JP4795215B2 - 画像形成装置、それに用いられるキャリア、トナー、現像剤 - Google Patents
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この樹脂で構成されたトナーは、体積平均粒径が10μm前後であり、搬送性・混合性を補うために流動性を付与する無機/有機微粒子が外添されていた。無機微粒子等のトナーへの添加方法としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン等の無機微粒子をトナーと共に乾式でミキサー等により混合・攪拌して付着させる方法が一般的である。
さらに、近年は、特に高精細なカラー画像形成を実現させるため、トナーの小粒径化、球形化のために、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等により製造される重合法のトナーを始め、液中でトナー粒子を造粒して製造する方法が多数検討されている。特に、球形化されたトナーでは、像担持体上で転がりやすくエラストマー製のクリーニングブレードをすり抜けやすくなり、クリーニング不良が発生するという問題点がある。
また、特許文献3、4では、超音波ホモジナイザーを利用して添加剤を評価して得られたトナーが開示されている。トナーの帯電安定性または感光体へのフィルミングの低減には一定の効果を上げているが、フィルミングの低減とクリーニング性の向上の両立を考慮すると必ずしも十分ではなかった。
一方、磁性キャリアを用いる二成分現像システムの場合、現像剤の寿命を左右する重要な要素の一つとしてキャリアのトナー成分付着いわゆるスペントが挙げられる。従来スペント成分としてトナー中の樹脂、離型剤(ワックス)、帯電制御剤、外添剤等が一般的で、それらスペントが現像剤の帯電能力を低下させることはわかっていたが、それら各成分のキャリア帯電能力への影響の大きさ、各成分の付着性、付着状態等に関する充分な知見はなく、結果として高信頼性を保ちつつ高寿命現像(現像剤の交換レス)システムは達成出来ていなかった。
さらにトナーが現像機内の現像スクリュー等でストレスを受けることによる、いわゆるトナー劣化が発生した際のトナーの流動性低下に伴う、トナーとキャリアとの混合性の低下に伴い発生する帯電均一不良に起因するトナーのかぶり等の問題がある。この現象は特に低温低湿環境において、現像剤の平均帯電量が増加することにより、未帯電トナーと帯電済みトナーの帯電性の差が大きくなることで、現像剤としての流動性の低下を引き起こし(したがって、従来現像剤は、後程比較例1,2に具体的に示されるように、本発明で云う「25FRI値」が、2.0を超えている)、トナーのかぶりの原因となっていることが推定されているが、これまでに該劣化かぶりを高度に減少させることの可能なシステムは存在しなかった。
[ここで流速指数25FRI値は、該現像機中で10分間空攪拌後の25ml体積の現像剤の、ブレードでらせん状に回転することで発生する回転トルクと垂直荷重の積分和である全エネルギーを求め算出する値で、特にブレード回転数100mm/sにおいて発生する全エネルギーとブレード回転数10mm/sにおいて発生する全エネルギーにより以下で示される値である。
(2)「前記像担持体と現像スリーブとの間の間隔(Gp)が0.01mm〜0.7mmであることを特徴とする前記第(1)項に記載の画像形成装置」、
(3)「前記キャリアの重量平均粒径が15(μm)以上45(μm)以下であることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の画像形成装置」、
(4)「前記キャリアは、芯材表面に樹脂被覆層を有し、該樹脂被覆層中に非導電性粒子を含有することを特徴とする前記第(1)乃至第(3)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(5)「前記非導電性粒子として、重量平均粒径5〜1000nmの酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムの各粒子から選ばれる一種又は二種以上を含有するキャリアであることを特徴とする前記第(4)項に記載の画像形成装置」、
(6)「前記トナーが、外添剤として少なくとも金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物の中から選択されるものを含むトナーであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(7)「前記トナーが、外添剤として少なくとも一次粒子の個数平均粒径が5〜40nmの酸化チタンを含むトナーであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(8)「前記トナーが、少なくとも離型剤として炭化水素直鎖を有するワックスを含むトナーであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(9)「前記トナーは、外添剤が湿式混合されたトナーであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(10)「前記トナーは、脂肪酸金属塩を含むトナーであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(11)「前記トナーは、カラートナーであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(12)「前記トナーは、トナー粒子の平均円形度が0.94以上1.00未満のものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(11)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(13)「前記トナーは、トナー粒子の体積平均粒径が2.0〜8.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする前記(1)項乃至第(12)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(14)「前記トナーが、トナー粒子の形状係数SF−1が100乃至180であって、形状係数SF−2が100乃至180の範囲にあるものであることを特徴とする前記(1)項乃至第(13)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(15)「前記トナーは、トナー粒子の外観形状がほぼ球形状であって、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足するトナーであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(14)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(16)「前記トナーは、少なくとも、活性水素基を有する化合物、活性水素基と反応可能な部位を有する重合体、ポリエステル、着色剤、離型剤を含む有機溶媒のトナー組成物液を水系媒体中で分散し、樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させたトナーであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(15)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(17)「潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、該潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、該潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上の可視像を定着させる定着手段とを備えたものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(16)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(18)「潜像担持体と少なくとも現像手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱可能で、該装置本体に装着したときに該装置本体を前記第(1)項乃至第(17)項のいずれかに記載の画像形成装置とするものであることを特徴とするプロセスカートリッジ」を特徴とする。
本発明では、画像形成装置(現像装置)、現像剤のためのキャリア、同トナーの3要素が、それぞれに個々に有効に機能を発揮して、初めて前記課題であるキャリアスペント、低温低湿環境下における劣化かぶり、現像剤のくみ上げ量低下防止の相反する課題を極めて高次元に達成できることを見出した。
前記特定の現像装置を用いた場合、キャリアへの付着性、現像剤の流動性を制御する手段として、特にキャリア粒径、コート樹脂構成、含有フィラー(非導電性粒子)、フィラー粒径等の制御が重要であり、かつ、これら要件は、相補関係にあり得るが、結局、特定キャリアと、特定現像剤、特定現像機の3者の組合せにより、前記流速指数25FRIの範囲(0〜2.0、好ましくは1.2〜2.0の範囲)に集約できることが知見された。換言すれば、このような流速指数25FRI値は、1)トナーとして耐ストレス性の高いトナー(トナー外添剤の埋め込まれにくいトナー表面を有する、あるいはトナー外添剤が埋め込まれてもトナーとしての流動性、帯電性他の特性を有するトナーの選択、2)キャリアとして対トナーに対して低ストレスでかつ十分な帯電性を付与できるキャリア(トナーとの少ない接触回数で有効な帯電性が付与できるキャリアの選択、3)現像機として、低ストレスでかつ十分な帯電性が付与できる現像機、つまり従来のように不必要にキャリアトナーを強攪拌するシステムではなく、剤劣化が十分少なくなる程度でかつ十分な帯電性が付与できる現像機の選択、により確実に達成される。
本発明の好ましい実施形態に係る画像形成装置は、像担持体としての感光体の周辺に、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置等が順に配設されている。また、給紙トレイより転写紙を給紙する給紙搬送装置と、トナー像を転写された転写紙が感光体から分離した後、トナーを転写紙に定着する定着装置とを備えている。このように構成された画像形成装置では、回転する感光体の表面は帯電装置により一様に帯電された後、画像情報に基づき露光装置のレーザー光線等を照射され、感光体上に潜像形成を形成する。感光体上に形成された静電潜像に現像装置により帯電したトナーを付着させることでトナー像を形成する。一方、転写紙は給紙搬送装置により給紙トレイより給紙され、次いで感光体と転写装置とが対向する転写部に搬送される。そして転写装置により、転写紙に感光体上のトナー像とは逆極性の電荷を付与することで、感光体上に形成されたトナー像を転写紙へ転写する。次いで、転写紙は、感光体から分離され、定着装置に送られ、トナーを転写紙に定着することで画像が得られる。
上記構成の現像装置(1)においては、第1及び第2の攪拌スクリュ(5)、(6)が回転することにより、現像剤収容部(4)内の現像剤が攪拌され、トナーと磁性キャリアとが互いに逆極性に摩擦帯電される。この現像剤は、矢印(b)方向に回転駆動する現像スリーブ(7)の周面に供給され、供給された現像剤は現像スリーブ(7)の周面に担持され、現像スリーブ(7)の回転によって、その回転方向(矢印(b)方向)に搬送される。次いで、この搬送された現像剤は、ドクタ(9)によって量を規制され、規制後の現像剤が感光体(8)と現像スリーブ(7)とが対向する現像領域に運ばれる。この現像領域で現像剤中のトナーが、感光体(8)表面の静電潜像に静電的に移行し、その静電潜像がトナー像として可視像化される。
ここで像担持体(8)と現像スリーブ(7)との間の間隔(現像ギャップ;Gp)は、0.01mm〜0.7mmであることがより好ましく、0.01未満の場合、現像剤の搬送性が低下し、ベタ画像均一性他が低下して好ましくない。一方、0.7mmを超える場合、現像剤の帯電立ち上がり性、保持性が低下しやすくなり好ましくない。
本発明の現像剤流速指数25FRI値は以下で定義される。
粉体流動性分析装置FT−4(シスメックス(株)製)を用いて以下の条件で測定した。
特に指定のない限り、装置の粉体測定用標準条件で測定した。
装置の模式図を図11に示した。ブレード(らせん状回転翼)は、ガラス管中の現像剤層の表面(h1)から底面近傍の(h2)まで回転しながら現像剤中を進み、回転トルクと垂直荷重(と両者の積分和である全エネルギー)を得る。
(1)現像機中で10分間空攪拌後の現像剤を25ml(直径25mm×高さ101.9mm)のガラス管に多めに入れ、(2)4回ブレードを現像剤層の表面から底まで出入させることでコンデショニングさせ、(3)その後25mlになるようにすり切った。(4)その後、100mm/sで7回連続測定し、現像剤のサンプリング状態の違いに起因する測定誤差を減少させ、7回目に得られた回転トルクと垂直荷重の積分和である全エネルギーをトナー流動性指数25FRI値として採用した。
(5)その後、さらに100mm/s、70mm/s、40mm/s、10mm/sで続けて測定し、以下値を定義した。100mm/s、70mm/s、40mm/s、10mm/sの回転数で続けて測定を実施すると、各回転数での測定結果が得られる。その測定結果の中で7回目の100mm/sと11回目の10mm/sで測定した結果のみを利用して下記式より25FRI値を算出した。
[容器]25ml(直径25mm×高さ101.9mm)のガラス管
本発明における上記25FRI値は、0〜1.2の範囲であることが必要であり、1.2〜2.0の範囲であることがより好ましい。
本発明のキャリアは、重量平均粒径が15(μm)以上45(μm)以下であることが、流動性、トナーとの摩擦帯電性、トナー飛散に関わるトナーのキャリアに対する被覆率の観点からより好ましい。15μm未満の場合、感光体へのキャリア付着等が発生し、画像抜け等の原因となり好ましくない。また45μmを超える場合、トナー、特に小粒径トナーとの組み合わせにおいて、潜像再現性、トナー飛散性等の点で好ましくない。
さらに、該キャリアは、芯材表面に樹脂被覆層を有し、該樹脂被覆層中に非導電性粒子を含有することがさらに好ましい。非導電性粒子はキャリア表面に適度な凹凸を発生させ、キャリアスペント性を防止するだけでなく、キャリアに付着したスペントをかきとる効果も有するためより好ましい。また立ち上がり性の優れた均一帯電性を確保でき、かぶりに対する余裕度が向上できる。
また該非導電性粒子は、重量平均粒径5〜1000nmの酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムの各粒子から選ばれる一種又は二種以上を用いるキャリアであることがスペント除去性、キャリア膜の強固性、帯電立ち上がり性、流動性、保持性他からより好ましい。
更に、非導電性粒子を含有することで、被覆層の膜強度やキャリアの表面形状などを維持しつつ抵抗調整することが可能となる。ここでいう非導電性粒子とは、例えば無機酸化粒子、樹脂微粒子等(酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム他)が挙げられる。
本発明における非導電性粒子とは、500Ω・cmを超えるものであり、一般的な非導電性粒子の定義とは異なる。
本明細書でいう体積固有抵抗とは、ギャップ2mmを隔てた平行電極間にキャリアを投入しタッピングした後、両電極間にDC1000Vを印加し30sec後の抵抗値をハイレジスト計で計測した値を体積抵抗率に変換した値をいう。
更に、少なくともキャリア被覆層の結着樹脂がシリコーン樹脂であることで、改善効果が顕著である。これは、シリコーン樹脂は表面エネルギーが低いためトナー成分のスペントがし難く、膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進み難い効果が得られるためである。
本発明のトナーに添加する外添剤である無機微粒子として、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。この中でも、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物が、前記特定範囲のF25値を得る上で好ましく、個数平均粒径が8〜80nmの範囲の外添剤と120〜300nmの範囲の外添剤が好ましい。上記無機微粒子の中では、シリカ、アルミナ、酸化チタンが好適であり、特に、シリカ、酸化チタンが好適である。さらに外添剤として少なくとも一次粒子の個数平均粒径が5〜40nmの酸化チタンを含有することがトナー帯電性、流動性の点でより好ましい。この無機微粒子はトナー母体に対し0.01から5重量%使用することがより好ましい。
トナーの流動性を高度に制御する手段として、外添剤の製造条件の制御だけでなく、外添剤生成後の解砕、篩がけ等が有効で、さらにトナー表面への付着のさせ方、付着状態も重要となる。
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
トナーに添加する方法として、ヘンシェルミキサー、Qミキサー等による乾式外添処理だけでなく、湿式外添処理(溶媒、水(必要に応じて濡れ性改善のための活性剤等を含有させる))による付着も有効である。
外添剤の混合方式であるが、外添剤の母体トナーへの外添は、母体トナーと外添剤をミキサー類を用い混合・攪拌することにより外添剤が解砕されながらトナー表面に被覆される乾式混合でも良い。このとき、無機微粒子や樹脂微粒子等の外添剤が均一にかつ強固に母体トナーに付着させることが耐久性の点で重要である。これら添加条件として、ミキサー類の羽形状、回転数、混合時間、混合回数、外添剤量、母体トナー量、母体トナーの表面性(凹凸、硬度、粘弾性、他)が重要となる。
これらトナー表面に付着させた無機微粒子は、その後スラリーを加熱することによりトナー表面に固定化し、脱離を防止することができる。その際トナーを構成する樹脂のTgよりも高い温度にて加熱することが望ましい。さらに凝集を防止しながら乾燥後加熱処理を行なっても良い。
また、感光体表面の摩擦係数を下げ、クリーニング性を上げるために、本発明のトナーに潤滑剤として、ステアリン酸金属塩を混合させても良い。ステアリン酸亜鉛が好適である。
近年、高精細・高画質の画像を得るためにトナーの粒子径をさらに小さくする傾向にある。通常の混練、粉砕法による製造方法で小粒径化してもよいが、使用するエネルギーや歩留まりの点から非常にコスト高になるとともに粒子径の粉砕限界が存在し、さらなる小粒径化には対応できない。
そこで、この問題点を解決する方法として懸濁重合法、乳化重合凝集法、分散重合法等の重合トナー製造法が提案されている。
小粒径のトナーを用いることで、潜像に対して緻密にトナーを付着させることができる。しかしながら、本発明の範囲よりも体積平均粒径が小さい場合、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌において磁性キャリアの表面にトナーが融着し、磁性キャリアの帯電能力を低下させる。逆に、トナーの体積平均粒径が本発明の範囲よりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒径の変動が大きくなる場合が多い。
また、粒径分布を狭くすることで、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、転写率を高くすることができる。しかしながら、Dv/Dnが1.40を超えると、帯電量分布が広くなり、解像力も低下するため好ましくない。
尚、トナーの平均粒径及び粒度分布の測定法について詳述すると、測定装置としては、コールターカウンターTA-II、コールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いて測定することができる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
本発明においてはコールターカウンターTA-II型を用い個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)及びパーソナルコンピュータ(PC9801:NEC社製)に接続し、測定した。
図2は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
尚、形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
本発明に係るトナーは、好ましくはバインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記(B1)〜(B5)のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、(B1)および(B1)と少量の(B2)の混合物である。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
尚、生成するポリマーの分子量は、THFを溶媒としゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
本発明においては、前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
尚、ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)によって測定することができる。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、上述した外添剤を用いる。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
図2は、本発明に係るトナーの形状を模式的に示す図である。図3において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図2(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図2(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
また、本発明のトナーは、カラートナーとして用いることが好ましい。細線、微小ドットの再現性に優れ、トナーの粒状性にも優れており、中間色のカラーの再現性に優れていることからカラー画像を形成するカラートナーに用いることにいっそう適している。
[画像形成装置]
以下、本発明の電子写真用トナー、または前記トナーとキャリアからなる2成分系現像剤を使用する画像形成装置について説明する。
本発明における転写システムの中間転写体の1実施形態について説明する。像担持体としての感光体ドラム(以下、感光体という)(10)の回りには、帯電装置としての帯電ローラ(20)、露光装置(30)、クリーニングブレードを有するクリーニング装置(60)、除電装置としての除電ランプ(70)、現像装置(40)、中間転写体としての中間転写体(50)とが配設されている。該中間転写体(50)は、複数の懸架ローラ(51)によって懸架され、図示しないモータ等の駆動手段により矢印方向に無端状に走行するように構成されている。この該懸架ローラ(51)の一部は、中間転写体へ転写バイアスを供給する転写バイアスローラとしての役目を兼ねており、図示しない電源から所定の転写バイアス電圧が印加される。また、該中間転写体(50)のクリーニングブレードを有するクリーニング装置(90)も配設されている。また、該中間転写体(50)に対向し、最終転写材としての転写紙(100)に現像像を転写するための転写手段として転写ローラ(80)が配設され、該転写ローラ(80)は図示しない電源装置により転写バイアスを供給される。そして、上記中間転写体(50)の周りには、電荷付与手段としてのコロナ帯電器(52)が設けられている。
なお、本実施形態に係る画像形成装置の装置構成としては、図4に示すような装置構成以外にも、図5に示すように、各色の現像ユニットを1つの感光体(40)の回りに併設した装置構成であってもよい。
中間転写体の材質は特に制限されず、公知の材料が使用できる。その一例を以下に示す。(1)ヤング率(引張弾性率)の高い材料を単層ベルトとして用いたものであり、PC(ポリカーボネート)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAT(ポリアルキレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)/PAT(ポリアルキレンテレフタレート)のブレンド材料、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料、カーボンブラック分散の熱硬化性ポリイミド等。これらヤング率の高い単層ベルトは画像形成時の応力に対する変形量が少なく、特にカラー画像形成時にレジズレを生じにくいとの利点を有している。(2)上記のヤング率の高いベルトを基層とし、その外周上に表面層または中間層を付与した2〜3層構成のベルトであり、これら2〜3層構成のベルトは単層ベルトの硬さに起因し発生するライン画像の中抜けを防止しうる性能を有している。(3)ゴムおよびエラストマーを用いたヤング率の比較的低いベルトであり、これらのベルトは、その柔らかさによりライン画像の中抜けが殆ど生じない利点を有している。また、ベルトの幅を駆動ロールおよび張架ロールより大きくし、ロールより突出したベルト耳部の弾力性を利用して蛇行を防止するので、リブや蛇行防止装置を必要とせず低コストを実現できる。
中間転写ベルトは、従来からフッ素系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等が使用されてきていたが、近年ベルトの全層や、ベルトの一部を弾性部材にした弾性ベルトが使用されてきている。樹脂ベルトを用いたカラー画像の転写は以下の課題がある。
また、最近はフルカラー画像を様々な用紙、例えば和紙や意図的に凹凸を付けや用紙に画像を形成したいという要求が高くなってきている。しかし、平滑性の悪い用紙は転写時にトナーと空隙が発生しやすく、転写抜けが発生しやすくなる。密着性を高めるために2次転写部の転写圧を高めると、トナー層の凝縮力を高めることになり、上述したような文字の中抜けを発生させることになる。
弾性ベルトの樹脂は、ポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE,PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(例えば、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体およびスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(例えば、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(例えば、シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂およびポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上の組み合わせを使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
表層材料、表層は弾性材料による感光体への汚染防止と、転写ベルト表面への表面摩擦抵抗を低減させてトナーの付着力を小さくしてクリーニング性、2次転写性を高めるものが要求される。たとえばポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上の組み合わせを使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、たとえばフッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、2酸化チタン、シリコンカーバイト等の粉体、粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径が異なるものの組み合わせを分散させ使用することができる。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
図6は、接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の構成を示す概略図である。被帯電体,像担持体としての感光体(140)は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光ドラムに接触させた帯電部材である帯電ローラー(160)は芯金とこの芯金の外周に同心一体にローラー上に形成した導電ゴム層を基本構成とし、芯金の両端を不図示の軸受け部材等で回転自由に保持させると供に、不図示の加圧手段によって感光体ドラムに所定の加圧力で押圧させており、本図の場合はこの帯電ローラー(1
60)は感光体(140)の回転駆動に従動して回転する。帯電ローラ(160)は、直径9mmの芯金上に100,000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して直径16mmに形成されている。
帯電ローラー(160)の芯金と不図示の電源とは電気的に接続されており、電源により帯電ローラーに対して所定のバイアスが印加される。これにより感光体(140)の周面が所定の極性、電位に一様に帯電処理される。
本発明で用いられる帯電装置はもちろん上記のような接触式の帯電装置に限定されず非接触でもよいが、帯電装置から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電装置を用いることが好ましい。
さらに、本発明の画像形成装置では、帯電装置に交互電界を印加する。DC(直流)電界では、感光体を−極性に帯電させるために、O3 −とNO3 −が多数形成される。このオゾン、窒素酸化物が感光体上に付着して感光体表面を劣化させる。特に、感光体表面を硬化させ摩耗が大きくなり、また、摩擦係数が小さくなるために外添剤が付着しやすくなりフィルミングが発生することが多くなる。このために、AC(交流)を重畳させた交互電界を印加することで、オゾン等の発生を押さえ、かつ、感光体を均一に帯電させることができる。とくに、交互電界にすることで、逆極性のH3O+の発生でオゾンで感光体の劣化を押さえることができる。
図7は、本発明のタンデム型カラー画像形成装置の構成を示す概略図である。
タンデム型の画像形成装置には、図7に示すように、各感光体(1)上の画像を転写装置(2)により、シート搬送ベルト(3)で搬送するシート(s)に順次転写する直接転写方式のものと、図8に示すように、各感光体(1)上の画像を1次転写装置(2)によりいったん中間転写体(4)に順次転写して後、その中間転写体(4)上の画像を2次転写装置(5)によりシート(s)に一括転写する間接転写方式のものとがある。転写装置(5)は転写搬送ベルトであるが、ローラ形状も方式もある。
直接転写方式のものと、間接転写方式のものとを比較すると、前者は、感光体(1)を並べたタンデム型画像形成装置(T)の上流側に給紙装置(6)を、下流側に定着装置(7)を配置しなければならず、シート搬送方向に大型化する欠点がある。これに対し後者は、2次転写位置を比較的自由に設置することができる。給紙装置(6)、および定着装置(7)をタンデム型画像形成装置(T)と重ねて配置することができ、小型化が可能となる利点がある。
以上のようなことから、最近は、タンデム型画像形成装置の中の、特に間接転写方式のものが注目されてきている。図8は、本発明のタンデム型カラー画像形成装置であって、中間転写体を有する画像形成装置の構成を示す概略図である。
そして、この種のカラー画像形成装置では、図8に示すように、1次転写後に感光体(1)上に残留する転写残トナーを、感光体クリーニング装置(8)で除去して感光体(1)表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えていた。また、2次転写後に中間転写体(4)上に残留する転写残トナーを、中間転写体クリーニング装置(9)で除去して中間転写体(4)表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えていた。
図9は、この発明の一実施の形態を示すもので、タンデム型間接転写方式の画像形成装置の構成を示す概略図である。図中符号(100)は複写装置本体、(200)はそれを載せる給紙テーブル、(300)は複写装置本体(100)上に取り付けるスキャナ、(400)は更にその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。複写装置本体(100)には、中央に、無端ベルト状の中間転写体(10)を設ける。
そして、図9(A)に示すとおり、図示例では3つの支持ローラ(14),(15),(16)に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。
この図示例では、3つのなかで第2の支持ローラ(15)の左に、画像転写後に中間転写体(10)上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置(17)を設ける。
また、3つのなかで第1の支持ローラ(14)と第2の支持ローラ(15)間に張り渡した中間転写体(10)上には、その搬送方向に沿って、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの4つの画像形成手段(18)を横に並べて配置してタンデム画像形成装置(20)を構成する。
そのタンデム画像形成装置(20)の上には、図8に示すように、更に露光装置(21)を設ける。一方、中間転写体(10)を挟んでタンデム画像形成装置(20)と反対の側には、2次転写装置(22)を備える。2次転写装置(22)は、図示例では、2つのローラ(23)間に、無端ベルトである2次転写ベルト(24)を掛け渡して構成し、中間転写体(10)を介して第3の支持ローラ(16)に押し当てて配置し、中間転写体(10)上の画像をシートに転写する。
上述した2次転写装置(22)には、画像転写後のシートをこの定着装置(25)へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置(22)として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、このような2次転写装置(22)および定着装置(25)の下に、上述したタンデム画像形成装置(20)と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置(28)を備える。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置(400)に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス(32)上へと移動して後、他方コンタクトガラス(32)上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ(300)を駆動し、第1走行体(33)および第2走行体(34)を走行する。そして、第1走行体(33)で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光を更に反射して第2走行体(34)に向け、第2走行体(34)のミラーで反射して結像レンズ(35)を通して読み取りセンサ(36)に入れ、原稿内容を読み取る。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル(200)の給紙ローラ(42)の1つを選択回転し、ペーパーバンク(43)に多段に備える給紙カセット(44)の1つからシートを繰り出し、分離ローラ(45)で1枚ずつ分離して給紙路(46)に入れ、搬送ローラ(47)で搬送して複写機本体(100)内の給紙路(48)に導き、レジストローラ(49)に突き当てて止める。
そして、中間転写体(10)上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ(49)を回転し、中間転写体(10)と2次転写装置(22)との間にシートを送り込み、2次転写装置(22)で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置(22)で搬送して定着装置(25)へと送り込み、定着装置(25)で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪(55)で切り換えて排出ローラ(56)で排出し、排紙トレイ(57)上にスタックする。または、切換爪(55)で切り換えてシート反転装置(28)に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ(56)で排紙トレイ(57)上に排出する。
ここで、レジストローラ(49)は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
上述したタンデム画像形成装置(20)において、個々の画像形成手段(18)は、詳しくは、例えば図9(B)に示すように、ドラム状の感光体(40)(=(40Y)(40C)(40M)(40K))のまわりに、帯電装置(60)、現像装置(61)、1次転写装置(62)、感光体クリーニング装置(63)、除電装置(64)等を備えてある。図9(B)に記載された符号について説明すると(65)は現像スリーブ上現像剤、(68)は撹拌パドル、(69)は仕切り板、(71)はトナー濃度センサー、(72)は現像スリーブ、(73)はドクター、(75)はクリーニングブレード、(76)はクリーニングブラシ、(77)はクリーニングローラー、(78)はクリーニングブレード、(79)はトナー排出オーガー、(80)は駆動装置である。
図10は、本発明のプロセスカートリッジを備えるタンデム型間接転写方式の画像形成装置の構成を示す概略図である。図10において、(a)はプロセスカートリッジ全体を示し、(b)は感光体、(c)は帯電手段、(d)は現像手段、(e)はクリーニング手段を示す。
本発明においては、上述の感光体(b)、帯電装置手段(c)、現像手段(d)およびクリーニング手段(e)等の構成要素のうち、少なくとも感光体(b)および現像手段(d)をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
(現像装置)
本発明の画像形成装置は、図1の現像装置を用い、以下の条件に設定して用いた。
線速 175(mm/sec)
感光体径 30(mm)
スリーブ/感光体線速比 1.5
Gp 0.4(mm)
Gd(現像ローラー−ドクターGap) 0.65(mm)
現像剤汲み上げ量 60(mg/cm2)
ローラー径 φ18(mm)
主極角度 0°
主極磁束密度 100(mT)
ドクター対向極磁束密度 70(mT)
帯電電位V0 −450(V)
露光後電位VL −60(V)
現像バイアスVB(DC成分) −300(V)
現像バイアスVB(AC成分) ・矩形波
・周波数2.75kHz
・デューティ50%
・Vpp900V(ピーク・ツウ・ピーク電圧)
なお、上記主極角度は感光体と現像スリーブとの中心点を結ぶ線分に対し、主極(図1中、感光体に直面し、したがって磁性現像剤の穂先が感光体面に向かって最も起立しているP1で示す極)のなす角度である。現像スリーブはアルミの押し出しにV字型の溝を切削によってきったものである。V溝の本数は130本、深さ65μmの直角の溝となっている。また、現像剤量規制体は剛性かつ磁性を有する材料である。現像剤量規制体は鉄、ステンレス等の金属材料からなるものに限らず、フェライト、マグネタイト等の磁性粒子を配合した樹脂材料で構成することも可能である。さらに、現像剤量規制体自体を磁性材料で構成することなく、磁性材料で構成された金属板等の別部材を現像剤量規制体に直接もしくは間接的に固定する構成とすることによっても同様の効果を得ることができる。
シリコーン樹脂によりコーティングされた平均粒径35μmのフェライトキャリアを用い、キャリア100重量部に対し各色トナー7重量部を容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサーを用いて均一混合し帯電させて、現像剤を作成した。
(キャリア1)
シリコーン樹脂溶液 167部
[固形分23重量%(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
アミノシラン 0.66部
[固形分100重量%(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
非導電性粒子 31部
[球形アルミナ、粒径:0.35μm]
トルエン 300部
をホモミキサーで10分間分散し、シリコーン樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として平均粒径;35μm焼成Mnフェライト粉を用い、上記被覆膜形成溶液を芯材表面に膜厚0.4μmになるように、スピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度40℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて300℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、粒子含有率:60重量%、体積固有抵抗:14.1Log(Ω・cm)、磁化:68Am2/kgの[キャリア1]を得た。
キャリア1において、芯材として平均粒径;55μm焼成Mnフェライト粉を用いた以外はキャリア1と同様にして製造して、粒子含有率:60重量%、体積固有抵抗:14.3Log(Ω・cm)、磁化:68Am2/kgの[キャリア2]を得た。
キャリア1において、非導電性粒子を含有させずにキャリアを製造した以外は実施例1と同様にして製造して、粒子含有率:0重量%、体積固有抵抗:15.3Log(Ω・cm)、磁化:68Am2/kgの[キャリア3]を得た。
キャリア1において、芯材として平均粒径;65μm焼成Mnフェライト粉を用いた以外はキャリア1と同様にして製造して、粒子含有率:60重量%、体積固有抵抗:14.2Log(Ω・cm)、磁化:68Am2/kgの[キャリア4]を得た。
キャリアの結着樹脂膜厚測定は、FIB(集束イオンビーム)でキャリア断面を作成後、TEM(透過型電子顕微鏡)、STEM(走査型透過電子顕微鏡)等にてキャリア断面を観察することにより、キャリア表面を覆う被覆膜を観察することができるため、その膜厚の平均値をもって膜厚とした。
磁化測定は、東英工業(株)製VSM−P7−15を用い、下記の方法により測定したものである。
試料約0.15gを秤量し、内径2.4mmφ、高さ8.5mmのセルに試料を充填し、1000エルステット(Oe)の磁場下で測定した。
(シリカ1)
気相法によって製造されたBET比表面積300m2/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら水2.0gを噴霧した。これにヘキサメチルジシラザン10gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。そしてジェットミルで解砕して1次平均粒径10nmのシリカ粒子を得た。その後、乾式分級機TC−40II(日清エンジニアリング製)により分級処理を行い、粒径50μm以上の凝集体を除去し、シリカ1を得た。
気相法によって製造されたBET比表面積300m2/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら水2.0gを噴霧した。これにヘキサメチルジシラザン10gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。そしてジェットミルで解砕して1次平均粒径10nmのシリカ粒子を得た。その後、分級処理をおこなわずにシリカ2を得た。
〜有機微粒子エマルションの合成〜
製造例1
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、メタクリル酸166部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、3800回転/分で30分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し3時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、70℃で5時間熟成してビニル系樹脂(メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、75nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは60℃であり、重量平均分子量は11万であった。
製造例2
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルェーテルジスルホン酸ナトリウムの48.3%水溶液((エレミノールMON−7):三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
製造例3
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で3時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2300、重量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25であった。
製造例4
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2200、重量平均分子量9700、Tg54℃、酸価0.5、水酸基価52であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
製造例5
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で4時間半反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は417であった。
製造例6
水600部、Pigment Blue 15:3 含水ケーキ(固形分50%)、 ポリエステル樹脂1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて120℃で45分間混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ1]を得た。
製造例7
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバWAX100部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、顔料、WAXの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで2パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
製造例8
[顔料・WAX分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13000rpmで25分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で7時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
製造例9
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
1:濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過した。
2:1の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
3:2の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過した。
4:3の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。
その後下記フッ素化合物(2)を1wt%濃度で分散させた水溶媒曹中で、トナー母体に対して下記フッ素化合物(2)が0.1wtになるように混合し、下記フッ素化合物(2)を付着(結合)させた後、循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥させた後、さらに30℃で10時間棚段にて乾燥させた。その後目開き75μmメッシュで篩い[トナー母体粒子1]を得た。
フッ素化合物(2)
その後、[トナー母体粒子1]100部、シリカ1を1.5部と一次平均粒径13nmの疎水化処理酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製 FM20C)にて混合してトナーを得た。混合条件は、周速30m/secで、120秒回転、60秒回転停止、のセットを5回繰り返して混合してトナーを得た。
得られたトナー7重量部に対してキャリア1を100重量部を容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサーを用いて均一混合し帯電させて、現像剤を作成した。得られたトナー、現像剤の物性は表1、評価結果は表2に示した。
実施例1において、トナー外添剤混合の際のヘンシェルミキサーの混合条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にトナーを製造、評価した。
混合条件は、周速23m/secで、30秒回転、60秒回転停止、のセットを6回繰り返して混合した。得られたトナー、現像剤の物性は表1、評価結果は表2に示した。
実施例1において、トナー外添剤混合の際のヘンシェルミキサーの混合条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にトナーを製造、評価した。
混合条件は、周速35m/secで、120秒回転、60秒回転停止、のセットを8回繰り返して混合した。得られたトナー、現像剤の物性は表1、評価結果は表2に示した。
実施例1において、現像装置の現像ギャップGpを0.3mmに変更した以外は実施例1と同様にして評価した。得られたトナー、現像剤の物性は表1、評価結果は表2に示した。
実施例1において、現像装置の現像ギャップGpを0.6mmに変更した以外は実施例1と同様にして評価した。得られたトナー、現像剤の物性は表1、評価結果は表2に示した。
実施例1において、〜洗浄⇒乾燥〜工程を変更し、外添剤の付着方法を以下のような湿式方式変更した以外は、実施例1と同様にしてトナーを製造評価した。得られたトナー、現像剤の物性は表1、評価結果は表2に示した。
製造例9
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
1:濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過した。
2:1の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
3:2の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過した。
4:3の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。
その後下記フッ素化合物(2)を1wt%濃度で分散させた水溶媒曹中に、燃焼法で製造した一次粒径10nmのヘキサメチルジシラザン疎水化処理シリカと酸化チタン1を各1.2wt%濃度で加え分散させた。その後トナー母体に対して下記フッ素化合物(2)が0.1wtになるように混合し、フッ素化合物を付着(結合)させると同時に、最終的にシリカがトナー母体に対し1.5wt%、酸化チタン1が、1.0wt%付着する量比で混合処理した。その後循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥させた後、さらに30℃で10時間棚段にて乾燥させた。その後目開き75μmメッシュで篩いトナーを得た。
フッ素化合物(2)
実施例1において、トナー外添剤混合の際に、ステアリン酸亜鉛0.15部を同時に混合した以外は、実施例1と同様にトナーを製造、評価した。得られたトナー、現像剤の物性は表1、評価結果は表2に示した。
実施例1において〜乳化⇒脱溶剤〜の工程を以下に変更した以外は全く同様にトナーを製造して評価した。得られたトナー、現像剤の物性は表1、評価結果は表2に示した。
[顔料・WAX分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で6000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数12000rpmで20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で5時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
実施例1において〜乳化⇒脱溶剤〜の工程を以下に変更した以外は全く同様にトナーを製造して評価した。得られたトナー、現像剤の物性は表1、評価結果は表2に示した。
[顔料・WAX分散液1]630部、[プレポリマー1]を120部、[ケチミン化合物1]3.1部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数10000rpmで30分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で10時間脱溶剤した後、45℃で24時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
実施例1において、使用したキャリアをキャリア3に変更した以外は、実施例1と同様にして評価した。得られたトナー、現像剤の物性は表1、評価結果は表2に示した。
実施例1において、使用したキャリアをキャリア4に変更した以外は、実施例1と同様にして評価した。得られたトナー、現像剤の物性は表1、評価結果は表2に示した。
1)キャリアスペント性
20%画像面積のチャートを、画像濃度1.4±0.2になるようにトナー濃度を制御しながら100,000枚出力後の現像剤の帯電量(μc/g)の変化量で、出力前の初期剤と比較して、0〜30%の低下量の場合を○、30%〜50%の低下量の場合を△、50%以上の低下量の場合を×として評価した。帯電量はブローオフ法で測定した。
100%画像面積のチャートを画像濃度1.4±0.2になるようにトナー濃度を制御しながら100,000枚出力後のベタ画像の均一性を評価した。現像剤のくみ上げが良好で、オフセット印刷物と比較してもベタ画像が均一で良好なものを○、わずかに不均一な画像があるが使用に耐えうるものを△、明らかに均一性にムラがあり、使用に耐えられないものを×とした。
トナーの粒径は、コールターエレクトロニクス社製の粒度測定器「コールターカウンターTAII」を用い、アパーチャー径100μmで測定した。体積平均粒径および個数平均粒径は上記粒度測定器により求めた。
フロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度Eが計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水120ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.3ml加え、更に測定試料を0.2g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約2分間分散処理を行ない、分散液濃度を約5000個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
単色で写真画像の出力を行い、粒状性、鮮鋭性の度合を目視にて評価した。良好なものから◎、○、△、×で評価した。◎はオフセット印刷並、○はオフセット印刷よりわずかに悪い程度、△はオフセット印刷よりかなり悪い程度、×は従来の電子写真画像程度で非常に悪い。
温度10℃、湿度15%の環境において、紙を出力せずに現像器で1時間空攪拌を行いトナー、キャリアを劣化させた。この状態は極めて画像面積の少ない画像を印字する場合や、印刷、待機を繰り返す際に帯電性を保持させるため現像器が実機中で空攪拌する現象をモデル的に再現する強制試験方法で、トナーにとって極めてストレスの大きい過酷な条件となる。
その後、該現像剤を用いて画像面積率5%チャート連続100枚出力後の転写紙上地肌部のトナー汚れ度合を目視(ルーペ)にて評価した。良好なものから◎、○、△、×で評価した。◎は、トナー汚れがまったく観察されず良好状態、○は、わずかに汚れが観察される程度で問題とはならない、△は少し汚れが観察される程度、×は許容範囲外で非常に汚れがあり問題となる、とした。
温度40℃、湿度90%の環境において、各トナーを用いて画像面積率5%チャート連続100000枚出力耐久試験を実施後の複写機内のトナー汚染状態を目視にて評価した。◎は、トナー汚れがまったく観察されず良好状態、○は、わずかに汚れが観察される程度で問題とはならない、△は少し汚れが観察される程度、×は許容範囲外で非常に汚れがあり問題となる、とした。
トナーを10gずつ計量し、20mlのガラス容器に入れ、100回ガラス瓶をタッピングした後、温度55℃、湿度80%にセットした恒温槽に24時間放置した後、針入度計で針入度を測定した。また低温低湿(10℃、15%)環境に保存したトナーも同様に針入度を評価し、高温高湿、低温低湿環境で、より針入度が小さい方の値を採用して評価した。良好なものから、◎:20mm以上、○:15mm以上20mm未満、△:10mm以上〜15mm未満、×:10mm未満、とした。
60分間紙を出力せずに現像機を攪拌させ現像ストレスを与えた。その後、感光体上に0.4mg/cm2の付着量で現像させた静電像を転写電流15μAにて紙(Type6200、(株)リコー製)に転写後、感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム(株)製)で白紙に移し、それをX−Rite938(X−Rite社製)で測定し、ブランクとの差が0.005未満のものを◎、0.005〜0.015のものを○、0.016〜0.02のものを△、0.02を超えるものを×として評価した。
日立製作所製FE−SEM(S−4200)により測定して得られたトナーのSEM像を300個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェースを介してニレコ社製画像解析装置(Luzex AP)に導入し解析を行い求めた。
1 現像装置
2 トナーホッパ
3 トナー送流装置
4 現像剤収容部
5 第1攪拌スクリュ
6 第2攪拌スクリュ
7 現像スリーブ
7a クリーニングブレード
8 感光体
9 ドクタ
10 電源
23 トナー補給口
a 回転方向
b 回転方向
P 主極
(図4、図5)
10 感光体
20 帯電ローラ
30 露光装置
40 現像装置
41 現像ベルト
42 現像タンク
43 汲み上げローラ
44 塗布ローラ
45 現像ユニット
50 中間転写体
51 懸架ローラ
52 コロナ帯電器
60 クリーニング装置
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
100 転写紙
(図6)
140 感光体
160 帯電ローラ
(図7、図8)
1 感光体
2 第1次転写装置
3 シート搬送ベルト
4 中間転写体
5 第2次転写装置
6 給紙装置
7 定着装置
8 感光体クリーニング
9 中間転写体クリーニング
s シート
T タンデム型画像形成装置
(図9)
10 中間転写体
14、15、16 支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム画像形成部
21 露光装置
22 2次転写装置(転写ローラ)
23 ローラ
24 2次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト(定着フィルム)
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読み取りセンサ
40 感光体
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46、48 給紙路
47 搬送ローラ
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
60 帯電装置
61 現像装置
62 1次転写装置
63 感光体クリーニング装置
64 除電装置(除電ランプ)
65 現像スリーブ上現像剤
68 撹拌パドル
69 仕切り板
71 トナー濃度センサー
72 現像スリーブ
73 ドクター
75 クリーニングブレード
76 クリーニングブラシ
77 クリーニングローラ
78 クリーニングブレード
79 トナー排出オーガー
80 駆動装置
100 複写機本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
L 露光手段
(図11)
1 トナー層
2 ブレード(らせん状回転翼)
3 25mlガラス管
h1 現像剤層の表面
h2 装置底面近傍
Claims (18)
- 表面に静電潜像を担持する像担持体と、内部に固定された磁界発生手段を有し、磁性を有するキャリアとトナーからなる二成分現像剤を表面上に担持して回転する非磁性現像スリーブからなる現像剤担持体と、該像担持体と該現像剤担持体との間に現像電界を発生させる現像電界発生手段とを有し、該像担持体上の静電潜像を、該現像剤担持体上に担持された二成分現像剤中のトナーを用いて該現像電界の作用によりトナー像化する現像装置を含む画像形成装置において、該現像剤として、流速指数25FRI値が、1.2以上2.0以下の少なくとも1種類の現像剤を用いることを特徴とする画像形成装置。
[ここで流速指数25FRI値は、該現像機中で10分間空攪拌後の25ml体積の現像剤の、ブレードでらせん状に回転することで発生する回転トルクと垂直荷重の積分和である全エネルギーを求め算出する値で、特にブレード回転数100mm/sにおいて発生する全エネルギーとブレード回転数10mm/sにおいて発生する全エネルギーにより以下で示される値である。
- 前記像担持体と現像スリーブとの間の間隔(Gp)が0.01mm〜0.7mmであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記キャリアの重量平均粒径が15(μm)以上45(μm)以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記キャリアは、芯材表面に樹脂被覆層を有し、該樹脂被覆層中に非導電性粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記非導電性粒子として、重量平均粒径5〜1000nmの酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムの各粒子から選ばれる一種又は二種以上を含有するキャリアであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記トナーが、外添剤として少なくとも金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物の中から選択されるものを含むトナーであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーが、外添剤として少なくとも一次粒子の個数平均粒径が5〜40nmの酸化チタンを含むトナーであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーが、少なくとも離型剤として炭化水素直鎖を有するワックスを含むトナーであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーは、外添剤が湿式混合されたトナーであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーは、脂肪酸金属塩を含むトナーであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーは、カラートナーであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーは、トナー粒子の平均円形度が0.94以上1.00未満のものであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーは、トナー粒子の体積平均粒径が2.0〜8.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーが、トナー粒子の形状係数SF−1が100乃至180であって、形状係数SF−2が100乃至180の範囲にあるものであることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーは、トナー粒子の外観形状がほぼ球形状であって、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足するトナーであることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーは、少なくとも、活性水素基を有する化合物、活性水素基と反応可能な部位を有する重合体、ポリエステル、着色剤、離型剤を含む有機溶媒のトナー組成物液を水系媒体中で分散し、樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させたトナーであることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の画像形成装置。
- 潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、該潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、該潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上の可視像を定着させる定着手段とを備えたものであることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の画像形成装置。
- 潜像担持体と少なくとも現像手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱可能で、該装置本体に装着したときに該装置本体を請求項1乃至17のいずれかに記載の画像形成装置とするものであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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