JP2004170440A - クリーニング方法、クリーニング装置及びこれらを用いるプロセスカートリッジ、画像形成装置 - Google Patents

クリーニング方法、クリーニング装置及びこれらを用いるプロセスカートリッジ、画像形成装置 Download PDF

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Toshio Koike
寿男 小池
Masahito Yanagida
雅人 柳田
Naohiro Kumagai
直洋 熊谷
Takashi Shintani
剛史 新谷
Eisaku Murakami
栄作 村上
Masanori Kawasumi
正則 川隅
Atsushi Sanpei
敦史 三瓶
Masami Tomita
正実 富田
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Abstract

【課題】流動性に優れ、長期間使用しても画像濃度低下がないトナーを用いて、潜像担持体上の汚染をクリーニングして、画像上に白抜け、黒点の発生しないハーフトーン、ソリッド部の良好なベタ画像を得ることができるクリーニング方法を提供する。
【解決手段】感光体1上に担持されるトナーをクリーニングブレードでクリーニングするクリーニング方法において、前記トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤からなり、トナー母体粒子に添加する添加剤の遊離率が1〜20%であり、前記クリーニングブレードは、第1及び第2クリーニングブレード8a、8bの2つでクリーニングするクリーニング方法であり、ここで用いられるトナーは溶融・混練・粉砕によるトナーであっても、溶媒中で液滴を形成して重合されるトナーのいずれであってもよい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の静電複写プロセスにより記録画像を作成する際に、可視像が形成される潜像担持体上の残留トナー、付着物をクリーニングするクリーニング方法に関するものであり、かつ、このクリーニング方法を適用するクリーニング装置、クリーニング装置を備えるプロセスカートリッジ又は画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、シリカ等の無機酸化物を添加剤として添加すると、流動性が向上し、良好な帯電特性が得られるが、トナーに付着せずに遊離している添加剤が存在すると、現像剤の担持搬送部材又は潜像担持体に付着して、フィルミング現象などの現像障害を引き起こす。
また、添加剤がトナー表面に均一に付着していたとしても、経時でトナー中における添加剤の存在状態が変化し、トナー中に埋没したり、トナーから脱離して遊離する添加剤の割合が徐々に増加する。
これにより、経時で流動性が悪化するために、トナーの帯電性が不均一となりやすく、また、経時で帯電性が低下し、トナー飛散や地汚れが増加する原因となる。さらに、遊離した添加剤が現像剤の担持搬送部材や潜像担持体に付着してフィルミング現象などの現像障害を引き起こし、十分な耐久性が得られない。
【0003】
このような問題に対して、例えば、特許文献1では、トナー表面に予めシリカが外添されたトナーに、さらに、浮遊したシリカを混在させて、流動性低下を防止する電子写真用現像剤が開示されている。また、特許文献2では、シリカを添加剤として含むトナーで、添加剤であるシリカの一定量を母体粒子の表面に埋設した量、表面に付着した量、浮遊している量の割合を規定することで流動性の低下を防止する電子写真用現像剤が開示されている。また、特許文献3では、酸化チタンなどの無機微粒子の一定量をトナー粒子表面に強く付着させることで低電位コントラストの現像を可能にする静電荷像用現像剤が開示されている。
しかし、特許文献1の電子写真用現像剤では、十分な混合を行わずに、シリカを添加しているだけでは浮遊している状態に過ぎず、浮遊状のシリカをトナー中に均一に付着させることは困難であり、均一な帯電が得られず、また、これらの浮遊状のシリカがフィルミング現象などの現像障害等の原因となる問題点がある。また、特許文献2の電子写真用現像剤では、シリカ単独ではシリカの帯電量が大きいために、添加剤混合後の帯電量が高くなり、経時における帯電量が変動しやすく、トナー付着量の変化が大きいために、カラー画像を形成する場合安定した画質を得ることができないという問題点がある。また、特許文献3の静電荷像用現像剤では、トナーの流動性の向上、現像障害の対策として不十分である。
【0004】
【特許文献1】
特開昭57−93352号公報
【特許文献2】
特開平7−92727号公報
【特許文献3】
特開平9−218529号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、流動性に優れ、長期間使用しても画像濃度低下がないトナーを用いて、潜像担持体上の汚染をクリーニングして、画像上に白抜け、黒点の発生しないハーフトーン、ソリッド部の良好なベタ画像を得ることができるクリーニング方法を提供することを課題とする。また、流動性に優れ、長期間使用しても画像濃度低下がないトナーを用いて潜像担持体表面に強固に付着するシリカ等の添加剤を除去するクリーニング装置を提供することを課題としている。また、トナー形状を制御することで、クリーニング不良の発生を抑えることができるクリーニング方法を提供することを課題とする。
【0006】
さらに、潜像担持体表面に付着しているシリカ等の添加剤を除去するクリーニング装置を備えることで、感光体の寿命の延ばしたプロセスカートリッジを提供することを課題としている。また、乾式粉砕法又は湿式重合法による小粒径トナーを使用する場合であっても、潜像担持体表面に付着しているシリカ等の添加剤を除去するクリーニング装置を備えることで、ソリッド部に白抜け、黒点の発生しない高品位の画像を得ることができる画像形成装置を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、潜像担持体上に担持されるトナーをクリーニングブレードでクリーニングするクリーニング方法において、前記トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤からなり、トナー母体粒子に添加する添加剤の遊離率が1〜20%であり、前記クリーニングブレードは、第1及び第2クリーニングブレードの2つでクリーニングするクリーニング方法である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニング方法において、前記第2クリーニングブレードは、前記第1クリーニングブレードより硬度が高く、かつ、当接圧が大きいクリーニング方法である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のクリーニング方法において、 前記第2クリーニングブレードは、研摩剤を含有するクリーニング方法である。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載のクリーニング方法において、 前記第2クリーニングブレードは、潤滑剤を含有するクリーニング方法である。
【0008】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のクリーニング方法において、トナー母体粒は、少なくとも結着樹脂と着色剤と離型剤とを溶融混錬し、乾式で粉砕され、トナーの体積平均粒径が、3〜10μmの範囲にあるクリーニング方法である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のクリーニング方法において、前記トナーは、体積平均粒径と個数平均粒径との比(Dv/Dn)が、1.05〜1.50の範囲にあるクリーニング方法である。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載のクリーニング方法において、トナー母体粒子が、平均円形度が0.90〜0.99の範囲にあるクリーニング方法である。
【0009】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のクリーニング方法において、トナー母体粒子が、少なくとも窒素原子を含む官能基を有するプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤からなるトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散させ、重付加反応させるトナーであって、トナーの体積平均粒径が、3〜10μm範囲にあるクリーニング方法である。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のクリーニング方法において、前記トナーは、トナー表面とトナー内部で窒素原子の濃度に分布があり、トナー表面がトナー全体より窒素濃度が高く分布しているクリーニング方法である。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載のクリーニング方法において、前記トナーはトナー及び添加剤と同極性の荷電制御剤を含有し、かつ、該荷電制御剤はトナー表面に存在する荷電制御剤とトナー全体に存在する荷電制御剤との重量比が100〜1,000で分布しているクリーニング方法である。
請求項11に記載の発明は、請求項8ないし10のいずれかに記載のクリーニング方法において、前記トナーは、体積平均粒径と個数平均粒径との比(Dv/Dn)が、1.00〜1.40の範囲にあるクリーニング方法である。
請求項12に記載の発明は、請求項8ないし11のいずれかに記載のクリーニング方法において、前記トナーが紡錘形状であるクリーニング方法である。
請求項13に記載の発明は、請求項8ないし12のいずれかに記載のクリーニング方法において、前記トナーは紡錘形状であって、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜0.8で、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0で表されるクリーニング方法である。
請求項14に記載の発明は、請求項8ないし13のいずれかに記載のクリーニング方法において、トナー母体粒子が、平均円形度が0.90〜1.00の範囲にあるクリーニング方法である。
請求項15に記載の発明は、請求項8ないし14のいずれかに記載のクリーニング方法において、前記トナーは、平均円形度のうちSF−1が120〜180の範囲にあり、SF−2が120〜190の範囲にあるクリーニング方法である。
請求項16に記載の発明は、請求項1ないし15のいずれかに記載のクリーニング方法において、前記トナーは、母体粒子に外添される添加剤がシリカ及び/又はチタニアであるクリーニング方法である。
【0010】
請求項17に記載の発明は、潜像担持体上に担持されるトナーを清掃するクリーニング部材を配設するクリーニング装置において、前記クリーニング装置は、請求項1ないし16に記載のいずれかの方法で潜像担持体上のトナーをクリーニングするクリーニング装置である。
請求項18に記載の発明は、潜像担持体と、潜像担持体上に担持されるトナーを清掃するクリーニング手段とを少なくとも含んで一体に支持され、画像形成装置に本体に着脱自在に形成されるプロセスカートリッジにおいて、前記プロセスカートリッジは、請求項17に記載のクリーニング装置が配置されているプロセスカートリッジである。
請求項19に記載の発明は、潜像を形成する潜像担持体と、潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した潜像担持体表面に画像データに基づいて露光し、潜像を書き込む露光手段と、潜像担持体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、潜像担持体表面の可視像を記録紙に転写する転写手段と、転写後の潜像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成装置において、前記画像形成装置は、クリーニング装置が請求項17に記載のクリーニング装置を配置する画像形成装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のクリーニング装置を装着した潜像担持体周囲の構成を示す概略図である。
潜像担持体である感光体1の周囲は、帯電装置2、図示しない露光装置3、現像装置4、転写装置6、定着装置7及びクリーニング装置8が配置されている。
感光体1は、光導電性を有するアモルファスシリコーン、アモルファスセレン等の非晶質金属、ビスアゾ顔料、フタロシアニン顔料等の有機化合物を用いることができる。環境及び使用後の後処理を考慮すると、有機化合物による感光体を用いることが好ましい。
帯電装置2は、コロナ方式、ローラ方式、ブラシ方式、ブレード方式のいずれであってもよく、ここでは、ローラ方式の帯電装置2を示す。帯電装置2は、帯電ローラ2a、帯電ローラ2aを清掃するために当接されているクリーニングパッド2b、帯電ローラ2aに接続される図示しない電源を備える。帯電ローラ2aに高電圧を印加して、曲率を有する帯電ローラ2aと感光体1との間に所定の電圧を印加し、感光体1との間でコロナ放電を発生させて感光体1の表面を一様に帯電するものである。
露光装置3は、読取装置内のスキャナーで読み取ったデータ及び、図示しないPC等外部より送られた画像信号を変換し、ポリゴンモータでレーザー光3aをスキャンさせミラーを通して読み取られた画像信号を基に感光体1上に静電潜像を形成する。
【0012】
現像装置4は、現像剤を担持して感光体1に供給する現像剤担持体と、トナー供給室等を備える。感光体1と微小間隔をおいて配置された円筒状の現像剤担持体と、現像剤担持体上の現像剤量を規制する現像剤規制部材とを有している。現像剤担持体は、回転可能に支持された中空円筒状の現像剤担持体と、現像剤担持体の内部にこれと同軸に固設されたマグネットロールとを備えており、現像剤担持体の外周面に現像剤を磁気的に吸着して搬送するできるようになっている。現像剤担持体は導電性で、非磁性部材で構成されており、現像バイアスを印加するための電源が接続されている。現像剤担持体と感光体1との間には、電源から電圧が印加され、現像領域に電界が形成される。
転写装置6は、転写ベルト6aと転写バイアスローラ6bとテンションローラ6cから構成されている。転写バイアスローラ6bは、鉄、アルミ、ステンレス等の芯金表面に弾性層を設けて構成する。転写バイアスローラ6bには、記録紙を感光体1に密着させるために、感光体1側に必要な圧力がかけられる。転写ベルト6aは、基材として耐熱性の材料を種々選択する事で効果が得られ、例えばシームレスのポリイミドフィルムで構成することができる。その外側には、フッ素樹脂層を設ける構成とすることができる。又、必要に応じてポリイミドフィルムの上にシリコーンゴム層を設け、その上にフッ素樹脂層を設けてもよい。転写ベルト6aの内側には、転写ベルト6aの駆動及び張架のためのテンションローラが設けられている。
定着装置7は、ハロゲンランプ等の加熱手段であるヒーターを有する定着ローラ71と、圧接される加圧ローラ72とを備えている。定着ローラ71は、芯金表面にシリコーンゴム等の弾性層を100〜500μm、好ましくは400μmの厚みに設け、更にトナーの粘性による付着を防止する目的で、フッ素樹脂等の離型性の良い樹脂表層が形成されている。樹脂表層は、PFAチューブ等で構成され、その厚みは機械的劣化を考慮して10〜50μm程度の厚みが好ましい。定着ローラ71の外周面には、図示しない温度検知手段が設けられ、定着ローラ71の表面温度を約160〜200℃の範囲の中で、ほぼ一定に保つようにヒータ74が制御されている。加圧ローラ72は、芯金表面にテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のようなオフセット防止層が被覆されている。定着ローラ71と同様に、芯金表面にシリコーンゴム等の弾性層を設けもよいし、ヒータ73を設けてもよい。
【0013】
ここで、クリーニング装置8について詳細に説明する。クリーニング装置8は、第1クリーニングブレード8a、第2クリーニングブレード8b、トナー回収羽根8d、トナー回収コイル8c、図示されないトナー回収ボックスを備える。
第1クリーニングブレード8aは、転写後に残留する感光体1上のトナーを除去する。第1クリーニングブレード8aの材質は、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等の弾性体を用いる。特に、ウレタンゴムが、耐摩耗性、耐オゾン性、耐汚染性の観点から好ましい。第1クリーニングブレード8aの硬度(JIS―A)は、65〜85度の範囲が好ましい。硬度が65未満ではクリーニングブレードの変形が大きくトナー等のクリーニングが困難になり、硬度が85を越えると硬度が高くブレード先端の欠けが発生しやすくなる。第1クリーニングブレード8aは、厚さが0.8〜3.0mmで、突き出し量が3〜15mmの範囲にあることが好ましい。また、当接角度は、当接位置の接線から5〜25度の範囲になることが好ましい。当接角度が5度未満ではトナーのすり抜けによるクリーニング不良が発生しやすく、25度を越えるとクリーニング時にブレードめくれが生じることがある。また、第1クリーニングブレード8aの感光体1への食い込み量は、0.2〜1.5mmの範囲にあることが好ましい。0.2mm未満では、クリーニングブレードと感光体の接触する面積が小さく、トナーがすり抜けるクリーニング不良が生じ、1.5mmを越えると感光体との摩擦力が大きくなりブレードめくれ、ビビリ等のクリーニング不良が生ずる。
第1クリーニングブレード8aの当接圧は、10〜60gf/cmの範囲にあることが好ましい。当接圧が10gf/cm未満では2μm未満のトナーのクリーニングが困難で感光体上に残留するトナーが生じる。60gf/cmを越えるとクリーニングブレード先端がめくれたり、バウンディングしやすくなって、クリーニング性が低下する。
【0014】
図2は、本発明の一実施形態であるクリーニング方法に用いる第2クリーニングブレードの構造を示す概略図である。
第2クリーニングブレード8bは、感光体1の回転方向に対して第1クリーニングブレード8aより下流側に設けられ、主に、感光体1表面を研摩しつつ、感光体1上に付着する付着物を除去する。しかし、第1クリーニングブレード8aのみでは感光体1表面に付着した添加剤、帯電生成物を完全に除去することができない。第1クリーニングブレード8aの研摩力をさらに大きくするために、表面硬度、当接圧、ゴム硬度を大きくすると、ブレードめくれ、ブレードの振動であるバウンディングが発生し、クリーニング不良が生ずる。そこで、第2クリーニングブレード8bを設け、除去しきれない感光体1上の添加剤等を除去するため第1クリーニングブレード8aより下流側に配設する。
感光体1をクリーニングブレード自身で研摩し、かつ、感光体1上に強く付着したシリカ等を除去するために、第2クリーニングブレード8bの硬度を第1クリーニングブレード8aより高くする。第2クリーニングブレード8bの材質は、第1クリーニングブレード8aの材質と同じものを用いることができるが、異なる材質であってもよい。これで、第1クリーニングブレード8aで除去できなかった感光体1表面の付着物を除去する。このために、少なくとも硬度は65度以上が好ましい。
【0015】
第2クリーニングブレード8bは、厚さが0.8〜3.0mmで、突き出し量が3〜15mmの範囲にあることが好ましい。厚さは、第1クリーニングブレード8aより薄いことが好ましい。薄くすることで、当接圧を高くすることができる。
また、感光体1をクリーニングブレードと感光体1の間に狭持されるトナーで研摩するために、第2クリーニングブレード8bの当接圧は、10〜60gf/cmが好ましい。当接圧が10gf/cm未満では研摩性が小さく、強固に感光体1に付着しているシリカ等の付着物を除去することができない。60gf/cmを越えると、クリーニングブレード先端が削れやすくなり耐久性が低下し、また、第1クリーニングブレード8aでクリーニングされた後であるために第2クリーニングブレード8bに狭持されるトナーが少なく、摩擦力が高くなりすぎブレードめくれが発生する。
【0016】
また、第2クリーニングブレード8bは、図2に示すように、ブレード母体層8bと研摩剤粒子含有層8bとの2層構造からなるブレードであってもよい。ブレード母体層8bは、ゴム、樹脂、金属等の材質によって構成される。中でも、第1クリーニングブレードと同様、ゴムが好ましく用いられ、特にウレタンゴムが好ましい。研摩剤粒子含有層8bは、上記に示したゴムに研摩剤粒子を分散させて形成される。
研摩剤粒子としては、窒化珪素等の窒化物、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、マイカ、珪酸カルシウム等の珪酸塩、炭酸カルシウム、石膏等の石灰質物質、炭化珪素、炭化ホウ素、炭化タンタル、炭化チタン、炭化アルミニウム、炭化ジルコニウム等の炭化物、酸化セリウム、酸化クロム、酸化チタン、酸化アルミニウム等の酸化物が挙げられる。この中でも、研摩力に優れている酸化セリウムが好ましい。2層構造を有する第2クリーニングブレード8bは、研摩剤粒子含有層8bが形成する研摩面を感光体1と当接させて設置される。第1クリーニングブレード8aは、主として感光体1上の転写残トナーや紙粉の除去を行う。第2クリーニングブレード8bは、トナーから脱離した無機微粒子を主成分とする感光体1上の付着物質や、フィルミング物質等を、研摩面で削り取るようにして除去する。また、第1クリーニングブレード8aから漏れたトナーや紙粉等も同時に除去する。
【0017】
また、第2クリーニングブレード8bは、ブレード母体層8bと潤滑剤粒子含有層8bとの2層構造を有する潤滑剤含有ブレードを用いることができる。ブレード母体層8b、研磨剤粒子含有層8bそれぞれの厚みは任意に設定することができるが、潤滑剤粒子含有層8bの厚みを第2クリーニングブレード8b全体の厚みの0.5%以上90%以下とすることが好ましい。潤滑剤粒子含有層8bの厚みが0.5%未満であると、潤滑効果が充分に得られないため好ましくない。また、潤滑剤粒子含有層8bはブレード母体層8bに比べて強度が劣るため、潤滑剤粒子含有層8bの厚みが90%を越えると第2クリーニングブレード8bが欠けやすくなる。
潤滑剤粒子は、ブレード表面にコートするのではなくブレードの中に分散させることで、潤滑剤粒子が剥がれ落ちたりせず、経時に渡り均一な潤滑剤塗布を維持することができる。潤滑剤粒子としては、脂肪酸金属塩、シリコーンオイル、フッ素系樹脂等が挙げられ、これらは単独または2種類以上を混合して用いることができる。特にシリコーンオイルが好ましく用いられる。潤滑剤粒子含有層12bに分散される潤滑剤粒子は、平均粒径が2μm以上30μm以下であることが好ましい。平均粒径が2μm未満では、粒子が細かすぎ、ゴム中での均一な分散が困難になったり、潤滑用ブレードとしての潤滑効果が充分に得られない。また、平均粒径が30μmを越えると、潤滑剤粒子部分から亀裂が生じたり、あるいは、感光体1の滑りが良くなり過ぎてクリーニング性が悪化したりする。
【0018】
第1及び第2クリーニングブレード8a、8bの当接方式は、カウンター方式、トレーリング方式のいずれであってもよいが、カウンター方式が好ましい。カウンター方式の方が、比較的小さな力で大きなクリーニング力を得ることができる。第2クリーニングブレード8bは、トレーリング方式であってもよい。図2は、本発明のクリーニング装置8であって、第2クリーニングブレード8bをトレーリング方式にしたクリーニング装置8を装着した画像形成装置の感光体周囲の構成を示す概略図である。カウンター方式に比較してトレーリング方式にすると、残留トナーのクリーニング性は多少低下するが、感光体1との摩擦力が低下してブレードめくれが減少する。
【0019】
また、この画像形成装置には、磁性キャリアとトナーから成る二成分現像剤、磁性又は非磁性一成分現像剤いずれでもよく、ここに用いるトナー母体粒子が溶融混練された後乾式粉砕法によるものであっても、溶媒中の湿式重合法によるもののいずれであってもよい。
トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤により形成されるトナー母体粒子と添加剤とを有している。この添加剤がトナー母体粒子表面から離れて遊離している割合(トナーの遊離率)は、1.0〜20%の範囲にあることがよい。トナー母体粒子に添加される添加剤としては、シリカ(SiO)、チタニア(TiO)、アルミナ(Al)、酸化セリウム(CeO)等の酸化物、窒化珪素(SiN)、窒化アルミナ(AlN)、窒化硼素(NB)等の窒化物、炭化チタン(TiC)等の炭化物の粒子を用いることができる。添加剤としては、シリカ、チタニアが好ましく、これらを併用するものであってもよい。シリカの具体例としては、コロイダルシリカ微粉末AEROSIL TT600(日本アエロジル社製)等、チタニアの具体例としては、チタニアCR−EL(石原産業社製)等が挙げられる。
【0020】
トナーは、結着樹脂等のトナーのみでシリカ又はチタニアの添加剤を有しない場合は流動性が低く、トナー補給がスムーズに行われず現像剤のトナー濃度が低下するために画像濃度が低下したり、現像装置内での磁性キャリアとの混合が十分に行われず帯電量が不十分で地汚れが生ずるなどの現像障害となることがある。これらのシリカ又はチタニアは、粒子径が細かいことからトナー表面に存在して、いわばコロのような作用でトナーの流動性、混合性を高めることができる。また、シリカ等は粒子径が細かく表面積が大きいために、高い帯電量を有しており、トナー表面にシリカ等を存在させることでトナー自体の帯電量を高くすることができる。したがって、シリカ又はチタニアの種類、添加量でトナーの流動性、帯電量の調整をすることができる。しかしながら、このシリカ等がトナー内部に埋没してトナー表面に存在しないとトナーの流動性、帯電量に寄与しない。また、逆に、トナー表面に多く存在すると、お互いに反発して一部のシリカ等はトナー表面から遊離することがある。特に、感光体上のトナーを転写する場合に、トナーのみが転写されてシリカ等が残留することがある。また、現像装置内で遊離して浮遊したトナーが感光体に電界の力で付着することがある。この感光体上のシリカ等は、帯電装置により電荷が付与されることで感光体に強く付着し、さらに、クリーニング装置のクリーニングブレード、転写ローラの押圧力等で感光体に押し込められて埋没し、そこを基点として結着樹脂、離型剤等が付着して成長し、感光体上に黒点を形成する。この黒点は、電気的に絶縁性のために帯電装置により帯電し、レーザ光等の露光によっても電荷が消滅しないためにポジ−ポジ型のプリンタ等の画像形成装置では画像上に白地の非画像部で黒点として表れ、アナログの複写機のようなネガ−ポジ型の画像形成装置ではベタ画像で白抜けとなって表れる。ここでは、磁性キャリアと混合される前のトナーにおけるシリカ等の遊離率を一定の範囲にすることが好ましい。この範囲を超えると、感光体上に付着するシリカ等が多くなってクリーニング装置では除去しきれなくなり、黒点等の現像障害が生ずる。
【0021】
シリカ又はチタニアの遊離率は、それぞれの構成元素であるSi原子、Ti原子の量をパーティクルアナライザーにより測定して、全体に対する比を求めて容易に算出することが可能である。具体的には、パーティクルアナライザー(pt1000:横河電機株式会社製)で、Heマイクロ波誘導プラズマ(He−MIP)を微粒子に導入し、微粒子はプラズマ中で蒸発、原子価の過程を経て励起され、この励起に伴う発光スペクトルを利用して元素の定性を行うことで微粒子を1個づつ測定し、微粒子1個の組成と粒径、個数、粒子質量を同時に得る。C原子を基準としたSi原子、Ti原子の発光の同期性を以下の式に当てはめて遊離率を求める。
【0022】
<測定条件>
*一回の測定におけるC検出数:500〜1500
*ノイズカットレベル:1.5以下
*ソート時間:20digits
*ガス:O 0.1%、Heガス
*分析波長:
Si原子:288.160nm
Ti原子:334.900nm
C原子:247.860nm
*使用チャンネル:
Si原子:1又は2
Ti原子:1又は2
C原子:3又は4
【0023】
これらの測定から、以下の式により遊離率を求める。
Si原子の遊離率=(C原子と同時に発光しなかったSi原子のカウント数)/(C原子と同時に発光したSi原子のカウント数+C原子と同時に発光しなかったSi原子のカウント数)×100……式(1)
Ti原子の遊離率(C原子と同時に発光しなかったTi原子のカウント数)/(C原子と同時に発光したTi原子のカウント数+C原子と同時に発光しなかったTi原子のカウント数)×100……式(2)
【0024】
シリカ又はチタニアのトナーにおける遊離率は、0.5〜20%の範囲にあることが良く、遊離率が20%を越えると、シリカ等が感光体に多く付着し、黒点等の基点の数が多くなって2つのクリーニングブレードで除去することができない。遊離率が0.5%未満では、シリカ等の基点が少なく、1つのクリーニングブレードで除去することができるため、感光体の膜が研摩されることを考慮すると2つのクリーニングブレードでは感光体の寿命が短くなる。
なお、シリカ又はチタニアの全量は、種々の方法があるが、蛍光X線分析法で求めるのが一般的である。すなわち、所定量のシリカ又はチタニアを添加したトナーにおいて、蛍光X線分析法で検量線を作成し、この検量線を用いてトナー中のシリカ又はチタニアの量を蛍光X線分析法で求める。
【0025】
また、少なくともシリカ又はチタニアのいずれかが有機系シラン化合物で表面処理を施されて疎水化されていることが好ましい。親水性のままでは、環境による帯電性が大きく変化するために、トナー帯電量の変動が大きくなる。このために、高湿下では帯電量が低下し転写時に電界によって作用する力が低下し感光体上に残留しやすい。また、低湿下では表面抵抗が大きくなり絶縁性が高くなって帯電量が大きくなり、トナー表面での添加剤同士の反発が大きくなり遊離しやすくなる。
有機系シラン化合物で表面処理を施したシリカを用いる場合には、シリカに対する有機系シラン化合物の処理量が、シリカに対して30wt%以下であることが好ましい。また、有機系シラン化合物で表面処理を施したチタニアを用いる場合にも、チタニアに対する有機系シラン化合物の処理量が、チタニアに対して35wt%以下であることが好ましい。これは、一般にシリカやチタニアの大部分は一次粒子として存在しているが、シリカの場合は、有機系シラン化合物の処理量が30wt%を超えると、チタニアの場合は、35wt%を超えると、数個〜数百個からなる凝集体が多く発生する。これらの凝集体は、トナー母体と添加剤の混合時においてもほぐれずに残ってしまい、十分な流動性が得られなくなる原因となりかねない。その上、帯電が不均一となり、トナー飛散、地汚れ等が発生する原因となりかねない。
【0026】
表面処理に用いられる有機シラン化合物として具体的には、ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、p−クロルフェニルトリクロルシラン、3−クロルプロピルトリクロルシラン、3−クロルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビニルジクロルシラン、ジメチルビニルクロルシラン、オクチルトリクロルシラン、デシルトリクロルシラン、ノニルトリクロルシラン、(4−t−プロピルフェニル)トリクロルシラン、(4−t−ブチルフェニル)トリクロルシラン、ジペンチルジクロルシラン、ジヘキシルジクロルシラン、ジオクチルジクロルシラン、ジノニルジクロルシラン、ジデシルジクロルシラン、ジドデシルジクロルシラン、ジヘキサデシルジクロルシラン、(4−t−ブチルフェニル)オクチルジクロルシラン、ジオクチルジクロルシラン、ジデセニルジクロルシラン、ジノネニルジクロルシラン、ジ−2−エチルヘキシルジクロルシラン、ジ−3,3−ジメチルペンチルジクロルシラン、トリヘキシルクロルシラン、トリオクチルクロルシラン、トリデシルクロルシラン、ジオクチルメチルクロルシラン、オクチルジメチルクロルシラン、(4−t−プロピルフェニル)ジエチルクロルシラン、イソブチルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、トリメトキシ(3,3,3−トリフルオロプロピル)シラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、ジエチルテトラチルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等が挙げられる。その他、各種ポリシロキサンや有機系チタン化合物、有機系アルミニウム化合物も使用可能である。
表面処理されたシリカとして具体的は、HDK H 2000、HDK H 2000/4、HDK H 2050EP、HVK21(以上ヘキスト社製)やR972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(以上日本アエロジル社製)、TS720(キャボット社製)がある。
【0027】
また、表面処理されたチタニアとして具体的には、アナターゼ型やルチル型の結晶性のものや無結晶性のものを使用することができ、T−805(日本アエロジル社製)やルチル型としてMT150AI、MT150AFM(以上テイカ社製)やSTT−30A、STT−30A−FS(チタン工業社製)等がある。
シリカは、流動性付与の点から、平均一次粒子径が0.03μm以下であることが好ましい。平均一次粒子径が0.03μmより大きいと流動性不良によりトナー帯電が不均一となり、トナー飛散や地汚れが発生しやすくなる。また、チタニアは、平均一次粒子径が0.2μm以下であることが好ましい。併用して用いる平均一次粒子径が0.03μm以下のシリカにより、ある程度の流動性が得られるが、それでも、平均一次粒子径が0.2μmより大きいチタニアを用いると、平均一次粒子径の大きいシリカを用いた場合と同様に、流動性不良によりトナー帯電が不均一となり、トナー飛散や地汚れが発生しやすくなる。
【0028】
そして、シリカとチタニアの添加量の比は、10:1〜1:10であることが好ましい。チタニア量の添加量が、シリカの添加量の1/11より少ない場合には、長期の使用により帯電量が上昇する傾向があり、それにより、画像濃度の低下や、二成分系トナーとして磁性キャリアと共に用いる場合には、画像上にキャリア付着が発生しやすくなる。また、シリカの添加量が、チタニアの添加量の1/11より少ない場合には、必ずしも満足な流動性が得られず、又、初期帯電量が高い場合でも径時の帯電量低下が大きいため、トナー飛散が発生しやすくなる。シリカとチタニアの添加量の総量は、トナー母体粒子に対して0.2〜3.0wt%である。添加量の総量が0.2wt%より少ないと、満足な流動性が得られにくい。3.0wt%を超えると、添加剤がトナーから遊離しやすい。特に、二成分系トナーとして磁性キャリアと共に用いる場合には、遊離したチタニアが、キャリア表面を汚染しやすく、キャリア自身の帯電付与能を低下させたりして好ましくなく、又、この遊離したチタニアは、現像時に感光体表面上に飛びやすく、クリーニング不良の原因にもなりやすい。さらに、カラートナーとして用いる場合、チタニアが多く含有されていると、OHPの投影像にかげりが生じ、鮮明な像が得られない。
【0029】
ここで、用いられるトナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤と離型剤とを溶融・混錬し、空気中で粉砕される乾式トナーである。
以下、本発明のトナーの具体的な材料及び製造方法について説明する。結着樹脂としては、例えば、ビニル樹脂あるいはポリエステル樹脂あるいはポリオール樹脂が好ましく用いられる。ビニル樹脂としては、ポリスチレン、ポリP−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体:スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルなどがある。
【0030】
ポリエステル樹脂としては以下のA群に示したような2価のアルコールと、B群に示したような二塩基酸塩からなるものであり、さらにC群に示したような8価以上のアルコールあるいはカルボン酸を第三成分として加えてもよい。
A群として具体的には、エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2´−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2´−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどが挙げられる。
B群として具体的には、マレイン酸、フマール酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、リノレイン酸、又はこれらの酸無水物又は低級アルコールのエステルなどが挙げられる。
C群として具体的には、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3価以上のアルコール、トリメリト酸、ピロメリト酸などの3価以上のカルボン酸などが挙げらる。
また、ポリオール樹脂としては、エポキシ樹脂と2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物、もしくはそのグリシジルエーテルとエポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物と、エポキシ樹脂と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応してなるものなどがある。
その他にも必要に応じて、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂などの樹脂を混合して使用することもできる。
【0031】
また、トナーにおける着色剤としては、公知の着色剤を用いることができる。イエロー着色剤の具体例として、C.I.Pigment Yellow 1(Symuler Fast Yellow GH,大日本インキ社製)、C.I.Pigment Yellow 3(Symuler Fast Yellow 10GH,大日本インキ社製)、C.I.Pigment Yellow12(Symuler Fast Yellow GF,大日本インキ社製、イエロー152,有本化学社製、ピグメントイエローGRT,山陽色素社製、スミカプリントイエローST−O,住友化学社製、ベンジジンイエロー1316,野間化学社製、セイカファストイエロー2300,大日精化社製、リオノールイエローGRT,東洋インキ社製)、C.I.Pigment Yellow 13(Symuler Fast Yellow GRF,大日本インキ社製)、C.I.Pigment Yellow 14(Symuler Fast Yellow 5GR,大日本インキ社製)、C.I.Pigment Yellow 17(Symuler Fast Yellow 8GR,大日本インキ社製、リオノールイエローFGNT,東洋インキ社製)などが挙げられる。
マゼンタ着色剤の具体例として、C.I.Pigment Red 5(Symuler Fast Carmine FB,大日本インキ社製)、C.I.Pigment Red 18(Sanyo Toluidine Maroon Medium,山陽色素社製)、C.I.Pigment Red、21(Sanyo Fast Red GR,山陽色素社製)、C.I.Pigment Red 22(Symuler Fast Brill ScarletBG,大日本インキ社製)、C.I.Pigment Red 57(Symuler Brill Carmine LB,大日本インキ社製)、C.I.Pigment Red 81(Symulex Rhodamine Y Toner F,大日本インキ社製)、C.I.Pigment Red 112(Symuler Fast Red FGR,大日本インキ社製)、C.I.Pigment Red 114(Symuler Fast CarmineBS,大日本インキ社製)、C.I.Pigment Red 122(Fastogen Super Magenta REO2,大日本インキ社製)などが挙げられる。
シアン着色剤の具体例として、C.I.Pigment Blue 15(Fastogen Blue GS,大日本インキ社製、ChromofineSR,大日精化社製)、C.I.Pigment Blue 16(Sumitone Cyanine Blue LG,住友化学社製)、C.I.Pigment Blue 15:3(Cyanine Blue GGK,日本ビグメント社製、リオノールブルーFG7351,東洋インキ社製)、C.I.Pigment Green 7(Phthalogcyanine Green 東京インキ社製)、C.I.Pigment Green 36(CyanineGreen ZYL,東洋インキ社製)などが挙げられる。
ブラック着色剤の具体例としては、カーボンブラック、スピリットブラック、アニワンブラック(C.I.Pigment Black 1)などが挙げられる。
着色剤の量としては結着樹脂100重量部に対して、0.1〜15重量部が好ましく、特に0.15〜9重量部が好ましい。本発明の電子写真用トナーには、必要に応じて、帯電制御剤、離型剤などの他の材料を添加することができる。
【0032】
また、トナーには荷電制御剤をトナー母体に配合して内添させ、又はトナー母体と混合して外添させて用いることができる。荷電制御剤によって、現像システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能となり、特に本発明では粒度分布と荷電量とのバランスを更に安定したものとすることが可能である。荷電制御剤の量としては、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜1.0重量部が好ましく、特に0.2〜7重量部が好ましい。
トナーを正荷電性に制御するものとして、ニグロシン及び四級アンモニウム塩、イミダゾール金属錯体や塩類を、単独あるいは2種類以上組合わせて用いることができる。又、トナーを負荷電性に制御するものとしてサリチル酸金属錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物などが用いられる。
【0033】
また、定着時における定着部材からのトナーの離型性を向上させ、またトナーの定着性を向上させる点から、次のようなワックス類をトナー中に含有させることも好ましい。具体的には、パラフィンワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス及びその誘導体などが挙げられ、誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。これらは、結着樹脂及び定着ローラー表面材質により選択される。これら離型剤の融点は65〜90℃であることが好ましい。この範囲より低い場合には、トナーの保存時のブロッキングが発生しやすくなり、この範囲より高い場合には定着ローラー温度が低い領域でオフセットが発生しやすくなる。さらに、アルコール、脂肪酸、酸アミド、エステル、ケトン、硬化ひまし油及びその誘導体、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラクタムなども利用できる。
【0034】
また、トナーには、更に前記のシリカやチタニアのほかに、他の添加剤を含有させることもできる。このような添加剤としては、例えば、MgO、CuO、ZnO、SnO、Fe、BaO、CaO、KO(TiO)、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO、MoS、カーボンブラック、グラファイト、フッ化黒鉛などの無機微粉末、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデンなどのポリマー微粉末などが挙げられ、これらの1種または2種以上をそのまま、または表面処理して用いることができる。
【0035】
本発明のトナー母体粒子を製造する方法の一例としては、先ず、結着樹脂と着色剤としての顔料又は染料と離型剤、その他に荷電制御剤等をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分に混合した後、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、例えば神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機や、連続式の1軸混練機、例えばブッス社製コ・ニーダ等の熱混練機を用いて構成材料を良く混練し、冷却後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級してトナー母体粒子とする。ついで、トナー母体粒子と添加剤をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分混合し、必要に応じて、250メッシュ以上の篩を通過させ、粗大粒し、凝集粒子を除去してトナーを製造する。
【0036】
トナーのSi原子またはTi原子の遊離率は、トナー母体粒子と添加剤の撹拌時において撹拌羽根の形状、回転数、混合時間等を調整することにより行う。撹拌装置としては、高速混合機を用い具体的には、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)、メカノフュージョンシステム(細川ミクロン社製)、メカノミル(岡田精工社製)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。混合時において、凝集物が多い場合、添加剤に粗大粒子が含まれている場合、又、浮游している添加剤量が多い場合には、混合後に数百μm以下の目開きの篩を用いたり、分級を行うことにより、凝集物や添加剤の粗大粒子の除去を行うことができ、Si原子もしくはTi原子の遊離率を調整することができる。
【0037】
トナーの粒径は、体積平均粒径で3〜10μmの範囲にあることが好ましい。これよりも小粒径の場合には、添加剤を添加しても現像時に地汚れの原因となったり、流動性を悪化させ、トナーの補給やクリーニング性を阻害する。また、一定の現像性を得るために添加剤の量が多くなり、さらに、曲率が大きくなって添加剤が遊離しやすくなり、添加剤の遊離率が20%を越えることが多くなる。これよりも大粒径の場合には、画像中のチリや、解像性の悪化等が問題となる。また、大粒径になると流動性が良くなるために添加剤の添加量が少なくなるために、黒点の発生が少なくなる。
【0038】
トナーの個数平均粒径と体積平均粒径の比(Dv/Dn)は、1.05〜1.50であることが好ましい。これは、本トナーを一成分系トナーとして、トナー搬送部材上にトナー薄層を形成する現像装置に用いる場合に、特に重要である。現像装置では、トナーに均一な帯電を持たせるために、トナー搬送部材表面のトナーの層厚は極力薄くする必要がある。ここで、Dv/Dnが、1.50より大きな場合にはトナー搬送部材に供給されるトナーに粒径選択が起こり、現像ホッパーに供給したトナーに比べ搬送部材に出現するトナーの粒子径が大幅に小さくなる。さらに現像を繰り返すにつれて、より小粒径のトナーから消費されていくため、次第にポッパー内及び搬送部材上へ出現するトナーの粒径が上昇しやすい。したがって初期と経時では、トナーの帯電性が異なり、連続複写後に、画像上に地汚れ、ボソツキ等が発生する様になり、特にカラートナーの場合には色調の変動が起こりやすい。
体積平均粒径/個数平均粒径が1.05より小さい場合には、製造上困難になる。分級機で分級する場合でも、完全に一定の粒径のトナーを選択して分級することは、困難である。また、分級を厳しく行うと生産のコストが大きくなるために、1.05以下では実用的ではない。
トナーの粒径は、コールターカウンターマルチサイザー(コールター社製)を用いて、測定するトナーの粒径に対応させて測定用穴の大きさが50、100μmのアパーチャーを選択して用い、50,000個の粒子の粒径の平均を測定することによって行った。
【0039】
また、トナーの平均円形度は0.90〜0.99の範囲になることがよい。乾式粉砕で製造されるトナーは、熱的又は機械的に球形化処理する。熱的には、例えば、アトマイザーなどに熱気流とともにトナー母体粒子を噴霧することで球形化処理を行うことができる。また、機械的にはボールミル等の混合機に比重の軽いガラス等の混合媒体とともに投入して攪拌することで、球形化処理することができる。ただし、熱的球形化処理では凝集し粒径の大きいトナー母体粒子又は機械的球形化処理では微粉が発生するために再度の分級工程が必要になる。
トナーの平均円形度が0.90未満と低い場合は、満足した転写性又はチリのない高品位の画像が得られにくい。平均円形度が0.99を越えると、球形化処理に多くの時間が必要になり、また、分級で廃棄する量が増加して生産性が低くなり実用的ではない。
トナーの円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長で除した値である。具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2100:東亜医用電子株式会社製)を用いて、容器中に予め不純固形物を除去した水100〜150mL中に分散剤として界面活性剤を0.1〜0.5mLを加え、さらに、測定資料を0.1〜9.5g程度を加える。資料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000〜10,000個/μLにしてトナーの形状及び分布を測定する。
【0040】
なお、トナーを二成分現像剤として用いる場合、キャリアに用いる磁性材料は、鉄、マグネタイト、Mn、Zn、Cu等の2価の金属を含むフェライトであって、体積平均粒径20〜100μmが好ましい。平均粒径が20μm未満では、現像時に感光体1にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。磁性材料としては、Znを含むCuフェライトが飽和磁化が高く好ましいが、画像形成装置のプロセスにあわせて適宜選択することができる。磁性キャリアを被覆する樹脂としては、特に限定されないが、例えばシリコーン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、含フッ素樹脂、オレフィン樹脂等がある。その製造方法は、コーティング樹脂を溶媒中に溶解し、流動層中にスプレーしコア上にコーティングしても良く、また、樹脂粒子を静電的に核粒子に付着させた後に熱溶融させて被覆するものであってもよい。被覆される樹脂の厚さは、0.05〜10μm、好ましくは0.3〜4μmがよい。
【0041】
また、本発明のトナーは、トナー母体粒子が、少なくとも窒素原子を含む官能基を有するプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤からなるトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散させ、重付加反応させるものであってもよい。トナーは、着色剤と少なくともN(窒素)原子を含むポリエステルを主成分とし、荷電制御剤を含有してなるトナー母体粒子に、少なくともシリカ微粒子を外添してなるトナーであって、トナー表面がトナー内部より硬いトナーを用いる。
【0042】
以下に、本発明の画像形成装置に用いるトナーの構成材料として結着樹脂と製造方法について説明する。他の構成材料は、上述した材料を用いることができる。
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
【0043】
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
【0044】
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
【0045】
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との重付加反応により分子鎖が伸長されて得られるものである。これにより、窒素原子を含む官能基を有するプレポリマーを得ることができる。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
【0046】
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
【0047】
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
【0048】
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
【0049】
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこのポリエステルプレポリマー(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
イソシアネート(PIC)を反応させる際、及びポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との伸長反応には、必要により伸長停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。伸長停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
【0050】
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常10,000以上、好ましくは20,000〜10,000,000、さらに好ましくは30,000〜1,000,000である。10,000未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2,000〜15,000、好ましくは2,000〜10,000、さらに好ましくは2,000〜8,000である。15,000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
【0051】
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでもよい。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
【0052】
次に、溶媒中の湿式重合法によるトナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
【0053】
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。水系媒体は、水単独でもよいし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2,000重量部、好ましくは100〜1,000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。2,000重量部を超えると経済的でない。また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
【0054】
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
【0055】
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
【0056】
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
【0057】
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させてもよい。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
【0058】
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1,000〜30,000rpm、好ましくは5,000〜20,000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
【0059】
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との重付加反応を行わせる。この反応は、分子鎖の伸長を伴うため伸長反応とも呼ぶ。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
【0060】
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
【0061】
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球形状から紡錘形状の間の形状を制御することができる。さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
【0062】
このトナーの体積平均粒径は、3〜10μmの範囲が好ましい。粒径が小さいほど、細線の再現性が高くなり、高品位な画質を得ることができる。3μm未満では液滴の形成が困難であり、10μmを越えると乾式粉砕法によるトナーの法が低コストになる。また、粒径分布は、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40であることが好ましい。粒径分布をシャープにすることで、帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、転写率を高くすることができる。Dv/Dnが、1.40を越えると帯電量分布も広がるために高品位な画像を得るのが困難になる。
【0063】
また、トナーの形状は、紡錘形状であることが好ましい。図3は、本発明のトナー形状を示す模式図である。トナー形状が一定しない不定形又は扁平形状では粉体流動性が悪いことから、摩擦帯電が円滑に行えないために、画像上に地肌汚れ等の問題が発生しやすい。さらに、微小な潜像ドットを現像する際には、緻密で均一なトナー配置をとりにくいことから、ドット再現性に劣る。また、静電転写方式では、電気力線の影響を受けにくく、転写効率が劣る。トナーが真球に近い場合、粉体流動性が良すぎて、外力に対して過度に作用してしまうことから、現像及び転写の際に、ドットの外側にトナー粒子が飛び散りやすい。また、球形トナーでは、感光体上で転がりやすいために、感光体とクリーニング部材との間に潜り込みクリーニング不良となることが多い。
その点で、紡錘形状を有するトナーは、粉体流動性が適度に調節されているために、摩擦帯電が円滑に行われて地肌汚れを発生させることがなく、微小な潜像ドットに対して整然と現像され、その後、効率よく転写されてドット再現性に優れる。さらに、その際の飛び散りに対しては、粉体流動性が適度にブレーキをかけて飛び散りを防いでいる。また、紡錘形状のトナーは、球形トナーに比べて、転がる軸が限られていることから、クリーニング部材の下に潜り込むようなクリーニング不良が発生しにくい。
【0064】
特に、紡錘形状であって、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜0.8で、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることが一層好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにクリーニング性が高いが、ドット再現性及び転写効率が劣るために高品位な画質が得られなくなる。
長軸と短軸との比(r2/r1)が0.8を越えると、球形に近づくために、低温低湿の環境下では特にクリーニング不良が発生することがある。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近く、不定形トナーのように飛び散りは少ないが、球形トナーのような高転写率は得られない。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となる。これに近い紡錘状形状にすることで不定形・扁平形状でもなく真球状でもない形状であって、双方の形状が有する摩擦帯電性、ドット再現性、転写効率、飛び散りの防止性、クリーニング性の全てを満足させる形状となる。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、観察しながら、視野の角度を変えて写真を撮り、測定した。
【0065】
また、トナー母体粒子が、平均円形度が0.90〜1.00の範囲にあることが好ましく、より好ましくは平均円形度が0.93〜0.97で、円形度が0.94未満のトナーの含有量が10%以下であることがよい。平均円形度が0.90未満では、球形からあまり離れた不定形のトナーでは転写が均一に行われないために記録紙に転写した際に細線の間でトナーが散ってしましい高品位の画像が得られない。
【0066】
また、トナーは、円形度のうち形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜190の範囲にあることが好ましい。
図4は、形状係数SF−1、形状係数SF−2と説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(3)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)……式(3)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(4)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)/AREA}×(100π/4)……式(4)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
【0067】
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナー又は感光体との接触合点接触になるためにトナーの流動性が高くなり、お互いの吸着力が低下してし、流動性が良くなり、また、転写率が高くなる。しかし、吸着力が良くなって、クリーニングブレードと感光体の間隙に入り込んで、クリーニングブレードがトナーの上を容易に通過するようになる。したがって、トナーの形状係数SF−1とSF−2は100以上がよい。また、SF−1とSF−2が大きくなると、画像上にトナーが散ってしまい画像品位が低下する。このために、SF−1は180を越えない方が好ましく、SF−2は190を越えない方が好ましい。
【0068】
また、このような湿式重合法では、さらに、離型剤をトナー表面に露出させずに、トナーの内側であってトナー表面近傍に優先的に分散させることができる。特に、トナー表面から1μm内部までの領域に、離型剤の占める面積率が5〜40%の範囲にあることが好ましい。これにより、軟化点が低く、柔らかい離型剤が磁性キャリアに移行し、トナーとの帯電性を阻害することを防止して現像剤の寿命を延ばすことができる。
トナー全体の硬さの分布は含まれる構成元素を分析することで把握することができる。ウレタン結合したポリエステル樹脂は、Nを多く含む方が硬くなり、これをXPS(X線光電子分光法)等で組成分布を測定して確認することができる。トナー表面を硬くすることで、長期間使用する場合であってもブロッキングすることを防止し、また、トナー粒子自体の流動性を良くすることで攪拌性・混合性を良くすることができる。さらに、トナー表面が硬いことは外添剤がトナー表面に埋め込まれにくくなることで、現像装置4内で長期間攪拌しても、トナーの流動性・帯電性が一定に保つことができる。また、内部の硬さを低くすることで、定着時における熱と圧力でトナー表面を破壊し、容易に変形させることで、離型剤を含むトナー内部を露出させ定着性を向上させることができる。
【0069】
しかし、トナー表面が硬くなることで、外添剤の埋め込みが少なくなるが、外添剤がトナー表面から遊離しやすくなり、感光体1表面に埋め込まれたり又は強く付着する。この付着した外添剤が起点となって、トナーが付着し成長して、感光体1上に黒点を形成しやすくなる。したがって、このようなトナーを用いる画像形成装置では、クリーニング装置8に第1及び第2クリーニングブレード8a,8bを配設し、上述したように、第2クリーニングブレード8bの硬度を高くし及び/又は当接圧を強くすることで、第1クリーニングブレード8aで除去できなかった又は除去しきれなかった感光体1表面に埋め込まれたシリカを除去することができる。
【0070】
また、本発明のトナーは、トナー表面に存在する荷電制御剤とトナー全体に存在する荷電制御剤との重量比が100〜1,000である。トナーの母体粒子に荷電制御剤を混合・攪拌してトナー表面に存在させることができる。これも、XPS(X線光電子分光法)等で組成分布を測定して確認することができる。荷電制御剤としては、トナーの帯電極性と同一の極性を有する荷電制御剤を用いることが好ましい。これにより、トナー母体粒子の帯電性と外添剤の帯電性を同じにすることで、トナーの帯電立ち上がりを速くし、帯電量分布を狭くすることができる。これにより、画像形成装置においてトナー補給時のかぶり等を減少させて高品位の画像を得ることができる。しかし、トナー表面と外添剤が同一極性では、外添剤が反発して遊離しやすくなり、感光体1上に黒点を形成しやすくなるが、クリーニング装置8に第1及び第2クリーニングブレード8a,8bを配設し、感光体1表面に埋め込まれたシリカを除去することができる。
特に、本発明のトナーは、トナー表面をトナー内部より硬くする。溶融混錬した後に乾式粉砕するトナーでは、トナーの硬さを傾斜させることは困難であるが、本発明に係る溶液内で重合する湿式重合トナーでは、傾斜構造を持たせることが容易にできる。
【0071】
本発明のクリーニング装置8は、感光体上に担持されるトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤からなり、トナー母体粒子に添加する添加剤の遊離率が1〜20%であり、前記クリーニングブレードは、第1及び第2クリーニングブレード8a、8bの2つでクリーニングするクリーニング装置である。これにより、遊離するシリカ又はチタニア等の添加剤による画像欠陥の発生を防止し、高品位の画像を提供することができる。
【0072】
本発明のプロセスカートリッジは、少なくとも、像担持体である感光体1と、感光体1上の担持されるトナーを除去するクリーニング装置8を一体に支持されて、画像形成装置本体に着脱自在に形成されるプロセスカートリッジにおいて、上述のクリーニング装置8を配置するものであってもよい。感光体1上の添加剤、帯電生成物により感光体1が汚染された場合に感光体上からこれらを除去し、黒点のある低品位の画像が形成されるのを防止することができ、感光体1の使用期間を延ばすことができる。
【0073】
また、図5は、本発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。本発明の画像形成装置は、潜像を形成する像担持体である感光体1と、感光体1表面に均一に帯電を施す帯電装置2と、帯電した感光体1表面に画像データに基づいてレーザ光3aを照射し、潜像を書き込む露光装置3と、感光体1表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像装置4と、感光体1表面の可視像を記録紙に転写する転写装置6と、転写後の感光体1表面をクリーニングするクリーニング装置8とを備える画像形成装置において、前記画像形成装置は、上述のクリーニング装置8を用いる。これにより、感光体1の寿命に至る前に、感光体1上の外添剤、帯電生成物により感光体1が汚染され、黒い点のある低品位の画像が形成されるのを防止することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のクリーニング方法では、トナー母体粒子に添加する添加剤の遊離率を1〜20%にし、さらに、クリーニングブレードを2つ有するクリーニング方法で、黒い点のある低品位の画像が形成されるのを防止することができ、また、感光体のクリーニングブレードによる膜削れ量を少なくすることで寿命を延ばすことができる。
また、本発明のクリーニング装置では、黒点又は白抜け等の画像欠陥の発生を防止し、高品位の画像を提供することができる。
また、本発明のプロセスカートリッジでは、感光体上に強固に付着したシリカ等の添加剤を除去して黒点のある低品位の画像が形成されるのを防止することができ、感光体の使用期間を延ばすことができる。
また、本発明の画像形成装置では、黒点等の画像欠陥の発生を防止して、高品位の画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリーニング装置を装着した潜像担持体周囲の構成を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態であるクリーニング方法に用いる第2クリーニングブレードの構造を示す概略図である。
【図3】本発明のトナー形状を示す模式図である。
【図4】形状係数SF−1、形状係数SF−2と説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
【図5】本発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1 像担持体(感光体)
2 帯電装置
2a 帯電ローラ
2b クリーニングパッド
3 露光装置
3a レーザ光
4 現像装置
6 転写装置
6a 転写ベルト
6b 転写バイアスローラ
6c テンションローラ
7 定着装置
8 クリーニング装置
8a 第1クリーニングブレード
8b 第2クリーニングブレード
8bブレード母体層
8b 研磨剤粒子含有層/潤滑剤粒子含有層
8c トナー回収コイル
8d トナー回収羽根
9 除電ランプ
10 転入入口ガイド
11 ドラム分離爪
20 離間手段
30 読取装置
40 画像形成部
50 給紙部

Claims (19)

  1. 潜像担持体上に担持されるトナーをクリーニングブレードでクリーニングするクリーニング方法において、
    前記トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤からなり、トナー母体粒子に添加する添加剤の遊離率が1〜20%であり、
    前記クリーニングブレードは、第1及び第2クリーニングブレードの2つでクリーニングする
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  2. 請求項1に記載のクリーニング方法において、
    前記第2クリーニングブレードは、前記第1クリーニングブレードより硬度が高く、かつ、当接圧が大きい
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  3. 請求項1又は2に記載のクリーニング方法において、
    前記第2クリーニングブレードは、研摩剤を含有する
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  4. 請求項1又は2に記載のクリーニング方法において、
    前記第2クリーニングブレードは、潤滑剤を含有する
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のクリーニング方法において、
    トナー母体粒は、少なくとも結着樹脂と着色剤と離型剤とを溶融混錬し、乾式で粉砕され、トナーの体積平均粒径が、3〜10μmの範囲にある
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  6. 請求項5に記載のクリーニング方法において、
    前記トナーは、体積平均粒径と個数平均粒径との比(Dv/Dn)が、1.05〜1.50の範囲にある
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  7. 請求項5又は6に記載のクリーニング方法において、
    トナー母体粒子が、平均円形度が0.90〜0.99の範囲にある
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  8. 請求項1ないし4のいずれかに記載のクリーニング方法において、
    トナー母体粒子が、少なくとも窒素原子を含む官能基を有するプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤からなるトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散させ、重付加反応させるトナーであって、トナーの体積平均粒径が、3〜10μmの範囲にある
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  9. 請求項8に記載のクリーニング方法において、
    前記トナーは、トナー表面とトナー内部で窒素原子の濃度に分布があり、トナー表面がトナー全体より窒素濃度が高く分布している
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  10. 請求項8又は9に記載のクリーニング方法において、
    前記トナーは、トナー及び添加剤と同極性の荷電制御剤を含有し、かつ、該荷電制御剤はトナー表面に存在する荷電制御剤とトナー全体に存在する荷電制御剤との重量比が100〜1,000で分布している
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  11. 請求項8ないし10のいずれかに記載のクリーニング方法において、
    前記トナーは、体積平均粒径と個数平均粒径との比(Dv/Dn)が、1.00〜1.40の範囲にある
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  12. 請求項8ないし11のいずれかに記載のクリーニング方法において、
    前記トナーは、紡錘形状である
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  13. 請求項8ないし12のいずれかに記載のクリーニング方法において、
    前記トナーは紡錘形状であって、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜0.8で、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0で表される
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  14. 請求項8ないし13のいずれかに記載のクリーニング方法において、
    トナー母体粒子が、平均円形度が0.90〜1.00の範囲にある
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  15. 請求項8ないし14のいずれかに記載のクリーニング方法において、
    前記トナーは、平均円形度のうちSF−1が100〜180の範囲にあり、SF−2が100〜190の範囲にある
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  16. 請求項1ないし15のいずれかに記載のクリーニング方法において、
    前記トナーは、母体粒子に外添される添加剤がシリカ及び/又はチタニアである
    ことを特徴とするクリーニング方法。
  17. 潜像担持体上に担持されるトナーを清掃するクリーニング部材を配設するクリーニング装置において、
    前記クリーニング装置は、請求項1ないし16に記載のいずれかの方法で潜像担持体上のトナーをクリーニングする
    ことを特徴とするクリーニング装置。
  18. 潜像担持体と、潜像担持体上に担持されるトナーを清掃するクリーニング手段とを少なくとも含んで一体に支持され、画像形成装置に本体に着脱自在に形成されるプロセスカートリッジにおいて、
    前記プロセスカートリッジは、請求項17に記載のクリーニング装置が配置されている
    ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  19. 潜像を形成する潜像担持体と、
    潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、
    帯電した潜像担持体表面に画像データに基づいて露光し、潜像を書き込む露光手段と、
    潜像担持体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、
    潜像担持体表面の可視像を記録紙に転写する転写手段と、
    転写後の潜像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段と を備える画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、クリーニング装置が請求項17に記載のクリーニング装置を配置する
    ことを特徴とする画像形成装置。
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