JP2004168891A - 過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物及びこれより得られた容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】過酸化水素含有組成物の容器材料として使用しても、劣化が無く機械特性が良好に維持することができる、過酸化水素含有組成物の容器として優れた特性を持つ過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物、及びこれより得られた容器を提供する。
【解決手段】エチレン系樹脂(A)に、ヒンダードアミン系安定剤(B)を配合してなることを特徴とする、或いは、ヒンダードアミン系安定剤(B)の配合量は、エチレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜1.0重量部であることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物、及びこれより得られた容器などを提供した。
【選択図】 なし
【解決手段】エチレン系樹脂(A)に、ヒンダードアミン系安定剤(B)を配合してなることを特徴とする、或いは、ヒンダードアミン系安定剤(B)の配合量は、エチレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜1.0重量部であることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物、及びこれより得られた容器などを提供した。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、過酸化水素含有組成物用の容器材料として好適な樹脂組成物及びこれより得られた容器に関し、更に詳しくは、過酸化水素含有組成物と接触しても劣化が無い過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物及びこれより得られた容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
過酸化水素は、医療用の過酸化水素水、液体漂白剤、染毛剤の染料酸化重合剤等に配合され、過酸化水素含有組成物として利用されている。これらの容器材料、例えば、チューブ容器材料としては、ポリオレフィン系樹脂が多く使用されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
また、容器は、公知のボトルやチューブ成形法で製造されるが、例えば、押出成形法、共押出成形法によって得たチューブやシートを容器に成形したり、ブロー成形法、多層ブロー成形法によって容器に成形されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0003】
しかしながら、これらの過酸化水素含有組成物を容器中に保存すると、上述の特許文献などに記載されているように、保存中に発生する酸素等により、ポリオレフィン系樹脂が劣化し、機械特性が低下し、最悪の場合は容器が破裂することもあり、それらの課題解決手段として、例えば、エチレン系樹脂に、ジラウリルチオジプロピオネート等の特定の化合物群を特定量配合することにより、或いは、エチレン系樹脂に、分子量が400以下のヒンダードフェノール系化合物を特定量配合することにより、耐劣化性に対する効果があると開示されているものもある(例えば、特許文献4、5参照。)。しかし、それらの解決手段や対策では、まだ十分であるとは言えず、更に、特許文献4、5には、ステアリン酸カルシウムなど金属石鹸を配合することにより、劣化を押さえることができるとの開示もあるが、その有効な配合量においては、ブリード(ステアリン酸カルシウム等が組成物中から表面や接触している物質中に滲みだし拡散する現象)することなどが有り、問題となっていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−220499号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献2】
特開2002−87418号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献3】
特開2001−31121号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献4】
特開平11−21393号公報(特許請求の範囲、第2−3頁等)
【特許文献5】
特開平10−45961号公報(特許請求の範囲、第2頁等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、過酸化水素含有組成物の容器材料として使用しても、劣化が無く機械特性が良好に維持することができる、過酸化水素含有組成物の容器として優れた特性を持つ過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物、及びこれより得られた容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、過酸化水素含有組成物容器用樹脂組成物として、エチレン系樹脂にヒンダードアミン系安定剤を配合させた組成物を採用することにより、過酸化水素に接触、暴露させても機械特性(引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみ)の経時変化が無く、これが良好に維持され、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
そして、本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物は、液体やクリーム状の過酸化水素含有組成物に好適に使用することができる。また、多層容器にあっては、過酸化水素含有組成物と直接接触する層用の樹脂組成物として好適に使用できる。
【0007】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、エチレン系樹脂(A)に、ヒンダードアミン系安定剤(B)を配合してなることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、ヒンダードアミン系安定剤(B)の配合量は、エチレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜1.0重量部であることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、ヒンダードアミン系安定剤(B)は、分子量が1900以上の高分子量タイプであることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物が提供される。またさらに、本発明の第4の発明によれば、第1の発明において、エチレン系樹脂(A)は、メルトマスフローレートが0.01〜10g/10分及び密度が0.88〜0.98g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体であることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物が提供される。
【0008】
一方、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明に係る過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物を成形してなる容器が提供される。
【0009】
本発明は、上記した如く、エチレン系樹脂(A)に、ヒンダードアミン系安定剤(B)を配合してなることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物などに係るものであるが、その好ましい態様としては、次のものが包含される。
(1)第1の発明において、さらに、酸化防止剤を配合することを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物。
(2)上記(1)の発明において、酸化防止剤の配合量は、エチレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜5重量部であることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物。
(3)第1の発明において、エチレン系樹脂(A)は、メルトマスフローレートが0.01〜10g/10分及び密度が0.90〜0.94g/cm3の高圧法ポリエチレンであることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物及びこれより得られた容器について、各項目毎に詳細に説明する。
【0011】
1.エチレン系樹脂(A)
本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物において、エチレン系樹脂(A)は、ベース樹脂として使用される。
エチレン系樹脂(A)としては、高圧法で重合されるポリエチレン(高圧法ポリエチレン)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を例示できる。
【0012】
エチレン系樹脂(A)が高圧法ポリエチレンの場合は、機械特性や加工性からメルトマスフローレートが0.01〜10g/10分、好ましくは0.1〜5g/10分程度、密度が0.90〜0.94g/cm3、好ましくは0.91〜0.93g/cm3程度が望ましい。
【0013】
また、上記のエチレン−アクリル酸アルキル共重合体、エチレン−メタクリル酸アルキル共重合体及びエチレン−酢酸ビニル共重合体の場合は、コモノマー含有量が0.5〜35質量%、好ましくは5〜30質量%程度が望ましい。
【0014】
更に、エチレン系樹脂(A)としては、上記のものに加えて、エチレン−α−オレフィン共重合体も例示でき、これは、機械特性の点から、本発明においては特に好ましいエチレン系樹脂(A)である。
エチレン−α−オレフィン共重合体は、温度が0〜250℃、圧力が50MPa以上(高圧の場合)、10〜50MPa(中圧の場合)あるいは常圧〜10MPa(低圧の場合)のいずれかの条件で、溶液重合法、懸濁重合法、スラリー重合法、気相重合法等の方法で、チーグラー触媒、フィリップス触媒、スタンダード触媒又はシングルサイト触媒(メタロセン触媒等)を用いて製造される直鎖状のエチレンと炭素数2〜12のα−オレフィンとの共重合体(ポリエチレンを含む)である。
α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1等を具体的に例示できる。
【0015】
また、エチレン−α−オレフィン共重合体の場合は、機械特性や加工性からメルトマスフローレートが0.01〜10g/10分、好ましくは0.1〜5g/10分程度、密度が0.88〜0.98g/cm3、好ましくは0.91〜0.95g/cm3程度が望ましい。
なお、エチレン系樹脂(A)は、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。
【0016】
2.ヒンダードアミン系安定剤(B)
本発明で使用されるヒンダードアミン系安定剤(B)は、光安定剤或いはHALSとも言われ、下記一般式(1)で表されるものである。
【0017】
【化1】
【0018】
[式中、Xは、CH2又はカルボニル基であり、Yは、NR3であり、ここでR3は(R4)jWであり、R4は炭素数1〜10の2価アルキレン基、jは0又は1、Wは水素又はポリマーを形成するようなもう1つのピペリジン部位への結合であり、R2は、(R5)jWであり、ここでR5は酸素、−OCnH2n−、又は線状若しくは分岐状の炭素数1〜10の2価アルキレン基であり、jとWは前記と同一で、nは1〜12の整数であり、及びR1は、下記a、b、c又はdから選ばれた1つである。
a:構造式−(C=O)−CmH2m+1−(C=O)Zの2価基(但し、mは2〜8の整数、Zはヘテロ原子、複素環構造あるいはWとも結合する場合はポリマー構造を形成しうるもう1つのピペリジン部位への結合)。
b:ポリマー構造を形成するように、もう1つのピペリジン部位のR3基との結合。
c:YがNR3の場合は、その上にヘテロ原子を持ち得る、及び/又はポリマー構造を形成するための他のピペリジン部位と結合し得るトリアジン環。
d:構造式−(CpH2p+1)−Si(CH3)qO(3−q)/2を有する基(但し、pは0〜8の整数、qは0〜2の整数、ケイ素原子は、(3−q)/2酸素原子を介して、炭素数1〜18のアルキル基、又は同一の複素環部位のケイ素原子若しくはSi(CH3)rO4−r部位(ここで、rは0〜3の整数)のケイ素原子である他のケイ素原子に結合している。)。]
【0019】
ヒンダードアミン系安定剤(B)には、低分子量タイプと高分子量タイプとがあり、本発明では、エチレン系樹脂(A)との相溶性がよい、したがってブリードしにくい特徴を持つ高分子量タイプ(分子量が1900以上のもの)のものを、好適に使用することができるが、上記一般式(1)で表わされるヒンダードアミン化合物であれば、特に限定されない。
【0020】
ヒンダードアミン系安定剤(B)の低分子量タイプとしては、具体的には、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロパーオキシド及びオクタンの反応生成物(分子量737)70質量%とポリプロピレン30質量%からなるもの(チバスペシャルティケミカルズ社製の「TINUVIN123」)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(分子量685)(チバスペシャルティケミカルズ社製の「TINUVIN144」)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート混合物(分子量509)(チバスペシャルティケミカルズ社製の「TINUVIN765」)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(分子量481)(チバスペシャルティケミカルズ社製の「TINUVIN770」)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量791)(旭電化社製の「アデカスタブLA−57」)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量847)(旭電化社製の「アデカスタブLA−52」)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900)(旭電化社製の「アデカスタブLA−67」)、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900)(旭電化社製の「アデカスタブLA−62」)等を例示できる。
【0021】
また、ヒンダードアミン系安定剤(B)の高分子量タイプとしては、具体的には、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2000〜3100)(チバスペシャルティケミカル社製の「CHIMASSORB944」)、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(分子量3100〜4000)(チバスペシャルティケミカル社製の「TINUVIN622」)、N,N’,N”,N”’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン(分子量2286)と上記「TINUVIN622」との混合物(チバスペシャルティケミカル社製の「CHIMASSORB119」)、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(分子量2600〜3400)(チバスペシャルティケミカル社製の「CHIMASSORB2020」)等を挙げることができる。
【0022】
ヒンダードアミン系安定剤(B)の配合量は、エチレン系樹脂(A)100重量部に対して0.001〜1.0重量部、好ましくは0.005〜0.2重量部、更に好ましくは0.01〜0.15重量部である。配合量が0.001重量部未満であると、劣化を防止できず、一方、1.0重量部を超えると、劣化防止効果が飽和し、経済性が無くなると共に、過酸化水素含有組成物中に拡散する可能性も大きくなるので望ましくない。
なお、ヒンダードアミン系安定剤(B)は、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。
【0023】
本発明者らによれば、ヒンダードアミン系安定剤(B)が劣化を防止する作用機構としては、必ずしも明確では無いが、過酸化水素により生じた活性酸素を、ヒンダードアミン系安定剤が捕捉し、無毒化することも効果に寄与しているのではないかと推察されている。
【0024】
3.その他の配合剤(C)
本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物は、更に、各種その他の配合剤(C)を配合することができる。その他の配合剤(C)としては、酸化防止剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、紫外線吸収剤、重金属不活性剤、充填剤(タルク、シリカ等を含む)、中和剤等を挙げることができる。
【0025】
本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物には、特に、酸化防止剤を配合することが望ましい。酸化防止剤は、通常、エチレン系樹脂組成物などに配合される公知のものであれば特に限定されず、その有効量を配合すればよい。その酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、アミン系、イオウ系等を挙げることができ、単独でも2種以上を混合して使用してもよく、その配合量は、エチレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜5重量部程度である。
【0026】
4.過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物の調製
本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物は、公知の方法で調製すれば良く、特に限定されない。
調製方法を具体的に例示すれば、所定量のエチレン系樹脂(A)、ヒンダードアミン系安定剤(B)及び所望に応じてその他の配合物(C)を配合して、ニーダー、バンバリミキサー、コンティニュアスミキサー、ロールミルあるいは押出機を用いて均一に混合、溶融混練することにより調製することができる。
得られた本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物は、次いでペレットに造粒し、これを成形に用いることが好ましい。
このようにして得られた本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物は、液体やクリーム状の過酸化水素含有組成物に好適に使用することができる。また、容器が多層容器の場合には、過酸化水素含有組成物と直接接触する層用の樹脂組成物として、好適に使用できる。
【0027】
また、本発明に係る容器は、調製された過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物を、公知の容器製造成形法、例えば、押出成形法、共押出成形法によってチューブやシートを成形し、これから容器を製造したり、ブロー成形法、多層ブロー成形法などにより容器を製造し、得ることができる。
【0028】
【実施例】
次に実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、本明細書中で用いられた評価は、それぞれ以下の方法によるものである。
【0029】
「評価」
1.メルトマスフローレート
JIS K6922−2に準拠して行い、温度190℃、荷重2.16kgで測定した。
【0030】
2.密度
JIS K−6922−2に準拠して測定した。
【0031】
3.械械特性
3−1.引張降伏応力
得られたエチレン系樹脂組成物につき、プレス成形(温度180℃、予熱圧力0.5MPa*8分間、加圧圧力15MPa*5分間)し、冷却後、厚み0.5mmのシートを得て、JIS3号ダンベルで打ちぬき試験片とし、JIS C3005に準拠して測定、評価した。
【0032】
3−2.引張破壊応力
引張降伏応力試験と同様の試験片を用いて、JIS C3005に準拠して測定、評価した。
【0033】
3−3.引張破壊ひずみ
引張降伏応力試験と同様の試験片を用いて、JIS C3005に準拠して測定、評価した。
【0034】
4.耐劣化性
上記の3.機械特性と同様の試験片を、5質量%過酸化水素水にガラス製錘をつけて浸漬し、密閉容器中で50℃にて保管し、1ヶ月及び2ヶ月後の引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみを測定、評価し、保存前の初期値に対する残率も結果の表に記載した。応力やひずみが実質的になく測定不能の場合は、×で表した。
【0035】
5.分子量
得られた樹脂組成物につき、JIS K0124に準拠して、サイズ排除クロマトグラフィー(日本ウォーターズ社製、Waters 150−CVplus)を用いて、標準としてポリスチレン標準品を使用して数平均分子量及び重量平均分子量を測定、評価した。
【0036】
[実施例1、2及び比較例1、2]
エチレン系樹脂(A)として、エチレン−ブテン−1共重合体(日本ユニカー社製の「NUCG−7101」、メルトマスフローレート0.67g/10分、密度0.92g/cm3)を使用して、これの100重量部当たり、その他の配合剤(C)として酸化防止剤であるオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバスペシャルティケミカルズ社製の「IRGANOX1076」)0.03重量部を加え、これをバンバリミキサーに入れて150℃で15分間溶融混練し、平均粒径約5mmに造粒して酸化防止剤配合エチレン系樹脂(組成物)を調製した。これにつき数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を測定した。
【0037】
この酸化防止剤配合エチレン系樹脂のエチレン系樹脂(A)100重量部当たり、表1に示した重量部の各種安定剤を加え、バンバリーミキサーに入れ150℃で15分間溶融混練して得られた樹脂組成物を平均粒径約5mmに造粒し、ペレットを得た。このペレットを用いて、上記の評価を行った。
【0038】
実施例1は、安定剤としてヒンダードアミン系安定剤(B)であるポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2000〜3100)(チバスペシャルティケミカル社製の「CHIMASSORB944」)を0.04重量部配合した組成物であったが、評価結果を表1に示すように、機械特性(引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみ)の劣化は認められず、また、分子量の変化も認められない優れた過酸化水素に対する耐劣化性を示した。
【0039】
比較例1は、安定剤を加えない上記酸化防止剤配合エチレン系樹脂そのものを評価したものであるが、引張降伏応力は、2ヶ月浸漬後には測定不能となり、引張破壊応力及び引張破壊ひずみは、1ヶ月浸漬後には測定不能となり、その分子量も急激に劣化し低下していることが認められ、耐劣化性が認められなかった。
【0040】
比較例2は、安定剤として、前記の特許文献4で使用されている硫黄系安定剤であるジラウリルチオジプロピオネート(DLTDPと省略することがある。)0.04重量部を配合したものであったが、比較例1よりは良かったが、明確な機械特性の低下、及び分子量の劣化低下が認められた。
【0041】
実施例2は、実施例1で使用した「CHIMASSORB944」に替えて、ヒンダードアミン系安定剤(B)である「CHIMASSORB944」とヒドロキシルアミン系熱安定剤であるジオクタデシルヒドロキシアミン(チバスペシャルティケミカルズ社製の「FS042」)からなるブレンド品(チバスペシャルティケミカルズ社製の「IRGASTAB FS410」)を用いたものであるが、表1に示したように機械特性の劣化、分子量の劣化は認められず、優れた過酸化水素に対する耐劣化性を示した。
【0042】
【表1】
【0043】
[比較例3〜5]
比較例3〜5では、表2に示すように安定剤を替えた他は、比較例2と同様にして調製し、機械特性の評価を行った。評価結果は、表2に示した。
【0044】
比較例3は、安定剤をリン系熱安定剤であるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(チバスペシャルティケミカルズ社製の「IRGAFOS 168」)に替えたものであるが、引張降伏応力は、2ヶ月浸漬後には測定不能となり、引張破壊応力及び引張破壊ひずみは、1ヶ月浸漬後には測定不能となり、機械特性が明らかに劣化した。
【0045】
比較例4は、上記のジオクタデシルヒドロキシルアミンとトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトからなるブレンド品(チバスペシャルティケミカルズ社製の「IRGASTAB FS301」)に替えたものであるが、引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみは、2ヶ月浸漬後には測定不能となり、機械特性が明らかに劣化した。
【0046】
比較例5は、ジオクタデシルヒドロキシアミン(試薬)を単独で使用したものであるが、引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみは、2ヶ月浸漬後には測定不能となり、機械特性が明らかに劣化した。
【0047】
DLTDPなどの硫黄系安定剤や、ジオクタデシルヒドロキシアミンなどヒドロキシルアミン系安定剤が、過酸化水素に対するエチレン系樹脂の劣化に対して、多少の効果があることは認められたが、本発明のヒンダードアミン系安定剤を配合した樹脂組成物は、これらに比べてはるかに優れた耐劣化性を持つものであることが認められた。
【0048】
【表2】
【0049】
[実施例3〜5]
実施例3及び4では、実施例1のヒンダードアミン系安定剤(B)である「CHIMASSORB944」の配合量を、表3に示したように替えた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を調製し、機械特性を同様に評価した。
それらの結果を、表3に示したが、「CHIMASSORB944」を0.01重量部配合した実施例3では、機械特性が良好に保持され、優れた耐劣化性を示した。また、これを0.1重量部配合した実施例4も、機械特性が良好に保持され、優れた耐劣化性を示した。
【0050】
実施例5においては、「CHIMASSORB944」に替えて、低分子量タイプのヒンダードアミン系安定剤(B)であるテトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量847)(旭電化社製の「アデカスタブLA−52」)を0.04重量部配合したものであるが、実施例1と同様に優れた耐劣化性を示した。
【0051】
【表3】
【0052】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明は、エチレン系樹脂(A)に、ヒンダードアミン系安定剤(B)を配合させたエチレン系樹脂組成物であるので、過酸化水素と接触させたり暴露させても、機械特性(引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみ)の経時劣化が無く、分子量の経時劣化も認められず、過酸化水素に対する優れた耐劣化性を有している。
そのために、本発明は、医療用の過酸化水素水、液体漂白剤、染毛剤の染料酸化重合剤等の過酸化水素含有組成物の容器材料として優れた特性を持つ過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物であり、長期間保存しても機械特性の劣化のない過酸化水素含有組成物容器を提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、過酸化水素含有組成物用の容器材料として好適な樹脂組成物及びこれより得られた容器に関し、更に詳しくは、過酸化水素含有組成物と接触しても劣化が無い過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物及びこれより得られた容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
過酸化水素は、医療用の過酸化水素水、液体漂白剤、染毛剤の染料酸化重合剤等に配合され、過酸化水素含有組成物として利用されている。これらの容器材料、例えば、チューブ容器材料としては、ポリオレフィン系樹脂が多く使用されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
また、容器は、公知のボトルやチューブ成形法で製造されるが、例えば、押出成形法、共押出成形法によって得たチューブやシートを容器に成形したり、ブロー成形法、多層ブロー成形法によって容器に成形されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0003】
しかしながら、これらの過酸化水素含有組成物を容器中に保存すると、上述の特許文献などに記載されているように、保存中に発生する酸素等により、ポリオレフィン系樹脂が劣化し、機械特性が低下し、最悪の場合は容器が破裂することもあり、それらの課題解決手段として、例えば、エチレン系樹脂に、ジラウリルチオジプロピオネート等の特定の化合物群を特定量配合することにより、或いは、エチレン系樹脂に、分子量が400以下のヒンダードフェノール系化合物を特定量配合することにより、耐劣化性に対する効果があると開示されているものもある(例えば、特許文献4、5参照。)。しかし、それらの解決手段や対策では、まだ十分であるとは言えず、更に、特許文献4、5には、ステアリン酸カルシウムなど金属石鹸を配合することにより、劣化を押さえることができるとの開示もあるが、その有効な配合量においては、ブリード(ステアリン酸カルシウム等が組成物中から表面や接触している物質中に滲みだし拡散する現象)することなどが有り、問題となっていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−220499号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献2】
特開2002−87418号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献3】
特開2001−31121号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献4】
特開平11−21393号公報(特許請求の範囲、第2−3頁等)
【特許文献5】
特開平10−45961号公報(特許請求の範囲、第2頁等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、過酸化水素含有組成物の容器材料として使用しても、劣化が無く機械特性が良好に維持することができる、過酸化水素含有組成物の容器として優れた特性を持つ過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物、及びこれより得られた容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、過酸化水素含有組成物容器用樹脂組成物として、エチレン系樹脂にヒンダードアミン系安定剤を配合させた組成物を採用することにより、過酸化水素に接触、暴露させても機械特性(引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみ)の経時変化が無く、これが良好に維持され、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
そして、本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物は、液体やクリーム状の過酸化水素含有組成物に好適に使用することができる。また、多層容器にあっては、過酸化水素含有組成物と直接接触する層用の樹脂組成物として好適に使用できる。
【0007】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、エチレン系樹脂(A)に、ヒンダードアミン系安定剤(B)を配合してなることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、ヒンダードアミン系安定剤(B)の配合量は、エチレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜1.0重量部であることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、ヒンダードアミン系安定剤(B)は、分子量が1900以上の高分子量タイプであることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物が提供される。またさらに、本発明の第4の発明によれば、第1の発明において、エチレン系樹脂(A)は、メルトマスフローレートが0.01〜10g/10分及び密度が0.88〜0.98g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体であることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物が提供される。
【0008】
一方、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明に係る過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物を成形してなる容器が提供される。
【0009】
本発明は、上記した如く、エチレン系樹脂(A)に、ヒンダードアミン系安定剤(B)を配合してなることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物などに係るものであるが、その好ましい態様としては、次のものが包含される。
(1)第1の発明において、さらに、酸化防止剤を配合することを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物。
(2)上記(1)の発明において、酸化防止剤の配合量は、エチレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜5重量部であることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物。
(3)第1の発明において、エチレン系樹脂(A)は、メルトマスフローレートが0.01〜10g/10分及び密度が0.90〜0.94g/cm3の高圧法ポリエチレンであることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物及びこれより得られた容器について、各項目毎に詳細に説明する。
【0011】
1.エチレン系樹脂(A)
本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物において、エチレン系樹脂(A)は、ベース樹脂として使用される。
エチレン系樹脂(A)としては、高圧法で重合されるポリエチレン(高圧法ポリエチレン)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を例示できる。
【0012】
エチレン系樹脂(A)が高圧法ポリエチレンの場合は、機械特性や加工性からメルトマスフローレートが0.01〜10g/10分、好ましくは0.1〜5g/10分程度、密度が0.90〜0.94g/cm3、好ましくは0.91〜0.93g/cm3程度が望ましい。
【0013】
また、上記のエチレン−アクリル酸アルキル共重合体、エチレン−メタクリル酸アルキル共重合体及びエチレン−酢酸ビニル共重合体の場合は、コモノマー含有量が0.5〜35質量%、好ましくは5〜30質量%程度が望ましい。
【0014】
更に、エチレン系樹脂(A)としては、上記のものに加えて、エチレン−α−オレフィン共重合体も例示でき、これは、機械特性の点から、本発明においては特に好ましいエチレン系樹脂(A)である。
エチレン−α−オレフィン共重合体は、温度が0〜250℃、圧力が50MPa以上(高圧の場合)、10〜50MPa(中圧の場合)あるいは常圧〜10MPa(低圧の場合)のいずれかの条件で、溶液重合法、懸濁重合法、スラリー重合法、気相重合法等の方法で、チーグラー触媒、フィリップス触媒、スタンダード触媒又はシングルサイト触媒(メタロセン触媒等)を用いて製造される直鎖状のエチレンと炭素数2〜12のα−オレフィンとの共重合体(ポリエチレンを含む)である。
α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1等を具体的に例示できる。
【0015】
また、エチレン−α−オレフィン共重合体の場合は、機械特性や加工性からメルトマスフローレートが0.01〜10g/10分、好ましくは0.1〜5g/10分程度、密度が0.88〜0.98g/cm3、好ましくは0.91〜0.95g/cm3程度が望ましい。
なお、エチレン系樹脂(A)は、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。
【0016】
2.ヒンダードアミン系安定剤(B)
本発明で使用されるヒンダードアミン系安定剤(B)は、光安定剤或いはHALSとも言われ、下記一般式(1)で表されるものである。
【0017】
【化1】
【0018】
[式中、Xは、CH2又はカルボニル基であり、Yは、NR3であり、ここでR3は(R4)jWであり、R4は炭素数1〜10の2価アルキレン基、jは0又は1、Wは水素又はポリマーを形成するようなもう1つのピペリジン部位への結合であり、R2は、(R5)jWであり、ここでR5は酸素、−OCnH2n−、又は線状若しくは分岐状の炭素数1〜10の2価アルキレン基であり、jとWは前記と同一で、nは1〜12の整数であり、及びR1は、下記a、b、c又はdから選ばれた1つである。
a:構造式−(C=O)−CmH2m+1−(C=O)Zの2価基(但し、mは2〜8の整数、Zはヘテロ原子、複素環構造あるいはWとも結合する場合はポリマー構造を形成しうるもう1つのピペリジン部位への結合)。
b:ポリマー構造を形成するように、もう1つのピペリジン部位のR3基との結合。
c:YがNR3の場合は、その上にヘテロ原子を持ち得る、及び/又はポリマー構造を形成するための他のピペリジン部位と結合し得るトリアジン環。
d:構造式−(CpH2p+1)−Si(CH3)qO(3−q)/2を有する基(但し、pは0〜8の整数、qは0〜2の整数、ケイ素原子は、(3−q)/2酸素原子を介して、炭素数1〜18のアルキル基、又は同一の複素環部位のケイ素原子若しくはSi(CH3)rO4−r部位(ここで、rは0〜3の整数)のケイ素原子である他のケイ素原子に結合している。)。]
【0019】
ヒンダードアミン系安定剤(B)には、低分子量タイプと高分子量タイプとがあり、本発明では、エチレン系樹脂(A)との相溶性がよい、したがってブリードしにくい特徴を持つ高分子量タイプ(分子量が1900以上のもの)のものを、好適に使用することができるが、上記一般式(1)で表わされるヒンダードアミン化合物であれば、特に限定されない。
【0020】
ヒンダードアミン系安定剤(B)の低分子量タイプとしては、具体的には、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロパーオキシド及びオクタンの反応生成物(分子量737)70質量%とポリプロピレン30質量%からなるもの(チバスペシャルティケミカルズ社製の「TINUVIN123」)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(分子量685)(チバスペシャルティケミカルズ社製の「TINUVIN144」)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート混合物(分子量509)(チバスペシャルティケミカルズ社製の「TINUVIN765」)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(分子量481)(チバスペシャルティケミカルズ社製の「TINUVIN770」)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量791)(旭電化社製の「アデカスタブLA−57」)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量847)(旭電化社製の「アデカスタブLA−52」)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900)(旭電化社製の「アデカスタブLA−67」)、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900)(旭電化社製の「アデカスタブLA−62」)等を例示できる。
【0021】
また、ヒンダードアミン系安定剤(B)の高分子量タイプとしては、具体的には、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2000〜3100)(チバスペシャルティケミカル社製の「CHIMASSORB944」)、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(分子量3100〜4000)(チバスペシャルティケミカル社製の「TINUVIN622」)、N,N’,N”,N”’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン(分子量2286)と上記「TINUVIN622」との混合物(チバスペシャルティケミカル社製の「CHIMASSORB119」)、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(分子量2600〜3400)(チバスペシャルティケミカル社製の「CHIMASSORB2020」)等を挙げることができる。
【0022】
ヒンダードアミン系安定剤(B)の配合量は、エチレン系樹脂(A)100重量部に対して0.001〜1.0重量部、好ましくは0.005〜0.2重量部、更に好ましくは0.01〜0.15重量部である。配合量が0.001重量部未満であると、劣化を防止できず、一方、1.0重量部を超えると、劣化防止効果が飽和し、経済性が無くなると共に、過酸化水素含有組成物中に拡散する可能性も大きくなるので望ましくない。
なお、ヒンダードアミン系安定剤(B)は、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。
【0023】
本発明者らによれば、ヒンダードアミン系安定剤(B)が劣化を防止する作用機構としては、必ずしも明確では無いが、過酸化水素により生じた活性酸素を、ヒンダードアミン系安定剤が捕捉し、無毒化することも効果に寄与しているのではないかと推察されている。
【0024】
3.その他の配合剤(C)
本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物は、更に、各種その他の配合剤(C)を配合することができる。その他の配合剤(C)としては、酸化防止剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、紫外線吸収剤、重金属不活性剤、充填剤(タルク、シリカ等を含む)、中和剤等を挙げることができる。
【0025】
本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物には、特に、酸化防止剤を配合することが望ましい。酸化防止剤は、通常、エチレン系樹脂組成物などに配合される公知のものであれば特に限定されず、その有効量を配合すればよい。その酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、アミン系、イオウ系等を挙げることができ、単独でも2種以上を混合して使用してもよく、その配合量は、エチレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜5重量部程度である。
【0026】
4.過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物の調製
本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物は、公知の方法で調製すれば良く、特に限定されない。
調製方法を具体的に例示すれば、所定量のエチレン系樹脂(A)、ヒンダードアミン系安定剤(B)及び所望に応じてその他の配合物(C)を配合して、ニーダー、バンバリミキサー、コンティニュアスミキサー、ロールミルあるいは押出機を用いて均一に混合、溶融混練することにより調製することができる。
得られた本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物は、次いでペレットに造粒し、これを成形に用いることが好ましい。
このようにして得られた本発明の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物は、液体やクリーム状の過酸化水素含有組成物に好適に使用することができる。また、容器が多層容器の場合には、過酸化水素含有組成物と直接接触する層用の樹脂組成物として、好適に使用できる。
【0027】
また、本発明に係る容器は、調製された過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物を、公知の容器製造成形法、例えば、押出成形法、共押出成形法によってチューブやシートを成形し、これから容器を製造したり、ブロー成形法、多層ブロー成形法などにより容器を製造し、得ることができる。
【0028】
【実施例】
次に実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、本明細書中で用いられた評価は、それぞれ以下の方法によるものである。
【0029】
「評価」
1.メルトマスフローレート
JIS K6922−2に準拠して行い、温度190℃、荷重2.16kgで測定した。
【0030】
2.密度
JIS K−6922−2に準拠して測定した。
【0031】
3.械械特性
3−1.引張降伏応力
得られたエチレン系樹脂組成物につき、プレス成形(温度180℃、予熱圧力0.5MPa*8分間、加圧圧力15MPa*5分間)し、冷却後、厚み0.5mmのシートを得て、JIS3号ダンベルで打ちぬき試験片とし、JIS C3005に準拠して測定、評価した。
【0032】
3−2.引張破壊応力
引張降伏応力試験と同様の試験片を用いて、JIS C3005に準拠して測定、評価した。
【0033】
3−3.引張破壊ひずみ
引張降伏応力試験と同様の試験片を用いて、JIS C3005に準拠して測定、評価した。
【0034】
4.耐劣化性
上記の3.機械特性と同様の試験片を、5質量%過酸化水素水にガラス製錘をつけて浸漬し、密閉容器中で50℃にて保管し、1ヶ月及び2ヶ月後の引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみを測定、評価し、保存前の初期値に対する残率も結果の表に記載した。応力やひずみが実質的になく測定不能の場合は、×で表した。
【0035】
5.分子量
得られた樹脂組成物につき、JIS K0124に準拠して、サイズ排除クロマトグラフィー(日本ウォーターズ社製、Waters 150−CVplus)を用いて、標準としてポリスチレン標準品を使用して数平均分子量及び重量平均分子量を測定、評価した。
【0036】
[実施例1、2及び比較例1、2]
エチレン系樹脂(A)として、エチレン−ブテン−1共重合体(日本ユニカー社製の「NUCG−7101」、メルトマスフローレート0.67g/10分、密度0.92g/cm3)を使用して、これの100重量部当たり、その他の配合剤(C)として酸化防止剤であるオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバスペシャルティケミカルズ社製の「IRGANOX1076」)0.03重量部を加え、これをバンバリミキサーに入れて150℃で15分間溶融混練し、平均粒径約5mmに造粒して酸化防止剤配合エチレン系樹脂(組成物)を調製した。これにつき数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を測定した。
【0037】
この酸化防止剤配合エチレン系樹脂のエチレン系樹脂(A)100重量部当たり、表1に示した重量部の各種安定剤を加え、バンバリーミキサーに入れ150℃で15分間溶融混練して得られた樹脂組成物を平均粒径約5mmに造粒し、ペレットを得た。このペレットを用いて、上記の評価を行った。
【0038】
実施例1は、安定剤としてヒンダードアミン系安定剤(B)であるポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2000〜3100)(チバスペシャルティケミカル社製の「CHIMASSORB944」)を0.04重量部配合した組成物であったが、評価結果を表1に示すように、機械特性(引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみ)の劣化は認められず、また、分子量の変化も認められない優れた過酸化水素に対する耐劣化性を示した。
【0039】
比較例1は、安定剤を加えない上記酸化防止剤配合エチレン系樹脂そのものを評価したものであるが、引張降伏応力は、2ヶ月浸漬後には測定不能となり、引張破壊応力及び引張破壊ひずみは、1ヶ月浸漬後には測定不能となり、その分子量も急激に劣化し低下していることが認められ、耐劣化性が認められなかった。
【0040】
比較例2は、安定剤として、前記の特許文献4で使用されている硫黄系安定剤であるジラウリルチオジプロピオネート(DLTDPと省略することがある。)0.04重量部を配合したものであったが、比較例1よりは良かったが、明確な機械特性の低下、及び分子量の劣化低下が認められた。
【0041】
実施例2は、実施例1で使用した「CHIMASSORB944」に替えて、ヒンダードアミン系安定剤(B)である「CHIMASSORB944」とヒドロキシルアミン系熱安定剤であるジオクタデシルヒドロキシアミン(チバスペシャルティケミカルズ社製の「FS042」)からなるブレンド品(チバスペシャルティケミカルズ社製の「IRGASTAB FS410」)を用いたものであるが、表1に示したように機械特性の劣化、分子量の劣化は認められず、優れた過酸化水素に対する耐劣化性を示した。
【0042】
【表1】
【0043】
[比較例3〜5]
比較例3〜5では、表2に示すように安定剤を替えた他は、比較例2と同様にして調製し、機械特性の評価を行った。評価結果は、表2に示した。
【0044】
比較例3は、安定剤をリン系熱安定剤であるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(チバスペシャルティケミカルズ社製の「IRGAFOS 168」)に替えたものであるが、引張降伏応力は、2ヶ月浸漬後には測定不能となり、引張破壊応力及び引張破壊ひずみは、1ヶ月浸漬後には測定不能となり、機械特性が明らかに劣化した。
【0045】
比較例4は、上記のジオクタデシルヒドロキシルアミンとトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトからなるブレンド品(チバスペシャルティケミカルズ社製の「IRGASTAB FS301」)に替えたものであるが、引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみは、2ヶ月浸漬後には測定不能となり、機械特性が明らかに劣化した。
【0046】
比較例5は、ジオクタデシルヒドロキシアミン(試薬)を単独で使用したものであるが、引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみは、2ヶ月浸漬後には測定不能となり、機械特性が明らかに劣化した。
【0047】
DLTDPなどの硫黄系安定剤や、ジオクタデシルヒドロキシアミンなどヒドロキシルアミン系安定剤が、過酸化水素に対するエチレン系樹脂の劣化に対して、多少の効果があることは認められたが、本発明のヒンダードアミン系安定剤を配合した樹脂組成物は、これらに比べてはるかに優れた耐劣化性を持つものであることが認められた。
【0048】
【表2】
【0049】
[実施例3〜5]
実施例3及び4では、実施例1のヒンダードアミン系安定剤(B)である「CHIMASSORB944」の配合量を、表3に示したように替えた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を調製し、機械特性を同様に評価した。
それらの結果を、表3に示したが、「CHIMASSORB944」を0.01重量部配合した実施例3では、機械特性が良好に保持され、優れた耐劣化性を示した。また、これを0.1重量部配合した実施例4も、機械特性が良好に保持され、優れた耐劣化性を示した。
【0050】
実施例5においては、「CHIMASSORB944」に替えて、低分子量タイプのヒンダードアミン系安定剤(B)であるテトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量847)(旭電化社製の「アデカスタブLA−52」)を0.04重量部配合したものであるが、実施例1と同様に優れた耐劣化性を示した。
【0051】
【表3】
【0052】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明は、エチレン系樹脂(A)に、ヒンダードアミン系安定剤(B)を配合させたエチレン系樹脂組成物であるので、過酸化水素と接触させたり暴露させても、機械特性(引張降伏応力、引張破壊応力及び引張破壊ひずみ)の経時劣化が無く、分子量の経時劣化も認められず、過酸化水素に対する優れた耐劣化性を有している。
そのために、本発明は、医療用の過酸化水素水、液体漂白剤、染毛剤の染料酸化重合剤等の過酸化水素含有組成物の容器材料として優れた特性を持つ過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物であり、長期間保存しても機械特性の劣化のない過酸化水素含有組成物容器を提供することができる。
Claims (5)
- エチレン系樹脂(A)に、ヒンダードアミン系安定剤(B)を配合してなることを特徴とする過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物。
- ヒンダードアミン系安定剤(B)の配合量は、エチレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜1.0重量部であることを特徴とする請求項1に記載の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物。
- ヒンダードアミン系安定剤(B)は、分子量が1900以上の高分子量タイプであることを特徴とする請求項1又は2に記載の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物。
- エチレン系樹脂(A)は、メルトマスフローレートが0.01〜10g/10分及び密度が0.88〜0.98g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の過酸化水素含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物を成形してなる容器。
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---|---|---|---|---|
JP2005089525A (ja) * | 2003-09-12 | 2005-04-07 | Nippon Unicar Co Ltd | 次亜塩素酸塩含有組成物容器用エチレン系樹脂組成物及びこれより得られた容器 |
JP2017065738A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 大日本印刷株式会社 | プラスチックボトル、充填体、及び充填体の製造方法 |
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2002
- 2002-11-20 JP JP2002336502A patent/JP2004168891A/ja active Pending
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