JP2004171959A - 昇降家具の操作スイッチ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】昇降家具への装着性が良く作業性が向上し、しかも、板バネ等の特別な部材を別途設けることなく、上昇動作時には昇降スイッチを保持でき下降動作時には手を離せば停止位置に自動復帰できると共に、広い操作角度範囲に対応することが可能となる昇降家具の操作スイッチ装置を得る。
【解決手段】操作スイッチ装置40は、3ポジションを有するトグルスイッチ44を備えており、操作レバー46に固定された内側ブラケット50によって切り替えられる。捩りコイルスプリング54は、下降動作時には手を離せばトグルスイッチ44を「上切替位置」から「停止位置」に自動復帰でき上昇動作時には「下切替位置」に保持するように、操作レバー46の自重に抗して常に内側ブラケット50を付勢している。このため、特別な板バネ等の部材を昇降家具の裏面側等に別途設ける必要が無くなり、特別な位置合わせが不要であり、取付け作業性も向上する。
【選択図】 図2
【解決手段】操作スイッチ装置40は、3ポジションを有するトグルスイッチ44を備えており、操作レバー46に固定された内側ブラケット50によって切り替えられる。捩りコイルスプリング54は、下降動作時には手を離せばトグルスイッチ44を「上切替位置」から「停止位置」に自動復帰でき上昇動作時には「下切替位置」に保持するように、操作レバー46の自重に抗して常に内側ブラケット50を付勢している。このため、特別な板バネ等の部材を昇降家具の裏面側等に別途設ける必要が無くなり、特別な位置合わせが不要であり、取付け作業性も向上する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トグルスイッチの操作によって駆動する駆動モータによって上昇移動、降下移動、及び停止する昇降家具に適用される操作スイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、物を収納する収納棚部分をワイヤケーブルを使って吊り下げておき、当該ワイヤケーブルを駆動装置を使って巻き取りあるいは巻き戻すことにより、このような収納棚(戸棚)部分を昇降させる構成の昇降家具(所謂、吊り戸棚)が知られている。
【0003】
この種の昇降家具では、戸棚(天板)の四隅に予め4本のワイヤケーブルの各一端部が固定されている。また、家屋室内の天井部分には定滑車が固定されており、当該定滑車を介してワイヤケーブルの他端部が駆動モータに結合された巻取軸に巻き付けられている。この昇降家具によれば、駆動モータが駆動すると、巻取軸が回転し、これによりワイヤケーブルが巻き取りまたは巻き戻され、昇降家具の収納棚が昇降される。
【0004】
ところで、このような昇降家具においては、収納棚の下面側に昇降スイッチを設け、この昇降スイッチの操作によって駆動モータを駆動及び停止させる技術がある(特許文献1参照)。
【0005】
前記特許文献1に示される如き収納棚の下面側に設けられた昇降スイッチとしては、一般的なトグルスイッチが適用されている。
【0006】
ところで、このような昇降家具における収納棚の昇降操作性を考慮すると、収納棚の前面側の幅方向全域に亘って前記昇降スイッチを操作(切替)可能な操作バーが設けられていることが好ましい。このような操作バーを設けることで、前記昇降スイッチが人の手の届き難い収納棚の局所(例えば、下面側の幅方向端部の1箇所)に配置されていても、収納棚の昇降操作をし辛くなることがなくなり、大いに操作性が向上する。
【0007】
しかしながら、前述の如き収納棚の前面側の幅方向全域に亘って設けられた操作バーは、それ自身が比較的重く、そのため、前記昇降スイッチの配置位置等の関係によっては、上昇動作時、前記昇降スイッチを上昇側に保持できず、下降動作時、手を離しても中立位置(停止位置)に戻らない場合が生じる。このため、従来では、前記操作バーを付勢しその自重に抗して中立位置(停止位置)に戻すための特別な板バネ等の部材を収納棚の裏面側に別途設けて対応していた。したがって、この板バネを昇降スイッチと共に収納棚に取り付ける際の位置合わせが不可欠であり、組付け作業性が悪いという問題があった。また、このような板バネは、操作バーの広範囲な操作角度範囲(操作移動範囲)に対応し難く、例えば操作バーの操作角度が大きい場合には所定の付勢力を付与できない場合も生じる。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−161467公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、昇降家具(収納棚)への装着性(組付性)が良く作業性が向上し、しかも、板バネ等の特別な部材を別途設けることなく、上昇動作時に昇降スイッチを上昇側に保持できず下降動作時に手を離しても中立位置(停止位置)に戻らない場合を阻止すると共に、広い操作角度範囲に対応することが可能となる昇降家具の操作スイッチ装置を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の昇降家具の操作スイッチ装置は、上切替位置、下切替位置、及び、前記上切替位置と下切替位置との間に位置する停止位置の3ポジションを有するトグルスイッチを備え、前記トグルスイッチの操作によって駆動する駆動モータによって上昇移動、降下移動、及び停止する昇降家具に適用される操作スイッチ装置であって、前記昇降家具に固定されると共に前記トグルスイッチが取り付けられるブラケットと、前記ブラケットに回転可能に支持され、前記トグルスイッチに係合して前記トグルスイッチを前記3ポジションの何れかに操作可能な操作レバーと、前記操作レバーの自重に対応した付勢力を有し、前記ブラケットと前記操作レバーとに係止され、前記操作レバーの自重に抗して前記トグルスイッチを前記操作レバーの上昇操作側においては保持し下降操作側においては前記停止位置に戻るように前記操作レバーを付勢する付勢部材と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項1記載の昇降家具の操作スイッチ装置では、操作レバーが操作されることによってトグルスイッチが3ポジションの何れかに切り替えられ、これにより、駆動モータが駆動して昇降家具が上昇移動または降下移動あるいは停止される。
【0012】
ここで、この操作スイッチ装置では、操作レバーが操作されることによって、トグルスイッチが上切替位置、下切替位置、及び停止位置の何れかに切り替えられる。この場合、操作レバーとブラケットとの間には付勢部材が設けられており、操作レバーが通常はトグルスイッチを上昇操作側においては保持し下降操作側においては停止位置に戻るように操作レバーの自重に抗して操作レバーを付勢している。このため、昇降家具の昇降操作性を考慮して例えば家具の前面側の幅方向に亘って操作バーを設けた構成とした場合であっても、通常状態(自然状態)において操作レバーすなわちトグルスイッチを上昇操作側は保持し下降操作側は停止位置に戻るようにでき、特別な板バネ等の部材を収納棚の裏面側に別途設ける必要が無くなる。またこのため、特別な板バネ等の部材を取り付ける際の位置合わせが不要であり、当該操作スイッチ装置を昇降家具に取り付ける際の作業性が大幅に向上する。さらに、付勢部材として例えば捻りコイルスプリングを適用して構成すれば、操作レバーの広い操作角度範囲(操作移動範囲)に容易に対応することができ、操作レバーの操作角度範囲が大きい場合であっても確実に所定の付勢力を付与することができる。
【0013】
このように、請求項1記載の昇降家具の操作スイッチ装置は、昇降家具(収納棚)への装着性(組付性)が良く作業性が向上し、しかも、板バネ等の特別な部材を別途設けることなく、操作レバーの上昇操作時には保持でき下降操作時には手を離すと中立位置(停止位置)に戻ることができると共に、広い操作角度範囲に対応することが可能となる。
【0014】
請求項2に係る発明の昇降家具の操作スイッチ装置は、請求項1記載の昇降家具の操作スイッチ装置において、前記トグルスイッチの前記3ポジションに応じた前記操作レバーの操作位置に対応して設けられ、前記操作レバーの操作に節度感を生じさせる節度機構を備えた、ことを特徴としている。
【0015】
請求項2記載の昇降家具の操作スイッチ装置では、操作レバーの操作を操作することでトグルスイッチを3ポジションの何れかに切り替える際には、節度機構によって操作レバーの操作に節度感(所謂、クリック感)が生じる。したがって、操作者は確実な操作感を得ることができ、操作者の安心感(信頼感)が向上する。
【0016】
請求項3に係る発明の昇降家具の操作スイッチ装置は、請求項2記載の昇降家具の操作スイッチ装置において、前記節度機構は、前記ブラケットに形成された凹部と、前記付勢部材に形成され前記凹部に嵌入離脱可能な凸部と、によって構成される、ことを特徴としている。
【0017】
請求項3記載の昇降家具の操作スイッチ装置では、付勢部材に形成された凸部がブラケットに形成された凹部内に嵌入離脱することで操作レバーの操作に節度感(所謂、クリック感)が生じる。この場合、単に凸部及び凹部を設けるという簡単な構造で実現できる。
【0018】
請求項4に係る発明の昇降家具の操作スイッチ装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の昇降家具の操作スイッチ装置において、前記操作レバーに連結して設けられ、前記トグルスイッチを前記停止位置に切り替える際の前記操作レバーの復帰移動を緩衝するダンパを備えた、ことを特徴としている。
【0019】
請求項4記載の昇降家具の操作スイッチ装置では、トグルスイッチを停止位置に切り替える際の操作レバーの復帰移動が、ダンパの作用によって緩衝される。したがって、例えば、操作レバーを下方へ操作して昇降家具を降下移動させた後に、操作レバーを中立位置へ復帰操作して昇降家具を停止させる場合に、この操作レバーの復帰移動が緩やかになり、中立位置へ復帰したときの衝撃を緩和することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図3には本発明の第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40が適用された昇降家具10の全体構成が斜視図にて示されている。
【0021】
昇降家具10は、外枠部12を備えている。この外枠部12は、前面側の下側部位に前面開放口14を有すると共に下端側に下端開放口16を有する箱状に形成されており、家屋室内の上部位置に固定されている。外枠部12の前面開放口14には、扉部18が設けられている。扉部18は、外枠部12の前面開放口14を開閉可能に取り付けられており、しかも、通常は自重により前面開放口14を閉鎖状態としている。
【0022】
また、外枠部12の内部には、移動収納部20が収容配置されている。移動収納部20は、外枠部12の前面開放口14と同方向に開放する箱状に形成されており、その内部は上下に2段に仕切られている。さらに、この移動収納部20は、外枠部12内で移動可能となっている。すなわち、移動収納部20は、外枠部12の内壁に対向して配置された一対のガイドレール22にブラケット24を介して支持されており(図3においては、一方のガイドレール22及びブラケット24のみを示してある)、このガイドレール22に沿って上昇移動及び降下移動可能に設けられている。これにより、移動収納部20は、その全体が外枠部12内に収容された状態と外枠部12の下端開放口16から下方へ突出する状態との間で上昇移動及び降下移動できる。
【0023】
移動収納部20をガイドレール22に対して移動可能に支持するブラケット24には、巻取ワイヤ26の一端が連結されており、さらに、巻取ワイヤ26の他端は外枠部12の上部に設けられた巻取ドラム28に巻き付けられている。巻取ドラム28には駆動モータ30が接続されており、この駆動モータ30が駆動することで巻取ワイヤ26が巻取ドラム28に巻き取りあるいは巻き戻される構成となっている。この巻取ワイヤ26の巻き取りあるいは巻き戻しによって、ブラケット24すなわち移動収納部20がガイドレール22に沿って上昇移動及び降下移動する構成である。
【0024】
なお、前述した巻取ワイヤ26による移動収納部20の昇降機構については、既に本出願人が特願平11−296661号等に詳細に提案している。
【0025】
またさらに、前記ブラケット24には、開閉ワイヤ32が接続されている。この開閉ワイヤ32は、一端がブラケット24に係止されると共に他端が外枠部12の下端部に設けられた固定ブラケット34に係止されており、しかもその中間部は扉部18に固定されたブラケット36の先端ピン38に巻き掛けられている。これにより、ブラケット24すなわち移動収納部20が降下移動する際には、開閉ワイヤ32が次第に緊張して先端ピン38を押し下げ、移動収納部20の降下移動に連動して扉部18を開放させることができる構成である。すなわち、開閉ワイヤ32は、移動収納部20が降下移動する際の移動力をこの移動収納部20の降下移動に伴って扉部18に伝達し、扉部18を移動収納部20の降下移動に連動して開放させることができる構成である。
【0026】
またここで、移動収納部20の最上端部が外枠部12の前面開放口14上端に至るまで降下移動し(換言すれば、移動収納部20の上段棚が前面開放口14に達し)この時点で扉部18が全開放するように、開閉ワイヤ32の長さやブラケット36の先端ピン38の位置等が設定されている。
【0027】
さらに、開閉ワイヤ32は、ブラケット36の先端ピン38に対し、扉部18の側の(先端ピン38の移動軌跡と反対側の)側面に巻き掛けられている。これにより、開閉ワイヤ32は、移動収納部20が上昇位置にあり扉部18が前面開放口14を閉鎖する状態においては扉部18の開閉を妨げないように(扉部18の開閉が自由に行なえるように)構成されている。
【0028】
またさらに、移動収納部20の底面には、前記駆動モータ30を作動及び停止させるための一対の操作スイッチ装置40が設けられている。これらの操作スイッチ装置40は、移動収納部20の底面の方向両端部にそれぞれ設けられており、共に基本的に同じ構成とされている。
【0029】
ここで、図1には、この操作スイッチ装置40の構成が平面図にて示されており、図2には操作スイッチ装置40の構成が側方から視た断面図にて示されている。
【0030】
操作スイッチ装置40は、ブラケット42を備えており、このブラケット42が移動収納部20の底面(裏面)に固定されている。また、ブラケット42の後端部(図1及び図2において右側端部)には、トグルスイッチ44が取り付けられている。このトグルスイッチ44は、トグル部44Aが「上切替位置」、「下切替位置」、及び、「上切替位置」と「下切替位置」との間に位置する「停止位置」の3ポジションを有している。また、「上切替位置」から「停止位置」へは自動復帰(所謂、はね返り)し、しかも「下切替位置」ではロック状態となるように構成されている。さらに、このトグルスイッチ44は、前記駆動モータ30に接続されており、「上切替位置」では、移動収納部20が降下移動するように駆動モータ30を駆動させ、一方、「下切替位置」では、移動収納部20が上昇移動するように駆動モータ30を駆動させることができる構成である。
【0031】
また、ブラケット42の前端部には、操作レバー46のL字状屈曲部分48が回転可能に支持されている。この操作レバー46の先端部は、ブラケット42から移動収納部20の前方側へ延出されている。
【0032】
操作レバー46のL字状屈曲部分48には、内側ブラケット50が一体に固定されており、操作レバー46と常に一体に回転する。この内側ブラケット50の先端部には、係合凹部52が形成されており、トグルスイッチ44のトグル部44Aが嵌合している。このため、内側ブラケット50が回転することで、すなわち、操作レバー46が回転操作されることで、トグルスイッチ44(トグル部44A)が前記3ポジションの何れかに切り替えられる構成である。
【0033】
またさらに、操作レバー46のL字状屈曲部分48には、付勢部材としての捩りコイルスプリング54が巻装されている。この捩りコイルスプリング54は、操作レバー46の自重に対応した付勢力を有しており、一端部がブラケット42に係止され他端が内側ブラケット50に係止されている。これにより、捩りコイルスプリング54は、内側ブラケット50がトグルスイッチ44を、上昇側(前記「下切替位置」)では保持し、下降側(前記「上切替位置」)では中立位置(前記「停止位置」)へ戻るように、操作レバー46の自重に抗して常に内側ブラケット50を付勢している。
【0034】
以上の構成の左右一対の操作スイッチ装置40は、互いの操作レバー46が操作バー56によって連結されている。すなわち、操作バー56は、移動収納部20の前面側の幅方向全域に亘って位置しており、この操作バー56を操作することで、左右一対の操作スイッチ装置40のそれぞれの操作レバー46が共に同時に回転される構成となっている。
【0035】
次に、本第1の実施の形態の作用を説明する。
【0036】
上記構成の操作スイッチ装置40が適用された昇降家具10では、家屋室内の上部位置に固定された外枠部12に移動収納部20が上昇移動及び降下移動可能に設けられている。操作バー56を操作することで、左右一対の操作スイッチ装置40のそれぞれの操作レバー46が共に回転されると、操作レバー46のL字状屈曲部分48に一体に固定された内側ブラケット50がトグルスイッチ44(トグル部44A)を前記3ポジションの何れかに切り替え、駆動モータ30が駆動される。
【0037】
すなわち、操作バー56(操作レバー46)が引き下げられると、トグルスイッチ44のトグル部44Aが「上切替位置」に切り替えられ、移動収納部20が降下移動するように駆動モータ30が駆動され、一方、操作バー56(操作レバー46)が押し上げられると、トグルスイッチ44のトグル部44Aが「下切替位置」に切り替えられ、移動収納部20が上昇移動するように駆動モータ30が駆動される。駆動モータ30が作動すると、巻取ワイヤ26が巻取ドラム28に巻き取りあるいは巻き戻され、移動収納部20がガイドレール22に沿って上昇移動または降下移動される。
【0038】
また、移動収納部20が降下移動する際には、開閉ワイヤ32が次第に緊張して先端ピン38を押し下げ、移動収納部20の降下移動に連動して扉部18が開放される。すなわち、移動収納部20の移動力は開閉ワイヤ32によって扉部18に伝達され、移動収納部20の降下移動に伴って(移動収納部20の降下移動に連動して)扉部18が開放される。一方、移動収納部20が上昇移動する際には、扉部18は自重により前面開放口14を閉鎖状態とする。
【0039】
ここで、本第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40では、操作レバー46(内側ブラケット50)とブラケット42との間に捩りコイルスプリング54が設けられており、下降動作時に操作バー56から手を離せばトグルスイッチ44(トグル部44A)が「上切替位置」から「停止位置」に自動復帰することができるように操作レバー46(操作バー56)の自重に抗して操作レバー46(内側ブラケット50)を付勢している。このため、昇降家具10の昇降操作性を考慮して本第1の実施の形態の如く移動収納部20の前面側の幅方向に亘って操作バー56を設けた構成とした場合であっても、上昇動作時において操作レバー46すなわちトグルスイッチ44を「下切替位置」に保持することができ、特別な板バネ等の部材を移動収納部20の裏面側等に別途設ける必要が無くなる。またこのため、特別な板バネ等の部材を取り付ける際の位置合わせが不要であり、当該操作スイッチ装置40を昇降家具10(移動収納部20の裏面側)に取り付ける際の作業性が大幅に向上する。さらに、付勢部材として捻りコイルスプリング54を適用して構成したため、操作レバー46の広い操作角度範囲(操作移動範囲)に容易に対応することができ、操作レバー46の操作角度範囲が大きい場合であっても確実に所定の付勢力を付与することができる。
【0040】
このように、本第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40は、昇降家具10(移動収納部20)への装着性(組付性)が良く作業性が向上し、しかも、板バネ等の特別な部材を別途設けることなく、下降動作時に操作バー56から手を離せばトグルスイッチ44(トグル部44A)を「上切替位置」から「停止位置」に自動復帰することができると共に、広い操作角度範囲に対応することが可能となる。
【0041】
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。なお、前述した第1の実施の形態と基本的に同一の部品には、前記第1の実施の形態と同一の符号を付与しその説明を省略する。
【0042】
図4には、第2の実施の形態に係る操作スイッチ装置60の構成が側面図にて示されている。
【0043】
この操作スイッチ装置60は、前記第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40の捩りコイルスプリング54に代えて、板バネ62を備えている。この板バネ62は、一端部がブラケット42に係止され、中間部が操作レバー46のL字状屈曲部分48に巻き掛けられ、他端部が内側ブラケット50に係止されており、操作レバー46の自重に対応した付勢力を有している。
【0044】
この操作スイッチ装置60においても、板バネ62によって操作レバー46が付勢されており、上昇動作時において操作レバー46すなわちトグルスイッチ44を「下切替位置」に保持することができるため、他の特別な板バネ等の部材を移動収納部20の裏面側等に別途設ける必要が無くなる。またこのため、特別な板バネ等の部材を取り付ける際の位置合わせが不要であり、当該操作スイッチ装置60を昇降家具10(移動収納部20の裏面側)に取り付ける際の作業性が大幅に向上する。
【0045】
このように、本第2の実施の形態に係る操作スイッチ装置60は、昇降家具10(移動収納部20)への装着性(組付性)が良く作業性が向上し、しかも、板バネ等の特別な部材を別途設けることなく通常状態(自然状態)において「停止位置」に保持できると共に広い操作角度範囲に対応することが可能となる。
【0046】
次に、図5には、第3の実施の形態に係る操作スイッチ装置70の構成が側面図にて示されている。
【0047】
この操作スイッチ装置70は、前記第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40と基本的に同一の構成であるが、内側ブラケット50に係止された捩りコイルスプリング54の一端部は更に後方へ延長されており、その先端には節度機構を構成する凸部72が形成されている。
【0048】
さらに、ブラケット42に設けられた立壁74には、捩りコイルスプリング54の凸部72に対応して、凹部76が形成されており、この凹部76内に凸部72が嵌入離脱可能となっている。これにより、凸部72が凹部76に嵌入したり離脱することで、操作レバー46の操作に節度感を生じさせることができる構成である。
【0049】
以上の構成の操作スイッチ装置70においても、昇降家具10(移動収納部20)への装着性(組付性)が良く作業性が向上し、しかも、板バネ等の特別な部材を別途設けることなく上昇動作時において操作レバー46すなわちトグルスイッチ44を「下切替位置」に保持することができると共に、広い操作角度範囲に対応することが可能となる。
【0050】
またしかも、この操作スイッチ装置70では、操作レバー46の操作を操作することでトグルスイッチ44を3ポジションの何れかに切り替える際には、凸部72及び凹部76から成る節度機構によって、操作レバー46の操作に節度感(所謂、クリック感)が生じる。したがって、操作者は確実な操作感を得ることができ、操作者の安心感(信頼感)が向上する。またこの場合、単に凸部72及び凹部76を設けるという簡単な構造で実現できる。
【0051】
次に、図6には、第4の実施の形態に係る操作スイッチ装置80の構成が平面図にて示されている。
【0052】
この操作スイッチ装置80は、前記第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40と基本的に同一の構成であるが、操作レバー46のL字状屈曲部分48の先端に、ダンパ82が設けられている。このダンパ82は、トグルスイッチ44を「停止位置」に切り替える際の操作レバー46の復帰移動を緩衝することができ、特に、操作バー56(操作レバー46)が引き下げられた後に中立位置に復帰する際の(すなわち、トグルスイッチ44が「上切替位置」から「停止位置」へ自動復帰する際の)操作レバー46の復帰移動を緩衝することができる。
【0053】
この操作スイッチ装置80では、トグルスイッチ44を「停止位置」に切り替える際の操作レバー46の復帰移動が、ダンパ82の作用によって緩衝される。したがって、例えば、操作レバー46を下方へ操作して昇降家具10を降下移動させた後に、操作レバー46を「中立位置」へ自動復帰して昇降家具10を停止させる場合に、この操作レバー46の復帰移動が緩やかになり、「中立位置」へ復帰したときの衝撃が緩和され、操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置の構成を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置の構成を示す側方から視た断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置が適用された昇降家具の全体構成を示す一部破断した斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る操作スイッチ装置の構成を示す側方から視た断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る操作スイッチ装置の構成を示す側方から視た断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る操作スイッチ装置の構成を示し、(A)は平面図であり、(B)はダンパの正面図である。
【符号の説明】
10・・昇降家具、20・・移動収納部、30・・駆動モータ、40・・操作スイッチ装置、42・・ブラケット、44・・トグルスイッチ、46・・操作レバー、50・・内側ブラケット、54・・捩りコイルスプリング(付勢部材)、60・・操作スイッチ装置、62・・板バネ(付勢部材)、70・・操作スイッチ装置、72・・凸部(節度機構)、76・・凹部(節度機構)、80・・操作スイッチ装置、82・・ダンパ
【発明の属する技術分野】
本発明は、トグルスイッチの操作によって駆動する駆動モータによって上昇移動、降下移動、及び停止する昇降家具に適用される操作スイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、物を収納する収納棚部分をワイヤケーブルを使って吊り下げておき、当該ワイヤケーブルを駆動装置を使って巻き取りあるいは巻き戻すことにより、このような収納棚(戸棚)部分を昇降させる構成の昇降家具(所謂、吊り戸棚)が知られている。
【0003】
この種の昇降家具では、戸棚(天板)の四隅に予め4本のワイヤケーブルの各一端部が固定されている。また、家屋室内の天井部分には定滑車が固定されており、当該定滑車を介してワイヤケーブルの他端部が駆動モータに結合された巻取軸に巻き付けられている。この昇降家具によれば、駆動モータが駆動すると、巻取軸が回転し、これによりワイヤケーブルが巻き取りまたは巻き戻され、昇降家具の収納棚が昇降される。
【0004】
ところで、このような昇降家具においては、収納棚の下面側に昇降スイッチを設け、この昇降スイッチの操作によって駆動モータを駆動及び停止させる技術がある(特許文献1参照)。
【0005】
前記特許文献1に示される如き収納棚の下面側に設けられた昇降スイッチとしては、一般的なトグルスイッチが適用されている。
【0006】
ところで、このような昇降家具における収納棚の昇降操作性を考慮すると、収納棚の前面側の幅方向全域に亘って前記昇降スイッチを操作(切替)可能な操作バーが設けられていることが好ましい。このような操作バーを設けることで、前記昇降スイッチが人の手の届き難い収納棚の局所(例えば、下面側の幅方向端部の1箇所)に配置されていても、収納棚の昇降操作をし辛くなることがなくなり、大いに操作性が向上する。
【0007】
しかしながら、前述の如き収納棚の前面側の幅方向全域に亘って設けられた操作バーは、それ自身が比較的重く、そのため、前記昇降スイッチの配置位置等の関係によっては、上昇動作時、前記昇降スイッチを上昇側に保持できず、下降動作時、手を離しても中立位置(停止位置)に戻らない場合が生じる。このため、従来では、前記操作バーを付勢しその自重に抗して中立位置(停止位置)に戻すための特別な板バネ等の部材を収納棚の裏面側に別途設けて対応していた。したがって、この板バネを昇降スイッチと共に収納棚に取り付ける際の位置合わせが不可欠であり、組付け作業性が悪いという問題があった。また、このような板バネは、操作バーの広範囲な操作角度範囲(操作移動範囲)に対応し難く、例えば操作バーの操作角度が大きい場合には所定の付勢力を付与できない場合も生じる。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−161467公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、昇降家具(収納棚)への装着性(組付性)が良く作業性が向上し、しかも、板バネ等の特別な部材を別途設けることなく、上昇動作時に昇降スイッチを上昇側に保持できず下降動作時に手を離しても中立位置(停止位置)に戻らない場合を阻止すると共に、広い操作角度範囲に対応することが可能となる昇降家具の操作スイッチ装置を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の昇降家具の操作スイッチ装置は、上切替位置、下切替位置、及び、前記上切替位置と下切替位置との間に位置する停止位置の3ポジションを有するトグルスイッチを備え、前記トグルスイッチの操作によって駆動する駆動モータによって上昇移動、降下移動、及び停止する昇降家具に適用される操作スイッチ装置であって、前記昇降家具に固定されると共に前記トグルスイッチが取り付けられるブラケットと、前記ブラケットに回転可能に支持され、前記トグルスイッチに係合して前記トグルスイッチを前記3ポジションの何れかに操作可能な操作レバーと、前記操作レバーの自重に対応した付勢力を有し、前記ブラケットと前記操作レバーとに係止され、前記操作レバーの自重に抗して前記トグルスイッチを前記操作レバーの上昇操作側においては保持し下降操作側においては前記停止位置に戻るように前記操作レバーを付勢する付勢部材と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項1記載の昇降家具の操作スイッチ装置では、操作レバーが操作されることによってトグルスイッチが3ポジションの何れかに切り替えられ、これにより、駆動モータが駆動して昇降家具が上昇移動または降下移動あるいは停止される。
【0012】
ここで、この操作スイッチ装置では、操作レバーが操作されることによって、トグルスイッチが上切替位置、下切替位置、及び停止位置の何れかに切り替えられる。この場合、操作レバーとブラケットとの間には付勢部材が設けられており、操作レバーが通常はトグルスイッチを上昇操作側においては保持し下降操作側においては停止位置に戻るように操作レバーの自重に抗して操作レバーを付勢している。このため、昇降家具の昇降操作性を考慮して例えば家具の前面側の幅方向に亘って操作バーを設けた構成とした場合であっても、通常状態(自然状態)において操作レバーすなわちトグルスイッチを上昇操作側は保持し下降操作側は停止位置に戻るようにでき、特別な板バネ等の部材を収納棚の裏面側に別途設ける必要が無くなる。またこのため、特別な板バネ等の部材を取り付ける際の位置合わせが不要であり、当該操作スイッチ装置を昇降家具に取り付ける際の作業性が大幅に向上する。さらに、付勢部材として例えば捻りコイルスプリングを適用して構成すれば、操作レバーの広い操作角度範囲(操作移動範囲)に容易に対応することができ、操作レバーの操作角度範囲が大きい場合であっても確実に所定の付勢力を付与することができる。
【0013】
このように、請求項1記載の昇降家具の操作スイッチ装置は、昇降家具(収納棚)への装着性(組付性)が良く作業性が向上し、しかも、板バネ等の特別な部材を別途設けることなく、操作レバーの上昇操作時には保持でき下降操作時には手を離すと中立位置(停止位置)に戻ることができると共に、広い操作角度範囲に対応することが可能となる。
【0014】
請求項2に係る発明の昇降家具の操作スイッチ装置は、請求項1記載の昇降家具の操作スイッチ装置において、前記トグルスイッチの前記3ポジションに応じた前記操作レバーの操作位置に対応して設けられ、前記操作レバーの操作に節度感を生じさせる節度機構を備えた、ことを特徴としている。
【0015】
請求項2記載の昇降家具の操作スイッチ装置では、操作レバーの操作を操作することでトグルスイッチを3ポジションの何れかに切り替える際には、節度機構によって操作レバーの操作に節度感(所謂、クリック感)が生じる。したがって、操作者は確実な操作感を得ることができ、操作者の安心感(信頼感)が向上する。
【0016】
請求項3に係る発明の昇降家具の操作スイッチ装置は、請求項2記載の昇降家具の操作スイッチ装置において、前記節度機構は、前記ブラケットに形成された凹部と、前記付勢部材に形成され前記凹部に嵌入離脱可能な凸部と、によって構成される、ことを特徴としている。
【0017】
請求項3記載の昇降家具の操作スイッチ装置では、付勢部材に形成された凸部がブラケットに形成された凹部内に嵌入離脱することで操作レバーの操作に節度感(所謂、クリック感)が生じる。この場合、単に凸部及び凹部を設けるという簡単な構造で実現できる。
【0018】
請求項4に係る発明の昇降家具の操作スイッチ装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の昇降家具の操作スイッチ装置において、前記操作レバーに連結して設けられ、前記トグルスイッチを前記停止位置に切り替える際の前記操作レバーの復帰移動を緩衝するダンパを備えた、ことを特徴としている。
【0019】
請求項4記載の昇降家具の操作スイッチ装置では、トグルスイッチを停止位置に切り替える際の操作レバーの復帰移動が、ダンパの作用によって緩衝される。したがって、例えば、操作レバーを下方へ操作して昇降家具を降下移動させた後に、操作レバーを中立位置へ復帰操作して昇降家具を停止させる場合に、この操作レバーの復帰移動が緩やかになり、中立位置へ復帰したときの衝撃を緩和することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図3には本発明の第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40が適用された昇降家具10の全体構成が斜視図にて示されている。
【0021】
昇降家具10は、外枠部12を備えている。この外枠部12は、前面側の下側部位に前面開放口14を有すると共に下端側に下端開放口16を有する箱状に形成されており、家屋室内の上部位置に固定されている。外枠部12の前面開放口14には、扉部18が設けられている。扉部18は、外枠部12の前面開放口14を開閉可能に取り付けられており、しかも、通常は自重により前面開放口14を閉鎖状態としている。
【0022】
また、外枠部12の内部には、移動収納部20が収容配置されている。移動収納部20は、外枠部12の前面開放口14と同方向に開放する箱状に形成されており、その内部は上下に2段に仕切られている。さらに、この移動収納部20は、外枠部12内で移動可能となっている。すなわち、移動収納部20は、外枠部12の内壁に対向して配置された一対のガイドレール22にブラケット24を介して支持されており(図3においては、一方のガイドレール22及びブラケット24のみを示してある)、このガイドレール22に沿って上昇移動及び降下移動可能に設けられている。これにより、移動収納部20は、その全体が外枠部12内に収容された状態と外枠部12の下端開放口16から下方へ突出する状態との間で上昇移動及び降下移動できる。
【0023】
移動収納部20をガイドレール22に対して移動可能に支持するブラケット24には、巻取ワイヤ26の一端が連結されており、さらに、巻取ワイヤ26の他端は外枠部12の上部に設けられた巻取ドラム28に巻き付けられている。巻取ドラム28には駆動モータ30が接続されており、この駆動モータ30が駆動することで巻取ワイヤ26が巻取ドラム28に巻き取りあるいは巻き戻される構成となっている。この巻取ワイヤ26の巻き取りあるいは巻き戻しによって、ブラケット24すなわち移動収納部20がガイドレール22に沿って上昇移動及び降下移動する構成である。
【0024】
なお、前述した巻取ワイヤ26による移動収納部20の昇降機構については、既に本出願人が特願平11−296661号等に詳細に提案している。
【0025】
またさらに、前記ブラケット24には、開閉ワイヤ32が接続されている。この開閉ワイヤ32は、一端がブラケット24に係止されると共に他端が外枠部12の下端部に設けられた固定ブラケット34に係止されており、しかもその中間部は扉部18に固定されたブラケット36の先端ピン38に巻き掛けられている。これにより、ブラケット24すなわち移動収納部20が降下移動する際には、開閉ワイヤ32が次第に緊張して先端ピン38を押し下げ、移動収納部20の降下移動に連動して扉部18を開放させることができる構成である。すなわち、開閉ワイヤ32は、移動収納部20が降下移動する際の移動力をこの移動収納部20の降下移動に伴って扉部18に伝達し、扉部18を移動収納部20の降下移動に連動して開放させることができる構成である。
【0026】
またここで、移動収納部20の最上端部が外枠部12の前面開放口14上端に至るまで降下移動し(換言すれば、移動収納部20の上段棚が前面開放口14に達し)この時点で扉部18が全開放するように、開閉ワイヤ32の長さやブラケット36の先端ピン38の位置等が設定されている。
【0027】
さらに、開閉ワイヤ32は、ブラケット36の先端ピン38に対し、扉部18の側の(先端ピン38の移動軌跡と反対側の)側面に巻き掛けられている。これにより、開閉ワイヤ32は、移動収納部20が上昇位置にあり扉部18が前面開放口14を閉鎖する状態においては扉部18の開閉を妨げないように(扉部18の開閉が自由に行なえるように)構成されている。
【0028】
またさらに、移動収納部20の底面には、前記駆動モータ30を作動及び停止させるための一対の操作スイッチ装置40が設けられている。これらの操作スイッチ装置40は、移動収納部20の底面の方向両端部にそれぞれ設けられており、共に基本的に同じ構成とされている。
【0029】
ここで、図1には、この操作スイッチ装置40の構成が平面図にて示されており、図2には操作スイッチ装置40の構成が側方から視た断面図にて示されている。
【0030】
操作スイッチ装置40は、ブラケット42を備えており、このブラケット42が移動収納部20の底面(裏面)に固定されている。また、ブラケット42の後端部(図1及び図2において右側端部)には、トグルスイッチ44が取り付けられている。このトグルスイッチ44は、トグル部44Aが「上切替位置」、「下切替位置」、及び、「上切替位置」と「下切替位置」との間に位置する「停止位置」の3ポジションを有している。また、「上切替位置」から「停止位置」へは自動復帰(所謂、はね返り)し、しかも「下切替位置」ではロック状態となるように構成されている。さらに、このトグルスイッチ44は、前記駆動モータ30に接続されており、「上切替位置」では、移動収納部20が降下移動するように駆動モータ30を駆動させ、一方、「下切替位置」では、移動収納部20が上昇移動するように駆動モータ30を駆動させることができる構成である。
【0031】
また、ブラケット42の前端部には、操作レバー46のL字状屈曲部分48が回転可能に支持されている。この操作レバー46の先端部は、ブラケット42から移動収納部20の前方側へ延出されている。
【0032】
操作レバー46のL字状屈曲部分48には、内側ブラケット50が一体に固定されており、操作レバー46と常に一体に回転する。この内側ブラケット50の先端部には、係合凹部52が形成されており、トグルスイッチ44のトグル部44Aが嵌合している。このため、内側ブラケット50が回転することで、すなわち、操作レバー46が回転操作されることで、トグルスイッチ44(トグル部44A)が前記3ポジションの何れかに切り替えられる構成である。
【0033】
またさらに、操作レバー46のL字状屈曲部分48には、付勢部材としての捩りコイルスプリング54が巻装されている。この捩りコイルスプリング54は、操作レバー46の自重に対応した付勢力を有しており、一端部がブラケット42に係止され他端が内側ブラケット50に係止されている。これにより、捩りコイルスプリング54は、内側ブラケット50がトグルスイッチ44を、上昇側(前記「下切替位置」)では保持し、下降側(前記「上切替位置」)では中立位置(前記「停止位置」)へ戻るように、操作レバー46の自重に抗して常に内側ブラケット50を付勢している。
【0034】
以上の構成の左右一対の操作スイッチ装置40は、互いの操作レバー46が操作バー56によって連結されている。すなわち、操作バー56は、移動収納部20の前面側の幅方向全域に亘って位置しており、この操作バー56を操作することで、左右一対の操作スイッチ装置40のそれぞれの操作レバー46が共に同時に回転される構成となっている。
【0035】
次に、本第1の実施の形態の作用を説明する。
【0036】
上記構成の操作スイッチ装置40が適用された昇降家具10では、家屋室内の上部位置に固定された外枠部12に移動収納部20が上昇移動及び降下移動可能に設けられている。操作バー56を操作することで、左右一対の操作スイッチ装置40のそれぞれの操作レバー46が共に回転されると、操作レバー46のL字状屈曲部分48に一体に固定された内側ブラケット50がトグルスイッチ44(トグル部44A)を前記3ポジションの何れかに切り替え、駆動モータ30が駆動される。
【0037】
すなわち、操作バー56(操作レバー46)が引き下げられると、トグルスイッチ44のトグル部44Aが「上切替位置」に切り替えられ、移動収納部20が降下移動するように駆動モータ30が駆動され、一方、操作バー56(操作レバー46)が押し上げられると、トグルスイッチ44のトグル部44Aが「下切替位置」に切り替えられ、移動収納部20が上昇移動するように駆動モータ30が駆動される。駆動モータ30が作動すると、巻取ワイヤ26が巻取ドラム28に巻き取りあるいは巻き戻され、移動収納部20がガイドレール22に沿って上昇移動または降下移動される。
【0038】
また、移動収納部20が降下移動する際には、開閉ワイヤ32が次第に緊張して先端ピン38を押し下げ、移動収納部20の降下移動に連動して扉部18が開放される。すなわち、移動収納部20の移動力は開閉ワイヤ32によって扉部18に伝達され、移動収納部20の降下移動に伴って(移動収納部20の降下移動に連動して)扉部18が開放される。一方、移動収納部20が上昇移動する際には、扉部18は自重により前面開放口14を閉鎖状態とする。
【0039】
ここで、本第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40では、操作レバー46(内側ブラケット50)とブラケット42との間に捩りコイルスプリング54が設けられており、下降動作時に操作バー56から手を離せばトグルスイッチ44(トグル部44A)が「上切替位置」から「停止位置」に自動復帰することができるように操作レバー46(操作バー56)の自重に抗して操作レバー46(内側ブラケット50)を付勢している。このため、昇降家具10の昇降操作性を考慮して本第1の実施の形態の如く移動収納部20の前面側の幅方向に亘って操作バー56を設けた構成とした場合であっても、上昇動作時において操作レバー46すなわちトグルスイッチ44を「下切替位置」に保持することができ、特別な板バネ等の部材を移動収納部20の裏面側等に別途設ける必要が無くなる。またこのため、特別な板バネ等の部材を取り付ける際の位置合わせが不要であり、当該操作スイッチ装置40を昇降家具10(移動収納部20の裏面側)に取り付ける際の作業性が大幅に向上する。さらに、付勢部材として捻りコイルスプリング54を適用して構成したため、操作レバー46の広い操作角度範囲(操作移動範囲)に容易に対応することができ、操作レバー46の操作角度範囲が大きい場合であっても確実に所定の付勢力を付与することができる。
【0040】
このように、本第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40は、昇降家具10(移動収納部20)への装着性(組付性)が良く作業性が向上し、しかも、板バネ等の特別な部材を別途設けることなく、下降動作時に操作バー56から手を離せばトグルスイッチ44(トグル部44A)を「上切替位置」から「停止位置」に自動復帰することができると共に、広い操作角度範囲に対応することが可能となる。
【0041】
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。なお、前述した第1の実施の形態と基本的に同一の部品には、前記第1の実施の形態と同一の符号を付与しその説明を省略する。
【0042】
図4には、第2の実施の形態に係る操作スイッチ装置60の構成が側面図にて示されている。
【0043】
この操作スイッチ装置60は、前記第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40の捩りコイルスプリング54に代えて、板バネ62を備えている。この板バネ62は、一端部がブラケット42に係止され、中間部が操作レバー46のL字状屈曲部分48に巻き掛けられ、他端部が内側ブラケット50に係止されており、操作レバー46の自重に対応した付勢力を有している。
【0044】
この操作スイッチ装置60においても、板バネ62によって操作レバー46が付勢されており、上昇動作時において操作レバー46すなわちトグルスイッチ44を「下切替位置」に保持することができるため、他の特別な板バネ等の部材を移動収納部20の裏面側等に別途設ける必要が無くなる。またこのため、特別な板バネ等の部材を取り付ける際の位置合わせが不要であり、当該操作スイッチ装置60を昇降家具10(移動収納部20の裏面側)に取り付ける際の作業性が大幅に向上する。
【0045】
このように、本第2の実施の形態に係る操作スイッチ装置60は、昇降家具10(移動収納部20)への装着性(組付性)が良く作業性が向上し、しかも、板バネ等の特別な部材を別途設けることなく通常状態(自然状態)において「停止位置」に保持できると共に広い操作角度範囲に対応することが可能となる。
【0046】
次に、図5には、第3の実施の形態に係る操作スイッチ装置70の構成が側面図にて示されている。
【0047】
この操作スイッチ装置70は、前記第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40と基本的に同一の構成であるが、内側ブラケット50に係止された捩りコイルスプリング54の一端部は更に後方へ延長されており、その先端には節度機構を構成する凸部72が形成されている。
【0048】
さらに、ブラケット42に設けられた立壁74には、捩りコイルスプリング54の凸部72に対応して、凹部76が形成されており、この凹部76内に凸部72が嵌入離脱可能となっている。これにより、凸部72が凹部76に嵌入したり離脱することで、操作レバー46の操作に節度感を生じさせることができる構成である。
【0049】
以上の構成の操作スイッチ装置70においても、昇降家具10(移動収納部20)への装着性(組付性)が良く作業性が向上し、しかも、板バネ等の特別な部材を別途設けることなく上昇動作時において操作レバー46すなわちトグルスイッチ44を「下切替位置」に保持することができると共に、広い操作角度範囲に対応することが可能となる。
【0050】
またしかも、この操作スイッチ装置70では、操作レバー46の操作を操作することでトグルスイッチ44を3ポジションの何れかに切り替える際には、凸部72及び凹部76から成る節度機構によって、操作レバー46の操作に節度感(所謂、クリック感)が生じる。したがって、操作者は確実な操作感を得ることができ、操作者の安心感(信頼感)が向上する。またこの場合、単に凸部72及び凹部76を設けるという簡単な構造で実現できる。
【0051】
次に、図6には、第4の実施の形態に係る操作スイッチ装置80の構成が平面図にて示されている。
【0052】
この操作スイッチ装置80は、前記第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置40と基本的に同一の構成であるが、操作レバー46のL字状屈曲部分48の先端に、ダンパ82が設けられている。このダンパ82は、トグルスイッチ44を「停止位置」に切り替える際の操作レバー46の復帰移動を緩衝することができ、特に、操作バー56(操作レバー46)が引き下げられた後に中立位置に復帰する際の(すなわち、トグルスイッチ44が「上切替位置」から「停止位置」へ自動復帰する際の)操作レバー46の復帰移動を緩衝することができる。
【0053】
この操作スイッチ装置80では、トグルスイッチ44を「停止位置」に切り替える際の操作レバー46の復帰移動が、ダンパ82の作用によって緩衝される。したがって、例えば、操作レバー46を下方へ操作して昇降家具10を降下移動させた後に、操作レバー46を「中立位置」へ自動復帰して昇降家具10を停止させる場合に、この操作レバー46の復帰移動が緩やかになり、「中立位置」へ復帰したときの衝撃が緩和され、操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置の構成を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置の構成を示す側方から視た断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る操作スイッチ装置が適用された昇降家具の全体構成を示す一部破断した斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る操作スイッチ装置の構成を示す側方から視た断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る操作スイッチ装置の構成を示す側方から視た断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る操作スイッチ装置の構成を示し、(A)は平面図であり、(B)はダンパの正面図である。
【符号の説明】
10・・昇降家具、20・・移動収納部、30・・駆動モータ、40・・操作スイッチ装置、42・・ブラケット、44・・トグルスイッチ、46・・操作レバー、50・・内側ブラケット、54・・捩りコイルスプリング(付勢部材)、60・・操作スイッチ装置、62・・板バネ(付勢部材)、70・・操作スイッチ装置、72・・凸部(節度機構)、76・・凹部(節度機構)、80・・操作スイッチ装置、82・・ダンパ
Claims (4)
- 上切替位置、下切替位置、及び、前記上切替位置と下切替位置との間に位置する停止位置の3ポジションを有するトグルスイッチを備え、前記トグルスイッチの操作によって駆動する駆動モータによって上昇移動、降下移動、及び停止する昇降家具に適用される操作スイッチ装置であって、
前記昇降家具に固定されると共に前記トグルスイッチが取り付けられるブラケットと、
前記ブラケットに回転可能に支持され、前記トグルスイッチに係合して前記トグルスイッチを前記3ポジションの何れかに操作可能な操作レバーと、
前記操作レバーの自重に対応した付勢力を有し、前記ブラケットと前記操作レバーとに係止され、前記操作レバーの自重に抗して前記トグルスイッチを前記操作レバーの上昇操作側においては保持し下降操作側においては前記停止位置に戻るように前記操作レバーを付勢する付勢部材と、
を備えたことを特徴とする昇降家具の操作スイッチ装置。 - 前記トグルスイッチの前記3ポジションに応じた前記操作レバーの操作位置に対応して設けられ、前記操作レバーの操作に節度感を生じさせる節度機構を備えた、
ことを特徴とする請求項1記載の昇降家具の操作スイッチ装置。 - 前記節度機構は、前記ブラケットに形成された凹部と、前記付勢部材に形成され前記凹部に嵌入離脱可能な凸部と、によって構成される、
ことを特徴とする請求項2記載の昇降家具の操作スイッチ装置。 - 前記操作レバーに連結して設けられ、前記トグルスイッチを前記停止位置に切り替える際の前記操作レバーの復帰移動を緩衝するダンパを備えた、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の昇降家具の操作スイッチ装置。
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2002
- 2002-11-20 JP JP2002336991A patent/JP2004171959A/ja active Pending
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