JP2004169411A - 推進工事における立坑の坑口止水装置 - Google Patents

推進工事における立坑の坑口止水装置 Download PDF

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Abstract

【課題】下水道管などを非開削で地中に埋設する推進工事において、立坑内の作業空間を確保するために、立坑内に突出しない坑口の止水装置を提供すること。
【解決手段】立坑の坑内側から坑口を閉塞するように、掘進機で削孔可能な坑口板5が取付けられており、掘進機の発進にあたってカッタービット4aが坑口板を削孔する直前位置において、掘進機の外周面に密接する止水板9又は止水リングを坑内側の一方開口端に有し、他方開口端は坑口板の坑内側に配設された止水リングを包囲する止水筒6が着脱可能に配設されているものであり、到達立坑にあっては、掘進機の到達時にあって坑口板が削孔され、この掘進機の外周面が止水リングの内周面に密接する状態までこの止水リングを包囲し、坑口を閉塞することともなる筒状蓋が着脱可能に配設されているものである。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、下水道管などを非開削で地中に埋設する推進工事において、発進立坑や到達立坑の側壁に開口された、掘進機や埋設管を通過させるための坑口の止水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1)この種の標準的なものとしては、図14(イ)に示すごとく筒状体101の坑内側となる開口端に、掘進機102や埋設管103の外周面に密接することとなる止水ゴム板104が取付けられた止水器によるもので、この止水器の他方開口端を立坑105の側壁に開口(鏡切り)された坑口106に取付けたもので、軟弱な土質や湧水がある地盤における推進工事においては、坑口106の地山側を薬液注入により地盤改良107した止水装置がある。
【0003】
2)また、近時は図14(ロ)に示すごとく、立坑105の側壁に開口した坑口106を、掘削カッター108等で削孔可能な材質による坑口板109で閉塞して、筒状体110の坑内側となる一方開口縁に、掘進機102などの外周面に密接する止水ゴムリング111が周設された止水筒の他方開口側を、前記坑口板109に取付けた止水装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−276288号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
下水道管などを非開削で地中に埋設する推進工事は、地中に構築された埋設管を推進するための発進立坑や、この推進により埋設管が到達する到達立坑の推進計画線方向の側壁に、掘進機や埋設管などを通過させるための窓口(坑口)を開口(鏡切り)して、この坑口から掘進機や埋設管などを発進(到達)させるものであるが、地山が軟弱な土質や湧水がある地盤に構築された立坑は、坑口の開口にあたってこの坑口から土砂や地下水などが坑内に流入(地山崩壊)して不測の事態が生じることがあり危険な作業となることや、この軟弱土が推進初期における方向精度の確保に影響を与えることから、この坑口に上記従来技術1,2のごとくな止水手段を採用している。
【0006】
しかし上記従来技術(1)における止水装置は(図14イ)、立坑側壁に坑口を開口する前に、この坑口部位の地山側に薬液を注入して地盤を改良する作業が煩雑であることもさることながら、止水器の止水ゴム板104が、推進時における地山からの土圧、水圧に抗して有効な止水作用をなすために、ある程度の長さ範囲にわたって掘進機102や埋設管103の外周に密接することを要し、そのために止水器内において掘進機102等の推進に伴ない変形するための余地空間部分が必要となることから、筒状体101の長さが300mm程度ともなり、この分坑内側に突出する。
【0007】
また、上記従来技術(2)における止水装置は(図14ロ)、あらかじめ開口された坑口106に掘進機102により削孔可能な坑口板109を取付けると共に、止水ゴムリング111を採用することにより、前記従来技術(1)における止水ゴム板104の変形のための余地空間部分を狭めようとすると共に、薬液注入による地盤改良を省略するものであるが、立坑105が鋼板製であるのにくらべ、削孔可能な坑口板109が合成樹脂や発泡コンクリート製の厚物であることと、掘進機102の先頭部から突出した掘削カッター108が、推進に伴ない坑口板109を削孔する直前位置において止水ゴムリング111が掘進機102の外周面に密接していないと、削孔によって土砂や地下水が坑内に流入してしまうことを考慮すると、筒状体110は前記従来技術(1)におけるそれと同程度坑内側に突出することとなる。
【0008】
このような従来技術(1)(2)における止水装置の坑内側への突出は、特に小口径管の推進工事にあたって、内径2m程度の鋼製ケーシングによる発進立坑から、長さ1mの埋設管を推進し、内径1.5m程の鋼製ケーシングによる到達立坑や内径90cmのマンホールに到達させるごとく、経費削減や市街地などの施工地環境から、立坑を小型化する工法が望まれる近時の傾向からすると立坑内を著しく狭くすることとなり、発進立坑における推進機への埋設管のセットなどの推進作業や、埋設管を推進するための推進機の押送ストロークにも影響を与え、到達立坑にあっては、掘進機の回収作業に支障をきたすのみならず、作業の安全性も問題となる。
【0009】
本発明は前記を考慮してそれでなくとも狭い立坑内の作業空間を確保するために、立坑内側に突出しない坑口の止水装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する推進工事における立坑の坑口止水装置の第1の手段は、下水道管などを非開削で地中に埋設する推進工事において、発進立坑や到達立坑の側壁に開口された、掘進機や埋設管などを通過させるための坑口の止水装置において、立坑の坑内側から坑口を閉塞するように、掘進機で削孔可能な坑口板が取付けられており、この坑口板の坑内側には、内周面が掘進機や埋設管の外周面に密接することとなる止水リングが配設されていると共に、掘進機の発進にあたってカッタービットが坑口板を削孔する直前位置において、掘進機の外周面に密接する止水板又は止水リングを坑内側の一方開口端に有し、他方開口端は坑口板の坑内側に配設された止水リングを包囲する止水筒が着脱可能に配設されることを特徴とするもので、
第2の手段は、前記掘進機の到達時にあって前記坑口板が削孔され、この掘進機の外周面が前記止水リングの内周面に密接する状態までこの止水リングを包囲し、坑口を閉塞することともなる筒状蓋が着脱可能に配設されていることを特徴とし、
第3の手段は、前記坑口板の坑内側に配設された止水リングが、坑口を通過する掘進機に対して取付け位置調整可能であることを特徴とし、
また第4の手段は、前記第1の手段の坑口止水装置における掘進機の後端と埋設管の境界部位に、内周面が埋設管の外周面に密接し、しかも掘進機と埋設管の推進に伴ない、坑口板の坑内側に配設された止水リングと共に立坑内への地下水などの流入を阻止することとなる止水リングが嵌込まれていることを特徴とするもので、
更に第5の手段は、前記坑口板の坑内側に、内周面がパイロットヘッドやパイロット管の外周面に密接することとなる止水リングが配設されているか、又は、前記第1の手段の坑口止水装置における坑口板の坑内側に、内周面がパイロットヘッドの外周面に密接することとなる止水リングが配設されており、パイロットヘッドとパイロット管の境界部位には、内周面がパイロット管の外周面に密接し、しかもパイロットヘッドとパイロット管の推進に伴ない、坑口板の坑内側に配設された止水リングと共に立坑内への地下水などの流入を阻止することとなる止水リングが嵌込まれていることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の効果】
本発明に係る推進工事における立坑の坑口止水装置は、立坑の坑内側から坑口を閉塞するように、掘進機で削孔可能な坑口板が取付けられ、この坑口板の坑内側には、内周面が掘進機や埋設管の外周面に密接することとなる止水リングが配設され、しかも坑口板の坑内側には、掘進機の推進にあたって、カッタービットが坑口板を削抗する直前位置において、掘進機の外周面に密接する止水板を有する止水筒が、止水リングを包囲するような態様で着脱可能に配設されているので、掘進機のカッタービットにより坑口板が削孔された状態においては、止水筒の止水板が掘進機の外周面に密接していることにより坑内への土砂や地下水の流入が阻止され、その後の推進に伴ない止水リングの内周面が掘進機や埋設管の外周面に密接する状態においては、この止水リングにより止水することとなるから、掘進機が止水リングと密接する段階において初期の止水を担った止水筒を取り外すことにより、坑内が広くなって作業空間を確保することができる。
【0012】
また坑口板の坑内側には、掘進機の到達時にあって坑口板が削孔され、この掘進機の外周面が止水リングの内周面に密接する状態まで止水リングを包囲し坑口を閉塞することとなる筒状蓋が着脱可能に配設されているので、掘進機のカッタービットにより坑口板が削孔された状態においても筒状蓋により土砂や地下水が坑内に流入するのを阻止でき、掘進機が止水リングと密接する段階においては、この止水リングにより止水することとなるから、筒状蓋を取り外すことができ、その分坑内が広くなり作業空間を確保することができる。
【0013】
更に坑口板の坑内側に配設された止水リングが、坑口を通過することとなる掘進機に対して取付け位置調整可能に構成されたものにあっては、例えば到達立坑への推進機の到達誤差に合せて止水リングを配設することができるので、より完全な止水状態を得ることができる。
【0014】
更には、パイロット管の外周面に密接する止水リングが坑口板の坑内側に配設されていることにより、前記止水装置と共に、二工程推進工法における一工程目の止水にも対処するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
図は本発明に係る推進工事における発進、到達立坑の坑口止水装置の一実施形態を示すもので、推進工法には二工程方式と、一工程方式があるが、この実施形態にあっては掘進機(先導体)とこれに連結される排土用オーガスクリューが内包された埋設管とによる一工程オーガ方式例による。
【0016】
以下各図に基づき説明する。
【0017】
図1は、推進工事において地中に構築された発進立坑の簡略平面図で、この発進立坑Aは、小口径管の推進工事にあっては内径2m程の鋼製ケーシングよりなり、坑内の底盤上には元押しジャッキJを有する推進機Mが据付けられ、この立坑の側壁1における推進計画線L方向部位には、推進機Mの元押ジャッキJにより押送されつつ、地山を掘削する掘進機2や、この掘進機2の後端に連結されて地中に推進される埋設管Pが通過する坑口3が開口されており、この坑口3の坑内側には、坑口板5や止水筒6などによる止水装置Bが配設されている(図2、3)。
【0018】
坑口板5は合成樹脂や発泡コンクリートなど、掘進機Mの先頭部に配設された掘削ヘッド4のカッタービット4aにより削孔可能な材質によるもので、立坑側壁1の坑内側から坑口3を閉塞するように支持枠7で取付けられ、この支持枠7の坑内側には、坑口3に対応して開口された円形孔の周縁に嵌込み段部7aが周設され、この嵌込み段部7aには、内周面8aが掘進機2の外周面や、埋設管Pの外周面に密接することとなるゴムなどの弾性材による止水リング8が、その一方側面を坑口板5の坑内側面に密着させた状態で嵌着されており、更にこの嵌込み段部7aすなわち止水リング8の外周を包囲するような態様で止水筒6が配設されている。
【0019】
止水筒6は筒体部6aの一方開口端に外向きフランジ6bが、他方端には内向きフランジ6cが設けられており、この外向きフランジ6bが、支持枠7の嵌込み段部7aを囲むように適宜の間隔で突設された複数のネジ杆7bにナット7cで着脱可能に取付けられ、内向きフランジ6cには、ゴムなどの弾性材によるものであって、中央部位に貫通孔9aを有する止水板9が押え板6dとで挟まれた状態で取付けられており、そして、この止水筒6の筒体部6aは、掘進機2の推進にあたって、掘削ヘッド4のカッタービット4aが坑口板5を削孔する直前位置において、止水板9が推進方向に折曲されてその側面部9bが掘進機2における掘削ヘッド4の後方部位外周面に密接する状態になる程の長さを有するものである(図5)。
【0020】
なお、前記は止水リング8が支持枠7に一体状に形成した嵌込み段部7aに嵌着されている態様であるが、例えば支持板の中央孔内縁にこの止水リング8を周接した別体構成とし、この支持板を支持枠7のネジ杆7bにナット7cで取付ける手段や(図4イ、類例図10、符号11)、前記止水筒6に取付けられた板状の止水板9に代えて、止水リング8を取付けた手段(図4ロ)や、この止水リングが筒体部6内方向に長さを有する態様であってもさしつかえない。
【0021】
この発進立坑Aは、側壁1に開口された坑口3が坑口板5で閉塞されていることにより、坑口3からの土砂や地下水の流入が阻止されており、止水装置Bは、掘進機2が推進機Mの元押ジャッキJにより推進計画線Lに沿って押送されることにより、止水筒6における止水板9の貫通孔9aを貫通してこの止水板9を推進方向に折曲しつつ筒体部6a内に進行して先端のカッタービット4aが坑口板5を削孔する直前位置において、止水板9の側面部9bが掘進機2における掘削ヘッド4の後方位の外周面に密接して止水状態となり(図5)、この止水状態を維持しつつ、更に掘進機2が推進するに伴ない、カッタービット4aで坑口板5が削孔されて止水リング8の内周面8aが掘進機2における掘削ヘッド4の後方位の外周面に密接することによる止水状態において、支持枠7にネジ杆7bとナットcで取付けられた前記止水筒6を取り外し(図6)、この状態において掘進機2に埋設管Pを順次連結しつつ、掘進機2による地山の掘削と元押ジャッキJの推進動により到達立坑C方向に推進する。
【0022】
埋設管Pが掘進機2より小径であることによる掘進機2の後端と埋設管Pの境界部位の段差にあっては、支持枠7に取付けられた前記止水リング8の弾性により対処可能ではあるが、図7に示すごとく、この境界部位の埋設管Pに、内周面12aがこの埋設管P及び後続の埋設管Pの外周面に密接し、しかも掘進機2と埋設管Pの推進に伴ない、坑口板5側の止水リング8に密接するなど、この止水リング8と共に立坑A内への地下水などの流入を阻止することとなる止水リング12をあらかじめ嵌込んでおく止水手段を採ると効果的である。
【0023】
図8,9は、到達立坑Cにおける坑口3の止水装置Dを示すもので、到達立坑Cは、小口径管の推進工事にあっては内径1.5m程度の鋼製ケーシング又は内径90cmのマンホールで、二工程方式にあってはパイロット管や掘進機(先導体)を、一工程方式にあっては掘進機(先導体)を回収する。
【0024】
そしてこの止水装置Dは、側壁1に開口された掘進機2や埋設管Pの到達孔である坑口3の坑内側に配設され、前記発進立坑Aにおける止水装置Bと略同様で(同一の部材については同一の符号による)、支持枠7により立坑1の坑内側から坑口3を閉塞するように取付けられた坑口板5と、この支持枠7の嵌込み段部7aに嵌着され坑口板5に密着するように配設された止水リング8と、この嵌込み段部7aすなわち止水リング8の外周を包囲するように被装した筒状蓋10からなり、筒状蓋10は、筒体部10aの一方側が閉塞され、開口された他方端には外向きフランジ10bを有するハット形で、この外向きフランジ10bが支持枠7の嵌込み段部7aを囲むように間隔をもって突設されたネジ杆7bにナット7cで着脱可能に取付けられているもので、この筒状蓋10の筒体部10aは、掘進機2の到達時に、掘削ヘッド4のカッタービット4aが坑口板5を削孔した後この筒状蓋10の底面部10cに当接する直前において、止水リング8の内周面8aが掘進機2における掘削ヘッド4の後方位外周面に密接する状態となるほどの長さを少なくとも有するものである(図9)。
【0025】
なお、この筒状蓋10は、前記発進立坑Aにおける止水装置Bの止水筒6を代用し、その内向きフランジ6cに止水板9を取付けたように閉塞板を取付けた構成であってもさしつかえない(図9に略示)。
【0026】
この到達立坑Cは、前記発進立坑Aと同様に、坑口3が坑口板5により閉塞されており、止水装置Dは、掘進機2のカッタービット4aによる地山の掘削と元押ジャッキJの推進動により到達立坑Cに到達して、掘進機2のカッタービット4aで坑口板5を削孔した状態において筒状蓋10が孔口3を閉塞するような態様となり、これにより土砂や地下水が坑内に流入するのを阻止し、次いで、掘進機2が筒状蓋10の筒体部10a内に進行して、カッタービット4aが底面部10cに当接する直前において止水リング8の内周面8aが掘進機2における掘削ヘッド4の後位の外周面に密接することによる止水状態において(図9)、支持枠7にネジ杆7bとナット7cで取付けられていた筒状蓋10を取り外すことにより坑内への土砂や地下水の流入を阻止する。
【0027】
図10,11は、到達立坑Cにおける他例の止水装置Eを示すもので、到達立坑Cの坑口3(到達坑口)では発進立坑Aの坑口3(発進坑口)での態様と異なり到達する掘進機2が必ずしも坑口3(到達坑口)の中心に到達するとは限らず多少の誤差(到達誤差)があることからこれに対処しようとするものである。
【0028】
この止水装置Eは、前記止水装置Dと略同様で(同一の部材については同一の符号による)、坑口板5が坑口3を立坑側壁1の坑内側から閉塞するように支持枠7´で取付けられており、この支持枠7´には、坑口3に対応する円形孔の周囲に複数のネジ杆7bが突設され、このネジ杆7bとナット7cで止水リング8を有する支持板11と筒状蓋10が位置調整、着脱可能に取付けられているもので、支持板11には掘進機2などが通過する中央孔の内縁に、内周面8aが掘進機2などの外周に密接する止水リング8が周設されていると共に、支持枠7´のネジ杆7bに嵌める調整孔11aが設けられており、筒状蓋10の外向きフランジ10bにも、前記と同様の調整孔10dが設けられていると好都合ではある。
【0029】
そして、掘進機2の軸線中心からカッタービット4aより先方に突出させた尖頭部4bの突先が、到達時に坑口板5をわずかに突き破った状態において(図10)、この尖頭部4bの位置にあわせて位置調整しながら前記止水リング8を有する支持板11を取付け、続いて筒状蓋10を取付けるもので、止水状態にあっては、前記到達立坑Cにおける止水装置Dと同様である(図11)。
【0030】
図12,13は、パイロット管Hとこれに連結された掘進機による二工程方式での一工程目における発進立坑Aの坑口止水装置を示すもので、図12に示すパイロット管HとパイロットヘッドHaが同径である場合の止水装置Fは、二工程目の止水手段にあたる前記発進立坑Aにおける止水装置Bの構成のほかに(同一部材については同一の符号による)、内周面13aがパイロット管Hの外周面に密接することとなる止水リング13が坑口板5の坑内側に配設されているものでパイロット管Hの推進時における坑口板5の削孔部からの地下水の流入を、この止水リング13で阻止するもので、これは到達立坑Cにも採用できる。
【0031】
そして、図13に示すパイロット管HよりパイロットヘッドHaが大径である場合の止水装置Gは、前記二工程目の止水手段にあたる止水装置Bと、一工程目にあたる止水装置Fの構成のほかに(同一部材については同一の符号による)、段差をもって連結されたパイロットヘッドHaとパイロット管Hの境界部位に、パイロット管Hの外周面に内周面14aが密接し、しかもパイロット管Hの推進に伴ない、前記止水装置Fにおける坑口板5の坑内側に配設された止水リング13に密接するなど、この止水リング13と共に立坑A内への地下水などの流入を阻止することとなる止水リング14が、あらかじめ嵌込まれており、この止水リング13,14によりパイロットヘッドHaやパイロット管Hの推進時における坑口板5の削孔部からの地下水などの流入を阻止するものである。
【0032】
この実施形態による推進工事における立坑の坑口止水装置は、立坑の坑内側から坑口を閉塞するように、掘進機で削孔可能な坑口板が取付けられ、この坑口板の坑内側には、内周面が掘進機や埋設管の外周面に密接することとなる止水リングが密着するように配設され、しかも発進立坑における坑口板の坑内側には、掘進機の推進にあたって、カッタービットが坑口板を削抗する直前位置において、掘進機の外周面に密接する止水板を有する止水筒が、止水リングを包囲するような態様で着脱可能に配設されているので、掘進機のカッタービットにより坑口板が削孔された状態においては、止水筒の止水板が掘進機の外周面に密接していることにより坑内への土砂や地下水の流入が阻止され、その後の推進に伴ない止水リングの内周面が掘進機や埋設管の外周面に密接する状態においては、この止水リングにより止水することとなるから、掘進機が止水リングと密接する段階において初期の止水を担った止水筒を取り外すことにより、坑内が広くなって作業空間を確保することができる。
【0033】
また到達立坑における坑口板の坑内側には、掘進機の到達時にあって坑口板が削孔され、この掘進機の外周面が止水リングの内周面に密接する状態まで止水リングを包囲し坑口を閉塞することとなる筒状蓋が着脱可能に配設されているので、掘進機のカッタービットにより坑口板が削孔された状態においても筒状蓋により土砂や地下水が坑内に流入するのを阻止でき、掘進機が止水リングと密接する段階においては、この止水リングにより止水することとなるから、筒状蓋を取り外すことができ、その分坑内が広くなり作業空間を確保することができる。
【0034】
更に坑口板の坑内側に配設された止水リングが、坑口を通過することとなる掘進機に対して取付け位置調整可能に構成されたものにあっては、例えば到達立坑への推進機の到達誤差に合せて止水リングを配設することができるので、より完全な止水状態を得ることができる。
【0035】
更には、パイロット管の外周面に密接する止水リングが坑口板の坑内側に配設されていることにより、前記止水装置と共に、二工程推進工法における一工程目の止水にも対処するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】発進立坑の簡略平面図。
【図2】発進立坑の坑口止水装置の側面断面図。
【図3】図2のx−x断面図。
【図4】坑口板部位の止水リングの取付け及び止水筒における止水手段の他例を示す簡略図。
【図5】発進立坑の止水状態を示す側面断面図。
【図6】発進立坑の止水状態を示す側面断面図。
【図7】発進立坑の止水状態を示す側面断面図。
【図8】到達立坑の止水装置を示す側面断面図。
【図9】到達立坑の止水状態を示す側面断面図。
【図10】到達立坑の他例止水装置を示す側面断面図。
【図11】図10における止水装置による止水状態を示す側面断面図。
【図12】二工程推進法の一工程目の発進立坑における止水装置を示す側面断面図。
【図13】二工程推進法の一工程目の発進立坑における他例止水装置を示す側面断面図。
【図14】従来の止水装置を示す側面断面図。
【符号の説明】
A 発進立坑
C 到達立坑
B,D,E,F,G 止水装置
H パイロット管
Ha パイロットヘッド
L 推進計画線
M 推進機
J 元押ジャッキ
P 埋設管
1 立坑側壁
2 掘進機
3 坑口
4 掘削ヘッド
4a カッタービット
4b 尖頭部
5 坑口板
6 止水筒
6a 筒体部
7,7´ 支持枠
7a 嵌込み段部
7b ネジ杆
7c ナット
8,12,13,14 止水リング
8a,12a,13a,14a 内周面
9 止水板
9a 貫通孔
9b 側面部
10 筒状蓋
10a 筒体部
10d 調整孔
11 支持板
11a 調整孔

Claims (6)

  1. 下水道管などを非開削で地中に埋設する推進工事において、発進立坑や到達立坑の側壁に開口された、掘進機や埋設管などを通過させるための坑口の止水装置において、
    前記立坑の坑内側から前記坑口を閉塞するように、前記掘進機で削孔可能な坑口板が取付けられており、
    この坑口板の坑内側には、内周面が前記掘進機や埋設管の外周面に密接することとなる止水リングが配設されていると共に、
    前記掘進機の発進にあたってカッタービットが前記坑口板を削孔する直前位置において、前記掘進機の外周面に密接する止水板又は止水リングを坑内側の一方開口端に有し、他方開口端は前記坑口板の坑内側に配設された止水リングを包囲する止水筒が着脱可能に配設されることを特徴とする推進工事における立坑の坑口止水装置。
  2. 下水道管などを非開削で地中に埋設する推進工事において、発進立坑や到達立坑の側壁に開口された、掘進機や埋設管などを通過させるための坑口の止水装置において、
    前記立坑の坑内側から前記坑口を閉塞するように、前記掘進機で削孔可能な坑口板が取付けられており、
    この坑口板の坑内側には、内周面が前記掘進機や埋設管の外周面に密接することとなる止水リングが配設されていると共に、
    前記掘進機の到達時にあって前記坑口板が削孔され、この掘進機の外周面が前記止水リングの内周面に密接する状態までこの止水リングを包囲し、坑口を閉塞することともなる筒状蓋が着脱可能に配設されていることを特徴とする推進工事における立坑の坑口止水装置。
  3. 坑口板の坑内側に配設された止水リングが、坑口を通過する掘進機に対して取付け位置調整可能であることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の推進工事における立坑の坑口止水装置。
  4. 前記請求項1に記載の坑口止水装置における掘進機の後端と埋設管の境界部位には、内周面が埋設管の外周面に密接し、しかも前記掘進機と埋設管の推進に伴ない、坑口板の坑内側に配設された止水リングと共に立坑内への地下水などの流入を阻止することとなる止水リングが嵌込まれていることを特徴とする推進工事における立坑の坑口止水装置。
  5. 前記請求項1又は2に記載の坑口止水装置における坑口板の坑内側には、内周面がパイロットヘッドやパイロット管の外周面に密接することとなる止水リングが配設されていることを特徴とする推進工事における立坑の坑口止水装置。
  6. 前記請求項1に記載の坑口止水装置における坑口板の坑内側には、内周面がパイロットヘッドの外周面に密接することとなる止水リングが配設されており、前記パイロットヘッドとパイロット管の境界部位には、内周面がパイロット管の外周面に密接し、しかも前記パイロットヘッドとパイロット管の推進に伴ない、前記坑口板の坑内側に配設された止水リングと共に立坑内への地下水などの流入を阻止することとなる止水リングが嵌込まれていることを特徴とする推進工事における立坑の坑口止水装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009052238A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Penta Ocean Construction Co Ltd エントランスシール装置
CN108286441A (zh) * 2018-03-30 2018-07-17 上海隧道工程有限公司 盾构区间连接通道顶管出洞分体式密封舱及其施工方法

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