり、浮き上がりを起してヘッド12に接触する可能性がある場合には、このように記録部14と排紙ローラ対(8aと7b)との間に排紙ローラ対(8bと7c)を設けることにより、メディア4のカールおよび浮き上がりを防止して、ヘッド12への接触を避けることができる。この場合、排紙ローラ8bの位置においては、インクがまだメディアに吸収されていないため、従動ローラ7cに使用する従動ローラは、図2に示すように拍車ローラのような突起のあるものを使用し、さらに挟持力はできるだけ弱くしてメディアが浮かない程度に押さえ、メディアにキズが入らないようにする。また排紙ローラ対(8bと7c)は、メディア4の排紙方向に対して必要に応じて複数列あってもよい。
【0018】
また、装置の大きさに制限があって画像記録部14の最も排紙ローラ対(8aと7b)に近い側と排紙ローラ対(8aと7b)との間隔L1が確保できない場合には、キャリッジの往復運動時間を遅くしたり、給紙ローラ6における間欠搬送速度を遅くしたり、キャリッジと間欠搬送の間に休止時間を設けたりして、記録後のメディア4が排紙ローラ対(8aと7b)にかかるまでの時間を稼ぐこともできる。この場合、メディアの種類によってインク吸収速度も変化するため、メディア4の種類ごとに時間の調整が設定できるようになっていることが望ましい。
【0019】
[実施例3]
画像の記録に使用されるメディアは基材にインク受像層を塗工した被記録材であるが、このインク受容層においては、インク吸収が速やかに行われるように、顔料内部に微細な空孔をもつ非結晶シリカやアルミナ、炭酸カルシウムなどの多孔質顔料を直径数μmから数十μmのサイズにしたものが用いられる。
【0020】
【発明の効果】
以上の発明により、記録メディアにキズをつけることなく、高品位高画質の医療用画像を出力することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置本体の構成を示した図である。
【図2】従来用いられていた拍車ローラの図である。
【図3】本発明で使用されるローラの第一例を示した図である。
【図4】本発明で使用されるローラの第二例を示した図である。
【図5】本発明で使用されるローラの第三例を示した図である。
【図6】本発明で使用されるローラの第四例を示した図である。
【図7】本発明で使用されるローラの第五例を示した図である。
【図8】画像記録位置と排紙ローラの位置関係を変化させた場合の第一例を示した図である。
【図9】画像記録位置と排紙ローラの位置関係を変化させた場合の第二例を示した図である。
【符号の説明】
1 装置本体
2 カセット
3 分離ローラ
4 メディア
5 搬送ローラ
6 給紙ローラ
7a 従動ローラ1
7b 従動ローラ2
7c 従動ローラ3
8a 排紙ローラ1
8b 排紙ローラ2
9 プラテン
10 排紙トレイ
11 キャリッジ
12 ヘッド
13a キャリッジレール1
13b キャリッジレール2
Claims (8)
- メディアを画像記録部へ搬送するための搬送手段と、インクを吐出させるためのノズル列を有するヘッドを有し、メディアとヘッドを相対的に移動させることによってメディアに画像を記録するインクジェット記録装置であって、画像を記録されたメディアを排紙するための排紙ローラ対と、排紙されたメディアを載置する排紙トレイを有し、画像の記録に使用されるメディアには基材にインク受容層を塗布した被記録材のみを用いると共に、画像を記録されたメディアを排出するための排紙ローラと対になる従動ローラに連続周面からなるローラを用いたことを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1において、画像の記録に使用されるメディアの基材は、パルプなどの液体が吸収可能なものあるいはPETのように液体が吸収不可能なものであることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1において、排紙ローラと対になる従動ローラは、メディアに対して線接触だけではなく面接触することを特徴とするンクジェット記録装置。
- 請求項1において、排紙ローラと対になる従動ローラは、撥水性を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1において、画像記録位置と排紙ローラ対の位置関係は、インクのメディアに対する打ち込み量が最大の場合でも、画像記録された箇所が排紙ローラにかかるまでにインクがメディアに完全に吸収されるのに充分な距離を有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1において、装置自体に制限がある場合や、インク吸収速度の異なるメディアを使用した場合で、インクを吸収させるのに十分な距離を確保できない場合には、キャリッジ移動速度を低下させる、搬送速度を低下させる、あるいは停止時間を長く取って画像記録位置が排紙ローラ対にかかるまでの時間を長くすることができることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1において、記録する画像は医療用画像であることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1において、メディアは、1.4×10−5l/inch2以上のインクを吸収できることを特徴とするインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002343408A JP2004174888A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002343408A JP2004174888A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | インクジェット記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004174888A true JP2004174888A (ja) | 2004-06-24 |
Family
ID=32705188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002343408A Pending JP2004174888A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | インクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004174888A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012176623A (ja) * | 2012-05-14 | 2012-09-13 | Brother Industries Ltd | インクジェット記録装置 |
JP2015047729A (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-16 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出装置 |
-
2002
- 2002-11-27 JP JP2002343408A patent/JP2004174888A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012176623A (ja) * | 2012-05-14 | 2012-09-13 | Brother Industries Ltd | インクジェット記録装置 |
JP2015047729A (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-16 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出装置 |
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