JP2004172098A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極の少なくとも一方は薄膜電解質と触媒と電子伝導性物質とを含むことにより、電極部触媒層中の電解質の溶出を防止し、電圧の低下の少ない燃料電池を提供する。
【解決手段】一方の電極に燃料を供給し、他方の電極に酸化剤を供給することにより発電する燃料電池において、電極の少なくとも一方の電極の少なくとも片面には、触媒層が形成されており、前記触媒層は、触媒粒子のみの層であるか、触媒粒子と他の粒子を混合した層であるか、又は多孔質膜に少なくとも触媒粒子を担持させた層であり、前記触媒粒子(11)、他の粒子及び多孔質膜から選ばれる少なくとも一つの表面には、電解質として機能するイオン伝導性官能基を含む分子(12)が化学結合している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料として水素、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、イソプロパルアルコール、エチレングリコール、グリセリン、メタン、ジメトキシメタンなどの燃料を直接用い、空気や酸素、オゾンを酸化剤とする燃料電池に関するものである。
燃料電池は、水素など水素イオン生成可能な燃料と、空気など酸素を含有する酸化剤とを、電気化学的に反応させることで、電力を発生させるものである。その構造は、まず水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質のそれぞれ両面に触媒層を形成する。次に、この触媒層の外面に、燃料ガスの通気性と電子伝導性を併せ持つ、例えば、撥水処理を施した導電性炭素粒子ペーパーで、ガス拡散層を形成する。この触媒層とガス拡散層を合わせて電極とよぶ。
次に、供給する燃料が外にリークし燃料と酸化剤とが互いに混合しないように、電極の周囲には高分子電解質を挟んで、ガスシール材やガスケットを配置する。このシール材やガスケットは、電極および高分子電解質と一体化し、この一体化したものを膜/電極接合体(MEA)と呼ぶ。
燃料電池の触媒層は、一般に触媒として白金系の貴金属触媒を、カーボンブラックやグラファイトなどの導電性炭素粒子(触媒担持体)と、高分子電解質とをペースト化し、薄膜化することで形成する。
現在、高分子電解質としては、パーフルオロ炭素スルホン酸高分子の“ナフィオン”(デユポン社製商品名)が一般的に使用されている。前記“ナフィオン”に水素イオン伝導性を持たせるためには、これを加湿する必要がある。
アノード側から入ってきた燃料は、電極の触媒上で水素イオンと電子になり、カソード側の触媒上で電解質を通ってきた水素イオンと電子と酸化剤とが反応し、このとき電気エネルギーを取り出すことができる。
燃料として水素を用いた場合には、各電極でそれぞれ以下の反応がおこる。
アノード 2H2 → 4H++4e-
カソード O2+4H++4e- → 2H2
また燃料としてメタノールを用いた場合には、以下の反応がおこる。
アノード CH3OH+H2O → CO2+6H++6e-
カソード 3/2O2+6H++6e- → 3H2
電極内の触媒層上では、反応物・生成物の拡散、電子移動、水素イオンの移動が起こる。このため反応点である燃料、電子、水素イオンのそれぞれの移動経路となる三相界面の大きさが重要となる。
三相界面の面積が触媒の有効面積であり、この面積が大きいほど触媒の利用率が向上し、電池の性能が向上する。前記のとおり、触媒層の中に高分子電解質を入れることによって、反応面積が増大する。
これまで電極と高分子電解質とを混合分散させた層を、電極と電解質の界面に付与する試みがなされてきた。従来の技術では、高分子電解質の分散溶液と触媒の混合物とを高分子電解質膜の上に塗着し、電極とホットプレスした後触媒化合物を還元する方法や、還元後に塗着しホットプレスを行う方法が提案されている(例えば特許文献1〜2)。
また、多孔質電極を成型した後、電極上に高分子電解質の溶液を散布し、この電極と高分子電解質膜とをホットプレスするものもある(例えば特許文献3〜4)。また、高分子樹脂表面に高分子電解質を被覆した粉末を電極中に混合する方法もある(例えば特許文献5)。また、高分子電解質と触媒と炭素粉末とフッ素樹脂を混合し、成膜して電極とする方法もある(例えば特許文献6)。
特公昭62−61118号公報 特公昭62−61119号公報 特公平2−48632号公報 特開平3−184266号公報 特開平3−295172号公報 特開平5−36418号公報
しかし、前記従来の触媒層は、高分子電解質を用いており、この高分子電解質は水やエタノールなどのアルコール溶液に可溶である。
メタノールなどのアルコールを燃料として用いた場合、アルコール:水=1:1で反応するため、発電中に電解質がアルコール水溶液に溶出し、その結果三相界面が減少し、反応効率が悪くなるため電圧が低下する問題がある。
また発電時にカソードで生成する水や、水素イオン伝導のための必要な加湿水に電解質が溶出し、三相界面が減少、電圧が低下する。
本発明は、前記従来の問題を解決するため、水やアルコールに溶出しない薄膜電解質を用いることによって、触媒層中の三相界面の面積が広く、長寿命で高い電圧が得られる燃料電池を提供する。
本発明の燃料電池は、一方の電極に燃料を供給し、他方の電極に酸化剤を供給することにより発電する燃料電池において、前記電極の少なくとも一方の電極の少なくとも片面には、触媒層が形成されており、前記触媒層は、触媒粒子のみの層であるか、触媒粒子と他の粒子を混合した層であるか、又は多孔質膜に少なくとも触媒粒子を担持させた層であり、前記触媒粒子、他の粒子及び多孔質膜から選ばれる少なくとも一つの表面には、電解質として機能するイオン伝導性官能基を含む分子が化学結合していることを特徴とする。
本発明により、電極の少なくとも一方は薄膜電解質と触媒と電子伝導性物質とを有することによって、電極部触媒層中の電解質の溶出、またこれに伴う電圧の低下を減少させることができる。
本発明は、燃料電池に関するものであり、本発明の燃料電池は、その触媒層は触媒粒子のみの層であるか、触媒粒子と他の粒子を混合した層であるか、又は多孔質膜に少なくとも触媒粒子を担持させた層であり、前記触媒粒子、他の粒子及び多孔質膜から選ばれる少なくとも一つの表面には、電解質として機能するイオン伝導性官能基を含む分子が化学結合している。前記イオン伝導性官能基は電解質として機能する。前記化学結合は、共有結合、イオン結合、配位結合、金属結合のいずれかであることが好ましい。とくに、脱離反応によって形成される共有結合が化学的にも物理的にも最も安定であり、好ましい。ここで脱離反応とは、脱ハロゲン化水素反応、脱アルコール(ただし、アルコールの炭素数は1〜3)反応などをいう。
前記イオン伝導性官能基を含む分子の平均分子量は、40以上10,000以下であることが好ましい。前記イオン伝導性官能基を含む分子は、基体と直接化学結合している必要があり、そのために必要な官能基を有するためには分子量が40以上である必要がある。また、分子量が10,000を超える場合には、分子量が大きいために分子薄膜を形成するのに最適なコンフォメーションをとることが困難となり、その結果イオン伝導性官能基を含む分子が基体と結合できないため、適切ではない。
分子量の測定は、"TOF-SIMS(Time-of-Flight Secondary IonMass Spectrometry:飛行時間型二次イオン質量分析法)"により測定できる。TOF-SIMSは、表面解析の一般的な手法である。この測定の詳細は、下記の文献にも記載されている。
(1)Wang, D., et. al.: Catal. Today, 12(1992), 375
(2)Wang, D., et. al.: J. Mater. Sci., 28(1993), 1396
(3)Wang, D., et. al.: Compos. Sci. Technol.,50-2(1994), 215
(4)豊田中研R&Dレビュー Vol. 34, No.2(1996.2),11(とくに参考となる。)
前記において、分子薄膜は、分子の末端にクロル基、アルコキシル基、イソシアネート基等の反応基を存在させておき、基体の活性水素(水酸基、カルボキシル基、アミノ基、イミノ基等)との間で、脱塩化水素反応、脱アルコール反応、脱イソシアネート反応等の脱離反応によって形成された膜、及びこの膜をさらに重合した膜である。例えば分子末端の官能基が-SiCl3,-Si(OR)3(但しRは炭素数1-3のアルキル基),または-Si(NCO)3の場合、基材表面または基材の上に形成した下地層表面に-OH基,-CHO基,-COOH基,-NH2基,>NH基等に含まれる活性水素が存在すると、脱塩化水素反応、脱アルコール反応または脱イソシアネート反応が起こり、化学吸着分子を基材表面または基材の上に形成した下地層表面に共有結合する。この方法によって形成される分子膜は、当業界では“化学吸着膜”または“セルフ アセンブリング フィルム(self assembling film)”と言われている。この化学吸着膜をさらに重合するには、あらかじめ分子内に不飽和結合を含ませておき、化学吸着膜を形成した後、光重合などにより分子間を重合する。
前記イオン伝導性官能基を含む分子内には、フロロカーボン及び炭化水素から選ばれる少なくとも一つの有機基を含むことが好ましい。これにより、水分子は通過しにくく、プロトンは通過しやすい状態が得られる。とくにフロロカーボン基((CF2)n-,但しnは2〜30の範囲。)は、電位が高くなっても安定で分子が切れにくく、プロトンは通過しやすく、水分子は通過しにくいので好ましい。
前記イオン伝導性官能基が、プロトン解離性の官能基であることが好ましい。
前記プロトン解離性の官能基は、フォスフォニル基、フォスフィニル基、スルフォニル基、スルフィン基、スルフォン基及びカルボキシル基から選ばれる少なくとも一つの官能基であることが好ましい。
前記イオン伝導性官能基は、水素結合可能な官能基であることが好ましい。これにより、水素結合可能な官能基に結合した水分子を利用したプロトン伝導が可能となり、その結果、電極触媒反応が可能となるからである。
前記水素結合可能な官能基は、メルカプト基、エーテル結合基、ニトロ基、水酸基、第4級アンモニウム塩基及びアミノ基から選ばれる少なくとも一つの官能基であることが好ましい。
前記化学結合は、共有結合、イオン結合、配位結合及び金属結合から選ばれる少なくとも一つの結合であることが好ましい。前記化学結合は、脱離反応によって形成される共有結合であることが好ましい。最も安定した結合が得られるからである。
前記化学結合は、前記基体表面と酸素原子を介して結合していることが好ましい。酸素以外の例としては、窒素を介して結合していてもよい。前記脱離反応は、有機化合物の分子末端の例えばクロロ基またはアルコキシル基と、基体表面の例えば水酸基(−OH)、カルボキシル基(−COOH)、アミノ基(−NH2)、イミノ基(>NH)等の活性水素との間で起こるからである。
前記触媒は、白金、金、パラジウム、ニッケル、ロジウム、コバルト、イリジウム、オスミウム及び鉄から選ばれる少なくとも一つを含むことが好ましい。酸化触媒として優れているからである。
前記触媒層には、さらに電子伝導体を含むことが好ましい。
前記電子伝導体がカーボンであることが好ましい。カーボンは電子伝導性に優れており、また、電気化学的に安定で、かつ、その表面にイオン伝導性官能基を含む分子が化学結合できる官能基が存在することによる。
前記他の粒子が無機物であることが好ましい。前記無機物がシリカ、アルミナ、石英、ガラス、セラミクス及びマイカから選ばれた少なくとも1つを含むことが好ましい。無機物には、その表面にイオン伝導性官能基を含む分子が化学結合できる官能基を有しているおり、特にシリカ、アルミナ表面に存在する官能基密度は、他の無機物に比べて高いためである。前記において、セラミクスにはガラスを含む場合がある。磁器や陶器のようにガラス質のセラミクスも存在するからである。
前記無機物は粒子であることが好ましい。
前記無機物粒子の平均粒子径が0.1μm〜100μmの範囲であることが好ましい。平均粒径が100μmを超える場合には、無機物粒子の表面積が小さくなるため、その結果イオン伝導性官能基を有する分子の存在密度も低くなり、イオン伝導性が低下する。なお平均粒径が0.1μm未満の場合には、触媒や電子伝導性物質に被覆されてしまい、電解質部までイオン伝導できずに、その結果電池電圧が低下する。
前記多孔質膜の空隙率が5%以上95%以下の範囲であることが好ましい。空隙率が5%未満の場合には、燃料や生成物の拡散性が悪くなり、そのため、特に多くの燃料が必要な大電流密度領域での発電が困難となる(拡散律速になる)。また、空隙率が95%を超える場合には、電子伝導性物質間での電子移動、あるいは、イオン伝導性物質間でのイオン伝導が困難となり、そのため、特に大電流密度領域での発電が困難となる。
前記多孔質膜の細孔平均孔径が0.1nm〜10μmの範囲であることが好ましい。平均孔径が0.1nm未満の場合には、細孔内にイオン伝導性官能基を有する分子が入りこみ、かつ化学結合するのが難しい。また平均孔径が10μmを超える場合には、イオン伝導性官能基間の距離がイオン伝導可能な間隔よりも遠くなり、イオン伝導性速度が低下し、そのため触媒反応の速度も低下する。
前記触媒層の厚みが0.1〜10000μmの範囲であることが好ましい。厚みが0.1μm未満の場合には、電池作製時の加圧や燃料供給のための加圧に耐えることが困難となる。また厚みが10000μmを超える場合には、燃料の拡散性が低下するため、電池電圧が低下する。
本発明の電解質(以下「薄膜電解質」という。)は、一例として、触媒粒子、他の粒子、多孔質膜の原料となる粒子等のいずれかにイオン伝導性官能基を含む分子を化学結合させ、その後、粒子を圧縮成形してシート、プレート又はフィルムに成形することにより得られる。別の方法として、先に粒子を圧縮成形してシート、プレート又はフィルムに成形し、その後、イオン伝導性官能基を含む分子を化学結合させてもよい。
以下、本発明の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
この実施例では、触媒層が触媒粒子のみからなる例について説明する。
窒素雰囲気下にて600℃で焼成した白金黒(ジョンソン・マッセイ製、HiSPEC1000、平均粒子径1.5μm、触媒粒子が薄膜電解質の結合する基体として作用する。)と、同様の処理をした白金ルテニウム黒(ジョンソン・マッセイ製、HiSPEC6000、平均粒子径2.0μm)をそれぞれ、カソード極触媒、アノード極触媒として用いた。
これら触媒の表面に、電解質として機能するイオン伝導性官能基を含む分子(以後、薄膜電解質と記載)を化学結合させ、触媒層とした。触媒層の作製方法は以下に示すとおりである。
反応原料である、末端にビニル基と中央部分にフロロカーボンチェーンを含むトリクロロシラン化合物:CH2=CH-(CF2)14(CH2)2SiCl3を、非水溶媒であるノルマルヘキサデカンとクロロホルムが4:1の混合溶媒に1重量%溶解し、この溶液に触媒である白金黒と白金ルテニウムをそれぞれ2時間浸漬した。触媒表面に存在する水酸基(−OH)と、トリクロロシラン化合物のクロロ基との間で脱塩化水素反応がおこり、下記化学式1に示すように酸素を介してトリクロロシラン化合物の単分子が触媒表面に結合した。
Figure 2004172098
この粒子を非水溶媒であるクロロホルムで洗浄し、未反応物を除去後、空気中の水分と反応させると、酸素を介して単分子同士が結合し、下記化学式2に示すトリクロロシラン化合物由来の分子薄膜が形成した。
Figure 2004172098
次に、表面に薄膜が形成された触媒を、発煙硫酸と反応させることで、分子末端の不飽和結合(ビニル結合)部分がスルホン化され、下記化学式3に示す分子薄膜を形成した。この分子薄膜の分子量は約912であり、分子長は2.8nmであった。ここでSO3 -基はイオン伝導性を有する基であり、本実施形態で分子薄膜の表面に一様に形成されていた。
Figure 2004172098
この薄膜電解質のついた触媒を、イオン交換水とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のディスパージョン(ダイキン工業製、ND-1)と混合しペーストを作製した。ペースト作製時の重量混合比は、イオン交換水:薄膜電解質のついた触媒=1:10、PTFEディスパージョンは1重量%とした。図1は本実施例における触媒層の概略図である。図1において、11は触媒である白金黒、もしくは、白金ルテニウム黒であり、12は薄膜電解質である。
本実施例で用いた電解質部は、薄膜電解質を用いたもので、その作製法は以下に示す通りである。
厚みが60μm、かつ、0.02μmの孔を持つ無機多孔体であるアルミナメンブレンフィルター(外寸8cm×8cm)の孔内に、トリアルコキシシラン化合物であるH+SO3 -(CH2)2(CF2)14(CH2)2Si(OCH3)3を圧入した。アルミナ表面の水酸基(―OH)とアルコキシ基(この場合はメトキシ基:−OCH3)との間で脱アルコール反応が起こり、化学式4に示すように、アルミナ上にトリアルコキシシラン化合物が結合した。
Figure 2004172098
この単分子同士が脱アルコール反応で結合することによって、下記化学式5に示すように、孔内に薄膜電解質が形成した。
Figure 2004172098
得られた電解質部の両面に、アノード極用、カソード極用それぞれに調整した触媒ペーストを、電解質部の中心に外寸5cm×5cmの大きさにて塗布し、50℃の電気炉中で乾燥させ、触媒層を形成した。触媒層の両外側を、撥水処理を行ったカーボンペーパー(東レ製、TGP-H-060、外寸5cm×5cm)で挟み一体化し、電極を形成した。このアノード電極、電解質部、カソード電極からなる部分を、膜・電極接合体(MEA)とよび、本方法で作製したものをMEA1とする。図2にMEAの概略図を示す。21は電極、22は電解質部である。
MEA1の外周部をシリコーンゴム製のガスケット(厚み150μm、外寸8cm×8cm)で挟んだ後、ゲージ圧2.5MPa・gでホットプレスし、さらに、冷却水、燃料、および酸化剤流通用のマニホールド穴を形成した。
次に、外寸が8cm×8cm、厚み13mm、燃料、酸化剤、冷却水流路が5mmの樹脂含浸黒鉛板から構成したセパレータを準備し、セパレータ2枚を用いて、ガスケット板を接合したMEAの一方の面に酸化剤流路が形成されたセパレータと、裏面に燃料流路が形成されたセパレータを重ね合わせ、燃料電池単セル1とした。図3に単セルの概略図を示す。23はMEA、24はガスケット板、25、26、27はマニホールド穴、28はセパレータである。
セパレータ28への燃料や冷却水の供給は、マニホールド穴25、26、27を通り各電池に送り込まれ、セパレータ28上にある流路を通りMEA23まで供給される。
図4は、図3で得られた単電池を積層し、直列結合したときの断面図である。単電池31、32、を2セル積層した後、冷却水路溝43、44を形成したセパレータ33、34でこの2セルの積層電池31、32を挟み込み、その外側に単電池35、36を積層し、8セル積層の電池スタックを積層した。すなわちセパレータ33、34を隔てて、隣り合う電池と直列接続した。37,38,39,40はMEAである。
このとき電池スタックの両端部には、表面を金メッキ加工したステンレス製の集電板と、電気絶縁材料の絶縁板、さらに端板と締結ロッドで固定した。このときの締結圧は1.47×106Pa(15kgf/cm2)とした。
(実施例2)
この実施例では、触媒層が触媒粒子と電子伝導性粒子からなる例について説明する。触媒粒子が薄膜電解質の結合する基体として作用する。
田中貴金属製の白金担持カーボン(TEC10E50E、平均粒径30μm)、あるいは、田中貴金属製の白金ルテニウム担持カーボン(TEC61E54、平均粒径30μm)を、窒素雰囲気下にて600℃で焼成させた後、実施例1記載のトリクロロシラン化合物を、実施例1記載の方法で触媒表面上に分子薄膜を形成させた。その後スルホン化させることにより、カーボン上に担持された白金、白金ルテニウム触媒上に薄膜電解質を作製した。この操作により、カーボン上の白金、あるいは、白金ルテニウム合金上に、有機シラン化合物からなる薄膜電解質を作製することができた。図5に触媒層の概略図を示す。51は触媒である白金、もしくは、白金ルテニウム合金であり、52は触媒を担持しているカーボン、53は薄膜電解質である。
得られた薄膜電解質つきカーボン担持触媒は、実施例1記載の方法と同様の方法でイオン交換水およびPTFEディスパージョンと混合し、触媒ペーストを得た。このとき、イオン交換水と薄膜電解質つきカーボン担持触媒の混合比は、重量混合比で5:1とし、PTFEディパージョンは1重量%添加した。これを実施例1記載の方法で作製した電解質部に塗布し、実施例1記載の方法でカーボンペーパーと一体化させた。このとき作製したMEAをMEA2とした。MEA2を用いて実施例1記載の方法で作製した単セルを単セル2とした。
(実施例3)
この実施例では、触媒層が触媒粒子と別の粒子との混合層からなる例について説明する。触媒層に添加した別の粒子(本実施例ではシリカ粒子)が薄膜電解質の結合する基体として作用する。
直径100nm(誤差±15nm)のシリカ粒子の表面に、実施例1記載のトリクロロシラン化合物を、実施例1記載の方法で結合、スルホン化させ、シリカ表面に薄膜電解質を作製した。これに、触媒として白金黒(ジョンソン・マッセイ製、HiSPEC1000)、もしくは、白金ルテニウム黒(ジョンソン・マッセイ製、HiSPEC6000)を、それぞれ重量比にてシリカ粒子:触媒=1:10となるように混合した。このときの触媒層の概略図を図6に示す。61はシリカ粒子、62は薄膜電解質、63は白金黒、もしくは、白金ルテニウム黒である。
さらにそこへエタノールとイオン交換水の混合溶液(エタノール:イオン交換水=4:1)、PTFEディスパージョン(ND-1、ダイキン工業製)を1重量%添加し、室温で超音波攪拌することで、触媒層ペーストを作製した。
実施例1記載の方法で作製した薄膜電解質からなる電解質部に、所定の大きさ(5cm×5cm)のマスキングをし、アノード、カソード両面に触媒ペーストをスプレー塗工し、実施例1記載の方法でカーボンペーパーと一体化させ、MEAを作製した。これをMEA3とする。また、このMEA3を用いて実施例1記載の方法で作製した単セルを、単セル3とする。
(実施例4)
この実施例では、触媒層が触媒と電子伝導性物質からなり、触媒層の電子伝導性物質(ここではカーボンブラック)が薄膜電解質の結合する基体として作用する例について説明する。
田中貴金属工業製白金担持カーボン(TEC10E50E)、あるいは田中貴金属工業製白金ルテニウム担持カーボン(TEC61E54)を、発煙硫酸とともに窒素中で温度55℃から60℃に加熱し、50時間攪拌した。これを0℃に保持した無水エーテル中に滴下し、固体を得た。これを蒸留水とともに窒素中で10時間攪拌し、濾過によって得られた固体を真空乾燥した。得られた固体のうち、白金担持カーボンをカソード極に、白金ルテニウム担持カーボンをアノード極に用いた。
それぞれ表面処理を行った触媒担持カーボンの表面に、実施例1記載の方法で分子薄膜を作製し、これをスルホン化させて薄膜電解質を得た。硫酸によって処理したカーボンの表面には、水酸基(-OH基)やカルボキシル基(-COOH基)が存在し、この部位とシラン化合物のメトキシ基の間で脱アルコール反応がおこり、カーボン上にシラン化合物による分子薄膜を形成した。このときの触媒の概略図を図7に示す。71は触媒である白金、もしくは、白金ルテニウム合金であり、72は触媒を担持しているカーボンである。また73は、担持カーボン上にある薄膜電解質である。
これを、パーフルオロカーボンスルホン酸溶液であるフレミオン溶液FSS-1(旭硝子製、9重量%エタノール溶液)と、脱イオン水と混合してペーストを作製し、実施例1記載の方法で作製した電解質の両側にそれぞれ塗布、乾燥し、実施例1記載の方法でカーボンペーパーと一体化し、MEAを得た。これをMEA4とし、このMEA4を用いて、実施例1記載の方法で作製した単セルを、単セル4とする。
(実施例5)
この実施例では、触媒層が触媒と電子伝導性物質からなり、触媒層の電子伝導性物質(ここではカーボンブラック)が薄膜電解質の結合する基体として作用し、電解質と触媒層を一段階で作成する例について説明する。
平均一次粒子径が30nmのケッチェンブラックEC(オランダ国、AKZO Chemie社製商品名)に、平均粒径3nmの白金が50重量%担持されたものをカソード触媒に、平均粒径3nmの白金とルテニウムをそれぞれ25重量%ずつ担持したものをアノード触媒とした。
この触媒担持カーボンと、PTFEのディスパージョン、イオン交換水を混合、濾過後にロールプレスによりシート化した。これに平均粒径80nmのシリカゾルを塗布し、乾燥させた。これをアルゴン中にて500℃で焼成した。
焼成後、シリカゾルを塗布した面に、トリアルコキシシラン化合物であるH+SO3 -(CH2)2(CF2)14(CH2)2Si(OCH3)3を圧入した。シリカゾル表面の水酸基(-OH)とアルコキシ基(この場合はメトキシ基:−OCH3)との間で脱アルコール反応することで、シリカ上にトリアルコキシシラン化合物が結合し、この単分子同士が結合することによって電解質部が形成した。
シラン化合物は、シリカゾル部分だけでなく、固形化させた触媒部分にも充填されており、触媒層と電解質部を一度に作製できた。これに実施例1記載の方法でカーボンペーパーと一体化したものをMEA5とした。概略図を図8に示す。81は触媒層部分であり、82は電解質部である。83は触媒、84は触媒を担持しているカーボン、85はカーボン上に作製された薄膜電解質である。また、電解質部を構成している86はシリカゾル、87は薄膜電解質である。
なお、このMEA5を用いて、実施例1記載の方法で作製した単セルを、単セル5とする。
(実施例6)
この実施例では、触媒層が触媒粒子と電子伝導性物質と他の粒子からなり、添加した他の粒子(ここではアルミナ粒子)が薄膜電解質の結合する基体として作用する例について説明する。
粒径100μmのアルミナ粒子を、150℃の電気炉にて窒素雰囲気下で3時間焼成し、乾燥させた後、実施例1記載のシラン化合物希釈溶液につけ、60℃に加熱しながら30時間攪拌した。攪拌後、無水トルエン溶液を用いて洗浄、濾過を繰り返し、再び窒素雰囲気下室温で乾燥させた。
ここで得られたアルミナ粒子と、田中貴金属工業製白金担持カーボン(TEC10E50E)、もしくは、田中貴金属工業製白金・ルテニウム担持カーボン(TEC61E54)と混合し、ここにさらにイオン交換水、PTFEディスパージョンを加え、触媒ペーストとした。この触媒ペーストを薄膜化し、実施例1記載の方法で電解質と一体化し、MEA6を作製した。MEA6の概略図を図9に示す。91は触媒、92はカーボン、93はアルミナ粒子、94はアルミナ粒子上にある薄膜電解質である。
また、MEA6を用いて作製した単セルを、単セル6とする。
(実施例7)
この実施例では、触媒層が触媒粒子と他の多孔質材料からからなり、触媒が多孔質材料の細孔に浸入し一体化しており、多孔質材料が薄膜電解質の結合する基体として作用する例について説明する。
厚みが100μm、かつ、0.004μmから0.02μmのサイズの孔を持つ向き多孔体である多孔質ガラスの孔内に、トリアルコキシシラン化合物のH+SO3 -(CH2)2(CF2)14(CH2)2Si(OCH33を圧入した。ここで多孔質ガラスを空気中で120℃で焼成し、脱アルコール反応することで孔内に電解質を導入した。
この多孔質ガラスの表面に、白金黒とパーフルオロカーボンスルホン酸溶液であるフレミオン溶液FSS-1(旭硝子製、9重量%エタノール溶液)からなる触媒ペーストを塗布し、窒素雰囲気下で60℃で乾燥させた。乾燥後、ペーストを塗布した反対側の表面に、白金ルテニウム黒とフレミオン溶液からなる触媒ペーストを塗布し、窒素雰囲気下60℃で乾燥させた。
触媒層の概略図を図10に示す。101は電解質部、102、103はそれぞれ、アノード触媒層、カソード触媒層である。104は多孔質ガラスであり、その孔内部表面には薄膜電解質105が存在する。アノード触媒層を形成している106は白金ルテニウム黒であり、カソード触媒層を形成している107は白金黒である。触媒層の外部を、実施例1記載の方法と同様に、両側をカーボンペーパー挟み込み、これをMEA7とする。またMEA7を用いて作製した単セルを、単セル7とする。
(実施例8)
この実施例では、触媒層が触媒粒子と電子伝導性物質と他の多孔質材料からからなり、触媒が多孔質材料の細孔に浸入し一体化しており、多孔質材料が薄膜電解質の結合する基体として作用する例について説明する。
厚みが100μm、かつ0.004μmから0.02μmのサイズの孔を持つ無機多孔体である多孔質ガラスの孔内にトリアルコキシシラン化合物のH+SO3 -(CH2)2(CF2)14(CH2)2Si(OCH33を圧入した。ここで多孔質ガラスを空気中で120℃で焼成し、脱アルコール反応することで多孔質ガラスの孔内に電解質を導入した。
次に多孔質ガラスの孔内に、白金担持カーボンTEC10E50E(田中貴金属製)、あるいは、白金ルテニウム担持カーボンTEC61E54(田中貴金属製)、PTFEディスパージョン、イオン交換水からなる触媒ペーストを充填した。
多孔質ガラスは孔の内部に電解質を形成しており、孔内に触媒ペーストを充填し、これを乾燥させた。さらに、実施例1記載の方法で、ガス拡散層と一体化することによってMEAを得た。このMEAをMEA8とする。またMEA8を用いた単セルを、単セル8とする。
MEAの概略図を図11に示す。111は電解質部、112、113はそれぞれ、アノード触媒層、カソード触媒層である。114は多孔質ガラスであり、その孔内部表面には薄膜電解質115が存在する。アノード触媒層を形成している116は白金ルテニウム担持カーボンであり、カソード触媒層を形成している117は白金担持カーボンである。
(実施例9)
この実施例では、イオン伝導性官能基として、スルホン酸以外の官能基を用いた場合について説明する。実施例5記載の方法で担持カーボンの表面を官能基処理を行った白金担持カーボン、あるいは、白金ルテニウム担持カーボンを、実施例1記載の方法でシラン化合物入りのトルエン溶液中に1時間浸漬した。用いたシラン化合物は、表1に示すとおりである。
Figure 2004172098
MEA9の触媒層は、シラン化合物であるビニルトリメトキシシラン(チッソ製、サイラエース S210、下記化学式(化6))を用いて、実施例1記載の方法によって触媒担持カーボン上にシラン化合物による分子薄膜を形成後、リン酸水溶液中で加熱することによって得た。MEA10の触媒層は、シラン化合物3−アミノプロピルトリメトキシシラン(サイラエース S360、チッソ製、下記化学式(化7))を用いた。MEA11の触媒層は、シラン化合物トリグリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM-403、信越化学製、下記化学式(化8))を用いて、実施例1記載の方法によって分子薄膜形成後、希硫酸中にて触媒担持カーボンを洗浄することにより、エポキシ環が開裂し、OH基を導入した。
Figure 2004172098
Figure 2004172098
Figure 2004172098
官能基導入後、脱水トルエンを用いて洗浄した後、窒素雰囲気下にて乾燥後、イオン交換水、PTFEディスパージョンと混合させて触媒ペーストを作り、これを撥水処理済みのカーボンペーパーに塗布し、所定の大きさにして電解質部と一体化した。このようにして作製したMEAを、それぞれMEA9、MEA10、MEA11とする。また、それぞれのMEAを用いて作製した単セルを、単セル9、単セル10、単セル11とした。
(比較例)
比較例として、触媒層中の電解質としてパーフルオロカーボンスルホン酸を用いた例を示す。触媒層は、ケッチェンブラックECに、白金、あるいは白金ルテニウムを担持したものを用いた。平均一次粒子系が30nmのケッチェンブラックEC(オランダ国、AKZO Chemie社製商品名)に、平均粒径が3nmの白金が50重量%担持したものをカソード極に、平均粒径が3nmの白金とルテニウムがそれぞれ25重量%ずつ担持したものをアノード極に用いた。
この触媒担持粒子と、高分子電解質とを混合し、触媒ペーストを作製した。このとき触媒担持粒子中のカーボンと高分子電解質の重量比は1:1とした。高分子電解質は、パーフルオロカーボンスルホン酸高分子である、ナフィオンのエタノール・イソプロパノール混合溶液(デュポン社製)を用いた。
つぎに、実施例1記載の、薄膜電解質をアルミナメンブレンフィルターの細孔に充填して作製した電解質部に、触媒ペーストを印刷した。実施例1記載の方法で、カーボンペーパーと一体化し、MEAを作製した。これをMEA12とする。またMEA12を用いた単セルを、単セル12とする。
(電池性能評価)
作製した単セル1から単セル12については、いずれも実施例1記載の方法で、スタック積層し、これを評価した。
燃料として60℃の2モル/Lメタノール水溶液を毎分2ccにて供給し、電池温度60℃、空気利用率30%の条件で空気を供給した。空気側出口は、2atm加圧した。
OCV、電流密度200mA/cm2、500mA/cm2における平均単セル電圧は、各々表2に示す通りであった。
Figure 2004172098
また、高濃度メタノール水溶液である10モル/Lのメタノール水溶液を用いた場合でも、OCV、電流密度200mA/cm2での電圧は、表3の通りであった。
Figure 2004172098
高濃度のメタノール水溶液を用いても、触媒層中の電解質は溶出が少なく、触媒、燃料、水素イオン伝導体の接点である有効反応面積は大きくなり、電圧が向上した。
なお、本実施例において、燃料の一例としてメタノールを用いたが、水素、エタノール、エチレングリコール、ジメチルエーテル、イソプロパノール、グリセリン、メタン、ジメトキシメタンなどの炭化水素系燃料又はその混合物を用いても、同様の結果が得られた。また液体燃料はあらかじめ混ぜ、蒸気として供給してもよい。
さらに本実施例のガス拡散層の構成は、実施例に示した導電性カーボンペーパーに限定されるものではなく、他の導電性カーボンクロスや、金属メッシュを用いた場合にも効果があった。
本発明の実施例1における触媒層の概略図。 本発明の実施例1における燃料電池の電極電解質膜接合体(MEA)の概略平面図。 本発明の実施例1における燃料電池の単電池の構成を示す斜視図。 本発明の実施例1における燃料電池の単電池を積層したスタックの構成を示す断面図。 本発明の実施例2における触媒層の概略図。 本発明の実施例3における触媒層の概略図。 本発明の実施例4における触媒層の概略図。 本発明の実施例5における電極電解質膜接合体(MEA)の概略図。 本発明の実施例6における電極電解質膜接合体(MEA)の概略図。 本発明の実施例7における電極電解質膜接合体(MEA)の概略平面図。 本発明の実施例8における電極電解質膜接合体(MEA)の概略平面図。
符号の説明
11,51,63,71,83,91 触媒
12,53,62,73,85,87,94,105,111,115 薄膜電解質
23,37,38,39,40 膜・電極接合体(MEA)
24 ガスケット板
25,26,27 マニホールド穴
28,33,34 セパレータ
31,32,35,36 単電池
43,44 冷却水路溝
52,72,84, 触媒担持カーボン
61 シリカ粒子
63 白金黒、白金ルテニウム黒
81,102,103,111,112 触媒層部
82,101 電解質部
86 シリカゾル
92 カーボン
93 アルミナ粒子
104,114 多孔質ガラス
106 白金ルテニウム黒
107 白金黒
116 白金ルテニウム担持カーボン
117 白金担持カーボン

Claims (19)

  1. 一方の電極に燃料を供給し、他方の電極に酸化剤を供給することにより発電する燃料電池において、
    前記電極の少なくとも一方の電極の少なくとも片面には、触媒層が形成されており、
    前記触媒層は、触媒粒子のみの層であるか、触媒粒子と他の粒子を混合した層であるか、又は多孔質膜に少なくとも触媒粒子を担持させた層であり、
    前記触媒粒子、他の粒子及び多孔質膜から選ばれる少なくとも一つの表面には、電解質として機能するイオン伝導性官能基を含む分子が化学結合していることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記イオン伝導性官能基を含む分子の平均分子量が40以上10,000以下である請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記イオン伝導性官能基を含む分子内には、フロロカーボン及び炭化水素から選ばれる少なくとも一つを含む請求項1に記載の燃料電池。
  4. 前記イオン伝導性官能基が、プロトン解離性の官能基である請求項1に記載の燃料電池。
  5. 前記プロトン解離性の官能基が、フォスフォニル基、フォスフィニル基、スルフォニル基、スルフィン基、スルフォン基及びカルボキシル基から選ばれる少なくとも一つの官能基である請求項4に記載の燃料電池。
  6. 前記イオン伝導性官能基が、水素結合可能な官能基である請求項1に記載の燃料電池。
  7. 前記水素結合可能な官能基が、メルカプト基、エーテル結合基、ニトロ基、水酸基、第4級アンモニウム塩基及びアミノ基から選ばれる少なくとも一つの官能基である請求項6に記載の燃料電池。
  8. 前記化学結合が、共有結合、イオン結合、配位結合及び金属結合から選ばれる少なくとも一つの結合である請求項1に記載の燃料電池。
  9. 前記化学結合が、脱離反応によって形成される共有結合である請求項1に記載の燃料電池。
  10. 前記化学結合が、酸素原子を介した結合である請求項1に記載の燃料電池。
  11. 前記触媒粒子が、白金、金、パラジウム、ニッケル、ロジウム、コバルト、イリジウム、オスミウム及び鉄から選ばれる少なくとも一つを含む請求項1に記載の燃料電池。
  12. 前記触媒層には、さらに電子伝導体を含む請求項1に記載の燃料電池。
  13. 前記電子伝導体がカーボンである請求項12に記載の燃料電池。
  14. 前記触媒層が、触媒粒子と他の粒子との混合物であり、前記他の粒子が無機物である請求項1に記載の燃料電池。
  15. 前記無機物が、シリカ、アルミナ、石英、ガラス、セラミクス及びマイカから選ばれた少なくとも1つを含む請求項14に記載の燃料電池。
  16. 前記無機物粒子の平均粒子径が0.1μm〜100μmの範囲である請求項14に記載の燃料電池。
  17. 前記多孔質膜の空隙率が5〜95%の範囲である請求項1に記載の燃料電池。
  18. 前記多孔質膜の細孔平均孔径が0.1nm〜10μmの範囲である請求項1に記載の燃料電池。
  19. 前記触媒層の厚みが0.1〜10000μmの範囲である請求項1に記載の燃料電池。
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